説明

冷却板

【課題】 発熱部品との接触面の面精度が高く、構造簡単で、容易かつ安価に製造できるようにする。
【解決手段】 冷却板は、凹部16を設けた銅板15を銅基板13にろう付けして製作する。このろう付けにより、凹部16の開口17を銅基板13で塞ぎ、銅基板13を底部とする冷却液体流通路18を形成する。凹部16は絞り加工により形成する。銅基板13の裏面は発熱部品と密接する平滑面14とする。ろう付けによっても、銅板15や銅基板13は変形はせず、平滑面14は保たれる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板に実装した発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に冷却液体を流して発熱部品を冷却する冷却板に係り、特に構造を簡素化して接触面の面精度を向上したものに関する。
【0002】
【従来の技術】プリント基板に実装した発熱部品を効率よく液冷するには、空冷よりも液冷の方がよい。このため、最近は液冷方式の冷却装置が開発されるようになってきた。液冷方式の冷却装置は、内部に冷却液体流通路を形成した冷却板を発熱部品に接触させ、冷却液体流通路に冷却液体を流して発熱部品から発生した熱を奪うようにする。通常は、1枚の冷却板で同時に複数の発熱部品を冷却するようになっているため、冷却板面積は大型化している。
【0003】従来の冷却板は、図9に示すように、上下面が平坦な比較的薄いアルミニウムブロック1で銅管2を鋳固めした構造のものが用いられている。これは、銅よりもアルミニウムの方が融点が低いことを利用して、銅管2を所定の金型に入れ、溶融したアルミニウムを金型内に流し込み、冷却固化して製作する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したアルミニウムブロックで銅管を鋳固めした従来の冷却板には次のような欠点があった。
【0005】(1) 冷却板を製作するには、高価な金型を必要とする。ブロックが大きくなると、金型の形成が難しく非常に高価となるため、冷却板の製作が困難となる。
【0006】(2) アルミニウムを溶かして金型に流すと、金型内に入れてある銅管が熱で曲ってしまうため、出来あがったアルミニウムブロックが波を打ってしまう。プリント基板に実装した発熱部品に冷却板を密接させるためには、冷却板の接触面を平滑にする必要がある。そこで、波打ったアルミニウムブロックを平滑にするために研削しようとすると、もともとブロック厚は薄いので、銅管も削ってしまう。このため、発熱部品に密接させるための面精度がとれず、冷却効率が悪かった。
【0007】本発明の目的は、発熱部品に接触させて発熱部品を液冷する冷却板において、接触の面精度を確立することができ、構造が簡単でかつ製造法も容易で安価な冷却板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記発熱部品に密接する平滑面を裏面に有する銅基板と、凹部を絞り加工した銅板とを備え、銅板を銅基板の表面にろう付けして凹部の開口を塞ぐことにより上記冷却液体流通路を形成した冷却板である。
【0009】第2の発明は、発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記発熱部品に密接する平滑面を裏面に有し、表面に溝を設けた銅基板と、銅板とを備え、銅板を銅基板の表面にろう付けして溝の開口を塞ぐことにより上記冷却液体流通路を形成した冷却板である。
【0010】第3の発明は、発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記冷却液体流通路となる銅管と、銅管を入れる半円状の溝を表面に設け、裏面に発熱部品に密接する平滑面を有する2枚のアルミニウム板とを備え、2枚のアルミニウム板を重ねて形成される断面円形の孔内に銅管を入れてねじ止めした冷却板である。
【0011】第4の発明は、発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記冷却液体流通路となる銅管と、上記発熱部品に密接する平滑面を裏面に有する銅基板とを備え、銅基板の表面に銅管をろう付けした冷却板である。
【0012】第5の発明は、請求項4に記載の冷却板において、上記銅基板の表面に溝を設け、この溝に銅管を入れてろう付けした冷却板である。
