説明

商品陳列棚

【課題】商品陳列棚の横幅を変更でき、且つ、商品陳列棚内の複数の領域をそれぞれ独立的に利用可能な商品陳列棚を提供する。
【解決手段】商品陳列棚100は、互いに対向する一対の側枠部と、一対の側枠部を連結する連結部と、を有し、一対の側枠部の対向間隔がマガジン80の一個分と対応し、マガジン80を収容可能なセル1を、少なくとも横方向に任意数連結可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マガジンを搭載可能な商品陳列棚に関し、特に、横幅を変更可能な商品陳列棚に関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストアなどの店舗では、様々な商品がいわゆる什器(商品陳列棚)に陳列されている。
【0003】
多様な商品のうち、例えばたばこ商品などの特定の商品を陳列するための什器は、電子キャッシュレジスタなどの販売処理装置が載置されたレジカウンタ上又はその周辺に配置されることが一般的である。
【0004】
なお、ここで云うたばこ商品とは、実際に喫煙される紙巻たばこではなく、複数の紙巻たばこを収容している直方体状のパッケージを意味している。
【0005】
ところで、コンビニエンスストアなどの店舗のレジカウンタ上又はその周辺において商品を陳列可能なスペースは、店舗毎に異なり、また季節毎の商品サイクルに応じても変動する。このため、商品陳列棚には、商品の陳列スペースの大きさを必要に応じて容易に変更できることが望まれる。
【0006】
特許文献1には、互いに対向する一対の側壁部材と、これら側壁部材を連結する連結部材と、を有する商品陳列棚(商品陳列用什器)が記載されている。この商品陳列棚においては、連結部材は棒形状を有し、軸方向に任意数を接続できるようになっている。そして、連結部材の接続数を選択することによって、一対の側壁部材の間の距離を調整し、商品陳列棚の横幅を変更することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】登録実用新案3138292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の技術では、一対の側壁部材間の領域が1つの空間であるため、一対の側壁部材の間の距離を調整することで商品陳列棚の横幅を変更できても、一対の側壁部材間の領域を複数に区分けしてそれぞれ独立的に利用することが困難である。
【0009】
本発明は、商品陳列棚の横幅を変更でき、且つ、商品陳列棚内の複数の領域をそれぞれ独立的に利用可能な商品陳列棚を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、互いに対向する一対の側枠部と、前記一対の側枠部を連結する連結部と、を有し、前記一対の側枠部の対向間隔がマガジン一個分と対応し、前記マガジンを収容可能なセルを、少なくとも横方向に任意数連結可能に構成されていることを特徴とする商品陳列棚を提供する。
【0011】
この商品陳列棚によれば、任意数のセルを横方向に連結できるので、商品陳列棚の横幅を変更でき、且つ、各セル内の領域をそれぞれ独立的に利用できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、商品陳列棚の横幅を変更でき、且つ、商品陳列棚内の複数の領域をそれぞれ独立的に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施形態に係る商品陳列棚の正面図である。
【図2】第1の実施形態に係る商品陳列棚のセルを示す斜視図である。
【図3】第1の実施形態に係る商品陳列棚の連結部材を示す斜視図である。
【図4】第1の実施形態に係る商品陳列棚の連結部材を示す斜視図である。
【図5】第1の実施形態に係る商品陳列棚の連結部材を示す斜視図である。
【図6】第1の実施形態に係る商品陳列棚の台座を示す斜視図である。
【図7】第1の実施形態に係る商品陳列棚のセルの連結の仕方を説明するための正面図である。
【図8】第1の実施形態に係る商品陳列棚の斜視図である。
【図9】第1の実施形態に係る商品陳列棚の側面化粧パネルの取り付け方を説明するための斜視図である。
【図10】第1の実施形態に係る商品陳列棚の側面図である。
【図11】第1の実施形態に係る商品陳列棚の前面化粧パネルの斜視図である。
【図12】第1の実施形態に係る商品陳列棚の連結部材の変形例を示す断面図である。
【図13】第1の実施形態に係る商品陳列棚の連結部材の変形例を示す断面図である。
【図14】第2の実施形態に係る商品陳列棚の斜視図である。
【図15】第2の実施形態に係る商品陳列棚の正面図である。
【図16】第2の実施形態に係る商品陳列棚のセル及び側面化粧パネルを示す分解斜視図である。
【図17】第2の実施形態に係る商品陳列棚の中間棚部を示す斜視図である。
【図18】第2の実施形態に係る商品陳列棚の中間棚部と側枠部との連結構造を示す正面図である。
【図19】第2の実施形態に係る商品陳列棚のセル及び側面化粧パネルの組み立て方を説明するための分解正面図である。
【図20】第2の実施形態に係る商品陳列棚の隣り合うセルどうしの連結構造を示す正面図である。
【図21】第2の実施形態に係る商品陳列棚の前面化粧パネルを示す側面図及び裏面図である。
【図22】第2の実施形態に係る商品陳列棚の前面化粧パネルの取り付け構造を示す正面図である。
【図23】第2の実施形態に係る商品陳列棚の側面図である。
【図24】マガジンの一例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0015】
〔第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態に係る商品陳列棚100の正面図、図2は商品陳列棚100のセル1を示す斜視図である。図3は商品陳列棚100の連結部材20を示す斜視図、図4は商品陳列棚100の連結部材30を示す斜視図、図5は商品陳列棚100の連結部材40を示す斜視図である。図6は商品陳列棚100の台座60を示す斜視図である。図7はセル1の連結の仕方を説明するための正面図、図8は商品陳列棚100の斜視図である。図9は商品陳列棚100の側面化粧パネル(側板)70の取り付け方を説明するための斜視図である。図10は商品陳列棚100の側面図である。図11は商品陳列棚100の前面化粧パネル50の斜視図である。
