説明

二層コアゴルフボール

【課題】スピン性能の調整のし易さ、圧縮特性、高弾力性の内、1つ以上を実現するゴルフボールの提供。
【解決手段】二層コアおよびカバーからなるゴルフボールが開示される。二層コアは、柔らかな外側コア層により包囲された比較的硬いセンタとからなる。センタの比重は外側コア層の比重と実質的に同一である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、全般的にはゴルフボールに関し、より具体的には、比較的柔らかな外側コア層で包囲した比較的硬いセンタを有する二層コアを具備するゴルフボールに関する。
【背景技術】
【0002】
二層コアを具備するゴルフボールが知られている。例えば、特許文献1(米国特許第5,779,562号)は、ソリッドコアとこのソリッドコアを包むカバーとを有するソリッドゴルフボールを開示しており、このコアはセンタコア層と、このセンタコア層を包む外側コア層とを有し、このセンタコア層の比重が外側コア層の比重と0.1より多く、異なる。特許文献2(米国特許第7,255,656号)は、比較的柔らかく低圧縮の内側コア層を比較的堅固な外側コア層で包囲させた二重層コアを具備するゴルフボールを開示している。他の二重層コアは、例えば米国特許第46,781,383号、同第4,858,924号、同第5,002,281号、同第5,048,838号、同第5,104,126号、同第5,482,285号、同第5,490,674号、同第6,277,024号、同第6,379,265号、および同第6,616,550号、同第6,852,044号、同第6,916,254号、および同第7,125,345号に見いだすことができる。
【0003】
この発明は、つぎの利点のうちの1つ以上を実現する新規な二層コアゴルフボール構造を実現する。すなわち、ゴルフボールのスピンレートの微調整、および/または圧縮および高弾力性という利点である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,779,562号明細書
【特許文献2】米国特許第7,255,656号明細書
【発明の概要】
【0005】
1実施例において、この発明は、全体直径が1.40インチから1.62インチのコア、およびカバーを有するゴルフボールに向けられている。コアは、直径が0.125インチから0.750インチのセンタ、中間コア層、および外側コア層を有する。センタ、中間コア層、および外側コア層の表面硬度はそれぞれ80ショアC以上、80ショアC未満、80ショアC以上であり、中間コア層の比重は実質的に外側コア層の比重と同じである。
【0006】
他の実施例において、この発明は、コアおおびカバーからなり、コアの全体の直径が1.55インチから1.62インチであるコアであり、当該コアが、センタおよび外側コア層からなるゴルフボールに向けられている。センタの直径が0.250インチから0.500インチで、その表面硬度が81ショアC以上で、かつ、その比重が0.50g/ccから1.18g/ccである。外側コア層の表面硬度が90ショアC以下で、その比重がセンタの比重と実質的に同一である。外側コア層の表面硬度はセンタの表面硬度より小さいか、等しい。
【0007】
さらに他の実施例において、この発明は、コアおおびカバーからなるゴルフボールに向けられており、コアの全体の直径が1.55インチから1.60インチであり、当該コアはセンタおよび外側コア層からなり、コアの直径が0.250インチから0.500インチで、その表面硬度が81ショアC以上で、その比重が0.50g/ccから1.18g/ccである。外側コア層の表面硬度が90ショアC以下で、その比重がセンタの比重と実質的に同一である。カバーは内側カバー層および外側カバー層からなる。内側カバー層の表面硬度が65ショアD以上で厚さが0.020インチから0.080インチである。外側カバー層の表面硬度が60ショアD以下で厚さが0.015インチから0.055インチである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
二層コアおよびこのコアを包囲するカバーを具備するゴルフボールが開示される。二層コアはセンタおよび外側コア層を有する。センタの直径は、下限を0.100または0.125または0.250インチとし、上限を0.375または0.500または0.750または1.00インチとする範囲である。外側コア層は、二層コアの全体の直径が下限を1.40または1.45または1.50または1.55インチとし、上限を1.60または1.62または1.66インチとする範囲となるように、センタを包囲する。
【0009】
センタの表面硬度は外側コア層の表面硬度よりも大きい。好ましくは、センタの表面硬度は70ショアC以上、または81ショアC以上であり、または85ショアC以上であり、または下限を70または80ショアCとし上限を90または95ショアCとする範囲である。外側コア層の表面硬度は、一般に、80ショアC以下であり、好ましくは、80ショアC未満、または70ショアC未満、または60ショアC未満である。
【0010】
コアの表面硬度は、コアの対抗する半球から取った多数の測定の平均から取得され、コアの分離線または表面欠陥、例えば穴または突起の上の測定を行わないように配慮する。硬度の測定はASTM D−2240「デュロメータによるゴムおよびプラスチックの凹み硬度」に従ってなされる。コアは曲面なので、表面硬度が読み取られる前にコアをデュロメータインデンタの真下に中心づけられるようにコアを扱う必要がある。0.1単位まで読みとることが可能な較正済みの1つのデジタルデュロメータをすべての硬度測定に用い、最大の読みが得られた後1秒後に硬度の読みを取得するように設定した。デジタルデュロメータはその脚部を平行にし自動スタンドの基部に取り付け、デュロメータ上の重量およびアタック速度がASTM D−2240に適合するようにしなければならない。
【0011】
センタの比重は好ましくは外側コア層の比重より小さいか、等しいか、実質的に同一である。この発明の範囲では、比重が相互に等しいか、または0.1g/cc以内であれば、比重が実質的に同一である。好ましくは、センタの比重は、下限を0.50または0.90または1.05または1.13g/ccとし上限を1.15または1.18または1.20g/ccとする範囲である。外側コア層の比重は、好ましくは、1.00g/cc以上、または1.05g/cc以上、または1.10g/cc以上である。とくに好ましい実施例では、センタの比重および外側コア層の比重は実質的に同一である。
【0012】
センタは好ましくはゴム組成物、または高弾力性の熱可塑性プラスチック、例えば高度に中和されたポリマー(「HNP」)組成物から製造される。とくに適切な熱可塑性ポリマーは、E.I.DuPont de Nemours and Companyから商業的に入手可能な、Surlyn(商標)アイオノマー、Hytel(商標)熱可塑性ポリエステルエラストマー、およびDuPont(商標)HPF1000およびHPF2000の商標で販売されているアイオノマー材料;ExxonMobile Chemical Companyから商業的に入手可能なIotek(商標)アイオノマー;およびArkema Incから商業的に入手可能なPebax(商標)熱可塑性ポリエーテルブロックアミドを含む。
【0013】
