切断装置、及び物品袋詰め装置
【課題】袋体の縁部からフラップを切り離し、袋体に物品を挿入する工程の簡素化、及びその時間の短縮に貢献する切断装置、及び物品袋詰め装置を提供する。
【解決手段】物品袋詰め装置1は、起立手段3と、ヘッダー保持手段5と、切断手段7と、袋開手段9と、フラップ保持手段11と、投入手段13と、袋閉手段17とを備える。切断手段7は、ヘッダー保持手段5にヘッダー31を保持された袋体19のフラップ33の下方に配置され、袋体19に軸端を対向させる一対の支軸と、一対のカッターの刃先がフラップ33の下方から袋体19の幅方向の外方へ突出する向きに、一対の支軸を回転させる駆動源とを備える。袋開手段9は、袋体19のフラップ33にその下側から接触する押上部材と、押上部材を上昇する向きに旋回させる押上手段とを備える。
【解決手段】物品袋詰め装置1は、起立手段3と、ヘッダー保持手段5と、切断手段7と、袋開手段9と、フラップ保持手段11と、投入手段13と、袋閉手段17とを備える。切断手段7は、ヘッダー保持手段5にヘッダー31を保持された袋体19のフラップ33の下方に配置され、袋体19に軸端を対向させる一対の支軸と、一対のカッターの刃先がフラップ33の下方から袋体19の幅方向の外方へ突出する向きに、一対の支軸を回転させる駆動源とを備える。袋開手段9は、袋体19のフラップ33にその下側から接触する押上部材と、押上部材を上昇する向きに旋回させる押上手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋体の開口部を開放し、袋体に物品を投入し、更に袋体の開口部を閉じる物品袋詰め装置、及びフラップを袋体の側縁から切断する切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図13は袋体301の製造過程の概略を例示している。即ち、ポリプロピレン、又はポリエチレンから成るフィルム303を矢印wの向きに走行させ、フィルム303の縁部305,307をフィルム303の内側面309に折り返した状態で、フィルム303の走行する向きの途中を溶断し袋体301の側縁311を成形する。互いに対向するフィルム303の縁部305と内側面309とが、幅方向に延びる開口部313を形成する。袋体301の幅方向は矢印wで指したフィルム303の走行する向きに合致する。フィルム303の縁部307は、開口部313に折り重なるフラップ315を形成し、その折り目317が内側面309に溶着される。袋体301の開口部313から折り目317の反対側へ延出する部位はヘッダー319となる。
【0003】
フィルム303が上記のように溶断される工程で、フラップ315が袋体301の側縁311に溶着する。これは、袋体301を多数重ねて流通函に収納するときに、フラップ315が不用意に開き折れるのを予防できる観点から好ましい。しかしながら、袋体301に何らかの物品を挿入するときにフラップ315を袋体301の側縁311から切り離し、袋体301に物品を挿入できるように袋体301の開口部313を広く開ける作業は著しく煩雑である。
【0004】
図中のドットは、フラップ315が透明であるとして、フラップ315の開口部313に対向する裏面に形成した粘着部321を表している。袋体301に粘着部321を付加するには、フィルム303の縁部305,307が上記のように折り返される前に、フィルム303の適所に粘着剤を付着させれば良い。図に表れていないライナーがフラップ315の裏面に重ね合わされる。ライナーは、フラップ315と略同じ大きさの剥離フィルムである。フラップ315の裏面の折り目317に近い側は粘着部321のない余白となっている。また、ヘッダー319にはフック等の通し孔323を設けても良い。
【0005】
特許文献1,2は、袋体の開口部を上向きにし、この袋体に物品を投入する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−133236号公報
【特許文献2】特開2000−238705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的とするところは、袋体の縁部からフラップを切り離し、袋体に物品を挿入する工程の簡素化、及びその時間の短縮に貢献する切断装置、及び物品袋詰め装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになる姿勢にして保持し、前記袋体の開口部とフラップとの間に、刃先を有する一対のカッターを進入させ、前記一対のカッターの刃先がそれぞれ前記袋体の幅方向の外方へ突出するように、前記一対のカッターを互いに反対向きに動作させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになる姿勢にして、前記ヘッダーを保持するヘッダー保持手段と、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップの下方に配置され、前記袋体に軸端を対向させる一対の支軸と、前記一対のカッターの刃先が前記フラップの下方から前記袋体の幅方向の外方へ突出する向きに、前記一対の支軸を回転させる駆動源とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部とフラップとの間に、気流を噴射するフラップ吹上手段を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになるよう起立させる起立手段と、前記起立手段により起立した前記袋体のヘッダーを保持するヘッダー保持手段と、前記ヘッダー保持手段に保持された袋体の開口部とフラップとの間に、刃先を有する一対のカッターを進入させ、前記一対のカッターの刃先がそれぞれ前記袋体の幅方向の外方へ突出するように、前記一対のカッターを互いに反対向きに動作させる切断手段と、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部の上方へ前記フラップを押し上げる袋開手段と、前記袋開手段により押し上げられたフラップを前記袋体の開口部の上方で保持するフラップ保持手段と、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部に物品を投入する投入手段と、前記物品の投入された袋体の開口部に前記フラップを折り重ねる袋閉手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、前記切断手段が、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップの下方に配置され、前記袋体に軸端を対向させる一対の支軸と、前記一対のカッターの刃先が前記フラップの下方から前記袋体の幅方向の外方へ突出する向きに、前記一対の支軸を回転させる駆動源と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、前記袋開手段が、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップに、その下側から接触する押上部材と、前記押上部材を回転機の出力軸に接合し、前記出力軸を中心に前記押上部材を上昇する向きに旋回させる押上手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る切断装置によれば、開口部を上向きにした姿勢の袋体の開口部とフラップとの間に一対のカッターを進入させ、一対のカッターの刃先がそれぞれ袋体の幅方向の外方へ突出するように、一対のカッターを互いに反対向きに動作させることができる。このため、本発明に係る切断装置は、袋体の製造工程で袋体の側縁にフラップが溶着していても、両者を一対のカッターにより即時に切り離しできるので、袋体に物品を投入する前に袋体の開口部を開く作業を容易に行うことができる。また、上記のように回動する一対のカッターは、袋体の側縁をその外方へ向けて横切り、袋体の開口部とフラップとの間から離脱する。このように、本発明に係る切断装置は、カッターの動作が簡潔であるので、その制御を容易に行えるという利点がある。
【0015】
更に、本発明に係る切断装置によれば、ヘッダー保持手段にヘッダーを保持され開口部を上向きにした姿勢の袋体の開口部とフラップとの間に、フラップ吹上手段が気流を噴射する。これにより、袋体の開口部とフラップとの間に一対のカッターの進入する隙間を積極的に開けられるので、カッターが回動するときに袋体の開口部とフラップとの間から逸れるのを予防することができる。
【0016】