【0013】第6の発明は、発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記冷却液体流通路となる銅管と、上記発熱部品に密接する平滑面を裏面に有する銅基板と、銅管を銅基板上に押しつけて固定する固定具とを備え、固定具を用いて銅基板上に銅管をねじ止めした冷却板である。
【0014】第7の発明は、スタッドボルトが取り付けられている発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記冷却液体流通路となる銅管と、上記発熱部品に密接する平滑面を裏面に有する銅基板と、銅管を銅基板上に押しつけて固定する固定具とを備え、固定具を用いて銅基板上に銅管をねじ止めし、そのねじ止めを上記スタットボルトで行なった冷却板である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の冷却板の実施の形態を説明する。本実施の形態は、溶融金属を鋳固めせずに、冷却板に冷却液体流通路を付設、すなわち冷却液体流通路を形成または取り付けるようにしたものである。冷却液体流通路の形成、取付けは、鋳固めよりも温度の低いろう付け、または簡単なねじ止めで行うため、発熱部品と接触する面の面精度が高く、構造が簡単で、容易かつ安価に製造できる。
【0016】第1の実施の形態例えば、半導体試験装置のテストヘッドには、多数のプリント基板が配設されている。図7に示すように、各プリント基板3上の所定位置に、横一列に発熱部品を構成する複数のMCM(マルチ・チップ・モジュール)4が実装されている。これらのMCM4を水冷するために、これらにU字形に走る冷却液体流通路5を設けた冷却板6を接触、固定する。ここに図7(a)は正面図、(b)はb−b′断面図である。
【0017】各MCM4には、その上面のヒートスプレッダにスタッドボルト7が取り付けられている。したがって、スタッドボルト7を挿通するための挿通孔8を冷却板6に開けておく。冷却板6の挿通孔8にスタッドボルト7を差し込み、ナット9を締め付けて冷却板6をMCM4に接触、固定する。
【0018】冷却液体流通路5に水10を流すと、各MCM4から発生した熱は水10に奪われ、MCM4は冷却される。なお同図(a)では、冷却液体流通路5を点線で示してあるが、これは他の実施の形態も包括的に説明するためである。符号11、12は冷却板6の一端側に取り付けられた冷却液体流通路5の入口、出口である。
【0019】本実施の形態の冷却板6は図1に示すように構成される。表裏ともに平滑面14を有する銅基板13と、冷却液体流通路18の要部を構成する凹部16を絞り加工した銅板15とから構成される。銅基板13および銅板15をアルミニウムとしなかったのは、水の中に溶けている銅イオンが反応して、冷却液体流通路が腐食するのを防止するためである。なお、この腐食はアルミニウムをアルマイト加工しても防ぐことはできない。銅基板13および銅板15は銅合金でも良いが、熱伝導特性上、純銅または無酸素銅を用いることが好ましい。
【0020】銅基板13の表裏面は平滑で厚さは1mm〜2mm程度、銅板15の厚さは0.5mm〜1mm程度である。銅板15にプレス加工する凹部16の断面形状は任意であるが、通水抵抗を減らすために断面U字形または断面半円形であることが好ましい。
【0021】銅板15を銅基板13の表面にろう付けして、凹部16の開口17を銅基板13で塞ぎ、銅板15と銅基板13間に、銅基板13を底部とする断面U字形または断面半円形の冷却液体流通路18を形成する。このとき、ろう付けは銅を使って行ない、ろう付け箇所19は、凹部16を除いた銅板15の裏面全面、または、少なくとも凹部16の外周部とし、水漏れがないようにする。また銅板15と銅基板13間に熱伝導性グリースを塗ることが好ましい。
【0022】このように冷却板を製作する上での加熱処理は、全体が加熱される鋳固めと異なり、部分的に加熱されるろう付け処理なので、銅板および銅基板は変形せず、波打つことが少なくなる。したがって、MCMに接触させる冷却板の裏面に高い面精度が得られ、その結果、MCMへの密接性が良く、熱伝導性が向上し、高い冷却効果を得ることができる。なお、かりに冷却板に初期の面精度が得られなくても、銅は柔らかいので、MCMに押しつけた時、容易に変形してMCMと密接させることができる。
【0023】また、絞り加工により冷却液体流通路の主要部が形成でき、絞り加工した銅板を銅基板にろう付けするだけで、冷却液体流通路を完成できるので、冷却液体流通路付きの冷却板を容易に製造できる。また、基板を銅で構成したので、アルミニウムを用いた場合に比して熱伝導性を向上でき、より高い冷却効果が得られる。
