説明

作業車両の変速制御装置

【課題】本発明では、作業車両の機体が異なっても変速操作具の変速設定位置が同一であれば一定の走行速度で走行するようにすることを課題とする。
【解決手段】機体毎の調整モードで駆動電流とHST21の出力回転数の関係を調べて最大出力から所定割合で低下した最大出力付近検出値として検出した最大付近駆動電流値Eと回転数の関係と出力開始時の駆動開始電流値Fを制御データとして制御装置50に記憶し、その制御データを用いて、変速操作具18で設定する走行速度に対応するHST21の出力軸回転数となるようにトラニオン軸を回動する電磁バルブ62,63の駆動電流値を制御したことを特徴とする作業車両の変速制御装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行伝動系に油圧式無段変速装置(以下「HST」という)を設け、このHSTを制御部によって変速制御して走行車速を調節する作業車両の変速制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示されるように、HSTをトラニオン制御によって前進側と後進側に無段階変速するHST変速機構を走行伝動系に設けた作業車両において、その車速調節のために、幅広い変速ポジションを有する主変速レバーの操作位置に応じてHST変速機構を制御する制御部を有する作業車両の変速制御装置が知られている。
【0003】
この変速制御装置は、制御部が主変速レバーの選択ポジションに応じてトラニオン軸を駆動制御することによりHST変速機構の出力軸回転数を調節する。
さらに詳しくは、主変速レバーの回動位置を検知する手段、前後進切換レバーの回動位置を検出する手段、油圧ポンプの可動斜板の傾倒角度を検知する手段、該可動斜板の傾倒角度を変更する手段を設けて、各手段をコントローラと接続するとともに、前後進切換レバーの操作方向と、主変速レバーで設定した速度に、HST変速機構の可動斜板を傾倒させるように制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−250437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記の作業車両の変速制御装置は、主変速レバーの変速位置をセンサで検出してその検出値に応じた駆動電流でアクチュエータの電磁バルブを駆動して、油圧ポンプの可動斜板の傾倒角度を変更しているが、HSTそのものやアクチュエータと可動斜板の連動機構の遊びによって、作業車両が異なると主変速レバーの変速位置が同一であっても可動斜板の傾倒角度が同じにならず、走行速度が異なってくる。
【0006】
そこで、本発明では、作業車両の機体が異なっても変速操作具の変速設定位置が同一であれば一定の走行速度で走行するようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1に記載の発明は、変速操作具18の動きを変速位置センサ58で検出し、該変速位置センサ58の検出値に基づいてエンジン回転数を調整すると共にHST21のトラニオン軸を回動して設定走行速度となるようにする作業車両の変速制御装置において、機体毎の調整モードで駆動電流とHST21の出力回転数の関係を調べて最大出力から所定割合で低下した最大出力付近検出値として検出した最大付近駆動電流値Eと回転数の関係と出力開始時の駆動開始電流値Fを制御データとして制御装置50に記憶し、その制御データを用いて、変速操作具18で設定する走行速度に対応するHST21の出力軸回転数となるようにトラニオン軸を回動する電磁バルブ62,63の駆動電流値を制御したことを特徴とする作業車両の変速制御装置とする。
【0008】
この構成で、最大出力にばらつきが有って不安定であっても最大出力から所定割合で低下した最大出力付近検出値であれば確実に駆動電流と回転数の関係を検出して制御データ化出来、変速操作具18からHST21のトラニオン軸への連動機構が機体毎に異なっていても、調整モードで記憶した出力開始時の駆動電流値と最大出力付近の駆動電流値を用いることで、変速操作具18の所定変速位置でHST21が設定回転数となって設定走行速度で走行するようにトラニオン軸の電磁バルブ62,63を制御出来る。