本発明に係る物品袋詰め装置によれば、ベルトコンベヤ等に載せられた袋体をその開口部が上向きになるように起立手段が起立させ、上記の切断装置による効果を達成することができる。しかも、本発明に係る物品袋詰め装置によれば、袋体の側縁からフラップが切り離された直後に、袋開手段が袋体の開口部の上方へフラップを押し上げ、フラップ保持手段がフラップを開口部の上方で保持し、投入手段が袋体の開口部に物品を投入し、更に袋閉手段が物品の投入された袋体の開口部にフラップを折り重ねることにより袋体の開口を閉じた後、袋体を他所へ搬出できるように袋体のヘッダーをヘッダー保持手段から離脱させることができる。本発明に係る物品袋詰め装置は、このような一連の工程を人手によらず行うことができる。
【0017】
更に、本発明に係る物品袋詰め装置によれば、袋開手段が、ヘッダー保持手段にヘッダーを保持された袋体のフラップに、その下側から押上部材を接触させ、押上手段が回転機の出力軸を中心に押上部材を上昇する向きに旋回させる。これにより、フラップを開口の上方に撓ませ、投入手段による物品の投入が行われる前に、開口部の開放を強制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置の概略を示す平面図。
【図2】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した起立手段の斜視図。
【図3】(a)は本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した移送手段の要部の平面図、(b)はその側面図。
【図4】(a)は本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用したヘッダー保持手段、及びフラップ保持手段の支持構造を示す平面図、(b)はその正面図。
【図5】(a)は図4(b)のX1−X1線断面図、(b)は図4(b)のX2−X2線断面図。
【図6】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した切断手段、及び袋開手段の斜視図。
【図7】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した切断手段、及び袋開手段の動作を説明する側面図。
【図8】本発明の実施形態に係る切断装置の動作を説明する正面図。
【図9】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した剥離手段の斜視図。
【図10】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した剥離手段の動作を説明する側面図。
【図11】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した袋閉手段の斜視図。
【図12】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した袋閉手段の動作を説明する側面図。
【図13】袋体の製造工程を説明する斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に述べる袋体は、背景技術として既に述べたものと同様であり、その図示の有無に関わらず引き続き同じ呼称を用いる。図1に示すように、本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置1は、起立手段3と、複数のヘッダー保持手段5と、切断手段7と、袋開手段9と、複数のフラップ保持手段11と、投入手段13と、剥離手段15と、袋閉手段17とを備える。袋体19を物品袋詰め装置1に搬入する搬入手段21と、物品23を投入手段13に供給する供給手段25と、袋体19を物品袋詰め装置1から搬出する搬出手段27として、ベルトコンベヤ、ローラーコンベヤ、又はシュート等を適用しても良く、これらは物品袋詰め装置1を特徴づける要素ではない。
【0020】
起立手段3は、搬入手段21により搬入される袋体19をその開口部が上向きになるよう起立させるものである。複数のヘッダー保持手段5と切断手段7とは、本発明の実施形態に係る切断装置29を構成している。ヘッダー保持手段5は、袋体19を上記のように起立させた姿勢にして、そのヘッダー31を保持するものである。袋開手段9は、ヘッダー保持手段5にヘッダー31を保持された袋体19の開口部の上方へ押し上げるものである。フラップ保持手段11は、袋開手段9により押し上げられた袋体19のフラップ33を袋体19の開口部の上方で保持するものである。切断手段7は、袋体19の側縁35からフラップ33を切り離すものである。袋閉手段17は、物品23の投入された袋体19の開口部にフラップ33を折り重ねるものである。
【0021】
本発明の実施形態は、袋体19のフラップ33に粘着部が形成されていることを前提とするが、粘着部、及び粘着部からライナーを剥離する後述の剥離手段は、本発明に必須の要素でない。また、図面は特に断らない限り図1を参照し、同図に示した物品袋詰め装置1の要素は筐体37、又は底板39に支持されているものとする。
【0022】
図2に示すように、起立手段3は、底板39から立ち上がる支柱等に支持された電動機41と、電動機41の動作ロッド43に接合されスライダ45を長手方向に動作させるロッドレスエアシリンダ47と、スライダ45に保持板49を介して取り付けた回転機51と、回転機51の出力軸53に取り付けた旋回アーム55と、旋回アーム55に吊持された3つの吸着パッド57とを備える。
【0023】
電動機41は、モータを原動力として動作ロッド43を昇降させるネジ機構をケース59に内装したものである。符号61はガイドレールを指している。吸着パッド57は、工場等に設備されたバキュームラインから中空の軸部63を通して内側に負圧を供給されるカップ状の弾性体である。回転機51は、旋回アーム55が図示のように水平に倒れ、又は直立するように、90°の範囲で出力軸53を回動させるものである。符号65は、旋回アーム55を水平に位置決めするストッパを指している。
【0024】
ヘッダー保持手段5、及びフラップ保持手段11は、移送手段67のターンプレート69に支持されている。起立手段3、切断手段7、投入手段13、剥離手段15、袋閉手段17、搬出手段27は、ターンプレート69の周りに60°の等角ピッチで配置されている。一方、ヘッダー保持手段5、及び複数のフラップ保持手段11が60°の等角ピッチでターンプレート69に配置され、そのうちの1つのフラップ保持手段11が起立手段3の正面に対向する。
【0025】
図3(a),(b)は、移送手段67の要部であるターンプレート69と、回転機の出力をターンプレート69に伝達する回転軸71と、回転軸71に接合した円筒部材73とを示している。上記のフラップ保持手段11、及びヘッダー保持手段5は同図の中で省略されている。符号75,77は、ターンプレート69に形成した切欠部を指している。図4(a),(b)は、ヘッダー保持手段5、及びフラップ保持手段11をターンプレート69に支持させた支持構造を示している。
【0026】
図5(a)に示すように、ヘッダー保持手段5は、ターンプレート69の下面に固定されターンプレート69の周縁から垂下した固定片79と、水平軸81を軸受けしターンプレート69の上面に固定されたブラケット83と、水平軸81に旋回自在に支持され水平軸81の下方に延びるヘッダーレバー85と、ヘッダーレバー85に取り付けられ固定片79にターンプレート69の内側から対面する内側可動片87と、駆動手段89とを備える。
【0027】
駆動手段89は、ヘッダーレバー85に接合した従節91を、エアシリンダ等によるカムの動作に従わせることにより、ヘッダーレバー85を固定片79と内側可動片87との間が開く向きに旋回させる。ヘッダーレバー85は、その上端93と図3(a)に示すターンプレート69の上面に固定されたピン94との間に掛け渡したコイルスプリング等により、固定片79と内側可動片87との間が閉じる方向に付勢されている。このため、駆動手段89がカムを動作させないときは、内側可動片87が固定片79に押し付けられ、両者の間が閉じる。
【0028】
図5(b)に示すように、フラップ保持手段11は、水平軸81、固定片79、及びブラケット83をヘッダー保持手段5と共有し、水平軸81に固定され水平軸81の下方へ延びるフラップレバー95と、フラップレバー95に取り付けられ固定片79にターンプレート69の外側から対面する外側可動片97と、駆動手段99とを備える。
【0029】
駆動手段99は、フラップレバー95にクランク101を介して接合した従節103を、エアシリンダ等によるカムの動作に従わせることにより、フラップレバー95を固定片79と外側可動片97との間が開く向きに旋回させる。フラップレバー95は、ブラケット83とクランク101との間に設けたトーションスプリング等により、固定片79と外側可動片97との間が閉じる方向に付勢されている。このため、駆動手段99がカムを動作させないときは、外側可動片97が固定片79に押し付けられ、両者の間が閉じる。
【0030】
