説明

二輪車用保護カバー

【課題】安定した立体形状を保持したままで二輪車の略全体を覆うことができると共に、二輪車から取り外した状態での収納が極めて容易とされた、新規な構造の二輪車用保護カバーを提供すること。
【解決手段】上底布部10と周壁布部12とによって下方に開口する袋構造体を構成し、且つ、上底布部10の外周部分と、周壁布部12の左右両側の側壁部分とに、それぞれ、弾性線状材からなる長手環状のループ体18,28,30を装着した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車や原動機付自転車、自動二輪車などに用いられる二輪車用保護カバーに係り、特に、二輪車の略全体を覆うことができると共に、二輪車から取り外した状態での収納が極めて容易とされた、新規な構造の二輪車用保護カバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、駐車中の二輪車を風雨や塵埃などから保護するために、二輪車用保護カバーが利用されている。従来構造の二輪車用保護カバーは、特許文献1(特開2005−231627号公報)や特許文献2(特開2006−321321号公報)等に記載されている如きである。即ち、これらの二輪車用保護カバーは、下方に開口した大型の袋状とされており、その下方の開口部を通じて、二輪車に対して上方から被せて装着されることによって、二輪車の略全体を覆うようになっている。
【0003】
特に、従来構造の二輪車用保護カバーは、上記特許文献1,2にも示されているように、二輪車の外形に出来るだけ近づけた袋形状とするのが最良であるとの考えで支配されていた。その理由は、推定するに、(ア)二輪車と保護カバーとの間に隙間が無ければ、保護カバーをよりコンパクトにすることができると考えられること、(イ)かかる隙間への風の巻き込み等が防止されて、保護カバーのバタツキが防止されると考えられること、(ウ)二輪車の外形に近い方が保護カバーを装着した状態での意匠が優れていると考えられること、などであろう。
【0004】
しかしながら、現実には、従来構造の二輪車用保護カバーは、二輪車の外形に出来るだけ近づけた袋形状とされているが故に、その形状が非常に複雑となっており、製造が面倒でコストもかかるという問題があった。
【0005】
しかも、ユーザーが装着するに際しても、複雑な形状の保護カバーにおける各部位を、それぞれ、対応する二輪車の各部位に対して正確に位置合わせしなければならないことから、装着作業が面倒で時間もかかるという問題があったのである。
【0006】
また、形状が複雑で、多数の凹凸部分や大小の袋状部分が設けられていることから、ユーザーが二輪車から外した後、かかる保護カバーを折り畳むことが難しく、外した保護カバーをコンパクトに収納することなど、到底、不可能なのが現実である。
【0007】
加えて、形状が複雑であるが故に、装着状態下で部分的に雨水が溜まりやすく、溜まった雨水が次第にカバー内部に浸透するおそれもある。また、溜まった雨水の排水も困難であり、保護カバーを取り外す際にも雨水を排水できずに保護カバーを全体として丸めて置いておくことが多い。そのために、内部に溜まったままの雨水が腐食したり、保護カバーを傷めたりするおそれもあったのである。
【0008】
さらに、二輪車の外形に近づけた袋形状とされる結果、特定の二輪車にだけしか使用できない保護カバーとなってしまうという問題もある。その結果、製造や流通、保管、更に使用に際して、多数種類の保護カバーの損害が支障となり、取り扱いが面倒でコストも増大するという問題があったのである。
【0009】
なお、特許文献3(特開平10−152084号公報)に記載されているように、保護カバーを分割構造とすることによってユーザーに使用し易くすることも提案されているが、このような分割構造の保護カバーは、製造が一層面倒でコストの増大も避けられない。しかも、いちいち分割操作することは、ユーザーにとって過度の負担となり、面倒である。加えて、分割構造は、保護カバーの構造や形状を更に複雑化する結果、収納が一層難しくなり、使用しない状態での保護カバーをコンパクトに収納することなど、全く考慮されていないと言わざるを得ないのである。
【0010】
また、二輪車用保護カバーとして、例えば特許文献4(実開平7−44498号公報)に開示されているように、二輪車の外周囲を空間を隔てて覆うものも考えられるが、かなりの大型となって、地面に固定的に配設されるものであり、多数本のアーチ状柱やヒンジが必要となって全体重量が大きくなると共に、構造が複雑であることから取扱いが困難であることに加えて、コンパクトに収納することができないという問題があったのである。
【0011】
【特許文献1】特開2005−231627号公報
【特許文献2】特開2006−321321号公報
【特許文献3】特開平10−152084号公報
【特許文献4】実開平7−44498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、二輪車の略全体を覆うことができると共に、二輪車から取り外した際に容易に且つコンパクトに収納することが出来る、新規な構造の二輪車用保護カバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そして、かかる課題を解決するために、本発明の第一の態様の特徴とするところは、二輪車に対して上方から被せて装着されることにより該二輪車の略全体を覆う、下方に開口した袋状の二輪車用保護カバーであって、上底布部と該上底布部の外周縁部から下方に向かって垂れ下がる周壁布部とを含んで構成されており、該上底布部の外周部分には弾性材によって形成されて前記二輪車の前後方向に延びる長手環状の上底ループ体が取り付けられていると共に、該周壁布部には該二輪車への装着状態で該二輪車の車幅方向両側に位置する部分においてそれぞれ弾性材によって形成されて該二輪車の前後方向に延びる長手環状の側壁ループ体が取り付けられており、該二輪車から取り外した単体において、該周壁布部における該二輪車の左右一方の側壁部分と左右他方の側壁部分を該上底布部に対して順次に重ね合わせて、該上底布部に取り付けられた該上底ループ体に対して該左右の側壁部分にそれぞれ取り付けられた該左右の側壁ループ体を順次に重ね合わせるようにして、全体を折り畳むことが出来るようにした二輪車用保護カバーにある。
【0014】
この第一の態様に従う構造とされた二輪車用保護カバーは、従来の二輪車用保護カバーにおける「出来るだけ二輪車形状に近づけた形状とするのが良い」という基本的な考え方とは全く異なる基本技術思想に基づくものである。即ち、本態様に係る二輪車用保護カバーにおいては、略平布形状とされ得る上底布部とその外周部分から垂れ下がる略筒布形状とされ得る周壁布部とによって、非常にシンプルで簡単な形状をもって構成され得るのである。
【0015】
そして、本態様に従う構造とされた二輪車用保護カバーにおいては、その上底布部を二輪車の上部の複数箇所に載せて全体を支持せしめることで、二輪車の全体をすっぽりと覆うようにしてカバーすることとなる。
【0016】
かくの如き構造の二輪車用保護カバーにおいては、形状が非常に単純で、例えば布材等の素地をカッティングするに際しても極めて簡単であり、容易に製造することが出来ると共に、製造コストも充分に抑えることが可能となるのである。
【0017】
