内視鏡の内圧調整装置
【課題】弁開放アダプタを逆止弁から取り外す動作の途中では逆止弁が強制的開状態になる時間が一定以上確保され、弁開放アダプタを逆止弁に取り付ける動作では途中で引っ掛かりが発生せず、弁開放アダプタを一動作で容易に取り付けることができる内視鏡の内圧調整装置を提供すること。
【解決手段】案内溝53の途中の部分に、弁開放アダプタ50が逆止弁から取り外される取り外し動作の途中で係合ピン12とぶつかることにより取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部53cを形成すると共に、弁開放アダプタ50が逆止弁10に取り付けられる取り付け動作の途中で係合ピン12と接触しながら弁開放アダプタ50を逆止弁に対する取り付け状態に導く斜面53dを形成して、案内溝53と係合ピン12との係合により取り付け動作が途中で停止されないようにした。
【解決手段】案内溝53の途中の部分に、弁開放アダプタ50が逆止弁から取り外される取り外し動作の途中で係合ピン12とぶつかることにより取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部53cを形成すると共に、弁開放アダプタ50が逆止弁10に取り付けられる取り付け動作の途中で係合ピン12と接触しながら弁開放アダプタ50を逆止弁に対する取り付け状態に導く斜面53dを形成して、案内溝53と係合ピン12との係合により取り付け動作が途中で停止されないようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、オートクレーブ又はエチレンオキサイドガス(EOG)等によって滅菌されることのある内視鏡に設けられた内圧調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡を滅菌するためにエチレンオキサイドガスやオートクレーブ等を行うためには、内視鏡を収容した滅菌室内を一旦減圧する必要があり、内視鏡をそのような低圧環境に耐えられる構造にする必要がある。
【0003】
その際に問題になるのは、内視鏡の外装のなかで最も柔軟な部分、例えば一般にゴムで形成されている湾曲部の被覆チューブ等が、減圧時に膨らんで破裂してしまう場合があることである。
【0004】
そこで、内視鏡内部から外部へは気体を通過させ、内視鏡外部から内部へは気体を通過させない逆止弁を設けて、減圧滅菌室内では内視鏡内の空気が外部へ抜けて内圧が下げられ、且つ滅菌時や洗浄時には蒸気、ガス又は洗浄水等が内視鏡内に侵入しないようにしている。
【0005】
ただし、そのような構造をとると、内視鏡の滅菌処理が終了した後も内視鏡の内圧が大気圧に比べて低い状態のままになるので、湾曲部の被覆チューブ等がその内側の部材の間に食い込んだ状態になって故障の原因になる恐れがある。
【0006】
そこで、滅菌処理中は逆止弁に対して着脱自在な弁開放アダプタを逆止弁に取り付けておき、滅菌処理終了後に弁開放アダプタを逆止弁から取り外す途中で、逆止弁がカム機構により強制的に開かれた状態になって内視鏡の内部と外部とが連通した状態になるようにしている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2001−87215
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図12は、従来の内視鏡の内圧調整装置における案内溝91の展開図であり、弁開放アダプタ側に形成された案内溝91は、逆止弁側に突設された係合ピン92が軸線方向に導かれる誘導溝91aに続いて周方向に直角に曲げられて、そこから弁開放アダプタ取付位置である端部91bに至る途中の中間部分にクランク部91cが形成されている。このようなクランク部91cでは、弁開放アダプタを逆止弁に対して軸線方向に移動させることになるが、逆止弁の開閉動作には影響を与えない。
【0008】
92′は、案内溝91の端部91bに達した状態の係合ピンであり、その位置に係合ピン92′が達した状態では逆止弁が閉状態になり、係合ピン92が誘導溝91aと端部91bとの中間部分に位置する状態では逆止弁が強制的に開かれるように構成されている。
【0009】
そして、案内溝91の中間部分にクランク部91cが形成されていることにより、図13に示されるように、弁開放アダプタを逆止弁から取り外す動作の途中で係合ピン92がクランク部91cにぶつかって一気に通過することができないので、逆止弁が強制的開状態になる時間が一定以上確保され、減圧状態にある内視鏡内に確実に外気を導入させて内視鏡内を外部の大気圧と等圧にすることができる。
【0010】
しかし、このように構成された従来の内視鏡の内圧調整装置においては、図14に示されるように、弁開放アダプタを逆止弁に取り付ける動作の途中でも係合ピン92がクランク部91cにぶつかってそこを一気に通過することができず、係合ピン92がクランク部91cを通過するために弁開放アダプタを一旦逆止弁に対して軸線方向に移動させてから軸線周りに回転させる必要があるので、弁開放アダプタの取り付け操作が煩雑で面倒であった。
【0011】
