説明

印刷用版、その版の形成方法、および印刷物の形成方法

【課題】本発明は、従来の上記課題を解決するためになされたものであって、電気部品、電子部品等の製造において微細パターンを印刷する印刷用版として、版の凸部へのインク付着が起こらない凹版においてスキージ後の凹版表面のインキ残りを少なくし高精細かつ高品質の印刷物が得られる凹版と、及びインクの転写性に優れた凸版において凸版表面のインク残りを少なくし精度・歩留まり面で大きく改善した凸版のそれぞれの印刷用版、その形成方法、及びこれを用いた印刷物の形成方法を提供することを課題とする。
【解決手段】不活性層上に非画線部もしくは画線部に対応する凸部と画線部もしくは非画線部に対応する凹部とからなる版パターンが設けられて微細パターンを印刷するのに用いる版であって、前記不活性層上の凸部に対応する領域に下地層が形成され、該下地層上に吸着層が形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細なパターンを印刷する必要がある分野、具体的には電気部品、電子部品等の製造において配線パターン等を印刷する場合の技術における印刷用版、その版の形成方法、および印刷物の形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回路基板,表示装置等の電子部品の形成にはフォトリソグラフィーと真空プロセスが用いられてきた。近年、電子技術の進歩に伴って、素子類のサイズは益々小さくなっており、それにつれて素子を形成するパターンも微細化することが要求されている。そこで、従来のフォトレジストを用いた製造方法に比べ、生産性、コスト、高精度、大面積化等の面や更なる微細化のため、各種印刷方法を用いた微細パターンの製造方法が提案されている。
【0003】
この中でも、特に凹版印刷技術が、従来のスクリーン印刷技術に代わるものとして注目されている。(非特許文献1参照)
しかしながら、上記従来の構成で実際に凹版オフセット印刷方法を用いて印刷してみると、印刷パターンのピッチ(線幅と線間幅の合計)が数十μm以下と、ファインパターン化するほど、オープンやショート等の不良発生率が増加し、印刷基板の歩留まりが悪くなるという課題を有していた。このような課題に対し、オープン不良に対しては重ね刷り印刷を行うことや、特許文献1で提案されているような、各々異なる位置で受け取ったインキを同一箇所に転写することで凹版や転写用のブランケットゴムの不良に起因するようなオープン不良の発生を低減させる方法が考案されているが、量産性に乏しいという問題点があった。
【0004】
一方、ショート不良の発生を低減する方法は、ほとんど提案されておらず、実際に、回路基板を凹版オフセット印刷方法を用いて作成した場合には、ショート不良の原因を分析すると、90%以上が凹版表面のインキ残りであるというのが実態である。
【0005】
今後、印刷パターンのピッチがファインパターン化するほど、線間幅も短くなり、従来のピッチの広い場合では問題にならなかったような、凹部パターン間の小さなインキ残りでも、ショート不良になる確率が増える。また、ピッチが狭くなることは、凹部パターンの単位長さ当りの凹溝本数が増加することにつながり、結果的に、スキージが細かく振動し、場合によっては凹部パターン内のインキを物理的に飛ばしてしまうことさえある。従来のスキージ条件で問題なくスキージできていた条件でも、パターンピッチが狭くなるだけで、インキ残りが発生し易くなるという新たな課題も併せ持っていた。
【0006】
このような課題である凹版表面のインキ残りの対策としては、凹版表面の平滑化、スキージ(材質,硬度,研磨等)の最適条件を見出す研究が行われてきたが、今日現在でこれらを満足する結果はまだ得られていないのが実情である。
【0007】
また、電子回路の微細パターン形成技術として、例えば特許文献2に記載のような凸版印刷法が知られている。凸版印刷法とは、所望の凹凸パターンを形成した版に、インクを付着した後に、版と基板を接触させ、基板上にインクを転写し、インクパターンを形成する方法である。特許文献2では、有機薄膜として、欠陥の少ない単分子膜が、再現性よく多様な基板(金属、半導体、酸化物など)上に形成できる自己組織化膜を利用している。
【0008】
しかしながら、上記従来の構成で実際に凸版印刷方法を用いて印刷してみると、印刷パ
ターンのピッチ(線幅と線間幅の合計)が数十μm以下と、ファインパターン化するほど、オープン(画像部のインクが欠ける欠陥)やショート(非画像部にインクが付着する欠陥)等の不良発生率が増加し、印刷基板の歩留まりが悪くなるという課題を有していた。
【0009】
オープン不良は凸版から被印刷基材へのインクの転写性が不十分であるために起こる現象であるが、オープン不良に対しては重ね刷り印刷を行うことや、特許文献2で提案されているような、各々異なる位置で受け取ったインクを同一箇所に転写することで凸版や転写用のブランケットゴムの不良に起因するようなオープン不良の発生を低減させる方法が考案されているが、量産性に乏しいという問題点があった。
【0010】
