説明

入力装置

【課題】携帯端末装置のセキュリティ性と操作性を向上することが可能な技術を提供する。
【解決手段】本発明に係る携帯端末装置では、タッチ入力を受け付けるタッチ入力受付部と、パスワードを設定する設定部と、前記設定部によりパスワードが設定されている場合、前記パスワードの桁番号を選択するための桁選択領域と、少なくとも数字を含む文字を選択するための文字選択領域とを表示する表示部と、前記設定部により設定されたパスワードと、前記タッチ入力部から受け付けた入力が一致するか否かを判断する判断部と、を備え、前記パスワードは、前記文字入力領域より選択した文字を所定の桁番号へ入力するタッチ操作を含み、前記判断部により、前記設定部により設定されたパスワードと、前記タッチ入力部から受け付けた入力とが一致したと判断された場合、前記パスワードを解除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)、タブレットPC(Tablet Personal Computer)、電子書籍端末、携帯ゲーム機等の携帯端末装置100に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から携帯端末装置においてセキュリティ確保のためのパスワードの設定、解除に関して様々な技術が提案されている。例えば特許文献1にはタッチパネルを押した回数によりパスワードを解除する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−74582公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、携帯端末装置のパスワードの設定、解除には、セキュリティ性を向上させることに加えて、ユーザーにわかりやすい直感的に操作できることも望まれている。
【0005】
そこで、本発明は上述の点に鑑みて成されたものであり、携帯端末装置のセキュリティ性と操作性を向上することが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決する本発明の実施例について説明する。本発明に係る第1の態様の入力装置は、表示部と、タッチ入力を受け付けるタッチ入力受付部と、パスワードを設定する設定部と、前記設定部によりパスワードが設定されている場合、前記パスワードの桁番号を選択するための桁選択領域と、少なくとも数字を含む文字を選択するための文字選択領域とを表示する制御を実行する表示制御部と、前記設定部により設定されたパスワードと、前記タッチ入力部から受け付けた入力が一致するか否かを判断する判断部と、前記パスワードは、前記文字入力領域より選択した文字を所定の桁番号へ入力するタッチ操作を含み、前記判断部により、前記設定部により設定されたパスワードと、前記タッチ入力部から受け付けた文字の入力、及び、タッチ操作とが一致すると判断された場合、前記パスワードを解除する処理を実行する実行部を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る入力装置はさらに、前記文字入力領域より選択した文字を所定の桁番号へ入力するタッチ操作には、スライド操作もしくはフリック操作の少なくとも一方を含む。
【0008】
本発明に係る入力装置はさらに、前記設定部はさらに、前記タッチ入力受付部よりタッチ入力を受け付ける桁番号の順番を設定し、前記判断部は、前記設定部に設定されたパスワードと、前記タッチ入力受付部よりタッチ入力を受け付ける桁番号の順番とが一致したか否かを判断する。
【0009】
本発明に係る入力装置はさらに、1つの文字が入力されると前記桁選択領域内の桁番号の位置を変更する。
【0010】
本発明に係る入力装置はさらに、1つの文字が入力されると前記桁選択領域内の桁番号の位置を変更する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、セキュリティ性と操作性を向上させた入力装置を提供することができる。
【0012】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の説明により明らかとなろう。ただし以下の実施の形態は、あくまでも本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の発明の実施の形態に記載されたものになんら制限を受けるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施の形態に係る携帯端末装置100の外観図である。