そこで本発明は、弁開放アダプタを逆止弁から取り外す動作の途中では逆止弁が強制的開状態になる時間が一定以上確保され、弁開放アダプタを逆止弁に取り付ける動作では途中で引っ掛かりが発生せず、弁開放アダプタを一動作で容易に取り付けることができる内視鏡の内圧調整装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の内圧調整装置は、外部との間を仕切る隔壁がすべて気密に構成された内視鏡の外壁部に設けられた逆止弁に弁開放アダプタが着脱自在に取り付けられて、弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられた状態では、内視鏡内部が外部より低圧のとき逆止弁が閉じて、内視鏡内部が外部より高圧になると逆止弁が開き、弁開放アダプタが逆止弁から取り外される途中の過程においては逆止弁が強制的に開状態になるように構成され、弁開放アダプタを逆止弁に着脱する際に係合する案内溝とその案内溝に係合する係合ピンとが弁開放アダプタと逆止弁とに設けられた内視鏡の内圧調整装置において、案内溝の途中の部分に、弁開放アダプタが逆止弁から取り外される取り外し動作の途中で係合ピンとぶつかることにより取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部を形成すると共に、弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられる取り付け動作の途中で係合ピンと接触しながら弁開放アダプタを逆止弁に対する取り付け状態に導く斜面を形成して、案内溝と係合ピンとの係合により取り付け動作が途中で停止されないようにしたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、案内溝の途中の部分に、弁開放アダプタが逆止弁から取り外される取り外し動作の途中で係合ピンとぶつかることにより取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部を形成すると共に、弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられる取り付け動作の途中で係合ピンと接触しながら弁開放アダプタを逆止弁に対する取り付け状態に導く斜面を形成したことにより、弁開放アダプタを逆止弁から取り外す動作の途中では逆止弁が強制的開状態になる時間が一定以上確保され、弁開放アダプタを逆止弁に取り付ける動作では途中で引っ掛かりが発生せず、弁開放アダプタを一動作で容易に取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
外部との間を仕切る隔壁がすべて気密に構成された内視鏡の外壁部に設けられた逆止弁に弁開放アダプタが着脱自在に取り付けられて、弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられた状態では、内視鏡内部が外部より低圧のとき逆止弁が閉じて、内視鏡内部が外部より高圧になると逆止弁が開き、弁開放アダプタが逆止弁から取り外される途中の過程においては逆止弁が強制的に開状態になるように構成され、弁開放アダプタを逆止弁に着脱する際に係合する案内溝とその案内溝に係合する係合ピンとが弁開放アダプタと逆止弁とに設けられた内視鏡の内圧調整装置において、案内溝の途中の部分に、弁開放アダプタが逆止弁から取り外される取り外し動作の途中で係合ピンとぶつかることにより取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部を形成すると共に、弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられる取り付け動作の途中で係合ピンと接触しながら弁開放アダプタを逆止弁に対する取り付け状態に導く斜面を形成して、案内溝と係合ピンとの係合により取り付け動作が途中で停止されないようにする。
【実施例】
【0015】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図5は、内視鏡の全体構成を示しており、操作部1に連結された挿入部2の先端部分には、操作部1に設けられた操作レバー3による遠隔操作によって屈曲自在な湾曲部4が設けられている。湾曲部4は、柔軟なゴムチューブによって被覆されている。
【0016】
操作部1から延出する可撓性連結管6の先端には、図示されていない光源装置に着脱自在に接続されるライトガイドコネクタ7が取り付けられている。5は接眼部であり、電子内視鏡の場合には不要となる。
【0017】
この内視鏡は、パッキングやOリングなどによって、外部との間を仕切る隔壁がすべて気密に構成され、内部は各部が互いに連通している。そして、ライトガイドコネクタ7には、エチレンオキサイドガスやオートクレーブなどによる滅菌時に内視鏡内部の圧力を調整するための逆止弁10が突設され、その逆止弁10に対して着脱自在に弁開放アダプタ50が設けられている。
【0018】
逆止弁10は、弁開放アダプタ50が取り付けられた状態において、内視鏡内部の圧力が外部より高くなると開いて内部から外部に気体を通過させ、内視鏡内部の圧力が外部より低いときは閉じて外部から内部へは気体を通過させないものである。
【0019】
図6と図7は、逆止弁10に弁開放アダプタ50が取り付けられていない状態と取り付けられた状態を示しており、内視鏡の外部と内部とを仕切るライトガイドコネクタ7の外壁部から外方に突出する状態に設けられた略円筒状の弁座形成部材14の外端近傍に、外方に向けてテーパ状に広がる形状の弁座14aが形成されている。13はシール用のOリングである。
【0020】
