説明

動物に飼料を供給するための無人車両

フレームと、そこに設けられた推進手段と、飼料を供給するための飼料供給手段と、監視領域の画像を形成するためのセンサを備え、前記推進手段と結合したナビゲーション手段と、を備えた動物に餌を供給するための無人車両であって、前記センサ(24、28)が、変調された電磁放射線(36、40)を放射するための放射線源(34)と、受信機(50−1、50−2、50−3)の行と列で構成されたマトリックスを備え、対象物(44)によって反射された放射線を受信する装置と、光学素子(48)と、受信機(50−1、50−2、50−3)から対象物(44)までの距離を計算するために、放射された電磁放射線(40)と反射された電磁放射線(46)との間の位相差を求めるために設けられたセンサ画像処理手段とを有していることを特徴とする。これらの装置によって、卓越した信頼性のあるナビゲーションが可能となり、例えば、牛乳を効率的に搾乳装置から子牛のところまで搬送することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物に飼料を供給するための無人車両に関する。
【背景技術】
【0002】
このような無人車両は、例えば非公開のドイツ特許出願第NL-1030611号に記載されている。この車両は、液体飼料を動物に供給するための飲用ノズル手段を備えている。また、飼料積み込み場所と飼料積み降ろし場所の間の移動を制御するマイクロプロセッサと、複雑なものではない周知の位置測定手段も備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明に係る無人車両は、請求項1の特徴を備える。センサを備えた車両は、非常に正確で順応性のある周囲状況画像を形成できるという長所を有するので、周囲状況に対し、より信頼性の高い、高速で、順応性のあるナビゲーションも可能である。これにより、ナビゲーションに加えて、以下で詳細を説明する追加の作業を実行することも可能である。
【0004】
より詳細には、センサ画像処理手段が、受信機からその受信機に表示された観測領域の一部までの距離を計算する。便宜上、後者の距離は、受信機から観測領域内の対象物までの距離を意味するものとする。この対象物とは、動物や飼料を供給する飼料供給口又は飼料積み込み場所等である。
【0005】
受信機のマトリックスを用いることと、放射光の位相シフトによりこれら受信機の距離を求めることによって、完全な空間的イメージを得ることが可能である。この空間的イメージは、走査によってではなく、事実上一体で構成される。このことはすべて、以下でより詳細に説明する。
【0006】
好ましき実施例は、従属請求項によって定義される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの実施例において、センサ画像処理手段が、観察領域とそこにいる対象物の三次元画像を形成する。原理的には、一連の測定された距離があれば十分であるが、三次元画像を生成すれば、例えば視覚的制御にとって有利である。この場合、形成された画像は、表示画面等に転送される。この場合、例えば距離は擬似色で表示され、又は画像は回転される。
【0008】
光学素子、即ち、レンズ等が、どの方向から測定がされたかを求めるための光学システムとなることに注目すべきである。観察領域の広い又は狭い角度の視野を選択することができる。有利な点は、例えばズームのように、光学素子が画角を選択できる調整可能な光学素子を備えていることである。
【0009】
通常のカメラ、即ち、グレイトーン値を記録可能な二次元カメラもセンサとして適切であることに注目すべきである。この場合、放射され反射された放射線は、深さのマトリックスや距離データとしては記録されず、観察領域の画像として記録される。この画像を基にして、特にグレイトーン値を基にして、追加の情報を得ることができる。特に、センサ画像処理手段は、グレイトーン画像として対称物を認識するように設けられている。個々での例としては、おがくず等の上の浅黒い動物の認識がある。浅黒い動物の肌は、一般的に低い反射率を有し(暗い)、一方、おがくずは明るい色をしている。これらはすべて、センサによって加えられた放射線に依存する。
【0010】
特に、センサ画像処理手段は、特に対象物の含まれる観察領域の画像を繰り返し求めるように設けられている。原理的には、三次元又は非三次元画像をただ一回測定するだけでも、それを基にした制御を実行するためには十分であるが、この測定を複数回(連続的に)実行することは、有利に働く。従って、変化する環境と、特に存在する動物等の動きを考慮に入れることが可能である。
【0011】
以下で、本発明に係る車両のセンサに関し、より詳細を簡潔に説明する。放射線源が電磁放射線を放射する。好ましくは光が、より好ましくは赤外線が、さらに好ましくは近赤外線が、この目的で用いられる。実際には、この目的のために、電気的に調整可能な供給電流によって非常に容易に駆動でき、加えて、非常にコンパクトで効率的で超寿命の適切なLEDを用いることができる。しかし、他の放射線源を用いることも可能である。(近)赤外線を用いることのメリットは、放射線が存在する動物を刺激しないことである。
【0012】
放射線は、もちろん電磁放射線自身の周波数よりはるかに低い変調周波数によって変調される。例えば、この場合、赤外光が変調信号の搬送波になる。変調は、放射波と反射波の位相差測定を支援する。好ましくは、変調は振幅変調である。
【0013】
