出窓
【課題】 採光制御や遮視が可能で、かつ低コスト化および施工性の向上を図ることができる出窓を提供すること。
【解決手段】外壁2から所定角度で突出して互いの先端縁同士が接続された第1および第2の側面部11,12を備えた出窓において、第2側面部12を主方立材15から無開口に構成し、第1側面部11のみから採光可能に構成したので、これらの第1および第2の側面部11,12の向きや外壁面に対する角度を適宜設定することで、不要な日射を遮断して採光を制御したり、屋外からの視線を遮断したりすることができる。さらに、主方立材15で第2側面部11を構成したので、第1および第2の側面部11,12の両方に障子やガラスパネル等の開口を形成する場合と比較して、出窓の部品点数を削減することができ、組み立てや取り付け作業の施工性を向上させることができる。
【解決手段】外壁2から所定角度で突出して互いの先端縁同士が接続された第1および第2の側面部11,12を備えた出窓において、第2側面部12を主方立材15から無開口に構成し、第1側面部11のみから採光可能に構成したので、これらの第1および第2の側面部11,12の向きや外壁面に対する角度を適宜設定することで、不要な日射を遮断して採光を制御したり、屋外からの視線を遮断したりすることができる。さらに、主方立材15で第2側面部11を構成したので、第1および第2の側面部11,12の両方に障子やガラスパネル等の開口を形成する場合と比較して、出窓の部品点数を削減することができ、組み立てや取り付け作業の施工性を向上させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出窓に関し、詳しくは、建物の外壁面から屋外側に突出した平面略三角形状の出窓に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の外壁に設けられる出窓として、平面略不等辺三角形状に形成されて互いに長さの異なる2つの側面部を有した出窓が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された出窓は、当該出窓の基端位置に設けられた一対の基端側方立と、出窓の先端位置に設けられた先端側方立と、これらの基端側方立と先端側方立との上下端を連結する横材と、これらの各部材で囲まれた内部に支持されたガラスパネルあるいはガラスパネルを備えた障子とを備えて構成されている。つまり、このような従来の出窓では、2つ(第1および第2)の側面部がそれぞれ開口部とされており、これら2面の開口部を通して外光を屋内に取り入れたり、障子を開放して通風、換気を実行したり、屋外の景観を視認したりすることができるようになっている。
【0003】
【特許文献1】特開平7−331961号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記した従来の出窓では、2つの側面部がともに開口部とされているために、取り入れる外光をコントロールすること(採光制御)や、屋外からの視線を遮ること(遮視)が困難になってしまうという問題がある。さらに、従来の出窓では、2面の開口部を構成するために多くの部材や部品が必要になり、製造コストや施工手間が増大してしまうという問題もある。
【0005】
本発明の目的は、採光制御や遮視が可能で、かつ低コスト化および施工性の向上を図ることができる出窓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の出窓は、建物の外壁面に対して各々所定角度で屋外側に突出し互いの先端縁同士が接続された第1および第2の側面部を備えた出窓であって、前記第2側面部は、断面長尺状に形成されて基端縁側が前記外壁に支持された主方立材から無開口に構成され、前記第1側面部は、前記主方立材の先端縁側に支持された採光可能な面状体を有して構成されていることを特徴とする。
【0007】
ここで、第1および第2の側面部が互いに異なる長さ寸法を有する、すなわち平面不等辺三角形状に出窓が形成されていてもよく、この場合には、第1側面部が第2側面部よりも長く形成されていてもよく、逆に第2側面部が第1側面部よりも長く形成されていてもよい。一方、第1および第2の側面部が略同一の長さ寸法を有する、すなわち平面等辺三角形状に出窓が形成されていてもよい。
【0008】
以上の本発明によれば、第2側面部を断面長尺状の主方立材から無開口に構成したことで、この第2側面部の配置(出窓の左右いずれに向けて設置するか)や外壁面に対する角度等を適宜設定することで、採光制御や遮視が可能となる。すなわち、例えば、西日が当たる側や、人通りの多い側、隣接した建物に面した側などに向けて、無開口の第2側面部を配置すれば、不要な日射を遮断して採光を制御したり、屋外からの視線を遮断(遮視)したりすることができる。そして、第1側面部の面状体(例えば、ガラスパネルや障子)を通して採光することができ、また面状体を開放可能に構成すれば通風や換気も可能になるため、屋内空間の快適な居住性が確保できる。
さらに、断面長尺状で基端縁側が外壁に支持された主方立材で第2側面部を構成したので、従来の出窓のように先端側方立や障子等の多数の部材で第2側面部を構成する場合と比較して、部品点数を削減することができるとともに、組み立てや取り付け作業の作業手間を軽減して施工性を向上させることができる。
【0009】
そして、本発明の出窓では、前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部には、前記一方の三角状部における前記面状体を支持する面状体支持部が形成されていることが好ましい。
【0010】
また、本発明の出窓では、前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、前記一方および他方の三角状部における前記第1側面部の基端部には、前記面状体を支持する副方立材が設けられ、前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部とが連結されていてもよい。
【0011】
さらに、本発明の出窓では、前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、
前記一方および他方の三角状部における前記第1側面部の基端部には、前記面状体を支持する副方立材が設けられ、前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部との間には、これらの主方立材と副方立材とを連結する連結方立材が設けられていてもよい。
【0012】
以上のような各構成によれば、第1および第2の側面部を有した三角状部が横方向に複数連結された連窓を構成することができ、この連窓において、前述した効果と同様の効果を得ることができる。
【0013】
さらに、本発明の出窓では、前記一方の三角状部における主方立材と、前記他方の三角状部における主方立材とが、略同一断面を有して形成されていることが好ましい。
また、本発明の出窓では、前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における副方立材とが、略同一断面を有して形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、一方および他方の三角状部における主方立材や副方立材を、それぞれ共通部材から構成することができ、部品点数を削減してコストダウンを一層促進させることができる。
【0014】
さらに、本発明の出窓では、前記一方および他方の三角状部における副方立材の屋内側には、それぞれ互いに略同一断面を有した樹脂製のカバー材が設けられていることが好ましい。
