半導体電力変換装置のブロワーダクト
【課題】上部ダクトに下部ダクトを取り付ける構成のブロワーダクトは、上部ダクトへの下部ダクトの取付け、取外しが面倒であった。
【解決手段】ブロワーダクト1は、上部ダクト2と、下部ダクト3と、上部ダクトに下部ダクトをスライド可能かつ着脱自在に組み付けるスライドガイドレール部4を備え、該レール部は、上部ダクトの下部に設けられたガイド本体部5,6と、下部ダクトに設けられた左右一対の翼部7,8とで構成されている。ガイド本体部は、前後一対の第1,第2の下部ダクト支持片9,10を備え、下部ダクトの翼部は、下部ダクト固定位置において第1,第2の下部ダクト支持片上に係合し、下部ダクト取外し位置において第1,第2の下部ダクト支持片との係合を解除されて上部ダクトの下面からの下部ダクトの離脱を許容する第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12を備えている。
【解決手段】ブロワーダクト1は、上部ダクト2と、下部ダクト3と、上部ダクトに下部ダクトをスライド可能かつ着脱自在に組み付けるスライドガイドレール部4を備え、該レール部は、上部ダクトの下部に設けられたガイド本体部5,6と、下部ダクトに設けられた左右一対の翼部7,8とで構成されている。ガイド本体部は、前後一対の第1,第2の下部ダクト支持片9,10を備え、下部ダクトの翼部は、下部ダクト固定位置において第1,第2の下部ダクト支持片上に係合し、下部ダクト取外し位置において第1,第2の下部ダクト支持片との係合を解除されて上部ダクトの下面からの下部ダクトの離脱を許容する第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体電力変換装置において、ブロワーで筐体内に導入した冷却風を半導体素子に導くためのブロワーダクトに関し、特に、ブロワーダクトを上部ダクトと下部ダクトとで構成し、上部ダクトに下部ダクトを着脱かつスライド可能に取り付けたものである。
【背景技術】
【0002】
半導体電力変換装置のブロワーダクトとして、図9に示すように半導体電力変換装置の筐体101の内気102等を吸い込み冷却風103を吐き出すブロワー104と、半導体スイッチング素子(図示省略)に向けて風向をガイドする下部ダクト105と上部ダクト106からなるブロワーダクト107が知られている。
【0003】
上記ブロワーダクト107において、上部ダクト106に下部ダクト105を取り付ける方法として、以下の2つの方法が知られている。
【0004】
その1は、図10に示すように、下部ダクト105の筐体101への挿入方向の前後、左右の端部にネジ受け片108,109,110,111を設け、これらネジ受け片108,109,110,111を上部ダクト106の底面にネジ112で取り付けるネジ止め方式である。
【0005】
その2は、図11に示すように、上部ダクト106にスライドガイドレール部113を設け、該スライドガイドレール部113に下部ダクト105を着脱かつスライド可能に取り付けて、下部ダクト105を筐体101の開口部101aから引き出すスライド方式である。(従来例として適当な特許文献は発見できなかったが、上記スライド方式に類似するものとして例えば、特許文献1,2がある)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−41309号公報
【特許文献2】特開平8−9522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記ネジ止め方式と、スライド方式には、それぞれ次に述べるような利点と問題点があった。
(1)ネジ止め方式は、上述したように、下部ダクト105にネジ受け片108,109,110,111を設け、これらネジ受け片108,109,110,111をネジ112で上部ダクト106の底面に取り付けるので、構造が簡単でコストを安く製造することができるという利点がある反面、ネジ止め作業、特に、筐体101への挿入方向の前端側のネジ受け片108等をネジ止めする作業は、手を筐体101の奥まで差し込んで行なわなければならないために、その作業が面倒で作業能率が悪いという問題点がある。
(2)スライド方式は、下部ダクト105を上部ダクト106に設けたスライドガイドレール部113にスライド可能に係合させて上部ダクト106に下部ダクト105を組み付けるので、下部ダクト105の組み付け作業そのものは、ネジ止め方式に較べて容易に行うことができるという利点がある反面、スライドガイドレール部113を必要とするために部品点数が増えるとともに、スライドガイドレール部113を上部ダクト106に取り付ける作業が必要となるためにコスト高になるという問題点がある。
【0008】
図12に示すように下部ダクト105とその呼気部105aに取り付けたファン104からなる外部で部分組立可能なブロワー及びブロワーダクト120を図9に示す筐体101の開口部101aから筐体正面方向に真っ直ぐに引き出すためには、図9に示すように、外部で部分組立可能なブロワー及びブロワーダクト120の幅W1を、筐体101の内幅W2よりも狭くしなければならず、外部で部分組立可能なブロワー及びブロワーダクト120の幅W1が制約を受けるという問題点がある。
【0009】
また、図13に示すように、筐体101の内部において、スライドガイドレール部113から下部ダクト105を取り外すためには、筐体101の奥行き寸法Dを大きくしなければならず、半導体電力変換装置が大型になってしまうという問題点があった。