しかも、ユーザーが二輪車に装着する際にも、従来の二輪車の形状に近づけた複雑な形状の保護カバーのように各部位を正確に二輪車の各対応部位に位置合わせする必要がなく、二輪車の全体に上方からすっぽりと被せるだけで、容易に装着作業を完了できる。また、装着した保護カバーを取り外す場合でも、従来の二輪車の形状に近づけた複雑な形状の保護カバーのように二輪車の各部位に対して引っ掛かってしまうことがなく、容易に上方に向けて取り外すことが可能となる。
【0018】
そして、そのようなユーザーによる二輪車への保護カバーの装着および取り外しに際しては、保護カバーの上底布部の外周部分に装着された上底ループ体がある程度の強度を持つことから、この上底ループ体を利用して保護カバーの全体形状を保持させることが可能である。それ故、かかる二輪車用保護カバーにおいては、装着作業および取り外し作業を、上底ループ体を持って保護カバー全体を吊り下げるようにして支持せしめることで、一層容易に且つ速やかに行なうことが可能となる。
【0019】
加えて、保護カバーの二輪車への装着状態下においても、上底ループ体におけるある程度の剛性に基づいて、保護カバーの全体形状がある程度保たれ得るのである。その結果、前述の如く、上底布部が略展張状態に保持されたままで、かかる上底布部が二輪車の上部の複数箇所に載せられて略水平に広がって装着され、この上底布部の外周縁部から垂れ下がる筒状の周壁布部が二輪車の外周を全周に亘って筒状に取り巻くようにして囲んでカバーする状態に、安定して保持され得るのである。
【0020】
さらに、周壁布部においても、二輪車の左右両側に位置して装着された側壁ループ体によって形状がある程度保持され得ることから、周壁布部が望まない形状に重なったり折れ曲がったりすることがなく、全体として筒体形状に安定して保持され得る。それ故、上述の如き二輪車への装着および取り外しの作業が一層容易となると共に、二輪車への装着状態下でも、二輪車の外周を全周に亘って取り囲んで覆う状態に一層安定して保持され得る。
【0021】
しかも、本態様の二輪車用保護カバーにおいては、上底ループ体と左右の側壁ループ体によって展張された略平布形状に形状保持される上底布部と周壁布部の左右両側部分とを有していることから、それら上底布部と周壁布部の左右両側部分とを順次に折り重ねるようにして折り畳むことが容易に出来る。また、そのような折り畳み状態への保持も容易に実現され得る。それ故、全体として、略平板形状に折り畳むことが出来、かかる平板形状のままでコンパクトに収納することも可能である。
【0022】
特に、本態様に従う構造とされた二輪車用保護カバーにおいては、全体が非常に単純な形状とされており、略平布形状の上底布部と略円筒形状の周壁布部とから構成されていることから、従来の複雑な形状の二輪車用保護カバーに比して、雨水が溜まることが効果的に防止され得る。
【0023】
また、本態様に係る二輪車用保護カバーにおいては、上底布部と周壁布部の左右両側部分が、何れも、上底ループ体と左右の側壁ループ体によって展張された略平布形状に形状保持されることから、従来の複雑な凹凸形状を有する二輪車用保護カバーに比して表面に雨水が付着等していた場合でも、かかる雨水を容易に取り除くことが出来る。そして、雨水を取り除いた状態で、即ち内部に雨水を巻き込むことなく、上述の如く折り畳んで収納状態とすることが容易になるのである。
【0024】
さらに、そのように全体として略平板形状に折り畳んだ状態から、上底布部と周壁布部の左右両側部分とを順次に展開させる作業も、上底ループ体と左右の側壁ループ体によって展張状態への保持が為されることによって、容易に且つ速やかに行なうことが可能となるのである。
【0025】
加えて、本態様に係る二輪車用保護カバーにおいては、上底布部と周壁布部を一体的に連結構成した一体構造とされており、かかる一体構造体のままで二輪車に対して装着および取り外しをすることが出来ることから、例えば前記特許文献3に記載の分割構造の保護カバーに比して、構造が極めて簡単でユーザーによる装着と取り外しの作業が容易であると共に、コンパクトに収納することが出来るという利点がある。
【0026】
また、本態様に係る二輪車用保護カバーにおいては、上底布部と周壁布部の左右両側部分にそれぞれ配設された上底ループ体と左右の側壁ループ体との極めて少ない骨格構造によって実現されていることから、例えば前記特許文献4に記載の開閉形の保護カバーに比して、地面に固定的に配設する必要もなく、使用が容易であると共に、大きな設置場所も必要でないのであり、しかも、軽量でコンパクトに収納できるという大きな利点がある。
【0027】
なお、本発明において、上底布部および周壁布部は、布状体であれば良く、帆布などの天然繊維や合成繊維などの織物の他、繊維を集合させた不織布、更に合成樹脂材料等からなるフィルムやシートなどであっても良い。好適には、ナイロンやより滑らかなポリテトラフルオロエチレン等のフッソ樹脂などからなる繊維、或いはシートなどが採用可能であり、公知技術の複合材や防水処理を施したものなども採用され得る。
【0028】
また、本発明において、上底布部に配設される上底ループ体と、周壁布部に配設される側壁ループ体とは、何れも、トラック形のオーバル形状を有する長円環体構造をもって形成されることが望ましい。更にまた、周壁布部の前後方向(二輪車の前後方向)両側は略半円状に周方向で湾曲せしめられることとなるから、上底布部のに配設される上底ループ体に比して、周壁布部の左右両側に配設される側壁ループ体は、二輪車の前後方向の長さが短く設定されることとなり、周壁布部の前後方向両側に設けられた略半円状の部分にさしかかるか或いは僅かにさしかからない程度の前後方向長さが設定されることが望ましい。
【0029】
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る二輪車用保護カバーであって、二輪車から取り外した単体で前記上底布部に対して前記周壁布部の左右の側壁部分を順次に重ね合わせて全体を折り畳んだ状態において、互いに重ね合わせた前記上底ループ体と前記左右の側壁ループ体を含む全体を、二輪車の前後方向となる長手方向の中間部分で捻じる方向に変形させて部分的に反転させ、その捻じり部分において該反転領域を折り返して折り重ねることによって、長手方向の寸法が小さくされた収納状態とすることができるようになっていることを、特徴とする。
【0030】
このような第二の態様に従う構造とされた二輪車用保護カバーにおいては、二輪車から取り外した状態で、よりコンパクトに収納することが可能となる。即ち、第一の態様に係る二輪車用保護カバーにおいては、前述のように上底ループ体および左右の側壁ループ体で囲まれた各領域を平布形状としたままで互いに重ね合わせて折り畳むことにより、全体として薄く広がる平板形状としてコンパクトに収納することが出来るのであるが、本第二の態様においては、これを更に2つ或いは3つ以上に折り畳むようにして重ね合わせて一層コンパクトな収納状態とすることが可能となるのである。
【0031】
要するに、本態様においては、上底ループ体および左右の側壁ループ体が何れも弾性変形可能な棒状体によって構成されており、且つそれらの内外の領域が何れも変形容易な布状体によって構成されていることから、上底ループ体および左右の側壁ループ体を中間部分で捻って反転させることで、容易に折り返して二重に、或いは捻って回転させる作業を2箇所以上で行なうことで三重以上に、重ね合わせて折り畳むことが可能とされるのである。
【0032】