【0016】
本実施形態に係る商品陳列棚100は、互いに対向する一対の側枠部と、一対の側枠部を連結する連結部と、を有し、一対の側枠部の対向間隔がマガジン80の一個分と対応し、マガジン80を収容可能なセル1を、少なくとも横方向に任意数連結可能に構成されている。なお、セル1とは、マガジン80の配置領域を区画する構造体を意味する。以下、詳細に説明する。
【0017】
商品陳列棚100は、複数のセル1と、隣り合うセル1を連結する連結部材20、30、40と、台座60と、を有する。
【0018】
図2に示すように、本実施形態の場合、セル1は、当該セル1の外形形状を画定する複数の骨組枠材を組み合わせることにより予め組み立てられた、籠状のものである。
【0019】
セル1を構成する骨組枠材には、例えば、セル1の一方の側枠部の最外周枠を構成する第1枠材11と、セル1の他方の側枠部の最外周枠を構成する第2枠材12と、横方向に延在して第1枠材11と第2枠材12とを連結し連結部を構成する複数本の第3枠材13と、第1枠材11及び第2枠材12に補強材としてそれぞれ斜めに設けられた第4枠材14と、が含まれる。
【0020】
第1枠材11は、当該第1枠材11の上部を構成し、前後方向に直線状に延在する直線部11aと、当該第1枠材11の下部を構成し、前後方向に直線状に延在する直線部11bと、直線部11aの前端部と直線部11bの前端部とを連結する前側連結部11cと、直線部11aの後端部と直線部11bの後端部とを連結する後側連結部11dと、を有し、全体として環状に形成されている。直線部11a、直線部11b、前側連結部11c及び後側連結部11dは、同一平面上に位置している。より具体的には、直線部11aと直線部11bとは互いに平行となり、それぞれ水平に配置される。また、前側連結部11c及び後側連結部11dもそれぞれ直線状に、且つ、互いに平行に延在している。なお、直線部11aと前側連結部11cとの連結部、前側連結部11cと直線部11bとの連結部、直線部11bと後側連結部11dとの連結部、後側連結部11dと直線部11aとの連結部は、それぞれ丸め加工(R加工)されている。このため、第1枠材11は、側面視において、例えば、平行四辺形の角が丸められたような形状となっている。
【0021】
第2枠材12は、第1枠材11と同様の形状及び寸法に形成されている。すなわち、第2枠材12は、第1枠材11の直線部11a、11b、前側連結部11c、後側連結部11dと同様の、直線部12a、12b、前側連結部12c、後側連結部12d、を有している。そして、第1枠材11を含む平面と、第2枠材12を含む平面とは、互いに平行に対向している。
【0022】
図2に示す例では、セル1は、第1枠材11の上部と第2枠材12の上部とを連結する3本の第3枠材13と、第1枠材11の下部と第2枠材12の下部とを連結する4本の第3枠材13と、の合計7本の第3枠材13を有する。各第3枠材13はそれぞれ水平に配置され、互いに平行となっている。
このように、一部の第3枠材13はセル1の上端部において横方向に延在し、他の一部の第3枠材13はセル1の下端部において横方向に延在し、それぞれセル1の上端部と下端部とを構成及び補強している。
なお、セル1の下端部において横方向に延在する第3枠材13は、マガジン80を支持する側枠部として機能する。
【0023】
セル1は、例えば、直線部11aの前部と直線部11bの前部とを斜めに連結する第4枠材14と、直線部11aの後部と直線部11bの後部とを斜めに連結する第4枠材14と、直線部12aの前部と直線部12bの前部とを斜めに連結する第4枠材14と、直線部12aの後部と直線部12bの後部とを斜めに連結する第4枠材14と、の合計4本の第4枠材14を有する。
【0024】
なお、骨組枠材は、例えば、中空管、又は、線状材により構成されている。それら中空管、又は線状材の断面の外形形状は、例えば円形であることが好ましい。骨組枠材は、例えば、金属により構成することができる。
【0025】
本実施形態の場合、左右一対の側枠部のうち、一方の側枠部は、第1枠材11及びその補強材としての第4枠材14により構成され、他方の側枠部は、第2枠材12及びその補強材としての第4枠材14により構成されている。
一対の側枠部の対向間隔(第3枠材13の長さと実質的に等しい)は、一個のマガジン80の横幅と対応する間隔に設定され、1個のセル1内には、1個のマガジン80を収容可能(搭載可能)となっている。
なお、一対の側枠部の対向間隔は、一個のマガジン80の横幅よりも若干広く設定され、セル1内へのマガジン80の挿入及びセル1からのマガジン80の取り出しをスムーズに行うことができるようになっている。ただし、セル1内には、2個以上のマガジン80を横並びに配置することはできない。
【0026】
図3に示すように、連結部材20は、例えば直方体形状の本体部21を有し、この本体部21の1つの面には、一対の連結凹部22が当該1つの面の一端から他端まで形成されている。
【0027】
これら連結凹部22の内空断面は、例えば、半円筒状であり、これら連結凹部22は互いに平行に延在している。これら連結凹部22の内径は、第1及び第2枠材11、12を構成する中空管又は線状材の直径と等しく設定されている。このため、これら連結凹部22には、第1及び第2枠材11、12の一部分(具体的には、第1枠材11の直線部11bの一部分と、第2枠材12の直線部12bの一部分)を嵌め込むことができる。
【0028】
連結部材20は、横方向に隣り合う2つのセル1の骨組枠材の一部分ずつ(上述のように、具体的には、第1枠材11の直線部11bの一部分と、第2枠材12の直線部12bの一部分)を一対の連結凹部22によりそれぞれ保持することによって、すなわち、これら2つのセル1の骨組枠材の一部分ずつが一対の連結凹部22にそれぞれ嵌め込まれることによって、これら2つのセル1を連結する。このように、連結部材20は、第1連結部材として用いられる。
【0029】
連結部材20は、セル1を連結した状態において、商品陳列棚100の台座を兼ねるものである。すなわち、連結部材20は、連結凹部22を上向きにした状態で、商品陳列棚100の下端部を構成するセル1の下に配置されて、上述のようにセルを連結し、且つ、商品陳列棚100を支持する。