【0010】
本発明は、筐体内でスライドガイドレール部から下部ダクトを取り外すことが可能な上記ネジ止め方式とスライド方式の利点を併せ持つブロワーダクトを提供することを目的になされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明のブロワーダクトは、ブロワーで筐体内に導入した冷却風を半導体素子に導く半導体電力変換装置のブロワーダクトであって、該ブロワーダクトは、上部ダクトと、下部ダクトと、上部ダクトの下面に下部ダクトを着脱かつスライド可能に組み付けるスライドガイドレール部を備え、上記スライドガイドレール部は、上部ダクトの下部で、かつ筐体への挿入方向に平行な左右側部に設けられていて上部ダクトの下面との間で下部ダクトをスライド可能に支持するガイド本体部と、下部ダクトの左右側部に設けられていて上部ダクトの下面と下部ダクト支持片の間にスライド可能に挿入される左右の翼部とを備え、上記ガイド本体部は、前後方向に所定の間隙をもって設けられた前後一対の第1,第2の下部ダクト支持片を備え、上記翼部は、下部ダクト固定位置においては、第1,第2の下部ダクト支持片上に係合して下部ダクトを支持し、下部ダクト取外し位置においては、第1,第2の下部ダクト支持片との係合が外れて上部ダクトからの下部ダクトの取外しを可能にする第1,第2の下部ダクト支持片係合部を備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1記載の半導体電力変換装置のブロワーダクトにおいて、上記翼部は、第1の下部ダクト支持片係合部と第2の下部ダクト支持片係合部の間に、上記第2の下部ダクト支持片を挿入可能な開口部を備え、該開口部に上記第2の下部ダクト支持片を位置させることにより、第1,第2の下部ダクト支持片と第1,第2の下部ダクト支持片係合部を互いが係合しない状態(非係合状態)に位置合わせ可能にしたことを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は2の何れかに記載の半導体電力変換装置のブロワーダクトにおいて、上記第1の下部ダクト支持片は、上記第2の下部ダクト支持片よりも前後方向に長く形成されていて、その内側面は、上記第2の下部ダクト支持片に近づくに従って幅狭になる傾斜面に形成されているとともに、上記第1の下部ダクト支持片に係合する第1の下部ダクト支持片係合部は、上記第2の下部ダクト支持片係合部よりも前後方向に長く形成されていて、その内側面は、上記第2の下部ダクト支持片係合部に近づくに従って幅広になって、上記第1の下部ダクト支持片の傾斜面に対して平行する傾斜面に形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の半導体電力変換装置のブロワーダクトにおいて、上記下部ダクトは、筐体への挿入方向の後端側に下部ダクトを上部ダクトの下面にネジ止めするネジ受け片を備えていることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の半導体電力変換装置のブロワーダクトにおいて、第1,第2の下部ダクト支持片は、上部ダクトの一部を切り起こすことにより形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
(1)請求項1のブロワーダクトは、上部ダクトの第1,第2の下部ダクト支持片上に、下部ダクトの第1,第2の下部ダクト支持片係合部を係合させることによって下部ダクトを4箇所で支持して、上部ダクトに取り付けることができる。また、第1,第2の下部ダクト支持片と第1,第2の下部ダクト支持片係合部の係合を外すことにより上部ダクトから下部ダクトを取り外すことができる。
(2)請求項2のブロワーダクトは、下部ダクトの第1,第2の下部ダクト支持片係合部の間に設けた開口部に、上部ダクトの第2の下部ダクト支持片の位置を合わせて、下部ダクトを押し上げることにより、下部ダクトを上部ダクトの下面に重ね合わせる。そして、下部ダクトを、上部ダクトの下面に沿って下部ダクトを筐体の奥端側にスライドさせることにより、第1,第2の下部ダクト支持片係合部を、第1,第2の下部ダクト支持片上に係合させることができる。
(3)請求項3のブロワーダクトは、上記第1の下部ダクト支持片の内側面を、上記第2の下部ダクト支持片に近づくに従って幅狭になる傾斜面に形成するとともに、上記第1の下部ダクト支持片に係合する第1の下部ダクト支持片係合部の内側面を、上記第2の下部ダクト支持片係合部に近づくに従って幅広になって、上記第1の下部ダクト支持片の傾斜面に対して平行する傾斜面に形成したので、下部ダクトを下部ダクト取外し位置から下部ダクト固定位置にスライドさせたときに、下部ダクトのスライド量よりも、第1の下部ダクト支持片と第1の下部ダクト支持片係合部の重なり合う領域を長くし、これによって下部ダクトの奥端側を確実に支持することができる。
(4)請求項3のブロワーダクトは、下部ダクトは筐体への挿入方向の後端側に下部ダクトを上部ダクトにネジ止めするネジ受け片を設けたので、ネジ受け片は、筐体の開口部に臨んで位置するので、開口部からネジ受け片のネジ止め作業を容易に行うことができる。(従来例のように、筐体の奥まで手を差し入れてネジ止め作業をする必要が不要になる)