また、本発明の出窓では、前記一方および他方の三角状部における主方立材の屋内側には、それぞれ互いに略同一断面を有した樹脂製のカバー材が設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、主方立材の屋内側や副方立材の屋内側に樹脂製のカバー材を設けたことで、主方立材や副方立材の屋内面の結露を抑制することができる。さらに、カバー材を共通部材から構成することで、部品点数を削減してより一層のコストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
【0016】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る出窓1を示す横断面図である。図2は、出窓1を示す縦断面図である。
図1および図2において、出窓1は、戸建て住宅や集合住宅、事務所ビル等の建物の外壁2における開口部3の屋外側に設けられるものであって、外壁2の躯体である壁パネル4に固定された出窓本体(三角状部)10と、開口部3の上および左右三方に設けられた額縁5および開口部3の下縁に設けられた膳板6とを有して構成されている。そして、出窓1の出窓本体10は、外壁面に対して各々所定角度で屋外側に突出して互いの先端縁同士が略直交して接続された第1および第2の側面部11,12と、外壁2から屋外側に庇状に突出した屋根部13および底板部14とを備えて構成されている。つまり、図1に示すように、第1側面部11は、外壁面に沿った方向(矢指X方向)に対して角度θだけ傾斜した方向(矢指A方向)に沿って設けられ、第2側面部12は、外壁面に直交する方向(矢指Y方向)に対して角度θだけ傾斜した方向(矢指B方向)に沿って設けられている。これらの第1および第2の側面部11,12、屋根部13、および底板部14は、予め組み立てられてから外壁2に取り付けられる、すなわち出窓本体10は、ユニット化された状態で外壁2に取り付け施工されるようになっている。
【0017】
出窓本体10の第2側面部12は、アルミ形材製で断面長尺状に形成された主方立材15から構成されている。この主方立材15は、基端縁側が外壁2の開口部3における一方の側端縁位置で壁パネル4にビス止め固定されている。また、出窓本体10の第1側面部11は、主方立材15の先端部分と、この主方立材15に対向して設けられた副方立材16と、この副方立材16と主方立材15との間に架設されたアルミ形材製の上部横材17および下部横材18と、これらの主方立材15、副方立材16および上下の横材17,18で囲まれた内部に支持された障子19とから構成されている。副方立材16は、アルミ形材製であって開口部3における他方の側端縁位置で壁パネル4にビス止め固定されている。これらの主方立材15および副方立材16の上端および上部横材17に屋根部13が固定され、主方立材15および副方立材16の下端および下部横材18に底板部14が固定されている。
【0018】
障子19は、上下左右の框材191,192,193,194と、これらの框材191〜194で囲まれた内部に嵌め込まれた面材としてのガラスパネル(複層ガラス)195とを備えて構成されている。そして、障子19における一方(図1の左側)の縦框193は、上下の横材17,18にヒンジ(不図示)を介して回動自在に支持されており、障子19は、一方の縦框193側を中心として他方(図1の右側)の縦框194側が屋外に向かって開閉可能に構成されている。つまり、障子19を備えた第1側面部11では、ガラスパネル195を通して外光を屋内空間に取り入れたり、屋外の景色を視認したりすることができるようになっているとともに、障子19を開放することで外気を屋内に取り入れたり内気を屋外に排出したりする通風や換気ができるようになっている。
【0019】
主方立材15は、図1に示すように、外壁面に直交する方向に対して角度θだけ傾斜した方向(矢指B方向)に延びる中空状の本体部151と、この本体部151の基端部から外壁2に沿って延びる取付片部152と、本体部151の先端部から副方立材16に向かって延びる2つの突出片部153,154とを有して形成されている。そして、主方立材15は、取付片部152を壁パネル4にビス止めすることで、外壁2に固定されるようになっている。一方、主方立材15の屋内側側面には、当該屋内側側面を覆う樹脂製の第1カバー材21および第2カバー材22が取り付けられている。第1カバー材21は、主方立材15の屋内側側面に沿って延び、屋内側端部が額縁5にビス止め固定され、屋外側端部が第2カバー材22で係止されている。第2カバー材22は、屋内側の突出片部153に係止されるとともに、主方立材15の屋内側側面にビス止め固定されている。そして、第2カバー材22の屋外側端部および主方立材15の屋外側の突出片部154には、それぞれシール材が取り付けられており、これらのシール材と障子19の一方の縦框193とが当接するようになっている。
【0020】
副方立材16は、外壁面に直交して延びる第1面部161と、この第1面部161に対して角度θだけ傾斜した方向(主方立材15の本体部151の延出方向)に延びる第2面部162とを有して全体中空状に形成され、第1面部161の基端部から外壁2に沿って延びる取付片部163と、主方立材15の2つの突出片部153,154と同様の突出片部(不図示)とを有して形成されている。そして、副方立材16は、取付片部163を壁パネル4にビス止めすることで、外壁2に固定されるようになっている。一方、副方立材16の屋内側には、樹脂製の第3カバー材23および第4カバー材24が取り付けられている。第3カバー材23は、その屋内側端部が額縁5にビス止め固定され、屋外側端部が第4カバー材24で係止されている。第4カバー材24は、前記第2カバー材22と略同一断面を有し、副方立材16の屋内側の突出片部に係止されるとともに、副方立材16の第2面部162にビス止め固定されている。そして、第4カバー材24の屋外側端部および副方立材16の屋外側の突出片部には、それぞれシール材が取り付けられており、これらのシール材と障子19の他方の縦框194とが当接するようになっている。
【0021】
また、図2に示すように、第1側面部11の上下の横材17,18の屋内側には、それぞれ上下の横材17,18を覆う樹脂製の上部カバー材25および下部カバー材26が取り付けられている。上部カバー材25は、上部横材17に係止されるとともに、屋内側端部が額縁5にビス止め固定されている。下部カバー材26は、下部横材18に係止されるとともに、屋内側端部が膳板6にビス止め固定されている。そして、上部カバー材25および下部カバー材26の屋外側端部には、それぞれシール材が取り付けられており、これらのシール材と障子19の上框191または下框192とが当接するようになっている。
以上のように、出窓1において、アルミ形材製の主方立材15、副方立材16、および上下の横材17,18の屋内側は、樹脂製のカバー材21,22,23,24,25,26で覆われており、これにより屋内側に結露水が露出することが防止できるようになっている。
【0022】
なお、本実施形態における出窓本体10は、第1および第2の側面部11,12、屋根部13、および底板部14がユニット化されたものに限らず、第1および第2の側面部11,12のみがユニット化された図3に示すような構成であってもよい。すなわち、図3において、出窓1は、壁パネル4に一体固定された躯体としての屋根部13Aおよび底板部14Aに、第1側面部11の上下の横材17,18が固定されるとともに、第2側面部12の主方立材15の上下端部が固定されている。
また、本実施形態においては、壁パネル4を躯体とする木造の外壁2に出窓1を設けたが、鉄筋コンクリート製の外壁における開口部に本実施形態の出窓1を設けてもよく、またALC(軽量気泡コンクリート)板やセメント成形板等から形成された外壁の開口部に出窓1を設けてもよい。
