光学チップ間相互連結のための製造可能なコネクタ化プロセス
光学パッケージ(100)は、光電気素子(104)と、内部にトレンチ(214)を有する基板(102)と、トレンチ内に位置付けられる導波管配列(114)と、基板の縁部又はその付近に取り付けられ、且つ、導波管配列の幅に亘る蓋(216)とを含み、トレンチ(214)は、基板(102)の縁部まで延び、導波管配列(114)は、基板(102)の縁部まで延び、蓋(216)は、底部(406)を有する凹部(404)を含み、底部(406)は、導波管配列(114)の表面(704)と直接的に接触する。蓋(116)及び基板(102)は、光学パッケージ(100)を他の構成素子に光学的に接続するためのコネクタ(118)を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施態様は、概ね、光学パッケージに関し、具体的には、他の光学装置に直ちに接続可能であるようコネクタ化される光学パッケージに関するが、それらに限定的されない。
【背景技術】
【0002】
電子装置はしばしば多くのモジュールで構成され、それらは電子装置全体が設計されるタスクを達成するよう組み立てられる。装置の正しい機能は、装置を作り上げるモジュール間の広範な通信をしばしば要求する。多くの装置において、モジュール間の通信は、電気信号を使用して行われる。しかしながら、電気通信は、通信速度が増大すると、帯域幅限界に達する。光通信が電気通信の魅力的な代替手段として出現している。何故ならば、それは電気通信と同一の帯域幅問題を被らないからである。
【0003】
しかしながら、その利点にも拘わらず、装置内の素子間の光通信には、その独自の一連の挑戦がある。モジュラー装置設計の利点の一部は、個々のモジュールが、容易に装着され、且つ、取替又はアップグレードのために容易に取り外され得ることである。光学的に通信するモジュールが含まれる場合、モジュラー設計によって持ち込まれる1つの挑戦は、個々のモジュールをどのように「コネクタ化」し、必要なときに、それらが装置に容易に挿入され接続され且つ装置から取り外されるよう、各モジュールに1つ又はそれよりも多くの分離可能なインターフェースをどうのようにもたらすかである。
【0004】
現在の1つのアプローチは、既にコネクタ化された導波管を事前製造し、それをパッケージ基板の頂面上に実装することである。事前製造されたコネクタ化された導波管は、可撓な導波管の端部に取り付けられる剛的なコネクタを有する。既にコネクタ化された導波管をモジュールに取り付けることは、剛的なコネクタ及び可撓な導波管の両方を含む構成素子のモジュール上(普通はモジュールの一部である基板上)での正確な位置決めを必要とする。これは著しい製造上の困難を示す。何故ならば、主として、モジュールを製造するために使用される機械が、普通、剛的な構成素子又は可撓な構成素子だけを処理し得るが、剛的な部分及び可撓な部分の両方を含む構成素子は処理し得ないからである。一部の場合には、機械は剛的な部分及び可撓な部分の両方を含む構成素子を処理するよう製造され得るが、これはモジュールを製造するコストを著しく増大し、コネクタがモジュールに取り付けられ得る正確性(即ち、寸法的な許容差)に著しい影響を及ぼす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術の問題点を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の非限定的且つ非網羅的な実施態様が、以下の図面を参照して記載される。図面において、同等の参照番号は、特段の定めのない限り、多様な図面を通じて同等の部分を示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
パッケージレベル光学的相互連結のための装置及び方法の実施態様がここに記載される。以下の記載において、本発明の実施態様の完全な理解をもたらすために、多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者は、1つ又はそれよりも多くの具体的な詳細なしに、或いは、他の方法、構成素子、材料等を備えて、本発明の他の実施態様を実施し得ることを認識しよう。他の例では、周知の構造、材料、又は、動作は詳細に示されないが、それにも拘わらず、この記載の範囲内に含まれる。
【0008】
この明細書を通じた「1つの実施態様」又は「ある実施態様」への言及は、実施態様に関連して記載される具体的な機能、構造、又は、特徴が、本発明の少なくとも1つの実施態様に含まれることを意味する。よって、この明細書中の「1つの実施態様において」或いは「ある実施態様において」という句の出現は、必ずしも全て同一の実施態様を言及しない。さらに、具体的な機能、構造、又は、特徴を、1つ又はそれよりも多くの実施態様中に如何なる適切な方法でも組み合わせ得る。
【0009】
図1は、本発明のコネクタの実施態様を含む光学パッケージ100の、ある実施態様を例証している。光学パッケージ100は、基板102を含み、基板上には、光学ダイ104と、コンデンサ110及び無線周波数(FR)コネクタ112のような、様々な支持構成素子とが実装されている。コンデンサ110は、ダイ104に接続され、同様に、RFコネクタ112は、光学ダイ104に接続されている。他の実施態様において、光学パッケージ100は、より多くの、より少ない、或いは、異なる構成素子を含み得る。
【0010】
光学ダイ104は、一般的に、基板102に実装されるフリップチップであり、光学ダイ104の下から基板の縁部116に延在する光学導波管配列114を通じて光信号を送受信する。光学パッケージ100がより大きなシステムの一部を形成し、そのようなシステムに容易に挿入され且つ容易に取り外されることを可能にするために、導波管配列114が他の装置の対応する導波管配列に容易に接続され或いは分離されることを許容する分離可能なインターフェースがなければならない。他の構成素子へのこの分離可能な接続は、基板102の縁部116又はその付近に位置付けられ且つ実装される1つ又はそれよりも多くのコネクタ118を通じて達成される。図示の実施態様において、コネクタ118は、一対の整列孔126をその中に有する雌コネクタである。光学パッケージ100を他の光学構成素子に接続するために、雄コネクタ120上の整列ピン124が雌コネクタ118内の整列孔126と結合するよう、対応する外部の雄コネクタ120が雌コネクタ118と結合される。他の実施態様において、コネクタ118は雄コネクタであり得るのに対し、コネクタ120は雌コネクタであり得る。コネクタ118及び120が結合されるや否や、光信号は、導波管配列114によって光学ダイ104からコネクタ118に伝えられ得る。光学パッケージ100が使用されるシステムの他の部分への伝送のために、光信号は、そこで外部導波管配列122内に移動される。代替的に、外部信号は、コネクタ120で外部導波管配列122から受信され得る。外部信号は、そこでコネクタ118を通じて導波管配列114に、さらに、光学ダイ104に移動される。
【0011】
図2Aは、図1中の断面線A−Aに実質的に沿って取られた断面図であり、コネクタ118の実施態様の詳細を例証している。コネクタ118は、基板102の縁部116又はその付近に位置付けられている。図示の実施態様において、基板102は、複数の材料層、例えば、コア202、コア上に配置された中間層誘電体204、中間層誘電体204上に配置された伝導層206、及び、伝導層206上に配置されたソルダレジスト層208を含む。基板の1つの実施態様において、コア202は、半導体(例えば、シリコン)、有機材料(例えば、ビスマレイミドトリアジン)、セラミック材料(例えば、高温又は低温共焼成セラミック)、又は、金属のような、単一材料を含み得るし、或いは、異なる材料の複数の異なる層を含み得る。1つの実施態様では、例えば、コア202は、コアの両側上に層状にされた誘電体及び伝導体の交互層を備えるコア層を含み得る。伝導層206はベース基板上に堆積される。1つの実施態様において、伝導層は銅(Cu)から成るが、代替的な実施態様において、それは金(Au)、銀(Ag)、又は、アルミニウム(Al)のような他の伝導材料、並びに、他の金属、又は、金属の組み合わせ若しくは合金を含み得る。伝導層206のために、伝導性非金属も使用し得る。基板へのフリップチップ結合又は他の接続からのソルダの影響に抗するために、ソルダレジスト層208は伝導性層206上に堆積される。換言すれば、ソルダレジスト層208は、ソルダと伝導層206との間の望ましくない接触を防止する。他の実施態様において、基板102は、より多くの或いはより少ない数の層を含み得るし、前記されたものと異なる順序で層状にされた異なる材料を含み得る。
【0012】
基板102は、基板の1つ又はそれより多くの層、この場合には、ソルダレジスト層208及び伝導層206内に形成されたトレンチ214を含む。図示の実施態様において、トレンチ214は、ソルダレジスト層208及び伝導層206内にパターン化されてエッチング処理されている。しかしながら、エッチング処理は、トレンチを形成する1つの方法であるに過ぎない。他の実施態様において、ソルダマスクは、トレンチ地域を回避して選択的に印刷され得るし、或いは、材料は、ミクロ機械加工又はレーザ切除によって除去され得る。トレンチ214の幅は、導波管配列114がトレンチ内に位置付けられるのを許容するよう選択され、トレンチの高さは、導波管配列114の長さの少なくとも一部を収容するよう計算される。1つの実施態様において、導波管配列114は、トレンチ内に位置付けられ、接着剤212の層を使用して所定位置に固定されるが、他の実施態様において、導波管配列は、他の手段によって、トレンチの底部に固定され得るし、或いは、トレンチの他の部分に固定され得る。コネクタ118を完成するために、フェルール216が、導波管配列114上に直接的に位置付けられ、接着剤210を介して基板102に固定される。整列孔126を備えるフェルール216は、導波管配列114を、それが結合される外部導波管配列122(図1を参照)と整列する働きをする。導波管配列114及びフェルール216のさらなる詳細は、図3及び4と関連して以下に記載される。
