説明

内臓脂肪減少剤

【課 題】高血圧、高脂血症、耐糖能障害等のリスク因子が集積した状態であるメタボリックシンドロームの病態や内臓脂肪の蓄積を減少するための内臓脂肪減少剤、それを含む飲食品又は飼料を提供すること。
【解決手段】乳酸菌、特にラクトバチルス属及びラクトコッカス属の乳酸菌の菌体及び/又はその培養物を有効成分とする内臓脂肪減少剤、それを含む飲食品又は飼料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳酸菌、特にラクトバチルス属及びラクトコッカス属乳酸菌の菌体及び/又はその培養物を有効成分とする内臓脂肪減少剤に関する。
また、本発明は、上記内臓脂肪減少剤を配合することによって内臓脂肪減少作用を賦与した新規な飲食品又は飼料に関する。
内臓脂肪の蓄積は、血栓症、インスリン抵抗性、糖代謝異常、高血圧等、将来的な循環器系疾患の発症に関連するといわれているメタボリックシンドロームの原因とされており、本発明の内臓脂肪減少剤は、摂取することにより、蓄積した内臓脂肪を減少でき、メタボリックシンドロームの予防・治療に有効である。
【背景技術】
【0002】
近年、生活習慣の欧米化に伴い、生活習慣病である糖尿病、高血圧、高脂血症、動脈硬化症といった病態を呈する人口が増加している。特に、心血管疾患と脳血管疾患による死亡は死因の約3分の1を占めており、その数が年々増加していることから、この対策は国民的な課題となっている。これら動脈硬化性疾患は、高血圧、高脂血症、耐糖能障害等のリスク因子の集積によって、発症の危険度が著しく上昇する。このリスク因子が集積した状態はメタボリックシンドロームと呼ばれ、広く認識されてきている。
日本の企業労働者12万人の調査では、軽症であっても「肥満」、「高血圧」、「高血糖」、「高トリグリセリド(中性脂肪)血症」、又は「高コレステロール血症」の危険因子を1つ持つ人は心臓病の発症リスクが5倍、2つ持つ人は10倍、3〜4つ併せ持つ人では31倍にもなるといわれている。また、厚生労働省の調査では、高血圧患者数は3,900万人、高脂血症は2,200万人、糖尿病(予備軍を含め)は1,620万人、肥満症は468万人と報告されており、これらの患者は年々増加している。
【0003】
メタボリックシンドロームとは、「内臓脂肪の蓄積と、それを基盤にしたインスリン抵抗性及び糖代謝異常、脂質代謝異常、高血圧を複数合併するマルチプルリスクファクター症候群で、動脈硬化になりやすい病態」であり、内臓脂肪の蓄積は、まさしくその根本的な要因である。生体最大の分泌組織である脂肪組織は、種々の内分泌因子を産生し、生体における恒常性の維持にかかわっている。
しかし、内臓脂肪の過剰な蓄積は、内分泌因子の分泌バランスを崩し、種々の病態を引き起こすことが分ってきた。特に、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター(PAI-1)、腫瘍壊死因子(TNF-α)、レプチン等の内分泌因子は、内臓脂肪の蓄積に伴って分泌量が増加し、血栓症、インスリン抵抗性、糖代謝異常、高血圧等を引き起こす。
【0004】
一方、脂肪組織が特異的に分泌するアディポネクチンは、通常血中に高濃度で存在するが、内臓脂肪の蓄積に伴い、その濃度が減少することが知られている。アディポネクチンは、抗糖尿病、抗動脈硬化、抗炎症作用、抗高血圧等様々な生理機能を持つことが知られており、血中において、アディポネクチン濃度の増加を促進すること、もしくはアディポネクチン濃度の減少を抑制することは、メタボリックシンドロームの予防・治療において非常に重要である。
【0005】
従来、メタボリックシンドロームの個々の病態への対策としては薬物療法も行われているが、処方が必要なことや副作用を伴うこと等が問題となっている。さらに、一つの病態に対する治療を行っても、その他の病態がきっかけとなって重篤な病態へと発展することが分っており、これらの状態の上流に存在する脂肪細胞由来の内分泌因子の分泌バランスを整えることが必要となってくる。
このため、内臓脂肪の蓄積に起因するメタボリックシンドロームの予防・治療には、薬物療法よりも運動療法や食事療法等日々の生活を見直すことがより重要とされている。そこで、日常的に摂取でき、長期にわたって摂取しても安全性の高い、内臓脂肪の蓄積に起因するメタボリックシンドロームの予防・治療に有効な薬剤や飲食品又は飼料が望まれている。
【0006】
人体への有効成分として乳酸菌の適用については、ラクトバシラス アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバシラス クリスパタス(Lactobacillus crispatus)、ラクトバシラス アミロボラス(Lactobacillus amylovorus)、ラクトバシラス ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバシラス ガリナルム(Lactobacillus gallinarum)及びラクトバシラス ジョンソニイ(Lactobacillus johnsonii)に分類されるラクトバシラス アシドフィルス コンプレックス(Lactobacillus acidophilus complex)に属し、アシアロGM1に親和性のある乳酸菌及びその抽出物がアシアロGM1に親和性のある病原体の感染予防に有効であることが特許文献1に開示されている。
