説明

半導体装置及びこの半導体装置を用いた電子回路装置

【課題】空所を間にして並ぶように設けられた2つの樹脂モールド部内に半導体素子を埋設した構造の半導体装置をケース内に収容してケース内に樹脂を注型した際に、注型樹脂中に空洞部が形成されるのを防ぐこと。
【解決手段】空所2を間にして並設されて連結部6により連結された樹脂モールド部4及び5内に半導体素子を埋設し、両樹脂モールド部内の回路につながるリード端子Lを空所2内を通して外部に導出した半導体装置10の連結部6の箇所に、連結部6の両側の空間を相互に連通させる連通路13を設け、半導体装置10をプリント基板15とともにケース11内に収容して、ケース11内に樹脂16を注型した際に、樹脂16が連通路13を通して空所2内に流入するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子を絶縁樹脂からなるパッケージ内に埋設してなる半導体装置、及びこの半導体装置を用いた電子回路装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を絶縁樹脂からなるパッケージ内に埋設した半導体装置として、特許文献1に示されているものがある。この半導体装置においては、空所を間にして同一平面上に並ぶように設けられて内部に半導体素子を埋設した板状の第1及び第2の樹脂モールド部と、第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向とに対して直角な方向に相対する前記空所の両端側で第1及び第2の樹脂モールド部間を連結する2つの連結部とによりパッケージが構成されおり、第1及び第2の樹脂モールド部内の回路からそれぞれ前記空所内に引き出されたリード端子群が、該空所内を通して第1及び第2の樹脂モールド部の厚み方向に沿って外部に導出されている。
【0003】
一般に用いられている半導体装置においては、半導体装置を構成する半導体素子などの部品を1つの樹脂モールド部からなるパッケージ内に埋設して、パッケージの幅方向の一端側からリード端子群を導出するか、またはパッケージの幅方向の両端からそれぞリード端子群を導出している。
【0004】
パッケージの幅方向の一端側にリード端子群を配置した半導体装置は、該半導体装置よりも小形のプリント基板に実装した際に、パッケージがプリント基板から片側に張り出した状態になるため、プリント基板にバランス良く取りつけることができないという問題を有している。またパッケージの幅方向の両側にリード端子群を導出した半導体装置は、パッケージよりも小形のプリント基板に実装することができないという問題を有している。
【0005】
これに対し、特許文献1に示されたように構成した場合には、リード端子群がパッケージの幅方向の中間部から引き出されるため、半導体装置をプリント基板の片側に偏らせることなく、バランスよく取り付けることができ、パッケージより小形のプリント基板にも、バランス良く取りつけることができる。
【特許文献1】特開平1−238152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
半導体装置を用いる電子回路装置においては、装置に耐候性を持たせるために、半導体装置につながる外部回路を構成するプリント基板に半導体装置のリード端子を半田付けした後、半導体装置とプリント基板とを共通のケース内に埋設して、該ケース内に絶縁樹脂を充填することがよく行われる。このような構成をとる場合、半導体装置は通常ケースの底部に接着され、該半導体装置のパッケージの上にプリント基板が配置されて、半導体装置から引き出されたリード端子群がプリント基板の導体パターンに半田付けされる。
【0007】
特許文献1に示されたように、空所を間にして同一平面上に並ぶように設けられた第1及び第2の樹脂モールド部内に半導体素子を埋設した構成を有する半導体装置のパッケージ上にプリント基板を配置して、半導体装置のリード端子をプリント基板に半田付けした後、半導体装置をプリント基板とともにケース内に埋設して、ケース内に絶縁樹脂を充填する構成をとった場合には、第1の樹脂モールド部と第2の樹脂モールド部との間の空所がプリント基板とケースの底部とにより塞がれるため、ケース内に樹脂を注入した際に、注入した樹脂が第1の樹脂モールド部と第2の樹脂モールド部との間の空所内に流れ込まず、空所内が空洞となった状態でケース内に樹脂が充填されることがあった。
【0008】
樹脂モールド部内に空洞が形成されていると、半導体装置の発熱及び冷却に伴う冷熱サイクルにより、空洞内の空気が膨張及び収縮を繰り返したときに、半導体装置の構成要素(基板や半導体素子等)に亀裂が入るおそれがあった。
【0009】
