説明

加工装置

【課題】通常の回転切削工具では加工し難いような部位に対しても容易に所望の加工を施すことができる加工装置と加工工具ユニットを提供すること。
【解決手段】基台1と、基台上に設けられワークを保持・回転させるワーク保持・回転手段3と、基台に設けられスライダ機構を介してワーク方向に進退自在に構成され加工用工具を備えた加工工具ユニット31と、加工工具ユニットを介して加工工具をワーク方向に押圧する押圧手段21と、加工工具ユニットに設けられワークに当接してワークの形状に倣って進退し加工工具ユニット全体を進退させる倣い手段とを具備した加工装置において、加工用工具ユニットは、スピンドルと、スピンドルの先端部に取り付けられワーク保持・回転手段によって保持されているワークの基端側を加工する基端側加工用工具とから構成され、基端側加工用工具によってワーク9の基端側の面取加工を行なうもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、工作機械により加工された均質な工業部品(以下、ワークという)、ダイキャスト、射出成形、プレス打抜、ロストワックス鋳造、型鍛造等の方法により製造されたワークに対して、例えば、面取加工を施す際に使用する加工装置に係り、特に、加工用工具の構成に工夫を凝らしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械による加工、ダイキャスト、射出成形、プレス打抜、ロストワックス鋳造、型鍛造等の方法により製造されたワークとしては、例えば、図7に示すようなものがある。図7に示すワーク401は、その二次元輪郭が直線と曲線との接続により比較的複雑な形状になっている。又、上記ワーク401はフランジ状をなしていて、中心部に図示しないシャフトが貫通する貫通孔403が形成されていると共に、四隅には図示しない締結ボルトが貫通する貫通孔405が形成されている。又、上記貫通孔403の外周部には、環状凹部407が形成されている。この環状凹部407には凸部409が複数箇所にわたって突設されている。このような構成をなすワーク401は、図示しない別のワークと共に締結・固定されて所定の機器或いは機器の部品として完成される。
【0003】
ところで、図7に示したようなワーク401の場合には、貫通孔405、405間のピッチ(P1 )、(P2 )等については高い寸法精度が要求されるが、その輪郭形状の絶対的寸法精度はそれ程重要ではない。一方、製造過程において、その外周縁部に生じるいわゆる「バリ」と称される部分を除去する必要がある。又、輪郭形状に応じて面取加工を施したり、端面を一定の加工面精度に仕上げる必要がある。その際、単なるバリ取りだけを行う場合には、ブラッシングホイール、ワイヤーホイール等の可撓性工具を使用して行えばよいが、輪郭形状に応じて面取を施したり、端面を一定の加工面精度に仕上げる場合には、エンドミル、ロータリーバ、チャンファーカッタ等の切削工具を使用することになる。
【0004】
上記切削工具を使用して仕上加工を施す切削装置としては様々なものがある。しかしながら、従来のこの種の装置は、何れもモデルワーク等に基づいて予め設定された軌道情報に沿って切削工具を移動させていくものであって、全てのワークに対して画一的な切削を施す構成になっており、よって、ワークの輪郭形状にバラツキが有った場合には(モデルワークの輪郭形状に対して実際に加工されたワークは夫々バラツキを持っている)、切削の深さにバラツキが発生してしまい、そのため、場所によっては、切削の深さが深過ぎて面取幅が大きくなってしまったり、場所によっては工具が破損してしまうという問題があった。
【0005】
又、別の問題として、予め軌道情報を入力・記憶させておく作業が困難であるという問題があった。すなわち、軌道情報を入力する場合には、まず、モデルワークの輪郭形状に沿って多数のプログラミングポイントを設定し、それらプログラミングポイントの座標値を設定する必要があり、そのようにして得られた座標値をティーチングボックスを使用して入力・記憶させるものである。これらの作業は決して容易なものではなく、多くの労力と長い作業時間を要してしまうことになる。
【0006】
そこで、本件特許出願人は、「追従加工装置」なる発明を提案している。その詳細は、特許文献1に開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平5−200655号公報
【0008】
しかしながら、特許文献1に記されている追従加工装置においては、加工工具をワークに圧接させるときの押圧力をロードセンサによって検出する構成になっていて、全体としては構成も簡略化され作業も容易になってはいるものの、該ロードセンサの検出値に基づくサーボモータによるプログラム制御のための構成が複雑であり、それが原因して装置が高価になってしまうという問題があった。
そこで、本件特許出願人は、そのような高価な装置や複雑な制御を要することなく、所望の加工を行う「加工装置」を提案している。それを開示するのが特許文献2である。
【0009】
【特許文献2】特開平10−193239号公報
【0010】
上記特許文献2には次のような加工装置が開示されている。すなわち、加工工具ユニットを備えたヘッド部がワークに対して進退自在に設置されていると共にワークの内径部又は外径部に圧接されるように構成されている。そして、ワークが回転することによりスタイラスがワークの外径部又は内径部の形状を倣いながら進退する。それによって、加工工具ユニットを備えたヘッド部が進退する。それによって、加工工具ユニットに設けられた工具によってワークに面取加工を施すものである。
【0011】
又、それ以外にも同種の加工装置を開示するものとして、例えば、特許文献3、特許文献4等がある。
【0012】
【特許文献3】特開平11−165242号公報
