二重瞼形成用シート
【課題】襞が深く、美的に整った形状の二重瞼を簡単に形成できるようにする。
【解決手段】両面に粘着性を有する細帯状テープ1と、その一方の面に貼り付けられた剥離フィルム2とから成り、剥離フィルム2を、テープ1の長さ方向の中間部及び両側部に対応する中間フィルム3及び一対の側部フィルム4に切目線を介して3分割し、中間フィルム3及び各側部フィルム4に、テープ1より下方へ迫り出す摘持部5を設け、中間フィルム3を除去した状態で、側部フィルム4をプッシャーとして瞼を押し込むと、瞼に襞が形成されると共に、露出したテープ1の中間部が襞の中に貼り付けられ、その後、側部フィルム4を除去するだけで、二重瞼が形成されるようにする。
【解決手段】両面に粘着性を有する細帯状テープ1と、その一方の面に貼り付けられた剥離フィルム2とから成り、剥離フィルム2を、テープ1の長さ方向の中間部及び両側部に対応する中間フィルム3及び一対の側部フィルム4に切目線を介して3分割し、中間フィルム3及び各側部フィルム4に、テープ1より下方へ迫り出す摘持部5を設け、中間フィルム3を除去した状態で、側部フィルム4をプッシャーとして瞼を押し込むと、瞼に襞が形成されると共に、露出したテープ1の中間部が襞の中に貼り付けられ、その後、側部フィルム4を除去するだけで、二重瞼が形成されるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、瞼にテープを貼り付けることにより二重瞼を形成する二重瞼形成用シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、美容上、瞼を二重にしたいという要請があり、これに応えるため、瞼にテープを貼り付けることにより、擬似的に二重瞼を形成する手段が種々提案されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、図7に示すように、細帯状のテープ51に、少なくとも片面に粘着性を有する主テープ部52とその両端から延長された把持部53とを設け、両手で把持部53を持ち、目を閉じた状態で、襞を形成したい位置に主テープ部52を貼り付けた後、把持部53を千切るように除去し、目を開ければ二重瞼が形成されるものが記載されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、図8に示すように、延伸可能でその延伸後にも弾性的な伸縮性を有する細長いテープ61に粘着剤を塗布し、図9に示すように、襞を形成したい位置にテープ61を両端から引っ張った状態で押し当て、手を離すと、弾性的に縮んだテープ61が瞼に食い込んで、二重瞼の襞が形成され、その後、テープ61の両端部を切断するものが記載されている。
【0005】
また、下記特許文献3には、図10に示すように、両面に粘着性を有する細帯状のテープ71をV字状スティックのプッシャー72の先端部に仮着し、目を閉じた状態で、プッシャー72の先端部を瞼に接近させ、図11に示すように、襞を形成したい位置にテープ71を押し当てた後、目を開き、襞の上側となる部分の皮膚を軽く押し、襞の中にテープ71をしっかりと貼り付けて、プッシャー72を瞼から離すものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4197731号公報
【特許文献2】特許第3277180号公報
【特許文献3】登録実用新案第3154139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の手段では、深い襞を形成することが難しく、特許文献2に記載の手段では、テープの引張力の調整や切断に慎重な作業を要し、特許文献3に記載の手段では、プッシャーの扱いに手間取り、意図した美観の二重瞼を形成するのが難しいという問題がある。
【0008】
そこで、この発明は、襞が深く、美的に整った形状の二重瞼を簡単に形成できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような課題を解決するため、この二重瞼形成用シートは、両面に粘着性を有する細帯状テープと、その一方の面に貼り付けられた剥離フィルムとから成り、剥離フィルムを、テープの長さ方向の両側部に対応する一対の側部フィルムに切目線を介して分割し、各側部フィルムに、テープより下方へ迫り出す摘持部を設け、側部フィルムをプッシャーとして瞼を押し込むと、瞼に襞が形成され、その後、側部フィルムを除去するだけで、二重瞼が形成されるようにしたのである。
