健康、衛生及び/又は環境(各)用途のための基層及びパーソナルケア用品及び前記基層及びパーソナルケア用品を作る方法
基層、及びそのような基層で作られたパーソナルケア用品は、形状成形された不連続部及び前記相互接着繊維層に取り付けられた補強ストランドを有する相互接着繊維層を含む。相互接着繊維層の繊維間の孔は、液体を保持するのに適する。形状成形された不連続部は、基層又はパーソナルケア用品を清浄化組成物、石鹸配合物、又は表面活性剤又は泡を生成するのを助ける他の化学物質又は化合物を有する他のそのような材料と組み合わせて用いると、石鹸水又は泡を生成するのを助けるのに適する。補強ストランドは、相互接着繊維層を強化するか湿潤回復性を改善するのに役立つ。更に、適切な原料の補強ストランドを選択することにより、ストランドは、相互接着繊維層より硬くすることができ、それによって、基層又はパーソナルケア用品にある程度の表皮剥離特性を与えるのに役立つ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
多数の健康、衛生、及び/又は環境用途には、種々の基層、及びそのような基層で作られたパーソナルケア用品が用いられる。
【背景技術】
【0002】
パーソナルケア用品の一例である入浴用プーフは、一般に網状又はメッシュ状基層で作られた人気のある入浴装置である。入浴用プーフは、シャワー又は入浴の間に浴用タオルの代わり又はそれと組み合わせて用いることができる。入浴用プーフは、液体又は固形石鹸又は他のそのような配合物とともに用いて入浴中に泡を生成し、それによって、石鹸のみでは得られない機械的洗浄及び/又は表皮剥離の利点を与えることができる。加湿組成物、又はそのような組成物を含む石鹸は、入浴用プーフで塗布することが多い。また、このような入浴用プーフは、石鹸を用いずに用い、それによって機械的こすり洗い及び/又は表皮剥離の利点を与えることもできる。
【0003】
前述のプーフのような健康、衛生、及び/又は環境用途に用いる基層及びパーソナルケア用品は、潜在的な技術的問題又は不利な点をもたらす可能性がある。潜在的な問題の1つは、パーソナルケア用品上に白カビ又は他の生物学的成長が形成されることを含む。例えば、このような成長は、プーフの網状材料及び/又は網状材料に取り付けられたひも上に形成される可能性がある。これは、網状材料が集中しがちであり、従って、水、石鹸、及び他の物質(例えば、毛髪、垢、壊死した皮膚細胞、糞便材料、及び/又は他の身体排泄物)を保持して捕捉し易くなる、プーフの中心では特にそうである。その結果、菌、微生物、ウイルス、細菌、カビ、白カビ、及び真菌がプーフ上に、特にプーフ内部に蓄積する可能性がある。入浴用プーフの構造のため、プーフが適切に洗浄されてすすがれたかどうか、又は白カビ又はカビが存在しているかどうかを判断するのが困難である。白カビ及びカビの成長が検出されると、入浴用プーフを清浄にして白カビ及びカビを除去するのは困難になる可能性がある。このような生物学的成長は、浴用タオル又は同様の基層のような他のパーソナルケア用品にも起こる可能性がある。
【0004】
基層及びこのような基層で作られたパーソナルケア用品(例えば、プラスチックの網状組織で作られたプーフ、浴用タオル、その他)における別の潜在的な技術上の問題は、用品の使用者に望まれる種々の特性のバランスを取ることが困難であることである。例えば、身体洗浄のような特定の健康、衛生、及び/又は環境用途に対しては、パーソナルケア用品が柔らかいことを望む使用者がいる。同じ用品が皮膚を表皮剥離させるのに役に立つことを望む、即ち、用品が比較的硬いことを望む使用者もいる。従って、パーソナルケア用品は、2つの一見相反する特性、即ち、(使用者の快適性のための)柔らかさ/可撓性に対して(使用者の皮膚を表皮剥離させるのに役立てるための)剛性/硬さ、のバランスをとる必要がある。一見相反する特性の別の対は、パーソナルケア用品の液体を保持する能力に対して泡を生成する能力に関する。一般に、開放面積が小さい(基層を含む用品にわたって孔が小さいと言い換えることができる)基層は、多くの液体を保持することになる。しかし、石鹸又は界面活性剤配合物で泡を生成するためには、典型的には、開放面積が大きいことが必要である。再び、上に論じたプーフのようなパーソナルケア用品は、一見互いに排他的である2つの特性、即ち、良好な水保持容量(基層の開放面積が小さい)に対して良好な泡生成能力(基層の開放面積が大きい)のバランスを取る必要がある。
【0005】
必要とされているのは、基層及び用品が限定的に利用されるように作られ即ち、使い捨てであり(例えば、約10回未満の個別使用後、更に適切には約5回の個別使用後に廃棄される)、従って、基層及び/又はパーソナルケア用品上に健康を害する微生物が蓄積する機会を減少させるのに役に立つことができ、及び/又は幾分矛盾する可能性がある特性の対(例えば、柔らかさ/可撓性に対する剛性/硬さ、良好な液体保持容量に対する良好な泡生成能力)のバランスを取ることができる基層及び前記基層を含むパーソナルケア用品である。更に、前記基層、及び前記基層を含むパーソナルケア用品を作る方法も必要とされている。
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,663,220号公報
【特許文献2】米国特許第4,803,117号公報
【特許文献3】米国特許第4,787,699号公報
【特許文献4】米国特許第4,209,563号公報
【特許文献5】米国特許第4,741,949号公報
【特許文献6】米国特許出願番号第04011739号公報
【特許文献7】米国特許第2,666,249号公報
【特許文献8】第3,816,888号公報
【特許文献9】米国特許第3,658,985号公報
【特許文献10】米国特許第3,769,398号公報
【特許文献11】米国特許第4,329,335号公報
【特許文献12】米国特許第4,259,204号公報
【特許文献13】米国特許第4,329,334号公報
【特許文献14】米国特許第3,935,129号公報
【特許文献15】米国特許第4,129,515号公報
【特許文献16】米国特許第4,224,195号公報
【特許文献17】米国特許第4,154,706公報
【特許文献18】米国特許第4,329,336号公報
【特許文献19】米国特許第4,013,787号公報
【特許文献20】米国特許第4,450,091号公報
【特許文献21】米国特許第4,595,526号公報
【特許文献22】米国特許第6,612,846号公報
【特許文献23】米国特許第6,896,521号公報
【特許文献24】米国特許出願番号第10/831476号公報
【特許文献25】米国特許出願番号第10/956763号公報
【特許文献26】米国特許出願番号第11/190,597号公報
【非特許文献1】Cosmetics & Toiletries第102巻第3号1987年3月;Balsam,M.S.ら編Cosmetics Science and Technology第2版第1巻27〜104頁及び179〜222頁Wiley−lnterscienceニューヨーク1972年第104巻67〜111頁1989年2月
【非特許文献2】Cosmetics & Toiletries第103巻第12号100〜129頁1988年12月、Nikitakis,J.M.編CTFA化粧品原料の手引き第1版、Cosmetic,Toiletry and Fragrance Association、Inc.出版ワシントンD.C.1988年、Mukhtar,H編皮膚の薬理学、CRC Press1992年
【非特許文献3】Green,FJ、染色、染料及び指標のSigma−Aldrich手引き書;ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldrich Chemical Company1991年
【非特許文献4】Ernest W.FlickによりCosmetic and Toiletry Formulations、ISBN 0−8155−1218−X、第2版第XII章(707〜744頁)
【発明の開示】
【0007】
本発明者らは、形状成形された不連続部(例えば、相互接着された繊維により定められる孔より有意に大きな繊維層の円形穴又は陥凹であり、この穴又は陥凹は、任意的に相互接着繊維層の表面から生じる突起と隣接する)を有する相互接着繊維層と、及び前記繊維層に取り付けられた補強ストランド(即ち、相互接着繊維層を形成する繊維より一般に大きくて剛性が高いストランド)と、を含む基層、及びそれから作られるパーソナルケア用品が、このような用品の使用者に望まれる一見相反する特性のバランスを取ることができ、必要な場合には、このような用品の使用者が限定的に利用するのに適合させることができることを見出した。
【0008】
図1は、本発明の基層1の一形態を代表的に示す。基層は、相互接着繊維層3(注:個々の相互接着(各)繊維及び前記相互接着(各)繊維間の孔は、図1には示されていない)と、相互接着繊維層の少なくとも一部に取り付けられた補強ストランド5と、を含む。本発明の基層のこの形態では、突起7が繊維層3の表面から生じる。これらの突起は、相互接着繊維層3内でそれを通過する円形穴に隣接する(相互接着繊維層3内でそれを通過する穴は示されていないが、この代表的な形態では、各突起の基部は、このような穴に隣接する)。繊維層は、可撓性のある繊維で作ることができるため、これらの突起の形状は変化することができる。図示した形態では、突起は、一般に、「火山」の山麓(即ち、相互接着繊維層3の比較的平坦な表面と隣接する突起の部分)の開口部が大きく、「火山」の山頂(即ち、相互接着繊維層3の比較的平坦な表面から離れて延びる突起の部分)の開口部が小さい火山様形状である。即ち、突起の先端は穿孔されている。本発明の形態のいくつかでは、突起は、穿孔される必要はないが、更に減衰された繊維を含み、突起の更に減衰された繊維間の孔が、突起ではなく相互接着繊維層の繊維間の孔より大きくなるようにされる。いずれにしても、液体は、突起内でもなくそれに付随もしない相互接着繊維により定められる孔構造を通してより、円形開口部及び前記開口部に隣接するあらゆる突起を通して更に容易に移動することができる。
【0009】
図1Aは、本発明の代表的な基層の拡大顕微鏡写真を示す。基層は、相互接着繊維層の厚さを通して形状成形された不連続部8を定める相互接着繊維層3を含む。形状成形された不連続部8は、相互接着繊維層の表面から生じる突起7と隣接する。この画像の突起は、幾分平らにした状態であり、その端部が穿孔されている即ち、開放されている。補強ストランド5は、相互接着繊維層と対比されるように染色した。図1Bは、本発明の代表的な基層の別の画像を示す。図1Bに示す数は、図1及び図1Aに示すものと同じ要素を示す。
【0010】
以下に更に詳細に論じるように、これらの突起の間の相互接着繊維層の表面は、肌理をつけることもでき、そうでなければ、相互接着繊維層、補強ストランド、及び前記相互接着繊維層の形状成形された不連続部を形成するのに用いられる支持部の表面により付与される3次元の外形を有することもできる。これは、肌理を付けた表面を有するように選択することができ、開口部(例えば、ベルトにダイカット、掘削、機械加工、鋳造した開口部、その他)を含むベルト(本発明の開発中には実際に修正コンベヤベルトを用いた)上に相互接着繊維層が形成されるためである。相互接着繊維層がベルト上に形成される場合には、正又は負の圧力を用いてベルトの開口部の近くの繊維を開口部自身に押し込むか引き込む。本発明の形態の1つでは、相互接着繊維層が形成される移動支持部の進行方向を横切る方向に配列された一連の間隔を置いて配置された毛管に溶融ポリマーを誘導することにより相互接着繊維層が形成される。溶融ポリマー繊維がこれらの毛管を出ると、空気が繊維と混ざり合い、それらを移動支持部に誘導する。ベルトの繊維を個々の開口部に押し込むか引き込むのに用いられる正又は負の圧力と、繊維材料が形成される温度、従ってその減衰しやすさと、溶融ポリマーを作るのに用いられるポリマーの原材料又は原料と、空気の温度と、他のこのような変数と、をうまく操作することにより、繊維をベルトの開口部に引き込むか及び/又は押し込むことにより生じる穿孔の範囲及び程度を制御することができる。即ち、図1で形成されたものに類似する突起開口又は穿孔された上部と、相互接着繊維層内のそれを通過する開口部に隣接する「火山」の基部に開口部と、を有する火山様構造を形成することもでき、上部が開口又は穿孔されていない(しかし、ベルトの開口部に押し込むか引き込み、それによって突起を形成するときに繊維が更に減衰されるため、大きな開放孔を多数有する)が、相互接着繊維層内のそれを通過する開口部に隣接する「火山」の基部に開口部を有する突起を形成することもできる)。更に、開口部に引き込まれていない繊維即ち、ベルトの表面に接触して運搬される繊維は、(もしあれば)ベルトの肌理に一致する地形を獲得する。従って、相互接着繊維層の3次元断面、及びその両面の表面地形は、ベルトの表面のあらゆる肌理の性質と、ベルトの開口部の形状、大きさ及び位置と、上に述べたような種々の工程パラメータの選択と、を反映する。
【0011】
図2は、本発明のパーソナルケア用品10の一形態を代表的に示しており、この場合、用品は、図1に示すものと同様の基層を含む。図示するパーソナルケア用品は、典型的には、「プーフ」、「パフ」又は他のこのような同様の用語として知られている。用品は、相互接着繊維層の表面から生じる突起14を有する相互接着繊維層12を含む。これらの突起は、相互接着繊維層の形状成形された不連続部(即ち、相互接着繊維層内のそれを通過する開口部)に隣接しており、これらの突起は、穿孔されている(即ち、その端部/先端が開口している)。また、用品は、相互接着繊維層12の少なくとも一部に取り付けられた補強ストランド16も含む。また、図2に示す本発明のパーソナルケア用品の形態は、ひも18も含む。図2Aは、本発明のパーソナルケア用品の代表的な形態(この場合はプーフ)の画像を示す。
【0012】
本発明者らは、前述の基層(即ち、形状成形された不連続部を含む相互接着繊維層)を含むプーフが、液体を保持することができる網状組織の孔を生じることを見出した。しかし、この同じ網状組織の孔は、界面活性剤又は他のそのような石鹸配合物が存在するときに容易に泡を形成するのに一般に必要な開口面積を生じない可能性がある。従って、形成中に、相互接着繊維基層に不連続部を導入することができる。これらの不連続部は、パーソナルケア用品を絞るか他の方法で用いるときに泡及び気泡を生成するのに役に立つ開口面積を生じる。実際には、得られる基層は、開口部の大きさが少なくとも双峰分布、即ち、液体を保持又は含むのに役立ち、これらの孔の大部分が相互接着繊維間の間隔により定められる小さい孔と、例えば、孔の平均直径(前記孔の等価円形直径を評価することにより求められ、方法は以下の例の節に記載される)が、典型的には、相互接着繊維層の形状成形された不連続部の大きさ(即ち、形状成形された不連続部が円形開口部である場合には円形開口部の直径;又は不規則な開口部又は円と異なる形状の開口部に対しては等価円形直径又は他の類似する測定値)より少なくとも10から少なくとも100倍大きい、前記孔より有意に大きな形状成形された開口部と、である。
【0013】
本発明の形態のいくつかでは、ベルトの開口部の上及びその近傍の繊維は、繊維が開口部に穿孔を形成するように開口部に押し入れられも引き入れられもしない。その代わりに、開口部に引き入れられた繊維は細くされ、支持部開口部の繊維間の孔が支持部開口部内にない繊維間の孔より大きくなるようにされる。
【0014】
このような形状成形された不連続部を含む相互接着繊維層は、湿潤回復性に欠ける可能性があり(即ち、層は使用中に潰れて容易には戻らない可能性がある)、及び/又は繊維層は、比較的可撓性があって軟らかい可能性があるため、相互接着繊維層と補強ストランドとを組み合わせると、(1)基層及びそれで作られたパーソナルケア用品の湿潤回復性を改善すること、及び/又は(2)ある程度の剛性又はパーソナルケア用品にある程度の表皮剥離特性を与える幾分屈しない構成要素を与えること、の役に立つことを見出した。
【0015】
上に論じたように、本発明を開始する間に、通常コンベヤベルトとして用いられるゴムベルトを用いて、形状成形された不連続部を含む相互接着繊維層を形成することができることを見出した。従来の形成ワイヤと異なり、このようなベルトは、ベルトに開口部を形成するように容易に加工される。相互接着繊維層がこの支持部(即ち開口部を含むコンベヤベルト)上に形成される場合には、開口部を覆う繊維層は、(この場合は真空により)開口部を通して、又は部分的に通して引き込まれ、繊維層に形状成形された不連続部を設ける。即ち、相互接着繊維層の形状成形された不連続部は、支持ベルトの開口部に一致し、それにより形成された。また、種々の肌理を付けた表面を備えるコンベヤベルト及びその類似物も利用可能である。従って、このような支持物を利用すると、(例えば、花、動物、会社のロゴ又は商標、又は他のこのような記号又は画像のような認識可能な形状の切り抜きを含む)種々の大きさ、形状、及び位置の開口部を容易に生成し、対応する相互接着繊維層の形状成形された不連続部が、ベルトのこのような認識可能な形状を獲得するようにする能力が得られるだけではない。
【0016】
本発明の形態のいくつかでは、基層及び/又はパーソナルケア用品に、清浄化組成物、加湿組成物、又は他のこのような配合物を注入、コーティング、スプレー、又は印刷する。本発明の形態のいくつかでは、基層又はパーソナルケア用品に付随する組成物の量は、組成物が、例えば、1〜5回使用、1〜10回使用、又は何らかの他の選択した値の後に消散するようなものである。このように、基層又はパーソナルケア用品は、基層又は用品の着用者が限定的に使用するようにすることができる。
本発明のこれら及び他の形態、実施形態、及び例は、本明細書の他所で論じる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(定義)
本明細書においては、下の各用語又は語句は、以下の意味又は各意味を含む。
「取り付ける」及びその派生語は、2つの要素を接合する、接着剤接着する、連結する、接着する、縫い合わせる、堆積する、付随すること等をいう。2つの要素は、互いに一体化されるか、互いに直接取り付けられるか、各々が仲介要素に直接取り付けられるときのように互いに間接的に取り付けられるときに互いに取り付けられるとみなされることになる。「取り付ける」及びその派生語は、永久的、取外し可能、又は再締結可能な取り付けを含む。また、取り付けは、製造工程の間に、又は末端消費者によるかの何れかで完成することができる。
【0018】
「自原性接着」及びその派生語は、外部接着剤又は接着薬剤を塗布することなく繊維及び/又はフィラメントが融合及び/又は自原性接着剤接着することにより生じる接着をいう。自原性接着は、繊維及び/又はフィラメントの少なくとも一部が半溶融又は粘着性である間に繊維及び/又はフィラメント間を接触させることにより生成することができる。また、自原性接着は、繊維及び/又はフィラメントを形成するのに用いられる熱可塑ポリマーに粘着性樹脂をブレンドすることにより生成することもできる。このようなブレンドから形成される繊維及び/又はフィラメントは、圧力及び/又は熱を印加するかどうかに関わり無く自己接着するようにすることができる。また、溶媒を用いて、溶媒が除去された後も残る繊維及びフィラメントを融合させることもできる。
【0019】
「接着する」、「相互接着する」及びその派生語は、2つの要素を接合する、接着剤接着する、連結する、取り付ける、縫い合わせる、堆積する、付随する、等をいう。2つの要素は、互いに一体化されるか、互いに直接接着されるか、各々が仲介要素に直接接着されるときのように互いに間接的に接着されるときに互いに接着又は相互接着されるとみなされることになる。「接着する」及びその派生語は、永久的、取外し可能、又は再締結可能な接着を含む。上に記載するような「自原性接着」は、「接着」の一種である。
【0020】
「コフォーム」とは、メルトブローン繊維とセルロース繊維のような吸収性繊維とのブレンドをいい、これは、メルトブローンポリマー材料を空気形成し、同時に空気に浮遊させた繊維をメルトブローン繊維流内に吹き込むことにより形成することができる。また、コフォーム材料は、超吸収性材料のような他の材料を含むこともできる。メルトブローン繊維及び吸収性繊維は、ベルトにより設けられるような形成表面上に収集される。形成表面は、形成表面上に配置された気体透過性材料を含むことができる。
【0021】
「清浄化組成物」、「清浄化配合物」又はその派生語は、固体、液体、ゲル、ペースト、発泡体等の形であるかに関係なく、パーソナルケア又は清浄化配合物又は組成物、シャンプー、ローション、ボディウォッシュ、手用殺菌剤、固形石鹸等をいう。また、「清浄化組成物」は、加湿配合物も含む。
【0022】
「結合する」及びその派生語は、2つの要素を接合する、接着剤接着する、接着する、取り付ける、縫い合わせること等をいう。2つの要素は、互いに直接結合されるか、各々が仲介要素に直接結合されるときのように互いに間接的に結合されるときに互いに結合されるとみなされることになる。「結合する」及びその派生語は、永久的、取外し可能、又は再締結可能な結合を含む。また、結合は、製造工程の間に、又は末端消費者によるかの何れかで完成することができる。
【0023】
「使い捨て」とは、洗濯するか又は他の方法で再使用のために復元しないで限定的な使用の後に廃棄されるように設計された物品をいう。
【0024】
「上に配置される」、「に沿って配置される」、「と共に配置される」又は「に向かって配置される」及びその派生語は、1つの要素が別の要素と一体化することができるか、1つの要素が別の要素に接着されるかそれと共に配置されるかその近傍に配置される別個の構造とすることができることを意味するものとする。
【0025】
「繊維」とは、長さ対直径又は幅比が大きな連続又は不連続部材をいう。従って、繊維は、フィラメント、糸、ストランド、ヤーン、又はあらゆる他の部材又はこれらの部材の組み合わせとすることができる。
【0026】
「親水性の」とは、繊維と接触する水性液体に濡れる繊維又は繊維の表面を表す。すると、材料の湿潤の程度は、液体及び用いる材料の接触角及び表面張力に関して表すことができる。特定の繊維材料又は繊維材料のブレンドの湿潤性を測定するのに適する機器及び技術は、Cahn SFA−222表面力分析システム、又は実質的に同等のシステムにより得ることができる。このシステムで測定する場合、接触角が90度未満である繊維は、「湿潤可能」又は親水性であるといわれ、接触角が90度より大きい繊維は、「非湿潤可能」又は疎水性であるといわれる。
【0027】
単数で用いる場合の「層」は、単一の要素又は複数の要素の二重の意味を有することができる。
【0028】
単層又は多層積層体を表すのに用いる場合の「液体不透過性」とは、液体が、通常の使用条件下で、液体が接触した点で層又は積層体の平面にほぼ垂直な方向に層又は積層体を通過しないことを意味する。
【0029】
「液体透過性」とは、液体不透過性でないあらゆる材料をいう。
【0030】
「メルトブローン」とは、複数の微細な、通常は円形のダイ毛管を通して、溶融熱可塑材料を一般に加熱された集束する高速ガス(例えば空気)流中に溶融糸又はフィラメントとして押し出し、この高速ガスが溶融熱可塑材料のフィラメントを細くしてその直径を減少させることにより形成された繊維をいう。その後、メルトブローン繊維は、高速ガス流により運ばれて集積表面又は支持部に堆積され、ランダムに分散されたメルトブローン繊維のウエブを形成する。このような工程は、例えば、Butinらに付与された米国特許第3,849,241号に開示されている。メルトブロー法は、マクロ繊維(平均直径が約40から約100ミクロン)、テキスタイル状繊維(平均直径が約10と40ミクロンとの間)、及びミクロ繊維(平均直径が約10ミクロン未満)を含む種々の直径の繊維を形成するために用いることができる。メルトブロー法は、超微細ミクロ繊維(平均直径が約3ミクロン以下)を含むミクロ繊維を形成するのに特に適する。超微細ミクロ繊維を形成する例示的な工程の説明は、例えば、Timmonsらに付与された米国特許第5,213,881号に見ることができる。メルトブローン繊維は、連続又は非連続とすることができ、一般に、集積表面に堆積される時に自己接着する。
【0031】
単数で使用される場合の「部材」は、単一の要素又は複数の要素の2重の意味を有することができる。
【0032】
「不織」及び「不織ウエブ」は、布織り又は編み工程の介助なしに形成される材料及び材料のウエブをいう。例えば、不織材料、布又はウエブは、例えばメルトブロー法、スパンボンド法、空気堆積法、コフォーム法及びボンデッドカーデッドウエブ法などの多くの方法で形成されてきた。
【0033】
(説明)
本発明の基層を生成するための代表的な工程
図3は、本発明の基層を形成するための方法の代表的な略図である。工程は、参照数字100により一般に表される。基層に用いられる相互接着繊維層及び補強ストランドを形成するときには、押出し機106及び108のペレットホッパ102及び104に、押し出し可能ポリマーのペレット又はチップ等(図示せず)を導入する。
