説明

印字装置

【課題】販売店等に、注文した製品を受取り後の客先への販売に関わる必要な手続き的負担等を低減化する方策を提供することを目的とし、このシステムに用いられる印字装置を提供する。
【解決手段】表面に印字が可能な第2の部材の上層に同じく表面に印字が可能でかつ熱透過性を有し熱エネルギーの印加により発色する成分をその表面に含有しない第1の部材が積層された複数部材からなる情報部材100に印字をするのに好適な印字装置6であって、前記第1の部材を介して熱エネルギーを印加することにより第2の部材の表面へ印字を行なう第1の印字手段50と、前記第1の部材の表面への印字を行なう前記第1の印字手段以外の第2の印字手段60を有するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受注した製品の製品名、型番あるいは販売店名(受注先)などの受注情報に基づいて、販売店など受注先に製品を納入するシステムに用いる印字装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の家電製品等の生産の流れにおいては、メーカー(製品供給者)等が、その製品の販売数量等を予測に基づいて生産し、生産された製品を倉庫等にストックしておく。販売店やインターネット等により顧客等からの注文に応じて、倉庫より販売店または顧客に注文を受けた製品が配送される。一方、メーカーは、受注した製品の他に、その製品の納品に必要な納品関連書類、例えば、保証書、顧客登録カード類、取扱い説明書類等は、販売店個別の対応ではなく、販売店等の出荷先には同じ形式の納品関連書類を製品と共に配送している。
【0003】
一方、販売店等では、メーカーに発注して家電製品やパソコン類等の製品を仕入れ、店頭にて販売する等の形式が行われている。販売店は、店頭に並べられた商品を顧客に販売をする際に、製品が梱包されている箱の内部、または同封されている納品関連書類、例えば、保証書や顧客登録カード等を取出し、販売店の情報記載欄に、販売店の店名をスタンプや手書きで記録を行っている。このように商品の梱包を開ける作業や、梱包から取出した保証書等に必要事項を記載する作業等が発生していた。また、販売店はこの作業を省略するために、顧客の製品購入時に発行するレシート類とメーカーの保証書(必要事項が未記入)の両方を顧客側で保存しておいてもらうようにし、購入した製品が故障したとき等に販売店が必要事項を保証書に記載する等で対応していた。
【0004】
上記の生産方式においては、メーカー等は、販売店等からの受注に備えて、余分の製品在庫を抱え、また、販売予想に反して売れ行きが悪い場合には、大量の製品在庫等の発生による弊害が生じる場合がある。そこで、メーカー等は、そのような弊害を低減するために、販売店等の受注に対応した受注生産の方向への検討が進められている。受注生産は、上記の弊害を解決することが期待できるが、受注を受けてから製品を納入するまでに所定期間を要する等の欠点もあり、販売店等にとってのマイナス要因であるが、そのような欠点を補完すべく、メーカー側に新たなサービスの提供が販売店等により嘱望されている。
【0005】
これらの課題に関連するものとして、例えば特許文献1には、顧客の希望する納品日を実現する受注品納期管理システムに関する発明や、特許文献2には、商品の発注や納品に関するシステムが開示されているが、メーカー側から販売店等へのサービス等を提供する方法は開示されていない。
【特許文献1】特開2000−190175号公報
【特許文献2】特開2001−202424号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したように、メーカーには、販売店等からの受注に応じた製品の適正な生産数量を確保すべく、製品在庫を少なくするための製品受注納品システムの実現と、さらに、販売店等には、注文した製品を受取り後の客先への販売に関わる必要な手続き的負担等を低減化する方策を提供することを目的とし、このシステムに用いられる印字装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
販売店等からの受注情報を記憶するデータベースを有し、このデータベースから受注情報を読み出して、印字した情報部材を製品個別に添付して販売店等に納入するシステムである。このシステムにより、例えば、従来、販売店等で記載していた情報部材としての例えば、保証書等の情報記載欄(例えば販売店名記載欄)に、販売店名等の固有の受注情報を事前に印字し、この印字済情報部材を製品個々に添付して、納品することにより、個々の販売店等での作業を軽減することが可能となる。
【0008】
また、このシステムに用いる印字装置において、表面に印字が可能な第2の部材の上層に同じく表面に印字が可能で、かつ熱透過性を有し熱エネルギーの印加により発色する成分をその表面に含有しない第1の部材が積層された複数部材からなる情報部材に印字をするのに好適な印字装置であって、前記第1の部材を介して熱エネルギーを印加することにより第2の部材の表面へ印字を行なう第1の印字手段と、前記第1の部材の表面への印字を行なう前記第1の印字手段以外の第2の印字手段を有することとした。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、メーカ側は、販売店等の顧客の受注に応じた製品の適正な生産数量を確保すべく、製品在庫を少なくすることができ、さらに、販売店等は、注文した製品を受取り後、客先への販売に関わる必要な記載事項などの手続き的負担等を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施形態について図を参照して説明する。
【0011】
図1は、この発明における受注製品納品システム1の一実施の形態の概略を示す。
【0012】
