土木構築物用ブロック及び土木構築物用ブロック部品
【課題】 一層、周囲の自然景観に調和させることができる土木構築物用ブロックを提供する。
【解決手段】 コンクリートベース10に複数の自然石11がそれぞれ部分的に埋設されて、その各自然石11がコンクリートベース表面10aから突出されている。そのコンクリートベース表面10aには礫層12が設けられて、微少な凹凸面が形成されており、そのような礫層12は、当該土木構築物用ブロック9を、複数の自然石11と協働して周囲の自然景観に対して調和させると共に、動植物にとって好ましい生息空間を提供することになる。
【解決手段】 コンクリートベース10に複数の自然石11がそれぞれ部分的に埋設されて、その各自然石11がコンクリートベース表面10aから突出されている。そのコンクリートベース表面10aには礫層12が設けられて、微少な凹凸面が形成されており、そのような礫層12は、当該土木構築物用ブロック9を、複数の自然石11と協働して周囲の自然景観に対して調和させると共に、動植物にとって好ましい生息空間を提供することになる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木構築物用ブロック及び土木構築物用ブロック部品に関する。
【背景技術】
【0002】
土木構築物用ブロックには、特許文献1に示すように、コンクリートベースに複数の自然石を部分的に突出させつつ埋設したものがある。このような土木構築物用ブロックを法面等の施工面に敷設してその施工面を覆うようにすれば、護岸等の土木構築物を簡単に構築できると共に、その土木構築物を周囲の自然景観に調和させることができることになる。
【特許文献1】特開平5−96517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記土木構築物用ブロックにおいては、複数の自然石により周囲の自然景観に調和させることができるものの、コンクリートベース表面は、相変わらず、コンクリートがむき出しの状態にあり、周囲の自然景観に調和させることにも、自ずと限界がある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その第1の技術的課題は、一層、周囲の自然景観に調和させることができる土木構築物用ブロックを提供することにある。
第2の技術的課題は、上記土木構築物用ブロックに用いられる土木構築物用ブロック部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項1に係る発明)にあっては、
コンクリートベースに複数の石がそれぞれ部分的に埋設されて、該各石がコンクリートベースの表面から突出されている土木構築物用ブロックにおいて、
前記コンクリートベースの表面に、外部に対して微少な凹凸面を形成する表面層が設けられている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロックとした構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては、請求項2、3の記載の通りとなる。
【0006】
上記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項4に係る発明)にあっては、
コンクリートベース表面に、その全体に亘って、礫を構成要素とした礫層が設けられている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロックとした構成としてある。
【0007】
上記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項5に係る発明)にあっては、
コンクリートベース表面に、礫を構成要素とした礫層が設けられ、
前記礫層に、複数の石を保持するための複数の凹所が形成されている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック部品とした構成としてある。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明によれば、コンクリートベース表面に設けられる表面層が、外部に対して微少な凹凸面を形成していることから、平坦な面に比して自然的な変化を印象づけることができることになり、複数の石と協働して、当該土木構築物用ブロックを周囲の自然景観に一層、調和させることができることになる。
また、微少な凹凸面に基づき、植物、藻類(胞子を含む)の着生、苔類の発生を高めることができると共に底生動物の移動を容易にできることになり、各石の周囲を、動植物の生息空間として、より好ましいものとすることができることになる。
【0009】
請求項2に係る発明によれば、表面層が、礫を構成要素とする礫層により形成されていることから、礫(小石)の自然石としての色彩、特性を生かすことができることになり、前記請求項1に係る周囲の自然景観への調和、動植物の生息空間の形成を、具体的になし得ることができることになる。