図6〜8は切断手段7、及び袋開手段9を示している。ターンプレート69、上記のヘッダー保持手段5、及びフラップ保持手段11は図7の中で省略されている。切断手段7は、ヘッダー保持手段5にヘッダー31を保持された袋体19に軸端105を対向させる一対の支軸107と、刃先109を支軸107の径方向に延出し一対の支軸107にそれぞれ支持された一対のカッター111と、一対の支軸107を回転させる一対の駆動源113と、一対のカッター111を袋体19に対して水平方向に進退させる駆動源115と、ストッパ117とを備える。
【0031】
一対の駆動源113は、一対の支軸107を互いに反対向きに回動させる2つの回転機である。底板39から立ち上がる支柱119に支持部材121,122が固定されている。駆動源115は、支持部材121に支持されたエアシリンダであり、そのピストンロッド123に一対の駆動源113、及び突出部材125を取り付け、ストッパ117を突出部材125で支持している。
【0032】
ピストンロッド123の先端から水平方向にストッパ117の延出する長さは、ピストンロッド123の先端から一対のカッター111までの距離に略等しい。袋体19の開口部127とフラップ33との間に、一対のカッター111の下方から気流を噴射するフラップ吹上手段129を突出部材125に取り付けても良い。図示のフラップ吹上手段129は、圧搾空気を上向きに噴射するノズルである。
【0033】
袋開手段9は、ヘッダー保持手段5にヘッダー31を保持された袋体19のフラップ33にその下側から接触する押上部材131と、回転機133の出力軸135を中心に押上部材131を上昇する向きに旋回させる押上手段137とを備える。
【0034】
押上手段137は、支持部材122に支持された回転機133の出力軸135に、旋回アーム139を取り付け、旋回アーム139に支軸141を介して4本のスイングアーム143の基端を接合している。押上部材131は、隣り合う2つのスイングアーム143の先端の間に掛け渡されたローラである。スイングアーム143を旋回アーム139に固定したストッパ145に押し付ける向きに付勢するトーションスプリング等が支軸141に設けられている。投入手段13については、背景技術として述べた既存の技術を適用しても良いので、その説明を省略する。
【0035】
図9,10に示すように、剥離手段15は、互いに対向する一対の挟着片147を駆動源149により開閉させる挟着手段151と、挟着手段151を支持する旋回アーム153を回転機155の出力軸157に接合した排出手段159とを備える。
【0036】
筐体37から水平に突出した水平部材161に、回転機155を支持する支持部材163が固定されている。駆動源149は、空気圧に基づき一対のピン165を支点に一対の挟着片147を互いに開閉させるものである。図10は、互いに閉じた一対の挟着片147を実線で表し、互いに開いた一対の挟着片147を仮想線147'で表している。支持部材163は、その側方に排出手段159を吊持する架材167を取り付けている。排出手段159は、逃気通路169を内側に形成した円筒体171に、その一端173から他端175へ向かう空気の流れをベルヌーイの原理に基づき生じさせる吸引管である。
【0037】
図示の排出手段159は、その一端173を水平方向に向けているが、一端173を下向きにした姿勢で架材167に取り付けられても良い。一対の挟着片147の下方から袋体19のライナー177に気流を噴射するライナー吹上手段179を支持部材163に取り付けても良い。図示のライナー吹上手段179は、圧搾空気を上向きに噴射するノズルである。
【0038】
図11,12に示すように、袋閉手段17は、袋体19のフラップ33にその上側から接触する押下部材183と、袋体19の形状に倣い弾性変形する密接部材185と、押下部材183を支持する旋回アーム187と、密接部材185を支持する旋回ブラケット188を回転機189の出力軸191に接合した押下手段193とを備える。上記のターンプレート69、ヘッダー保持手段5、及びフラップ保持手段11は図12の中で省略されている。符号190は、押下部材183、及び密接部材185を袋体19に進退させるエアシリンダを指している。
【0039】
押下手段193は、旋回アーム187に支軸195を介して4本のスイングアーム197の基端を接合している。押下部材183は、隣り合う2つのスイングアーム197の先端の間に掛け渡されたローラである。スイングアーム197を旋回アーム187に固定したストッパ199に押し付ける向きに付勢するトーションスプリング等が支軸195に設けられている。密接部材185は、その径方向に起毛した円柱状のブラシであることが好ましい。押下部材183、又は密接部材185の何れか一方を省略しても良い。
【0040】
次に物品袋詰め装置1、及び切断装置29の動作について説明する。以下の文頭に付した英文字は、物品袋詰め装置1の動作の工程を区分する指標である。また、物品袋詰め装置1の動作は、コンピュータが読み取り可能なプログラムに基づき既述の駆動源、回転機、及びエアシリンダ等を制御することにより実現されるものとする。
【0041】
A:図2に示すように、回転機51が旋回アーム55を水平に保持する。電動機41が動作ロッド43を上昇させ、ロッドレスエアシリンダ47がスライダ45をその一端203へ移動させる。これにより、3つの吸着パッド57は搬入手段21の上方に達する。搬入手段21は、袋体19を3つの吸着パッド57の真下まで搬入し停止する。電動機41が動作ロッド43を下降させ、吸着パッド57が袋体19を吸着する高さまで下降したところで、電動機41が動作ロッド43を上昇させる動作に転じる。ロッドレスエアシリンダ47がスライダ45をその他端205へ移動させ、回転機51が旋回アーム55を起立させる。
【0042】
図8は、図1の矢印Bの向きの側面図であるが、これに基づき説明すると、上記のように旋回アーム55が起立した段階で、ヘッダー31の上端207はヘッダー保持手段5の固定片79よりも下方にある。ヘッダー保持手段5が固定片79と内側可動片87との間を開いた後、電動機41が動作ロッド43を更に上昇させ、袋体19のヘッダー31が固定片79と内側可動片87との間に進入する高さに達したところで、電動機41が停止する。ヘッダー保持手段5が固定片79と内側可動片87との間を閉じ、袋体19のヘッダー31を保持する。吸着パッド57に供給される負圧を断ち、ロッドレスエアシリンダ47がその一端203へスライダ45を移動させることにより、吸着パッド57を袋体19から後退させる。
【0043】
B:移送手段67がターンプレート69を矢印θの向きに60°回転させる。一対の駆動源113は停止し、一対のカッター111は図8に実線で表れた姿勢で待機している。このとき、カッター111の刃先109は、フラップ33よりも低くなり、袋体19の側縁35よりも幅方向に内方に位置すれば良い。図7に示すように、駆動源115がピストンロッド123を袋体19に前進させ、ストッパ117が袋体19に接触し、又はその直前でピストンロッド123を停止させる。一対の駆動源113が一対の支軸107を矢印αの向きにそれぞれ旋回させる。これにより、袋体19の製造工程で袋体19の側縁35に溶着したフラップ33を即時に袋体19から切り離すことができる。
【0044】
駆動源113はカッター111を矢印αの向きに仮想線111'で表した位置まで旋回させるので、カッター111は袋体19の側縁35をその外方へ向けて横切り、袋体19の開口部127とフラップ33との間から離脱する。このように、フラップ33の切り離しと一対のカッター111を袋体19から離脱させる動作とを同時に行えることから、切断装置29は、その動作が簡潔である分、駆動源113の制御が容易であり、信頼性を向上させるのに有利である。また、上記のようにカッター111が回動するときに、フラップ吹上手段129の噴射により、袋体19の開口部127とフラップ33との間にカッター111の進入する隙間を積極的に開けるようにしても良い。これにより、カッター111がフラップ33の外側へ逸れるのを予防できる。
【0045】
一方、フラップ保持手段11が固定片79と外側可動片97との間を開ける。図7に示すように、押上手段137の回転機133が旋回アーム139を矢印βの向きに旋回させる。この過程で、押上部材131が、出力軸135を中心とした円弧に沿う行程を移動し、袋体19のフラップ33にその下側から接触する。これにより、フラップ33が仮想線33'で表したように開口部127の上方に撓むので、フラップ保持手段11が固定片79と外側可動片97との間に進入する。フラップ保持手段11が固定片79と内側可動片87との間を閉じ、袋体19のフラップ33を開口部127の上方で保持する。本工程では、円筒部材73、及び外側可動片97が押上部材131の行程を遮る位置にあるが、スイングアーム143は、既述のトーションスプリング等に抗して旋回し、押上部材131を矢印βの反対向きに逃がすことができる。
【0046】