【0013】
図2Bは、コネクタ118の代替的な実施態様を例証しており、そこでは、導波管配列114は基板102と一体化される、即ち、別個に製造され、次に、接着剤212の層を介して基板102に取り付けられるというよりもむしろ、導波管配列114は、コア202上に層204,206,208を積み上げるプロセスの一部として基板内に製造される。そのような導波管統合は、コネクタ118の製造可能性を向上し得る。
【0014】
図3は、導波管配列114の実施態様の構造の2つの図面を例証している。導波管配列114は幅γを有し、被覆層304内に埋め込まれた1つ又はそれよりも多くの個々の導波管302を含む。導波管配列114の両端部で、各導波管302は開口を形成し、光信号はそこを通じて導波管に進入し且つ出ることができる。図示された実施態様において、個々の導波管302は、導波管の実質的に中間にある直線に沿って規則的に離間し、導波管の中心線308について実質的に対照的でもある。しかしながら、導波管配列114の他の実施態様において、光学導波管は異なって配置され得る。例えば、光学導波管は、それらが直線に沿わないよう位置付けられ得るし、不規則的に離間し得るし、或いは、それらの双方であり得る。他の実施態様において、導波管は、光信号を経路指定するために、1つ又はそれよりも多くの屈曲部を含み得る。導波管配列114は、配列の一方又は両方の側に配置された1つ又はそれよりも多くの基準マーク306も含む。図示された実施態様において、基準マークは被覆304上にあり、導波管の中心線308に沿って位置付けられているが、他の実施態様において、基準マークは導波管上のどこにでも配置され得る。基準マークは、スクリーン印刷、エッチング処理、成形、若しくは、他の技法、又は、当該技術分野において既知の技法の組み合わせを用いて、導波管上に配置され得る。
【0015】
図4は、フェルール216の実施態様の構造を示す2つの図面を例証している。フェルール216は全長Lを有し、一方の側に凹部404を備えた実質的に矩形の断面を有する。凹部404は幅Wを有し、フェルール216の全長Lに沿って走っている。幅Wは、少なくとも導波管配列114の幅γほどであるよう選択される。凹部404は、一対の支持部402によって2つの側部で境界付けられ、1つ又はそれよりも多くの基準マークが配置される底部406を有する。図示された実施態様において、基準マーク408は、フェルール216の中心線410に沿って、凹部404の底部406上に位置付けられているが、他の実施態様において、基準マークは、フェルール上のどこにでも配置され得る。基準マーク408は、レーザ機械加工、エッチング処理、成形、若しくは、他の技法、又は、当該技術分野において既知の技法の組み合わせを用いて、コネクタ上に配置され得る。図示の実施態様において、フェルールは雌であり、結合する雄コネクタから整列ピン124を受容する一対の整列孔126を含む(図1を参照)。しかしながら、他の実施態様において、フェルール216は雄であり、コネクタ120は雌であり得る。1つの実施態様において、フェルール216は、精密成形された、例えば、射出成形されたポリマーを使用して形成される。トランスファー成形技法は、低成形収縮を伴うより新しい熱硬化性ポリマーと組み合わされて、僅かミクロンのオーダの寸法許容差を備えるフェルールをもたらし得る。しかしながら、異なる実施態様において、異なる材料及び製造技法を使用し得る。
【0016】
図5乃至8は、コネクタ118の実施態様を構成するためのプロセスの実施態様を例証している。図5は、開始点を例証しており、それは、図1と関連して上記されたように、トレンチ214を内部に備える基板102を有することである。図示された実施態様において、トレンチ214は、ソルダレジスト層208及び伝導層206内にパターン化されてエッチング処理されている。しかしながら、エッチング処理は、トレンチを形成する1つの方法であるに過ぎない。他の実施態様において、ソルダマスクは、トレンチ地域を回避して選択的に印刷され得るし、或いは、材料はミクロ機械加工又はレーザ切除によって除去され得る。
【0017】
図6は、トレンチ214内の導波管配列114の配置を例証している。接着剤212の層が、トレンチ内に導波管配列114を固定し、組立中及びその後の両方で、その位置を維持する。1つの実施態様において、接着剤212は、先ず、トレンチ内に配置され、導波管配列114は、例えば、導波管配列114のような可撓素子と適合する既知のピックアンドプレース技法を使用して、トレンチ内に並びに接着剤上に配置されて位置付けられる。他の実施態様において、導波管配列114は、解放層上に紫外線(UV)又は熱硬化性粘着膜を備え得るし、ラベルが現在ピックアンドプレースされるのと同一の方法でピックアンドプレースされ得る。導波管配列114は、導波管及びフェルール216を適切に整列するのを助ける1つ又はそれよりも多くの基準マーク306も含む。基準マーク306は、図1に示されるような導波管とダイ104との光学的結合を容易化するために、1つ又はそれよりも多くの基準マークを含み得る導波管及び基板102を整列するのを助けるためにも使用され得る。
【0018】
図7は、基板102上へのフェルール216の配置を例証している。フェルール216は、一対の支持部402を含み、それらの間には凹部404がある。次いで、凹部404は、その上に位置付けられた基準マーク408を備える底部406を有する。導波管配列114がトレンチ214内に固定された後、UV又は熱硬化性接着剤のような接着剤702のビードが、トレンチの両側上に計量分配される。フェルール216は、導波管配列114の上に位置付けられ、フェルールを導波管と実質的に整列するために、フェルール上の基準マーク408が導波管上の基準マーク306と共に使用されるよう整列される。1つの実施態様において、基準マークは、ニューハンプシャー州LodonderryのBesi Die HandlingからのM9シリーズボンダーのようなスプリット光学素子システムを使用して整列される。図示された実施態様において、基準マーク306は、導波管配列114の中心線に沿ってあり、基準マーク408は、フェルール216の中心線に沿ってあるので、フェルール及び導波管の整列は、基準マークを正確に整列することによって達成される。しかしながら、他の実施態様において、フェルール216上の基準マーク408は、導波管配列114上の基準マーク306から位置ずれされ得る。その場合には、基準マーク間の正しい位置ずれが既知である限り、フェルール及び導波管上に位置付けられる基準マーク306及び408は無関係である。さらに他の実施態様では、基板上に基準マークがあり得る。この場合には、フェルール216及び導波管配列114の両方の上にある基準マークは、基板上の基準マークに対して整列され、その結果、フェルールと導波管配列との間の適切な整列が得られる。
【0019】
フェルール216及び導波管配列114が実質的に整列されるや否や、フェルール216は接着剤ビード702上に降下され、凹部404の底部406を導波管配列114の表面704と直接的に接触するよう押し込むよう、力がコネクタに加えられる。接着剤又は他の材料が、底部406と表面704との間に挿入されないので、導波管は、整列孔126とのフェルール216の配置のための精密な機械的ストップとして機能する。UV硬化性接着剤の場合には、力がコネクタを保持している間、接着剤を本質的に瞬間的に部分的に硬化するために、UV光が接着剤上に照射され得る。部分的に硬化された接着剤は、コネクタを所定位置に保持する。熱硬化後ステップが、接着材料702を完全に硬化するために概ね必要とされる。硬化後ステップは、バッチプロセスであり、多くのユニットがバッチ炉内で一度に処理され得る。もし、結合が完了した後、導波管配列114及びフェルール216の端部が基板102の縁部と面一でないならば、結合するコネクタとのより良好な接続が達成され得るよう、組立体全体の縁部は、それらを面一にするために研磨され得る。図8は、図2に関連した上記されたような、その完成形態にあるコネクタを例証している。
【0020】
図9は、フェルール216と導波管配列114との間の整列を例証している。コネクタ120がコネクタ118にプラグインされるときに(図1を参照)、導波管配列114が外部導波管配列122と適切に結合するのを保証するために、フェルール216は、導波管配列114と適切に整列されなければならず、整列孔126の中心と個々の導波管302が分配される線との間の距離Δは、結合するコネクタ120上の均等な寸法と適合しなければならないことを意味する。同様に、整列孔126の中心と導波管配列114の中心線との間の距離βは、コネクタ120上の対応する寸法と適合しなければならない。
【0021】
適合距離Δは、導波管配列114の表面704と直接的に接触するコネクタの凹部404の底部406を有することによって達成される。フェルール216は、±2ミクロンの許容差に概ね構築され得ると同時に、被膜304の厚さも±2ミクロンの許容差に構築され得る。2つの表面を互いに直接的に接触するよう配置することによって、許容差増大は最小限化され、距離Δは極めて正確に制御され得る。フェルール216及び導波管配列114の横方向整列、即ち、適合距離βは、上記のように、両方の構成素子上に見られる基準マークを使用して達成される。基準マークを、それらを整列する精密光学素子と共に使用することによって、距離は極めて正確に制御され得る。距離Δ及びβは、それらが結合するコネクタ上の対応する寸法と適合する限り、如何なる具体的な値でもある必要はない。図示される実施態様において、Δは正の値を有するが、他の実施態様において、それは異なる値を取り得る。例えば、周知の多端子(MT)型コネクタにおいて、導波管は案内孔と正確に整列されるので、Δはゼロと実質的に等しい値を有する。
