説明

便座および便蓋の蝶着機構

【課題】本発明は、緩衝作用を必要としない場合にダンパー部材の代わりに回転軸となる専用の部材を別途準備する必要がなく、便蓋を外して使用する場合に便蓋の取付けのがたつきが起こることがなく、外観上の見栄えも良好にする。
【解決手段】便器本体1のヒンジ部3において、角棒状の回転軸21を差し出した左右一対のダンパー部材22を着脱可能に並設し、該回転軸21に密嵌する角軸孔25を有する軸ピン部材24を嵌着し、該軸ピン部材24の一部を角筒部27とし、該軸ピン部材24を該本体1の軸受け部8に回転可能に支持し、該便座5の一方の軸受けブラケット10に該角筒部27に密嵌する角軸孔28を設け、該他方の軸受けブラケット10に丸軸孔29を設け、該便蓋6の一方の軸受けブラケット12に丸軸孔30を設け、該便蓋6の他方の軸受けブラケット12に該角筒部27に密嵌する角軸孔31を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器や簡易便器または便器用椅子に使用される便座および便蓋の蝶着機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、便座および便蓋の蝶着機構として、便座と便蓋とがその根端において携帯用便器の便器本体の上面後縁のヒンジ機構によって枢着されており、該ヒンジ機構において該便器本体側では基台の上面に左右一対の軸受が設けられ、該軸受にはダンパーが挿着されており、そして、該便座または該便蓋の一方と該基台の軸受とをダンパーの軸によって結合し、該便座を閉めるときに該便座の回動を緩速して、最後まで手を添える必要をなくしたものが一般に提供されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3443320号公報(第2−3頁、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来の構成では、ダンパーが便座または便蓋の回転軸としての役割を兼ねているので、便座の回動を緩速する必要がない場合、すなわちダンパーを使用しない場合には、ダンパーの代わりに回転軸となる軸ピンを別途準備する必要があるという問題があった。
また、便器用椅子の場合には使用者は便蓋を取り外して使用することも少なくないが、上記従来の構成では、便蓋を外して使用する場合に、便蓋を取り外した分だけ軸受の部分に隙間が生じることになり、該隙間の分だけ便蓋の取付けのがたつきが大きくなるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するための手段として、便器本体1または便器用椅子32の本体33上面後端のヒンジ部3に便座5と便蓋6とを蝶着した便座5および便蓋6の蝶着機構であって、該ヒンジ部3にあっては、左方に角棒状の回転軸21を差し出した左側ダンパー部材22と、右方に角棒状の回転軸21を差し出した右側ダンパー部材22とが着脱可能に並設され、該左右一対のダンパー部材22の回転軸21には、該回転軸21に密嵌する角軸孔25を有する軸ピン部材24がそれぞれ嵌着され、該軸ピン部材24の少なくとも一部は角筒部27とされており、更に、該軸ピン部材24は該本体1,33上面後端の軸受け部8にそれぞれ回転可能に支持されており、一方、該便座5および該便蓋6の後端には左右一対の軸受けブラケット10,12がそれぞれ差し出されており、該便座5の一方の軸受けブラケット10には、該軸ピン部材24の角筒部27に密嵌する角軸孔28が設けられており、該他方の軸受けブラケット10には、該軸ピン部材24の角筒部27の最大幅に略等しい径の丸軸孔29が設けられており、また、該便座5の角軸孔28を設けた軸受けブラケット10側において該便蓋6の軸受けブラケット12には、該軸ピン部材24の角筒部27の最大幅に略等しい径の丸軸孔30が設けられ、その反対側において該便蓋6の軸受けブラケット12には該軸ピン部材24の角筒部27に密嵌する角軸孔31が設けられており、そして、該便座5および該便蓋6は、該左右一対のダンパー部材22のいずれかにより該軸ピン部材24と該角軸孔28,31を設けた軸