【0034】
各押出し機は、従来の駆動モータ(図示せず)により駆動される押し出しスクリュー(図示せず)を有する。ポリマーが押出し機を進むと、駆動モータにより押し出しスクリューが回転するため、次第に加熱されて溶融状態になる。ポリマーが溶融状態まで加熱される段階は、ポリマーが、メルトブローダイ110に向かう押出し機106及び連続ストランド形成手段112(即ち、補強ストランド形成手段)に向かう押出し機108の別個の加熱ゾーンを通って進むときに温度が次第に上昇する複数の別個の段階で達成することができる。メルトブローダイ110及び連続ストランド形成手段112は、熱可塑性樹脂の温度が押し出しのために高温レベルに維持される更に別の加熱ゾーンとすることができる。押出し機106及び108及びメルトブローダイ110及び連続ストランド形成手段112の種々のゾーンで加熱する段階は、種々の従来の加熱配列(図示せず)の何れで達成することもできる。
【0035】
基層の補強ストランド構成要素は、種々の押し出し技術を用いて形成することができる。例えば、補強ストランドは、そうでなければ、押出したストランドとほぼ同じ方向に流れて押出したストランドを減衰することになる加熱ガス流(即ち一次空気流)を除去するように修正した1つ又はそれ以上の従来のメルトブローダイ配列を用いて形成することができる。この修正メルトブローダイ配列112は、通常、集積表面又は支持部114が移動する方向を実質的に横断する方向に集積表面又は支持部114を横切って延びる。修正ダイ配列112は、ダイの横方向範囲に沿って位置合わせした直径の小さな毛管の線状列116を含み、このダイの横方向範囲は、生成されることになっている補強ストランドの平行列(又は他の位置合わせ)に望ましい幅とほぼ同じ長さである。即ち、ダイの横方向寸法は、ダイ毛管の直線状列により定められる寸法である。毛管の直径は、約0.01インチ〜約0.02インチまで、又は例えば約0.0145〜約0.018インチの桁とすることができる。しかし、大きな直径の毛管を用いて、相互接着繊維層の表皮剥離特性を高めることもでき、相互接着繊維層を補強するのを助けることもでき、その両方を行うこともできる。従って、補強ストランドは、有意に大きくすることができる(例えば、補強ストランドは、直径が約0.020インチと約0.050インチとの間、又はそれより大きい毛管を通して押し出すことができる)。下の例1では、補強ストランドは、直径0.050インチの毛管を通して押し出される。ダイ面に直線で1インチ当たりに約1〜約50のこのような毛管が設けられることになる。典型的には、毛管の長さは、約0.05インチ〜約0.20インチ、例えば約0.113インチ〜約0.14インチ長さとされることになる。メルトブローダイの長さは、横方向に約10インチ〜約60又はそれ以上のインチ延びることができる。
【0036】
ダイ先端を過ぎて流れる加熱ガス流(即ち一次空気流)は、一般に、大幅に減少するかなくなるため、押し出したポリマーが、ダイ先端にある間に確実に溶融状態を保ち、流れることが可能であるように、ダイ先端を断熱するか又は加熱要素を設けることが望ましい可能性がある。ポリマーは、毛管の列116から修正ダイ112に押し出され、押し出し補強ストランド118を生成する。
【0037】
押し出された補強ストランド118は、修正ダイ112の毛管の列116を出る時に初期速度を有する。これらのストランド118は、表面114上に堆積されるが、これは、ストランド118の初期速度と少なくとも同じ速度で移動する必要がある。この表面又は支持部114は、慣習的にはローラ120で駆動されるエンドレスベルトである。図示する代表的な実施形態では、ストランド118は、図3の矢印122で示されるように回転するエンドレスベルト114の表面上に実質的に平行に位置合わせして堆積される。真空箱(図示せず)を用いて、ベルト114の表面にマトリクスを維持するのを助けることができる。ダイ112の先端は、補強ストランド118が集積されるベルト114の表面に可能な限り近づける必要がある。例えば、この形成距離は、約1インチ〜約10インチとすることができる。望ましくは、この距離は、約1インチ〜約8インチである。
【0038】
表面114は、ストランド118を実質的に平行な列に位置合わせするのを向上させるため、及び/又はフィラメント118を細長くし、望ましい直径を達成するようにするために補強ストランド118の初期速度より遥かに大きな速さで移動させることが望ましい可能性がある。例えば、ストランド118の位置合わせは、表面114をストランド118の初期速度より約2〜約10倍大きな速度で移動させることにより高めることができる。望むならば、更に大きな速度較差を用いることもできる。異なる因子が表面114に対する特定の速度の選択に影響を及ぼすことになるが、これは、典型的には、補強ストランド118の初期速度より約4〜約8倍速いことになる。
【0039】
望ましくは、補強ストランドは、ダイ面上の毛管の密度にほぼ一致する密度/材料のインチ幅で形成される。例えば、ストランド密度/材料のインチ幅は、約1〜約120フィラメント/材料のインチ幅の範囲とすることができる。典型的には、低密度のフィラメント(例えば、1〜35フィラメント/インチ幅)は、1つのストランド形成ダイのみで達成することができる。高密度(例えば、35〜120ストランド/インチ幅)は、複数のバンクのストランド形成機器で達成することができる。
【0040】
図3に示す実施形態では、本質的に平行であるように補強ストランドが示されているが、必ずしもそうである必要はない。例えば、ベルト、ダイのバンク、又はその何らかの組み合わせは、ストランドが、例えば、正弦波又は他のパターンを辿るように振動又は移動する可能性がある。更に、ストランドは、連続ではなく不連続とすることもできる。また、以下に論じるように、補強繊維は、相互接着繊維層が形成されるのと類似の方法で導入することができる。言い換えると、補強ストランドは、メルトブローン材料としてであるが、異なるポリマー(各)原材料、ダイ毛管直径、空気温度(即ち、以下に論じるように、ストランド/繊維を混ぜ、それ以外には、ダイ毛管を出て支持部に向かわせその上まで送るのに用いられる空気の温度)、ダイ毛管を出る溶融ポリマーの温度、その他を用いて導入することもできる。
【0041】
図3の代表的な形態では、相互接着繊維層は、メルトブローン繊維である。ここでは、基層のメルトブローン繊維成分は、参照番号124で表される従来のメルトブロー法を用いて形成される。メルトブロー法は、一般に、熱可塑ポリマー樹脂をメルトブローダイの複数の小さな直径の毛管を通し、溶融糸として加熱ガス流(一次空気流)内に押し出し、このガス流が、押し出された糸とほぼ同じ方向に流れて押し出された糸が細くされ、即ち、延伸又は伸長され、その直径を減少させるようにする段階を含む。このようなメルトブロー技術及び装置は、米国特許第4,663,220号に完全に論じられており、この特許は、本明細書と矛盾しないように参照によりそのまま組み入れられる。
【0042】
メルトブローンダイ配列110では、ダイ部分と共にチャンバ及び間隙を定める空気プレートの位置は、減衰ガス通路の幅を増大又は減少させてダイ部分に対して調節し、任意の期間の間に空気通路を通る減衰ガスの容量が、減衰ガスの速度を変化させることなく変化することができるようにすることができる。一般的にいえば、実施的に連続なメルトブローン繊維又はミクロ繊維を生成することになっている場合には、減衰ガス速度が小さく、空気通路間隙の幅が広いことが好ましい。
【0043】
2つの減衰ガス流は、集束し、オリフィスを出るときに溶融糸を連行して減衰し、通常オリフィスの直径より小さい小さな直径の繊維に、減衰の程度によっては、ミクロ繊維にするガス流を形成する。ガスに運ばれる繊維又はミクロ繊維126は、減衰ガスの作用により集積配列上に吹き飛ばされるが、この集積配列は、図3に示す実施形態では、補強ストランドを実質的に平行に位置合わせして運ぶエンドレスベルト114である。繊維又はミクロ繊維126は、繊維の密着したマトリクスとして補強ストランド118及び図3の矢印122で示されるように回転するエンドレスベルト114の表面上に集積される。望むならば、メルトブローン繊維又はミクロ繊維126は、多数の衝突角でエンドレスベルト114上に集積することができる。真空箱140を用いて、メルトブローン繊維をエンドレスベルト又は支持部114の開口部142に引き込む。工程のパラメータ(例えば、真空の量、メルトブローン繊維がオリフィスを出る温度)を調節することにより、相互接着繊維層は、支持部114の開口部に引き込まれ、相互接着繊維層自身に形状成形された不連続部が形成されるようにする。即ち、相互接着繊維層の形状成形された不連続部は、支持部114の開口部に対応する。この形成工程では、穴又は他の開口部を直接相互接着繊維層に切り抜くときに特有の廃棄物量を生成しない(突起の先端に穿孔又は開口される場合)ことは当然理解される。本発明では、開口部142に近接する(即ちその上又は近傍の)メルトブローン繊維は、真空が繊維を開口部に引き込む作用により更に減衰される。開口部内の細くされた繊維の一部は、分離し、それによって、相互接着繊維層の表面から生じる(及び相互接着繊維層自身の形状成形された開口部に隣接する)あらゆる突起の先端に穿孔又は開口部が形成される。
【0044】
図3に図示した支持部114の開口部142は、代表的なものであることに留意されたい。このような開口部の形状、大きさ、数、及び位置は、変化させることができる。例えば、ベルトの開口部は、長方形、正方形、三角形、卵形、星型、十字形、五角形、六角形、八角形、他のこのような幾何学的形状、及びその種々の組み合わせとすることができる。更に、開口部、ダイカット又は別のものは、更に複雑にすることもでき、実際、種々の認識可能な生物又は非生物を図示することもできる。例えば、テディベアの形状を定める開口部を用いることもできる。或いは、チューリップ、飛行機、ロケット、又は多数の他のそのような物体の形状を定める開口部を用いることもできる。或いは、上に論じたように、会社のロゴ、商品名、又は商標を支持部114に導入し、対応する画像が相互接着繊維層に記入されるようにすることもできる。
【0045】
また、ベルト自身の表面に肌理をつけることができることにも留意されたい。種々の肌理をつけた表面の例には、じゃり肌表面、鋳造スクリーンの外観を有する個々のストランドが互いに差し込まれた表面、ダイアモンド形開口部を備える格子の外観を有する表面、その他が含まれる。更に、肌理をつけた表面は、複数の階層を備えた複雑な表面地形を有することができる。ベルトの厚さは、ベルトの表面及びベルトの選択した開口部上に選択した肌理を収容するように変化させることができる。このような肌理のいくつかの代表的な形態は、図4、図4A、図5、図5A、図6、図6A、図7、及び図7Aに示される。
【0046】
図4は、極めて詳細に、斜視図で、図3のベルト114として用いることができる1つの形成表面を示す。ここに示すように、表面は、この場合には、表面から外向きに配置された円錐形のピン162を有する平坦なベルト160である。この実施形態では、ベルト160は、開口部164も含む。図4Aは、線4A〜4Aで取った断面で図4の形成表面を示す。図4の形成表面は、円錐形のピン162無しで用いることもでき、更に、開口部164の間に異なる肌理又は表面地形を含むこともできる。上に記載したように、開口部は、円以外の種々の形状とすることができ、これらの開口部の位置は、望む通りに変化させることができる。図4及び図4Aに示す代表的な実施形態では、開口部は、ベルトの厚さを通して直径が均質であるが、ベルトの開口部は、ベルトの厚さを通して直径が変化するように作ることもできる。
【0047】
図5は、この場合は、外向きに延びる円錐台の形状のピン170及び開口部172を有する別の形成表面168の図である。図5Aは、線5A〜5Aに沿ってとった図5の表面の断面である。図5の形成表面は、円錐形のピン170無しで用いることができ、更に、開口部172の間に異なる肌理又は表面地形を含むことができる。また、用いる場合には、ピンは、更に、ピンが全てなくなる手前で種々の程度先端を切ることができる。上に記載したように、開口部は、円以外の種々の形状とすることができ、これらの開口部の位置は、望むとおりに変化させることができる。図5及び図5Aに示す代表的な実施形態では、開口部は、ベルトの厚さを通して直径が均質であるが、ベルトの開口部は、ベルトの厚さを通して直径が変化するように作ることもできる。
【0048】
図6及び図6Aは、ベルトの表面にドーム180を有する更に別の形成表面178を示す図4及び図4Aと同様の図である。
図7は、本発明の相互接着繊維層を作るのに役立ち、この場合は六角形の開口部190を含む別のベルト構成188を示しており、図7Aは、線7A〜7Aでとった図7のベルトの断面を示す。先に記載したように、開口部の断面は、ベルトの厚さを通して均質である必要はない。図7Aは、六角形の内部表面が六角形自身の中心に向かって傾斜することを示す。また、開口部は、ベルトの厚さを通して複数の階層を有することもできる。即ち、内径(又は開口部の形状によっては他の距離)は、ベルトの厚さを通して(単調に増大又は減少する様式ではなく)段階的に変化させることができる。
【0049】
本発明は、ベルト又は支持部上に多くの他のこのような肌理付き表面又は3次元の地形を含み、前記肌理付き表面又は地形が、対応する3次元の地形を相互接着繊維層に付与する。この場合、「3次元の地形」は、ヒトの目で容易に認識できる地形を意味する(例えば、「谷」の基部から相互接着繊維層の表面の隣接する「畝」の上面まで約0.1ミリメートル又はそれ以上適切には約0.5ミリメートル又はそれ以上高さが変化し、「谷」とは、第1の相互接着繊維層の低い点又は陥凹を意味し、「畝」とは、第1の相互接着繊維層の高い点又は隆起を意味する)ことに留意されたい。このような地形は、筆記用紙の平坦なシート、又はトイレットティシュの平坦なエンボス加工されていないシートに付随する地形に対比される。このような基層は、顕微鏡下では、顕微鏡的3次元地形を有する表面が明らかになる。しかし、このような地形は、相互接着繊維層の表面に関して本明細書に論じた3次元の地形とは区別されることになる。
【0050】
図面に数字140で識別されるような真空箱を用いて、一般に、ベルト114の表面にマトリクスを維持するのを助けることができる。典型的には、ダイ110の先端128は、繊維が集積されるベルト114の表面から約6インチ〜約14インチである。絡合繊維又はミクロ繊維124は、補強ストランド118に堆積されるときに依然として幾分粘着性であるか融けているため補強ストランド118の少なくとも一部に自原的に接着し、これによって、基層130を形成する。
【0051】
この時点で、自原性接着を増強させるために基層を軽くカレンダ加工することが望ましいこともある。この任意的なカレンダ加工する段階は、十分な圧力(及び、望む場合には温度)下で1対のパターン付き又はパターン無しピンチローラ132及び134で達成し、補強ストランドと相互接着繊維層(ここではメルトブローン層)との間の自原性接着を容易にするのを助けることができる。
【0052】
上に論じたように、補強ストランド及び相互接着繊維層は、移動表面(例えば、図3に示す工程の代表的な形態では支持部114)上に堆積される。本発明の実施形態の1つでは、メルトブローン繊維は、押し出された補強ストランドの上面上に直接形成される。これは、ストランド及び表面を相互接着繊維層(図3に示す工程の形態ではメルトブローン材料)を生成する機器の下に通過させることにより達成される。或いは、メルトブローン材料のような相互接着繊維層を表面上に配置することができ、相互接着繊維層上に補強ストランドの実質的に平行な列(又は他の位置合わせ)を直接形成することができる。ストランド形成及び繊維形成機器の種々の組み合わせを設置し、異なる種類の基層を生成することができる。例えば、基層は、補強ストランド及び相互接着繊維層の交互層を含むことができる。また、相互接着繊維層を形成するか補強ストランドを生成するためのいくつかのダイを直列に配列し、繊維又はストランドを重ね合わせた層を生成することもできる。
【0053】
相互接着繊維層を形成するための手段の部位に対する補強ストランドを形成するための手段の部位を(支持部114が移動する速度の範囲を考慮して)選択し、補強ストランドを押し出す時と相互接着繊維層が補強ストランドに接触する時(又は、相互接着繊維層が最初に形成され、相互接着繊維層に補強ストランドが押し出される場合にはその逆)との間を望ましい時間間隔にすることができる。典型的には、この時間間隔により、補強ストランド、相互接着繊維層、又は両方は、幾分粘着性であることになり、自原性接着することができるようになる。しかし、補強ストランド、相互接着繊維層、又は両方に接着剤を塗布して接着を促進することができることにも留意されたい。
【0054】
上に記載したように、本発明は、相互接着繊維層、補強ストランド、又は両方を形成するためにダイの複数のバンクを意図する。更に、前記毛管の線状列内、毛管の複数組の線状列の間、又は両方の個々の毛管は、異なる大きさとすることができる。また、毛管の所定の線状列のための動作パラメータ(例えば、溶融ポリマーが毛管から出る温度、出ている繊維又はストランドを運搬し、及び/又は減衰するのに用いられるあらゆる空気流の速度及び/又は温度、ポリマー(各)原材料の本性、その他)は、前記直線状列にわたって、毛管の線状列の複数組の間で、又は両方で異なることができる。
【0055】
補強ストランド及び/又は相互接着繊維層を作ることができる代表的な材料
相互接着繊維層及び補強ストランドは、このような繊維層及びストランドに製造することができるあらゆる材料で作ることができる。エラストマー特性が必要であるか、それから利益を得ることができるパーソナルケア用品では、基層は、相互接着繊維層に適切なエラストマー繊維形成樹脂又はそれを含むブレンドを用いて作ることができ、補強ストランドにはあらゆる適切なエラストマーストランド形成樹脂又はそれを含むブレンドを用いることができる。相互接着繊維及びフィラメントは、同じ又は異なるエラストマー樹脂で形成することができる。
【0056】
例えば、相互接着繊維層及び/又は補強ストランドは、一般式A−B−A’(式中、A及びA’は各々、ポリ(ビニルアレーン)のようなスチレン成分を含む熱可塑ポリマー末端ブロックであり、Bは、共役ジエン又は低級アルケンポリマーのようなエラストマーポリマー中間ブロックである)を有するブロックコポリマーで作ることができる。ブロックコポリマーは、例えば、Shell Chemical Companyから商標KRATON.Gで入手可能な(ポリスチレン/ポリ(エチレン−ブチレン)/ポリスチレン)ブロックコポリマーとすることができる。このようなブロックコポリマーの1つは、例えば、KRATON G−1657とすることができる。
【0057】
用いることができる他の例示的な材料には、例えば商標ESTANEでB.F.Goodrich & Co.から入手可能なもののようなポリウレタン材料、例えば商標PEBAXでRilsan Companyから入手可能なもののようなポリアミド材料、及び、例えば商標HytrelでE.I.DuPont De Nemours & Companyから入手可能なもののようなポリエステル材料が含まれる。メルトブローン繊維をポリエステル材料から形成する段階は、例えば、Mormanらに付与された米国特許第4,741,949号に開示されており、これは、本明細書に矛盾しないように参照によりそのまま本明細書に組み入れられる。また、有用なポリマーには、例えば、エチレンと、例えば、酢酸ビニル、不飽和脂肪族モノカルボン酸、及びそのようなモノカルボン酸のエステルのような少なくとも1つのビニルモノマーとのコポリマーが含まれる。コポリマー及びこれらのコポリマーからメルトブローン繊維を形成する段階は、例えば、米国特許第4,803,117号に開示されている。
【0058】
ポリマーには、加工助剤を加えることができる。例えば、ポリオレフィンをポリマー(例えばA−B−Aエラストマーブロックコポリマー)とブレンドして組成物の加工性を向上させることができる。ポリオレフィンは、このようにブレンドして高圧及び高温を適切に組み合わせた条件にすると、ブレンドした形でポリマーとともに押し出すことができるものである必要がある。有用なブレンドポリオレフィン材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリブテンを含み、これは、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー及びブテンコポリマーを含む。特に有用なポリエチレンは、U.S.I.Chemical Companyから商標Petrothene NA 601(本明細書ではPE NA 601又はポリエチレンNA 601ともいわれる)で入手することができる。2つ又はそれ以上のポリオレフィンを用いることができる。ポリマー及びポリオレフィンの押し出し可能なブレンドは、例えば、先に参照した米国特許第4,663,220号に開示されている。
【0059】
望ましくは、相互接着繊維層及び/又は補強ストランドは、自原性接着を向上させるためにある程度の粘着性又は付着性を有する必要がある。例えば、ポリマー自身は、繊維及び/又はストランドに形成されるときに粘着性を有することもでき、或いは、上に記載した押し出し可能な組成物に相溶性の粘着性付与樹脂を加え、自原的に接着する粘着性繊維及び/又はストランドを得ることもできる。粘着性付与樹脂及び粘着性押し出し可能組成物に関しては、この樹脂及び組成物が米国特許第4,787,699号に開示されており、本明細書と矛盾しないようにそのまま参照により組み入れられる。
【0060】
ポリマーと相溶性があり、加工(例えば押し出し)温度に耐えることができるあらゆる粘着付与剤樹脂を用いることができる。ポリマー(例えば、A−B−Aエラストマーブロックコポリマー)が、例えば、ポリオレフィン又は増量油のような加工助剤とブレンドされる場合には、粘着付与剤樹脂は、これらの加工助剤とも相溶性であることが必要である。一般に、水素化炭化水素樹脂は、温度安定性が良好であるため好ましい粘着性付与樹脂である。REGALREZ及びARKONシリーズの粘着付与剤は、水素化炭化水素樹脂の例である。ZONATAK 501 liteは、テルペン炭化水素の例である。REGALREZ炭化水素樹脂は、Hercules incorporatedから入手可能である。ARKONシリーズ樹脂は、Arakawa Chemical(U.S.A.)Incorporatedから入手可能である。当然、本発明は、このような3つの粘着性付与樹脂に限定されず、組成物の他の構成要素と相溶性であり、加工温度に耐えることができる他の粘着性付与樹脂を用いることもできる。
【0061】
典型的には、補強ストランド及び/又は相互接着繊維層の相互接着繊維を形成するのに用いられるブレンドには、例えば、重量で約40〜約80パーセントのポリマー、約5〜約40パーセントのポリオレフィン及び約5〜約40パーセントの樹脂粘着付与剤が含まれる。例えば、特に有用な組成物は、重量で約61〜約65パーセントのKRATON G−1657、約17〜約23パーセントのポリエチレンNA 601、及び約15〜約20パーセントのREGALREZ 1126を含むものであった。
【0062】
本発明の基層の相互接着繊維層構成要素は、弾性及び非弾性繊維又は微粒子の混合物とすることができる。このような混合物の例として、エラストマー及び非エラストマー繊維が混和されてランダムに分散された繊維の単一の凝集ウェブを形成する米国特許第4,209,563号を参照し、この特許は、本明細書と矛盾しない範囲で引用により本明細書にそのまま組み入れる。このような複合体ウェブの別の例は、先に参照した米国特許第4,741,949号に開示されるような技術で作られるものとされることになる。この特許は、メルトブローン熱可塑性繊維及び他の材料の混合物を含む弾性不織材料を開示する。繊維及び他の材料は、メルトブローン繊維が運ばれるガス流で組み合わせられ、繊維が集積装置に集積される前に、メルトブローン繊維と、他の材料、例えば、木材パルプ、ステープル繊維又は微粒子、例えば、活性炭、クレイ、デンプン、又は一般に超吸収体と呼ばれる親水コロイド(ヒドロゲル)微粒子と、の密接な絡合混和が起こり、ランダムに分散された繊維の凝集ウェブを形成するようにされる。
【0063】