【0010】
請求項3に係る発明によれば、各石が自然石からなることから、表面層の微少な凹凸面と協働して、周囲の自然景観に一層、調和させることができると共に、そのような効果を生じさせる微少な凹凸面を、各自然石の基本的に硬い性質をもって転石等から保護できることになる。
【0011】
請求項4に係る発明によれば、コンクリートベース表面に、その全体に亘って、礫を構成要素とした礫層が設けられていることから、礫(小石)の自然石としての色彩、特性を生かすことができるばかりでなく、礫層の微少な凹凸面に基づき、植物、藻類(胞子を含む)の着生、苔類の発生を高めることができると共に、底生動物の移動を容易にしてその礫層上での活動を活発にすることができることになる。
【0012】
請求項5に係る発明によれば、コンクリートベース表面に礫を構成要素とした礫層が設けられ、その礫層に、複数の石を保持するための複数の凹所が形成されていることから、
当該土木構築物用ブロック部品を用意し、その各凹所に対して石を部分的に収納すると共に、その凹所内面に対して石を一体化すれば、前記請求項2に係る土木構築物用ブロックを得ることができることになる。このため、請求項2に係る土木構築物用ブロックに用いられる土木構築物用ブロック部品を提供できることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図12は第1実施形態を示す。その第1実施形態に係る護岸構造1においては、図1に示すように、施工面(法面)2が河川5側から陸上側に向うに従って上方に向って延びるよう傾斜されている。その施工面2の下端位置には基礎ブロック3が河川水の流れ方向(紙面直角方向)に延びるようにして配置され、その施工面2の上端位置には天端ブロック4が河川水の流れ方向(紙面直角方向)に延びるようにして配置されている。
【0014】
前記施工面2上には、その全体において、図1に示すように、吸い出し防止シート又は防草防根シートとして敷設シート8が敷設されている。敷設シート8は、透水性、通気性を確保しつつ、土砂等の流失を防止すると共に、植物の根が地中に向けて成長することを抑制する機能(強度)、防草機能を有しており、その機能を発揮するため、その敷設シート8として、例えば、ポリエステル等の長繊維不織布等が用いられている。
【0015】
前記施工面2上には、図1〜図3に示すように、護岸機能を発揮することを主目的として、前記敷設シート8を介して複数の土木構築物用ブロック9が敷設されている。この複
数の土木構築物用ブロック9は、護岸表面に配置されて、施工面(敷設シート8)2のほぼ全体を覆うことになっている。
【0016】
尚、図1においては、施工面2の下半分と上半分とで土木構築物用ブロック9群が異なった状態で示されているが、いずれも同じ土木構築物用ブロック9が用いられており、土木構築物用ブロック9の状態を理解し易くするため、便宜上、上半分の土木構築物用ブロック9群については、植物6が部分的に生育されている状態が示されている。これらの各内容については、後に詳述する。
【0017】
前記各土木構築物用ブロック9は、図2〜図4に示すように、コンクリートベース10と、複数の石としての自然石11と、表面層としての礫層12とを備えている。コンクリートベース10は、一定厚みの下で平面視略正方形状に形成されている。具体的には、厚みが130mm前後、その正方形状の一辺が1000mm前後とされている。このコンクリートベース10の周面は、その四隅において角部が取られて、角面13がそれぞれ形成されており、その各角面13は、互いに対角配置にあるものに関し、平行状態とされている。また、コンクリートベース10には、正方形状の各辺が位置する周面において、凹所14がそれぞれ形成されている。この各凹所14は、各辺の延び方向略中央部に位置されて、その周面部分が内方に引っ込むように形成されており、その各凹所14は、各辺の延び方向における長さである幅間隔は、内方に向うに従って狭まることになっている。
尚、コンクリートベース10の上面周縁部に面取りが施されており、その面取り部分を符号34をもって示す。
【0018】
前記複数の自然石11は、図2〜図4に示すように、前記コンクリートベース10に該コンクリートベース10の表面10aから突出するように設けられている。この各自然石11としては、例えば10〜30cm程度のものもが用いられ、その自然石11の2/3程度の部分がコンクリートベース10内に埋め込まれ、残りの1/3程度の部分(上部:50mm程度)がコンクリートベース表面10aから上方に突出されている。この各自然石11の上部は、コンクリートベース表面10aに満遍なく配置されていると共に、他の自然石11に対してある程度、離間された状態となっており、美観が考慮されている。
【0019】
