健康器具
【課題】全体の構成が簡易で、且つ使用者が足腰の弱い老人や足腰に障害がある障害者等であっても容易に使用できて、しかも良好な効能、効果が得られる健康器具を提供することを課題とする。
【解決手段】足の親指Sを挿入する筒状の指挿入部21と、該指挿入部21に連設して残りの足指Yを載置する指載置板23とを備える健康器具10であって、前記各足指S,Yを手前側に屈曲運動することができるように前記健康器具10を手前側に動かすための把持部23bを備えるよう構成されている。
【解決手段】足の親指Sを挿入する筒状の指挿入部21と、該指挿入部21に連設して残りの足指Yを載置する指載置板23とを備える健康器具10であって、前記各足指S,Yを手前側に屈曲運動することができるように前記健康器具10を手前側に動かすための把持部23bを備えるよう構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は健康器具、さらに詳しくは足先のつぼ(経穴)や神経に刺激を与えることにより、血行を良くして体調を整えると共に、腹筋や足の運動をも図ることができる健康器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の健康ブーム、フィットネスブームによって健康器具の市場は大幅に拡大しており、広範囲な分野において多種多様な商品が開発、販売されるに至っている。その一例としては、例えば次に示すような健康器具が存在する。
【特許文献1】特開2006−6890号公報(第1頁、図1)。
【0003】
前記従来の健康器具は、特開2006−6890号公報記載の図1に示すように、両足で乗れる大きさと強度の一枚板、または、小さな板を、すのこ状に並べた踏み板と、その踏み板の上に取り付けた足の裏を刺激する丸棒と、それらを固定する装置と、踏み板の傾斜角度を可変出来る複数の枕木及びそれを固定する構造と、その全てを収納出来る箱とで構成されており、所定の傾斜角度にセットした踏み板に乗ることで、足の筋を伸ばす効果、及び踏み板の先端部を足指で掴む構造により足裏と足裏の指付け根部分に指圧効果をもたらす複数の効果により健康増進、ダイエット等にも効果を奏するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の健康器具は、全体の構成が複雑であり、また製作費用が嵩むという問題点を有していた。
【0005】
さらに、前記健康器具を使用する場合は、所定の傾斜角度にセットした踏み板に乗らなければならず、足腰の弱い老人や足腰に障害がある障害者等が使用することは困難であった。
【0006】
本発明は、かかる問題点を解消すべくなされたものであり、全体の構成が簡易で、且つ使用者が足腰の弱い老人や足腰に障害がある障害者等であっても容易に使用できて、しかも良好な効能、効果が得られる健康器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の健康器具は、足の親指を挿入する筒状の指挿入部と、該指挿入部に連設して残りの足指を載置する指載置部とを備える健康器具であって、前記各足指を手前側に屈曲運動することができるように前記健康器具を手前側に動かすための把持部を備えてなることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明にあっては、使用者は椅子又は座敷等に座った状態で、前記健康器具の指挿入部を足の親指に挿入し、残りの4本の足指を前記指載置部に乗せた状態で足先に装着して、前記健康器具の把持部を手で持って、足指の付け根部分を中心として手前側に前記健康器具を引き寄せたり戻したりするように操作することで、足指の付け根部分を支点として足指を上下動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧することになる。また、前記健康器具を操作する場合は、右足に装着した前記健康器具を操作する場合は左手で操作を行い、また、左足に装着した前記健康器具を操作する場合は右手で操作を行うので、その結果、運動効果が全身に行き渡り、良好な効能、効果が得られることとなる。
【0009】
請求項2に記載の健康器具は、請求項1に記載の健康器具において、前記載置部に指覆部を覆設したことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明にあっては、使用者は椅子又は座敷等に座った状態で、前記健康器具の指挿入部を足の親指に挿入し、残りの4本の足指を前記指載置部に乗せた状態で足先に装着する場合に、4本の足指が指覆部にて覆われるため、前記健康器具の把持部を手で持って足指の付け根部分を中心として手前側に前記健康器具を引き寄せたり戻したりするように操作し、足指の付け根部分を支点として足指を上下動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧するときに、前記指挿入部に挿入された親指に付け根を中心として上下動するのに加えて、残りの4本の足指も上下動の際に前記指覆部に当たり、適度に上下動を行うことができるので、運動の効果をさらに効率的に行うことができる。