メーカー10は、家電製品等を製造するメーカー等を示す。メーカー10の受注先である販売店等8は、例えば、家電製品等を販売する量販店等である。顧客から製品の購入希望を受けた販売店等8は、販売するための製品をメーカー10に発注する。メーカー10では、販売店等8からの受注aに基づく受注情報を入力手段2によりデータベース3に記憶する。更に、このデータベース3の情報に基づいて製品の生産4が行なわれ、この工程で、製品固有の情報、例えばシリアル番号を読取り5、その番号をキーとしてデータベース3から各情報を読み出して、印字装置6により印字し、必要な書類を作成する。この作成された書類が、生産された製品個々に添付され、最後に出荷7され、納品aされる。この場合、顧客等9からの直接の受注bであれば、当然、製品は、顧客等9に納品bされる。
【0013】
図2は、図1で示すシステムを更に詳細に示すブロック図であり、次に、上述の販売店等が製品を発注する際の発注業務の内容を図2を参照して説明する。製品をメーカーに発注する発注業務11は、製品の注文に必要な情報を作成し、メーカー10に作成した情報をもって注文することである。この発注業務にかかるいわゆる注文情報として、例えば、製品の品名、型番、オプション仕様等の製品情報11aや、発注する製品の数量、納期等や販売店等8に関する販売店情報や顧客情報等が含まれる。
【0014】
他方、発注先から製品の注文を受けたメーカー10は、受注業務12を行う。受注業務12の内容は、生産指示書発行12a、銘板発行12b、データベース登録12cを行う業務等である。生産指示書発行12aは、後述する受注情報に基づく製品のシリアル番号12dの生成や品名、型番、オプション仕様が印字された書類の作成や、製品の生産や管理のためのデータが端末装置(図示しない)からデータベース3として登録される。ここで、受注情報とは、販売店が行なう前記発注業務11により作成された注文情報のことであり、製品情報11a,販売店情報および顧客情報等を含んでいる。
【0015】
従って、受注情報に基づいて作成されるデータベース3は、同様に図1に示すように製品情報3a、販売店情報3bや顧客情報3c等を含み、上記した生産指示書発行業務12aで生成された製品のシリアル番号12dによりアドレスされたデータとして管理される構造となっている。具体的に例示すると、製品情報3aとして、製品の品名、型番、オプション仕様等、製品の主要部品等に関するデータが格納され、販売店情報3bとして、少なくとも販売店等の名称を含み、支店名、住所、電話番号等に関するデータが格納される。また、顧客情報3cとして製品の購入を希望している顧客名、顧客住所、電話番号、職業、年齢等のデータが格納されている。また、製品のシリアル番号12dは、機械コード、たとえば、バーコード等のデータに変換されデータベース3に登録される。このように機械コードに変換することにより、各生産工程や製品の流通過程等において、自動化や機械化を容易に実現させることができる。
【0016】
次に受注情報に基づいた製品の生産の流れとそれらの工程に必要な各種書類の発行について、図2を用いて更に説明をする。まず、販売店等8からの注文情報(メーカー10での受注情報)に基づき、製品の仕様が決定され、製品の生産に関する生産指示書12aに基づいて製品が生産14される。この生産工程において、製品が生産されると共にその製品の生産や納品に必要な各種の書類が発行17される。例えば、製品のシリアル番号が印字された銘版や、生産工程における工程管理のために発行されるケアラベルや、製品が完成した時点で発行される製品の添付書類、例えば、保証書、顧客登録カード等や、製品の発送に必要なカートンラベル等が発行される。これは、製品ごとに貼られている銘版等から個々の製品固有のシリアル番号が読取られて、その番号に対応するデータがデータベース3から特定され、それぞれの発行される書類に対応する情報が読み出されて、工程中に設置されている印字装置6により印字され、書類が発行される。上記のごとく各種書類が発行され、製品個別に添付された後に、製品の配送18がされる。販売店等では製品の受け入れ19を行い、製品の確認した後に、更に、当該製品の購入希望者に製品を渡す。顧客が製品を取得した後に、顧客登録カードへの記入がされ、メーカーにこの記入済の登録カードが返信22される。
【0017】
次に、図3を参照して、各種書類が発行されるシステムを説明する。受注情報の一部である製品情報に基づいて、入力装置2(例えばキーボード)でメインパソコン23を介してシリアル番号12dを発行し、銘板プリンタ24で銘板を発行する。銘板にはシリアル番号12dを機械コードに変換して印字がされている。さらに前記シリアル番号12dにより特定されるデータベース3の記憶エリアに前記受注情報(製品の情報、販売店の情報など)を登録する。受注情報の内、製品に関する製品情報(例えば、製品の仕様に関する情報等)は製品情報用データベース3a、販売店の情報(販売店名、所在地等)は販売店情報データベース3bに格納される。各情報は、それぞれのデータベース3の決められた領域に格納され、その情報が無い場合、ブランクとして別の情報は登録しない。このようにして各情報が定められたデータベース3の定められた領域に登録される。
【0018】
次に製品のシリアル番号に応じて指示書が作成され、これに基づいて製品が生産される。製品が生産される過程の中の定められた工程の位置で、シリアル番号12dをS/N読取装置5により読取り、読取った内容は生産工程用パソコン25aで認識される。生産工程用パソコン25aでは、このシリアル番号12dをキーとして、必要な情報を前記データベース3より読出し、ここの工程で必要な添付書類(ラベル等を含む)を印字装置6aおよび印字装置6bで発行する。発行された添付書類は例えばケアラベルであれば発行直後に半組の製品に貼付される。さらに工程が進み、シリアル番号12dをS/N読取装置5で読取り、生産工程用パソコン25bにより同様にデータベース3から情報を読出し、印字装置6で印刷する。例えば、印字装置6が保証書および顧客登録カードを発行するのであれば、それに必要なデータが製品情報データベース3aより、製品名、型番等が、販売店情報データベース3bより販売店名、支店名、所在地等が読出され、(生産工程用パソコン25bがLANで接続されたデータベース3より読出す。)印字装置6で印刷される。ここで発行された添付書類は製品に添付されていく。