弁座形成部材14の外周部に被嵌されてネジ止め固定されたアダプタ受け筒11の外壁面には、後述する弁開放アダプタ50の案内溝53と係合させるための係合ピン12が側方に向けて突設されている。
【0021】
弁体15は、弁座形成部材14内に軸方向に移動自在に且つ軸線周りに回転可能に配置されて、弁座14aに対向するテーパ面部分に円状に形成された溝にOリング16が装着されている。
【0022】
したがって、そのOリング16が弁座14aに押し付けられると、逆止弁10が閉じて内視鏡の内部と外部との間が完全に閉塞された状態になり、逆に、弁体15が外方に移動してOリング16が弁座14aから離れると、その隙間を介して内視鏡の内部と外部との間が連通した状態になる。
【0023】
なお、弁座14aより外側に位置する弁体15の外端部分には、後述する弁開放アダプタ50を係合させて弁体15を軸線周りに回転させるための駆動溝15aが、外面に開口する通気口を兼ねて形成されている。
【0024】
弁体15は、Oリング16が弁座14aに押し付けられて逆止弁10が閉じられる方向に圧縮コイルスプリング17によって付勢されており、圧縮コイルスプリング17の付勢力に抗して弁体15を押し上げて逆止弁10を外部から強制的に開くための駆動ピン19が、弁体15の内端近傍の側面に突設されている。
【0025】
弁体15の内端部分には、圧縮コイルスプリング17の一端を受けるバネ受け筒18が駆動ピン19によって連結固定されている。このバネ受け筒18は、弁座形成部材14内に緩く嵌合しているが、弁体15と一体に軸線方向に進退自在であり、その外周部分には軸線と平行方向に複数の通気溝18aが形成されている。
【0026】
弁座形成部材14の筒状部分の側壁には、駆動ピン19を駆動するためのカム溝22が形成されている。このカム溝22には、図8の展開図に示されるように、圧縮コイルスプリング17の付勢力によって駆動ピン19が押し付けられる山形のカム面が下面に形成されている。
【0027】
カム溝22は、弁開放アダプタ50が逆止弁10に取り付けられた状態の時に、その時の弁体15の開閉動作に伴う駆動ピン19″の移動を規制することがないように、山形のカム面の底部から上方に開放された形状に形成されている。22aがその部分である。
【0028】
カム溝22の山形のカム面の中間部分は、弁体15を強制的に開状態にするように、その位置に来た駆動ピン19′を圧縮コイルスプリング17の付勢力に抗して押し上げるように機能する。
【0029】
そして、弁開放アダプタ50が逆止弁10に取り付けられた状態から取り外れされる方向に所定の最大回転角θまで回転されたときに駆動ピン19が係合する位置には、駆動ピン19が弁開状態に移動するのを阻止して閉状態を強制的に維持するピン当接部22bがカム溝22の上面に形成されている。
【0030】
このように構成された逆止弁10においては、弁開放アダプタ50が取り付けられた状態では、圧縮コイルスプリング17の付勢力によって弁体15のOリング16が弁座14aに押し付けられて閉じており、内視鏡外部の圧力が内部の圧力より一定以上低下すると、その差圧によって弁体15が外方向に押し出されて弁座14aとOリング16との間に隙間ができた弁開状態になる。
【0031】
弁体15が、弁開放アダプタ50の取り外し方向に最大回転角θまで回転操作される途中の位置では、カム溝22の山形のカム面によってその位置に来た駆動ピン19′が押し上げられてOリング16が弁座14aから離れ、逆止弁10が強制的に開かれて内視鏡の内外が連通した強制的開状態になる。
【0032】
そして、弁体15がさらに弁開放アダプタ50の取り外し方向に最大回転角θまで回転操作されると、駆動ピン19が山形のカム面の斜面を下って弁体15が次第に弁座14aに近づき、圧縮コイルスプリング17の付勢力によって弁体15のOリング16が弁座14aに押し付けられて逆止弁10が閉じた状態に戻り、駆動ピン19の開方向への移動がピン当接部22bで阻止されて強制的閉状態が維持される。
【0033】
図9は弁開放アダプタ50を単体で示しており、逆止弁10のアダプタ受け筒11に被嵌されるアダプタ本体筒51の外壁部に、逆止弁10の係合ピン12を案内するための案内溝53が形成され、頭部内には、弁体15の駆動溝15aと係合する駆動片54が突設されている。55は通気孔である。
【0034】
図10は、弁開放アダプタ50が逆止弁10に着脱される途中の状態を示しており、弁開放アダプタ50のアダプタ本体筒51を逆止弁10のアダプタ受け筒11に被嵌して、逆止弁10の係合ピン12を弁開放アダプタ50の案内溝53内に導くことにより逆止弁10に対する弁開放アダプタ50の着脱が行われ、XI−XI断面を図示する図11に示されるように、弁開放アダプタ50の駆動片54が逆止弁10の駆動溝15aに係合して、弁体15が弁開放アダプタ50と共に軸線周りに回転する状態になる。
【0035】
案内溝53は、図1の展開図に示されるように、係合ピン12がアダプタ本体筒51の軸線方向に導かれる誘導溝53aに続いて周方向に直角に曲げられて、そこから最大回転角θ回転した端部53bに至る中間部分では、案内溝53が一旦アダプタ本体筒51の軸線方向に少し戻った凹状の形状に形成されている。
【0036】
12′は、案内溝53の端部53bに達した状態の係合ピンであり、その位置に係合ピン12′が達した弁開放アダプタ50取り付け状態では逆止弁10が閉状態になり、係合ピン12が誘導溝53aと端部53bとの中間部分に位置する状態では逆止弁10が強制的に開かれた状態になる。
【0037】