放射線を用いて、反射波と参照波の位相を比較し、変調信号の位相シフトを測定することによって距離が求められる。参照波として、放射波はほとんど直接受信機に伝わり、放射線源と受信機間の距離は既知であって、実際の距離は、次式によって測定した位相差から容易に求めることができる。
距離=1/2×波長×(位相差/2π)
ここで、波長とは変調信号の波長である。位相差は周期性によって距離Aと関係付けられるが、しかし距離A+n×(波長/2)とも関係付けられるという事実に起因して、上記関係式は、距離に関し唯一の解を与えるものではないことに注意すべきである。この理由により、実際に生じる距離が、確かに唯一として求められるように、振幅変調の周波数を選択することが賢明である。
【0014】
好ましくは、放射光の振幅変調の波長範囲は、1mmから20mの間である。これによって、最大距離0.5mmから10m以下で、距離が一意的に求められる。実際には、光量の損失や、部分的にはその結果としてのノイズ等による不正確な測定のために、例えば0.5mmから5mといった、この距離のサブレンジが使われる。変調周波数300MHzから15kHzが振幅変調に関連して用いられ、変調周波数はLEDを制御するための電気回路によって、容易に実現可能である。もし望むのであれば、より小さな波長やより大きな波長を選択することも可能であることに注意すべきである。例えば、予想される距離に応じて波長を選択することは有利な点である。例えば、除去すべき材料を探す際に、その距離はしばしば10cmから100cmの間にあり、従って好ましき周波数範囲は20cmから200cmの間であって、その結果、好ましい周波数範囲は1.5MHz から150kHzの間となる。
【0015】
好ましき実施例において、波長は調整可能であり、特に少なくとも2値の間を切替え可能である。これによって、大きな変調波長によって距離及び/又は大きさの第一のラフな測定を実施することができる。だから、この波長は、たとえ分解能が低くても、大きな距離に対して信頼性のある測定を提供する。ここで、単純化するために、解像度が、例えばy%のような、測定可能な位相の測定精度によって決定されるものと仮定する。大きな波長での第一の測定によって、ラフな距離を測定することができる。続いて、より小さな波長で、より正確な測定が可能であり、独自の測定はラフな測定によってもたらされる。
【0016】
例えば、第一の測定が波長2mで実施される。位相測定精度は5%である。測定した位相差は、 (0.8*2pi) ±5%である。測定した距離は、0.80±0.04mになる。次の可能性は1.80±0.04mであるが、予想される距離に基づいて除外される。続いて、波長0.5mで測定が実施される。測定された位相差は2piを法として0.12*2piで、再び±5%である。これは、距離が0.25を法として0.12*0.25であり、従って0.25mを法として0.03であることを意味する。さらに、距離が0.80±0.04となるべきであるので、距離は0.78mに等しくなり、この時の精度は0.01mである。このようにして、精度は段階的に上昇し、前のステップの精度に基づいて異なる変調波長を選択することができる。
【0017】
有利なことに、少なくともセンサ制御装置を備えたセンサが、距離を測定するために、波長又は周波数を自動的に調整するように設けられている。これが、次のステップにおいてより高精度に距離及び/又は大きさを測定することを可能にしている。
【0018】
例えば、最初にラフに位置や距離や大きさを大きな周波数で測定しておきて、続けて、位置の変化から速度を求めることも有利な点であって、位置の変化は、位相差の変化から、実際に一意的に求めることができ、好ましくはより小さな波長を用いて測定される。
【0019】
好ましき実施例において、放射線源はパルス状に放射線を放射し、好ましくはパルス周波数は1Hzから100Hzの間である。ここで、パルス長はパルス周期の1/2未満、より好ましくは1/n未満である。これによって、パルス間に放射休止期間が提供され、他の目的、例えばデータ転送に用いることができる。この目的のために、例えば同一の放射線源で、異なる送信プロトコルを用いることもできるが、しかし、センサは測定を提案も妨害もしない。加えて、休止期間に、異なる放射線源及び/又はセンサを動作させることも可能であり、その場合、相互干渉は発生しない。
【0020】
好ましくは、放射線源は調整可能な光強度及び/又は調整可能な放射角を有している。これによって、光条件に放射線強度又は放射エネルギー量を適合させることができるようになり、結果的に省エネルギーになる。短距離や強強度の反射があった場合には、長距離や例えば黒い皮膚斑点等の相対的に強い吸収があった場合に較べて、少ない放射線量でよい。放射線画角は、視野角より大きくする必要が無いので、放射線角をセンサの視野角に適合させることができる。例えば、空間を通してナビゲートする場合に、用いられる視野角はしばしば大きくなるので、例えば80°から180°の間の大きな放射角を選択できることは有利な点である。他方で、動物の一部、例えば口の上をナビゲートする場合は、放射角は例えば30°から60°といった、より小さなものが選択される。もちろん、他の放射角を採用することも可能である。
【0021】
代替的に、又は付加的に、センサのサンプリング時間を調整可能にすることができる。例えば、サンプリング時間を2倍に延長するようなモードが提供される。また、この方法で、トータルで受信する光量が増加するので、装置をより不利な条件に適合させることができる。例えば、対象物や環境が低い反射率であった場合や、逆に光が散乱した場合などに、これは有利な点である。一例としては標準サンプリング時間が8msであるが、異なる条件に対して、サンプリング時間は例えば16msに延長することができる。
