説明

乾布摩擦、リンパマッサージタオル

【課題】 本発明は長尺綿タオル、手拭をリング状に縫い合わせサークル状態にすることにより、タオルの両端を持ったり、丸めたりすることなく、両手の左右、上下、前後、斜めの動きで、タオルを回転させながら、簡単に全身の乾布摩擦、リンパマッサージが出来るようにする。
【解決手段】 本発明は長い綿タオル手拭Bの両端1a、1bを縫い合わせてリング状に縫製する。且つ中央部に桧ボールや、薬草ボール2などを差し込み固定する為の袋3を縫い合わせする。タオルを輪にすることにより、首に掛けたリング状サークルタオルは身体から落ちることなく身体に纏い付く。身体をリング状綿タオルの輪の中に入れ、タオルを回転させながら桧ボール、薬草ボールの位置を変えて頭の先から足裏まで、身体の全てを簡単に乾布摩擦、リンパマッサージする事を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は乾布摩擦やリンパマッサージに使用するタオルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
乾布摩擦は、風邪に負けない丈夫な身体を作るため、近代まで行われてきた庶民の健康法である。高度成長を成し遂げた現代のお金持ちの日本では、薬、サプリメント、健康器具、病院など金、他力に頼る治療医学的な健康法が幅を利かし、自力でタオルや手拭を使って行う健康法、乾布摩擦などをやる人が少なくなって来ていた。しかし漸くここに来て、予防医学的な自分で出来る身体を動かすジョギング、乾布摩擦などの健康法が見直され始めた。特に乾布摩擦はタオル一本で出来る身近な健康法であり、自律神経のはたらきを正常化、ストレス解消など身体と心の健康に効果があることが認められるようになった。これまではタオル一枚の面倒くさい庶民の健康法と軽く扱われ、乾布摩擦に使うタオル、方法そして道具も工夫されることはなかった。その為、乾布摩擦専用のタオルも創られる事なく今に至っている実情がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
乾布摩擦は従来、身体の前側は、長方形のタオルを丸めて腕、肩、首、胸、腹、腰等を擦る。後側はタオルの両端を持ち、肩、背中、腰、側面はタオルを持ち替えて、わき腹、足の内側、外側、裏側を擦る。その為タオルを丸める、両端を持つ、持ち方を替えるなど、位置を変える煩わしさ、併せて頭の先から足の裏側まで、短時間で全身を隈なくマッサージする事が出来ない。古来から伝わる自ら動いて、免疫力を高め丈夫な身体をつくる乾布摩擦の簡単に出来る習慣が行いにくいという問題点があった。これらの点を本発明は解決しようとするものである。
【0004】
タオルを丸めて擦る場合、擦る皮膚の面積はタオルを持つ掌の面積と殆ど変わらない狭い範囲である。そのため全身をマッサージするには時間がかかる。
【0005】
タオルを左手、右手と移し変えて擦る場合、利き腕でない腕は力が劣る為、摩擦力が弱くマッサージが不均等でむらがあった。
【0006】
既存のタオルは足裏、足内側、脹脛、太もも内側、股下など無理な姿勢で持ち手や姿勢を次々と変えなければ擦れないなど煩わしさがあった。
【0007】
本発明は従来のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、タオルの端を持ったり、丸めたり、左手、右手と持ち替えたりすることもなく、タオルのどの部分を持っても簡単に乾布摩擦、リンパマッサージが効率よく、身体の隅々まで出来るようにしようとしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を解決する為に、従来の倍以上の長さの綿タオルを二つ折りにして、タオルの両端を縫い合わせ、リング状態のサークルタオルにした。さらに縫い合わせた箇所の正反対の中央位置に袋を作り、桧ボールや薬草ボールを差し込み固定した乾布摩擦、リンパマッサージ用に形態と構造をかえ、問題点を解決している。又、タオルは綿、ボールは桧、薬草。最後は地球に全てを返す天然材のみ使うものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述の通りの構造であるので、次に記載する効果を奏する。
【0010】
リング状の綿サークルタオルを首にかけ、その状態でタオルを握る。掴んだ右手タオルで左手甲から肩まで、左手タオルで右手甲から腕、肩とタオルを回転させ、即座にマッサージを始めることが出来る。身体に纏わりつき落ちない為、リング状綿タオルを廻しながら手を放したり、掴んだり自由自在にマッサージ出来る。
【0011】
リング状の綿サークルタオルを首、肩、胸、腹、腰と巻きつけ、交差させ、左右の手で前後、左右、斜めと自由に角度と強弱をつけて廻す為、身体の隅々まで同時に数箇所を簡単にマッサージ出来る。
【0012】
リング状の綿サークルタオルを足首に交差させ二重に巻きつけ、回転させながら股下まで擦り上げる事が出来る。足の前後、内側、外側を同時にマッサージ出来き、効率は数倍増す。