【0010】
また、剥離フィルムを3分割して、一対の側部フィルムの間に中間フィルムを設け、中間フィルムを除去した状態で、側部フィルムをプッシャーとして瞼を押し込むと、露出したテープの中間部が襞の中に貼り付けられるようにしたのである。
【0011】
また、前記テープ及び剥離フィルムの上端縁を弧状とし、テープが剥離フィルムの上端縁に沿うようにして、目の上縁に並行する自然な形状の襞を容易に形成できるようにしたのである。
【0012】
さらに、前記剥離フィルムの摘持部を、中間フィルム及び一対の側部フィルムの境界部分で下方が幅広く切り込まれた形状とし、中間フィルムと各側部フィルムとを確実に区別して摘むことができるようにしたのである。
【発明の効果】
【0013】
この発明に係る二重瞼形成用シートでは、剥離フィルムの側部フィルムが瞼を押し込むプッシャーを兼用しているので、別途スティック状のプッシャー等を用意して、これにテープを仮着したりする必要がない。
【0014】
また、剥離フィルムの中間フィルムを予め除去し、テープの中間部を露出させておくことにより、襞の折込状態が保持されて、側部フィルムの除去に際し、襞の折り込みが戻ることもないため、襞が深く美的に整った形状の二重瞼を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明に係る二重瞼形成用シートの台板への貼付状態を示す図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】同上の二重瞼形成用シートにおいて、中間フィルムを除去したテープを瞼に貼り付けた状態を示す(a)正面図、(b)縦断側面図
【図4】同上の両方の側部フィルムにより瞼を押し込んだ状態を示す(a)正面図、(b)縦断側面図
【図5】同上の片方の側部フィルムを除去した状態を示す(a)正面図、(b)縦断側面図
【図6】同上のテープにより二重瞼を形成した状態を示す(a)正面図、(b)縦断側面図
【図7】特許文献1に記載の二重瞼形成手段において、(a)テープを瞼に貼り付けた状態を示す正面図、(b)把持部を切断した状態を示す正面図、(c)二重瞼を形成した状態を示す正面図
【図8】特許文献2に記載の二重瞼形成手段において、テープを両端から引っ張った状態を示す図
【図9】同上のテープを瞼に貼り付けた状態を示す側面図
【図10】特許文献3に記載の二重瞼形成手段において、プッシャーにテープを仮着して瞼に接近させた状態を示す側面図
【図11】同上のテープをプッシャーで瞼に押し当てた状態を示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0017】
図1及び図2に示すように、この二重瞼形成用シートSは、両面に粘着剤が塗布されたテープ1と、その一方の面に貼り付けられた剥離フィルム2とから成り、テープ1が他方の面で台板Pに貼り付けられている。実際の製品では、台板P上に多数の二重瞼形成用シートSが並べて配置される。
【0018】
剥離フィルム2は、テープ1の長さ方向の中間部及び両側部に対応する中間フィルム3及び一対の側部フィルム4に切目線を介して3分割され、中間フィルム3及び各側部フィルム4には、テープ1より下方へ迫り出す摘持部5がそれぞれ設けられている。
【0019】
テープ1及び剥離フィルム2の上端縁は、弧状に湾曲し、テープ1が剥離フィルム2の上端縁に沿うようになっている。これにより、後述のように二重瞼を形成する際、目の上縁に並行する自然な形状の襞を容易に形成できる。
【0020】
剥離フィルム2の摘持部5は、中間フィルム3及び一対の側部フィルム4の境界部分で下方が幅広く切り込まれた形状とされている。これにより、中間フィルム3と各側部フィルム4とを確実に区別して摘むことができる。
【0021】
この二重瞼形成用シートSのテープ1としては、ポリエステル樹脂等を材質とする柔軟なものが使用され、粘着剤には、皮膚に炎症を起こしにくい医療用のアクリル系粘着剤等が使用される。また、剥離フィルム2としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を材質とする比較的硬質のものが使用される。
【0022】
一方、台板Pとしては、紙のほか、ポリオレフィン系樹脂等を材質とする比較的硬質のものが使用される。
【0023】
