二重容器及び外容器及び内容器

【課題】内容器の交換時における操作性の向上を図った二重容器及び内容器及び外容器を提供する。
【解決手段】外容器11と、この外容器11に挿入装着される内容器12と、内容器12を外容器11に装着脱する装着脱機構13とを有する二重容器であって、装着脱機構13は、内容器12と係合しこの内容器12の挿入に伴ない外容器11内で移動する移動体30Aと、この移動体30Aに設けられると共に内容器12に向けて弾性変形可能とされたフック爪32と、外容器11に設けられ移動体30Aの移動に伴ないフック爪32と係合してこれを内容器12に向け押圧付勢する押圧部15とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重容器及び外容器及び内容器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、外容器の内部に内容器を収納できるようにした二重容器が知られている。この二重容器は、外容器に対して内容器を交換することが可能であるため、外容器の再利用が可能となる。よって、外から見られる外容器に対してのみ外観性の向上を図ればよく、内設される内容器は廃棄されるレフィル容器となる。このため、内容器は容器の減量化を図ることができ、地球環境への負荷の軽減を図ることができる。
【0003】
従来の二重容器の一例として、ディスペンサー容器を例に挙げて説明する。従来の二重容器構造のディスペンサー容器は、ディスペンサー(定量吐出ポンプ)を外容器にネジ締めにより取り付ける際、この螺着力により内容器も外容器に固定する構造のものが多い(特許文献1参照)。
【0004】
このディスペンサー容器において内容器を交換する場合、先ずディスペンサーを回してディスペンサーを外容器から取り外す。これにより、内容器は外容器に対して取り外し可能な状態となり、使用済みの内容器を外容器から取り外して廃棄を行う。
【0005】
続いて、新品である内容器に設けられているキャップを取り外した上で、この内容器を外側容器内に装着し、ディスペンサーを外容器にネジ止めする。以上のようにして、外容器に対する内容器の取り替え処理が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平2008−189315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら従来の二重容器では、新品の内容器を外容器に装着しただけでは、内容器は外容器に対して回転してしまう。このため、交換時には各容器の回転を防止しながらディスペンサーの装着脱を行う必要がある。このため、従来の二重容器では、内容器の交換処理が面倒で操作性が悪いという問題点があった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、内容器の交換時における操作性の向上を図った二重容器及び外容器及び内容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題は、第1の観点からは、
外容器と、
該外容器内に挿入装着される内容器と、
前記内容器を前記外容器に装着脱する装着脱機構とを有する二重容器であって、
前記装着脱機構は、
前記内容器の前記外容器内への挿入に伴ない前記外容器内で移動する移動体と、
該移動体に設けられると共に前記内容器に向けて弾性変形可能とされたフック爪と、
前記外容器に設けられ、前記移動体の移動に伴ない前記フック爪と係合し、該フック爪を前記内容器に向け押圧付勢する押圧部と、
を有することを特徴とする二重容器により解決することができる。
【0010】
また上記の課題は、第2の観点からは、
外容器本体の内部に内容器を着脱可能に装着する外容器であって、
前記内容器と係合し該内容器の挿入に伴ない前記外容器本体内で移動する移動体と、
該移動体に設けられると共に前記外容器本体の内側に向けて弾性変形可能とされたフック爪と、
前記外容器本体の内壁に設けられ、前記移動体の移動に伴ない前記フック爪と係合し、該フック爪を前記外容器本体の内側に向け押圧付勢する押圧部とを有することを特徴とする外容器により解決することができる。
【0011】
また上記の課題は、第3の観点からは、
装着脱機構が設けられた外容器に装着脱される内容器であって、
内容器本体の首部に、前記外容器に装着された際に前記装着脱機構が係合する環状の鍔部を設けたことを特徴とする内容器により解決することができる。
【発明の効果】
【0012】
開示の二重容器によれば、内容器を外容器に挿入することによりフック爪は押圧部により内容器に向け押圧付勢されるため、内容器は外容器に固定される。よって、内容器を外容器に装着する処理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は本発明の第1実施形態である二重容器の断面図であり、(A)は第1装着途中状態を示し、(B)は第2装着途中状態を示し、(C)は装着状態を示す図である。