【図2】実施の形態に係る携帯端末装置100のブロック構成図である。
【図3】実施の形態に係るパスワード設定プログラム340のフローチャートである。
【図4】実施の形態に係るパスワード認証実行プログラム350のフローチャートである。
【図5】実施の形態に係るパスワード認証実行プログラム350のフローチャートである。
【図6】実施の形態に係るパスワード入力画面の表示の一例である。
【図7】実施の形態に係るパスワード入力画面の操作の一例である。
【図8】実施の形態に係るパスワード入力画面の操作の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態に係る入力装置は、少なくとも文字と、文字を入力するための所定のタッチ操作を含むパスワードを予め設定する。そして、パスワードが設定されている場合、予め設定されたパスワードと一致する文字と文字を選択するためのタッチ操作により行われると、パスワードを解除する。当該技術によれば、直感的な操作で、かつ、セキュリティ性の高いパスワードの設定、解除を行うことができる。以下の実施例では本発明の入力装置の一例である携帯端末装置について説明する。本発明の具体的な実施例について図1〜図8を用いて説明する。
【0015】
〔構成〕
図1〜図2を用いて本発明の実施の一例である携帯端末装置100が備える構成について説明する。
【0016】
図1は、携帯端末装置100の外観図である。図1(1)は携帯端末装置100の正面図であり、図1(2)は携帯端末装置100の背面図である。図1に示す携帯端末装置100の外観には、表示部110、タッチ入力部120、キー入力部130、音出力部140、音入力部150、発光部160が備えられている。
【0017】
表示部110は、カラー表示を行うバックライト方式の液晶ディスプレイで構成され、液晶パネルと当該液晶パネルに光を照射するためにバックライトを備える。表示部110は制御部230から入力された制御信号に基づき文字、図形、記号、画像などの各種情報を表示する。表示部110は液晶ディスプレイ以外に限らず、例えば、有機ELディスプレイであってもよいし複数のLEDがマトリックス上に配列されたディスプレイであってもよい。
【0018】
タッチ入力部120は、表示部110の表示画面上に配され、ユーザーからのタッチ操作を受け付ける。タッチ入力部120は、受け付けたタッチ操作を入力信号として制御部230に出力する。
【0019】
キー入力部130は、携帯端末装置100の複数個所に設けられ、キー入力部130(1)、(2)、(3)はユーザーからの操作を受け付ける。キー入力部130(1)、(2)、(3)が受け付けた入力は、入力信号として制御部230に出力される。キー入力部130(1)、(2)は、例えば、音量の調整、表示部110の輝度の調整、電源のオンオフの切り替えを行うための入力を受け付けるキーである。キー入力部130(3)は、例えば、表示部110に表示された画面を切り換えるためのキーである。以後、キー入力部130(1)、(2)、(3)を特に区別する必要がない場合にはまとめて「キー入力部130」と呼ぶ。
【0020】
音出力部140は、スピーカなどで構成され信号処理部210から出力されたアナログ信号に基づき外部に音を出力する機能を有する。
【0021】
音入力部150は、マイクなどで構成され音声などの外部からの音をアナログ信号に変換して信号処理部210に出力する機能を有する。
【0022】
発光部160は、LEDなどの発光素子により構成される。発光部160は制御部230から出力された制御信号によって外部へ光を照射する。発光部160は、電話の着信、メールの受信、アラーム日時到来などを、外部へ光を照射することにより報知する。
【0023】
図2は、携帯端末装置100のブロック構成図である。図2に示す携帯端末装置100は、タッチパネル170、タッチ入力部120、キー入力部130、アンテナ部180、無線部190、振動部200、信号処理部210、音出力部140、音入力部150、発光部160、制御部230、記憶部240、電源部220により構成される。
【0024】
図2に図示された構成について説明する。なお、図1に図示された構成と重複する構成については説明を省略する。
【0025】
アンテナ部180は、所定の周波数の電磁波を受信して高周波信号として無線部190に出力する。また無線部190より出力された高周波信号を所定の周波数の電磁波として基地局へ出力する。
【0026】