【0030】
図4に示すように、連結部材30は、例えば直方体形状の本体部31を有している。この本体部31の1つの面には、一対の連結凹部32が、互いに平行に延在するように当該1つの面の一端から他端まで形成され、その反対側の面にも、一対の連結凹部32が互いに平行に延在するように当該反対側の面の一端から他端まで形成されている。これら連結凹部32の形状及び寸法は、連結凹部22と同様である。
【0031】
連結部材30は、横方向に隣り合う2つのセル1と、これら2つのセル1と上下方向に隣り合う2つのセル1と、の合計4つのセル1の骨組枠材の一部分ずつを4つの連結凹部32によりそれぞれ保持することによって、すなわち、これら4つのセルの1の骨組枠材の一部分ずつを4つの連結凹部32にそれぞれ嵌め込むことによって、これら4つのセル1を連結する。このように、連結部材30は、第3連結部材として用いられる。
【0032】
具体的には、連結部材30は、例えば、本体部31の1つの面に形成された一対の連結凹部32を上向きにし、その反対側の面に形成された一対の連結凹部32を下向きにした状態で、上記4つのセル1の境界に配置される。そして、これら連結凹部32により4つのセル1の直線部12b、11b、12a、11aの一部分ずつを保持することによって、4つのセル1を連結する。
【0033】
図5に示すように、連結部材40は、連結部材20と同様の形状に形成されている。すなわち、連結部材40は、例えば直方体形状の本体部41を有し、この本体部41の1つの面には、連結凹部22と同様の形状及び寸法の一対の連結凹部42が互いに平行に延在するように当該面の一端から他端まで形成されている。
【0034】
連結部材40は、横方向又は上下方向に隣り合う2つのセル1の骨組枠材の一部分ずつを一対の連結凹部42によりそれぞれ保持することによって、すなわち、これら2つのセル1の骨組枠材の一部分ずつを一対の連結凹部42にそれぞれ嵌め込むことによって、これら2つのセル1を連結する。このように、連結部材40は、第1連結部材、又は、第2連結部材として用いられる。
【0035】
具体的には、連結部材40は、商品陳列棚100の上端部を構成するセル1のうち、横方向に隣り合うセル1の上端部どうしの連結に用いられる。この場合、連結部材40の連結凹部42を下向きにした状態で、連結凹部42内に隣り合うセル1の直線部12aと直線部11aとが嵌め込まれることによって、これらセル1を連結部材40が連結する。
【0036】
また、連結部材40は、商品陳列棚100の左端部を構成するセル1のうち、上下方向に隣り合うセル1の左端部どうしの連結に用いられる。この場合、連結部材40は、例えば、その連結凹部42を左向きにした状態で、これらセル1の左端部どうしの境界に配置されて、連結凹部42内に直線部12bと直線部12aとを保持することによって、これらセル1を連結する。
【0037】
また、連結部材40は、商品陳列棚100の右端部を構成するセル1のうち、上下方向に隣り合うセル1の右端部どうしの連結に用いられる。この場合、連結部材40は、その連結凹部42を右向きにした状態で、これらセル1の右端部どうしの境界に配置されて、連結凹部42内に直線部11bと直線部11aとを保持することによって、これらセル1を連結する。
【0038】
なお、連結部材20は商品陳列棚100の台座を兼ねるのに対し、連結部材40は台座としては機能しない。このため、例えば、連結部材20の本体部21の厚みは、連結部材40の本体部41の厚みよりも大きく設定されている。
【0039】
図6に示すように、台座60は、例えば直方体形状の本体部61を有し、この本体部61の1つの面には、連結凹部22と同様の形状及び寸法の1つの凹部62が当該面の一端から他端まで形成されている。
【0040】
台座60は、商品陳列棚100の下端部の左右両端部の各々に、凹部62を上向きにして配置され、凹部62内に骨組枠材の一部分(例えば、第1枠材11の直線部11bの一部分、又は、第2枠材12の直線部12bの一部分)が嵌め込まれた状態で、商品陳列棚100を支持する。
【0041】
なお、連結部材20、30、40及び台座60は、例えば、樹脂により構成することができる。
【0042】
図7及び図8に示すように、任意数の複数のセル1を連結部材20、30、40を用いて横方向及び上下方向に連結することにより、商品陳列棚100を組み立てることができる。なお、図8においては、連結部材20、30、40の配置を分かりやすくするために、連結部材20、30、40の全体形状を透視させて見せている。
【0043】
図8に示すように、連結部材20、30、40は、それぞれ、商品陳列棚100の奥行き方向に複数(例えば、商品陳列棚100の前部と後部にそれぞれ1つずつ)配置することが好ましい。
また、図8には示していないが、台座60についても、商品陳列棚100の奥行き方向に複数(例えば、商品陳列棚100の前部と後部にそれぞれ1つずつ)配置することが好ましい。
【0044】
商品陳列棚100は、他に、図9に示すような側面化粧パネル70を有している。この側面化粧パネル70は、板状の本体部71を有している。
【0045】
この本体部71の一方の面には、例えば、商品のブランドイメージなどを表す装飾表示(例えば、図9に示すような「XYZタバコ」といった表示など)が印字された装飾表示部6が形成されている。
【0046】
本体部71の他方の面には、側面化粧パネル70をセル1の第1枠材11又は第2枠材12に取り付けるための取付部72が形成されている。この取付部72は、例えば、図7に示すように側方に向けて開口した凹部を有している。
そして、この凹部内に第1枠材11又は第2枠材12の一部分(例えば、直線部12a、12b、11a、11bの一部分)を保持することにより、側面化粧パネル70をセル1に取り付けることができるようになっている。なお、取付部72は、例えば、本体部71の上部、下部にそれぞれ2つずつ設けられている。そして、これら4つの取付部72により、側面化粧パネル70がセルの側部に取り付けられる。
【0047】
側面化粧パネル70は、例えば、商品陳列棚100の各段毎に、左右両側部にそれぞれ設けられる。また、例えば、側面化粧パネル70は、セル1の側面の寸法よりも若干大きい寸法に形成され、側面視においてセル1が側面化粧パネル70により覆い隠されるようになっている。