【0019】
このようにして各種必要な添付書類として、生産工程で利用されるケアラベルや、製品と共に送付される保証書101、顧客登録カード102や、配送するために製品の包装部材の表面に装着されるカートンラベル、発送ラベル等が随時、蓄積されたデータベース3に基づいて作成される。これらの情報部材は、添付書類として製品が販売店に納入される前の時点で、シリアル番号を確認し、同じシリアル番号の製品個別に添付される。
【0020】
次に、上記した保証書101と顧客登録カード102の発行について以下に更に具体的に説明する。
【0021】
まず、製品の一部に貼付された銘板のシリアル番号12dの機械コードを読取り、その読取られたシリアル番号12dに基づいて生産工程用パソコンによりデータベース3からデータベース照合16が行われる。データベース照合16によりシリアル番号12dに基づく製品情報3aと販売店情報3bが生産ラインに設置された記録装置6に入力される。製品情報3aとして製品名、型番、シリアル番号が販売店情報3bとして販売店名(支店含む)、販売店住所、販売店連絡先がデータベース3から読み出されて後述するような方法で所定の情報部材に印字される。
【0022】
本発明の実施において、図4に示すように、保証書101と顧客登録カード102が作成される積層構造の情報部材100を用いた。保証書101として作成する部材として上部に位置する部材101と、顧客登録カードとして作成する部材102aを積層した積層構造とするものを用いた。部材101aは、上質紙104からなる基材を、また下部に位置する部材102は、感熱記録紙を用いた。それらの一部、例えば端部が互いに接着剤103で固着され、分離可能な状態になっている。保証書101は上質紙からなる部材101aであり、表面が平滑なので、熱転写インクリボンによる転写方式等で印字することができる。また、顧客登録カード102は、感熱紙からなる部材102aであり、基材108にアンダーコート層107、感熱発色層106、保護層105で構成されている。部材102aは、部材101aを介し、サーマルヘッドで印字する直接発色方式で印字する。この場合、部材101aの厚さが厚いと印字の際に、断熱されるので、所定以下の厚さが必要である。具体的には、保証書101に使用する部材101aとして、保護層105側に積層するように、平滑度200秒以上、坪量が25〜40g/m2、好ましくは30〜40g/m2、且、緊度が1.0〜1.3g/cm3程度の基材が好ましい。例えば特開平2001−180123号公報に記載されている製法で基材を作成することができる。また、基材としては、上質紙、グラシン紙等が使用可能である。また、顧客登録カード102に使用する部材102aとして、感熱紙としてリコー社製の150LABを用いた。
【0023】
次に、積層構造の情報部材100に、所定情報を印字し、保証書101と顧客登録カード102を作成する場合について、図を参照しながら説明する。図5は、情報部材100の上部(1枚目)に位置する部材101aから作成される保証書である。保証書101は、図5(a)に示すように、商品名欄201、型番欄202、製造番号203、販売日欄204、販売店名欄205、販売店所在地欄206およびその他のエリアに分けられて空欄とされている。その他のエリアには既に決定している製造元207や保証書等がプリ印刷されている。なお、各欄の名称もプリ印刷されている。
【0024】
しかして、上記保証書の空欄に情報を印字する場合には、製品に貼り付けられている銘板等のシリアル番号12dを読取り、データベース3からデータベース照合16を行い、その製品に対応する商品名、型番、製造番号(シリアル番号12dと同じ)等の製品情報3a、販売店名、販売店所在等の販売店情報3b、顧客情報3cを入手して、印字装置6により熱転写方式により印字する(この印字についての具体的な説明は後述する)。図5(b)には、その印字例を示す。商品名欄201にはパソコン端末装置、型番欄202にはPCT-1000、製造番号欄203にはA01234567、販売日欄204にはデータベース3には、まだ入力されていないので印字なし、販売店名欄205には東芝テック販売 大仁支店、販売店所在地欄206には受注元の住所・電話番号・FAX等の情報が印字される。また、保証書101には製品不良、販売店等で情報を読取る必要が生じる場合も考えられるので、シリアル番号12dの機械コード208が印字されている。(ここではCODE39のバーコードに変換した例を示した)
次に、本発明の実施に用いた顧客登録カード102の作成について図6を用いて説明する。図6(a)は、顧客登録カード102の印字前の状態を示している。図6(b)に示すのは顧客登録カード102の裏面で、顧客等9が購入した後、必要事項を記入する欄であり非印字面である。印字面である表面102aは、商品名欄301、型番欄302、製造番号欄303、販売店名欄304、販売店所在地欄305および切手306および投函有効期間記載欄307、その他308からなっている。切手306、投函有効期間記載欄307およびその他308は既にプリ印刷されている。また、各印字欄の項目もプリ印刷されている。このような顧客登録カードに印字する場合、保証書101と同様に、製品のシリアル番号12dを銘番等から読取り、データベース3からデータベース照合16を行い、その製品に対応する商品名、型番、製造番号(シリアル番号12dと同じ)等の製品情報3a、販売店名、販売店所在地等の販売店情報3bおよび顧客情報3cを入手して、印字装置6により直接発色方式で印字する。図7には、部材102aに印字後の結果を示す。図7(b)に示す裏面102bは印字しないので印字前と同じである。印字は上部に位置する上質紙である部材101aを介して、サーマルヘッドにより所定の情報が印字される。すなわち、部材101aを通過した熱エネルギーにより印字される。(具体的な説明は後述する)