基層及びそれから作られるパーソナルケア用品の湿潤回復性、強度、及び/又は表皮剥離特性を増大させるために、補強ストランドは、ポリプロピレンのようなポリオレフィンで作ることができる。補強繊維を形成するのに特に適切なポリマーには、ポリプロピレン及びエチレンのポリプロピレン及びコポリマーを含む。補強ストランド(及び/又は相互接着繊維層)を製造するのに有用な他のポリマーは、ポリオレフィン、ポリエステル及びポリアミドのような熱可塑ポリマーを更に含むことができる。また、弾性ポリマーを用いることもでき、これには、ポリウレタン、コポリエーテルエステル、ポリアミドポリエーテルブロックコポリマー、エチレンビニルアセテート(EVA)、一般式A−B−A’又はA−Bを有するブロックコポリマー、例えばコポリ(スチレン/エチレン−ブチレン)、スチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−スチレン、スチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−スチレン、(ポリスチレン/ポリ(エチレン−ブチレン)/ポリスチレン、ポリ(スチレン/エチレン−ブチレン/スチレン)等のようなブロックコポリマーが含まれる。
【0064】
また、時にメタロセン触媒と呼ばれる単点触媒を用いるポリオレフィンを用いて相互接着繊維層及び/又は補強ストランドを作ることもできる。多くのポリオレフィンが、繊維生成に利用可能であり、例えば、Dow ChemicalのASPUN76811A線状低密度ポリエチレン、2553 LLDPE及び25355及び12350高密度ポリエチレンのようなポリエチレンがこのような適切なポリマーである。ポリエチレンの溶融流れ速度は、それぞれ、約26、40、25及び12である。繊維形成ポリプロピレンには、Exxon Chemical Companyの3155ポリプロピレン及びMontell Chemical Co.のPF−304及び/又はPF−015を含む。多くの他のポリオレフィンが市販されている。
【0065】
また、相互接着繊維及び補強ストランド生成には生物分解可能ポリマーも利用可能であり、適切なポリマーには、ポリ乳酸(PLA)、及びBIONOLLE、アジピン酸及びUNITHOXのブレンド(BAU)が含まれる。PLAは、ブレンドではなく、ポリプロピレンのような純ポリマーである。BAUは、異なるパーセントのBIONOLLE、アジピン酸、及びUNITHOXのブレンドを表す。典型的には、短繊維のためのブレンドは、44.1パーセントBIONOLLE 1020、44.1パーセントBIONOLLE 3020、9.8パーセントアジピン酸及び2パーセントUNITHOX 480であるが、スパンボンドBAU繊維には、典型的には、約15パーセントアジピン酸を用いる。BIONOLLE 1020は、ポリブチレンサクシネートであり、BIONOLLE 3020は、ポリブチレンサクシネートアジペートコポリマーであり、UNITHOX 480は、エトキシル化アルコールである。BIONOLLEは、日本のShowa Highpolymer Co.の商標である。UNITHOXは、Baker Hughes Internationalの系列会社であるBaker Petroliteの商標である。
【0066】
ポリプロピレン、及び他のこのようなポリマー材料は、一般に、特に、上に記載したように、補強ストランドが相互接着繊維層の繊維の直径より大きな直径で押し出される場合には硬くて強力な繊維を作る。更に、補強ストランドが作られるポリマー材料は、補強ストランドが相互接着繊維層が軟化する温度より高い温度で軟化するように選択することができる。補強ストランドが支持部114の開口部を覆って押し出される実施形態では、補強ストランドの材料又はそれを構成する材料をストランドの軟化点が相互接着繊維層より高くなるように選択すると、真空142を与えても補強ストランドが開口部140に決して引き込まれないようにするのに役立つことができる。或いは、ダイの横方向寸法に沿う小さな直径の毛管の部位は、補強ストランドが支持部の開口部を覆って押し出されないように選択することができる。
【0067】
本発明の基層を含む代表的なパーソナルケア用品
種々のパーソナルケア用品は、上に開示した基層で調製又は変換することができる。基層は、平坦なシート又は巻いた形で、タオル様又はハンドクロス様パーソナルケア用品として供給することができる。
【0068】
或いは、基層は、ひもと共に平坦なシートとして供給し、平坦なシート(又は各シート)をひもと組み合わせて図2に示すものと類似するプーフを作ることができるようにすることもできる。この性質の種々のパーソナルケア用品のほか、このようなパーソナルケア用品を作る方法は、「使い捨て及び再使用可能プーフ製品」と題され、発明者としてR.Dilnikらが記入された米国特許出願番号第04011739号に記載されている。この参照文献は、本明細書と矛盾しないように参照によりそのまま組み入れられる。
【0069】
また、パーソナルケア用品は、用品がほぼ球形、円筒形、又は他のそのような形状であり、そのように利用可能であるように基層から変換することもできる。このような用品を作る(即ち、基層を用品に変換する)形態の1つでは、所定の長さの基層の端部を互いに接合、接着、又は取り付けて基層の連続ループが形成されるようにする。次に、ループを伸張し、それが2つの支持部を覆ってフィットするようにする。ループの中心部(一般に2つの支持部の間の中間)を融合、接合、又は接着した後、ループは、支持部から除去してほぼ球形のパーソナルケア用品を形成する。このように作られた実質的に球形の物体は、例えば、米国特許第2,666,249号及び第3,816,888号に記載されている。この種類のパーソナルケア用品は、ストランドが用品の使用者の皮膚又は他の身体表面に接触するように外向きに配向された補強ストランドで作ることができることに留意されたい。或いは、パーソナルケア用品は、補強ストランドがプーフの内部に向かって内向きに配向されるように(即ち、用品の使用者の皮膚又は他の身体表面から離れて、それに接触するように利用可能でないように)作ることができる。
【0070】
本発明の基層又はパーソナルケア用品に堆積することができる代表的な清浄化組成物
本発明の基層及び/又はパーソナルケア用品上に堆積することができるか他の方法で付随されることができる清浄化組成物には、石鹸、スキンローション、コロン、日焼け止め、シャンプー、ゲル、ボディーソープ等が含まれる。このような組成物は、固体、液体、ゲル、発泡体、又は他の形とすることができる。また、このような組成物は、保湿剤又は配合物を含むこともでき、それとすることもできる。
【0071】
多くの清浄化組成物は、水及び界面活性剤のような同様のコア原料を含む。また、これらは、油、洗剤、乳化剤、フィルム形成剤、ワックス、芳香剤、保存料、皮膚軟化剤、溶媒、増粘剤、湿潤剤、キレート剤、安定剤、pH調節剤等を含むこともできる。例えば、米国特許第3,658,985号では、陰イオンベースの組成物は、少量の脂肪酸アルカノールアミドを含む。米国特許第3,769,398号は、少量の非イオン性界面活性剤を含むベタインベース組成物を開示している。また、米国特許第4,329,335号は、主原料としてベタイン界面活性剤、及び少量の非イオン性界面活性剤及び脂肪酸モノ又はジ−エタノールアミドを含む組成物を開示している。米国特許第4,259,204号は、重量で0.8〜20%の陰イオン性リン酸エステル、及び陰イオン性、両性、又は非イオン性の何れかとすることができる1つの付加的な界面活性剤を含む組成物を開示している。米国特許第4,329,334号は、多量の陰イオン性界面活性剤及びそれより少量のベタイン及び非イオン性界面活性剤を含む陰イオン性両性ベースの組成物を開示している。
【0072】
米国特許第3,935,129号は、アルカリ金属シリケート、尿素、グリセリン、トリエタノールアミン、陰イオン性洗剤及び非イオン性洗剤を含む液体清浄化組成物を開示している。シリケート含量により、液体清浄化組成物中の陰イオン性及び/又は非イオン性洗剤の量が決まる。米国特許第4,129,515号は、実質的に等量の陰イオン性及び非イオン性界面活性剤、アルカノールアミン及びマグネシウム塩、及び、任意的に、石鹸水調節剤として双性イオン界面活性剤の混合物を含む液体洗剤を開示している。米国特許第4,224,195号は、特定の群の非イオン性洗剤、即ち、第二アルコールのエチレンオキシド、特定の群の陰イオン性洗剤、即ち、第二アルコールのエチレンオキシド付加物の硫酸エステル塩、及びベタインとすることができる両性界面活性剤を含む水性洗剤組成物であって、陰イオン性又は非イオン性界面活性剤を主原料とすることができるものを開示している。全ての非イオン性界面活性剤を含む洗剤組成物は、米国特許第4,154,706号及び第4,329,336号に示されている。米国特許第4,013,787号は、コンディショニング及びシャンプー組成物のピペラジンベースポリマーを開示している。米国特許第4,450,091号は、両性ベタイン界面活性剤、ポリオキシブチレンポリオキシエチレン非イオン性洗剤、陰イオン性界面活性剤、脂肪酸アルカノールアミド及びポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステルのブレンドを含む高粘性組成物を開示している。米国特許第4,595,526号は、非イオン性界面活性剤、ベタイン界面活性剤、陰イオン性界面活性剤及びC12〜C14脂肪酸モノエタノールアミン発泡体安定剤を含む組成物を記載している。本明細書で論じる特許の内容は、本明細書にそのまま述べ、本明細書と矛盾しない範囲で引用により組み入れられる。
【0073】
これらの原料に関する別の情報は、例えば、Cosmetics & Toiletries第102巻第3号1987年3月;Balsam,M.S.ら編Cosmetics Science and Technology第2版第1巻27〜104頁及び179〜222頁Wiley−lnterscienceニューヨーク1972年第104巻67〜111頁1989年2月;Cosmetics & Toiletries第103巻第12号100〜129頁1988年12月、Nikitakis,J.M.編CTFA化粧品原料の手引き第1版、Cosmetic,Toiletry and Fragrance Association、Inc.出版ワシントンD.C.1988年、Mukhtar,H編皮膚の薬理学、CRC Press1992年;及びGreen,FJ、染色、染料及び指標のSigma−Aldrich手引き書;ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldrich Chemical Company1991年を参照にすることにより得ることができ、その内容は、本明細書にそのまま述べ、本明細書と矛盾しない範囲で引用により組み入れられる。
【0074】
本発明を実施するのに用いることができる例示的な材料は、限定ではないが、Ernest W.FlickによりCosmetic and Toiletry Formulations、ISBN 0−8155−1218−X、第2版第XII章(707〜744頁)で論じられているものを更に含む。
【0075】
本発明の基層又はパーソナルケア用品に伴う組成物又は配合物に含むことができる他の原料には、乳化剤、界面活性剤、粘性調節剤、天然保湿因子、抗微生物活性剤、pH調節剤、酵素阻害剤/不活性化剤、懸濁剤、顔料、染料、着色剤、緩衝剤、芳香剤、抗菌活性剤、抗真菌活性剤、医薬活性剤、フィルム形成剤、脱臭剤、乳白剤、収斂剤、溶媒、有機酸、保存料、薬物、ビタミン、アロエベラ、その何らかの組み合わせ等が含まれる。
【0076】
このような組成物及び配合物は、基層及び/又は基層を含むパーソナルケア用品に種々の方法で塗布するか、配置するか、別の方法でそれに付随させることができる。例えば、組成物又は配合物は、プーフに、特にプーフの内部に注入することができる。或いは、組成物又は配合物は、プーフ上にスプレーするかコーティングすることもできる。また、組成物又は配合物は、パーソナルケア用品を作るのに用いられる基層内又はその表面にスプレー、コーティング、印刷、押し出し、又は注入することができる。
【0077】
典型的には、液体の形の石鹸、組成物、又は他の配合物は、1又は2回用いると散逸することになる。言い換えると、パーソナルケア用品又は基層に付随する石鹸、組成物、又は他の配合物の初期量のかなりの部分は、最初に用いる間にパーソナルケア用品又は基層から解離することになる。解離は、用品を用いる間に、石鹸、組成物、又は配合物が水に溶けるか他の方法で運ばれることにより起こるようである。パーソナルケア用品を2回目に用いる場合には、最初に用いたときに散逸した石鹸、組成物、又は他の配合物の部分は、2回目に用いるときには利用可能ではない。上に述べるように、数回用いた後には、パーソナルケア用品は、石鹸、組成物、又は他の配合物が殆ど又は全く残っていない。パーソナルケア用品が使用者が限定的に使用するようにされている場合には、付随するあらゆる石鹸、組成物、又は他の配合物が解離することにより、使用者に用品を廃棄することができるという合図となる。製品の製造業者及び/又は販売業者及び/又は小売業者は、購入者又は使用者に、付随する石鹸、組成物、又は他の配合物が解離すると用品を廃棄することができる合図となると明確に伝えることができる。
【0078】
基層又はパーソナルケア用品が限定的に使用されるようにする場合には、用品を用いることができる回数は多数の方法で延ばすことができる。例えば、石鹸、組成物、又は他の配合物の物理的特性は、石鹸又は他の材料が溶解するか運ばれる速度が変更されるように変更することができる。例えば、材料の粘性を増大させることができる。或いは、石鹸、組成物、又は他の配合物は、マイクロカプセル封入することができ、マイクロカプセルにより、何らかの外部刺激が与えられた後にその内容物が利用可能になる(例えば、マイクロカプセルが使用者が用品又は基層を用いるときに存在することになるような外部力が加わることにより破壊されるか、又は、マイクロカプセルが、水溶性であることが公知の材料を用いて作られ、マイクロカプセルの溶解速度が、使用中にマイクロカプセル封入材料の利用可能性が望ましい使用回数にわたって延長されるように選択される)。別の方法では、石鹸、組成物、又は他の配合物は、(液体と対照的に)固体又は半固体の形で利用可能であり、用品の使用回数を望ましいものにするために石鹸の溶解又は分解速度を選択する。石鹸、組成物、又は配合物は、何らかの方法で基層又はパーソナルケア用品に付着することができる(例えば、固体石鹸は、多孔性又は透過性材料に入れて基層又はパーソナルケア用品が用いられる間に水が固体石鹸に到達するようにすることができる)。このようにして、基層又はパーソナルケア用品は、約1〜約5回、適切には約2〜約7回、又は約10回未満使用するのに適合させることができる。
【0079】
組成物又は配合物が、少なくとも部分的に、基層又は用品の使用者が使用する間に基層又は用品から放出されるようにされる限り、組成物又は配合物を基層及び/又は用品に塗布又は付随させるあらゆる方法を用いることができる。
【0080】
本発明の基層及び/又はパーソナルケア用品を含む代表的な包装
本発明のパーソナルケア用品の製造業者(本発明の基層を含むプーフ、浴用タオル、又は他のそのような用品であることに関係なく)は、前記用品の購入者、消費者、又は使用者に伝えるメッセージ、説明、又は広告文案を作ることができる。このようなメッセージ、説明、又は広告文案は、用品の使用者の心で、本発明の用品又はその使用と、1つ又はそれ以上の精神状態、心理状態、又は健康状態との間を関連付けるのを容易にするか確立するのに役立つように作ることができる。情報、説明、又は広告文案には、例えば、リラックス、平和、活力、活力を与える、性、官能性、肉感的な、温泉、精神、霊的、清潔、新鮮、山、郊外、風味、海、空、健康、衛生、水、滝、水分、加湿、その派生語又はその組み合わせ、又は他のそのような状態を含む種々の英数字列を含むことができる。実施形態の1つでは、情報、説明、又は広告文案により、消費者の心で、本発明の基層及び/又はパーソナルケア用品と海綿のような天然由来の材料との間の精神的な関連付けが生じる。別の実施形態では、情報、説明、又は広告文案により、消費者の心で、本発明の基層及び/又はパーソナルケア用品と、温泉又は温泉関連経験との間の精神的関連付けが生じる。別の実施形態では、情報、説明、又は広告文案により、消費者の心で、本発明の基層及び/又はパーソナルケア用品と、基層及び/又はパーソナルケア用品が限定的な使用に適合されているという事実との間の精神的関連付けが生じる。この後者の実施形態は、廃棄される前の使用回数の例が上に確認されている推奨使用回数に関する情報、及び/又は限定された使用で廃棄することの利点(例えば、種々の可能性のある不健康な微生物が基層又はパーソナルケア用品に付随する機会を減少させること)に関する情報を含むことができる。
【0081】
上に挙げたような英数字列は、単独で用いることもでき、他の英数字列に隣接して、又はそれと組み合わせて用いることもできる。情報、説明、メッセージ、又は広告文案は、新聞広告、テレビ広告、ラジオ又は他の音声広告、住所に直接郵送される品目、住所に電子メールで送られる品目、インターネットウェブページ又は他のそのような投函物、独立型挿入紙、クーポン、種々の販売促進(例えば、取引促進)、他の会社との共同販売促進、広告文案等、製品(この場合は本発明の用品)を含む箱又は包装の形、及び消費者又は潜在的消費者に情報を宣伝する他のそのような形をとる(即ち、このようなメディアで実現する)ことができる。このような情報、説明、メッセージ及び/又は広告文案の他の例示的な形態は、例えば、に見出すことができ、両方とも「トイレトレーニング材料を表示するための方法及びそれを用いるディスプレイキオスク」と題される米国特許第6,612,846号及び第6,896,521号、;「接触に応答してトイレトレーニングに関する予め記録されたメッセージを発音する方法」と題される同時係属米国特許出願番号第10/831476号、;「各性に特化した液体処理特性を有する性限定的な吸収性物品を製造する方法及び市販する方法」と題される同時係属米国特許出願番号第10/956763号に見出すことができ、その各々は、本明細書と矛盾しない範囲で引用によりそのまま組み入れられる。
【0082】
説明、広告文案、メッセージ、又は他の情報を(例えば、文、画像、記号、図形、(各)色等を包装に印刷することによるか、又は印刷した説明書を包装に入れることによるか、又はこのような説明書、クーポン、又は他の材料を包装に付随させるか付着させること等により)本発明の用品を含む包装に付随させるときには、前記包装の構成材料は、包装の少なくとも一部を通る水又は水蒸気の流れを減少、妨害、又は排除するように選択することができることに留意されたい。或いは、包装は、水蒸気の透過を容易にするように選択することもできる。
【0083】
上に記載したように、本発明の実施形態のいくつかは、清浄化組成物、加湿組成物、その何らかの組み合わせ等を含む。このような組成物は、水を含むことができる。従って、それに含まれる用品から水又は水蒸気が蒸発又は透過するのを減少、最小化、又は排除する包装、容器、封筒、バッグ等が有利である可能性がある。更に、用品は、それに含まれる用品から水又は水蒸気が流れるか透過するのを阻害、減少、又は排除する容器、小包装、封筒、バッグ等に個別に包装することができる。本出願においては、「包装」、「容器」、「封筒」、「バッグ」、「小包装」等は、個々の用品(例えば、単一の用品を含む個々の小包装に入れる)、又は複数の用品(個々の用品の各々が別個の材料例えば個々の小包装に封入されて保持されているかどうかに関係なく、複数の用品を含むフィルムで作られた可撓性のあるバッグに入れる)の何れかを封入して保持するようにされたあらゆる材料をいうという点で交換可能である。
【0084】
本発明の別の形態では、包装、容器、封筒、バッグ、小包装等を構成するための材料は、水又は水蒸気が容易に透過するように選択される。これは、用品又は基層を製造した後に、水ベースの清浄化組成物を含むパーソナルケア用品、又は基層を系統的に乾燥することが望ましい場合である。
【0085】
本発明の実施形態のいくつかでは、包装は、1つ又はそれ以上の基層及び/又は前記基層を含む用品だけでなく、他のパーソナルケア製品も含むことになる。実施形態の1つでは、プーフのような本発明のパーソナルケア用品は、パーソナルケアに関する他の製品、特に、使用者の皮膚を清浄化、加湿、又は他の方法でケアすることに関する製品とともに販売、位相、流通、又は市販される。例えば、プーフのような本発明の基層又はパーソナルケア用品は、使用者の皮膚(例えば、手、足、前腕、又は使用者の身体の他の部位)を加湿するためのパーソナルケア用品とともに販売、移送、流通、又は市販することができる。2005年7月26日にK.Closeらが出願した「組成物を送達するための用品」と題される同時係属米国特許出願(米国特許出願番号第11/190,597号)は、足を加湿するための組成物を含む靴下、及び手を加湿するための組成物を含む手袋を含むこのような用品を記載している。この出願は、本明細書と矛盾しないように参照によりそのまま組み入れられる。本発明の別の形態では、プーフのような本発明の基層又はパーソナルケア用品は、主に皮膚を表皮剥離するための表面又は面、及び主に皮膚を清浄化又は加湿するための対向する表面又は面を有するパッドのような両面パーソナルケア用品とともに販売される。「健康、衛生及び/又は環境(各)用途のための両面パーソナルケア用品、及び前記両面パーソナルケア用品を作る方法」と題され、K.Closeらにより2005年11月1日に出願された同時係属米国特許出願(米国特許出願番号はまだ割り当てられていない。内部整理番号K−C 21998)は、表皮剥離フットバフを含むこのような用品を記載している。この出願は、本明細書と矛盾しない範囲で引用によりそのまま組み入れられる。このようなパーソナルケア用品の他の組み合わせも可能で、本発明の範囲に含まれる。このような組み合わせは、先の段落に記載したように市販して包装することができることに留意されたい。本発明の形態の1つでは、これらの組み合わせは、この組み合わせを作り上げる個々の製品のデザイン、機能及び/又は外観が共通のテーマに関連するように市販される。例えば、テーマの1つは、各製品が、製品の使用者に温泉様、又は温泉関連の手当て又は経験を与えるものとすることができる。「温泉様」又は「温泉関連」とは、リフレッシュされ、リラクゼーションを求め、皮膚、毛髪、筋肉、手の爪、足の爪、顔、又は身体の他の部分等に有益な手当てを求める保養地、ホテル、又は他のそのような施設で客が受け取る可能性がある手当て又は経験に類似する流行の及び/又は有益な手当て又は経験に関するか、又はそのことをいう。
【0086】
これら及び本発明に対する他の変更形態及び変形形態は、添付の請求項に更に詳細に述べる本発明の精神及び範囲から逸脱することなく当業者は実施することができる。更に、当業者には、前述の事項は、例を挙げたのみであり、このような添付の請求項で更に記載される本発明を制限することを意図しないことは理解されると考える。
【0087】
例
例1.本発明の基層の代表的な形態
種々のポリマー材料を得て相互接着繊維層を調製するのに用いた。何れもテキサス州ブレイゾスポート2301に営業所をおく会社であるDow Chemical Companyから入手可能なAffinity EG 8185(メタロセン触媒ポリエチレン材料)及びAspun 6806A(線状、低密度ポリエチレン)を得た。SCC 05SAMO6277(サンゴ色/黄色のポリエチレンベースの顔料)、ジョージア州ソーシャルサークルハイタワートレイル1196に営業所をおく会社であるStandridge Color Corporationから得られるポリマーも得た。材料は、以下の割合(重量)、即ち、91%Affinity EG 8185、7%ASPUN 6806A、及び2%SCC 05SAM06277で乾燥した形で(ペレット及び/又は顆粒として)得た。例のいくつか(以下に記載する)では、材料は、以下の割合(重量)、即ち、90%Affinity EG 8185及び10%ASPUN 6806A(即ち顔料無し)で組み合わせた。他の割合、例えば(重量で)90%Affinity EG 8185、7%ASPUN 6806A、及び3%SCC 05SAM06277を用いることもできる。
【0088】
補強ストランドは、テキサス州ヒューストンスイート(Suite)1300ミラン700に営業所をおく会社であるKRATON Polymersから入手可能なKRATONブランドのGRP 6631で作った。この特定のポリマーは、エラストマーであり、重量で約85%のゴム、重量で約15%のワックスで構成される。この特定のKRATONブランド材料には粘着付与剤は存在しない。
【0089】
本発明の基層を作るために、ウィスコンシン州グリーンビルのレビドライブW6470に営業所を置く会社であるMidwest Industrial Rubberからコンベヤベルトを得た。調製した基層に対しては、取得したベルトは、幅15.5インチ、長さ75インチであった(ベルト端部が共に接合してエンドレスベルトを形成する)。調達した各ベルトは、肌理付き表面を有していた。ベルトは、本明細書に従って、直径が0.25インチのダイカット円形穴を含むように製造業者により修正された。ダイカット穴の中心間の距離は、ベルトの幅寸法に0.375インチ、ベルトの長さ寸法に0.375インチであった。取得したベルトの型番(ブラケットに製造業者により記載)は、MIR 7118[シリコーン;エンドレスベルト](このベルトを用いて以下に記載するように相互接着繊維層を作る);MIR 1133[緑色、RT粗面上面;エンドレスベルト];MIR 1111[白色、陰のプロファイル;エンドレスベルト];及びMIR 1139[淡褐色、ダイアモンド上面;エンドレスベルト]であった。