なお、本発明において採用される上底ループ体および左右の側壁ループ体としては、原形状に復元する弾性を有するものであれば良く、例えば鋼線やワイヤ、バネ鋼線なども採用可能であるが、例えばフッ素樹脂等の公知の弾性樹脂材料からなる線材で形成されたものも採用可能であり、金属線よりも軽量であることから好適に採用され得る。また、上底ループ体および左右の側壁ループ体は、所定長さの線材の両端を、接着や溶着,金属管体やビス等を利用して、相互に固定して環状としたものの他、無端の環状構造でも良く、或いは所定長さの線材の両端を近接位置せしめて布部に固定することによって実質的に環状体として弾性を発揮し得るようにした態様も含むものである。
【0033】
本発明の第三の態様は、かかる第二の態様に係る二輪車用保護カバーであって、前記捻じり部分を、二輪車の前後方向となる長手方向の中間部分で2箇所設定することにより、互いに重ね合わせた前記上底ループ体と前記左右の側壁ループ体を含む全体を該捻じり部分の2箇所でそれぞれ折り返して3重に折り重ねることができるようになっていることを、特徴とする。
【0034】
本発明の第四の態様は、前記第二又は第三の態様に係る二輪車用保護カバーであって、互いに重ね合わせた前記上底ループ体と前記左右の側壁ループ体を含む全体を、前記捻じり部分で折り返すことによって折り重ねた前記収納状態に保持せしめる拘束手段を備えていることを、特徴とする。
【0035】
本態様に記載の如く拘束手段を備えることにより、かかる拘束手段を利用して保護カバーをコンパクトに折り重ねた状態に安定して保持せしめることが可能となり、かかるコンパクトな状態で収納することが容易となる。
【0036】
なお、本態様において採用される拘束手段は、保護カバーを前述の如く折り重ねた収納状態に保持するものであれば良い。具体的には、例えば、紐や係止具(フックのようなもの)、或いは重ね合わせ方向の両側から相互に接近方向に押し付けるプレス状の保持具なども、採用可能である。特に、紐や係止具等は、捻って折り重ねられた上底ループ体や側壁ループ体に対して取り付けられることにより、かかるループ体の復元変形による展張を一層効果的に阻止することが出来る。
【0037】
本発明の第五の態様は、上記第四の態様に係る二輪車用保護カバーであって、互いに重ね合わせた前記上底ループ体と前記左右の側壁ループ体を含む全体を、前記捻じり部分で折り返すことによって折り重ねた前記収納状態において収容保持せしめる袋状収容体が設けられており、該袋状収容体によって前記拘束手段が構成されていることを、特徴とする。
【0038】
かくの如き袋状収容体を用いることで、折り重ねた収納状態に対して保護カバーを安定して保持せしめることが出来る。なお、上底ループ体と左右の側壁ループ体を重ね合わせて捩じることで折り重ねて収容せしめた態様が、各ループ体の弾性によって略円形平面形状とされることから、かかる袋状収容体は、扁平な円形袋形状を有するものが好適に採用されるが、扁平な矩形状や多角形状等であっても良い。そして、かくの如き袋状収容体には、その略半周程度に亘る周方向長さで開口が形成され、かかる開口を通じて、前述の如き折り重ねて収納状態とした保護カバーを袋状収容体に対して出し入れすることが出来るようにされると共に、かかる開口を閉じるバンドやファスナー等を設けることが望ましい。
【0039】
本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る二輪車用保護カバーであって、前記上底布部および前記周壁布部には、前記上底ループ体および前記左右の底壁ループ体の各敷設位置に沿って延びる筒状被覆部が設けられており、これらの筒状被覆部に対して該上底布部および該周壁布部が挿通されることにより、該上底布部および該周壁布部が各該筒状被覆部で覆われた状態でかかる上底布部および周壁布部に取り付けられていることを、特徴とする。
【0040】
本態様に係る二輪車用保護カバーにおいては、上底ループ体および左右の底壁ループ体を、上底布部および周壁布部の各所定位置に対して容易に且つ充分な耐久性をもって取り付けることが出来る。しかも、上底ループ体および左右の底壁ループ体が、何れも、筒状被覆部で覆われて保護されることから、その損傷も防止され得る。
【0041】
なお、筒状被覆部は、上底布部や周壁布部を袋状に折り返して縫い付けること等によって上底布部や周壁布部と一体的に形成することも可能であり、その他、例えば、別体の筒状被覆部を形成して、それを上底布部や周壁布部に縫い付けること等で固着する等も可能である。また、筒状被覆部は、上底布部や周壁布部の外周面上に設けられることが望ましく、それによって、保護カバー内面に筒状被覆部が突出して、それが二輪車に当接して傷等の発生原因となったり、二輪車の各種突出部分に引っ掛かったりすることを防止することが出来る。
【0042】
本発明の第七の態様は、前記第一乃至第六の何れかの態様に係る二輪車用保護カバーであって、二輪車に対して係止される係止紐が、前記上底ループ体および前記左右の側壁ループ体のうちの何れかに取り付けられて設けられていることを、特徴とする。
【0043】
このような係止紐を設けることにより、保護カバーを二輪車に対して強固に取り付けることが出来、例えば強風に晒される状況でも、保護カバーを被せた状態に安定して保持することが可能となる。
【0044】
なお、前述の第一〜六の態様に係る二輪車用保護カバーにおいても、保護カバーを二輪車から外れてしまわないように、両者を連結状態とする紐等が必要に応じて採用可能である。そのような紐等は、例えば、具体的に例示すると、保護カバーから延び出す紐を設けて、この紐を二輪車の適当な箇所、例えばホイールやハンドル、車体下部やフレーム、ハンドル等に対してくくり付けたり、ループ状紐にして引っ掛けたり、二本の紐を相互に結わえたりして係止紐とする他、面ファスナーや係止リング等を使用した係止紐を採用することも可能である。
【0045】
ここにおいて、特に本第七の態様においては、保護カバーを二輪車に対して連結状態とするために、上底ループ体や左右の側壁ループ体から延び出すようにして取り付けられた紐部材を採用したことにより、ある程度の強度を有する上底ループ体や左右の側壁ループ体を利用して、保護カバーを二輪車に対してより効率的に連結させることが可能となるのである。また、かかる紐部材として、それ自体が弾性を有するゴム状紐を採用することも可能である。
【0046】
また、特に、左右一方の側の側壁ループ体の下縁部の車体前後方向における略中央部分と、上底ループ体における左右他方の側の車体前後方向の略中央部分とを、二輪車の車体中央下方を通して配した紐状体で相互に連結せしめてある程度の引張力で締結させることにより、上底ループ体で展張状態とされた上底布部を、かかる紐状体の連結側(左右他方の側)に向かって下傾するように傾斜させた状態に保持することが出来る。これにより、雨水が上底布部の上面への雨水の滞留を一層効果的に防止することか可能となる。
【0047】
そして、特に本態様においては、上底ループ体および側壁ループ体の弾性および強度を利用して、保護カバーを二輪車に対して効率的に固定的連結することが出来るのであり、上底布部の傾斜状態への保持も有利に実現され得るのである。
【0048】
本発明の第八の態様の特徴とするところは、前記第一乃至第七の何れかの態様に係る二輪車用保護カバーであって、二輪車の前後方向において略対称形状とされており、二輪車に対して前後方向の区別なく装着可能とされていることを、特徴とする。
【0049】
本態様に従う構造とされた二輪車用保護カバーにおいては、二輪車に対する前後方向の区別なく装着することが出来るのであり、それ故、前後を区別して使用する煩雑さがなく、使用が一層容易となる。