一方、ショート不良の発生を低減する方法は、ほとんど提案されておらず、実際に、電気回路を凸版印刷方法によって作成した場合にショート不良の原因を分析すると、凸版表面のインク残りが異物となりショートを引き起こすというのが実態である。
【0011】
今後、印刷パターンのピッチがファインパターン化するほど、線間幅も短くなり、従来のピッチの広い場合では問題にならなかったような、小さなインク残り後でも、ショート不良になる確率が増える。
【0012】
このような新たな課題である凸版表面のインク残りの対策としては、凸版表面の平滑化、凸版洗浄条件の最適条件を見出す研究が行われてきたが、今日現在でこれらを満足する結果はまだ得られていないのが実情である。
【0013】
以下に公知文献を記す。
【特許文献1】特開昭57−169357号公報
【特許文献2】米国特許第6060121号明細書
【非特許文献1】日経エレクトロニクス別冊「フラットパネル・ディスプレイ’90」(1989)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、従来の上記課題を解決するためになされたものであって、電気部品、電子部品等の製造において微細パターンを印刷する印刷用版として、版の凸部へのインク付着が起こらない凹版においてスキージ後の凹版表面のインキ残りを少なくし高精細かつ高品質の印刷物が得られる凹版と、及びインクの転写性に優れた凸版において凸版表面のインク残りを少なくし精度・歩留まり面で大きく改善した凸版のそれぞれの印刷用版、その形成方法、及びこれを用いた印刷物の形成方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
請求項1に係る発明は、不活性層上に非画線部もしくは画線部に対応する凸部と画線部もしくは非画線部に対応する凹部とからなる版パターンが設けられて微細パターンを印刷するのに用いる版であって、
前記不活性層上の凸部に対応する領域に下地層が形成され、該下地層上に吸着層が形成されていることを特徴とする印刷用版である。
【0016】
請求項2に係る発明は、前記下地層は金属酸化物で構成され、不活性層は金属で構成され、吸着層はシランカップリング剤で構成されていることを特徴とする請求項1記載の印刷用版である。
【0017】
請求項3に係る発明は、前記シランカップリング剤は下記化学式(1)〜(3)で表される化合物から選択された1種類以上の化合物で有ることを特徴とする請求項2記載の印
刷用版である。
【0018】
R1SiX1X2X3・・・・・・・(1)
R1R2SiX1X2・・・・・・・(2)
R1R2R3SiX1・・・・・・・(3)
(式中、R1、R2、R3は独立してアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基であり、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基は全フッ素化もしくは部分フッ素化されていてもよい。また、式中、X1、X2、X3は独立して塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲンもしくはアルコキシ基である。)
【0019】
請求項4に係る発明は、前記下地層は金属で構成され、不活性層は金属酸化物で構成され、吸着層はチオアルキル化合物で構成されていることを特徴とする請求項1記載の印刷用版である。
【0020】
請求項5に係る発明は、前記チオアルキル化合物は下記化学式(4)で表される化合物から選択された1種類以上の化合物で有ることを特徴とする請求項4記載の印刷用版である。
【0021】
R1(S)nR2・・・・・・・(4)
(式中、R1は独立してアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基であり、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基は全フッ素化もしくは部分フッ素化されていてもよい。R2は独立して水素、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基であり、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基は全フッ素化もしくは部分フッ素化されていてもよい。
また、式中、nは1〜3までの間で選択される整数である。)
【0022】
請求項6に係る発明は、不活性層上に非画線部もしくは画線部に対応する凸部と画線部もしくは非画線部に対応する凹部とからなる版パターンが設けられて前記不活性層の凸部に対応する領域に下地層が形成され、該下地層上に吸着層が形成されている印刷用版の形成方法であって、
前記不活性層上の凸部に対応する位置に下地層を形成する工程と、
前記下地層をマスクとしてマスキングされていない領域の不活性層をエッチングする工程と、
前記下地層に気相もしくは液相で吸着層を形成する工程と、
を備えることを特徴とする印刷用版の形成方法である。
【0023】
