説明

可撓性材料からなる中空ホースの封止のための封止手段、キットおよび方法

【課題】汚染のない封止を得るための、中空ホースの封止手段、キットおよび方法に関する。
【解決手段】2つの挟持部を有し、挟持部の一方が、他方の挟持部に近づいたり他方の挟持部から遠ざかったりするように移動可能であり、互いに向かって近づくように移動するときには、ホースの防汚封止のためにホース(2)に対して封止手段を圧着する器具によって、弾性材料からなる中空ホース(2)の機械的な封止のための塑性的に変形可能な材料から作られる封止手段に関し、封止手段(20)は、2つの両端部と、上記端部間に延在して、1つの封止部材が封止されるホース(2)の上に摺動可能にする開口部と(40、46’)を有する少なくとも1つの封止部材(4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84)を備える。
また、中空ホースの機械的な封止のための器具を備えるキットと、中空ホースの機械的な封止のための方法とに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの挟持部を有し、挟持部の少なくとも一方が、他方の挟持部に近づいたり他方の挟持部から遠ざかったりするように移動可能であり、互いに向かって近づくように移動するときには、ホースの防汚封止のためにホースに対して封止手段を圧着する器具によって、弾性材料からなる中空ホースの機械的な封止のための塑性的に変形可能な材料から構成される封止手段に関する。本発明はまた、封止手段および中空ホースの封止のための器具を備えるキットと、中空ホースの機械的な封止のための方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、コンテナにおける媒体の挿入および/または引き抜きのためのデバイスにおいて、運搬手段と処理コンテナに接続される収集容器との間に延在するホースの汚染のない封止および切断に対する需要がある。この理由は、収集容器が、処理コンテナから媒体で満たされた後、汚染の危険を冒すことなく、媒体のサンプリングまたは解析のための実験室などに移動されることができることが望ましいことにある。上記の用途において、良好な衛生状態および汚染のない環境/周囲のための要件は、厄介である。
【0003】
ホースの封止のための解決策は、たとえば、ホースの折り畳んだ端部に装着される折り畳み式クリップの形態で当該技術において既に知られている。クリップは次に、ホースの封止のために、ホースに対して圧着され、その結果、ホースは、1対の鋏または何か他の切断工具によって、クリップの下流で切断される。しかし、この種の解決策は、上記の用途において言及された良好な衛生状態および汚染のない封止のための要件を満たさない。たとえば、クリップは常に、所望の封止効果を提供するとは限らず、大部分の場合には、クリップの下流に残るホースの少なくとも小さな部分がある。切断されたホース端部の両方に、クリップの下流に残ったホースの小さな部分がある可能性もある。このようなホース部分(複数を含む)は、少量の媒体を含み、周囲の領域に漏れ出す可能性があり、汚染の明らかな危険性がある。
【0004】
上記の問題点に対する解決策は、たとえば、EP1090281において示唆されており、この特許は、本出願人によって所有され、汚染のない形式でホースの周囲に予め組み立てられたスリーブを封止するための器具を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許第1090281号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、この解決策に関連する問題点は、保管中、応力腐食のために、予め組み立てられたスリーブの材料に亀裂が生じる可能性があり、その結果、ホースの所望の汚染のない封止が得られない可能性があることである。したがって、この問題点を解消する解決策に対する需要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、上記の問題点は、請求項1に記載の類の封止手段によって解消されることができる。上記封止手段は、少なくとも2つの挟持部を有し、挟持部の少なくとも一方が、他方の挟持部に近づいたり他方の挟持部から遠ざかったりするように移動可能であり、互いに向かって近づくように移動するときには、ホースの防汚封止のためにホースに対して封止手段を圧着する器具によって、弾性材料からなる中空ホースの機械的な封止のための塑性的に変形可能な材料から構成され、封止手段は、少なくとも1つの封止部材を備え、封止部材は、2つの両端部と、上記端部間に延在して、少なくとも1つの封止手段が封止されるホースの上に摺動可能にする開口部とを有する。
【0008】
汚染のない形式で封止されるホースは、それらの端部に構成要素、たとえば、サンプル液体を収集するための袋またはサンプルが抽出される容器にホースを接続するための連結部を備えることが多い。通例、構成要素は、ホースの直径より大きいサイズを有し、したがって、これらの構成要素のために、後でホースの周囲に完全なスリーブを取り付けることが可能でないことが多い。封止されるホースに対して圧着される封止手段の類を用いて、十分な汚染のない封止を得ることは、封止手段、たとえば、スリーブの寸法が、封止されるホースに比例してあまり大きくないこともまた重要である。これは、ホースがその端部に構成要素を有していない場合であっても、ホースの十分な封止に適した寸法を有するスリーブをホースの上に摺動させて、ホースに沿って移動することが困難であることを意味している。
【0009】
その設計のために、少なくとも1つの封止部材から構成され、ホースの上に摺動可能にする長手方向の開口部を設ける導入部によって記載されたような封止手段は、ホースがその端部に構成要素を備える場合であっても、ホースの周囲に装着されることができる。ホースの側から、すなわちホースの長手方向に対して横断する方向において、ホースに少なくとも1つの封止部材を装着することによって、取り付け中に、ホースに沿って封止部材を移動する必要がない。これにより、使用者が、ホースに封止部材を装着し、ホースに沿って所望の位置にホースを位置決めすることをさらに容易にする。
【0010】
言い換えれば、上述の少なくとも1つの封止部材は、封止が行われる直前に、封止されるホースの周囲に配置されてもよい。このことは、封止手段が、製品の製作と同時に、ホースに装着される必要がなく、ホースと共に保管する必要がないことを意味している。結果として、封止手段に生じる腐食亀裂の危険性は、削減される。さらなる利点は、たとえ腐食亀裂が封止手段に生じたとしても、製品全体、すなわち、ホースおよびその構成要素を廃棄する必要がないことである。別の言い方をすれば、損傷を受けていない封止手段は、ホースに装着されてもよい。
【0011】
上述したように、本発明のさらなる利点は、封止手段がホースに沿って任意の位置に配置されることができることである。これは、予め組み立てられたスリーブがホース上に配置される従来技術とは異なる。ホースの封止および切断を行う人が、封止を配置する場所を選択することができるということは、使用者の観点から有利である。
【0012】
少なくとも1つの封止部材は、一定の可撓性を提供するように適切に配置される。これは、たとえば、封止部材に関して適切な材料および/または適切な材料厚さを選択することによって実現されてもよい。さらに、少なくとも1つの封止部材全体に可撓特性を提供することが必要であるというわけではない。代わりに、少なくとも1つの封止部材に適切な材料および/または適切な材料厚さの領域を提供することによって実現されてもよい。このことは、少なくとも1つの封止部材をホースの周囲に配置するときに、少なくとも1つの封止部材を引き伸ばすことを可能にし、一旦、ホースの周囲に配置されると、その初期形状を取ることができ、このことは、封止部材とホースとの間に密な嵌合を得ることができることを意味する。少なくとも1つの封止部材は、一定の可撓性を有するため、わずかに異なる直径からなるホースの場合には、同一の封止部材を用いることもまた、可能である。
【0013】
例示の実施形態において、封止手段は、上記封止手段が封止されるホースの周囲に配置されるとき、上記封止手段の部分が、上記封止手段の対応する部分と重なるように構成されている。
【0014】
