合成樹脂製の折り畳み箱
【課題】 上下に対向する側板間のおいて底片が重ならならずに隙間が発生する箇所において側板が撓むのを防止する。
【解決手段】 合成樹脂製の折り畳み箱7を略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1のうちの一方の側板1の端部に4枚の側板1が偏平に折り畳まれ且つ各底片が各側板1の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する重なり代吸収用突部8を突設する。折り畳み箱7の折り畳み状態で対向する側板1間における底片4が存在しない位置において折り畳み状態で対向する側板1間の間隔を保持するための間隔保持用突部13を側板1から突設する。
【解決手段】 合成樹脂製の折り畳み箱7を略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1のうちの一方の側板1の端部に4枚の側板1が偏平に折り畳まれ且つ各底片が各側板1の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する重なり代吸収用突部8を突設する。折り畳み箱7の折り畳み状態で対向する側板1間における底片4が存在しない位置において折り畳み状態で対向する側板1間の間隔を保持するための間隔保持用突部13を側板1から突設する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、段ボール製の折り畳み箱と同様に折り畳んだり箱状に組み立てたりすることができる合成樹脂製の折り畳み箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から段ボール製の折り畳み箱としてボトムロック式の段ボール箱が特許文献1により知られている。このものは、前後左右にそれぞれ対向する4枚の側板の隣接する側端部同士を折り曲げ線を介して折り畳み自在に連結して箱形状に組み立てた状態で平面視長方形となり、且つ、折り畳みに当たって一対の対角部の隅部が鋭角となり且つ他の一対の対角部の隅部が鈍角となるように略平行四辺形状に折り畳むことを経て偏平に折り畳むことができる角筒状側壁構成部と、4枚の側板の各下辺からそれぞれ折り曲げ線を介して各側板の内面に重なるように折り畳み自在に連出した4枚の底片よりなる底板構成部と、4枚の側板の各上辺からそれぞれ折り曲げ線を介して折り畳み自在に連出した4枚の蓋片とで構成された段ボール箱であって、上記略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板のうちの一方の側板から連出した底片の一側部に、箱形状に組み立てた状態で平面視で上記両側板の下辺に対して鋭角に傾斜した傾斜折り曲げ線を介して重複片を突出し、該重複片を上記隣接する他方の側板の下辺から底片連結ヒンジ部を介して連出した底片に重複した状態で接着剤や止め具により重複固定してあり、また、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鈍角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部おいて隣接する両底片同士を非連結として相互にフリーな状態としている。上記段ボール箱において折り曲げ線は段ボール箱を構成するための段ボールを山折り又は谷折りしたものである。
【0003】
このボトムロック式の段ボール箱は、折り畳み状態から箱状に組み立てる際、重複片を隣接する底片に重複した状態で接着剤や止め具により重複固定してあるので、折り畳み状態で各側板の内面側に重なるように折り畳まれて収納されていた各底片が次第に各側板の内面に対して底片連結ヒンジ部を中心に倒れるように自動的に回動して4つの側板を平面視で長方形又は正方形となるように組み立てた際に各底片が各側板に対して直角に倒れて箱の底部を自動的に形成するようになっている。この箱状に組み立てた状態で段ボール箱内に収納物を収納して4枚の蓋片を倒して閉じるようになっている。この場合、対向する一対の短辺側の蓋片を先に倒した後に、対向する一対の長辺側の蓋片を倒して先に倒した短辺側の蓋片の上に重ねて載せた状態で段ボール箱の上開口を閉じるようになっている。
【0004】
また、箱形状に組み立てた状態から4枚の側板よりなる角筒状側壁構成部が略平行四辺形となるように折り畳んでいくと、重複片を隣接する底片に重複した状態で接着剤や止め具により重複固定してあるので、折り畳んでいくにしたがって各底片が各側板の内面側に近づくように底片連結ヒンジ部を中心に起立するように自動的に回動して各底片が各側板の内面に重なるようにして偏平に折り畳まれる。
【0005】
この折り畳み状態で2枚の側板間に2枚の底片が重なった状態となって重なり代が生じる。ここで、2枚の底片を介して重なる2枚の側板の側端同士を連結する折り曲げ線部分で単に折れ曲がるだけでは上記重なり代を吸収できないが、従来例にあっては素材が段ボールであるという特性により上記2枚の側板の側端同士を連結する折り曲げ線部分において段ボールが潰れると共に変形することで上記重なり代を吸収するようにしている。
【0006】
ところが、上記の従来例の段ボール箱は強度が弱くて破れ易く、また、汚れ易く、汚れたら汚れが落ち難く、洗浄もできず、これらの理由により通常の使用形態においては段ボール箱は1回だけの使い捨てという使用形態が取られており、省資源という観点から好ましくない。また、仮に段ボール箱を再使用するとしても、上記のように強度が弱く、汚れ易くて一旦汚れたら汚れが落ちにくく、洗浄もできないため、せいぜい3〜5回しか再使用できない。
【0007】
このため、上記のような構成の段ボール製の折り畳み箱の欠点を解決するためのものとして段ボール製に代えて合成樹脂製とすることが特許文献2により提案されている。
【0008】
ところで、折り畳み箱を合成樹脂で形成すると、2枚の側板の側端同士を連結する折り曲げ線部分が段ボール製のもののように潰れ且つ変形することで折り畳み状態における2枚の側板間に2枚の底片が介在して重なった重なり代を吸収するということができない。このため、特許文献2に示された従来例においては、図15に示すように、前後左右にそれぞれ対向する4枚の側板1の隣接する側端部同士をV字状をした薄肉の側板連結ヒンジ部2で折り畳み自在に連結すると共に各側板1の下辺からV字状をした薄肉の底片連結ヒンジ部5を介して底片4を一体に連出し、更に、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1a、1bのうちの一方の側板1aの端部に4枚の側板1が略平行四辺形に折り畳まれ且つ各底片4が各側板1の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する重なり代吸収用突部8を設けることで対応するようにしている。
【0009】
ところが、各底片4を各側板1の内面に沿わせるように折り畳んだ場合、上記重なり代吸収用突部8の側板1の内面からの突出長さは折り畳み状態で複数の底片4が一部重なる部分の重なり厚みと同じ突出長さであるため、偏平に折り畳んだ状態で対向する側板1間の上記複数の底片4が一部重なる部分以外の部分においては隙間Sが生じることとなり、特に、側板1の内面の底片4が重ならない部分においては、側板1間に上記重なり代吸収用突部8の突出長さ分の隙間Sが発生する。したがって、偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱を上下に多段に積み重ねた場合、上記側板1間の隙間Sが発生した箇所においては上方からの荷重で側板1が下方に撓み、このため、多数積み重ねると荷崩れが発生したりするおそれがある。
【0010】
特に、折り畳み状態で上下に多段に積み重ねた場合、上方からの荷重は重なり代吸収用突部8部分に集中してかかるが、図16のようにずれて重ねられた場合、上方の折り畳み箱の重なり代吸収用突部8から下方に伝達される荷重が下段の折り畳み箱の側板1間に隙間Sのある部分の真上の側板1上にかかり、このため、この隙間Sの真上の側板1の部位が下方に大きく撓み、よりいっそう荷崩れしやすくなるという問題がある。
【特許文献1】特開平8−169436号公報
【特許文献2】特開平8−282648号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、合成樹脂製とすることで強度が強く、汚れが落ち易く、洗浄ができ、何回でも再使用ができ、また、合成樹脂製であると言えども段ボール製の折り畳み箱と同様に偏平に折り畳みができ、更に、偏平に折り畳んだ状態で上下に多段に積み重ねても、上下に対向する側板間の隙間が発生する箇所においても上方からの荷重で側板が下方に撓むのを確実に防止できて、簡単な構成で荷崩れするのを防止でき、また、強度が強く、汚れが落ち易く、洗浄ができ、何回でも再使用ができる合成樹脂製の折り畳み箱を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために本発明に係る合成樹脂製の折り畳み箱は、前後左右にそれぞれ対向する4枚の側板1の隣接する側端部同士を側板連結ヒンジ部2で折り畳み自在に連結して箱形状に組み立てた状態で平面視長方形又は正方形となり、且つ、折り畳みに当たって一対の対角部の隅部が鋭角となり且つ他の一対の対角部の隅部が鈍角となるように略平行四辺形状に折り畳むことを経て偏平に折り畳むことができる角筒状側壁構成部3と、4枚の側板1の各下辺からそれぞれ底片連結ヒンジ部5を介して底片4を折り畳み自在に連出すると共に、折り畳み状態で各底片4が各側板1の内面に重なるように折り畳まれ且つ角筒状側壁構成部3を箱形状に組み立てた状態で底片同士が重なって箱形状の底を形成するようにした底板構成部6とを備えた合成樹脂製の折り畳み箱7において、上記略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1のうちの一方の側板1の端部に4枚の側板1が偏平に折り畳まれ且つ各底片が各側板1の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する重なり代吸収用突部8を突設し、上記折り畳み箱7の折り畳み状態で対向する側板1間における底片4が存在しない位置において折り畳み状態で対向する側板1間の間隔を保持するための間隔保持用突部13を側板1から突設して成ることを特徴とするものである。
【0013】
このように、合成樹脂製の折り畳み箱7であるため段ボール製の折り畳み箱7に比べて強度が強く、汚れが落ち易く、洗浄ができ、何回でも再使用ができ、しかも、合成樹脂製の折り畳み箱7であるにもかかわらず、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1のうちの一方の側板1の端部に4枚の側板1が偏平に折り畳まれ且つ各底片が各側板1の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する重なり代吸収用突部8を突設しているので、重なり代吸収用突部8により合成樹脂製の折り畳み箱7を各底片4が各側板1の内面に重なるように折り畳んだ場合における対向する側板1間に介在するように折り畳まれた底片4の重なり代を吸収できて、確実に合成樹脂製の折り畳み箱7を折り畳むことができ、しかも、各底片4を各側板1の内面に沿わせるように折り畳んだ場合、偏平に折り畳んだ状態で対向する側板1間の底片4が存在しない部分に隙間Sが生じてこの部分において側板1が撓もうとするが、本発明においては上記のように折り畳み箱7の折り畳み状態で対向する側板1間における底片4が存在しない位置において折り畳み状態で対向する側板1間の間隔を保持するための間隔保持用突部13を側板1から突設してあるので、側板1間の底片4が存在しない部分における側板1の撓みを防止でき、特に、偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱を上下に多段に積み重ねた場合、上記側板1間の底片4が存在しない箇所においても上方からの荷重で側板1が下方に撓むことがなく、偏平に折り畳んだ状態で上下に多段に積み重ねても荷崩れが発生しないように安定して積み重ねることができる。