【0022】
特定の実施例において、受信装置のみならず放射線源も、回転自在である。効率的なナビゲーションのために、車両全体ではなく、受信装置と、できれば放射線源とが回転自在であることは、有利な点である。これにより、車両は周囲に目を配ることができる。比較的高い解像度を確保するために、視野角や放射角が相対的に小さい場合に、回転自在であることは特に有利である。しかし、もちろん、構造的な単純さを追求するために、受信装置や放射線源を固定して設けることも可能である。付加的に、又は代替的に、受信装置や放射線源は、望遠性能を有する。その結果として、センサは、好ましい観察位置にあっても、外界の影響から保護される。
【0023】
特別な実施例において、センサは、視野角が少なくとも180°、好ましくは略360°の観察領域を有するように設置された受信機を備えている。この場合、画像をセンサに投影するために、単一の超広角レンズ(魚眼レンズ)を用いることができるし、複数の画像面と対応するレンズを有するセンサを用いることもできるし、複数の行と列からなる受信機アレイからなる複数のサブセンサで構成されたセンサを用いることもできる。この実施例の有利な点は、一方向に動くことで完全な前方視野を見渡すことができ、完全な周囲画像を観察することができることである。
【0024】
特定の実施例において、センサの観察領域の視野角が調整可能である。視野角は、例えば観察対象や観察領域に応じて選択される。視野角を選択することによって、例えば白熱灯のような妨害放射物体から観察領域を遠ざけることができるのも、有利な点である。この目的のために、例えば、対物レンズを可変焦点距離レンズ(ズームレンズ)と共に、センサ前面に設けることも可能である。センサの受信機の、限定した領域のみを選択することも可能である。これは、デジタルズーム機能と同等である。
【0025】
有利な点として、少なくともセンサの一部、特に放射線源及び/又は受信装置が、フレームから弾性的に吊り下げられている。このメリットとしては、例えば、牛のような動物が、ある程度突出しているセンサによって傷付くことを防ぐことができることである。他方で、放射線源及び/又は受信装置が、動物の足等によって生じる衝撃から保護される。
【0026】
有利な実施例において、ナビゲーション手段が動作可能にセンサと、特にセンサ画像処理手段と接続しており、より詳細には、ナビゲーション手段がセンサを備えている。前述したように、本願発明は所望の対象物を検出して誘導するのみならず、車両を再充電地点等までガイドすることに適用できる。ナビゲーション手段は、道順を描くために、センサを経由して情報を受け取ることができる。
【0027】
具体的には、画像認識手段が、1つ以上の参照物体の位置及び方向に関する予め保存した情報を備える。有利なことに、センサ画像処理手段は、観察された画像と保存された情報との比較に基づいて、観察領域内の方位が判るように設けられている。このようにして、非常に効率的なナビゲーションが可能である。参照物体の例としては、ドア、箱、標識等がある。有利なことに、参照物体は、例えば倉庫の床に、ラインやパターンからなるマーキングを備えており、この場合、参照物体は放射された放射線に対して高い反射係数を有している。ラインやパターンは、容易に方向を認識する手段として用いることができ、一方で高い反射率は、信頼性のある信号を確保する。このような参照物体は、もし車両がしばしば同じルート、例えば搾乳装置から子牛のいる箱まで、又は飼料積み降ろし場までを走行する場合に、有利である。
【0028】
特定の実施例において、もし観察領域にある対象が、複数のサブ対象を備えていた場合、センサはこの複数のサブ対象を区別するように、即ち、1つの画像内の複数の対象を認識して処理するように設けられる。これは、少なくとも放射線が反射する第一のグループと第二のグループとの間で、距離が不連続的に変化するので、識別が可能である。従って、複数の動物を識別することができる。
【0029】
特別な実施例において、センサ画像処理手段は、複数のサブ対象のうちの2者間の距離を求めるように設けられている。これは、例えば、センサ又はナビゲーション手段が、車両が2つのサブ対象の間を通り抜けることができるかどうかを求めることができるので、ナビゲートする際に有利である。
【0030】
好ましい実施例において、センサ画像処理手段は、観察領域の画像から、除去される対象までの位置及び/又は距離を、繰り返し求めるように設けられている。その対象までの位置及び/又は距離は、一度求めれば本来は十分である。しかし、例えば車両の経路に飛び出す動物のように、予測できない変化に対して準備できるので、これを繰り返すことにはメリットがある。従って、本実施例に係る車両は、このように突然現れた動物を追従することができる。
【0031】
特別な実施例において、センサ画像処理手段は、位置及び/又は距離の変化に基づいて、その環境下での目標又は対象物と車両との間の相対的な速度を計算し、計算した速度に基づいて、その相対的な速度を最小化するように設けられている。これは、より効率的なナビゲーションを実行するために有効である。
【0032】
具体的には、センサ画像処理手段は、飼料積み込み場所、飼料積み降ろし場所、動物、動物の一部の少なくとも1つを認識するように設けられている。このようなセンサ画像処理手段は、形状認識、パターン認識等の手段によって、動物を、その大きさを基にして認識するようになっている。特に、これは安全のために重要である。
【0033】