【0050】
本発明の第九の態様の特徴とするところは、前記第一乃至第八の何れかの態様に係る二輪車用保護カバーであって、前記上底布部が長円形の平形状を有している一方、前記周壁布部が扁平の円筒形状を有しており、該上底布部の外周縁部に前記上底ループ体が配設されていると共に、該上底布部の外周縁部に対して該周壁布部の一方の開口周縁部が固着されており、該上底布部を略水平に支持せしめた状態において該上底ループ体から下方に向かって略垂直に垂れ下がるようにして該周壁布部が設けられていることを、特徴とする。
【0051】
本態様に従えば、本発明に従う構造とされた二輪車用保護カバーを一層容易に製造することが出来ると共に、構造および形状の更なる簡略化と取扱い性の向上、収納状態でのコンパクト化等がより効果的に達成され得る。
【0052】
本発明の第十の態様の特徴とするところは、前記第一乃至第九の何れかの態様に係る二輪車用保護カバーであって、前記上底布部において少なくとも一つの小袋状部が設けられており、二輪車への装着状態下で該小袋状部に対して該二輪車のバックミラーが差し入れられるようになっていることを、特徴とする。
【0053】
本態様に従う構造とされた二輪車用保護カバーにおいては、例えばハンドルを片方に略いっぱいに切ってハンドルロックした状態で、その上に保護カバーを装着するに際して、フロントに設定されたキャスタ角の関係からハンドルを切った方と反対側のミラーが上方に大きく突出することがあるが、そのような場合に、かかるミラーに対して保護カバーの上底布部が引っ掛かったようになって大きく傾斜してしまうことを軽減することが出来る。即ち、小袋状部に対して、かかる上方に突出するミラーを収容させることで、ミラーだけを上方に逃がした状態でカバーし、且つ上底布部の全体が大きく傾斜してしまうことや、ミラーに対して局部的に当接することに起因する損傷、耐久性の低下等の不具合を効果的に回避することが可能となるのである。
【発明の効果】
【0054】
本発明に従う構造とされた二輪車用保護カバーにおいては、前述の第一の態様に係る二輪車用保護カバーに関する記載から明らかなように、上底布部と周壁布部から構成されており、且つそれら上底布部と周壁布部の左右両壁部とが、それぞれ、上底ループ体と左右の側壁ループ体とで弾性的に略展張状態に保持せしめるようにした特徴的な構造を採用したものであり、それによって、前述の特許文献1〜4に記載の如き従来構造の二輪車用保護カバーとは全く異なる新規を構造の二輪車用保護カバーを提供するものである。
【0055】
そして、かかる本願発明に従う新規な構造とされた二輪車用保護カバーにおいては、特許文献1〜4に記載の従来構造の二輪車用保護カバーが内在していた、前述の如き問題点を極めて効果的に解決せしめ、容易に製造できるだけでなく、二輪車への装着や取外しをユーザーが容易に行なうことが出来、しかも、折り重ねた状態でコンパクトに且つ容易に収納することが出来るといった、従来構造の二輪車用保護カバーでは到底達成され得ない、特別な技術的効果を発揮し得るのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0056】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0057】
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての二輪車用の保護カバー10が、立体保持状態として、図1〜4に示されている。図1は、右側面図であり、図示しない二輪車が図中の右側を前方、左側を後方として駐車せしめられたものに対して、被せられるようにして装着されるものとして、図1中の右側の前方、左側を後方として、以下に説明する。なお、左側面図は、右側面図と対称に表されるから図示を省略する。また、図2は、図1の右側から見た状態を示す正面図である。図3は、図1の上側から見た状態を示す平面図である。図4は、図1の下側から見た状態を示す底面図である。
【0058】
これら図1〜4に示されているように、本実施形態の保護カバー10は、全体として下方に開口する逆向きの有底袋形状とされており、二輪車を上方および周囲において全体的に覆い隠すようにして装着されるようになっている。
【0059】
より具体的には、かかる保護カバー10は、上底布部12と周壁布部14を含んで構成されている。上底布部12は、平らな平布によって構成されており、平面視において前後方向の両端部分が略半円形状とされて、全体として長円形状を有している。
【0060】
なお、上底布部12は、変形が容易で薄肉の取扱い易い適当な布状体によって形成されている。好適には、ナイロンより滑らかなフッソ樹脂等の繊維やシート、或いは綿等の天然繊維と合成繊維との混紡布などが採用可能であり、そのような各種繊維やシート等に対して更に防水処理等の各種処理を施したものなども好適に用いられる。また、本実施形態では、上底布部12の全面が一体的な単一構造とされているが、複数の分割体を相互につぎ合わせて構成されていても良い。
【0061】
さらに、上底布部12の外周縁部は、図5に示されているように、下方に折り返されていると共に、折返し縁部が周方向に縫い付けられている。これにより、上底布部12の外周縁部には、その周方向の全周に亘って連続して延びる中空の筒状縁部16が形成されている。なお上底布部12が熱可塑性の樹脂材料製である場合には、上底布部12の外周縁部の折返し縁部を縫い付ける代わりに溶着することも可能である。
【0062】
そして、この筒状縁部16に対して、上底ループ体18が収容配置されている。かかる上底ループ体18は、上底布部12の外周縁部を周方向に連続して延びる環状とされている。しかも、この上底ループ体18は、原形へ復元する弾性を備えた合成樹脂線、或いは鋼線やワイヤなどによって形成されている。例えば、所定長さの直線形状を有する弾性的な線材を湾曲変形させてから両端部を相互に溶着や接着,嵌着スリーブを用いたかしめ連結などで連結することによって無端のループ形状とすることによって、上底ループ体18を得ることが可能である。
【0063】
なお、上底ループ体18をループ形状(環状)としてから、上底布部12の外周縁部に巻き込むようにして折返し縁部に上底ループ体18を収容し、その後に上底布部の外周縁部を縫い付けることで、筒状縁部16の形成と同時に、この筒状縁部16に上底ループ体18を収容組み付けすることも可能である。或いは、筒状縁部16を縫製等で形成してから、筒状縁部16の周上の適当な位置に設けた開口部を通じて、直線状の線材を挿し入れ、その後に、かかる直線状の線材の両端を相互に連結せしてめ上底ループ体18を形成しても良い。
【0064】
かくき如き上底ループ体18が、上底布部12の外周縁部の全周に亘って位置固定的に配設されていることにより、上底ループ体18の弾性に基づいて、上底布部12の全面に対して展張力が作用せしめられている。これにより、上底布部12は、外力が及ぼされていない状態で、略平板形状に保持され得るようになっているのである。なお、上述の説明から明らかなように、本実施形態では、筒状縁部16によって、上底ループ体18を収容状態で配設する筒状被覆部が構成されている。
【0065】
