説明

可撓性のカーテンを備えたサービスドア用の落下防止伝達装置

本発明は、閉鎖位置と開放位置との間で移動をするときに駆動シャフト(4)の周囲に折り畳まれるか又は巻き付けられる可撓性のカーテン(5)を有するドアを扱うための落下防止伝達装置であって、駆動シャフト(4)の回転軸に対してずれており且つ平行な回転軸に沿って取り付けられた独立の電気モータ又はギヤードモータ(7)を有し、電気モータ又はギヤードモータ(7)は駆動シャフト(4)に連結され、且つ可撓性エプロン(5)が偶発的に落下しないように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閉鎖位置から開放位置まで、及びその逆向きの移動をする可撓性のカーテンを有する巻き上げ又は折り畳み式のサービスドアのための落下防止伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
落下防止装置、より詳細には、金属のカーテンを有するドアに関する落下防止装置が公知である。金属のカーテンを有するドアが、0.2メートル/秒程度の動作速度(16回転/分の駆動シャフトの回転速度と等しい)を有することが知られている。
【0003】
可撓性のカーテンを巻き上げ又は折り畳むための軸が、駆動要素の破損に従って固定されることを可能にする、サービスドアのための落下防止伝達装置が公知である。
【0004】
本出願の出願人により出願された特許文献1は、駆動シャフト上に取り付けられた構造物を備えた落下防止保護装置を開示している。この構造物は、鉛直方向に上昇するサービスドアの可撓性の巻き上げ式又は折畳み式エプロンが降下するときにばねが圧縮されることを可能にする。
【0005】
市販されている全ての急速動作ドアが、2速度モータを有するギヤードモータタイプの方法により駆動されることが知られている。これは、以下の幾つかの理由による;
・最小型モータが最速動作モータである。これは、3000/155rpm(回転/分)のモータが用いられることが必要であること、及び、高減速(約1/20)の減速ギヤを取り付けることが必要であることを意味する。チェーン又はベルト同等物は2段減速を必要とするが、これは製品のコンパクトな設計に適切でない。
・減速ギヤには幾つかの問題も有る。これらは、オイル漏れ、締結手段が全てのブランドに対して標準的でなければならないこと、購入コストが高いことなどである。前記急速動作ドアの幾つかは落下防止機構を組み込んでいるが、これらの製品は特許権を取得しており、従って、これらの製品の複雑性及びコストは、より高い。
・運動学的連鎖の全体を形成する要素の個数は、その有効性として、回転シャフトとの間に配置されるその他の要素に生じ得る故障に依存する。これらの要素の幾つかは自動的な検査ができないためオーバーディメンションとなる。
・市販されているドアの多くには、フィッタ(所定の高さで動作する)により機械的にセットされる停止装置が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許第1739274号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明による落下防止伝達装置の目的は、上記の問題の全てを、電気モータ又はギヤードモータと駆動シャフトとの間に2つの減速モードを重ね置くことにより解決することである。これらの減速モードとは、
・前記電気モータ又はギヤードモータを制御する電気又は電子変速駆動装置を介した第1の減速モード、及び、
・電気モータ又はギヤードモータと駆動シャフトとの間に配置された伝達装置により又はその伝達装置の異なる直径の差により得られる機械的減速を介した第2の減速モードである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
閉鎖位置と開放位置との間、及び、その逆向きの移動をするときに駆動シャフトの周囲に折り畳まれるか巻き付けられる可撓性のカーテンを有するサービスドアのための、本発明による落下防止伝達装置は、第1に、前記駆動シャフトの回転軸に対してずらされ且つ平行な回転軸により取り付けられた独立の電気モータ又はギヤードモータを有し、第2に、前記モータ又はギヤードモータが前記駆動シャフトに連結されることを可能にし、且つ前記可撓性エプロンの偶発的落下が防止されることを可能にする落下防止保護装置を有する。