【0009】
請求項2に記載の発明は、最大出力付近検出値としての最大付近駆動電流値EでのHST21の回転数は、変速操作後所定時間の経過後に検出することを特徴とする請求項1に記載の作業車両の変速制御装置とした。
【0010】
この構成で、最大出力付近検出値として安定した回転数を制御データ化することになり、正確に走行速度を制御出来る。
請求項3に記載の発明は、調整モードでの最大出力付近検出値の最大付近駆動電流値Eと回転数と出力開始時の駆動開始電流値Fの検出は、前進側と後進側で別々に行うことを特徴とする請求項1に記載の作業車両の変速制御装置とした。
【0011】
この構成で、前進側と後進側で異なる駆動電流と回転数の関係を検出して制御データ化出来て、前進側と後進側で走行速度を正確に制御出来る。
請求項4に記載の発明は、出力開始時の駆動電流値の検出は、車両が停止した状態から徐々に電流値を上昇させて車両が移動を開始した時の駆動電流値を駆動開始電流値Fとして記憶することを特徴とする請求項1に記載の作業車両の変速制御装置とした。
【0012】
この構成で、車両が実際に走行を開始する駆動電流値を出力開始時の駆動電流値として制御データ化出来て、実走行速度を正確に制御出来る。
【発明の効果】
【0013】
請求項1から請求項4のどれか1項に記載の発明で、変速操作具18でHST21を変速する作業車において、機体毎に変速操作具18での変速状態が異なることなく、どの機体でも同じ変速感覚で操縦出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】トラクターの全体側面図である。
【図2】キャビンを除いたトラクターの全体平面図である。
【図3】動力伝動ブロック図である。
【図4】自動制御の制御ブロック図である。
【図5】駆動電流とHST出力軸回転数の関係を表すグラフである。
【図6】最高速ダイヤルの平面図である。
【図7】変速操作具の操作位置と駆動電流値の関係を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
作業車両の一例としてトラクター1を例に以下に説明する。
なお、本明細書において作業車両の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後という。
【0016】
トラクター1は、図1と図2に示す如く、機体の前後部に前輪2,2と後輪3,3を備え、機体の前部に搭載したエンジン5の回転動力をトランスミッションケース8内のHST21と副変速装置22によって適宜減速して、これら前輪2,2と後輪3,3に伝えるように構成している。
【0017】
機体中央であってキャビン4内のハンドルポスト6にはステアリングハンドル7が設けられ、その後方にはシート9が設けられている。ステアリングハンドル7の下方には、機体の進行方向を前後方向に切り換える前後進レバー10が設けられている。この前後進レバー10を前側に回動すると機体は前進し、後側へ回動すると後進する構成である。
【0018】
また、ハンドルポスト6を挟んで前後進レバー10の反対側にはエンジン回転数を調節するアクセルレバー11が設けられ、またステップフロア13の右コーナー部には、走行速度を調節する本発明の変速操作具すなわちアクセルペダル18と、左右の後輪3,3にブレーキを作動させる左右のブレーキペダル19R,19Lが設けられている。
【0019】
ハンドルポスト6上部のステアリングハンドル7の前側にメータパネル16が設けられて、走行速度等の機体状況が表示される。
また、シート9の左前側部には、低速、中速、高速及び中立のいずれかの位置を選択できる副変速レバー15を設け、その後方にPTO変速レバー12を設けている。シート9の右側部には、最高速設定ダイヤル54とレスポンス設定ダイヤル55とオートクルーズセットスイッチ56を設けている。最高速設定ダイヤル54で設定される駆動電流値は、後述する調整モードで記憶した制御データに基づいて決定し、図6の如く、回動範囲で50%から100%まで90%を真横位置にして均等に設定する。