【0014】
また、間隔保持用突部13が折り畳み状態で重なり代吸収用突部8の近傍に位置していることが好ましい。
【0015】
折り畳み状態で上下に多段に積み重ねた場合、上方からの荷重は重なり代吸収用突部8部分に集中してかかって下方に伝達されるのであるが、偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱7がずれて積み重ねられると、重なり代吸収用突部8の真下に下段の折り畳み箱7の重なり代吸収用突部8が位置しないこととなる。しかしながら、上記のように間隔保持用突部13が折り畳み状態で重なり代吸収用突部8の近傍に位置しているので、上段の折り畳み箱7の重なり代吸収用突部8から集中して伝えられる荷重を下段の折り畳み箱7の間隔保持用突部13部分で支持できて、この部分において側板1が撓むのが防止され、上下多段に積み重ねる際に多少ずれて積み重ねられても荷崩れを防止できる。
【0016】
また、折り畳み状態で対向する両側板1からそれぞれ間隔保持用突部13を突設して折り畳み状態で両間隔保持用突部13の突出先端部が当接するように構成してあることが好ましい。
【0017】
このような構成とすることで、側板1からの間隔保持用突部13の突出長さを折り畳んだ場合における対向する側板1間の隙間の1/2の突出長さにできて、突出長さを短くできて、箱形状に組み立てて内部に収納物を出し入れする際に間隔保持用突部13ができるだけ邪魔にならないようにできる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、合成樹脂製の折り畳み箱であるので、強度が強く、汚れが落ち易く、洗浄ができ、何回でも再使用ができ、しかも合成樹脂製の折り畳み箱であるにもかかわらず、重なり代吸収用突部を設けてあるので、ボトムロック式の段ボール製の折り畳み箱と同様に側板の内側に底片が沿って重なるように偏平に折り畳むことができ、しかも、このように偏平に折り畳んだ状態で上下に多段に積み重ねても、上下に対向する側板間のおいて底片が重ならならずに隙間が発生する箇所においても上方からの荷重で側板が下方に撓むのを確実に防止できて、簡単な構成で荷崩れするのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
【0020】
本発明の合成樹脂製の折り畳み箱7は図1乃至図6に示すように、少なくとも合成樹脂よりなる角筒状側壁構成部3と合成樹脂よりなる底板構成部6とを備えたものである。
【0021】
角筒状側壁構成部3は、前後左右にそれぞれ対向する4枚の側板1の隣接する側端部同士を側板連結ヒンジ部2で折り畳み自在に連結して構成してあり、この角筒状側壁構成部3は、箱状に組み立て状態で平面視長方形又は正方形となり、且つ、折り畳みに当たって図10に示すように、一対の対角部の隅部が鋭角となり且つ他の一対の対角部の隅部が鈍角となるように略平行四辺形状に折り畳むことを経て図1乃至図3に示すように偏平に折り畳むことができるように構成してある。添付図面に示す実施形態では箱状に組み立てた状態で平面視長方形状となる例を示しているが、箱状に組み立てた状態で平面視正方形状のものであってもよい。
【0022】
また、上記前後左右の4枚の側板1の下辺から図4、図7に示すようにそれぞれ底片連結ヒンジ部5を介して一体に底片4を連出してあり、この4枚の底片4により底板構成部6が構成してある。各底片4は角筒状側壁構成部3を略平行四辺形状に折り畳んで行く際に側板1の内面側に近づくように底片連結ヒンジ部5部分を中心に回動して折り畳みの最終段階で図3に示すように側板1の内面に重なるように折り畳まれるようになっている。
【0023】
角筒状側壁構成部3は上記のように平面視長方形又は正方形に(つまり四角筒状に)組み立てた状態から略平行四辺形状に折り畳むことを経て偏平に折り畳むことができるようになっているが、この場合、図10に示すように上記略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1(1a、1b)のうちの一方の側板1aの端部(上記鋭角となるように折り畳まれる方の隅部側の端部)の内面側に図1乃至図3のように該側板1aと一体に該側板1aに直角に重なり代吸収用突部8となる突片を該側板1の高さ方向に沿って立設してある。
【0024】
上記重なり代吸収用突部8は、4枚の側板1が略平行四辺形に折り畳まれ且つ各底片4が各側板1の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する長さに設定してある。
【0025】
また、後述するように上記側板1aの上端部と重なり代吸収用突部8の上端部とのなすコーナ部分がコーナ連結部30で一体に連結してあり、コーナ連結部30の上面は後述の蓋片15を閉じた状態で蓋片15の一部を載置するための支持部となっている。このコーナ連結部30は平面視略直角三角形状をしていて重なり代吸収用突部8の先端にまで至らせてある。
【0026】
側板1の内面には間隔保持用突部13が突設してあり、側板1への間隔保持用突部13の突設位置は、側板1の内面に沿って後述の底片4を重ねたるように折り畳んだ場合、対向する側板1間の上記底片4が存在しない部分である隙間S部分に上記間隔保持用突部13が位置するように側板1の内面から突設してある。
【0027】
添付図面に示す実施形態では折り畳み状態で対向する両側板1からそれぞれ間隔保持用突部13を突設して折り畳み状態で両間隔保持用突部13の突出先端部が当接するように構成してある。また、この間隔保持用突部13は重なり代吸収用突部8の近傍、具体的は重なり代吸収用突部8の上端部(重なり代吸収用突部8の折り畳み箱7の上開口側を上端部という)の近傍の両側板1の内面に設けてある。
【0028】
また、側板1bの上端部には被止め部36が設けてある。
【0029】
上記略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1a、1bのうちの一方の側板1(添付図面においては長辺側の側板1a)から連出した底片4(以下底片4aと称する)の一側部には、箱形状に組み立てた状態で平面視で上記両側板1a、1bの下辺に対してそれぞれ鋭角(実施形態では45°)に傾斜した傾斜ヒンジ部9を介して重複片11を突出してある。
【0030】
そして、図11に示すように、上記重複片11を上記隣接する他方の側板1bの下辺から底片連結ヒンジ部5を介して連出した底片4(以下底片4bと称する)に重複状態でスライド結合手段17によりスライド自在に結合してある。
【0031】
また、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鈍角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部において隣接する両底片4同士は非連結であって、相互にフリーの関係となっている。
【0032】
また、1乃至複数の側板1の上辺には蓋片連結ヒンジ部10を介して蓋片15が折り畳み自在に連出してある。
【0033】
添付図面に示す実施形態では4つの側板1の対向する二対の側板1のうち重なり代吸収用突部8を突設した方の一対の側板1a(図では長辺側の側板1a)の上端縁に該上端縁の長さと同じ長さの上の蓋片15aを蓋片連結ヒンジ部10を介して折り畳み自在に連出
し、重なり代吸収用突部8を突設しない方の他の一対の側板1bの上端縁に該上端縁の長さと同じ長さの下の蓋片15bを蓋片連結ヒンジ部10を介して折り畳み自在に連出してある。
【0034】
一対の蓋片15aの先端縁の片側半分は上面が段落した載置用凹部32が設けてあると共に先端縁の他の片側半分は下面が段落した載置用突片部33が設けてあり、一方の蓋片15aに設けた載置用凹部32が他方の蓋片15aに設けた載置用突片部33に対向すると共に一方の蓋片15aに設けた載置用突片部33が他方の蓋片15aに設けた載置用凹部32に対向するような位置関係となっていて、一対の蓋片15aを横に倒して上開口を閉じた際に対向する蓋片15同士が互いに載置用凹部32に載置用突片部33が重複載置する関係となっている。一対の蓋片15aの一側部から軟質合成樹脂よりなる帯材34が一体に突設してあり、該帯材34の先端部に硬質合成樹脂よりなる止め具35を一体に形成することで構成してある。
【0035】
添付図面に示す実施形態においては、上記の構成の合成樹脂製の折り畳み箱7は合成樹脂の一体成形により形成した図13、図14に示すような箱半体12を2つ組み合わせ結合して構成してある。
【0036】
箱半体12は、図13、図14の展開図に示すように、隣接する一対の側板1a、1bの側端部同士を側板連結ヒンジ部2(以下側板連結ヒンジ部2aと称する)で連結し、一方の側板1aの側板連結ヒンジ部2aで連結していない方の側端に内面側に向けて重なり代吸収用突部8を側板1aの側端に沿って突設すると共に該重なり代吸収用突部8の上端と側板1aの上端とのなすコーナ部分をコーナ連結部30で一体に連結し、更に、他方の側板1bの側板連結ヒンジ部2aで連結していない方の側端に別の側板連結ヒンジ部2(以下側板連結ヒンジ部2bと称する)を設けてあり、該側板連結ヒンジ部2bの先端部に接続部18を設け、また、一方の側板1aの内面の上端部の重なり代吸収用突部8の近傍と、他方の側板1bの内面の上端部の側板連結ヒンジ部2bの近傍とにそれぞれ間隔保持用突部13を突設し、更に、隣接する一対の側板1a、1bの各下辺から底片連結ヒンジ部5を介してそれぞれ底片4a、4bを連出し、更に、両隣接する底片4a、4bのうち一方の底片4aの隣接する他方の底片4bと反対側の側端に該底片4aを連出している底片連結ヒンジ部5に対して鋭角(実施形態では45°)に傾斜した傾斜ヒンジ部9を介して重複片11を連出することで構成してある。添付図面では更に側板1の上辺に蓋片連結ヒンジ部10を介して蓋片15が連出してある。上記構成の箱半体12は合成樹脂の2色射出成形により一体に形成されるもので、側板1、底片4、重複片11、蓋片15、重なり代吸収用突部8、コーナ連結部30、間隔保持用突部13、止め具35が、例えば、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PC(ポリカーボネート)、PVC(塩化ビニル樹脂)、ABS樹脂等の硬質樹脂により成形してあり、また、側板1と側板1、側板1と底片4、底片4と重複片11、側板1と蓋片15とはそれぞれ側板連結ヒンジ部2a、2b、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10により折り畳み自在に一体に連結してあるが、この側板連結ヒンジ部2a、2b、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10の一部または全部、帯材34が例えば、TPE(エラストマー)、LDPE(低密度ポリエチレン)、EVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)等の軟質樹脂により成形してある。
【0037】
上記のように合成樹脂により一体成形した箱半体12を2個用いて、一方の箱半体12の一方の側板1aの側端に設けた重なり代吸収用突部8に、他方の箱半体12の他方の側板1bの側端に設けた別の側板連結ヒンジ部2bの先端部に設けた接続部18を重ねて連結手段16により連結し、同様にして他方の箱半体12の重なり代吸収用突部8に一方の箱半体12の側板連結ヒンジ部2bの先端部に設けた接続部18を重ねて連結する。これにより、2個の側板連結ヒンジ部2aが一対の対角部に位置し且つ他の2個の側板連結ヒンジ部2bが他の一対の対角部に位置し、組み立て状態で平面視長方形又は正方形となり且つ折り畳みに当たって側板連結ヒンジ部2bが鋭角に、側板連結ヒンジ部2aが鈍角と