【0011】
請求項3に記載の健康器具は、請求項1または2に記載の健康器具において、前記健康器具を足先に装着するために踵に掛回する伸縮自在の環状ゴム部を、さらに備えてなることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明にあっては、使用者は前記健康器具を足先に装着した状態で、前記環状ゴム部を足の踵に引っ掛けるように掛け回すと、前記健康器具は足先に装着した状態で足先に固定されるので、前記健康器具を操作し易くなる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の健康器具においては、足の親指を挿入する筒状の指挿入部と、該指挿入部に連設して残りの足指を載置する指載置部とを備える健康器具であって、前記各足指を手前側に屈曲運動することができるように前記健康器具を手前側に動かすための把持部を備えているので、使用者は椅子又は座敷等に座った状態で前記健康器具の指挿入部を足の親指に挿入し、残りの4本の足指を前記指載置部に乗せた状態で、前記健康器具を足先に装着して、前記健康器具の把持部を手で持って、足指の付け根部分を中心として手前側に前記健康器具を引き寄せたり戻したりするように操作することで、足指の付け根部分を支点として足指を屈曲運動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧することができ、足指付け根部分に集中するツボを刺激して臓器の活性化及び足の筋肉のストレッチ並びに健康増進効果等を図ることができる。また、前記健康器具は手及び手の指を使用して操作するので、足指付け根部分以外の神経をも刺激し、手の先から足の先まで、全身に亘って効果的な運動が行うことができるとともに、各臓器の健康を維持し、地肌を美しく維持し、吹き出物をできにくくし、化粧乗りを良くすることができる。前記健康器具を操作する場合は、右足に装着した前記健康器具を操作する場合は左手で操作を行い、また、左足に装着した前記健康器具を操作する場合は右手で操作を行うので、その結果、運動効果が全身に行き渡り、良好な効能、効果が得られることとなる。
【0014】
請求項2に記載の健康器においては、請求項1に記載の健康器具において、前記載置部に指覆部を覆設しているので、使用者は椅子又は座敷等に座った状態で、前記健康器具の指挿入部を足の親指に挿入し、残りの4本の足指を前記指載置部に乗せた状態で足先に装着する場合に、4本の足指が指覆部にて覆われるため、前記健康器具の把持部を手で持って足指の付け根部分を中心として手前側に前記健康器具を引き寄せたり戻したりするように操作し、足指の付け根部分を支点として足指を上下動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧するときに、前記指挿入部に挿入された親指に付け根を中心として上下動するのに加えて、残りの4本の足指も上下動の際に前記指覆部に当たり、適度に上下動を行うことができるので、運動の効果をさらに効率的に行うことができる。
【0015】
請求項2に記載の健康器具においては、請求項1に記載の健康器具において、前記健康器具を足先に装着するために踵に掛回する伸縮自在の環状ゴム部を、さらに備えているので、使用者は前記健康器具を足先に装着した状態で前記環状ゴム部を足の踵に引っ掛けるように掛け回して、前記健康器具を足先に装着した状態で固定するので、前記健康器具を手で動かして操作する場合に、容易に操作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
【0017】
(第1の実施態様)
【0018】
図1乃至図14は本発明に係る第1の実施の態様の健康器具である。
【0019】
図1乃至図2は本発明に係る健康器具の一実施形態を示し、図1は一対の健康器具10を正面側から見た斜視図であり、図2は一対の健康器具10を背面側から見た斜視図である。
【0020】
また、図3は本実施の形態の健康器具の右足用の健康器具10Aの正面図であり、図4は同背面図であり、図5は同平面図であり、図6は同底面図であり、図7は図3のA−A線断面であり、図8は同右側面図であり、図9は図3のB−B線断面であり、図10は図3のC−C線断面図であり、図11は図3のD−D線断面図である。
【0021】