この場合、飼料積み降ろし場所は、例えば飼料(飲料)供給口、又は一般的に飼料を供給する場所と関連付けられている。もし、認識手段がセンサ画像処理手段に、又は、もちろんそれに動作可能に接続された制御手段に組み込まれているなら、車両は効率的に指示された目標、例えば給餌すべき動物を見つけることができる。また、第一に、例えば一輪車、トラクタといった障害物を認識し、続けてこれら障害物周りの経路を選択することによって、障害物を回避することができる。このような車両が、労力を低減させることは言うまでも無い。さらに、非常に動物に友好的な動物認識技術を付加したり、長距離から動物等の認識をしたり、マークされていない動物の記録を取ったり、その後動物識別情報にリンクしたりすることができる。
【0034】
センサ画像処理手段は、もし障害物が検出された場合に、車両の位置及び/又は速度を適合させるように設けられている。例えば、もし動物、子供、その他の移動物体が認識された場合、車両の速度を低減し、もし望ましければ停止する。未知の障害物の場合、必要に応じて警報信号が発せられる。
【0035】
特定の実施例において、車両はさらに動物識別手段を備えている。動物識別手段は、耳標や識別チップに反応する応答装置を備えている。これによって、非常に高速で信頼性の高い識別が可能になるが、しかし、このような識別手段の存在に依存する。
【0036】
特別な実施例において、センサ画像処理手段は、識別した動物の高さ及び/又は大きさの変化を求めるように設けられている。これによって、供給する餌の量に影響を与える動物の背の高さ等の成長記録を更新することが可能になる。また、センサ画像処理手段は、リファレンスと画像を比較することによって、動物の皮膚や頭等の異常を発見するように設けられている。
【0037】
有利な実施例において、車両、より具体的には飼料供給手段は、液体飼料を供給するように設けられている。固体飼料の場合、動物が食べることができる場所に、部分的に開放した飼料供給口を提供すれば十分である。液体飼料の場合、ミルク、水、パルプ状の飼料等の流体特性を利用することによって、より良い結果を得ることができる。そのために、適切な位置、有利にはセンサが制御できる位置に、飼料供給開口を備えた実質的に閉じた飼料供給手段が提供される。
【0038】
複数の実施例において、飼料供給手段は、動作可能なバルブ又は飲用ノズル、有利には柔軟な乳首を備えている。動作可能なバルブによって、必要ならば識別された動物に関連付けられた飼料供給口から飼料を供給することができる。これは、ミルクや水のような液体飼料にも関係する。液体飼料、特にミルクにとって、柔軟な乳首のような飲用ノズルは特に適している。なぜなら、それは自然の給餌に非常に近い形だからである。有利なことに、飲用ノズルは車両の空いた位置上を移動可能である。ここで、本発明の非常に有利な点であるが、センサと画像認識手段とによって、飲用ノズルを動物の口に非常に高速に信頼性高く持っていくことが可能である。この場合、動物の姿勢やその変化等を考慮することで、所望の位置を求めることができる。移動可能な飲用ノズルは、この場合、異なる大きさや姿勢の動物に車両を適合させるのに役立つ。飲用ノズルに限らず、同様のバルブ等も、異なる飼料供給口の高さに対して適用可能である。
【0039】
欧州特許第EP-A-0739161号から、飼料積み降ろし場所で飼料を供給するための、独立して置換可能な車両は既知であることに注意すべきである。しかし、この既知の車両は、センサを備えておらず、子牛のような動物に直接液体飼料を供給するのに適していない。
【0040】
飼料供給口は、特にミルクや水の容器を含む外部飼料供給口に関連するが、車両に設けられたものでもある。これは、飼料消費量の信頼性のある測定と同様に、供給すべき飼料の量と種類の最適な制御を提供する。
【0041】
特別な実施例において、飼料供給手段は、画像処理手段及び/又は識別信号によって制御可能である。この場合、識別された動物に対して望ましいのであれば、例えば前回供給された飼料の量と必要と見積もられる量とに基づいて、飼料供給が制御可能なように設けられている。車両に複数の種類の飼料が搭載されている場合、飼料の種類を選択するために、バルブと飲用ノズルの両方が制御可能である。動物識別信号によって、例えば口の高さや供給する、供給しないといった関連した設定が、信頼性高くなされる。
【0042】
有利なことに、画像認識手段は、飼料供給口での飼料供給量を決定するように設けられている。特に3次元の画像認識によって、飼料の高さ及び/又は量を信頼性高く決定することができ、従って、飼料供給口での必要な飼料供給量を設定することができる。これは、車両上の飼料供給口と、外部飼料供給口の両方に当て嵌めることができる。
【0043】
特別な実施例において、無人車両が、電気的飼料供給との接続部又は液体飼料等の飼料を受け取るための飼料積み込み場所との接続部の少なくとも1つをさらに備えており、センサ画像処理手段が、接続部と相手方接続部とを認識して、接続部と相手方接続部との間の距離を最小にすることによって、接続部を相手方接続部と結合させるように設けられている。従って、このような車両は、作業者の介入無しで、より多くの機能を実施することができる。これは、結合を実現するために、接続部と相手方接続部との画像を基に、この二者間の距離を最小化するセンサ画像処理手段と接続した制御手段を車両が備えていることを意味する。この場合、接続部及び/又は相手方接続部は、好ましくは自動検索される。この場合、接続部と相手方接続部の結合は、例えば給餌すべき動物の位置を求めたり、ナビゲーションしたりするステップと同等のステップを備える。