(5)請求項4のブロワーダクトは、上部ダクトの一部を切り起こすことにより、第1,第2の下部ダクト支持片を上部ダクトと一体に容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】要部の斜視図。
【図2】要部の正面図。
【図3】図2のC−C断面図。
【図4】図2のD−D断面図。
【図5】上部ダクトと下部ダクトを結合したブロワーダクトの斜視図。
【図6】上部ダクトと下部ダクトを分離したブロワーダクトの斜視図。
【図7】下部ダクトを固定位置にスライドさせた状態を示す底面図。
【図8】下部ダクトを取り外し位置にスライドさせた状態を示す底面図。
【図9】半導体電力変換装置のブロワーの使用状態を示す正面図。
【図10】ネジ止め方式に使用する下部ダクトの一例を示す斜視図。
【図11】スライド方式を示す側面図。
【図12】外部で部分組立可能なブロワー及びブロワーダクトの斜視図。
【図13】スライド方式の問題点を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は半導体電力変換装置のブロワーダクトの使用状態を示す斜視図、図2は正面図、図3は図2のC−C断面図、図4は図2のD−D断面図である。各図において実線は上部ダクトと下部ダクトを結合した状態を示し、鎖線は上部ダクトから下部ダクトを取り外した状態を示す。
【0019】
図1〜図4に示すように、ブロワーダクト1は、上部ダクト2と、下部ダクト3と、上部ダクト2の下面に下部ダクト3を着脱かつスライド可能に組み付けるスライドガイドレール部4を備えている。下部ダクト3の下部にはブロワー3aが設けられている。
【0020】
図5に示すように、スライドガイドレール部4は、上部ダクト2の下面側に設けられていて該下面との間で下部ダクト3をスライド可能に支持する左右一対のガイド本体部5,6と、下部ダクト3に設けられていて上部ダクト2の下面2aとガイド本体部5,6の間にスライド可能に挿入される左右一対の翼部7,8とを備えている。
【0021】
左右一対のガイド本体部5,6は、前後方向に所定の間隙をもって設けられた前後一対の第1,第2の下部ダクト支持片9,10を備えている。
【0022】
図6に示すように、第1の下部ダクト支持片9は、第2の下部ダクト支持片10よりも前後方向に長く形成されている。第1の下部ダクト支持片9の内側面9aは、第2の下部ダクト支持片10に近づくにしたがって幅狭になる傾斜面に形成されている。
【0023】
上記翼部7,8は、下部ダクト固定位置において第1,第2の下部ダクト支持片9,10上に係合する第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12を備えている。
【0024】
上記第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12の間には、上記第2の下部ダクト支持片10を挿入する開口部13が設けられている。
【0025】
第1の下部ダクト支持片係合部11は、上記第1の下部ダクト支持片9と同様に、第2の下部ダクト支持片係合部12よりも前後方向に長く形成されている。
【0026】
第1の下部ダクト支持片係合部11の内側面11aは、上記第1の下部ダクト支持片9の内側面9aに対して平行状態になるように、第2の下部ダクト支持片係合部12に近づくにしたがって幅広になる傾斜面に形成されている。
【0027】
図5及び図7に示すように、上部ダクト2への下部ダクト3の固定位置においては、上記第1,第2の下部ダクト支持片9,10上に、上記第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12が係合して、下部ダクト3は、上部ダクト2に4箇所で支持された状態になる。特に、第1の下部ダクト支持片9と第1の下部ダクト支持片係合部11の重なり合う領域の長さL1は、第2の下部ダクト支持片10と第2の下部ダクト支持片係合部12の重なり合う領域の長さL2に較べて長くなるので、下部ダクト3の奥端側を、長い領域で広範囲に確実に支持することができる。
【0028】
図5及び図7に示す下部ダクト3の固定位置から、下部ダクト3を筐体101の開口部101aに向けて矢印A方向にスライドさせて、図8に示すように、上記開口部13の位置と、上記第2の下部ダクト支持片10の位置を合致させると、上記第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12と、上記第1,第2の下部ダクト支持片9,10の係合が解除されて、下部ダクト3は、上部ダクト2から取外し可能になる。
【0029】
図6に示すように、上部ダクト2は、所定の形状に打ち抜いた金属板を折り曲げることにより形成されていて、ネジ孔14を利用してネジにより筐体1に取り付けられる。
【0030】
第1,第2の下部ダクト支持片9,10は、上部ダクト2の一部を切り起こすことにより形成されていて、上部ダクト2の底面板2aとの間に、下部ダクト3の第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12を挿入する段差部15が形成されている。
【0031】
また、下部ダクト3は、筐体101への挿入方向の後端側(筐体101の開口部101aに臨む側)に、下部ダクト3を上部ダクト2の下面にネジ止めするネジ受け片16を備えている。
【0032】
