説明

受動光線路網の破断点検出システム

【課題】本発明は、受動光線路網の破断点検出システムを提供する。
【解決手段】主制御領域により、モニタ光信号を光ファイバ分岐経路に供給し、光ファイバ分岐経路は、異なる受動光線路網構造により、異なる反射光信号を主制御領域にフードバックする。これにより、主制御領域内の光スペクトルアナライザーと光時間領域反射測定器は、フィードバックされた反射光信号に基づいて、受動光線路網の光ファイバ分岐経路に、破断点が発生したどうかや破断点の位置を判断することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバネットワーク構造に関し、特に、受動光線路網の破断点検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩とともに、最近の数年来、インターネットにより、全地球の通信量が膨大になり、全地球の電信市場自由化とともに、新規の電信建設も増加し、通信方式の多元化により(例えば、ファクスや携帯電話、コンピュータ等が、通信媒介になる)、間接的に、通信量が増加する。特に、全地球の電信革新と建設が全面的に展開されるとともに、光ファイバが家まで、光線が机までという概念により、上流の光ファイバや主受動素子、及び下流の光通信設備も、全面的に盛んになる。
【0003】
しかしながら、光ファイバ通信の発展に従って、光ファイバ通信ネットワーク構造のモニタとメンテナンスも、段々重要視されてきた。光ファイバ通信ネットワークの光ファイバ分岐経路に、破断点が発生した時、破断点が発生した光ファイバ分岐経路を検出することや、破断点の発生した位置を検出することは、メンテナンスや光ファイバ通信ネットワークの伝送のモニタには、極めて重要である。
【0004】
図1は、従来技術の破断点検出システムの概念図である。破断点検出システムは、主制御領域1と主制御領域1に接続される光ファイバ主幹(fiber trunk)と、複数の光ファイバ分岐経路(fiber branch)上のクライアント(第1のクライアント35乃至第4のクライアント65)と、を備える。主制御領域1は、複数の信号源(第1の信号源11乃至第4の信号源14)と、光サーキュレーター(circulator)15と、波長分割多重(wavelength division multiplexing、 WDM)光ファイバカプラ(coupler)18と光カプラ(図示せず)からなるカップリングユニット(coupler unit)(第1のカップリングユニット)と、ポンプレーザー光源(pump laser light source)16と、線路残存検出ユニット17と、を備える。その中、線路残存検出ユニット(hookup survival detection unit)17は、光スペクトルアナライザー(optical spectrum analyzer、 OSA)であってもよく、第1の信号源11乃至第4の信号源14により提供されたデータ信号は、それぞれ、λ1乃至λ4である。
【0005】
データ信号λ1乃至λ4は、光ファイバ主幹上の光カプラにより統合された後、光ファイバ主幹上の光サーキュレーター15の案内により、波長分割多重光ファイバカプラを介して、光ファイバ主幹にフィードイン(feed into)されるように伝送される。データ信号λ1乃至λ4が、主制御領域1の外に伝送されると、光ファイバ主幹と上記の光ファイバ分岐経路との間に接続される光路分岐器(splitter)2を介して、それぞれ、各光ファイバ分岐経路に伝送される。光路分岐器2は波長選択性がなく、且つ環境の変化に敏感ではないため、すべての光ファイバ分岐経路に、データ信号λ1乃至λ4がフィードインされる。
【0006】
その中、各光ファイバ分岐経路がすべてシングルモード光ファイバ(single mode fiber)であり、また、第1の光ファイバ分岐経路には、光ファイバブラッググレーティング(fiber Bragg grating、 FBG)31と調整可能なフィルタ(thin film filter)33と第1のクライアント35が備え、第2の光ファイバ分岐経路には、光ファイバブラッググレーティング41と調整可能なフィルタ43と第2のクライアント45が備え、第3の光ファイバ分岐経路には、光ファイバブラッググレーティング51と調整可能なフィルタ53と第3のクライアント55が備え、第4の光ファイバ分岐経路には、光ファイバブラッググレーティング61と調整可能なフィルタ63と第4のクライアント65が備える。
【0007】
また、データ信号λ1乃至λ4が光ファイバ主幹において伝送されている同時に、ポンプレーザー光源16は光ファイバ主幹に対してポンプレーザー光λ5を提供し、上記光ファイバ主幹はシングルモード光ファイバ(single mode fiber)SMFとエルビウムドープ光ファイバ(Erbium−doped fiber)EDFを備えるから、ポンプレーザー光λ5により、エルビウムドープ光ファイバEDFが励起されて、モニタ光ファイバ主幹や光ファイバ分岐経路に破断点が発生したか否かのモニタ光信号として、ある周波帯範囲の自然放射増幅の輻射光(amplified spontaneous emission)ASEを生成させる。輻射光ASEは、それぞれ、λ51乃至λ54である。前記モニタ光信号λ51乃至λ54は、光路分岐器2を介して、同時に各光ファイバ分岐経路に伝送される。この時、各光ファイバ分岐経路にはすべてデータ信号λ1乃至λ4及びモニタ光信号λ51乃至λ54が存在する。
【0008】