【0020】
トラクター1の機体後部には、ロータリ作業機17を装着している。
図3は、動力伝動ブロック図で、エンジン5の出力軸の回転がトランスミッションケース8内のダンパ20とHST21と副変速部22を介してデフケース23の後輪駆動軸27に伝動し、後輪3を駆動する。
【0021】
HST21の出力軸の回転が回転センサギヤ24の回転としてHST出力軸センサ25で検出され、副変速部22の出力軸回転が後車軸回転センサ26で検出される。HST出力軸センサ25と後車軸回転センサ26は、センサギヤの所定歯数を検出する時間で算出しているので、低速では1歯数とし高速では3歯数とすることで高速での回転数を正確に検出し停止を素早く検出出来る。
【0022】
図4は、トラクター各部の作動を制御する自動制御の制御ブロック図で、エンジンEの出力を制御するエンジンECU29と作業機17の昇降を制御する作業機昇降系ECU40と前輪2と後輪3の回転を制御して走行速度を制御する走行系ECU50とで構成し、CAN通信で制御信号の交信を行っている。
【0023】
エンジンECU29への制御データの入力は、ブースト圧力センサ30からのブースト圧力と、ブースト圧補正制御スイッチ36からの補正信号と、エンジン排気温度センサ31からの排気温度と、エンジン回転センサ32からのエンジン出力軸の回転数と、エンジンオイル圧力センサ33からのオイル圧力と、エンジン水温センサ34からのラジエータ水温と、レール圧センサ35からのコモンレールの燃料圧力と、アクセルセンサ28のアクセルペダル18の踏込み角度等で、エンジンECU29からの制御出力は、燃料高圧ポンプ37へのレール圧と、高圧インジェクタ38への噴射信号である。
【0024】
なお、ブースト圧補正制御スイッチ36は、ブースト圧が低い場合にアクセルレバー11の回動があると燃料噴射量を徐々に増加する制御をオン・オフする。
作業機昇降系ECU40への制御データの入力は、作業機17の昇降を行うポジションコントロールレバー41の操作位置信号と、リフトアームセンサ42からのリフト位置信号と、上げ位置規制ダイヤル43と下げ速度調整ダイヤル44の調整信号等で、作業機昇降系ECU40からの制御出力は、油圧シリンダーのメイン上昇sol45とメイン下降sol46への上昇或いは下降信号である。
【0025】
さらに、作業機昇降系ECU40は、作業機コントローラ47とGPS付通信ユニット48と交信する。
走行系ECU50への制御データの入力は、HST出力軸センサ25のHST21の出力軸回転数と、後車軸回転センサ26の副変速部22の出力軸回転数と、車速センサ53の後輪3の回転数と、最高速設定ダイヤル54の設定最高速と、レスポンス設定ダイヤル55の設定レスポンスと、オートクルーズセットスイッチ56のセット信号と、前後進レバー10の前後進レバー操作位置センサ64の操作位置と、副変速レバー15の副変速レバー操作位置センサ57の操作位置と、アクセルペダル18の踏込み位置を検出する本発明の変速位置センサすなわちアクセルペダルセンサ58の踏込み信号と、アクセルレバー11に設けるアクセルセンサ59のエンジン回転設定信号と、油温センサ60のトランスミッションケース8内オイル温度と、ブレーキペダル操作検出センサ61のブレーキペダル踏み込み信号と、加速度検出センサ52の走行加速度、エンジン5のエンジン回転センサ66のエンジン回転数等で、走行系ECU50からの制御出力は、HST前進比例圧力sol62への前進出力信号と、HST後進比例圧力sol63への後進出力信号等である。
【0026】
走行速度や変速位置やエンジン水温その他のデータがステアリングハンドル7の前に設けるメータパネル16と操作パネル65に表示される。
図5は、HST21のトラニオン軸を回転する油圧シリンダーを制御するHST前進比例圧力sol62とHST後進比例圧力sol63に付与する駆動電流値とHST出力軸センサ25が検出するHST出力軸回転数の関係を測定した駆動電流値とHST出力軸回転数の測定データで、設計では実線で示す設計変化線Aを変動する想定であるが、HST21や機体毎の特性によって実際の測定データは変速幅Bと最大回転数幅Cの変動が有る。この機体毎に異なる駆動電流値とHST出力軸回転数の測定データを制御データとして走行系ECU50に記憶するのである。