封止手段がその辺の間に延在する長手方向の開口部を有する1つの封止部材を備える実施形態において、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、開口部の各側で開口部に隣接する封止部材の部分が互いに重なるように設けられてもよい。
【0015】
封止手段が、少なくとも2つの封止部材を備える実施形態において、封止手段は、その封止部材の開口部に隣接する1つの封止部材の部分が、別の封止部材の対応する部分と重なってもよく、対応する部分は、その封止部材の開口部に隣接するように構成されてもよい。
【0016】
重なりを有する封止手段を配置することによって、適切に密な形式でホースに装着され、したがって、ホースの汚染のない封止を可能にする封止手段が設けられる。さらに、重なる形式で封止手段を設けることによって、封止手段はホースの全周囲を覆うことを確実にし、ホースの汚染のない封止を得ようとするときに有利である。
【0017】
上述したように、少なくとも1つの封止部材の一定の可撓性のために、わずかに異なる直径のホースの場合には、同一の封止部材を用いることも可能である。この特徴は、封止部材が互いに対して一定の重なりを有するように配置されるように適合されることによってさらに強化される。重なりの長さは、わずかに異なってもよく、わずかに異なるサイズのホースの場合には、同一の封止手段の使用をさらに容易にする。
【0018】
例示の実施形態によれば、上記封止部材は、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、上記封止部材の開口部を縁取る封止部材の部分が、上記開口部を縁取る対応する部分と重なるように適合される。
【0019】
この実施形態において、1つの封止部材からなる封止手段が用いられる。封止部材は好ましくは、封止部材の半径方向において、封止部材の開口部を引き伸ばすことを可能にする可撓性を備える。この可撓性により、封止されるホースに封止部材を配置することを可能にする。一旦、封止部材がホースの周囲に設けられると、開口部に隣接する部分が互いに重なるように設けられてもよい。
【0020】
例示の実施形態によれば、上記封止部材の上記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する表面は、上記封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、上記封止部材を囲む円の361から390°に広がり、さらに好ましくは、上記封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、上記封止部材を囲む円の370から390°に広がる。
【0021】
上述の範囲は、封止部材の開口部に隣接して設けられる封止部材の部分の十分な重なりを設けることに関して好都合であることが分かっている。上述したように、封止部材を若干可撓性であるように構成することによって、ホースに装着するときに、半径方向において開口部を引き伸ばすことを可能にする。その後、封止部材は、上述の範囲内の重なりを有する位置に設けられてもよい。
【0022】
1つの例示の実施形態によれば、封止手段は、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、上記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材は、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、上記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合される。
【0023】
上述したように、汚染のない形式で封止されるホースは、それらの端部に構成要素、たとえば、サンプル液体を収集するための袋またはサンプルが抽出される容器にホースを接続するための連結部を設けることが多い。封止されるホースに対して圧着される封止手段の類を用いて、十分な汚染のない封止を得ることは、封止手段、たとえば、スリーブの寸法が、封止されるホースに比例してあまり大きくないこともまた重要である。
【0024】
その設計のために、2つの封止部材から構成され、そのそれぞれがホースの上に摺動して、重なりを有するように配置されることを可能にする長手方向の開口部を設ける封止手段は、ホースがその端部に構成要素を設ける場合であっても、ホースの周囲に装着されることができる。ホースの側から、すなわちホースの長手方向に対して横断する方向において、ホースに封止部材を装着することによって、取り付け中に、ホースに沿って封止部材を移動する必要がない。これにより、使用者が、ホースに封止部材を装着し、ホースに沿って所望の位置に封止部材を位置決めすることをさらに容易にする。次に互いに対して重なりを有するように封止部材を配置することによって、適切に密な形式でホースに装着され、したがって、その汚染のない封止を可能にする封止手段が設けられる。
【0025】
言い換えれば、上述の封止部材は、封止が行われる直前に、封止されるホースの周囲に配置されてもよい。このことは、封止手段が、製品の製作と同時に、ホースに装着される必要がなく、ホースと共に保管される必要がないことを意味している。結果として、封止手段に生じる腐食亀裂の危険性は、削減される。さらなる利点は、たとえ腐食亀裂が封止手段に生じたとしても、製品全体、すなわち、ホースおよびその構成要素を廃棄する必要がないことである。別の言い方をすれば、損傷を受けていない封止部材は、ホースに装着されてもよい。
【0026】
封止部材は、一定の可撓性を提供するように適切に配置される。これは、たとえば、封止部材に関して適切な材料および/または適切な材料厚さを選択することによって実現されてもよい。これは、ホースの周囲に封止部材を配置するときに、封止部材のわずかな撓みを可能にし、一旦、ホースの周囲に配置されると、その初期形状を取ることができ、このことは、封止部材とホースとの間に密な嵌合を得ることができることを意味する。封止部材は、一定の可撓性を有するため、わずかに異なる直径からなるホースの場合には、同一の封止部材を用いることもまた、可能である。この特徴は、封止部材が互いに対して一定の重なりを有するように配置されるように適合されることによってさらに強化される。スリーブのそれぞれの辺における重なりの長さは、わずかに異なってもよく、わずかに異なるサイズのホースの場合には、同一の封止手段の使用をさらに容易にする。
【0027】
代替実施形態によれば、各封止部材は、両端部と、ホースへの装着を可能にするために上記端部の間に延在する開口部を有する実質的に円筒形要素からなる。
【0028】
上述の封止部材は、円筒形部位の形状を有するものと記述されることができる。これにより、封止部材は、切り取られている円筒形表面の一部を有する円筒形の形状を有し、円筒形の部位が依然として残る、すなわち上述の開口部は、円筒形の表面に沿って円筒形の一方の短い側から円筒形の他方の端部まで延在するようになっていることを意味する。円筒形部位の形態の2つの封止部材は合わせて360°を超え、その結果、封止部材が封止される中空のホースの周囲に配置されるとき、隣接する封止部材の間に重なりを有するように位置決めされる。
【0029】
代替実施形態によれば、上記封止部材の少なくとも1つの上記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する表面は、上記封止部材を囲む円の180から350°に広がる。したがって、封止部材が上記開口部を形成するように切り取られる架空部分を有する円筒形の形状を有する代替実施形態において、円筒形表面の残る部分は、180から350°に広がり得る。このことは、開口部の架空の円弧が10から180°に広がることを意味している。他の代替実施形態において、封止部材は、円筒形の一部ではなく他の形状を有してもよく、そのような場合には、開口部および開口部間に延在する表面のそれぞれの上述のサイズは、封止部材が円に内接するかのごとく理解されるべきである。
【0030】
代替実施形態によれば、上記封止部材の少なくとも1つの上記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する上記表面は、上記封止部材を囲む円の230から270°に広がる。したがって、封止部材が上記開口部を形成するように切り取られる架空部分を有する円筒形の形状を有する代替実施形態において、円筒形表面の残る部分は、230から270°に広がり得る。このことは、開口部の架空の円弧が90から130°に広がることを意味している。他の代替実施形態において、封止部材は、円筒形の一部ではなく他の形状を有してもよく、そのような場合には、開口部および開口部間に延在する表面のそれぞれの上述のサイズは、封止部材が円に内接するかのごとく理解されるべきである。