【図2】図2は本発明の第1実施形態である二重容器の斜視図であり、(A)は第1装着途中状態を示し、(B)は第2装着途中状態を示し、(C)は装着状態を示す図である。
【図3】図3は、本発明の第1実施形態である二重容器の移動体近傍を拡大して示す分解斜視図である。
【図4】図4は、本発明の第1実施形態である二重容器の第1装着途中状態を示す要部拡大断面図である。
【図5】図5は、本発明の第1実施形態である二重容器の第2装着途中状態を示す要部拡大断面図である。
【図6】図6は、本発明の第1実施形態である二重容器の装着状態を示す要部拡大断面図である。
【図7】図7は、本発明の第2実施形態である二重容器の移動体近傍を拡大して示す分解斜視図である。
【図8】図8は、本発明の第2実施形態である二重容器の第1装着途中状態を示す要部拡大断面図である。
【図9】図9は、本発明の第2実施形態である二重容器の第2装着途中状態を示す要部拡大断面図である。
【図10】図10は、本発明の第2実施形態である二重容器の装着状態を示す要部拡大断面図である。
【図11】図11は、本発明の第3実施形態である二重容器の移動体近傍を拡大して示す分解斜視図である。
【図12】図12は、本発明の第3実施形態である二重容器の第1装着途中状態を示す要部拡大断面図である。
【図13】図13は、本発明の第3実施形態である二重容器の第2装着途中状態を示す要部拡大断面図である。
【図14】図14は、本発明の第3実施形態である二重容器の装着状態を示す要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0015】
図1乃至図6は、本発明の第1実施形態である二重容器10Aを説明するための図である。本実施形態に係る二重容器10Aは、外容器11、内容器12、及び装着脱機構13等により構成されている。
【0016】
本実施形態では、二重容器10Aとして化粧品容器を例に挙げて説明するが、本発明の適用は化粧品容器に限定されるものではなく、他の容器に対しても適用できるものである。尚、各図において、矢印Z1で示す方向を装着方向とし、矢印Z2で示す方向を離脱方向とする。
【0017】
外容器11は略円筒形状を有し、本実施形態では樹脂により形成されている。尚、外容器11の材質は樹脂に限定されるものではなく、他の材料(例えば、ガラス,陶器等)を用いることも可能である。
【0018】
外容器11は、外容器本体11a内に装着脱機構13Aを設けた構成とされている。外容器本体11aは、蓋体部14と筒状部16とを有している。
【0019】
蓋体部14は、筒状部16の上部に配設される。筒状部16は略円筒形状を有しており、本実施形態では下端部が開口されて底部開口17を形成している。
【0020】
後述する内容器12は、底部開口17から筒状部16内に装着される。本実施形態では、筒状部16の下端に底部開口17を形成したままの構成であるが、底部開口17を塞ぐ底蓋を設ける構成としてもよい。
【0021】
また筒状部16は、レフィル容器として機能する内容器12と異なり、廃棄されずに長期にわたり使用されるものである。このため、筒状部16は、その外周部分に外観性を向上させるための意匠を施した構成としてもよい。
【0022】
蓋体部14は、その上面部分に円形の上部開口18が形成されている。この開口部21には、後述するように内容器12が外容器11に装着された際に内容器12の装着部24が挿入される。
【0023】
また蓋体部14の内側には、120°の等間隔で3個の回転防止溝20が形成されている。この回転防止溝20は、内容器12の装着脱方向(Z1,Z2方向)に長く延在するよう形成されている。上記構成とされた蓋体部14は、筒状部16の上部に装着脱機構13Aを装着した後に筒状部16の上端部に固定される。
【0024】
装着脱機構13Aは、内容器12を外容器11の内部に装着脱する機能を奏するものである。具体的には装着脱機構13Aは、内容器12が外容器11に内に装着された際に内容器12を外容器11内に保持し、内容器12が離脱方向に操作された際に内容器12の外容器11からの離脱を許容する。
【0025】
この装着脱機構13Aは、移動体30A、フック爪32、及び押圧部15等を有した構成とされている。
【0026】
移動体30Aとフック爪32は、本実施形態では樹脂を一体成形した構成としている。しかしながら、移動体30Aとフック爪32を別個に形成し、これを接合することにより一体化する構成としてもよい。
【0027】