【0027】
調整モードは、トラクター1の組み立てが終って最終調整時に、副変速レバー15を中立にしてHST21以降の駆動を断って走行負荷の加わらない状態で行われる。
まず、前進側の測定で、増速時のデータとして、駆動電流をHST21が回転しない程度のゼロ付近から最大回転数Jを得るに充分な最大駆動電流値Dまで変化させてHST21の出力軸回転数を測定して回転開始の駆動開始電流値Fと最大駆動電流Dの90%の最大付近駆動電流値Eでの増速最大付近回転数Hを制御データとして走行系ECU50に記憶する。
【0028】
また、減速時のデータとして、駆動電流を最大駆動電流値Dからゼロ付近まで変化させて減速最大付近回転数Iと駆動停止電流値Gを制御データとして走行系ECU50に記憶する。この駆動停止電流値Gは、実際にトラクター1を走行させて計測することで、正確な値を検出出来る。
【0029】
後進側も前記と同様にして、減速側の制御データが走行系ECU50に記憶される。
なお、駆動電流を付与してHST21の回転が出るには僅かのタイムラグがあるために、前記駆動電流の付与から所定時間経過後の回転数を制御データとする。
【0030】
アクセルペダル18の踏込み深さによるHST21の回転数は、前記増速側の駆動開始電流値Fと増速最大付近回転数H及び減速側の減速最大付近回転数Iと駆動停止電流値Gを用いて演算した制御変化率から算出する駆動電流値をHST前進比例圧力sol62とHST後進比例圧力sol63に付与することで行う。
【0031】
図7に示す如く、アクセルペダル18の踏込み開始範囲に出力を禁止する中立ゾーンを設け、この中立ゾーン終端の増速開始位置で前記の駆動開始電流値Fを出力するように走行系ECU50で制御する。アクセルペダル18を増速開始位置から踏み込むと駆動電流をHST21の回転ゼロから増速最大付近回転数Hまで直線的に変化(比例変化)するように駆動電流値を急激に増加させる。また、アクセルペダル18の最大踏込み位置には最大出力ゾーンを設けて、最大駆動電流値で最大回転数Jを出力するようにする。
【0032】
最大回転数Jは、エンジン回転数規制で決まるが、油温センサ60が所定温度以上を検出した場合には、最大駆動電流値Dを最高速設定ダイヤル54で設定した電流値の範囲と最大付近駆動電流値Eの低い方の規制駆動電流値まで低くすることでさらなるオイル温度の上昇を抑える。駆動電流の復帰は所定温度よりも低くしてハンチンの発生を防ぐ。
【0033】
規制駆動電流値は、前記制御変化率から算出する駆動電流値によって決定する。
アクセルペダル18の踏込みを止めてHST21の駆動を中止した場合には、駆動していた前進或いは後進の駆動電流を停止して所定時間経過後に、逆方向の駆動開始電流値Fよりやや大きな駆動電流を短時間(数10msec)付与して、トラニオン軸が正規位置に戻るのを待って中立位置に戻すようにする。
【0034】
アクセルペダル18の所定高速位置或いは所定高速位置以上への踏込みでは、踏込み速度の変化率を算出し、該変化率に応じて、エンジン負荷に無理がかからない一定変化率まで、ペダル位置対応速度までの速度の増速率を変化させる。また、アクセルペダル18の所定高速位置以上への踏込みでは、所定の速度増速率が一定時間経過すると速度増速率を低下させ、目標速度となると速度増速率を解除する。
【0035】
そして、前記で検出した最大付近駆動電流値Eと駆動開始電流値Fと駆動停止電流値Gの制御データを使用してアクセルペダル18の踏込み位置で設定走行速度が出るように、走行系ECU50からHST前進比例圧力sol62とHST後進比例圧力sol63に駆動電流が出力されて、HST21のトラニオン軸の回動を制御する。
【0036】
アクセルペダル18を最も踏み込んだ場合には、制御データに基づく駆動電流値ではなく、所定の大駆動電流値をHST前進比例圧力sol62とHST後進比例圧力sol63に出力することで、機体毎に最高速が異ならないようにする。