下部ダクト3は、金属板により形成されていて、略V字状の底面3a,3bを備えていて、一方の底面3bに設けた開口部3cにより斜め下方からの冷却風を上方の上部ダクト2に送り込むようになっている。
【0033】
次に、上記ブロワーダクト1の使用方法について説明する。先ず、上部ダクト2を筐体101内に挿入してネジ等で固定する。次に、下部ダクト3を筐体101内に挿入して、上部ダクト2の下部に沿わせた状態にする。
【0034】
そして、図8に示すように、上記開口部13の位置と上記第2の下部ダクト支持片10の位置を合致させて下部ダクト3を押し上げると上記第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12の上面が上部ダクト2の底面板2aに当接し、第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12は、上記段差部15に挿入可能な状態になる。
【0035】
そこで、下部ダクト3を、下部ダクト固定位置に向けて筐体101の奥端側(図8の矢印B方向)にスライドさせると、図7に示すように、下部ダクト3の第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12が、上部ダクト2の左右側部の第1,第2の下部ダクト支持片9,10上に係合して、下部ダクト3は、上部ダクト2に4箇所で支持された状態になる。このとき、第1の下部ダクト支持片9の内側面9aと第1の下部ダクト支持片係合部11の内側面11aを傾斜面に形成したので、下部ダクト3のスライド量に比較して、第1の下部ダクト支持片9と第1の下部ダクト支持片係合部11の重なり量を大にすることができる。
【0036】
次に、筐体101の開口部101a側に臨んでいる下部ダクト3のネジ受け片16を上部ダクト2の下面にネジ止めすることにより、下部ダクト3は、固定位置に位置決め固定される。
【0037】
なお、上部ダクト2から下部ダクト3を取外すのには、上記取付作業とは逆の手順で行われる。即ち、先ず、ネジ受け片16のネジを外し、下部ダクト3を筐体101の開口部101a側(図7の矢印A方向)にスライドさせ、図8に示すように、上記開口部13の位置を上記第2の下部ダクト支持片10の位置を合致させた状態にすると、下部ダクト3の第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12と、上部ダクト2の第1,第2の下部ダクト支持片9,10の係合が解除され、下部ダクト3は、上部ダクト2から取外し可能になる。
【符号の説明】
【0038】
1…ブロワーダクト
2…上部ダクト
3…下部ダクト
4…スライドガイドレール部
5,6…左右一対のガイド本体部5,6
7,8…左右一対の翼部
9…第1の下部ダクト支持片
10…第2の下部ダクト支持片
11…第1の下部ダクト支持片係合部
12…第3の下部ダクト支持片係合部
13…開口部
14…ネジ孔
15…段差部
16…ネジ受け片
101…筐体
101a…開口部
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体電力変換装置において、ブロワーで筐体内に導入した冷却風を半導体素子に導くためのブロワーダクトに関し、特に、ブロワーダクトを上部ダクトと下部ダクトとで構成し、上部ダクトに下部ダクトを着脱かつスライド可能に取り付けたものである。
【背景技術】
【0002】
半導体電力変換装置のブロワーダクトとして、図9に示すように半導体電力変換装置の筐体101の内気102等を吸い込み冷却風103を吐き出すブロワー104と、半導体スイッチング素子(図示省略)に向けて風向をガイドする下部ダクト105と上部ダクト106からなるブロワーダクト107が知られている。
【0003】
上記ブロワーダクト107において、上部ダクト106に下部ダクト105を取り付ける方法として、以下の2つの方法が知られている。
【0004】
その1は、図10に示すように、下部ダクト105の筐体101への挿入方向の前後、左右の端部にネジ受け片108,109,110,111を設け、これらネジ受け片108,109,110,111を上部ダクト106の底面にネジ112で取り付けるネジ止め方式である。
【0005】
その2は、図11に示すように、上部ダクト106にスライドガイドレール部113を設け、該スライドガイドレール部113に下部ダクト105を着脱かつスライド可能に取り付けて、下部ダクト105を筐体101の開口部101aから引き出すスライド方式である。(従来例として適当な特許文献は発見できなかったが、上記スライド方式に類似するものとして例えば、特許文献1,2がある)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−41309号公報
【特許文献2】特開平8−9522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記ネジ止め方式と、スライド方式には、それぞれ次に述べるような利点と問題点があった。
(1)ネジ止め方式は、上述したように、下部ダクト105にネジ受け片108,109,110,111を設け、これらネジ受け片108,109,110,111をネジ112で上部ダクト106の底面に取り付けるので、構造が簡単でコストを安く製造することができるという利点がある反面、ネジ止め作業、特に、筐体101への挿入方向の前端側のネジ受け片108等をネジ止めする作業は、手を筐体101の奥まで差し込んで行なわなければならないために、その作業が面倒で作業能率が悪いという問題点がある。