そして、剥離フィルム2の裏面及び台板Pの表面には、シリコン樹脂やフッ素系化合物のコーティングにより離型処理が施されている。
【0024】
この離型処理において、テープ1と剥離フィルム2との粘着力は、テープ1と台板Pに対する粘着力よりも強く設定され、剥離フィルム2を捲ると、テープ1と剥離フィルム2の中間フィルム3及び一対の側部フィルム4とが一体となった二重瞼形成用シートSが台板Pから分離するようになっている。
【0025】
また、テープ1と剥離フィルム2との粘着力は、台板Pからの分離に伴い露出したテープ1の他方の面の瞼に対する粘着力よりも弱く設定され、テープ1を瞼に貼り付けて剥離フィルム2を捲ると、剥離フィルム2がテープ1から分離するようになっている。
【0026】
このような二重瞼形成用シートSを使用して二重瞼を形成する際には、剥離フィルム2のいずれかの摘持部5を摘んで台板Pから捲り上げると、二重瞼形成用シートSが一体として台板Pから剥がれる。この状態で、剥離フィルム2を構成する中間フィルム3の摘持部5を摘んで、テープ1の一方の面から中間フィルム3を捲り上げるように除去する。
【0027】
次に、図3に示すように、目を少し閉じた状態とし、剥離フィルム2を構成する一対の側部フィルム4の摘持部5を摘んで、瞼における襞を形成したい位置に、テープ1の他方の面を貼り付ける。
【0028】
続いて、図4に示すように、摘持部5を摘んだまま、目を開き、一対の側部フィルム4の上端縁により瞼を押し込んで、瞼を筋付けするように折り込み、瞼に襞を形成すると、テープ1の一方の面において露出した中間部の粘着力により、襞の中にテープ1が貼り付いた状態となり、襞の折込状態が保持される。
【0029】
その後、図5に示すように、各側部フィルム4を順次側方へ捲るように除去すると、図6に示すように、テープ1が全長に亘って瞼の襞の内面両側に貼り付いた状態となり、目を閉じても消滅しない二重瞼が形成される。
【0030】
上記のような二重瞼形成用シートSでは、剥離フィルム2の側部フィルム4が瞼を押し込むプッシャーを兼用しているので、別途スティック状のプッシャー等を用意して、これにテープ1を仮着したりする必要がない。
【0031】
また、中間フィルム3を予め除去し、テープ1の中間部を露出させておくことにより、襞の折込状態が保持されて、側部フィルム4の除去に際し、襞の折り込みが戻ることもないため、襞が深く美的に整った形状の二重瞼を容易に形成することができる。
【0032】
なお、テープ1の貼付状態をより確実にし、二重瞼の形状を整えるため、補助的にスティック状のプッシャーを用意して、これにより瞼を押し込むようにしてもよい。
【0033】
また、二重瞼形成用シートSは、作業性を優先する場合、剥離フィルム2を2分割して中間フィルム3を省略し、一対の側部フィルム4のみがテープ1に貼り付けられた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0034】
S 二重瞼形成用シート
1 テープ
2 剥離フィルム
3 中間フィルム
4 側部フィルム
5 摘持部
P 台板
【技術分野】
【0001】
この発明は、瞼にテープを貼り付けることにより二重瞼を形成する二重瞼形成用シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、美容上、瞼を二重にしたいという要請があり、これに応えるため、瞼にテープを貼り付けることにより、擬似的に二重瞼を形成する手段が種々提案されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、図7に示すように、細帯状のテープ51に、少なくとも片面に粘着性を有する主テープ部52とその両端から延長された把持部53とを設け、両手で把持部53を持ち、目を閉じた状態で、襞を形成したい位置に主テープ部52を貼り付けた後、把持部53を千切るように除去し、目を開ければ二重瞼が形成されるものが記載されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、図8に示すように、延伸可能でその延伸後にも弾性的な伸縮性を有する細長いテープ61に粘着剤を塗布し、図9に示すように、襞を形成したい位置にテープ61を両端から引っ張った状態で押し当て、手を離すと、弾性的に縮んだテープ61が瞼に食い込んで、二重瞼の襞が形成され、その後、テープ61の両端部を切断するものが記載されている。