移動体30Aは、移動体本体31とフック爪32とを有した構成とされている。移動体本体31は円盤形状を有し、その中央には開口部19が形成されている。この開口部19の直径は、内容器12の装着部24が挿通しうる大きさとされている。
【0028】
この移動体30Aは、内容器12が外容器11内に挿入された際、内容器12と係合するよう構成されている(これについては、後に詳述する)。よって、内容器12が移動体本体31と係合した後は、移動体30Aは内容器12と共に装着方向(Z1方向)へ一体的に移動する。
【0029】
また移動体本体31の外周側面には、回転防止突起33が形成されている。回転防止突起33は、装着脱方向(Z1,Z2方向)に所定の長さで形成されている。この回転防止突起33は、蓋体部14の内側に形成された回転防止溝20に対応するよう形成されている。よって、回転防止突起33も120°の等間隔で3個形成されている。
【0030】
回転防止突起33は回転防止溝20と係合し、回転防止溝20内でスライド移動するよう構成されている。よって回転防止突起33が回転防止溝20に係合することにより、回転防止溝20の形成範囲において、移動体30Aは蓋体部14(外容器11)内を装着脱方向(Z1,Z2方向)に移動可能な構成となる。
【0031】
フック爪32は、移動体本体31から離脱方向(Z2方向)に向けて延出するよう形成されている。本実施形態では、120°の等間隔で3個のフック爪32を形成した構成としている。
【0032】
このフック爪32は、一端が移動体本体31に一体的に接合され、他端が自由端とされた片持ち梁形状とされている。よって、フック爪32は、図4に矢印A1,A2で示す方向に弾性変形可能な構成とされている。非動作状態(外力が印加されていない状態)においては、フック爪32は矢印A1方向に変位した状態となっている。
【0033】
このフック爪32は、図4に示すように外側に向け斜めに延出した形状とされている(図中、左側のフック爪32を参照)。また、フック爪32の内側には段部32aが形成されている。更に、内容器12が外容器11内に挿入される際、内容器12はフック爪32の内側を移動するよう構成されている。
【0034】
押圧部15は、筒状部16の内壁に内側に向けて突出するよう形成されている(図4参照)。この押圧部15の形成位置は、移動体30Aと共に移動するフック爪32の移動軌跡上に位置するよう構成されている。よって、移動体30Aの移動に伴いフック爪32がZ1方向に移動すると、押圧部15はフック爪32と係合し、これを内容器12に向けて押圧付勢する。
【0035】
前記のようにフック爪32は片持ち梁形状を有しているため、押圧部15に押圧付勢されることにより、フック爪32は弾性変形して内容器12に押し付けられる。装着脱機構13Aは、このフック爪32の押し付け力により内容器12を外容器11内に保持する。
【0036】
次に、内容器12について説明する。
【0037】
前記した外容器11は、いわゆる外装容器であり内容物が全て排出された後も使用し続けるものである。これに対して内容器12はレフィル容器であり、内容物が排出された後は新品に取り替えが行われる容器である。この内容器12は、内容器本体12aと装着部24とを有している。
【0038】
内容器本体12aは薄肉のチューブ形状を有し、内部に内容物(本実施形態では化粧品)が充填される。この内容器本体12aの厚さ(t)は、例えば0.05mm≦t≦0.3mmとされている。
【0039】
装着部24は内容器本体12aの上部に一体的に形成されており、筒状部25、ネジ部26、鍔部27、及び回転規制爪28等を有した構成されている。
【0040】
筒状部25は内容器本体12aに対して肉厚が厚く、よって内容器本体12aに対して高い剛性を有するよう構成されている。具体的には、装着部24の筒状部25の厚さ(w)は、例えば0.5mm≦w≦4.0mmとされている。
【0041】
この筒状部25の先端部には、開口部29が形成されている。内容器本体12aに充填された内容物は、この開口部29から取り出される。ネジ部26は筒状部25の外周に形成されており、開口部29を封止する蓋体22が螺着される。
【0042】
鍔部27は環状の形状を有し、装着部24の下部において外側に向け延出した構成とされている。この鍔部27の外径は、前記したフック爪32の内部を通過でき、かつフック爪32が内側に押圧付勢された際、このフック爪32と係合するよう構成されている(これについては、後に詳述する)。
【0043】
回転規制爪28は、鍔部27の上部に複数形成されている。本実施形態では、回転規制爪28は板状の突片であり、90°間隔で4個設けられている。
【0044】
この回転規制爪28は、内容器12の装着方向(Z1方向)への移動に伴い、移動体本体31(移動体30A)と係合するよう構成されている。従って、内容器12の装着方向の移動に伴い回転規制爪28が移動体本体31と係合すると、その後は内容器12と移動体30Aは一体的に装着方向へ移動することになる。