前記各図において、10は健康器具であり、右足用の健康器具10Aと左足用の健康器具10Bとの一対の健康器具からなる。前記各健康器具10A及び10B(以下、「健康器具10A等」という。)は、器具本体20とゴムバンド30とで構成しており、前記器具本体20は、円筒形状の木材と平板状の木材を加工して形成しているが、合成樹脂材によって成型加工しても良い。
【0022】
前記器具本体20は、足の親指を進退自在に挿入できる挿入孔22を穿設している円筒形状の指挿入部21の外周の接線方向であって、他の4本の足指方向に延設する平板状に形成された指載置板23を有しており、該指載置板23は、図3の正面図に示すように、4本の足指の付け根が斜辺23aに当たるように、足指の付け根の方向に沿って斜行(図3の右下方向に斜行)して形成されている。すなわち、前記指載置板23は、前記指挿入部21に足の親指を挿入した状態で前記指載置板23に他の4本の足指の付け根から先が載置するように形成されているのである。
【0023】
前記指挿入部21の挿入孔22は、一般的な成人の足の親指を挿入して進退自在に出し入れできる程度の直径であり、具体的には、前記挿入孔22は32mm前後の直径の孔にて構成される。なお、このサイズは適宜に設定可能であり、また、例えば、男性用と女性用とで寸法を異なったものを用意して、各使用者の足のサイズに合致するものを選択させると良い。
【0024】
前記指載置板23は、平行四辺形状の平板からなり、略中央に平行四辺形状の把持用孔23bを開設しており、前記のとおり、前記指挿入部21の外周の接線方向に延設するように、前記指挿入部21の外周の軸方向に一辺23cを接合固定している。従って、前記接合固定した一辺23cに隣接する斜辺23aは、前述のように、足指の付け根の方向に沿って斜行することとなる。この斜行角度としては、前記一辺23cに対して、(図3の右下方向に)20度が好適であり、より詳細には、例えば10度〜30度の範囲で適宜選択すると良い。
【0025】
前記ゴムバンド30は、切幅が15mm、折径が250mm程度のサイズのゴムバンドであって、前記ゴムバンド30を、扁平状に折った一端を前記把持用孔23bに通した後に他端を前記一端の中に通すことにより、前記器具本体20に固定する。
【0026】
図12は、本健康器具の足先への装着状態を示す斜視図であり、図13は本健康器具の操作を示す斜視図である。
【0027】
本実施形態は以上のような構成からなるので、本健康器具10を使用する場合は、以下のように使用すると良い。先ず、図11に示すように、使用者は、椅子に腰掛けて、又は座敷に座った状態で、足の親指Sを前記指挿入部21の挿入孔22に挿入し、他の4本の足指Yを前記指載置板23に乗せる。そして、前記ゴムバンド30を、足の踵Kに引っ掛けるように掛け回すと共に、足の小指と薬指の間に通して、前記健康器具10Bを足先に装着した状態で固定するのである。
【0028】
次に、図12に示すように、前記把持用孔23bに親指を通して前記健康器具10Bを把持して、手前側に引っ張るように動かし、この動作を反復するのである。そして、前記健康器具10Bを前記のように反復動作させることによって、足指の付け根部分を支点として足指を屈曲運動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧して、足指付け根部分に集中するツボを刺激して臓器の活性化及び足の筋肉のストレッチ並びに健康増進効果等を図ることができるのである。また、前記健康器具は手及び手の指を使用して操作するので、足指付け根部分以外の神経をも刺激し、手の先から足の先まで、全身に亘って効果的な運動が行うことができるとともに、各臓器の健康を維持し、地肌を美しく維持し、吹き出物をできにくくし、化粧乗りを良くすることができるのである。
【0029】
図14は椅子に腰掛けて本健康器具を操作する状態を示す斜視図である。本健康器具を操作する場合は、図14に示すように、右足に装着した前記健康器具10B操作する場合は左手で操作を行い、また、左足に装着した前記健康器具10Aを操作する場合は右手で操作を行うので、その結果、運動効果が全身に行き渡り、良好な効能、効果が得られることとなる。
【0030】
(第2の実施態様)
【0031】
図15乃至図29は本発明に係る第2の実施の態様の健康器具である。なお、第2の実施の態様の健康器具において、第1の実施の態様の健康器具と共通する部分については、同一の番号を付して説明を省略する。
【0032】
図15は、第2の実施の態様に係る一対の健康器具100を正面側から見た斜視図であり、図16は一対の健康器具100を背面側から見た斜視図であり、図17は斜視図である。
【0033】
図15乃至図17に示すように、前記健康器具100は、左足用の100Aと右足用の100Bとからなる。
【0034】