【0031】
上述の範囲内の開口部は、使用者が簡単な形式でホースの周囲に封止部材を配置することを可能にするための十分に大きな開口部を有すると同時に、開口部が所望の重なりが得られないほど大きくはない封止部材を与えることが分かっている。
【0032】
所望の重なりは、封止部材の一方が他方の封止部材よりホースより外周の大きな部品を有することによって得られることができることから、両方の封止部材に関して、同一のサイズの開口部を有する必要はない。
【0033】
代替実施形態によれば、上記封止部材のそれぞれの上記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する表面は、上記封止部材を囲む円の181から350°に広がる。したがって、封止部材が上記開口部を形成するように切り取られる架空部分を有する円筒形の形状を有する代替実施形態において、円筒形表面の残る部分は、181から350°に広がり得る。このことは、開口部の架空の円弧が10から179°に広がることを意味している。他の代替実施形態において、封止部材は、円筒形の一部ではなく他の形状を有してもよく、そのような場合には、開口部および開口部間に延在する表面のそれぞれの上述のサイズは、封止部材が円に内接するかのごとく理解されるべきである。
【0034】
代替実施形態によれば、上記封止部材のそれぞれの上記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する表面は、上記封止部材を囲む円の230から270°に広がる。
【0035】
したがって、封止部材が上記開口部を形成するように切り取られる架空部分を有する円筒形の形状を有する代替実施形態において、円筒形表面の残る部分は、230から270°に広がり得る。このことは、開口部の架空の円弧が90から130°に広がることを意味している。他の代替実施形態において、封止部材は、円筒形の一部ではなく他の形状を有してもよく、そのような場合には、開口部および開口部間に延在する表面のそれぞれの上述のサイズは、封止部材が円に内接するかのごとく理解されるべきである。
【0036】
上述の範囲内の開口部は、使用者が簡単な形式でホースの周囲に封止部材を配置することを可能にするための十分に大きな開口部を有すると同時に、開口部が所望の重なりが得られないほど大きくはない封止部材を与えることが分かっている。封止部材が、同一のサイズの開口部を有する場合には、封止部材の表面全体は、360°を超えて適切に広がり、その結果、ホースの周囲に配置されるときに、封止部材の間に重なりを実現することを可能にする。
【0037】
代替実施形態によれば、上記封止部材の少なくとも1つは、封止されるホースの周囲に配置されるときに、互いに対して所望の位置に上記封止部材を位置決めするための位置決め手段を備える。
【0038】
使用者が互いに対して所望の位置に少なくとも2つの封止部材を配置することをさらに容易にする位置決め手段を上記封止部材の少なくとも1つに設けることによって、上記少なくとも2つの封止部材が所望の重なりを備えた状態で位置決めされない危険性が削減される。位置決め手段は、多数の代替手法で設計されてもよく、さらに所望の効果を提供する可能性があり、このことは、位置決め手段が互いに対して所望の重なりを有する状態で位置決めされることを使用者に示すことができる。さらに、位置決め手段は、所望の相対的な位置に上記少なくとも2つの封止部材を固締するのを助けるように設計され、2つの封止部材を所望の位置に配置した後、移動しないようにしてもよい。
【0039】
代替実施形態によれば、上記封止部材の少なくとも1つは、屈曲部分を備え、屈曲部分は、封止部材の表面から外側に延在し、上記第1の封止部材および第2の封止部材が、封止されるホースの周囲に所望の重なりを有するように位置決めされるときに、上記第2の封止部材の開口部の周囲の縁が、上記屈曲部分に対して当接するように構成される。
【0040】
このような形式で設計される位置決め手段は、封止部材が所望の相対的な位置に位置付けられ、これらの位置に封止部材を固定または定置するのに寄与することを使用者に示す。
【0041】
代替実施形態によれば、上記封止部材の少なくとも1つは、屈曲部分を備え、屈曲部分は、封止部材の表面から内側の方向に延在し、上記第1の封止部材および第2の封止部材が、封止されるホースの周囲に所望の重なりを有するように位置決めされるときに、上記第2の封止部材の開口部の周囲の縁が、上記屈曲部分に対して当接するように構成される。
【0042】
代替実施形態によれば、上記封止部材の少なくとも1つは、封止部材の表面にスロットを備え、封止部材の表面の部分がフラップの形態を有するように配置され、上記フラップが、封止部材の表面から内側に延在するように屈曲され、上記第1の封止部材および第2の封止部材が、封止されるホースの周囲に所望の重なりを有するように位置決めされるときに、上記第2の封止部材の開口部の周囲の縁が、上記屈曲部分に対して当接するように構成される。
【0043】
代替実施形態によれば、上記封止部材のそれぞれが、位置決め手段を備える。位置決め手段は、協働して封止部材を位置決めして保持するように適合され、その結果、ホースの周囲に所望の重なりをもたらした後、この位置で維持される。
【0044】
代替実施形態によれば、封止手段は、封止されるホースの周囲に配置されるときに、封止部材の間の上記重なりが、上記封止部材の材料厚さを超える長さを有するように適合される。
【0045】
この設計は、使用時に封止手段を形成する封止部材の間に所望の重なりを確保し、封止手段を圧着するときに、ホースの十分に汚染のない封止の実現に寄与する封止手段を提供する。重なりの長さによって、封止部材の1つの開口部の縁からその広がり、すなわち、封止部材の長手方向の広がりを横断する方向におけるその広がりを意味している。
【0046】
代替実施形態によれば、上記封止部材は、上記中空のホースの周囲に配置されるとき、上記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、隣接する封止部材の対応する部分に重なるように、互いに対して位置決めされるように適合される。上記開口部のそれぞれの辺における重なりは、上記封止部材の材料厚さを超える長さを有する。
【0047】
封止部材は、封止部材間の重なりが、封止部材のそれぞれの開口部のそれぞれの辺で実現されるように適切に配置される。しかし、重なりは、封止部材の開口部のそれぞれの辺で同一である必要はない。
【0048】
いくつかの例示の実施形態によれば、封止手段が、位置決め手段を備えるとき、位置決め手段は、上記開口部のそれぞれの辺における重なりが、上記封止部材の材料厚さを超える長さを有するように、封止部材が互いに対して位置決めされるように配置されてもよい。さらに、位置決め手段は、封止部材のそれぞれの開口部の両側における重なりが、実質的に同一であるように配置されてもよい。
【0049】
本発明の第2の態様によれば、弾性材料からなる中空ホースの機械的な封止のためのキットがさらに提供され、キットは、上述の例示の実施形態のいずれか1つによる封止手段と、少なくとも2つの挟持部を有し、挟持部の少なくとも一方が、他方の挟持部に近づいたり他方の挟持部から遠ざかったりするように移動可能であり、互いに向かって近づくように移動するときには、ホースの防汚封止のためにホースに対して封止手段を圧着する器具とを備え、器具の挟持部の少なくとも一方は、少なくとも1つのバーを有し、このバーは、他方の挟持部に向かって突出し、挟持部が互いに向かって移動するとき、封止手段およびホースに刻み目を作成して、その封止のほか、ホースにおけるスリーブの固定を強化し、挟持部の少なくとも一方は、切断手段を有し、この切断手段は、他方の挟持部に向かって突出し、挟持部が互いに向かって移動するとき、封止手段およびホースに切断目印を作成して、ホースが封止形式で切断可能にする。
【0050】
上述のセットまたはキットは、使用者が保管中に損傷を受ける可能性がある予め組み立てられたスリーブの問題点が削減されるような形式で、ホースの汚染のない封止を行うことを可能にする。
【0051】