センタを形成するのに使用して好適なHNP組成物は、HNP、オプションの添加物、フィラー、および/またはメルトフロー修正剤を有する。適切なHNPは、α,β−エチレン系不飽和モノ−またはジカルボン酸のホモポリマーまたはコポリマーの塩、およびこれらの組み合わせであり、これはオプションとして軟化用モノマーを含む。酸ポリマーは適切なカチオン源によって70%以上、100%を含むまで、中和される。適切な添加剤およびフィラーは、例えば、化学膨張および発泡剤、光学的明色化剤、着色剤、蛍光剤、白色剤、UV吸収剤、光安定剤、消泡剤、処理助剤、雲母、タルク、ナノフィラー、酸化防止剤、安定化剤、軟化剤、香料成分、可塑剤、衝撃修正剤、酸コポリマーワックス、界面活性剤;無機フィラー、例えば、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化錫、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、雲母、タルク、クレイ、シリカ、鉛シリケート、その他;高比重金属粉末フィラー、例えば、タングステン粉末、モリブデン粉末、その他;リグランド、すなわち、粉砕してリサイクルしたコア材料;およびナノフィラーを含む。適切なメルトフロー修正剤は、例えば、脂肪酸およびその塩、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリ尿素、多価アルコール、およびそれらの組み合わせを含む。適切なHNP組成物は、例えば、その内容を参照してここに組み入れる、米国特許出願公開第2006/0128904号に開示されているような部分的に中和されたアイオノマーをHNPにブレンドしたものや、HNPの付加的な熱可塑性または熱硬化性材料とのブレンドも含み、これはそれに限定されないがアイオノマー、酸コポリマー、エンジニアリング熱可塑性材料、脂肪酸/塩ベースの高度に中和されたポリマー、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポリエステル、熱可塑性エラストマー、および他の慣用的なポリマー材料を含む。センタとしてとくに適切なものは、E.I.DuPont de Nemours and Companyから商業的に入手可能なDuPont(商標)HPF1000である。適切なHNP組成物は、例えば米国特許第6,653,382号、同第6,756,436号、同第6,777,472号、同第6,894,098号、同第6,919,393号、および同第6,953,820号にさらに開示されており、その内容は参照してここに組み入れる。
【0014】
センタを製造するために使用して好適なゴム組成物は、ベースゴム、架橋剤、フィラー、およびコエージェントまたは開始剤を有する。典型的なベースゴム材料は天然ゴム、合成ゴムおよびこれらの組み合わせを含む。ベースゴムは好ましくはポリブタジエンまたはポリブタジエンと他のエラストマーとの混合物である。cis−構造が少なくとも40%の1,4−ポリブタジエンがとくに好ましい。より好ましくは、ベースゴムは高ムーニー粘度ゴムである。より少ない量の他の熱可塑性材料をベースゴムに組み入れても良い。そのような材料は、例えば、cis−ポリイソプレン、trans−ポリイソプレン、バラタ、ポリクロロプレン、ポリノルボルネン、ポリオクテナマー、ポリペンテナマー、ブチルゴム、EPR、EPDM、スチレン−ブタジエン、および類似の熱硬化性材料を含む。架橋剤は、典型的には、不飽和脂肪酸またはモノカルボン酸の金属塩、例えば、亜鉛、アルミニウム、ナトリウム、リチウム、ニッケル、カルシウム、またはマグネシウムの塩、例えば、(メタ)アクリレート塩を含む。好ましい架橋剤は、亜鉛アクリレート、亜鉛ジアクリレート(ZDA)、亜鉛メタクリレート、および亜鉛ジメタクリレート(ZDMA)およびこれらの混合物を含む。架橋剤は、弾性ポリマー要素中のポリマーチェーンの一部を架橋するに足る量だけ含まれていなければならない。架橋剤は一般にはゴム組成物中に15から30phr、または19から25phr、または20から24phrの量だけ存在する。例えば、架橋剤の種類および量を変化させて架橋の量を調整して、所望の圧縮を実現してよい。開始剤は、硬化サイクルで分解される任意の重合開始剤であってよく、これに限定されないが、ジクミルペルオキシド、1,1−ジ−(t−ブチルペルオキシ)、3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、a−aビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、ラウリルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド等およびこれらの混合物を含む。ゴム組成物はオプションとして1または複数の酸化防止剤を含む。酸化防止剤は、ゴムの酸化による劣化を排除ないし防止する化合物である。適切な酸化防止剤は、例えば、無水キノリン酸化防止剤、アミン型酸化防止剤、およびフェノール型の酸化防止剤である。ゴム組成物は、また、コアまたはカバーの密度および/または比重を調整するために1または複数のフィラーを含んでも良い。フィラーは典型的にはポリマーまたは無機物の粒子である。フィラーの例は、沈降水和シリカ、クレー、タルク、アスベスト、ガラス繊維、アラミド繊維、マイカ、メタ珪酸カルシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、リトポン、ケイ酸塩、炭化珪素、珪藻土、ポリ塩化ビニル、炭酸塩(例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム)、金属(例えば、チタン、タングステン、アルミニウム、ビスマス、ニッケル、モリブデン、鉄、鉛、銅、ホウ素、コバルト、ベリリウム、亜鉛、錫)、合金(例えば、スチール、黄銅、青銅、炭化ホウ素ホイスカー、炭化タングステンウィスカー)、金属酸化物(例えば、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム)、粒子炭素質材料(例えば、グラファイト、カーボンブラック、コットンフロック、天然ビチューメン、セルロースフロック、レザー繊維)、マイクロバルーン(例えば、ガラス、セラミック)、フライアッシュ、およびこれらの組み合わせを含む。ゴム組成物は、また、フリーラジカル捕捉剤、促進剤、スコーチ遅延剤、着色剤、香料、化学吹き出しまたは発泡剤、脱泡剤、安定剤、軟化剤、その他から選択された添加剤を含んでも良い。
【0015】
ゴム組成物はオプションの柔軟化・高速化剤を含んでもよい。ここで使用されるように「柔軟化・高速化剤」(soft and fast agent)は、柔軟化・高速化剤なしに準備した場合に較べて、コアを1)一定のCORの下でより柔らかく(より小さな圧縮)し、または2)等しい圧縮でより大きなCORを伴うようにする、任意の化合物またはそれらのブレンドを意味する。好ましくは、ゴム組成物は約0.05phrから約10.0phrの柔軟化・高速化剤を含有する。1実施例において、柔軟化・高速化剤は約0.05phrから約3.0pr、または約0.05phrから約2.0phr、または約0.05phrから約1.0phrの範囲で存在する。他の実施例では、柔軟化・高速化剤は約2.0phrから約5.0pr、または約2.35phrから約4.0phr、または約2.35phrから約3.0phrの範囲で存在する。代替的な高濃度の実施例では、柔軟化・高速化剤は約5.0phrから約10.0pr、または約6.0phrから約9.0phr、または約7.0phrから約8.0phrの範囲で存在する。他の実施例では、柔軟化・高速化剤は約2.6phrの量だけ存在する。
【0016】
適切な柔軟化・高速化剤は、これに限定されないが、有機硫黄または金属含有有機硫黄化合物、無機硫黄化合物、第VIA族の化合物、またはこれらの混合物を含み、有機硫黄化合物は、モノ、ジ、およびポリスルフィド、チオール、またはメルカプト化合物を含む。柔軟化・高速化剤化合物は、有機硫黄化合物おおび無機硫黄化合物のブレンドであってもよい。
【0017】
この発明の適切な柔軟化・高速化剤は、これに限定されないが以下の一般式を有するものを含む。
【化1】