受けブラケット10,12を介して跳ね上げ状態から倒した状態にする方向にそれぞれ緩衝されており、該緩衝作用を必要としない場合には、該左右一対のダンパー部材22を該ヒンジ部3から取り外す便座5および便蓋6の蝶着機構を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の便座5および便蓋6の蝶着機構では、左右一対のダンパー部材22と軸ピン部材24がそれぞれ別部材なので、緩衝作用を必要としない場合には、該左右一対のダンパー部材22を該ヒンジ部3から取り外せばよく、該ダンパー部材22の代わりに回転軸となる専用の部材を別途準備する必要がない。
また、便蓋6を外して使用する場合には、便蓋6を取り外した分だけ軸ピン部材24を押し込むことができる。したがって、軸受の部分に隙間が生じることがなく、便蓋6の取付けのがたつきが起こることがなく、その上、外観上の見栄えも良好である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を実施例1および実施例2により詳細に説明する。
【実施例1】
【0008】
本発明を図1〜図10に示す一実施例によって説明する。
図1および図2に示すように、便器本体1の上面に載置される便座装置2は、上面後端部にヒンジ部3を有する便座装置本体4と、該ヒンジ部3に蝶着される便座5と便蓋6とからなる。
該便座装置本体4の中央部には開口部7が設けられており、また、該便座装置本体4の上面後端にはヒンジ部3の両側において左右一対の軸受け部8が設けられている。
一方、該便座5の中央部には開口部9が設けられており、該便座5の後端部からは左右一対の軸受けブラケット10が差し出されている(図5参照)。
更に、該便蓋6の周縁部からはフランジ11が垂設されており、また、該便蓋6の後縁からは左右一対の軸受けブラケット12が差し出されている(図5参照)。
【0009】
図3に示すように、該便座装置本体4のヒンジ部3は、左右一対の収容凹部13を有するダンパーケース14と、該ダンパーケース14に覆着される断面逆U字状のカバー15とからなる。
該ダンパーケース14の収容凹部13および該カバー15の内周面には左右一対の内側係止リブ16と外側係止リブ17がそれぞれ凸設されており、また、該収容凹部13の中央部には前後一対の回り止め突片18が設けられている。更に、該ダンパーケース14の周辺の四隅には係止孔19が設けられており、該カバー15の下辺部の四隅からは係止爪20が垂設されており、該係止爪20が該係止孔19の周縁に係止して該カバー15が該ヒンジ部3から外れるのを防止できるようにされている。
【0010】
図3および図4に示すように、該ダンパーケース14の左側の収容凹部13には、左方に角棒状の回転軸21を差し出した左側ダンパー部材22が着脱自在に収容されており、該ダンパーケース14の右側の収容凹部13には、右方に角棒状の回転軸21を差し出した右側ダンパー部材22が着脱自在に収容されている。該左右一対のダンパー部材22の中央側には回り止め凸部23が設けられており、該回り止め凸部23が該収容凹部13の回り止め突片18に当接して、該ダンパー部材22自体が該収容凹部13内で回転するのを防止できるようにされている。
【0011】
図3に示すように、該左右一対のダンパー部材22の角棒状の回転軸21には左右一対の軸ピン部材24がそれぞれ嵌着されている。該軸ピン部材24の内側先端部には該ダンパー部材22の回転軸21に密嵌する角軸孔25が設けられており、該角軸孔25の周縁には係止爪部26が周設されている。また、該軸ピン部材24の中央部は角筒部27とされており、更に、該軸ピン部材24は該便座装置本体4の上面後端の軸受け部8にそれぞれ回転可能に支持されている。
【0012】
図5に示すように、該便座5の右側の軸受けブラケット10には、該軸ピン部材24の角筒部27に密嵌する角軸孔28が設けられており、該便座5の左側の軸受けブラケット10には、該軸ピン部材24の角筒部27の最大幅に略等しい径の丸軸孔29が設けられている(図7および図8参照)。