【0045】
続いて、上記構成とされた二重容器10Aにおいて、外容器11に内容器12を装着する時の動作、及び外容器11から内容器12を離脱させる時の動作について説明する。
【0046】
外容器11に内容器12を装着する前の状態(装着前状態)では、装着脱機構13を構成する移動体30Aは、自重によりZ2方向に移動している。また、移動体30Aに形成されたフック爪32は、非動作位置(A1方向に変位した位置)に位置している。よって、フック爪32は押圧部15から離間した状態となっている。
【0047】
この装着前状態において内容器12を外容器11に装着するには、内容器12を底部開口17から外容器11の筒状部16内に挿入する。即ち本実施形態では、内容器12は、外容器11の底部から挿入される。また、この挿入時において、内容器12のネジ部26には蓋体22が螺着されている。
【0048】
蓋体22を装着した状態における装着部24の直径は、移動体30Aの移動体本体31に形成された開口部19の直径より小さく設定されている。よって、外容器11に内容器12を挿入することにより、内容器12の装着部24はこの開口部19内に進入する。図1(A)、図2(A)、及び図4は、この装着部24が開口部19内に進入した状態(以下、この状態を第1装着途中状態という)を示している。
【0049】
この第1装着途中状態では、装着前状態と同様に移動体30AはZ2方向に移動しており、フック爪32は押圧部15から離間した非動作位置(A1方向に変位した位置)に位置している。また、内容器12に形成された回転規制爪28は、移動体本体31から離間した状態となっている。
【0050】
第1装着途中状態から更に内容器12を外容器11内に挿入すると、内容器12に形成された回転規制爪28の先端部が移動体本体31の背面に当接する(以下、この状態を第2装着途中状態という)。この第2装着途中状態では、内容器12に形成された鍔部27は、フック爪32の内側に形成された段部32aと対向した状態となる。
【0051】
尚、この第2装着途中状態では、依然として装着前状態と同様に移動体30AはZ2方向に移動し、フック爪32は押圧部15から離間した非動作位置に位置している。図1(B)、図2(B)、及び図5は、この第2装着途中状態を示している。
【0052】
この第2装着途中状態から更に内容器12を外容器11内に挿入すると、回転規制爪28が移動体本体31と当接しているため、移動体30Aは内容器12と一体的にZ1方向に移動を行う。この際、鍔部27はフック爪32の段部32aと対向した状態を維持する。
【0053】
また、移動体30AのZ1方向への移動に伴い、フック爪32は押圧部15に近接していく。そして、押圧部15がフック爪32と係合すると、フック爪32は押圧部15に押圧付勢され、対向している内容器12の鍔部27に向けて(図中矢印A2方向に向けて)弾性変形を行う。
【0054】
前記のように、フック爪32の内側には段部32aが形成されている。よって、フック爪32が鍔部27に向けて移動することにより、フック爪32は鍔部27に圧接し、また段部32aは鍔部27に係合した状態となる(以下、この状態を装着状態という)。図1(C)、図2(C)、及び図6は、この装着状態を示している。
【0055】
装着状態では、フック爪32が鍔部27に圧接しているため、外容器11に対する内容器12の回転は規制されている。また、フック爪32の段部32aが鍔部27に係合することにより、内容器12の外容器11からの離脱(Z2方向への離脱)も防止されている。よって、本実施形態に係る二重容器10Aによれば、装着状態において装着脱機構13Aにより内容器12を確実に外容器11に保持することができる。
【0056】
一方、装着状態では、装着部24のネジ部26及びこれに螺着された蓋体22が外容器11(蓋体部14)の上部から完全に突出した状態となっている。また前記のように、装着脱機構13Aにより、内容器12の外容器11に対する回転は規制されている。このため、ネジ部26から蓋体22を取り外す処理を容易に行うことができる。また、蓋体22を取り外した後に、ディスペンサー等を装着する場合も、その装着処理を容易に行うことができる。
【0057】
次に、内容物が全て使用され、使用済みの内容器12を新品の内容器12に取り替える時の操作について説明する。
【0058】
内容器12を取り替えるには、外容器11に対して内容器12を下方(Z2方向)に強く引き抜く処理を行う。具体的には、外容器11の蓋体部14から上方に突出している装着部24を下方(Z2方向)に強く押圧する処理を行う。
【0059】