図7(a)には、所定の情報が印字された後の顧客登録カードを示す。プリ印刷部分は、印字しないので印字前と同様変わらない。商品名欄301にはパソコン端末装置、型番欄302にはPCT-1000、製造番号欄303にはシリアル番号12dのA01234567、販売店名欄304には販売店である東芝テック販売大仁支店、販売店所在地欄305には販売店住所が印字される。製品を購入後顧客登録カード102に必要事項を記入し、投函することによりカスタマー登録が行われる。その際、メーカー10はシリアル番号12dを入力してデータベース3に顧客情報3cを登録する。データベース3を読み出す際に便利であるように顧客登録カード102には保証書101と同様に、シリアル番号12dが機械コード309に変換され印字される。
【0025】
次に本発明の製品受注納品システム1に使用される印字装置6について説明する。一実施例として、上記した情報部材100である保証書101と顧客登録カード102に印字を行う印字装置6について図7および図8を用いて説明する。印字装置6は、第一の印字ユニット50と第二の印字ユニット60および情報部材100の搬出ホッパー53および受入ホッパー65から構成されている。 東芝テック製2色バーコードプリンタCI200を改造して、本発明の実施に使用した。第一の印字ユニット50は、サーマルヘッド51とプラテンローラ52から構成された直接感熱発色方式を採用したものである。また、第二の印字ユニット60は、サーマルヘッド61、プラテンローラ62、熱転写インクリボンの巻き出し装置63および印字後のインクリボンの巻取り装置64を主要な構成とする熱転写方式を採用したものである。上記した2枚の部材が積層された構造の情報部材100が搬出ホッパー53にセットされ、それらの部材に印字されるときには、一部づつ搬送ローラ54により第一の印字ユニット50へ搬送される。
【0026】
搬送された情報部材100のうち、下側に配置されている2枚目(1枚目は保証書101の積層構造)の顧客登録カード102として使用される部材102aにシリアル番号12dに基づくデータベース3からの情報が印字される。2枚目の顧客登録カード102は、1枚目の保証書101として使用される部材101aを介して前記サーマルヘッド51から印加された熱エネルギーにより感熱印字される。印字が終了した部材100aはさらに搬送され、第二の印刷ユニット60で保証書101に所定情報が印字される。保証書101にされる印字も顧客登録カード102同様に、製品のシリアル番号12dに基づくデータベース3にアクセスされ読み出された情報が印字される。
【0027】
ここで本発明の実施例を図8に示す。印字装置6において、第1の印字手段として直接感熱発色方式を採用した第一の印字ユニット50により、部材102aとして感熱記録紙を用い、その感熱記録紙に、印字エネルギー7mW×600μsec、印字速度2インチ/secの印字条件で印字を行い、第2の印字手段として、熱転写方式を採用した第二の印字ユニット60により、熱転写インクリボンを介して部材101aに印字エネルギー7mW×300μsec、印字速度2インチ/secの印字条件で熱転写リボンのインクを転写し印字を行った。このように、第一の印字ユニット50で、情報部材100の2枚目(下部に配置された部材102a)の顧客登録カード102に所定情報が印字され、第二の印字ユニット60で情報部材100の1枚目(上部に配置された部材101a)の保証書101に所定情報が印字される。
【0028】
このように本発明の印字装置6において、第1の印字手段と第2の印字手段を同様な熱エネルギーを印加するサーマル印字方式に用いた場合、第1の印字手段の印字のための熱エネルギー(E1)は7mW×600μsecで行い、第2の印字手段の印字のための熱エネルギー(E2)は、7mW×300μsecでE1>E2を満足すると同時に第2の印字手段による印字の際の熱エネルギーE2によって第2の部材が発色しない条件で印字を行う。これにより、第1の印字手段で熱エネルギーE1が印加された部分は、第1の情報部材には発色剤が設けられていないので発色することなく、第2の情報部材だけが発色する。また、第2の印字手段で熱エネルギーE2が印加された部分は、第1の情報部材が熱転写インクリボンにより転写され印字されるが、E2<E1であることと熱転写インクリボンを介していることから、第2の部材を印字させるには熱エネルギーが不足しており印字することができない。
【0029】
従って、本発明の構成は、第1の部材には発色層を有していないので、第2の部材に印字をする為に熱エネルギーを第1の部材を介して第2の部材に印加しても、第1の部材には印字されず、また、第1の部材に印字する際の熱エネルギーで、第2の部材が発色しないように熱エネルギーを印加して第1の部材のみを印字することが可能となる。このように情報部材が一体的に積層された構造であっても印加する熱エネルギ−を制御してE1の熱エネルギーが印加された第2の部材の部分とE2の熱エネルギーが印加された第1の部材の部分のそれぞれに独立して印字することを可能にすることができるものである。
【0030】