また、該便蓋6の右側の軸受けブラケット12には、該軸ピン部材24の角筒部27の最大幅に略等しい径の丸軸孔30が設けられており、該便蓋6の左側の軸受けブラケット12には、該軸ピン部材24の角筒部27に密嵌する角軸孔31が設けられている(図7および図8参照)。
【0013】
上記のような便座5および便蓋6の蝶着機構を構築する場合、すなわち、便座装置本体4に便座5および便蓋6を取り付ける場合には、図4に示すように、まず、該便座装置本体4のヒンジ部3のダンパーケース14の左右一対の収容凹部13に左右一対のダンパー部材22をそれぞれ取り付けて収容し、その後、該ダンパーケース14にカバー15を覆着する(図5参照)。
このとき、該ダンパー部材22の回り止め凸部23が該収容凹部13の回り止め突片18に当接して、該ダンパー部材22自体が該収容凹部13内で回転するのが防止されている。また、図7に示すように、該ダンパー部材22の外側角部は該収容凹部13および該カバー15の内側係止リブ16に係止されており、該ダンパー部材22が左右外側に抜け出るのが防止されている。更に、図8に示すように、該カバー15の係止爪20が該係止孔19の周縁に係止して、該カバー15が該ヒンジ部3から外れるのが防止されている。
【0014】
次に、図5に示すように、該便座装置本体4のヒンジ部3と左右一対の軸受け部8との間に便座5の左右一対の軸受けブラケット10をそれぞれ嵌着し、更に、該左右一対の軸受け部8の外側に便蓋6の左右一対の軸受けブラケット12をそれぞれ嵌着する。
そして、図6に示すように、左右一対の軸ピン部材24を、該便蓋6の軸受けブラケット12、該軸受け部8、該便座5の軸受けブラケット10を介して、該左右一対のダンパー部材22の回転軸21にそれぞれ外側から嵌着する。
このようにして、上記の便座5および便蓋6の蝶着機構では、便座装置本体4への便座5および便蓋6の取付け作業または取外し作業を容易に行うことができる。
【0015】
このとき、便座5の右側の軸受けブラケット10の角軸孔28には右側の軸ピン部材24の角筒部27が密嵌しており、該軸ピン部材24の角軸孔25は該右側ダンパー部材22の回転軸21に密嵌しているので、該便座5は該右側ダンパー部材22によって跳ね上げ状態から倒した上体にする方向に緩衝されている。ここで、便蓋6の右側の軸受けブラケット12には該軸ピン部材24の角筒部27の最大幅に略等しい径の丸軸孔30が設けられているので、該丸軸孔30の中で該右側の軸ピン部材24は空転することとなる。
一方、便蓋6の左側の軸受けブラケット12の角軸孔31には左側の軸ピン部材24の角筒部27が密嵌しており、該軸ピン部材24の角軸孔25は該左側ダンパー部材22の回転軸21に密嵌しているので、該便蓋6は該左側ダンパー部材22によって跳ね上げ状態から倒した上体にする方向に緩衝されている。ここで、便座5の左側の軸受けブラケット10には該軸ピン部材24の角筒部27の最大幅に略等しい径の丸軸孔29が設けられているので、該丸軸孔29の中で該左側の軸ピン部材24は空転することとなる。
また、図7に示すように、該軸ピン部材24の先端の係止爪部26は該収容凹部13および該カバー15の外側係止リブ17に係止されており、該軸ピン部材24が左右外側に抜け出るのが防止されている。
【0016】
上記のような便座5および便蓋6の蝶着機構において緩衝作用を必要としない場合には、図9に示すように、該左右一対のダンパー部材22を該ヒンジ部3から取り外す。すなわち、該便座装置本体4のヒンジ部3のダンパーケース14の左右一対の収容凹部13に左右一対のダンパー部材22を取り付けることなく、該ダンパーケース14にカバー15を覆着する。
このとき、該カバー15の係止爪20は該係止孔19の周縁に係止して、該カバー15が該ヒンジ部3から外れるのが防止されている。
【0017】
次に、該便座装置本体4のヒンジ部3と左右一対の軸受け部8との間に便座5の左右一対の軸受けブラケット10をそれぞれ嵌着し、更に、該左右一対の軸受け部8の外側に便蓋6の左右一対の軸受けブラケット12をそれぞれ嵌着して、最後に、左右一対の軸ピン部材24を、該便蓋6の軸受けブラケット12、該軸受け部8、該便座5の軸受けブラケット10を介して、該ダンパーケース14にそれぞれ外側から嵌着する。