また、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)の菌体又はその発酵産物を有効成分とする炎症性腸疾患及び過敏性腸症候群の予防・治療剤として有効であることが特許文献2に記載されている。さらに、特許文献3においては、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌及びその培養物とビフィドバクテリウム ロンガム(Bifidobacterium longum)に属する乳酸菌及びその培養物を有効成分とする糖尿病合併症予防・改善・治療剤が開示されている。
【0007】
ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる菌体及び培養物を有効成分とするものとしては、上記のほか特許文献4に血清コレステロール上昇抑制剤が開示されている。また、同じラクトバシラス ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌を培養して得られる菌体及びその培養物を有効成分とする骨吸収抑制剤が特許文献5に記載されており、骨吸収抑制作用を有する飲食品又は飼料が開示されている。ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌単独ではなく、オーツ麦等のイネ科穀粒及びその加工物とラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌とを組み合わせて免疫増強を意図した免疫増強剤及び免疫増強用飲食品が特許文献6に開示され、それぞれ単独のものよりもマクロファージが活性化され、サイトカイン産生量が相乗的に高まって免疫増強効果を増大することが示されている。しかしながら、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)の培養物、あるいはその菌体自体が、内臓脂肪減少作用を有することは知られていない。
【0008】
さらに、古くから代表的な酪農乳製品用乳酸菌スターターとして用いられている、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)の乳酸菌であるラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)は、強い蛋白分解活性を有し、特に高い活性を有する菌体外プロティナーゼは、乳の発酵性に対して重要な働きをする。すなわち、菌体外プロティナーゼは乳蛋白質を分解し、各種のペプチド断片を生成する。生成されたペプチドは、ペプチダーゼ群の作用を受けて、さらに低分子のペプチドになる。蛋白質分解酵素群の作用により培地中に生成したペプチドの一部は、乳酸菌の菌体内へ取り込まれて、窒素源として利用されることが知られている。
【0009】
一方、培地中に生成したペプチドには、血圧上昇作用の原因物質であるアンギオテンシン変換酵素(Angiotensin Converting Enzyme、以下ACEと称す)に対して阻害活性を有するものが存在することが非特許文献1に報告されている。ACEの酵素活性を阻害し、血圧上昇を抑制することを目的としたペプチドについては、既に乳蛋白質、大豆蛋白質あるいは魚肉蛋白質分解物等から、多くの有効ペプチドが報告されているが、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)を使用した発酵乳中のACE阻害活性を有するペプチドは、Val-Pro-ProとIle-Pro-Proであること、さらにこれらラクトトリペプチドは強い血圧降下作用を有することが自然発症高血圧ラット(SHR)を用いた実験により確認されていることが非特許文献2に開示されている。このようにラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)により発酵させた酸乳を含む機能性食品が、血圧降下活性に加え、ストレス緩和作用を有することが特許文献7及び8に示唆されている。また、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス カゼイ(Lactobacillus casei)やラクトバチルス デルブレッキイ サブスピーシーズ ブルガリカス(L.delbrueckii subsp. burugaricus)、ラクトバチルス デルブレッキイ サブスピーシーズ ラクティス(L.delbrueckii subsp.lactis)等の乳酸菌には、免疫賦活作用のあることが特許文献9に示されている。
しかしながら、これらの乳酸菌の菌体自体あるいはその培養物が内臓脂肪減少作用を有することは知られていない。
【0010】
ラクトコッカス ラクティス(Lactococcus lactis)及びラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)については、乳製品製造に広く使用されている乳酸菌であるが、生理機能に関する知見は少なく、ラクトコッカス属乳酸菌で牛乳、豆乳、漬物等を発酵させた場合に、γアミノ酪酸(GABA)等が産生され、血圧の調節作用等をもつことが知られているが、内臓脂肪の減少に寄与することは知られていない。