なる略平行四辺形となるように折り畳まれる角筒状側壁構成部3が構成される。
【0038】
また、一方の箱半体12の重複片11と他方の箱半体12の重複片11を連出していない方の底片4bとを重複すると共にスライド結合手段17により重複状態でスライド自在に結合し、同様に、他方の箱半体12の重複片11と一方の箱半体12の重複片11を連出していない方の底片4bとを重複すると共にスライド結合手段17により重複状態でスライド自在に結合する。つまり、2つの箱半体12を上記のように結合して折り畳み箱7を構成した場合、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部において隣接する両底片4a、4b同士が傾斜ヒンジ部9、重複片11を介してスライド可能に連結してある。また、各箱半体12の成形時に一体に成形された底片4同士は非連結とし、相互にフリーの関係とする。つまり、2つの箱半体12を上記のように結合して折り畳み箱7を構成した場合、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鈍角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部において隣接する両底片4同士を非連結とするのである。このようにして底片連結ヒンジ部5を介して4枚の底片4が各側板1の内面に重なるように折り畳み自在となった底板構成部6が構成される。
【0039】
このように、2つの箱半体12を組み合わせ結合することで合成樹脂製の折り畳み箱7を形成することができる。なお、本実施形態では組み合わせる2つの箱半体12は同一形状のものを用いてあり、共通の成形金型により成形することが可能となる。
【0040】
重なり代吸収用突部8と側板連結ヒンジ部2bの先端部に設けた接続部18とは上記のように連結手段16により連結するのであるが、この場合、硬質合成樹脂よりなる重なり代吸収用突部8に重複して連結される接続部18としては、軟質合成樹脂の側板連結ヒンジ部2bと同様に軟質合成樹脂製であってもよいが、軟質合成樹脂の側板連結ヒンジ部2bの先端部に硬質合成樹脂の接続部18を設けてもよい(添付図面に示す実施形態では硬質合成樹脂の接続部18を設けたもので、軟質合成樹脂の側板連結ヒンジ部2bの先端の軟質部分内面又は外面に硬質合成樹脂製の接続部18を重複一体化した例が示してある)。
【0041】
連結手段16としては特に限定はないが、例えは、接着、溶着、あるいは係合による連結、固着具による連結等を挙げることができる。係合による連結の場合、例えば図13、図14に示すように重なり代吸収用突部8に係合部16aを設けると共に側板連結ヒンジ部2b(接続部18)側に被係合部16bを設けて係合部16aを被係合部16bに係合するようにしてもよい。
【0042】
また、重複片11と底片4bとを重複状態でスライド自在に結合するスライド結合手段17は、例えば、図11に示すように、重複片11又は底片4bの一方にスライド突起19を突設し、他方にスライド突起19がスライド自在に差し込まれるスライド突起19よりも大きなスライド孔20を形成し、スライド孔20にスライド突起19がスライド孔20から抜けないようにするための抜け止め部20aを設けて構成してある。
【0043】
上記の構成の合成樹脂製の折り畳み箱7は4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3を平面視長方形又は正方形となるように(つまり四角筒状に)組み立てた状態で、4つの底片4a、4bは、重複片11と底片4bとがスライド自在に重複連結した状態のまま各側板1に対して直角となって四角筒状の底を形成し、上方が開口した箱が組み立てられる。
【0044】
このように箱形状に組み立てた状態で合成樹脂製の折り畳み箱7内に種々の収納物を収納し、次に、一対の対向する下の蓋片15bを上開口に対して横向きとなるように倒し、次に一対の上の蓋片15aを倒してそれぞれ下の蓋片15bの上に載せた状態で両一対の蓋片15aにより折り畳み箱7の上開口を図5のように閉じる。
【0045】
この場合、折り畳み箱7のコーナ部分においては、上の蓋片15aの端部の基部が、重なり代吸収用突部8の上端と側板1aの上端とのなすコーナ部を一体に連結するコーナ連結部30の上面の支持部に載置される。
【0046】
その後、止め具35を被止め部36に係止する。この場合、帯材34が軟質合成樹脂により形成してあるため、帯材34は可撓性とある程度の弾性(伸縮性)を有しており、したがって、帯材34を曲げて下方に引っ張って伸ばした状態で止め具35を被止め部36に係止することで容易に蓋片15a側に設けた止め具35を側板1b側に設けた被止め部36に係止することができると共に帯材34の弾性を利用して伸ばした状態で止めているので係止状態が確実に保持されることになる。係止を解除するには止め具35を指で摘んで更に下方に引くことで更に帯材34が伸ばされて止め具35が被止め部36から解除されるので、係止を解除することができる。
【0047】
上記のように箱形状に組み立てて内部に収納物を収納し、上開口を蓋片15により塞いだ状態で折り畳み箱7を搬送したり、保管したりするのである。ここで、上記のように箱状に組み立てて搬送や保管に当たっては折り畳み箱7を上下多段に積み重ねる。ここで、箱形状に組み立てて内部に収納物を収納した状態で蓋片15で上開口を閉じた折り畳み箱7を上下に多段に積み重ねた場合、下段の折り畳み箱7のコーナ部分に上方からの荷重が集中して作用してコーナ部分から下方に荷重が伝達されていくのであるが、本発明においては、上記のように、重なり代吸収用突部8の上端と重なり代吸収用突部8を突設した側板1の上端とのなすコーナ部をコーナ連結部30で一体に連結すると共に、コーナ連結部30の上面を箱形状に組み立てて蓋片15を閉じた状態で蓋片15の一部が載置支持される支持部としてあるので、コーナ部分で蓋片15が確実に支持されて下方に沈み込むように撓むことがない。これにより折り畳み箱7を上下に多段に積み重ねても荷崩れすることなく安定して積み重ねることができる。
【0048】
収納物を入れない非使用時には、図4、図5、図6、図7のように4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3を平面視長方形又は正方形となっている組み立て状態から、図10に示すように4枚の側板1からなる角筒状側壁構成部3が略平行四辺形となるように折り畳むことで、図1、図3に示すように対向する側板1がほぼ平行で且つ側板1の内面に沿って底片4を重ねた状態、つまり偏平状態に折り畳むことができる。この場合、折り畳んだ状態で対向する側板1と、各側板1の内面に沿って重ねた底片4との重なり代を重なり代吸収用突部8により吸収して、無理無く折り畳むことができる。
【0049】
ここで通常、側板1の下端に底片連結ヒンジ部5を介して底片4を連出して折り畳み時に底片4を側板1の内面に重ねるようにしたボトムロック式の折り畳み箱7においては、側板11枚の面積よりも底片41枚の面積が小さいのが一般的であり、このため、上記のように合成樹脂製の折り畳み箱7を側板1の内面に沿って底片4を重ねるように偏平に折り畳んだ場合、偏平に折り畳んだ状態で対向する側板1間には、側板1の内面に沿って底片4が重なる部分と、側板1間に底片4が存在せずに隙間Sが生じる部分とがあって、この隙間Sが生じる部分において側板1が撓もうとするが、本発明においては、上記折り畳み状態において、図2に示すように、対向する側板1間の底片4が存在しない隙間S部分において対向する側板1の内面側に突設した間隔保持用突部13の突出先端同士が当接して、この部分における対向する側板1間の間隔を保持し、側板1間の底片4が存在しない部分における側板1の撓みを防止するようになっている。これにより、偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱を上下に多段に積み重ねても、図12(a)のように上記側板1間の底片4が存在しない箇所において間隔保持用突部13で隙間Sを介して対向する側板1間の間隔が保たれ、側板1が下方に撓むことがなく、偏平に折り畳んだ状態で上下に多段に積み重ねても荷崩れが発生しないように安定して積み重ねることができる。
【0050】
ここで、折り畳み状態で上下に多段に積み重ねた場合、上方からの荷重は重なり代吸収用突部8部分に集中してかかって下方に伝達されるのであるが、図16に示すように偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱7がずれて積み重ねられると、重なり代吸収用突部8の真下に下段の折り畳み箱7の重なり代吸収用突部8が位置せず、下方へのスムーズな荷重の伝達ができず側板1が撓み易くなるが、本発明においては上記のように間隔保持用突部13を折り畳み状態で重なり代吸収用突部8の近傍に位置する構成とすることで、図12(b)のように偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱7がずれて積み重ねられた場合であっても、上段の折り畳み箱7の重なり代吸収用突部8の下方近傍に、下段の折り畳み箱7における対向する側板1間の保持する間隔保持用突部13が存在することになり、上段の折り畳み箱7の重なり代吸収用突部8から集中して伝えられる荷重を下段の折り畳み箱7の間隔保持用突部13部分で支持して下方に伝達でき、これによりこの部分において側板1が撓むのを防止し、上下多段に積み重ねる際に多少ずれて積み重ねられても荷崩れしないようにできる。
【0051】
また、対向する側板1にそれぞれ間隔保持用突部13を突設することで、側板1からの間隔保持用突部13の突出長さを折り畳んだ場合における対向する側板1間の隙間の1/2の突出長さにできて、突出長さを短くできて、箱形状に組み立てて内部に収納物を出し入れする際に間隔保持用突部13ができるだけ邪魔にならないようにできる。
【0052】
また、本発明の折り畳み箱7は合成樹脂製であるので、強度が強く、耐久性に富み、汚れ難く、洗浄ができるので何度でも再利用ができて経済的で且つ省資源化を図ることができることになる。
【0053】
また、4枚の側板1からなる角筒状側壁構成部3を平面視長方形又は正方形となるように組み立てたり、あるいは、略平行四辺形に折り畳んだりする際、本発明においては、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1a、1bのうちの一方の側板1aから連出した底片4aの一側部に、箱形状に組み立てた状態で上記両側板1に対して鋭角に傾斜した傾斜ヒンジ部9を介して重複片11を突出し、該重複片11を上記隣接する他方の側板1bの下辺から底片連結ヒンジ部5を介して連出した底片4bに重複状態でスライド自在に結合してあるので、4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3を平面視長方形又は正方形となるようにしたり、略平行四辺形状に折り畳んだりする際、重複片11が底片4bに対して重複状態を保ちながらスライドすることで、底片4aが底片連結ヒンジ部5を介して側板1aに対して回動し
且つ該側板1aに対して重複片11が傾斜ヒンジ部9を介して回動し、同時に、底片4bが重複片11に対して重複状態でスライドしながら底片連結ヒンジ部5を介して側板1bに対して回動し、これにより4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3を平面視長方形又は正方形となるようにするだけで4つの底片4を自動的に回動しながら該4つの底片4よりなる底板構成部6により箱の底を自動的に且つスムーズに形成したり、4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3を略平行四辺形になるように折り畳むことで、自動的に各底片4をそれぞれ各側板1の内面に沿うようにスムーズに折り畳むことができ、重なり代吸収用突部8を設けた合成樹脂製の折り畳み箱における折り畳むことができないという問題を解決できる。