光ファイバブラッググレーティング31、41、51、61は、それぞれに対応するブラッグ条件(Bragg condition)がある。即ち、異なる中心波長(center wavelength)を有するため、ここで、光ファイバブラッググレーティング31の中心波長がモニタ光信号λ51に等しく、光ファイバブラッググレーティング41の中心波長がモニタ光信号λ52に等しく、光ファイバブラッググレーティング51の中心波長がモニタ光信号λ53に等しく、光ファイバブラッググレーティング61の中心波長がモニタ光信号λ54に等しいと仮定する。また、調整可能なフィルタ33、43、53、63は、それぞれ、対応する濾過周波帯を有するため、調整可能なフィルタ33の濾過周波帯がデータ信号λ1に等しく、調整可能なフィルタ43の濾過周波帯がデータ信号λ2に等しく、調整可能なフィルタ53の濾過周波帯がデータ信号λ3に等しく、調整可能なフィルタ63の濾過周波帯がデータ信号λ4に等しいと仮定する。
【0009】
上記のように、第1のクライアント35に伝送されたのはデータ信号λ1だけであり、モニタ光信号λ51が反射されて、反射光信号λ’51を形成し、第2のクライアント45に伝送されたのはデータ信号λ2だけであり、モニタ光信号λ52が反射されて、反射光信号λ’52を形成し、第3のクライアント55に伝送されたのはデータ信号λ3だけであり、モニタ光信号λ53が反射されて、反射光信号λ’53を形成し、第4のクライアント65に伝送されたのはデータ信号λ4だけであり、モニタ光信号λ54が反射されて、反射光信号λ’54を形成する。
【0010】
最後に、反射された反射光信号λ’51乃至λ’54は、波長分割多重光ファイバカプラ18と光サーキュレーター15を介して、線路残存検出ユニット17に伝送され、各光ファイバ分岐経路に破断点が発生したか否かを解析する。
【0011】
しかしながら、上記から分かるように、従来技術の破断点検出システムは、破断点が発生した光ファイバ分岐経路だけを検出し、有効に且つ精確に破断点の発生位置を探し出すことができないため、光ファイバネットワークのメンテナンスやモニタにおいて実用的とは言い難い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、受動光線路網の破断点検出システムであり、主制御領域により光ファイバ分岐経路に対してモニタ光信号を提供し、光ファイバ分岐経路は異なる受動光線路網構造に基づいて異なる反射光信号を生成し、主制御領域に返送することにより、主制御領域内の光スペクトルアナライザーと光時間領域反射測定器は、フィードバックされた反射光信号に基づいて、受動光線路網中の光ファイバ分岐経路に破断点があるかどうかや破断点の位置を判断することができる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1の実施形態の破断点検出システムは、主制御領域が備え、この主制御領域に、光ファイバ主幹と、複数の光ファイバ分岐経路に位置するクライアントが接続される。主制御領域は、複数の信号源と、光カプラと、アイソレータと、二つの比率光ファイバカプラと、破断点位置検出ユニットと、線路残存検出ユニットを備え、線路残存検出ユニットは、光スペクトルアナライザーである。
【0014】
まず、比率光ファイバカプラで、信号源により提供されたデータ信号と破断点位置検出ユニットにより提供されたモニタ光信号を、所定の比率で光ファイバ主幹にフィードインする。続いて、光路分岐器で、データ信号とモニタ光信号を、同時に各光ファイバ分岐経路ごとにフィードインする。最後に、ブラッグ条件を満たすモニタ光信号が、線路残存ユニットと破断点位置検出ユニットに反射されることで各光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかや破断点の発生位置を解析する。また、調整可能なフィルタの濾過周波帯を満たすデータ信号が、クライアントに伝送される。
【0015】
本発明の第2の実施形態の破断点検出システムは、第1の実施形態とは異なり、線路残存検出ユニットに、デマルチプレクサと複数の感光素子を備え、各感光素子に対応する光ファイバ分岐経路がある。
【0016】
モニタ光信号が、それぞれ、比率光ファイバカプラにより、所定の比率で線路残存検出ユニットと破断点位置検出ユニットに反射された時、デマルチプレクサにより、モニタ光信号の反射光信号が、それぞれ、各反射光信号に対応する感光素子に伝送される。そのため、各感光素子は、反射光信号に基づいて、各反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかを判断することができる。
【0017】
本発明の第3の実施形態の破断点検出システムは、第2の実施形態とは異なり、線路残存検出ユニットに、デマルチプレクサと切換えスイッチと感光素子を備える。
【0018】
反射光信号がそれぞれ、比率光ファイバカプラにより、所定の比率で線路残存検出ユニットと破断点位置検出ユニットにフィードバックされた時、デマルチプレクサは、切換えスイッチが順に切換えることにより、反射光信号を順に感光素子に伝送する。そのため、感光素子は、フィードバックされた反射光信号に基づいて、順に、各反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかを判断することができる。
【0019】
本発明の第4の実施形態の破断点検出システムは、主制御領域を備え、主制御領域に、光ファイバ主幹と複数の光ファイバ分岐経路に位置するクライアントが接続される。主制御領域は、複数の信号源と、波長分割多重光ファイバカプラと、光カプラと、破断点位置検出ユニットとを備える。
【0020】
まず、光カプラで、信号源により提供されたデータ信号を、光ファイバ主幹に統合し、また、波長分割多重光ファイバカプラで、破断点位置検出ユニットにより提供されたモニタ光信号を、光ファイバ主幹にフィードインする。続いて、光ファイバ主幹と光ファイバ分岐経路との間に接続されたアレー導波型グレーティングを介して、周波帯に基づいて、それぞれ、データ信号とモニタ光信号が、各光ファイバ分岐経路に伝送され、その中、各光ファイバ分岐経路に、データ信号とモニタ光信号がある。そのため、その中のひとつの光ファイバ分岐経路に破断点が発生すれば、破断点が発生した光ファイバ分岐経路のデータ信号が、対応するクライアントに伝送されることができなくなり、モニタ光信号とともに反射され、反射光信号が形成される。最後に、破断点位置検出ユニットは、反射光信号に基づいて、各光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかや破断点の発生位置を判断することができる。