器具の例示の実施形態によれば、器具は、2つのまっすぐなバーを有し、これらのバーは、互いから一定の距離で実質的に平行に配置され、スリーブおよびホースに対応する数の実質的に横断方向の刻み目を作成するために、スリーブの長手方向に対して実質的に横断方向に延在する。横断方向の刻み目は、その封止のほか、ホースにおける封止部材の固定を強化することができる。
【0052】
器具の例示の実施形態によれば、器具の刃先は、スリーブの長手方向に対して実質的に横断方向に延在し、スリーブおよびホースにおける実質的に横断方向の切断目印を形成する。
【0053】
器具の例示の実施形態によれば、器具の刃先は、実質的にまっすぐな刃先として形成されてもよく、バー(bar)(複数を含む)より長く突出する。
【0054】
器具の例示の実施形態によれば、器具の刃先は、器具の他方の挟持部における対向する陥凹部と協働する。
【0055】
器具の例示の実施形態によれば、器具の刃先は、2つの隣接するバーの実質的に中間に位置している。
【0056】
器具の例示の実施形態によれば、器具の刃先は、バー(複数を含む)の一方の側に位置している。
【0057】
器具の例示の実施形態によれば、挟持部の少なくとも一方は、挟持部の間にスリーブおよびホースを固定するための固着具を有する。
【0058】
器具の例示の実施形態によれば、バー(複数を含む)および刃先は、挟持部の一方に配置され、固着具は、挟持部の他方に配置される。バー(複数を含む)、刃先および固着具は、関連する挟持部に取り付けられるか、または関連する挟持部と一体部品に構成される。
【0059】
器具の例示の実施形態によれば、バー(複数を含む)および刃先を備えた挟持部は、器具に固定して取り付けられるダイの形態を有し、固着具を備えた挟持部は、器具に移動可能な形式で取り付けられ、駆動手段によって作動可能であるパンチの形態を有する。
【0060】
器具の例示の実施形態によれば、器具は、手動式であり、1つの固定脚および1つの可動脚を有する1対のトングの形態を有する。
【0061】
器具の例示の実施形態によれば、可動脚は、駆動手段を形成する歯車機構、好ましくは偏心機構などによって、パンチを形成する挟持部を作動する。
【0062】
器具の例示の実施形態によれば、器具は、位置決め手段を備えてもよく、位置決め手段は、器具における所望の位置に封止手段を配置することに寄与する。これは、使用者が、所望の位置で封止部材に刻み目および/または切り目を形成することを容易にする可能性があるため、有利であり得る。
【0063】
例示の実施形態によれば、封止手段の長さは、所望の封止を容易にするように適合されてもよい。すなわち、封止手段は、器具のバーおよび刃先が封止手段に接触するような形式で、使用者が器具に封止手段を位置決めすることを容易にするような長さを有してもよい。
【0064】
本発明の第3の態様によれば、少なくとも2つの挟持部を有し、挟持部の少なくとも一方が、他方の挟持部に近づいたり他方の挟持部から遠ざかったりするように移動可能である器具によって、中空ホースの機械的な封止のための方法が提供される。この方法は、
塑性的に変形可能な材料から構成される封止手段を提供するステップであって、封止手段は、少なくとも1つの封止部材を備え、封止部材は2つの両端部と、上記端部の間に延在する開口部とを有するステップと、
封止手段の部分が封止手段の対応する部分と重なるような形式で、封止されるホースに封止手段を配置するステップと、
防汚封止のために、上記器具によってホースに対して封止手段を圧着するステップとを含む。
【0065】
上述したように、汚染のない形式で封止されるホースは、それらの端部に構成要素、たとえば、サンプル液体を収集するための袋またはサンプルが抽出される容器にホースを接続するための連結部を備えることが多い。通例、構成要素は、ホースの直径より大きいサイズを有し、したがって、これらの構成要素のために、後でホースの周囲に完全なスリーブを取り付けることが可能でないことが多い。封止されるホースに対して圧着される封止手段の類を用いて、十分な汚染のない封止を得ることは、封止手段、たとえば、スリーブの寸法が、封止されるホースに比例してあまり大きくないこともまた重要である。これは、ホースがその端部に構成要素を有していない場合であっても、ホースの十分な封止に適した寸法を有するスリーブをホースの上に摺動させて、ホースに沿って移動することが困難であることを意味している。
【0066】
それにもかかわらず、長手方向の開口部を備える少なくとも1つの封止部材を備える封止手段をホースに装着し、次に、ホースがその端部に構成要素を有している場合であっても、重なる形式で封止手段を配置することを可能にする。ホースの側から、すなわちホースの長手方向に対して横断する方向においてホースに封止手段を装着することによって、取り付け中に、ホースに沿って封止手段を移動する必要がない。これにより、使用者が、ホースに封止部材を装着し、ホースに沿って所望の位置に封止部材を位置決めすることを可能にする。次に重なりを有するように封止部材を配置することによって、適切に密な形式でホースに装着され、したがって、その汚染のない封止を可能にする封止手段が設けられる。それゆえ、たて続けに上述の方法のステップを実行することが可能である。すなわち、封止手段が、ホースの上に配置される必要はないか、または場合によって、ホースに対して圧着される前に、長時間ホースと共に保管される必要がない。結果として、封止手段に生じる腐食亀裂の危険性は、削減される。さらなる利点は、たとえ腐食亀裂が封止手段に生じたとしても、製品全体、すなわち、ホースおよびその構成要素を廃棄する必要がないことである。別の言い方をすれば、損傷を受けていない封止部材は、ホースに装着されてもよい。
【0067】
封止手段がその辺の間に延在する長手方向の開口部を有する1つの封止部材を備える実施形態において、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、開口部の各側で開口部に隣接する封止部材の部分が互いに重なるように設けられてもよい。
【0068】
例示の実施形態によれば、中空ホースの機械的な封止のための上記方法はさらに、
2つの封止部材を備え、それぞれが2つの両端部と、上記端部の間に延在する開口部とを有する封止手段を提供するステップと、
封止されるホースにそれぞれの封止部材を配置するステップと、
上記開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材のそれぞれの対応する部分と重なるように、ホースの周囲に封止部材を位置決めするステップとを含む。
【0069】
封止手段が、2つの封止部材を備える実施形態において、封止手段は、その封止部材の開口部に隣接する封止部材の1つの部分が、別の封止部材の対応する部分、すなわち、その封止部材の開口部に隣接する部分と重なるような形式で、ホースの周囲に配置されてもよい。
【0070】
例示の実施形態によれば、上記封止部材の位置決めは、上記封止部材の1つの縁が、上記封止部材の材料厚さを超える長さを有する隣接する封止部材の縁と重なるような封止部材の位置決めを含む。
【0071】
封止手段が1つの封止部材を備える例示の実施形態によれば、上記封止部材の位置決めは、重なりが、上記ホースを囲む架空円の1から30°に広がり、さらに好ましくは上記ホースを囲む架空円の10から30°に広がるような上記封止部材の位置決めを含む。
【0072】
上述したような重なりを有する封止部材(複数を含む)を位置決めすることは、ホースの十分な汚染のない封止を提供することから、これが有利であることが分かっている。
【0073】
例示の実施形態によれば、上記による中空ホースの機械的な封止のための上記方法は、上述したような封止手段の使用を含む。
【0074】
方法はさらに、中空ホースの封止のための器具を設けるステップを含んでもよく、この器具は、2つの挟持部を備え、挟持部の少なくとも一方が、他方の挟持部に近づいたり他方の挟持部から遠ざかったりするように移動可能であり、挟持部の少なくとも一方は、直線に沿って延在し、他方の挟持部に向かって突出する端部を有するバーを有する。さらに、器具の挟持部の一方は、実質的にまっすぐな刃先の形態である切断手段を備えてもよく、この刃先は、上記少なくとも1つのバーより広い範囲まで突出する。方法はさらに、2つの挟持部の間にその上に配置される封止手段によってホースを配置することを含んでもよい。上述の器具がこの方法において用いられるとき、これは、封止手段およびホースに刻み目を結果として生じ、ホースの封止のために封止手段をホースに押し付けると同時に、切れ目の印が封止手段およびホースに提供される。