C:移送手段67がターンプレート69を矢印θの向きに60°回転させる。投入手段13が、供給装置により供給される1又は複数の物品23を1つの袋体19に投入する。
【0047】
D:移送手段67がターンプレート69を矢印θの向きに60°回転させる。図10に示すように、挟着手段151は、一対の挟着片147を開き駆動源149を停止させている。この状態で、袋体19のライナー177にライナー吹上手段179が気流を噴射し、フラップ33の粘着部の形成されていない余白からライナー177を浮き上げるようにするのが好ましい。
【0048】
続いて、挟着手段151が一対の挟着片147を閉じることにより、両者の間にフラップ33から浮き上がったライナー177を挟着する。回転機155がその出力軸157を中心に旋回アーム153と共に挟着手段151を矢印γの向きに旋回させる。これにより、一対の挟着片が袋体19から後退し、一対の挟着片147に挟着されたライナー177は回転機155の真上に移送される。この状態で、挟着手段151が一対の挟着片147を再び開きライナー177を解放する。ライナー177は、排出手段159の逃気通路169に吸引され他端175に接続したホース等を通して他所へ排出される。
【0049】
E:移送手段67がターンプレート69を矢印θの向きに60°回転させる。フラップ保持手段11が固定片79と外側可動片97との間を開け、フラップ33を解放する。図12に示すように、押下手段193の回転機189が旋回アーム187を矢印δの向きに旋回させる。この過程で、押下部材183、及び密接部材185が、出力軸191を中心とした円弧に沿う行程を移動し、両者が袋体19のフラップ33にその上側から順次に接触することにより、フラップ33を開口部127に折り重ねることができる。本工程では、円筒部材73、及び外側可動片97が押下部材183の行程を遮る位置にあるが、スイングアーム197は、既述のトーションスプリング等に抗して旋回し、押下部材183を矢印δの反対向きに逃がすことができる。
【0050】
F:移送手段67がターンプレート69を矢印θの向きに60°回転させる。ヘッダー保持手段5が固定片79と内側可動片87との間を開き、ヘッダー31を解放する。これにより、袋体19はヘッダー保持手段5から搬出手段27に落下し、搬出手段27によって筐体37の外方へ搬出される。物品袋詰め装置1は、ここまで述べた一連の工程を人手によらず行うことができる。
【0051】
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施することができる。実施例で物品袋詰め装置1の動作を1つの袋体19に注目して説明したが、上記Aの工程は搬入手段21が袋体19を物品袋詰め装置1に搬入する毎に行われ、上記A〜Fの工程は、搬入手段21により順次に物品袋詰め装置1に搬入された6つの袋体19をそれぞれ対象として同時に進行する。
【0052】
また、移送手段67を省略し、切断手段7、袋開手段9、投入手段13、剥離手段15が順次に袋体19の正面に対向する位置に移動しても良い。ヘッダー保持手段5の個数は限定されることはなく、ターンプレート69に1つ以上のヘッダー保持手段5を取り付けるようにすれば、本発明は実施できるものである。この点はフラップ保持手段11についても同様である。既述の駆動源、回転機、及びエアシリンダ等は、電動機、又は油圧シリンダ等のあらゆる駆動源に置き換えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、フラップを有する袋体の開口部を開ける手間を削減し、所定の時間当たりに袋体に挿入できる物品の個数を増大するのに有益な技術である。
【符号の説明】
【0054】
1...物品袋詰め装置、3...起立手段、5...ヘッダー保持手段、7...切断手段、9...袋開手段、11...フラップ保持手段、13...投入手段、15...剥離手段、17...袋閉手段、19,301...袋体、21...搬入手段、23...物品、25...供給手段、27...搬出手段、29...切断装置、31,319...ヘッダー、33,315...フラップ、35,311...側縁、37...筐体、39...底板。
【0055】
41...電動機、43...動作ロッド、45...スライダ、47...ロッドレスエアシリンダ、49...保持板、51,133,155,189...回転機、53,135,157,191...出力軸、55,139,153,187...旋回アーム、188...旋回ブラケット、57...吸着パッド、59...ケース、61...ガイドレール、63...軸部、65,117,145,199...ストッパ、67...移送手段、69...ターンプレート、71...回転軸、73...円筒部材、75,77...切欠部、79...固定片、81...水平軸、83...ブラケット、85...ヘッダーレバー、87...内側可動片、89,99...駆動手段、91,103...従節、93,207...上端、94...ピン、95...フラップレバー、97...外側可動片、101...クランク、105...軸端、107,141,195...支軸。
【0056】
109...刃先、111...カッター、113,115,149...駆動源、119...支柱、121,163...支持部材、123...ピストンロッド、125...突出部材、127,313...開口部、129...フラップ吹上手段、131...押上部材、137...押上手段、143,197...スイングアーム、147...挟着片、151...挟着手段、159...排出手段、161...水平部材、165...ピン、167...架材、169...逃気通路、171...円筒体、173,203...一端、175,205...他端、177...ライナー、179...ライナー吹上手段、183...押下部材、185...密接部材、193...押下手段、303...フィルム、305,307...縁部、309...内側面、317...折り目、321...粘着部、323...通し孔。
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋体の開口部を開放し、袋体に物品を投入し、更に袋体の開口部を閉じる物品袋詰め装置、及びフラップを袋体の側縁から切断する切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図13は袋体301の製造過程の概略を例示している。即ち、ポリプロピレン、又はポリエチレンから成るフィルム303を矢印wの向きに走行させ、フィルム303の縁部305,307をフィルム303の内側面309に折り返した状態で、フィルム303の走行する向きの途中を溶断し袋体301の側縁311を成形する。互いに対向するフィルム303の縁部305と内側面309とが、幅方向に延びる開口部313を形成する。袋体301の幅方向は矢印wで指したフィルム303の走行する向きに合致する。フィルム303の縁部307は、開口部313に折り重なるフラップ315を形成し、その折り目317が内側面309に溶着される。袋体301の開口部313から折り目317の反対側へ延出する部位はヘッダー319となる。
【0003】
フィルム303が上記のように溶断される工程で、フラップ315が袋体301の側縁311に溶着する。これは、袋体301を多数重ねて流通函に収納するときに、フラップ315が不用意に開き折れるのを予防できる観点から好ましい。しかしながら、袋体301に何らかの物品を挿入するときにフラップ315を袋体301の側縁311から切り離し、袋体301に物品を挿入できるように袋体301の開口部313を広く開ける作業は著しく煩雑である。
【0004】
図中のドットは、フラップ315が透明であるとして、フラップ315の開口部313に対向する裏面に形成した粘着部321を表している。袋体301に粘着部321を付加するには、フィルム303の縁部305,307が上記のように折り返される前に、フィルム303の適所に粘着剤を付着させれば良い。図に表れていないライナーがフラップ315の裏面に重ね合わされる。ライナーは、フラップ315と略同じ大きさの剥離フィルムである。フラップ315の裏面の折り目317に近い側は粘着部321のない余白となっている。また、ヘッダー319にはフック等の通し孔323を設けても良い。
【0005】
特許文献1,2は、袋体の開口部を上向きにし、この袋体に物品を投入する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−133236号公報