このような印字装置6による具体的な印字結果の例を図9a〜図9dに示す。図9(a)は、情報部材100の1枚目の保証書101と情報部材100の2枚目の顧客登録カード102の印字模式図である。この図9(a)は、第一の印字ユニット50と第二の印字ユニット60で印字する内容が全く同じ場合で、保証書101と顧客登録カード102の印字結果を示すものである。すなわち、パソコン端末装置、PCT-1000、シリアル番号12d販売店名が保証書101と顧客登録カード102の両方に印字をしている。第一の印字ユニット50および第二の印字ユニット60で同じ印字をした場合の情報部材100の1枚目と2枚目の印字結果の断面を模式的に図9(b)に示した。この図に示されるように保証書101の印字部分111と顧客登録カード102の印字部分112はほぼ同じ部分が印刷される。図9(c)は保証書101と顧客登録カード102の印字内容が異なる場合を示したものである。商品名のパソコン端末装置は同じ印字であるが、他の部分は異なる内容が印字されている。
【0031】
図9(d)には、それぞれの印字結果を模式的に示した。図9(d)からわかるように保証書101の印字部分111aと顧客登録カード112aはほぼ同じ内容の印字である。これに対し、その他の保証書101の印字部分111および顧客登録カード102の印字部分112は異なる印字であることがわかる。つまり、異なる印字手段を有しているので、第一の印字ユニット50による2枚目の顧客登録カード102の印字内容と第二の印字ユニット60による1枚目の保証書101の印字内容は同じ内容または異なった内容が印字可能である。
【0032】
上記したように、第1の印字ユニット50として直接感熱発色式の印字方式を使用し、第2の印字ユニット60として熱転写方式の印字ユニットと異なる2つの印字方式を搭載した印字装置6について例示した。これらの2つの印字ユニットは、いずれも印字ヘッドとして、サーマルヘッドが使用される。そのため、同一の構成の記録ヘッドにより印字をすることができるので、制御の共通化を図ることができる等の利点がある。また、第1の部材の印字には上記のごとく第2の印字ユニット60として熱転写方式の記録方式を適用することができることはもちろんであるが、他の印字方式、例えば、インクジェット方式やインパクトドット方式等の印字方式を適用することができる。
【0033】
ここで、第1の印字記録と第2の印字記録の順序に関する内容を説明する。
【0034】
印字装置6には、第1の印字ユニットと第2の印字ユニットの印字を制御する印字順制御手段を設けて、その制御により、第1の印字ユニットは、2枚目の情報部材100の顧客登録カード102を印字し、続けて第2の印字ユニットで1枚目の情報部材100の保証書101を印字する。これは、第1の印字ユニットで1枚目を印字した場合、第2の印字ユニットで同じ部分を印字するときに1枚目が既に印字されているので、第2の印字ユニットで既に印字された1枚目の印字が汚れてしまう恐れがあるためである。特に、実施例のごとく1枚目の保証書101が熱転写インクリボンのインキで印刷されている場合、2枚目の顧客登録カード102印字する熱量で再溶解し、印字が擦れたり、サーマルヘッドに熱転写インクリボンのインキが付着する等によりサーマルヘッドの寿命が低下する。このように印字の擦れ等による印字品質の低下を防止するためには、2枚目の印字を第1の印字ユニットで先に処理することが必要である。
【0035】
このように情報部材100は、上部に位置する第1の部材101と下部に位置する第2の部材の積層構造からなっている。第2の部材の表面に感熱発色層を形成し、第1の部材101を介して印字するため、この第1の部材の厚さは、印加される熱エネルギーが前記感熱発色層が発色する程度に透過する厚さでなければならない。この厚さの程度は、第2の部材の感熱発色層の発色感度、記録媒体の種類や印字速度等に依存するが、たとえば、上記したように、上質紙やグラシン紙の場合は、約50μm程度の厚さ以下であれば、通常使用されているサーマルヘッドを用いて、所定の印字をすることができる。更に、第1の部材は、第2の部材に印字する際にサーマルヘッドの印加エネルギーにより発色しないように感熱発色剤を有しない上質紙やグリシン紙をそのまま使用する形態とした。
【0036】
上記した積層された記録媒体は、図4に示すように、第1の部材と第2の部材は、固着部103により互いに、一体に固着される。そのため印字の際に、第1の部材と第2の部材の相互の印字位置の関係を保持することができる。また、この情報部材100を使用する場合に、一体のまま利用することができ、必要に応じて、相互に切り離しても使用することができる。
【0037】
さらに、情報部材100の好ましい形態を図14、図15および図16に示す。その詳細については、情報部材の実施例1〜5において後述する。
【0038】
また、上記の実施の態様においては、情報部材100として保証書101や顧客登録カード102について説明したが、他の情報部材としては、その他、製品の納入時に必要な添付書類として、ケアラベル、カートンラベル、発送ラベル等があり、これらについても同様に発行することができる。
【0039】
例えば、ケアラベルについても同様に受注情報に基づいて入力されたデータが格納されているデータベース3の情報に基づき、製品に必要なケアラベル400として使用される情報部材に所定情報が印字される。即ち、受注情報から製品が特定されれば、必要なケアラベルも特定される。その実施の一例を図10に示す。ケアラベル400は製品の注意すべき箇所に注意する事柄を印字する。例えば図10では、製品の一部が高温になるので、ケアラベル400に高温注意等の警告内容を印字し、製品の警告を促す部分に貼付する。またケアラベル400には、製品のシリアル番号の機械コード401も合わせて印字し、貼り忘れ等があった場合、この機械コード401を読取るかまたは機械コード401の下に印字されている番号を見ることにより貼り忘れの製品を特定することが可能である。
【0040】