図15乃至図17において、23cは指覆部であり、前記指載置部23bを覆うようにして覆設している。前記指覆部23cは、載置される4本の足指を覆うようにして前記指載置部23bの上部に所定の空隙(足指が挿入できる程度の空間)を設けて覆設されているが、1本乃至3本の足指のみを覆うように形成してもよい。この前記指覆部23cは、前記のように形成されているので、単に前記指載置部23bに載置した4本の足指を覆って保護するだけではなく、後述するように本健康器具100を上下動する場合において、手前側に引き寄せるように動かす場合に、前記4本の足指が前記指載置部23bに抵触して、前記指挿入孔22に挿入した親指と同時に屈曲し、効率よく各足指を動かすことができることとなる。
【0035】
なお、前記ゴムバンド30は前記指載置部23bに巻回して固定したが、前記指覆部23cに巻回して固定してもよい。
【0036】
第2の実施の形態は以上のような構成からなるので、本健康器具100を使用する場合は、以下のように使用すると良い。先ず、図18に示すように、使用者は、椅子に腰掛けて、又は座敷に座った状態で、足の親指Sを前記指挿入部21の挿入孔22に挿入し、他の4本の足指Yを前記指覆部23cと前記指載置板23との間の空隙に挿入して、他の4本の足指Yを前記指載置板23に乗せる。そして、前記ゴムバンド30を、足の踵Kに引っ掛けるように掛け回して、前記健康器具100Bを足先に装着した状態で固定するのである。
【0037】
次に、図19に示すように、前記把持用孔23bに親指を通して前記健康器具100Bを把持して、手前側に引っ張るように動かし、この動作を反復するのである。そして、前記健康器具100Bを前記のように反復動作させることによって、足指の付け根部分を支点として足指を屈曲運動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧して、足指付け根部分に集中するツボを刺激して臓器の活性化及び足の筋肉のストレッチ並びに健康増進効果等を図ることができるのである。このとき、4本の足指も効率よく動かすことができる。また、前記健康器具は手及び手の指を使用して操作するので、足指付け根部分以外の神経をも刺激し、手の先から足の先まで、全身に亘って効果的な運動が行うことができるとともに、各臓器の健康を維持し、地肌を美しく維持し、吹き出物をできにくくし、化粧乗りを良くすることができるのである。
【0038】
図20は椅子に腰掛けて本健康器具を操作する状態を示す斜視図である。本健康器具を操作する場合は、図20に示すように、右足に装着した前記健康器具100Bを操作する場合は左手で操作を行い、また、左足に装着した前記健康器具100Aを操作する場合は右手で操作を行うので、その結果、運動効果が全身に行き渡り、良好な効能、効果が得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る一対の健康器具10を正面側から見た斜視図である。
【図2】同一対の健康器具10を背面側から見た斜視図である。
【図3】同健康器具の右足用の健康器具10Aの正面図である。
【図4】同背面図である。
【図5】同平面図である。
【図6】同底面図である。
【図7】図3のA−A線断面である。
【図8】同右側面図である。
【図9】図3のB−B線断面である。
【図10】図3のC−C線断面図である。
【図11】図3のD−D線断面図である。
【図12】本健康器具の足先への装着状態を示す斜視図である。
【図13】本健康器具の操作を示す斜視図である。
【図14】椅子に腰掛けて本健康器具を操作する状態を示す斜視図である。
【図15】本発明に係る第2の実施の形態の一対の健康器具100を正面側から見た斜視図である。
【図16】同一対の健康器具100を背面側から見た斜視図である。
【図17】同健康器具100の斜視図である。
【図18】第2の実施の形態の健康器具の足先への装着状態を示す斜視図である。
【図19】第2の実施の形態の健康器具の操作を示す斜視図である。
【図20】第2の実施の形態の健康器具を椅子に腰掛けて操作する状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
10、100 健康器具
10A、100A 健康器具(左足用)
10B、100B 健康器具(右足用)
20 器具本体
21 指挿入部
22 挿入孔
23 指載置板
23a 斜行辺
23b 把持用孔
23c 一辺
30 ゴムバンド
S 足の親指
Y 足の他の指
【技術分野】
【0001】
本発明は健康器具、さらに詳しくは足先のつぼ(経穴)や神経に刺激を与えることにより、血行を良くして体調を整えると共に、腹筋や足の運動をも図ることができる健康器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の健康ブーム、フィットネスブームによって健康器具の市場は大幅に拡大しており、広範囲な分野において多種多様な商品が開発、販売されるに至っている。その一例としては、例えば次に示すような健康器具が存在する。