無線部190は、他携帯端末や基地局と無線通信を行う。無線部190はアンテナ部180から入力された所定の高周波信号に復調処理、及び、復号処理を施してデジタルの音声信号へと変換する。また、無線部190は、制御部230から入力されたデジタルの音声信号に符号化処理、及び、変調処理を行い高周波信号に変換してアンテナ部180へ出力する。さらに、本実施例の携帯端末装置100は、メール機能を有しており、無線部190を介して他の携帯端末などとメールの送受信を行う。
【0027】
振動部200は、モーターによって構成され、制御部230から出力された制御信号によって機械的振動を生じさせる。振動部200は、例えば、電話の着信、メールの受信、アラーム日時到来などを機械的振動によって報知する。
【0028】
信号処理部210は、制御部230から出力されたデジタル信号をアナログ信号に変換して、変換したアナログ信号を音出力部140へ出力する。さらに、信号処理部210は音入力部150より入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して制御部230へ出力する。
【0029】
電源部220は、リチウムイオン電池などの充放電可能な電池によって構成される。電源部220は携帯端末装置100へ電力を供給する。
【0030】
制御部230は、CPU及びDSPなどで構成される。制御部230は携帯端末装置100に備えられた各構成要素を制御することによって携帯端末装置100を統括的に管理して、各種機能を実行する。例えば、制御部230は、キー入力部130、または、タッチ入力部120が受け付けた入力に基づいて、携帯端末装置100に備えられたパスワード設定機能、パスワード認証機能、メール機能、電話機能、アラーム報知機能などを実行する。さらに制御部230は、記憶部240に記憶されたプログラムを実行する。
【0031】
記憶部240は、ROM(Read Only Memory)、及び、RAM(Random Access Memory)で構成される。記憶部240には、携帯端末装置100で実行されるプログラムや、表示部110に表示される画像の情報などが記憶される。以下に記憶部240が有する特徴的な構成を説明する。
【0032】
記憶部240にはプログラム記憶領域320と処理情報記憶領域330が備えられている。プログラム記憶領域320には、携帯端末装置100にて実行されるプログラムが記憶されている。処理情報記憶領域330には、プログラムが実行された場合に処理される各種情報(下記にて説明)が記憶される。以後、プログラム記憶領域320と処理情報記憶領域330を区別しない場合はまとめて「記憶部240」ということにする。プログラム記憶領域320には、例えば、音声通信を行うためのプログラム、ウェブサイトを表示するためのブラウザ、メールの作成、表示、および、送受信を行うためのメールプログラム等が記憶されている。さらに記憶部240には、本発明に係る特徴的なプログラムとして、メールやアラームの報知方法を設定するためのパスワード設定プログラム340(図3)、設定されたパスワードに基づき、入力されたパスワードの認証を行うためのパスワード認証実行プログラム350(図4、5)が記憶されている。
【0033】
処理情報記憶領域330にはパスワード記憶部370、表示情報記憶部380が備えられる。
【0034】
パスワード記憶部370には、パスワード設定プログラム340により設定されたパスワードが記憶される。
【0035】
表示情報記憶部380には、図6、図8、図9に示すように、プログラム記憶領域320に記憶されたプログラムが実行された際に表示部110に表示される情報が記憶される。
【0036】
ここで、制御部230がプログラム記憶領域320に記憶されたプログラムを実行するために備える構成について説明する。
【0037】
実行部250は、記憶部240に記憶されたプログラムを実行する。以下では実行250が実行するパスワード設定プログラム340(図3)、および、パスワード認証実行プログラム350(図4、図5)について説明する。
【0038】
実行部250は、パスワード設定プログラム340を実行し、パスワードを設定する。パスワード設定プログラム340が実行されることにより設定されたパスワードはパスワード記憶部370に記憶される。パスワード設定プログラム340が実行された場合、図6に示す画面が表示部110に表示される。当該画面にはパスワードの入力候補の文字が表示された文字表示領域400、文字表示領域400の周囲にはパスワードの桁が表示された桁表示領域410、そして、入力されたパスワードを表示するパスワード表示領域420が含まれている。パスワードの入力手順について図7を用いて説明する。まず、ユーザーが文字表示領域400に表示された文字より1つの文字をタッチして選択する(図7(1))。そして、タッチを継続したまま桁表示領域410のいずれか1つへ移動させ、指をリリースする。指がリリースされると選択した文字が、桁表示領域410で選択した桁に対応するパスワード表示領域420の桁へと表示される(図7(2))。具体的には、図7(2)に示す状態は、文字表示領域400で8を選択し、桁表示領域410でIIを選択したため、パスワード表示領域420のIIに対応する位置に8が表示された状態である。