【0023】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、第2側面部12が主方立材15から無開口に構成され、第1側面部11のみから採光や通風、換気、景観の視認が実行可能に構成されているので、これらの第1および第2の側面部11,12の向きや外壁面に対する角度θ等を適宜設定することで、不要な日射を遮断して採光を制御(採光制御)したり、屋外からの視線を遮断(遮視)したりすることができる。そして、第1側面部11における障子19のガラスパネル195を通して採光することができ、また障子19を開放すれば通風や換気も可能になるため、屋内空間の快適な居住性が確保できる。
【0024】
(2)さらに、断面中空長尺状に形成されかつ基端縁側が外壁2の壁パネル4に固定された主方立材15で第2側面部12を構成したので、第1および第2の側面部11,12の両方に障子やガラスパネル等の開口を形成する場合と比較して、出窓1の部品点数を削減することができるとともに、組み立てや取り付け作業の作業手間を軽減して施工性を向上させることができる。
【0025】
(3)また、主方立材15の屋内側に設けられた第2カバー材22と、副方立材16の屋内側に設けられた第4カバー材24とが、略同一断面の樹脂製部材から構成されているので、これらのカバー材22,24の部品を共通化でき、より一層部品点数の削減を図ることができる。
【0026】
(4)さらに、出窓1における室外側の側面がアルミ製部材である主方立材15や副方立材16、上下の横材17,18で構成され、出窓1における室内側の側面が樹脂製部材である第1〜第4のカバー材21,22,23,24や上下のカバー材25,26で構成されていることで、出窓1の室内側と室外側とで相違した質感や色等を適宜に設定することができ、出窓1の設計の自由度を高めることができる。
【0027】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る出窓1Aについて、図4〜図6に基づいて説明する。
図4は、本実施形態の出窓1Aを示す横断面図である。図5は、出窓1Aの一部を拡大して示す横断面図である。図6は、出窓1Aの一部を分解して示す横断面図である。
本実施形態の出窓1Aは、前記第1実施形態の単窓の出窓1における出窓本体(三角状部)10を左右に隣接させて連結した連窓の出窓である点が第1実施形態と相違し、その他の構成は、第1実施形態と略同様である。以下、相違点について詳しく説明する。
【0028】
図4〜図6において、出窓1Aは、一方(図の左側)の出窓本体10Aと、他方(図の右側)の出窓本体10Bとを、開口部3の略中央で連結して構成されている。すなわち、一方の出窓本体10Aにおける第1側面部11の基端縁側の副方立材16Aと、他方の出窓本体10Bにおける第2側面部12の主方立材15Aの基端縁側とが、アルミ形材製の連結方立材20を介して連結されている。そして、この連結部の屋内側には、一方の出窓本体10Aにおける第3カバー材23と、他方の出窓本体10Bにおける第1カバー材21とを連結する樹脂製の第5カバー材27が設けられている。
【0029】
ここで、主方立材15Aおよび副方立材16Aは、それぞれ前記第1実施形態の主方立材15および副方立材16と共通の部材であって、さらに、主方立材15Aは一方の出窓本体10Aにおける主方立材15と共通で、副方立材16Aは他方の出窓本体10Bにおける副方立材16と共通であり、これらの主方立材15および副方立材16から取付片部152,163を切除して形成されたものである。また、第1〜第4のカバー材21〜24は、それぞれ第1実施形態と共通の部材である。
【0030】
連結方立材20は、図6に示すように、外壁面に直交する方向(矢指Y方向)に延びて副方立材16Aの第1面部161に対向する第1面部201と、外壁面に直交する方向に対して角度θだけ傾斜した方向(矢指B方向)に延びて主方立材15Aの本体部151に対向する第2面部202と、これら第1および第2面部201,202の屋内側で外壁面に沿った方向(矢指X方向)に延びる連結片部203とを有して形成されている。そして、副方立材16Aを第1面部201の屋外側端部および連結片部203に係合するとともに、連結片部203を介してビス止めすることで、副方立材16Aと連結方立材20とが固定されるようになっている。主方立材15Aを第2面部202の屋外側端部および連結片部203に係合するとともに、連結片部203を介してビス止めすることで、主方立材15Aと連結方立材20とが固定されるようになっている。
【0031】
このような本実施形態によれば、前述の(1)〜(4)の効果に加えて以下のような効果がある。
(5)すなわち、主方立材15Aおよび副方立材16Aが連結方立材20で連結されているので、連窓の出窓1Aにおいて主方立材15Aおよび副方立材16Aを、単窓の出窓1の主方立材15および副方立材16と共通化することができるとともに、主方立材15Aを一方の出窓本体10Aにおける主方立材15と共通化し、副方立材16Aを他方の出窓本体10Bにおける副方立材16と共通化することができ、部品点数およびコストの増大を抑制しつつ多彩な製品バリエーションに対応させることができる。
【0032】
(6)さらに、第5カバー材27で第3カバー材23と第1カバー材21とが連結されているので、単窓の出窓1と連窓の出窓1Aとの間、および一方および他方の出窓本体10A,10B間において、第1〜第4のカバー材21〜24を共通化することができ、この点でも部品点数の増加を抑制してコスト低減を図ることができる。
【0033】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る出窓1Bについて、図7〜図9に基づいて説明する。
図7は、本実施形態の出窓1Bを示す横断面図である。図8は、出窓1Bの一部を拡大して示す横断面図である。図9は、出窓1Bの一部を分解して示す横断面図である。
本実施形態の出窓1Bは、前記第1実施形態の単窓の出窓1における出窓本体(三角状部)10を左右に隣接させて連結した連窓の出窓である点が第1実施形態と相違し、この連結部分の構造が前記第2実施形態の連窓の出窓1Aと相違し、その他の構成は、第1および第2実施形態と略同様である。以下、相違点について詳しく説明する。
【0034】
図7〜図9において、出窓1Bは、一方(図の左側)の出窓本体10Aにおける第1側面部11の基端縁側の副方立材16Aと、他方(図の右側)の出窓本体10Bにおける第2側面部12の主方立材15Bの基端縁側とが直接連結されて構成されている。すなわち、他方の出窓本体10Bにおける主方立材15Bは、図9に示すように、その本体部151の屋内側端部において外壁面に直交する方向(矢指Y方向)に延びて副方立材16Aの第1面部161に対向する第1連結面部155と、その屋内側端縁から外壁面に沿った方向(矢指X方向)に延びる第2連結面部156とを有して形成されている。そして、副方立材16Aを第1連結面部155の屋外側端部および第2連結面部156に係合するとともに、第2連結面部156を介してビス止めすることで、主方立材15Bと副方立材16Aとが固定されるようになっている。
【0035】
また、主方立材15Bと副方立材16Aとの連結部の屋内側には、一方の出窓本体10Aにおける第3カバー材23と、他方の出窓本体10Bにおける第1カバー材21とを連結する樹脂製の第6カバー材28が設けられている。この第6カバー材28は、前記第2実施形態の第5カバー材27と略同様の断面形状を有しているものの、第5カバー材27よりも外壁面に沿った方向の長さ寸法が小さく形成されている。
そして、本実施形態においては、副方立材16Aは、前記第1および第2実施形態の副方立材16、および他方の出窓本体10Bにおける副方立材16と共通の部材であり、この副方立材16から取付片部163を切除して形成されたものである。また、第1〜第4のカバー材21〜24は、それぞれ第1および第2実施形態と共通の部材である。
【0036】
このような本実施形態によれば、前述の(1)〜(4)および(6)の効果に加えて以下のような効果がある。