【0075】
例示の実施形態によれば、中空ホースの機械的な封止のための上記方法は、本発明の第2の態様に関して上述したような器具と、本発明の第1の態様に関して上述した封止手段との使用を含む。
【0076】
本発明は、例示のために添付図面を参照して以下にさらに詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1a】本発明による封止手段と、これがどのように封止されるホースの周囲に配置されることができるかを概略的に示す。
【図1b】本発明による封止手段と、これがどのように封止されるホースの周囲に配置されることができるかを概略的に示す。
【図1c】本発明による封止手段と、これがどのように封止されるホースの周囲に配置されることができるかを概略的に示す。
【図1d】本発明による封止手段と、これがどのように封止されるホースの周囲に配置されることができるかを概略的に示す。
【図2a】圧着器具において配置される封止手段を備えたホースの斜視図である。
【図2b】圧着器具において配置される封止手段を備えたホースの上から見た図である。
【図3a】封止の最終段階で器具において配置される封止手段を備えたホースの斜視図である。
【図3b】封止の最終段階で器具において配置される封止手段を備えたホースの上から見た図である。
【図4】封止後の状態において部分的に切り取られた封止されたホースの側面図である。
【図5a】封止手段を形成する2つの封止部材の代替実施形態を示し、封止部材は、位置決め手段を備える。
【図5b】封止手段を形成する2つの封止部材の代替実施形態を示し、封止部材は、位置決め手段を備える。
【図6a】封止手段を形成する2つの封止部材の代替実施形態を示し、封止部材は、代替実施形態による位置決め手段を備える。
【図6b】封止手段を形成する2つの封止部材の代替実施形態を示し、封止部材は、代替実施形態による位置決め手段を備える。
【図6c】封止手段を形成する2つの封止部材の代替実施形態を示し、封止部材は、代替実施形態による位置決め手段を備える。
【図7a】封止手段を形成する2つの封止部材の代替実施形態を示し、封止部材は、さらなる代替実施形態による位置決め手段を備える。
【図7b】封止手段を形成する2つの封止部材の代替実施形態を示し、封止部材は、さらなる代替実施形態による位置決め手段を備える。
【図8a】封止手段を形成する1つの封止部材の代替実施形態を示している。
【図8b】封止手段を形成する1つの封止部材の代替実施形態を示している。
【図8c】封止手段を形成する1つの封止部材の代替実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0078】
図1aは、2つの封止部材4、4’からなる封止手段20の形態の本発明の例示の実施形態を示しており、この実施形態において、2つの封止部材4、4’は、2つの円筒スリーブの形態を有する。封止手段20は、たとえば、処理コンテナと処理コンテナに接続される運搬手段および収集容器との間で延在するホースの汚染のない形式において、たとえば、機械的な封止を意図している。その結果、収集容器が、処理コンテナから媒体で満たされた後、汚染の危険を冒すことなく、媒体のサンプリングまたは解析のための実験室などに移動されることができる。封止手段はまた、当然のことながら、良好な衛生状態および/または汚染のない周囲および/または作業環境のための要件が多少厄介である多数の他の用途においても用いられてもよい。
【0079】
スリーブ4、4’はそれぞれ、各スリーブの短い辺の間に延在する開口部40、40’を有する。図1aにおいて分かるように、スリーブ4、4’は、それらの接合円筒表面が、360°を超える部分を覆う、すなわち分割された1つの円筒からなるのではなく、2つの個別のオリジナルな円筒からなり、それぞれが開口部を形成するために切り取られた部分を有するように構成される。
【0080】
スリーブ4、4’は、同一の形状を有する必要はなく、たとえば、スリーブ4の円筒表面は、スリーブの円周方向においてみたとき、スリーブ4’の円筒表面より広い範囲を有するはずであることが考えられることを意味している。しかし、封止されるホースの周囲に配置されたときに、互いに重なるように合わせて360°を超えて広がるようなスリーブ4、4’が共に円周方向における広がりを有することが重要である。
【0081】
図1bから図1dを参照すると、封止手段20は、弾性材料、たとえば、適切な品質のゴムまたはプラスチックからなる中空ホースの封止のために用いられる場合について、以下で説明される。
【0082】
図1bは、スリーブ4がホースの円周の一部の周囲に配置されている場合のホース2を示す。ホースは、たとえば、処理容器(図示せず)と収集容器(図示せず)との間に延在するホースであってもよい。図1cは、第2のスリーブ4’がどのようにホースに装着されるかを示す。スリーブ4’はスリーブ4が装着される側と反対側に位置するホースの側に装着される。スリーブ4、4’は次に、図1dに示される位置まで移動される。すなわち、互いに対向し、したがってホースを包囲する位置まで移動される。図1dにおいて分かるように、スリーブ4、4’は、重なる。この重なりは、図1cにおいて最もよく分かるように、スリーブの開口部40、40’の両側に設けられる。これにより、スリーブ4’の開口部40’を縁取る部分54が、スリーブ4の部分55と重なり、部分54と反対側の位置にあるスリーブ4’の部分54’が、スリーブ4の部分55’と重なることを意味している。スリーブ4、4’が、上述したように、ホース2に装着された後、ホースの封止のためにホースに対して圧着されてもよい。圧着後のホースおよびスリーブ4、4’の一例が、図4に示されている。
【0083】
スリーブ4、4’の間の重なりは、変化してもよい。さらに、中空ホース2の十分な封止を得るために、スリーブの材料厚さより小さくない長さ分だけ互いに重なる必要がある。これは、部分54が部分55と重なる距離が、スリーブ4、4’の材料厚さに少なくとも等しい必要があることを意味しており、これは、部分54’が部分55’と重なる距離にも当てはまる。スリーブは、スリーブが2回以上重なる場合には、スリーブに沿ったいずれかの場所に層があるような形式で、互いに重なる必要はない。
【0084】
封止手段20のスリーブの代替実施形態は、図5aおよび図5bに示されており、2つのスリーブ44、44’を示す。スリーブ44、44’は、スリーブ4、4’と実質的に同様の方法で設計されるが、位置決め手段45、45’を備えており、使用者がホース2の周囲に所望の重なりを有する状態でスリーブを位置決めすることをさらに容易にする。この実施形態において、位置決め手段は、2つの部分46、46’の形態を有し、それぞれのスリーブ44、44’の円筒表面からわずかに外側に延在している。これらの部分46、46’は、それぞれのスリーブの円筒表面を切断して、次に部分46、46’を屈曲して、円筒表面に対してある角度で外向きに延在するようにすることによって作成されている。図5bに示された用途において、これは、他方の対向するスリーブの縁部分47、47’が上記屈曲部分に対して当接可能にする。縁部分47、47’が、屈曲縁46、46’に対して当接するとき、スリーブはもはやこれ以上互いに向かって移動されることができず、これは、使用者にスリーブがホース2(図5には図示せず)の周囲に正確に位置決めされる印、すなわち、スリーブが、それぞれのスリーブの縁部分54、54’、55、55’の間に所望の重なりを有する状態で位置決めされる印として機能する。
【0085】