【0024】また、これらをアルミニウムで構成した場合には、ろう付けや、溶接は技術的に困難であるが、銅で構成したので、ろう付けにより簡単に銅板を銅基板に固定することができる。さらに銅板はプレス加工によって凹部を形成するだけとし、基板は何も形成しない平板で済むようにしたので、銅板、基板ともに薄く形成することができ、全体を軽量化することができる。
【0025】また、絞り加工により液体流通路を形成するので、管路を折り曲げる場合のような制約がなく、任意形状の通路を容易に形成することができる。
【0026】第2の実施の形態第1の実施の形態では冷却液体流通路を銅板に形成するようにしたが、第2の実施の形態では、これを基板側に形成する。冷却板は、裏面に発熱部品と密接する平滑面22を有し、同じく平滑面22とした表面には冷却液体流通路23を構成する溝24を設けた銅基板21と、銅板25とから構成される。銅基板21の溝24は、フライス加工により形成し、その断面形状は任意でありU字形としても、矩形としても良い。銅板25を、銅基板21の表面の溝24の外周線26上にろう付けして溝24の開口27を銅板25で塞ぎ、銅板25と基板21間に冷却液体流通路23を形成して、冷却板を構成する。
【0027】これによれば、銅基板21に溝24を形成するために、基板厚が厚くなりやや重量が増えるが、却って冷却効果が高くなる。また、第1の実施の形態ではプレス加工用の金型を必要とするが、この第2の実施の形態では金型が不要となり、加工もより容易になる。
【0028】第3の実施の形態第1および第2の実施の形態では、銅板と基板とで冷却液体流通路を形成するようにしたが、第3の実施の形態では冷却液体流通路に銅管を用いる。この銅管も銅合金よりは、純銅または無酸素銅を使用することが好ましい。
【0029】図3に示すように、冷却板は、冷却液体流通路となるU字形に成形した断面円形の銅管31と、銅管31の径方向の半分を入れる半円状の溝34を加工し、裏面にMCMと密接する平滑面35を有する2枚のアルミニウム板32、33とから構成される。アルミニウム板32、33は同一形状でよいため、部品の種類が少なくて済む。板32、33をともにアルミニウムで構成したのは軽量化のためであり、プリント基板自体が重いため、これにさらに冷却板をつけることにより、コネクタに負担が掛かりすぎたり、装置全体が重くならないようにするためである。
【0030】2枚のアルミニウム板32、33を重ねることにより形成される断面円形の孔内に銅管31を入れて、両者をねじ36で止める。このとき熱伝導性グリースを間に介在させると良い。アルミニウムだと、銅よりも加工性に優れ、軽量で、コストも安いというメリットがある。さらに、2枚のアルミニウム板32、33に二分して溝34を形成するため、1枚当たりの厚さを薄くできる。
【0031】第4の実施の形態第3の実施の形態では、銅管を上下から挟み込むようにしたが、この第4の実施の形態では、単に基板に取り付けるだけの構成としている。
【0032】図4(a)に示すように、冷却板は、冷却液体流通路となる銅管41と、裏面に発熱部品と密接する平滑面43を有する銅基板42とから構成される。そして、図4(b)に示すように、同じく平滑面44とした銅基板42の表面に、銅管41をそのままろう付けする。銅管41を平面に直づけするため、ろう付け状態によっては基板42と銅管41とは線接触に近い状態になり、熱伝導性が若干悪くなることが懸念される。
【0033】そこで、図4(c)では、銅基板42の表面に銅管41を面接触させるための溝45を形成する。この溝45に銅管41を入れて、溝45内にろう46を流し込んでろう付けする。この溝45は、溝内にろう46を流し込んで、ろう46を介して銅管41との面接触を確保するためのものであるから、銅管34の半外周を包み込むほど深く形成する必要はなく、極く浅いものでよい。したがって、銅基板42を薄く形成することができ、軽量化を確保できる。また、溝45の断面形状は任意であり、矩形としたり、銅管の形状に合わせて半円形としたりすることができる。これによれば、銅管41と銅基板42とは面接触となるので熱伝導を図4(b)のものよりも高めることができる。なお、基板は銅とする。アルミニウムにすると銅管と基板が異金属となるため、ろう付けすることができないからである。
【0034】このように銅基板に銅管をろう付けするだけの簡単な構造で、MCM接触面に高い面精度をもつ冷却板を容易に製造することができる。なお、後の実施例で明らかにするが、銅板のない本実施の形態の冷却板でも、銅板のある冷却板の冷却効果と遜色はない。