【特許文献2】特開2000−238705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的とするところは、袋体の縁部からフラップを切り離し、袋体に物品を挿入する工程の簡素化、及びその時間の短縮に貢献する切断装置、及び物品袋詰め装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになる姿勢にして保持し、前記袋体の開口部とフラップとの間に、刃先を有する一対のカッターを進入させ、前記一対のカッターの刃先がそれぞれ前記袋体の幅方向の外方へ突出するように、前記一対のカッターを互いに反対向きに動作させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになる姿勢にして、前記ヘッダーを保持するヘッダー保持手段と、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップの下方に配置され、前記袋体に軸端を対向させる一対の支軸と、前記一対のカッターの刃先が前記フラップの下方から前記袋体の幅方向の外方へ突出する向きに、前記一対の支軸を回転させる駆動源とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部とフラップとの間に、気流を噴射するフラップ吹上手段を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになるよう起立させる起立手段と、前記起立手段により起立した前記袋体のヘッダーを保持するヘッダー保持手段と、前記ヘッダー保持手段に保持された袋体の開口部とフラップとの間に、刃先を有する一対のカッターを進入させ、前記一対のカッターの刃先がそれぞれ前記袋体の幅方向の外方へ突出するように、前記一対のカッターを互いに反対向きに動作させる切断手段と、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部の上方へ前記フラップを押し上げる袋開手段と、前記袋開手段により押し上げられたフラップを前記袋体の開口部の上方で保持するフラップ保持手段と、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部に物品を投入する投入手段と、前記物品の投入された袋体の開口部に前記フラップを折り重ねる袋閉手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、前記切断手段が、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップの下方に配置され、前記袋体に軸端を対向させる一対の支軸と、前記一対のカッターの刃先が前記フラップの下方から前記袋体の幅方向の外方へ突出する向きに、前記一対の支軸を回転させる駆動源と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、前記袋開手段が、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップに、その下側から接触する押上部材と、前記押上部材を回転機の出力軸に接合し、前記出力軸を中心に前記押上部材を上昇する向きに旋回させる押上手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る切断装置によれば、開口部を上向きにした姿勢の袋体の開口部とフラップとの間に一対のカッターを進入させ、一対のカッターの刃先がそれぞれ袋体の幅方向の外方へ突出するように、一対のカッターを互いに反対向きに動作させることができる。このため、本発明に係る切断装置は、袋体の製造工程で袋体の側縁にフラップが溶着していても、両者を一対のカッターにより即時に切り離しできるので、袋体に物品を投入する前に袋体の開口部を開く作業を容易に行うことができる。また、上記のように回動する一対のカッターは、袋体の側縁をその外方へ向けて横切り、袋体の開口部とフラップとの間から離脱する。このように、本発明に係る切断装置は、カッターの動作が簡潔であるので、その制御を容易に行えるという利点がある。
【0015】
更に、本発明に係る切断装置によれば、ヘッダー保持手段にヘッダーを保持され開口部を上向きにした姿勢の袋体の開口部とフラップとの間に、フラップ吹上手段が気流を噴射する。これにより、袋体の開口部とフラップとの間に一対のカッターの進入する隙間を積極的に開けられるので、カッターが回動するときに袋体の開口部とフラップとの間から逸れるのを予防することができる。
【0016】
本発明に係る物品袋詰め装置によれば、ベルトコンベヤ等に載せられた袋体をその開口部が上向きになるように起立手段が起立させ、上記の切断装置による効果を達成することができる。しかも、本発明に係る物品袋詰め装置によれば、袋体の側縁からフラップが切り離された直後に、袋開手段が袋体の開口部の上方へフラップを押し上げ、フラップ保持手段がフラップを開口部の上方で保持し、投入手段が袋体の開口部に物品を投入し、更に袋閉手段が物品の投入された袋体の開口部にフラップを折り重ねることにより袋体の開口を閉じた後、袋体を他所へ搬出できるように袋体のヘッダーをヘッダー保持手段から離脱させることができる。本発明に係る物品袋詰め装置は、このような一連の工程を人手によらず行うことができる。
【0017】
更に、本発明に係る物品袋詰め装置によれば、袋開手段が、ヘッダー保持手段にヘッダーを保持された袋体のフラップに、その下側から押上部材を接触させ、押上手段が回転機の出力軸を中心に押上部材を上昇する向きに旋回させる。これにより、フラップを開口の上方に撓ませ、投入手段による物品の投入が行われる前に、開口部の開放を強制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置の概略を示す平面図。
【図2】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した起立手段の斜視図。
【図3】(a)は本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した移送手段の要部の平面図、(b)はその側面図。
【図4】(a)は本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用したヘッダー保持手段、及びフラップ保持手段の支持構造を示す平面図、(b)はその正面図。
【図5】(a)は図4(b)のX1−X1線断面図、(b)は図4(b)のX2−X2線断面図。
【図6】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した切断手段、及び袋開手段の斜視図。
【図7】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した切断手段、及び袋開手段の動作を説明する側面図。
【図8】本発明の実施形態に係る切断装置の動作を説明する正面図。
【図9】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した剥離手段の斜視図。
【図10】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した剥離手段の動作を説明する側面図。
【図11】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した袋閉手段の斜視図。
【図12】本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置に適用した袋閉手段の動作を説明する側面図。
【図13】袋体の製造工程を説明する斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に述べる袋体は、背景技術として既に述べたものと同様であり、その図示の有無に関わらず引き続き同じ呼称を用いる。図1に示すように、本発明の実施形態に係る物品袋詰め装置1は、起立手段3と、複数のヘッダー保持手段5と、切断手段7と、袋開手段9と、複数のフラップ保持手段11と、投入手段13と、剥離手段15と、袋閉手段17とを備える。袋体19を物品袋詰め装置1に搬入する搬入手段21と、物品23を投入手段13に供給する供給手段25と、袋体19を物品袋詰め装置1から搬出する搬出手段27として、ベルトコンベヤ、ローラーコンベヤ、又はシュート等を適用しても良く、これらは物品袋詰め装置1を特徴づける要素ではない。
【0020】
起立手段3は、搬入手段21により搬入される袋体19をその開口部が上向きになるよう起立させるものである。複数のヘッダー保持手段5と切断手段7とは、本発明の実施形態に係る切断装置29を構成している。ヘッダー保持手段5は、袋体19を上記のように起立させた姿勢にして、そのヘッダー31を保持するものである。袋開手段9は、ヘッダー保持手段5にヘッダー31を保持された袋体19の開口部の上方へ押し上げるものである。フラップ保持手段11は、袋開手段9により押し上げられた袋体19のフラップ33を袋体19の開口部の上方で保持するものである。切断手段7は、袋体19の側縁35からフラップ33を切り離すものである。袋閉手段17は、物品23の投入された袋体19の開口部にフラップ33を折り重ねるものである。