【0054】
本発明の合成樹脂製の折り畳み箱7は、側板連結ヒンジ部2、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10の一部又は全部を軟質合成樹脂により形成してあることで、箱形状に組み立てた状態で積み重ねたり、略平行四辺形状に折り畳んだ状態で積み重ねたり、コンベアに載せて搬送したり、あるいは箱形状に組み立てた状態で床やコンベアやトラックの荷台やあるいは他の合成樹脂製の折り畳み箱7等の載置部に載置した場合、軟質合成樹脂よりなるヒンジ部が載置部に接触することになってヒンジ部が滑り止め機能を発揮して、折り畳み箱7が滑ったり、ずれたりするのを防止することができるものであり、また、衝撃が加わった際に軟質樹脂よりなるヒンジ部が衝撃の緩衝作用をするものである。この場合、軟質合成樹脂よりなるヒンジ部の外面が側板1や底片4や重複片11、蓋片15の外面より少し外に突出するように構成しておくとよりいっそう滑り止め効果が発揮できる。
【0055】
ところで、添付図面に示す実施形態においては、箱形状に組み立てた状態で、折り畳み箱7の底は図6に示すように、折り畳み箱7の上開口から見て2つの底片4aのみが見えるように構成してある。
【0056】
すなわち、折り畳みに当たって鈍角となるように折り畳まれる隅部の両側の側板1a、1bのうち一方の側板1aの下辺に底片連結ヒンジ部5を介して連出した底片4aは、図13、図14に示すように、底片連結ヒンジ部5に沿って連続する直角台形状をした直角台形片部21と略平行四辺形状をした段落ち重複片部22とで構成してある。
【0057】
直角台形片部21は直角台形状をしており、その下底(つまり直角台形の下底)が底片連結ヒンジ部5に沿っており、また、直角台形片部21はその下底の一端が側板1aの下辺の鈍角となるように折り畳まれる隅部側の端部に位置して上記直角台形片部21の垂直辺が側板1aの下辺の鈍角となるように折り畳まれる隅部側の端部に位置すると共に該垂直辺の長さを上記隅部の両側の側板1a、1bのうち他方の側板1bの下辺の長さに等しくし設定してある。直角台形片部21の下底の他端(つまり直角台形の下底と斜辺とが交わる点)は側板1aの他端(実施形態では重なり代吸収用突部8側の端部)から側板1aの一端側に所定寸法ずれて位置している。また、直角台形片部21の斜辺は下底に対して45°の傾斜となっている。
【0058】
直角台形片部21の斜辺から段落ち重複片部22が一体に連設してあり、この段落ち重複片部22は略平行四辺形状をしていて略平行四辺形の鈍角を挟んだ一辺が直角台形片部21の斜辺の底片連結ヒンジ部5側の端部から全長さの1/2の部分までの範囲で一体に連出してあり、略平行四辺形状をした段落ち重複片部22も略平行四辺形の鈍角を挟んだ他辺が底片連結ヒンジ部5を介して側板1aに折りたたみ自在に連結してある。段落ち重複片部22の上面は直角台形片部21の上面よりも下方に段落ちしている。
【0059】
段落ち重複片部22の直角台形片部21の斜辺と対向する斜辺から傾斜ヒンジ部9を介して直角二等辺三角形状をした重複片11が連出してある。
【0060】
直角二等辺三角形状をした重複片11の直角を挟む2辺のうち一辺は図13、図14に示すように展開状態で略平行四辺形状をした段落ち重複片部22の底片連結ヒンジ部5と対向する辺と一直線となるように設定してあり、また、直角二等辺三角形状をした重複片11の直角を挟む2辺のうち他の1辺は展開状態で重なり代吸収用突部8の内面と平面視で略一直線状となるように設定してある。
【0061】
直角台形片部21の下面側は図14のように溝部25となっており、該溝部25の一部が深さの深い深溝部26となっており、溝部25の残りの部分が深さの浅い浅溝部27となっており、実施形態では直角台形片部21の下面の溝部25の上底部分から底リブ28を突設することで底リブ28の先端が底となる深さの浅い浅溝部27を構成しており、深溝部26の下開口は浅溝部27の下開口と連続している。
【0062】
浅溝部27の深さは底片4bの厚みと同一又は略等しくなっており、深溝部26の深さは底片4bの厚みと重複片11の厚みとの合計と同一又は略等しくなっている。また、深溝部26の深さは段落ち重複片部22の厚みと同一又は略等しくなっている。
【0063】
そして、折り畳み箱7を箱形状に組み立てて上記のように2つの直角台形片部21の斜辺同士を当接又は近接させて2つの直角台形片部21の上面を面一に連続させて箱の上開口から見た場合の底面を形成した状態で、図8、図9、図14に示すように、一方の直角台形片部21の裏面の深溝部26に、この底片4aと対向する別の底片4aの段落ち重複片部22と傾斜ヒンジ部9と重複片11が嵌り込んでそれぞれ直角台形片部21の下面側に重複すると共に浅溝部27と深溝部26の重複片11を嵌め込んだ部分の重複片11の下面側に嵌り込んで直角台形片部21の下面側と重複片11の下面側とに重複する。箱の底の上面及び下面はいずれも段差のない面一状態となり、特に、箱の底の上面は2つの直角台形片部21の斜辺同士を当接又は近接させて2つの直角台形片部21の上面を面一に連続させて形成してあるので、箱の内面を見た場合の底が綺麗で、収納物を入れた場合に引っ掛かったりしない。
【0064】
そして、折り畳み箱7を箱形状に組み立てた状態では、一対の対角部の隅部に重なり代吸収用突部8となる柱状突出部が設けてあるので、この重なり代吸収用突部8となる柱状突出部の存在により角筒状にした角筒状側壁構成部3の角筒状の形状が崩れ難くなり、同時に、一方の底片4aから傾斜ヒンジ部9を介して連出した重複片11と他方の底片4bとがスライド自在に重複状態で連結してあるので、4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3が四角筒状である限り、底片4a、4bがそれぞれ側板1a、1bに対して直角状態を維持し、底片4a、4bが開いて箱の底が抜けることがない。
【0065】
したがって、折り畳み箱7を箱形状に組み立てた状態で内部に収納物の出し入れが容易にできることになる。
【0066】
なお、添付図面に示す実施形態では4つの側板1のうち対向する一対の側板1a、1aの各上端縁に上の蓋片15a、15aをそれぞれ折り畳み自在に連設し、他の一対の側板1b、1bの各上端縁に下の蓋片15b、15bをそれぞれ折り畳み自在に連設し、上の蓋片15aを下の蓋片15b上に重ねて支持すると共に、上の蓋片15a、15aの側端部の基部をコーナ連結部30の上面の支持部に載置して支持するようにした例を示したが、4つの側板1のうち対向する一対の側板1a、1aの各上端縁にのみ蓋片15を折り畳み自在に連設して該蓋片15の基部をコーナ連結部30の上面の支持部に載置して支持するようにしたものであってもよい。
【0067】
添付図面に示す実施形態においては、合成樹脂製の2つのパーツ(すなわち2つの箱半体12)を組み合わせ結合して合成樹脂製の折り畳み箱7を形成した例を示したが、合成樹脂製の3つ以上のパーツを組み合わせ結合して合成樹脂製の折り畳み箱7を形成してもよい。また、折り畳み箱7全体を合成樹脂製の1パーツで形成し、これを組み立ててもよい。
【0068】
ところで、添付図面に示す実施形態では、側板連結ヒンジ部2、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10の一部又は全部を軟質合成樹脂により形成した例を示したが、側板連結ヒンジ部2、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10を側板1や底片4、重複片11等と同じ硬質合成樹脂製の薄肉ヒンジ部として側板1や底片4等と一体に形成してもよい。
【0069】
また、側板連結ヒンジ部2、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10等を側板1、底片4、重複片11、側板連結ヒンジ部2、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10等を一体に形成することなく別々に形成し、上記別体の各ヒンジ部を介して連結手段により側板1同士、側板1と底片4、底片4と重複片11をそれぞれ折り畳み自在に連結してもよい。この場合は上記各ヒンジ部が合成樹脂製であっても金属製であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の合成樹脂製の折り畳み箱の折り畳んだ状態の斜視図である。
【図2】同上の図1のA−A線の一部破断した拡大断面図である。
【図3】(a)は同上の図1のB−B線の断面図であり、(b)は(a)の要部拡大断面図である。
【図4】同上の合成樹脂製の折り畳み箱を箱形状に組み立てた状態の下方から見た斜視図である。
【図5】同上の合成樹脂製の折り畳み箱を箱形状に組み立てた状態の上方から見た斜視図である。
【図6】同上の箱形状に組み立てた状態の平断面図である。
【図7】同上の箱形状に組み立てた状態の底面図である。
【図8】同上の図6のC−C線の断面図である。
【図9】同上の図6のD−D線の断面図である。
【図10】同上の折り畳み途中の状態を示す下方から見た斜視図である。
【図11】同上のスライド結合手段で重複片と底片とを連結した部分を示し、(a)は断面図であり、(b)は一部破断した斜視図である。
【図12】(a)同上の合成樹脂製の折り畳み箱を折り畳んだ状態で上下他端に積み重ねた状態の断面図であり、(b)は上下の合成樹脂製の折り畳み箱が上下にずれて積み重ねられた例を示す断面図である。
【図13】同上の箱半体の展開状態を示す上から見た斜視図である。
【図14】同上の箱半体の展開状態を示す下から見た斜視図である。
【図15】従来例を示し、(a)は展開図であり、(b)は折り畳み状態の断面図である。
【図16】従来例の問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
【0071】
1 側板
2 側板連結ヒンジ部
3 角筒状側壁構成部
4 底片
5 底片連結ヒンジ部
6 底板構成部
7 折り畳み箱
8 重なり代吸収用突部
13 間隔保持用突部
【技術分野】
【0001】
本発明は、段ボール製の折り畳み箱と同様に折り畳んだり箱状に組み立てたりすることができる合成樹脂製の折り畳み箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から段ボール製の折り畳み箱としてボトムロック式の段ボール箱が特許文献1により知られている。このものは、前後左右にそれぞれ対向する4枚の側板の隣接する側端部同士を折り曲げ線を介して折り畳み自在に連結して箱形状に組み立てた状態で平面視長方形となり、且つ、折り畳みに当たって一対の対角部の隅部が鋭角となり且つ他の一対の対角部の隅部が鈍角となるように略平行四辺形状に折り畳むことを経て偏平に折り畳むことができる角筒状側壁構成部と、4枚の側板の各下辺からそれぞれ折り曲げ線を介して各側板の内面に重なるように折り畳み自在に連出した4枚の底片よりなる底板構成部と、4枚の側板の各上辺からそれぞれ折り曲げ線を介して折り畳み自在に連出した4枚の蓋片とで構成された段ボール箱であって、上記略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板のうちの一方の側板から連出した底片の一側部に、箱形状に組み立てた状態で平面視で上記両側板の下辺に対して鋭角に傾斜した傾斜折り曲げ線を介して重複片を突出し、該重複片を上記隣接する他方の側板の下辺から底片連結ヒンジ部を介して連出した底片に重複した状態で接着剤や止め具により重複固定してあり、また、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鈍角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部おいて隣接する両底片同士を非連結として相互にフリーな状態としている。上記段ボール箱において折り曲げ線は段ボール箱を構成するための段ボールを山折り又は谷折りしたものである。