そのような案内溝53の中間部分には、図2に動作が示されるように、弁開放アダプタ50が逆止弁10から取り外される取り外し動作の途中で係合ピン12とぶつかることにより取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部53cが形成されている。
【0038】
取り外し動作止め部53cは、案内溝53の端部53bから取り外し動作止め部53cに向かう部分53bcに沿って案内されてきた係合ピン12の運動方向に対して垂直な(そしてこの実施例では、アダプタ本体筒51の軸線方向と平行な)溝壁により形成されている。
【0039】
その結果、図3に示されるように係合ピン12が取り外し動作止め部53cを通過した状態にするには、弁開放アダプタ50を軸線方向に移動させる動作が必要になるので、弁開放アダプタ50を逆止弁10から取り外す際に図10に示される強制的開状態になる時間が一定以上確保され、減圧状態にある内視鏡内に確実に外気を導入させて内視鏡内を外部の大気圧と等圧にすることができる。
【0040】
また、案内溝53の中間部分には、図4に動作が示されるように、弁開放アダプタ50が逆止弁10に取り付けられる取り付け動作の途中で係合ピン12と接触しながら弁開放アダプタ50を逆止弁10に対する取り付け状態に導く斜面53dが形成されている。
【0041】
斜面53dは、案内溝53の誘導溝53aから斜面53dに向かう部分53adに沿って案内されてきた係合ピン12の運動方向に対して例えば30°程度傾斜した溝壁により形成されている。
【0042】
その結果、図4に示されるように、弁開放アダプタ50が逆止弁10に取り付けられる取り付け動作の途中では、案内溝53の中間部分において係合ピン12が斜面53dに沿って引っ掛かりなく案内され、取り付け動作が停止されない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタの案内溝の展開図である。
【図2】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタが逆止弁から取り外される途中の状態の案内溝とそれに係合する係合ピンとの関係を示す展開図である。
【図3】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタが逆止弁から取り外される途中の状態の案内溝とそれに係合する係合ピンとの関係を示す展開図である。
【図4】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられる途中の状態の案内溝とそれに係合する係合ピンとの関係を示す展開図である。
【図5】本発明の実施例の内視鏡の全体構成を示す外観図である。
【図6】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の逆止弁に弁開放アダプタが取り付けられていない状態の側面断面図である。
【図7】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の逆止弁に弁開放アダプタが取り付けられた状態の側面断面図である。
【図8】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の逆止弁のカム溝の展開図である。
【図9】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタの側面半断面図である。
【図10】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置において逆止弁が強制的開状態になっている状態の側面断面図である。
【図11】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の図10におけるXI−XI断面図である。
【図12】従来の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタの案内溝の展開図である。
【図13】従来の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタが逆止弁から取り外される途中の状態の案内溝とそれに係合する係合ピンとの関係を示す展開図である。
【図14】従来の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられる途中の状態の案内溝とそれに係合する係合ピンとの関係を示す展開図である。
【符号の説明】
【0044】
10 逆止弁
12 係合ピン
14a 弁座
15 弁体
19 駆動ピン
22 カム溝
50 弁開放アダプタ
53 案内溝
53c 取り外し動作止め部
53d 斜面
54 駆動片
【技術分野】
【0001】
この発明は、オートクレーブ又はエチレンオキサイドガス(EOG)等によって滅菌されることのある内視鏡に設けられた内圧調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡を滅菌するためにエチレンオキサイドガスやオートクレーブ等を行うためには、内視鏡を収容した滅菌室内を一旦減圧する必要があり、内視鏡をそのような低圧環境に耐えられる構造にする必要がある。
【0003】
その際に問題になるのは、内視鏡の外装のなかで最も柔軟な部分、例えば一般にゴムで形成されている湾曲部の被覆チューブ等が、減圧時に膨らんで破裂してしまう場合があることである。
【0004】