(2)スライド方式は、下部ダクト105を上部ダクト106に設けたスライドガイドレール部113にスライド可能に係合させて上部ダクト106に下部ダクト105を組み付けるので、下部ダクト105の組み付け作業そのものは、ネジ止め方式に較べて容易に行うことができるという利点がある反面、スライドガイドレール部113を必要とするために部品点数が増えるとともに、スライドガイドレール部113を上部ダクト106に取り付ける作業が必要となるためにコスト高になるという問題点がある。
【0008】
図12に示すように下部ダクト105とその呼気部105aに取り付けたファン104からなる外部で部分組立可能なブロワー及びブロワーダクト120を図9に示す筐体101の開口部101aから筐体正面方向に真っ直ぐに引き出すためには、図9に示すように、外部で部分組立可能なブロワー及びブロワーダクト120の幅W1を、筐体101の内幅W2よりも狭くしなければならず、外部で部分組立可能なブロワー及びブロワーダクト120の幅W1が制約を受けるという問題点がある。
【0009】
また、図13に示すように、筐体101の内部において、スライドガイドレール部113から下部ダクト105を取り外すためには、筐体101の奥行き寸法Dを大きくしなければならず、半導体電力変換装置が大型になってしまうという問題点があった。
【0010】
本発明は、筐体内でスライドガイドレール部から下部ダクトを取り外すことが可能な上記ネジ止め方式とスライド方式の利点を併せ持つブロワーダクトを提供することを目的になされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明のブロワーダクトは、ブロワーで筐体内に導入した冷却風を半導体素子に導く半導体電力変換装置のブロワーダクトであって、該ブロワーダクトは、上部ダクトと、下部ダクトと、上部ダクトの下面に下部ダクトを着脱かつスライド可能に組み付けるスライドガイドレール部を備え、上記スライドガイドレール部は、上部ダクトの下部で、かつ筐体への挿入方向に平行な左右側部に設けられていて上部ダクトの下面との間で下部ダクトをスライド可能に支持するガイド本体部と、下部ダクトの左右側部に設けられていて上部ダクトの下面と下部ダクト支持片の間にスライド可能に挿入される左右の翼部とを備え、上記ガイド本体部は、前後方向に所定の間隙をもって設けられた前後一対の第1,第2の下部ダクト支持片を備え、上記翼部は、下部ダクト固定位置においては、第1,第2の下部ダクト支持片上に係合して下部ダクトを支持し、下部ダクト取外し位置においては、第1,第2の下部ダクト支持片との係合が外れて上部ダクトからの下部ダクトの取外しを可能にする第1,第2の下部ダクト支持片係合部を備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1記載の半導体電力変換装置のブロワーダクトにおいて、上記翼部は、第1の下部ダクト支持片係合部と第2の下部ダクト支持片係合部の間に、上記第2の下部ダクト支持片を挿入可能な開口部を備え、該開口部に上記第2の下部ダクト支持片を位置させることにより、第1,第2の下部ダクト支持片と第1,第2の下部ダクト支持片係合部を互いが係合しない状態(非係合状態)に位置合わせ可能にしたことを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は2の何れかに記載の半導体電力変換装置のブロワーダクトにおいて、上記第1の下部ダクト支持片は、上記第2の下部ダクト支持片よりも前後方向に長く形成されていて、その内側面は、上記第2の下部ダクト支持片に近づくに従って幅狭になる傾斜面に形成されているとともに、上記第1の下部ダクト支持片に係合する第1の下部ダクト支持片係合部は、上記第2の下部ダクト支持片係合部よりも前後方向に長く形成されていて、その内側面は、上記第2の下部ダクト支持片係合部に近づくに従って幅広になって、上記第1の下部ダクト支持片の傾斜面に対して平行する傾斜面に形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の半導体電力変換装置のブロワーダクトにおいて、上記下部ダクトは、筐体への挿入方向の後端側に下部ダクトを上部ダクトの下面にネジ止めするネジ受け片を備えていることを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の半導体電力変換装置のブロワーダクトにおいて、第1,第2の下部ダクト支持片は、上部ダクトの一部を切り起こすことにより形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
(1)請求項1のブロワーダクトは、上部ダクトの第1,第2の下部ダクト支持片上に、下部ダクトの第1,第2の下部ダクト支持片係合部を係合させることによって下部ダクトを4箇所で支持して、上部ダクトに取り付けることができる。また、第1,第2の下部ダクト支持片と第1,第2の下部ダクト支持片係合部の係合を外すことにより上部ダクトから下部ダクトを取り外すことができる。