【0011】
【特許文献1】特開平8-268899号公報
【特許文献2】特開2003-95963号公報
【特許文献3】特開2003-252770号公報
【特許文献4】特開2003-306436号公報
【特許文献5】特開2004-315477号公報
【特許文献6】特開2006-69993号公報
【特許文献7】特開平10-45610号公報
【特許文献8】特開平11-98978号公報
【特許文献9】特開2006-76961号公報
【非特許文献1】J. Dairy Sci., 78:777-783(1995)
【非特許文献2】J. Dairy Sci., 78:1253-1257(1995)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、日常的な摂取が可能であり、なおかつ摂取することで、内臓脂肪を減少させてメタボリックシンドロームの予防・治療に有効な内臓脂肪減少剤及び、この機能を賦与した飲食品又は飼料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、乳成分の中からメタボリックシンドロームの原因とされる内臓脂肪を低下させる成分の探索を鋭意進めてきたが、その結果、乳酸菌、特にラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)及びラクトコッカス属(Lactococcus sp.)乳酸菌に、極めて高い内臓脂肪減少作用を見出し、本発明を完成させるに至った。
上記ラクトバチルス属及びラクトコッカス属の乳酸菌は、発酵乳、チーズ、漬物等の各種発酵食品の製造に用いられるものであり、酪農乳酸菌やヒト消化管の腸内菌叢から分離された乳酸菌であって、整腸作用だけではなく、免疫調節作用、血清コレステロール低下作用、感染予防作用等多くの生理的機能を有していることが知られているが、本発明では、これらラクトバチルス属及びラクトコッカス属乳酸菌の菌体及び/又はその培養物を有効成分とする内臓脂肪減少剤及びその機能を賦与した飲食品又は飼料である。
上記内臓脂肪減少剤の使用態様としては、錠剤、散剤、カプセル剤等がある。
また、その使用用途指定は、発酵乳、健康食品又はチーズ類等の飲食品又は飼料等が考えられる。
【0014】
本発明は、基本的には以下の構成からなる発明である。
(1)乳酸菌の菌体及び/又はその培養物を有効成分とする内臓脂肪減少剤。
(2)ラクトバチルス属及び/又はラクトコッカス属乳酸菌の菌体及び/又はその培養物を有効成分とすることを特徴とする上記(1)の内臓脂肪減少剤。
(3)ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)、ラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)のいずれか1種以上の菌体及び/又はその培養物を有効成分とすることを特徴とする上記(2)の内臓脂肪減少剤。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の乳酸菌の菌体及び/又はその培養物を配合したことを特徴とする内臓脂肪減少用錠剤、散剤、カプセル剤、飲食品又は飼料。
(5)上記飲食品が、発酵乳、健康食品又はチーズ類等であることを特徴とする上記(4)の飲食品。
【発明の効果】
【0015】
本発明の乳酸菌の菌体及び/又はその培養物を有効成分とする内臓脂肪減少剤、及び該内臓脂肪減少剤を含有する内臓脂肪減少作用を賦与した飲食品又は飼料は、内臓脂肪の蓄積により発症するといわれるメタボリックシンドロームの予防・治療に有効である。
また、本発明の内臓脂肪減少剤、及び内臓脂肪減少作用を賦与した飲食品又は飼料は、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)乳酸菌及びラクトコッカス属(Lactococcus sp.)乳酸菌、その中でも特にラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis )もしくはラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)の培養物、あるいはその菌体自体を使用するため、比較的安価に大量供給が可能であり、かつ極めて安全性が高いという効果を持つ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明における乳酸菌としては、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)乳酸菌及びラクトコッカス属(Lactococcus sp.)乳酸菌、その中でも特にラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)もしくはラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)に属する乳酸菌が挙げられる。
【0017】
ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌のうち、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055株、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)JCM1131株、及びラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)ATCC19992株を選択することができた。
なお、SBT2055株は、寄託番号FERM P-15535として、独立行政法人産業技術総合研究所特許微生物寄託センターに寄託されている。
また、JCM1131株は独立行政法人理化学研究所の公開菌株、ATCC19992株はAmerican Type Culture Collectionの公開菌株である。
【0018】
また、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)に属する乳酸菌のうち、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171株、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)ATCC10386株及びラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)ATCC10797株を選択することができた。
なお、SBT2171株は、寄託番号FERM P-14381として、独立行政法人産業技術総合研究所特許微生物寄託センターに寄託されている。また、ATCC10386株及びATCC10797株はAmerican Type Culture Collectionの公開菌株である。
【0019】
さらに、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)に属する乳酸菌のうち、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)SBT0838株、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)SBT1222株、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)JCM1107株を選択することができた。ここで、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)SBT0838株、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)SBT1222株は、それぞれ、寄託番号FERM P-20751、FERM P-20752として、独立行政法人産業技術総合研究所特許微生物寄託センターに寄託されている。また、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)JCM1107株は、独立行政法人理化学研究所の公開菌株である。
【0020】
さらにまた、ラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)に属する乳酸菌のうち、ラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)ATCC11602株、ラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)ATCC14365株、ラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)ATCC19257株を選択することができた。また、ATCC11602株、ATCC14365株及びATCC19257株はAmerican Type Culture Collectionの公開菌株である。
【0021】
なお、乳酸菌の選定において、胃酸耐性が高く、低pH条件下での生育が良好であり、ヒト腸管へ高い定着性、ヒト腸管細胞親和性を示し、胆汁酸耐性があり、腸管内に定着すし、食品に適用した際に生残性が高く、香味、物性も優れている菌株の選定を進めることにより、より本発明に適した乳酸菌を選定することができる。
【0022】
特に、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055株(FERM P-15535)は、ヒト腸管細胞に高い親和性を有し、経口で投与した時、生存して腸管内に到達することができ、また、長期間腸管内に常在することが可能であり、腸管内生育することで宿主に作用し、内臓脂肪減少効果を有する活性が高い。体外から投与したラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)に属する乳酸菌が腸内に定着し、このような生理効果を示すことは全く知られておらず、本発明者らによって初めて明らかにされた。
さらに本発明では、上記の菌株に限らずヒトや発酵乳から分離されるラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)であっても、生菌体のみならず死菌体であっても、上記の作用を示すものであれば、いずれのものでも使用できる。また、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)の変異株であって、上記の作用を示すものも使用することができる。