また他の情報部材の実施例として、上記に例示した情報部材100と同様な方法で発行されたカートンラベル500を図11に示す。カートンラベル500は、製品をダンボール等に梱包したときに内部の製品を把握できるようにするためと発注元で荷物が届いたときにその内容およびその製品の仕様までわかるようにする。すなわち、カートンラベル500の商品名501、型番、製品のシリアル番号、または製品のシリアル番号の機械コード502および製品についての仕様書や詳細内容等の製品情報を2次元コード503に変換して印字する。従来は、製品情報を確認するために、例えば、カートンを開梱して、製品の仕様書等を取出して行う確認作業等が発生していたが、このように2次元コード503のような機械コードを利用することにより、大量のデータを記録することで、製品情報を把握することが可能になり、カートンの開梱作業等が不要にすることができる。その実施例を図12に示す。
【0041】
製品がダンボール等の包装部材30でパッケージされている。包装部材30には、配送ラベル600および包装部材30の内容物がわかるように製品の詳細な仕様等が記載された2次元コード503が設けられたカートンラベル500を貼付されている。販売店等8は、メーカーより入手した後の管理や顧客9に販売する際の商品登録作業時に前記2次元コード503を読取ることにより瞬時に把握することができる。
【0042】
製品のシリアル番号12dをキーとしてデータベース3の販売店情報3bから発注元である販売店等8の情報が入手される。すなわち、この製品の出荷先を把握することができることから、配送ラベル600を発行して製品を梱包する段階で配送ラベル600も貼付可能であり、誤配送も防止できる。ここで発行する配送ラベル600の例を図13に示す。配送ラベル600は、シリアル番号12dを読取ることによりデータベース3を参照して製品情報3a、販売店情報3bから製品情報欄601に必要な情報を印字する。また、配送欄602には発注元の販売店名、住所等を印字する。また、発送元も合わせて印字し、さらにシリアル番号12dも機械コード604に変換して印字する。これらケアラベル400、カートンラベル500、配送ラベル600は印字装置6として通常のバーコードプリンタにより、熱転写方式または直接発色方式(感熱紙を用いサーマルヘッドで直接印字する方式)のどちらで印字してもよいが、本発明の実施においては、東芝テック製プリンタB−600を用いて印字を行った。
【0043】
以上述べたように製品を受注して受注先に納入するメーカー10は、製品に必要な書類やラベル類を生産過程あるいは終了時にオンデマンド(その時点)で発行することができるために、従来、製品が生産過程の途中で不良が生じ出荷できない場合等に生産管理や受注先への納品等に必要な書類やラベル類について、製品管理番号等の調整をする必要があったが、そのような調整作業等を不要にすることを可能にする。また、生産工程中における段階等でオンデマンドで発行したラベルには、製品のシリアル番号12dも同時に印字されるので、張り忘れによる問題が生じない。また、保証書101と顧客登録ラベル102は積層構造になっているがそれぞれ別の印字装置で印字するため、積層構造にも拘わらず同じ内容の印字とそれぞれ別々の印字が可能になる。
【0044】
このように、製品が納入される前の時点で、受注先等の顧客情報が印字された添付書類が製品個別に発行されるので、各種書類やラベル類が添付された製品は発行した配送ラベル600にしたがって確実に配送され販売店は製品の入手19が可能になる。
【0045】
また、その製品を販売店から顧客が購入21するときに、販売店等8は製品の情報を、上記したようにカートンラベル500に2次元コード503として表示しているので、このコードを読取ることにより、その製品情報を把握することができる。また、保証書101や顧客登録カード102には販売店等8の店名、所在地、連絡先等を記載しなければならないが、すでにメーカー10にて製品の発送前に顧客情報3cから、それらの情報が印字してあるので、あらためて、販売店等でそれらの情報を記載する必要がない。以上のように、販売店等8は、顧客9に製品を販売するときに製品の内容物、保証書101等の書類が梱包された箱を開梱することなく処理することができる。また、顧客9が、上記したように発行された顧客登録カード102に必要事項を記載し送付すると、メーカー10は、顧客登録カード102の製品のシリアル番号12dの機械コード309を読取り、そのデータベース3の顧客情報3cに顧客9の記載した情報を登録して手続きが完了する。
【0046】
[情報部材の実施例1]
次に、上記したような情報部材として複数の部材が積層されたものを用いて、例えば、図8に示すような印字装置でその部材に印字記録をする場合に、印字ヘッド51が固定され、プラテンローラ52の回転駆動で部材100aを搬送すると、上側に位置する部材と下側に位置する部材同志が搬送方向に力を受ける結果、上側に位置する部材にジャム等が発生する現象が生じる。この現象を防止する対策について説明する。例えば図14aに示すように、上側に位置する保証書101と下側に位置する顧客登録カード102は、搬送方向の上流側とその搬送方向と平行な端部同志が固着されているので、印字の際にスリップ等は生じることがなく、良好な印字を行うことが可能である。上記の他に、図14bに示すように、搬送方向と平行な対辺をスポット的に固定したり、図14cに示すように、搬送方向の上流側と下流側の端部同士で互いに固定しても同じ作用効果がえられる。また、それらの固着部は、印字後、互いに分離可能なように粘着剤等で固定することにより、容易に引きはがすことができる。
【0047】
[情報部材の実施例2]