式中、R〜Rはいずれの順番であってもよく、C〜Cアルキル基;ハロゲン基;チオール基(−SH)、カルボキシレート基;スルホネート基;、及び水素であってよく、また、ペンタフルオロチオフェノール;2−フルオロチオフェノール;3−フルオロチオフェノール;4−フルオロチオフェノール;2,3−フルオロチオフェノール;2,4−フルオロチオフェノール;3,4−フルオロチオフェノール;3,5−フルオロチオフェノール;2,3,4−フルオロチオフェノール;3,4,5−フルオロチオフェノール;2,3,4,5−テトラフルオロチオフェノール;2,3,5,6−テトラフルオロチオフェノール;4−クロロテトラフルオロチオフェノール;ペンタクロロチオフェノール;2−クロロチオフェノール;3−クロロチオフェノール;4−クロロチオフェノール;2,3−クロロチオフェノール;2,4−クロロチオフェノール;3,4−クロロチオフェノール;3,5−クロロチオフェノール;2,3,4−クロロチオフェノール;3,4,5−クロロチオフェノール;2,3,4,5−テトラクロロチオフェノール;2,3,5,6−テトラクロロチオフェノール;ペンタブロモチオフェノール;2−ブロモチオフェノール;3−ブロモチオフェノール;4−ブロモチオフェノール;2,3−ブロモチオフェノール;2,4−ブロモチオフェノール;3,4−ブロモチオフェノール;3,5−ブロモチオフェノール;2,3,4−ブロモチオフェノール;3,4,5−ブロモチオフェノール;2,3,4,5−テトラブロモチオフェノール;2,3,5,6−テトラブロモチオフェノール;ペンタヨードチオフェノール;2−ヨードチオフェノール;3−ヨードチオフェノール;4−ヨードチオフェノール;2,3−ヨードチオフェノール;2,4−ヨードチオフェノール;3,4−ヨードチオフェノール;3,5−ヨードチオフェノール;2,3,4−ヨードチオフェノール;3,4,5−ヨードチオフェノール;2,3,4,5−テトラヨードチオフェノール;2,3,5,6−テトラヨードチオフェノール;及びこれらの亜鉛塩であってよい。好ましくはハロゲン化した有機硫黄化合物はペンタクロロチオフェノールであり、これは純粋な形態で市場から入手可能であり、又はペンタクロロチオフェノールを45パーセント(2.4部のPCTPに相当する)付加した硫黄化合物を含むクレイをベースとするキャリヤであるSTRUKTOL(登録商標)の商標名で入手可能である。STRUKTOL(商標)はオハイオ州ストウのStruktolCompanyofAmericaから商業的に入手可能である。PCTPは商業的にカリフォルニア州サンフランシスコのeChinachemから純粋な形態で入手可能であり、サンフランシスコのeChinachemから塩の形態で入手可能である。最も好ましくは、ハロゲン化した有機硫黄化合物はペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩であり、これはサンフランシスコのeChinachemから商業的に入手可能である。付加的な例は米国特許第7,148,279号に開示されており、その内容は参照してここに組み入れる。
【0018】
この発明を参照する際にはここで使用されるように、用語「有機硫黄化合物」は、炭素、水素およびイオウを含有する任意の化合物を称し、ここで、硫黄は少なくとも1個の炭素に直接に結合する。ここで使用されるように、用語「イオウ化合物」は、元素状イオウ、高分子イオウ、またはこれらの組合せである化合物を意味する。さらに、「元素状イオウ」はSの環構造体を称し、「高分子イオウ」は元素状イオウに対して少なくとも1個の追加のイオウを含む構造体であることを理解すべきである。
【0019】
柔軟化・高速化剤の付加的に適切な例は、これに限定されないが、ジフェニルジスルフィド;4,4’−ジトリルジスルフィド;2,2’−ベンズアミドジフェニルジスルフィド;ビス(2−アミノフェニル)ジスルフィド;ビス(4−アミノフェニル)ジスルフィド;ビス(3−アミノフェニル)ジスルフィド;2,2’−ビス(4−アミノナフチル)ジスルフィド;2,2’−ビス(3−アミノナフチル)ジスルフィド;2,2’−ビス(4−アミノナフチル)ジスルフィド;2,2’−ビス(5−アミノナフチル)ジスルフィド;2,2’−ビス(6−アミノナフチル)ジスルフィド;2,2’−ビス(7−アミノナフチル)ジスルフィド;2,2’−ビス(8−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1’−ビス(2−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1’−ビス(3−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1’−ビス(3−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1’−ビス(4−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1’−ビス(5−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1’−ビス(6−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1’−ビス(7−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1’−ビス(8−アミノナフチル)ジスルフィド;1,2’−ジアミノ−1,2’−ジチオジナフタレン;2,3’−ジアミノ−1,2’−ジチオジナフタレン;ビス(4−クロロフェニル)ジスルフィド;ビス(2−クロロフェニル)ジスルフィド;ビス(3−クロロフェニル)ジスルフィド;ビス(4−ブロモフェニル)ジスルフィド;ビス(2−ブロモフェニル)ジスルフィド;ビス(3−ブロモフェニル)ジスルフィド;ビス(4−フルオロフェニル)ジスルフィド;ビス(4−イオドフェニル)ジスルフィド;ビス(2,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド;ビス(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド;ビス(2,4−ジクロロフェニル)ジスルフィド;ビス(2,6−ジクロロフェニル)ジスルフィド;ビス(2,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド;ビス(3,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド;ビス(2−クロロ−5−ブロモフェニル)ジスルフィド;ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)ジスルフィド;ビス(2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニル)ジスルフィド;ビス(4−シアノフェニル)ジスルフィド;ビス(2−シアノフェニル)ジスルフィド;ビス(4−ニトロフェニル)ジスルフィド;ビス(2−ニトロフェニル)ジスルフィド;2,2’−ジチオベンゾイックエチル;2,2’−ジチオベンゾイックメチル;2,2’−ジチオ安息香酸;4,4’−ジチオベンゾイックエチル;ビス(4−アセチルフェニル)ジスルフィド;ビス(2−アセチルフェニル)ジスルフィド;ビス(4−ホルミルフェニル)ジスルフィド;ビス(4−カルバモイルフェニル)ジスルフィド;1,1’−ジナフチルジスルフィド;2,2’−ジナフチルジスルフィド;1,2’−ジナフチルジスルフィド;2,2’−ビス(1−クロロジナフチル)ジスルフィド;2,2’−ビス(1−ブロモナフチル)ジスルフィド;1,1’−ビス(2−クロロナフチル)ジスルフィド;2,2’−ビス(1−シアノナフチル)ジスルフィド;2,2’−ビス(1−アセチルナフチル)ジスルフィド等の;またはこれらの混合物がある。好ましい有機イオウ化合物は、ジフェニルジスルフィド、4,4’−ジトリルジスルフィド、または2,2’−ベンズアミドジフェニルジスルフィド、またはこれらの混合物である。より好ましい有機硫黄化合物は、4,4’−ジトリルジスルフィドである。