【0023】
上述した乳酸菌であるラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)以外の乳酸菌であっても、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)と同じラクトバチルス アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)グループと呼ばれているラクトバチルス クリスパタス(Lactobacillus crispatus )、高温性でホモ型であるラクトバチルス ブルガリカス(Lactobacillus delbrueckii subsp. Bulgaricus)等の乳加工用乳酸菌、中温性でホモ型の乳酸菌であるラクトバチルス プランタラム(Lactobacillus plantarum )やラクトバチルス カゼイ(Lactbacillus casei)等にも同様の内臓脂肪減少効果を有している。
【0024】
本発明の乳酸菌であるラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)を培養する培地には、乳培地又は乳成分を含む培地、これを含まない半合成培地等種々の培地を用いることができる。このような培地としては、脱脂乳を還元して加熱殺菌した還元脱脂乳培地を例示することができる。
これらラクトバチルス属及びラクトコッカス属乳酸菌の培養法は、静置培養あるいはpHを一定にコントロールした中和培養で行うが、菌が良好に生育する条件であれば特に培養法に制限はない。菌体は、乳酸菌培養の常法に従って培養し、得られた培養物から遠心分離等の集菌手段によって分離されたものをそのまま本発明の有効成分として用いることができる。また、菌体として純粋に分離された菌体だけでなく、培養物、懸濁物、その他の菌体含有物や、菌体を酵素や物理的手段を用いて処理した細胞質や細胞壁画分も用いることができる。また、生菌体のみならず死菌体であっても用いることができる。
【0025】
本発明の内臓脂肪減少剤は、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)及びラクトコッカス属(Lactococcus sp.)の乳酸菌の培養物及び/又はその菌体自体を有効成分としたものである。さらに、製剤化に際しては製剤上許可されている賦形剤、安定剤、矯味剤等を適宜混合して濃縮、凍結乾燥するほか、加熱乾燥して死菌体にしてもよい。これらの乾燥物、濃縮物、ペースト状物も包含される。また、菌体や培養物の作用を妨げない範囲で、賦型剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、懸濁剤、コーティング剤、その他の任意の薬剤を混合して製剤化することもできる。剤形としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、粉剤、シロップ剤等が可能であり、これらを経口的に投与することが望ましい。
【0026】
また、本発明は、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)乳酸菌及びラクトコッカス属(Lactococcus sp.)の乳酸菌、その中でも特にラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)もしくはラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)の培養物、あるいはその菌体自体を有効成分とする内臓脂肪減少の機能を賦与した飲食品又は飼料である。本発明の内臓脂肪減少作用を賦与した飲食品又は飼料としては、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)乳酸菌及びラクトコッカス属(Lactococcus sp.)乳酸菌、その中でも特にラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトコッカス ラクチス(Lactobacillus lactis)もしくはラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)の培養物、あるいはその菌体自体であっても良いし、菌体や培養物自体を配合した飲食品としても良い。培養物の形態として、ヨーグルトやチーズ等の発酵食品が好適である。
【0027】
