説明

医療用器具および医療用器具振動システム

【課題】挿入時・刺入時及び進行時の体腔又は管腔または組織との摩擦力を低減することのできる医療用器具及び医療用器具振動システムを提供する。
【解決手段】対象物の内部に挿入又は刺入される進入部と、進入部に備えられ、磁歪性材料を有する振動子と、を備え、外部磁界により振動子が振動することにより、対象物との接触面との摩擦力を低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体腔や管腔内に挿入し、又は組織などに刺入して、対象物の診断、治療、又は処置に用いられるカテーテル、ガイドワイヤ、内視鏡、医療用チューブ、医療用ケーブル、鉗子、医療用鋏、医療用刀その他の医療用器具およびこれらの医療用器具の一部を振動させることのできる医療用器具振動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療用器具の高度化や診断技術の進歩によって、より侵襲の度合いが低い診断、治療、又は処置が可能となってきている。なかでも、カテーテル、ガイドワイヤ、内視鏡、医療用チューブ、医療用ケーブル、鉗子、医療用鋏、医療用刀その他の医療用器具を対象物の体腔や管腔に挿入し、又は組織に刺入して行う診断、治療、又は処置は、侵襲性の低い医療の一つとして注目され、かつ、実施されている。
【0003】
このように医療用器具を対象物内部に挿入又は刺入して行う医療では、一部に磁性体を配した医療用器具を対象物内部に挿入し、外部磁界で磁性体を誘導することにより、医療用器具を所望の位置まで誘導するという試みがなされている(例えば特許文献1)。この試みでは、従来の手技では到達が困難であった部位の診断、治療、又は処置が期待されている。
【特許文献1】米国特許第3,358,676号明細書
【特許文献2】特開平4−22326号公報
【特許文献3】特開平8−38615号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、医療用器具を対象物内部へ挿入又は刺入した場合には、体腔や管腔の内壁と医療用器具との接触、又は、組織と医療用器具との接触による抵抗(摩擦力)が問題となる。すなわち、医療用器具がスムーズに進行することができないという問題がある。このような事情は、上述のように磁性体を配した医療用器具か、磁性体を備えない医療用器具であるか拘わらずに起こりうる問題である。
【0005】
このような問題を解決するために、体腔や管腔に挿入される内視鏡の挿入部およびその周囲にそれぞれ磁界発生手段を設け、一方の磁界発生手段が発生する磁界を変化させることにより挿入部に微振動を起こさせて摩擦力を低減するものがあった(特許文献2)。また、クランプによって固定された状態で体腔や管腔に挿入されるガイドワイヤに、モータの回転を機械的に変換して得られた振動を伝達することにより、摩擦力を低減するものがあった(特許文献3)。
【0006】
特許文献2には、挿入部の磁界発生手段としてシートコイルを用いた場合について記載されている。しかし、このシートコイルへの交流電流の供給は、外部から内視鏡内に挿通されて挿入部に至るようにされた導線によって行っているため、挿入部に微振動を起こさせるための構成としては複雑とならざるを得ない。また、シートコイルに代えて永久磁石を用いることも考えられているが、微振動を起こさせるのに必要な大きさの磁界を得るには永久磁石を大型化せざるを得ないため、例えば細径のガイドワイヤに適用することは困難である。さらに、磁界発生手段がシートコイルであると永久磁石であるとに拘わらず、医療用器具に与える振動の大きさは、医療用器具の挿入部に配された磁界発生手段が発生する磁界の方向とその周囲に配された磁界発生手段が発生する磁界の方向に依存し、お互いの磁界の方向のなす角度が変われば振動は異なる大きさとなってしまう。よって、それぞれの磁界発生手段の配置は慎重に行わなければならず、かつ、柔軟性を有する医療用器具の姿勢によって振動の大きさが変わりうるため、製造面および使用面の両面において効率の悪いものとなっている。またさらに、シートコイルや永久磁石を用いた振動では、材料自体の周波数応答性が高くない上に、医療用器具に取り付けられることによりさらに周波数応答性が低下するため、所望の振動を得られないおそれがある。これに対して、十分な振動を得るため磁界を大きくした場合には、医療用器具の振動の振幅が、想定した量より大きくなるおそれがある。
【0007】
また、特許文献3記載の方法では、医療用器具の対象物内部への挿入時から、使用後の抜去時まで、振動を伝達するための外部装置を保持し続けなければならないため、医療用器具の挿入操作および使用操作が煩雑なものとならざるを得なかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の医療用器具は、対象物の内部に挿入又は刺入される進入部と、進入部に備えられ、磁歪性材料を有する振動子と、を備え、外部磁界により振動子が振動することにより、対象物との接触面との摩擦力を低減することを特徴としている。
【0009】
本発明の医療用器具振動システムは、対象物の内部に挿入又は刺入される進入部と、進入部に備えられ、磁歪性材料を有する振動子と、対象物の外部に備えられ、磁界を発生する磁界発生部と、を備え、磁界発生部が発生する磁界により振動子が振動することにより、対象物との接触面との摩擦力を低減することを特徴としている。