【0044】
複数の実施例において、飼料積み込み場所は、ミルク貯蔵容器又は搾乳装置、特に独立して移動可能な搾乳装置を備えている。従って、本発明に係る無人車両が、貯蔵容器から所望量のミルクを取り込んだり、搾乳装置から所望量のミルクを受け取ったりすることができる。この量は、例えば動物の識別によって決定することができる。続けて、車両はミルクを供給するために、関連する動物の位置へ移動する。もし車両が搾乳装置からミルクを収集する場合、特定の識別された母親からミルクを得て、その母親の子供にミルクを与えるように設定することができる。従って、特定の適切な、非常に高速の給餌形態を提供することができる。もちろん、母子の形態以外の形態も同様に実施可能である。
【0045】
特に、本発明によれば、車両は自動的に接続可能な乳頭カップとミルク貯蔵容器を備えた搾乳装置を有している。このような車両は、必要なミルクを完全に自動的に収集して、続けて動物に供給するのに適している。
【0046】
一般的に、本発明に係る車両は、特に若い子牛のような、ミルクを給餌する動物であって、乳畜動物に給餌するのに非常に適していることに注意すべきである。車両が1つ以上の飼料積み込み場所と、1つ以上の飼料積み降ろし場所の間を自動的に移動可能であるという事実のおかげで、子牛に与えるミルクの輸送を、既知のライン設備システムの代わりに、車両によって柔軟に実施することができる。車両は例えば柔軟な乳首のような飲用ノズルを備えているという事実のおかげで、ミルクを車両から直接子牛に供給することができ、ミルクを子牛に供給するための追加のライン設備が不要である。
【0047】
本発明に係る装置の一つの実施例において、車両は液体飼料のための1つ以上の熱的に絶縁された貯蔵手段を備えている。このような、魔法瓶に似た絶縁貯蔵手段によって、飼料積み込み場所で得られた液体飼料の温度が、飼料積み降ろし場所までの輸送中、一定に維持される。本発明に係る車両によって、高速で信頼性の高いナビゲーションが可能であるので、熱絶縁には複雑で高価なものは要求されない。
【0048】
本発明は、また、液体飼料を特定の温度に保つための、例えば水などのための容器のような、好ましくは受動的な熱交換器を提供する。
【0049】
本発明は、また、少なくとも1つの飼料積み込み場所と1台の車両からなる、特に液体の飼料を動物に供給するための装置を提供する。飼料積み込み場所は、例えば水やミルクのための貯蔵容器、又は搾乳装置を備えている。さらに、装置は、例えば飼料供給口のような、少なくとも1つの飼料積み降ろし場所を備えることができる。1つ以上の車両の飲用ノズルも、飼料積み降ろし場所とみなすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る車両を備えた装置の概略平面図である。
【図2】本発明に係る車両の概略側面図である。
【図3】本発明に係る無人車両のセンサの概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
この場合液体の飼料を、例えば子牛のような動物に供給するための装置を、図1の略平面図に示す。この装置は、1つ以上の飼料積み込み場所を、図1の実施例においては搾乳装置1を備え、この搾乳装置は、乳畜の乳首に乳頭カップを自動的に接続する装置(図示せず)を備えている。この装置は、1つ以上の飼料積み降ろし場所2〜7も備えており、図1の実施例においては、飼料積み降ろし場所2、3、6が、倉庫8内に位置しており、飼料積み降ろし場所4、5、7が、倉庫8の外に位置している。また、飼料積み降ろし場所2、3、4、5は一匹の動物のみを収容した、いわゆるイグルー小屋であり、飼料積み降ろし場所6、7は複数の動物を収容するのに適している。
【0052】
この装置は、さらに、マイクロプロセッサ等によって制御されて、搾乳装置1と飼料積み降ろし場所2〜7の間を自動的に移動可能な一台以上の車両を備えており、図1では簡単のために1台の車両9のみを示しているが、本発明の範囲内で複数の車両が導入可能であることは自明である。多数の異なる機能を実行する自立して移動可能な車両は、それらの制御と同様に既知であって、ここでは詳細を省略する。車両の電力の自動充電や、車両の前にある容器からの材料の自動積み込みと積み降ろしも、同様に既知である。ここでは、以下の特許文献を参照すれば十分である。米国特許第2966256号、ドイツ特許第1109441号、ドイツ特許第11833901号、欧州特許第0382693号、ドイツ特許第4425924号、米国特許第5309592号、欧州特許第0142594号、ドイツ特許第4444508号、英国特許第2313190号、米国特許第5109566号、英国特許第2313191号、米国特許第3273038号、オランダ特許第7416427号、米国特許第5341540号、米国特許第5646494号、欧州特許第0943235号、欧州特許第1369010号、欧州特許第1369012号、そして欧州特許第1368017号である。
【0053】
動物や、関連する搾乳装置1や、例えば飼料積み降ろし場所2〜7の正確な位置測定と識別のために、車両9は本発明に係るセンサと、同様に、必要に応じて、応答読み取り器のような動物識別手段とを備えている。さらに、センサとナビゲーションは、例えばミルクを搬送するために、車両9を搾乳装置1の接続部と結合させるために用いられる。ナビゲーションは、例えば搾乳装置1の接続部と車両の接続部との間の距離を最小にすることによって、自己検索的に接続するために用いられる。
【0054】