そこで、内視鏡内部から外部へは気体を通過させ、内視鏡外部から内部へは気体を通過させない逆止弁を設けて、減圧滅菌室内では内視鏡内の空気が外部へ抜けて内圧が下げられ、且つ滅菌時や洗浄時には蒸気、ガス又は洗浄水等が内視鏡内に侵入しないようにしている。
【0005】
ただし、そのような構造をとると、内視鏡の滅菌処理が終了した後も内視鏡の内圧が大気圧に比べて低い状態のままになるので、湾曲部の被覆チューブ等がその内側の部材の間に食い込んだ状態になって故障の原因になる恐れがある。
【0006】
そこで、滅菌処理中は逆止弁に対して着脱自在な弁開放アダプタを逆止弁に取り付けておき、滅菌処理終了後に弁開放アダプタを逆止弁から取り外す途中で、逆止弁がカム機構により強制的に開かれた状態になって内視鏡の内部と外部とが連通した状態になるようにしている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2001−87215
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図12は、従来の内視鏡の内圧調整装置における案内溝91の展開図であり、弁開放アダプタ側に形成された案内溝91は、逆止弁側に突設された係合ピン92が軸線方向に導かれる誘導溝91aに続いて周方向に直角に曲げられて、そこから弁開放アダプタ取付位置である端部91bに至る途中の中間部分にクランク部91cが形成されている。このようなクランク部91cでは、弁開放アダプタを逆止弁に対して軸線方向に移動させることになるが、逆止弁の開閉動作には影響を与えない。
【0008】
92′は、案内溝91の端部91bに達した状態の係合ピンであり、その位置に係合ピン92′が達した状態では逆止弁が閉状態になり、係合ピン92が誘導溝91aと端部91bとの中間部分に位置する状態では逆止弁が強制的に開かれるように構成されている。
【0009】
そして、案内溝91の中間部分にクランク部91cが形成されていることにより、図13に示されるように、弁開放アダプタを逆止弁から取り外す動作の途中で係合ピン92がクランク部91cにぶつかって一気に通過することができないので、逆止弁が強制的開状態になる時間が一定以上確保され、減圧状態にある内視鏡内に確実に外気を導入させて内視鏡内を外部の大気圧と等圧にすることができる。
【0010】
しかし、このように構成された従来の内視鏡の内圧調整装置においては、図14に示されるように、弁開放アダプタを逆止弁に取り付ける動作の途中でも係合ピン92がクランク部91cにぶつかってそこを一気に通過することができず、係合ピン92がクランク部91cを通過するために弁開放アダプタを一旦逆止弁に対して軸線方向に移動させてから軸線周りに回転させる必要があるので、弁開放アダプタの取り付け操作が煩雑で面倒であった。
【0011】
そこで本発明は、弁開放アダプタを逆止弁から取り外す動作の途中では逆止弁が強制的開状態になる時間が一定以上確保され、弁開放アダプタを逆止弁に取り付ける動作では途中で引っ掛かりが発生せず、弁開放アダプタを一動作で容易に取り付けることができる内視鏡の内圧調整装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の内圧調整装置は、外部との間を仕切る隔壁がすべて気密に構成された内視鏡の外壁部に設けられた逆止弁に弁開放アダプタが着脱自在に取り付けられて、弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられた状態では、内視鏡内部が外部より低圧のとき逆止弁が閉じて、内視鏡内部が外部より高圧になると逆止弁が開き、弁開放アダプタが逆止弁から取り外される途中の過程においては逆止弁が強制的に開状態になるように構成され、弁開放アダプタを逆止弁に着脱する際に係合する案内溝とその案内溝に係合する係合ピンとが弁開放アダプタと逆止弁とに設けられた内視鏡の内圧調整装置において、案内溝の途中の部分に、弁開放アダプタが逆止弁から取り外される取り外し動作の途中で係合ピンとぶつかることにより取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部を形成すると共に、弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられる取り付け動作の途中で係合ピンと接触しながら弁開放アダプタを逆止弁に対する取り付け状態に導く斜面を形成して、案内溝と係合ピンとの係合により取り付け動作が途中で停止されないようにしたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、案内溝の途中の部分に、弁開放アダプタが逆止弁から取り外される取り外し動作の途中で係合ピンとぶつかることにより取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部を形成すると共に、弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられる取り付け動作の途中で係合ピンと接触しながら弁開放アダプタを逆止弁に対する取り付け状態に導く斜面を形成したことにより、弁開放アダプタを逆止弁から取り外す動作の途中では逆止弁が強制的開状態になる時間が一定以上確保され、弁開放アダプタを逆止弁に取り付ける動作では途中で引っ掛かりが発生せず、弁開放アダプタを一動作で容易に取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