【0021】
本発明の第5の実施形態の破断点検出システムは、第4の実施形態とは異なり、第5の実施形態中の主制御領域に、更に、線路残存検出ユニットが備え、線路残存検出ユニットと破断点位置検出ユニットが、比率光ファイバカプラと波長分割多重光ファイバカプラを介して、光ファイバ主幹に接続され、また、各光ファイバ分岐経路に、更に、反射ユニットを備える。
【0022】
データ信号とモニタ光信号が、アレー導波型グレーティングを介して、対応する光ファイバ分岐経路に伝送された時、反射ユニットはモニタ光信号を反射させ、反射光信号を生成し、また、波長分割多重光ファイバカプラと比率光ファイバカプラを介して、所定の比率で、それぞれ、線路残存検出ユニットと破断点位置検出ユニットにフィードバックされる。最後に、線路残存検出ユニットと破断点位置検出ユニットは、反射光信号から、各光ファイバ分岐経路に破断点が発生するかどうかや破断点の発生位置を判断することができる。
【0023】
本発明の第6の実施形態の破断点検出システムは、第4の実施形態とは異なり、第6の実施形態中の主制御領域に、更に、線路残存検出ユニットが備え、線路残存検出ユニットが、比率光ファイバカプラを介して、光ファイバ主幹に接続され、また、破断点位置検出ユニットが、波長分割多重光ファイバカプラを介して、光ファイバ主幹に接続される。
【0024】
このように、線路残存検出ユニットは、比率光ファイバカプラを介して、光ファイバ主幹から反射光信号を捕獲して、各光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかを解析することができ、また、破断点位置検出ユニットは、波長分割多重光ファイバカプラを介して、光ファイバ主幹から反射光信号を捕獲することで、破断点の発生位置を判断することができる。
【0025】
本発明の第7の実施形態の破断点検出システムは、第4の実施形態とは異なり、第7の実施形態中の主制御領域に、更に、切換えユニットを備え、また、切換えユニットの切換え経路が、それぞれ、各光ファイバ分岐経路に対応する。
【0026】
このように、破断点位置検出ユニットは、切換えユニットの切換えにより、順に、異なる波長であるモニタ光信号を、対応する光ファイバ分岐経路に提供する。また、光ファイバ分岐経路に破断点が発生した時の反射光信号は、順に、対応する切換え経路を介して、破断点位置検出ユニットにフィードバックされ、反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路において、破断点の発生位置を判断することができる。
【0027】
本発明の第8の実施形態の破断点検出システムは、第7の実施形態とは異なり、第8の実施形態中の主制御領域に、更に、線路残存検出ユニットが備え、該線路残存検出ユニットが、切換えユニット内の切換えスイッチと比率光ファイバカプラを介して、光ファイバ主幹に接続される。
【0028】
このように、反射光信号は、比率光ファイバカプラを介して、切換えユニットに伝送される。切換えスイッチは経路を切換え、反射光信号を、線路残存検出ユニットに伝送し、また、反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路に切換え、反射光信号を、高密度波長分割多重器を介して、破断点位置検出ユニットに伝送する。これで、上記の反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路上の破断点の発生位置を判断することができる。
【0029】
本発明の第9の実施形態の破断点検出システムは、第7の実施形態とは異なり、第9の実施形態において、アレー導波型グレーティングの代わりに、分波装置として、高密度波長分割多重器を利用するところと、高密度波長分割多重器のチャンネル数は、クライアントの2倍である。
【0030】
高密度波長分割多重器は、データ信号とモニタ光信号を、その異なる波長に基づいて、複数のチャンネルに仕切り、続いて、光ファイバカプラで、それぞれ、データ信号とモニタ光信号を、対応する光ファイバ分岐経路にカップリングする。このように、反射光信号は、比率光ファイバカプラを介して、切換えユニットに伝送され、切換えスイッチは経路を切換え、反射光信号を線路残存検出ユニットに伝送させ、また、反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路に切換え、これにより、反射光信号が、更に、高密度波長分割多重器を介して、破断点位置検出ユニットに伝送され、上記の反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路上の破断点の発生位置を判断することができる。
【発明の効果】
【0031】
以上、説明したように、本発明では、各光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかや破断点の発生位置を解析することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明に係る破断点検出システムは、主として、クライアント端末の付近にある受動光線路網(passive optical network、 PON)に適用され、光ファイバネットワーク中の経路に破断点(fault)が発生したか否かを検出することや、光ファイバネットワーク中の経路の破断点の位置を検出することに役立つ。受動光線路網は、簡素や安いや高信頼性等の利点があり、また、全体構造が地域や環境や格別な需要に応じて、樹形トポロジ(tree topology)や、リングトポロジ(ring topology)や、スタートトポロジ(start topology)や、バストポロジ(bus topology)等のトポロジ構造を構築することができる。