上述した情報部材100の他の例を図15に示す。保証書として使用される第1の部材101と顧客登録カードとして使用される第2の部材102は、図4で示したように積層されており、第1の部材101を介して印加される熱エネルギーにより発色可能であればよく、例えば特開2001−180123号公報等記載されているように、第1の部材101の裏面に、顕色剤、例えばビスフェノールAを含有した転写層109が形成されている。ここで、顕色剤とは、それ自身では発色機能はないが、特定の物質と接触または結合することにより特定の物質を発色される性質を有する物質をいう。また、第2の部材102の表面には、転写層109に含まれる顕色剤と接触または結合することにより発色することが可能な呈色剤、例えばロイコ染料とバインダー樹脂またはWAXを含有する熱転写受容層110が形成されている。このような構成をしている情報部材100において、例えば、図8に示したように印字装置6を用いて、第1の印字手段、例えばサーマルヘッドを用いて第1の部材101を介して熱エネルギーを印加することにより、第1の部材の裏面に設けられた転写層109に含有される顕色剤)と第2の部材表面の熱転写受容層110の呈色剤が接触または結合することにより発色し第2の部材の表面に印字される。
【0048】
また、上述した実施例とは異なるが、第1の部材101の裏面に呈色剤を含有した転写層109を形成し、第2の部材102の表面には、転写層109に含まれる呈色剤と接触または結合することにより発色させることができる顕色剤とバインダー樹脂またはWAXを含有する熱転写受容層110なるものからなる方式を利用する形態でも同様な結果が得られる。このように、転写層109と転写受容層110のいずれか一方に顕色剤を含有する物質を含有させ、他方に呈色剤を含有する物質を含有させてもよい。
【0049】
[情報部材の実施例3]
次に図16に示した情報部材について説明する。上記の実施例と同様に、第1の部材101と第2の部材が積層され、互いに一部同士が分離可能に固着されている。
【0050】
第1の部材101の表面には、熱により発色する成分を含有しない、例えば上質紙104の裏面には熱転写層109が設けられている。熱転写層109は、ワックスタイプの熱転写インクリボンのインキ層と同様な構成である。そのインキ層の成分は、着色剤、バインダー樹脂、ワックスおよび添加剤から成っており、通常用いられているワックス系リボンの組成が使用可能である。例えば、
カーボンブラック・・・10重量部
カルナバワックス(1号)・・・30重量部
パラフィンワックス・・・30重量部
エチレン酢酸ビニル共重合体・・・10重量部
分散剤・・・5重量部
をホットメルト法で4g/m2で形成される。
【0051】
このような構成の情報部材は、上述した他の情報部材と同様に図8に示すような印字装置6を用いて、第1の印字手段51により第1の部材101と第2の部材102の積層体に熱エネルギーを印加することにより、第1の部材101の裏面にも設けられている熱転写層109が第2の部材の表面に転写され、印字をすることができる。また、第1の部材には、インクジェット方式やインパクトドットヘッド方式等の印字手段により印字がされる。また、熱転写リボンのインクを転写する熱転写方式の印字手段を用いても印字をすることができる。ただし、熱転写リボンのインクを転写する熱エネルギーは、上記第1の部材101の裏面に設けられている熱転写層109が転写されない程度の熱エネルギーを印加することが必要である。
【0052】
[情報部材の実施例4]
実施例3で情報部材100の変形例を示す。情報部材100の構成以外は、実施例1と全く同じである。図17は保証書101と顧客登録カード102が同一平面状に位置し、これらが分離できるようにミシン目80が設けられている。印字方法等は、第1の実施例で記載したとおりであるが、この場合、保証書101や顧客登録カード102は上質紙であって、熱転写インクリボンで両方の印字が可能である。この場合、印字装置6は異なる2つの印字方法は不要になる。また、前記保証書101と顧客登録カード102の印字後を図18に示す。このように、それぞれ異なる印字がされている。
【0053】
上記した実施例1乃至実施例3では、顧客登録カード102の切手306の投函有効期限307が印字前から印刷されていたが、発行時に投函有効期限307を印字してもよい。また、本発明に用いたカートンラベル500に2次元コード503を用いたが、販売店等8がカートンラベル500の機械コードを読取ることにより、販売店等8が製品の情報を入力する手間が省略できればよい。例えば製品のシリアル番号12dを読取ることにより、メーカとインターネット接続でき、接続先で開放されている情報を入手することにより販売店等8の業務が簡素化される方法や2次元コード503の代わりに製品の情報を幾つかのバーコード等を用いて印字しても良い。
【0054】
[情報部材の実施例5]
他の方式の情報部材として、第2の部材の上部に第1の部材が積層され、それらの一部が互いに分離可能に固着された情報部材で(図示しない)、第1の部材101の表面には、機械的な圧力が印加されたときに発色する発色剤が設けられてない部材、例えば、単なる上質紙(上記したようなグラシン紙)と、表面に呈色剤、例えばロイコ染料を包含するマイクロカプセルと顕色剤を含有する部材が表面に形成された第2の部材が積層されたものがある。第1の印字手段、例えばインパクトドットヘッドにより、第1の部材を介して第2の部材に機械的を圧力を印加することにより上記マイクロカプセルは破壊し、包含されているロイコ染料を流出させて顕色剤と反応、または接触させることにより発色させ第2の部材の表面に印字をすることができる。また、第1の部材には、例えばインクジエット方式の印字手段により印字がされる。
【0055】
上記した実施例において、情報部材は、第1の部材と第2の部材からなる2層からなる情報部材についての実施例を示した。さらに第2の部材を複数層を積層しても可能である。例えば、感熱発色層が表面に形成された感熱紙を複数枚積層してもよい。この場合、第2の部材の複数枚はそれぞれ同一の印字がされる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明のシステムの概略を示す説明図である。
【図2】本発明の受注製品納品システムの流れを示す説明図である。