請求項7に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷用版を凹版印刷法もしくは凸版印刷法のいずれかの印刷法に用いることを特徴とする印刷物の形成方法である。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明の印刷用版は、版の凸部がインクとの付着性が弱い吸着層で形成されているので、スキージ後の凹版表面のインキ残りを少なくし、ショートなどの印刷不良を抑制できる。したがって、高詳細かつ高品質の印刷物の形成が可能となる。また、本発明の印刷用版は、版の凸部がインクとの付着性が弱い吸着層で形成されているので、版からのインク転写性が優れ、オープンやショートなどの印刷不良を抑制できる。したがって、高詳細かつ高品質の印刷物の形成が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
<版の構成>
本発明の印刷用版について図1を用いて説明する。本発明の印刷用版は、不活性層12
0上に凸部131と凹部111が形成され、不活性層120の凸部に対応する位置に下地層130が形成され、下地層130上に吸着層110が形成されている。不活性層120は枚葉状もしくは柔軟性のある支持基材上に形成されても良く、支持基材は無くても良い。印刷する際には、凸部131が印刷物の画像部に相当し、凹部131が印刷物の非画像部に相当する。
【0026】
吸着層は下地層に選択的に吸着することが好ましく、耐印刷性の点から吸着層は下地層に化学吸着することがより好ましい。吸着層が下地層に化学吸着するためには両者の適切な組合せが重要である。吸着層と下地層が化学吸着する組合せは、引用文献1より表1に示す組合せを用いることができる。
【0027】
本発明においては、下地層が金属酸化物で構成され、不活性層が樹脂で構成され、吸着層がシランカップリング剤で構成される第一の組合せと、下地層が金属で構成され、不活性層が樹脂で構成され、吸着層がチオアルキル化合物で構成される第二の組合せを選択することができる。
【0028】
【表1】

この表は、「ナノ領域の自己組織化技術」(東レリサーチセンター)による。
【0029】
<版の形成方法>
本発明の印刷用版としての凹版および凸版の形成工程の一例について図3を用いて説明する。
【0030】
[工程1]
不活性層上420に下地層430の膜形成とパターニングを行う。下地層430の形成方法はスパッタや抵抗加熱蒸着、EB蒸着、レーザーアブレーション、イオンプレーティング、CVDなどのドライプロセスやスプレーコート、バーコート、ディップコート、ダイコート、キャップコート、スピンコート、ロールコート、アプリケーター、グラビアコートなどのウェットプロセスで下地層材料の液膜を形成した後に熱処理などで膜形成を行うことができる。パターニング方法はインプリントやフォトリソグラフィー、切削加工などを用いることができるが、パターニング精度と凹部底部の残膜の点からフォトリソグラフィーが好ましい。
【0031】
[工程2]
不活性層420の凹部421の形成を行う。下地層430をマスクとして、下地層430のマスキングされていない領域に凹部の形成を行う。凹部の形成方法はウェットエッチングもしくはドライエッチング、サンドブラスト、ウェットブラストなどのブラスト法、収束イオンビームによる切削などを用いることができる。
【0032】
[工程3]
下地層430上に吸着層410の形成を行う。吸着層410の形成は吸着層の材料を水や有機溶媒に溶かした溶液を用いた浸漬法やディップ法、スピンコート法などのウェットプロセスや密閉容器内で吸着層の材料蒸気に基板をさらすドライプロセスを用いることができる。吸着層は自己整合的に下地層に吸着するため、吸着層の位置精度の高い版を容易に形成することが可能である。
【0033】
以上によって本発明の印刷用版を得ることができる。
【0034】
<版の材料>
本発明の印刷用版を構成する材料を説明する。
【0035】
下地層は、二酸化珪素、アルミナ、カオリン、マイカ、タルク、クレイ、アルミナ、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化インジウムなどの金属酸化物や、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Rh、Ru、Fe、Co、Cr、Al、Zn、Ti、Mn、Mo、W、Zrやこれらから選ばれる合金などの金属を用いることができる。
【0036】
吸着層はシランカップリング剤で構成されることができる。シランカップリング剤は、下記化学式で表される化合物からなる群より選択された1種類以上の化合物であることが好ましい。
【0037】
R1SiX1X2X3・・・・・・・(1)
R1R2SiX1X2・・・・・・・(2)
R1R2R3SiX1・・・・・・・(3)
上記式中、R1、R2、R3は独立してアルキル基もしくは、全フッ素化もしくは部分フッ素化されたアルキル基である。また、式中、X1、X2、X3は独立してアルコキシ基もしくはハロゲンである。
【0038】