外部との間を仕切る隔壁がすべて気密に構成された内視鏡の外壁部に設けられた逆止弁に弁開放アダプタが着脱自在に取り付けられて、弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられた状態では、内視鏡内部が外部より低圧のとき逆止弁が閉じて、内視鏡内部が外部より高圧になると逆止弁が開き、弁開放アダプタが逆止弁から取り外される途中の過程においては逆止弁が強制的に開状態になるように構成され、弁開放アダプタを逆止弁に着脱する際に係合する案内溝とその案内溝に係合する係合ピンとが弁開放アダプタと逆止弁とに設けられた内視鏡の内圧調整装置において、案内溝の途中の部分に、弁開放アダプタが逆止弁から取り外される取り外し動作の途中で係合ピンとぶつかることにより取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部を形成すると共に、弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられる取り付け動作の途中で係合ピンと接触しながら弁開放アダプタを逆止弁に対する取り付け状態に導く斜面を形成して、案内溝と係合ピンとの係合により取り付け動作が途中で停止されないようにする。
【実施例】
【0015】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図5は、内視鏡の全体構成を示しており、操作部1に連結された挿入部2の先端部分には、操作部1に設けられた操作レバー3による遠隔操作によって屈曲自在な湾曲部4が設けられている。湾曲部4は、柔軟なゴムチューブによって被覆されている。
【0016】
操作部1から延出する可撓性連結管6の先端には、図示されていない光源装置に着脱自在に接続されるライトガイドコネクタ7が取り付けられている。5は接眼部であり、電子内視鏡の場合には不要となる。
【0017】
この内視鏡は、パッキングやOリングなどによって、外部との間を仕切る隔壁がすべて気密に構成され、内部は各部が互いに連通している。そして、ライトガイドコネクタ7には、エチレンオキサイドガスやオートクレーブなどによる滅菌時に内視鏡内部の圧力を調整するための逆止弁10が突設され、その逆止弁10に対して着脱自在に弁開放アダプタ50が設けられている。
【0018】
逆止弁10は、弁開放アダプタ50が取り付けられた状態において、内視鏡内部の圧力が外部より高くなると開いて内部から外部に気体を通過させ、内視鏡内部の圧力が外部より低いときは閉じて外部から内部へは気体を通過させないものである。
【0019】
図6と図7は、逆止弁10に弁開放アダプタ50が取り付けられていない状態と取り付けられた状態を示しており、内視鏡の外部と内部とを仕切るライトガイドコネクタ7の外壁部から外方に突出する状態に設けられた略円筒状の弁座形成部材14の外端近傍に、外方に向けてテーパ状に広がる形状の弁座14aが形成されている。13はシール用のOリングである。
【0020】
弁座形成部材14の外周部に被嵌されてネジ止め固定されたアダプタ受け筒11の外壁面には、後述する弁開放アダプタ50の案内溝53と係合させるための係合ピン12が側方に向けて突設されている。
【0021】
弁体15は、弁座形成部材14内に軸方向に移動自在に且つ軸線周りに回転可能に配置されて、弁座14aに対向するテーパ面部分に円状に形成された溝にOリング16が装着されている。
【0022】
したがって、そのOリング16が弁座14aに押し付けられると、逆止弁10が閉じて内視鏡の内部と外部との間が完全に閉塞された状態になり、逆に、弁体15が外方に移動してOリング16が弁座14aから離れると、その隙間を介して内視鏡の内部と外部との間が連通した状態になる。
【0023】
なお、弁座14aより外側に位置する弁体15の外端部分には、後述する弁開放アダプタ50を係合させて弁体15を軸線周りに回転させるための駆動溝15aが、外面に開口する通気口を兼ねて形成されている。
【0024】
弁体15は、Oリング16が弁座14aに押し付けられて逆止弁10が閉じられる方向に圧縮コイルスプリング17によって付勢されており、圧縮コイルスプリング17の付勢力に抗して弁体15を押し上げて逆止弁10を外部から強制的に開くための駆動ピン19が、弁体15の内端近傍の側面に突設されている。
【0025】
弁体15の内端部分には、圧縮コイルスプリング17の一端を受けるバネ受け筒18が駆動ピン19によって連結固定されている。このバネ受け筒18は、弁座形成部材14内に緩く嵌合しているが、弁体15と一体に軸線方向に進退自在であり、その外周部分には軸線と平行方向に複数の通気溝18aが形成されている。
【0026】
弁座形成部材14の筒状部分の側壁には、駆動ピン19を駆動するためのカム溝22が形成されている。このカム溝22には、図8の展開図に示されるように、圧縮コイルスプリング17の付勢力によって駆動ピン19が押し付けられる山形のカム面が下面に形成されている。
【0027】
カム溝22は、弁開放アダプタ50が逆止弁10に取り付けられた状態の時に、その時の弁体15の開閉動作に伴う駆動ピン19″の移動を規制することがないように、山形のカム面の底部から上方に開放された形状に形成されている。22aがその部分である。
【0028】
カム溝22の山形のカム面の中間部分は、弁体15を強制的に開状態にするように、その位置に来た駆動ピン19′を圧縮コイルスプリング17の付勢力に抗して押し上げるように機能する。