【0048】
ここで、上述のように、第1及び第2枠材11、12は、例えば、側面視において平行四辺形に近い形状に形成されている。そして、例えば、図10に示すように、複数のセル1を上下方向に積み重ねたときに、上側のセル1ほど後に位置するようになる(つまり商品陳列棚100が後傾する)ことが挙げられる。
【0049】
この場合、商品陳列棚100の安定性を高め、商品陳列棚100が後側へ転倒してしまうことを抑制するために、商品陳列棚100は、スタンド部材7と、このスタンド部材7をセル1の第1及び第2枠材11、12の後部に固定するための左右一対の固定部材8(図10には手前側の固定部材8のみが示される)と、を有していることが好ましい。
【0050】
このスタンド部材7は、例えば、金属からなる1本の線状材を屈曲形成したものである。すなわち、スタンド部材7は、例えば、固定部材8にそれぞれ差し込まれて固定部材8に固定される一対の差込部7b(図10には手前側の差込部7bのみが示される)と、これら一対の差込部7bの間において、これら一対の差込部7bと連続的に形成されたスタンド部7aと、を有している。
【0051】
スタンド部7aは、平面形状がU字型をなし、その両端部がそれぞれ差込部7bに接続されている。
一対の固定部材8は、例えば、第1及び第2枠材11、12の後側連結部11d、12dにそれぞれ外嵌されることにより、後側連結部11d、12dにそれぞれ固定されている。
また、差込部7bは、例えば、第1及び第2枠材11、12の後側連結部11d、12dに対してそれぞれ平行となる姿勢で、固定部材8に対して差し込み固定される。
スタンド部材7は、スタンド部7aと差込部7bとが側面視において所定の角度をなすように屈曲し、スタンド部7aの後端部が載置面Gに接するようになっている。
【0052】
このようなスタンド部材7によって、商品陳列棚100が後側へ転倒してしまうことが抑制されている。
【0053】
商品陳列棚100は、他に、図1に示されるような前面化粧パネル50を有している。
この前面化粧パネル50は、セル1に対して着脱自在となっている。また、商品陳列棚100の横幅の変更に合わせて、前面化粧パネル50の横幅も変更できるようになっている。
【0054】
前面化粧パネル50の前面には、例えば、商品のブランドイメージなどを表す装飾表示(例えば、図1に示すような「XYZタバコ」といった表示など)が印字された装飾表示部5が形成されている。
【0055】
具体的には、前面化粧パネル50は、例えば、第1部分51と、1つ以上の第2部分52と、により構成されている。第1部分51の横幅は、例えば、セル1の横幅の3倍に設定されている。また、第2部分52の横幅は、セル1の横幅と同じ幅に設定されている。
【0056】
例えば、図1に示すように、6つのセル1を横方向に連結して商品陳列棚100を組み立てたときには、第1部分51と3つの第2部分52とを横一列に並べて、商品陳列棚100の前面に取り付ける。
また、3つのセル1を横方向に連結して商品陳列棚100を組み立てたときには、例えば第1部分51のみを商品陳列棚100の前面に取り付ける。
また、4つのセル1を横方向に連結して商品陳列棚100を組み立てたときには、例えば第1部分51と1つの第2部分52とを横に並べて商品陳列棚100の前面に取り付ける。
また、5つのセル1を横方向に連結して商品陳列棚100を組み立てたときには、例えば第1部分51と2つの第2部分52とを横一列に並べて商品陳列棚100の前面に取り付ける。
【0057】
図11(a)に示すように、第1部分51は、板状の本体部53と、この本体部53の下部の裏面に設けられた左右一対の係止フック54(図11(a)には一方の係止フック54のみを示している)と、を有している。
同様に、図11(b)に示すように、第2部分52も、板状の本体部53と、この本体部53の下部の裏面に設けられた左右一対の係止フック54(図11(b)には一方の係止フック54のみを示している)と、を有している。
商品陳列棚100のセル1の前側の第3枠材13(例えば、前側の下側の第3枠材13)に対し、これら係止フック54を係止するとともに、本体部53の裏面をセル1の第1及び第2枠材11、12の前側連結部11c、12cに立て掛けることにより、第1部分51を商品陳列棚100の前面に設けることができる。
第2部分52についても、同様に、商品陳列棚100の前面に設けることができる。
【0058】
なお、例えば、前面化粧パネル50が取り付けられる段のセル1には、マガジン80を搭載しないことが挙げられる。
【0059】
図24は、セル1に搭載されるマガジン80の一例を示す側面図である。
マガジン80は、上方に向けて開口する半筐体状に形成され、その内部に商品としてのたばこ商品90を縦置きで前後に列をなすように複数個搭載可能となっている。マガジン80は、図示しない押し板を備えている。この押し板は、最後列のたばこ商品90の背面を手前側に付勢しており、最前列のたばこ商品90がマガジン80から取り出されると、残りのたばこ商品90が押し板によって手前側に移動(前送り)されるようになっている。
マガジン80の底部の左右両端部には、下方に向けて突出し、前後方向に延在するブレード81がそれぞれ形成されている。
なお、セル1の内部空間の高さ(下側の第3枠材13と上側の第3枠材13との上下間隔)は、マガジン80にたばこ商品90を搭載したときのマガジン80の本体(ブレード81を除く部分)の底面からたばこ商品90の上面までの高さよりも十分に大きく設定されている。これにより、たばこ商品90を搭載したマガジン80をセル1から容易に引き出すことができる。
【0060】
また、マガジン80のブレード81は、例えば、セル1の下部に設けられている4本の第3枠材13のうち、中央の2本の第3枠材13の間に入り込み、これら2本の第3枠材13によって前後方向に位置決めされるようになっている。これにより、マガジン80をセル1内において安定的に位置決めすることができる。なお、マガジン80をセル1から引き出す場合には、マガジン80の前部を持ち上げながらマガジン80を前側に引き出すことにより、ブレード81と第3枠材13との干渉を避けることができる。
【0061】