具体的には、イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、n−オクチルメトキシシロキサン、エチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、トリメチルプロポキシシラン、トリメチルイソプロポキシシラン、フェノキシトリメチルシラン、シクロヘキロキシトリメチルシラン、ヘキシルトリクロロシラン、ヘプチルトリクロロラン、オクチルトリクロロシラン、ノニルトリクロロシラン、デシルトリクロロシラン、オクタデシルトリクロロシランなどのアルキル基や、シクロヘキシルトリメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロプロピルメチル)ジメチルメトキシシラン、シクロヘキシルトリクロロシランなどのシクロアルキル基を有するアルコキシシランや、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、2−(ノナデカフルオロノニル)エチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、(ペンタフルオロフェニル)トリエトキシシラン、8,8,8−トリフルオロオクチルトリエトキシシラン、2−(ヘニコサフルオロデシル)エチルトリエトキシシラン、(4−フルオロフェニル)トリメトキシシラン、1H,1H,2H,2H‐ペルフルオロデシルトリクロロシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリクロロシラン、ヘニコサフルオロデシルトリクロロシラン、4‐フルオロベンジルトリクロロシランなどのフッ素化されたアルコキシシランなどを例としてあげることが出来るがこれに限定されない。
【0039】
また、吸着層はチオアルキル化合物で構成されることができる。チオアルキル化合物は下記化学式で表される化合物から選択された1種類以上の化合物で有ることが好ましい。
【0040】
R1(S)nR2・・・・・・・(4)
式中、R1は独立してアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基であり、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基は全フッ素化もしくは部分フッ素化されていてもよい。R2は独立して水素、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基であり、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基は全フッ素化もしくは部分フッ素化されていてもよい。
また、式中、nは1〜3までの間で選択される整数である。
【0041】
具体的には、1−ブタンチオール、シクロヘキサンチオール、1−デカンチオール、1−ドデカンチオール、1−ヘプタンチオール、1−オクタデカンチオール、1−ヘキサデカンチオール、1−ノナンチオール、4‐tert‐ブチルシクロヘキサノンジチオアセタール、シクロヘキサンチオール、4‐tert‐ブチルシクロヘキサンチオール、シクロペンタンチオール、p−フルオロベンゼンメタンチオール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデカン−1−チオール、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタンチオール、4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、4‐(トリフルオロメチル)‐2,3,5,6‐テトラフルオロベンゼンチオール、12,12,12‐トリフルオロドデカン‐1‐チオール、1,1‐ビス(トリフルオロメチル)‐2,2,2‐トリフルオロエタンチオール、6‐(ヘプタデカフルオロオクチル)‐1‐ヘキサンチオール、4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,13,13,13‐ヘニコサフルオロトリデカン‐1‐チオール、5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10‐トリデカフルオロデカン‐1‐チオール、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,13,13,13‐トリコサフルオロトリデカン‐1‐チオール、トリコサフルオロウンデカン‐1‐チオール、4‐チアヘプタン二酸ジドデシル、ジシクロヘキシルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジイソアミルスルフィド、ジドデシルスルフィド、ジヘキシルスルフィド、ジシクロヘキシルペルスルフィド、ジヘキサデシルペルスルフィド、ビス(ペンタフルオロフェニル)ペルジスルフィド、ジヘキシルペルトリスルフィド、ジヘプチルペルトリスルフィド、ジデシルペルトリスルフィド、ジノナデシルペルトリスルフィド、ビス(トリフルオロメチル)トリスルファンなどのジスルフィド、トリスルフィドなどのチオアルキル化合物を例としてあげることが出来るがこれに限定されない。