【0022】
不整列が等しいサイズの開口を横断して対角線に起こる最悪の不整列シナリオの場合には、外部導波管配列122内の導波管と導波管配列114内の導波管との間の全体的な不整列は、約5ミクロンである。両方の配列内の個々の導波管が多モードであり、且つ、約50ミクロンの開口サイズを有する導波管配列114及び122の実施態様において、不整列は、パッケージ100のような光学パッケージのための光学リンクバジェットの十分内側にある受容可能な損失をもたらす。これらの許容差を備えることで、1つの配列内の導波管がより大きな開口を有する導波管に結合され、且つ、配列によって伝達される光信号がより小さな開口からより大きな開口に進行する実施態様において、不整列に起因する損失を完全に解消し得る。例えば、50ミクロン開口から55ミクロン開口又は45ミクロン開口から50ミクロン開口の5ミクロンの不整列は、不整列に起因する信号損失を全くもたらさない。
【0023】
図10は、コネクタ組立体の代替的な実施態様1000の構造を例証している。コネクタ組立体1000は、コネクタ組立体118(図2を参照)と設計が類似しているが、より低いプロファイルを有するよう設計されている。換言すれば、基板の表面より上のフェルール216の高さhはより小さいので、全体的厚さHは減少されている。コネクタ組立体118と同様に、コネクタ組立体1000は、多層基板102の少なくとも1つの層内に形成されたトレンチ内に位置付けられた導波管配列を有する。しかしながら、コネクタ組立体118と異なり、コネクタ組立体1000は、導波管配列114が配置されるトレンチ214に隣接して、一対のフェルールトレンチ1002を含む。フェルールトレンチは、トレンチ214に隣接した基板の縁部に形成され、フェルール216(図4を参照)の長さLに対応する長さを有し、且つ、フェルールの支持部402を収容するよう設計された幅を有する。フェルールトレンチ1002の深さは、フェルール216の寸法によって、並びに、コネクタ1000のプロファイル要件によって決定される。コネクタ1000は、フェルールの支持部402が、基板表面上に配置される代わりにフェルールトレンチ1002内に挿入される点を除き、コネクタ118(図5乃至8を参照)と殆ど同じように製造される。フェルール支持部402は、1つの実施態様では支持部402の挿入前にトレンチ内に計量分配される接着剤1004を使用して、フェルールトレンチ1002内に固定される。コネクタ組立体118と同様に、導波管配列は、接着剤層212を介して基板に取り付けられるよりもむしろ、基板102と一体化され得る。
【0024】
図11は、コネクタ1100の代替的な実施態様の構造を例証している。コネクタ1100は、コネクタ1000と構造が実質的に類似している。コネクタ1100とコネクタ1000との間の主要な相違は、コネクタ1100は、基板102がフェルール216内の凹部404の深さよりも薄い場合のために設計されていることである。そのような場合には、コネクタ1000のフェルールトレンチ1002は、基板102の厚さ全体を通じて延びる一対のフェルールスロット1102によって置換されている。他の特徴において、フェルールスロット1102は、フェルールトレンチ1002と類似している。即ち、フェルールスロットは、基板の縁部でトレンチ214に隣接して位置付けられ、フェルール216(図4を参照)の長さLに対応する長さを有し、且つ、フェルールの支持部402を収容するよう設計された幅を有する。フェルール支持部402がスロット1102内に挿入されると、それらは、接着剤1104をスロット内並びに基板の片面又は両面に塗布することによって、所定位置に固定される。
【0025】
図12及び13は共に、図1に示されるコネクタ118及び120のような結合コネクタを結合するために使用可能な保持機構1200の実施態様を例証している。図12は、コネクタ組立体118への外部コネクタ120の結合を例証している。2つを接続するために、外部コネクタ120上の整列ピン124は、コネクタ118のフェルール216上の対応する整列孔126内に挿入される。外部コネクタ120は、導波管配列114内の個々の導波管が外部導波管配列122内のそれらの対応する導波管と結合するまで、コネクタ組立体に向かって押し付けられる。2つのコネクタがそららの最終位置にあるや否や、光学接続が維持されるようコネクタを一体に保持するために、クランプ1200が使用される。クランプ1200は、一方の端部に一対のフック1202を含み、他方の端部に、1つ又はそれよりも多くのバネ1204を含む。1つの実施態様において、クランプ1200は金属から成るが、他の実施態様において、それは他の材料からも成り得る。2つのコネクタ118及び120が結合されるや否や、クランプの一端上のフック1202が、フェルール216の後方にある孔又はスロット1206内に挿入される。
【0026】
図13は、クランプ1200によって結合された、組み立てられた接続を示している。クランプ1200は、バネ1204がコネクタの前方端部と係合し、フック1202がコネクタの後方端部と係合するまで、結合されたコネクタ上に降下される。その場合には、バネの力は、クランプ1200がコネクタを一体に保持することを許容する。
【0027】
図14は、本発明を含む光学システム1400の実施態様を例証している。システム1400は、基板1402にフリップチップ実装されたフリップチッププロセッサ1404を含む。1つの実施態様において、基板1404は、装置100に関連して記載された基板102と類似する構造を有し得る。プロセッサ1404は、一対の光学地域を含むフリップチップダイを含み、光学地域は、光源、光学検出器、結合素子、及び、類似物を含み得る。
【0028】
プロセッサ1404は、記憶装置1406に結合され、記憶装置は、様々な実施態様において、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、フラッシュランダムアクセスメモリ(RAM)、及び、類似物のようなメモリであり得る。プロセッサ1404は、入力/出力装置1408にも結合され、入力/出力装置は、プロセッサがシステム外部の装置と指令及びデータを送受信するのを許容する。この実施態様ではプロセッサ1404に電気的に結合されるように示されているが、代替的な実施態様において、記憶装置1406及び入力/出力装置1408は、プロセッサに光学的に結合され得る。また、記憶装置1406及び入力/出力装置1408をプロセッサ1404と同一の基板1402上に実装する必要はない。
【0029】
プロセッサ1404は、導波管1412によって、他のフリップチップダイ1410に結合されている。フリップチップダイ1410は、プロセッサ1404と同一の基板1402上にある。プロセッサ1404は、導波管1416及びコネクタ1420を介して外部光学パッケージ1418にも結合されている。外部光学パッケージ1418は、基板1428上に実装されたフリップチップダイ1426を含む。導波管配列1424が、ダイ1426を基板の縁部上のコネクタ1422に接続している。光学パッケージ1418の構造は、光学パッケージ100の構造と類似しており、具体的には、コネクタ1422は、前記コネクタ実施態様のいずれとも類似する構造を有し得る。ダイ1426は、コネクタ1420をコネクタ1422に接合することによって、プロセッサ1404に結合されるので、信号は導波管配列1416から導波管配列1424内に、或いは、導波管配列1424から導波管配列1416内に、或いは、両方向に進行し得る。
【0030】
装置1400の1つの動作モードにおいて、プロセッサは、記憶装置1406から指令又はデータを読み取り、或いは、入力/出力装置1408から指令又はデータを受信する。プロセッサは、データ又は指令に関するある動作を遂行し、データ又は指令を導波管1412,1416,1424を介してダイ1410及び1426の一方又は両方に光学的に伝達する。次に、光学ダイ1410及び1414は、データ又は指令に関するさらなる動作を遂行し得る。ダイ1426の場合には、データ又は指令を導波管1430及びコネクタ1432を介して他のダイに伝送することを含む。第二の動作モードにおいて、プロセッサ1404は、それぞれ導波管1412及び1416を介してダイ1410及び1426の1つ又はそれよりも多くからデータを光学的に受信する。次に、プロセッサは、この情報を記憶装置1406内に記憶するか、或いは、それを入力/出力装置1408に送信する。
【0031】
本発明の例証された実施態様の上記の記載は、要約に記載されるものも含めて、網羅的であったり或いは開示された精密な形態に限定することが意図されない。本発明の具体的な実施態様及び実施例が例証的な目的のためにここに記載されているが、当業者が認識するであろうように、本発明の範囲内で多様な均等な変更が可能である。これらの変更は、上記の詳細な記載の観点においてなされ得る。
【0032】
以下の請求項において使用される用語は、本発明を本明細書及び請求項中に開示された具体的な実施態様に限定するよう解釈されるべきではない。むしろ、本発明の範囲は、以下の請求項によって専ら決定されるべきであり、それらは請求項解釈の確立された原則に従って解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施態様を含む光学パッケージの実施態様を示す上面図である。
【図2A】図1中の断面線A−Aに実質的に沿って取られた、本発明の組み立てられたコネクタの実施態様を示す側断面図である。
【図2B】図1中の断面線A−Aに実質的に沿って取られた、本発明の組み立てられたコネクタの代替的な実施態様を示す側断面図である。
【図3】本発明と共に使用可能な導波管配列の実施態様を示す側面図及び平面図である。