以上のような第1の実施形態によれば、任意数の複数のセル1を横方向に連結できるので、商品陳列棚100の横幅を変更でき、且つ、各セル1内の領域をそれぞれ独立的に利用できる。
【0062】
<第1の実施形態の変形例>
図12は連結部材40の変形例を示す断面図である。
【0063】
図12に示すように、連結部材40は、連結凹部42が形成された本体部41と、連結凹部42からの骨組枠材の一部分の脱落を規制する脱落規制部44と、を有する。
【0064】
脱落規制部44は、例えば、ヒンジ部40aを介して本体部41と連結され、本体部41に対して回動可能となっている。ヒンジ部40aは、連結部材40を構成する樹脂材料が他部に比べて薄くなっている部分である。
【0065】
脱落規制部44は、2つの連結凹部42をまとめて覆って連結凹部42からの骨組枠材の一部分ずつ(例えば、直線部11a、12a)の脱落を規制する状態(図12(a))と、2つの連結凹部42を開放して連結凹部42内に骨組枠材の一部分ずつを嵌め込んだり連結凹部42から骨組枠材の一部分ずつを外したりできる状態(図12(b))と、の2つの状態をとる。
【0066】
更に、連結部材40は、脱落規制部44と一体的に形成された係合片45と、本体部41と一体的に形成され係合片45と係合する係合爪48と、を有する。係合片45には、係合爪48と係合可能な係合孔46が形成されている。係合片45は、脱落規制部44と一体的に、本体部41に対して回動可能である。
【0067】
図12(a)に示すように、脱落規制部44により連結凹部42を覆った状態で、係合孔46と係合爪48とが係合し、脱落規制部44が本体部41に対してロックされるようになっている。
このように、連結部材40は、連結凹部42内に骨組枠材の一部分が嵌め込まれた状態で脱落規制部44を本体部41に対してロックするロック部(例えば、係合片45及び係合爪48)を有する。
なお、このロック状態は、係合片45の先端部を構成する操作片47を、係合爪48から係合孔46が外れる方向に操作することによって、容易に解除することができる。
係合孔46と係合爪48とが係合する際、並びに、係合孔46と係合爪48との係合の解除の際には、係合片45が弾性変形する。
【0068】
図13は連結部材30の変形例を示す断面図である。
【0069】
図13に示すように、連結部材30は、連結凹部32が形成された本体部31と、連結凹部32からの骨組枠材の一部分の脱落を規制する表裏一対の脱落規制部34と、を有する。一対の脱落規制部34は点対称に配置されている。
【0070】
各脱落規制部34は、例えば、それぞれヒンジ部30aを介して本体部31と連結され、本体部31に対して回動可能となっている。ヒンジ部30aは、連結部材30を構成する樹脂材料が他部に比べて薄くなっている部分である。
【0071】
表側の脱落規制部34は、表側の2つの連結凹部32をまとめて覆って連結凹部32からの骨組枠材の一部分ずつ(例えば、直線部12b、11b)の脱落を規制する状態(図13)と、連結凹部32を開放して連結凹部32内に骨組枠材の一部分ずつを嵌め込んだり連結凹部32から骨組枠材の一部分ずつを外したりできる状態(図示略)と、の2つの状態をとる。
【0072】
同様に、裏側の脱落規制部34は、裏側の2つの連結凹部32をまとめて覆って連結凹部32からの骨組枠材の一部分ずつ(例えば、直線部12a、11a)の脱落を規制する状態(図13)と、連結凹部32を開放して連結凹部32内に骨組枠材の一部分ずつを嵌め込んだり連結凹部32から骨組枠材の一部分ずつを外したりできる状態(図示略)と、の2つの状態をとる。
【0073】
更に、連結部材30は、各脱落規制部34とそれぞれ一体的に形成された係合片35と、本体部31とそれぞれ一体的に形成され係合片35と係合する係合爪38と、を有する。係合片35には、係合爪38と係合可能な係合孔36が形成されている。係合片35は、脱落規制部34と一体的に、本体部31に対して回動可能である。
【0074】
図13に示すように、脱落規制部34により連結凹部32を覆った状態で、係合孔36と係合爪38とが係合し、脱落規制部34が本体部31に対してロックされるようになっている。このように、連結部材30は、連結凹部32内に骨組枠材の一部分が嵌め込まれた状態で脱落規制部34を本体部31に対してロックするロック部(例えば、係合片35及び係合爪38)を有する。
このロック状態は、係合片35の先端部を構成する操作片37を、係合爪38から係合孔36が外れる方向に操作することによって、容易に解除することができる。
係合孔36と係合爪38とが係合する際、並びに、係合孔36と係合爪38との係合の解除の際には、係合片35が弾性変形する。
【0075】
このような変形例によれば、連結部材30、40は、連結凹部32、42からの骨組枠材の一部分の脱落を規制する脱落規制部34、44を有するので、連結部材30、40によって隣り合うセル1どうしを結合する結合力を向上させることができる。よって、商品陳列棚100の一体性が高まるので、商品陳列棚100を移動させるときに隣り合うセル1どうしが分離してしまう可能性を低減することができる。
また、連結部材30、40は、ロック部を有するので、連結部材30、40によって隣り合うセル1どうしを結合する結合力を一層向上させることができる。
【0076】
〔第2の実施形態〕
図14は第2の実施形態に係る商品陳列棚200の斜視図、図15は商品陳列棚200の正面図、図16は商品陳列棚200のセル210及び側面化粧パネル220を示す分解斜視図、図17は商品陳列棚200の中間棚部215を示す斜視図、図18は商品陳列棚200の中間棚部215とセル210の側枠部211との連結構造を示す正面図、図19は商品陳列棚200のセル210及び側面化粧パネル230の組み立て方を説明するための分解正面図、図20は隣り合うセル210どうしの連結構造を示す正面図、図21は商品陳列棚200の前面化粧パネル50(図14)の第1部分51、第2部分52を示す側面図及び裏面図、図22は前面化粧パネル50の取り付け構造を示す正面図、図23は商品陳列棚200の側面図である。
【0077】
本実施形態に係る商品陳列棚200は、互いに対向する一対の側枠部と、一対の側枠部を連結する連結部と、を有し、一対の側枠部の対向間隔がマガジン80の一個分と対応し、マガジン80を収容可能なセル210を、横方向に任意数連結可能に構成されている。なお、セル210とは、マガジン80の配置領域を横方向に区画する構造体を意味する。以下、詳細に説明する。