【0003】
このボトムロック式の段ボール箱は、折り畳み状態から箱状に組み立てる際、重複片を隣接する底片に重複した状態で接着剤や止め具により重複固定してあるので、折り畳み状態で各側板の内面側に重なるように折り畳まれて収納されていた各底片が次第に各側板の内面に対して底片連結ヒンジ部を中心に倒れるように自動的に回動して4つの側板を平面視で長方形又は正方形となるように組み立てた際に各底片が各側板に対して直角に倒れて箱の底部を自動的に形成するようになっている。この箱状に組み立てた状態で段ボール箱内に収納物を収納して4枚の蓋片を倒して閉じるようになっている。この場合、対向する一対の短辺側の蓋片を先に倒した後に、対向する一対の長辺側の蓋片を倒して先に倒した短辺側の蓋片の上に重ねて載せた状態で段ボール箱の上開口を閉じるようになっている。
【0004】
また、箱形状に組み立てた状態から4枚の側板よりなる角筒状側壁構成部が略平行四辺形となるように折り畳んでいくと、重複片を隣接する底片に重複した状態で接着剤や止め具により重複固定してあるので、折り畳んでいくにしたがって各底片が各側板の内面側に近づくように底片連結ヒンジ部を中心に起立するように自動的に回動して各底片が各側板の内面に重なるようにして偏平に折り畳まれる。
【0005】
この折り畳み状態で2枚の側板間に2枚の底片が重なった状態となって重なり代が生じる。ここで、2枚の底片を介して重なる2枚の側板の側端同士を連結する折り曲げ線部分で単に折れ曲がるだけでは上記重なり代を吸収できないが、従来例にあっては素材が段ボールであるという特性により上記2枚の側板の側端同士を連結する折り曲げ線部分において段ボールが潰れると共に変形することで上記重なり代を吸収するようにしている。
【0006】
ところが、上記の従来例の段ボール箱は強度が弱くて破れ易く、また、汚れ易く、汚れたら汚れが落ち難く、洗浄もできず、これらの理由により通常の使用形態においては段ボール箱は1回だけの使い捨てという使用形態が取られており、省資源という観点から好ましくない。また、仮に段ボール箱を再使用するとしても、上記のように強度が弱く、汚れ易くて一旦汚れたら汚れが落ちにくく、洗浄もできないため、せいぜい3〜5回しか再使用できない。
【0007】
このため、上記のような構成の段ボール製の折り畳み箱の欠点を解決するためのものとして段ボール製に代えて合成樹脂製とすることが特許文献2により提案されている。
【0008】
ところで、折り畳み箱を合成樹脂で形成すると、2枚の側板の側端同士を連結する折り曲げ線部分が段ボール製のもののように潰れ且つ変形することで折り畳み状態における2枚の側板間に2枚の底片が介在して重なった重なり代を吸収するということができない。このため、特許文献2に示された従来例においては、図15に示すように、前後左右にそれぞれ対向する4枚の側板1の隣接する側端部同士をV字状をした薄肉の側板連結ヒンジ部2で折り畳み自在に連結すると共に各側板1の下辺からV字状をした薄肉の底片連結ヒンジ部5を介して底片4を一体に連出し、更に、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1a、1bのうちの一方の側板1aの端部に4枚の側板1が略平行四辺形に折り畳まれ且つ各底片4が各側板1の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する重なり代吸収用突部8を設けることで対応するようにしている。
【0009】
ところが、各底片4を各側板1の内面に沿わせるように折り畳んだ場合、上記重なり代吸収用突部8の側板1の内面からの突出長さは折り畳み状態で複数の底片4が一部重なる部分の重なり厚みと同じ突出長さであるため、偏平に折り畳んだ状態で対向する側板1間の上記複数の底片4が一部重なる部分以外の部分においては隙間Sが生じることとなり、特に、側板1の内面の底片4が重ならない部分においては、側板1間に上記重なり代吸収用突部8の突出長さ分の隙間Sが発生する。したがって、偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱を上下に多段に積み重ねた場合、上記側板1間の隙間Sが発生した箇所においては上方からの荷重で側板1が下方に撓み、このため、多数積み重ねると荷崩れが発生したりするおそれがある。
【0010】
特に、折り畳み状態で上下に多段に積み重ねた場合、上方からの荷重は重なり代吸収用突部8部分に集中してかかるが、図16のようにずれて重ねられた場合、上方の折り畳み箱の重なり代吸収用突部8から下方に伝達される荷重が下段の折り畳み箱の側板1間に隙間Sのある部分の真上の側板1上にかかり、このため、この隙間Sの真上の側板1の部位が下方に大きく撓み、よりいっそう荷崩れしやすくなるという問題がある。
【特許文献1】特開平8−169436号公報
【特許文献2】特開平8−282648号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、合成樹脂製とすることで強度が強く、汚れが落ち易く、洗浄ができ、何回でも再使用ができ、また、合成樹脂製であると言えども段ボール製の折り畳み箱と同様に偏平に折り畳みができ、更に、偏平に折り畳んだ状態で上下に多段に積み重ねても、上下に対向する側板間の隙間が発生する箇所においても上方からの荷重で側板が下方に撓むのを確実に防止できて、簡単な構成で荷崩れするのを防止でき、また、強度が強く、汚れが落ち易く、洗浄ができ、何回でも再使用ができる合成樹脂製の折り畳み箱を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために本発明に係る合成樹脂製の折り畳み箱は、前後左右にそれぞれ対向する4枚の側板1の隣接する側端部同士を側板連結ヒンジ部2で折り畳み自在に連結して箱形状に組み立てた状態で平面視長方形又は正方形となり、且つ、折り畳みに当たって一対の対角部の隅部が鋭角となり且つ他の一対の対角部の隅部が鈍角となるように略平行四辺形状に折り畳むことを経て偏平に折り畳むことができる角筒状側壁構成部3と、4枚の側板1の各下辺からそれぞれ底片連結ヒンジ部5を介して底片4を折り畳み自在に連出すると共に、折り畳み状態で各底片4が各側板1の内面に重なるように折り畳まれ且つ角筒状側壁構成部3を箱形状に組み立てた状態で底片同士が重なって箱形状の底を形成するようにした底板構成部6とを備えた合成樹脂製の折り畳み箱7において、上記略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1のうちの一方の側板1の端部に4枚の側板1が偏平に折り畳まれ且つ各底片が各側板1の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する重なり代吸収用突部8を突設し、上記折り畳み箱7の折り畳み状態で対向する側板1間における底片4が存在しない位置において折り畳み状態で対向する側板1間の間隔を保持するための間隔保持用突部13を側板1から突設して成ることを特徴とするものである。
【0013】
このように、合成樹脂製の折り畳み箱7であるため段ボール製の折り畳み箱7に比べて強度が強く、汚れが落ち易く、洗浄ができ、何回でも再使用ができ、しかも、合成樹脂製の折り畳み箱7であるにもかかわらず、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1のうちの一方の側板1の端部に4枚の側板1が偏平に折り畳まれ且つ各底片が各側板1の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する重なり代吸収用突部8を突設しているので、重なり代吸収用突部8により合成樹脂製の折り畳み箱7を各底片4が各側板1の内面に重なるように折り畳んだ場合における対向する側板1間に介在するように折り畳まれた底片4の重なり代を吸収できて、確実に合成樹脂製の折り畳み箱7を折り畳むことができ、しかも、各底片4を各側板1の内面に沿わせるように折り畳んだ場合、偏平に折り畳んだ状態で対向する側板1間の底片4が存在しない部分に隙間Sが生じてこの部分において側板1が撓もうとするが、本発明においては上記のように折り畳み箱7の折り畳み状態で対向する側板1間における底片4が存在しない位置において折り畳み状態で対向する側板1間の間隔を保持するための間隔保持用突部13を側板1から突設してあるので、側板1間の底片4が存在しない部分における側板1の撓みを防止でき、特に、偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱を上下に多段に積み重ねた場合、上記側板1間の底片4が存在しない箇所においても上方からの荷重で側板1が下方に撓むことがなく、偏平に折り畳んだ状態で上下に多段に積み重ねても荷崩れが発生しないように安定して積み重ねることができる。
【0014】
また、間隔保持用突部13が折り畳み状態で重なり代吸収用突部8の近傍に位置していることが好ましい。
【0015】
折り畳み状態で上下に多段に積み重ねた場合、上方からの荷重は重なり代吸収用突部8部分に集中してかかって下方に伝達されるのであるが、偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱7がずれて積み重ねられると、重なり代吸収用突部8の真下に下段の折り畳み箱7の重なり代吸収用突部8が位置しないこととなる。しかしながら、上記のように間隔保持用突部13が折り畳み状態で重なり代吸収用突部8の近傍に位置しているので、上段の折り畳み箱7の重なり代吸収用突部8から集中して伝えられる荷重を下段の折り畳み箱7の間隔保持用突部13部分で支持できて、この部分において側板1が撓むのが防止され、上下多段に積み重ねる際に多少ずれて積み重ねられても荷崩れを防止できる。
【0016】
また、折り畳み状態で対向する両側板1からそれぞれ間隔保持用突部13を突設して折り畳み状態で両間隔保持用突部13の突出先端部が当接するように構成してあることが好ましい。
【0017】
このような構成とすることで、側板1からの間隔保持用突部13の突出長さを折り畳んだ場合における対向する側板1間の隙間の1/2の突出長さにできて、突出長さを短くできて、箱形状に組み立てて内部に収納物を出し入れする際に間隔保持用突部13ができるだけ邪魔にならないようにできる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、合成樹脂製の折り畳み箱であるので、強度が強く、汚れが落ち易く、洗浄ができ、何回でも再使用ができ、しかも合成樹脂製の折り畳み箱であるにもかかわらず、重なり代吸収用突部を設けてあるので、ボトムロック式の段ボール製の折り畳み箱と同様に側板の内側に底片が沿って重なるように偏平に折り畳むことができ、しかも、このように偏平に折り畳んだ状態で上下に多段に積み重ねても、上下に対向する側板間のおいて底片が重ならならずに隙間が発生する箇所においても上方からの荷重で側板が下方に撓むのを確実に防止できて、簡単な構成で荷崩れするのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
【0020】
本発明の合成樹脂製の折り畳み箱7は図1乃至図6に示すように、少なくとも合成樹脂よりなる角筒状側壁構成部3と合成樹脂よりなる底板構成部6とを備えたものである。
【0021】