【0010】
上記外部磁界は交流磁界、パルス磁界、又は脈流による磁界であることが好ましい。
【0011】
上記医療用器具はカテーテル、ガイドワイヤ、内視鏡、医療用チューブ、医療用ケーブル、鉗子、医療用鋏、医療用刀から選ぶことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、対象物に対して非接触の外部磁界により発生する磁界を用いて、振動子をワイヤレスで振動させることにより、簡便かつレイアウトの自由度が高い構成で、医療用器具に効果的な振動を加えることができ、これにより、挿入時、刺入時、又は進行時において、体腔、管腔、又は組織との接触面に対する摩擦力を低減することのできる医療用器具及び医療用器具振動システムを提供することができる。
【0013】
また、振動子として磁歪性材料を用いることにより、外部から動力を供給するための導線や、外部から振動を伝達するための装置が不要となるため、医療用器具および医療用器具を振動させるためのシステムの構成を単純なものとすることができる。また、磁歪性材料を用いて振動子を形成すると、大型化することなく、体腔又は管腔又は組織との摩擦力を低減するのに十分な大きさの振動を得ることができるため、細径のガイドワイヤであっても容易に適用することができる。さらに、医療用器具の構成を単純化することにより、製造コストを低減することができるため、医療用器具のディスポーザブル化を助けることができる。また、ディスポーザブル化しない場合でも、構成が単純であるため、容易に洗浄することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明をガイドワイヤに適用した場合の実施形態について図面を参照しつつ詳しく説明する。本発明は ガイドワイヤには限られず、例えばカテーテル、内視鏡の挿入部、胃チューブなどの医療用チューブ、ペースメーカーの電極などの医療用ケーブル、鉗子、医療用鋏、医療用刀にも適用することができる。
【0015】
図1に示すように、本実施形態に係るガイドワイヤ(医療用器具)10は、対象物30の管腔(又は体腔)31(図2)に挿入される略円柱状で弾性を備える挿入部(進入部)11と、この挿入部11の先端に配置された振動子20と、を備える。この振動子20は、先端を半球状とした中空円柱状をなしている。ガイドワイヤ10およびその挿入部11については周知であるためその説明は省略する。
【0016】
振動子20は、外部磁界により磁歪振動する性質を備えた材料(磁歪性材料)からなる。このような性質を備えた材料として、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、テルビウム・鉄合金、ディスプロシウム・鉄合金、テルビウム・ディスプロシウム・鉄合金、白金・鉄合金、パラジウム・鉄合金、ニッケル・マンガン・ガリウム合金、ニッケル・マンガン・アルミニウム合金、コバルト・ニッケル・アルミニウム合金、コバルト・ニッケル・ガリウム合金を用いることができる。これらのうち、磁歪効果の効率の観点から見ると、テルビウム・鉄合金、ディスプロシウム・鉄合金、テルビウム・ディスプロシウム・鉄合金、白金・鉄合金、パラジウム・鉄合金、ニッケル・マンガン・ガリウム合金、ニッケル・マンガン・アルミニウム合金、コバルト・ニッケル・アルミニウム合金、コバルト・ニッケル・ガリウム合金が好ましい。振動子20は、このような材料を焼結又は加工(例えば放電加工)することにより、挿入部の先端に合わせた形状とする。加工性の観点から見ると、コバルト・ニッケル・アルミニウム合金およびコバルト・ニッケル・ガリウム合金が好ましい。このように形成した振動子20内には、ガイドワイヤ10の挿入部11の先端が押入される。 なお、振動子20の振動を阻害、吸収することがないように、挿入部11は弾性を備えた材料で構成することが好ましい。
【0017】
振動子20は、焼結又は加工のほか、例えば、接着剤と混合してペースト状として塗布(接着)、粉末の吹きつけ、蒸着、スパッタリング、磁歪性材料を分散した液体への浸漬により、挿入部11上に形成することができる。
【0018】
振動子20に用いられた磁歪性材料の振動方向と、振動子20に対する磁界の方向と、の組み合わせは任意に定めることができる。これは、磁歪性材料が、与えられた磁界に平行な方向に伸長又は収縮するように弾性変形するとともに、磁界に直交する方向では、逆に、収縮又は伸長するように弾性変形する性質を備えていることによる。すなわち、磁歪性材料は、磁界の方向に拘わらずに何らかの変形をしており、与える磁界を交流磁界とすれば、磁歪性材料は、磁界の方向およびそれに直交する方向のどちらに着目しても、伸長又は収縮を繰り返す振動状態となるためである。これは、対象物30が生物である場合では、管腔31の延びる方向が複雑であって、振動子20の向きとコイル41が発生する磁界の向きと、を随時調整することが困難であることを鑑みれば、磁歪性材料を用いてガイドワイヤ10の挿入部11を振動させることは、煩雑な調整を不要として容易にガイドワイヤ10のスムーズな進行を実現できるという点で好ましい。
【0019】