【0021】
本発明の実施形態は、袋体19のフラップ33に粘着部が形成されていることを前提とするが、粘着部、及び粘着部からライナーを剥離する後述の剥離手段は、本発明に必須の要素でない。また、図面は特に断らない限り図1を参照し、同図に示した物品袋詰め装置1の要素は筐体37、又は底板39に支持されているものとする。
【0022】
図2に示すように、起立手段3は、底板39から立ち上がる支柱等に支持された電動機41と、電動機41の動作ロッド43に接合されスライダ45を長手方向に動作させるロッドレスエアシリンダ47と、スライダ45に保持板49を介して取り付けた回転機51と、回転機51の出力軸53に取り付けた旋回アーム55と、旋回アーム55に吊持された3つの吸着パッド57とを備える。
【0023】
電動機41は、モータを原動力として動作ロッド43を昇降させるネジ機構をケース59に内装したものである。符号61はガイドレールを指している。吸着パッド57は、工場等に設備されたバキュームラインから中空の軸部63を通して内側に負圧を供給されるカップ状の弾性体である。回転機51は、旋回アーム55が図示のように水平に倒れ、又は直立するように、90°の範囲で出力軸53を回動させるものである。符号65は、旋回アーム55を水平に位置決めするストッパを指している。
【0024】
ヘッダー保持手段5、及びフラップ保持手段11は、移送手段67のターンプレート69に支持されている。起立手段3、切断手段7、投入手段13、剥離手段15、袋閉手段17、搬出手段27は、ターンプレート69の周りに60°の等角ピッチで配置されている。一方、ヘッダー保持手段5、及び複数のフラップ保持手段11が60°の等角ピッチでターンプレート69に配置され、そのうちの1つのフラップ保持手段11が起立手段3の正面に対向する。
【0025】
図3(a),(b)は、移送手段67の要部であるターンプレート69と、回転機の出力をターンプレート69に伝達する回転軸71と、回転軸71に接合した円筒部材73とを示している。上記のフラップ保持手段11、及びヘッダー保持手段5は同図の中で省略されている。符号75,77は、ターンプレート69に形成した切欠部を指している。図4(a),(b)は、ヘッダー保持手段5、及びフラップ保持手段11をターンプレート69に支持させた支持構造を示している。
【0026】
図5(a)に示すように、ヘッダー保持手段5は、ターンプレート69の下面に固定されターンプレート69の周縁から垂下した固定片79と、水平軸81を軸受けしターンプレート69の上面に固定されたブラケット83と、水平軸81に旋回自在に支持され水平軸81の下方に延びるヘッダーレバー85と、ヘッダーレバー85に取り付けられ固定片79にターンプレート69の内側から対面する内側可動片87と、駆動手段89とを備える。
【0027】
駆動手段89は、ヘッダーレバー85に接合した従節91を、エアシリンダ等によるカムの動作に従わせることにより、ヘッダーレバー85を固定片79と内側可動片87との間が開く向きに旋回させる。ヘッダーレバー85は、その上端93と図3(a)に示すターンプレート69の上面に固定されたピン94との間に掛け渡したコイルスプリング等により、固定片79と内側可動片87との間が閉じる方向に付勢されている。このため、駆動手段89がカムを動作させないときは、内側可動片87が固定片79に押し付けられ、両者の間が閉じる。
【0028】
図5(b)に示すように、フラップ保持手段11は、水平軸81、固定片79、及びブラケット83をヘッダー保持手段5と共有し、水平軸81に固定され水平軸81の下方へ延びるフラップレバー95と、フラップレバー95に取り付けられ固定片79にターンプレート69の外側から対面する外側可動片97と、駆動手段99とを備える。
【0029】
駆動手段99は、フラップレバー95にクランク101を介して接合した従節103を、エアシリンダ等によるカムの動作に従わせることにより、フラップレバー95を固定片79と外側可動片97との間が開く向きに旋回させる。フラップレバー95は、ブラケット83とクランク101との間に設けたトーションスプリング等により、固定片79と外側可動片97との間が閉じる方向に付勢されている。このため、駆動手段99がカムを動作させないときは、外側可動片97が固定片79に押し付けられ、両者の間が閉じる。
【0030】
図6〜8は切断手段7、及び袋開手段9を示している。ターンプレート69、上記のヘッダー保持手段5、及びフラップ保持手段11は図7の中で省略されている。切断手段7は、ヘッダー保持手段5にヘッダー31を保持された袋体19に軸端105を対向させる一対の支軸107と、刃先109を支軸107の径方向に延出し一対の支軸107にそれぞれ支持された一対のカッター111と、一対の支軸107を回転させる一対の駆動源113と、一対のカッター111を袋体19に対して水平方向に進退させる駆動源115と、ストッパ117とを備える。
【0031】
一対の駆動源113は、一対の支軸107を互いに反対向きに回動させる2つの回転機である。底板39から立ち上がる支柱119に支持部材121,122が固定されている。駆動源115は、支持部材121に支持されたエアシリンダであり、そのピストンロッド123に一対の駆動源113、及び突出部材125を取り付け、ストッパ117を突出部材125で支持している。
【0032】
ピストンロッド123の先端から水平方向にストッパ117の延出する長さは、ピストンロッド123の先端から一対のカッター111までの距離に略等しい。袋体19の開口部127とフラップ33との間に、一対のカッター111の下方から気流を噴射するフラップ吹上手段129を突出部材125に取り付けても良い。図示のフラップ吹上手段129は、圧搾空気を上向きに噴射するノズルである。
【0033】
袋開手段9は、ヘッダー保持手段5にヘッダー31を保持された袋体19のフラップ33にその下側から接触する押上部材131と、回転機133の出力軸135を中心に押上部材131を上昇する向きに旋回させる押上手段137とを備える。
【0034】
押上手段137は、支持部材122に支持された回転機133の出力軸135に、旋回アーム139を取り付け、旋回アーム139に支軸141を介して4本のスイングアーム143の基端を接合している。押上部材131は、隣り合う2つのスイングアーム143の先端の間に掛け渡されたローラである。スイングアーム143を旋回アーム139に固定したストッパ145に押し付ける向きに付勢するトーションスプリング等が支軸141に設けられている。投入手段13については、背景技術として述べた既存の技術を適用しても良いので、その説明を省略する。
【0035】
図9,10に示すように、剥離手段15は、互いに対向する一対の挟着片147を駆動源149により開閉させる挟着手段151と、挟着手段151を支持する旋回アーム153を回転機155の出力軸157に接合した排出手段159とを備える。
【0036】
筐体37から水平に突出した水平部材161に、回転機155を支持する支持部材163が固定されている。駆動源149は、空気圧に基づき一対のピン165を支点に一対の挟着片147を互いに開閉させるものである。図10は、互いに閉じた一対の挟着片147を実線で表し、互いに開いた一対の挟着片147を仮想線147'で表している。支持部材163は、その側方に排出手段159を吊持する架材167を取り付けている。排出手段159は、逃気通路169を内側に形成した円筒体171に、その一端173から他端175へ向かう空気の流れをベルヌーイの原理に基づき生じさせる吸引管である。
【0037】
図示の排出手段159は、その一端173を水平方向に向けているが、一端173を下向きにした姿勢で架材167に取り付けられても良い。一対の挟着片147の下方から袋体19のライナー177に気流を噴射するライナー吹上手段179を支持部材163に取り付けても良い。図示のライナー吹上手段179は、圧搾空気を上向きに噴射するノズルである。
【0038】
図11,12に示すように、袋閉手段17は、袋体19のフラップ33にその上側から接触する押下部材183と、袋体19の形状に倣い弾性変形する密接部材185と、押下部材183を支持する旋回アーム187と、密接部材185を支持する旋回ブラケット188を回転機189の出力軸191に接合した押下手段193とを備える。上記のターンプレート69、ヘッダー保持手段5、及びフラップ保持手段11は図12の中で省略されている。符号190は、押下部材183、及び密接部材185を袋体19に進退させるエアシリンダを指している。
【0039】
押下手段193は、旋回アーム187に支軸195を介して4本のスイングアーム197の基端を接合している。押下部材183は、隣り合う2つのスイングアーム197の先端の間に掛け渡されたローラである。スイングアーム197を旋回アーム187に固定したストッパ199に押し付ける向きに付勢するトーションスプリング等が支軸195に設けられている。密接部材185は、その径方向に起毛した円柱状のブラシであることが好ましい。押下部材183、又は密接部材185の何れか一方を省略しても良い。