(7)すなわち、副方立材16Aを単窓の出窓1の副方立材16および他方の出窓本体10Bにおける副方立材16と共通化することができ、部品点数およびコストの増大を抑制しつつ多彩な製品バリエーションに対応させることができる。
【0037】
(8)さらに、一方の出窓本体10Aにおける副方立材16Aと、他方の出窓本体10Bにおける主方立材15Bとが直接連結されているので、この連結部分の外壁面に沿った方向の長さ寸法を小さくすることができ、開口部3の幅寸法に対する第1側面部11の開口比率を大きくすることができる。
【0038】
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態に係る出窓1Cについて、図10、図11に基づいて説明する。
図10は、本実施形態の出窓1Cを示す横断面図である。図11は、出窓1Cの一部を拡大して示す横断面図である。
本実施形態の出窓1Cは、前記第1実施形態の単窓の出窓1における出窓本体(三角状部)10を左右に隣接させて連結した連窓の出窓である点が第1実施形態と相違し、この連結部分の構造が前記第2および第3実施形態の連窓の出窓1A,1Bと相違し、その他の構成は、第1〜第3実施形態と略同様である。以下、相違点について詳しく説明する。
【0039】
図10および図11において、出窓1Cは、一方(図の左側)の出窓本体10Aにおける第1側面部11の基端縁部分が、他方(図の右側)の出窓本体10Bにおける第2側面部12の主方立材15Cによって構成されている。すなわち、他方の出窓本体10Bにおける主方立材15Cは、図11に示すように、その本体部151の屋内側端部において一方の出窓本体10A側に突出するとともに、外壁面に直交する方向(矢指Y方向)に対して角度θだけ傾斜した方向(矢指B方向)に延びる障子支持面部(面状体支持部)157を有して形成されている。そして、障子支持面部157には、前記2つの突出片部153,154と同様の突出片部158,159が形成されている。突出片部158には、第4カバー材24が係止され、この第4カバー材24に取り付けられたシール材と、突出片部159に取り付けられたシール材とが、障子19に当接するようになっている。
また、主方立材15Cの屋内側には、前記第3実施形態と同様の第6カバー材28が設けられている。
【0040】
このような本実施形態によれば、前述の(1)〜(4)および(6)の効果に加えて以下のような効果がある。
(9)すなわち、他方の出窓本体10Bにおける主方立材15Cによって一方の出窓本体10Aにおける第1側面部11の基端縁部分が構成されているので、前記第2および第3実施形態における副方立材16Aを省略することができ、部品点数を削減することができる。
【0041】
(10)さらに、主方立材15Cの屋内側端部に障子支持面部157が形成されているので、一方の出窓本体10Aの第1側面部11と他方の出窓本体10Bの第2側面部12との連結部分の外壁面に沿った方向の長さ寸法を小さくすることができ、開口部3の幅寸法に対する第1側面部11の開口比率を大きくすることができる。
【0042】
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態においては、第1側面部11を構成する障子19を開閉可能に構成したが、これに限らず、障子19を開閉不能な固定障子として構成してもよい。また、障子19の開閉形式は、開き形式に限らず、左右または上下スライド形式や、縦または横辷出し形式、突出し形式、内倒し形式などでもよい。さらに、障子19に限らず、主方立材、副方立材および上下の横材に嵌め殺し形式に支持されたガラスパネルで開口が形成されていてもよい。
【0043】
また、前記第1実施形態では単窓の出窓1について説明し、第2〜第4実施形態では2つの出窓本体(三角状部)10が隣接して連結された連窓の出窓1A〜1Cについて説明したが、本発明の出窓は、出窓本体(三角状部)10が3つ以上連結された連窓であってもよい。
また、前記各実施形態では、第1側面部11の長さ寸法が第2側面部12の長さ寸法よりも長く設定されていたが、これに限らず、第1側面部11が第2側面部12よりも短く形成されてもよく、また第1側面部11と第2側面部12とが同一の長さ寸法に形成されていてもよい。
【0044】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1実施形態に係る出窓を示す横断面図である。
【図2】前記出窓を示す縦断面図である。
【図3】前記実施形態における出窓の変形例を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る出窓を示す横断面図である。
【図5】前記出窓の一部を拡大して示す横断面図である。
【図6】前記出窓の一部を分解して示す横断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る出窓を示す横断面図である。
【図8】前記出窓の一部を拡大して示す横断面図である。
【図9】前記出窓の一部を分解して示す横断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る出窓を示す横断面図である。
【図11】前記出窓の一部を拡大して示す横断面図である。
【符号の説明】
【0046】
10,10A,10B…三角状部である出窓本体、11…第1側面部、12…第2側面部、15,15A,15B,15C…主方立材、16,16A…副方立材、19…面状体である障子、20…連結方立材、21〜24…カバー材、157…面状体支持部である障子支持面部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、出窓に関し、詳しくは、建物の外壁面から屋外側に突出した平面略三角形状の出窓に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の外壁に設けられる出窓として、平面略不等辺三角形状に形成されて互いに長さの異なる2つの側面部を有した出窓が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された出窓は、当該出窓の基端位置に設けられた一対の基端側方立と、出窓の先端位置に設けられた先端側方立と、これらの基端側方立と先端側方立との上下端を連結する横材と、これらの各部材で囲まれた内部に支持されたガラスパネルあるいはガラスパネルを備えた障子とを備えて構成されている。つまり、このような従来の出窓では、2つ(第1および第2)の側面部がそれぞれ開口部とされており、これら2面の開口部を通して外光を屋内に取り入れたり、障子を開放して通風、換気を実行したり、屋外の景観を視認したりすることができるようになっている。
【0003】
【特許文献1】特開平7−331961号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記した従来の出窓では、2つの側面部がともに開口部とされているために、取り入れる外光をコントロールすること(採光制御)や、屋外からの視線を遮ること(遮視)が困難になってしまうという問題がある。さらに、従来の出窓では、2面の開口部を構成するために多くの部材や部品が必要になり、製造コストや施工手間が増大してしまうという問題もある。
【0005】
本発明の目的は、採光制御や遮視が可能で、かつ低コスト化および施工性の向上を図ることができる出窓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の出窓は、建物の外壁面に対して各々所定角度で屋外側に突出し互いの先端縁同士が接続された第1および第2の側面部を備えた出窓であって、前記第2側面部は、断面長尺状に形成されて基端縁側が前記外壁に支持された主方立材から無開口に構成され、前記第1側面部は、前記主方立材の先端縁側に支持された採光可能な面状体を有して構成されていることを特徴とする。