【0009】
本発明による前記落下防止伝達装置は、ベルトにより互いに連結された、直径が同じでも異なっていてもよいプーリから成る伝達手段であって、前記駆動シャフトが電気モータ又はギヤードモータにより回転駆動されることを可能にする伝達手段と、前記ベルトの張力を検査する電気機械手段と、前記駆動シャフトの前記回転が停止されることを可能にするブレーキ手段とを含む。
【0010】
本発明による前記落下防止伝達装置は電気モータ又はギヤードモータを含み、前記電気モータ又はギヤードモータは、前記電気モータ又はギヤードモータの出力軸が前記駆動シャフトの出力軸に対して平行な方向に配置されるように前記駆動シャフトの付近に取り付けられている。
【0011】
本発明による前記落下防止伝達装置は、ベルトと相互作用する駆動プーリに一体的に連結された、前記電気モータ又はギヤードモータの出力軸を含む。前記ベルトは、前記第1の駆動プーリが、前記第1の駆動プーリよりも大きい又は大きくない直径を有する、前記駆動シャフトの前記出力軸に一体的に連結された別の駆動プーリに連結されることを可能にしている。
【0012】
本発明による前記落下防止伝達装置は、前記電気モータ又はギヤードモータの前記出力軸の延長上に、前記可撓性カーテンが移動している速度及び前記可撓性カーテンが停止されたときの速度を前記可撓性カーテンの機械的位置を連続的に測定することにより管理するように電気変速駆動装置に接続されたセンサを含む。
【0013】
本発明による前記落下防止伝達装置は、前記駆動シャフトの前記出力軸上に取り付けられた前記プーリと接触するバンドブレーキを含む。
【0014】
本発明による前記落下防止伝達装置は、前記プーリを連結している前記ベルトの張力が電気機械的に検査されることを可能にする張力センサを含む。
【0015】
本発明による前記落下防止伝達装置は、支持部にて回転するようにガイドされた引張ローラから成る張力センサを含み、圧力が、前記ローラのスピンドルに直接に又は間接的に、弾性手段を介して加えられて、前記ベルトが破損した場合又は前記ベルトの張力が不適切に設定されている場合にバンドブレーキをパイロット制御及びロックすることにより前記可撓性カーテンが落下しないことを保証する。
【0016】
本発明による前記落下防止伝達装置は前記張力センサの弾性手段を含み、前記弾性手段は、前記ローラの前記スピンドルに直接接触するばねから成る。
【0017】
本発明による前記落下防止伝達装置は前記張力センサの弾性手段を含み、前記弾性手段はレバーアームに接触するばねから成り、前記レバーアームは軸を中心として枢動し、且つ、前記軸とは反対側の端部にて前記ローラを支持しており、前記ローラは前記ローラのスピンドルを中心として自由に回転する。
【0018】
本発明による前記落下防止伝達装置は前記張力センサの弾性手段を含み、前記弾性手段は弾性的に変形可能な支持部から成り、前記弾性的に変形可能な支持部は、当該支持部の端部の一方にて前記ローラを支持しており、前記ローラは前記ローラのスピンドルを中心として自由に回転する。
【0019】
本発明による前記落下防止伝達装置は、前記伝達ベルトが1以上の連続した金属芯(アーマチャ)を前記伝達ベルトの厚さ又は面に有する場合に前記伝達ベルトの摩耗が連続的に検査されることを可能にする電子装置を含む。
【0020】
本発明による前記落下防止伝達装置は、連続した金属ワイヤ若しくは金属糸又は金属ワイヤのシートから成る連続した金属芯を含む。
【0021】
本発明は、また、可撓性のカーテンを有するサービスドアの駆動シャフトを安全に駆動するための方法であって、前記電気モータ又はギヤードモータと前記駆動シャフトとの間での減速を2つの段階で行うことから成る方法に関する。2つの段階とは、前記電気モータ又はギヤードモータを制御する電気又は電子変速駆動装置を用いた第1の段階と、その後の、前記落下防止保護装置の前記ベルトにより連結された前記プーリ間の直径の差により得られる機械的減速を用いた第2の段階とである。
【0022】