このようにして、上記の便座5および便蓋6の蝶着機構では、緩衝作用を必要としない場合であっても、便座装置本体4への便座5および便蓋6の取付け作業または取外し作業を容易に行うことができる。
【0018】
このとき、便座5の右側の軸受けブラケット10の角軸孔28には右側の軸ピン部材24の角筒部27が密嵌しており、便座5の左側の軸受けブラケット10の丸軸孔29には左側の軸ピン部材24の角筒部27が回転自在に嵌着されている。
また、便蓋6の左側の軸受けブラケット12の角軸孔31には左側の軸ピン部材24の角筒部27が密嵌しており、便蓋6の右側の軸受けブラケット12の丸軸孔30には右側の軸ピン部材24の角筒部27が回転自在に嵌着されている。
【0019】
このように上記の便座5および便蓋6の蝶着機構では、左右一対のダンパー部材22と軸ピン部材24がそれぞれ別部材なので、緩衝作用を必要としない場合には、該左右一対のダンパー部材22を該ヒンジ部3から取り外せばよく、該ダンパー部材22の代わりに回転軸となる専用の部材を別途準備する必要がない。
【0020】
上記のような便座5および便蓋6の蝶着機構において緩衝作用を必要としない場合であって、その上、便座装置本体4に便座5のみを取り付ける場合には、図10に示すように、該便座装置本体4のヒンジ部3のダンパーケース14の左右一対の収容凹部13に左右一対のダンパー部材22を取り付けることなく、該ダンパーケース14にカバー15を覆着し、該便座装置本体4のヒンジ部3と左右一対の軸受け部8との間に便座5の左右一対の軸受けブラケット10をそれぞれ嵌着して、最後に、左右一対の軸ピン部材24を、該軸受け部8、該便座5の軸受けブラケット10を介して、該ダンパーケース14にそれぞれ外側から嵌着する。
このようにして、上記の便座5および便蓋6の蝶着機構では、緩衝作用を必要としない場合であって、便座装置本体4に便座5のみを取り付ける場合であっても、便座装置本体4への便座5の取付け作業または取外し作業を容易に行うことができる。
【0021】
このとき、図10に示すように、便蓋6を取り外した分だけ軸ピン部材24を押し込むことにより、該軸ピン部材24の先端の係止爪部26が該収容凹部13および該カバー15の内側係止リブ16に係止し、該軸ピン部材24が左右外側に抜け出るのを防止することができる。
そして、便蓋6を取り外した分だけ軸ピン部材24を押し込むことができるので、軸受の部分に隙間が生じることがなく、便蓋6の取付けのがたつきが起こることがなく、その上、外観上の見栄えも良好である。
【実施例2】
【0022】
図11および図12には他の実施例が示される。
和式便器(図示せず)の上に据え付けられる和式便器用椅子32は、上面後端部に実施例1と同様のヒンジ部3を有する上側本体33と、該上側本体33が載置されるとともに和式便器の上に据え付けられる下側本体34と、該上側本体33のヒンジ部3に蝶着される実施例1と同様の便座5と便蓋6とからなる。
該上側本体33の中央部には開口部35が設けられており、該開口部35からは排泄物等の飛散を防止するためのガイド筒部36が垂設されている(図12参照)。
【0023】
本実施例でも、実施例1と同様にして該便座5および該便蓋6が該和式便器用椅子32の上側本体33のヒンジ部3に蝶着されており、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
すなわち、上記の便座5および便蓋6の蝶着機構でも、左右一対のダンパー部材22と軸ピン部材24がそれぞれ別部材なので、緩衝作用を必要としない場合には、該左右一対のダンパー部材22を該ヒンジ部3から取り外せばよく、該ダンパー部材22の代わりに回転軸となる専用の部材を別途準備する必要がない。
また、便蓋6を外して使用する場合には、便蓋6を取り外した分だけ軸ピン部材24を押し込むことができる。したがって、軸受の部分に隙間が生じることがなく、便蓋6の取付けのがたつきが起こることがなく、その上、外観上の見栄えも良好である。
【0024】