【0007】
ここで、第1および第2の側面部が互いに異なる長さ寸法を有する、すなわち平面不等辺三角形状に出窓が形成されていてもよく、この場合には、第1側面部が第2側面部よりも長く形成されていてもよく、逆に第2側面部が第1側面部よりも長く形成されていてもよい。一方、第1および第2の側面部が略同一の長さ寸法を有する、すなわち平面等辺三角形状に出窓が形成されていてもよい。
【0008】
以上の本発明によれば、第2側面部を断面長尺状の主方立材から無開口に構成したことで、この第2側面部の配置(出窓の左右いずれに向けて設置するか)や外壁面に対する角度等を適宜設定することで、採光制御や遮視が可能となる。すなわち、例えば、西日が当たる側や、人通りの多い側、隣接した建物に面した側などに向けて、無開口の第2側面部を配置すれば、不要な日射を遮断して採光を制御したり、屋外からの視線を遮断(遮視)したりすることができる。そして、第1側面部の面状体(例えば、ガラスパネルや障子)を通して採光することができ、また面状体を開放可能に構成すれば通風や換気も可能になるため、屋内空間の快適な居住性が確保できる。
さらに、断面長尺状で基端縁側が外壁に支持された主方立材で第2側面部を構成したので、従来の出窓のように先端側方立や障子等の多数の部材で第2側面部を構成する場合と比較して、部品点数を削減することができるとともに、組み立てや取り付け作業の作業手間を軽減して施工性を向上させることができる。
【0009】
そして、本発明の出窓では、前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部には、前記一方の三角状部における前記面状体を支持する面状体支持部が形成されていることが好ましい。
【0010】
また、本発明の出窓では、前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、前記一方および他方の三角状部における前記第1側面部の基端部には、前記面状体を支持する副方立材が設けられ、前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部とが連結されていてもよい。
【0011】
さらに、本発明の出窓では、前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、
前記一方および他方の三角状部における前記第1側面部の基端部には、前記面状体を支持する副方立材が設けられ、前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部との間には、これらの主方立材と副方立材とを連結する連結方立材が設けられていてもよい。
【0012】
以上のような各構成によれば、第1および第2の側面部を有した三角状部が横方向に複数連結された連窓を構成することができ、この連窓において、前述した効果と同様の効果を得ることができる。
【0013】
さらに、本発明の出窓では、前記一方の三角状部における主方立材と、前記他方の三角状部における主方立材とが、略同一断面を有して形成されていることが好ましい。
また、本発明の出窓では、前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における副方立材とが、略同一断面を有して形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、一方および他方の三角状部における主方立材や副方立材を、それぞれ共通部材から構成することができ、部品点数を削減してコストダウンを一層促進させることができる。
【0014】
さらに、本発明の出窓では、前記一方および他方の三角状部における副方立材の屋内側には、それぞれ互いに略同一断面を有した樹脂製のカバー材が設けられていることが好ましい。
また、本発明の出窓では、前記一方および他方の三角状部における主方立材の屋内側には、それぞれ互いに略同一断面を有した樹脂製のカバー材が設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、主方立材の屋内側や副方立材の屋内側に樹脂製のカバー材を設けたことで、主方立材や副方立材の屋内面の結露を抑制することができる。さらに、カバー材を共通部材から構成することで、部品点数を削減してより一層のコストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
【0016】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る出窓1を示す横断面図である。図2は、出窓1を示す縦断面図である。
図1および図2において、出窓1は、戸建て住宅や集合住宅、事務所ビル等の建物の外壁2における開口部3の屋外側に設けられるものであって、外壁2の躯体である壁パネル4に固定された出窓本体(三角状部)10と、開口部3の上および左右三方に設けられた額縁5および開口部3の下縁に設けられた膳板6とを有して構成されている。そして、出窓1の出窓本体10は、外壁面に対して各々所定角度で屋外側に突出して互いの先端縁同士が略直交して接続された第1および第2の側面部11,12と、外壁2から屋外側に庇状に突出した屋根部13および底板部14とを備えて構成されている。つまり、図1に示すように、第1側面部11は、外壁面に沿った方向(矢指X方向)に対して角度θだけ傾斜した方向(矢指A方向)に沿って設けられ、第2側面部12は、外壁面に直交する方向(矢指Y方向)に対して角度θだけ傾斜した方向(矢指B方向)に沿って設けられている。これらの第1および第2の側面部11,12、屋根部13、および底板部14は、予め組み立てられてから外壁2に取り付けられる、すなわち出窓本体10は、ユニット化された状態で外壁2に取り付け施工されるようになっている。
【0017】
出窓本体10の第2側面部12は、アルミ形材製で断面長尺状に形成された主方立材15から構成されている。この主方立材15は、基端縁側が外壁2の開口部3における一方の側端縁位置で壁パネル4にビス止め固定されている。また、出窓本体10の第1側面部11は、主方立材15の先端部分と、この主方立材15に対向して設けられた副方立材16と、この副方立材16と主方立材15との間に架設されたアルミ形材製の上部横材17および下部横材18と、これらの主方立材15、副方立材16および上下の横材17,18で囲まれた内部に支持された障子19とから構成されている。副方立材16は、アルミ形材製であって開口部3における他方の側端縁位置で壁パネル4にビス止め固定されている。これらの主方立材15および副方立材16の上端および上部横材17に屋根部13が固定され、主方立材15および副方立材16の下端および下部横材18に底板部14が固定されている。
【0018】
障子19は、上下左右の框材191,192,193,194と、これらの框材191〜194で囲まれた内部に嵌め込まれた面材としてのガラスパネル(複層ガラス)195とを備えて構成されている。そして、障子19における一方(図1の左側)の縦框193は、上下の横材17,18にヒンジ(不図示)を介して回動自在に支持されており、障子19は、一方の縦框193側を中心として他方(図1の右側)の縦框194側が屋外に向かって開閉可能に構成されている。つまり、障子19を備えた第1側面部11では、ガラスパネル195を通して外光を屋内空間に取り入れたり、屋外の景色を視認したりすることができるようになっているとともに、障子19を開放することで外気を屋内に取り入れたり内気を屋外に排出したりする通風や換気ができるようになっている。
【0019】