【0042】
このように、アルキル基やフッ化アルキル基を有する低表面エネルギーの表面を与える材料を吸着層に用いると、版凸部へのインクの付着力が低下する。
【0043】
このように構成される本発明の印刷用版としての凹版は、インクとの付着力が極めて小さい吸着層を凸部に形成するため、スキージでインキングした後の凸部のインク残りを抑制できる。また、スキージと凸部の摩擦係数が減少するのでインキング中にスキージが振動することによるインクの飛散と飛散したインクによる非画像部の汚れ(ショート)を抑制できる。したがって、高詳細かつ高品質の印刷物の形成が可能な凹版を供給することができる。
【0044】
このように構成される本発明の印刷用版としての凸版は、インクの剥離性が良い吸着層を凸部に形成するため、版から基材へのインクの転写性が向上する。このため、高詳細の印刷においてもオープンやショートの不良を抑制できる。したがって、高詳細かつ高品質の印刷物の形成が可能な凸版を供給することができる。
【0045】
不活性層は、二酸化珪素、アルミナ、カオリン、マイカ、タルク、クレイ、アルミナ、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化インジウムなどの金属酸化物や、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Rh、Ru、Fe、Co、Cr、Al、Zn、Ti、Mn、Mo、W、Zrやこれらから選ばれる合金などの金属、アクリル、ポリイミド、ベンゾシクロブテン、エポキシ、シリコーン、ポリメチルメタクリレート、ウレタン、ポリビニルアルコール、メトキシメチル化ナイロン、ポリアミド、ポリブタジエン、不飽和ポリエステル、オキセタン、ビニルエーテルなどの感光性樹脂やこれらの樹脂を組み合わせたポリマーアロイなどの感光性樹脂を用いることができるがこれに限定されない。また、感光性樹脂はポジ型の感光機構でもネガ型の感光機構でも用いることができる。
【0046】
支持基材は、石英ガラスやクリスタルガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウ珪酸ガラスなどのガラス系基材、ステンレスやアルミ、銅などの金属基材、シリコンなどから構成されるウェハー系基材や、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、シクロオレフィンポリマー、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂などの材料を用いることができ、これらの樹脂を組み合わせたポリマーアロイや、ガラスエポキシ基板、1種または2種以上の上記樹脂材料を組み合わせて積層した多層構造の積層構造フィルムなどのプラスチック基材を用いることができる。
【0047】
<印刷物の製造1>
こうして得られた本発明の印刷用版を用いた凹版印刷法による印刷物の製造について図4を用い説明する。
【0048】
本発明における凹版500は、凹版印刷法の版として使用される。まず、スキージ540の移動により凹部にインクを充填する(図4a)。次いで、被印刷基材550に凹版を接触させてインク541を被印刷基材550に転移させる(図4b)。
【0049】
凹版印刷法に用いられるインクは、製造する印刷物の種類に応じて調整すればよく、金、銀、銅、ニッケル、白金、パラジウム、ロジウム、ITO、酸化スズ、酸化亜鉛などの金属、金属酸化物微粒子分散液に必要に応じて各種添加剤を加えた無機系導電性インクや、PEDOT/PSSやポリアニリン、ポリピロールなどを水や有機溶媒に溶かした有機系導電性インクや、有機エレクトロルミネッセンス(EL)材料を有機溶媒に溶解または分散させたインク、カラーフィルター用顔料分散液、エッチングレジストなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
インク膜の転写によって画像が形成される被印刷基材は、目的とする印刷物に応じて適宜選択することができる。電子部品を製造する場合は通常、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート、ガラスエポキシ基板などのプラスチック材料、石英などのガラス基板やシリコンウェハーなどを挙げることができる。印刷物が使用される環境に合わせてフィルム等のフレキシブルな基材を選択することも可能であり、この場合は生産効率の向上のために長尺の基材を用い、連続して印刷を行うことが好ましい。
【0051】
本発明における凹版を用いた製造方法により製造される印刷物としては、例えば、回路基板、薄膜トランジスタ基板、カラーフィルター、プリント配線板、有機エレクトロルミネッセンス素子、部品内蔵基板等を挙げることができる。薄膜トランジスタ基板は、複数の薄膜トランジスタを画素に対応してアレイ状に備え、液晶ディスプレイ等各種画素毎のオン−オフが必要なディスプレイの部材として使用することができる。
【0052】