【0005】
また、下記特許文献3には、図10に示すように、両面に粘着性を有する細帯状のテープ71をV字状スティックのプッシャー72の先端部に仮着し、目を閉じた状態で、プッシャー72の先端部を瞼に接近させ、図11に示すように、襞を形成したい位置にテープ71を押し当てた後、目を開き、襞の上側となる部分の皮膚を軽く押し、襞の中にテープ71をしっかりと貼り付けて、プッシャー72を瞼から離すものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4197731号公報
【特許文献2】特許第3277180号公報
【特許文献3】登録実用新案第3154139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の手段では、深い襞を形成することが難しく、特許文献2に記載の手段では、テープの引張力の調整や切断に慎重な作業を要し、特許文献3に記載の手段では、プッシャーの扱いに手間取り、意図した美観の二重瞼を形成するのが難しいという問題がある。
【0008】
そこで、この発明は、襞が深く、美的に整った形状の二重瞼を簡単に形成できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような課題を解決するため、この二重瞼形成用シートは、両面に粘着性を有する細帯状テープと、その一方の面に貼り付けられた剥離フィルムとから成り、剥離フィルムを、テープの長さ方向の両側部に対応する一対の側部フィルムに切目線を介して分割し、各側部フィルムに、テープより下方へ迫り出す摘持部を設け、側部フィルムをプッシャーとして瞼を押し込むと、瞼に襞が形成され、その後、側部フィルムを除去するだけで、二重瞼が形成されるようにしたのである。
【0010】
また、剥離フィルムを3分割して、一対の側部フィルムの間に中間フィルムを設け、中間フィルムを除去した状態で、側部フィルムをプッシャーとして瞼を押し込むと、露出したテープの中間部が襞の中に貼り付けられるようにしたのである。
【0011】
また、前記テープ及び剥離フィルムの上端縁を弧状とし、テープが剥離フィルムの上端縁に沿うようにして、目の上縁に並行する自然な形状の襞を容易に形成できるようにしたのである。
【0012】
さらに、前記剥離フィルムの摘持部を、中間フィルム及び一対の側部フィルムの境界部分で下方が幅広く切り込まれた形状とし、中間フィルムと各側部フィルムとを確実に区別して摘むことができるようにしたのである。
【発明の効果】
【0013】
この発明に係る二重瞼形成用シートでは、剥離フィルムの側部フィルムが瞼を押し込むプッシャーを兼用しているので、別途スティック状のプッシャー等を用意して、これにテープを仮着したりする必要がない。
【0014】
また、剥離フィルムの中間フィルムを予め除去し、テープの中間部を露出させておくことにより、襞の折込状態が保持されて、側部フィルムの除去に際し、襞の折り込みが戻ることもないため、襞が深く美的に整った形状の二重瞼を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明に係る二重瞼形成用シートの台板への貼付状態を示す図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】同上の二重瞼形成用シートにおいて、中間フィルムを除去したテープを瞼に貼り付けた状態を示す(a)正面図、(b)縦断側面図
【図4】同上の両方の側部フィルムにより瞼を押し込んだ状態を示す(a)正面図、(b)縦断側面図
【図5】同上の片方の側部フィルムを除去した状態を示す(a)正面図、(b)縦断側面図
【図6】同上のテープにより二重瞼を形成した状態を示す(a)正面図、(b)縦断側面図
【図7】特許文献1に記載の二重瞼形成手段において、(a)テープを瞼に貼り付けた状態を示す正面図、(b)把持部を切断した状態を示す正面図、(c)二重瞼を形成した状態を示す正面図
【図8】特許文献2に記載の二重瞼形成手段において、テープを両端から引っ張った状態を示す図
【図9】同上のテープを瞼に貼り付けた状態を示す側面図
【図10】特許文献3に記載の二重瞼形成手段において、プッシャーにテープを仮着して瞼に接近させた状態を示す側面図
【図11】同上のテープをプッシャーで瞼に押し当てた状態を示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0017】