主方立材15は、図1に示すように、外壁面に直交する方向に対して角度θだけ傾斜した方向(矢指B方向)に延びる中空状の本体部151と、この本体部151の基端部から外壁2に沿って延びる取付片部152と、本体部151の先端部から副方立材16に向かって延びる2つの突出片部153,154とを有して形成されている。そして、主方立材15は、取付片部152を壁パネル4にビス止めすることで、外壁2に固定されるようになっている。一方、主方立材15の屋内側側面には、当該屋内側側面を覆う樹脂製の第1カバー材21および第2カバー材22が取り付けられている。第1カバー材21は、主方立材15の屋内側側面に沿って延び、屋内側端部が額縁5にビス止め固定され、屋外側端部が第2カバー材22で係止されている。第2カバー材22は、屋内側の突出片部153に係止されるとともに、主方立材15の屋内側側面にビス止め固定されている。そして、第2カバー材22の屋外側端部および主方立材15の屋外側の突出片部154には、それぞれシール材が取り付けられており、これらのシール材と障子19の一方の縦框193とが当接するようになっている。
【0020】
副方立材16は、外壁面に直交して延びる第1面部161と、この第1面部161に対して角度θだけ傾斜した方向(主方立材15の本体部151の延出方向)に延びる第2面部162とを有して全体中空状に形成され、第1面部161の基端部から外壁2に沿って延びる取付片部163と、主方立材15の2つの突出片部153,154と同様の突出片部(不図示)とを有して形成されている。そして、副方立材16は、取付片部163を壁パネル4にビス止めすることで、外壁2に固定されるようになっている。一方、副方立材16の屋内側には、樹脂製の第3カバー材23および第4カバー材24が取り付けられている。第3カバー材23は、その屋内側端部が額縁5にビス止め固定され、屋外側端部が第4カバー材24で係止されている。第4カバー材24は、前記第2カバー材22と略同一断面を有し、副方立材16の屋内側の突出片部に係止されるとともに、副方立材16の第2面部162にビス止め固定されている。そして、第4カバー材24の屋外側端部および副方立材16の屋外側の突出片部には、それぞれシール材が取り付けられており、これらのシール材と障子19の他方の縦框194とが当接するようになっている。
【0021】
また、図2に示すように、第1側面部11の上下の横材17,18の屋内側には、それぞれ上下の横材17,18を覆う樹脂製の上部カバー材25および下部カバー材26が取り付けられている。上部カバー材25は、上部横材17に係止されるとともに、屋内側端部が額縁5にビス止め固定されている。下部カバー材26は、下部横材18に係止されるとともに、屋内側端部が膳板6にビス止め固定されている。そして、上部カバー材25および下部カバー材26の屋外側端部には、それぞれシール材が取り付けられており、これらのシール材と障子19の上框191または下框192とが当接するようになっている。
以上のように、出窓1において、アルミ形材製の主方立材15、副方立材16、および上下の横材17,18の屋内側は、樹脂製のカバー材21,22,23,24,25,26で覆われており、これにより屋内側に結露水が露出することが防止できるようになっている。
【0022】
なお、本実施形態における出窓本体10は、第1および第2の側面部11,12、屋根部13、および底板部14がユニット化されたものに限らず、第1および第2の側面部11,12のみがユニット化された図3に示すような構成であってもよい。すなわち、図3において、出窓1は、壁パネル4に一体固定された躯体としての屋根部13Aおよび底板部14Aに、第1側面部11の上下の横材17,18が固定されるとともに、第2側面部12の主方立材15の上下端部が固定されている。
また、本実施形態においては、壁パネル4を躯体とする木造の外壁2に出窓1を設けたが、鉄筋コンクリート製の外壁における開口部に本実施形態の出窓1を設けてもよく、またALC(軽量気泡コンクリート)板やセメント成形板等から形成された外壁の開口部に出窓1を設けてもよい。
【0023】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、第2側面部12が主方立材15から無開口に構成され、第1側面部11のみから採光や通風、換気、景観の視認が実行可能に構成されているので、これらの第1および第2の側面部11,12の向きや外壁面に対する角度θ等を適宜設定することで、不要な日射を遮断して採光を制御(採光制御)したり、屋外からの視線を遮断(遮視)したりすることができる。そして、第1側面部11における障子19のガラスパネル195を通して採光することができ、また障子19を開放すれば通風や換気も可能になるため、屋内空間の快適な居住性が確保できる。
【0024】
(2)さらに、断面中空長尺状に形成されかつ基端縁側が外壁2の壁パネル4に固定された主方立材15で第2側面部12を構成したので、第1および第2の側面部11,12の両方に障子やガラスパネル等の開口を形成する場合と比較して、出窓1の部品点数を削減することができるとともに、組み立てや取り付け作業の作業手間を軽減して施工性を向上させることができる。
【0025】
(3)また、主方立材15の屋内側に設けられた第2カバー材22と、副方立材16の屋内側に設けられた第4カバー材24とが、略同一断面の樹脂製部材から構成されているので、これらのカバー材22,24の部品を共通化でき、より一層部品点数の削減を図ることができる。
【0026】
(4)さらに、出窓1における室外側の側面がアルミ製部材である主方立材15や副方立材16、上下の横材17,18で構成され、出窓1における室内側の側面が樹脂製部材である第1〜第4のカバー材21,22,23,24や上下のカバー材25,26で構成されていることで、出窓1の室内側と室外側とで相違した質感や色等を適宜に設定することができ、出窓1の設計の自由度を高めることができる。
【0027】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る出窓1Aについて、図4〜図6に基づいて説明する。
図4は、本実施形態の出窓1Aを示す横断面図である。図5は、出窓1Aの一部を拡大して示す横断面図である。図6は、出窓1Aの一部を分解して示す横断面図である。
本実施形態の出窓1Aは、前記第1実施形態の単窓の出窓1における出窓本体(三角状部)10を左右に隣接させて連結した連窓の出窓である点が第1実施形態と相違し、その他の構成は、第1実施形態と略同様である。以下、相違点について詳しく説明する。
【0028】
図4〜図6において、出窓1Aは、一方(図の左側)の出窓本体10Aと、他方(図の右側)の出窓本体10Bとを、開口部3の略中央で連結して構成されている。すなわち、一方の出窓本体10Aにおける第1側面部11の基端縁側の副方立材16Aと、他方の出窓本体10Bにおける第2側面部12の主方立材15Aの基端縁側とが、アルミ形材製の連結方立材20を介して連結されている。そして、この連結部の屋内側には、一方の出窓本体10Aにおける第3カバー材23と、他方の出窓本体10Bにおける第1カバー材21とを連結する樹脂製の第5カバー材27が設けられている。
【0029】
ここで、主方立材15Aおよび副方立材16Aは、それぞれ前記第1実施形態の主方立材15および副方立材16と共通の部材であって、さらに、主方立材15Aは一方の出窓本体10Aにおける主方立材15と共通で、副方立材16Aは他方の出窓本体10Bにおける副方立材16と共通であり、これらの主方立材15および副方立材16から取付片部152,163を切除して形成されたものである。また、第1〜第4のカバー材21〜24は、それぞれ第1実施形態と共通の部材である。
【0030】
連結方立材20は、図6に示すように、外壁面に直交する方向(矢指Y方向)に延びて副方立材16Aの第1面部161に対向する第1面部201と、外壁面に直交する方向に対して角度θだけ傾斜した方向(矢指B方向)に延びて主方立材15Aの本体部151に対向する第2面部202と、これら第1および第2面部201,202の屋内側で外壁面に沿った方向(矢指X方向)に延びる連結片部203とを有して形成されている。そして、副方立材16Aを第1面部201の屋外側端部および連結片部203に係合するとともに、連結片部203を介してビス止めすることで、副方立材16Aと連結方立材20とが固定されるようになっている。主方立材15Aを第2面部202の屋外側端部および連結片部203に係合するとともに、連結片部203を介してビス止めすることで、主方立材15Aと連結方立材20とが固定されるようになっている。