【0020】
他の実施例において、金属含有有機硫黄化合物をこの発明に従って使用してよい。適切な金属含有有機硫黄化合物は、これに限定されないが、ジエチルジチオカルバメート、ジアミルジチオカルバメート、およびジメチルジチオカルバメートのカドミウム、銅、鉛、およびテルリウム類似体、またはこの混合物である。付加的な例は米国特許第7,005,479号に開示されており、その内容は参照してここに組み入れる。
【0021】
硫黄または金属を含まない、適当な置換または無置換の芳香族有機成分は、4,4’−ジフェニルアセチレン、アゾベンゼン、またはこれらの混合物を含むが、これらに制限されない。該芳香族有機基は、好ましくはそのサイズにおいて、C〜C20なる範囲にあり、またより好ましくはC〜C10なる範囲にある。適当な無機硫化物成分は、硫化チタン、硫化マンガン、および鉄、カルシウム、コバルト、モリブデン、タングステン、銅、セレン、イットリウム、亜鉛、錫、およびビスマスの類似の硫化物を包含するが、これらに限定されない。
【0022】
また、置換または非置換芳香族有機化合物も柔軟化・高速化剤である。適切な置換または非置換芳香族有機成分としては、限定するものではないが、式(R−R−M−R−(Rを有する成分があり、式中、RおよびRは、各々、水素、または置換または非置換のC〜C20線状、枝分れまたは環状のアルキル、アルコキシまたはアルキルチオ基、または単環、多環または縮合環のC〜C24芳香族基であり;xおよびyは、各々、0〜5の整数であり;RおよびRは、各々、単環、多環または縮合環のC〜C24芳香族基から選ばれ;Mは、アゾ基または金属成分である。RおよびRは、各々、好ましくはC〜C10芳香族基から選ばれ、より好ましくはフェニル、ベンジル、ナフチル、ベンズアミドおよびベンゾチアジルから選ばれる。RおよびRは、各々、好ましくは、置換または非置換のC〜C10線状、枝分れまたは環状のアルキル、アルコキシまたはアルキルチオ基、またはC〜C10芳香族基から選ばれる。R、R、RまたはRが置換されている場合、その置換基としては、1種以上の以下の置換基があり得る:ヒドロキシおよびその金属塩;メルカプトおよびその金属塩;ハロゲン;アミノ、ニトロ、シアノおよびアミド;エステル類、酸類およびその金属塩を含むカルボキシル;シリル;アクリレート類およびその金属塩;スルホニルまたはスルホンアミド;およびホスフェート類およびホスファイト類。Mが金属成分である場合、Mは、当業者に入手し得る任意の適切な元素状金属であり得る。典型的には、金属は、遷移金属であるが、好ましくは、テルルまたはセレニウムである。1実施例において、芳香族有機化合物は、金属を実質的に含まず、他方、他の実施例において、芳香族有機化合物は、金属を完全に含まない。
【0023】
柔軟化・高速化剤は、また第VIA族成分を含むこともできる。元素硫黄および重合体硫黄は、例えばオハイオ州、シャルドンのElastochem社から、市販品として入手できる。硫黄触媒化合物の例は、PB(RM−S)−80元素硫黄およびPB(CRST)−65重合体硫黄を含み、これら各々は、Elastochem社から入手できる。「TELLOY」という商品名のテルル触媒の例および「VANDEX」という商品名のセレン触媒の例は、各々RT Vanderbilt社から市販品として入手できる。
【0024】
他の適切な柔軟化・高速化剤は、これに限定されないが、ヒドロキノン、ベンゾキノン、キンヒドロン、カテコール、およびレソルシノールを含む。適切なヒドロキノンは、さらに、例えば、米国特許出願公開第2007/0213440号に開示されている。適切なベンゾキノンは、さらに、例えば、米国特許出願公開第2007/0213442号に開示されている。適切なキンヒドロンは、さらに、例えば、米国特許出願公開第2007/0213441号に開示されている。適切なカテコールは、さらに、例えば、米国特許出願公開第2007/0213444号に開示されている。これら文献の内容は参照してここに組み入れる。
【0025】
センタを形成するのに使用して好適な商業的に入手可能なポリブタジエンの例は、これに限定されないが、LANXESS社から商業的に入手可能なBUNA CB23;Dow Chemical社から商業的に入手可能なSE BR−1220;Polimeri Europa社から商業的に入手可能なEuroprene(商標)NEOCIS(商標)BR40およびBR60;UBE Industry社から商業的に入手可能なUBEPOL(商標)BR;およびJapan Synthetic Rubber社から商業的に入手可能なBR 01を含む。
【0026】
ベースゴム、架橋剤、フィラー、共架橋剤、開始剤、および添加剤の種類および量については、例えば、米国特許出願公開第2004/0214661号、同第2003/0144087号、および同第2003/0225197号、ならびに、米国特許第6,566,483号、同第6,695,718号、および同第6,939,907号にさらに十分に説明されており、その内容については参照してここに組み入れる。
【0027】
センタは、また、金属、堅固なプラスチック、高強度有機または無機フィラーまたは繊維で強化されたポリマー、およびこれらのブレンドならびに複合材から選択された低変形材料から製造して良い。適切な低変形材料は米国特許出願公開第2005/0250600号に開示されたものも含み、その内容は参照してここに組み入れる。
【0028】
センタは熱硬化性または熱可塑性材料、例えば、ポリウレタン、ポリ尿素、部分的にまたは十分に中和されたアイオノマー、熱硬化性ポリジエンゴム、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレンプロピレンジエンモノマーゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、バラタ、ブチルゴム、ハロブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、またはスチレンブロックコポリマー、例えば、スチレンエチレンブタジエンスチレンゴム等、メタローセンまたは他のシングルサイト触媒ポリオレフィン、ポリウレタンコポリマー、例えば、シリコーンを伴うものを含み、ただし、この材料は所望の反発係数(「COR」)を満たす必要がある。
【0029】
外側コア層は一般にゴム組成物から製造される。適切なゴム組成物は先に開示したものを含む。
【0030】
センタおよび外側コア層を形成するのに適切な付加的な材料は、米国特許第7,300,364号に開示されたコア組成物を含み、その内容は参照してここに組み入れる。例えば、適切なセンタ、中間、および外側コア材料は有機脂肪酸およびその塩、金属カチオン、または双方の組み合わせで中和されたHNPを含む。有機脂肪酸およびその塩により中和したHNPに加えて、コア組成物は、少なくとも約40の弾力性インデックス(resillience index)を有する少なくとも1つのゴム材料を含んでよい。好ましくは、弾力性インデックスは少なくとも約50である。したがって、弾力性ゴルフボールを製造するポリマーはこの発明に好適であり、これに限定されないが、テキサス州オレンジのBayer社から商業的に入手できるCB23、CB22や、イタリアのEnichem社から商業的に入手できるBR60やオハイオ州アクロンのGoodyear社から商業的に入手できる1207Gを含む。さらに、非加硫ゴム、例えば、ポリブタジエンは、この発明にしたがって準備されたゴルフボールにおいて、約40および約80の間のムーニー粘度を有し、より好ましくは約45から約65、最も好ましくは約45から約55の間のムーニー粘度を有する。ムーニー粘度は典型的にはASTM−D1646に従って測定される。
【0031】