本発明は、また、サービスドアのための落下防止保護装置の、金属芯を有する駆動ベルトの破損を連続的に検知するための、電子装置を含む方法に関する。この方法は、前記ベルトの前記金属芯のインピーダンスを連続的に測定すること、及び、前記金属芯が破損した後に前記駆動シャフトをロックし、前記金属芯のインピーダンス又はリラクタンスの変化を示し、これにより、前記ベルトが破損したことを示す信号を生成することから成る。
【0023】
本発明、本発明の特徴、及び、本発明が提供することができる利点は、限定的でない例として示される添付図面に関して記載された以下の説明から、より良好に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による落下防止伝達装置を備えた巻き上げ式サービスドアの例を示す斜視図である。
【図2】本発明による落下防止伝達装置を形成している部品を示す図である。
【図3】本発明による落下防止伝達装置を形成している部品を示す図である。
【図4】本発明による落下防止伝達装置を形成している部品を示す図である。
【図5】ベルトの摩耗を検査するための電子装置及び電気機械式ベルト引張装置が設けられた落下防止伝達装置を示す斜視図である。
【図6】本発明による落下防止伝達装置の電気機械式ベルト引張装置の第1の代替実施形態を示す斜視図である。
【図7】本発明による落下防止伝達装置の電気機械式ベルト引張装置の第2の代替実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、2つの側方枠柱2及び3を含むサービスドア1を示す。枠柱2及び枠柱3は、一般的に、遮蔽されることを必要とする開口部の垂直壁に取り付けられる。
【0026】
対向する鉛直の枠柱2と枠柱3とは、サービスドア1の上部にて、可撓性のエプロン5が開放位置と閉鎖位置との間を移動されることを可能にする駆動シャフト又は駆動ドラム4により互いに連結されている。
【0027】
可撓性エプロンが、一般に、水平方向の固定横木が挿入されるスリーブを含むことが留意されよう。スリーブの端部はガイド装置(図示せず)と相互作用し、枠柱2及び枠柱3の各々に設けられるスライド路を形成している。
【0028】
ガイド装置の各々は、2つの対向するスライド部(図示せず)からつくられることができる。これらのスライド部は、例えば、張力をかけられる2つの柔軟なストラップ、又は、半剛性若しくは剛性の2つのブレードから成り、枠柱2及び枠柱3の各々の上、及び、これらの枠柱の全高上に、可撓性カーテン又はエプロン5をガイドするためのスライド路を形成するように向かい合わせに配置される。
【0029】
サービスドア1は落下防止伝達装置6を備えており、装置6は、第1に、独立の電気モータ又はギヤードモータ7を含む。電気モータ又はギヤードモータ7は、枠柱2,3の一方の上部の内部に、駆動シャフト4の回転軸に対してずらされ且つ平行な軸により取り付けられている。装置6は、第2に、枠柱2,3の一方の上部の外部に取り付けられた落下防止保護装置8を備え、装置8は、電気モータ又はギヤードモータ7が駆動シャフト4に連結されることを可能にし、また、鉛直上昇するサービスドア1の巻上げ式又は折畳み式可撓性エプロン5の偶発的落下が防止されることを可能にしている。
【0030】
図2〜図4は、本発明による落下防止伝達装置6を示す。落下防止伝達装置6の落下防止保護装置8は、サービスドア1の駆動シャフト4の出力軸9に直接取り付けられている。
【0031】
落下防止伝達装置6は、モータ又はギヤードモータ7を含む。モータ又はギヤードモータ7は、サービスドア1の枠柱2と枠柱3との間に、より詳細には、例えば枠柱2の上部に延在するフランジ20の内面上に配置されている。
【0032】
モータ又はギヤードモータ7は、駆動シャフト4の付近にて、フランジ20上に、モータ又はギヤードモータ7の出力軸10が前記駆動シャフトの出力軸9の方向に対して平行な方向に配置されるように取り付けられている。
【0033】
枠柱2の上部に延在するフランジ20に、出力軸10を通すための穴が、出力軸10が駆動シャフト4の出力軸9の方向に対してずらされ且つ平行な方向に配置されるように開けられている。
【0034】