この離脱方向に向けた押圧力により、内容器12は離脱方向(Z2方向)に移動を開始する。前記のように装着状態では鍔部27が段部32aと係合しているため、内容器12が離脱方向に移動することにより、移動体30Aもフック爪32を介して離脱方向に移動を開始する。
【0060】
また、移動体30Aが離脱方向に移動することにより、フック爪32も押圧部15から離間する方向に移動する。これにより、押圧部15によるフック爪32の押圧力も解除され、これに伴いフック爪32は弾性復元することにより矢印A1方向に移動する。そして、フック爪32が内容器12から離間することにより装着脱機構13Aによる内容器12の保持は解除され、内容器12は外容器11から取り出し可能な状態となる。
【0061】
上記のように本実施形態による二重容器10Aは、単に内容器12を外容器11に挿入操作するだけで装着脱機構13により内容器12を外容器11に保持することができ、また単に内容器12を外容器11から引き抜く(押し出す)ことにより内容器12を外容器11から取り出すことができる。よって、本実施形態に係る二重容器10Aによれば、外容器11に対する内容器12の装着脱を容易に行うことができる。
【0062】
次に、本発明の第2及び第3実施形態に係る二重容器10B,10Cについて説明する。図7乃至図10は本発明の第2実施形態である二重容器10Bを説明するための図であり、図11乃至図14は本発明の第3実施形態である二重容器10Cを説明するための図である。尚、図7乃至図14において、図1乃至図6に示した構成と対応する構成については同一符号を付し、その説明を適宜省略するものとする。
【0063】
先ず、本発明の第2実施形態である二重容器10Bについて、図7乃至図10を用いて説明する。
【0064】
第1実施形態に係る二重容器10Aは、装着脱機構13Aのフック爪32を内容器12の鍔部27に圧接し、これにより外容器11に対する内容器12の回転を防止する構成とされていた。
【0065】
この構成では、フック爪32と鍔部27との間の摩擦力により内容器12の回転が規制される。よって、例えば蓋体22とネジ部26との締め付け力が強い場合、或いは蓋体22を取り外す際に使用者が瞬間的に大きな力を印加した場合等においては、内容器12は外容器11に対して回転してしまうおそれがある。
【0066】
本実施形態に係る二重容器10Bは、このような場合であっても内容器12の外容器11に対する回転を確実に規制できるように構成したものである。このため、本実施形態に係る二重容器10Bは、第1実施形態に係る二重容器10Aの構成要素に加え、装着脱機構13Bに回転規制リブ35(請求項に記載の第2の回転防止用爪に相当する)を付加したことを特徴とするものである。
【0067】
回転規制リブ35は、移動体本体31の背面側(挿入される内容器12と対向する面)に設けられている。また、回転規制リブ35は矩形の舌片形状を有し、移動体本体31の背面からZ2方向に向けて突出するよう形成されている。
【0068】
この回転規制リブ35は移動体本体31と一体的に形成されており、また60°の等間隔で6個形成されている。尚、回転規制リブ35は必ずしも移動体本体31と一体的な構成にする必要はなく、また配設数も6個に限定されるものではない。
【0069】
続いて、第2実施形態に係る二重容器10Bにおいて、外容器11に内容器12を装着する時の動作について説明する。尚、基本的な動作は第1実施形態に係る二重容器10Aの動作と同一であるため、以下の説明では、本実施形態の特有な動作についてのみ説明するものとする。
【0070】
図8は、第1装着途中状態を示している。この第1装着途中状態では、回転規制リブ35は回転規制爪28(請求項に記載の第1の回転防止用爪に相当する)から離間した状態となっている。
【0071】
第1装着途中状態から内容器12を外容器11内に挿入すると、内容器12に形成された回転規制爪28の先端部が移動体本体31の背面に当接し、第2装着途中状態となる。図9は、第2装着途中状態における二重容器10Bを示している。
【0072】
この第2装着途中状態では、内容器12に形成された回転規制爪28は、移動体本体31に形成された回転規制リブ35の間に入り込んだ状態となる。よって、第2装着途中状態において内容器12を回転させると、内容器12に形成された回転規制爪28は回転規制リブ35と係合し、これにより外容器11に対する内容器12の回転は規制される。
【0073】
尚、回転規制爪28は90°間隔で4個形成され、回転規制リブ35は60°間隔で6個形成された構成であるため、第2装着途中状態で回転規制爪28と回転規制リブ35とが周方向に離間した状態であることも考えられる。しかしながら本実施形態の説明では、回転規制爪28と回転規制リブ35とが周方向に離間した状態であっても、内容器12を回転すれば互いが係合しうる状態であれば、この状態を含めて回転規制爪28と回転規制リブ35は係合しているというものとする。