本発明における凹版を用いて印刷される画像パターンとしては、例えば、薄膜トランジスタ基板の備える電極、キャパシタ電極、配線等を、また、カラーフィルターの備える着色層、有機エレクトロルミネッセンス素子の備える電極や有機エレクトロルミネッセンス層、プリント配線板の備える配線や、素子内蔵型のプリント配線板である場合はキャパシタ電極や誘電体層、抵抗素子電極や抵抗体、インダクタ、トランジスタ構成部材等の受動素子・能動素子、回路基板形成のためのエッチングレジストを挙げることができる。
【0053】
<印刷物の製造2>
こうして得られた本発明の印刷用版を用いた凸版印刷法による印刷物の製造について図5を用い説明する。本発明の凸版500は、凸版印刷法の版として使用される。まず、インキング機構540に凸版500を接触させてインク541を凸版500の凸部を成す吸着層530に付着させる(図5a)。次いで、被印刷基材550に凸版を接触させてインク543を被印刷基材550に転移させる(図5b)。
【0054】
凸版印刷法に用いられるインクは、前記凹版印刷法で用いた同様のインクが使用できる。
【0055】
インク膜の転写によって画像が形成される被印刷基材は、前記凹版印刷法で用いた同様の被印刷基材が使用できる。
【0056】
本発明における凸版を用いた製造方法により製造される印刷物としては、前記凹版印刷法で製造された印刷物と同様の挙げられる。
【0057】
本発明における凸版を用いて印刷される画像パターンとしては、前記凹版印刷法で印刷された同様の画像パターン挙げられる。
【実施例】
【0058】
以下、本発明を具体的な実施例を挙げて説明する。
【0059】
[実施例1]
凹版の不活性層として、100mm×100mm、0.7mm厚の銅基板を用いた。この銅基板上にSiO2を蒸着により50nm製膜し、フォトリソグラフィー法でSiO2のパターンを形成した。
【0060】
次いで、ウェットエッチングによりSiO2パターンをマスクとして不活性層に凹部を形成した。
【0061】
次いで、シランカップリング剤としてフルオロアルキルシラン(GE東芝シリコーン社製:商品名TSL8233)をイソプロピルアルコールに0.5重量%となるよう溶解させた溶液に凹凸を形成した基材を10分間浸漬後、120℃で10分乾燥させることにより凸部の下地層表面に吸着層を形成した。
【0062】
非画像部に対応する部位が凸部、画像部に対応する部位が凹部となり、非画像部対応領域である凸部に吸着層が形成された凹版印刷用凹版を作製した。
【0063】
また、ここで形成したパターンは、図2(a、b)で模式的に示したパターンを1単位として、ガラス板中央部の100mm四方の領域に、10単位×10単位で計100単位配置したものである。パターン疎部270に対応する画像パターンは250μm×250μmの方形であり、パターン密部211に対応する画像パターンは140μm×210μmの矩形である。パターン疎部とパターン密部の間のライン/スペース幅は5μm/5μmである。
【0064】
<インク1>
インクとして、平均粒径20nmの銀粒子水分散液を、銀粒子が20重量部、水が80重量部となるように溶解させ導電性インクを調製した。
【0065】
<印刷物の製造>
印刷物の製造は次のようにして行った。インキング基板として用いるガラス基板上に上
記のように調整した導電性インクをバーコータで塗布して導電性のインク膜を形成した。
【0066】
次に、凹部底部に吸着層を形成した本発明の凹版をスキージの移動により凹部にインクを充填した。次に、画像部のインクが凹部に形成された凹版と、被印刷基材側として用いる厚さ0.7mm、大きさが100mm×100mmのソーダライムガラス基板とを密着させたのち剥離して、凹版上のインク膜を被印刷基材側に転写した。次に、これを200℃で30分間熱処理して導電性パターンを備えた印刷物を形成した。得られた導電性パターンを光学顕微鏡で観察したところ、パターン密部において非画像部のインク付着はみられなかった。
【0067】
[実施例2]
吸着層に用いる材料としてチオアルキル化合物(Fluorous Technologies製:1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタン−1−チオール)、下地層として金、不活性層としてSiO2を用いた以外は、実施例1と同様に凹版印刷用凹版を製造し、これを用いてインク1で調整した導電性インクを用いて印刷物の製造を行った。得られた印刷物について、導電性パターンを光学顕微鏡で観察したところ、パパターン密部において非画像部のインク付着はみられなかった。
【0068】
[実施例3]
インクとして、以下に示すように調整したカラーフィルター用の着色インクを用いた他は実施例1と同様に凹版印刷用凹版を製造し、これを用いて印刷物の製造を行った。
【0069】
<インク2>
まず、赤色顔料分散液を下記の組成で調整した。
【0070】
〔赤色顔料分散液〕
・赤色顔料
C.I. Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B−CF」)…18重量部
C.I. Pigment Red 177 (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッド A2B」)…2重量部