【0040】
次に物品袋詰め装置1、及び切断装置29の動作について説明する。以下の文頭に付した英文字は、物品袋詰め装置1の動作の工程を区分する指標である。また、物品袋詰め装置1の動作は、コンピュータが読み取り可能なプログラムに基づき既述の駆動源、回転機、及びエアシリンダ等を制御することにより実現されるものとする。
【0041】
A:図2に示すように、回転機51が旋回アーム55を水平に保持する。電動機41が動作ロッド43を上昇させ、ロッドレスエアシリンダ47がスライダ45をその一端203へ移動させる。これにより、3つの吸着パッド57は搬入手段21の上方に達する。搬入手段21は、袋体19を3つの吸着パッド57の真下まで搬入し停止する。電動機41が動作ロッド43を下降させ、吸着パッド57が袋体19を吸着する高さまで下降したところで、電動機41が動作ロッド43を上昇させる動作に転じる。ロッドレスエアシリンダ47がスライダ45をその他端205へ移動させ、回転機51が旋回アーム55を起立させる。
【0042】
図8は、図1の矢印Bの向きの側面図であるが、これに基づき説明すると、上記のように旋回アーム55が起立した段階で、ヘッダー31の上端207はヘッダー保持手段5の固定片79よりも下方にある。ヘッダー保持手段5が固定片79と内側可動片87との間を開いた後、電動機41が動作ロッド43を更に上昇させ、袋体19のヘッダー31が固定片79と内側可動片87との間に進入する高さに達したところで、電動機41が停止する。ヘッダー保持手段5が固定片79と内側可動片87との間を閉じ、袋体19のヘッダー31を保持する。吸着パッド57に供給される負圧を断ち、ロッドレスエアシリンダ47がその一端203へスライダ45を移動させることにより、吸着パッド57を袋体19から後退させる。
【0043】
B:移送手段67がターンプレート69を矢印θの向きに60°回転させる。一対の駆動源113は停止し、一対のカッター111は図8に実線で表れた姿勢で待機している。このとき、カッター111の刃先109は、フラップ33よりも低くなり、袋体19の側縁35よりも幅方向に内方に位置すれば良い。図7に示すように、駆動源115がピストンロッド123を袋体19に前進させ、ストッパ117が袋体19に接触し、又はその直前でピストンロッド123を停止させる。一対の駆動源113が一対の支軸107を矢印αの向きにそれぞれ旋回させる。これにより、袋体19の製造工程で袋体19の側縁35に溶着したフラップ33を即時に袋体19から切り離すことができる。
【0044】
駆動源113はカッター111を矢印αの向きに仮想線111'で表した位置まで旋回させるので、カッター111は袋体19の側縁35をその外方へ向けて横切り、袋体19の開口部127とフラップ33との間から離脱する。このように、フラップ33の切り離しと一対のカッター111を袋体19から離脱させる動作とを同時に行えることから、切断装置29は、その動作が簡潔である分、駆動源113の制御が容易であり、信頼性を向上させるのに有利である。また、上記のようにカッター111が回動するときに、フラップ吹上手段129の噴射により、袋体19の開口部127とフラップ33との間にカッター111の進入する隙間を積極的に開けるようにしても良い。これにより、カッター111がフラップ33の外側へ逸れるのを予防できる。
【0045】
一方、フラップ保持手段11が固定片79と外側可動片97との間を開ける。図7に示すように、押上手段137の回転機133が旋回アーム139を矢印βの向きに旋回させる。この過程で、押上部材131が、出力軸135を中心とした円弧に沿う行程を移動し、袋体19のフラップ33にその下側から接触する。これにより、フラップ33が仮想線33'で表したように開口部127の上方に撓むので、フラップ保持手段11が固定片79と外側可動片97との間に進入する。フラップ保持手段11が固定片79と内側可動片87との間を閉じ、袋体19のフラップ33を開口部127の上方で保持する。本工程では、円筒部材73、及び外側可動片97が押上部材131の行程を遮る位置にあるが、スイングアーム143は、既述のトーションスプリング等に抗して旋回し、押上部材131を矢印βの反対向きに逃がすことができる。
【0046】
C:移送手段67がターンプレート69を矢印θの向きに60°回転させる。投入手段13が、供給装置により供給される1又は複数の物品23を1つの袋体19に投入する。
【0047】
D:移送手段67がターンプレート69を矢印θの向きに60°回転させる。図10に示すように、挟着手段151は、一対の挟着片147を開き駆動源149を停止させている。この状態で、袋体19のライナー177にライナー吹上手段179が気流を噴射し、フラップ33の粘着部の形成されていない余白からライナー177を浮き上げるようにするのが好ましい。
【0048】
続いて、挟着手段151が一対の挟着片147を閉じることにより、両者の間にフラップ33から浮き上がったライナー177を挟着する。回転機155がその出力軸157を中心に旋回アーム153と共に挟着手段151を矢印γの向きに旋回させる。これにより、一対の挟着片が袋体19から後退し、一対の挟着片147に挟着されたライナー177は回転機155の真上に移送される。この状態で、挟着手段151が一対の挟着片147を再び開きライナー177を解放する。ライナー177は、排出手段159の逃気通路169に吸引され他端175に接続したホース等を通して他所へ排出される。
【0049】
E:移送手段67がターンプレート69を矢印θの向きに60°回転させる。フラップ保持手段11が固定片79と外側可動片97との間を開け、フラップ33を解放する。図12に示すように、押下手段193の回転機189が旋回アーム187を矢印δの向きに旋回させる。この過程で、押下部材183、及び密接部材185が、出力軸191を中心とした円弧に沿う行程を移動し、両者が袋体19のフラップ33にその上側から順次に接触することにより、フラップ33を開口部127に折り重ねることができる。本工程では、円筒部材73、及び外側可動片97が押下部材183の行程を遮る位置にあるが、スイングアーム197は、既述のトーションスプリング等に抗して旋回し、押下部材183を矢印δの反対向きに逃がすことができる。
【0050】
F:移送手段67がターンプレート69を矢印θの向きに60°回転させる。ヘッダー保持手段5が固定片79と内側可動片87との間を開き、ヘッダー31を解放する。これにより、袋体19はヘッダー保持手段5から搬出手段27に落下し、搬出手段27によって筐体37の外方へ搬出される。物品袋詰め装置1は、ここまで述べた一連の工程を人手によらず行うことができる。
【0051】
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施することができる。実施例で物品袋詰め装置1の動作を1つの袋体19に注目して説明したが、上記Aの工程は搬入手段21が袋体19を物品袋詰め装置1に搬入する毎に行われ、上記A〜Fの工程は、搬入手段21により順次に物品袋詰め装置1に搬入された6つの袋体19をそれぞれ対象として同時に進行する。
【0052】
また、移送手段67を省略し、切断手段7、袋開手段9、投入手段13、剥離手段15が順次に袋体19の正面に対向する位置に移動しても良い。ヘッダー保持手段5の個数は限定されることはなく、ターンプレート69に1つ以上のヘッダー保持手段5を取り付けるようにすれば、本発明は実施できるものである。この点はフラップ保持手段11についても同様である。既述の駆動源、回転機、及びエアシリンダ等は、電動機、又は油圧シリンダ等のあらゆる駆動源に置き換えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、フラップを有する袋体の開口部を開ける手間を削減し、所定の時間当たりに袋体に挿入できる物品の個数を増大するのに有益な技術である。
【符号の説明】
【0054】
1...物品袋詰め装置、3...起立手段、5...ヘッダー保持手段、7...切断手段、9...袋開手段、11...フラップ保持手段、13...投入手段、15...剥離手段、17...袋閉手段、19,301...袋体、21...搬入手段、23...物品、25...供給手段、27...搬出手段、29...切断装置、31,319...ヘッダー、33,315...フラップ、35,311...側縁、37...筐体、39...底板。
【0055】