【図4】本発明と共に使用可能なフェルールの実施態様を示す側面図及び平面図である。
【図5】本発明のコネクタの実施態様を組み立てるプロセスの実施態様を示す側面図である。
【図6】本発明のコネクタの実施態様を組み立てるプロセスの実施態様を示す側面図である。
【図7】本発明のコネクタの実施態様を組み立てるプロセスの実施態様を示す側面図である。
【図8】本発明のコネクタの実施態様を組み立てるプロセスの実施態様を示す側面図である。
【図9】本発明のコネクタ及び導波管の実施態様を示す正面図であり、コネクタ及び導波管の横方向及び垂直整列を例証している。
【図10】本発明のコネクタの代替的な実施態様を示す側面図である。
【図11】本発明のコネクタの他の代替的な実施態様を示す側面図である。
【図12】本発明のコネクタの実施態様と外部光学装置との間の接続を維持するための保持機構の実施態様を示す側面図である。
【図13】本発明のコネクタの実施態様と外部光学装置との間の接続を維持するための保持機構の実施態様を示す側面図である。
【図14】本発明に従ったコネクタの実施態様を含むシステムの実施態様を示す平面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施態様は、概ね、光学パッケージに関し、具体的には、他の光学装置に直ちに接続可能であるようコネクタ化される光学パッケージに関するが、それらに限定的されない。
【背景技術】
【0002】
電子装置はしばしば多くのモジュールで構成され、それらは電子装置全体が設計されるタスクを達成するよう組み立てられる。装置の正しい機能は、装置を作り上げるモジュール間の広範な通信をしばしば要求する。多くの装置において、モジュール間の通信は、電気信号を使用して行われる。しかしながら、電気通信は、通信速度が増大すると、帯域幅限界に達する。光通信が電気通信の魅力的な代替手段として出現している。何故ならば、それは電気通信と同一の帯域幅問題を被らないからである。
【0003】
しかしながら、その利点にも拘わらず、装置内の素子間の光通信には、その独自の一連の挑戦がある。モジュラー装置設計の利点の一部は、個々のモジュールが、容易に装着され、且つ、取替又はアップグレードのために容易に取り外され得ることである。光学的に通信するモジュールが含まれる場合、モジュラー設計によって持ち込まれる1つの挑戦は、個々のモジュールをどのように「コネクタ化」し、必要なときに、それらが装置に容易に挿入され接続され且つ装置から取り外されるよう、各モジュールに1つ又はそれよりも多くの分離可能なインターフェースをどうのようにもたらすかである。
【0004】
現在の1つのアプローチは、既にコネクタ化された導波管を事前製造し、それをパッケージ基板の頂面上に実装することである。事前製造されたコネクタ化された導波管は、可撓な導波管の端部に取り付けられる剛的なコネクタを有する。既にコネクタ化された導波管をモジュールに取り付けることは、剛的なコネクタ及び可撓な導波管の両方を含む構成素子のモジュール上(普通はモジュールの一部である基板上)での正確な位置決めを必要とする。これは著しい製造上の困難を示す。何故ならば、主として、モジュールを製造するために使用される機械が、普通、剛的な構成素子又は可撓な構成素子だけを処理し得るが、剛的な部分及び可撓な部分の両方を含む構成素子は処理し得ないからである。一部の場合には、機械は剛的な部分及び可撓な部分の両方を含む構成素子を処理するよう製造され得るが、これはモジュールを製造するコストを著しく増大し、コネクタがモジュールに取り付けられ得る正確性(即ち、寸法的な許容差)に著しい影響を及ぼす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術の問題点を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の非限定的且つ非網羅的な実施態様が、以下の図面を参照して記載される。図面において、同等の参照番号は、特段の定めのない限り、多様な図面を通じて同等の部分を示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
パッケージレベル光学的相互連結のための装置及び方法の実施態様がここに記載される。以下の記載において、本発明の実施態様の完全な理解をもたらすために、多くの具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者は、1つ又はそれよりも多くの具体的な詳細なしに、或いは、他の方法、構成素子、材料等を備えて、本発明の他の実施態様を実施し得ることを認識しよう。他の例では、周知の構造、材料、又は、動作は詳細に示されないが、それにも拘わらず、この記載の範囲内に含まれる。
【0008】
この明細書を通じた「1つの実施態様」又は「ある実施態様」への言及は、実施態様に関連して記載される具体的な機能、構造、又は、特徴が、本発明の少なくとも1つの実施態様に含まれることを意味する。よって、この明細書中の「1つの実施態様において」或いは「ある実施態様において」という句の出現は、必ずしも全て同一の実施態様を言及しない。さらに、具体的な機能、構造、又は、特徴を、1つ又はそれよりも多くの実施態様中に如何なる適切な方法でも組み合わせ得る。
【0009】
図1は、本発明のコネクタの実施態様を含む光学パッケージ100の、ある実施態様を例証している。光学パッケージ100は、基板102を含み、基板上には、光学ダイ104と、コンデンサ110及び無線周波数(FR)コネクタ112のような、様々な支持構成素子とが実装されている。コンデンサ110は、ダイ104に接続され、同様に、RFコネクタ112は、光学ダイ104に接続されている。他の実施態様において、光学パッケージ100は、より多くの、より少ない、或いは、異なる構成素子を含み得る。
【0010】
光学ダイ104は、一般的に、基板102に実装されるフリップチップであり、光学ダイ104の下から基板の縁部116に延在する光学導波管配列114を通じて光信号を送受信する。光学パッケージ100がより大きなシステムの一部を形成し、そのようなシステムに容易に挿入され且つ容易に取り外されることを可能にするために、導波管配列114が他の装置の対応する導波管配列に容易に接続され或いは分離されることを許容する分離可能なインターフェースがなければならない。他の構成素子へのこの分離可能な接続は、基板102の縁部116又はその付近に位置付けられ且つ実装される1つ又はそれよりも多くのコネクタ118を通じて達成される。図示の実施態様において、コネクタ118は、一対の整列孔126をその中に有する雌コネクタである。光学パッケージ100を他の光学構成素子に接続するために、雄コネクタ120上の整列ピン124が雌コネクタ118内の整列孔126と結合するよう、対応する外部の雄コネクタ120が雌コネクタ118と結合される。他の実施態様において、コネクタ118は雄コネクタであり得るのに対し、コネクタ120は雌コネクタであり得る。コネクタ118及び120が結合されるや否や、光信号は、導波管配列114によって光学ダイ104からコネクタ118に伝えられ得る。光学パッケージ100が使用されるシステムの他の部分への伝送のために、光信号は、そこで外部導波管配列122内に移動される。代替的に、外部信号は、コネクタ120で外部導波管配列122から受信され得る。外部信号は、そこでコネクタ118を通じて導波管配列114に、さらに、光学ダイ104に移動される。
【0011】
図2Aは、図1中の断面線A−Aに実質的に沿って取られた断面図であり、コネクタ118の実施態様の詳細を例証している。コネクタ118は、基板102の縁部116又はその付近に位置付けられている。図示の実施態様において、基板102は、複数の材料層、例えば、コア202、コア上に配置された中間層誘電体204、中間層誘電体204上に配置された伝導層206、及び、伝導層206上に配置されたソルダレジスト層208を含む。基板の1つの実施態様において、コア202は、半導体(例えば、シリコン)、有機材料(例えば、ビスマレイミドトリアジン)、セラミック材料(例えば、高温又は低温共焼成セラミック)、又は、金属のような、単一材料を含み得るし、或いは、異なる材料の複数の異なる層を含み得る。1つの実施態様では、例えば、コア202は、コアの両側上に層状にされた誘電体及び伝導体の交互層を備えるコア層を含み得る。伝導層206はベース基板上に堆積される。1つの実施態様において、伝導層は銅(Cu)から成るが、代替的な実施態様において、それは金(Au)、銀(Ag)、又は、アルミニウム(Al)のような他の伝導材料、並びに、他の金属、又は、金属の組み合わせ若しくは合金を含み得る。伝導層206のために、伝導性非金属も使用し得る。基板へのフリップチップ結合又は他の接続からのソルダの影響に抗するために、ソルダレジスト層208は伝導性層206上に堆積される。換言すれば、ソルダレジスト層208は、ソルダと伝導層206との間の望ましくない接触を防止する。他の実施態様において、基板102は、より多くの或いはより少ない数の層を含み得るし、前記されたものと異なる順序で層状にされた異なる材料を含み得る。
【0012】
基板102は、基板の1つ又はそれより多くの層、この場合には、ソルダレジスト層208及び伝導層206内に形成されたトレンチ214を含む。図示の実施態様において、トレンチ214は、ソルダレジスト層208及び伝導層206内にパターン化されてエッチング処理されている。しかしながら、エッチング処理は、トレンチを形成する1つの方法であるに過ぎない。他の実施態様において、ソルダマスクは、トレンチ地域を回避して選択的に印刷され得るし、或いは、材料は、ミクロ機械加工又はレーザ切除によって除去され得る。トレンチ214の幅は、導波管配列114がトレンチ内に位置付けられるのを許容するよう選択され、トレンチの高さは、導波管配列114の長さの少なくとも一部を収容するよう計算される。1つの実施態様において、導波管配列114は、トレンチ内に位置付けられ、接着剤212の層を使用して所定位置に固定されるが、他の実施態様において、導波管配列は、他の手段によって、トレンチの底部に固定され得るし、或いは、トレンチの他の部分に固定され得る。コネクタ118を完成するために、フェルール216が、導波管配列114上に直接的に位置付けられ、接着剤210を介して基板102に固定される。整列孔126を備えるフェルール216は、導波管配列114を、それが結合される外部導波管配列122(図1を参照)と整列する働きをする。導波管配列114及びフェルール216のさらなる詳細は、図3及び4と関連して以下に記載される。