【特許文献4】特開平11−197930号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記従来の構成によると次のような問題があった。既に説明したように、ワーク401の外形縁部に面取加工を施す必要があるが、その際、図7中厚さ方向手前側の外形縁部に関しては回転切削工具を押し当てることにより容易に面取加工を行なうことができるが、厚さ方向基端側の外形縁部に関しては通常の回転切削工具を押し当てることは困難なことであり、容易に面取加工を施すことができないという問題があった。
尚、その種の加工部位は図7に示したような箇所以外にも様々なものがあり、例えば、各種ギアの外形縁部に関しても同様である。
【0014】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、通常の回転切削工具では加工し難いような部位に対しても容易に所望の加工を施すことができる加工装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による加工装置は、基台と、上記基台上に設けられワークを保持して回転させるワーク保持・回転手段と、上記基台に設けられスライダ機構を介して上記ワークに向かう方向に進退自在に構成され加工用工具を備えた加工工具ユニットと、上記加工工具ユニットを介して加工工具をワークに向かう方向に押圧する押圧手段と、上記加工工具ユニットに設けられワークに当接することによりワークの形状に倣って進退し、それによって、上記加工工具ユニット全体を進退させる倣い手段と、を具備してなる加工装置において、上記加工用工具ユニットは、スピンドルと、上記スピンドルの先端部に取り付けられ上記ワーク保持・回転手段によって保持されているワークの基端側を加工する基端側加工用工具と、から構成されていて、上記基端側加工用工具によって上記ワークの基端側の面取加工を行なうものであることを特徴とするものである。
又、請求項2による加工装置は、請求項1記載の加工装置において、上記スピンドルには、上記ワーク保持・回転手段によって保持されているワークの先端側を加工する先端側加工用工具が取り付けられていて、上記基端側加工用工具と該先端側加工用工具とによって上記ワークの基端側と先端側の両方の面取加工を行なうようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項3による加工装置は、請求項1又は請求項2記載の加工装置において、上記倣い手段はローラ型スタイラスであることを特徴とするものである。
又、請求項4による加工装置は、請求項1又は請求項2記載の加工装置において、上記倣い手段はベアリング型スタイラスであることを特徴とするものである。
又、請求項5による加工装置は、請求項2記載の加工装置において、上記倣い手段は上記基端側加工用工具と上記先端側加工用工具の間に取り付けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
以上詳述したように本発明による加工装置によると、基台と、上記基台上に設けられワークを保持して回転させるワーク保持・回転手段と、上記基台に設けられスライダ機構を介して上記ワークに向かう方向に進退自在に構成され加工用工具を備えた加工工具ユニットと、上記加工工具ユニットを介して加工工具をワークに向かう方向に押圧する押圧手段と、上記加工工具ユニットに設けられワークに当接することによりワークの形状に倣って進退し、それによって、上記加工工具ユニット全体を進退させる倣い手段と、を具備してなる加工装置において、上記加工用工具ユニットは、スピンドルと、上記スピンドルの先端部に取り付けられ上記ワーク保持・回転手段によって保持されているワークの基端側を加工する基端側加工用工具と、から構成されていて、上記基端側加工用工具によって上記ワークの基端側の面取加工を行なうように構成しているので、倣い手段によってワークの形状を倣いながら、通常の加工工具では加工し難いワークの基端側の加工を容易に行なうことができるようになる。
又、上記スピンドルに先端側加工用工具を取り付けて、上記基端側加工用工具と該先端側加工用工具とによって上記ワークの先端側と基端側の両方の面取加工を行なうように構成した場合には、ワークの基端側と先端側の両方について同時に面取加工を施すことができるようになり、加工効率を大幅に向上させることができる。
又、上記倣い手段をローラ型スタイラスとした場合には、加工工具ユニットの構成がコンパクトなものとなり、構成の簡略化及び装置のコンパクト化を図る上で効果的である。
又、上記倣い手段をベアリングスタイラスとした場合には、動作がより円滑なものとなる。
又、上記倣い手段を上記基端側加工用工具と上記先端側加工用工具の間に取り付けた場合には、基端側と先端側の面取加工を同時に行なう場合に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図1乃至図3を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は加工装置としての面取装置の構成を示す側面図であり、まず、基台1がある。この基台1の底面には4個(図1では2個のみ示す)の移動用キャスタ2とストッパ4が取り付けられている。上記基台1にはワーク保持・回転手段3が設置されている。上記ワーク保持・回転手段3は駆動モータ5によってワークグリッパ7を回転させるように構成されている。そして、上記ワークグリッパ7によってワーク9を保持するものである。
【0018】
上記基台1上にはベース部11が設置されていて、このベース部11上にはY軸方向スライド台13がガイド機構15を介して図1中左右方向(Y方向)に移動可能に搭載されている。上記ガイド機構15は、上記ベース部11側に敷設された一対(図1では片側のみ示す)のレール17、17と、上記Y方向スライド台13側に設けられ上記レール17、17に移動可能に係合するガイド部材19、19とから構成されている。上記ガイド部材19、19は上記各レール17、17に対して2個ずつ設けられている。
【0019】