一方、周壁布部14は、上底ループ体18の外周縁部の周長と略同じか僅かに小さい周長を有する筒体形状とされている。この周壁布部14も、上底布部12と同様な布状体によって形成されている。なお、本実施形態では、かかる周壁布部14が、前後方向両側の各半円筒部を構成する前垂部20と後垂部22、および左右方向両側の各平板状の側壁部を構成する左垂部24と右垂部26の、合計4枚の分割布部によって構成されている。これら4枚の分割布部である前垂部20、後垂部22、左垂部24、右垂部26が、周方向で相互に縫い合わされたり接着等されて連結一体化されることにより、全体として筒形状の周壁布部14が構成されている。
【0066】
そして、かかる周壁筒部14は、図5に示されているように、その上端開口周縁部が全周に亘って上底布部12の外周縁部に対して縫い付けられることによって、上底布部12と一体化されている。そして、上底布部12を地面から持ち上げて略水平に支持せしめた状態下において、図1に示されているように、上底布部12の外周縁部からストレートに鉛直下方に垂れ下がるようにして、周壁筒部14が全体として長円筒形状を呈するようになっている。
【0067】
また、周壁布部14には、左右の側壁部に対して、左右の側壁ループ体28,30が取り付けられている。これら側壁ループ体28,30は、上底ループ体18と同様な材料によって同様な構造で形成されている。また、本実施形態では、左右の側壁ループ体28,30は、互いに同一のものが採用されている。
【0068】
ただし、本実施形態では、左右の側壁ループ体28,30が、上底ループ体18よりも小さな周長とされている。具体的には、左右の側壁ループ体28,30は、何れも、前後方向に延びる略オーバル形状(長円形状)の環状体とされており、前後方向の両端部分がそれぞれ半円形状とされている。そして、それら左右の側壁ループ体28,30は、左垂部24および右垂部26上で、前垂部20や後垂部22にまでは至らない領域内に納まる大きさとされており、それら左垂部24および右垂部26上に配設されている。
【0069】
本実施形態では、図6に示されているように、左垂部24および右垂部26の各外周面上に、長円形状を有する左右の筒状カバー32,34が装着されており、これらの筒状カバー32,34内に収容された状態で、左右の側壁ループ体28,30が左垂部24および右垂部26に取り付けられている。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、左右の筒状カバー32,34によって、左右の側壁ループ体28,30を収容する筒状被覆部が構成されている。
【0070】
かかる筒状カバー32,34は、何れも、帯布を幅方向中央で折り返して重ね合わせた両端縁部を互いに縫い付けることによって中空筒体状とされている。また、これら筒状カバー32,34は、側壁ループ体28,30と略同じ周長を有している。そして、周壁布部14における左垂部24と右垂部26に対して、筒状カバー32,34の内周縁部が縫い付けられることによって固着されている。かかる固着された状態で、左右の筒状カバー32,34は、前後方向に延びる長円形状とされている。
【0071】
特に本実施形態では、左右の側壁ループ体28,30が、周壁布部14における左右の側壁部分において、前後方向の略中央に配設されていると共に、上下方向では上方に偏倚して配設されている。具体的には、各側壁ループ体28,30の上側直線部分が、周壁布部14の上側端縁部、換言すれば上底布部12の外周縁部に近接して位置せしめられているのである。
【0072】
なお、左右の側壁ループ体28,30の上下方向の幅寸法は、周壁布部14における上下方向寸法の1/2〜2/3の範囲内で設定されることが望ましい。特に、この左右の側壁ループ体28,30の上下方向の幅寸法は、上底布部12に配設された上底ループ体18の左右方向幅寸法と同じかそれよりも少し小さく設定されることが望ましい。それによって、後述する如く、上底布部12の上に、左右の側壁ループ体28,30を重ね合わせるようにして折り重ねることが容易とされる。
【0073】
そして、かくの如くして側壁ループ体28,30が左右両側に取り付けられてなる周壁布部14は、少なくとも各側壁ループ体28,30が取り付けられた、それら側壁ループ体28,30の内周部分においては、上底布部12と同様に、側壁ループ体28,30の弾性が張力として作用せしめられて、周壁布部14を構成する布状体が展張状態に保持され得るようになっている。
【0074】
また、特に本実施形態では、下方に向かって開口せしめられた周壁布部14の下端開口周縁部36が僅かな幅で折り返されて縫い合わされることにより、補強処理されている。更にまた、周壁布部14の前後方向両端近くにおいて、それぞれ、下端に近い位置で左右に対応する部分に位置してスリット形状の一対の挿通口37,37が形成されている。
【0075】
特に本実施形態では、かかる挿通口37は、前垂部20および後垂部22において、それぞれ、左垂部24と右垂部26に対する接続側端縁部から周方向で前方及び後方に向かって適当な長さ(例えば、5〜20cmの長さ)で略ストレートに延びるスリット或いは所定幅の開口窓形状をもって形成されている。これらの挿通口37は、後述するように、二輪車へのくくりつけ用の紐等の挿通口として利用され得るようになっており、或いは二輪車の盗難防止用のロック装置等の装着窓等としても利用できるようになっている。
【0076】
なお、本実施形態の保護カバー10では、上底布部12が一枚の平坦な布状体によって形成されていたが、例えば図7〜8に示されているように、この上底布部12に対して、一つ又は複数の小袋状部38を設けても良い。
【0077】
この小袋状部38は、上底布部12と同様な材質の布状体によって形成されるものであり、適当な大きさおよび構造の袋形状とされている。一方、上底布部12には、適当な箇所に適当な大きさの開口窓が形成されている。そして、袋形状の小袋状部38が、その開口周縁部を上底布部12に形成された開口窓の開口周縁部に対して縫い付けられたり溶着されたりして固着されており、それによって、上底布部12の開口窓が小袋状部38で閉塞されている。
【0078】
特に本実施形態では、小袋状部38が、変形容易な布状体で形成されていることから、上底布部12に対して小袋状部38は適当な突出量で突出して、或いは引っ込んだ状態で、或いは同一平面上に折り畳まれた状態で、適当な形状をとり得るようになっている。
【0079】
なお、本実施形態では、上底布部12における前方端部に近い位置で、且つ左右方向において右側に近い位置に、上底布部12の幅方向寸法の半分に満たない一辺長を有する矩形状をもって上記開口窓が形成されており、ここに小袋状部38が取り付けられている。また、この小袋状部38の深さ寸法は、二輪車におけるハンドルバーからバックミラーの突出高さ程度に設定されている。
【0080】
上述の如き構造とされた保護カバー10にあっては、図9〜10に示されているように、二輪車40に対して、その上方から全体を覆うようにして被せられて装着されることとなる。
【0081】
一般に、二輪車は、駐車する際にハンドルを左右一方の側(多くの場合に左側)にいっぱいに切った状態でハンドルロックをかけ、サイドスタンド或いはメインスタンドをたてたけるようにされる。かかる状態では、フロントフォークに設定されたキャスタ角の作用で、ハンドルの一方の側が他方の側よりも鉛直上方に位置することとなり、そちら側のハンドルに取り付けられたバックミラー42が車体上で尤も大きく突出位置せしめられることとなる。そのような駐車状態で、本実施形態の保護カバー10(特に、図7〜8に記載の小袋状部38を備えたもの)を装着せしめた状態が、図9〜10に示されている。
【0082】