【0090】
本発明の基層は、図3に示したような工程を用いて作った。補強ストランドの材料、KRATONブランドGRP 6631−1000−09は、乾燥した形で(ペレットとして)押出し機に連結されたホッパに加えた。ポリマー材料は、温度華氏約395度になるまで押出し機本体内で系統的に加熱し、押し出しスクリューの(加えたポリマー材料を混合して加熱し、加熱した材料をダイ毛管配列に進ませる)働きで混合した。次に、補強ストランドを形成するために(5穴/インチ;ドリル穴の10インチに相当)毛管のバンクを通して材料を誘導した。上に論じたように、これらの毛管は、エンドレスベルト(即ち支持部)の進行方向に対して横方向に間隔を置いて配置した。各毛管の直径は、.050インチであった。押し出したKRATONブランドポリマーは、次に、毛管を通り、それから出て移動支持部に誘導され、ポリマー補強ストランドは、機器のライン速度の約1/10の速度で毛管を出た。毛管の先端は、移動支持部の表面から約1.5インチであった。
【0091】
本発明のこの特定の形態では、補強ストランドは、互いに本質的に平行になるように形成した。更に、ストランドの一部は、ストランドが支持部の開口部を覆って形成することができるようにする。即ち、ベルトの開口部に対してダイ毛管の部位は、補強ストランドがいかなる場合も開口部を覆うことにならないように選択しない。完成基層の形成した補強ストランドの直径は、約430マイクロメートルであった(これらの特定のストランドは断面が実質的に円形であった。測定に関する詳細は以下の例5参照)。上に記載したように、ベルトの開口部に対する毛管の位置は、いかなる場合も補強ストランドが開口部を覆って押し出されないものとすることができる。
【0092】
これらの連続的に形成された補強ストランドは、次に、支持部により、(この場合は、図3に示すようなメルトブロー機器を用いて)相互接着繊維層を形成するのに用いられる機器の真下の位置まで運ばれた。それを通して補強ストランドが形成される毛管の先端の位置は、それで相互接着繊維層が形成される毛管の先端の位置から約2フィートであった。それで相互接着繊維層が形成される毛管の先端は、移動支持部の表面から約8インチであった。更に、メルトブローダイの個々の毛管は、支持部の移動方向に対して横方向に30穴/インチ(支持部の行こう方向に対して横方向に合計12インチの穴に相当)存在するように配列した。これらのダイ毛管の直径は、約0.0145インチであった。
【0093】
補強ストランドのポリマー原材料のように、相互接着繊維層のためのポリマー原料を押出し機に連結したホッパに加えた。次に、これらのポリマー原料は、ブレンドされて温度が約華氏430度に達するまで次第に加熱した。次に、溶融ポリマー材料を毛管を通して誘導することによりポリマー繊維を形成した。本発明の基層のこの形態では、メルトブローン材料を形成するのに用いられる空気の一次空気温度は、約華氏520度であった。一次空気流がメルトブローダイを通して誘導される圧力は、約28ポンド/平方インチであった(個の圧力を測定した位置に関する以下の注を参照されたい)。
【0094】
先のポリマー材料を用いて形成される4つのコードの各々に対する工程パラメータは、表1に挙げる(「Mb融点」は、毛管の出口に近接する位置でのメルトブローン材料の華氏温度を与え。「Mb一次空気温度」は、材料が毛管を出るときにメルトブローン材料の周りに流れる加熱空気の華氏温度を与え、「MB一次空気圧」は、材料が毛管を出るときにメルトブローン材料の周りに流れる加熱空気の圧力(ポンド/平方インチ)を与えこの圧力を測定した位置は、毛管のバンクより上流で圧縮機源に近く、従って、毛管を出るメルトブローン材料の周りに実際に流れる空気の位置に近接する位置での圧力の期待される2〜3ポンド/平方インチより高く、「Mb PIH」とは、横方向に毛管の1直線インチ/時間を出るメルトブローン材料のポンド[質量]をいい、「ライン速度」は、それを通して相互接着繊維層ここではメルトブローン材料が形成される毛管のバンクに対して横方向に移動するときの移動支持部/ベルトの線速度(フィート/分)を与え、「フィラメントPIH」とは、横方向に毛管の1直線インチ/時間を出るフィラメント/補強ストランドポンド[質量]をいい、「フィラメント融点」は、対応する毛管のバンクから出るストランドに近接する位置でのフィラメント/補強ストランドの温度を与え、「フィラメント:Mb比」は、フィラメントPIHのMb PIHに対する比を与え、「坪量」は、得られる基層の重量(グラム/平方メートル)を与える)。
【0095】
表1
*コード1、2、及び3は、顔料無しで作られ、(重量)で90%Affinity EG 8185、及び10%ASPUN 6806Aを含んでいた。
表1に見られるように、補強ストランド対メルトブローン比を変動させると、得られる基層の坪量に影響が及ぼされる。得られる基層は、パーソナルケア用品に変換させるときに用いるのに適切であり、その代表的な形態は、例2に記載される。
【0096】
例2:代表的なパーソナルケア用品
パーソナルケア用品は、この場合はプーフであるが、これは、本発明の基層を用いて作った(コード1、例1に記載するように調製した)。最初に、5フィート長さの材料を基層のロールから切断した。88のこのような5フィート長さを準備した。各5フィート長さを次に長さ方向寸法に沿って、縁間の中間の折り目(即ち、各縁から5〜5.5インチ)で半分に折り曲げた。半分に折り曲げた5フィート長さの材料を次にその端部でヒートシールした(縁でほぼ1/2インチ重なる)。実際、5フィート長さの材料は、ほぼ9〜10インチ周囲及び5フィート長さのエンドレス管に変換した。この管は、次に、1/2インチ重ねてヒートシールした縁が管の外側でなくて内側になるように裏返した。この管は、次に、2つのステンレス鋼のロッドに載せた。次に、管の底部縁は、管に折り曲げ内側に押し込んだ。実際、管の底部に内向きの取り付けられていないヘムが形成された。次に、管は、5フィート長さ寸法に沿って4〜5インチの区域をつまみ、それらを一方を他方の上にして下向きに引っ張ることにより系統的にギャザーを寄せた。実際、管は、依然としてロッドに載せたまま、アコーディオンのようにギャザーを寄せた。次に、管の上部縁を折り曲げて管の内側に押し込んだ(管の上部に内側に向いた、取り付けられていないヘムを生成する)。ロッドは、次に、ほぼ5インチ離れるように引き離した。次に、16インチ長さのストリングをギャザー寄せして伸張した管の中央の周りに2つのロッドのほぼ中間点で結びつけた。ギャザーを寄せた材料の周りに、こま結びを作り、この結び目から同じ長さのストリングが延びるようにした。次に、第2のこま結びを作ってこれらの同じ長さのストリングをその端部で繋いだ(ストリングのループを作った)。得られるプーフは、図2及び図2Aに示した代表的なプーフと同様に見える。パーソナルケア用品のこの特定の形態では、用品は、基層の支持部/ベルト側が、完成パーソナルケア用品の外向きに向くように調製した。即ち、補強ストランドが外向きに向けられた。
【0097】
例3:比較用品に対する本発明のパーソナルケア用品の性能
例2に記載したパーソナルケア用品は、網状材料で作られた従来のプーフ(Wal−Martで識別名「simply basic」で販売;Bradford Soap Mexico Inc.製造)に比較して発泡体を生成する能力を試験した。基本的に、パーソナルケア用品は、既知の量の清浄化配合物を用品に加えることにより発泡体生成能力を試験した。用品は、次に、セル内で繰り返して圧縮し、セルは、目盛り付きシリンダの上に位置決めした。前記用品をセル内で圧縮すると、泡及び液体がセルからシリンダに排水されることになる。次に、この生成された泡の量を測定した。
【0098】
図8A及び図8Bは、パーソナルケア用品、この場合はプーフ202を入れたセル200を示す。試験を開始すると、アーム204が、凹んだ円筒形表面206を有するセルの一部をプーフ202に向かって移動し、最終的に、凹んだ円筒形表面204と凸形の円筒形表面208との間でプーフを圧縮する。図8Bは、前記表面の間に圧縮されたパーソナルケア用品を備えるセルを示す。
【0099】
図9は、この例3に記載する試験を行うのに用いられる装置220を示す。一般に前の段落に記載し、図8A及び図8Bに記載した圧縮セル200は、装置の上部に存在する。駆動モータ(図示せず)は、アーム204に接続し、これを用いてセルの片側の凹んだ円筒形表面をパーソナルケア用品及びセルの反対側の凸形の円筒形表面に対して動かす(上の一般的な説明及び図8A及び図8B参照)。アーム204は、垂直支持部205に接続され、これが、レール(図示せず)に沿って滑動することができる基部(これも図示せず)に接続される。種々の他の構成要素(図示せず:プログラム可能な論理制御装置、駆動モータ制御装置、及び24ボルトDC電源)を用い、装置に動力を与えて制御すする(以下の付加的な詳細を参照)。漏斗222を圧縮セルの直下に位置決めし、圧縮により形成された液体及び/又は発泡体を収集して目盛り付きシリンダ224に誘導する。選択することができる試験パラメータには、パーソナルケア用品が圧縮されるサイクル数又は回数(セレクタ/ディスプレイ226を用いて、行う試験サイクルの数を選択して表示する);滞留時間、又は試料を圧縮する時間(秒)(セレクタ/ディスプレイ228を用いて滞留時間を選択して表示する);及び圧縮サイクルを達成する速度(セレクタ/ディスプレイ230を用いて試験速度を選択して表示する)が含まれる。試験は、開始ボタン232が押されると開始する。次に、選択したサイクル数、各々選択した滞留時間及び選択した速度で圧縮試験を行う。試験を中断する必要がある場合には、オペレータは停止ボタン234を押す。
【0100】
以下に記載する試験結果では、滞留時間は2.3秒に設定し、選択したサイクル数は3とし、速度は420に設定した(これらの設定は、サイクル時間の2.3秒に対応する)。次に、試験するプーフの重量を測定した。プーフの重量を測定した後、7グラムの石鹸配合物をプーフの中心に近い位置に加えた。加えた石鹸配合物を有するプーフは、水道水を満たしたビーカに5秒間入れた。ビーカは、プーフの外周とビーカの側壁の内部表面との間に少なくとも1/2インチの間隙が存在するように選択した(当然、プーフは、ビーカの底部に載っている)。更に、ビーカは、プーフがビーカの水に沈められると、沈めたプーフの上部の上に少なくとも1/2インチの液体が存在するように選択した。
【0101】
プーフを水道水のビーカを除去した後、プーフは、過剰な水を30秒間水切りした。次に、プーフは、一般的に、前段落に記載した圧縮セルに入れ、前述の試験パラメータで試験を行った。次に、発泡体の量を測定した(即ち、発泡体の量は、発泡体及び液体の量を共に求め、その後、目盛り付きシリンダの底部から排水された液体の量を引くことにより測定した)。次に、機器を清浄化して試験を繰り返した。
【0102】
試験の結果は、下の表2に表しており、試験の間に生成された発泡体の量(ミリリットル)を示す。試験で見られるように、本発明のパーソナルケア用品、この場合はプーフは、ナイロン網状組織で作られた市販のプーフより生成される発泡体の量が多かった。これは、3つのサイクルの各々で真であった。
表2
【0103】
例4:吸収性/液体保持能力に関する本発明のパーソナルケア用品と市販のプーフとの比較
例2に記載するパーソナルケア用品は、液体保持容量に関して従来の市販のプーフ(プラスチック網状組織で作られ、Wal−Martにより識別名「simply basic」で販売され、Bradford Soap Mexico Inc.製造のプーフ)と比較した。試験は、次のように行った。最初に、4000グラム容量を有するはかりを用いて、試験するパーソナルケア用品、この場合はプーフの重量を測定した。一般に、例4に記載したように、プーフは、次に、水道水を満たしたビーカに5秒間沈めた(水道水につける前には、プーフに石鹸配合物を注入しなかった)。次に、プーフは、ビーカから除去し、過剰な水を30秒間水切りした。次に、液体負荷プーフの重量を求めた。パーセント液体保持容量(又は%吸収性容量)は、液体負荷プーフの重量マイナスプーフの初期重量をプーフの初期重量で割ったものに等しいものであった。
【0104】
本発明のパーソナルケア用品(この場合はプーフ;以下の表には「メルトブローンプーフ」として識別される)及び従来の市販のプーフの吸収性用量を比較した。本発明のパーソナルケア用品は、パーセント吸収性用量が大きかった。
【0105】
例5:本発明の基層の形態の物理特性
相互接着繊維層に存在するメルトブローン繊維の直径は、120X倍の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を用いて求めた。6回反復分析を行い。各反復分析に対して600〜900の個々の測定を行った。相互接着繊維層の繊維の平均直径は、8.9マイクロメートル(標準偏差0.6マイクロメートル)であると求められた。直径は、繊維の外周(側部)に垂直な線に沿う距離を測定することにより求めた。この距離は、二次元画像の2つの側部間の距離に一致する。
【0106】
また、補強ストランドの直径もSEM分析を用いて求めた。補強ストランド、この場合は上に記載したようにKRATONブランドの材料で作られており、これを四酸化オスミウムで染色し、ストランドが周りの相互接着繊維層(この場合は上に一般的に論じたようにメルトブローン材料)と対比されるようにした。次に、35の異なるストランドに対して直径の測定を行った。ストランドの平均直径は、430マイクロメートル(標準偏差22マイクロメートル)であると求められた。
【0107】
比較のために、市販のプーフの格子様網の非交差領域の直径を求めた。格子様網のこれらの非交差領域の平均直径は、200マイクロメートル(標準偏差20マイクロメートル)であった。
【0108】
相互接着繊維層の相互接着繊維により定められる孔の大きさを求めた。等価円形直径は、6回の反復分析に対して求め、各分析が300〜500の個々の測定を含んだ。これらの孔に対する平均等価円形直径は、30マイクロメートル(標準偏差4マイクロメートル)であった。等価円形直径の分析に関する付加的な詳細は、「疎水性運搬層を有する吸収性物品」と題され、発明者としてStephen Meyerらが記載される米国特許第4,798,603号に示され、これは、本明細書と矛盾しないように参照によりそのまま組み入れられる。
次に、8つの異なる視野のほぼ400の開口部の等価円形直径を測定した。このように測定された平均直径は、3.2mm(標準偏差1.0mm)であった。
【0109】
例6:本発明の基層及びパーソナルケア用品に付随することができる清浄化組成物
以下の原料は、特定された供給業者から入手し、以下の表の下の文に示されるように組み合わせた。
【0110】
列記した割合の原料3から14及び19を列記した式量の水(以下に記載するように別個の段階に用いた水の量を差し引く)に加え、Lightnin LabmasterミキサLIU10F(ニューヨーク集ロチェスターマウントリード大通り135)を用いて共に混合した。次に、3パーセント式量の水を摂氏約45度と50度との間の温度まで加熱した。加熱した水に、上に記載した割合でエデト酸二ナトリウム(edentate disodium)を加え、その後混合した。次に、この混合物に、上に記載した割合でパンテノールを加えた後、それを更に混合した。この 加熱した水、エデト酸二ナトリウム(edentate disodium)、及びパンテノールの混合物は、次に、97%の列記した式量の水を有する水性混合物に加えた。この混合物に、Plantapon 611Lを加え、これを更に混合してこの新しく加えた原料を分散させた。次に、50%溶液のクエン酸を調製した(0.8%の式量の水を用いる)。次に、必要に応じてクエン酸溶液を加えることによりpHを調整し、pHを5.5と6.5との間にした。最後に、芳香剤を加え、清浄化組成物を混合して均質な分散物を得た。
【0111】
次に、清浄化組成物を本発明のパーソナルケア用品に付加するが、この場合は、補強ストランドが取り付けられた形状成形された不連続部を含む相互接着繊維層を含む基層を用いて作られたプーフの中心にシリンジを用いて約7グラム注入した(上の例1に記載されるコード1)。上に記載した清浄化組成物で処理したパーソナルケア用品を用いると、皮膚を清浄化及び/又は手当てするのに有用な泡が形成された。
【0112】
例7:本発明の基層及びパーソナルケア用品に付随する清浄化組成物
以下の原料は、特定された供給業者から入手し、以下の表の下の文に示されるように組み合わせた。
【0113】
列記した割合の原料3から14及び19を列記した式量の水(以下に記載するように別個の段階に用いた水の量を差し引く)に加え、Lightnin LabmasterミキサLIU10F(ニューヨーク集ロチェスターマウントリード大通り135)を用いて共に混合した。次に、3パーセント式量の水を摂氏約45度と50度との間の温度まで加熱した。加熱した水に、上に記載した割合でエデト酸二ナトリウム(edentate disodium)を加え、その後混合して加えた原料を溶解した。次に、この加熱した混合物に、上に記載した割合でパンテノールを加えた後、それを混合してこの第2の原料を溶解した。この加熱した水、エデト酸二ナトリウム(edentate disodium)、及びパンテノールの混合物は、次に、先に調製した水性混合物に加えた。この混合物に、Plantapon 611Lを加え、これを更に混合してこの新しく加えた原料を分散させた。パーソナルケア用品を使用する間に皮膚を表皮剥離及び/又は刺激するのに役立てるために、この組み合わせに原料20及び21を加えた。次に、50%溶液のクエン酸を調製した(0.8%の式量の水を用いる)。次に、必要に応じてクエン酸溶液を加えることによりpHを調整し、pHを5.5と6.5との間にした。最後に、芳香剤を加え、清浄化組成物を混合して均質な分散物を得た。
【0114】
次に、清浄化組成物を本発明のパーソナルケア用品に付加するが、この場合は、補強ストランドが取り付けられた形状成形された不連続部を含む相互接着繊維層を含む基層を用いて作られたプーフの中心にシリンジを用いて約7グラム注入した(上の例1に記載されるコード1)。上に記載した清浄化組成物で処理したパーソナルケア用品を用いると、皮膚を清浄化及び/又は手当てするのに有用な泡が形成された。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の基層の1つの代表的な形態を示す図である。
【図1A】本発明の基層の1つの代表的な形態を示す拡大画像である。
【図1B】本発明の基層の1つの代表的な形態を示す画像である。
【図2】本発明の基層を含むパーソナルケア用品の代表的な形態を示す図である。
【図2A】本発明のパーソナルケア用品の1つの代表的な形態を示す画像である。
【図3】本発明の基層を作る工程の代表的な形態を示す図である。
【図4】異なる肌理及び/又は地形を有する形成表面の代表的な形態を極めて詳細に示す図である。
【図4A】図4の線4A〜4Aで取った断面を示す図である。
【図5】異なる肌理及び/又は地形を有する形成表面の代表的な形態を極めて詳細に示す図である。
【図5A】図5の線5A〜5Aで取った断面を示す図である。
【図6】異なる肌理及び/又は地形を有する形成表面の代表的な形態を極めて詳細に示す図である。
【図6A】図6の線6A〜6Aで取った断面を示す図である。
【図7】異なる肌理及び/又は地形を有する形成表面の代表的な形態を極めて詳細に示す図である。
【図7A】図7の線7A〜7Aで取った断面を示す図である。
【図8A】本発明のパーソナルケア用品の機能特性を評価するための試験セルを代表的に示す図である。
【図8B】本発明のパーソナルケア用品の機能特性を評価するための試験セルを代表的に示す図である。
【図9】本発明のパーソナルケア用品の機能特性を評価するための試験装置を代表的に示す図である。
【符号の説明】
【0116】
1 基層
3 相互接着繊維層
5 補強ストランド
7 突起
【技術分野】
【0001】
多数の健康、衛生、及び/又は環境用途には、種々の基層、及びそのような基層で作られたパーソナルケア用品が用いられる。
【背景技術】
【0002】
パーソナルケア用品の一例である入浴用プーフは、一般に網状又はメッシュ状基層で作られた人気のある入浴装置である。入浴用プーフは、シャワー又は入浴の間に浴用タオルの代わり又はそれと組み合わせて用いることができる。入浴用プーフは、液体又は固形石鹸又は他のそのような配合物とともに用いて入浴中に泡を生成し、それによって、石鹸のみでは得られない機械的洗浄及び/又は表皮剥離の利点を与えることができる。加湿組成物、又はそのような組成物を含む石鹸は、入浴用プーフで塗布することが多い。また、このような入浴用プーフは、石鹸を用いずに用い、それによって機械的こすり洗い及び/又は表皮剥離の利点を与えることもできる。
【0003】
前述のプーフのような健康、衛生、及び/又は環境用途に用いる基層及びパーソナルケア用品は、潜在的な技術的問題又は不利な点をもたらす可能性がある。潜在的な問題の1つは、パーソナルケア用品上に白カビ又は他の生物学的成長が形成されることを含む。例えば、このような成長は、プーフの網状材料及び/又は網状材料に取り付けられたひも上に形成される可能性がある。これは、網状材料が集中しがちであり、従って、水、石鹸、及び他の物質(例えば、毛髪、垢、壊死した皮膚細胞、糞便材料、及び/又は他の身体排泄物)を保持して捕捉し易くなる、プーフの中心では特にそうである。その結果、菌、微生物、ウイルス、細菌、カビ、白カビ、及び真菌がプーフ上に、特にプーフ内部に蓄積する可能性がある。入浴用プーフの構造のため、プーフが適切に洗浄されてすすがれたかどうか、又は白カビ又はカビが存在しているかどうかを判断するのが困難である。白カビ及びカビの成長が検出されると、入浴用プーフを清浄にして白カビ及びカビを除去するのは困難になる可能性がある。このような生物学的成長は、浴用タオル又は同様の基層のような他のパーソナルケア用品にも起こる可能性がある。
【0004】
基層及びこのような基層で作られたパーソナルケア用品(例えば、プラスチックの網状組織で作られたプーフ、浴用タオル、その他)における別の潜在的な技術上の問題は、用品の使用者に望まれる種々の特性のバランスを取ることが困難であることである。例えば、身体洗浄のような特定の健康、衛生、及び/又は環境用途に対しては、パーソナルケア用品が柔らかいことを望む使用者がいる。同じ用品が皮膚を表皮剥離させるのに役に立つことを望む、即ち、用品が比較的硬いことを望む使用者もいる。従って、パーソナルケア用品は、2つの一見相反する特性、即ち、(使用者の快適性のための)柔らかさ/可撓性に対して(使用者の皮膚を表皮剥離させるのに役立てるための)剛性/硬さ、のバランスをとる必要がある。一見相反する特性の別の対は、パーソナルケア用品の液体を保持する能力に対して泡を生成する能力に関する。一般に、開放面積が小さい(基層を含む用品にわたって孔が小さいと言い換えることができる)基層は、多くの液体を保持することになる。しかし、石鹸又は界面活性剤配合物で泡を生成するためには、典型的には、開放面積が大きいことが必要である。再び、上に論じたプーフのようなパーソナルケア用品は、一見互いに排他的である2つの特性、即ち、良好な水保持容量(基層の開放面積が小さい)に対して良好な泡生成能力(基層の開放面積が大きい)のバランスを取る必要がある。
【0005】
必要とされているのは、基層及び用品が限定的に利用されるように作られ即ち、使い捨てであり(例えば、約10回未満の個別使用後、更に適切には約5回の個別使用後に廃棄される)、従って、基層及び/又はパーソナルケア用品上に健康を害する微生物が蓄積する機会を減少させるのに役に立つことができ、及び/又は幾分矛盾する可能性がある特性の対(例えば、柔らかさ/可撓性に対する剛性/硬さ、良好な液体保持容量に対する良好な泡生成能力)のバランスを取ることができる基層及び前記基層を含むパーソナルケア用品である。更に、前記基層、及び前記基層を含むパーソナルケア用品を作る方法も必要とされている。
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,663,220号公報
【特許文献2】米国特許第4,803,117号公報
【特許文献3】米国特許第4,787,699号公報
【特許文献4】米国特許第4,209,563号公報
【特許文献5】米国特許第4,741,949号公報
【特許文献6】米国特許出願番号第04011739号公報
【特許文献7】米国特許第2,666,249号公報
【特許文献8】第3,816,888号公報
【特許文献9】米国特許第3,658,985号公報