封止手段20のスリーブのさらに代替実施形態が、図6aから図6cに示されており、2つのスリーブ64、64’を示す。スリーブ64、64’は、スリーブ4、4’、44、44’と実質的に同様の方法で設計されるが、位置決め手段の代替実施形態を備えており、使用者がホース2の周囲に所望の重なりを有する状態でスリーブを位置決めすることをさらに容易にする。この実施形態において、位置決め手段は、部分66の形態であり、スリーブ64のうちの1つの円筒表面からわずかに内側にフラップのように延在する。部分66は、上記スリーブの円筒表面においてスロット67を切断し、次に部分66を屈曲して、円筒表面に対してある角度で内向きに延在するようにすることによって作成されている。図6bの斜視図および図6cの断面図に示された用途において、これは、他方の対向するスリーブ64’の縁部分68が上記屈曲部分に対して当接可能にする。縁部分68が、屈曲縁66に対して当接するとき、スリーブはもはやこれ以上互いに向かって移動されることができず、これは、使用者にスリーブがホース2(図6bおよび図6cには図示せず)の周囲に正確に位置決めされる印、すなわち、スリーブが、それぞれのスリーブの縁部分54、54’、55、55’の間に所望の重なりを有する状態で位置決めされる印として機能する。さらに、部分66と縁部分68との間の協働は、一旦、スリーブが封止されるホースの周囲に位置決めされると、所望の相対的な位置にスリーブを固定するのに寄与する。示された実施形態において、スリーブ64のみが位置決め手段66を備えるが、スリーブ64、64’の両方に位置決め手段66を設けることが可能であり、その結果、正確に位置決めされると、両方のスリーブの縁部分が、他方のスリーブの部分に対して当接する。
【0086】
封止手段20のスリーブのさらに代替実施形態が、図7aおよび図7bに示されており、2つのスリーブ74、74’を示す。スリーブ74、74’は、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’と実質的に同様の方法で設計されるが、位置決め手段の代替実施形態を備えており、使用者がホース2の周囲に所望の重なりを有する状態でスリーブを位置決めすることをさらに容易にする。図7aに示された実施形態において、位置決め手段は、第1のスリーブの部分76および第2のスリーブの部分76’の形態である。これらの2つの部分は、部分76が、部分76’の中に挿入されることができ、それにより、部分76’と重なるような形状にされている。2つの部分76、76’は、所望の形式で屈曲することによって、封止されるホースと接触状態にあることを意図していないそれぞれのスリーブの材料から形成されている。したがって、部分76、76’は、スリーブの長手方向の開口部の付近で、スリーブの円筒表面の半径方向の外側にそれぞれのスリーブ74、74’の円筒表面の縁部分に配置される。
【0087】
使用時に、スリーブの一方は、封止されるホースの周囲に適切に配置され、図7aの下図に示されているように、互いに係合する部分76、76’によって、スリーブが、互いに対向するように位置決めされるまで、他方のスリーブは次に、ホースに沿って移動される。部分76、76’の設計のおかげで、2つのスリーブの位置決め手段は、互いに重なる形式で配置され、したがって、2つの位置決め手段76、76’が互いに係合状態に達すると、2つのスリーブの部分54、55が互いに重なる。部分76、76’のこの設計は、スリーブがホースの軸延在方向に沿って離隔するように移動することによって、互いから離隔されるだけで済み、これはまた、一旦、スリーブが封止されるホースの周囲に位置決めされると、所望の相対的な位置にスリーブを固定するのに寄与する。
【0088】
別の代替実施形態によれば、図7bに示されているように、各スリーブは、2つの位置決め手段76、76’を備える。スリーブの2つの位置決め手段は、スリーブの円筒表面の縁部分に、すなわち、スリーブの長手方向の開口部のそれぞれの辺に配置される。これらのスリーブおよび位置決め手段は、図7aに示されているものと同一の一般的な設計を有する。
【0089】
封止手段20のさらに別の代替実施形態は、図8aから図8cに開示される。この実施形態において、封止手段20は、円筒スリーブの形態を有する1つの封止部材84からなる。スリーブ84は、開口部40を有し、開口部40は、スリーブの短い辺の間に延在する。図8aにおいて分かるように、スリーブ84は、その円筒表面が360°を超えて広がる部分、たとえば、361°から390°を覆うように構成される。したがって、開口部40に隣接して設けられる部分94、95は、スリーブが影響を受けない状態にあるとき、互いに重なる。
【0090】
スリーブ84は、図8bに示されるように、開口部40に隣接する部分94、95を互いから離れるように屈曲されることを可能にする適切な材料で作られる。これは、スリーブ84が封止されるホース2の周囲に位置決めされることを可能にする。一旦、スリーブがホースの周囲に位置決めされると、スリーブ84は、部分94、95が互いに重なっているバイアスのない状態に戻ってもよい。
【0091】
スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84の寸法は、封止されるホース2の寸法に左右される。しかし、スリーブにおける特定の固有の可撓性のために、ホースのサイズを正確にあわせる必要はない。代わりに、使用中、ホースへのスリーブの装着を可能にするために、スリーブを引き伸ばすことを可能にする限り、スリーブの標準サイズの半径は、ホースの標準サイズの半径より小さい必要があると考えられる。
【0092】
スリーブの材料厚さは、現在の用途に左右される。すなわち、材料厚さは、ホースの剛性およびスリーブの強度に適合され、スリーブが、ホースからの圧力に確実に耐えることができ、開く原因となり得る変形を生じることなく封止するように配置される。材料厚さは適切に、0.25から1mmの範囲にあってもよい。スリーブの長さは、ホースとスリーブとの間の摩擦係数に適合され、スリーブがホースに対して圧着されるときに、スリーブが抜け落ちないようにする。長さは好ましくは、ホース2の直径の2倍以上であり、一定の用途に関して、3から40mmの範囲にある。
【0093】
スリーブは適切な塑性的に変形可能な材料、たとえば、適切な塑性特性を有するプラスチックまたは金属から適切に作られてもよい。そのような金属が、たとえば、黄銅、チタン、銅、アルミニウムまたはそれらの合金であってもよい。
【0094】
本発明の一態様による中空ホースのための封止、すなわち封止手段の圧着のための器具が、図2aから図3bに示されている。器具自体1は、1対の手動式のトング5の形態を有してもよく、1つの固定脚6および1つの可動脚7と、少なくとも2つの挟持部8、9を有し、少なくとも一方の挟持部が他方の挟持部に近づいたり他方の挟持部から遠ざかったりするように移動可能である。挟持部8、9が、脚6、7を共に手動で押して、以下に記載される駆動手段10を用いることによって、互いに向かって近づくように移動するとき、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84が、ホース2に対して圧着され、それにより、ホース2を確実に封止する。
【0095】
さらに詳細には、図2bにおいて最もよく分かるように、挟持部8または9の少なくとも一方、この場合には挟持部8は、他方の挟持部9または8、この場合には挟持部9に向かって突出する少なくとも1つのバー11を有する。互いに向かう挟持部8、9の上述の移動において、このバー11は、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84およびホース2におけるマーク用の刻み目12を作成する。好ましい実施形態において、本質的に2つのそのようなバー11があり、互いから一定の距離で実質的に平行に配置され、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84の長手方向に対して実質的に横断方向に延在する。バーは好ましくはまっすぐであり、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84およびホース2において2つの実質的に横断方向の刻み目12を作成し、ホースの封止のほか、ホース2におけるスリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84の固定を強化する。当然のことながら、所望であれば、および適切であれば、上記挟持部8に異なるように配置/形成される3つ以上のそのようなバー11があってもよい。
【0096】
さらに、挟持部8または9の少なくとも一方、この場合には挟持部8は、他方の挟持部9または8に向かって突出する切断手段13を有する。挟持部8、9が記載したような形式で互いに向かって移動するとき、この切断手段13は、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84およびホース2に切断目印14を作成し、スリーブおよびホースが封止形式で切断されることを可能にする。
【0097】