電気モータ又はギヤードモータ7の出力軸10は、枠柱2のフランジ20の外面上にて、ベルト12と相互作用する駆動プーリ11に一体的に連結されている。ベルト12は、前記第1のプーリ11が、駆動シャフト4の出力軸9に一体的に連結された、より大きい直径を有する別のプーリ13に連結されることを可能にしている。電気ギヤードモータが用いられる場合、前記ギヤードモータにより減速が行われるため、プーリ11とプーリ13とは同一の直径を有することができる。
【0035】
モータ又はギヤードモータ7は、前記モータ又はギヤードモータの回転速度が調節されることを可能にする電気又は電子変速駆動装置に接続されている。
【0036】
こうして、落下防止伝達装置6は、モータ又はギヤードモータ7と駆動シャフト4との間の減速を、2つの段階、すなわち、モータ又はギヤードモータ7を制御する電気変速駆動制御による第1の段階、及び、その後の、ベルト12により連結されたプーリ11とプーリ13との直径の差により得られる機械的減速による第2の段階で行うことを可能にする。
【0037】
機械的減速は、モータ又はギヤードモータ7の出力軸と駆動シャフト4の出力軸とを平行に保った状態で、任意のその他のフレキシブルな手段、例えば、ピニオン及びチェーンタイプの手段によっても達成されることができる。
【0038】
落下防止伝達装置6の落下防止保護装置8は、可撓性カーテン5が移動している速度、及び、可撓性カーテン5がいつ停止されたかを、前記可撓性カーテンの機械的位置を連続的に測定することにより管理するために、モータ又はギヤードモータ7の出力軸10の延長上にセンサ14を含む。
【0039】
落下防止伝達装置6の落下防止保護装置8は、駆動シャフト4のプーリ13、より詳細には、前記プーリ13のトラック13aと接触するバンドブレーキ15を含む。トラック13aはこの接触のためにのみに設けられている。
【0040】
バンドブレーキ15は、可撓性カーテン5が停止されるときのいわゆるパーキング制動、或いは、プーリ11,13及びベルト12又はその他の任意の駆動手段により形成された運動学的連鎖を制動する場合の例外的な動的緊急制動のいずれも保証する。
【0041】
バンドブレーキ15は、電気ロック15cを有するゼロ電流型の電気ブレーキである。バンドブレーキ15は、プーリ13のトラック13aの周囲に延在する開放バンド15aから成る。バンド15aの端部は、弾性的に負荷をかけられる閉鎖装置15bにより連結されている。
【0042】
落下防止保護装置8は、プーリ11とプーリ13とを連結しているベルト12の張力が電気機械的に検査されることを可能にする張力センサ16から成る。張力センサ16は、ベルト12が破損した場合又は張力が不適切に設定されている場合にバンドブレーキ15をパイロット制御及びロックすることにより、落下防止機能を実行する。
【0043】
張力センサ16は、枠柱2のフランジ20の外面に取り付けられた支持部16bにて回転するようにガイドされた引張ローラ16aから成る。圧力が、ローラ16aのスピンドル16cに直接に又は間接的に、弾性手段を介して加えられる。これらの弾性手段は、例えば、
・ローラ16aのスピンドル16cと直接接触するばね16d(図4,図5)
・軸16kを中心として枢動し、且つ、前記軸16kとは反対側の端部にてローラ16a(そのスピンドル16cを中心として自由に回転する)レバーアーム16gと相互作用するばね16d又はカウンタウェイト(図6)
・端部の一方にて、ローラ16a(そのスピンドル16cを中心として自由に回転する)を支持する弾性的に変形可能な支持部16f(図7)から成る。
【0044】
こうして、ベルト12が破損した場合には、その破損が、ローラ16aのスピンドル16cの変位を、ばね16dの圧力下で、又は、弾性フレーム16fの変形の結果として生じさせる。スピンドル16c又は弾性フレーム16fの変位は電気機械装置又は電子装置16mにより検知され、装置16mは、ベルト12が破損したこと示す信号を、サービスドア1の駆動シャフト4の回転がロックされるようにバンドブレーキ15をパイロット制御するために送る。
【0045】
図5は、伝達ベルト12が1以上の連続した金属芯(例えば、連続した金属ワイヤ又は金属糸若しくは金属ワイヤのシートから成る)をベルト12の厚さ又は面に有する場合に、伝達ベルト12の摩耗が連続的に検査されることを可能にする電子装置17を示す。