【0074】
第2装着途中状態から更に内容器12を外容器11内に挿入すると、回転規制爪28と移動体本体31とが係合した状態を維持しつつ、移動体30Bは内容器12と一体的にZ1方向に移動する。そして図10に示す装着状態となると、押圧部15に押圧されてフック爪32は弾性変形して鍔部27に圧接し、これにより内容器12の回転は規制される。
【0075】
本実施形態に係る二重容器10Bでは、装着状態において外容器11に対する内容器12の回転は、フック爪32が鍔部27に圧着することにより規制されると共に、回転規制爪28が回転規制リブ35と係合することによっても規制される。よって、装着状態において内容器12に対して強い回転力が印加されても、外容器11に対する内容器12の回転は確実に規制され、二重容器10Bの信頼性を高めることができる。
【0076】
次に、本発明の第3実施形態である二重容器10Cについて、図11乃至図14を用いて説明する。
【0077】
第1実施形態に係る二重容器10Aは、装着脱機構13Aのフック爪32に形成された段部32aが内容器12の鍔部27に係合し、これにより外容器11に対する内容器12の抜け防止が図られる構成とされていた。しかしながら、内容器12に対して離脱方向に大きな力が印加された場合、段部32aから鍔部27が外れ内容器12が外容器11の外部に離脱してしまうおそれがある。
【0078】
本実施形態に係る二重容器10Cは、このような場合であっても外容器11からの内容器12の離脱を確実に防止できるように構成したものである。このため、本実施形態に係る二重容器10Cは、第1実施形態に係る二重容器10Aの構成要素に加え、装着脱機構13Bにロック片37と係合凹部16c(請求項に記載の係合部に相当する)を付加したことを特徴とするものである。
【0079】
ロック片37は移動体本体31と一体的に形成されており、移動体本体31の背面から離脱方向(Z2方向)に向けて延出形成されている。またロック片37の先端部には、外側に向けて(外容器本体11aの内壁に向けて)突出したロック爪37aが形成されている。このロック片37は片持ち梁状のアームであり、外側に向けて弾性変形可能な構成となっている。
【0080】
本実施形態では、移動体本体31の背面に120°の等間隔で3個のフック爪32を形成した構成としている。移動体本体31の背面には前記したフック爪32も形成されているが、ロック片37はフック爪32の間位置に位置するよう形成されている。よって、フック爪32とロック片37が干渉するようなことはない。
【0081】
係合凹部16cは、外容器本体11aの内側(内壁)に形成されている。この係合凹部16cの形成位置は、内容器12の挿入に従いロック片37(移動体30C)が装着位置に移動した際、ロック爪37aと対向する位置に設定されている。
【0082】
更に本実施形態では、係合凹部16cの形成位置は、蓋体部14と筒状部16との接合される位置に形成されている。係合凹部16cをこの位置に形成することによりこれにより、外容器本体11aの内壁であっても外容器11の金型構造を簡素化でき、係合凹部16cを容易に形成することができる。
【0083】
また、係合凹部16cの下部位置には係合部16bが形成されている。この係合部16bは、筒状部16の内面に対して内側に向けて突出するよう形成された突起である。この係合凹部16cの高さは、後述するようにロック片37が装着位置に向けて移動する際、ロック爪37aが乗り越えられる高さに設定されている。
【0084】
続いて、第3実施形態に係る二重容器10Cにおいて、外容器11に内容器12を装着する時の動作について説明する。尚、第3実施形態においても、基本的な動作は第1実施形態に係る二重容器10Aの動作と同一であるため、以下の説明では、本実施形態の特有な動作についてのみ説明するものとする。
【0085】
図12は、第1装着途中状態を示している。この第1装着途中状態では、ロック片37は係合凹部16cから離間した状態となっている。
【0086】
第1装着途中状態から内容器12を外容器11内に挿入すると、前記のように内容器12に形成された回転規制爪28の先端部が移動体本体31の背面に当接して第2装着途中状態となる。図13は、第2装着途中状態における二重容器10Cを示している。この第2装着途中状態では、依然としてロック片37は係合凹部16cから離間した状態となっている。
【0087】
第2装着途中状態から更に内容器12を外容器11内に挿入すると、内容器12の挿入に伴い移動体30Cは移動し、これと共にロック片37も装着方向(Z1方向)に移動する。そして図14に示す装着状態となると、ロック片37の移動に伴いロック爪37aは係合部16bを乗り越えて係合凹部16cに係合する。