示された実施形態において、切断手段13は好ましくは、実質的にまっすぐな刃先15として形成される。刃先は、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84の長手方向に対して実質的に横断方向に延在し、したがって、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84およびホース2に実質的に横断方向の切断目印14を作成する。刃先15は、バー11より広い範囲に突出し、他方の挟持部、この場合には挟持部9における対向するまっすぐな陥凹部16と適切に協働する。陥凹部16の深さ、幅および形態は、異なってもよく、陥凹部は、刃先15の形態およびホース2およびスリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84の材料の品質に適切に適合される。ある用途において、陥凹部16は、必要に応じて、または所望であれば、除くことができる。
【0098】
好ましくは、刃先15は、バーの数が2つである場合には、バー11の間の実質的に中間に位置する。さらなるバー11がある場合には、刃先15は、2つの隣接するバー、好ましくは、中央に最も近くに位置するバーの間の中間に適切に配置される。特定の用途において、当然のことながら、バー(複数を含む)11の外側または一方の側に刃先15を配置することも可能である。
【0099】
上述した切断目印14は、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84およびホース2が、器具1によって封止しているときに、その後の任意の時点で直接切断または破損しないようにすることが好ましい。次に、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84およびホース2は、スリーブが疲労破壊によって分断されるまで、手動または機械による前後への屈曲によって切断目印14に沿って分離される。スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84と共に圧着されているが、まだ切断されていないホース2の例が、図4に示される。
【0100】
当然のことながら、実際の封止に関連して、スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84およびホース2が、切断目印14に沿って直接分離されることを妨げるものは何もない。
【0101】
封止時に、器具1における挟持部8と9との間の所期の位置にスリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84およびホース2を固定するために、挟持部8または9の少なくとも一方、この場合には挟持部9は、固着具17を有する。固着具は、ホース2およびスリーブ4を横方向、水平方向および垂直方向に固定して支持し、任意の形式で形成されることができる。
【0102】
実際的な理由および他の理由から、開示されて記載された実施形態において、バー11および刃先15は、挟持部8または9の一方、この場合には挟持部8の上に配置され、固着具17は、他方の対向する挟持部9または8、この場合には挟持部9の上に配置される。バー11、刃先15および固着具17は、適切な取り付け手段(図示せず)を活用して関連する挟持部に取り付けられることができる。あるいは、これらの構成要素の1つ/いくつかまたはすべては、関連する挟持部と一体部品に構成されることができる。示された場合において、バー11および刃先15は、関連する挟持部と一体部品に構成されるのに対して、固着具17は、関連する挟持部に取り付けられる。
【0103】
好ましい実施形態において、バー11および刃先15を備えた挟持部8は適切に、ダイの形態を有し、取り付け手段(図示せず)を活用して器具1に固定して取り付けられる。対応する形式において、固着具17を備えた挟持部9は、パンチの形態を有する。このパンチは、器具1に摺動可能な形式(図示せず)取り付けられ、前述の駆動手段10によって作動可能である。駆動手段10は適切に、全体を18で表される歯車機構からなり、偏心機構などであってもよく、トング5の対の可動脚7によって適切に接続されて作動可能である。
【0104】
本発明は、当然のことながら、上述し、図面に示された実施形態に限定されるわけではなく、添付請求項による保護の範囲内で多くの異なる方法で改変されることができる。
【0105】
スリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84は、実質的に円筒のスリーブの形態を有する必要はなく、他の形状も考えられる。たとえば、楕円形、四角形、八角形であるスリーブを用いることも可能である。
【0106】
スリーブ間に所望の重なりを確保するように適合される位置決め手段は、上述した形態を有する必要はなく、別の方法で提供されてもよい。たとえば、第2のスリーブの縁部分が上述したものではなく、当接してもよいフラップまたはラグの他の形態を有することが考えられる。図7aおよび図7bに示される概念と同一の概念に基づき、他の設計の位置決め手段を有することも考えられる。
【0107】
封止手段の直径および材料厚さのほか、封止手段を圧着する器具の設計を変更することによって、本発明の着想は、異なる直径および材料厚さからなるホースに関して用いられることができる。これは、汚染のない封止が望ましい異なる用途の場合に、異なるホースが用いられるため、有利である。
【0108】
器具1は、たとえば、手動動作可能な対のトングである必要はなく、あるいは別の工具、または機械に含まれ、必要および所望に応じて電気、空気力学、油圧などで駆動される工具であってもよい。関連する構成要素(バー11、刃先15および固着具17)を有する挟持部8、9は、交換可能な形式で器具1に取り付けられることができ、ホース2およびスリーブ4、4’、44、44’、64、64’、74、74’のサイズに適合することができるか、および/または互いに交換可能であってもよい。
【0109】
別の実施形態において、刃先は、工具および/または挟持部に枢動可能に固着されることができる。工具または挟持部は、刃先が挟持部と一直線であるか、または上述したように、切断機能を実行するように、挟持部を超えて延在するように移動されることができるようなスロットを有することができる。
【0110】
封止部材の重なりの長さは、相対的に大きな範囲内で変化することができる。どのような重なりが望ましいかを決定するために重要な要因は、たとえば、封止手段が使用者にとって取り付けやすくなければならないことと、汚染のない封止が確実に得られるほど十分に大きい重なりを封止手段が提供しなければならないことである。たとえば、重なりが封止手段を囲む架空円の数度から封止されるホースの材料厚さの2倍までの間で変化することが可能である。ある種の用途において、ホースの材料厚さは通常、0.5から5mmの範囲であってもよい。
【符号の説明】
【0111】
1 器具
2 ホース
4、4’、44、44’、64、64’、74、74’、84 スリーブ
5 トング
6 固定脚
7 可動脚
8、9 挟持部
10 駆動手段
11 バー
12 刻み目
13 切断手段
14 切断目印
15 刃先
16 陥凹部
17 固着具
18 歯車機構
20 封止手段
40、40’ 開口部
45、45’、66 位置決め手段
46、46’、76、76’ 位置決め手段の部分
47、47’、54、54’、55、55’、68 スリーブの縁部分
67 スロット
94、95 スリーブの部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの挟持部を有し、挟持部の少なくとも一方が、他方の挟持部に近づいたり他方の挟持部から遠ざかったりするように移動可能であり、互いに向かって近づくように移動するときには、ホースの防汚封止のためにホースに対して封止部材を圧着する器具によって、弾性材料からなる中空ホースの機械的な封止のための塑性的に変形可能な材料から構成される封止部材であって、封止部材が、2つの両端部と、前記端部間に延在して、少なくとも1つの封止部材が封止されるホースの上に摺動可能にする開口部とを有する少なくとも1つの封止部材である、封止部材。
【請求項2】
封止部材が、前記封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の部分が前記封止部材の対応する部分と重なるように構成される、請求項1に記載の封止部材。
【請求項3】