【0046】
電子装置17は、検知器を用いて、ベルト12に含まれる金属の連続ワイヤ若しくは糸又は芯の連続性を永久的に検査することを可能にする。
【0047】
この芯又はこれらの芯が摩耗又は破損した場合、電子装置17が、電気キャビネットを介してバンドブレーキ15を、サービスドア1の駆動シャフト4の回転をロックし、それにより可撓性カーテン5の降下を停止させるようにパイロット制御する。
【0048】
電子装置17は、例えば、コイルとして機能する金属芯のインピーダンスの測定に基づいて動作することができる。金属芯が破損した場合には、磁気回路が開かれて、金属芯のインピーダンス又はリラクタンスの変化を示し、これにより、ベルト12が破損したという信号が生成される。
【0049】
サービスドア1の電気キャビネットが、電気エネルギーを貯蔵するためのユニット(電池)を制御することに留意されたい。このユニットは、停電の場合に前記ドアの可撓性カーテン5のロックを解除するためにこのエネルギーが再分配されることを可能にする。
【0050】
上記の説明が例として記載されたものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものでは全くなく、また、記載された実施の詳細がいずれの均等物により置き換えられる場合にも本発明の範囲を超えないことが理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉鎖位置と開放位置との間、及びその逆向きに移動するときに駆動シャフト(4)の周囲に折り畳まれるか又は巻き付けられる可撓性のカーテン(5)を有するサービスドアのための落下防止伝達装置であって、前記駆動シャフト(4)の回転軸に対してずれており且つ平行な回転軸に取り付けられた独立の電気モータ又はギヤードモータ(7)を有するとともに、前記電気モータ又はギヤードモータ(7)が前記駆動シャフト(4)に連結されることを可能にし、且つ前記可撓性エプロン(5)の偶発的落下を防止することを可能にする落下防止保護装置(8)を有する前記落下防止伝達装置(6)において、
前記電気モータ又はギヤードモータ(7)と前記駆動シャフト(4)との間の速度を2つの段階で低下させる方法を備えており、前記2つの段階は、前記電気モータ又はギヤードモータ(7)を制御する電気又は電子変速駆動装置を用いた第1の段階と、前記電気モータ又はギヤードモータ(7)に一体的に連結されたプーリ(11)と前記駆動シャフト(4)に一体的に連結されたプーリ(13)とにより又はそれらのプーリ間の異なる直径の差により、並びに、前記プーリ(11、13)を連結しているベルト(12)により得られる前記落下防止保護装置(8)の機械的減速を用いた第2の段階と、から成ることを特徴とする落下防止伝達装置。
【請求項2】
前記落下防止保護装置(8)は、ベルト(12)により互いに連結された、異なる又は異ならない直径を有するプーリ(11、13)から成る伝達手段であって、前記駆動シャフト(4)が前記電気モータ又はギヤードモータ(7)により回転駆動されることを可能にする伝達手段と、前記ベルト(12)の張力を検査するための電気機械的手段(16)と、前記駆動シャフト(4)の回転が停止されることを可能にするブレーキ手段(15)とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の落下防止伝達装置。
【請求項3】
前記電気モータ又はギヤードモータ(7)は、前記駆動シャフト(4)の付近に、前記電気モータ又はギヤードモータ(7)の出力軸(10)が前記駆動シャフトの出力軸(9)に対して平行な方向に配置されるように取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の落下防止伝達装置。
【請求項4】
前記電気モータ又はギヤードモータ(7)の出力軸(10)は、ベルト(12)と相互作用する駆動プーリ(11)に一体的に連結されており、前記ベルト(12)は、前記駆動プーリ(11)が、前記駆動プーリ(11)よりも大きい又は大きくない直径を有し且つ前記駆動シャフト(4)の前記出力軸(9)に一体的に連結された別の駆動プーリ(13)に、連結されることを可能にしていることを特徴とする請求項3に記載の落下防止伝達装置。