本発明の目的は、空所を間にして同一平面上に並ぶように設けられた第1及び第2の樹脂モールド部内に半導体素子を埋設して、両樹脂モールド部間の空所内を通してリード端子を導出した構成を有する半導体装置において、プリント基板とともにケース内に埋設されて該ケース内に充填された樹脂中に埋設された際に、第1及び第2の樹脂モールド部の間の空所内に空洞が形成されるおそれを無くすことができるようにした半導体装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、空所を間にして同一平面上に並ぶように設けられた第1及び第2の樹脂モールド部内に半導体素子を埋設して、両樹脂モールド部間の空所内を通してリード端子を導出した構成を有する半導体装置をプリント基板とともにケース内に埋設して、該ケース内に樹脂を充填した構成を有する電子回路装置において、ケース内に充填した樹脂中に空洞が形成されるおそれを無くし、冷熱サイクルにより半導体装置及びプリント基板に無理な力が加わって半導体装置及びプリント基板が破損するおそれを無くすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、空所を間にして同一平面上に並ぶように設けられて内部に半導体素子を埋設した板状の第1及び第2の樹脂モールド部と、第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向とに対して直角な方向に間隔を隔てた箇所に設けられて、第1及び第2の樹脂モールド部間を連結する少なくとも2つの連結部とを有するパッケージと、第1及び第2の樹脂モールド部内の回路からそれぞれ引き出されて空所内を通して第1及び第2の樹脂モールド部の厚み方向に沿って外部に導出されたリード端子群とを備えた半導体装置を対象とする。
【0012】
本発明においては、第1及び第2の樹脂モールド部を連結している各連結部を間にして第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路が、各連結部の箇所に形成されている。
【0013】
上記のように、第1及び第2の樹脂モールド部を連結している各連結部を間にして第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路を、各連結部の箇所に設けておくと、半導体装置をプリント基板とともにケース内に埋設して該ケース内に樹脂を充填した際に、第1及び第2の樹脂モールド部の間の空所内にも樹脂を流入させることができるため、ケース内に充填した樹脂中に空洞が形成されるおそれを無くすことができる。
【0014】
本発明の好ましい態様では、第1及び第2の樹脂モールド部を連結している各連結部の少なくとも一部が、第1及び第2の樹脂モールド部の板厚よりも薄い厚みを有するように形成されて、各連結部を間にして第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路が、各連結部の箇所に形成されている。
【0015】
本発明の他の好ましい態様では、第1及び第2の樹脂モールド部を連結している各連結部を前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に貫通した孔部が設けられて、該孔部により、各連結部を間にして第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路が形成されている。
【0016】
本発明はまた、空所を間にして同一平面上に並ぶように設けられて内部に半導体素子を埋設した板状の第1及び第2の樹脂モールド部と、前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向とに対して直角な方向に間隔を隔てた箇所に設けられて、前記第1及び第2の樹脂モールド部間を連結する少なくとも2つの連結部とを有するパッケージと、前記第1及び第2の樹脂モールド部内の回路からそれぞれ引き出されて前記空所内を通して前記第1及び第2の樹脂モールド部の厚み方向に沿って外部に導出されたリード端子群とを備えた半導体装置がケース内に配置されて、前記第1及び第2の樹脂モールド部の一面が前記ケースの底部に接着されるとともに、前記空所を覆うように前記第1及び第2の樹脂モールド部の他面の上にプリント基板が配置されて、該プリント基板に前記リード端子群が半田付けされ、前記ケース内に絶縁樹脂が充填されてなる電子回路装置を対象とする。
【0017】
本発明においては、第1及び第2の樹脂モールド部を連結している各連結部を間にして第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路が、各連結部の箇所に形成され、ケース内に充填された樹脂が上記連通路を通して第1の樹脂モールド部と第2の樹脂モールド部との間の空所内にも充填されている。
【0018】