【0035】第5の実施の形態第4の実施の形態はろう付けを必要とするが、第5の実施の形態はねじ止めにより銅管を銅基板に取り付けるので、ろう付けを必要としない。
【0036】図5に示すように、冷却板は、冷却液体流通路となる銅管51と、裏面に発熱部品と密接する平滑面53を有する銅基板52と、銅管51を銅基板52上に押し付けて固定する固定具54とを備える。固定具54は、裏面に銅管51を入れる溝55が形成されており、その溝55に銅管51を入れて、ねじ止めにより銅基板52の所定位置に固定具54で銅管51を固定する。固定具54は銅製とすることが好ましい。また、銅基板52よりも小さいブロック片ないし板片で構成し、銅管51を潰すことなく、銅基板52に固定するものであればよく、その形状、個数は任意でよい。
【0037】このように、ろう付けが不要になるので、面精度がさらに向上し、製造がより簡単になる。
【0038】第6の実施の形態第5の実施の形態は固定具を固定するためのねじが別途必要であったが、第6の実施の形態では、これを不要とし、MCMに取り付けられているスタッドボルトを固定具の固定ネジに利用したものである。
【0039】図6に示すように、冷却板は、冷却液体流通路となる銅管61と、プリント基板70上のMCM62に取り付けられたスタッドボルト63を挿通する挿通孔64と裏面に発熱部品に密接する平滑面66とを有する銅基板65と、スタッドボルト63を挿通する挿通孔67を有し、銅管61を銅基板65に固定する固定具68とから構成される。銅基板65上の所定位置に銅管61と固定具68とを載せ、銅基板65と固定具68の両挿通孔64、67にスタッドボルト63を差し込み、そのスタッドボルト63にナット69をねじ込んで、固定具68により銅管61を銅基板65に固定する。
【0040】これによれば、スタッドボルト63を固定具68の固定用ねじとして利用するので、冷却板の部品点数およびMCMへの取付作業が容易になる。
【0041】
【実施例】冷却液体流通路を付設した冷却板において、冷却液体流通路が板材と基板とに周囲を完全に囲まれている場合と、基板のみに取り付けられて外周が空気にさらされている場合について、冷却特性の差を調べるために、つぎのような比較実験を行なった。
【0042】抵抗加熱ヒータを貼り付けた銅板をMCMとみなし、これを8個、熱伝導性グリースを介在してねじで冷却板に締め付け、ヒータに計160Wの発熱量を加えて、図8に示すように10分間、冷却板を直接加熱した後、冷却液体流通路に水を流し、冷却板の冷却温度がほぼ安定する5分後に冷却板各部の温度を熱電対で読み取り、それらの平均値を取った。
【0043】冷却板には、第2の実施の形態の冷却板(図2)と、第4の実施の形態の冷却板(図4(b))とを用いた。銅基板の寸法は460mm×70mm、厚さ1.5mm、銅管の内径3mm、肉厚0.5mmである。銅管に流す水量は500cc/分である。部材間に介在させた熱伝導性グリースは0.1gとした。また、ねじの締付けトルクは12.5kgf・cmとした。実験結果を表1に示す。
【0044】
【表1】


一見したところ図4(b)の方が冷却温度が高いように見えるが、その差はたかだか1℃以下であり、計測器の誤差範囲内とみなすことができる。したがって、冷却液体流通路の下部のみを基板と接触させ、残部を露出させるタイプの冷却板でも、冷却液体流通路の全周を囲んだ冷却板と同等の冷却効果があることが分かる。
【0045】
【発明の効果】
(1) 請求項1に記載の発明によれば、銅板に凹部を形成して銅基板にろう付けするだけの簡単な構造なので、容易かつ安価に製造できる。また、ろう付けは鋳固めと異なり加熱が部分的で済むため、銅板や銅基板の変形は少なく、高い面精度が得られる。さらに、銅基板に加工を施す必要がなく、銅基板を薄く形成できるので軽量化が図れる。
【0046】(2) 請求項2に記載の発明によれば、請求項1と異なり、銅基板側に溝を設けるため、その分、銅基板を厚く形成する必要があるが、金型を必要としないためより容易かつ安価に製造できる。
【0047】(3) 請求項3に記載の発明によれば、銅管を2枚のアルミニウム板の間に挟んでねじ止めするので、ろう付けする必要がない。また、アルミニウムを使っているのでより軽量にできる。
【0048】(4) 請求項4に記載の発明によれば、銅基板に銅管をろう付けするだけなので、一層容易かつ安価に製造することができる。