【特許文献1】特開2006−6890号公報(第1頁、図1)。
【0003】
前記従来の健康器具は、特開2006−6890号公報記載の図1に示すように、両足で乗れる大きさと強度の一枚板、または、小さな板を、すのこ状に並べた踏み板と、その踏み板の上に取り付けた足の裏を刺激する丸棒と、それらを固定する装置と、踏み板の傾斜角度を可変出来る複数の枕木及びそれを固定する構造と、その全てを収納出来る箱とで構成されており、所定の傾斜角度にセットした踏み板に乗ることで、足の筋を伸ばす効果、及び踏み板の先端部を足指で掴む構造により足裏と足裏の指付け根部分に指圧効果をもたらす複数の効果により健康増進、ダイエット等にも効果を奏するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の健康器具は、全体の構成が複雑であり、また製作費用が嵩むという問題点を有していた。
【0005】
さらに、前記健康器具を使用する場合は、所定の傾斜角度にセットした踏み板に乗らなければならず、足腰の弱い老人や足腰に障害がある障害者等が使用することは困難であった。
【0006】
本発明は、かかる問題点を解消すべくなされたものであり、全体の構成が簡易で、且つ使用者が足腰の弱い老人や足腰に障害がある障害者等であっても容易に使用できて、しかも良好な効能、効果が得られる健康器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の健康器具は、足の親指を挿入する筒状の指挿入部と、該指挿入部に連設して残りの足指を載置する指載置部とを備える健康器具であって、前記各足指を手前側に屈曲運動することができるように前記健康器具を手前側に動かすための把持部を備えてなることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明にあっては、使用者は椅子又は座敷等に座った状態で、前記健康器具の指挿入部を足の親指に挿入し、残りの4本の足指を前記指載置部に乗せた状態で足先に装着して、前記健康器具の把持部を手で持って、足指の付け根部分を中心として手前側に前記健康器具を引き寄せたり戻したりするように操作することで、足指の付け根部分を支点として足指を上下動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧することになる。また、前記健康器具を操作する場合は、右足に装着した前記健康器具を操作する場合は左手で操作を行い、また、左足に装着した前記健康器具を操作する場合は右手で操作を行うので、その結果、運動効果が全身に行き渡り、良好な効能、効果が得られることとなる。
【0009】
請求項2に記載の健康器具は、請求項1に記載の健康器具において、前記載置部に指覆部を覆設したことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明にあっては、使用者は椅子又は座敷等に座った状態で、前記健康器具の指挿入部を足の親指に挿入し、残りの4本の足指を前記指載置部に乗せた状態で足先に装着する場合に、4本の足指が指覆部にて覆われるため、前記健康器具の把持部を手で持って足指の付け根部分を中心として手前側に前記健康器具を引き寄せたり戻したりするように操作し、足指の付け根部分を支点として足指を上下動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧するときに、前記指挿入部に挿入された親指に付け根を中心として上下動するのに加えて、残りの4本の足指も上下動の際に前記指覆部に当たり、適度に上下動を行うことができるので、運動の効果をさらに効率的に行うことができる。
【0011】
請求項3に記載の健康器具は、請求項1または2に記載の健康器具において、前記健康器具を足先に装着するために踵に掛回する伸縮自在の環状ゴム部を、さらに備えてなることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明にあっては、使用者は前記健康器具を足先に装着した状態で、前記環状ゴム部を足の踵に引っ掛けるように掛け回すと、前記健康器具は足先に装着した状態で足先に固定されるので、前記健康器具を操作し易くなる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の健康器具においては、足の親指を挿入する筒状の指挿入部と、該指挿入部に連設して残りの足指を載置する指載置部とを備える健康器具であって、前記各足指を手前側に屈曲運動することができるように前記健康器具を手前側に動かすための把持部を備えているので、使用者は椅子又は座敷等に座った状態で前記健康器具の指挿入部を足の親指に挿入し、残りの4本の足指を前記指載置部に乗せた状態で、前記健康器具を足先に装着して、前記健康器具の把持部を手で持って、足指の付け根部分を中心として手前側に前記健康器具を引き寄せたり戻したりするように操作することで、足指の付け根部分を支点として足指を屈曲運動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧することができ、足指付け根部分に集中するツボを刺激して臓器の活性化及び足の筋肉のストレッチ並びに健康増進効果等を図ることができる。