【0039】
上記では文字表示領域400で選択した文字を桁表示領域410に移動した後にリリースすることで所定の文字がパスワードとして設定されることとした。しかしながら、ユーザーが文字表示領域400で選択した文字が桁表示領域410の方向へフリックされることで、フリック方向に対応する桁表示領域410に表示された所定の桁へ、選択された文字が入力されることとしてもよい。上記仕様によれば、選択した文字を桁表示領域410へ移動することなく、桁表示領域に割り当てられた方向へ操作することで所定の文字をパスワードとして選択することができる。そのためユーザーのパスワード入力の利便性を向上させることができる効果を奏する。
【0040】
さらに、パスワードとして、所定の文字をスライドにより入力したかもしくはフリックにより入力したかをパスワードとしてパスワード記憶部370に記憶しておくこととしてもよい。そのような場合、表示制御部270はスライドによる入力かフリックによる入力かを判別するための情報を表示部110に表示するよう制御する。具体的な例を図8(1)に示す。表示制御部270、文字がフリックで入力された場合は、パスワード表示領域付近に●(黒丸)430を表示する制御を実行する。対してスライドによる入力が行われた場合は、特定の表示を行わないこととしてもよい。なお、●(黒丸)430を表示する制御を実行することは一例であり、スライドとフリックによる入力が区別できる表示態様であればいずれの対応で表示することとしてもよい。具体的には、表示制御部270は、フリックによる入力であれば、入力された文字や、文字が入力されたパスワード表示領域420のうちの所定の桁を、他の桁と異なる色によって表示させる、または、太字で強調して表示させることとしてもよい。
【0041】
文字表示領域400で選択された文字の入力は、入力部より桁表示領域410以外の位置で、フリックとならないように指をリリース(例えば、現在タッチパネル170上でタッチしている位置で指をリリース)する入力が受け付けられると選択をキャンセルすることとしてもよい。このような構成とすることにより、ユーザーは誤った文字をパスワードとして選択した場合であっても、手間を掛けることなく再度パスワードの入力を行うことができる効果を奏する。
【0042】
次に実行部250が実行するパスワード認証実行プログラム350について説明する。パスワード認証実行プログラム350は、例えば携帯端末装置100の電源がONにされた場合に実行される。また、予め設定された通常よりも高いセキュリティ性を確保することが必要とされる機能が実行された場合に実行される。
【0043】
パスワード認証実行プログラム350が実行されると、図7(1)の画面が表示部110に表示される。その後、タッチ入力部120から受け付けた入力に基づきパスワードを表示部110上のパスワード表示領域420に表示する。パスワードが所定桁数入力されると、パスワード記憶部370に予め記憶された少なくとも文字とタッチ操作の種別を含むパスワードとの認証を行う。そこでパスワードの入力結果とパスワード記憶部240に記憶されたパスワードとが一致すればパスワードを解除する。一致しなければパスワードが認証できない旨を通知すると共に再度パスワードの入力画面に戻る。上記処理中において桁表示領域410に表示された桁の配置を文字が1つ入力されるごとに変更することとする。このような構成によれば、パスワードにより定まるパスワード入力の操作パターンが、桁表示領域の配置が文字入力のたびに変更されることにより予め定められた操作パターンとならず、文字の入力のたびに異なる操作パターンとなる。よって、パスワードのセキュリティ性を向上させることができる。
【0044】
判断部260は、入力部より受け付けられた入力の種別を判断する。例えば、判断部260は、ユーザーより受け付けた入力がパスワード設定プログラム340を開始するための入力であるか、パスワードを入力するための入力であるか、その他、携帯端末装置100に備えられた所定の機能を実行するための入力であるかなどを判断する。
【0045】