【0049】(5) 請求項5に記載の発明によれば、請求項4の銅基板に溝を形成して銅管を面接触させるようにしたので、冷却効果をより高めることができる。
【0050】(6) 請求項6に記載の発明によれば、銅基板に固定具を用いて銅管を固定するので、ろう付けする必要がなく、さらに製造が簡単になる。
【0051】(7) 請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の効果に加え、発熱部品に取り付けられたスタッドボルトを利用して、銅管を銅基板に取り付けるので、固定具専用のボルトを必要とせず、部品点数を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す冷却板の分解断面図である。
【図2】第2の実施の形態を示す冷却板の分解斜視図である。
【図3】第3の実施の形態を示す冷却板の分解斜視図である。
【図4】第4の実施の形態を示す冷却板の説明図であって、(a)は組立斜視図、(b)は基板に溝を設けない場合のa−a′断面図、(c)は基板に溝を設けた場合のa−a′断面図である。
【図5】第5の実施の形態を示す冷却板の分解斜視図である。
【図6】第6の実施の形態を示す冷却板の分解斜視図である。
【図7】本実施の形態の冷却板を基板上に実装されたMCMに取り付けた状態を示す図であって、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図8】本実施例による冷却板の冷却特性の評価方法を示す説明図である。
【図9】従来例の冷却板の斜視図である。
【符号の説明】
13 銅基板
14 平滑面
15 銅板
16 凹部
17 開口
18 冷却液体流通路
19 ろう付け箇所

【特許請求の範囲】
【請求項1】発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記発熱部品に密接する平滑面を裏面に有する銅基板と、凹部を絞り加工した銅板とを備え、銅板を銅基板の表面にろう付けして凹部の開口を塞ぐことにより上記冷却液体流通路を形成した冷却板。
【請求項2】発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記発熱部品に密接する平滑面を裏面に有し、表面に溝を設けた銅基板と、銅板とを備え、銅板を銅基板の表面にろう付けして溝の開口を塞ぐことにより上記冷却液体流通路を形成した冷却板。
【請求項3】発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記冷却液体流通路となる銅管と、銅管を入れる半円状の溝を表面に設け、裏面に発熱部品に密接する平滑面を有する2枚のアルミニウム板とを備え、2枚のアルミニウム板を重ねて形成される断面円形の孔内に銅管を入れてねじ止めした冷却板。
【請求項4】発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記冷却液体流通路となる銅管と、上記発熱部品に密接する平滑面を裏面に有する銅基板とを備え、銅基板の表面に銅管をろう付けした冷却板。
【請求項5】請求項4に記載の冷却板において、上記銅基板の表面に溝を設け、この溝に銅管を入れてろう付けした冷却板。
【請求項6】発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記冷却液体流通路となる銅管と、上記発熱部品に密接する平滑面を裏面に有する銅基板と、銅管を銅基板上に押しつけて固定する固定具とを備え、固定具を用いて銅基板上に銅管をねじ止めした冷却板。
【請求項7】スタッドボルトが取り付けられている発熱部品に接触させ、付設の冷却液体流通路に液体を流して発熱部品を冷却する冷却板であって、上記冷却液体流通路となる銅管と、上記発熱部品に密接する平滑面を裏面に有する銅基板と、銅管を銅基板上に押しつけて固定する固定具とを備え、固定具を用いて銅基板上に銅管をねじ止めし、そのねじ止めを上記スタットボルトで行なった冷却板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図8】
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【図9】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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