(2)請求項2のブロワーダクトは、下部ダクトの第1,第2の下部ダクト支持片係合部の間に設けた開口部に、上部ダクトの第2の下部ダクト支持片の位置を合わせて、下部ダクトを押し上げることにより、下部ダクトを上部ダクトの下面に重ね合わせる。そして、下部ダクトを、上部ダクトの下面に沿って下部ダクトを筐体の奥端側にスライドさせることにより、第1,第2の下部ダクト支持片係合部を、第1,第2の下部ダクト支持片上に係合させることができる。
(3)請求項3のブロワーダクトは、上記第1の下部ダクト支持片の内側面を、上記第2の下部ダクト支持片に近づくに従って幅狭になる傾斜面に形成するとともに、上記第1の下部ダクト支持片に係合する第1の下部ダクト支持片係合部の内側面を、上記第2の下部ダクト支持片係合部に近づくに従って幅広になって、上記第1の下部ダクト支持片の傾斜面に対して平行する傾斜面に形成したので、下部ダクトを下部ダクト取外し位置から下部ダクト固定位置にスライドさせたときに、下部ダクトのスライド量よりも、第1の下部ダクト支持片と第1の下部ダクト支持片係合部の重なり合う領域を長くし、これによって下部ダクトの奥端側を確実に支持することができる。
(4)請求項3のブロワーダクトは、下部ダクトは筐体への挿入方向の後端側に下部ダクトを上部ダクトにネジ止めするネジ受け片を設けたので、ネジ受け片は、筐体の開口部に臨んで位置するので、開口部からネジ受け片のネジ止め作業を容易に行うことができる。(従来例のように、筐体の奥まで手を差し入れてネジ止め作業をする必要が不要になる)
(5)請求項4のブロワーダクトは、上部ダクトの一部を切り起こすことにより、第1,第2の下部ダクト支持片を上部ダクトと一体に容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】要部の斜視図。
【図2】要部の正面図。
【図3】図2のC−C断面図。
【図4】図2のD−D断面図。
【図5】上部ダクトと下部ダクトを結合したブロワーダクトの斜視図。
【図6】上部ダクトと下部ダクトを分離したブロワーダクトの斜視図。
【図7】下部ダクトを固定位置にスライドさせた状態を示す底面図。
【図8】下部ダクトを取り外し位置にスライドさせた状態を示す底面図。
【図9】半導体電力変換装置のブロワーの使用状態を示す正面図。
【図10】ネジ止め方式に使用する下部ダクトの一例を示す斜視図。
【図11】スライド方式を示す側面図。
【図12】外部で部分組立可能なブロワー及びブロワーダクトの斜視図。
【図13】スライド方式の問題点を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は半導体電力変換装置のブロワーダクトの使用状態を示す斜視図、図2は正面図、図3は図2のC−C断面図、図4は図2のD−D断面図である。各図において実線は上部ダクトと下部ダクトを結合した状態を示し、鎖線は上部ダクトから下部ダクトを取り外した状態を示す。
【0019】
図1〜図4に示すように、ブロワーダクト1は、上部ダクト2と、下部ダクト3と、上部ダクト2の下面に下部ダクト3を着脱かつスライド可能に組み付けるスライドガイドレール部4を備えている。下部ダクト3の下部にはブロワー3aが設けられている。
【0020】
図5に示すように、スライドガイドレール部4は、上部ダクト2の下面側に設けられていて該下面との間で下部ダクト3をスライド可能に支持する左右一対のガイド本体部5,6と、下部ダクト3に設けられていて上部ダクト2の下面2aとガイド本体部5,6の間にスライド可能に挿入される左右一対の翼部7,8とを備えている。
【0021】
左右一対のガイド本体部5,6は、前後方向に所定の間隙をもって設けられた前後一対の第1,第2の下部ダクト支持片9,10を備えている。
【0022】
図6に示すように、第1の下部ダクト支持片9は、第2の下部ダクト支持片10よりも前後方向に長く形成されている。第1の下部ダクト支持片9の内側面9aは、第2の下部ダクト支持片10に近づくにしたがって幅狭になる傾斜面に形成されている。
【0023】
上記翼部7,8は、下部ダクト固定位置において第1,第2の下部ダクト支持片9,10上に係合する第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12を備えている。
【0024】
上記第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12の間には、上記第2の下部ダクト支持片10を挿入する開口部13が設けられている。
【0025】
第1の下部ダクト支持片係合部11は、上記第1の下部ダクト支持片9と同様に、第2の下部ダクト支持片係合部12よりも前後方向に長く形成されている。
【0026】
第1の下部ダクト支持片係合部11の内側面11aは、上記第1の下部ダクト支持片9の内側面9aに対して平行状態になるように、第2の下部ダクト支持片係合部12に近づくにしたがって幅広になる傾斜面に形成されている。
【0027】
図5及び図7に示すように、上部ダクト2への下部ダクト3の固定位置においては、上記第1,第2の下部ダクト支持片9,10上に、上記第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12が係合して、下部ダクト3は、上部ダクト2に4箇所で支持された状態になる。特に、第1の下部ダクト支持片9と第1の下部ダクト支持片係合部11の重なり合う領域の長さL1は、第2の下部ダクト支持片10と第2の下部ダクト支持片係合部12の重なり合う領域の長さL2に較べて長くなるので、下部ダクト3の奥端側を、長い領域で広範囲に確実に支持することができる。