又、上記ベース部11には押圧手段21が設置されている。この押圧手段21は上記ベース部11側に取り付けられた回転体23と、上記スライド台13側に取り付けられた回転体25と、これら回転体23、25に巻回されその一端を上記スライド台13に連結された紐体27と、この紐体27の他端に連結された錘29とから構成されている。上記構成をなす押圧手段21によってスライド台13をワーク9側に常時付勢しているものである。
【0020】
上記スライド台13の前面側(図1中左側)には、加工用工具ユニット31が図1中上下方向(Z方向)に移動可能に取り付けられている。上記加工工具ユニット31は駆動モータ33を備えていて、この駆動モータ33によってスピンドル34を介して回転工具35を回転駆動させ、それによって、ワーク9の所定位置に対して所定の面取加工を施すものである。又、上記加工工具ユニット31は、図示しないガイド機構を介して、図1中上下方向(Z方向)に移動可能に構成されている。すなわち、操作ハンドル37を回転操作することにより、ボールネジ39、加工工具ユニット31のZ方向スライド台32に固着された図示しないボールナット、上記ガイド機構を介して、加工工具ユニット31が図1中上下方向(Z方向)に移動するものである。又、上記加工工具ユニット31はブラケット36を介して上記Z方向スライド台32に取り付けられている。
【0021】
次に、上記回転工具35の構成を説明する。すなわち、図3に拡大して示すように、回転工具35はスピンドル34に対して着脱可能に取り付けられている。上記回転工具35は軸部41を
備えていて、この軸部41には略円錐形状をなす基端側加工用工具取付部43が取り付けられていると共に、略逆円錐形状をなす先端側加工用工具取付部45が取り付けられている。上記基端側加工用工具取付部43には基端側加工用工具47が所定個数着脱可能な状態で取り付けられている。
上記基端側加工用工具47の個数はこれを特に限定するものではないが、例えば、1個、2個、3個、4個等の場合が想定される。
【0022】
同様に、上記先端側加工用工具取付部45には先端側加工用工具49が所定個数着脱可能な状態で取り付けられている。上記先端側加工用工具49の個数についてもこれを特に限定するものではないが、例えば、1個、2個、3個、4個等の場合が想定される。
上記基端側加工用工具47と先端側加工用工具49とによって、ワーク9の厚み方向の上下端縁部に面取加工を同時に施すものである。
【0023】
上記基端側加工用工具取付部43と先端側加工用工具取付部45との間の軸部41には倣い手段としてのローラ型の倣い用スタイラス51が取り付けられている。上記倣い用スタイラス51をワーク9に押し付けながらその外形を倣い、それによって、加工工具31が進退する。その際、上記基端側加工用工具47と先端側加工用工具49とによって、ワーク9の厚み方向の上下端縁部に面取加工を同時に施すものである。
【0024】
以上の構成を基にその作用を説明する。
まず、ワーク9をワーク保持・回転手段3のワークグリッパ7に保持させる。そして、駆動モータ5によってワークグリッパ7を回転させる。一方、スライド台13は押圧手段21によって常時ワーク9方向に付勢されている。それによって、回転工具35と倣い用スタイラス51が回転するワーク9に圧接された状態となる。
【0025】
そして、ワーク9が回転することにより上記倣い用スタイラス51がその外形を倣うようにして進退する。それによって、スライド台13も進退することになり、その際、回転工具35によって、ワーク9の所定位置、すなわち、上下端の外形縁部に所定幅の面取加工が均一に施されることになる。
以下、ワーク9を適宜入れ替えながら同様の処理を繰り返し実行していくものである。
【0026】
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、ワーク9の基端側、すなわち、下端縁部に対しても所望の面取加工を施すことができる。これは所定の形状をなす基端側加工用工具取付部43を取り付けてそこに基端側加工用工具47を取り付けた構成にしたからである。
又、この実施の形態の場合には、それと同時に、先端側加工用工具取付部45を取り付けて、そこに先端側加工用工具49を取り付けた構成にしているので、基端側の面取加工と併せて先端側の面取加工についても同時に行なうことができる。つまり、基端側と先端側の両方について同時に面取加工を行なうことができ、それによって、作業の効率を大幅に向上させることができる。
又、倣い用スタイラス51が基端側加工用工具取付部43と先端側加工用工具取付部45の間に設置されているので、全体としてコンパクトな構成になっており、構成の簡略化と装置のコンパクト化を図る上で効果的である。
【0027】
次に、図4を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態の場合には、前記第1の実施の形態におけるローラ型の倣い用スタイラス51の代わりに、ベアリングタイプの倣い用スタイラス61を使用するようにしたものである。この倣い用スタイラス61は、外環部材63と、図示しない内環部材と、これら外環部材63と内環部材との間に設置された複数個の図示しないボールとから構成されている。
その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同様であり、同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
そして、このような構成をなす第2の実施の形態の場合にも前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
【0028】
次に、図5を参照して本発明の第3の実施の形態を説明する。この第3の実施の形態の場合には、前記第2の実施の形態におけるベアリングタイプの倣い用スタイラス61を、基端側加工用工具取付部43の下側に取り付けたものである。