【0013】
図2Bは、コネクタ118の代替的な実施態様を例証しており、そこでは、導波管配列114は基板102と一体化される、即ち、別個に製造され、次に、接着剤212の層を介して基板102に取り付けられるというよりもむしろ、導波管配列114は、コア202上に層204,206,208を積み上げるプロセスの一部として基板内に製造される。そのような導波管統合は、コネクタ118の製造可能性を向上し得る。
【0014】
図3は、導波管配列114の実施態様の構造の2つの図面を例証している。導波管配列114は幅γを有し、被覆層304内に埋め込まれた1つ又はそれよりも多くの個々の導波管302を含む。導波管配列114の両端部で、各導波管302は開口を形成し、光信号はそこを通じて導波管に進入し且つ出ることができる。図示された実施態様において、個々の導波管302は、導波管の実質的に中間にある直線に沿って規則的に離間し、導波管の中心線308について実質的に対照的でもある。しかしながら、導波管配列114の他の実施態様において、光学導波管は異なって配置され得る。例えば、光学導波管は、それらが直線に沿わないよう位置付けられ得るし、不規則的に離間し得るし、或いは、それらの双方であり得る。他の実施態様において、導波管は、光信号を経路指定するために、1つ又はそれよりも多くの屈曲部を含み得る。導波管配列114は、配列の一方又は両方の側に配置された1つ又はそれよりも多くの基準マーク306も含む。図示された実施態様において、基準マークは被覆304上にあり、導波管の中心線308に沿って位置付けられているが、他の実施態様において、基準マークは導波管上のどこにでも配置され得る。基準マークは、スクリーン印刷、エッチング処理、成形、若しくは、他の技法、又は、当該技術分野において既知の技法の組み合わせを用いて、導波管上に配置され得る。
【0015】
図4は、フェルール216の実施態様の構造を示す2つの図面を例証している。フェルール216は全長Lを有し、一方の側に凹部404を備えた実質的に矩形の断面を有する。凹部404は幅Wを有し、フェルール216の全長Lに沿って走っている。幅Wは、少なくとも導波管配列114の幅γほどであるよう選択される。凹部404は、一対の支持部402によって2つの側部で境界付けられ、1つ又はそれよりも多くの基準マークが配置される底部406を有する。図示された実施態様において、基準マーク408は、フェルール216の中心線410に沿って、凹部404の底部406上に位置付けられているが、他の実施態様において、基準マークは、フェルール上のどこにでも配置され得る。基準マーク408は、レーザ機械加工、エッチング処理、成形、若しくは、他の技法、又は、当該技術分野において既知の技法の組み合わせを用いて、コネクタ上に配置され得る。図示の実施態様において、フェルールは雌であり、結合する雄コネクタから整列ピン124を受容する一対の整列孔126を含む(図1を参照)。しかしながら、他の実施態様において、フェルール216は雄であり、コネクタ120は雌であり得る。1つの実施態様において、フェルール216は、精密成形された、例えば、射出成形されたポリマーを使用して形成される。トランスファー成形技法は、低成形収縮を伴うより新しい熱硬化性ポリマーと組み合わされて、僅かミクロンのオーダの寸法許容差を備えるフェルールをもたらし得る。しかしながら、異なる実施態様において、異なる材料及び製造技法を使用し得る。
【0016】
図5乃至8は、コネクタ118の実施態様を構成するためのプロセスの実施態様を例証している。図5は、開始点を例証しており、それは、図1と関連して上記されたように、トレンチ214を内部に備える基板102を有することである。図示された実施態様において、トレンチ214は、ソルダレジスト層208及び伝導層206内にパターン化されてエッチング処理されている。しかしながら、エッチング処理は、トレンチを形成する1つの方法であるに過ぎない。他の実施態様において、ソルダマスクは、トレンチ地域を回避して選択的に印刷され得るし、或いは、材料はミクロ機械加工又はレーザ切除によって除去され得る。
【0017】
図6は、トレンチ214内の導波管配列114の配置を例証している。接着剤212の層が、トレンチ内に導波管配列114を固定し、組立中及びその後の両方で、その位置を維持する。1つの実施態様において、接着剤212は、先ず、トレンチ内に配置され、導波管配列114は、例えば、導波管配列114のような可撓素子と適合する既知のピックアンドプレース技法を使用して、トレンチ内に並びに接着剤上に配置されて位置付けられる。他の実施態様において、導波管配列114は、解放層上に紫外線(UV)又は熱硬化性粘着膜を備え得るし、ラベルが現在ピックアンドプレースされるのと同一の方法でピックアンドプレースされ得る。導波管配列114は、導波管及びフェルール216を適切に整列するのを助ける1つ又はそれよりも多くの基準マーク306も含む。基準マーク306は、図1に示されるような導波管とダイ104との光学的結合を容易化するために、1つ又はそれよりも多くの基準マークを含み得る導波管及び基板102を整列するのを助けるためにも使用され得る。
【0018】
図7は、基板102上へのフェルール216の配置を例証している。フェルール216は、一対の支持部402を含み、それらの間には凹部404がある。次いで、凹部404は、その上に位置付けられた基準マーク408を備える底部406を有する。導波管配列114がトレンチ214内に固定された後、UV又は熱硬化性接着剤のような接着剤702のビードが、トレンチの両側上に計量分配される。フェルール216は、導波管配列114の上に位置付けられ、フェルールを導波管と実質的に整列するために、フェルール上の基準マーク408が導波管上の基準マーク306と共に使用されるよう整列される。1つの実施態様において、基準マークは、ニューハンプシャー州LodonderryのBesi Die HandlingからのM9シリーズボンダーのようなスプリット光学素子システムを使用して整列される。図示された実施態様において、基準マーク306は、導波管配列114の中心線に沿ってあり、基準マーク408は、フェルール216の中心線に沿ってあるので、フェルール及び導波管の整列は、基準マークを正確に整列することによって達成される。しかしながら、他の実施態様において、フェルール216上の基準マーク408は、導波管配列114上の基準マーク306から位置ずれされ得る。その場合には、基準マーク間の正しい位置ずれが既知である限り、フェルール及び導波管上に位置付けられる基準マーク306及び408は無関係である。さらに他の実施態様では、基板上に基準マークがあり得る。この場合には、フェルール216及び導波管配列114の両方の上にある基準マークは、基板上の基準マークに対して整列され、その結果、フェルールと導波管配列との間の適切な整列が得られる。
【0019】
フェルール216及び導波管配列114が実質的に整列されるや否や、フェルール216は接着剤ビード702上に降下され、凹部404の底部406を導波管配列114の表面704と直接的に接触するよう押し込むよう、力がコネクタに加えられる。接着剤又は他の材料が、底部406と表面704との間に挿入されないので、導波管は、整列孔126とのフェルール216の配置のための精密な機械的ストップとして機能する。UV硬化性接着剤の場合には、力がコネクタを保持している間、接着剤を本質的に瞬間的に部分的に硬化するために、UV光が接着剤上に照射され得る。部分的に硬化された接着剤は、コネクタを所定位置に保持する。熱硬化後ステップが、接着材料702を完全に硬化するために概ね必要とされる。硬化後ステップは、バッチプロセスであり、多くのユニットがバッチ炉内で一度に処理され得る。もし、結合が完了した後、導波管配列114及びフェルール216の端部が基板102の縁部と面一でないならば、結合するコネクタとのより良好な接続が達成され得るよう、組立体全体の縁部は、それらを面一にするために研磨され得る。図8は、図2に関連した上記されたような、その完成形態にあるコネクタを例証している。
【0020】
図9は、フェルール216と導波管配列114との間の整列を例証している。コネクタ120がコネクタ118にプラグインされるときに(図1を参照)、導波管配列114が外部導波管配列122と適切に結合するのを保証するために、フェルール216は、導波管配列114と適切に整列されなければならず、整列孔126の中心と個々の導波管302が分配される線との間の距離Δは、結合するコネクタ120上の均等な寸法と適合しなければならないことを意味する。同様に、整列孔126の中心と導波管配列114の中心線との間の距離βは、コネクタ120上の対応する寸法と適合しなければならない。
【0021】