41...電動機、43...動作ロッド、45...スライダ、47...ロッドレスエアシリンダ、49...保持板、51,133,155,189...回転機、53,135,157,191...出力軸、55,139,153,187...旋回アーム、188...旋回ブラケット、57...吸着パッド、59...ケース、61...ガイドレール、63...軸部、65,117,145,199...ストッパ、67...移送手段、69...ターンプレート、71...回転軸、73...円筒部材、75,77...切欠部、79...固定片、81...水平軸、83...ブラケット、85...ヘッダーレバー、87...内側可動片、89,99...駆動手段、91,103...従節、93,207...上端、94...ピン、95...フラップレバー、97...外側可動片、101...クランク、105...軸端、107,141,195...支軸。
【0056】
109...刃先、111...カッター、113,115,149...駆動源、119...支柱、121,163...支持部材、123...ピストンロッド、125...突出部材、127,313...開口部、129...フラップ吹上手段、131...押上部材、137...押上手段、143,197...スイングアーム、147...挟着片、151...挟着手段、159...排出手段、161...水平部材、165...ピン、167...架材、169...逃気通路、171...円筒体、173,203...一端、175,205...他端、177...ライナー、179...ライナー吹上手段、183...押下部材、185...密接部材、193...押下手段、303...フィルム、305,307...縁部、309...内側面、317...折り目、321...粘着部、323...通し孔。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになる姿勢にして保持し、前記袋体の開口部とフラップとの間に、刃先を有する一対のカッターを進入させ、前記一対のカッターの刃先がそれぞれ前記袋体の幅方向の外方へ突出するように、前記一対のカッターを互いに反対向きに動作させることを特徴とする切断装置。
【請求項2】
幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになる姿勢にして、前記ヘッダーを保持するヘッダー保持手段と、
前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップの下方に配置され、前記袋体に軸端を対向させる一対の支軸と、
前記一対のカッターの刃先が前記フラップの下方から前記袋体の幅方向の外方へ突出する向きに、前記一対の支軸を回転させる駆動源とを備えることを特徴とする切断装置。
【請求項3】
前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部とフラップとの間に、気流を噴射するフラップ吹上手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の切断装置。
【請求項4】
幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになるよう起立させる起立手段と、
前記起立手段により起立した前記袋体のヘッダーを保持するヘッダー保持手段と、
前記ヘッダー保持手段に保持された袋体の開口部とフラップとの間に、刃先を有する一対のカッターを進入させ、前記一対のカッターの刃先がそれぞれ前記袋体の幅方向の外方へ突出するように、前記一対のカッターを互いに反対向きに動作させる切断手段と、
前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部の上方へ前記フラップを押し上げる袋開手段と、
前記袋開手段により押し上げられたフラップを前記袋体の開口部の上方で保持するフラップ保持手段と、
前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部に物品を投入する投入手段と、
前記物品の投入された袋体の開口部に前記フラップを折り重ねる袋閉手段とを備えることを特徴とする物品袋詰め装置。
【請求項5】
前記切断手段は、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップの下方に配置され、前記袋体に軸端を対向させる一対の支軸と、
前記一対のカッターの刃先が前記フラップの下方から前記袋体の幅方向の外方へ突出する向きに、前記一対の支軸を回転させる駆動源と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載の物品袋詰め装置。
【請求項6】
前記袋開手段は、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップに、その下側から接触する押上部材と、
前記押上部材を回転機の出力軸に接合し、前記出力軸を中心に前記押上部材を上昇する向きに旋回させる押上手段とを備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の物品袋詰め装置。
【請求項1】
幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになる姿勢にして保持し、前記袋体の開口部とフラップとの間に、刃先を有する一対のカッターを進入させ、前記一対のカッターの刃先がそれぞれ前記袋体の幅方向の外方へ突出するように、前記一対のカッターを互いに反対向きに動作させることを特徴とする切断装置。
【請求項2】
幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになる姿勢にして、前記ヘッダーを保持するヘッダー保持手段と、
前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップの下方に配置され、前記袋体に軸端を対向させる一対の支軸と、
前記一対のカッターの刃先が前記フラップの下方から前記袋体の幅方向の外方へ突出する向きに、前記一対の支軸を回転させる駆動源とを備えることを特徴とする切断装置。
【請求項3】
前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部とフラップとの間に、気流を噴射するフラップ吹上手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の切断装置。
【請求項4】
幅方向に延びる開口部からヘッダーを延出し前記開口部にフラップを折り重ねた袋体を、前記開口部が上向きになるよう起立させる起立手段と、
前記起立手段により起立した前記袋体のヘッダーを保持するヘッダー保持手段と、
前記ヘッダー保持手段に保持された袋体の開口部とフラップとの間に、刃先を有する一対のカッターを進入させ、前記一対のカッターの刃先がそれぞれ前記袋体の幅方向の外方へ突出するように、前記一対のカッターを互いに反対向きに動作させる切断手段と、
前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部の上方へ前記フラップを押し上げる袋開手段と、
前記袋開手段により押し上げられたフラップを前記袋体の開口部の上方で保持するフラップ保持手段と、
前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体の開口部に物品を投入する投入手段と、
前記物品の投入された袋体の開口部に前記フラップを折り重ねる袋閉手段とを備えることを特徴とする物品袋詰め装置。
【請求項5】
前記切断手段は、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップの下方に配置され、前記袋体に軸端を対向させる一対の支軸と、
前記一対のカッターの刃先が前記フラップの下方から前記袋体の幅方向の外方へ突出する向きに、前記一対の支軸を回転させる駆動源と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載の物品袋詰め装置。
【請求項6】
前記袋開手段は、前記ヘッダー保持手段に前記ヘッダーを保持された袋体のフラップに、その下側から接触する押上部材と、
前記押上部材を回転機の出力軸に接合し、前記出力軸を中心に前記押上部材を上昇する向きに旋回させる押上手段とを備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の物品袋詰め装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−10514(P2013−10514A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142730(P2011−142730)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】
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