これら図9〜10に示されているように、保護カバー10は、その上底布部12が二輪車(図示のものは、大型スクーターであるが、これに限定されるものでないことは言うまでもない)40の上部に載置状態とされる。かかる状態で、上底布部12は二輪車40の鉛直方向投影面を全体に亘って覆い得るだけの大きさか、それに近い大きさを有していることが望ましい。
【0083】
ここにおいて、上底布部12は、外周縁部に配設された上底ループ体18で展張力が及ぼされていることから、二輪車40の複数箇所に対して上底布部12が載置状態で当接せしめられることとなり、全体としてずり落ちも防止されて載置状態で安定化する。特に、本実施形態では、小袋状部38に右バックミラー42を差し入れられることにより、右バックミラー42の小袋状部38やその開口周縁部に対する係合作用に基づいて、上底布部12の二輪車40上部からの滑り落ちが一層効果的に防止されるようになっている。
【0084】
また、このようにして二輪車40の上に載置状態とされた上底布部12の外周縁部からは、周壁布部14が略鉛直下方に垂れ下がっており、この周壁布部14によって二輪車40の周囲が全体的に取り囲まれている。なお、かかる周壁布部14は、上底布部12が二輪車40の平面投影領域より大きく設定されることによって、二輪車40を外周側に離れて覆うようになっていても良いし、上底布部12の二輪車40に対する相対的な大きさや水平方向での相対的な位置等によっては、上底布部12が、適当な箇所において二輪車40に対して接触していても良い。
【0085】
また、周壁布部14は、図示されているように、二輪車40への装着状態下において二輪車40の高さ方向の全体を覆い得る長さ寸法を有することが望ましいが、多少短くても或いは長くても問題はない。
【0086】
さらに、かくの如き保護カバー10の装着状態下、図9〜10には図示されていないが、保護カバー10を二輪車40に対して、外れ止めのための係止を施すことが望ましい。具体的には、例えば適当な長さのロープやバンド等の紐を保護カバー10の全体外周から巻き付けて、保護カバー10を二輪車40に対して締めつけるようにしたり、保護カバー10に対して別体の図示しない重量物を結わえ付けたりすること等によって、保護カバー10の外れ止めを施すことが可能である。
【0087】
特に、前述の如き、周壁布部14に形成された挿通口37を利用し、かかる挿通口37に挿し通した紐を、二輪車10の前輪及び後輪のホイールを左右に挿通させて結わえ付けることにより、保護カバー10の全体を二輪車40に対して効率的に係止させることが可能である。
【0088】
その際、結わえ付けるための紐等を、紛失しないように、且つ作業し易いように、予め、一方の端部を保護カバー10に固定しておくことも効果的である。具体的には、例えば図11〜12に示されているように、互いに結わえ付けるように各対を為す紐を、保護カバー10の相互に異なる適当な位置に固定してそれぞれ垂れ下がるようにして設けておけば良い。
【0089】
すなわち、図11〜12に示されているように、周壁布部14における前垂部20と後垂部22において、それぞれ、周方向一方の端部に長尺紐44をその一端部において固着せしめて装着すると共に、周方向他方の端部に短尺紐46をその一端部において固着せしめて装着してある。そして、この保護カバー10を二輪車40に装着した状態下で、各長尺紐44を左右の挿通口37,37と二輪車40のホイールとに挿し通して、それぞれ、対応する短尺紐46と結わえ付けることによって、前後の車輪に対して保護カバー10を効率的に係止させることが可能となる。
【0090】
また、図11〜12に示された保護カバー10においては、前後方向の略中央部分において二輪車に対して全体を縛りつけるようにして係止させるための紐状体として、中央長尺紐48と中央短尺紐50が設けられている。中央長尺紐48は、その一端部において、周壁布部14の右側壁に配設された側壁ループ体30の下辺部の前後方向略中央に固着されている。一方、中央短尺紐50は、その一端部において、上底布部12の外周縁部に配設された上底ループ体18の左辺部の前後方向略中央に固着されて、周壁布部14の左側壁上に垂れ下がるようにして設けられている。なお、これら中央長尺紐48と中央短尺紐50の側壁ループ体30や上底ループ体18への固着は、各ループ体30,18が収容された筒状縁部16や筒状カバー34に対して縫い付けること等によって為され得る。
【0091】
そして、図9〜10に示されている前述の如き、二輪車40に対する保護カバー10の装着状態下において、中央長尺紐48の自由端側を二輪車40のフレーム中央部分における地上との隙間を通じて、二輪車40の右側から左側に挿通し、更にその自由端を二輪車40の左側で上方に持ち上げて、中央短尺紐50に結びつける。これにより、二輪車40に対して、保護カバー10の前後方向中間部分を縛るようにして係止させることが出来るのである。
【0092】
特に本実施形態では、相互に結びつけられた中央長尺紐48と中央短尺紐50に対して、右側の側壁ループ体30と上底ループ体18の弾性が及ぼされて引張力が作用せしめられることで、二輪車40に対して弾性的に縛り付けるようにして、弛みを出来るだけ防ぎつつ、それらの紐48,50での係止を行なうことが出来るようになっている。
【0093】
また、右側の周壁布部14の下側部分による引張力が、相互に結びつけられた中央長尺紐48と中央短尺紐50を介して、上底布部12の左側の端縁部を鉛直下方に引っ張る力として伝達されることとなる。それ故、上底ループ体18で略展張状態とされた上底布部12が、全体として、左側中央に向けて僅かに下方に傾斜した状態で、二輪車40の上を覆うように保持せしめることが出来る。その結果、雨水が上底布部12の上面に滴下した場合に、かかる上底布部12に付された勾配によって速やかに上底布部12上から排水され、周壁布部14の外周面から地上に滴下され得ることとなるのである。
【0094】
しかも、上述の如き本実施形態の保護カバー10においては、その形状が非常に単純で簡単とされていることから、製造が容易で少ない部品点数をもって低コストで製造することが出来るといった利点がある。
【0095】
加えて、かかる保護カバー10にあっては、二輪車40から取り外した状態で、簡単に且つコンパクトに収納状態とすることが出来るのである。
【0096】
かかる収納作業の一具体例を以下に説明する。
【0097】
先ず、保護カバー10は、上底ループ体18と左右の側壁ループ体28,30で発揮される弾性に基づいて、それら各ループ体18,28,30で囲まれた領域が何れも有利に展張状態に保持されることとなる。
【0098】
それ故、例えば、図13に平面図として示されているように、地上に、二輪車から取り外した保護カバー10の単体を、天地を逆にして広げて置くと、上底布部12の上面を地面に重ね合わせるようにして地上に置いた状態で、周壁布部14は、その左垂部24と右垂部26を、それぞれ、周壁布部14に対する左右何れか一方の側(図13中の下側)に向けて重ね合わせた状態で平面状に重ね合わせることが出来る。
【0099】
すなわち、図13に示された状態では、地上に裏返して載置された上底布部12の上面に直接に重ね合わされるようにして、右垂部26が配されている。なお、左垂部24は、上底布部12から下方に倒れて地上に直接に載置されており、この左垂部24の上側に直接に右垂部26が重ね合わされている。
【0100】