図2に示すように、対象物30の外部には、交流磁界を発生するコイル(磁界発生部)41と、このコイル41に交流電流を供給する電源42と、が備えられている。コイル41、電源42、および、ガイドワイヤ10により、医療用器具振動システムが構成される。なお、磁界発生部から発生させる磁界は交流磁界には限られず、例えばパルス電流を供給してパルス磁界を発生させたり、脈流を供給して変動する磁界を発生させてもよい。また、発生させる磁界の形式、周波数、強度、頻度、そしてそれらの組み合わせは自由に変化させることができる。
【0020】
コイル41は、発生する磁界中に振動子20が置かれるように配置される。電源42から供給された交流電流により、コイル41は、交流磁界を発生し、この交流磁界中の振動子20には、磁歪効果により、コイル41に供給された交流電流の周波数に対応した振動が起きる。このように振動子20をワイヤレスで振動させることにより、対象物の管腔31内に配置されたガイドワイヤ10のうちの少なくとも挿入部11の先端が振動する。これにより、挿入部11の先端の管腔31の内壁(接触面)に対する摩擦力を低減させることができるため、ガイドワイヤ10を管腔31内でスムーズに進行させることができる。また、ガイドワイヤ10が、挿入部11に磁性体を取り付け、外部磁界によって遠隔誘導するタイプであっても、磁性体および振動子20を併存させることができ、遠隔操作によって誘導制御および振動を起こさせることができる。
【0021】
ここで、図3を用いて、第2管腔31b、第3管腔31cに枝分かれした管腔31中をガイドワイヤ10を進行させるときの操作について説明する。図3に示す例では、管腔31は、一方の第1管腔31aから他方の第2管腔31bまで略直線状に(図3の左右方向に)延びるとともに、その途中で斜め下方へ延びて第3管腔31cへ枝分かれしている。この説明では、ガイドワイヤ10を第1管腔31aから挿入し、第3管腔31c内を進行させたい場合について述べる。なお、図3ではコイル41および電源42を省略している。
【0022】
第1管腔31aから挿入したガイドワイヤ10を進行させていくと、振動子20が取り付けられた先端部およびその周辺部が、第2管腔31bと第3管腔31cとに分岐される部分の内壁31dに衝突、当接する。(図3(a))。このような状態のときに、ガイドワイヤ10の先端を第3管腔31c内へ向かわせるべく、ガイドワイヤ10に対して管腔31内へ進行させる力をさらに加えると、ガイドワイヤ10の先端部周辺が内壁31dにさらに強く接触してしまったり、第3管腔31c内へ進行することなくガイドワイヤ10の先端部周辺と内壁31dとが接触を保って、挿入部11が湾曲してしまうことがある(図3(b))。
【0023】
このような場合に、電源42からコイル41に交流電流を供給することによりコイル41に交流磁界を発生させると、磁歪効果により振動子20が振動し、これにより、ガイドワイヤ10と内壁31dの内壁との摩擦力が低減して、ガイドワイヤ10を内壁31dから第3管腔31c内へ進行させやすくなる(図3(c))。振動子20の振動は、ガイドワイヤ10の管腔31内への挿入開始時から起こさせてもよいし、ガイドワイヤ10が管腔31内の内壁31dその他の内壁に衝突、当接したところで起こさせてもよい。
【0024】
以下に変形例について説明する。
図4に示すように、振動子120を、ガイドワイヤ110の挿入部(進入部)111の先端111a側から他端(不図示)側へ一定の間隔をおいて、複数設けることもできる。このように複数設けることによって、先端111aに限らず、挿入部111のあらゆる箇所と管腔31の内壁との摩擦力を低減することができる。また、多くの箇所で磁歪振動を起こすことができるため、狭い管腔(例えば血管、狭窄部)にガイドワイヤ110を挿通させる場合に有利である。
【0025】
また、振動子をコイル状に形成し、挿入部11の外周に巻きつけると、挿入部11のあらゆる箇所で管腔31の内壁との摩擦力を低減することができるため好ましい。
【0026】
さらに、振動子を2種以上の磁歪性材料で構成し、それぞれの伸長、収縮方向を直行又はずらして接触又は固定して、振動する力の強度に変調を加えたり増強したりしても良い。
【0027】
磁界を発生するコイルは、2以上配置しても良い。例えば、図5のように、上述の実施形態におけるコイル41に対向するように、かつ、管腔31に挿通された挿入部11に装着された振動子20を挟むように、コイル141を配置することができる。このコイル141は電源142から供給された電流により磁界を発生する。この場合、コイル41とコイル141がそれぞれ発生する磁界が互いに打ち消さないように位相を調整すれば、効率よく振動子20に対して磁界を印加することができる。
【0028】
図6に示すように、上述の実施形態に係るガイドワイヤに替えて、ガイドワイヤ210として、挿入部211の先端を覆うように永久磁石222を固定し、この永久磁石222の後端に磁歪性材料からなる中空管状の振動子220を隣接させたものを用いることができる。このような構成とすると、振動子220にバイアス磁界を常に印加することができるため、印加される磁界がゼロに近い場合に磁歪振動の振幅が小さくなってしまうという磁歪性材料の問題点を補って、磁界が小さなときにも摩擦力を低減するのに十分な振幅の磁歪振動を起こさせることができる。なお、永久磁石222は、挿入部211の先端以外の位置に配置しても良く、また、挿入部211の内部に配置することもできる。