【0033】
本発明の第1の実施形態の破断点検出システムを、図2に示す。第1の実施形態は、従来技術とは、主制御領域10と光ファイバ主幹が異なる。第1の実施形態の主制御領域10は、複数の信号源(第1の信号源110乃至第4の信号源116)と、アイソレータ180と、二つの比率光ファイバカプラ142と143からなるカップリングユニットと、線路残存検出ユニット150と、破断点位置検出ユニット(fault position detection unit)160と、を備える。光ファイバ主幹は、シングルモード光ファイバSMFであり、破断点位置検出ユニット160は、光時間領域反射測定器(optical time domain reflector、 OTDR)である。
【0034】
上記の信号源(第1の信号源110乃至第4の信号源116)により、提供されたデータ信号λ1乃至λ4は、まず、比率光ファイバカプラ142で、所定の比率で光ファイバ主幹にフィードインしてから、光路分岐器20の特性を利用して、データ信号λ1乃至λ4を、同時に各光ファイバ分岐経路にフィードインする。同時に、破断点位置検出ユニット160は、ある周波帯範囲のモニタ光信号λ51乃至λ54を供給し、このモニタ光信号λ51乃至λ54は、データ信号λ1乃至λ4とともに、比率光ファイバカプラ142を介して、比率的に光ファイバ主幹にフィードインされ、その後、光路分岐器20により、データ信号λ1乃至λ4とモニタ光信号λ51乃至λ54が、各光ファイバ分岐経路にフィードインされる。
【0035】
光ファイバブラッググレーティング310、410、510、610と調整可能なフィルタ330、430、530、630の特性は、従来技術と同じであるため、最後に、第1の光ファイバ分岐経路を介して第1のクライアント350に伝送されたのはデータ信号λ1だけであり、モニタ光信号λ51が反射されて、反射光信号λ’51を形成し、第2の光ファイバ分岐経路を介して第2のクライアント450に伝送されたのは、データ信号λ2だけで、モニタ光信号λ52が反射されて、反射光信号λ’52を形成し、第3の光ファイバ分岐経路を介して第3のクライアント550に伝送されたのは、データ信号λ3だけで、モニタ光信号λ53が反射されて、反射光信号λ’53を形成し、第4の光ファイバ分岐経路を介して第4のクライアント650に伝送されたのは、データ信号λ4だけで、モニタ光信号λ54が反射されて、反射光信号λ’54を形成する。
【0036】
最後に、反射光信号λ’51乃至λ’54は、比率光ファイバカプラ142、143を介して、所定の比率で線路残存検出ユニット150と破断点位置検出ユニット160にフィードバックされる。線路残存検出ユニット150は、フィードバックされた反射光信号λ’51乃至λ’54に基づいて、各光ファイバ分岐経路に異常があるか否かを判断し、また、破断点位置検出ユニット160は、フィードバックされた反射光信号λ’51乃至λ’54に基づいて、異常がある光ファイバ分岐経路上の破断点位置を判断する。
【0037】
本発明の第2の実施形態は、上記の第1の実施形態の主制御領域10の他の実施形態であり、図3は、本発明の第2の実施形態の破断点検出システム中の主制御領域の概念図である。線路残存検出ユニット150は、デマルチプレクサ(demultiplexer)151と複数の感光素子PD1乃至PD4が備える。感光素子PD1乃至PD4は、フォトダイオードであり、且つ感光素子ごとには対応する各光ファイバ分岐経路がある。
【0038】
反射光信号λ’51乃至λ’54が、比率光ファイバカプラ142、143により、所定の比率でそれぞれ、線路残存検出ユニット150と破断点位置検出ユニット160にフィードバックされる時、線路残存検出ユニット150内のデマルチプレクサ151は、反射光信号λ’51乃至λ’54を、それぞれ、各反射光信号に対応する感光素子に伝送し、即ち、反射光信号λ’51が、感光素子PD1に伝送され、反射光信号λ’52が、感光素子PD2に伝送され、反射光信号λ’53が、感光素子PD3に伝送され、反射光信号λ’54が、感光素子PD4に伝送される。これにより、各感光素子は、フィードバックされた反射光信号(λ’51乃至λ’54の中のひとつ)に基づいて、各反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路に、異常があるか否かを判断することができる。
【0039】
本発明の第3の実施形態は、上記の第1の実施形態の主制御領域10の更なる実施形態であり、図4は、本発明の第3の実施形態の破断点検出システム中の主制御領域の概念図である。線路残存検出ユニット150は、デマルチプレクサ(demultiplexer)151と切換えスイッチ153と感光素子PD1が備える。感光素子PD1は、アバランシェフォトダイオード(avalanche photodiode、 APD)等の感光ダイオードである。
【0040】
反射光信号λ’51乃至λ’54が、比率光ファイバカプラ142により、所定の比率でそれぞれ、線路残存検出ユニット150と破断点位置検出ユニット160にフィードバックされる時、線路残存検出ユニット150内のデマルチプレクサ151は、反射光信号λ’51乃至λ’54を切換えスイッチ153で順に切換えることにより、順に、感光素子PD1に伝送する。そのため、感光素子PD1は、フィードバックされた反射光信号(λ’51乃至λ’54中その中一個)に基づいて、順に各反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路に異常があるか否かを判断することができる。
【0041】