なお、このように上底布部12が地上に展張状態で載置され、その上に右垂部26の側壁ループ体30で囲まれた領域が展張状態で重ね合わされてなる、図13に示された状態は、上底布部12や右垂部26や左垂部24が、何れも、上底ループ体18や側壁ループ体30,28で展張状態に保持されるようになっていることで、良好な作業性をもって速やかに発現させることが出来る。
【0101】
そして、かかる状態から、更に、地上に展張状態で載置された左側の側壁ループ体28と、左垂部24において該左側の側壁ループ体28で囲まれた領域とを、上底布部12に対して立ち上げるようにして反対側に折り曲げることによって上底布部12の上に折り重ねるように反転させる。これにより、図14に示されているように、上底布部12の上に、右垂部24における右側の側壁ループ体30で囲まれた領域と、左垂部22における左側の側壁ループ体28が囲まれた領域とが、順次に上に重ね合わせされて相互に折り畳まれた状態とされる。
【0102】
なお、かかる折り畳み状態下では、左垂部22および右垂部24において、左右の側壁ループ体28,30から下方に外れた領域は、側壁ループ体28、30による展張力が及ぼされておらずに容易に任意の形状に折り曲げたり折り畳んだりすることが出来る。それ故、これら左垂部22および右垂部24において、左右の側壁ループ体28,30から下方に外れた領域は、適当に折り返されて、左右の側壁ループ体28,30で囲まれた領域の下側や上側、或いはそれらの重ね合わせ面間に挿し入れられるようにして重ね合わせされることとなる。
【0103】
これにより、図14に示されている如き折り畳み状態では、上底布部12から外周側にはみ出すことなく、全ての部材が上底布部12上に重ね合わされ、しかも、全体として非常に薄く略一定の重ね合わせ厚さで水平方向に広がる板状体とされ得るのである。
【0104】
それ故、このようにして板状に重ね合わされた状態では、保護カバー10の全体を狭い場所に差し入れたり、全体を何らかに立て掛けたりするなどして、容易にコンパクトに収納することが可能となるのである。特に、かかる折り畳み状態では、上底ループ体18と左右の側壁ループ体28,30によって、全体が略平板形状に効果的に保持され得ることから、取扱いや収容が一層容易となるのである。
【0105】
さらに、このように板状に重ね合わせて折り畳み状態とした保護カバーを、更に小さく折り畳んで一層コンパクトに収納することも可能とされている。
【0106】
より具体的には、図15に示されているように、上底ループ体18と左右の側壁ループ体28,30を重ね合わせて略平板形状とした折り畳み体の全体を、長さ方向(前後方向)の中間部分において左右にねじって、前後方向の一方の側(図中の左側)を他方の側に対して上下反転させる。その後、相互にねじった一方の側を、ねじった箇所において折り返すことにより、相互にねじった他方の側の上に折り返して重ね合わせる。
【0107】
これにより、図16に示されているように、図14に示す如き相互に重ね合わせた上底ループ体18と左右の側壁ループ体28,30を、更に全体を二重に重ね合わせることが出来る。
【0108】
さらに、本実施形態では、図17に示されているように、相互に捩じった他方の側(地上におかれた側)を長さ方向の中間部分においてもう一度左右にねじって、当該部分の前後方向一方の側(図中の右側)を、かかるねじった箇所において折り返すことにより、既に二重に重ね合わせた部分に対して更に上に重ねる。
【0109】
これにより、図18に示されているように、上底ループ体18と左右の側壁ループ体28,30を相互に重ね合わせたままの状態で、長さ方向で3つに折り畳み、3重に重ね合わせることが出来る。なお、三重に重ね合わせた折り畳み状態では、図18に示されているように、上底ループ体18と左右の側壁ループ体28,30の各弾性により、かかる折り畳み状態の全体形状が、略円形の平板形状、即ち略円盤形状とされることとなる。
【0110】
そして、このように全体を略円形に折り畳んだ状態で、予め別途に準備した、対応する円形の扁平形状の袋状収容体としての収納袋52に対して挿入され、図19に示されているように収納されることとなる。
【0111】
なお、かかる収納袋52には、外周部分を周方向に略半周に亘って延びるファスナ構造の開閉口54が形成されており、この開閉口54を通じて、前述の如く折り畳んだ保護カバー10を挿入および取出しすることが出来るようになっている。また、かかる収納袋52には、手提げ用の把手56が設けられて、搬送が容易とされている。
【0112】
従って、上述の如き本発明に従う構造とされた保護カバー10においては、図19に示されているように極めて小さく収納することが可能であり、しかも、上底ループ体18と左右の側壁ループ体28,30によって、所定形状への保持が行なわれると共に、所定形状への折り畳みを簡単に美しく行なうことが出来るのである。
【0113】
また、かくの如き収納状態から展開して保護カバー10を二輪車40に被せる場合にも、上底ループ体18と左右の側壁ループ体28,30によって、折り畳まれた状態から展開状態に、極めて容易に、略自動的に膨らむようにして行なわれることとなり、その作業を極めて速やかに行なうことが可能となって、ユーザーの労力の大幅な軽減が達成されるのである。
【0114】
加えて、展開状態における保護カバー10は、上底ループ体18と左右の側壁ループ体28,30によって、所定の展開状態への保持が実現され得ることとなり、従来にない極めて高級感のある展張状態の立体的な形状が発現されるのであり、意匠的に優れている。
【0115】
また、かかる保護カバー10は、例えば小袋状部38を設けない状態や、小袋状部38を前後両方に対称に設けることによって、前後の区別ない構造にて提供することも可能であり、そのように前後区別のない保護カバー10では、ユーザーも使用時に前後の区別なく二輪車40に装着することが可能となって、更なる使用性の向上効果が発揮される。
【0116】
なお、上述の各態様は、何れも本発明の実施形態の例示であって、本発明が、これらの具体的な態様に限定解釈されるものでないことは、言うまでもない。
【0117】
例えば、上底ループ体18と左右の側壁ループ体28,30を、何れも、前後方向の中間部分において中折れ状に屈曲可能な関節状部分を有する構造とすることも可能である。このような関節部分は、例えばヒンジ状連結部によって実現可能であり、且つ、展張状態ではスリーブをヒンジ状連結部に外挿させること等で屈曲阻止することにより、各ループ体18,28,30の弾性による展張力を有効に発揮させることが出来る。そして、収納時には、それらの関節状部分で各ループ体18,28,30を、図14に示されている如き重ね合わせ状態において、各対応する部分で屈曲させて折り畳むようにして収納させることも可能である。即ち、このような中折れ型の収納構造を採用すれば、図15や図17に示されている如き捩じりによる反転操作を必要とすることなく、図14に示されている如き重ね合わせ状態から更に前後方向で二つ以上に屈曲させて折り重ねてコンパクトな収納状態とすることが可能となる。
【0118】
また、周壁布部14における左右の側壁部において、それぞれ、側壁ループ体28,30から下方に垂れ下がった部分に対して、別体の側壁ループ体を装着することも可能である。このように、左垂部24と右垂部26においてそれぞれ上下に二つの側壁ループ体が並設された構造とすることにより、保護カバー10の筒状野部14のより広い領域を展張状態に保持せしめて、全体としてより高級感を抱かせることも可能となる。また、図14のように折り畳むに際して、側壁ループ体28,30の上に更にそれらの下方に並設された別体の側壁ループ体を折り重ねることにより、折り畳んだ状態をより安定的に実現せしめることも可能となる。