二層コアは、1または複数の層を有するカバーに包まれる。適切なカバー層材料は、アイオノマー樹脂およびそのブレンド(特にSurlyn(商標)アイオノマー樹脂)、ポリウレタン、ポリ尿素、(メタ)アクリル酸、熱可塑性ゴムポリマー、ポリエチレン、および合成または天然加硫ゴム、例えばバラタを含む。商業的に入手可能な適切なアイオノマーのカバー材料は、これに限定されないが、E.I.DuPont de Nemours and Companyから商業的に入手可能な、Surlyn(商標)アイオノマー樹脂、およびDuPont(商標)HPF1000およびHPF2000;ExxonMobile Chemical Companyから商業的に入手可能なIotek(商標)アイオノマーを含む。
【0032】
とくに適切な外側カバー層は比較的柔らかなポリウレタンおよびポリ尿素を含む。好ましくは、外側カバー層の材料硬度は、ASTM D2240に従って測定したときに、45ショアD以下、または40ショアD以下、または25ショアDから40ショアD、または30ショアDから40ショアDである。カバーの曲げ弾性率はASTM D6272−98手順Bで測定され、好ましくは500psi以上、または500psiから150,000psiである。
【0033】
「材料硬度」と「ゴルフボールの表面で直接に測定した硬度」とは、基本的に異なることを理解されたい。この説明の範囲では、材料硬度は、ASTM−D2240によって測定され、一般に、硬度を測定すべき材料から形成させた平坦な「スラブ」または「ボタン」の硬度を測定するものである。ゴルフボール(または、他の球体表面)上で直接測定するときの硬度は、典型的には異なる硬度値を生ずる。硬度値におけるこの相違は、限定するものではないが、ボール構造(即ち、コアのタイプ、コアおよび/またはカバー層の数等)、ボール(または球体)直径、および隣接各層の素材組成のようないくつかの要因に由来する。また、2つの測定方法は直線的には相関せず、従って、一方の硬度値が他方の硬度値と容易に相関し得ないことも理解すべきである。内側カバー層材料および外側カバー層材料を含むカバー材料についてここで与えられる硬度値はASTM D2240で測定される材料硬度値である。
【0034】
また、アイオノマーの熱可塑性エラストマーとのブレンドも適切である。適切なアイオノマーのカバー材料は例えば米国特許第6,653,382号、同第6,756,436号、同第6,894,098号、同第6,919,393号、および同第6,953,820号にさらに開示されており、その内容は参照してここに組み入れる。適切なポリエチレンカバー材料はさらに米国特許第5,334,673号、同第6,506,851号、および同第6,756,436号に開示されており、その内容は参照してここに組み入れる。適切なポリ尿素カバー材料はさらに米国特許第5,484,870号および同第6,835,794号に開示されており、その内容は参照してここに組み入れる。適切なポリウレタン−尿素ハイブリッドはウレタンまたは尿素セグメントを有するブレンドまたはコポリマーであり、それは米国特許出願公開第2007/0117923号に開示される通りであり、その内容は参照してここに組み入れる。他の適切なカバー材料は、例えば、米国特許出願公開第2005/0164810号、米国特許第5,919,100号ならびにPCT刊行物WO00/23519および同WO00/29129に開示されており、これらの内容は参照してここに組み入れる。
【0035】
具体的な実施例において、カバーは、好ましくはアイオノマー組成物から製造された単一層である。単一層のカバーの表面硬度は好ましくは65ショアD以下、または60ショアD以下であり、その厚さは下限が0.010または0.015または0.020インチで上限が0.055または0.100または0.120または0.140インチの範囲である。
【0036】
他の具体的な実施例において、カバーは、内側カバー層および外側カバー層からなる2層カバーである、内側カバー層は、好ましくはアイオノマー組成物から製造され、その表面硬度は好ましくは60ショアD以上、または65ショアD以上であり、その厚さは下限が0.010または0.015または0.020または0.030インチで上限が0.035または0.045または0.080または0.120インチの範囲である。外側カバー層は好ましくは注径可能または反応性射出成型可能なポリウレタン、ポリ尿素、またはポリウレタン/ポリ尿素のコポリマーまたはハイブリッドである。そのようなカバー材料は好ましくは熱硬化性であるけれども、熱可塑性でも良く、その表面硬度は、好ましくは、20から70ショアD、より好ましくは、30から65ショアD、最も好ましくは35から60ショアDである。外側コア層の厚さは下限が0.010または0.015または0.025インチで上限が0.035または0.040または0.055または0.080インチの範囲である。
【0037】
特に好ましい実施例において、この発明は、センタおよび外側コア層からなる二層コア;および内側カバー層および外側カバー層からなる二層カバーを有するゴルフボールを実現する。センタは熱可塑性または熱硬化性のポリマー組成物から製造されて、好ましくはつぎの特徴のうちの1つまたは複数を伴う。すなわち、特徴は0.375インチの直径、85ショアCの中央硬度、85ショアCの表面硬度、および1.15g/ccの比重である。センタは好ましくは硬度に中和されたポリマー組成物、例えば、E.I.DuPont de Nemours and Companyから商業的に入手可能なDuPont(商標)HPF1000、またはHNPの部分的に中和されたアイオノマーとのHPNのブレンドから製造される。外側コア層は、好ましくはゴム組成物から製造され、とくに好ましい実施例では、つぎの特徴のうちの1または複数を伴う。すなわち、特徴は、0.602インチの厚さ、80ショアCの表面硬度、および1.15g/ccの比重である。二層コアの圧縮は好ましくは60から100、または60から75、または70である。内側カバー層は好ましくはSurlyn(商標)7940/Surlyn(商標)8940のLi/Naブレンドを有し、特に好ましい実施例では、以下の特徴のうちの1つ以上を伴う。すなわち、厚さが0.030インチであり表面硬度が66ショアDであることである。Surlyn(商標)7940、すなわち、MAA酸基がリチウムイオンにより部分的に中和されているE/MAAコポリマー、および、Surlyn(商標)8940、すなわち、MAA酸基がナトリウムイオンにより部分的に中和されているE/MAAコポリマーは、E.I.du Pont de Nermours and Companyから商業的に入手可能である。外側カバー層は好ましくはポリウレタンまたはポリ尿素組成物から製造され、とくに好ましい実施例では以下の特徴のうちの1つ以上を伴う。すなわち、厚さが0.030インチであり、表面硬度が45ショアDであることである。
【0038】
水蒸気バリア層をオプションとしてコアおよびカバーの間に採用して良い。水蒸気バリア層は米国特許第6,632,147号、同第6,932,720号、同第7,004,854号、および同第7,182,702号にされに開示されており、その内容は参照してここに組み入れる。
【0039】