本発明の第1乃至第3の実施形態において、光ファイバ主幹と光ファイバ分岐経路がシングルモード光ファイバで、また、ブラッグ光ファイバグレーティングと濾過装置との組合せで、光ファイバネットワーク中の光信号を反射と濾過する反射・フィルタユニットを構成するが、本発明は、それによって制限されることがない。光ファイバ主幹と光ファイバ分岐経路は、マルチモード光ファイバ(Multimode Fiber、 MMF)や分散補償光ファイバ(Dispersion Compensated Fiber、 DCF)等であってもよく、反射・フィルタユニットは、同時に反射条件と濾過範囲を有する反射式フィルタや半反射半透過式フィルタであってもよい。
【0042】
光ファイバに破断点が発生する時、その破断端面においてフレネル反射(Fresnel reflections)が発生する。本発明の第4の実施形態は、この特性により、アレー導波型グレーティングを分波装置として利用し、破断面に発生した反射光信号で、光ファイバ分岐経路に破断点があるか否かを判断し、図5は、本発明の第4の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【0043】
破断点検出システムは、主制御領域10と主制御領域10に接続された光ファイバ主幹と複数の光ファイバ分岐経路上に位置するクライアント(第1のクライアント350乃至第4のクライアント650)が備える。主制御領域10は、複数の信号源(第1の信号源110乃至第4の信号源116)と、波長分割多重光ファイバカプラ144と光カプラ(図示せず)からなるカップリングユニットと、破断点位置検出ユニット160が備える。第1の信号源110乃至第4の信号源116により提供されたデータ信号は、それぞれ、λ1乃至λ4である。
【0044】
データ信号λ1乃至λ4は、光ファイバ主幹上に位置する光カプラにより統合されてから、波長分割多重光ファイバカプラ144を介して、光ファイバ主幹にフィードインされる。データ信号λ1乃至λ4が、主制御領域10の外に伝送されると、光ファイバ主幹と上記光ファイバ分岐経路の間に接続されるアレー導波型グレーティング22により、それぞれ、光ファイバ分岐経路ごとに伝送される。即ち、データ信号λ1が、第1の光ファイバ分岐経路に伝送され、データ信号λ2が、第2の光ファイバ分岐経路に伝送され、データ信号λ3が、第3の光ファイバ分岐経路に伝送され、データ信号λ4が、第4の光ファイバ分岐経路に伝送される。その中、各光ファイバ分岐経路は、すべてシングルモード光ファイバである。
【0045】
また、データ信号λ1乃至λ4が、光ファイバ主幹上において伝送されると同時に、破断点位置検出ユニット160はある周波帯範囲のモニタ光信号λ51乃至λ54を、光ファイバ主幹上に供給し、光ファイバ主幹や光ファイバ分岐経路に破断点があるか否かをモニタする。モニタ光信号λ51乃至λ54は、アレー導波型グレーティング22により、それぞれ、対応する光ファイバ分岐経路上に伝送される。そのため、第1の光ファイバ分岐経路上に、データ信号λ1とモニタ光信号λ51が伝送され、第2の光ファイバ分岐経路上に、データ信号λ2とモニタ光信号λ52が伝送され、第3の光ファイバ分岐経路上に、データ信号λ3とモニタ光信号λ53が伝送され、第4の光ファイバ分岐経路上に、データ信号λ4とモニタ光信号λ54が伝送されている。
【0046】
このように、もし第1の光ファイバ分岐経路に、破断点が発生した場合、データ信号λ1が、第1のクライアント350に伝送されなく、モニタ光信号λ51とともに反射され、反射光信号λ’51がを形成する。もし第2の光ファイバ分岐経路に、破断点が発生した場合、データ信号λ2が、第2のクライアント450に伝送されなく、モニタ光信号λ52とともに反射され、反射光信号λ’52を形成する。もし第3の光ファイバ分岐経路に、破断点が発生した場合、データ信号λ3が、第3のクライアント550に伝送されなく、モニタ光信号λ53とともに反射され、反射光信号λ’53を形成する。もし、第4の光ファイバ分岐経路に、破断点が発生した場合、データ信号λ4が、第4のクライアント650に伝送されなく、モニタ光信号λ54とともに反射され、反射光信号λ’54を形成する。
【0047】
最後に、反射された反射光信号λ’51乃至λ’54の何れか一つが、波長分割多重光ファイバカプラ144により、破断点位置検出ユニット160に伝送され、各光ファイバ分岐経路に、破断点が発生したかどうかを解析し、破断点の発生位置を判断する。
【0048】
本発明の第5の実施形態は、反射ユニットから生成した反射光信号により、光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかや破断点の発生位置を判断する。図6は、本発明の第5の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【0049】
第5の実施形態は、第4の実施形態とは、第5の実施形態において、主制御領域10に、更に、線路残存検出ユニット150が備え、線路残存検出ユニット150と破断点位置検出ユニット160が、比率光ファイバカプラ142と光カプラ(図示せず)と波長分割多重光ファイバカプラ144からなるカップリングユニットを介して、光ファイバ主幹に接続されるところが異なる。また、第5の実施形態において、各光ファイバ分岐経路には、更に反射ユニット(710乃至770)があり、各反射ユニットは、波長分割多重光ファイバカプラ(図示せず)と反射鏡(図示せず)が備える。
【0050】
データ信号λ1とモニタ光信号λ50が、アレー導波型グレーティング22を介して、第1の光ファイバ分岐経路上に伝送される時、モニタ光信号λ51が、波長分割多重光ファイバカプラ(図示せず)を介して反射鏡に伝送されて、反射光信号λ’51を生成する。同じように、モニタ光信号λ52が、反射鏡に伝送されて、反射光信号λ’52を生成し、モニタ光信号λ53が、反射鏡に伝送されて、反射光信号λ’53を生成し、モニタ光信号λ54が、反射鏡に伝送されて、反射光信号λ’54を生成する。
【0051】