【0078】
図14及び図15に示すように、商品陳列棚200は、横方向に連結される複数のセル210と、商品陳列棚200の両側部に設けられる側面化粧パネル220、230と、商品陳列棚200の前面に設けられる前面化粧パネル50と、を有している。なお、図14においては、側面化粧パネル220の図示を省略している。
【0079】
図16に示すように、セル210は、左右一対の側枠部211、212と、一対の側枠部211、212の上端部を相互に連結する天枠部214と、天枠部214の下方に天枠部214と対向して配置され、一対の側枠部211、212の下端部を相互に連結し、マガジン80を支持可能な底枠部213と、を有している。
【0080】
側枠部211、212は、それぞれ平板状に形成されている。側枠部211、212は、それぞれ水平面に対して直交するように立設され、互いに平行となるように配置されている。
天枠部214及び底枠部213も平板状に形成され、それぞれ水平に配置されている。
例えば、天枠部214及び底枠部213は、それぞれ、平面視において前後方向に長尺な矩形状に形成されている。
側枠部211、212は、側面視において四角形状(例えば、平行四辺形)に形成されている。なお側枠部211、212の後部には、図16に示すようにU字状のなどの切欠形状部を設けても良く、このような切欠形状部を設けることにより、側枠部211、212の軽量化が可能となる。
側枠部211、212、天枠部214及び底枠部213は、例えば、それぞれ金属板により構成することができ、その場合、それぞれの縁の部分を折り曲げ加工(縁巻き)しておくことが強度面などにおいて好ましい。例えば、底枠部213及び天枠部214は、それぞれの4辺が下方に縁巻き加工され、側枠部211、212は、各々の外周部が互いの方に向けて縁巻き加工されている。
【0081】
図16に示すように、セル210は、中間棚部215により相互に上下方向に区画された複数のサブセル201を有している。各サブセル201内においては、中間棚部215上又は底枠部213上にそれぞれ1個ずつのマガジン80を搭載可能となっている。
すなわち、セル210は、天枠部214と底枠部213との間に、一対の側枠部211、212間に架設され、マガジン80を支持可能な中間棚部215を有している。図16の例では、セル210は、5段の中間棚部215を有している。
例えば、上下方向に隣り合う中間棚部215どうしの上下間隔、最下段の中間棚部215と底枠部213との上下間隔、並びに、最上段の中間棚部215と天枠部214との上下間隔は、互いに等しく設定されている。つまり、各サブセル201の上下寸法は互いに等しい。
【0082】
図17に示すように、中間棚部215は、板状に形成されている。中間棚部215は、例えば、金属板により構成することができる。中間棚部215は、例えば、平面視において前後方向に長尺な矩形状に形成されている。そして、中間棚部215の四辺は、それぞれ、下方に向けて折り曲げ加工されている。すなわち、中間棚部215は、平板状の本体部215aと、この本体部215aの周囲に設けられた折曲片215b、215c、215dを有している。
左右一対の折曲片215bのうち、一方の折曲片215bは、図18に示すように、セル210の側枠部211に形成された受けフック211aと係合し、該受けフック211aにより保持されている。同様に、図示は省略するが、他方の折曲片215bも、セル210の側枠部212に形成された受けフックと係合し、該受けフックにより保持される。ここで、各折曲片215bは、それぞれ下向きの係止爪として機能する。こうして、中間棚部215は、一対の側枠部211、212間に架設されている。
【0083】
中間棚部215の本体部215aの上面には、マガジン80のブレード81が入り込む左右一対のブレード溝215eが形成されている。このため、中間棚部215上にマガジン80を安定的に位置決めでき、且つ、このブレード溝215eに沿ってブレード81、ひいてはマガジン80全体を前後に摺動させることができるようになっている。
なお、底枠部213の上面にも、同様に、マガジン80のブレード81が入り込む左右一対のブレード溝213a(図16)が形成され、底枠部213上にマガジン80を安定的に位置決めでき、且つ、ブレード溝213aに沿ってブレード81、ひいてはマガジン80全体を前後に摺動させることができるようになっている。
なお、サブセル201の内部空間の高さ(隣り合う中間棚部215どうしの上下間隔、又は、底枠部213と最下段の中間棚部215との上下間隔、又は、最上段の中間棚部215と天枠部214との上下間隔)は、マガジン80にたばこ商品90を搭載したときのマガジン80の本体(ブレード81を除く部分)の底面からたばこ商品90の上面までの高さよりも十分に大きく設定されている。これにより、たばこ商品90を搭載したマガジン80をサブセル201から容易に引き出すことができる。
【0084】
図19に示すように、横並びに相互に連結される複数のセル210には、両端部にそれぞれ配置されるセル210a、210bと、これらセル210a、210bの間に配置されるセル210cと、が含まれる。
【0085】
このうちセル210bの側枠部212には、側面化粧パネル230に連結される横連結部として、係止孔219が複数箇所(例えば、側枠部212の4隅のそれぞれ)に形成されている。側面化粧パネル230は、平板状の本体部231を有し、この本体部231の一方の面には、下向きの係止爪232が複数箇所に形成されている。各係止孔219と各係止爪232とは対応する位置に配置され、各係止爪232を対応する係止孔219に係止することによって、側面化粧パネル230がセル210bの側枠部212に固定されるようになっている。
セル210bの側枠部211には、横隣のセル210(セル210c又はセル210a)に連結される横連結部として、係止孔217が複数箇所(例えば、側枠部211の4隅のそれぞれ)に形成されている。
【0086】
セル210cの側枠部212には、横隣のセル210(図19の例ではセル210b)に連結される横連結部として、係止孔217と係合する下向きの係止爪216が、各係止孔217と対応する位置(例えば、側枠部212の4隅のそれぞれ)に形成されている。