本発明によれば、車両9は、例えば柔軟な乳首のような飲用ノズルを備えているので、例えば容器に入って、車両9によって運ばれる液体飼料を、飼料積み降ろし場所2〜7にいる子牛に供給することができる。倉庫8は、外的環境からある程度熱的に絶縁することができるが、外的環境は、車両9によって運ばれる液体飼料に熱的影響を与える。この外部環境による熱的影響をできる限り小さくするために、車両9は、液体飼料のための1つ以上の熱的に絶縁された貯蔵手段11(図2参照)を備えている。図2では、ただ1つの貯蔵手段11のみが示されているが、本発明によれば、二つ以上の貯蔵容器を備えることも自明の範囲である。これらの熱的に絶縁された貯蔵手段は、既知のものであるが、長時間にわたって貯蔵された液体飼料を一定温度に保つことができるので、貯蔵容器11に供給された時の液体飼料の温度と略等しい温度を保ったまま、倉庫8の外側にある飼料積み降ろし場所4、5、7へ輸送することができる。
【0055】
図2は、本発明に係る車両9の概略側面図である。ここで、車両9は、高さ調整制御シリンダ17と貯蔵手段11と熱湯の入った容器14とを有する平行四辺形の構造物15によって移動可能である飲用ノズル10を備えたフレームを有している。部品番号14と18は、それぞれ貯蔵手段11に入ったミルクと、容器12に入った熱湯の温度を測定する温度センサである。
【0056】
部品番号24と28で示されているのは、本発明に係る2個のセンサであって、それぞれ画像領域26と30を有している。これらセンサの動作モードについては、図3を参照して詳細に説明する。ここでは、画像領域26、30が三次元画像を形成するために用いられ、それによって車両9を左側に見える動物にナビゲートしたり、飲用ノズル10をこの動物の口まで運んだりすることができるようになっている。
【0057】
例えば平行四辺形構造物15によって、実線で示されたノズル10’の引き込まれた第一の位置から、破線で示されたノズル10’の引き伸ばされた位置まで、飲用ノズル10は車両に対して移動自在である。これは、一方で飲用ノズル10’を前方に移動して、動物が容易に接近できるようにすることができ、他方で、例えば制御シリンダ17を用いた高さ調整装置によって、動物の大きさに飲用ノズルの位置を合わせることができることを意味する。後者の場合、もし車両が、動物を識別して、識別した動物を表示する識別信号を供給する動物識別手段を備えていた場合、識別信号は、例えば特定の飼料を供給するといった他の目標に加えて、飲用ノズルを動かすために用いることができるという点で、都合が良い。センサによって、最善の方法で、ノズルを例えば子牛のような給餌すべき動物の口にまで持っていくように制御することができる。また、動物が自由に動き回ろうとする際に、例えば動物を識別したり、車両を動物に向けてナビゲートしたりするのに、センサは非常に有益である。
【0058】
この図において、搾乳ロボットも、そのコンポーネント、例えば自動的に接続可能な乳頭カップも図示されていないことに注意すべきである。これは事実上、本発明の特徴部分ではない。詳細については、参考文献としてオランダ特許第1024522号に、自動的に接続可能な乳頭カップを備えた台車が開示されている。
【0059】
搾乳装置1から得られたミルクは相対的に温かいので、得られたミルクを出来るだけ迅速に関連する動物のところへ運搬することは、ミルクを特定の温度に保つために必要なエネルギーを少なくすることができるので、都合が良い。本発明に係る装置の実施例において、搾乳装置1は、搾乳装置1への動物の到着を検知して、検知信号を供給する検知装置を備えている。この検知信号は、次に、移動可能な車両9の移動制御に用いられて、車両が搾乳装置1のところに移動する。この場合、もちろん、本発明に係るセンサによるナビゲーションを利用することができる。このようにして、車両9が迅速に搾乳装置1のところに到着して、ミルクを搾乳装置1又は近傍にある貯蔵手段から出来るだけ冷めないうちに取り出して、関連する飼料積み降ろし場所2〜7へ搬送することができる。特定の動物が搾乳装置に入ったのを検出する手段は、それ自体が既知であることに注意すべきである。また、この目的のために、本発明に係る車両のセンサを用いることができる。
【0060】
車両9は、図示しない駆動部によって駆動された車輪を用いて、自己推進型であり、即ち、自立的に移動可能であった。駆動部の制御は、好ましくはセンサ画像処理手段及び/又はナビゲーション手段と接続されている。事実上、小型化のために、センサ画像処理手段とナビゲーション手段と、図示しないロボット制御手段と他の制御手段は、一つの制御装置の中に一体化されていることが、都合が良い。
【0061】
図3は、本発明に係る無人車両のセンサの概略側面図である。第一センサ24において、少なくとも分離して示されていない光源が、第一光線26を放射する。第一センサ24の第一観察領域は、第一光線26が放射される立体角に対応しているが、また立体角より小さい。同様に、第二センサ28の少なくとも分離して示されていない光源が、第二光線30を放射し、第二観察領域は第二光線の放射された立体角と略一致する。
【0062】
センサ24は、光36を放射する光源34を備えたハウジング33を有しており、光36は、出口光学素子38によって出射光線40に形成されている。第一光線42が、例えば肥料の堆積物である対象物44に当たり、反射光線46として反射されて、入口光学素子48を通って、複数の受信機50−1、50−2、50−3等に届く。これらの受信機からの信号は、センサ制御装置54に接続されたセンサ画像処理装置52によって処理される。センサ制御装置54は、光源56とも接続されており、光源56は参照受信機58に向かって参照光線56を放射する。