このように構成すると、半導体装置をプリント基板とともにケース内に収容して該ケース内に樹脂を充填する構成をとる場合に、半導体装置のパッケージの第1及び第2の樹脂モールド部の間の空所に樹脂を流入させることができるため、ケース内に充填された樹脂中に空洞が形成されるおそれを無くし、冷熱サイクルにより樹脂中の半導体装置やプリント基板に無理な力が加わって、半導体装置のパッケージやプリント基板に亀裂が生じるのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、半導体装置のパッケージを構成する第1の樹脂モールド部と第2の樹脂モールド部との間の空所を、第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向とに対して直角な方向に開口させる開口部を第1の樹脂モールド部と第2の樹脂モールド部との間に設けたので、半導体装置をプリント基板とともにケース内に埋設して該ケース内に樹脂を充填した際に、第1及び第2の樹脂モールド部の間の空所内にも樹脂を流入させて、ケース内に充填した樹脂中に空洞が形成されるおそれを無くすことができ、冷熱サイクルにより樹脂中の半導体装置やプリント基板に無理な力が加わって、半導体装置のパッケージやプリント基板に亀裂が生じるのを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。図1及び図2は本発明の第1の実施形態を示したもので、図1(A)及び(B)はそれぞれ本発明に係わる半導体装置の構成例を示した正面図及び右側面図である。また図2は図1に示した半導体装置をプリント基板とともにケース内に収容することにより構成した電子回路装置の断面図である。
【0021】
図1において、1はパッケージで、このパッケージは、空所2を間にして同一平面上に並ぶように設けられて内部に半導体素子3を埋設した板状の第1及び第2の樹脂モールド部4及び5と、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向とに対して直角な方向に間隔を隔てた箇所に設けられて、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5間を連結する1対の端部連結部6,6と、中間連結部7,7とを有している。これらの連結部のうち、端部連結部6,6は、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向とに対して直角な方向に相対する空所2の両端にそれぞれ配置され、中間連結部7は連結部6,6よりも内側に寄った位置に配置されている。
【0022】
図示の半導体素子3は、ダイオードやMOSFETなどのチップ状の電力用半導体素子で、その一面に設けられた電極部がアイランド部8aとアウタリード部8bとを有するリードフレーム8の各アイランド部8aに半田付けされている。リードフレームは複数(図示の例では3つ)のアイランド部を有していて、各アイランド部に1以上の半導体素子が半田付けされ、各アイランド部に半田付けされた半導体素子の他面に設けられた電極部が各アイランド部に対応して設けられたアウタリード部8b,8b,…にボンディングワイヤ9を介して接続されている。アウタリード部8b,8b,…は、必要に応じてリードフレームから切り離されて、アイランド部8aの板面と直交する方向の片側に直角に折り曲げられ、半導体素子が取り付けられたリードフレームのアイランド部8aと、アウタリード部8b,8b,…の基部とが樹脂モールド部4及び5内に埋設されている。第1及び第2の樹脂モールド部4及び5は厚みが等しい板状に形成されていて、それぞれの一面4a,5a(パッケージの一面)及び他面4b,5b(パッケージの他面)がそれぞれ同一の平面上に位置している。
【0023】
アウタリード部8b,8b,…の第1及び第2の樹脂モールド部4及び5内に埋設されていない部分は空所2内に引き出され、アウタリード部8b,8b,…の直角に折り曲げられた部分が、第1及び第2の樹脂モールド部内の回路につながるリード端子群L,L,…として、空所2内から第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の厚み方向に沿って、パッケージ1の同じ側(他面側)導出されている。
【0024】
なお図1において、O1−O1,O2−O2及びO3−O3は、樹脂モールド部4及び5内にそれぞれ埋設されたリードフレームの3つのアイランド部の中心を示している。この例では、三相交流を整流する整流回路や、三相Hブリッジ形のインバータ回路等を構成する半導体素子が、樹脂モールド部4内に埋設されたリードフレームの3つのアイランド部及び樹脂モールド部5内に埋設されたリードフレームの3つのアイランド部に適宜に(発熱量が偏らないように考慮されて)振り分けられて取りつけられている。
【0025】
本実施形態では、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の間の空所2の両端側で両樹脂モールド部を連結する端部連結部6,6の全体が、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の厚みよりも薄い厚みを有するように形成されることにより、各連結部6を間にして第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の並設方向と両樹脂モールド部4,5の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部6の両側の空間を相互に連通させる連通路13が、各連結部6の箇所に形成されている。
【0026】