菌体や培養物又は培養物は、どのような飲食品に配合しても良く、飲食品の製造工程中に原料に添加しても良い。飲食品の例として、乳飲料、発酵乳、果汁飲料、ゼリー、キャンディー、乳製品、マヨネーズ等の卵加工品、バターケーキ等の菓子・パン類等の食品を挙げることができる。また、各種粉乳の他、乳児、幼児及び低出生体重児等を対象とする栄養組成物に配合したものを例示することができる。生菌体として利用する場合には、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)乳酸菌及びラクトコッカス属(Lactococcus sp.)乳酸菌、その中でも特にラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)もしくはラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)の菌株自体、及び上記乳酸菌の菌体を発酵して得られた発酵乳やチーズを素材として使用し、内臓脂肪減少用のパンやスナック菓子、ケーキ、プリン等にしてもよい。これらは日常的に摂取することが可能であり、内臓脂肪減少作用を有するので、メタボリックシンドロームの予防・治療に有効である。
【0028】
さらに、本発明は、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)乳酸菌及びラクトコッカス属(Lactococcus sp.)乳酸菌、その中でも特にラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)もしくはラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)の培養物、あるいはその菌体自体を有効成分とする内臓脂肪減少の機能を賦与した飼料である。家畜用飼料として、前記飲食品と同様に、菌体や培養物は、どのような飼料に配合しても良く、飲食品の製造工程中に原料に添加しても良い。
【0029】
本発明において、内臓脂肪減少作用を発揮させるためには、成人の場合、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)乳酸菌及びラクトコッカス属(Lactococcus sp.)乳酸菌、その中でも特にラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)もしくはラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)の培養物を10〜200g、あるいはその菌体自体を1日当たり0.1〜 5,000mg摂取できるように配合量等を調整すれば良い。乳酸菌の含有割合は特に限定されず、製造の容易性や好ましい一日投与量等に合わせて適宜調節すれば良い。例えば剤型が液体の場合には、乳酸菌体濃度を1×10cells/ml〜1×1010cells/mlとすることが好ましく、固体の場合には、1×10cells/g〜1×1010cells/gとすることが好ましい。生菌として投与する場合は、成人一人当たり、108〜1012cfu/日投与することで本発明の目的とする効果を発揮させることが可能となる。このようにして摂取することによって腸管内に定着し所望の効果を発揮する。
【0030】
ラクトバチルス属の乳酸菌の菌体及びその培養物を有効成分とする内臓脂肪蓄積抑制剤及び内臓脂肪蓄積抑制作用を賦与した飲食品(特願2006-239290号)は本出願人によって出願されているが、内臓脂肪そのものの蓄積を抑制することを目的とするものであって、本発明におけるように内臓脂肪が蓄積された後の減少作用を見出したものではない。
また、本発明では、メタボリックシンドロームの個々の病態をより迅速、かつ効果的に改善するに特徴を有するばかりか、ラクトコッカス属に属する乳酸菌の菌体及びその培養物にも有効成分を見出したものである。
【0031】
本発明における内臓脂肪減少剤、あるいは内臓脂肪減少用飲食品、飼料は、内臓脂肪減少効果を有するので、前述した内臓脂肪の蓄積により引き起こされるさまざまな病態の予防、治療、改善に非常に有益となり得る。
本発明で用いる乳酸菌体は、古来、発酵乳やチーズの製造に用いられており、本発明の内臓脂肪減少剤、あるいは内臓脂肪減少用飲食品、飼料は安全性に問題はないという特徴がある。
【0032】
以下に、実施例及び試験例を示し、本発明についてより詳細に説明するが、これらは単に例示するのみであり、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【実施例1】
【0033】
(ラクトバチルス ガセリ培養物粉末の調製1)
還元脱脂乳培地(13重量%脱脂粉乳、0.5重量%酵母エキス含有)を95℃で30分間殺菌した後、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055(FERM P-15535)を接種し、37℃で16時間培養し、得られた培養物を凍結乾燥してラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055(FERM P-15535)の培養物粉末を得た。これは、そのまま本発明の内臓脂肪減少剤として使用し得る。
【実施例2】
【0034】
(ラクトバチルス ガセリ培養物粉末の調製2)
還元脱脂乳培地(13重量%脱脂粉乳、0.5重量%酵母エキス含有)を95℃で30分間殺菌した後、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)JCM1131を接種し、37℃で16時間培養し、得られた培養物を凍結乾燥してラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)JCM1131の培養物粉末を得た。これは、そのまま本発明の内臓脂肪減少剤として使用し得る。