【0029】
また、図7(a)に示すように、振動子20の半球状の先端に硬性の棒状部材22の一方の端部22aを接合した構成とすることもできる。この構成においては、棒状部材22の持つ固有の共振周波数と同じ周波数で振動子20を振動させると、棒22の他方の端部(自由端)22bが大きく振動するため、管腔31の内壁との摩擦力を低減することができる。
【0030】
さらに、図7(b)に示すように、22に代えて、振動子20の半球状の先端に硬性の棒状部材122の一方の端部122aを接合し、他方の端部(自由端)を122の直径より大きな直径の球形状の端部122bとした構成とすることもできる。この構成では、122bを球形状とすることにより、122の共振周波数を下げることができるため、管腔などに与える影響を小さくできる。図7(a)及び図7(b)に示した例では、20の先端に接合する22又は122の形状および重量の変化による共振周波数の変化に対応するために、コイル41に通電する電流の周波数を可変する機構(チューニング機構)を加えると効率的である。
【0031】
上述の実施形態では、本発明をガイドワイヤ10に適用したが、ガイドワイヤ10以外の適用例として図8に示す内視鏡50を挙げることもできる。もちろん、図6に示すもの以外のタイプの内視鏡にも適用可能である。図8に示す内視鏡50は、吸引、湾曲を行うための操作部60と、対象物30の体内に挿入される挿入部(進入部)70と、を備え、挿入部70は、挿入部70を外装する可撓管部72、湾曲部74、先端部本体76により構成されている。磁歪性材料からなる振動子を、可撓管部72、湾曲部74、および/又は先端部本体76に設けると、振動子を外部磁界を用いて振動させることにより、挿入部70と対象物の管腔31の内壁との摩擦力を低減することができる。
【0032】
上述の実施形態及び変形例において、振動子若しくは振動子を備えた医療用器具を、これらが延びる方向に関して非対称な外形形状とすることにより、例えば、図9に示すように挿入部の外面に毛状部材を非対称に配置することにより、磁歪振動に対する反作用の力を一定方向に働きやすくすることができる。これにより、外部からの直接的な力の伝達を必要とせずに、医療用器具を自立的に前進又は後退させることが可能である。
【0033】
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的又は本発明の思想の範囲内において改良又は変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施形態に係るガイドワイヤの挿入部の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る医療用器具振動システムの構成を示す概念図である。
【図3】本発明の実施形態に係るガイドワイヤを対象物内部の管腔に挿入していく過程を(a)、(b)、(c)の順に示す図である。
【図4】本発明の実施形態の変形例に係るガイドワイヤの挿入部の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態の変形例に係る医療用器具振動システムの構成を示す概念図である。
【図6】本発明の実施形態の変形例に係るガイドワイヤの挿入部の構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態の変形例に係るガイドワイヤの挿入部の構成を示す斜視図である。
【図8】本発明を適用可能な内視鏡の構成を示す図である。
【図9】本発明の実施形態の変形例に係るガイドワイヤの挿入部の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
10 ガイドワイヤ(医療用器具)
11 挿入部(進入部)
20 振動子
30 対象物
31 管腔
41 コイル(磁界発生部)
50 内視鏡(医療用器具)
70 挿入部(進入部)
110 ガイドワイヤ(医療用器具)
111 挿入部(進入部)
120 振動子
141 コイル(磁界発生部)
210 ガイドワイヤ(医療用器具)
220 振動子
241 コイル(磁界発生部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の内部に挿入又は刺入される進入部と、
前記進入部に備えられ、磁歪性材料を有する振動子と、を備え、
外部磁界により前記振動子が振動することにより、
前記対象物との接触面との摩擦力を低減することを特徴とする医療用器具。
【請求項2】
前記外部磁界は交流磁界である請求項1記載の医療用器具。
【請求項3】
前記外部磁界はパルス磁界である請求項1記載の医療用器具。
【請求項4】
前記外部磁界は脈流による磁界である請求項1記載の医療用器具。
【請求項5】
前記医療用器具はカテーテルである請求項1〜4のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項6】
前記医療用器具はガイドワイヤである請求項1〜4のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項7】