角筒状側壁構成部3は、前後左右にそれぞれ対向する4枚の側板1の隣接する側端部同士を側板連結ヒンジ部2で折り畳み自在に連結して構成してあり、この角筒状側壁構成部3は、箱状に組み立て状態で平面視長方形又は正方形となり、且つ、折り畳みに当たって図10に示すように、一対の対角部の隅部が鋭角となり且つ他の一対の対角部の隅部が鈍角となるように略平行四辺形状に折り畳むことを経て図1乃至図3に示すように偏平に折り畳むことができるように構成してある。添付図面に示す実施形態では箱状に組み立てた状態で平面視長方形状となる例を示しているが、箱状に組み立てた状態で平面視正方形状のものであってもよい。
【0022】
また、上記前後左右の4枚の側板1の下辺から図4、図7に示すようにそれぞれ底片連結ヒンジ部5を介して一体に底片4を連出してあり、この4枚の底片4により底板構成部6が構成してある。各底片4は角筒状側壁構成部3を略平行四辺形状に折り畳んで行く際に側板1の内面側に近づくように底片連結ヒンジ部5部分を中心に回動して折り畳みの最終段階で図3に示すように側板1の内面に重なるように折り畳まれるようになっている。
【0023】
角筒状側壁構成部3は上記のように平面視長方形又は正方形に(つまり四角筒状に)組み立てた状態から略平行四辺形状に折り畳むことを経て偏平に折り畳むことができるようになっているが、この場合、図10に示すように上記略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1(1a、1b)のうちの一方の側板1aの端部(上記鋭角となるように折り畳まれる方の隅部側の端部)の内面側に図1乃至図3のように該側板1aと一体に該側板1aに直角に重なり代吸収用突部8となる突片を該側板1の高さ方向に沿って立設してある。
【0024】
上記重なり代吸収用突部8は、4枚の側板1が略平行四辺形に折り畳まれ且つ各底片4が各側板1の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する長さに設定してある。
【0025】
また、後述するように上記側板1aの上端部と重なり代吸収用突部8の上端部とのなすコーナ部分がコーナ連結部30で一体に連結してあり、コーナ連結部30の上面は後述の蓋片15を閉じた状態で蓋片15の一部を載置するための支持部となっている。このコーナ連結部30は平面視略直角三角形状をしていて重なり代吸収用突部8の先端にまで至らせてある。
【0026】
側板1の内面には間隔保持用突部13が突設してあり、側板1への間隔保持用突部13の突設位置は、側板1の内面に沿って後述の底片4を重ねたるように折り畳んだ場合、対向する側板1間の上記底片4が存在しない部分である隙間S部分に上記間隔保持用突部13が位置するように側板1の内面から突設してある。
【0027】
添付図面に示す実施形態では折り畳み状態で対向する両側板1からそれぞれ間隔保持用突部13を突設して折り畳み状態で両間隔保持用突部13の突出先端部が当接するように構成してある。また、この間隔保持用突部13は重なり代吸収用突部8の近傍、具体的は重なり代吸収用突部8の上端部(重なり代吸収用突部8の折り畳み箱7の上開口側を上端部という)の近傍の両側板1の内面に設けてある。
【0028】
また、側板1bの上端部には被止め部36が設けてある。
【0029】
上記略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1a、1bのうちの一方の側板1(添付図面においては長辺側の側板1a)から連出した底片4(以下底片4aと称する)の一側部には、箱形状に組み立てた状態で平面視で上記両側板1a、1bの下辺に対してそれぞれ鋭角(実施形態では45°)に傾斜した傾斜ヒンジ部9を介して重複片11を突出してある。
【0030】
そして、図11に示すように、上記重複片11を上記隣接する他方の側板1bの下辺から底片連結ヒンジ部5を介して連出した底片4(以下底片4bと称する)に重複状態でスライド結合手段17によりスライド自在に結合してある。
【0031】
また、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鈍角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部において隣接する両底片4同士は非連結であって、相互にフリーの関係となっている。
【0032】
また、1乃至複数の側板1の上辺には蓋片連結ヒンジ部10を介して蓋片15が折り畳み自在に連出してある。
【0033】
添付図面に示す実施形態では4つの側板1の対向する二対の側板1のうち重なり代吸収用突部8を突設した方の一対の側板1a(図では長辺側の側板1a)の上端縁に該上端縁の長さと同じ長さの上の蓋片15aを蓋片連結ヒンジ部10を介して折り畳み自在に連出
し、重なり代吸収用突部8を突設しない方の他の一対の側板1bの上端縁に該上端縁の長さと同じ長さの下の蓋片15bを蓋片連結ヒンジ部10を介して折り畳み自在に連出してある。
【0034】
一対の蓋片15aの先端縁の片側半分は上面が段落した載置用凹部32が設けてあると共に先端縁の他の片側半分は下面が段落した載置用突片部33が設けてあり、一方の蓋片15aに設けた載置用凹部32が他方の蓋片15aに設けた載置用突片部33に対向すると共に一方の蓋片15aに設けた載置用突片部33が他方の蓋片15aに設けた載置用凹部32に対向するような位置関係となっていて、一対の蓋片15aを横に倒して上開口を閉じた際に対向する蓋片15同士が互いに載置用凹部32に載置用突片部33が重複載置する関係となっている。一対の蓋片15aの一側部から軟質合成樹脂よりなる帯材34が一体に突設してあり、該帯材34の先端部に硬質合成樹脂よりなる止め具35を一体に形成することで構成してある。
【0035】
添付図面に示す実施形態においては、上記の構成の合成樹脂製の折り畳み箱7は合成樹脂の一体成形により形成した図13、図14に示すような箱半体12を2つ組み合わせ結合して構成してある。
【0036】
箱半体12は、図13、図14の展開図に示すように、隣接する一対の側板1a、1bの側端部同士を側板連結ヒンジ部2(以下側板連結ヒンジ部2aと称する)で連結し、一方の側板1aの側板連結ヒンジ部2aで連結していない方の側端に内面側に向けて重なり代吸収用突部8を側板1aの側端に沿って突設すると共に該重なり代吸収用突部8の上端と側板1aの上端とのなすコーナ部分をコーナ連結部30で一体に連結し、更に、他方の側板1bの側板連結ヒンジ部2aで連結していない方の側端に別の側板連結ヒンジ部2(以下側板連結ヒンジ部2bと称する)を設けてあり、該側板連結ヒンジ部2bの先端部に接続部18を設け、また、一方の側板1aの内面の上端部の重なり代吸収用突部8の近傍と、他方の側板1bの内面の上端部の側板連結ヒンジ部2bの近傍とにそれぞれ間隔保持用突部13を突設し、更に、隣接する一対の側板1a、1bの各下辺から底片連結ヒンジ部5を介してそれぞれ底片4a、4bを連出し、更に、両隣接する底片4a、4bのうち一方の底片4aの隣接する他方の底片4bと反対側の側端に該底片4aを連出している底片連結ヒンジ部5に対して鋭角(実施形態では45°)に傾斜した傾斜ヒンジ部9を介して重複片11を連出することで構成してある。添付図面では更に側板1の上辺に蓋片連結ヒンジ部10を介して蓋片15が連出してある。上記構成の箱半体12は合成樹脂の2色射出成形により一体に形成されるもので、側板1、底片4、重複片11、蓋片15、重なり代吸収用突部8、コーナ連結部30、間隔保持用突部13、止め具35が、例えば、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PC(ポリカーボネート)、PVC(塩化ビニル樹脂)、ABS樹脂等の硬質樹脂により成形してあり、また、側板1と側板1、側板1と底片4、底片4と重複片11、側板1と蓋片15とはそれぞれ側板連結ヒンジ部2a、2b、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10により折り畳み自在に一体に連結してあるが、この側板連結ヒンジ部2a、2b、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10の一部または全部、帯材34が例えば、TPE(エラストマー)、LDPE(低密度ポリエチレン)、EVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)等の軟質樹脂により成形してある。
【0037】
上記のように合成樹脂により一体成形した箱半体12を2個用いて、一方の箱半体12の一方の側板1aの側端に設けた重なり代吸収用突部8に、他方の箱半体12の他方の側板1bの側端に設けた別の側板連結ヒンジ部2bの先端部に設けた接続部18を重ねて連結手段16により連結し、同様にして他方の箱半体12の重なり代吸収用突部8に一方の箱半体12の側板連結ヒンジ部2bの先端部に設けた接続部18を重ねて連結する。これにより、2個の側板連結ヒンジ部2aが一対の対角部に位置し且つ他の2個の側板連結ヒンジ部2bが他の一対の対角部に位置し、組み立て状態で平面視長方形又は正方形となり且つ折り畳みに当たって側板連結ヒンジ部2bが鋭角に、側板連結ヒンジ部2aが鈍角と
なる略平行四辺形となるように折り畳まれる角筒状側壁構成部3が構成される。
【0038】
また、一方の箱半体12の重複片11と他方の箱半体12の重複片11を連出していない方の底片4bとを重複すると共にスライド結合手段17により重複状態でスライド自在に結合し、同様に、他方の箱半体12の重複片11と一方の箱半体12の重複片11を連出していない方の底片4bとを重複すると共にスライド結合手段17により重複状態でスライド自在に結合する。つまり、2つの箱半体12を上記のように結合して折り畳み箱7を構成した場合、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部において隣接する両底片4a、4b同士が傾斜ヒンジ部9、重複片11を介してスライド可能に連結してある。また、各箱半体12の成形時に一体に成形された底片4同士は非連結とし、相互にフリーの関係とする。つまり、2つの箱半体12を上記のように結合して折り畳み箱7を構成した場合、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鈍角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部において隣接する両底片4同士を非連結とするのである。このようにして底片連結ヒンジ部5を介して4枚の底片4が各側板1の内面に重なるように折り畳み自在となった底板構成部6が構成される。
【0039】
このように、2つの箱半体12を組み合わせ結合することで合成樹脂製の折り畳み箱7を形成することができる。なお、本実施形態では組み合わせる2つの箱半体12は同一形状のものを用いてあり、共通の成形金型により成形することが可能となる。
【0040】
重なり代吸収用突部8と側板連結ヒンジ部2bの先端部に設けた接続部18とは上記のように連結手段16により連結するのであるが、この場合、硬質合成樹脂よりなる重なり代吸収用突部8に重複して連結される接続部18としては、軟質合成樹脂の側板連結ヒンジ部2bと同様に軟質合成樹脂製であってもよいが、軟質合成樹脂の側板連結ヒンジ部2bの先端部に硬質合成樹脂の接続部18を設けてもよい(添付図面に示す実施形態では硬質合成樹脂の接続部18を設けたもので、軟質合成樹脂の側板連結ヒンジ部2bの先端の軟質部分内面又は外面に硬質合成樹脂製の接続部18を重複一体化した例が示してある)。
【0041】
連結手段16としては特に限定はないが、例えは、接着、溶着、あるいは係合による連結、固着具による連結等を挙げることができる。係合による連結の場合、例えば図13、図14に示すように重なり代吸収用突部8に係合部16aを設けると共に側板連結ヒンジ部2b(接続部18)側に被係合部16bを設けて係合部16aを被係合部16bに係合するようにしてもよい。