また中間連結部7,7も、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の板厚よりも薄い厚みを有するように形成され、これにより、各連結部7を間にして第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の並設方向と両樹脂モールド部4,5の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部7の両側の空間を相互に連通させる連通路14が、各連結部7の箇所に形成されている。
【0027】
上記パッケージ1と、該パッケージの樹脂モールド部内に埋設された半導体素子及びリードフレーム8とにより半導体装置10が構成されている。この半導体装置を用いて電子回路装置を構成する場合には、図2に示すように、半導体装置10を箱形の金属ケース11内に収容し、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の一面4a及び5aを(パッケージの一面を)ケース11の底部11aに接着剤12により接合する。また空所2を覆うように第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の他面4b及び5bの上に(パッケージの他面の上に)プリント基板15を配置して、該プリント基板15にリード端子群L,L,…を半田付けする。プリント基板15には、半導体装置10につながる外部回路を構成する電子部品(図示せず。)が実装されている。このようにして半導体装置10をプリント基板15と共にケース11内に収容した後、ケース11内にエポキシ樹脂などの絶縁樹脂16を注型して、半導体装置10とプリント基板15とを樹脂16内に埋設する。
【0028】
本発明においては、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の間を連結している各連結部6,7の箇所に、各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路13及び14を設けたため、ケース11内に樹脂を注型した際に、樹脂を空所2内に容易に流入させることができる。従って、ケース内に充填した樹脂中に空洞が形成されるおそれを無くすことができる。
【0029】
上記の実施形態では、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の間を連結するために、空所2の両端側にそれぞれ連結部6,6を設けるとともに、空所2の両端よりも内側に寄った位置にも連結部7,7を設けているが、両樹脂モールド部間を連結する連結部の設け方は上記の例に限定されない。例えば、上記の実施形態において、連結部6,6及び7,7のいずか一方のみを設けるようにしても良い。
【0030】
上記の実施形態では、第1及び第2の樹脂モールド部4,5間を連結する連結部6,6及び7,7の厚みを樹脂モールド部4,5の板厚よりも小さくすることにより、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5を連結している各連結部を間にして第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路を各連結部の箇所に形成するようにしたが、各連結部の一部の厚みのみを樹脂モールド部4,5の板厚よりも薄くすることにより、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に各連結部を貫通した溝部を各連結部6,7に形成して、この溝部の内側に、各連結部の両側の空間を連通させる連通路を形成するようにしても良い。
【0031】
また、図3に示したように、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に連結部6,6を貫通させて孔部17を形成し、連結部7,7にも同様の孔部または溝部を形成するか、または連結部7,7の厚みを第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の板厚よりも薄くすることにより、第1及び第2の樹脂モールド部4及び5を連結している各連結部を間にして第1及び第2の樹脂モールド部4及び5の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路を各連結部の箇所に形成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】(A)及び(B)はそれぞれ本発明に係わる半導体装置の構成例を示した正面図及び右側面図である。
【図2】図1に示した半導体装置をプリント基板とともにケース内に収容することにより構成した電子回路装置の断面図である。
【図3】図1に示した半導体装置をプリント基板とともにケース内に収容することにより構成した電子回路装置の他の例を示した断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 パッケージ
2 空所
3 半導体素子
4 第1の樹脂モールド部
5 第2の樹脂モールド部
6 連結部
7 連結部
L リード端子
13 連通路