図1及び図2に示すように、この二重瞼形成用シートSは、両面に粘着剤が塗布されたテープ1と、その一方の面に貼り付けられた剥離フィルム2とから成り、テープ1が他方の面で台板Pに貼り付けられている。実際の製品では、台板P上に多数の二重瞼形成用シートSが並べて配置される。
【0018】
剥離フィルム2は、テープ1の長さ方向の中間部及び両側部に対応する中間フィルム3及び一対の側部フィルム4に切目線を介して3分割され、中間フィルム3及び各側部フィルム4には、テープ1より下方へ迫り出す摘持部5がそれぞれ設けられている。
【0019】
テープ1及び剥離フィルム2の上端縁は、弧状に湾曲し、テープ1が剥離フィルム2の上端縁に沿うようになっている。これにより、後述のように二重瞼を形成する際、目の上縁に並行する自然な形状の襞を容易に形成できる。
【0020】
剥離フィルム2の摘持部5は、中間フィルム3及び一対の側部フィルム4の境界部分で下方が幅広く切り込まれた形状とされている。これにより、中間フィルム3と各側部フィルム4とを確実に区別して摘むことができる。
【0021】
この二重瞼形成用シートSのテープ1としては、ポリエステル樹脂等を材質とする柔軟なものが使用され、粘着剤には、皮膚に炎症を起こしにくい医療用のアクリル系粘着剤等が使用される。また、剥離フィルム2としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を材質とする比較的硬質のものが使用される。
【0022】
一方、台板Pとしては、紙のほか、ポリオレフィン系樹脂等を材質とする比較的硬質のものが使用される。
【0023】
そして、剥離フィルム2の裏面及び台板Pの表面には、シリコン樹脂やフッ素系化合物のコーティングにより離型処理が施されている。
【0024】
この離型処理において、テープ1と剥離フィルム2との粘着力は、テープ1と台板Pに対する粘着力よりも強く設定され、剥離フィルム2を捲ると、テープ1と剥離フィルム2の中間フィルム3及び一対の側部フィルム4とが一体となった二重瞼形成用シートSが台板Pから分離するようになっている。
【0025】
また、テープ1と剥離フィルム2との粘着力は、台板Pからの分離に伴い露出したテープ1の他方の面の瞼に対する粘着力よりも弱く設定され、テープ1を瞼に貼り付けて剥離フィルム2を捲ると、剥離フィルム2がテープ1から分離するようになっている。
【0026】
このような二重瞼形成用シートSを使用して二重瞼を形成する際には、剥離フィルム2のいずれかの摘持部5を摘んで台板Pから捲り上げると、二重瞼形成用シートSが一体として台板Pから剥がれる。この状態で、剥離フィルム2を構成する中間フィルム3の摘持部5を摘んで、テープ1の一方の面から中間フィルム3を捲り上げるように除去する。
【0027】
次に、図3に示すように、目を少し閉じた状態とし、剥離フィルム2を構成する一対の側部フィルム4の摘持部5を摘んで、瞼における襞を形成したい位置に、テープ1の他方の面を貼り付ける。
【0028】
続いて、図4に示すように、摘持部5を摘んだまま、目を開き、一対の側部フィルム4の上端縁により瞼を押し込んで、瞼を筋付けするように折り込み、瞼に襞を形成すると、テープ1の一方の面において露出した中間部の粘着力により、襞の中にテープ1が貼り付いた状態となり、襞の折込状態が保持される。
【0029】
その後、図5に示すように、各側部フィルム4を順次側方へ捲るように除去すると、図6に示すように、テープ1が全長に亘って瞼の襞の内面両側に貼り付いた状態となり、目を閉じても消滅しない二重瞼が形成される。
【0030】
上記のような二重瞼形成用シートSでは、剥離フィルム2の側部フィルム4が瞼を押し込むプッシャーを兼用しているので、別途スティック状のプッシャー等を用意して、これにテープ1を仮着したりする必要がない。
【0031】
また、中間フィルム3を予め除去し、テープ1の中間部を露出させておくことにより、襞の折込状態が保持されて、側部フィルム4の除去に際し、襞の折り込みが戻ることもないため、襞が深く美的に整った形状の二重瞼を容易に形成することができる。
【0032】
なお、テープ1の貼付状態をより確実にし、二重瞼の形状を整えるため、補助的にスティック状のプッシャーを用意して、これにより瞼を押し込むようにしてもよい。
【0033】