セル210cの側枠部211には、横隣のセル210(図19の例ではセル210a)に連結される横連結部として、係止爪216と係合する係止孔217が、複数箇所(例えば、側枠部211の4隅のそれぞれ)に形成されている。
セル210cは、その係止爪216の各々を、横隣のセル210(セル210b又はセル210c)の対応する係止孔217に係止することによって(図20)、横隣のセル210と連結できるようになっている。
また、セル210cは、その係止孔217の各々を、横隣のセル210(セル210a又はセル210c)の対応する係止爪216と係合させることによって、横隣のセル210と連結できるようになっている。
【0087】
セル210aの側枠部212には、横隣のセル210(図19の例ではセル210c)に連結される横連結部として、係止孔217と係合する下向きの係止爪216が、各係止孔217と対応する位置(例えば、側枠部212の4隅のそれぞれ)に形成されている。これら係止爪216を、横隣のセル210の対応する係止孔217に係止することによって、セル210aを横隣のセル210と連結できるようになっている。
セル210aの側枠部211には、側面化粧パネル220(図16)に連結される横連結部として、係止孔218が複数箇所(例えば、側枠部211の4隅のそれぞれ)に形成されている。側面化粧パネル220は、側面化粧パネル230と同様に構成されている。すなわち、図16に示すように、側面化粧パネル220は、平板状の本体部221を有し、この本体部221の一方の面には、複数の下向きの係止爪222がそれぞれ係止孔218と対応する位置に形成されている。各係止爪222を対応する係止孔218に係止することによって、側面化粧パネル220がセル210aの側枠部211に固定されるようになっている。
【0088】
このような横連結部を用いて任意数のセル210を横方向に連結することにより、商品陳列棚200の横幅を所望の横幅に調節することができる。
【0089】
なお、図14に示すように、側面化粧パネル230の側面形状は、例えば、平行四辺形となっていることが挙げられ、同様に、側面化粧パネル220も、平行四辺形となっていることが挙げられる。そして、側面化粧パネル220は、商品陳列棚200の一方の側部を覆い、側面化粧パネル230は、商品陳列棚200の他方の側部を覆っている。
本実施形態の場合も、側面化粧パネル220、230には、上記の第1の実施形態と同様の装飾表示部6を形成しても良い(図14には、側面化粧パネル230についてのみ装飾表示部6を示している)。
【0090】
図14及び図15に示されるように、前面化粧パネル50は、例えば、第1部分51と、1つ以上の(図14及び図15の例では3つの)第2部分52と、からなる。なお、図14においては、前面化粧パネル50をセル210の前方に離間させた状態を示しているが、前面化粧パネル50は、図15に示されるようにセル210の前面に取り付けられるものである。
【0091】
前面化粧パネル50は、セル210に対して着脱自在であり、また、商品陳列棚200の横幅の変更に合わせて、前面化粧パネル50の横幅も変更できるようになっている。
前面化粧パネル50の前面には、例えば、商品のブランドイメージなどを表す装飾表示(例えば、図14に示すような「XYZタバコ」といった表示など)が印字された装飾表示部5が形成されている。
【0092】
前面化粧パネル50の第1部分51の横幅は、例えば、セル210の横幅の3倍に設定されている。また、第2部分52の横幅は、セル210の横幅と同じ幅に設定されている。
例えば、図14及び図15に示すように、6つのセル210を横方向に連結して商品陳列棚200を組み立てたときには、第1部分51と3つの第2部分52とを横一列に並べて、商品陳列棚200の前面に取り付ける。
また、3つのセル210を横方向に連結して商品陳列棚200を組み立てたときには、例えば第1部分51のみを商品陳列棚200の前面に取り付ける。
また、4つのセル210を横方向に連結して商品陳列棚200を組み立てたときには、例えば第1部分51と1つの第2部分52とを横に並べて商品陳列棚200の前面に取り付ける。
また、5つのセル210を横方向に連結して商品陳列棚200を組み立てたときには、例えば第1部分51と2つの第2部分52とを横一列に並べて商品陳列棚200の前面に取り付ける。
【0093】
図21(a)及び(b)に示すように、第1部分51は、板状の本体部53と、この本体部53の裏面の4隅にそれぞれ設けられた係止フック56と、を有している。
同様に、図21(a)及び(c)に示すように、第2部分52も、板状の本体部53と、この本体部53の裏面の4隅にそれぞれ設けられた係止フック56と、を有している。
【0094】
一方、図22に示されるように、セル210の前面(例えば、側枠部211、212の前面)には、係止フック56が係止される係止孔251が形成されている。
第1部分51の各係止フック56をそれぞれ対応する位置の係止孔251に係止することによって、第1部分51をセル210(例えば、3つのセル210)の前面に設けることができる。
同様に、第2部分52の各係止フック56をそれぞれ対応する位置の係止孔251に係止することによって、第2部分52をセル210の前面に設けることができる。
【0095】
なお、例えば、前面化粧パネル50が取り付けられる段のサブセル201には、マガジン80を搭載しないことが挙げられる。
【0096】
上述のように、側面化粧パネル220、230、側枠部211、212は、平行四辺形(あるいはそれに近い形状)に形成されている。そして、図14に示すように、各セル210、ひいては商品陳列棚200は、後傾していることが挙げられる。
この場合、商品陳列棚200の安定性を高め、商品陳列棚200が後側へ転倒してしまうことを抑制するために、図23に示すように、各セル210の底枠部213は、側面化粧パネル220、230の下端の後端よりも後方に延出していることが好ましい。具体的には、底枠部213の後端は、側面化粧パネル220、230の上端の後端の直下の位置付近まで延在していることが好ましい。
【0097】
以上のような第2の実施形態によれば、任意数の複数のセル210を横方向に連結できるので、商品陳列棚200の横幅を変更でき、且つ、各セル210内の領域をそれぞれ独立的に利用できる。