【請求項5】
前記落下防止保護装置(8)は、前記電気モータ又はギヤードモータ(7)の前記出力軸(10)の延長上にセンサ(14)を備えており、前記センサ(14)は、前記可撓性カーテンの機械的位置を連続的に測定することによって、前記可撓性カーテン(5)が移動中及び停止するときの速度を管理するように電気変速駆動装置に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の落下防止伝達装置。
【請求項6】
前記落下防止保護装置(8)は、前記駆動シャフト(4)の前記出力軸(9)上に取り付けられた前記プーリ(13)と接触するバンドブレーキ(15)を備えていることを特徴とする請求項2に記載の落下防止伝達装置。
【請求項7】
前記落下防止保護装置(8)は、前記プーリ(11、13)を連結している前記ベルト(12)の張力が電気機械的に検査されることを可能にする張力センサ(16)を備えていることを特徴とする請求項2に記載の落下防止伝達装置。
【請求項8】
前記張力センサ(16)は、支持部(16b)において回転してガイドされる引張ローラ(16a)から成り、圧力がローラ(16a)のスピンドル(16c)に直接に又は間接的に弾性手段を介して加えられると、ベルト(12)が破損した場合又は前記ベルトの張力が不適切に設定された場合に前記バンドブレーキ(15)をパイロット制御及びロックすることにより前記可撓性カーテン(5)が落下しないようになっていることを特徴とする請求項5に記載の落下防止伝達装置。
【請求項9】
前記張力センサ(16)の前記弾性手段は、前記ローラ(16a)の前記スピンドル(16c)に直接接触するばね(16d)から成ることを特徴とする請求項8に記載の落下防止伝達装置。
【請求項10】
前記張力センサ(16)の前記弾性手段は、レバーアーム(16g)に接触するばね(16d)から成っており、前記レバーアーム(16g)は、軸(16k)を中心として枢動し、且つ、前記軸(16k)とは反対側の端部において、前記スピンドル(16c)を中心として自由に回転する前記ローラ(16a)を支持することを特徴とする請求項8に記載の落下防止伝達装置。
【請求項11】
前記張力センサ(16)の前記弾性手段は、弾性的に変形可能な支持部(16f)から成っており、前記弾性的に変形可能な支持部(16f)は、当該支持部(16f)の端部の一方において、前記スピンドル(16c)を中心として自由に回転する前記ローラ(16a)を支持することを特徴とする請求項8に記載の落下防止伝達装置。
【請求項12】
前記落下防止保護装置(8)は、前記伝達ベルト(12)が1以上の連続した金属芯を前記伝達ベルト(12)の厚さ又は面に有する場合に前記伝達ベルト(12)の摩耗が連続的に検査されることを可能にする電子装置(17)を備えていることを特徴とする請求項2に記載の落下防止伝達装置。
【請求項13】
前記連続した金属芯は、連続した金属ワイヤ若しくは金属糸又は金属ワイヤのシートから成ることを特徴とする請求項12に記載の落下防止伝達装置。
【請求項14】
前記落下防止保護装置(8)の前記電子装置(17)は、前記ベルト(12)の前記金属芯のインピーダンスを連続的に測定して前記金属芯のインピーダンス又はリラクタンスの変化を示し、これにより、前記ベルト(12)が破損したことを示す信号を生成するための手段と、前記ベルト(12)の前記金属芯が破損した後に前記駆動シャフト(4)をロックするための手段とを備えていることを特徴とする請求項12に記載の落下防止伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−500413(P2013−500413A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522203(P2012−522203)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際出願番号】PCT/FR2010/000554
【国際公開番号】WO2011/015725
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(512024358)
【Fターム(参考)】