適合距離Δは、導波管配列114の表面704と直接的に接触するコネクタの凹部404の底部406を有することによって達成される。フェルール216は、±2ミクロンの許容差に概ね構築され得ると同時に、被膜304の厚さも±2ミクロンの許容差に構築され得る。2つの表面を互いに直接的に接触するよう配置することによって、許容差増大は最小限化され、距離Δは極めて正確に制御され得る。フェルール216及び導波管配列114の横方向整列、即ち、適合距離βは、上記のように、両方の構成素子上に見られる基準マークを使用して達成される。基準マークを、それらを整列する精密光学素子と共に使用することによって、距離は極めて正確に制御され得る。距離Δ及びβは、それらが結合するコネクタ上の対応する寸法と適合する限り、如何なる具体的な値でもある必要はない。図示される実施態様において、Δは正の値を有するが、他の実施態様において、それは異なる値を取り得る。例えば、周知の多端子(MT)型コネクタにおいて、導波管は案内孔と正確に整列されるので、Δはゼロと実質的に等しい値を有する。
【0022】
不整列が等しいサイズの開口を横断して対角線に起こる最悪の不整列シナリオの場合には、外部導波管配列122内の導波管と導波管配列114内の導波管との間の全体的な不整列は、約5ミクロンである。両方の配列内の個々の導波管が多モードであり、且つ、約50ミクロンの開口サイズを有する導波管配列114及び122の実施態様において、不整列は、パッケージ100のような光学パッケージのための光学リンクバジェットの十分内側にある受容可能な損失をもたらす。これらの許容差を備えることで、1つの配列内の導波管がより大きな開口を有する導波管に結合され、且つ、配列によって伝達される光信号がより小さな開口からより大きな開口に進行する実施態様において、不整列に起因する損失を完全に解消し得る。例えば、50ミクロン開口から55ミクロン開口又は45ミクロン開口から50ミクロン開口の5ミクロンの不整列は、不整列に起因する信号損失を全くもたらさない。
【0023】
図10は、コネクタ組立体の代替的な実施態様1000の構造を例証している。コネクタ組立体1000は、コネクタ組立体118(図2を参照)と設計が類似しているが、より低いプロファイルを有するよう設計されている。換言すれば、基板の表面より上のフェルール216の高さhはより小さいので、全体的厚さHは減少されている。コネクタ組立体118と同様に、コネクタ組立体1000は、多層基板102の少なくとも1つの層内に形成されたトレンチ内に位置付けられた導波管配列を有する。しかしながら、コネクタ組立体118と異なり、コネクタ組立体1000は、導波管配列114が配置されるトレンチ214に隣接して、一対のフェルールトレンチ1002を含む。フェルールトレンチは、トレンチ214に隣接した基板の縁部に形成され、フェルール216(図4を参照)の長さLに対応する長さを有し、且つ、フェルールの支持部402を収容するよう設計された幅を有する。フェルールトレンチ1002の深さは、フェルール216の寸法によって、並びに、コネクタ1000のプロファイル要件によって決定される。コネクタ1000は、フェルールの支持部402が、基板表面上に配置される代わりにフェルールトレンチ1002内に挿入される点を除き、コネクタ118(図5乃至8を参照)と殆ど同じように製造される。フェルール支持部402は、1つの実施態様では支持部402の挿入前にトレンチ内に計量分配される接着剤1004を使用して、フェルールトレンチ1002内に固定される。コネクタ組立体118と同様に、導波管配列は、接着剤層212を介して基板に取り付けられるよりもむしろ、基板102と一体化され得る。
【0024】
図11は、コネクタ1100の代替的な実施態様の構造を例証している。コネクタ1100は、コネクタ1000と構造が実質的に類似している。コネクタ1100とコネクタ1000との間の主要な相違は、コネクタ1100は、基板102がフェルール216内の凹部404の深さよりも薄い場合のために設計されていることである。そのような場合には、コネクタ1000のフェルールトレンチ1002は、基板102の厚さ全体を通じて延びる一対のフェルールスロット1102によって置換されている。他の特徴において、フェルールスロット1102は、フェルールトレンチ1002と類似している。即ち、フェルールスロットは、基板の縁部でトレンチ214に隣接して位置付けられ、フェルール216(図4を参照)の長さLに対応する長さを有し、且つ、フェルールの支持部402を収容するよう設計された幅を有する。フェルール支持部402がスロット1102内に挿入されると、それらは、接着剤1104をスロット内並びに基板の片面又は両面に塗布することによって、所定位置に固定される。
【0025】
図12及び13は共に、図1に示されるコネクタ118及び120のような結合コネクタを結合するために使用可能な保持機構1200の実施態様を例証している。図12は、コネクタ組立体118への外部コネクタ120の結合を例証している。2つを接続するために、外部コネクタ120上の整列ピン124は、コネクタ118のフェルール216上の対応する整列孔126内に挿入される。外部コネクタ120は、導波管配列114内の個々の導波管が外部導波管配列122内のそれらの対応する導波管と結合するまで、コネクタ組立体に向かって押し付けられる。2つのコネクタがそららの最終位置にあるや否や、光学接続が維持されるようコネクタを一体に保持するために、クランプ1200が使用される。クランプ1200は、一方の端部に一対のフック1202を含み、他方の端部に、1つ又はそれよりも多くのバネ1204を含む。1つの実施態様において、クランプ1200は金属から成るが、他の実施態様において、それは他の材料からも成り得る。2つのコネクタ118及び120が結合されるや否や、クランプの一端上のフック1202が、フェルール216の後方にある孔又はスロット1206内に挿入される。
【0026】
図13は、クランプ1200によって結合された、組み立てられた接続を示している。クランプ1200は、バネ1204がコネクタの前方端部と係合し、フック1202がコネクタの後方端部と係合するまで、結合されたコネクタ上に降下される。その場合には、バネの力は、クランプ1200がコネクタを一体に保持することを許容する。
【0027】
図14は、本発明を含む光学システム1400の実施態様を例証している。システム1400は、基板1402にフリップチップ実装されたフリップチッププロセッサ1404を含む。1つの実施態様において、基板1404は、装置100に関連して記載された基板102と類似する構造を有し得る。プロセッサ1404は、一対の光学地域を含むフリップチップダイを含み、光学地域は、光源、光学検出器、結合素子、及び、類似物を含み得る。
【0028】
プロセッサ1404は、記憶装置1406に結合され、記憶装置は、様々な実施態様において、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、フラッシュランダムアクセスメモリ(RAM)、及び、類似物のようなメモリであり得る。プロセッサ1404は、入力/出力装置1408にも結合され、入力/出力装置は、プロセッサがシステム外部の装置と指令及びデータを送受信するのを許容する。この実施態様ではプロセッサ1404に電気的に結合されるように示されているが、代替的な実施態様において、記憶装置1406及び入力/出力装置1408は、プロセッサに光学的に結合され得る。また、記憶装置1406及び入力/出力装置1408をプロセッサ1404と同一の基板1402上に実装する必要はない。
【0029】
プロセッサ1404は、導波管1412によって、他のフリップチップダイ1410に結合されている。フリップチップダイ1410は、プロセッサ1404と同一の基板1402上にある。プロセッサ1404は、導波管1416及びコネクタ1420を介して外部光学パッケージ1418にも結合されている。外部光学パッケージ1418は、基板1428上に実装されたフリップチップダイ1426を含む。導波管配列1424が、ダイ1426を基板の縁部上のコネクタ1422に接続している。光学パッケージ1418の構造は、光学パッケージ100の構造と類似しており、具体的には、コネクタ1422は、前記コネクタ実施態様のいずれとも類似する構造を有し得る。ダイ1426は、コネクタ1420をコネクタ1422に接合することによって、プロセッサ1404に結合されるので、信号は導波管配列1416から導波管配列1424内に、或いは、導波管配列1424から導波管配列1416内に、或いは、両方向に進行し得る。
【0030】
装置1400の1つの動作モードにおいて、プロセッサは、記憶装置1406から指令又はデータを読み取り、或いは、入力/出力装置1408から指令又はデータを受信する。プロセッサは、データ又は指令に関するある動作を遂行し、データ又は指令を導波管1412,1416,1424を介してダイ1410及び1426の一方又は両方に光学的に伝達する。次に、光学ダイ1410及び1414は、データ又は指令に関するさらなる動作を遂行し得る。ダイ1426の場合には、データ又は指令を導波管1430及びコネクタ1432を介して他のダイに伝送することを含む。第二の動作モードにおいて、プロセッサ1404は、それぞれ導波管1412及び1416を介してダイ1410及び1426の1つ又はそれよりも多くからデータを光学的に受信する。次に、プロセッサは、この情報を記憶装置1406内に記憶するか、或いは、それを入力/出力装置1408に送信する。
【0031】
本発明の例証された実施態様の上記の記載は、要約に記載されるものも含めて、網羅的であったり或いは開示された精密な形態に限定することが意図されない。本発明の具体的な実施態様及び実施例が例証的な目的のためにここに記載されているが、当業者が認識するであろうように、本発明の範囲内で多様な均等な変更が可能である。これらの変更は、上記の詳細な記載の観点においてなされ得る。
【0032】
以下の請求項において使用される用語は、本発明を本明細書及び請求項中に開示された具体的な実施態様に限定するよう解釈されるべきではない。むしろ、本発明の範囲は、以下の請求項によって専ら決定されるべきであり、それらは請求項解釈の確立された原則に従って解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施態様を含む光学パッケージの実施態様を示す上面図である。