【0063】
ハウジング33は、例えば耐衝撃性の合成材料又は金属でできた防湿、防塵のハウジングであって、弾性又は他の衝撃吸収性を有して搾乳装置に固定されている。ハウジング33は正面を有する。正面には、1つ又は複数の光源34からの光36を所望の出射光線40に形成する出口光学素子38が設けられている。出射光線は、所望の観察領域より広い必要はなく、好ましくは一致している。この目的のために、出口光学素子38が調整可能であるか、又はズームレンズで構成されている。
【0064】
この実施例において、光源34は赤外線発光ダイオード(IR-LEDs)を備えているが、他の色のLEDや、レーザーダイオードを備えることもできる。この明細書全体において、「光」という用語が用いられているが、これは一般的には「電磁放射線」として解釈されることに注意すべきである。光源34は、センサ制御装置54に接続されており、センサ制御装置54は、例えば、光源34のIR-LEDの制御電流に対して振幅変調信号を加えるか、又は光36に変調をもたらすように働く。典型的な変調周波数は、例えば100kHzであるが、非常に広いマージンの間で選択可能であり、さらに調整可能である。ちなみに、センサ制御装置54に接続されるか、又は全体的な制御装置に接続される、個別の光源制御装置を設けても良い。光源34の光強度は、例えば供給する電力を増加することによって、一定の範囲内で調整可能である。
【0065】
光源34と、センサ24と、さらに車両9全体とに対する図示しない電力源が設けられている。電源のみならず、センサ制御装置54も、センサ画像処理装置52も、光源34さえも、センサ24に設けられる必要は無いことに注意すべきである。接続は、有線又は無線接続によって設けられる。
【0066】
変形例において、出口光学素子38は、正面の内側に設けられ、正面は、光伝搬性の材料で形成されている。このように、出口光学素子38と、全体的にセンサ24の内側は、外部の影響から保護され、一方で合成材料からなる平坦な正面は、容易に清掃できるようになっている。
【0067】
出射光線40又は多くの場合観察領域内において、例えば子牛や牛の足といった対象物44が存在し、第一光線42が照射される。対象物44は、第一光線42を部分的に反射して、反射光線46が生成される。その小さな部分のみが、入口光学素子48によって画像として形成される。入口光学素子48は、所望の観察領域に画像を適合させる働きをし、例えばこの目的のために、調整可能なレンズ又はズームレンズとして設計されている。
【0068】
ハウジング33には、例えばCMOS又はCCDのような、場所に敏感な受信装置がさらに設けられている。受信装置は、光ダイオード又は他の光に感受性のある素子で構成された受信機50−1、50−2、50−3等の複数の行と列からなるマトリックスを有している。典型的な実施例において、マトリックスは64×64のフォトダイオードであるが、解像度が176×144や640×480、その他のより小さな又はより大きなマトリックスも可能である。簡単のために、図2では受信機の数を非常に少なくして、一列のみでマトリックスを構成している。ここで、反射光線46は受信機50−3上に照射されて、信号が供給される。例えば、もし対象物44がより大きい場合、又はセンサ24の解像度がより大きい場合、1つの対象物44に対して複数の受信機50−1等が信号を供給することは自明である。対象物44が観測領域内に入っている場合も、同様である。
【0069】
結果的に、上記場合には、受信機50−3のみが信号を供給し、そこから例えば既知の周波数での4点でのサンプリングといった、既知の技術によって位相を求めることができる。この目的のために、センサ画像処理装置52は、例えば適切な電気回路を備えることができる。センサ制御装置54も、この目的のために適切な電気回路を備えることができる。
【0070】
この位相は、参照受信機58に送信され受信される参照光線56の位相と比較される。光学経路長さと、参照光源56と光源34の位相差が判っている限り、参照受信機58が光源34に隣接して設けられているかどうかは無関係である。
【0071】
各受信機50−1等に対して、参照光線56と受信機に向かって反射された光線との位相差から、波長と位相差との既知の関係によって、距離が求められる。これは、原理的に各受信機50−1等に対して、略平行して同時に行なわれる。このようにして、距離の2次元収集物が生成されて、そこから観測された対象物44の空間的画像を形成することができる。
【0072】
必要であれば、距離に対して一意的な結果を得るため、又は精度を上げるために、1つ以上の他の変調波長を用いて測定を実行することができる。必要に応じて、例えば信頼性を向上させるために、同じ変調波長で測定を繰り返すこともできるし、対象領域における対象物の移動等による変化を考慮して、又は観測領域内での対象物44の速度を求めるために、距離の変化を測定することもできる。この目的のために、センサ制御装置54は簡単な形態で設けられている。好ましい繰り返し速度は、例えば少なくとも16Hzである。なぜなら、少なくとも人間に対して、動きが十分に流れて見えることを可能にするためである。制御精度をより高めるために、繰り返し速度がより高速になり、例えば50Hz又は100Hzがより良い。他の繰り返し速度も同様に可能であって、例えば1Hzないし2Hzは、動きの無い対象物、例えば飼料積み込み場所又は図示しない搾乳装置に対して適応可能である。
【0073】