続いて、上記の反射光信号λ’51乃至λ’54は、波長分割多重光ファイバカプラ144と比率光ファイバカプラ142により、それぞれ、所定の比率で線路残存検出ユニット150と破断点位置検出ユニット160にフィードバックされる。最後に、線路残存検出ユニット150と破断点位置検出ユニット160は、これらの反射光信号から、各光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかや破断点の発生位置を判断することができる。
【0052】
本発明の第6の実施形態は、上記フレネル反射の特性により、分波装置としてアレー導波型グレーティングを利用し、破断端面に発生した反射光信号で、光ファイバ分岐経路に破断点があるかどうかや破断点の位置を判断する。図7は、本発明の第6の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【0053】
第6の実施形態は、第4の実施形態とは、第6の実施形態において、主制御領域10には、更に、線路残存検出ユニット150が備え、線路残存検出ユニット150が、カップリングユニットの比率光ファイバカプラ142を介して、光ファイバ主幹に接続され、また、破断点位置検出ユニット160が、カップリングユニットの波長分割多重光ファイバカプラ144を介して、光ファイバ主幹に接続されるところが異なる。
【0054】
もし第1の光ファイバ分岐経路に破断点が発生した時、データ信号λ1が、第1のクライアント350に伝送されなく、モニタ光信号λ51とともに反射されて、反射光信号λ’51を形成する。もし第2の光ファイバ分岐経路に破断点が発生した時、データ信号λ2が、第2のクライアント450に伝送されなく、モニタ光信号λ52とともに反射されて、反射光信号λ’52を形成する。もし第3の光ファイバ分岐経路に破断点が発生した時、データ信号λ3が、第3のクライアント550に伝送されなく、モニタ光信号λ53とともに反射されて、反射光信号λ’53を形成する。もし第4の光ファイバ分岐経路に破断点が発生した時、データ信号λ4が、第4のクライアント650に伝送されなく、モニタ光信号λ54とともに反射されて、反射光信号λ’54を形成する。
【0055】
最後に、反射された反射光信号(λ’51乃至λ’54の何れか一つ)は、比率光ファイバカプラ142により、所定の比率で線路残存検出ユニット150に伝送され、各光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかを解析し、また、上記反射された反射光信号も、比率光ファイバカプラ142と波長分割多重光ファイバカプラ144を介して破断点位置検出ユニット160に伝送されて、破断点の発生位置を判断する。
【0056】
本発明の第7の実施形態は、上記フレネル反射の特性により、分波装置として、アレー導波型グレーティングを利用し、破断端面に発生した反射光信号で、光ファイバ分岐経路に破断点があるかどうかや破断点の位置を判断する。図8は、本発明の第7の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【0057】
第7の実施形態は、第4の実施形態とは、第7の実施形態において、主制御領域10に、更に、切換えユニット(図示せず)が備え、切換えユニットは、高密度波長分割多重器175と、切換えスイッチ173を有するところが異なる。このように、破断点位置検出ユニット160は、切換えユニットの切換えを利用して、カップリングユニットの比率光ファイバカプラ142を介して、光ファイバ主幹に接続される。また、切換えユニットの切換え経路は、それぞれ、各光ファイバ分岐経路に対応する。
【0058】
もし第1の光ファイバ分岐経路に破断点が発生した時、データ信号λ1が、第1のクライアント350に伝送されなく、モニタ光信号λ51とともに反射されて、反射光信号λ’51を形成する。もし第2の光ファイバ分岐経路に破断点が発生した時、データ信号λ2が、第2のクライアント450に伝送されなく、モニタ光信号λ52とともに反射されて、反射光信号λ’52を形成する。もし第3の光ファイバ分岐経路に破断点が発生した時、データ信号λ3が、第3のクライアント550に伝送されなく、モニタ光信号λ53とともに反射されて、反射光信号λ’53を形成する。もし第4の光ファイバ分岐経路に破断点が発生した時、データ信号λ4が、第4のクライアント650に伝送されなく、モニタ光信号λ54とともに反射されて、反射光信号λ’54を形成する。
【0059】
最後に、反射された反射光信号(λ’51乃至λ’54の何れか一つ)は、比率光ファイバカプラ142を介して切換えユニットに伝送される。切換えスイッチ173は反射光信号に基づいて、対応する光ファイバ分岐経路に切換え、反射光信号を高密度波長分割多重器175を介して破断点位置検出ユニット160に伝送して、上記反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路の破断点の発生位置を判断する。
【0060】
本発明の第8の実施形態は、上記のフレネル反射の特性により、分波装置として、高密度波長分割多重器24を利用し、破断端面に発生した反射光信号で、光ファイバ分岐経路に破断点があるかどうかや破断点の位置を判断する。図9は、本発明の第8の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【0061】
第8の実施形態は、第7の実施形態とは、第8の実施形態において、主制御領域10に、更に、線路残存検出ユニット150が備え、線路残存検出ユニット150が、切換えユニット内の切換えスイッチ173と比率光ファイバカプラ142を介して光ファイバ主幹に接続されるところが異なる。
【0062】
このように、反射された反射光信号(λ’51乃至λ’54の何れか一つ)は、比率光ファイバカプラ142により切換えユニットに伝送される。切換えスイッチ173は経路を切換え、上記反射光信号を線路残存検出ユニット150に伝送し、また、反射光信号に基づいて、対応する光ファイバ分岐経路に経路を切換え、反射光信号を高密度波長分割多重器175を介して、破断点位置検出ユニット160に伝送することで、上記反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路上の破断点の発生位置を判断する。