【0031】
このような本実施形態によれば、前述の(1)〜(4)の効果に加えて以下のような効果がある。
(5)すなわち、主方立材15Aおよび副方立材16Aが連結方立材20で連結されているので、連窓の出窓1Aにおいて主方立材15Aおよび副方立材16Aを、単窓の出窓1の主方立材15および副方立材16と共通化することができるとともに、主方立材15Aを一方の出窓本体10Aにおける主方立材15と共通化し、副方立材16Aを他方の出窓本体10Bにおける副方立材16と共通化することができ、部品点数およびコストの増大を抑制しつつ多彩な製品バリエーションに対応させることができる。
【0032】
(6)さらに、第5カバー材27で第3カバー材23と第1カバー材21とが連結されているので、単窓の出窓1と連窓の出窓1Aとの間、および一方および他方の出窓本体10A,10B間において、第1〜第4のカバー材21〜24を共通化することができ、この点でも部品点数の増加を抑制してコスト低減を図ることができる。
【0033】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る出窓1Bについて、図7〜図9に基づいて説明する。
図7は、本実施形態の出窓1Bを示す横断面図である。図8は、出窓1Bの一部を拡大して示す横断面図である。図9は、出窓1Bの一部を分解して示す横断面図である。
本実施形態の出窓1Bは、前記第1実施形態の単窓の出窓1における出窓本体(三角状部)10を左右に隣接させて連結した連窓の出窓である点が第1実施形態と相違し、この連結部分の構造が前記第2実施形態の連窓の出窓1Aと相違し、その他の構成は、第1および第2実施形態と略同様である。以下、相違点について詳しく説明する。
【0034】
図7〜図9において、出窓1Bは、一方(図の左側)の出窓本体10Aにおける第1側面部11の基端縁側の副方立材16Aと、他方(図の右側)の出窓本体10Bにおける第2側面部12の主方立材15Bの基端縁側とが直接連結されて構成されている。すなわち、他方の出窓本体10Bにおける主方立材15Bは、図9に示すように、その本体部151の屋内側端部において外壁面に直交する方向(矢指Y方向)に延びて副方立材16Aの第1面部161に対向する第1連結面部155と、その屋内側端縁から外壁面に沿った方向(矢指X方向)に延びる第2連結面部156とを有して形成されている。そして、副方立材16Aを第1連結面部155の屋外側端部および第2連結面部156に係合するとともに、第2連結面部156を介してビス止めすることで、主方立材15Bと副方立材16Aとが固定されるようになっている。
【0035】
また、主方立材15Bと副方立材16Aとの連結部の屋内側には、一方の出窓本体10Aにおける第3カバー材23と、他方の出窓本体10Bにおける第1カバー材21とを連結する樹脂製の第6カバー材28が設けられている。この第6カバー材28は、前記第2実施形態の第5カバー材27と略同様の断面形状を有しているものの、第5カバー材27よりも外壁面に沿った方向の長さ寸法が小さく形成されている。
そして、本実施形態においては、副方立材16Aは、前記第1および第2実施形態の副方立材16、および他方の出窓本体10Bにおける副方立材16と共通の部材であり、この副方立材16から取付片部163を切除して形成されたものである。また、第1〜第4のカバー材21〜24は、それぞれ第1および第2実施形態と共通の部材である。
【0036】
このような本実施形態によれば、前述の(1)〜(4)および(6)の効果に加えて以下のような効果がある。
(7)すなわち、副方立材16Aを単窓の出窓1の副方立材16および他方の出窓本体10Bにおける副方立材16と共通化することができ、部品点数およびコストの増大を抑制しつつ多彩な製品バリエーションに対応させることができる。
【0037】
(8)さらに、一方の出窓本体10Aにおける副方立材16Aと、他方の出窓本体10Bにおける主方立材15Bとが直接連結されているので、この連結部分の外壁面に沿った方向の長さ寸法を小さくすることができ、開口部3の幅寸法に対する第1側面部11の開口比率を大きくすることができる。
【0038】
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態に係る出窓1Cについて、図10、図11に基づいて説明する。
図10は、本実施形態の出窓1Cを示す横断面図である。図11は、出窓1Cの一部を拡大して示す横断面図である。
本実施形態の出窓1Cは、前記第1実施形態の単窓の出窓1における出窓本体(三角状部)10を左右に隣接させて連結した連窓の出窓である点が第1実施形態と相違し、この連結部分の構造が前記第2および第3実施形態の連窓の出窓1A,1Bと相違し、その他の構成は、第1〜第3実施形態と略同様である。以下、相違点について詳しく説明する。
【0039】
図10および図11において、出窓1Cは、一方(図の左側)の出窓本体10Aにおける第1側面部11の基端縁部分が、他方(図の右側)の出窓本体10Bにおける第2側面部12の主方立材15Cによって構成されている。すなわち、他方の出窓本体10Bにおける主方立材15Cは、図11に示すように、その本体部151の屋内側端部において一方の出窓本体10A側に突出するとともに、外壁面に直交する方向(矢指Y方向)に対して角度θだけ傾斜した方向(矢指B方向)に延びる障子支持面部(面状体支持部)157を有して形成されている。そして、障子支持面部157には、前記2つの突出片部153,154と同様の突出片部158,159が形成されている。突出片部158には、第4カバー材24が係止され、この第4カバー材24に取り付けられたシール材と、突出片部159に取り付けられたシール材とが、障子19に当接するようになっている。
また、主方立材15Cの屋内側には、前記第3実施形態と同様の第6カバー材28が設けられている。
【0040】
このような本実施形態によれば、前述の(1)〜(4)および(6)の効果に加えて以下のような効果がある。
(9)すなわち、他方の出窓本体10Bにおける主方立材15Cによって一方の出窓本体10Aにおける第1側面部11の基端縁部分が構成されているので、前記第2および第3実施形態における副方立材16Aを省略することができ、部品点数を削減することができる。
【0041】
(10)さらに、主方立材15Cの屋内側端部に障子支持面部157が形成されているので、一方の出窓本体10Aの第1側面部11と他方の出窓本体10Bの第2側面部12との連結部分の外壁面に沿った方向の長さ寸法を小さくすることができ、開口部3の幅寸法に対する第1側面部11の開口比率を大きくすることができる。
【0042】
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態においては、第1側面部11を構成する障子19を開閉可能に構成したが、これに限らず、障子19を開閉不能な固定障子として構成してもよい。また、障子19の開閉形式は、開き形式に限らず、左右または上下スライド形式や、縦または横辷出し形式、突出し形式、内倒し形式などでもよい。さらに、障子19に限らず、主方立材、副方立材および上下の横材に嵌め殺し形式に支持されたガラスパネルで開口が形成されていてもよい。
【0043】
また、前記第1実施形態では単窓の出窓1について説明し、第2〜第4実施形態では2つの出窓本体(三角状部)10が隣接して連結された連窓の出窓1A〜1Cについて説明したが、本発明の出窓は、出窓本体(三角状部)10が3つ以上連結された連窓であってもよい。