表示制御部は、実行部250が実行するプログラムに基づき、表示部110に表示する画面を含む表示情報を制御する。例えば表示制御部は、実行部250によりパスワード設定プログラム340が実行されると図6に示す画面を表示部110に表示する。
〔処理の流れ〕
次に、実行部250が実行するパスワード設定プログラム340について図3のフローチャートに基づき説明する。
【0046】
はじめに、入力部よりパスワード設定を行うための入力が行われた場合、実行部250がパスワード設定プログラム340を実行し、図6に示すようなパスワード入力画面を表示部110に表示する(S100)。
【0047】
次に判断部260は、入力部が受け付けた入力が、文字を桁表示領域410上へ移動させる操作か否かを判断する(S110)。
【0048】
判断部260が、入力部が受け付けた入力が、文字を桁表示領域410上へ移動させる操作でないと判断した場合(S110:No)、文字を桁表示領域410上へ移動させる操作があるまで待機する。
【0049】
一方、判断部260は、入力部が受け付けた入力が、文字を桁表示領域410上へ移動させる操作であると判断した場合(S110:Yes)、実行部250は選択した文字を、選択した桁表示領域410に対応するパスワード表示領域420中の桁へ設定するとともに(S120)、結果をパスワード表示領域420に表示する。
【0050】
次に、判断部260はパスワード表示領域420に所定の桁数のパスワードが入力されたか否かを判断する(S140)。
【0051】
判断部260がパスワード表示領域420に所定の桁数のパスワードが入力されていないと判断した場合(S140:No)、実行部250はS100の処理を再度行う。
【0052】
一方、判断部260がパスワード表示領域420に所定の桁数のパスワードが入力されたと判断した場合(S140:Yes)、実行部250は図8(2)に示すような確認メッセージを表示部110に表示させる。そして、入力部よりパスワードの設定が完了しているとの入力(画面中のOKを選択する入力)があれば、パスワード設定プログラム340を終了させ、完了していない(画面中のNoを選択する入力)ならば、再度S100の処理を実行する。
【0053】
次に実行部250が実行する図4、図5に示すパスワード認証実行プログラム350について説明する。
【0054】
パスワード認証実行プログラム350ではまず、判断部260がパスワード記憶部370にパスワードが設定されているか否かを判断する(S200)。判断部260がパスワード記憶部370にパスワードが設定されていると判断した場合は(S200:Yes)、実行部250は図5に示す認証処理を実行する(S210)。一方、判断部260がパスワード記憶部370にパスワードが設定されていないと判断した場合(S200:No)、実行部250はパスワード解除後の画面を表示部110に表示させ、パスワード認証実行プログラム350を終了させる。
【0055】
図5に示す認証処理について説明する。実行部250によりS210の処理が実行されると、図3のS100〜130に対応する処理を実行する。なお、S300の処理はS100、S310の処理はS110、S320の処理はS120、S330の処理はS130に対応するための説明を省略する。
【0056】
実行部250はS330の処理後、表示部110上の桁表示領域410の表示を変更する。例えば、実行部250は桁表示領域410の各領域に割り当てられる桁の位置を入れ換える処理を実行する。
【0057】
次に、判断部260はパスワード表示領域420に所定の桁数のパスワードが入力されたか否かを判断する(S350)。
【0058】
判断部260がパスワード表示領域420に所定の桁数のパスワードが入力されていないと判断した場合は(S350:No)、S100の処理を再度行う。
【0059】
一方、判断部260がパスワード表示領域420に所定の桁数のパスワードが入力されたと判断した場合(S350:Yes)、判断部260は入力されたパスワードがパスワード記憶部370に記憶されたパスワードと一致するか否かを判断する(S360)。
【0060】
判断部260により入力されたパスワードがパスワード記憶部370に記憶されたパスワードと一致したと判断された場合、実行部250は、パスワードが誤っていることを通知した後(S365)、S300の処理を再度実行して、一致したときはパスワードを解除する(S370)。
【0061】
〔その他の実施例〕
その他の実施例について以下に説明する。
【0062】