また、前記健康器具は手及び手の指を使用して操作するので、足指付け根部分以外の神経をも刺激し、手の先から足の先まで、全身に亘って効果的な運動が行うことができるとともに、各臓器の健康を維持し、地肌を美しく維持し、吹き出物をできにくくし、化粧乗りを良くすることができる。前記健康器具を操作する場合は、右足に装着した前記健康器具を操作する場合は左手で操作を行い、また、左足に装着した前記健康器具を操作する場合は右手で操作を行うので、その結果、運動効果が全身に行き渡り、良好な効能、効果が得られることとなる。
【0014】
請求項2に記載の健康器においては、請求項1に記載の健康器具において、前記載置部に指覆部を覆設しているので、使用者は椅子又は座敷等に座った状態で、前記健康器具の指挿入部を足の親指に挿入し、残りの4本の足指を前記指載置部に乗せた状態で足先に装着する場合に、4本の足指が指覆部にて覆われるため、前記健康器具の把持部を手で持って足指の付け根部分を中心として手前側に前記健康器具を引き寄せたり戻したりするように操作し、足指の付け根部分を支点として足指を上下動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧するときに、前記指挿入部に挿入された親指に付け根を中心として上下動するのに加えて、残りの4本の足指も上下動の際に前記指覆部に当たり、適度に上下動を行うことができるので、運動の効果をさらに効率的に行うことができる。
【0015】
請求項2に記載の健康器具においては、請求項1に記載の健康器具において、前記健康器具を足先に装着するために踵に掛回する伸縮自在の環状ゴム部を、さらに備えているので、使用者は前記健康器具を足先に装着した状態で前記環状ゴム部を足の踵に引っ掛けるように掛け回して、前記健康器具を足先に装着した状態で固定するので、前記健康器具を手で動かして操作する場合に、容易に操作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
【0017】
(第1の実施態様)
【0018】
図1乃至図14は本発明に係る第1の実施の態様の健康器具である。
【0019】
図1乃至図2は本発明に係る健康器具の一実施形態を示し、図1は一対の健康器具10を正面側から見た斜視図であり、図2は一対の健康器具10を背面側から見た斜視図である。
【0020】
また、図3は本実施の形態の健康器具の右足用の健康器具10Aの正面図であり、図4は同背面図であり、図5は同平面図であり、図6は同底面図であり、図7は図3のA−A線断面であり、図8は同右側面図であり、図9は図3のB−B線断面であり、図10は図3のC−C線断面図であり、図11は図3のD−D線断面図である。
【0021】
前記各図において、10は健康器具であり、右足用の健康器具10Aと左足用の健康器具10Bとの一対の健康器具からなる。前記各健康器具10A及び10B(以下、「健康器具10A等」という。)は、器具本体20とゴムバンド30とで構成しており、前記器具本体20は、円筒形状の木材と平板状の木材を加工して形成しているが、合成樹脂材によって成型加工しても良い。
【0022】
前記器具本体20は、足の親指を進退自在に挿入できる挿入孔22を穿設している円筒形状の指挿入部21の外周の接線方向であって、他の4本の足指方向に延設する平板状に形成された指載置板23を有しており、該指載置板23は、図3の正面図に示すように、4本の足指の付け根が斜辺23aに当たるように、足指の付け根の方向に沿って斜行(図3の右下方向に斜行)して形成されている。すなわち、前記指載置板23は、前記指挿入部21に足の親指を挿入した状態で前記指載置板23に他の4本の足指の付け根から先が載置するように形成されているのである。
【0023】
前記指挿入部21の挿入孔22は、一般的な成人の足の親指を挿入して進退自在に出し入れできる程度の直径であり、具体的には、前記挿入孔22は32mm前後の直径の孔にて構成される。なお、このサイズは適宜に設定可能であり、また、例えば、男性用と女性用とで寸法を異なったものを用意して、各使用者の足のサイズに合致するものを選択させると良い。
【0024】