【特許文献10】米国特許第3,769,398号公報
【特許文献11】米国特許第4,329,335号公報
【特許文献12】米国特許第4,259,204号公報
【特許文献13】米国特許第4,329,334号公報
【特許文献14】米国特許第3,935,129号公報
【特許文献15】米国特許第4,129,515号公報
【特許文献16】米国特許第4,224,195号公報
【特許文献17】米国特許第4,154,706公報
【特許文献18】米国特許第4,329,336号公報
【特許文献19】米国特許第4,013,787号公報
【特許文献20】米国特許第4,450,091号公報
【特許文献21】米国特許第4,595,526号公報
【特許文献22】米国特許第6,612,846号公報
【特許文献23】米国特許第6,896,521号公報
【特許文献24】米国特許出願番号第10/831476号公報
【特許文献25】米国特許出願番号第10/956763号公報
【特許文献26】米国特許出願番号第11/190,597号公報
【非特許文献1】Cosmetics & Toiletries第102巻第3号1987年3月;Balsam,M.S.ら編Cosmetics Science and Technology第2版第1巻27〜104頁及び179〜222頁Wiley−lnterscienceニューヨーク1972年第104巻67〜111頁1989年2月
【非特許文献2】Cosmetics & Toiletries第103巻第12号100〜129頁1988年12月、Nikitakis,J.M.編CTFA化粧品原料の手引き第1版、Cosmetic,Toiletry and Fragrance Association、Inc.出版ワシントンD.C.1988年、Mukhtar,H編皮膚の薬理学、CRC Press1992年
【非特許文献3】Green,FJ、染色、染料及び指標のSigma−Aldrich手引き書;ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldrich Chemical Company1991年
【非特許文献4】Ernest W.FlickによりCosmetic and Toiletry Formulations、ISBN 0−8155−1218−X、第2版第XII章(707〜744頁)
【発明の開示】
【0007】
本発明者らは、形状成形された不連続部(例えば、相互接着された繊維により定められる孔より有意に大きな繊維層の円形穴又は陥凹であり、この穴又は陥凹は、任意的に相互接着繊維層の表面から生じる突起と隣接する)を有する相互接着繊維層と、及び前記繊維層に取り付けられた補強ストランド(即ち、相互接着繊維層を形成する繊維より一般に大きくて剛性が高いストランド)と、を含む基層、及びそれから作られるパーソナルケア用品が、このような用品の使用者に望まれる一見相反する特性のバランスを取ることができ、必要な場合には、このような用品の使用者が限定的に利用するのに適合させることができることを見出した。
【0008】
図1は、本発明の基層1の一形態を代表的に示す。基層は、相互接着繊維層3(注:個々の相互接着(各)繊維及び前記相互接着(各)繊維間の孔は、図1には示されていない)と、相互接着繊維層の少なくとも一部に取り付けられた補強ストランド5と、を含む。本発明の基層のこの形態では、突起7が繊維層3の表面から生じる。これらの突起は、相互接着繊維層3内でそれを通過する円形穴に隣接する(相互接着繊維層3内でそれを通過する穴は示されていないが、この代表的な形態では、各突起の基部は、このような穴に隣接する)。繊維層は、可撓性のある繊維で作ることができるため、これらの突起の形状は変化することができる。図示した形態では、突起は、一般に、「火山」の山麓(即ち、相互接着繊維層3の比較的平坦な表面と隣接する突起の部分)の開口部が大きく、「火山」の山頂(即ち、相互接着繊維層3の比較的平坦な表面から離れて延びる突起の部分)の開口部が小さい火山様形状である。即ち、突起の先端は穿孔されている。本発明の形態のいくつかでは、突起は、穿孔される必要はないが、更に減衰された繊維を含み、突起の更に減衰された繊維間の孔が、突起ではなく相互接着繊維層の繊維間の孔より大きくなるようにされる。いずれにしても、液体は、突起内でもなくそれに付随もしない相互接着繊維により定められる孔構造を通してより、円形開口部及び前記開口部に隣接するあらゆる突起を通して更に容易に移動することができる。
【0009】
図1Aは、本発明の代表的な基層の拡大顕微鏡写真を示す。基層は、相互接着繊維層の厚さを通して形状成形された不連続部8を定める相互接着繊維層3を含む。形状成形された不連続部8は、相互接着繊維層の表面から生じる突起7と隣接する。この画像の突起は、幾分平らにした状態であり、その端部が穿孔されている即ち、開放されている。補強ストランド5は、相互接着繊維層と対比されるように染色した。図1Bは、本発明の代表的な基層の別の画像を示す。図1Bに示す数は、図1及び図1Aに示すものと同じ要素を示す。
【0010】
以下に更に詳細に論じるように、これらの突起の間の相互接着繊維層の表面は、肌理をつけることもでき、そうでなければ、相互接着繊維層、補強ストランド、及び前記相互接着繊維層の形状成形された不連続部を形成するのに用いられる支持部の表面により付与される3次元の外形を有することもできる。これは、肌理を付けた表面を有するように選択することができ、開口部(例えば、ベルトにダイカット、掘削、機械加工、鋳造した開口部、その他)を含むベルト(本発明の開発中には実際に修正コンベヤベルトを用いた)上に相互接着繊維層が形成されるためである。相互接着繊維層がベルト上に形成される場合には、正又は負の圧力を用いてベルトの開口部の近くの繊維を開口部自身に押し込むか引き込む。本発明の形態の1つでは、相互接着繊維層が形成される移動支持部の進行方向を横切る方向に配列された一連の間隔を置いて配置された毛管に溶融ポリマーを誘導することにより相互接着繊維層が形成される。溶融ポリマー繊維がこれらの毛管を出ると、空気が繊維と混ざり合い、それらを移動支持部に誘導する。ベルトの繊維を個々の開口部に押し込むか引き込むのに用いられる正又は負の圧力と、繊維材料が形成される温度、従ってその減衰しやすさと、溶融ポリマーを作るのに用いられるポリマーの原材料又は原料と、空気の温度と、他のこのような変数と、をうまく操作することにより、繊維をベルトの開口部に引き込むか及び/又は押し込むことにより生じる穿孔の範囲及び程度を制御することができる。即ち、図1で形成されたものに類似する突起開口又は穿孔された上部と、相互接着繊維層内のそれを通過する開口部に隣接する「火山」の基部に開口部と、を有する火山様構造を形成することもでき、上部が開口又は穿孔されていない(しかし、ベルトの開口部に押し込むか引き込み、それによって突起を形成するときに繊維が更に減衰されるため、大きな開放孔を多数有する)が、相互接着繊維層内のそれを通過する開口部に隣接する「火山」の基部に開口部を有する突起を形成することもできる)。更に、開口部に引き込まれていない繊維即ち、ベルトの表面に接触して運搬される繊維は、(もしあれば)ベルトの肌理に一致する地形を獲得する。従って、相互接着繊維層の3次元断面、及びその両面の表面地形は、ベルトの表面のあらゆる肌理の性質と、ベルトの開口部の形状、大きさ及び位置と、上に述べたような種々の工程パラメータの選択と、を反映する。
【0011】
図2は、本発明のパーソナルケア用品10の一形態を代表的に示しており、この場合、用品は、図1に示すものと同様の基層を含む。図示するパーソナルケア用品は、典型的には、「プーフ」、「パフ」又は他のこのような同様の用語として知られている。用品は、相互接着繊維層の表面から生じる突起14を有する相互接着繊維層12を含む。これらの突起は、相互接着繊維層の形状成形された不連続部(即ち、相互接着繊維層内のそれを通過する開口部)に隣接しており、これらの突起は、穿孔されている(即ち、その端部/先端が開口している)。また、用品は、相互接着繊維層12の少なくとも一部に取り付けられた補強ストランド16も含む。また、図2に示す本発明のパーソナルケア用品の形態は、ひも18も含む。図2Aは、本発明のパーソナルケア用品の代表的な形態(この場合はプーフ)の画像を示す。
【0012】
本発明者らは、前述の基層(即ち、形状成形された不連続部を含む相互接着繊維層)を含むプーフが、液体を保持することができる網状組織の孔を生じることを見出した。しかし、この同じ網状組織の孔は、界面活性剤又は他のそのような石鹸配合物が存在するときに容易に泡を形成するのに一般に必要な開口面積を生じない可能性がある。従って、形成中に、相互接着繊維基層に不連続部を導入することができる。これらの不連続部は、パーソナルケア用品を絞るか他の方法で用いるときに泡及び気泡を生成するのに役に立つ開口面積を生じる。実際には、得られる基層は、開口部の大きさが少なくとも双峰分布、即ち、液体を保持又は含むのに役立ち、これらの孔の大部分が相互接着繊維間の間隔により定められる小さい孔と、例えば、孔の平均直径(前記孔の等価円形直径を評価することにより求められ、方法は以下の例の節に記載される)が、典型的には、相互接着繊維層の形状成形された不連続部の大きさ(即ち、形状成形された不連続部が円形開口部である場合には円形開口部の直径;又は不規則な開口部又は円と異なる形状の開口部に対しては等価円形直径又は他の類似する測定値)より少なくとも10から少なくとも100倍大きい、前記孔より有意に大きな形状成形された開口部と、である。
【0013】
本発明の形態のいくつかでは、ベルトの開口部の上及びその近傍の繊維は、繊維が開口部に穿孔を形成するように開口部に押し入れられも引き入れられもしない。その代わりに、開口部に引き入れられた繊維は細くされ、支持部開口部の繊維間の孔が支持部開口部内にない繊維間の孔より大きくなるようにされる。
【0014】
このような形状成形された不連続部を含む相互接着繊維層は、湿潤回復性に欠ける可能性があり(即ち、層は使用中に潰れて容易には戻らない可能性がある)、及び/又は繊維層は、比較的可撓性があって軟らかい可能性があるため、相互接着繊維層と補強ストランドとを組み合わせると、(1)基層及びそれで作られたパーソナルケア用品の湿潤回復性を改善すること、及び/又は(2)ある程度の剛性又はパーソナルケア用品にある程度の表皮剥離特性を与える幾分屈しない構成要素を与えること、の役に立つことを見出した。
【0015】
上に論じたように、本発明を開始する間に、通常コンベヤベルトとして用いられるゴムベルトを用いて、形状成形された不連続部を含む相互接着繊維層を形成することができることを見出した。従来の形成ワイヤと異なり、このようなベルトは、ベルトに開口部を形成するように容易に加工される。相互接着繊維層がこの支持部(即ち開口部を含むコンベヤベルト)上に形成される場合には、開口部を覆う繊維層は、(この場合は真空により)開口部を通して、又は部分的に通して引き込まれ、繊維層に形状成形された不連続部を設ける。即ち、相互接着繊維層の形状成形された不連続部は、支持ベルトの開口部に一致し、それにより形成された。また、種々の肌理を付けた表面を備えるコンベヤベルト及びその類似物も利用可能である。従って、このような支持物を利用すると、(例えば、花、動物、会社のロゴ又は商標、又は他のこのような記号又は画像のような認識可能な形状の切り抜きを含む)種々の大きさ、形状、及び位置の開口部を容易に生成し、対応する相互接着繊維層の形状成形された不連続部が、ベルトのこのような認識可能な形状を獲得するようにする能力が得られるだけではない。
【0016】
本発明の形態のいくつかでは、基層及び/又はパーソナルケア用品に、清浄化組成物、加湿組成物、又は他のこのような配合物を注入、コーティング、スプレー、又は印刷する。本発明の形態のいくつかでは、基層又はパーソナルケア用品に付随する組成物の量は、組成物が、例えば、1〜5回使用、1〜10回使用、又は何らかの他の選択した値の後に消散するようなものである。このように、基層又はパーソナルケア用品は、基層又は用品の着用者が限定的に使用するようにすることができる。
本発明のこれら及び他の形態、実施形態、及び例は、本明細書の他所で論じる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(定義)
本明細書においては、下の各用語又は語句は、以下の意味又は各意味を含む。
「取り付ける」及びその派生語は、2つの要素を接合する、接着剤接着する、連結する、接着する、縫い合わせる、堆積する、付随すること等をいう。2つの要素は、互いに一体化されるか、互いに直接取り付けられるか、各々が仲介要素に直接取り付けられるときのように互いに間接的に取り付けられるときに互いに取り付けられるとみなされることになる。「取り付ける」及びその派生語は、永久的、取外し可能、又は再締結可能な取り付けを含む。また、取り付けは、製造工程の間に、又は末端消費者によるかの何れかで完成することができる。
【0018】
「自原性接着」及びその派生語は、外部接着剤又は接着薬剤を塗布することなく繊維及び/又はフィラメントが融合及び/又は自原性接着剤接着することにより生じる接着をいう。自原性接着は、繊維及び/又はフィラメントの少なくとも一部が半溶融又は粘着性である間に繊維及び/又はフィラメント間を接触させることにより生成することができる。また、自原性接着は、繊維及び/又はフィラメントを形成するのに用いられる熱可塑ポリマーに粘着性樹脂をブレンドすることにより生成することもできる。このようなブレンドから形成される繊維及び/又はフィラメントは、圧力及び/又は熱を印加するかどうかに関わり無く自己接着するようにすることができる。また、溶媒を用いて、溶媒が除去された後も残る繊維及びフィラメントを融合させることもできる。
【0019】
「接着する」、「相互接着する」及びその派生語は、2つの要素を接合する、接着剤接着する、連結する、取り付ける、縫い合わせる、堆積する、付随する、等をいう。2つの要素は、互いに一体化されるか、互いに直接接着されるか、各々が仲介要素に直接接着されるときのように互いに間接的に接着されるときに互いに接着又は相互接着されるとみなされることになる。「接着する」及びその派生語は、永久的、取外し可能、又は再締結可能な接着を含む。上に記載するような「自原性接着」は、「接着」の一種である。
【0020】
「コフォーム」とは、メルトブローン繊維とセルロース繊維のような吸収性繊維とのブレンドをいい、これは、メルトブローンポリマー材料を空気形成し、同時に空気に浮遊させた繊維をメルトブローン繊維流内に吹き込むことにより形成することができる。また、コフォーム材料は、超吸収性材料のような他の材料を含むこともできる。メルトブローン繊維及び吸収性繊維は、ベルトにより設けられるような形成表面上に収集される。形成表面は、形成表面上に配置された気体透過性材料を含むことができる。
【0021】
「清浄化組成物」、「清浄化配合物」又はその派生語は、固体、液体、ゲル、ペースト、発泡体等の形であるかに関係なく、パーソナルケア又は清浄化配合物又は組成物、シャンプー、ローション、ボディウォッシュ、手用殺菌剤、固形石鹸等をいう。また、「清浄化組成物」は、加湿配合物も含む。
【0022】
「結合する」及びその派生語は、2つの要素を接合する、接着剤接着する、接着する、取り付ける、縫い合わせること等をいう。2つの要素は、互いに直接結合されるか、各々が仲介要素に直接結合されるときのように互いに間接的に結合されるときに互いに結合されるとみなされることになる。「結合する」及びその派生語は、永久的、取外し可能、又は再締結可能な結合を含む。また、結合は、製造工程の間に、又は末端消費者によるかの何れかで完成することができる。
【0023】
「使い捨て」とは、洗濯するか又は他の方法で再使用のために復元しないで限定的な使用の後に廃棄されるように設計された物品をいう。
【0024】
「上に配置される」、「に沿って配置される」、「と共に配置される」又は「に向かって配置される」及びその派生語は、1つの要素が別の要素と一体化することができるか、1つの要素が別の要素に接着されるかそれと共に配置されるかその近傍に配置される別個の構造とすることができることを意味するものとする。
【0025】
「繊維」とは、長さ対直径又は幅比が大きな連続又は不連続部材をいう。従って、繊維は、フィラメント、糸、ストランド、ヤーン、又はあらゆる他の部材又はこれらの部材の組み合わせとすることができる。
【0026】
「親水性の」とは、繊維と接触する水性液体に濡れる繊維又は繊維の表面を表す。すると、材料の湿潤の程度は、液体及び用いる材料の接触角及び表面張力に関して表すことができる。特定の繊維材料又は繊維材料のブレンドの湿潤性を測定するのに適する機器及び技術は、Cahn SFA−222表面力分析システム、又は実質的に同等のシステムにより得ることができる。このシステムで測定する場合、接触角が90度未満である繊維は、「湿潤可能」又は親水性であるといわれ、接触角が90度より大きい繊維は、「非湿潤可能」又は疎水性であるといわれる。
【0027】
単数で用いる場合の「層」は、単一の要素又は複数の要素の二重の意味を有することができる。
【0028】
単層又は多層積層体を表すのに用いる場合の「液体不透過性」とは、液体が、通常の使用条件下で、液体が接触した点で層又は積層体の平面にほぼ垂直な方向に層又は積層体を通過しないことを意味する。
【0029】
「液体透過性」とは、液体不透過性でないあらゆる材料をいう。
【0030】
「メルトブローン」とは、複数の微細な、通常は円形のダイ毛管を通して、溶融熱可塑材料を一般に加熱された集束する高速ガス(例えば空気)流中に溶融糸又はフィラメントとして押し出し、この高速ガスが溶融熱可塑材料のフィラメントを細くしてその直径を減少させることにより形成された繊維をいう。その後、メルトブローン繊維は、高速ガス流により運ばれて集積表面又は支持部に堆積され、ランダムに分散されたメルトブローン繊維のウエブを形成する。このような工程は、例えば、Butinらに付与された米国特許第3,849,241号に開示されている。メルトブロー法は、マクロ繊維(平均直径が約40から約100ミクロン)、テキスタイル状繊維(平均直径が約10と40ミクロンとの間)、及びミクロ繊維(平均直径が約10ミクロン未満)を含む種々の直径の繊維を形成するために用いることができる。メルトブロー法は、超微細ミクロ繊維(平均直径が約3ミクロン以下)を含むミクロ繊維を形成するのに特に適する。超微細ミクロ繊維を形成する例示的な工程の説明は、例えば、Timmonsらに付与された米国特許第5,213,881号に見ることができる。メルトブローン繊維は、連続又は非連続とすることができ、一般に、集積表面に堆積される時に自己接着する。
【0031】
単数で使用される場合の「部材」は、単一の要素又は複数の要素の2重の意味を有することができる。
【0032】
「不織」及び「不織ウエブ」は、布織り又は編み工程の介助なしに形成される材料及び材料のウエブをいう。例えば、不織材料、布又はウエブは、例えばメルトブロー法、スパンボンド法、空気堆積法、コフォーム法及びボンデッドカーデッドウエブ法などの多くの方法で形成されてきた。
【0033】
(説明)
本発明の基層を生成するための代表的な工程
図3は、本発明の基層を形成するための方法の代表的な略図である。工程は、参照数字100により一般に表される。基層に用いられる相互接着繊維層及び補強ストランドを形成するときには、押出し機106及び108のペレットホッパ102及び104に、押し出し可能ポリマーのペレット又はチップ等(図示せず)を導入する。
【0034】
各押出し機は、従来の駆動モータ(図示せず)により駆動される押し出しスクリュー(図示せず)を有する。ポリマーが押出し機を進むと、駆動モータにより押し出しスクリューが回転するため、次第に加熱されて溶融状態になる。ポリマーが溶融状態まで加熱される段階は、ポリマーが、メルトブローダイ110に向かう押出し機106及び連続ストランド形成手段112(即ち、補強ストランド形成手段)に向かう押出し機108の別個の加熱ゾーンを通って進むときに温度が次第に上昇する複数の別個の段階で達成することができる。メルトブローダイ110及び連続ストランド形成手段112は、熱可塑性樹脂の温度が押し出しのために高温レベルに維持される更に別の加熱ゾーンとすることができる。押出し機106及び108及びメルトブローダイ110及び連続ストランド形成手段112の種々のゾーンで加熱する段階は、種々の従来の加熱配列(図示せず)の何れで達成することもできる。
【0035】
基層の補強ストランド構成要素は、種々の押し出し技術を用いて形成することができる。例えば、補強ストランドは、そうでなければ、押出したストランドとほぼ同じ方向に流れて押出したストランドを減衰することになる加熱ガス流(即ち一次空気流)を除去するように修正した1つ又はそれ以上の従来のメルトブローダイ配列を用いて形成することができる。この修正メルトブローダイ配列112は、通常、集積表面又は支持部114が移動する方向を実質的に横断する方向に集積表面又は支持部114を横切って延びる。修正ダイ配列112は、ダイの横方向範囲に沿って位置合わせした直径の小さな毛管の線状列116を含み、このダイの横方向範囲は、生成されることになっている補強ストランドの平行列(又は他の位置合わせ)に望ましい幅とほぼ同じ長さである。即ち、ダイの横方向寸法は、ダイ毛管の直線状列により定められる寸法である。毛管の直径は、約0.01インチ〜約0.02インチまで、又は例えば約0.0145〜約0.018インチの桁とすることができる。しかし、大きな直径の毛管を用いて、相互接着繊維層の表皮剥離特性を高めることもでき、相互接着繊維層を補強するのを助けることもでき、その両方を行うこともできる。従って、補強ストランドは、有意に大きくすることができる(例えば、補強ストランドは、直径が約0.020インチと約0.050インチとの間、又はそれより大きい毛管を通して押し出すことができる)。下の例1では、補強ストランドは、直径0.050インチの毛管を通して押し出される。ダイ面に直線で1インチ当たりに約1〜約50のこのような毛管が設けられることになる。典型的には、毛管の長さは、約0.05インチ〜約0.20インチ、例えば約0.113インチ〜約0.14インチ長さとされることになる。メルトブローダイの長さは、横方向に約10インチ〜約60又はそれ以上のインチ延びることができる。
【0036】
ダイ先端を過ぎて流れる加熱ガス流(即ち一次空気流)は、一般に、大幅に減少するかなくなるため、押し出したポリマーが、ダイ先端にある間に確実に溶融状態を保ち、流れることが可能であるように、ダイ先端を断熱するか又は加熱要素を設けることが望ましい可能性がある。ポリマーは、毛管の列116から修正ダイ112に押し出され、押し出し補強ストランド118を生成する。
【0037】
押し出された補強ストランド118は、修正ダイ112の毛管の列116を出る時に初期速度を有する。これらのストランド118は、表面114上に堆積されるが、これは、ストランド118の初期速度と少なくとも同じ速度で移動する必要がある。この表面又は支持部114は、慣習的にはローラ120で駆動されるエンドレスベルトである。図示する代表的な実施形態では、ストランド118は、図3の矢印122で示されるように回転するエンドレスベルト114の表面上に実質的に平行に位置合わせして堆積される。真空箱(図示せず)を用いて、ベルト114の表面にマトリクスを維持するのを助けることができる。ダイ112の先端は、補強ストランド118が集積されるベルト114の表面に可能な限り近づける必要がある。例えば、この形成距離は、約1インチ〜約10インチとすることができる。望ましくは、この距離は、約1インチ〜約8インチである。
【0038】
表面114は、ストランド118を実質的に平行な列に位置合わせするのを向上させるため、及び/又はフィラメント118を細長くし、望ましい直径を達成するようにするために補強ストランド118の初期速度より遥かに大きな速さで移動させることが望ましい可能性がある。例えば、ストランド118の位置合わせは、表面114をストランド118の初期速度より約2〜約10倍大きな速度で移動させることにより高めることができる。望むならば、更に大きな速度較差を用いることもできる。異なる因子が表面114に対する特定の速度の選択に影響を及ぼすことになるが、これは、典型的には、補強ストランド118の初期速度より約4〜約8倍速いことになる。
【0039】
望ましくは、補強ストランドは、ダイ面上の毛管の密度にほぼ一致する密度/材料のインチ幅で形成される。例えば、ストランド密度/材料のインチ幅は、約1〜約120フィラメント/材料のインチ幅の範囲とすることができる。典型的には、低密度のフィラメント(例えば、1〜35フィラメント/インチ幅)は、1つのストランド形成ダイのみで達成することができる。高密度(例えば、35〜120ストランド/インチ幅)は、複数のバンクのストランド形成機器で達成することができる。
【0040】