前記医療用器具は内視鏡である請求項1〜4のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項8】
前記医療用器具は医療用チューブである請求項1〜4のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項9】
前記医療用器具は医療用ケーブルである請求項1〜4のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項10】
前記医療用器具は鉗子である請求項1〜4のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項11】
前記医療用器具は医療用鋏である請求項1〜4のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項12】
前記医療用器具は医療用刀である請求項1〜4のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項13】
前記進入部は永久磁石を備えている請求項1〜12のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項14】
前記振動子は、前記進入部に複数又はコイル状に設けられている請求項1〜13のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項15】
前記進入部又は振動子は、その延びる方向に関して非対称な外形形状を備える請求項1〜14のいずれか1項記載の医療用器具。
【請求項16】
対象物の内部に挿入又は刺入される進入部と、
前記進入部に備えられ、磁歪性材料を有する振動子と、
前記対象物の外部に備えられ、磁界を発生する磁界発生部と、
を備え、
前記磁界発生部が発生する磁界により前記振動子が振動することにより、
前記対象物との接触面との摩擦力を低減することを特徴とする医療用器具振動システム。
【請求項17】
前記磁界発生部が発生する磁界は交流磁界である請求項16記載の医療用器具振動システム。
【請求項18】
前記磁界発生部が発生する磁界はパルス磁界である請求項16記載の医療用器具振動システム。
【請求項19】
前記磁界発生部が発生する磁界は脈流による磁界である請求項16記載の医療用器具振動システム。
【請求項20】
前記医療用器具はカテーテルである請求項16〜19のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。
【請求項21】
前記医療用器具はガイドワイヤである請求項16〜19のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。
【請求項22】
前記医療用器具は内視鏡である請求項16〜19のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。
【請求項23】
前記医療用器具は医療用チューブである請求項16〜19のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。
【請求項24】
前記医療用器具は医療用ケーブルである請求項16〜19のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。
【請求項25】
前記医療用器具は鉗子である請求項16〜19のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。
【請求項26】
前記医療用器具は医療用鋏である請求項16〜19のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。
【請求項27】
前記医療用器具は医療用刀である請求項16〜19のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。
【請求項28】
前記進入部は永久磁石を備えている請求項16〜27のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。
【請求項29】
前記振動子は、前記進入部に複数又はコイル状に設けられている請求項16〜27のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。
【請求項30】
前記進入部又は振動子は、その延びる方向に関して非対称な外形形状を備える請求項16〜27のいずれか1項記載の医療用器具振動システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−125193(P2007−125193A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−320383(P2005−320383)
【出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【出願人】(590001452)国立がんセンター総長 (80)
【出願人】(502336117)株式会社玉川製作所 (10)
【Fターム(参考)】