上述の材料に加えて、コアまたはカバーの層のいずれも次の材料の1つまたは複数を有して良い。すなわち、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマー、合成ゴム、熱可塑性加硫物、コポリマー性アイオノマー、ターポリマー性アイオノマー、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリアミド、コポリマー性ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、ポリアリーレート、ポリアクリレート、ポリフェニレンエーテル、衝突改質ポリフェニレンエーテル、高衝突ポリスチレン、フタル酸ジアリルポリマー、メタローセン触媒ポリマースチレン−アクリロニトリル(SAN)(オレフィン改質SANおよびアクリロニトリル−スチレン−アクリロニトリルを含む)、スチレン−マレイン酸無水物(S/MA)ポリマー、スチレンコポリマー、官能性スチレンコポリマー、官能性スチレンターポリマー、スチレンターポリマー、セルロースポリマー、液晶ポリマー(LCP)、エチレン−プロプレン−ジエンターポリマー(EPDM)、エチレン−ビニルアセテートコポリマー(EVA)、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレンビニルアセテート、ポリ尿素、およびポリシロキサンまたはこれら種のメタローセン触媒ポリマーである。この発明の範囲内の組成物の付加的な材料として用いて好適なポリアミドは、つぎのようにして取得された樹脂を含む。(1)として、(a)ジカルボン酸例えば蓚酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を(b)ジアミン例えばエチレンジアミン、テトラエチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、またはデカメチレンジアミン、1,4−シクロヘキシルアミンまたはm−キシリレンジアミンで宿重合する。(2)として、環状ラクタム例えばイプシロンカプロカクタム、またはオメガラウロラクタムを開環重合する。(3)として、アミノカルボン酸例えば6−アミノカプロン酸、9−アミノカプロン酸、11−アミノカプロン酸または12−アミノカプロン酸を宿重合する。または、(4)として、環状ラクタムをジカルボン酸およびジアミンで共重合する。適切なポリアミドの具体的な例は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、コポリマーナイロン、ナイロンMXD6およびナイロン46である。
【0040】
ここで開示されるゴルフボール組成物における付加的な材料として用いて好適な他の好ましい材料は、韓国のSK Chemicals社から商業的に入手可能なSkypel(商標)ポリエステルエラストマー、または日本のKuraray社から商業的に入手可能なSepton(商標)ジブロックまたはトリブロックコポリマー、またテキサス州、ヒューストンのKraton Polymers LLCから商業的に入手可能なKraton(商標)ジブロックまたはトリブロックコポリマーを含む。
【0041】
アイオノマーも、ここで開示される組成物にブレンするのに良好に適したものである。適切なアイオノマーポリマーはα−オレフィン/不飽和−カルボン酸コポリマー型のアイオノマー樹脂またはターポリマー樹脂を含む。コポリマーアイオノマーは、α−オレフィンおよび3〜8個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸のコポリマー中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和して取得する。ターポリマーアイオノマーは、α−オレフィン、3〜8個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸および2〜22個の炭素原子を有するα,β−不飽和カルボン酸塩のコポリマー中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和して取得する。コポリマー性およびターポリマー性アイオノマーに適切なα−オレフィンの例は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、および1−ヘキセンを含む。コポリマー性およびターポリマー性アイオノマーに適切な不飽和カルボン酸の例は、アクリル、メタクリル、エタクリル、α−クロロアクリル、クロトン、マレイン、フマル、およびイタコン酸を含む。コポリマー性およびターポリマー正のアイオノマーは、酸含量や中和の程度が種々なアイオノマーを含み、中和は一価または二価のカチオンにより行われ、これは先に検討した。ここに開示した組成物にブレンドして好適な商業的に入手可能なアイオノマーの例は、E.I.DuPont de Nemours & Companyから商業的に入手可能なSurlyn(商標)アイオノマー樹脂、およびExxonMobile Chemical Companyから商業的に入手可能なIotek(商標)アイオノマーを含む。
【0042】
シリコーン材料も、この発明の範囲の組成物中にブレンドして好適なものである。これらは、モノマー、オリゴマー、プレポリマー、またはポリマーであり、付加的な強化フィラーを伴っても伴わなくても良い。適切な1のタイプのシリコーン材料は、それら分子中に少なくとも2個の炭素原子を含むアルケン基を組みこむことができる。アルケン基の例はこれに限定されないがビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニルおよびデセニルを含む。アルケン基は、シリコーン構造のどの位置に配置されても良く、これには、構造の1または双方の末端が含まれる。このコンポーネントの残りの(すなわち非アルケンの)シリコーン結合有機基は、炭化水素またはハロゲン化炭化水素基から独立して選択され、これは脂肪族の不飽和を含まない。これらの非制限的な例は:アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシル;シクロアルキル基、例えば、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル;アリール基例えばフェニル、トリル、およびキシリル;アラルキル基例えばベンジルおよびフェネチル;およびハロゲン化アルキル基例えば3,3,3−トリフルオロプロピルおよびクロロメチルである。この発明に用いて好適な他のタイプのシリコーン材料は、脂肪族の不飽和を伴わない炭化水素基を具備するものである。この発明の組成物を製造するのに使用して好適な具体的な例は、つぎのものである。トリメチルシロキシ−末端ブロック化ジメチルシロキサン−メチルヘキセニルシロキサンコポリマー;ジメチルヘキセニルシロキシ−末端ブロック化ジメチルシロキサン−メチルヘキセニルシロキサンコポリマー;トリメチルシロキシ−末端ブロック化ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサンコポリマー;トリメチルシロキシ−末端ブロック化メチルフェニルシロキサン−ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサンコポリマー;ジメチルビニルシロキシ−末端ブロック化ジメチルポリシロキサン;ジメチルビニルシロキシ−末端ブロック化ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサンコポリマー;ジメチルビニルシロキシ−末端ブロック化メチルフェニルポリシロキサン;ジメチルビニルシロキシ−末端ブロック化メチルフェニルシロキサン−ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサンコポリマー;および上述のコポリマーである。ただし、少なくとも1つの末端基がジメチルヒドロキシシロキシである。この発明の範囲の組成物に使用して好適な商業上入手可能なシリコーンは、ミシガン州ミッドランドのDow Corning社の「Silastic」、ニューヨーク州ウォーターフォードのGE Silicones社の「Blensil」、およびミシガン州アドリアンのWacker Silicones社の「Elastosil」がある。
【0043】