図3に示す実施形態では、本質的に平行であるように補強ストランドが示されているが、必ずしもそうである必要はない。例えば、ベルト、ダイのバンク、又はその何らかの組み合わせは、ストランドが、例えば、正弦波又は他のパターンを辿るように振動又は移動する可能性がある。更に、ストランドは、連続ではなく不連続とすることもできる。また、以下に論じるように、補強繊維は、相互接着繊維層が形成されるのと類似の方法で導入することができる。言い換えると、補強ストランドは、メルトブローン材料としてであるが、異なるポリマー(各)原材料、ダイ毛管直径、空気温度(即ち、以下に論じるように、ストランド/繊維を混ぜ、それ以外には、ダイ毛管を出て支持部に向かわせその上まで送るのに用いられる空気の温度)、ダイ毛管を出る溶融ポリマーの温度、その他を用いて導入することもできる。
【0041】
図3の代表的な形態では、相互接着繊維層は、メルトブローン繊維である。ここでは、基層のメルトブローン繊維成分は、参照番号124で表される従来のメルトブロー法を用いて形成される。メルトブロー法は、一般に、熱可塑ポリマー樹脂をメルトブローダイの複数の小さな直径の毛管を通し、溶融糸として加熱ガス流(一次空気流)内に押し出し、このガス流が、押し出された糸とほぼ同じ方向に流れて押し出された糸が細くされ、即ち、延伸又は伸長され、その直径を減少させるようにする段階を含む。このようなメルトブロー技術及び装置は、米国特許第4,663,220号に完全に論じられており、この特許は、本明細書と矛盾しないように参照によりそのまま組み入れられる。
【0042】
メルトブローンダイ配列110では、ダイ部分と共にチャンバ及び間隙を定める空気プレートの位置は、減衰ガス通路の幅を増大又は減少させてダイ部分に対して調節し、任意の期間の間に空気通路を通る減衰ガスの容量が、減衰ガスの速度を変化させることなく変化することができるようにすることができる。一般的にいえば、実施的に連続なメルトブローン繊維又はミクロ繊維を生成することになっている場合には、減衰ガス速度が小さく、空気通路間隙の幅が広いことが好ましい。
【0043】
2つの減衰ガス流は、集束し、オリフィスを出るときに溶融糸を連行して減衰し、通常オリフィスの直径より小さい小さな直径の繊維に、減衰の程度によっては、ミクロ繊維にするガス流を形成する。ガスに運ばれる繊維又はミクロ繊維126は、減衰ガスの作用により集積配列上に吹き飛ばされるが、この集積配列は、図3に示す実施形態では、補強ストランドを実質的に平行に位置合わせして運ぶエンドレスベルト114である。繊維又はミクロ繊維126は、繊維の密着したマトリクスとして補強ストランド118及び図3の矢印122で示されるように回転するエンドレスベルト114の表面上に集積される。望むならば、メルトブローン繊維又はミクロ繊維126は、多数の衝突角でエンドレスベルト114上に集積することができる。真空箱140を用いて、メルトブローン繊維をエンドレスベルト又は支持部114の開口部142に引き込む。工程のパラメータ(例えば、真空の量、メルトブローン繊維がオリフィスを出る温度)を調節することにより、相互接着繊維層は、支持部114の開口部に引き込まれ、相互接着繊維層自身に形状成形された不連続部が形成されるようにする。即ち、相互接着繊維層の形状成形された不連続部は、支持部114の開口部に対応する。この形成工程では、穴又は他の開口部を直接相互接着繊維層に切り抜くときに特有の廃棄物量を生成しない(突起の先端に穿孔又は開口される場合)ことは当然理解される。本発明では、開口部142に近接する(即ちその上又は近傍の)メルトブローン繊維は、真空が繊維を開口部に引き込む作用により更に減衰される。開口部内の細くされた繊維の一部は、分離し、それによって、相互接着繊維層の表面から生じる(及び相互接着繊維層自身の形状成形された開口部に隣接する)あらゆる突起の先端に穿孔又は開口部が形成される。
【0044】
図3に図示した支持部114の開口部142は、代表的なものであることに留意されたい。このような開口部の形状、大きさ、数、及び位置は、変化させることができる。例えば、ベルトの開口部は、長方形、正方形、三角形、卵形、星型、十字形、五角形、六角形、八角形、他のこのような幾何学的形状、及びその種々の組み合わせとすることができる。更に、開口部、ダイカット又は別のものは、更に複雑にすることもでき、実際、種々の認識可能な生物又は非生物を図示することもできる。例えば、テディベアの形状を定める開口部を用いることもできる。或いは、チューリップ、飛行機、ロケット、又は多数の他のそのような物体の形状を定める開口部を用いることもできる。或いは、上に論じたように、会社のロゴ、商品名、又は商標を支持部114に導入し、対応する画像が相互接着繊維層に記入されるようにすることもできる。
【0045】
また、ベルト自身の表面に肌理をつけることができることにも留意されたい。種々の肌理をつけた表面の例には、じゃり肌表面、鋳造スクリーンの外観を有する個々のストランドが互いに差し込まれた表面、ダイアモンド形開口部を備える格子の外観を有する表面、その他が含まれる。更に、肌理をつけた表面は、複数の階層を備えた複雑な表面地形を有することができる。ベルトの厚さは、ベルトの表面及びベルトの選択した開口部上に選択した肌理を収容するように変化させることができる。このような肌理のいくつかの代表的な形態は、図4、図4A、図5、図5A、図6、図6A、図7、及び図7Aに示される。
【0046】
図4は、極めて詳細に、斜視図で、図3のベルト114として用いることができる1つの形成表面を示す。ここに示すように、表面は、この場合には、表面から外向きに配置された円錐形のピン162を有する平坦なベルト160である。この実施形態では、ベルト160は、開口部164も含む。図4Aは、線4A〜4Aで取った断面で図4の形成表面を示す。図4の形成表面は、円錐形のピン162無しで用いることもでき、更に、開口部164の間に異なる肌理又は表面地形を含むこともできる。上に記載したように、開口部は、円以外の種々の形状とすることができ、これらの開口部の位置は、望む通りに変化させることができる。図4及び図4Aに示す代表的な実施形態では、開口部は、ベルトの厚さを通して直径が均質であるが、ベルトの開口部は、ベルトの厚さを通して直径が変化するように作ることもできる。
【0047】
図5は、この場合は、外向きに延びる円錐台の形状のピン170及び開口部172を有する別の形成表面168の図である。図5Aは、線5A〜5Aに沿ってとった図5の表面の断面である。図5の形成表面は、円錐形のピン170無しで用いることができ、更に、開口部172の間に異なる肌理又は表面地形を含むことができる。また、用いる場合には、ピンは、更に、ピンが全てなくなる手前で種々の程度先端を切ることができる。上に記載したように、開口部は、円以外の種々の形状とすることができ、これらの開口部の位置は、望むとおりに変化させることができる。図5及び図5Aに示す代表的な実施形態では、開口部は、ベルトの厚さを通して直径が均質であるが、ベルトの開口部は、ベルトの厚さを通して直径が変化するように作ることもできる。
【0048】
図6及び図6Aは、ベルトの表面にドーム180を有する更に別の形成表面178を示す図4及び図4Aと同様の図である。
図7は、本発明の相互接着繊維層を作るのに役立ち、この場合は六角形の開口部190を含む別のベルト構成188を示しており、図7Aは、線7A〜7Aでとった図7のベルトの断面を示す。先に記載したように、開口部の断面は、ベルトの厚さを通して均質である必要はない。図7Aは、六角形の内部表面が六角形自身の中心に向かって傾斜することを示す。また、開口部は、ベルトの厚さを通して複数の階層を有することもできる。即ち、内径(又は開口部の形状によっては他の距離)は、ベルトの厚さを通して(単調に増大又は減少する様式ではなく)段階的に変化させることができる。
【0049】
本発明は、ベルト又は支持部上に多くの他のこのような肌理付き表面又は3次元の地形を含み、前記肌理付き表面又は地形が、対応する3次元の地形を相互接着繊維層に付与する。この場合、「3次元の地形」は、ヒトの目で容易に認識できる地形を意味する(例えば、「谷」の基部から相互接着繊維層の表面の隣接する「畝」の上面まで約0.1ミリメートル又はそれ以上適切には約0.5ミリメートル又はそれ以上高さが変化し、「谷」とは、第1の相互接着繊維層の低い点又は陥凹を意味し、「畝」とは、第1の相互接着繊維層の高い点又は隆起を意味する)ことに留意されたい。このような地形は、筆記用紙の平坦なシート、又はトイレットティシュの平坦なエンボス加工されていないシートに付随する地形に対比される。このような基層は、顕微鏡下では、顕微鏡的3次元地形を有する表面が明らかになる。しかし、このような地形は、相互接着繊維層の表面に関して本明細書に論じた3次元の地形とは区別されることになる。
【0050】
図面に数字140で識別されるような真空箱を用いて、一般に、ベルト114の表面にマトリクスを維持するのを助けることができる。典型的には、ダイ110の先端128は、繊維が集積されるベルト114の表面から約6インチ〜約14インチである。絡合繊維又はミクロ繊維124は、補強ストランド118に堆積されるときに依然として幾分粘着性であるか融けているため補強ストランド118の少なくとも一部に自原的に接着し、これによって、基層130を形成する。
【0051】
この時点で、自原性接着を増強させるために基層を軽くカレンダ加工することが望ましいこともある。この任意的なカレンダ加工する段階は、十分な圧力(及び、望む場合には温度)下で1対のパターン付き又はパターン無しピンチローラ132及び134で達成し、補強ストランドと相互接着繊維層(ここではメルトブローン層)との間の自原性接着を容易にするのを助けることができる。
【0052】
上に論じたように、補強ストランド及び相互接着繊維層は、移動表面(例えば、図3に示す工程の代表的な形態では支持部114)上に堆積される。本発明の実施形態の1つでは、メルトブローン繊維は、押し出された補強ストランドの上面上に直接形成される。これは、ストランド及び表面を相互接着繊維層(図3に示す工程の形態ではメルトブローン材料)を生成する機器の下に通過させることにより達成される。或いは、メルトブローン材料のような相互接着繊維層を表面上に配置することができ、相互接着繊維層上に補強ストランドの実質的に平行な列(又は他の位置合わせ)を直接形成することができる。ストランド形成及び繊維形成機器の種々の組み合わせを設置し、異なる種類の基層を生成することができる。例えば、基層は、補強ストランド及び相互接着繊維層の交互層を含むことができる。また、相互接着繊維層を形成するか補強ストランドを生成するためのいくつかのダイを直列に配列し、繊維又はストランドを重ね合わせた層を生成することもできる。
【0053】
相互接着繊維層を形成するための手段の部位に対する補強ストランドを形成するための手段の部位を(支持部114が移動する速度の範囲を考慮して)選択し、補強ストランドを押し出す時と相互接着繊維層が補強ストランドに接触する時(又は、相互接着繊維層が最初に形成され、相互接着繊維層に補強ストランドが押し出される場合にはその逆)との間を望ましい時間間隔にすることができる。典型的には、この時間間隔により、補強ストランド、相互接着繊維層、又は両方は、幾分粘着性であることになり、自原性接着することができるようになる。しかし、補強ストランド、相互接着繊維層、又は両方に接着剤を塗布して接着を促進することができることにも留意されたい。
【0054】
上に記載したように、本発明は、相互接着繊維層、補強ストランド、又は両方を形成するためにダイの複数のバンクを意図する。更に、前記毛管の線状列内、毛管の複数組の線状列の間、又は両方の個々の毛管は、異なる大きさとすることができる。また、毛管の所定の線状列のための動作パラメータ(例えば、溶融ポリマーが毛管から出る温度、出ている繊維又はストランドを運搬し、及び/又は減衰するのに用いられるあらゆる空気流の速度及び/又は温度、ポリマー(各)原材料の本性、その他)は、前記直線状列にわたって、毛管の線状列の複数組の間で、又は両方で異なることができる。
【0055】
補強ストランド及び/又は相互接着繊維層を作ることができる代表的な材料
相互接着繊維層及び補強ストランドは、このような繊維層及びストランドに製造することができるあらゆる材料で作ることができる。エラストマー特性が必要であるか、それから利益を得ることができるパーソナルケア用品では、基層は、相互接着繊維層に適切なエラストマー繊維形成樹脂又はそれを含むブレンドを用いて作ることができ、補強ストランドにはあらゆる適切なエラストマーストランド形成樹脂又はそれを含むブレンドを用いることができる。相互接着繊維及びフィラメントは、同じ又は異なるエラストマー樹脂で形成することができる。
【0056】
例えば、相互接着繊維層及び/又は補強ストランドは、一般式A−B−A’(式中、A及びA’は各々、ポリ(ビニルアレーン)のようなスチレン成分を含む熱可塑ポリマー末端ブロックであり、Bは、共役ジエン又は低級アルケンポリマーのようなエラストマーポリマー中間ブロックである)を有するブロックコポリマーで作ることができる。ブロックコポリマーは、例えば、Shell Chemical Companyから商標KRATON.Gで入手可能な(ポリスチレン/ポリ(エチレン−ブチレン)/ポリスチレン)ブロックコポリマーとすることができる。このようなブロックコポリマーの1つは、例えば、KRATON G−1657とすることができる。
【0057】
用いることができる他の例示的な材料には、例えば商標ESTANEでB.F.Goodrich & Co.から入手可能なもののようなポリウレタン材料、例えば商標PEBAXでRilsan Companyから入手可能なもののようなポリアミド材料、及び、例えば商標HytrelでE.I.DuPont De Nemours & Companyから入手可能なもののようなポリエステル材料が含まれる。メルトブローン繊維をポリエステル材料から形成する段階は、例えば、Mormanらに付与された米国特許第4,741,949号に開示されており、これは、本明細書に矛盾しないように参照によりそのまま本明細書に組み入れられる。また、有用なポリマーには、例えば、エチレンと、例えば、酢酸ビニル、不飽和脂肪族モノカルボン酸、及びそのようなモノカルボン酸のエステルのような少なくとも1つのビニルモノマーとのコポリマーが含まれる。コポリマー及びこれらのコポリマーからメルトブローン繊維を形成する段階は、例えば、米国特許第4,803,117号に開示されている。
【0058】
ポリマーには、加工助剤を加えることができる。例えば、ポリオレフィンをポリマー(例えばA−B−Aエラストマーブロックコポリマー)とブレンドして組成物の加工性を向上させることができる。ポリオレフィンは、このようにブレンドして高圧及び高温を適切に組み合わせた条件にすると、ブレンドした形でポリマーとともに押し出すことができるものである必要がある。有用なブレンドポリオレフィン材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリブテンを含み、これは、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー及びブテンコポリマーを含む。特に有用なポリエチレンは、U.S.I.Chemical Companyから商標Petrothene NA 601(本明細書ではPE NA 601又はポリエチレンNA 601ともいわれる)で入手することができる。2つ又はそれ以上のポリオレフィンを用いることができる。ポリマー及びポリオレフィンの押し出し可能なブレンドは、例えば、先に参照した米国特許第4,663,220号に開示されている。
【0059】
望ましくは、相互接着繊維層及び/又は補強ストランドは、自原性接着を向上させるためにある程度の粘着性又は付着性を有する必要がある。例えば、ポリマー自身は、繊維及び/又はストランドに形成されるときに粘着性を有することもでき、或いは、上に記載した押し出し可能な組成物に相溶性の粘着性付与樹脂を加え、自原的に接着する粘着性繊維及び/又はストランドを得ることもできる。粘着性付与樹脂及び粘着性押し出し可能組成物に関しては、この樹脂及び組成物が米国特許第4,787,699号に開示されており、本明細書と矛盾しないようにそのまま参照により組み入れられる。
【0060】
ポリマーと相溶性があり、加工(例えば押し出し)温度に耐えることができるあらゆる粘着付与剤樹脂を用いることができる。ポリマー(例えば、A−B−Aエラストマーブロックコポリマー)が、例えば、ポリオレフィン又は増量油のような加工助剤とブレンドされる場合には、粘着付与剤樹脂は、これらの加工助剤とも相溶性であることが必要である。一般に、水素化炭化水素樹脂は、温度安定性が良好であるため好ましい粘着性付与樹脂である。REGALREZ及びARKONシリーズの粘着付与剤は、水素化炭化水素樹脂の例である。ZONATAK 501 liteは、テルペン炭化水素の例である。REGALREZ炭化水素樹脂は、Hercules incorporatedから入手可能である。ARKONシリーズ樹脂は、Arakawa Chemical(U.S.A.)Incorporatedから入手可能である。当然、本発明は、このような3つの粘着性付与樹脂に限定されず、組成物の他の構成要素と相溶性であり、加工温度に耐えることができる他の粘着性付与樹脂を用いることもできる。
【0061】
典型的には、補強ストランド及び/又は相互接着繊維層の相互接着繊維を形成するのに用いられるブレンドには、例えば、重量で約40〜約80パーセントのポリマー、約5〜約40パーセントのポリオレフィン及び約5〜約40パーセントの樹脂粘着付与剤が含まれる。例えば、特に有用な組成物は、重量で約61〜約65パーセントのKRATON G−1657、約17〜約23パーセントのポリエチレンNA 601、及び約15〜約20パーセントのREGALREZ 1126を含むものであった。
【0062】
本発明の基層の相互接着繊維層構成要素は、弾性及び非弾性繊維又は微粒子の混合物とすることができる。このような混合物の例として、エラストマー及び非エラストマー繊維が混和されてランダムに分散された繊維の単一の凝集ウェブを形成する米国特許第4,209,563号を参照し、この特許は、本明細書と矛盾しない範囲で引用により本明細書にそのまま組み入れる。このような複合体ウェブの別の例は、先に参照した米国特許第4,741,949号に開示されるような技術で作られるものとされることになる。この特許は、メルトブローン熱可塑性繊維及び他の材料の混合物を含む弾性不織材料を開示する。繊維及び他の材料は、メルトブローン繊維が運ばれるガス流で組み合わせられ、繊維が集積装置に集積される前に、メルトブローン繊維と、他の材料、例えば、木材パルプ、ステープル繊維又は微粒子、例えば、活性炭、クレイ、デンプン、又は一般に超吸収体と呼ばれる親水コロイド(ヒドロゲル)微粒子と、の密接な絡合混和が起こり、ランダムに分散された繊維の凝集ウェブを形成するようにされる。
【0063】
基層及びそれから作られるパーソナルケア用品の湿潤回復性、強度、及び/又は表皮剥離特性を増大させるために、補強ストランドは、ポリプロピレンのようなポリオレフィンで作ることができる。補強繊維を形成するのに特に適切なポリマーには、ポリプロピレン及びエチレンのポリプロピレン及びコポリマーを含む。補強ストランド(及び/又は相互接着繊維層)を製造するのに有用な他のポリマーは、ポリオレフィン、ポリエステル及びポリアミドのような熱可塑ポリマーを更に含むことができる。また、弾性ポリマーを用いることもでき、これには、ポリウレタン、コポリエーテルエステル、ポリアミドポリエーテルブロックコポリマー、エチレンビニルアセテート(EVA)、一般式A−B−A’又はA−Bを有するブロックコポリマー、例えばコポリ(スチレン/エチレン−ブチレン)、スチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−スチレン、スチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−スチレン、(ポリスチレン/ポリ(エチレン−ブチレン)/ポリスチレン、ポリ(スチレン/エチレン−ブチレン/スチレン)等のようなブロックコポリマーが含まれる。
【0064】
また、時にメタロセン触媒と呼ばれる単点触媒を用いるポリオレフィンを用いて相互接着繊維層及び/又は補強ストランドを作ることもできる。多くのポリオレフィンが、繊維生成に利用可能であり、例えば、Dow ChemicalのASPUN76811A線状低密度ポリエチレン、2553 LLDPE及び25355及び12350高密度ポリエチレンのようなポリエチレンがこのような適切なポリマーである。ポリエチレンの溶融流れ速度は、それぞれ、約26、40、25及び12である。繊維形成ポリプロピレンには、Exxon Chemical Companyの3155ポリプロピレン及びMontell Chemical Co.のPF−304及び/又はPF−015を含む。多くの他のポリオレフィンが市販されている。
【0065】
また、相互接着繊維及び補強ストランド生成には生物分解可能ポリマーも利用可能であり、適切なポリマーには、ポリ乳酸(PLA)、及びBIONOLLE、アジピン酸及びUNITHOXのブレンド(BAU)が含まれる。PLAは、ブレンドではなく、ポリプロピレンのような純ポリマーである。BAUは、異なるパーセントのBIONOLLE、アジピン酸、及びUNITHOXのブレンドを表す。典型的には、短繊維のためのブレンドは、44.1パーセントBIONOLLE 1020、44.1パーセントBIONOLLE 3020、9.8パーセントアジピン酸及び2パーセントUNITHOX 480であるが、スパンボンドBAU繊維には、典型的には、約15パーセントアジピン酸を用いる。BIONOLLE 1020は、ポリブチレンサクシネートであり、BIONOLLE 3020は、ポリブチレンサクシネートアジペートコポリマーであり、UNITHOX 480は、エトキシル化アルコールである。BIONOLLEは、日本のShowa Highpolymer Co.の商標である。UNITHOXは、Baker Hughes Internationalの系列会社であるBaker Petroliteの商標である。
【0066】
ポリプロピレン、及び他のこのようなポリマー材料は、一般に、特に、上に記載したように、補強ストランドが相互接着繊維層の繊維の直径より大きな直径で押し出される場合には硬くて強力な繊維を作る。更に、補強ストランドが作られるポリマー材料は、補強ストランドが相互接着繊維層が軟化する温度より高い温度で軟化するように選択することができる。補強ストランドが支持部114の開口部を覆って押し出される実施形態では、補強ストランドの材料又はそれを構成する材料をストランドの軟化点が相互接着繊維層より高くなるように選択すると、真空142を与えても補強ストランドが開口部140に決して引き込まれないようにするのに役立つことができる。或いは、ダイの横方向寸法に沿う小さな直径の毛管の部位は、補強ストランドが支持部の開口部を覆って押し出されないように選択することができる。
【0067】
本発明の基層を含む代表的なパーソナルケア用品
種々のパーソナルケア用品は、上に開示した基層で調製又は変換することができる。基層は、平坦なシート又は巻いた形で、タオル様又はハンドクロス様パーソナルケア用品として供給することができる。
【0068】
或いは、基層は、ひもと共に平坦なシートとして供給し、平坦なシート(又は各シート)をひもと組み合わせて図2に示すものと類似するプーフを作ることができるようにすることもできる。この性質の種々のパーソナルケア用品のほか、このようなパーソナルケア用品を作る方法は、「使い捨て及び再使用可能プーフ製品」と題され、発明者としてR.Dilnikらが記入された米国特許出願番号第04011739号に記載されている。この参照文献は、本明細書と矛盾しないように参照によりそのまま組み入れられる。
【0069】
また、パーソナルケア用品は、用品がほぼ球形、円筒形、又は他のそのような形状であり、そのように利用可能であるように基層から変換することもできる。このような用品を作る(即ち、基層を用品に変換する)形態の1つでは、所定の長さの基層の端部を互いに接合、接着、又は取り付けて基層の連続ループが形成されるようにする。次に、ループを伸張し、それが2つの支持部を覆ってフィットするようにする。ループの中心部(一般に2つの支持部の間の中間)を融合、接合、又は接着した後、ループは、支持部から除去してほぼ球形のパーソナルケア用品を形成する。このように作られた実質的に球形の物体は、例えば、米国特許第2,666,249号及び第3,816,888号に記載されている。この種類のパーソナルケア用品は、ストランドが用品の使用者の皮膚又は他の身体表面に接触するように外向きに配向された補強ストランドで作ることができることに留意されたい。或いは、パーソナルケア用品は、補強ストランドがプーフの内部に向かって内向きに配向されるように(即ち、用品の使用者の皮膚又は他の身体表面から離れて、それに接触するように利用可能でないように)作ることができる。
【0070】