特定の実施例において、短い光パルスを光源34から放射することができる。ここで、各光パルスは少なくとも1つの波全体からなり、好ましくは変調された信号の2以上の波からなる。実際に生じる変調周波数において、この条件は容易に実現可能である。
【0074】
本発明が、図示され明細書に記載された無人車両の好ましい実施例に限定するものでは無いことは言うまでもないが、添付した請求項の範囲内で、多数の変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームが設けられた動物に飼料が供給される無人車両(9)であって、
前記フレームには、
推進手段と、
飼料供給手段(10、10’)と、
前記推進手段に接続され、観察領域の画像が形成されるセンサ(24、28)を備えたナビゲーション手段と、が搭載され、
前記センサ(24、28)には、
変調された電磁放射線(26、30;36、40)具体的には光線が放射される放射線源と、
前記観察領域にある対象物(44)から反射された反射電磁放射線(46)が受信され、複数の行と複数の列で構成された複数の受信機(50−1,50−2、50−3)のマトリックスからなる受信装置と、
前記受信装置が受信した前記反射電磁放射線(46)が表示される光学装置(48)と、
前記複数の受信機(50−1,50−2、50−3)から前記対象物(44)までの距離が計算されるために、放射された前記電磁放射線(40)と前記反射電磁放射線(46)の位相差が、それぞれの前記受信機(50−1,50−2、50−3)に対して求められるように設けられたセンサ画像処理手段(52)と、
が設けられていることを特徴とする無人車両。
【請求項2】
前記センサ画像処理手段(52)が、前記対象物(44)が含まれる前記観察領域の3次元画像が形成されるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の無人車両。
【請求項3】
前記受信装置と、好ましくは前記放射線源(34)とが、回転自在であり、及び/又は望遠性能を有するように、設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の無人車両。
【請求項4】
前記ナビゲーション手段が、前記センサ(24,28)と、特に前記センサ画像処理手段(52)と動作可能に接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の無人車両。
【請求項5】
前記センサ画像処理手段(52)が、飼料積み込み場所(1)、動物、又は動物の一部の少なくとも1つが認識されるように設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の無人車両。
【請求項6】
前記無人車両には、動物を識別する識別信号が供給されるように設けられた動物識別手段がさらに設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の無人車両。
【請求項7】
前記無人車両には、識別された動物の変化、特に高さ及び/又は大きさの変化が求められるための画像認識手段がさらに設けられていることを特徴とする請求項5又は6に記載の無人車両。
【請求項8】
前記飼料供給手段には、好ましくは前記無人車両の余裕空間に対して移動可能に設けられた動作可能なバルブ又は飲用ノズル(10、10’)であって好ましくは柔軟な乳首が設けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の無人車両。
【請求項9】
前記飼料供給手段(10、10’)が、前記センサ画像処理手段及び/又は信号識別手段によって制御可能であることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の無人車両。
【請求項10】
前記無人車両には、電気的飼料供給との接続部又は液体飼料等の飼料を受け取るための飼料積み込み場所(1)との接続部の少なくとも1つがさらに設けられ、
前記接続部と相手方接続部とを認識して、前記接続部と前記相手方接続部との間の距離を最小にすることによって、前記接続部を前記相手方接続部と結合させるように、前記センサ画像処理手段(52)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の無人車両。
【請求項11】
前記飼料積み込み場所には、ミルク貯蔵容器又は特に自立して移動可能な搾乳装置(1)が設けられていることを特徴とする請求項5ないし10のいずれか1項に記載の無人車両。
【請求項12】
前記無人車両には、自動的に接続可能な乳頭カップを備えた搾乳装置と、ミルク貯蔵容器とがさらに設けられていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の無人車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−522663(P2010−522663A)
【公表日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−500856(P2010−500856)
【出願日】平成20年1月29日(2008.1.29)
【国際出願番号】PCT/NL2008/000031
【国際公開番号】WO2008/118004
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(595054512)マースランド エヌ・ヴィ (12)
【氏名又は名称原語表記】MAASLAND N.V.
【Fターム(参考)】