【0042】
また、重複片11と底片4bとを重複状態でスライド自在に結合するスライド結合手段17は、例えば、図11に示すように、重複片11又は底片4bの一方にスライド突起19を突設し、他方にスライド突起19がスライド自在に差し込まれるスライド突起19よりも大きなスライド孔20を形成し、スライド孔20にスライド突起19がスライド孔20から抜けないようにするための抜け止め部20aを設けて構成してある。
【0043】
上記の構成の合成樹脂製の折り畳み箱7は4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3を平面視長方形又は正方形となるように(つまり四角筒状に)組み立てた状態で、4つの底片4a、4bは、重複片11と底片4bとがスライド自在に重複連結した状態のまま各側板1に対して直角となって四角筒状の底を形成し、上方が開口した箱が組み立てられる。
【0044】
このように箱形状に組み立てた状態で合成樹脂製の折り畳み箱7内に種々の収納物を収納し、次に、一対の対向する下の蓋片15bを上開口に対して横向きとなるように倒し、次に一対の上の蓋片15aを倒してそれぞれ下の蓋片15bの上に載せた状態で両一対の蓋片15aにより折り畳み箱7の上開口を図5のように閉じる。
【0045】
この場合、折り畳み箱7のコーナ部分においては、上の蓋片15aの端部の基部が、重なり代吸収用突部8の上端と側板1aの上端とのなすコーナ部を一体に連結するコーナ連結部30の上面の支持部に載置される。
【0046】
その後、止め具35を被止め部36に係止する。この場合、帯材34が軟質合成樹脂により形成してあるため、帯材34は可撓性とある程度の弾性(伸縮性)を有しており、したがって、帯材34を曲げて下方に引っ張って伸ばした状態で止め具35を被止め部36に係止することで容易に蓋片15a側に設けた止め具35を側板1b側に設けた被止め部36に係止することができると共に帯材34の弾性を利用して伸ばした状態で止めているので係止状態が確実に保持されることになる。係止を解除するには止め具35を指で摘んで更に下方に引くことで更に帯材34が伸ばされて止め具35が被止め部36から解除されるので、係止を解除することができる。
【0047】
上記のように箱形状に組み立てて内部に収納物を収納し、上開口を蓋片15により塞いだ状態で折り畳み箱7を搬送したり、保管したりするのである。ここで、上記のように箱状に組み立てて搬送や保管に当たっては折り畳み箱7を上下多段に積み重ねる。ここで、箱形状に組み立てて内部に収納物を収納した状態で蓋片15で上開口を閉じた折り畳み箱7を上下に多段に積み重ねた場合、下段の折り畳み箱7のコーナ部分に上方からの荷重が集中して作用してコーナ部分から下方に荷重が伝達されていくのであるが、本発明においては、上記のように、重なり代吸収用突部8の上端と重なり代吸収用突部8を突設した側板1の上端とのなすコーナ部をコーナ連結部30で一体に連結すると共に、コーナ連結部30の上面を箱形状に組み立てて蓋片15を閉じた状態で蓋片15の一部が載置支持される支持部としてあるので、コーナ部分で蓋片15が確実に支持されて下方に沈み込むように撓むことがない。これにより折り畳み箱7を上下に多段に積み重ねても荷崩れすることなく安定して積み重ねることができる。
【0048】
収納物を入れない非使用時には、図4、図5、図6、図7のように4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3を平面視長方形又は正方形となっている組み立て状態から、図10に示すように4枚の側板1からなる角筒状側壁構成部3が略平行四辺形となるように折り畳むことで、図1、図3に示すように対向する側板1がほぼ平行で且つ側板1の内面に沿って底片4を重ねた状態、つまり偏平状態に折り畳むことができる。この場合、折り畳んだ状態で対向する側板1と、各側板1の内面に沿って重ねた底片4との重なり代を重なり代吸収用突部8により吸収して、無理無く折り畳むことができる。
【0049】
ここで通常、側板1の下端に底片連結ヒンジ部5を介して底片4を連出して折り畳み時に底片4を側板1の内面に重ねるようにしたボトムロック式の折り畳み箱7においては、側板11枚の面積よりも底片41枚の面積が小さいのが一般的であり、このため、上記のように合成樹脂製の折り畳み箱7を側板1の内面に沿って底片4を重ねるように偏平に折り畳んだ場合、偏平に折り畳んだ状態で対向する側板1間には、側板1の内面に沿って底片4が重なる部分と、側板1間に底片4が存在せずに隙間Sが生じる部分とがあって、この隙間Sが生じる部分において側板1が撓もうとするが、本発明においては、上記折り畳み状態において、図2に示すように、対向する側板1間の底片4が存在しない隙間S部分において対向する側板1の内面側に突設した間隔保持用突部13の突出先端同士が当接して、この部分における対向する側板1間の間隔を保持し、側板1間の底片4が存在しない部分における側板1の撓みを防止するようになっている。これにより、偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱を上下に多段に積み重ねても、図12(a)のように上記側板1間の底片4が存在しない箇所において間隔保持用突部13で隙間Sを介して対向する側板1間の間隔が保たれ、側板1が下方に撓むことがなく、偏平に折り畳んだ状態で上下に多段に積み重ねても荷崩れが発生しないように安定して積み重ねることができる。
【0050】
ここで、折り畳み状態で上下に多段に積み重ねた場合、上方からの荷重は重なり代吸収用突部8部分に集中してかかって下方に伝達されるのであるが、図16に示すように偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱7がずれて積み重ねられると、重なり代吸収用突部8の真下に下段の折り畳み箱7の重なり代吸収用突部8が位置せず、下方へのスムーズな荷重の伝達ができず側板1が撓み易くなるが、本発明においては上記のように間隔保持用突部13を折り畳み状態で重なり代吸収用突部8の近傍に位置する構成とすることで、図12(b)のように偏平に折り畳んだ状態の折り畳み箱7がずれて積み重ねられた場合であっても、上段の折り畳み箱7の重なり代吸収用突部8の下方近傍に、下段の折り畳み箱7における対向する側板1間の保持する間隔保持用突部13が存在することになり、上段の折り畳み箱7の重なり代吸収用突部8から集中して伝えられる荷重を下段の折り畳み箱7の間隔保持用突部13部分で支持して下方に伝達でき、これによりこの部分において側板1が撓むのを防止し、上下多段に積み重ねる際に多少ずれて積み重ねられても荷崩れしないようにできる。
【0051】
また、対向する側板1にそれぞれ間隔保持用突部13を突設することで、側板1からの間隔保持用突部13の突出長さを折り畳んだ場合における対向する側板1間の隙間の1/2の突出長さにできて、突出長さを短くできて、箱形状に組み立てて内部に収納物を出し入れする際に間隔保持用突部13ができるだけ邪魔にならないようにできる。
【0052】
また、本発明の折り畳み箱7は合成樹脂製であるので、強度が強く、耐久性に富み、汚れ難く、洗浄ができるので何度でも再利用ができて経済的で且つ省資源化を図ることができることになる。
【0053】
また、4枚の側板1からなる角筒状側壁構成部3を平面視長方形又は正方形となるように組み立てたり、あるいは、略平行四辺形に折り畳んだりする際、本発明においては、略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板1a、1bのうちの一方の側板1aから連出した底片4aの一側部に、箱形状に組み立てた状態で上記両側板1に対して鋭角に傾斜した傾斜ヒンジ部9を介して重複片11を突出し、該重複片11を上記隣接する他方の側板1bの下辺から底片連結ヒンジ部5を介して連出した底片4bに重複状態でスライド自在に結合してあるので、4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3を平面視長方形又は正方形となるようにしたり、略平行四辺形状に折り畳んだりする際、重複片11が底片4bに対して重複状態を保ちながらスライドすることで、底片4aが底片連結ヒンジ部5を介して側板1aに対して回動し
且つ該側板1aに対して重複片11が傾斜ヒンジ部9を介して回動し、同時に、底片4bが重複片11に対して重複状態でスライドしながら底片連結ヒンジ部5を介して側板1bに対して回動し、これにより4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3を平面視長方形又は正方形となるようにするだけで4つの底片4を自動的に回動しながら該4つの底片4よりなる底板構成部6により箱の底を自動的に且つスムーズに形成したり、4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3を略平行四辺形になるように折り畳むことで、自動的に各底片4をそれぞれ各側板1の内面に沿うようにスムーズに折り畳むことができ、重なり代吸収用突部8を設けた合成樹脂製の折り畳み箱における折り畳むことができないという問題を解決できる。
【0054】
本発明の合成樹脂製の折り畳み箱7は、側板連結ヒンジ部2、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10の一部又は全部を軟質合成樹脂により形成してあることで、箱形状に組み立てた状態で積み重ねたり、略平行四辺形状に折り畳んだ状態で積み重ねたり、コンベアに載せて搬送したり、あるいは箱形状に組み立てた状態で床やコンベアやトラックの荷台やあるいは他の合成樹脂製の折り畳み箱7等の載置部に載置した場合、軟質合成樹脂よりなるヒンジ部が載置部に接触することになってヒンジ部が滑り止め機能を発揮して、折り畳み箱7が滑ったり、ずれたりするのを防止することができるものであり、また、衝撃が加わった際に軟質樹脂よりなるヒンジ部が衝撃の緩衝作用をするものである。この場合、軟質合成樹脂よりなるヒンジ部の外面が側板1や底片4や重複片11、蓋片15の外面より少し外に突出するように構成しておくとよりいっそう滑り止め効果が発揮できる。
【0055】
ところで、添付図面に示す実施形態においては、箱形状に組み立てた状態で、折り畳み箱7の底は図6に示すように、折り畳み箱7の上開口から見て2つの底片4aのみが見えるように構成してある。
【0056】
すなわち、折り畳みに当たって鈍角となるように折り畳まれる隅部の両側の側板1a、1bのうち一方の側板1aの下辺に底片連結ヒンジ部5を介して連出した底片4aは、図13、図14に示すように、底片連結ヒンジ部5に沿って連続する直角台形状をした直角台形片部21と略平行四辺形状をした段落ち重複片部22とで構成してある。
【0057】
直角台形片部21は直角台形状をしており、その下底(つまり直角台形の下底)が底片連結ヒンジ部5に沿っており、また、直角台形片部21はその下底の一端が側板1aの下辺の鈍角となるように折り畳まれる隅部側の端部に位置して上記直角台形片部21の垂直辺が側板1aの下辺の鈍角となるように折り畳まれる隅部側の端部に位置すると共に該垂直辺の長さを上記隅部の両側の側板1a、1bのうち他方の側板1bの下辺の長さに等しくし設定してある。直角台形片部21の下底の他端(つまり直角台形の下底と斜辺とが交わる点)は側板1aの他端(実施形態では重なり代吸収用突部8側の端部)から側板1aの一端側に所定寸法ずれて位置している。また、直角台形片部21の斜辺は下底に対して45°の傾斜となっている。
【0058】
直角台形片部21の斜辺から段落ち重複片部22が一体に連設してあり、この段落ち重複片部22は略平行四辺形状をしていて略平行四辺形の鈍角を挟んだ一辺が直角台形片部21の斜辺の底片連結ヒンジ部5側の端部から全長さの1/2の部分までの範囲で一体に連出してあり、略平行四辺形状をした段落ち重複片部22も略平行四辺形の鈍角を挟んだ他辺が底片連結ヒンジ部5を介して側板1aに折りたたみ自在に連結してある。段落ち重複片部22の上面は直角台形片部21の上面よりも下方に段落ちしている。