本発明の基層又はパーソナルケア用品に堆積することができる代表的な清浄化組成物
本発明の基層及び/又はパーソナルケア用品上に堆積することができるか他の方法で付随されることができる清浄化組成物には、石鹸、スキンローション、コロン、日焼け止め、シャンプー、ゲル、ボディーソープ等が含まれる。このような組成物は、固体、液体、ゲル、発泡体、又は他の形とすることができる。また、このような組成物は、保湿剤又は配合物を含むこともでき、それとすることもできる。
【0071】
多くの清浄化組成物は、水及び界面活性剤のような同様のコア原料を含む。また、これらは、油、洗剤、乳化剤、フィルム形成剤、ワックス、芳香剤、保存料、皮膚軟化剤、溶媒、増粘剤、湿潤剤、キレート剤、安定剤、pH調節剤等を含むこともできる。例えば、米国特許第3,658,985号では、陰イオンベースの組成物は、少量の脂肪酸アルカノールアミドを含む。米国特許第3,769,398号は、少量の非イオン性界面活性剤を含むベタインベース組成物を開示している。また、米国特許第4,329,335号は、主原料としてベタイン界面活性剤、及び少量の非イオン性界面活性剤及び脂肪酸モノ又はジ−エタノールアミドを含む組成物を開示している。米国特許第4,259,204号は、重量で0.8〜20%の陰イオン性リン酸エステル、及び陰イオン性、両性、又は非イオン性の何れかとすることができる1つの付加的な界面活性剤を含む組成物を開示している。米国特許第4,329,334号は、多量の陰イオン性界面活性剤及びそれより少量のベタイン及び非イオン性界面活性剤を含む陰イオン性両性ベースの組成物を開示している。
【0072】
米国特許第3,935,129号は、アルカリ金属シリケート、尿素、グリセリン、トリエタノールアミン、陰イオン性洗剤及び非イオン性洗剤を含む液体清浄化組成物を開示している。シリケート含量により、液体清浄化組成物中の陰イオン性及び/又は非イオン性洗剤の量が決まる。米国特許第4,129,515号は、実質的に等量の陰イオン性及び非イオン性界面活性剤、アルカノールアミン及びマグネシウム塩、及び、任意的に、石鹸水調節剤として双性イオン界面活性剤の混合物を含む液体洗剤を開示している。米国特許第4,224,195号は、特定の群の非イオン性洗剤、即ち、第二アルコールのエチレンオキシド、特定の群の陰イオン性洗剤、即ち、第二アルコールのエチレンオキシド付加物の硫酸エステル塩、及びベタインとすることができる両性界面活性剤を含む水性洗剤組成物であって、陰イオン性又は非イオン性界面活性剤を主原料とすることができるものを開示している。全ての非イオン性界面活性剤を含む洗剤組成物は、米国特許第4,154,706号及び第4,329,336号に示されている。米国特許第4,013,787号は、コンディショニング及びシャンプー組成物のピペラジンベースポリマーを開示している。米国特許第4,450,091号は、両性ベタイン界面活性剤、ポリオキシブチレンポリオキシエチレン非イオン性洗剤、陰イオン性界面活性剤、脂肪酸アルカノールアミド及びポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステルのブレンドを含む高粘性組成物を開示している。米国特許第4,595,526号は、非イオン性界面活性剤、ベタイン界面活性剤、陰イオン性界面活性剤及びC12〜C14脂肪酸モノエタノールアミン発泡体安定剤を含む組成物を記載している。本明細書で論じる特許の内容は、本明細書にそのまま述べ、本明細書と矛盾しない範囲で引用により組み入れられる。
【0073】
これらの原料に関する別の情報は、例えば、Cosmetics & Toiletries第102巻第3号1987年3月;Balsam,M.S.ら編Cosmetics Science and Technology第2版第1巻27〜104頁及び179〜222頁Wiley−lnterscienceニューヨーク1972年第104巻67〜111頁1989年2月;Cosmetics & Toiletries第103巻第12号100〜129頁1988年12月、Nikitakis,J.M.編CTFA化粧品原料の手引き第1版、Cosmetic,Toiletry and Fragrance Association、Inc.出版ワシントンD.C.1988年、Mukhtar,H編皮膚の薬理学、CRC Press1992年;及びGreen,FJ、染色、染料及び指標のSigma−Aldrich手引き書;ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldrich Chemical Company1991年を参照にすることにより得ることができ、その内容は、本明細書にそのまま述べ、本明細書と矛盾しない範囲で引用により組み入れられる。
【0074】
本発明を実施するのに用いることができる例示的な材料は、限定ではないが、Ernest W.FlickによりCosmetic and Toiletry Formulations、ISBN 0−8155−1218−X、第2版第XII章(707〜744頁)で論じられているものを更に含む。
【0075】
本発明の基層又はパーソナルケア用品に伴う組成物又は配合物に含むことができる他の原料には、乳化剤、界面活性剤、粘性調節剤、天然保湿因子、抗微生物活性剤、pH調節剤、酵素阻害剤/不活性化剤、懸濁剤、顔料、染料、着色剤、緩衝剤、芳香剤、抗菌活性剤、抗真菌活性剤、医薬活性剤、フィルム形成剤、脱臭剤、乳白剤、収斂剤、溶媒、有機酸、保存料、薬物、ビタミン、アロエベラ、その何らかの組み合わせ等が含まれる。
【0076】
このような組成物及び配合物は、基層及び/又は基層を含むパーソナルケア用品に種々の方法で塗布するか、配置するか、別の方法でそれに付随させることができる。例えば、組成物又は配合物は、プーフに、特にプーフの内部に注入することができる。或いは、組成物又は配合物は、プーフ上にスプレーするかコーティングすることもできる。また、組成物又は配合物は、パーソナルケア用品を作るのに用いられる基層内又はその表面にスプレー、コーティング、印刷、押し出し、又は注入することができる。
【0077】
典型的には、液体の形の石鹸、組成物、又は他の配合物は、1又は2回用いると散逸することになる。言い換えると、パーソナルケア用品又は基層に付随する石鹸、組成物、又は他の配合物の初期量のかなりの部分は、最初に用いる間にパーソナルケア用品又は基層から解離することになる。解離は、用品を用いる間に、石鹸、組成物、又は配合物が水に溶けるか他の方法で運ばれることにより起こるようである。パーソナルケア用品を2回目に用いる場合には、最初に用いたときに散逸した石鹸、組成物、又は他の配合物の部分は、2回目に用いるときには利用可能ではない。上に述べるように、数回用いた後には、パーソナルケア用品は、石鹸、組成物、又は他の配合物が殆ど又は全く残っていない。パーソナルケア用品が使用者が限定的に使用するようにされている場合には、付随するあらゆる石鹸、組成物、又は他の配合物が解離することにより、使用者に用品を廃棄することができるという合図となる。製品の製造業者及び/又は販売業者及び/又は小売業者は、購入者又は使用者に、付随する石鹸、組成物、又は他の配合物が解離すると用品を廃棄することができる合図となると明確に伝えることができる。
【0078】
基層又はパーソナルケア用品が限定的に使用されるようにする場合には、用品を用いることができる回数は多数の方法で延ばすことができる。例えば、石鹸、組成物、又は他の配合物の物理的特性は、石鹸又は他の材料が溶解するか運ばれる速度が変更されるように変更することができる。例えば、材料の粘性を増大させることができる。或いは、石鹸、組成物、又は他の配合物は、マイクロカプセル封入することができ、マイクロカプセルにより、何らかの外部刺激が与えられた後にその内容物が利用可能になる(例えば、マイクロカプセルが使用者が用品又は基層を用いるときに存在することになるような外部力が加わることにより破壊されるか、又は、マイクロカプセルが、水溶性であることが公知の材料を用いて作られ、マイクロカプセルの溶解速度が、使用中にマイクロカプセル封入材料の利用可能性が望ましい使用回数にわたって延長されるように選択される)。別の方法では、石鹸、組成物、又は他の配合物は、(液体と対照的に)固体又は半固体の形で利用可能であり、用品の使用回数を望ましいものにするために石鹸の溶解又は分解速度を選択する。石鹸、組成物、又は配合物は、何らかの方法で基層又はパーソナルケア用品に付着することができる(例えば、固体石鹸は、多孔性又は透過性材料に入れて基層又はパーソナルケア用品が用いられる間に水が固体石鹸に到達するようにすることができる)。このようにして、基層又はパーソナルケア用品は、約1〜約5回、適切には約2〜約7回、又は約10回未満使用するのに適合させることができる。
【0079】
組成物又は配合物が、少なくとも部分的に、基層又は用品の使用者が使用する間に基層又は用品から放出されるようにされる限り、組成物又は配合物を基層及び/又は用品に塗布又は付随させるあらゆる方法を用いることができる。
【0080】
本発明の基層及び/又はパーソナルケア用品を含む代表的な包装
本発明のパーソナルケア用品の製造業者(本発明の基層を含むプーフ、浴用タオル、又は他のそのような用品であることに関係なく)は、前記用品の購入者、消費者、又は使用者に伝えるメッセージ、説明、又は広告文案を作ることができる。このようなメッセージ、説明、又は広告文案は、用品の使用者の心で、本発明の用品又はその使用と、1つ又はそれ以上の精神状態、心理状態、又は健康状態との間を関連付けるのを容易にするか確立するのに役立つように作ることができる。情報、説明、又は広告文案には、例えば、リラックス、平和、活力、活力を与える、性、官能性、肉感的な、温泉、精神、霊的、清潔、新鮮、山、郊外、風味、海、空、健康、衛生、水、滝、水分、加湿、その派生語又はその組み合わせ、又は他のそのような状態を含む種々の英数字列を含むことができる。実施形態の1つでは、情報、説明、又は広告文案により、消費者の心で、本発明の基層及び/又はパーソナルケア用品と海綿のような天然由来の材料との間の精神的な関連付けが生じる。別の実施形態では、情報、説明、又は広告文案により、消費者の心で、本発明の基層及び/又はパーソナルケア用品と、温泉又は温泉関連経験との間の精神的関連付けが生じる。別の実施形態では、情報、説明、又は広告文案により、消費者の心で、本発明の基層及び/又はパーソナルケア用品と、基層及び/又はパーソナルケア用品が限定的な使用に適合されているという事実との間の精神的関連付けが生じる。この後者の実施形態は、廃棄される前の使用回数の例が上に確認されている推奨使用回数に関する情報、及び/又は限定された使用で廃棄することの利点(例えば、種々の可能性のある不健康な微生物が基層又はパーソナルケア用品に付随する機会を減少させること)に関する情報を含むことができる。
【0081】
上に挙げたような英数字列は、単独で用いることもでき、他の英数字列に隣接して、又はそれと組み合わせて用いることもできる。情報、説明、メッセージ、又は広告文案は、新聞広告、テレビ広告、ラジオ又は他の音声広告、住所に直接郵送される品目、住所に電子メールで送られる品目、インターネットウェブページ又は他のそのような投函物、独立型挿入紙、クーポン、種々の販売促進(例えば、取引促進)、他の会社との共同販売促進、広告文案等、製品(この場合は本発明の用品)を含む箱又は包装の形、及び消費者又は潜在的消費者に情報を宣伝する他のそのような形をとる(即ち、このようなメディアで実現する)ことができる。このような情報、説明、メッセージ及び/又は広告文案の他の例示的な形態は、例えば、に見出すことができ、両方とも「トイレトレーニング材料を表示するための方法及びそれを用いるディスプレイキオスク」と題される米国特許第6,612,846号及び第6,896,521号、;「接触に応答してトイレトレーニングに関する予め記録されたメッセージを発音する方法」と題される同時係属米国特許出願番号第10/831476号、;「各性に特化した液体処理特性を有する性限定的な吸収性物品を製造する方法及び市販する方法」と題される同時係属米国特許出願番号第10/956763号に見出すことができ、その各々は、本明細書と矛盾しない範囲で引用によりそのまま組み入れられる。
【0082】
説明、広告文案、メッセージ、又は他の情報を(例えば、文、画像、記号、図形、(各)色等を包装に印刷することによるか、又は印刷した説明書を包装に入れることによるか、又はこのような説明書、クーポン、又は他の材料を包装に付随させるか付着させること等により)本発明の用品を含む包装に付随させるときには、前記包装の構成材料は、包装の少なくとも一部を通る水又は水蒸気の流れを減少、妨害、又は排除するように選択することができることに留意されたい。或いは、包装は、水蒸気の透過を容易にするように選択することもできる。
【0083】
上に記載したように、本発明の実施形態のいくつかは、清浄化組成物、加湿組成物、その何らかの組み合わせ等を含む。このような組成物は、水を含むことができる。従って、それに含まれる用品から水又は水蒸気が蒸発又は透過するのを減少、最小化、又は排除する包装、容器、封筒、バッグ等が有利である可能性がある。更に、用品は、それに含まれる用品から水又は水蒸気が流れるか透過するのを阻害、減少、又は排除する容器、小包装、封筒、バッグ等に個別に包装することができる。本出願においては、「包装」、「容器」、「封筒」、「バッグ」、「小包装」等は、個々の用品(例えば、単一の用品を含む個々の小包装に入れる)、又は複数の用品(個々の用品の各々が別個の材料例えば個々の小包装に封入されて保持されているかどうかに関係なく、複数の用品を含むフィルムで作られた可撓性のあるバッグに入れる)の何れかを封入して保持するようにされたあらゆる材料をいうという点で交換可能である。
【0084】
本発明の別の形態では、包装、容器、封筒、バッグ、小包装等を構成するための材料は、水又は水蒸気が容易に透過するように選択される。これは、用品又は基層を製造した後に、水ベースの清浄化組成物を含むパーソナルケア用品、又は基層を系統的に乾燥することが望ましい場合である。
【0085】
本発明の実施形態のいくつかでは、包装は、1つ又はそれ以上の基層及び/又は前記基層を含む用品だけでなく、他のパーソナルケア製品も含むことになる。実施形態の1つでは、プーフのような本発明のパーソナルケア用品は、パーソナルケアに関する他の製品、特に、使用者の皮膚を清浄化、加湿、又は他の方法でケアすることに関する製品とともに販売、位相、流通、又は市販される。例えば、プーフのような本発明の基層又はパーソナルケア用品は、使用者の皮膚(例えば、手、足、前腕、又は使用者の身体の他の部位)を加湿するためのパーソナルケア用品とともに販売、移送、流通、又は市販することができる。2005年7月26日にK.Closeらが出願した「組成物を送達するための用品」と題される同時係属米国特許出願(米国特許出願番号第11/190,597号)は、足を加湿するための組成物を含む靴下、及び手を加湿するための組成物を含む手袋を含むこのような用品を記載している。この出願は、本明細書と矛盾しないように参照によりそのまま組み入れられる。本発明の別の形態では、プーフのような本発明の基層又はパーソナルケア用品は、主に皮膚を表皮剥離するための表面又は面、及び主に皮膚を清浄化又は加湿するための対向する表面又は面を有するパッドのような両面パーソナルケア用品とともに販売される。「健康、衛生及び/又は環境(各)用途のための両面パーソナルケア用品、及び前記両面パーソナルケア用品を作る方法」と題され、K.Closeらにより2005年11月1日に出願された同時係属米国特許出願(米国特許出願番号はまだ割り当てられていない。内部整理番号K−C 21998)は、表皮剥離フットバフを含むこのような用品を記載している。この出願は、本明細書と矛盾しない範囲で引用によりそのまま組み入れられる。このようなパーソナルケア用品の他の組み合わせも可能で、本発明の範囲に含まれる。このような組み合わせは、先の段落に記載したように市販して包装することができることに留意されたい。本発明の形態の1つでは、これらの組み合わせは、この組み合わせを作り上げる個々の製品のデザイン、機能及び/又は外観が共通のテーマに関連するように市販される。例えば、テーマの1つは、各製品が、製品の使用者に温泉様、又は温泉関連の手当て又は経験を与えるものとすることができる。「温泉様」又は「温泉関連」とは、リフレッシュされ、リラクゼーションを求め、皮膚、毛髪、筋肉、手の爪、足の爪、顔、又は身体の他の部分等に有益な手当てを求める保養地、ホテル、又は他のそのような施設で客が受け取る可能性がある手当て又は経験に類似する流行の及び/又は有益な手当て又は経験に関するか、又はそのことをいう。
【0086】
これら及び本発明に対する他の変更形態及び変形形態は、添付の請求項に更に詳細に述べる本発明の精神及び範囲から逸脱することなく当業者は実施することができる。更に、当業者には、前述の事項は、例を挙げたのみであり、このような添付の請求項で更に記載される本発明を制限することを意図しないことは理解されると考える。
【0087】
例
例1.本発明の基層の代表的な形態
種々のポリマー材料を得て相互接着繊維層を調製するのに用いた。何れもテキサス州ブレイゾスポート2301に営業所をおく会社であるDow Chemical Companyから入手可能なAffinity EG 8185(メタロセン触媒ポリエチレン材料)及びAspun 6806A(線状、低密度ポリエチレン)を得た。SCC 05SAMO6277(サンゴ色/黄色のポリエチレンベースの顔料)、ジョージア州ソーシャルサークルハイタワートレイル1196に営業所をおく会社であるStandridge Color Corporationから得られるポリマーも得た。材料は、以下の割合(重量)、即ち、91%Affinity EG 8185、7%ASPUN 6806A、及び2%SCC 05SAM06277で乾燥した形で(ペレット及び/又は顆粒として)得た。例のいくつか(以下に記載する)では、材料は、以下の割合(重量)、即ち、90%Affinity EG 8185及び10%ASPUN 6806A(即ち顔料無し)で組み合わせた。他の割合、例えば(重量で)90%Affinity EG 8185、7%ASPUN 6806A、及び3%SCC 05SAM06277を用いることもできる。
【0088】
補強ストランドは、テキサス州ヒューストンスイート(Suite)1300ミラン700に営業所をおく会社であるKRATON Polymersから入手可能なKRATONブランドのGRP 6631で作った。この特定のポリマーは、エラストマーであり、重量で約85%のゴム、重量で約15%のワックスで構成される。この特定のKRATONブランド材料には粘着付与剤は存在しない。
【0089】
本発明の基層を作るために、ウィスコンシン州グリーンビルのレビドライブW6470に営業所を置く会社であるMidwest Industrial Rubberからコンベヤベルトを得た。調製した基層に対しては、取得したベルトは、幅15.5インチ、長さ75インチであった(ベルト端部が共に接合してエンドレスベルトを形成する)。調達した各ベルトは、肌理付き表面を有していた。ベルトは、本明細書に従って、直径が0.25インチのダイカット円形穴を含むように製造業者により修正された。ダイカット穴の中心間の距離は、ベルトの幅寸法に0.375インチ、ベルトの長さ寸法に0.375インチであった。取得したベルトの型番(ブラケットに製造業者により記載)は、MIR 7118[シリコーン;エンドレスベルト](このベルトを用いて以下に記載するように相互接着繊維層を作る);MIR 1133[緑色、RT粗面上面;エンドレスベルト];MIR 1111[白色、陰のプロファイル;エンドレスベルト];及びMIR 1139[淡褐色、ダイアモンド上面;エンドレスベルト]であった。
【0090】
本発明の基層は、図3に示したような工程を用いて作った。補強ストランドの材料、KRATONブランドGRP 6631−1000−09は、乾燥した形で(ペレットとして)押出し機に連結されたホッパに加えた。ポリマー材料は、温度華氏約395度になるまで押出し機本体内で系統的に加熱し、押し出しスクリューの(加えたポリマー材料を混合して加熱し、加熱した材料をダイ毛管配列に進ませる)働きで混合した。次に、補強ストランドを形成するために(5穴/インチ;ドリル穴の10インチに相当)毛管のバンクを通して材料を誘導した。上に論じたように、これらの毛管は、エンドレスベルト(即ち支持部)の進行方向に対して横方向に間隔を置いて配置した。各毛管の直径は、.050インチであった。押し出したKRATONブランドポリマーは、次に、毛管を通り、それから出て移動支持部に誘導され、ポリマー補強ストランドは、機器のライン速度の約1/10の速度で毛管を出た。毛管の先端は、移動支持部の表面から約1.5インチであった。
【0091】
本発明のこの特定の形態では、補強ストランドは、互いに本質的に平行になるように形成した。更に、ストランドの一部は、ストランドが支持部の開口部を覆って形成することができるようにする。即ち、ベルトの開口部に対してダイ毛管の部位は、補強ストランドがいかなる場合も開口部を覆うことにならないように選択しない。完成基層の形成した補強ストランドの直径は、約430マイクロメートルであった(これらの特定のストランドは断面が実質的に円形であった。測定に関する詳細は以下の例5参照)。上に記載したように、ベルトの開口部に対する毛管の位置は、いかなる場合も補強ストランドが開口部を覆って押し出されないものとすることができる。
【0092】
これらの連続的に形成された補強ストランドは、次に、支持部により、(この場合は、図3に示すようなメルトブロー機器を用いて)相互接着繊維層を形成するのに用いられる機器の真下の位置まで運ばれた。それを通して補強ストランドが形成される毛管の先端の位置は、それで相互接着繊維層が形成される毛管の先端の位置から約2フィートであった。それで相互接着繊維層が形成される毛管の先端は、移動支持部の表面から約8インチであった。更に、メルトブローダイの個々の毛管は、支持部の移動方向に対して横方向に30穴/インチ(支持部の行こう方向に対して横方向に合計12インチの穴に相当)存在するように配列した。これらのダイ毛管の直径は、約0.0145インチであった。
【0093】
補強ストランドのポリマー原材料のように、相互接着繊維層のためのポリマー原料を押出し機に連結したホッパに加えた。次に、これらのポリマー原料は、ブレンドされて温度が約華氏430度に達するまで次第に加熱した。次に、溶融ポリマー材料を毛管を通して誘導することによりポリマー繊維を形成した。本発明の基層のこの形態では、メルトブローン材料を形成するのに用いられる空気の一次空気温度は、約華氏520度であった。一次空気流がメルトブローダイを通して誘導される圧力は、約28ポンド/平方インチであった(個の圧力を測定した位置に関する以下の注を参照されたい)。
【0094】
先のポリマー材料を用いて形成される4つのコードの各々に対する工程パラメータは、表1に挙げる(「Mb融点」は、毛管の出口に近接する位置でのメルトブローン材料の華氏温度を与え。「Mb一次空気温度」は、材料が毛管を出るときにメルトブローン材料の周りに流れる加熱空気の華氏温度を与え、「MB一次空気圧」は、材料が毛管を出るときにメルトブローン材料の周りに流れる加熱空気の圧力(ポンド/平方インチ)を与えこの圧力を測定した位置は、毛管のバンクより上流で圧縮機源に近く、従って、毛管を出るメルトブローン材料の周りに実際に流れる空気の位置に近接する位置での圧力の期待される2〜3ポンド/平方インチより高く、「Mb PIH」とは、横方向に毛管の1直線インチ/時間を出るメルトブローン材料のポンド[質量]をいい、「ライン速度」は、それを通して相互接着繊維層ここではメルトブローン材料が形成される毛管のバンクに対して横方向に移動するときの移動支持部/ベルトの線速度(フィート/分)を与え、「フィラメントPIH」とは、横方向に毛管の1直線インチ/時間を出るフィラメント/補強ストランドポンド[質量]をいい、「フィラメント融点」は、対応する毛管のバンクから出るストランドに近接する位置でのフィラメント/補強ストランドの温度を与え、「フィラメント:Mb比」は、フィラメントPIHのMb PIHに対する比を与え、「坪量」は、得られる基層の重量(グラム/平方メートル)を与える)。
【0095】
表1
*コード1、2、及び3は、顔料無しで作られ、(重量)で90%Affinity EG 8185、及び10%ASPUN 6806Aを含んでいた。
表1に見られるように、補強ストランド対メルトブローン比を変動させると、得られる基層の坪量に影響が及ぼされる。得られる基層は、パーソナルケア用品に変換させるときに用いるのに適切であり、その代表的な形態は、例2に記載される。
【0096】
例2:代表的なパーソナルケア用品