【0029】
そして、弁開放アダプタ50が逆止弁10に取り付けられた状態から取り外れされる方向に所定の最大回転角θまで回転されたときに駆動ピン19が係合する位置には、駆動ピン19が弁開状態に移動するのを阻止して閉状態を強制的に維持するピン当接部22bがカム溝22の上面に形成されている。
【0030】
このように構成された逆止弁10においては、弁開放アダプタ50が取り付けられた状態では、圧縮コイルスプリング17の付勢力によって弁体15のOリング16が弁座14aに押し付けられて閉じており、内視鏡外部の圧力が内部の圧力より一定以上低下すると、その差圧によって弁体15が外方向に押し出されて弁座14aとOリング16との間に隙間ができた弁開状態になる。
【0031】
弁体15が、弁開放アダプタ50の取り外し方向に最大回転角θまで回転操作される途中の位置では、カム溝22の山形のカム面によってその位置に来た駆動ピン19′が押し上げられてOリング16が弁座14aから離れ、逆止弁10が強制的に開かれて内視鏡の内外が連通した強制的開状態になる。
【0032】
そして、弁体15がさらに弁開放アダプタ50の取り外し方向に最大回転角θまで回転操作されると、駆動ピン19が山形のカム面の斜面を下って弁体15が次第に弁座14aに近づき、圧縮コイルスプリング17の付勢力によって弁体15のOリング16が弁座14aに押し付けられて逆止弁10が閉じた状態に戻り、駆動ピン19の開方向への移動がピン当接部22bで阻止されて強制的閉状態が維持される。
【0033】
図9は弁開放アダプタ50を単体で示しており、逆止弁10のアダプタ受け筒11に被嵌されるアダプタ本体筒51の外壁部に、逆止弁10の係合ピン12を案内するための案内溝53が形成され、頭部内には、弁体15の駆動溝15aと係合する駆動片54が突設されている。55は通気孔である。
【0034】
図10は、弁開放アダプタ50が逆止弁10に着脱される途中の状態を示しており、弁開放アダプタ50のアダプタ本体筒51を逆止弁10のアダプタ受け筒11に被嵌して、逆止弁10の係合ピン12を弁開放アダプタ50の案内溝53内に導くことにより逆止弁10に対する弁開放アダプタ50の着脱が行われ、XI−XI断面を図示する図11に示されるように、弁開放アダプタ50の駆動片54が逆止弁10の駆動溝15aに係合して、弁体15が弁開放アダプタ50と共に軸線周りに回転する状態になる。
【0035】
案内溝53は、図1の展開図に示されるように、係合ピン12がアダプタ本体筒51の軸線方向に導かれる誘導溝53aに続いて周方向に直角に曲げられて、そこから最大回転角θ回転した端部53bに至る中間部分では、案内溝53が一旦アダプタ本体筒51の軸線方向に少し戻った凹状の形状に形成されている。
【0036】
12′は、案内溝53の端部53bに達した状態の係合ピンであり、その位置に係合ピン12′が達した弁開放アダプタ50取り付け状態では逆止弁10が閉状態になり、係合ピン12が誘導溝53aと端部53bとの中間部分に位置する状態では逆止弁10が強制的に開かれた状態になる。
【0037】
そのような案内溝53の中間部分には、図2に動作が示されるように、弁開放アダプタ50が逆止弁10から取り外される取り外し動作の途中で係合ピン12とぶつかることにより取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部53cが形成されている。
【0038】
取り外し動作止め部53cは、案内溝53の端部53bから取り外し動作止め部53cに向かう部分53bcに沿って案内されてきた係合ピン12の運動方向に対して垂直な(そしてこの実施例では、アダプタ本体筒51の軸線方向と平行な)溝壁により形成されている。
【0039】
その結果、図3に示されるように係合ピン12が取り外し動作止め部53cを通過した状態にするには、弁開放アダプタ50を軸線方向に移動させる動作が必要になるので、弁開放アダプタ50を逆止弁10から取り外す際に図10に示される強制的開状態になる時間が一定以上確保され、減圧状態にある内視鏡内に確実に外気を導入させて内視鏡内を外部の大気圧と等圧にすることができる。
【0040】
また、案内溝53の中間部分には、図4に動作が示されるように、弁開放アダプタ50が逆止弁10に取り付けられる取り付け動作の途中で係合ピン12と接触しながら弁開放アダプタ50を逆止弁10に対する取り付け状態に導く斜面53dが形成されている。
【0041】
斜面53dは、案内溝53の誘導溝53aから斜面53dに向かう部分53adに沿って案内されてきた係合ピン12の運動方向に対して例えば30°程度傾斜した溝壁により形成されている。
【0042】
その結果、図4に示されるように、弁開放アダプタ50が逆止弁10に取り付けられる取り付け動作の途中では、案内溝53の中間部分において係合ピン12が斜面53dに沿って引っ掛かりなく案内され、取り付け動作が停止されない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタの案内溝の展開図である。
【図2】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタが逆止弁から取り外される途中の状態の案内溝とそれに係合する係合ピンとの関係を示す展開図である。