【0063】
本発明の第9の実施形態は、上記のフレネル反射の特性により、分波装置として、高密度波長分割多重器24を利用し、破断端面に発生した反射光信号で、光ファイバ分岐経路に破断点があるかどうかや破断点の位置を判断する。図10は、本発明の第9の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【0064】
第9の実施形態は、第7の実施形態とは、第9の実施形態において、分波装置として、アレー導波型グレーティングの代わりに高密度波長分割多重器24を利用し、高密度波長分割多重器24のチャンネル数が、クライアントの2倍である。高密度波長分割多重器24は、データ信号λ1乃至λ4とモニタ光信号λ51乃至λ54を、異なる波長により複数の経路に分け、続いて、1×2の光ファイバカプラ(第2のカップリングユニット)810、830、850、870により、それぞれ、データ信号λ1とモニタ光信号λ51を第1の光ファイバ分岐経路にカップリングし、データ信号λ2とモニタ光信号λ52を第2の光ファイバ分岐経路にカップリングし、データ信号λ3とモニタ光信号λ53を、第3の光ファイバ分岐経路にカップリングし、データ信号λ4とモニタ光信号λ54を、第4の光ファイバ分岐経路にカップリングする。
【0065】
このように、反射された反射光信号(λ’51乃至λ’54の何れか一つ)は、比率光ファイバカプラ142を介して、切換えユニットに伝送される。切換えスイッチ173は反射光信号に基づいて、対応する光ファイバ分岐経路に切換え、反射光信号を高密度波長分割多重器175を介して、破断点位置検出ユニット160に伝送して、上記反射光信号に対応する光ファイバ分岐経路の破断点の発生位置を判断する。
【0066】
本発明の第4乃至第9の実施形態において、光ファイバ主幹と光ファイバ分岐経路が、シングルモード光ファイバであるが、本発明は、それによって制限されることがない。光ファイバ主幹と光ファイバ分岐経路は、マルチモード光ファイバや分散補償光ファイバ等であってもよい。
【0067】
また、第1の実施形態乃至第9の実施形態は、光ファイバ主幹にデータ信号がフィードインされる位置に近い所でアイソレータ(isolator)を設置し、反射光信号がデータ信号入力に与える影響を隔てる。
【0068】
以上は、ただ、本発明のより良い実施形態であり、本発明は、それによって制限されることが無く、本発明に係わる特許請求の範囲や明細書の内容に基づいて行った等価の変更や修正は、全てが、本発明の特許請求の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】従来技術の破断点検出システムの概念図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の破断点検出システムの主制御領域の概念図である。
【図4】本発明の第3の実施形態の破断点検出システムの主制御領域の概念図である。
【図5】本発明の第4の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【図6】本発明の第5の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【図7】本発明の第6の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【図8】本発明の第7の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【図9】本発明の第8の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【図10】本発明の第9の実施形態の破断点検出システムの概念図である。
【符号の説明】
【0070】
1、10 主制御領域
11、110 第1の信号源
12、112 第2の信号源
13、114 第3の信号源
14、116 第4の信号源
142、143 比率光ファイバカプラ
15 光サーキュレーター
151 デマルチプレクサ
153、173 切換えスイッチ
16 ポンプレーザー光源
160 破断点位置検出ユニット
17、150 線路残存検出ユニット
18、144 波長分割多重光ファイバカプラ
180 アイソレータ
2、20 光路分岐器
22 アレー導波型グレーティング
24、175 高密度波長分割多重器
31、41、51、61、310、410、510、610 光ファイバブラッググレーティング
33、43、53、63、330、430、530、630 調整可能なフィルタ
35、350 第1のクライアント
45、450 第2のクライアント
55、550 第3のクライアント
65、650 第4のクライアント
710、730、750、770 反射ユニット
PD1 第1の感光素子
PD2 第2の感光素子
PD3 第3の感光素子
PD4 第4の感光素子
SMF シングルモード光ファイバ
EDF エルビウムドープ光ファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのデータ信号と少なくとも一つのモニタ光信号を、所定の比率で、光ファイバ主幹にカップリングする比率光ファイバカプラと、
上記データ信号と上記モニタ光信号を、少なくとも一つの光ファイバ分岐経路に伝送する光路分岐器と、
上記光ファイバ分岐経路におけるデータに、反射条件を満たす一つの上記モニタ光信号を反射して反射光信号を生成し、また、上記データ信号と残りの上記モニタ光信号を濾過して、濾過範囲に符合する上記データ信号を上記光ファイバ分岐経路上のクライアントに伝送する反射・フィルタユニットと、
上記モニタ光信号を、光ファイバ主幹と光ファイバ分岐経路に対して供給し、また、上記反射光信号に基づいて、上記光ファイバ分岐経路の破断点の位置を判断し、また、上記反射条件が、破断点位置検出ユニットの許容範囲内にある破断点位置検出ユニットと、