【0088】
本実施形態に係る二重容器10Cでは、装着状態において外容器11からの内容器12の離脱は、段部32aと鍔部27とが係合することにより規制されると共に、ロック片37のロック爪37aが係合凹部16cと係合することによっても規制される。よって、装着状態において内容器12に対して離脱方向に強い力が印加されても、外容器11からの内容器12の離脱は確実に規制され、二重容器10Cの信頼性を高めることができる。
【0089】
また本実施形態に係る二重容器10Cでは、段部32aが係合部16bを乗り越える際にクリック感が発生する。このため、二重容器10Cの使用者には、内容器12が外容器11に装着されたことをこのクリック感により実感することができ、使用性の向上を図ることができる。
【0090】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
【符号の説明】
【0091】
10A,10B,10C 二重容器
11 外容器
11a 外容器本体
12 内容器
12a 内容器本体
13A,13B,13C 装着脱機構
14 蓋体部
15 押圧部
16 筒状部
16c 係合凹部
20 回転防止溝
22 蓋体
24 装着部
25 筒状部
27 鍔部
28 回転規制爪
30A,30B,30C 移動体
31 移動体本体
32 フック爪
33 回転防止突起
35 回転規制リブ
37 ロック片
37a ロック爪

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外容器と、
該外容器内に挿入装着される内容器と、
前記内容器を前記外容器に装着脱する装着脱機構とを有する二重容器であって、
前記装着脱機構は、
前記内容器の前記外容器内への挿入に伴ない前記外容器内で移動する移動体と、
該移動体に設けられると共に前記内容器に向けて弾性変形可能とされたフック爪と、
前記外容器に設けられ、前記移動体の移動に伴ない前記フック爪と係合し、該フック爪を前記内容器に向け押圧付勢する押圧部と、
を有することを特徴とする二重容器。
【請求項2】
前記装着脱機構は、
前記内容器に設けられた第1の回転防止用爪と、
前記移動体に設けられ、前記内容器が前記外容器に装着された際、前記第1の回転防止用爪と係合する第2の回転防止用爪とを有することを特徴とする請求項1記載の二重容器。
【請求項3】
前記装着脱機構は、
前記移動体に設けられ、前記移動体の移動方向に延出するよう設けられたロック片と、
前記外容器に設けられ、前記内容器が前記外容器に装着された際、前記ロック片と係合する係合部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の二重容器。
【請求項4】
前記内容器の首部に環状の鍔部を形成し、押圧付勢された前記フック爪が該鍔部と係合する構成としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の二重容器。
【請求項5】
外容器本体の内部に内容器を着脱可能に装着する外容器であって、
前記内容器と係合し該内容器の挿入に伴ない前記外容器本体内で移動する移動体と、
該移動体に設けられると共に前記外容器本体の内側に向けて弾性変形可能とされたフック爪と、
前記外容器本体の内壁に設けられ、前記移動体の移動に伴ない前記フック爪と係合し、該フック爪を前記外容器本体の内側に向け押圧付勢する押圧部とを有することを特徴とする外容器。
【請求項6】
前記移動体に、前記移動体の移動方向に延出するようロック片を設け、
前記外容器本体に、前記内容器が前記外容器に装着された際に前記ロック片と係合する係合部を形成したことを特徴とする請求項5記載の外容器。
【請求項7】
装着脱機構が設けられた外容器に装着脱される内容器であって、
内容器本体の首部に、前記外容器に装着された際に前記装着脱機構が係合する環状の鍔部を設けたことを特徴とする内容器。
【請求項8】
前記鍔部に、前記外容器と係合することにより前記外容器に対する前記内容器本体の回転を規制する回転規制爪を設けたことを特徴とする請求項7記載の内容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−103724(P2013−103724A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247156(P2011−247156)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000001959)株式会社 資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】