【図2A】図1中の断面線A−Aに実質的に沿って取られた、本発明の組み立てられたコネクタの実施態様を示す側断面図である。
【図2B】図1中の断面線A−Aに実質的に沿って取られた、本発明の組み立てられたコネクタの代替的な実施態様を示す側断面図である。
【図3】本発明と共に使用可能な導波管配列の実施態様を示す側面図及び平面図である。
【図4】本発明と共に使用可能なフェルールの実施態様を示す側面図及び平面図である。
【図5】本発明のコネクタの実施態様を組み立てるプロセスの実施態様を示す側面図である。
【図6】本発明のコネクタの実施態様を組み立てるプロセスの実施態様を示す側面図である。
【図7】本発明のコネクタの実施態様を組み立てるプロセスの実施態様を示す側面図である。
【図8】本発明のコネクタの実施態様を組み立てるプロセスの実施態様を示す側面図である。
【図9】本発明のコネクタ及び導波管の実施態様を示す正面図であり、コネクタ及び導波管の横方向及び垂直整列を例証している。
【図10】本発明のコネクタの代替的な実施態様を示す側面図である。
【図11】本発明のコネクタの他の代替的な実施態様を示す側面図である。
【図12】本発明のコネクタの実施態様と外部光学装置との間の接続を維持するための保持機構の実施態様を示す側面図である。
【図13】本発明のコネクタの実施態様と外部光学装置との間の接続を維持するための保持機構の実施態様を示す側面図である。
【図14】本発明に従ったコネクタの実施態様を含むシステムの実施態様を示す平面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にトレンチを有する基板と、
前記トレンチ内に位置付けられる導波管配列と、
前記基板の縁部又はその付近に取り付けられ、且つ、前記導波管配列の幅に亘るフェルールとを含み、
前記トレンチは、前記基板の前記縁部まで延び、
前記導波管配列は、前記基板の前記縁部まで延び、
前記フェルールは、前記導波管配列の表面と直接的に接触する、
装置。
【請求項2】
前記導波管及び前記フェルールは、前記フェルール及び前記導波管の整列のために、それらの上に基準マークを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記導波管配列は可撓である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記導波管は、前記基板と一体的である、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記フェルールは、底部を有する凹部を含み、前記底部は、前記導波管配列と直接的に接触する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
少なくとも1つの基準マークが、前記凹部の前記底部上に配置される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記トレンチに隣接し、且つ、前記基板の前記縁部又はその付近に位置付けられる一対のフェルールトレンチをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部を含み、該凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールトレンチ内に位置付けられる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記フェルールトレンチ内に前記支持部を固定する接着剤をさらに含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記トレンチに隣接し、且つ、前記基板の前記縁部又はその付近に位置付けられる一対のフェルールスロットをさらに含み、該フェルールスロットは、前記基板の厚さを通じて延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部をさらに含み、前記凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールスロット内に位置付けられる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記支持部を前記フェルールスロット内に固定する接着剤をさらに含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
外部コネクタを前記フェルールに保持する保持機構をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記保持機構は、バネクランプを含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
導波管を基板の上のトレンチの内側に位置付けるステップと、
前記基板の縁部又はその付近にフェルールをエッチング処理するステップとを含み、
前記導波管は、前記基板の前記縁部まで延び、
前記フェルールは、底部を有する凹部を含み、前記底部は、前記導波管の表面と直接的に接触する、
プロセス。
【請求項16】
前記導波管配列をトレンチの内側に位置付けるステップは、
前記トレンチの底部に接着剤を計量分配するステップと、
前記接着剤の頂部上で前記トレンチ内に前記導波管配列を挿入するステップとを含む、
請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記導波管配列をトレンチの内側に位置付けるステップは、前記基板を含む1つ又はそれよりも多くの層の積み上げの間、前記導波管を前記基板内に一体化するステップを含む、請求項15に記載のプロセス。
【請求項18】
前記フェルール及び前記導波管を整列するステップをさらに含む、請求項15に記載のプロセス。
【請求項19】
前記フェルール及び導波管を整列するステップは、
前記フェルールを前記導波管配列付近に位置付けるステップと、
前記フェルール上の基準マークを前記導波管上の基準マークと整列するステップと、
前記フェルールを前記導波管上に降下するステップとを含む、
請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記フェルールを基板に取り付けるステップは、
接着剤のビードを前記トレンチ付近に計量分配するステップと、
前記フェルールを前記接着剤上に配置するステップとを含む、
請求項15に記載のプロセス。
【請求項21】
前記トレンチに隣接して一対のフェルールトレンチを形成するステップをさらに含む、請求項15に記載のプロセス。
【請求項22】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部を含み、該凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールトレンチ内に位置付けられる、請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
前記トレンチ付近に一対のフェルールスロットを形成するステップをさらに含み、前記スロットは、前記基板の厚さ全体を通じて延在する、請求項15に記載のプロセス。
【請求項24】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部を含み、該凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールスロット内に位置付けられる、請求項23に記載のプロセス。
【請求項25】
第一光学パッケージと、
第二光学パッケージと、
外部コネクタに結合される外部導波管とを含み、
前記第一光学パッケージは、
その内部にトレンチを有し、且つ、その上に光学ダイを有する第一基板と、
前記トレンチ内に位置付けられる導波管配列と、
前記基板の縁部又はその付近に取り付けられ且つ前記導波管配列の幅に亘るフェルールとを含み、
前記トレンチは、前記光学ダイから前記基板の前記縁部に延び、
前記導波管配列は、前記光学ダイから前記基板の前記縁部に延び、
前記フェルールは、前記導波管配列の表面と直接的に接触し、
前記第二光学パッケージは、
その上に光学ダイを有する第二基板と、
前記光学ダイに結合される同期型ダイナミックランダムアクセスメモリとを含み、
前記第一光学パッケージの前記光学ダイは、前記外部コネクタを前記フェルールに結合することによって、前記第二光学パッケージの前記光学ダイに結合される、
システム。
【請求項26】
前記フェルールは、底部を有する凹部を含み、該凹部は、前記導波管と直接的に接触する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記トレンチに隣接し、且つ、前記第一基板の前記縁部又はその付近に位置付けられる一対のフェルールトレンチをさらに含む、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部を含み、該凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールトレンチ内に位置付けられる、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記トレンチに隣接し、且つ、前記第一基板の前記縁部又はその付近に位置付けられる一対のフェルールスロットをさらに含み、該フェルールスロットは、前記第一基板の厚さを通じて延在する、請求項25に記載の装置。
【請求項30】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部を含み、該凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールスロット内に位置付けられる、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記外部コネクタを前記フェルールに保持する保持機構をさらに含む、請求項25に記載の装置。