上記反射光信号に基づいて、上記光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかを判断する線路残存検出ユニットと、
を備えることを特徴とする受動光線路網の破断点検出システム。
【請求項2】
前記破断点位置検出ユニットは、光時間領域反射測定器であり、前記線路残存検出ユニットは、光スペクトルアナライザーか、デマルチプレクサと少なくとも一つの感光素子からなるものか、デマルチプレクサと少なくとも一つの感光素子と切換えスイッチからなるものであり、上記感光素子は、フォトダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の受動光線路網の破断点検出システム。
【請求項3】
前記光ファイバ主幹と前記光ファイバ分岐経路とがシングルモード光ファイバかマルチモード光ファイバか分散補償光ファイバであり、その中、前記反射・フィルタユニットは、少なくとも一つのブラッグ光ファイバグレーティングと少なくとも一つの濾過装置を備え、上記ブラッグ光ファイバグレーティングは前記反射条件を満足し、上記濾過装置は上記濾過範囲にあり、或いは、前記反射・フィルタユニットは、少なくとも一つの反射式フィルタや少なくとも一つの半反射半透過式フィルタを含むことを特徴とする請求項1に記載の受動光線路網の破断点検出システム。
【請求項4】
少なくとも一つのデータ信号と少なくとも一つのモニタ光信号を統合して、前記データ信号とモニタ光信号を光ファイバ主幹にカップリングする波長分割多重光ファイバカプラと、
上記データ信号と上記モニタ光信号を、対応する光ファイバ分岐経路上のクライアントに同時に伝送するアレー導波型グレーティングと、
上記モニタ光信号を供給し、上記光ファイバ分岐経路に破断点が発生する場合、反射光信号を生成し、上記反射光信号に基づいて、上記破断点の位置を判断する破断点位置検出ユニットと、
を備えることを特徴とする受動光線路網の破断点検出システム。
【請求項5】
前記破断点位置検出ユニットは、光時間領域反射測定器であり、前記波長分割多重光ファイバカプラに接続され、前記光ファイバ主幹と光ファイバ分岐経路とがシングルモード光ファイバかマルチモード光ファイバか分散補償光ファイバであることを特徴とする請求項4に記載の受動光線路網の破断点検出システム。
【請求項6】
更に、前記反射光信号に基づいて、前記光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかを判断する線路残存検出ユニットと、
上記線路残存検出ユニットに接続され、且つ前記波長分割多重光ファイバカプラと直列に接続され前記光ファイバ主幹に設置される比率カプラと、
上記光ファイバ分岐経路に設置され、上記モニタ光信号を上記線路残存検出ユニットと上記破断点位置検出ユニットに反射する反射ユニットと
を備えることを特徴とする請求項4に記載の受動光線路網の破断点検出システム。
【請求項7】
前記受動光線路網の破断点検出システムは更に、前記線路残存検出ユニットと前記破断点位置検出ユニットが接続され、且つ前記波長分割多重光ファイバカプラと直列に接続される比率カプラを備え、前記波長分割多重光ファイバカプラが光ファイバ主幹に設置され、前記反射ユニットは、もう一つの波長分割多重光ファイバカプラと全反射鏡が備え、前記全反射鏡が、前記反射ユニット内の波長分割多重光ファイバカプラを介して前記光ファイバ分岐経路に接続されて、
前記受動光線路網の破断点検出システムは更に、前記波長分割多重光ファイバカプラと前記破断点位置検出ユニットとの間に設置され、且つ前記破断点位置検出ユニットに前記モニタ光信号を光ファイバ主幹に出力させ、または前記反射光信号を受信させるように前記モニタ光信号と前記反射光信号に対応する経路に切換える切換えユニットを備え、前記切換えユニットは切換えスイッチと高密度波長分割多重器を備える、
ことを特徴とする請求項6に記載の受動光線路網の破断点検出システム。
【請求項8】
所定の比率で少なくとも一つのデータ信号と少なくとも一つのモニタ光信号を、光ファイバ主幹にカップリングする第1のカップリングユニットと、
上記データ信号と上記モニタ光信号を対応する周波帯の光ファイバ分岐経路に伝送し、対応するクライアントに伝送する高密度波長分割多重器と、
上記モニタ光信号を提供し、上記光ファイバ分岐経路に破断点が発生した場合、反射光信号を生成し、上記反射光信号に基づいて、上記破断点の位置を判断する破断点位置検出ユニットと、
上記モニタ光信号をその中の一つのチャンネルを介して上記光ファイバ主幹にフィードインさせるか、または上記反射光信号を前記破断点位置検出ユニットにフィードバックさせるように順に複数のチャンネルを切換える切換えユニットと、
を備えることを特徴とする受動光線路網の破断点検出システム。
【請求項9】
前記切換えユニットは、切換えスイッチと高密度波長分割多重器を備えることを特徴とする請求項8に記載の受動光線路網の破断点検出システム。
【請求項10】
更に、前記切換えスイッチに接続され、前記反射光信号に基づいて、前記光ファイバ分岐経路に破断点が発生したかどうかを判断する線路残存検出ユニットと、前記高密度波長分割多重器と前記クライアントに接続され、前記データ信号と上記モニタ光信号を統合し上記光ファイバ分岐経路に伝送する第2のカップリングユニットと、を備えることを特徴とする請求項9に記載の受動光線路網の破断点検出システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−216626(P2009−216626A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−62384(P2008−62384)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(507119548)國立台灣科技大學 (5)
【Fターム(参考)】