【図3】本発明の受注製品納品システムの流れを示すブロック図である。
【図4】本発明に用いた情報部材の一例を説明するためにその側面を断面した模式図である。
【図5】本発明に用いた積層される一方の情報部材の一例(a:印字前、b:印字後)を説明する図である。
【図6】本発明に用いた積層される他方の情報部材の一例(印字前)を説明する図である。
【図7】本発明に用いた積層される他方の情報部材の一例(印字後)を説明する図である。
【図8】本発明の印字装置の概略を説明する模式図である。
【図9】本発明に用いた積層した情報部材の印字結果(a:同じ印字、c:異なる印字)を説明する図である。
【図10】本発明に用いた情報部材としてのケアラベルの一例を示す図である。
【図11】本発明に用いた情報部材としてのカートンラベルの一例を示す図である。
【図12】本発明に用いた情報部材が製品の梱包部材に貼付された状態を示す斜視図である。
【図13】本発明に用いた情報部材としての配送ラベルの一例を示す図である。
【図14】本発明に用いた積層された情報部材の一部が固着された状態を例示した図である。
【図15】本発明に用いた積層された情報部材の他の例を説明するためにその側面を断面して示す模式図である。
【図16】本発明に用いた積層された情報部材の他の例を説明するためにその側面を断面して示す模式図である。
【図17】本発明に用いた平面状の複数部材からなる情報部材(印字前)を示す図である。
【図18】本発明に用いた平面状の複数部材からなる情報部材(印字後)を示す図である。
【符号の説明】
【0057】
1 受注生産納品システム
2 パソコン等の入力手段
3 データベース
5 バーコードプリンタ読取装置
6 バーコードプリンタ等の印字装置
8 販売店等
9 顧客
10 メーカー
11 販売店発注業務
12 メーカー受注業務
13 製品管理&サービス業務(データベース登録業務)
14 生産
15 製品シリアル番号読取り業務
16 データベース照合業務
17 各種書類発行業務
18 製品配送業務
100 情報部材
101 保証書
102 顧客登録カード
103 接着剤
201、301 商品名欄
202、302 型番欄
203、303 製造番号欄
204 販売日欄
205、304 販売店名欄
206、305 販売店所在地欄
208、309 シリアル番号機械コード
307 投函有効期限
400 ケア-ラベル
401、502 シリアル番号
500 カートンラベル
501 商品名
503 2次元コード
600 配送ラベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に印字が可能な第2の部材の上層に同じく表面に印字が可能でかつ熱透過性を有し熱エネルギーの印加により発色する成分をその表面に含有しない第1の部材が積層された複数部材からなる情報部材に印字をするのに好適な印字装置であって、前記第1の部材を介して熱エネルギーを印加することにより第2の部材の表面へ印字を行なう第1の印字手段と、前記第1の部材の表面への印字を行なう前記第1の印字手段以外の第2の印字手段を有することを特徴とする印字装置。
【請求項2】
表面に印字が可能な第2の部材の上層に同じく表面に印字が可能でかつ機械的圧力によって発色する成分をその表面に含有しない第1の部材が積層された複数部材からなる情報部材に印字をするのに好適な印字装置であって、
前記第1の部材を介して機械的圧力を印加することにより第2の部材の表面へ印字を行なう第1の印字手段と、前記第1の部材の表面への印字を行なう前記第1の印字手段と異なる第2の印字手段を有することを特徴とする印字装置。
【請求項3】
前記第2の印字手段は、熱転写リボンのインクを転写する熱転写方式による印字手段であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の印字装置。
【請求項4】
第1の印字手段により第2の部材に印字を行った後に、第2の印字手段により第1の部材に印字する印字制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1記載の印字装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱エネルギーにより印字が可能な第2の部材のに、透過性を有し熱エネルギーの印加により発色する成分を面に含有しない第1の部材が積層された複数部材からなる情報部材に印字をすることが可能な印字装置であって、
前記第1の部材を介して熱エネルギーを印加することにより第2の部材の表面に印字を行なう第1の印字手段と、前記第1の部材の表面印字を行なう前記第1の印字手段と異なる第2の印字手段を有することを特徴とする印字装置。
【請求項2】
機械的圧力により印字が可能な第2の部材のに、械的圧力により発色する成分を表面に含有しない第1の部材が積層された複数部材からなる情報部材に印字をすることが可能な印字装置であって、
前記第1の部材を介して機械的圧力を印加することにより第2の部材の表面印字を行なう第1の印字手段と、前記第1の部材の表面印字を行なう前記第1の印字手段と異なる第2の印字手段を有することを特徴とする印字装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−7782(P2006−7782A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−205160(P2005−205160)
【出願日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【分割の表示】特願2002−258155(P2002−258155)の分割
【原出願日】平成14年9月3日(2002.9.3)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】