他のタイプのコポリマーもこの発明の範囲の組成物に付加することができる。エポキシモノマーを含み、また、この発明の範囲内で使用して好適な例は、ポリブタジエンブロックがエポキシ基を含む、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、ポリイソプレンブロックがエポキシを含む、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーであり。これらエポキシ官能性コポリマーの商業的に入手可能な例は、日本国大阪のDaicel Chemical Industries社から販売されているESBS A1005、ESBS A1010、ESBS A1020、ESBS AT018、およびESBS AT019である。
【0044】
この発明のゴルフボール層を製造するために用いられるアイオノマー組成物は、とくに製品特性を操作するために、非アイオノマー性の熱可塑性樹脂とブレンドして良い。適切な非アイオノマー性の熱可塑性樹脂の例は、これに限定されないが、ポリウレタン、ポリ−エーテル−エステル、ポリ−アミド−エーテル、ポリエーテル−尿素、Arkema Incから商業的に入手可能なPebax(商標)熱可塑性ポリエーテルブロックアミド、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン(エチレン−ブチレン)−スチレンブロックコポリマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンープロピレンコポリマー、エチレン−(メタ)アクリレート、エチレン−(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸グラフティング、エポキシ化等で官能化されたポリマー、エラストマー(例えば、EPDM、メタローセン触媒ポリエチレン)および熱硬化性エラストマーの粉砕粉末を含む。
【0045】
米国特許出願公開第2003/0130434号および米国特許第6,653,382号に開示された、ソリッド球に形成されたときに大きなCORを伴う組成物もセンタ、および/または外側コアを製造するのに適切であり、その内容は参照してここに組み入れる。
【0046】
この発明はゴルフボール層を製造するいずれの具体的なプロセスにも限定されない。層は任意の適切な手法で製造でき、この手法には射出成型、圧縮成型、注径、および反応性射出成型が含まれる。
【0047】
この発明のゴルフボールの反発係数は典型的には0.70以上、好ましくは0.75以上、より好ましくは0.78以上である。この発明のゴルフボールの圧縮は典型的には、40以上、または、下限が50または60で上限が100または120の範囲である。この発明のゴルフボールに使用されて好適な、硬化されたポリブタジエンベースの組成物の硬度は典型的には15ショアA以上、好ましくは30ショアAから80ショアD、より好ましくは50ショアAから60ショアDである。
【0048】
この発明のゴルフボールのディンプル被覆率は典型的には60%以上、好ましくは65%以上、より好ましくは75%以上である。
【0049】
合衆国ゴルフ協会仕様は競技用ゴルフボールの最小サイズを1.680インチに制限している。最大径に関する仕様はなく、また、任意のサイズのゴルフボールをリクリエーションプレイに使用できる。この発明のゴルフボールの全体的な直径は任意のサイズであって良い。この発明のゴルフボールの好ましい径は1.68インチから1.800インチである。より好ましくは、この発明のゴルフボールの全体の径は1.680インチから1.760インチであり、さらに好ましくは約1.680インチから1.740インチである。
【0050】
この発明のゴルフボールの慣性モーメント(「MOI」)は70−95gcmであり、好ましくは75−93gcmであり、さらに好ましくは76−90gcmである。MOIが小さな実施例では、ゴルフボールのMOIは好ましくは85gcm以下、または、83gcm以下である。MOIが大きな実施例では、ゴルフボールのMOIは好ましくは86gcm以上、または、87gcm以上である。MOIはコネチカット州コリンスビルのInertia Dynamics社により製造されるモデル番号MOI−005−104の慣性モーメント測定器により測定される。測定器はPCとの通信のためにCOMMポートに接続され、MOI測定ソフトウェアバージョン#1.2により駆動される。
【0051】
この発明のゴルフボールコアの全体的な圧縮は50から90、または60から85、または65から85である。
【0052】
圧縮は、ゴルフボールの設計で重要なファクターをなす。例えば、コアの圧縮は、ボールのドライバオフ時のスピンレートおよびフィーリングを左右する。Jeff Dalton、Compression by Any Other Name、Science and Golf IV、Proceedings of the World Scientific Congress of Golf(Eric Thain ed. Routedge、2002)(以下、「J. Dalton」)に開示されるように、いくつかの手法が圧縮を測定するのに用いられ、その中に、Atti圧縮、Riehle圧縮、種々の固定荷重およびオフセットでの荷重/偏向の測定、および実効弾性係数が含まれる。例えば、この発明の範囲では、「圧縮」はAtti圧縮を指し、既知の手順に従って、Atti圧縮試験装置を用いて測定される。ここではピストンを用いてボールをスプリングに押しつける。ピストンの移動量は固定されスプリングの偏位が測定される。スプリングの偏位の測定はボールの接触時点で開始しない。むしろ、ほぼ第1の1.25mm(0.25インチ)のスプリングの偏位のオフセットがある。非常に剛性が小さなコアはスプリングを1.25mmより多く撓まさず、ゼロのAtti圧縮が測定される。Atti圧縮テスタは42.7mm(1.68インチ)の径の物体を測定するように設計されている。したがって、ゴルフボールコアのようなより小さな物体は隙間を埋めて42.7mmの高さとなるようにして正確な測定値を得るようにしなければならない。Atti圧縮を、Riehle(コア)、Riehle(ボール)、100kg偏向、130−10kg偏向または実効弾性係数に変換するには「J.Dalton」に示された式を用いて行うことができる。
【0053】
この発明のゴルフボールコアはコアの中心点においていずれの具体的な硬度に制約されない。具体的な実施例では、中心硬度は、30ショアCから80ショアC、または40ショアCから75ショアC、または45ショアCから70ショアCである。他の具体的な実施例では、中心硬度は、60ショアCから95ショアC、または60ショアCから90ショアC、または65ショアCから80ショアCである。
【0054】
この発明のゴルフボールコアはゼロ、または負、または正の硬度勾配を伴う。硬度勾配は、内側コア(または外側コア層)の表面での硬度測定値、および内側コアの中心へ径方向に、典型的には2mmの増分で行われる硬度測定値により定義される。このj発明の範囲では、用語「負」および「正」は、ゴルフボール部品の最も内側の部分の硬度値を、当該部品の外側表面の硬度値から引いた結果を指す。例えば、ソリッドコアの外側表面の硬度値が中心より小さい(すなわち、表面が中心より柔らかい)ならば、硬度勾配は「負」の勾配と見なされる。硬度勾配測定用のコアを準備するために、内部直径がコアの直径より若干小さい半球状のホルダ中にコアをやさしく押し込み、コアがホルダの半球部分に静止して保持され、同時にコアの幾何中心面が露出されるようになす。コアは摩擦によりホルダ中に固定され、切断および研磨ステップ中に動かないようにする。ただし、摩擦が過剰でなくコアの自然な形状が変形しないようになす。コアの分離線がホルダの頂部とおよそ平行になるようにコアを固定する。コアを固定する前にコアの直径をこの配位に対して90°で測定する。また、ホルダの底からコアの頂部までの距離を測定して将来の較正のための基準点を得る。コアの露出された幾何中心の若干上で、コアがこのステップ中にホルダ内で動かないようにしながら、帯ノコまたは他の適切な切断ツールを用いて、大まかに切断する。ホルダ内に依然として保持されているコアの残りの部分が表面研磨機のベース板に固定される。