また、二重瞼形成用シートSは、作業性を優先する場合、剥離フィルム2を2分割して中間フィルム3を省略し、一対の側部フィルム4のみがテープ1に貼り付けられた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0034】
S 二重瞼形成用シート
1 テープ
2 剥離フィルム
3 中間フィルム
4 側部フィルム
5 摘持部
P 台板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両面に粘着性を有する細帯状テープ(1)と、その一方の面に貼り付けられた剥離フィルム(2)とから成り、剥離フィルム(2)を、テープ(1)の長さ方向の両側部に対応する一対の側部フィルム(4)に切目線を介して分割し、各側部フィルム(4)に、テープ(1)より下方へ迫り出す摘持部(5)を設け、側部フィルム(4)をプッシャーとして瞼を押し込むと、瞼に襞が形成され、その後、側部フィルム(4)を除去できるようにした二重瞼形成用シート。
【請求項2】
請求項1に記載の二重瞼形成用シートにおいて、剥離フィルム(2)を3分割して、一対の側部フィルム(4)の間に中間フィルム(3)を設け、中間フィルム(3)を除去した状態で、側部フィルム(4)をプッシャーとして瞼を押し込むと、露出したテープ(1)の中間部が襞の中に貼り付けられるようにしたことを特徴とする二重瞼形成用シート。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の二重瞼形成用シートにおいて、前記テープ(1)及び剥離フィルム(2)の上端縁を弧状とし、テープ(1)が剥離フィルム(2)の上端縁に沿うようにしたことを特徴とする二重瞼形成用シート。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の二重瞼形成用シートにおいて、前記剥離フィルム(2)の摘持部(5)を、中間フィルム(3)及び一対の側部フィルム(4)の境界部分で下方が幅広く切り込まれた形状としたことを特徴とする二重瞼形成用シート。
【請求項1】
両面に粘着性を有する細帯状テープ(1)と、その一方の面に貼り付けられた剥離フィルム(2)とから成り、剥離フィルム(2)を、テープ(1)の長さ方向の両側部に対応する一対の側部フィルム(4)に切目線を介して分割し、各側部フィルム(4)に、テープ(1)より下方へ迫り出す摘持部(5)を設け、側部フィルム(4)をプッシャーとして瞼を押し込むと、瞼に襞が形成され、その後、側部フィルム(4)を除去できるようにした二重瞼形成用シート。
【請求項2】
請求項1に記載の二重瞼形成用シートにおいて、剥離フィルム(2)を3分割して、一対の側部フィルム(4)の間に中間フィルム(3)を設け、中間フィルム(3)を除去した状態で、側部フィルム(4)をプッシャーとして瞼を押し込むと、露出したテープ(1)の中間部が襞の中に貼り付けられるようにしたことを特徴とする二重瞼形成用シート。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の二重瞼形成用シートにおいて、前記テープ(1)及び剥離フィルム(2)の上端縁を弧状とし、テープ(1)が剥離フィルム(2)の上端縁に沿うようにしたことを特徴とする二重瞼形成用シート。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の二重瞼形成用シートにおいて、前記剥離フィルム(2)の摘持部(5)を、中間フィルム(3)及び一対の側部フィルム(4)の境界部分で下方が幅広く切り込まれた形状としたことを特徴とする二重瞼形成用シート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−394(P2013−394A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135233(P2011−135233)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(591172733)株式会社コジット (10)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(591172733)株式会社コジット (10)
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