【0037】
また、駆動電流値(率)を増加しても走行速度増加量(率)が所定より低い場合は、走行負荷が大きいので、駆動電流値の増加を中断してエンストになるのを防ぐ。さらに、エンジン回転数低下が所定率より大きい場合には、駆動電流を減少させてエンストになるのを防ぎ、エンジン回転数がアイドリング回転数近くであれば駆動電流を断ってHST21をニュートラルにする。そして、その後エンジン回転数が設定回転数まで復帰する時には、所定の駆動電流まで所定の変化率でゆっくりと復帰させる。
【0038】
なお、駆動電流値とHST出力軸回転数の測定データを用いた制御の他に、レスポンス設定ダイヤル55で増減速加速度を設定し、加速度検出センサ52が検出する機体の加速度が設定加速度になるように制御することも可能である。この加速度を用いた制御は、低速状態では加速度検出に時間がかかりすぎるために行わず、直前の加減速率で制御する。
【0039】
また、この加速度を用いた制御は、低速で加速度の変化が検出し難いので、別に設定する変化率ラインの駆動電流変化率で加減速を制御する。
なお、レスポンス設定ダイヤル55は、加速度制御を行うことなく、ダイヤル位置に応じた所定の駆動電流変化率で加減速を制御するようにして、減速開始時には、電流変化ご一定時間経過後の速度変化を加速度検出センサ52で検出した加速度で駆動電流を補正する。前後進切換直後の逆方向への切換(前進→後進或いは後進→前進)時の補正は、減速側での補正増減量と同等比率の増減量補正を所定の駆動電流変化率に対して行う。
【0040】
また、エンジン5の回転速度は、エンジン回転センサ66が検出する回転数が所定回転数以上にならないように規制するが、前記最高速設定ダイヤル54での規制回転数を用いてそれより僅かに高い回転数に設定する。
【符号の説明】
【0041】
E 最大付近駆動電流値
F 駆動開始電流値
18 変速操作具18(アクセルペダル)
21 HST
58 変速位置センサ(アクセルペダルセンサ)
50 制御装置(走行系ECU)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変速操作具(18)の動きを変速位置センサ(58)で検出し、該変速位置センサ(58)の検出値に基づいてエンジン回転数を調整すると共にHST(21)のトラニオン軸を回動して設定走行速度となるようにする作業車両の変速制御装置において、機体毎の調整モードで駆動電流値とHST(21)の出力回転数の関係を調べて最大出力から所定割合で低下した最大出力付近検出値として検出した最大付近駆動電流値(E)と回転数の関係と出力開始時の駆動開始電流値(F)を制御データとして制御装置(50)に記憶し、その制御データを用いて、変速操作具(18)で設定する走行速度に対応するHST(21)の出力軸回転数となるようにトラニオン軸を回動する電磁バルブ(62),(63)の駆動電流値を制御したことを特徴とする作業車両の変速制御装置。
【請求項2】
最大出力付近検出値としての最大付近駆動電流値(E)でのHST(21)の回転数は、変速操作後所定時間の経過後に検出することを特徴とする請求項1に記載の作業車両の変速制御装置。
【請求項3】
調整モードでの最大出力付近検出値の最大付近駆動電流値(E)と回転数と出力開始時の駆動開始電流値Fの検出は、前進側と後進側で別々に行うことを特徴とする請求項1に記載の作業車両の変速制御装置。
【請求項4】
出力開始時の駆動電流値の検出は、車両が停止した状態から徐々に電流値を上昇させて車両が移動を開始した時の駆動電流値を駆動開始電流値(F)として記憶することを特徴とする請求項1に記載の作業車両の変速制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−24403(P2013−24403A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163081(P2011−163081)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】