14 連通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空所を間にして同一平面上に並ぶように設けられて内部に半導体素子を埋設した板状の第1及び第2の樹脂モールド部と、前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向とに対して直角な方向に間隔を隔てた箇所に設けられて、前記第1及び第2の樹脂モールド部間を連結する少なくとも2つの連結部とを有するパッケージと、前記第1及び第2の樹脂モールド部内の回路からそれぞれ引き出されて前記空所内を通して前記第1及び第2の樹脂モールド部の厚み方向に沿って外部に導出されたリード端子群とを備えた半導体装置において、
前記第1及び第2の樹脂モールド部を連結している各連結部を間にして前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路が、各連結部の箇所に形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
空所を間にして同一平面上に並ぶように設けられて内部に半導体素子を埋設した板状の第1及び第2の樹脂モールド部と、前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向とに対して直角な方向に間隔を隔てた箇所に設けられて、前記第1及び第2の樹脂モールド部間を連結する少なくとも2つの連結部とを有するパッケージと、前記第1及び第2の樹脂モールド部内の回路からそれぞれ引き出されて前記空所内を通して前記第1及び第2の樹脂モールド部の厚み方向に沿って外部に導出されたリード端子群とを備えた半導体装置において、
前記第1及び第2の樹脂モールド部を連結している各連結部の少なくとも一部が、前記第1及び第2の樹脂モールド部の板厚よりも薄い厚みを有するように形成されて、前記各連結部を間にして前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路が、各連結部の箇所に形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
空所を間にして同一平面上に並ぶように設けられて内部に半導体素子を埋設した板状の第1及び第2の樹脂モールド部と、前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向とに対して直角な方向に間隔を隔てた箇所に設けられて、前記第1及び第2の樹脂モールド部間を連結する少なくとも2つの連結部とを有するパッケージと、前記第1及び第2の樹脂モールド部内の回路からそれぞれ引き出されて前記空所内を通して前記第1及び第2の樹脂モールド部の厚み方向に沿って外部に導出されたリード端子群とを備えた半導体装置において、
前記第1及び第2の樹脂モールド部を連結している各連結部を、前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に貫通した孔部が設けられて、該孔部により、前記各連結部を間にして前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路が形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
空所を間にして同一平面上に並ぶように設けられて内部に半導体素子を埋設した板状の第1及び第2の樹脂モールド部と、前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向とに対して直角な方向に間隔を隔てた箇所に設けられて、前記第1及び第2の樹脂モールド部間を連結する少なくとも2つの連結部とを有するパッケージと、前記第1及び第2の樹脂モールド部内の回路からそれぞれ引き出されて前記空所内を通して前記第1及び第2の樹脂モールド部の厚み方向に沿って外部に導出されたリード端子群とを備えた半導体装置がケース内に配置されて、前記第1及び第2の樹脂モールド部の一面が前記ケースの底部に接着されるとともに、前記空所を覆うように前記第1及び第2の樹脂モールド部の他面の上にプリント基板が配置されて、該プリント基板に前記リード端子群が半田付けされ、前記ケース内に絶縁樹脂が充填されてなる電子回路装置において、
前記第1及び第2の樹脂モールド部を連結している各連結部を間にして前記第1及び第2の樹脂モールド部の並設方向と両樹脂モールド部の板厚方向との双方に対して直角な方向に隣接する各連結部の両側の空間を相互に連通させる連通路が、各連結部の箇所に形成され、
前記ケース内に充填された樹脂が前記連通路を通して前記第1の樹脂モールド部と第2の樹脂モールド部との間の空所内にも充填されていることを特徴とする電子回路装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−71966(P2008−71966A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−249853(P2006−249853)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(000001340)国産電機株式会社 (191)
【Fターム(参考)】