【図3】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタが逆止弁から取り外される途中の状態の案内溝とそれに係合する係合ピンとの関係を示す展開図である。
【図4】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられる途中の状態の案内溝とそれに係合する係合ピンとの関係を示す展開図である。
【図5】本発明の実施例の内視鏡の全体構成を示す外観図である。
【図6】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の逆止弁に弁開放アダプタが取り付けられていない状態の側面断面図である。
【図7】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の逆止弁に弁開放アダプタが取り付けられた状態の側面断面図である。
【図8】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の逆止弁のカム溝の展開図である。
【図9】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタの側面半断面図である。
【図10】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置において逆止弁が強制的開状態になっている状態の側面断面図である。
【図11】本発明の実施例の内視鏡の内圧調整装置の図10におけるXI−XI断面図である。
【図12】従来の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタの案内溝の展開図である。
【図13】従来の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタが逆止弁から取り外される途中の状態の案内溝とそれに係合する係合ピンとの関係を示す展開図である。
【図14】従来の内視鏡の内圧調整装置の弁開放アダプタが逆止弁に取り付けられる途中の状態の案内溝とそれに係合する係合ピンとの関係を示す展開図である。
【符号の説明】
【0044】
10 逆止弁
12 係合ピン
14a 弁座
15 弁体
19 駆動ピン
22 カム溝
50 弁開放アダプタ
53 案内溝
53c 取り外し動作止め部
53d 斜面
54 駆動片
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部との間を仕切る隔壁がすべて気密に構成された内視鏡の外壁部に設けられた逆止弁に弁開放アダプタが着脱自在に取り付けられて、上記弁開放アダプタが上記逆止弁に取り付けられた状態では、内視鏡内部が外部より低圧のとき上記逆止弁が閉じて、内視鏡内部が外部より高圧になると上記逆止弁が開き、上記弁開放アダプタが上記逆止弁から取り外される途中の過程においては上記逆止弁が強制的に開状態になるように構成され、上記弁開放アダプタを上記逆止弁に着脱する際に係合する案内溝とその案内溝に係合する係合ピンとが上記弁開放アダプタと上記逆止弁とに設けられた内視鏡の内圧調整装置において、
上記案内溝の途中の部分に、上記弁開放アダプタが上記逆止弁から取り外される取り外し動作の途中で上記係合ピンとぶつかることにより上記取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部を形成すると共に、上記弁開放アダプタが上記逆止弁に取り付けられる取り付け動作の途中で上記係合ピンと接触しながら上記弁開放アダプタを上記逆止弁に対する取り付け状態に導く斜面を形成して、上記案内溝と上記係合ピンとの係合により上記取り付け動作が途中で停止されないようにしたことを特徴とする内視鏡の内圧調整装置。
【請求項1】
外部との間を仕切る隔壁がすべて気密に構成された内視鏡の外壁部に設けられた逆止弁に弁開放アダプタが着脱自在に取り付けられて、上記弁開放アダプタが上記逆止弁に取り付けられた状態では、内視鏡内部が外部より低圧のとき上記逆止弁が閉じて、内視鏡内部が外部より高圧になると上記逆止弁が開き、上記弁開放アダプタが上記逆止弁から取り外される途中の過程においては上記逆止弁が強制的に開状態になるように構成され、上記弁開放アダプタを上記逆止弁に着脱する際に係合する案内溝とその案内溝に係合する係合ピンとが上記弁開放アダプタと上記逆止弁とに設けられた内視鏡の内圧調整装置において、
上記案内溝の途中の部分に、上記弁開放アダプタが上記逆止弁から取り外される取り外し動作の途中で上記係合ピンとぶつかることにより上記取り外し動作を途中で停止させる取り外し動作止め部を形成すると共に、上記弁開放アダプタが上記逆止弁に取り付けられる取り付け動作の途中で上記係合ピンと接触しながら上記弁開放アダプタを上記逆止弁に対する取り付け状態に導く斜面を形成して、上記案内溝と上記係合ピンとの係合により上記取り付け動作が途中で停止されないようにしたことを特徴とする内視鏡の内圧調整装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−37806(P2007−37806A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−226108(P2005−226108)
【出願日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】
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