・アクリルワニス(固形分20%)…108重量部
〔赤色着色インク〕
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルタで濾過して赤色着色インクを得た。
・上記赤色顔料分散液…100重量部
・メチル化メチロールメラミン(三洋化成工業株式会社製:商品名MW−30)…20重量部
・レベリング剤(大日本インキ化学工業株式会社製:商品名メガファック F−483SF)…1重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル…85重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…45重量部
こうして調整した赤色着色インクを実施例1と同様にブランケットに塗布・非画像部の除去・被印刷基材への転写を行ってガラス基板上にインクパターンを得た。こうして得られた印刷物は、パターン密部において非画像部のインク付着はみられなかった。
【0071】
[実施例4]
凸版の不活性層として、実施例1と同様にして、SiO2のパターンを形成した。次いで、不活性層に凹部を形成し、凸部の下地層表面に吸着層を形成した。画像部に対応する部位が凸部、非画像部に対応する部位が凹部となり、画像部対応領域である凸部に吸着層
が形成された凸版印刷用凸版を作製した。
【0072】
また、ここで形成したパターンは、実施例1と同様のパターンを形成した。
【0073】
<インク1>
実施例1と同様の導電性インクを調製した。
【0074】
<印刷物の製造>
実施例1と同様にして導電性のインク膜を形成した。
【0075】
次に、凸部に吸着層を形成した実施例1に係る本発明の凸版をインキング基板のインク膜に密着させたのち剥離し、凸版の凸部にインク膜を形成した。次に、画像部のインクが凸部に形成された凸版と、被印刷基材側として用いる厚さ0.7mm、大きさが100mm×100mmのソーダライムガラス基板とを密着させたのち剥離して、凸版上のインク膜を被印刷基材側に転写した。次に、これを200℃で30分間熱処理して導電性パターンを備えた印刷物を形成した。得られた導電性パターンを光学顕微鏡で観察したところ、パターン疎部において底あたりによる非画像部へのインク付着はみられなかった。
【0076】
[実施例5]
吸着層に用いる材料としてチオアルキル化合物(Fluorous Technologies製:1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクタン−1−チオール)、下地層として金、不活性層としてSiO2を用いた以外は、実施例4と同様に凸版印刷用凸版を製造し、これを用いて実施例4と同様のインク1で調整した導電性インクを用いて印刷物の製造を行った。得られた印刷物について、導電性パターンを光学顕微鏡で観察したところ、パターン疎部において底あたりによる非画像部へのインク付着はみられなかった。
【0077】
[実施例6]
インクとして、実施例1と同様のカラーフィルター用の着色インクを用い実施例4と同様に凸版印刷用凸版を製造し、これを用いて印刷物の製造を行った。
【0078】
着色インクを実施例4と同様にブランケットに塗布・非画像部の除去・被印刷基材への転写を行ってガラス基板上にインクパターンを得た。こうして得られた印刷物は、パターン疎部において底あたりによる非画像部へのインク付着はみられなかった。
【0079】
[比較例1]
凸部に吸着層を形成しない他は実施例1と同様に凹版印刷用凹版を製造し、印刷物の製造までを行った。得られた印刷物について、導電性パターンを光学顕微鏡で観察したところ、パターン密部において非画像部のインク付着が顕著に見られた。
【0080】
[比較例2]
凸部に吸着層を形成しない他は実施例4と同様に凸版印刷用凸版を製造し、印刷物の製造までを行った。得られた印刷物について、導電性パターンを光学顕微鏡で観察したところ、パターン疎部における底あたりが顕著で、非画像部にインクの付着が見られた。
【0081】
以上の実施例1〜6および比較例1〜2で得られた結果を表2に示す。
【0082】
【表2】

【0083】
表2より、実施例1〜6で用いた本発明の印刷用版は、版の凸部がインクとの付着性が弱い吸着層で形成されているので、スキージ後の凹版表面のインキ残りを少なくし、ショ
ートなどの印刷不良を抑制できる。したがって、高詳細かつ高品質の印刷物の形成が可能となる。また、本発明の印刷用版は、版の凸部がインクとの付着性が弱い吸着層で形成されているので、版からのインク転写性が優れ、オープンやショートなどの印刷不良を抑制できる。したがって、高詳細かつ高品質の印刷物の形成が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は回路基板、液晶や有機EL、電子ペーパーなどの表示装置などのファインパターンが要求される電子部品において、導電体や絶縁体、誘電体、磁性体、半導体、抵抗体、発光材料、レジスト、カラーフィルターの形成を印刷によって行う際に使用する印刷版およびその製造方法とその印刷版で製造した回路基板、液晶や有機EL、電子ペーパーなどの表示装置などのファインパターンが要求される電子部品に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の印刷用版の一例を示す断面図である。