【0119】
また、上底ループ体18や左右の側壁ループ体28,30には、折り畳みに支障とならない範囲で、各ループ体を補強等するためのかすがい状の補強桟等が、必要に応じて設けられ得る。
【0120】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような各種の実施態様は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】本発明の一実施形態としての二輪車用の保護カバーを立体保持状態として表す右側面図である。
【図2】図1に示された保護カバーの正面図である。
【図3】図1に示された保護カバーの平面図である。
【図4】図1に示された保護カバーの底面図である。
【図5】図1に示された保護カバーの上底布部における外周縁部の断面拡大図である。
【図6】図1に示された保護カバーの周壁布部の側壁部分における断面拡大図である。
【図7】図1に示された保護カバーの別態様としての一例を示す部分平面図である。
【図8】図7に示された保護カバーの部分正面図である。
【図9】図7に示された保護カバーの二輪車への装着状態を示す縦断面説明図である。
【図10】図9における横断面説明図である。
【図11】図1に示された保護カバーの更に別態様としての一例を示す右側面図である。
【図12】図11に示された保護カバーの左側面図である。
【図13】図1に示された保護カバーの収納作業を説明するための一工程説明図である。
【図14】図1に示された保護カバーの収納作業を説明するための、図13に続く工程説明図である。
【図15】図1に示された保護カバーの収納作業を説明するための、図14に続く工程説明図である。
【図16】図1に示された保護カバーの収納作業を説明するための、図15に続く工程説明図である。
【図17】図1に示された保護カバーの収納作業を説明するための、図16に続く工程説明図である。
【図18】図1に示された保護カバーの収納作業を説明するための、図17に続く工程説明図である。
【図19】図1に示された保護カバーの収納作業を説明するための、図18に続く工程説明図であって、保護カバーの収納袋への完全収納状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0122】
10 保護カバー
12 上底布部
14 周壁布部
18 上底ループ体
20 前垂部
22 後垂部
24 左垂部
26 右垂部
28 (左)側壁ループ体
30 (右)側壁ループ体
32 (左)筒状カバー
34 (右)筒状カバー
38 小袋状部
40 二輪車
42 バックミラー
52 収納袋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二輪車に対して上方から被せて装着されることにより該二輪車の略全体を覆う、下方に開口した袋状の二輪車用保護カバーであって、
上底布部と該上底布部の外周縁部から下方に向かって垂れ下がる周壁布部とを含んで構成されており、
該上底布部の外周部分には弾性材によって形成されて前記二輪車の前後方向に延びる長手環状の上底ループ体が取り付けられていると共に、
該周壁布部には該二輪車への装着状態で該二輪車の車幅方向両側に位置する部分においてそれぞれ弾性材によって形成されて該二輪車の前後方向に延びる長手環状の側壁ループ体が取り付けられており、
該二輪車から取り外した単体において、該周壁布部における該二輪車の左右一方の側壁部分と左右他方の側壁部分を該上底布部に対して順次に重ね合わせて、該上底布部に取り付けられた該上底ループ体に対して該左右の側壁部分にそれぞれ取り付けられた該左右の側壁ループ体を順次に重ね合わせるようにして、全体を折り畳むことが出来るようにした
ことを特徴とする二輪車用保護カバー。
【請求項2】
二輪車から取り外した単体で前記上底布部に対して前記周壁布部の左右の側壁部分を順次に重ね合わせて全体を折り畳んだ状態において、互いに重ね合わせた前記上底ループ体と前記左右の側壁ループ体を含む全体を、二輪車の前後方向となる長手方向の中間部分で捻じる方向に変形させて部分的に反転させ、その捻じり部分において該反転領域を折り返して折り重ねることによって、長手方向の寸法が小さくされた収納状態とすることができるようになっている請求項1に記載の二輪車用保護カバー。
【請求項3】
前記捻じり部分を、二輪車の前後方向となる長手方向の中間部分で2箇所設定することにより、互いに重ね合わせた前記上底ループ体と前記左右の側壁ループ体を含む全体を該捻じり部分の2箇所でそれぞれ折り返して3重に折り重ねることができるようになっている請求項2に記載の二輪車用保護カバー。
【請求項4】
互いに重ね合わせた前記上底ループ体と前記左右の側壁ループ体を含む全体を、前記捻じり部分で折り返すことによって折り重ねた前記収納状態に保持せしめる拘束手段を備えている請求項2又は3に記載の二輪車用保護カバー。
【請求項5】
互いに重ね合わせた前記上底ループ体と前記左右の側壁ループ体を含む全体を、前記捻じり部分で折り返すことによって折り重ねた前記収納状態において収容保持せしめる袋状収容体が設けられており、該袋状収容体によって前記拘束手段が構成されている請求項4に記載の二輪車用保護カバー。
【請求項6】
前記上底布部および前記周壁布部には、前記上底ループ体および前記左右の底壁ループ体の各敷設位置に沿って延びる筒状被覆部が設けられており、これらの筒状被覆部に対して該上底布部および該周壁布部が挿通されることにより、該上底布部および該周壁布部が各該筒状被覆部で覆われた状態でかかる上底布部および周壁布部に取り付けられている請求項1乃至5の何れか一項に記載の二輪車用保護カバー。
【請求項7】
二輪車に対して係止される係止紐が、前記上底ループ体および前記左右の側壁ループ体のうちの何れかに取り付けられて設けられている請求項1乃至6の何れか一項に記載の二輪車用保護カバー。
【請求項8】
二輪車の前後方向において略対称形状とされており、二輪車に対して前後方向の区別なく装着可能とされている請求項1乃至7の何れか一項に記載の二輪車用保護カバー。
【請求項9】
前記上底布部が長円形の平形状を有している一方、前記周壁布部が扁平の円筒形状を有しており、該上底布部の外周縁部に前記上底ループ体が配設されていると共に、該上底布部の外周縁部に対して該周壁布部の一方の開口周縁部が固着されており、該上底布部を略水平に支持せしめた状態において該上底ループ体から下方に向かって略垂直に垂れ下がるようにして該周壁布部が設けられている請求項1乃至8の何れか一項に記載の二輪車用保護カバー。
【請求項10】
前記上底布部において少なくとも一つの小袋状部が設けられており、二輪車への装着状態下で該小袋状部に対して該二輪車のバックミラーが差し入れられるようになっている請求項1乃至9の何れか一項に記載の二輪車用保護カバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−166730(P2009−166730A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−8257(P2008−8257)
【出願日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(508017605)株式会社タイロス (1)