【0013】
桧ボール、薬草ボール部分は首筋、背骨、足裏にあるツボを隈なく刺激し、又、足裏でボールを転がしたり、従来にないマッサージ効果、癒し効果がある。
【0014】
本発明のタオルの材料はすべて植物、タオル本体は綿、ボールは桧、あるいは薬草。使用後は燃やす事もなくそのまま土に埋めて自然に帰すことが出来、ゴミを出さないエコ商品である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】 本発明の乾布摩擦、リンパマッサージ用のリング状綿サークルタオル、手拭の裏側から見た全体図である。
【図2】 本発明のリング状綿サークルタオル、手拭の表側から見た全体図である。
【図3】 本発明のリング状綿タオルの両端を縫い合わせ前と差し入れる前の桧ボール、薬草ボールの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
通常より長め、幅は狭めの綿タオル、手拭生地を二つ折りにし、両端を重ねて縫い合わせ、リング状のサークルタオルにする。縫い合わせた部分正反対の中央位置に桧ボール、薬草ボールを封入固定する袋を縫い合わせる。袋の中に桧ボール、薬草ボールなど差し入れて固定する。袋はボールが飛び出したりしないよう内部は折り返し構造とする。
【実施例】
【0017】
以下添付図面に従って一実施例を説明する。[図3]はタオルの本体の裏面B、最初に裏面B中央部に同種類のタオルの袋3を縫い合わせる。次にタオルの端1aと反対側端1bを重ね合わせ、縫い合わせる1a、1b。最後に桧ボール又は薬草ボール2を差込み[図1]のように完成。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明のサークル状の乾布摩擦、リンパマッサージ専用タオルは、先ず首に掛け、タオルの輪の中に身体を入れて擦る事が出来る。そのため専用タオルは常に身体に纏わりつき、右手、左手の左右、上下、前後、斜めなどタオルを廻す多彩な動きで、身体の全ての箇所を短時間でマッサージ出来る。全身の皮膚に満遍なく刺激を与える事によって、本来人間が持っている皮膚感覚のはたらきを高め、血液やリンパ液の流れを良くし免疫力を高める。さらに自分の多彩な腕の動きが関節の柔軟性を維持、普段使わない筋力の衰えを防ぐと共に精神的リラクゼーション、癒しが得られる。
これから本格的に迎える高齢化社会において、国民一人当たり26万円、国全体で34兆円を超える多額な医療予算をかけて行う治療医学的な健康管理から、自分自身が動いて、僅かな予算で行う予防医学的な健康管理へと時代は変革を求めている。本考案のサークル状タオルは、金銭と他者に頼る、肉体的、精神的病弱な利己的社会から方向を変え、自然から与えられた生命力と、一日10分、自らが乾布摩擦、リンパマッサージする小さな習慣により、壊れ行く地球、国、社会、人間を健全に育み、大きな共同エコ社会の実現に向け貢献出来る。将来にわたって乾布摩擦、リンパマッサージ専用タオルは広く人々に共鳴、共感を与え、利用される可能性は多大である。
【符号の説明】
【0019】
A リング状綿サークルタオル、手拭本体の表面
B リング状綿サークルタオル、手拭本体の裏面
1a・1b 綿タオル、手拭の両端を合わせ縫いした部分
1a 綿タオルの端部分
1b 綿タオルの反対端部分
2 桧ボール、薬草ボール
2a 袋の中に入れた桧ボール、薬草ボール
3 桧ボール、薬草ボールを納める袋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺綿タオル、手拭等の両端を縫い合わせ、タオルの輪を作りリング状にする。縫い合わせた部分の反対部分中央に袋を縫い付けて、桧ボール、薬草ボールを差し込む構造とする。リング状サークルタオルは、回転させながら多彩な手の動きで身体の数箇所を同時に、簡単にマッサージ出来る機能を持たせたところを特徴とする乾布摩擦、リンパマッサージ用タオル。
【請求項2】
リング状サークルタオルの中央部分に袋を設け、桧ボール、薬草ボールを差し込む。袋は内部で折り返し乾布摩擦の時、桧ボール、薬草ボールが飛び出さないようにする。タオル本体を洗濯する時は桧ボール、または薬草ボールは取り外す。天然素材の桧、薬草は香り、成分で癒し効果がある。今まで擦りにくかった背中、首、わき腹、股下、足裏など隅々まで心地よく擦れる様、桧ボール、薬草ボールを差し入れ固定させる構造の乾布摩擦、リンパマッサージ用綿タオル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−192145(P2012−192145A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80497(P2011−80497)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(594041841)
【Fターム(参考)】