その他の構成は前記第2の実施の形態の場合と同様であり、同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
そして、このような構成をなす第3の実施の形態の場合にも前記第1の実施の形態、第2の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
【0029】
次に、図6を参照して本発明の第4の実施の形態を説明する。この第4の実施の形態の場合には、前記第1の実施の形態の場合における先端側加工用工具取付部45を除去したものである。
その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同様であり、同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
そして、このような構成をなす第4の実施の形態の場合には、先端側については面取加工を施すような構成にはなっていないが、通常の工具では加工に困難を要する基端側の面取加工についてはこれを容易に施すことができる、等、略同様の効果を奏することができる。
【0030】
尚、本発明は前記第1〜第4の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、各加工用工具の構成、スタイラスの構成については図示したものに限定されず、様々な構成のものが想定される。
その他、加工装置としての基本的な構成についても図示したものはあくまで一例である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、例えば、工作機械により加工された均質な工業部品(以下、ワークという)、ダイキャスト、射出成形、プレス打抜、ロストワックス鋳造、型鍛造等の方法により製造されたワークに対して、例えば、面取加工を施す際に使用する加工装置に係り、特に、加工用工具の構成に工夫を凝らしたものに関し、例えば、ギアの面取装置に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、面取装置の全体の構成を示す側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1のII部を拡大して示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、加工用工具ユニットの一部の構成を示す側面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す図で、加工用工具ユニットの一部の構成を示す側面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す図で、加工用工具ユニットの一部の構成を示す側面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態を示す図で、加工用工具ユニットの一部の構成を示す側面図である。
【図7】従来例の説明に使用した図で、ワークの形状を示す平面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 基台
3 ワーク保持・回転手段
9 ワーク
13 ヘッド部
21 押圧手段
31 加工工具ユニット
35 回転工具
41 軸部
43 基端側加工用工具取付部
45 先端側加工用工具取付部
47 基端側加工用工具
49 先端側加工用工具
51 倣い用スタイラス





【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、
上記基台上に設けられワークを保持して回転させるワーク保持・回転手段と、
上記基台に設けられスライダ機構を介して上記ワークに向かう方向に進退自在に構成され加工用工具を備えた加工工具ユニットと、
上記加工工具ユニットを介して加工工具をワークに向かう方向に押圧する押圧手段と、
上記加工工具ユニットに設けられワークに当接することによりワークの形状に倣って進退し、それによって、上記加工工具ユニット全体を進退させる倣い手段と、を具備してなる加工装置において、
上記加工用工具ユニットは、スピンドルと、上記スピンドルの先端部に取り付けられ上記ワーク保持・回転手段によって保持されているワークの基端側を加工する基端側加工用工具と、から構成されていて、
上記基端側加工用工具によって上記ワークの基端側の面取加工を行なうものであることを特徴とする加工装置。
【請求項2】
請求項1記載の加工装置において、
上記スピンドルには、上記ワーク保持・回転手段によって保持されているワークの先端側を加工する先端側加工用工具が取り付けられていて、上記基端側加工用工具と該先端側加工用工具とによって上記ワークの基端側と先端側の両方の面取加工を行なうようにしたことを特徴とする加工装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の加工装置において、
上記倣い手段はローラ型スタイラスであることを特徴とする加工装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2記載の加工装置において、
上記倣い手段はベアリング型スタイラスであることを特徴とする加工装置。
【請求項5】
請求項2記載の加工装置において、
上記倣い手段は上記基端側加工用工具と上記先端側加工用工具の間に取り付けられていることを特徴とする加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−69334(P2007−69334A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−261441(P2005−261441)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(591013610)先生精機株式会社 (11)
【Fターム(参考)】