以上、本発明の実施の形態を実施例により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、緩衝作用を必要としない場合にダンパー部材の代わりに回転軸となる専用の部材を別途準備する必要がなく、また、便蓋を外して使用する場合に便蓋の取付けのがたつきが起こることがなく、その上、外観上の見栄えも良好である便座および便蓋の蝶着構造として、産業上利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】実施例1の便座装置を便器本体に載置した状態を示す斜視図である。
【図2】実施例1の便座装置の分解斜視図である。
【図3】実施例1の蝶着機構(ダンパー部材あり)の分解斜視図である。
【図4】実施例1の蝶着機構(ダンパー部材取り付け状態)の説明斜視図である。
【図5】実施例1の蝶着機構(カバー取り付け状態)の説明斜視図である。
【図6】実施例1の蝶着機構(便座、便蓋取り付け状態)の説明斜視図である。
【図7】実施例1の蝶着機構(便座、便蓋取り付け状態)の説明正断面図である。
【図8】実施例1の蝶着機構(便座、便蓋取り付け状態)の説明側断面図である。
【図9】実施例1の蝶着機構(ダンパー部材なし)の分解斜視図である。
【図10】実施例1の蝶着機構(便座取り付け状態)の説明正断面図である。
【図11】実施例2の便器用椅子の斜視図である。
【図12】実施例2の便器用椅子の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
1 便器本体
3 ヒンジ部
5 便座
6 便蓋
8 軸受け部
10 便座の軸受けブラケット
12 便蓋の軸受けブラケット
21 角棒状の回転軸
22 ダンパー部材
24 軸ピン部材
25 軸ピン部材の角軸孔
27 角筒部
28 便座の軸受けブラケットの角軸孔
29 便座の軸受けブラケットの丸軸孔
30 便蓋の軸受けブラケットの丸軸孔
31 便蓋の軸受けブラケットの角軸孔
32 便器用椅子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器本体または便器用椅子の本体上面後端のヒンジ部に便座と便蓋とを蝶着した便座および便蓋の蝶着機構であって、
該ヒンジ部にあっては、左方に角棒状の回転軸を差し出した左側ダンパー部材と、右方に角棒状の回転軸を差し出した右側ダンパー部材とが着脱可能に並設され、該左右一対のダンパー部材の回転軸には、該回転軸に密嵌する角軸孔を有する軸ピン部材がそれぞれ嵌着され、該軸ピン部材の少なくとも一部は角筒部とされており、更に、該軸ピン部材は該本体上面後端の軸受け部にそれぞれ回転可能に支持されており、
一方、該便座および該便蓋の後端には左右一対の軸受けブラケットがそれぞれ差し出されており、該便座の一方の軸受けブラケットには、該軸ピン部材の角筒部に密嵌する角軸孔が設けられており、該他方の軸受けブラケットには、該軸ピン部材の角筒部の最大幅に略等しい径の丸軸孔が設けられており、また、該便座の角軸孔を設けた軸受けブラケット側において該便蓋の軸受けブラケットには、該軸ピン部材の角筒部の最大幅に略等しい径の丸軸孔が設けられ、その反対側において該便蓋の軸受けブラケットには該軸ピン部材の角筒部に密嵌する角軸孔が設けられており、
そして、該便座および該便蓋は、該左右一対のダンパー部材のいずれかにより該軸ピン部材と該角軸孔を設けた軸受けブラケットを介して跳ね上げ状態から倒した状態にする方向にそれぞれ緩衝されており、該緩衝作用を必要としない場合には、該左右一対のダンパー部材を該ヒンジ部から取り外すことを特徴とする便座および便蓋の蝶着機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−94997(P2006−94997A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−283252(P2004−283252)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【出願人】(000000505)アロン化成株式会社 (317)
【Fターム(参考)】