露出されている粗いコア表面が平滑で平坦な表面に研磨され、コアの幾何中心が現れるようにし、この幾何中心はホルダの底からコアの露出表面までの高さを測定して検証できる。これによりコアのオリジナルの高さのちょうど半分が、+−0.004インチの範囲内で除去されたことを確実にする。コアをホルダ内に保持して、コアの中心を芯出し定規で見いだし、注意して印付けし、この中心印で硬度を測定する。コアの中心から任意の距離での硬度測定を、中心から径方向外側に伸びる線を引き、中心からの距離を典型的には2mmの増分で測定し、印付けすることにより行う。幾何中心を通る面の上ですべての硬度測定が実行されても、コアは依然としてホルダの中にあり、その配位が乱されないようにし、測定面がホルダの底に常に平行になるようにする。コア上の任意の予め定められた点からの硬度差は、平均表面硬度から適切な基準点、例えば単一ソリッドコアについてはコアの中心の硬度を差し引いて計算し、中心より柔らかいコア表面が負の硬度勾配を有するようになす。硬度勾配は、例えば、2007年8月1日出願の米国特許出願第11/832,163号に十分に開示されており、その内容は参照してここに組み入れる。
【0055】
ここで数値上の下限および数値上の上限が示される場合、これら値の任意の組み合わせが使用できると理解される。
【0056】
ここで引用した、先行文献を含む、すべての特許、公報、テスト手順、および他の文献は、その開示内容がこの発明と矛盾しない範囲で、またそのような組み入れが法律上認められる範囲で、参照してここに組み入れる。
【0057】
この発明の事例的な実施例が具体的に説明されたが、この発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、種々の他の変形例が当業者に明らかであり、また当業者が容易になすことができることが理解される。したがって、添付の特許請求の範囲のスコープが上述した例や記載に限定されず、むしろ、特許請求の範囲は、この発明中に内在する特許性のある新規な特徴のすべてを包括するように構成されていることが意図されており、これは当業者が均等として扱うすべての特徴を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアおよびカバーからなり、上記コアの全体直径が3.56cm(1.40インチ)から4.22cm(1.66インチ)のゴルフボールであって、
直径が0.318cm(0.125インチ)から1.91cm(0.750インチ)であって、表面硬度が70ショアC以上であり、比重が0.50g/ccから1.20g/ccであるセンタと、
表面硬度が上記センタの表面硬度より小さく、比重が上記センタの比重と実質的に同一である外側コア層とからなるゴルフボール。
【請求項2】
上記センタがゴム組成物から製造される請求項1記載のゴルフボール。
【請求項3】
上記センタが部分的にまたは十分に中和されたアイオノマー組成物から製造される請求項1記載のゴルフボール。
【請求項4】
上記コアの全体の直径が3.84cm(1.51インチ)から4.06cm(1.60インチ)である請求項1記載のゴルフボール。
【請求項5】
上記センタの直径が0.635cm(0.250インチ)から0.953cm(0.375インチ)である請求項1記載のゴルフボール。
【請求項6】
上記センタの比重が1.05g/ccから1.18g/ccである請求項1記載のゴルフボール。
【請求項7】
上記センタの表面硬度が85ショアC以上である請求項1記載のゴルフボール。
【請求項8】
上記外側コア層の表面硬度が80ショアC以下である請求項7記載のゴルフボール。
【請求項9】
上記コアの全体の圧縮(Atti)が60から100である請求項1記載のゴルフボール。
【請求項10】
上記カバーが、表面硬度が60ショアD以下であり、厚さが0.038cm(0.015インチ)から0.254cm(0.100インチ)である単一の層からなる請求項1記載のゴルフボール。
【請求項11】
上記カバーが、
表面硬度が65ショアD以上で厚さが0.051cm(0.020インチ)から0.203cm(0.080インチ)の内側カバー層と、
表面硬度が60ショアD以下で厚さが0.038cm(0.015インチ)から0.140cm(0.055インチ)の外側カバー層とからなる請求項1記載のゴルフボール。
【請求項12】
上記カバーが、
部分的にまたは十分に中和されたポリマー組成物から製造され、表面硬度が65ショアD以上で厚さが0.038cm(0.015インチ)から0.089cm(0.035インチ)の内側カバー層と、
ポリウレタンまたはポリ尿素組成物から製造され、表面硬度が50ショアD以下で厚さが0.068cm(0.015インチ)から0.089cm(0.035インチ)の外側カバー層とからなる請求項1記載のゴルフボール。
【請求項13】
全体の直径が3.94cm(1.55インチ)から4.11cm(1.62インチ)であるコアであって、
直径が0.635cm(0.250インチ)から1.070cm(0.500インチ)で、表面硬度が81ショアC以上で、比重が0.50g/ccから1.18g/ccであるセンタと、
表面硬度が90ショアC以下で、比重が上記センタの比重と実質的に同一である外側コア層とからなり、
上記外側コア層の表面硬度が上記センタの表面硬度より小さいか、等しい上記コアと、
カバーとからなるゴルフボール。
【請求項14】
上記センタの直径が0.889cm(0.350インチ)から0.953cm(0.375インチ)である請求項13記載のゴルフボール。
【請求項15】
上記センタの表面硬度が85ショアC以上である請求項13記載のゴルフボール。
【請求項16】
上記外側コア層の厚さが1.40cm(0.550インチ)から1.65cm(0.650インチ)である請求項13記載のゴルフボール。
【請求項17】
上記コアの全体の圧縮(Atti)が60から100である請求項13記載のゴルフボール。
【請求項18】
上記センタはゴム組成物から製造される請求項13記載のゴルフボール。
【請求項19】
上記センタは部分的にまたは十分に中和されたアイオノマー性組成物から製造される請求項13記載のゴルフボール。
【請求項20】
全体の直径が3.94cm(1.55インチ)から4.06cm(1.60インチ)であるコアであって、
直径が0.635cm(0.250インチ)から1.270cm(0.500インチ)で、表面硬度が81ショアC以上で、比重が0.50g/ccから1.18g/ccであるセンタと、
表面硬度が90ショアC以下で、比重が上記センタの比重と実質的に同一である外側コア層とからなり、
上記外側コア層の表面硬度が上記センタの表面硬度より小さいか、等しい上記コアと、
カバーであって、
表面硬度が65ショアD以上で厚さが0.051cm(0.020インチ)から0.203cm(0.080インチ)の内側カバー層と、
表面硬度が60ショアD以下で厚さが0.038cm(0.015インチ)から0.140cm(0.055インチ)の外側カバー層とからなる上記カバーと、
からなるゴルフボール。
【請求項21】
上記外側コア層の表面硬度は上記センタの表面硬度より小さい請求項20記載のゴルフボール。
【請求項22】
上記センタの表面硬度は85ショアC以上であり、外側コア層の表面硬度は80ショアC以下である請求項20記載のゴルフボール。

【公開番号】特開2009−165824(P2009−165824A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−2198(P2009−2198)
【出願日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(390023593)アクシュネット カンパニー (155)
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY