説明

回転軸の組付け構造及び組付け方法

【課題】回転軸の組付け性やメンテナンス性に優れるとともに、回転軸の磨耗の発生がなく、軸受に無理な負荷がかからない回転軸の組み付け。
【解決手段】適宜の装置のハウジング3内に配置された回転軸5を第1軸受11と第2軸受12を介して上記ハウジング3に回転自在に組み付けた回転軸5の組付け構造において、第1軸受11の内輪11aと外輪11bとを、それぞれ上記回転軸5の一側とハウジング3の一部の開口部6aに圧入固定し、ハウジング3の他の一部に形成された開口部7に上記回転軸5を貫通するとともに、第2軸受12を上記開口部7の内側に配置し、第2軸受12の内輪12aと外輪12bとを、それぞれ上記回転軸5及び上記開口部7の内外両側に設けた押え部材20、23の間に挟みこんで固定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転軸を適宜の装置のハウジングに固定する組付け構造及びその組付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポンプやモータ等各種の機械装置における回転軸の多くは、ボールベアリングやローラベアリング等の転がり軸受を介してなされており、転がり軸受による回転軸の支持は、その内輪が回転軸に圧入嵌合もしくはナット締め等で固定され、また外輪がハウジング側に圧入嵌合され、これにより回転軸が転がり軸受を介して前記ハウジングに対して相対回転するように支持される。
【0003】
機械装置における回転軸の上述の転がり軸受を介した支持は、精度良く緩みのない状態でなされるのが好ましいが、融通のきかない固定であると、その組付けは困難なものとなり、とりわけ、回転軸の両側に軸受を配置する構造のものにおいてはその組付けが面倒になる。例えば、軸受の内外輪を完全な固定状態にしようとすると、一方の軸受はハウジングの円形開口部と回転軸に圧入することは比較的容易であるが、他方の軸受をハウジングはカバーに圧入固定しようとすると、非常に大掛かりな装置が必要となり、現実的ではない。
【0004】
そこで、軸受の組付けを容易にするため、一方の軸受は圧入により強固に固定するが、他方の軸受の組付け部には、軸受の外輪の嵌合部をルーズにして(弛めにして)組付けることが行われている。
【0005】
ところが、他方の軸受を緩めにしたままでは、この軸受に無理な負荷がかかることになり、回転軸の正常な回転が確保できないために耐久性が悪化したり、軸受の取り付けが弛めであるため、滑り(クリープ)現象が生じる可能性が大きい。
【0006】
そこで、軸受を強固に固定するため接着剤で固定したり、滑り(クリープ)防止に対処するため軸受外輪の溝にOリングを置いた軸受(AC軸受)を使用することが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、クリープの発生による磨耗防止を前提として軸受と該軸受の嵌合部等に硬質セラミックス膜を設けるものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−299785号公報
【特許文献2】特開2005−273852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、接着剤の使用は、修理や点検時における軸受の取り外しを困難として分解を困難にするのでメンテナンス上好ましくなく、またAC軸受の使用も磨耗や変形に対して完全なものとは言えない。
【0009】
本発明は、上記問題点を解消し、回転軸の組付け性やメンテナンス性に優れるとともに、ハウジングや回転軸における磨耗の発生がなく、かつ軸受に無理な負荷が作用することがなく円滑な回転を確保することができる回転軸の組付け構造及び組付け方法を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、適宜の装置のハウジング内に配置された回転軸を第1軸受と第2軸受を介して上記ハウジングに回転自在に組み付けた回転軸の組付け構造において、第1軸受の内輪と外輪とを、それぞれ上記回転軸の一側とハウジングの一部の開口部に圧入固定し、ハウジングの他の一部に形成された開口部に上記回転軸を貫通するとともに、第2軸受を上記開口部の内側に配置し、第2軸受の内輪と外輪とを、それぞれ上記回転軸及び上記開口部の内外両側に設けた押え部材の間に挟みこんで固定したことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、適宜の装置のハウジング内に配置された回転軸を第1軸受と第2軸受を介して上記ハウジングに回転自在に組み付ける回転軸の組付け方法において、第1軸受の内輪と外輪とを、それぞれ上記回転軸の一側とハウジングの一部の開口部に圧入固定し、上記回転軸の他側に第2軸受の内輪をルーズに嵌合し、該第2軸受の内側に内輪押えと外輪押えとを配置した状態で、上記回転軸の第2軸受の外輪を、ハウジングの他の一部に形成された開口部にルーズに嵌合させ、上記内側の内輪押えの外側に外側の内輪押えを配置して回転軸に螺合した固定ボルトを締め付けることにより上記内外の内輪押えの間に上記内輪を挟みこんで固定し、上記ハウジングの他の一部には上記開口部の周縁部の外側から一定の間隔で第1ボルトを挿通し、該第1ボルトを上記ハウジングを貫通させて上記内側の外輪押えに螺合して締め込むことにより上記内側の外輪押えを外側に引き寄せるとともに、隣り合う第1ボルトの間から上記ハウジングに形成したネジ穴にねじ込んだ第2ボルトにより外側の外輪押えを内側に締め込み、上記第1ボルトと第2ボルトの締め込みにより上記内外の外輪押えの間に上記外輪を挟みこんで固定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、第1軸受の内輪と外輪とは、それぞれ上記回転軸の一側とハウジングの一部の開口部に圧入固定されている。また、第2軸受の内輪と外輪とは、それぞれ上記回転軸及び上記開口部の内外両側に設けた押え部材の間に挟みこんで固定されている。したがって、回転軸に第2軸受の内輪をルーズに嵌合し、該第2軸受の内側に内輪押えと外輪押えとを配置した状態で、上記回転軸の第2軸受の外輪を、ハウジングの他の一部に形成された開口部にルーズに嵌合することができるから、回転軸の組付けを容易にすることができる。また、内外の押え部材はボルトの締め込みによって回転軸の軸方向に移動調整することができるので、内輪及び外輪を正確な位置に固定することができる。したがって、ハウジングや回転軸における磨耗の発生がなく、かつ回転軸の第2軸受にスラスト方向に無理な負荷が作用することがなく、常に円滑な回転を確保することができる。また、ボルトを取り外すことにより、容易にメンテナンスを行うことができる。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、第2軸受は回転軸と開口部に対してルーズに嵌合して組付けるので、組み付け作業を容易に行うことができる。しかも、内外の押え部材はボルトの締め込みによって回転軸の軸方向に移動調整することができるので、内輪及び外輪を正確な位置に固定することができる。また、ボルトを取り外すことにより、容易にメンテナンスを行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を、図1ないし図6を参照して説明する。
【0015】
図1、2等には、本発明に係る回転軸の組付け構造が適用された空気圧縮機1、2が図示されている。空気圧縮機1、2は往復動型であり、2つの圧縮機1、2を結合具備した有底筒状のハウジング3と、ハウジング3の図示左方端の円形開口を閉鎖するハウジングカバー4と、ハウジング3に連設された駆動用電動モータM等とから構成されている。
【0016】
モータMには回転軸5が設けられ、回転軸5はハウジング3の前後にわたって設けられ、またモータMの外部へ抜けて突出しており、突出された軸端には冷却ファンFが取付けられている。
【0017】
回転軸5はモータMとハウジング3との仕切壁6とハウジングカバー4の中心に設けられた円形開口部7に設けられた第1軸受11と第2軸受12に回転自在に支持されている。なお、第1軸受11と第2軸受12としては通常、ボールベアリングが使用されるが、適宜ローラベアリング等も使用される。
【0018】
電動モータMはステータ8の内側に配されたロータ9の回転を介して回転軸5を回転させ、この回転力を回転軸5に固定されたコンロッド10を介して圧縮機1、2のピストンの往復運動に変換させてシリンダ内の空気を圧縮するように構成され、一方の圧縮機1は大気を圧縮して圧縮空気を吐出して他方の圧縮機2に送り、該圧縮機2ではこの圧縮空気をさらに圧縮して図示しない空気タンクに送るように構成されている。なお、15はバランサである。
【0019】
空気圧縮機は概ね上述の構造を備えるものである。
【0020】
ところで、回転軸5は、上記ハウジング3の仕切壁6の円形開口部6a内で一方の第1軸受11により、またハウジングカバー4の円形開口部7内で他方の第2軸受12によりそれぞれ回転支持されている。
【0021】
図2等に図示されるように、回転軸5の一側の第1軸受11の内輪11aは仕切壁6の円形開口部6a内において回転軸5が圧入固定されている。外輪11bは仕切壁6の円形開口部6aにすきま嵌めし、組立時にハウジングを熱して組み付けている。
【0022】
これに対し、回転軸5の他側の軸端は他方の第2軸受12を介してハウジングカバー4の円形開口部7内に嵌合されている。第2軸受12は回転軸5と円形開口部7に対してルーズに嵌合されているが、その内輪12aと外輪12bはそれぞれ内側(室内側)と外側(室外側)とから強固に固定されている。
【0023】
すなわち、図1に示すように、ハウジングカバー4には複数の対をなす孔が形成されている。円形開口部7の中心Oを通る垂直線P上で該円形開口部7を挟んで対向する位置の2つのネジ挿通孔16と、垂直線に対してそれぞれ45度の傾斜角を持って延長する2本の線上Q、Rには、それぞれ2つのネジ穴17(図等参照)と2つの貫通孔18(図1、4、6等参照)が形成されている。
【0024】
ネジ孔17は後述の蓋板13の取付けに供される孔であり、また、ネジ孔17と貫通孔18はそれぞれ第2軸受12の組付けのためのボルト孔として供されるものであり、これらの孔を利用して挿入されるボルトにより組み付け固定されるように構成されている。
【0025】
つまり、上記第2軸受12の内輪12aは回転軸5の軸方向に沿って移動可能な内外の部材によって挟みこまれて固定されている。回転軸5にはコンロッド10やバランサ15とともにスペーサ20が取り付けられている。なお、回転軸5にはスペーサ20が回転軸5の中央側に移動しないようにする係合突部21が形成されている。また、回転軸5の軸端にはねじ穴22が形成され、該ネジ穴22には座金23とともに固定ボルト24が締め込み固定されている。スペーサ20と座金23は押え部材としてそれぞれ内輪12aの内側と外側の側面に当接されている。そして、内輪12aはスペーサ20によって内側への移動が規制され、固定ボルト24を締め込むことにより座金23によって内側に押し込まれる。これにより、内輪12aはスペーサ20と座金23との間に挟みこみ固定されている。スペーサ20の幅寸法を変えることで内輪12aの位置を回転軸5に沿って移動調整可能となっている。
【0026】
なお、係合突部21で内輪12aを規制するように配設させ、スペーサ20を用いない構成でもよい。
【0027】
これに対し、上記第2軸受12の外輪12bは、図4に示されるように、座金状押え25と板状押え26とから構成される内外の押え部材により挟持固定されている。
【0028】
すなわち、回転軸5には板状押え26が支持され、この板状押え26は外輪12bの内側に配置されている。そして、第1ボルト27を貫通孔18から挿通して板状押え26に形成したネジ穴に螺合させ、締め込んで板状押え26を回転軸5の軸方向に沿って外側に引き寄せ移動させる。次に、図3に示されるように、第2ボルト28をハウジングカバー4のネジ穴17に締め込むことにより押え座金29を押え部材として上記回転軸5の軸方向に沿って内側に移動させ、ハウジングカバー4の表面に押圧する。そして、第1ボルト27と第2ボルト28を締め込むことにより、外輪12bは板状押え26と座金状押え25及び押え座金29とハウジングカバー4により内外から押圧されて所定の位置に挟持固定されている。外輪の位置は内輪の位置に合わせればよい。
【0029】
上述のように、第2軸受12の内輪12aと外輪12bはそれぞれスペーサ20と座金23及び板状押え26と座金状押え25、押え座金29とハウジングカバー4により内側と外側とから強固に挟持固定されている。スペーサ20と座金23及び板状押え26と座金状押え25は、ともに回転軸5の軸方向に移動可能であるから、内輪12a及び外輪12bを正確に固定することができる。したがって、ハウジング3や回転軸5における磨耗の発生がなく、かつ回転軸5の第1軸受11及び第2軸受12にスラスト方向及びラジアル方向に無理な負荷が作用することがなく、常に円滑な回転を確保することができる。また、ボルトを取り外すことにより、容易にメンテナンスを行うことができる。
【0030】
なお、上記組付け構造において、回転軸5の他方の、つまりハウジングカバー4側の組付け構造は図5に示される形態によってもよい。
【0031】
すなわち、上記第2軸受12の内輪12aは、上述の形態と同じく、固定ボルト24の締め込みによりスペーサ20と座金23との間に挟みこみ固定されている。
【0032】
これに対し、第2軸受12の外輪12bは予めハウジングカバー4の円形開口部7に圧入固定されている。
【0033】
次に、図1〜図4の実施形態について、回転軸5の組付け方法について説明する。
【0034】
まず、回転軸5の一側の第1軸受11の内輪11aを回転軸5に圧入固定するとともに、外輪11bを仕切壁6の円形開口部6a内に圧入固定する。
【0035】
次に、回転軸5にコンロッド10やバランサ15を装着するとともに、その外側に(回転軸5の端部側に)スペーサ20と板状押え26とを配置するとともに、第2軸受12をルーズに嵌合しておく。そして、ハウジングカバー4をハウジング3の所定位置に係合させ、ハウジングカバー4の中央の円形開口部7に回転軸5を挿通させ、そのときに上記第2軸受12をハウジングカバー4の円形開口部7にルーズに嵌合させる。次に、回転軸5の外側から座金23とともに固定ボルト24を締め込む。これにより、座金23は内側に移動して内輪を押圧するのに対し、スペーサ20は回転軸5の係合突部21により内側への移動が規制されているので、内輪12aはスペーサ20と座金23との間の所定位置に強固に挟みこみ固定される。
【0036】
次に、図4に示されるように、第1ボルト27を貫通孔18から挿通して板状押え26に形成したネジ穴17に螺合させ、締め込んで板状押え26を回転軸5の軸方向に沿って外側に引き寄せ移動させる。さらに、図3に示されるように、第2ボルト28をハウジングカバー4のネジ穴17に締め込むことにより座金状押え25を上記回転軸5の軸方向に沿って内側に移動させる。そして、スペーサ20と座金23とによって位置決めされている内輪12aの位置に合わせて第1ボルト27と第2ボルト28を締め込むことにより、外輪12bを板状押え26と座金状押え25とにより内外から押圧して挟持固定する。
【0037】
最後にハウジングカバー4と蓋板13とをボルト30でハウジング3に固定し、蓋板13をボルト31によりハウジングカバー4に固定すればよい。
【0038】
上記構成によれば、回転軸5の他側の軸端1bには第2軸受12が取り付けられているが、第2軸受12は回転軸5と円形開口部7に対してルーズに組付けられているので、組み付け作業を容易に行うことができる。しかも、第2軸受12の内輪12aはスペーサ20と座金23とにおより、また外輪12bは板状押え26と座金状押え25及び押え座金29とハウジングカバー4とにより内側と外側とから強固に挟持固定されている。したがって、ハウジング3や回転軸5における磨耗の発生がなく、かつ回転軸5の第1軸受11及び第2軸受12にスラスト方向及びラジアル方向に無理な負荷が作用することがなく、常に円滑な回転を確保することができる。また、ボルトを取り外すことにより、容易にメンテナンスを行うことができる。
【0039】
次に、図5の実施形態の構造における回転軸5の組付け方法において、回転軸5の一側の第1軸受11の組付けは上述と同じである。回転軸5の他側の第2軸受12をハウジングカバー4に組付ける場合、ハウジングカバー4の凹部33には予め第2軸受12の外輪12bをボルト34と板状押え26とによって固定しておく。そして、ハウジングカバー4をハウジング3に組付けする際にハウジングカバー4に固定された第2軸受12の内輪12aに回転軸5をルーズに嵌合させ、スペーサ20によって内輪12aの位置を決めてから中央部の固定ボルト24を締め込んで内輪12aをスペーサ20と座金23との間の所定位置に強固に挟みこみ固定し、ハウジングカバー4をボルト30でハウジング3に固定することでスラスト方向及びラジアル方向の荷重を受けることができる。スペーサ20を用いないで、係合突部21を設けて内輪12aを規制するように配設させて固定してもよい。
【0040】
なお、第2軸受12を予めハウジングカバー4の円形開口部7に圧入固定した場合は、この状態でハウジングカバー4をハウジング3に固定するときに、内輪12aを回転軸5にルーズに嵌合し、固定ボルト24によりスペーサ20と座金23との間に挟みこみ固定すればよいので、作業を迅速に行うことができる。
【0041】
なお、上述の実施形態は別体のハウジング3とハウジングカバー4とから構成される構造において回転軸を組み付けるものであるが、一体構成のハウジングに回転軸を組み付けるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の空気圧縮機の外観を示す正面図である。
【図2】本発明の図1におけるP―P断面を示す図である。
【図3】本発明の図1におけるQ−Q断面を示す図である。
【図4】本発明の図1におけるR−R断面を示す図である。
【図5】別の実施形態を示す図4に相当する断面図である。
【符号の説明】
【0043】
3 ハウジング
4 ハウジングカバー
5 回転軸
7 円形開口部
11 第1軸受
12 第2軸受
12a 内輪
12b 外輪
20 スペーサ
23 座金
25 座金状押え
26 板状押え
29 押え座金

【特許請求の範囲】
【請求項1】
適宜の装置のハウジング内に配置された回転軸を第1軸受と第2軸受を介して上記ハウジングに回転自在に組み付けた回転軸の組付け構造において、
第1軸受の内輪と外輪とを、それぞれ上記回転軸の一側とハウジングの一部の開口部に圧入固定し、
ハウジングの他の一部に形成された開口部に上記回転軸を貫通するとともに、第2軸受を上記開口部の内側に配置し、
第2軸受の内輪と外輪とを、それぞれ上記回転軸及び上記開口部の内外両側に設けた押え部材の間に挟みこんで固定したことを特徴とする回転軸の組付け構造。
【請求項2】
適宜の装置のハウジング内に配置された回転軸を第1軸受と第2軸受を介して上記ハウジングに回転自在に組み付ける回転軸の組付け方法において、
第1軸受の内輪と外輪とを、それぞれ上記回転軸の一側とハウジングの一部の開口部に圧入固定し、
上記回転軸の他側に第2軸受の内輪をルーズに嵌合し、該第2軸受の内側に内輪押えと外輪押えとを配置した状態で、上記回転軸の第2軸受の外輪を、ハウジングの他の一部に形成された開口部にルーズに嵌合させ、
上記内側の内輪押えの外側に外側の内輪押えを配置して回転軸に螺合した固定ボルトを締め付けることにより上記内外の内輪押えの間に上記内輪を挟みこんで固定し、
上記ハウジングの他の一部には上記開口部の周縁部の外側から一定の間隔で第1ボルトを挿通し、該第1ボルトを上記ハウジングを貫通させて上記内側の外輪押えに螺合して締め込むことにより上記内側の外輪押えを外側に引き寄せるとともに、隣り合う第1ボルトの間から上記ハウジングに形成したネジ穴にねじ込んだ第2ボルトにより外側の外輪押えを内側に締め込み、上記第1ボルトと第2ボルトの締め込みにより上記内外の外輪押えの間に上記外輪を挟みこんで固定したことを特徴とする回転軸の組付け方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−141059(P2012−141059A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−34563(P2012−34563)
【出願日】平成24年2月20日(2012.2.20)
【分割の表示】特願2007−211641(P2007−211641)の分割
【原出願日】平成19年8月15日(2007.8.15)
【出願人】(000006301)マックス株式会社 (1,275)
【Fターム(参考)】