また、前記各実施形態では、第1側面部11の長さ寸法が第2側面部12の長さ寸法よりも長く設定されていたが、これに限らず、第1側面部11が第2側面部12よりも短く形成されてもよく、また第1側面部11と第2側面部12とが同一の長さ寸法に形成されていてもよい。
【0044】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1実施形態に係る出窓を示す横断面図である。
【図2】前記出窓を示す縦断面図である。
【図3】前記実施形態における出窓の変形例を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る出窓を示す横断面図である。
【図5】前記出窓の一部を拡大して示す横断面図である。
【図6】前記出窓の一部を分解して示す横断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る出窓を示す横断面図である。
【図8】前記出窓の一部を拡大して示す横断面図である。
【図9】前記出窓の一部を分解して示す横断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る出窓を示す横断面図である。
【図11】前記出窓の一部を拡大して示す横断面図である。
【符号の説明】
【0046】
10,10A,10B…三角状部である出窓本体、11…第1側面部、12…第2側面部、15,15A,15B,15C…主方立材、16,16A…副方立材、19…面状体である障子、20…連結方立材、21〜24…カバー材、157…面状体支持部である障子支持面部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の外壁面に対して各々所定角度で屋外側に突出し互いの先端縁同士が接続された第1および第2の側面部を備えた出窓であって、
前記第2側面部は、断面長尺状に形成されて基端縁側が前記外壁に支持された主方立材から無開口に構成され、
前記第1側面部は、前記主方立材の先端縁側に支持された採光可能な面状体を有して構成されている出窓。
【請求項2】
前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、
前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部には、前記一方の三角状部における前記面状体を支持する面状体支持部が形成されている請求項1に記載の出窓。
【請求項3】
前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、
前記一方および他方の三角状部における前記第1側面部の基端部には、前記面状体を支持する副方立材が設けられ、前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部とが連結されている請求項1に記載の出窓。
【請求項4】
前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、
前記一方および他方の三角状部における前記第1側面部の基端部には、前記面状体を支持する副方立材が設けられ、前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部との間には、これらの主方立材と副方立材とを連結する連結方立材が設けられている請求項1に記載の出窓。
【請求項5】
前記一方の三角状部における主方立材と、前記他方の三角状部における主方立材とが、略同一断面を有して形成されている請求項4に記載の出窓。
【請求項6】
前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における副方立材とが、略同一断面を有して形成されている請求項3から請求項5のいずれかに記載の出窓。
【請求項7】
前記一方および他方の三角状部における副方立材の屋内側には、それぞれ互いに略同一断面を有した樹脂製のカバー材が設けられている請求項3から請求項6のいずれかに記載の出窓。
【請求項8】
前記一方および他方の三角状部における主方立材の屋内側には、それぞれ互いに略同一断面を有した樹脂製のカバー材が設けられている請求項2から請求項7のいずれかに記載の出窓。
【請求項1】
建物の外壁面に対して各々所定角度で屋外側に突出し互いの先端縁同士が接続された第1および第2の側面部を備えた出窓であって、
前記第2側面部は、断面長尺状に形成されて基端縁側が前記外壁に支持された主方立材から無開口に構成され、
前記第1側面部は、前記主方立材の先端縁側に支持された採光可能な面状体を有して構成されている出窓。
【請求項2】
前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、
前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部には、前記一方の三角状部における前記面状体を支持する面状体支持部が形成されている請求項1に記載の出窓。
【請求項3】
前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、
前記一方および他方の三角状部における前記第1側面部の基端部には、前記面状体を支持する副方立材が設けられ、前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部とが連結されている請求項1に記載の出窓。
【請求項4】
前記先端縁同士が接続された一組の第1および第2の側面部を有して構成された三角状部を少なくとも二組備えるとともに、これらの三角状部同士が互いに左右に隣接して設けられ、かつ隣接した一方の三角状部における前記第1側面部と他方の三角状部における前記第2側面部とが連結されており、
前記一方および他方の三角状部における前記第1側面部の基端部には、前記面状体を支持する副方立材が設けられ、前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における前記主方立材の基端部との間には、これらの主方立材と副方立材とを連結する連結方立材が設けられている請求項1に記載の出窓。
【請求項5】
前記一方の三角状部における主方立材と、前記他方の三角状部における主方立材とが、略同一断面を有して形成されている請求項4に記載の出窓。
【請求項6】
前記一方の三角状部における副方立材と、前記他方の三角状部における副方立材とが、略同一断面を有して形成されている請求項3から請求項5のいずれかに記載の出窓。
【請求項7】
前記一方および他方の三角状部における副方立材の屋内側には、それぞれ互いに略同一断面を有した樹脂製のカバー材が設けられている請求項3から請求項6のいずれかに記載の出窓。
【請求項8】
前記一方および他方の三角状部における主方立材の屋内側には、それぞれ互いに略同一断面を有した樹脂製のカバー材が設けられている請求項2から請求項7のいずれかに記載の出窓。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−348655(P2006−348655A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−177987(P2005−177987)
【出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【出願人】(390005267)YKK AP株式会社 (776)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【出願人】(390005267)YKK AP株式会社 (776)
【Fターム(参考)】
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