本発明は、図1に示すようなストレート型の携帯端末装置100に限られず、タッチパネル170が備えられた折り畳み型の携帯端末装置100やスライド型の携帯端末に適用することとしてもよい。
【0063】
上記した実施例では1桁入力するごとに桁表示領域410の表示を変更することとした。しかしながら、1桁ごとでなくても例えば2桁ごとなど所定の桁数を入力するごとに桁表示領域410の表示を変更することとしてもよい。さらに文字表示領域400の表示を変更することとしてもよい。具体的には文字表示領域400に表示される文字の配列を変更することとしてもよい。
上記を組み合わせて、桁表示領域410と文字表示領域400の両方の表示を変更することとしてもよい。上記実施例によれば、パスワードの入力が予め定めたパスワードにより定まる所定の操作パターンとならないことからパスワードのセキュリティ性を向上させることができる効果を奏する。
【0064】
また、本実施例で説明した複数のプログラムは、データ配信用のサーバのHDDに記憶され、ネットワークを介して携帯端末装置100に配信されてもよい。また、CD,DVD,BD(Blu−ray Disc)などの光学ディスク、USBメモリおよびメモリ
カードなどの記憶媒体に複数のプログラムを記憶させた状態で、その記憶媒体が販売または配布されてもよい。そして、上記したサーバや記憶媒体などを通じてダウンロードされた、当該複数のプログラムが本実施例と同等の構成を備える電子文書端末にインストールされた場合、本実施例と同等の効果が得られる。
【0065】
さらに、本実施例は、上記実施例に限らず、いわゆるスマートフォンやPDA(Personal Digital Assistant)やノートブック型PCなどに適用されてもよい。
【符号の説明】
【0066】
携帯端末装置100
表示部110
タッチ入力部120
キー入力部130
音出力部140
音入力部150
発光部160
タッチパネル170
アンテナ部180
無線部190
振動部200
信号処理部210
電源部220
制御部230
記憶部240
実行部250
判断部260
表示制御部270
プログラム記憶領域320
処理情報記憶領域330
パスワード設定プログラム340
パスワード認証実行プログラム350
パスワード記憶部370
表示情報記憶部380
文字表示領域400
桁表示領域410
パスワード表示領域420

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
タッチ入力を受け付けるタッチ入力受付部と、
パスワードを設定する設定部と、
前記設定部によりパスワードが設定されている場合、前記パスワードの桁番号を選択するための桁選択領域と、少なくとも数字を含む文字を選択するための文字選択領域とを表示する制御を実行する表示制御部と、
前記設定部により設定されたパスワードと、前記タッチ入力部から受け付けた入力が一致するか否かを判断する判断部と、
前記パスワードは、前記文字入力領域より選択した文字を所定の桁番号へ入力するタッチ操作を含み、
前記判断部により、前記設定部により設定されたパスワードと、前記タッチ入力部から受け付けた文字の入力、及び、タッチ操作とが一致すると判断された場合、前記パスワードを解除する処理を実行する実行部を備えることを特徴とする入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の入力装置において、
前記文字入力領域より選択した文字を所定の桁番号へ入力するタッチ操作には、スライド操作もしくはフリック操作の少なくとも一方を含む。
【請求項3】
請求項1及至2に記載の入力装置において、
前記設定部はさらに、前記タッチ入力受付部よりタッチ入力を受け付ける桁番号の順番を設定し、
前記判断部は、前記設定部に設定されたパスワードと、前記タッチ入力受付部よりタッチ入力を受け付ける桁番号の順番とが一致したか否かを判断する。
【請求項4】
請求項1及至3に記載の入力装置において、
1つの文字が入力されると前記桁選択領域内の桁番号の位置を変更する。
【請求項5】
請求項1及至4に記載の入力装置において、
1つの文字が入力されると前記桁選択領域内の桁番号の位置を変更する。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−114368(P2013−114368A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258483(P2011−258483)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)