【0028】
図5及び図7に示す下部ダクト3の固定位置から、下部ダクト3を筐体101の開口部101aに向けて矢印A方向にスライドさせて、図8に示すように、上記開口部13の位置と、上記第2の下部ダクト支持片10の位置を合致させると、上記第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12と、上記第1,第2の下部ダクト支持片9,10の係合が解除されて、下部ダクト3は、上部ダクト2から取外し可能になる。
【0029】
図6に示すように、上部ダクト2は、所定の形状に打ち抜いた金属板を折り曲げることにより形成されていて、ネジ孔14を利用してネジにより筐体1に取り付けられる。
【0030】
第1,第2の下部ダクト支持片9,10は、上部ダクト2の一部を切り起こすことにより形成されていて、上部ダクト2の底面板2aとの間に、下部ダクト3の第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12を挿入する段差部15が形成されている。
【0031】
また、下部ダクト3は、筐体101への挿入方向の後端側(筐体101の開口部101aに臨む側)に、下部ダクト3を上部ダクト2の下面にネジ止めするネジ受け片16を備えている。
【0032】
下部ダクト3は、金属板により形成されていて、略V字状の底面3a,3bを備えていて、一方の底面3bに設けた開口部3cにより斜め下方からの冷却風を上方の上部ダクト2に送り込むようになっている。
【0033】
次に、上記ブロワーダクト1の使用方法について説明する。先ず、上部ダクト2を筐体101内に挿入してネジ等で固定する。次に、下部ダクト3を筐体101内に挿入して、上部ダクト2の下部に沿わせた状態にする。
【0034】
そして、図8に示すように、上記開口部13の位置と上記第2の下部ダクト支持片10の位置を合致させて下部ダクト3を押し上げると上記第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12の上面が上部ダクト2の底面板2aに当接し、第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12は、上記段差部15に挿入可能な状態になる。
【0035】
そこで、下部ダクト3を、下部ダクト固定位置に向けて筐体101の奥端側(図8の矢印B方向)にスライドさせると、図7に示すように、下部ダクト3の第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12が、上部ダクト2の左右側部の第1,第2の下部ダクト支持片9,10上に係合して、下部ダクト3は、上部ダクト2に4箇所で支持された状態になる。このとき、第1の下部ダクト支持片9の内側面9aと第1の下部ダクト支持片係合部11の内側面11aを傾斜面に形成したので、下部ダクト3のスライド量に比較して、第1の下部ダクト支持片9と第1の下部ダクト支持片係合部11の重なり量を大にすることができる。
【0036】
次に、筐体101の開口部101a側に臨んでいる下部ダクト3のネジ受け片16を上部ダクト2の下面にネジ止めすることにより、下部ダクト3は、固定位置に位置決め固定される。
【0037】
なお、上部ダクト2から下部ダクト3を取外すのには、上記取付作業とは逆の手順で行われる。即ち、先ず、ネジ受け片16のネジを外し、下部ダクト3を筐体101の開口部101a側(図7の矢印A方向)にスライドさせ、図8に示すように、上記開口部13の位置を上記第2の下部ダクト支持片10の位置を合致させた状態にすると、下部ダクト3の第1,第2の下部ダクト支持片係合部11,12と、上部ダクト2の第1,第2の下部ダクト支持片9,10の係合が解除され、下部ダクト3は、上部ダクト2から取外し可能になる。
【符号の説明】
【0038】
1…ブロワーダクト
2…上部ダクト
3…下部ダクト
4…スライドガイドレール部
5,6…左右一対のガイド本体部5,6
7,8…左右一対の翼部
9…第1の下部ダクト支持片
10…第2の下部ダクト支持片
11…第1の下部ダクト支持片係合部
12…第3の下部ダクト支持片係合部
13…開口部
14…ネジ孔
15…段差部
16…ネジ受け片
101…筐体
101a…開口部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロワーで筐体内に導入した冷却風を半導体素子に導く半導体電力変換装置のブロワーダクトであって、
上記ブロワーダクトは、上部ダクトと、下部ダクトと、上部ダクトの下面に下部ダクトを着脱かつスライド可能に組み付けるスライドガイドレール部を備え、
上記スライドガイドレール部は、上部ダクトの下部で、かつ筐体への挿入方向に平行な左右側部に設けられていて上部ダクトの下面との間で下部ダクトをスライド可能に支持するガイド本体部と、下部ダクトの左右側部に設けられていて上部ダクトの下面と下部ダクト支持片の間にスライド可能に挿入される左右の翼部とを備え、
上記ガイド本体部は、前後方向に所定の間隙をもって配置された前後一対の第1,第2の下部ダクト支持片を備え、
上記翼部は、下部ダクト固定位置において第1,第2の下部ダクト支持片上に係合して下部ダクトを支持し、下部ダクト取外し位置において第1,第2の下部ダクト支持片との係合が外れて上部ダクトからの下部ダクトの取外しを可能にする第1,第2の下部ダクト支持片係合部を備えていることを特徴とする半導体電力変換装置のブロワーダクト。