【0059】
段落ち重複片部22の直角台形片部21の斜辺と対向する斜辺から傾斜ヒンジ部9を介して直角二等辺三角形状をした重複片11が連出してある。
【0060】
直角二等辺三角形状をした重複片11の直角を挟む2辺のうち一辺は図13、図14に示すように展開状態で略平行四辺形状をした段落ち重複片部22の底片連結ヒンジ部5と対向する辺と一直線となるように設定してあり、また、直角二等辺三角形状をした重複片11の直角を挟む2辺のうち他の1辺は展開状態で重なり代吸収用突部8の内面と平面視で略一直線状となるように設定してある。
【0061】
直角台形片部21の下面側は図14のように溝部25となっており、該溝部25の一部が深さの深い深溝部26となっており、溝部25の残りの部分が深さの浅い浅溝部27となっており、実施形態では直角台形片部21の下面の溝部25の上底部分から底リブ28を突設することで底リブ28の先端が底となる深さの浅い浅溝部27を構成しており、深溝部26の下開口は浅溝部27の下開口と連続している。
【0062】
浅溝部27の深さは底片4bの厚みと同一又は略等しくなっており、深溝部26の深さは底片4bの厚みと重複片11の厚みとの合計と同一又は略等しくなっている。また、深溝部26の深さは段落ち重複片部22の厚みと同一又は略等しくなっている。
【0063】
そして、折り畳み箱7を箱形状に組み立てて上記のように2つの直角台形片部21の斜辺同士を当接又は近接させて2つの直角台形片部21の上面を面一に連続させて箱の上開口から見た場合の底面を形成した状態で、図8、図9、図14に示すように、一方の直角台形片部21の裏面の深溝部26に、この底片4aと対向する別の底片4aの段落ち重複片部22と傾斜ヒンジ部9と重複片11が嵌り込んでそれぞれ直角台形片部21の下面側に重複すると共に浅溝部27と深溝部26の重複片11を嵌め込んだ部分の重複片11の下面側に嵌り込んで直角台形片部21の下面側と重複片11の下面側とに重複する。箱の底の上面及び下面はいずれも段差のない面一状態となり、特に、箱の底の上面は2つの直角台形片部21の斜辺同士を当接又は近接させて2つの直角台形片部21の上面を面一に連続させて形成してあるので、箱の内面を見た場合の底が綺麗で、収納物を入れた場合に引っ掛かったりしない。
【0064】
そして、折り畳み箱7を箱形状に組み立てた状態では、一対の対角部の隅部に重なり代吸収用突部8となる柱状突出部が設けてあるので、この重なり代吸収用突部8となる柱状突出部の存在により角筒状にした角筒状側壁構成部3の角筒状の形状が崩れ難くなり、同時に、一方の底片4aから傾斜ヒンジ部9を介して連出した重複片11と他方の底片4bとがスライド自在に重複状態で連結してあるので、4つの側板1よりなる角筒状側壁構成部3が四角筒状である限り、底片4a、4bがそれぞれ側板1a、1bに対して直角状態を維持し、底片4a、4bが開いて箱の底が抜けることがない。
【0065】
したがって、折り畳み箱7を箱形状に組み立てた状態で内部に収納物の出し入れが容易にできることになる。
【0066】
なお、添付図面に示す実施形態では4つの側板1のうち対向する一対の側板1a、1aの各上端縁に上の蓋片15a、15aをそれぞれ折り畳み自在に連設し、他の一対の側板1b、1bの各上端縁に下の蓋片15b、15bをそれぞれ折り畳み自在に連設し、上の蓋片15aを下の蓋片15b上に重ねて支持すると共に、上の蓋片15a、15aの側端部の基部をコーナ連結部30の上面の支持部に載置して支持するようにした例を示したが、4つの側板1のうち対向する一対の側板1a、1aの各上端縁にのみ蓋片15を折り畳み自在に連設して該蓋片15の基部をコーナ連結部30の上面の支持部に載置して支持するようにしたものであってもよい。
【0067】
添付図面に示す実施形態においては、合成樹脂製の2つのパーツ(すなわち2つの箱半体12)を組み合わせ結合して合成樹脂製の折り畳み箱7を形成した例を示したが、合成樹脂製の3つ以上のパーツを組み合わせ結合して合成樹脂製の折り畳み箱7を形成してもよい。また、折り畳み箱7全体を合成樹脂製の1パーツで形成し、これを組み立ててもよい。
【0068】
ところで、添付図面に示す実施形態では、側板連結ヒンジ部2、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10の一部又は全部を軟質合成樹脂により形成した例を示したが、側板連結ヒンジ部2、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10を側板1や底片4、重複片11等と同じ硬質合成樹脂製の薄肉ヒンジ部として側板1や底片4等と一体に形成してもよい。
【0069】
また、側板連結ヒンジ部2、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10等を側板1、底片4、重複片11、側板連結ヒンジ部2、底片連結ヒンジ部5、傾斜ヒンジ部9、蓋片連結ヒンジ部10等を一体に形成することなく別々に形成し、上記別体の各ヒンジ部を介して連結手段により側板1同士、側板1と底片4、底片4と重複片11をそれぞれ折り畳み自在に連結してもよい。この場合は上記各ヒンジ部が合成樹脂製であっても金属製であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の合成樹脂製の折り畳み箱の折り畳んだ状態の斜視図である。
【図2】同上の図1のA−A線の一部破断した拡大断面図である。
【図3】(a)は同上の図1のB−B線の断面図であり、(b)は(a)の要部拡大断面図である。
【図4】同上の合成樹脂製の折り畳み箱を箱形状に組み立てた状態の下方から見た斜視図である。
【図5】同上の合成樹脂製の折り畳み箱を箱形状に組み立てた状態の上方から見た斜視図である。
【図6】同上の箱形状に組み立てた状態の平断面図である。
【図7】同上の箱形状に組み立てた状態の底面図である。
【図8】同上の図6のC−C線の断面図である。
【図9】同上の図6のD−D線の断面図である。
【図10】同上の折り畳み途中の状態を示す下方から見た斜視図である。
【図11】同上のスライド結合手段で重複片と底片とを連結した部分を示し、(a)は断面図であり、(b)は一部破断した斜視図である。
【図12】(a)同上の合成樹脂製の折り畳み箱を折り畳んだ状態で上下他端に積み重ねた状態の断面図であり、(b)は上下の合成樹脂製の折り畳み箱が上下にずれて積み重ねられた例を示す断面図である。
【図13】同上の箱半体の展開状態を示す上から見た斜視図である。
【図14】同上の箱半体の展開状態を示す下から見た斜視図である。
【図15】従来例を示し、(a)は展開図であり、(b)は折り畳み状態の断面図である。
【図16】従来例の問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
【0071】
1 側板
2 側板連結ヒンジ部
3 角筒状側壁構成部
4 底片
5 底片連結ヒンジ部
6 底板構成部
7 折り畳み箱
8 重なり代吸収用突部
13 間隔保持用突部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後左右にそれぞれ対向する4枚の側板の隣接する側端部同士を側板連結ヒンジ部で折り畳み自在に連結して箱形状に組み立てた状態で平面視長方形又は正方形となり、且つ、折り畳みに当たって一対の対角部の隅部が鋭角となり且つ他の一対の対角部の隅部が鈍角となるように略平行四辺形状に折り畳むことを経て偏平に折り畳むことができる角筒状側壁構成部と、4枚の側板の各下辺からそれぞれ底片連結ヒンジ部を介して底片を折り畳み自在に連出すると共に、折り畳み状態で各底片が各側板の内面に重なるように折り畳まれ且つ角筒状側壁構成部を箱形状に組み立てた状態で底片同士が重なって箱形状の底を形成するようにした底板構成部とを備えた合成樹脂製の折り畳み箱において、
上記略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板のうちの一方の側板の端部に4枚の側板が偏平に折り畳まれ且つ各底片が各側板の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する重なり代吸収用突部を突設し、
上記折り畳み箱の折り畳み状態で対向する側板間における底片が存在しない位置において折り畳み状態で対向する側板間の間隔を保持するための間隔保持用突部を側板から突設して成ることを特徴とする合成樹脂製の折り畳み箱。
【請求項2】
間隔保持用突部が折り畳み状態で重なり代吸収用突部の近傍に位置していることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製の折り畳み箱。
【請求項3】
折り畳み状態で対向する両側板からそれぞれ間隔保持用突部を突設して折り畳み状態で両間隔保持用突部の突出先端部が当接するように構成してあることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の合成樹脂製の折り畳み箱。
【請求項1】
前後左右にそれぞれ対向する4枚の側板の隣接する側端部同士を側板連結ヒンジ部で折り畳み自在に連結して箱形状に組み立てた状態で平面視長方形又は正方形となり、且つ、折り畳みに当たって一対の対角部の隅部が鋭角となり且つ他の一対の対角部の隅部が鈍角となるように略平行四辺形状に折り畳むことを経て偏平に折り畳むことができる角筒状側壁構成部と、4枚の側板の各下辺からそれぞれ底片連結ヒンジ部を介して底片を折り畳み自在に連出すると共に、折り畳み状態で各底片が各側板の内面に重なるように折り畳まれ且つ角筒状側壁構成部を箱形状に組み立てた状態で底片同士が重なって箱形状の底を形成するようにした底板構成部とを備えた合成樹脂製の折り畳み箱において、
上記略平行四辺形状に折り畳んだ際に鋭角となるように折り畳まれる方の一対の対角部の隅部の両側の2つの側板のうちの一方の側板の端部に4枚の側板が偏平に折り畳まれ且つ各底片が各側板の内面に重なった折り畳み状態で上記重なり厚みに対応する重なり代吸収用突部を突設し、
上記折り畳み箱の折り畳み状態で対向する側板間における底片が存在しない位置において折り畳み状態で対向する側板間の間隔を保持するための間隔保持用突部を側板から突設して成ることを特徴とする合成樹脂製の折り畳み箱。
【請求項2】
間隔保持用突部が折り畳み状態で重なり代吸収用突部の近傍に位置していることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製の折り畳み箱。
【請求項3】
折り畳み状態で対向する両側板からそれぞれ間隔保持用突部を突設して折り畳み状態で両間隔保持用突部の突出先端部が当接するように構成してあることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の合成樹脂製の折り畳み箱。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−8561(P2007−8561A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−194154(P2005−194154)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(000010054)岐阜プラスチック工業株式会社 (108)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(000010054)岐阜プラスチック工業株式会社 (108)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]