【図2】(a)は本発明の印刷用版の例を示す平面図であり、(b)は(a)で示す図のA−Bラインでの断面図である。
【図3】本発明の印刷用版の形成方法の一例を説明する模式図である。
【図4】本発明における凹版印刷法を説明する工程の模式図である。
【図5】本発明における凸版印刷法を説明する工程の模式図である。
【符号の説明】
【0086】
100:凹版
110:吸着層
111:凹部
120:不活性層
130:下地層
131:凸部
200:凹版
211:凹部底部
260:パターン密部
270:パターン疎部
410:吸着層
420:不活性層
421:凹部
430:下地層
500:凹版
510:吸着層
520:不活性層
530:下地層
540:スキージ
541:インク
550:被印刷基材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不活性層上に非画線部もしくは画線部に対応する凸部と画線部もしくは非画線部に対応する凹部とからなる版パターンが設けられて微細パターンを印刷するのに用いる版であって、
前記不活性層上の凸部に対応する領域に下地層が形成され、該下地層上に吸着層が形成されていることを特徴とする印刷用版。
【請求項2】
前記下地層は金属酸化物で構成され、不活性層は金属で構成され、吸着層はシランカップリング剤で構成されていることを特徴とする請求項1記載の印刷用版。
【請求項3】
前記シランカップリング剤は下記化学式(1)〜(3)で表される化合物から選択された1種類以上の化合物で有ることを特徴とする請求項2記載の印刷用版。
R1SiX1X2X3・・・・・・・(1)
R1R2SiX1X2・・・・・・・(2)
R1R2R3SiX1・・・・・・・(3)
(式中、R1、R2、R3は独立してアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基であり、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基は全フッ素化もしくは部分フッ素化されていてもよい。また、式中、X1、X2、X3は独立して塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲンもしくはアルコキシ基である。)
【請求項4】
前記下地層は金属で構成され、不活性層は金属酸化物で構成され、吸着層はチオアルキル化合物で構成されていることを特徴とする請求項1記載の印刷用版。
【請求項5】
前記チオアルキル化合物は下記化学式(4)で表される化合物から選択された1種類以上の化合物で有ることを特徴とする請求項4記載の印刷用版。
R1(S)nR2・・・・・・・(4)
(式中、R1は独立してアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基であり、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基は全フッ素化もしくは部分フッ素化されていてもよい。R2は独立して水素、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基であり、アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基は全フッ素化もしくは部分フッ素化されていてもよい。
また、式中、nは1〜3までの間で選択される整数である。)
【請求項6】
不活性層上に非画線部もしくは画線部に対応する凸部と画線部もしくは非画線部に対応する凹部とからなる版パターンが設けられて前記不活性層の凸部に対応する領域に下地層が形成され、該下地層上に吸着層が形成されている印刷用版の形成方法であって、
前記不活性層上の凸部に対応する位置に下地層を形成する工程と、
前記下地層をマスクとしてマスキングされていない領域の不活性層をエッチングする工程と、
前記下地層に気相もしくは液相で吸着層を形成する工程と、
を備えることを特徴とする印刷用版の形成方法。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷用版を凹版印刷法もしくは凸版印刷法のいずれかの印刷法に用いることを特徴とする印刷物の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−61660(P2009−61660A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−231272(P2007−231272)
【出願日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 超フレキシブルディスプレイ部材技術開発委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】