前記指載置板23は、平行四辺形状の平板からなり、略中央に平行四辺形状の把持用孔23bを開設しており、前記のとおり、前記指挿入部21の外周の接線方向に延設するように、前記指挿入部21の外周の軸方向に一辺23cを接合固定している。従って、前記接合固定した一辺23cに隣接する斜辺23aは、前述のように、足指の付け根の方向に沿って斜行することとなる。この斜行角度としては、前記一辺23cに対して、(図3の右下方向に)20度が好適であり、より詳細には、例えば10度〜30度の範囲で適宜選択すると良い。
【0025】
前記ゴムバンド30は、切幅が15mm、折径が250mm程度のサイズのゴムバンドであって、前記ゴムバンド30を、扁平状に折った一端を前記把持用孔23bに通した後に他端を前記一端の中に通すことにより、前記器具本体20に固定する。
【0026】
図12は、本健康器具の足先への装着状態を示す斜視図であり、図13は本健康器具の操作を示す斜視図である。
【0027】
本実施形態は以上のような構成からなるので、本健康器具10を使用する場合は、以下のように使用すると良い。先ず、図11に示すように、使用者は、椅子に腰掛けて、又は座敷に座った状態で、足の親指Sを前記指挿入部21の挿入孔22に挿入し、他の4本の足指Yを前記指載置板23に乗せる。そして、前記ゴムバンド30を、足の踵Kに引っ掛けるように掛け回すと共に、足の小指と薬指の間に通して、前記健康器具10Bを足先に装着した状態で固定するのである。
【0028】
次に、図12に示すように、前記把持用孔23bに親指を通して前記健康器具10Bを把持して、手前側に引っ張るように動かし、この動作を反復するのである。そして、前記健康器具10Bを前記のように反復動作させることによって、足指の付け根部分を支点として足指を屈曲運動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧して、足指付け根部分に集中するツボを刺激して臓器の活性化及び足の筋肉のストレッチ並びに健康増進効果等を図ることができるのである。また、前記健康器具は手及び手の指を使用して操作するので、足指付け根部分以外の神経をも刺激し、手の先から足の先まで、全身に亘って効果的な運動が行うことができるとともに、各臓器の健康を維持し、地肌を美しく維持し、吹き出物をできにくくし、化粧乗りを良くすることができるのである。
【0029】
図14は椅子に腰掛けて本健康器具を操作する状態を示す斜視図である。本健康器具を操作する場合は、図14に示すように、右足に装着した前記健康器具10B操作する場合は左手で操作を行い、また、左足に装着した前記健康器具10Aを操作する場合は右手で操作を行うので、その結果、運動効果が全身に行き渡り、良好な効能、効果が得られることとなる。
【0030】
(第2の実施態様)
【0031】
図15乃至図29は本発明に係る第2の実施の態様の健康器具である。なお、第2の実施の態様の健康器具において、第1の実施の態様の健康器具と共通する部分については、同一の番号を付して説明を省略する。
【0032】
図15は、第2の実施の態様に係る一対の健康器具100を正面側から見た斜視図であり、図16は一対の健康器具100を背面側から見た斜視図であり、図17は斜視図である。
【0033】
図15乃至図17に示すように、前記健康器具100は、左足用の100Aと右足用の100Bとからなる。
【0034】
図15乃至図17において、23cは指覆部であり、前記指載置部23bを覆うようにして覆設している。前記指覆部23cは、載置される4本の足指を覆うようにして前記指載置部23bの上部に所定の空隙(足指が挿入できる程度の空間)を設けて覆設されているが、1本乃至3本の足指のみを覆うように形成してもよい。この前記指覆部23cは、前記のように形成されているので、単に前記指載置部23bに載置した4本の足指を覆って保護するだけではなく、後述するように本健康器具100を上下動する場合において、手前側に引き寄せるように動かす場合に、前記4本の足指が前記指載置部23bに抵触して、前記指挿入孔22に挿入した親指と同時に屈曲し、効率よく各足指を動かすことができることとなる。
【0035】
なお、前記ゴムバンド30は前記指載置部23bに巻回して固定したが、前記指覆部23cに巻回して固定してもよい。
【0036】
第2の実施の形態は以上のような構成からなるので、本健康器具100を使用する場合は、以下のように使用すると良い。先ず、図18に示すように、使用者は、椅子に腰掛けて、又は座敷に座った状態で、足の親指Sを前記指挿入部21の挿入孔22に挿入し、他の4本の足指Yを前記指覆部23cと前記指載置板23との間の空隙に挿入して、他の4本の足指Yを前記指載置板23に乗せる。そして、前記ゴムバンド30を、足の踵Kに引っ掛けるように掛け回して、前記健康器具100Bを足先に装着した状態で固定するのである。
【0037】