【符号の説明】
【0098】
1 セル
5 装飾表示部
6 装飾表示部
7 スタンド部材
7a スタンド部
7b 差込部
8 固定部材
11 第1枠材
11a 直線部
11b 直線部
11c 前側連結部
11d 後側連結部
12 第2枠材
12a 直線部
12b 直線部
12c 前側連結部
12d 後側連結部
13 第3枠材
14 第4枠材
20 連結部材
21 本体部
22 連結凹部
30 連結部材
30a ヒンジ部
31 本体部
32 連結凹部
34 脱落規制部
35 係合片
36 係合孔
37 操作片
38 係合爪
40 連結部材
40a ヒンジ部
41 本体部
42 連結凹部
44 脱落規制部
45 係合片
46 係合孔
47 操作片
48 係合爪
50 前面化粧パネル
51 第1部分
52 第2部分
53 本体部
54 係止フック
56 係止フック
60 台座
61 本体部
62 凹部
70 側面化粧パネル
71 本体部
72 取付部
80 マガジン
81 ブレード
90 たばこ商品(商品)
100 商品陳列棚
200 商品陳列棚
201 サブセル
210 セル
210a セル
210b セル
210c セル
211 側枠部
211a 受けフック
212 側枠部
213 底枠部
213a ブレード溝
214 天枠部
215 中間棚部
215a 本体部
215b 折曲片
215c 折曲片
215d 折曲片
215e ブレード溝
216 係止爪
217 係止孔
218 係止孔
219 係止孔
220 側面化粧パネル
221 本体部
222 係止爪
230 側面化粧パネル
231 本体部
232 係止爪
251 係止孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する一対の側枠部と、前記一対の側枠部を連結する連結部と、を有し、前記一対の側枠部の対向間隔がマガジン一個分と対応し、前記マガジンを収容可能なセルを、少なくとも横方向に任意数連結可能に構成されていることを特徴とする商品陳列棚。
【請求項2】
隣り合う前記セルを連結する連結部材を有することを特徴とする請求項1に記載の商品陳列棚。
【請求項3】
前記セルは、当該セルの外形形状を画定する複数の骨組枠材を組み合わせることにより構成され、
前記連結部材は、隣り合う前記セルの前記骨組枠材の一部分ずつを保持する複数の保持部を有し、前記複数の保持部によりこれらセルの前記骨組枠材の一部分ずつを保持することによって、これらセルを連結することを特徴とする請求項2に記載の商品陳列棚。
【請求項4】
前記連結部材には、横方向に隣り合う前記セルの前記骨組枠材の一部分ずつを前記複数の保持部により保持し、これらセルを連結する第1連結部材が含まれることを特徴とする請求項3に記載の商品陳列棚。
【請求項5】
前記連結部材には、上下方向に隣り合う前記セルの前記骨組枠材の一部分ずつを前記複数の保持部により保持し、これらセルを連結する第2連結部材が含まれることを特徴とする請求項3又は4に記載の商品陳列棚。
【請求項6】
前記連結部材には、横方向に隣り合う2つの前記セルと、これら2つの前記セルと上下方向に隣り合う2つの前記セルと、の合計4つの前記セルの前記骨組枠材の一部分ずつを前記複数の保持部により保持し、これら4つのセルを連結する第3連結部材が含まれることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の商品陳列棚。
【請求項7】
前記保持部は、前記骨組枠材の一部分が嵌め込まれる連結凹部であることを特徴とする請求項3乃至6の何れか一項に記載の商品陳列棚。
【請求項8】
前記連結部材は、
前記連結凹部が形成された本体部と、
前記連結凹部からの前記骨組枠材の一部分の脱落を規制する脱落規制部と、
を有することを特徴とする請求項7に記載の商品陳列棚。
【請求項9】
前記連結部材は、前記連結凹部内に前記骨組枠材の一部分が嵌め込まれた状態で前記脱落規制部を前記本体部に対してロックするロック部を有することを特徴とする請求項8に記載の商品陳列棚。
【請求項10】
前記骨組枠材には、
前記セルの一方の前記側枠部の最外周枠を構成する第1枠材と、
前記セルの他方の前記側枠部の最外周枠を構成する第2枠材と、
横方向に延在して前記第1枠材と第2枠材とを連結し、前記連結部を構成する複数本の第3枠材と、
が含まれることを特徴とする請求項3乃至9の何れか一項に記載の商品陳列棚。
【請求項11】
一部の前記第3枠材は前記セルの上端部において横方向に延在し、
他の一部の前記第3枠材は前記セルの下端部において横方向に延在していることを特徴とする請求項10に記載の商品陳列棚。
【請求項12】
前記第1枠材又は前記第2枠材に取付可能な側板を更に有することを特徴とする請求項10又は11に記載の商品陳列棚。
【請求項13】
前記連結部は、
前記一対の側枠部の上端部を連結する天枠部と、
前記天枠部の下方に前記天枠部と対向して配置され、前記一対の側枠部の下端部を連結し、前記マガジンを支持可能な底枠部と、
を含み、
前記側枠部は、横隣の前記セルの前記側枠部に連結される横連結部を有していることを特徴とする請求項1に記載の商品陳列棚。
【請求項14】
前記横連結部は、横隣の前記セルの前記側枠部に係止される係止部であることを特徴とする請求項13に記載の商品陳列棚。
【請求項15】
前記係止部は、下向きの係止爪を有していることを特徴とする請求項14に記載の商品陳列棚。
【請求項16】
前記側枠部、前記天枠部及び前記底枠部は、それぞれ板状であることを特徴とする請求項13乃至15の何れか一項に記載の商品陳列棚。
【請求項17】
前記天枠部と前記底枠部との間には、前記一対の側枠部間に架設され、それぞれ前記マガジンを支持可能な中間棚部が設けられていることを特徴とする請求項13乃至16の何れか一項に記載の商品陳列棚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−232016(P2012−232016A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103600(P2011−103600)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)