【請求項2】
上記翼部は、上記第1の下部ダクト支持片係合部と第2の下部ダクト支持片係合部の間に、上記第2の下部ダクト支持片を挿入可能な開口部を備え、該開口部に上記第2の下部ダクト支持片を位置させることにより、第1,第2の下部ダクト支持片と第1,第2の下部ダクト支持片係合部を互いが係合しない状態に位置合わせ可能にしたことを特徴とする請求項1記載の半導体電力変換装置のブロワーダクト。
【請求項3】
上記第1の下部ダクト支持片は、上記第2の下部ダクト支持片よりも前後方向に長く、かつ内側面は、上記第2の下部ダクト支持片に近づくに従って幅狭になる傾斜面に形成されているとともに、上記第1の下部ダクト支持片に係合する第1の下部ダクト支持片係合部は、上記第2の下部ダクト支持片係合部よりも前後方向に長く、かつ内側面は、上記第2の下部ダクト支持片係合部に近づくに従って幅広になって上記第1の下部ダクト支持片の傾斜面に対して平行な傾斜面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体電力変換装置のブロワーダクト。
【請求項4】
上記下部ダクトは、筐体への挿入方向の後端側に下部ダクトを上部ダクトの下面にネジ止めするネジ受け片を備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の半導体電力変換装置のブロワーダクト。
【請求項5】
第1,第2の下部ダクト支持片は、上部ダクトの一部を切り起こすことにより形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の半導体電力変換装置のブロワーダクト。
【請求項1】
ブロワーで筐体内に導入した冷却風を半導体素子に導く半導体電力変換装置のブロワーダクトであって、
上記ブロワーダクトは、上部ダクトと、下部ダクトと、上部ダクトの下面に下部ダクトを着脱かつスライド可能に組み付けるスライドガイドレール部を備え、
上記スライドガイドレール部は、上部ダクトの下部で、かつ筐体への挿入方向に平行な左右側部に設けられていて上部ダクトの下面との間で下部ダクトをスライド可能に支持するガイド本体部と、下部ダクトの左右側部に設けられていて上部ダクトの下面と下部ダクト支持片の間にスライド可能に挿入される左右の翼部とを備え、
上記ガイド本体部は、前後方向に所定の間隙をもって配置された前後一対の第1,第2の下部ダクト支持片を備え、
上記翼部は、下部ダクト固定位置において第1,第2の下部ダクト支持片上に係合して下部ダクトを支持し、下部ダクト取外し位置において第1,第2の下部ダクト支持片との係合が外れて上部ダクトからの下部ダクトの取外しを可能にする第1,第2の下部ダクト支持片係合部を備えていることを特徴とする半導体電力変換装置のブロワーダクト。
【請求項2】
上記翼部は、上記第1の下部ダクト支持片係合部と第2の下部ダクト支持片係合部の間に、上記第2の下部ダクト支持片を挿入可能な開口部を備え、該開口部に上記第2の下部ダクト支持片を位置させることにより、第1,第2の下部ダクト支持片と第1,第2の下部ダクト支持片係合部を互いが係合しない状態に位置合わせ可能にしたことを特徴とする請求項1記載の半導体電力変換装置のブロワーダクト。
【請求項3】
上記第1の下部ダクト支持片は、上記第2の下部ダクト支持片よりも前後方向に長く、かつ内側面は、上記第2の下部ダクト支持片に近づくに従って幅狭になる傾斜面に形成されているとともに、上記第1の下部ダクト支持片に係合する第1の下部ダクト支持片係合部は、上記第2の下部ダクト支持片係合部よりも前後方向に長く、かつ内側面は、上記第2の下部ダクト支持片係合部に近づくに従って幅広になって上記第1の下部ダクト支持片の傾斜面に対して平行な傾斜面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体電力変換装置のブロワーダクト。
【請求項4】
上記下部ダクトは、筐体への挿入方向の後端側に下部ダクトを上部ダクトの下面にネジ止めするネジ受け片を備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の半導体電力変換装置のブロワーダクト。
【請求項5】
第1,第2の下部ダクト支持片は、上部ダクトの一部を切り起こすことにより形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の半導体電力変換装置のブロワーダクト。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−4950(P2013−4950A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−138183(P2011−138183)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(000006105)株式会社明電舎 (1,739)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(000006105)株式会社明電舎 (1,739)
【Fターム(参考)】
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