【請求項32】
前記保持機構は、バネクランプを含む、請求項31に記載の装置。
【請求項1】
内部にトレンチを有する基板と、
前記トレンチ内に位置付けられる導波管配列と、
前記基板の縁部又はその付近に取り付けられ、且つ、前記導波管配列の幅に亘るフェルールとを含み、
前記トレンチは、前記基板の前記縁部まで延び、
前記導波管配列は、前記基板の前記縁部まで延び、
前記フェルールは、前記導波管配列の表面と直接的に接触する、
装置。
【請求項2】
前記導波管及び前記フェルールは、前記フェルール及び前記導波管の整列のために、それらの上に基準マークを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記導波管配列は可撓である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記導波管は、前記基板と一体的である、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記フェルールは、底部を有する凹部を含み、前記底部は、前記導波管配列と直接的に接触する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
少なくとも1つの基準マークが、前記凹部の前記底部上に配置される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記トレンチに隣接し、且つ、前記基板の前記縁部又はその付近に位置付けられる一対のフェルールトレンチをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部を含み、該凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールトレンチ内に位置付けられる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記フェルールトレンチ内に前記支持部を固定する接着剤をさらに含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記トレンチに隣接し、且つ、前記基板の前記縁部又はその付近に位置付けられる一対のフェルールスロットをさらに含み、該フェルールスロットは、前記基板の厚さを通じて延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部をさらに含み、前記凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールスロット内に位置付けられる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記支持部を前記フェルールスロット内に固定する接着剤をさらに含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
外部コネクタを前記フェルールに保持する保持機構をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記保持機構は、バネクランプを含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
導波管を基板の上のトレンチの内側に位置付けるステップと、
前記基板の縁部又はその付近にフェルールをエッチング処理するステップとを含み、
前記導波管は、前記基板の前記縁部まで延び、
前記フェルールは、底部を有する凹部を含み、前記底部は、前記導波管の表面と直接的に接触する、
プロセス。
【請求項16】
前記導波管配列をトレンチの内側に位置付けるステップは、
前記トレンチの底部に接着剤を計量分配するステップと、
前記接着剤の頂部上で前記トレンチ内に前記導波管配列を挿入するステップとを含む、
請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記導波管配列をトレンチの内側に位置付けるステップは、前記基板を含む1つ又はそれよりも多くの層の積み上げの間、前記導波管を前記基板内に一体化するステップを含む、請求項15に記載のプロセス。
【請求項18】
前記フェルール及び前記導波管を整列するステップをさらに含む、請求項15に記載のプロセス。
【請求項19】
前記フェルール及び導波管を整列するステップは、
前記フェルールを前記導波管配列付近に位置付けるステップと、
前記フェルール上の基準マークを前記導波管上の基準マークと整列するステップと、
前記フェルールを前記導波管上に降下するステップとを含む、
請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記フェルールを基板に取り付けるステップは、
接着剤のビードを前記トレンチ付近に計量分配するステップと、
前記フェルールを前記接着剤上に配置するステップとを含む、
請求項15に記載のプロセス。
【請求項21】
前記トレンチに隣接して一対のフェルールトレンチを形成するステップをさらに含む、請求項15に記載のプロセス。
【請求項22】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部を含み、該凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールトレンチ内に位置付けられる、請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
前記トレンチ付近に一対のフェルールスロットを形成するステップをさらに含み、前記スロットは、前記基板の厚さ全体を通じて延在する、請求項15に記載のプロセス。
【請求項24】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部を含み、該凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールスロット内に位置付けられる、請求項23に記載のプロセス。
【請求項25】
第一光学パッケージと、
第二光学パッケージと、
外部コネクタに結合される外部導波管とを含み、
前記第一光学パッケージは、
その内部にトレンチを有し、且つ、その上に光学ダイを有する第一基板と、
前記トレンチ内に位置付けられる導波管配列と、
前記基板の縁部又はその付近に取り付けられ且つ前記導波管配列の幅に亘るフェルールとを含み、
前記トレンチは、前記光学ダイから前記基板の前記縁部に延び、
前記導波管配列は、前記光学ダイから前記基板の前記縁部に延び、
前記フェルールは、前記導波管配列の表面と直接的に接触し、
前記第二光学パッケージは、
その上に光学ダイを有する第二基板と、
前記光学ダイに結合される同期型ダイナミックランダムアクセスメモリとを含み、
前記第一光学パッケージの前記光学ダイは、前記外部コネクタを前記フェルールに結合することによって、前記第二光学パッケージの前記光学ダイに結合される、
システム。
【請求項26】
前記フェルールは、底部を有する凹部を含み、該凹部は、前記導波管と直接的に接触する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記トレンチに隣接し、且つ、前記第一基板の前記縁部又はその付近に位置付けられる一対のフェルールトレンチをさらに含む、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部を含み、該凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールトレンチ内に位置付けられる、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記トレンチに隣接し、且つ、前記第一基板の前記縁部又はその付近に位置付けられる一対のフェルールスロットをさらに含み、該フェルールスロットは、前記第一基板の厚さを通じて延在する、請求項25に記載の装置。
【請求項30】
前記フェルールは、一対の支持部の間に凹部を含み、該凹部は、前記導波管配列と直接的に接触する底部を有し、前記支持部は、前記フェルールスロット内に位置付けられる、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記外部コネクタを前記フェルールに保持する保持機構をさらに含む、請求項25に記載の装置。
【請求項32】
前記保持機構は、バネクランプを含む、請求項31に記載の装置。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2008−515027(P2008−515027A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534857(P2007−534857)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2005/035473
【国際公開番号】WO2006/039640
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(593096712)インテル コーポレイション (931)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2005/035473
【国際公開番号】WO2006/039640
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(593096712)インテル コーポレイション (931)
【Fターム(参考)】
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