パーソナルケア用品は、この場合はプーフであるが、これは、本発明の基層を用いて作った(コード1、例1に記載するように調製した)。最初に、5フィート長さの材料を基層のロールから切断した。88のこのような5フィート長さを準備した。各5フィート長さを次に長さ方向寸法に沿って、縁間の中間の折り目(即ち、各縁から5〜5.5インチ)で半分に折り曲げた。半分に折り曲げた5フィート長さの材料を次にその端部でヒートシールした(縁でほぼ1/2インチ重なる)。実際、5フィート長さの材料は、ほぼ9〜10インチ周囲及び5フィート長さのエンドレス管に変換した。この管は、次に、1/2インチ重ねてヒートシールした縁が管の外側でなくて内側になるように裏返した。この管は、次に、2つのステンレス鋼のロッドに載せた。次に、管の底部縁は、管に折り曲げ内側に押し込んだ。実際、管の底部に内向きの取り付けられていないヘムが形成された。次に、管は、5フィート長さ寸法に沿って4〜5インチの区域をつまみ、それらを一方を他方の上にして下向きに引っ張ることにより系統的にギャザーを寄せた。実際、管は、依然としてロッドに載せたまま、アコーディオンのようにギャザーを寄せた。次に、管の上部縁を折り曲げて管の内側に押し込んだ(管の上部に内側に向いた、取り付けられていないヘムを生成する)。ロッドは、次に、ほぼ5インチ離れるように引き離した。次に、16インチ長さのストリングをギャザー寄せして伸張した管の中央の周りに2つのロッドのほぼ中間点で結びつけた。ギャザーを寄せた材料の周りに、こま結びを作り、この結び目から同じ長さのストリングが延びるようにした。次に、第2のこま結びを作ってこれらの同じ長さのストリングをその端部で繋いだ(ストリングのループを作った)。得られるプーフは、図2及び図2Aに示した代表的なプーフと同様に見える。パーソナルケア用品のこの特定の形態では、用品は、基層の支持部/ベルト側が、完成パーソナルケア用品の外向きに向くように調製した。即ち、補強ストランドが外向きに向けられた。
【0097】
例3:比較用品に対する本発明のパーソナルケア用品の性能
例2に記載したパーソナルケア用品は、網状材料で作られた従来のプーフ(Wal−Martで識別名「simply basic」で販売;Bradford Soap Mexico Inc.製造)に比較して発泡体を生成する能力を試験した。基本的に、パーソナルケア用品は、既知の量の清浄化配合物を用品に加えることにより発泡体生成能力を試験した。用品は、次に、セル内で繰り返して圧縮し、セルは、目盛り付きシリンダの上に位置決めした。前記用品をセル内で圧縮すると、泡及び液体がセルからシリンダに排水されることになる。次に、この生成された泡の量を測定した。
【0098】
図8A及び図8Bは、パーソナルケア用品、この場合はプーフ202を入れたセル200を示す。試験を開始すると、アーム204が、凹んだ円筒形表面206を有するセルの一部をプーフ202に向かって移動し、最終的に、凹んだ円筒形表面204と凸形の円筒形表面208との間でプーフを圧縮する。図8Bは、前記表面の間に圧縮されたパーソナルケア用品を備えるセルを示す。
【0099】
図9は、この例3に記載する試験を行うのに用いられる装置220を示す。一般に前の段落に記載し、図8A及び図8Bに記載した圧縮セル200は、装置の上部に存在する。駆動モータ(図示せず)は、アーム204に接続し、これを用いてセルの片側の凹んだ円筒形表面をパーソナルケア用品及びセルの反対側の凸形の円筒形表面に対して動かす(上の一般的な説明及び図8A及び図8B参照)。アーム204は、垂直支持部205に接続され、これが、レール(図示せず)に沿って滑動することができる基部(これも図示せず)に接続される。種々の他の構成要素(図示せず:プログラム可能な論理制御装置、駆動モータ制御装置、及び24ボルトDC電源)を用い、装置に動力を与えて制御すする(以下の付加的な詳細を参照)。漏斗222を圧縮セルの直下に位置決めし、圧縮により形成された液体及び/又は発泡体を収集して目盛り付きシリンダ224に誘導する。選択することができる試験パラメータには、パーソナルケア用品が圧縮されるサイクル数又は回数(セレクタ/ディスプレイ226を用いて、行う試験サイクルの数を選択して表示する);滞留時間、又は試料を圧縮する時間(秒)(セレクタ/ディスプレイ228を用いて滞留時間を選択して表示する);及び圧縮サイクルを達成する速度(セレクタ/ディスプレイ230を用いて試験速度を選択して表示する)が含まれる。試験は、開始ボタン232が押されると開始する。次に、選択したサイクル数、各々選択した滞留時間及び選択した速度で圧縮試験を行う。試験を中断する必要がある場合には、オペレータは停止ボタン234を押す。
【0100】
以下に記載する試験結果では、滞留時間は2.3秒に設定し、選択したサイクル数は3とし、速度は420に設定した(これらの設定は、サイクル時間の2.3秒に対応する)。次に、試験するプーフの重量を測定した。プーフの重量を測定した後、7グラムの石鹸配合物をプーフの中心に近い位置に加えた。加えた石鹸配合物を有するプーフは、水道水を満たしたビーカに5秒間入れた。ビーカは、プーフの外周とビーカの側壁の内部表面との間に少なくとも1/2インチの間隙が存在するように選択した(当然、プーフは、ビーカの底部に載っている)。更に、ビーカは、プーフがビーカの水に沈められると、沈めたプーフの上部の上に少なくとも1/2インチの液体が存在するように選択した。
【0101】
プーフを水道水のビーカを除去した後、プーフは、過剰な水を30秒間水切りした。次に、プーフは、一般的に、前段落に記載した圧縮セルに入れ、前述の試験パラメータで試験を行った。次に、発泡体の量を測定した(即ち、発泡体の量は、発泡体及び液体の量を共に求め、その後、目盛り付きシリンダの底部から排水された液体の量を引くことにより測定した)。次に、機器を清浄化して試験を繰り返した。
【0102】
試験の結果は、下の表2に表しており、試験の間に生成された発泡体の量(ミリリットル)を示す。試験で見られるように、本発明のパーソナルケア用品、この場合はプーフは、ナイロン網状組織で作られた市販のプーフより生成される発泡体の量が多かった。これは、3つのサイクルの各々で真であった。
表2
【0103】
例4:吸収性/液体保持能力に関する本発明のパーソナルケア用品と市販のプーフとの比較
例2に記載するパーソナルケア用品は、液体保持容量に関して従来の市販のプーフ(プラスチック網状組織で作られ、Wal−Martにより識別名「simply basic」で販売され、Bradford Soap Mexico Inc.製造のプーフ)と比較した。試験は、次のように行った。最初に、4000グラム容量を有するはかりを用いて、試験するパーソナルケア用品、この場合はプーフの重量を測定した。一般に、例4に記載したように、プーフは、次に、水道水を満たしたビーカに5秒間沈めた(水道水につける前には、プーフに石鹸配合物を注入しなかった)。次に、プーフは、ビーカから除去し、過剰な水を30秒間水切りした。次に、液体負荷プーフの重量を求めた。パーセント液体保持容量(又は%吸収性容量)は、液体負荷プーフの重量マイナスプーフの初期重量をプーフの初期重量で割ったものに等しいものであった。
【0104】
本発明のパーソナルケア用品(この場合はプーフ;以下の表には「メルトブローンプーフ」として識別される)及び従来の市販のプーフの吸収性用量を比較した。本発明のパーソナルケア用品は、パーセント吸収性用量が大きかった。
【0105】
例5:本発明の基層の形態の物理特性
相互接着繊維層に存在するメルトブローン繊維の直径は、120X倍の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を用いて求めた。6回反復分析を行い。各反復分析に対して600〜900の個々の測定を行った。相互接着繊維層の繊維の平均直径は、8.9マイクロメートル(標準偏差0.6マイクロメートル)であると求められた。直径は、繊維の外周(側部)に垂直な線に沿う距離を測定することにより求めた。この距離は、二次元画像の2つの側部間の距離に一致する。
【0106】
また、補強ストランドの直径もSEM分析を用いて求めた。補強ストランド、この場合は上に記載したようにKRATONブランドの材料で作られており、これを四酸化オスミウムで染色し、ストランドが周りの相互接着繊維層(この場合は上に一般的に論じたようにメルトブローン材料)と対比されるようにした。次に、35の異なるストランドに対して直径の測定を行った。ストランドの平均直径は、430マイクロメートル(標準偏差22マイクロメートル)であると求められた。
【0107】
比較のために、市販のプーフの格子様網の非交差領域の直径を求めた。格子様網のこれらの非交差領域の平均直径は、200マイクロメートル(標準偏差20マイクロメートル)であった。
【0108】
相互接着繊維層の相互接着繊維により定められる孔の大きさを求めた。等価円形直径は、6回の反復分析に対して求め、各分析が300〜500の個々の測定を含んだ。これらの孔に対する平均等価円形直径は、30マイクロメートル(標準偏差4マイクロメートル)であった。等価円形直径の分析に関する付加的な詳細は、「疎水性運搬層を有する吸収性物品」と題され、発明者としてStephen Meyerらが記載される米国特許第4,798,603号に示され、これは、本明細書と矛盾しないように参照によりそのまま組み入れられる。
次に、8つの異なる視野のほぼ400の開口部の等価円形直径を測定した。このように測定された平均直径は、3.2mm(標準偏差1.0mm)であった。
【0109】
例6:本発明の基層及びパーソナルケア用品に付随することができる清浄化組成物
以下の原料は、特定された供給業者から入手し、以下の表の下の文に示されるように組み合わせた。
【0110】
列記した割合の原料3から14及び19を列記した式量の水(以下に記載するように別個の段階に用いた水の量を差し引く)に加え、Lightnin LabmasterミキサLIU10F(ニューヨーク集ロチェスターマウントリード大通り135)を用いて共に混合した。次に、3パーセント式量の水を摂氏約45度と50度との間の温度まで加熱した。加熱した水に、上に記載した割合でエデト酸二ナトリウム(edentate disodium)を加え、その後混合した。次に、この混合物に、上に記載した割合でパンテノールを加えた後、それを更に混合した。この 加熱した水、エデト酸二ナトリウム(edentate disodium)、及びパンテノールの混合物は、次に、97%の列記した式量の水を有する水性混合物に加えた。この混合物に、Plantapon 611Lを加え、これを更に混合してこの新しく加えた原料を分散させた。次に、50%溶液のクエン酸を調製した(0.8%の式量の水を用いる)。次に、必要に応じてクエン酸溶液を加えることによりpHを調整し、pHを5.5と6.5との間にした。最後に、芳香剤を加え、清浄化組成物を混合して均質な分散物を得た。
【0111】
次に、清浄化組成物を本発明のパーソナルケア用品に付加するが、この場合は、補強ストランドが取り付けられた形状成形された不連続部を含む相互接着繊維層を含む基層を用いて作られたプーフの中心にシリンジを用いて約7グラム注入した(上の例1に記載されるコード1)。上に記載した清浄化組成物で処理したパーソナルケア用品を用いると、皮膚を清浄化及び/又は手当てするのに有用な泡が形成された。
【0112】
例7:本発明の基層及びパーソナルケア用品に付随する清浄化組成物
以下の原料は、特定された供給業者から入手し、以下の表の下の文に示されるように組み合わせた。
【0113】
列記した割合の原料3から14及び19を列記した式量の水(以下に記載するように別個の段階に用いた水の量を差し引く)に加え、Lightnin LabmasterミキサLIU10F(ニューヨーク集ロチェスターマウントリード大通り135)を用いて共に混合した。次に、3パーセント式量の水を摂氏約45度と50度との間の温度まで加熱した。加熱した水に、上に記載した割合でエデト酸二ナトリウム(edentate disodium)を加え、その後混合して加えた原料を溶解した。次に、この加熱した混合物に、上に記載した割合でパンテノールを加えた後、それを混合してこの第2の原料を溶解した。この加熱した水、エデト酸二ナトリウム(edentate disodium)、及びパンテノールの混合物は、次に、先に調製した水性混合物に加えた。この混合物に、Plantapon 611Lを加え、これを更に混合してこの新しく加えた原料を分散させた。パーソナルケア用品を使用する間に皮膚を表皮剥離及び/又は刺激するのに役立てるために、この組み合わせに原料20及び21を加えた。次に、50%溶液のクエン酸を調製した(0.8%の式量の水を用いる)。次に、必要に応じてクエン酸溶液を加えることによりpHを調整し、pHを5.5と6.5との間にした。最後に、芳香剤を加え、清浄化組成物を混合して均質な分散物を得た。
【0114】
次に、清浄化組成物を本発明のパーソナルケア用品に付加するが、この場合は、補強ストランドが取り付けられた形状成形された不連続部を含む相互接着繊維層を含む基層を用いて作られたプーフの中心にシリンジを用いて約7グラム注入した(上の例1に記載されるコード1)。上に記載した清浄化組成物で処理したパーソナルケア用品を用いると、皮膚を清浄化及び/又は手当てするのに有用な泡が形成された。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の基層の1つの代表的な形態を示す図である。
【図1A】本発明の基層の1つの代表的な形態を示す拡大画像である。
【図1B】本発明の基層の1つの代表的な形態を示す画像である。
【図2】本発明の基層を含むパーソナルケア用品の代表的な形態を示す図である。
【図2A】本発明のパーソナルケア用品の1つの代表的な形態を示す画像である。
【図3】本発明の基層を作る工程の代表的な形態を示す図である。
【図4】異なる肌理及び/又は地形を有する形成表面の代表的な形態を極めて詳細に示す図である。
【図4A】図4の線4A〜4Aで取った断面を示す図である。
【図5】異なる肌理及び/又は地形を有する形成表面の代表的な形態を極めて詳細に示す図である。
【図5A】図5の線5A〜5Aで取った断面を示す図である。
【図6】異なる肌理及び/又は地形を有する形成表面の代表的な形態を極めて詳細に示す図である。
【図6A】図6の線6A〜6Aで取った断面を示す図である。
【図7】異なる肌理及び/又は地形を有する形成表面の代表的な形態を極めて詳細に示す図である。
【図7A】図7の線7A〜7Aで取った断面を示す図である。
【図8A】本発明のパーソナルケア用品の機能特性を評価するための試験セルを代表的に示す図である。
【図8B】本発明のパーソナルケア用品の機能特性を評価するための試験セルを代表的に示す図である。
【図9】本発明のパーソナルケア用品の機能特性を評価するための試験装置を代表的に示す図である。
【符号の説明】
【0116】
1 基層
3 相互接着繊維層
5 補強ストランド
7 突起
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の平均直径を有する相互接着された繊維含む相互接着繊維層を有し、前記相互接着繊維層内に形状成形された不連続部があり、
第2の平均直径を有する複数の補強ストランドが、間隔をもって前記相互接着繊維層の少なくとも一部に取り付けられた、
ことを特徴とする基層。
【請求項2】
間隔をもった前記補強ストランドの各々が、互いにほぼ平行であることを特徴とする請求項1に記載の基層。
【請求項3】
前記形状成形された不連続部が、ほぼ円形であることを特徴とする請求項2に記載の基層。
【請求項4】
前記形状成形された不連続部が、前記相互接着繊維層の前記表面から出る突起と隣接することを特徴とする請求項3に記載の基層。
【請求項5】
請求項1に記載の基層を含むことを特徴とするパーソナルケア用品。
【請求項6】
清浄化組成物を含むことを特徴とする請求項5に記載のパーソナルケア用品。
【請求項7】
前記用品がプーフであることを特徴とする請求項5に記載のパーソナルケア用品。
【請求項8】
清浄化組成物を含むことを特徴とする請求項7に記載のプーフ。
【請求項9】
前記相互接着繊維層の相互接着された前記繊維が、平均孔直径を有する孔を定め、前記ほぼ円形の形状成形された不連続部が、平均直径を定め、前記円形形状成形された不連続部の前記平均直径が、前記相互接着繊維層により定められる前記孔の前記平均孔直径より大きいことを特徴とする請求項3に記載の基層。
【請求項10】
前記円形形状成形された不連続部の前記平均直径と前記相互接着繊維層により定められる前記孔の前記平均孔直径との比が、少なくとも約10対1であることを特徴とする請求項9に記載の基層。
【請求項11】
前記第1の平均直径が、前記第2の平均直径より小さいことを特徴とする請求項1に記載の基層。
【請求項12】
前記第1の平均直径と前記第2の平均直径との比が、少なくとも約10対1であることを特徴とする請求項1に記載の基層。
【請求項13】
前記相互接着繊維層が、エラストマーの繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の基層。
【請求項14】
基層を作る方法であって、前記方法が、
(a)開口部を有する移動支持部上に補強フィラメントを形成する段階と、
(b)開口部を有する移動支持部上に相互接着繊維層を形成する段階と、
(c)前記補強フィラメントの少なくとも一部を前記相互接着繊維層に接着する段階と、
(d)前記開口部の少なくともある部分に近接する前記相互接着繊維層の少なくともある部分を前記開口部の少なくともある部分に動かし、それによって、前記相互接着繊維層に形状成形された不連続部を形成する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記基層を作る間に実質的に廃棄物が形成されないことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記開口部の少なくともある部分に近接する前記補強ストランドの少なくともある部分が、前記開口部の少なくともある部分に動くことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
パーソナルケア用品を作る方法であって、前記方法が、
前記請求項14に記載の方法により形成される基層を用意する段階と、
前記基層をパーソナルケア用品に変換する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
容器と、
前記容器に含まれる請求項5に記載したパーソナルケア用品の1つ又はそれ以上と、
を含む包装。
【請求項19】
前記容器が、水及び水蒸気に不透過性であることを特徴とする請求項18に記載の包装。
【請求項20】
各パーソナルケア用品が、別個の封筒に更に含まれ、各封筒が、水及び水蒸気に不透過性であることを特徴とする請求項19に記載の包装。
【請求項21】
皮膚を加湿するためのパーソナルケア用品、皮膚を表面剥離するための両面パーソナルケア用品、又はその両方を更に含むことを特徴とする請求項18に記載の包装。
【請求項22】
前記容器が、水及び水蒸気に透過性であり、それに含まれるパーソナルケア用品から水又は水蒸気が透過するのを容易にすることを特徴とする請求項18に記載の包装。
【請求項23】
各パーソナルケア用品が、別個の封筒に更に含まれ、各封筒が、水及び水蒸気に透過性であり、それに含まれるパーソナルケア用品から水又は水蒸気が容易に透過するようにされたことを特徴とする請求項18に記載の包装。
【請求項1】
第1の平均直径を有する相互接着された繊維含む相互接着繊維層を有し、前記相互接着繊維層内に形状成形された不連続部があり、
第2の平均直径を有する複数の補強ストランドが、間隔をもって前記相互接着繊維層の少なくとも一部に取り付けられた、
ことを特徴とする基層。
【請求項2】
間隔をもった前記補強ストランドの各々が、互いにほぼ平行であることを特徴とする請求項1に記載の基層。
【請求項3】
前記形状成形された不連続部が、ほぼ円形であることを特徴とする請求項2に記載の基層。
【請求項4】
前記形状成形された不連続部が、前記相互接着繊維層の前記表面から出る突起と隣接することを特徴とする請求項3に記載の基層。
【請求項5】
請求項1に記載の基層を含むことを特徴とするパーソナルケア用品。
【請求項6】
清浄化組成物を含むことを特徴とする請求項5に記載のパーソナルケア用品。
【請求項7】
前記用品がプーフであることを特徴とする請求項5に記載のパーソナルケア用品。
【請求項8】
清浄化組成物を含むことを特徴とする請求項7に記載のプーフ。
【請求項9】
前記相互接着繊維層の相互接着された前記繊維が、平均孔直径を有する孔を定め、前記ほぼ円形の形状成形された不連続部が、平均直径を定め、前記円形形状成形された不連続部の前記平均直径が、前記相互接着繊維層により定められる前記孔の前記平均孔直径より大きいことを特徴とする請求項3に記載の基層。
【請求項10】
前記円形形状成形された不連続部の前記平均直径と前記相互接着繊維層により定められる前記孔の前記平均孔直径との比が、少なくとも約10対1であることを特徴とする請求項9に記載の基層。
【請求項11】
前記第1の平均直径が、前記第2の平均直径より小さいことを特徴とする請求項1に記載の基層。
【請求項12】
前記第1の平均直径と前記第2の平均直径との比が、少なくとも約10対1であることを特徴とする請求項1に記載の基層。
【請求項13】
前記相互接着繊維層が、エラストマーの繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の基層。
【請求項14】
基層を作る方法であって、前記方法が、
(a)開口部を有する移動支持部上に補強フィラメントを形成する段階と、
(b)開口部を有する移動支持部上に相互接着繊維層を形成する段階と、
(c)前記補強フィラメントの少なくとも一部を前記相互接着繊維層に接着する段階と、
(d)前記開口部の少なくともある部分に近接する前記相互接着繊維層の少なくともある部分を前記開口部の少なくともある部分に動かし、それによって、前記相互接着繊維層に形状成形された不連続部を形成する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記基層を作る間に実質的に廃棄物が形成されないことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記開口部の少なくともある部分に近接する前記補強ストランドの少なくともある部分が、前記開口部の少なくともある部分に動くことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項17】
パーソナルケア用品を作る方法であって、前記方法が、
前記請求項14に記載の方法により形成される基層を用意する段階と、
前記基層をパーソナルケア用品に変換する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
容器と、
前記容器に含まれる請求項5に記載したパーソナルケア用品の1つ又はそれ以上と、
を含む包装。
【請求項19】
前記容器が、水及び水蒸気に不透過性であることを特徴とする請求項18に記載の包装。
【請求項20】
各パーソナルケア用品が、別個の封筒に更に含まれ、各封筒が、水及び水蒸気に不透過性であることを特徴とする請求項19に記載の包装。
【請求項21】
皮膚を加湿するためのパーソナルケア用品、皮膚を表面剥離するための両面パーソナルケア用品、又はその両方を更に含むことを特徴とする請求項18に記載の包装。
【請求項22】
前記容器が、水及び水蒸気に透過性であり、それに含まれるパーソナルケア用品から水又は水蒸気が透過するのを容易にすることを特徴とする請求項18に記載の包装。
【請求項23】
各パーソナルケア用品が、別個の封筒に更に含まれ、各封筒が、水及び水蒸気に透過性であり、それに含まれるパーソナルケア用品から水又は水蒸気が容易に透過するようにされたことを特徴とする請求項18に記載の包装。
【図1】
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図7A】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図7A】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【公表番号】特表2009−516084(P2009−516084A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−538121(P2008−538121)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【国際出願番号】PCT/US2006/042852
【国際公開番号】WO2007/053756
【国際公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【国際出願番号】PCT/US2006/042852
【国際公開番号】WO2007/053756
【国際公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]