次に、図19に示すように、前記把持用孔23bに親指を通して前記健康器具100Bを把持して、手前側に引っ張るように動かし、この動作を反復するのである。そして、前記健康器具100Bを前記のように反復動作させることによって、足指の付け根部分を支点として足指を屈曲運動させて、足指の付け根部分にある経穴や神経を中心として押圧して、足指付け根部分に集中するツボを刺激して臓器の活性化及び足の筋肉のストレッチ並びに健康増進効果等を図ることができるのである。このとき、4本の足指も効率よく動かすことができる。また、前記健康器具は手及び手の指を使用して操作するので、足指付け根部分以外の神経をも刺激し、手の先から足の先まで、全身に亘って効果的な運動が行うことができるとともに、各臓器の健康を維持し、地肌を美しく維持し、吹き出物をできにくくし、化粧乗りを良くすることができるのである。
【0038】
図20は椅子に腰掛けて本健康器具を操作する状態を示す斜視図である。本健康器具を操作する場合は、図20に示すように、右足に装着した前記健康器具100Bを操作する場合は左手で操作を行い、また、左足に装着した前記健康器具100Aを操作する場合は右手で操作を行うので、その結果、運動効果が全身に行き渡り、良好な効能、効果が得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る一対の健康器具10を正面側から見た斜視図である。
【図2】同一対の健康器具10を背面側から見た斜視図である。
【図3】同健康器具の右足用の健康器具10Aの正面図である。
【図4】同背面図である。
【図5】同平面図である。
【図6】同底面図である。
【図7】図3のA−A線断面である。
【図8】同右側面図である。
【図9】図3のB−B線断面である。
【図10】図3のC−C線断面図である。
【図11】図3のD−D線断面図である。
【図12】本健康器具の足先への装着状態を示す斜視図である。
【図13】本健康器具の操作を示す斜視図である。
【図14】椅子に腰掛けて本健康器具を操作する状態を示す斜視図である。
【図15】本発明に係る第2の実施の形態の一対の健康器具100を正面側から見た斜視図である。
【図16】同一対の健康器具100を背面側から見た斜視図である。
【図17】同健康器具100の斜視図である。
【図18】第2の実施の形態の健康器具の足先への装着状態を示す斜視図である。
【図19】第2の実施の形態の健康器具の操作を示す斜視図である。
【図20】第2の実施の形態の健康器具を椅子に腰掛けて操作する状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
10、100 健康器具
10A、100A 健康器具(左足用)
10B、100B 健康器具(右足用)
20 器具本体
21 指挿入部
22 挿入孔
23 指載置板
23a 斜行辺
23b 把持用孔
23c 一辺
30 ゴムバンド
S 足の親指
Y 足の他の指
【特許請求の範囲】
【請求項1】
足の親指を挿入する筒状の指挿入部と、該指挿入部に連設して残りの足指を載置する指載置部とを備える健康器具であって、前記各足指を手前側に屈曲運動することができるように前記健康器具を手前側に動かすための把持部を備えてなることを特徴とする健康器具。
【請求項2】
前記載置部に指覆部を覆設したことを特徴とする請求項1に記載の健康器具。
【請求項3】
前記健康器具を足先に装着するために踵に掛回する伸縮自在の環状ゴム部を、さらに備えてなることを特徴とする請求項1または2に記載の健康器具。
【請求項1】
足の親指を挿入する筒状の指挿入部と、該指挿入部に連設して残りの足指を載置する指載置部とを備える健康器具であって、前記各足指を手前側に屈曲運動することができるように前記健康器具を手前側に動かすための把持部を備えてなることを特徴とする健康器具。
【請求項2】
前記載置部に指覆部を覆設したことを特徴とする請求項1に記載の健康器具。
【請求項3】
前記健康器具を足先に装着するために踵に掛回する伸縮自在の環状ゴム部を、さらに備えてなることを特徴とする請求項1または2に記載の健康器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−28505(P2009−28505A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−97522(P2008−97522)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(596124863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(596124863)
【Fターム(参考)】
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