【実施例3】
【0035】
(錠剤の製造)
ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055(FERM P-15535)の液体培養物を、4℃、7,000rpmで15分間遠心分離した後、滅菌水による洗浄と遠心分離を3回繰り返して行い、洗浄菌体を得た。この洗浄菌体を凍結乾燥処理して菌体粉末を得た。この菌体粉末1部に脱脂粉乳4部を混合し、この混合粉末を打錠機により1gずつ常法により打錠して、本発明のラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055(FERM P-15535)の菌体200mgを含む錠剤を調製した。
【実施例4】
【0036】
(発酵乳の製造)
ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055(FERM P-15535)をMRS液体培地(商品名Lactobacilli MRS Broth, Difco社製品)にて培養した。対数増殖期にある各培養液を、0.3重量%の酵母エキスを添加した10重量%還元脱脂乳(115℃、20分滅菌済)に1重量%接種し、マザーカルチャーを作成した。これに10重量%の還元脱脂乳を添加して、100℃にて10分間加熱したヨーグルトミックスに、2.5重量%添加して調製した。37℃で発酵を行い、乳酸酸度0.85に到達した時点で冷却し、発酵を終了させ、本発明の内臓脂肪減少用発酵乳を得た。
【実施例5】
【0037】
(散剤の製造)
ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055(FERM P-15535)をMRS液体培地(商品名Lactobacilli MRS Broth,Difco社)5Lに接種後、37℃、18時間静置培養を行った。培養終了後、7,000rpmで15分間遠心分離を行い、培養液の1/50量の濃縮菌体を得た。次いで、この濃縮菌体を、脱脂粉乳10重量%、グルタミン酸ソーダ1重量%を含む分散媒と同量混合し、pH7に調整後、凍結乾燥を行った。得られた凍結乾燥物を60メッシュのふるいで整粒化し、凍結乾燥菌末を製造した。第13改正日本薬局方解説書製剤総則「散剤」の規定に準拠し、この凍結乾燥菌末1gにラクトース(日局)400g、バレイショデンプン(日局)600gを加えて均一に混合し、本発明の内臓脂肪減少用散剤を得た。
【実施例6】
【0038】
(スティック状健康食品の製造)
実施例1で得られたラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055(FERM P-15535)の培養物粉末30gに、ビタミンCとクエン酸の等量混合物40g、グラニュー糖100g、コーンスターチと乳糖の等量混合物60gを加えて混合した。混合物をスティック状袋に詰め、本発明の内臓脂肪減少用スティック状健康食品を製造した。
【実施例7】
【0039】
(ナチュラルチーズの製造)
脂肪率を調整した原料乳を75℃で15秒間のプレート加熱殺菌を行った後、30℃まで冷却し、0.01重量%塩化カルシウムを添加した。次に、これらの原料乳に市販の乳酸菌スターター(クリスチャン・ハンセン社製) 0.7重量%及びラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)SBT2055 (FERM P-15535)1重量%を添加し、レンネット0.003重量%を添加して乳を凝固させた後、カッテングしてpHが 6.2〜6.1 となるまで撹拌し、ホエーを排出し、カード粒を得た。さらに、このカード粒を型詰めして圧搾し、さらに加塩して、本発明の内臓脂肪減少用ナチュラルチーズを製造した。
【実施例8】
【0040】
(カプセル剤の製造)
表1に示した配合により原料を混合し、造粒した後、カプセルに充填して、本発明の内臓脂肪減少用カプセル剤を製造した。
【0041】
【表1】

【実施例9】
【0042】
(飲料の製造)
表2に示した配合により原料を混合し、容器に充填した後、加熱殺菌して、本発明の内臓脂肪減少用飲料を製造した。
【0043】
【表2】

【実施例10】
【0044】
(低脂肪硬質ナチュラルチーズの製造)
チーズ中の脂肪率が12〜30重量%となるように調製した原料乳を使用して、数種類の低脂肪硬質ナチュラルチーズを製造した。すなわち、脂肪率を調整した原料乳を75℃で15秒間のプレート加熱殺菌を行った後、30℃まで冷却し、0.01重量%塩化カルシウムを添加した。次に、これらの原料乳に乳酸菌スターター(クリスチャン・ハンセン社製) 0.7重量%及びラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171(FERM P-14381)1重量%を添加し、レンネット0.003 重量%を添加して乳を凝固させた後、カッテングしてpHが6.2〜6.1となるまで撹拌し、ホエーを排出し、カード粒を得た。さらに、このカード粒を型詰めして圧搾し、さらに加塩して、本発明の内臓脂肪減少用ゴーダチーズタイプ低脂肪硬質ナチュラルチーズを製造した。
【実施例11】
【0045】
(発酵乳の製造)
ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171(FERM P-14381)を用いて発酵乳の製造を行った。ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus) SBT2171(FERM P-14381)を、脱脂乳100gを用いて37℃、12時間培養したものを、新しい同培地3kgに接種し、37℃、12時間培養した。培養終了した乳全量をスターターとして用い、脱脂乳100kgを32℃、20時間発酵させ本発明の内臓脂肪減少用発酵乳を得た。ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171(FERM P-14381)の発酵乳中の生菌数は8.2×10cells/gであった。
【実施例12】
【0046】
(ドリンクヨーグルトの製造)
実施例11で得られた発酵乳43kgにグラニュー糖4kg、水3kg、ペクチン0.15kgを加えた後に均質化して、ドリンクヨーグルト50kgを得た。このドリンクヨーグルトはマイルドな好ましい風味を有し、pH3.6で、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171(FERM P-14381)のドリンクヨーグルト中の生菌数は4.6×10cells/gであった。
【実施例13】
【0047】
実施例11と同様にして得られた発酵物5kgに同量の水を添加した後、連続遠心分離機で3,500×G、20分間の遠心分離を行い、菌体のみを分離回収した。沈殿物の中に含まれる非菌体成分を除去するため、水を1kg添加した後、再度遠心分離を行い、これを3回繰り返した。最終的にラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)SBT2171(FERM P-14381)の菌体20gを回収した。
【実施例14】
【0048】
表3に示した配合により原料を混合し、本発明の内臓脂肪減少用飼料を製造した。
【0049】
【表3】

【0050】
[試験例1]
(内臓脂肪減少作用の確認)
各種乳酸菌を使用して、内臓脂肪減少作用を確認した。
マウス脂肪細胞3T3-L1株を10%ウシ胎児血清含有ダルベッコ変法イーグル培地中でコンフルエントに達するまで培養した後、トリプシン処理でプラスチック壁面から細胞をはがし、遠心分離管に回収した。遠心分離(1,000×G, 10分間)により細胞を回収した後、0.9重量%食塩を含むリン酸緩衝液(PBS、 pH7.2)で2×107個/mlの濃度で分散した。Balb/c系3週齢のヌードマウス56匹の腸間膜脂肪組織内に、1×107個(0.5ml)ずつ3T3-L1細胞を移植した。一般標準飼料CE2で4週間飼育した後、実験動物用マイクロCT装置にて内臓脂肪量を1週間おきに測定し、内臓脂肪が十分蓄積したことを確認した。さらに、各種乳酸菌を0.1%含量で配合したCE2飼料で4週間飼育した後、解剖して内臓脂肪量を計量することによって評価した。動物実験は1群4匹とした。
【0051】
結果を表4に示す。乳酸菌を摂取しなかったマウス及びストレプトコッカス サーモフィルス(Streptococcus thermophilis)菌を摂取していたマウスにおける内臓脂肪量に対し、ラクトバチルス乳酸菌及びラクトコッカス乳酸菌を配合した飼料を摂取したマウスにおける内臓脂肪の量が、有意に低値を示すことが明らかになった。
【0052】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳酸菌の菌体及び/又はその培養物を有効成分とする内臓脂肪減少剤。
【請求項2】
乳酸菌の菌体及び/又はその培養物が、ラクトバチルス属及び/又はラクトコッカス属乳酸菌の菌体及び/又はその培養物であることを特徴とする請求項1に記載の内臓脂肪減少剤。
【請求項3】
ラクトバチルス属及び/又はラクトコッカス属乳酸菌の菌体及び/又はその培養物が、ラクトバチルス ガセリ(Lactobacillus gasseri)、ラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトコッカス ラクチス(Lactococcus lactis)、ラクトコッカス クレモリス(Lactococcus cremoris)のいずれか1種以上の菌体及び/又はその培養物であることを特徴とする請求項2に記載の内臓脂肪減少剤。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の乳酸菌の菌体及び/又はその培養物を配合したことを特徴とする内臓脂肪減少用錠剤、散剤、カプセル剤、飲食品又は飼料。
【請求項5】
飲食品が、発酵乳、健康食品又はチーズ類であることを特徴とする請求項4の飲食品。





















【公開番号】特開2008−214253(P2008−214253A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−53179(P2007−53179)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(000006699)雪印乳業株式会社 (155)
【Fターム(参考)】