封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る封止部材の部分が、前記開口部を縁取る対応する部分と重なるように適合される、請求項1に記載の封止部材。
【請求項4】
前記封止部材の前記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する表面が、前記封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材を囲む円の361から390°に広がる、請求項1に記載の封止部材。
【請求項5】
前記封止部材の前記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する表面が、前記封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材を囲む円の370から390°に広がる、請求項1に記載の封止部材。
【請求項6】
封止部材が、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合される、請求項1に記載の封止部材。
【請求項7】
封止部材が、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合され、各封止部材が、両端部と、ホースへの装着を可能にするために前記端部の間に延在する開口部とを有する実質的に円筒形要素からなる、請求項1に記載の封止部材。
【請求項8】
封止部材が、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合され、前記封止部材の少なくとも1つの前記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する表面が、前記封止部材を囲む円の180から350°に広がる、請求項1に記載の封止部材。
【請求項9】
封止部材が、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合され、前記封止部材の少なくとも1つの前記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する表面が、前記封止部材を囲む円の230から270°に広がる、請求項1に記載の封止部材。
【請求項10】
封止部材が、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合され、前記封止部材のそれぞれの前記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する表面が、前記封止部材を囲む円の180から350°に広がる、請求項1に記載の封止部材。
【請求項11】
封止部材が、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合され、前記封止部材のそれぞれの前記開口部の第1の辺と第2の辺との間に延在する表面が、前記封止部材を囲む円の230から270°に広がる、請求項1に記載の封止部材。
【請求項12】
封止部材が、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合され、前記封止部材の少なくとも1つが、封止されるホースの周囲に配置されるとき、互いに対して所望の位置に前記封止部材を位置決めするための位置決め手段を備える、請求項1に記載の封止部材。
【請求項13】
封止部材が、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合され、前記封止部材の少なくとも1つが、屈曲部分を備え、屈曲部分が、封止部材の表面から外側に延在し、前記第1の封止部材および前記第2の封止部材が、封止されるホースの周囲に所望の重なりを有するように位置決めされるとき、前記第2の封止部材の前記開口部の周囲の縁が、前記屈曲部分に対して当接するように構成される、請求項11に記載の封止部材。
【請求項14】
封止部材が、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合され、封止部材が、封止されるホースの周囲に配置されるとき、封止部材の間の前記重なりが、前記封止部材の材料厚さを超える長さを有するように適合される、請求項11に記載の封止部材。
【請求項15】
封止部材が、少なくとも2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有し、封止部材を封止されるホースの上に摺動可能にし、封止部材が、封止部材が封止されるホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材の対応する部分と重なるように適合され、前記封止部材が、前記中空ホースの周囲に配置されるとき、前記封止部材の開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、隣接する封止部材の対応する部分と重なるような形式で、互いに対して位置決めされ、前記開口部のそれぞれの辺における重なりが、前記封止部材の材料厚さを超える長さを有するように適合される、請求項11に記載の封止部材。
【請求項16】
弾性材料からなる中空ホースの機械的な封止のためのキットであって、キットが、請求項1に記載の封止部材と、少なくとも2つの挟持部を有し、挟持部の少なくとも一方が、他方の挟持部に近づいたり他方の挟持部から遠ざかったりするように移動可能であり、互いに向かって近づくように移動するときには、ホースの防汚封止のためにホースに対して封止部材を圧着する器具とを備え、器具の挟持部の少なくとも一方が、少なくとも1つのバーを有し、このバーが、他方の挟持部に向かって突出し、挟持部が互いに向かって移動するとき、封止部材およびホースに刻み目を作成して、その封止のほか、ホースにおけるスリーブの固定を強化し、挟持部の少なくとも一方が、切断手段を有し、この切断手段が、他方の挟持部に向かって突出し、挟持部が互いに向かって移動するとき、封止部材およびホースに切断目印を作成して、ホースが封止形式で切断可能にする、キット。
【請求項17】
少なくとも2つの挟持部を有し、挟持部の少なくとも一方が、互いに近づいたり遠ざかったりするように移動可能である器具によって、中空ホースの機械的な封止のための方法であって、
塑性的に変形可能な材料から構成される封止部材を提供するステップであって、封止部材が、少なくとも1つの封止部材を備え、封止部材が2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有するステップと、
封止部材の部分が封止部材の対応する部分と重なるような形式で、封止されるホースに封止部材を配置するステップと、
防汚封止のために、前記器具によってホースに対して封止部材を圧着するステップとを含む、方法。
【請求項18】
2つの封止部材を備え、そのそれぞれが2つの両端部と、前記端部の間に延在する開口部とを有する封止部材を備える封止部材を提供するステップと、
封止されるホースにそれぞれの封止部材を配置するステップと、
前記開口部を縁取る第1の封止部材の部分が、第2の封止部材のそれぞれの対応する部分と重なるように、ホースの周囲に封止部材を位置決めするステップとをさらに含む、請求項17に記載の中空ホースの機械的な封止のための方法。
【請求項19】
前記封止部材の前記位置決めが、前記封止部材の1つの縁が、前記封止部材の材料厚さを超える長さ分だけ隣接する封止部材の縁と重なるような封止部材の位置決めを含む、請求項18に記載の中空ホースの機械的な封止のための方法。
【請求項20】
前記封止部材が、請求項1に記載の封止部材である、請求項17に記載の中空ホースの機械的な封止のための方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【公開番号】特開2013−40686(P2013−40686A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−212640(P2012−212640)
【出願日】平成24年9月26日(2012.9.26)
【分割の表示】特願2009−213976(P2009−213976)の分割
【原出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【出願人】(507085139)ミリポア・アクテイエボラーグ (8)
【Fターム(参考)】