説明

人形及び動植物模型に於ける、電磁誘導を用いた、関節機構の製造手法

【課題】 全身の骨格及び関節部位を、磁鉄化が可能な金属を用いて連結し、其の上から、素体の皮膚部位を軟質樹脂で形成する。更に、骨格及び関節部位を磁鉄化したら、骨格及び関節部位と皮膚部位の間に、液体を充填した上で、脱泡処理を施した後に密封する事に依り、骨格部位と関節部位を半固定状態にする素体に於いて、骨格部位及び関節部位を、磁鉄化が可能な金属のみで形成した場合、素体が大きく成ると、骨格部位及び関節部位の重量が重く成る結果、素体の運搬や駆動が、困難に成る場合が在る。
【解決手段】 素体の形成に於いて、素体内部に用いる、骨格部位及び関節部位を形成する際、磁鉄化が可能な金属の代用として、カーボン樹脂やアクリル樹脂等の、可塑性が在る樹脂素材に対し、磁鉄化が可能な金属粉末及び金属片を、此れ等の樹脂素材に混合して形成する事に依り、磁鉄化が可能な金属のみで形成した、骨格部位及び関節部位と、同等な強度を保持しつつ、依り軽量な骨格部位及び関節部位を、形成する事が出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨格及び関節部位の、駆動及び半固定性能の向上に加えて、製造及び修理の簡易性、更には、依り柔軟で自然な素体形成を図った、人形及び動植物模型に関する。
【背景技術】
【0002】
人形及び動植物模型に於ける、素体の形成手法として、シリコン樹脂やウレタン樹脂等の、軟質樹脂で皮膚部分を形成し、骨格部品や関節部品を内部に導入する為に、皮膚部分を切開した上で、其の内部に、磁鉄化が可能な金属で形成された、骨格部品や関節部品を導入し、切開した箇所に縫合処理を施した上で、電磁石を用いて電磁誘導を発生させる事で、全身の骨格部品及び関節部品を連結し、最後に、素体内部に液体を充填したら、脱泡処理及び密封処理を施して、素体を形成する手法が在る(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第4705188号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上に述べた、人形及び動植物模型の構造上、骨格部位及び関節部位を金属で形成する為、素体の大きさに比準して、骨格部位及び関節部位の重量が大きく成る結果、形成する素体の大きさに依っては、素体の運搬や駆動が、困難に成る事が在る。
【0004】
本発明は、上記の発明が有している問題を解決する物で在り、骨格部位及び関節部位の耐久度を極力落とさずに、骨格部位及び関節部位の、軽量化を実現する事を目的とする。
【課題を解決する為の手段】
【0005】
素体の形成に於いて、素体内部に用いる、骨格部位及び関節部位を形成する際、磁鉄化が可能な金属の代用として、カーボン樹脂やアクリル樹脂等の、可塑性が在る樹脂素材に対し、磁鉄化が可能な金属粉末及び金属片を、此れ等の樹脂素材に混合して形成する事に依り、磁鉄化が可能な金属のみで形成した、骨格部位及び関節部位と同様な、効果を得る事が出来る。
【0006】
其の際に留意する事として、磁鉄化が可能な金属で形成された、骨格部位及び関節部位と比較した際、骨格部位及び関節部位の強度は、金属に対する樹脂素材の親和性や、形成した際に生じた、骨格部位及び関節部位内部に於ける気泡の量、形成する際に用いる樹脂素材の強度に比準する事と、骨格部位及び関節部位に於ける、磁鉄化に依る磁力の強さは、骨格部位及び関節部位に含まれる、金属の含有率に比準する事が挙げられる。
【符号の説明】
【0007】
1 表皮部位
2 内容液
3 樹脂素材と金属を用いて形成した骨格部位
4 樹脂素材と金属を用いて形成した関節部位
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 提出案件を用いて、人形模型の骨格部位及び関節部位を形成した場合に於ける、腕部位の構造例を示した図面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人形及び動植物模型の製造に於いて、皮膚部位と粘膜部位を、シリコン樹脂やウレタン樹脂等の軟質樹脂素材で形成し、其の中に、磁鉄化が可能な金属で形成された、骨格部品及び関節部品を、封入及び縫合処理を施した上で、電気を通電させた電磁石を用いる事で発生する、電磁誘導を利用する事で、素体内部に導入した、骨格部品及び関節部品を連結し、更に、ゲルシリコン等の流動性が在る素材を、素体内部に充填した上で、素体内部の脱泡処理を施し、湯口を縫合する事に依る、密封処理を施した上で、最後に、素体全面に対し、シリコン樹脂やウレタン樹脂等の軟質樹脂素材を、付着及び硬化をさせて形成する素体に於いて、骨格部位及び関節部位を形成する際、磁鉄化が可能な金属の代用として、カーボン樹脂やアクリル樹脂等の、可塑性が在る樹脂素材に対し、磁鉄化が可能な、金属粉末及び金属片を、此れ等の樹脂素材に混合して形成する事に依り、磁鉄化が可能な金属のみで形成した場合と比較して、依り軽量な効果を得る事を目的とした、素体の骨格部位及び関節部位部品に関する。

【図1】
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【公開番号】特開2013−565(P2013−565A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147733(P2011−147733)
【出願日】平成23年6月15日(2011.6.15)
【出願人】(510095640)
【Fターム(参考)】