前記礫層12は、図2〜図4に示すように、前記コンクリートベース10の表面10aに設けられている。この礫層12は、本実施形態においては、10mm以下の礫(小石)12aをもって層状に構成されており、その礫層12は、前記複数の自然石11が存在しないコンクリート表面10a部分において設けられている。この礫層12の各礫12aは、コンクリートベース10の表面10a部に保持され、その各礫12aに基づき、礫層12の表面には微少な凹凸面が形成されている。
【0020】
前記コンクリートベース10の各角面13には、図3、図4に示すように、連結部15が突出するようにそれぞれ設けられている。この連結部15は、略U字形状に形成されており、その連結部15に対して、他のコンクリートベース10の連結部15との連結のために、連結具としての連結コイル16(図5参照)が連結できることになっている。本実施形態においては、図3、図4に示すように、対向配置される角面13から突出する2つの連結部15が、連結線部17をもって一体的に連結されており、その連結線部17はコンクリートベース10内において、対向配置される角面13間において延びるように配置されることになっている。
【0021】
このような土木構築物用ブロックは、図2に示すように、敷設シート8(施工面2)上において隣り合うことになる土木構築物用ブロック9に対して各辺が突き合わせるように配置され、各土木構築物用ブロック9の角部においては、図5に示すように、それを含む4つの土木構築物用ブロック9の角面13が区画空間18を形成し、その区画空間18内
にその4つの土木構築物用ブロック9の連結部15が配置されることになっている。この4つの連結部15は、連結コイル16により一体化され、各土木構築物用ブロック9は、互いに連結されることになっている。
また、各隣り合う土木構築物用ブロック9は、その各土木構築物用ブロック9の凹所14が協働して区画空間19を形成することになっており、その各区画空間19には、土が投入されて植物6が生育されることになっている。
【0022】
尚、施工面2の下部に関しては、当該土木構築物用ブロック9の敷設後、埋め戻されて、その上方側に床面(河床等)が形成されることになっている。
【0023】
したがって、護岸構造1において、各コンクリートベース表面10aに設けられる表面10a層が、礫層12をもって微少な凹凸面を形成していることから、礫12aの自然石11としての色彩、特性を生かし、平坦な面に比して自然的な変化を印象づけることができることになり、複数の自然石11と協働して、当該土木構築物用ブロック9を周囲の自然景観に調和させることができることになる。
また、礫層12の微少な凹凸面に基づき、植物、藻類(胞子を含む)の着生、苔類の発生を高めることができると共に底生動物の移動を容易にできることになり、各自然石11の周囲を、動植物の生息空間として、より好ましいものとすることができることになる。
【0024】
次に、上記土木構築物用ブロック9の製造方法について説明する。
先ず、図6に示すように、支持台20上に透水性シート21を敷き、その透水性シート21上に型枠23を載置する。
前記支持台20としては、その上部20aに排水孔(図示略)を有するものが用いられており、その支持台20の上部20aに水が供給されても、その水は下方側に排水されることになっている。具体的には、この支持台20は、荷役搬送用のいわゆるパレットと同様の構成とされており、その支持台20には、その上部20aと下部20bとの間において、フォークリフトのフォーク部を挿入するためのフォーク部挿入口22が設けられていると共に、その上部20aには、フォーク部挿入口22に上部20a上方が臨むようにすべく、構成材を用いて、前記排水孔としてスリット(図示略)が形成されている。
前記透水性シート21としては、前記敷設シート8と同様、通気性、透水性を有していると共に、土砂等の通過を規制する機能を有するものが用いられている。
前記型枠23としては、前記コンクリートベース10を形成すべく、一辺が1000mm前後とされた平面視正方形状とされ、その上下面が開口されたものが用いられている。この型枠23の下面20b開口は、支持台20に対する載置時に、透水性シート21により覆われることになっており、そのとき、その透水性シート21は型枠23の底面を構成することになる。
【0025】
次に、図7に示すように、型枠23内に、該型枠23下部において、礫12aと該礫12aよりも小さい砂24aとからなる混合物層25を形成すると共に、その混合物層25に複数の自然石11を部分的に埋設して該各自然石11を混合物層25から突出させた状態とする。
この場合、複数の自然石11を型枠23内に配置してから、礫12a、砂24aからなる混合物層25を型枠23内下部に形成してもよいし、混合物層25を型枠23内下部に形成してから、その混合物層25に各自然石11の一部が埋設されるようにして該各自然石11を混合物層25から突出させるようにしてもよい。
【0026】
次に、図7に示すように、型枠23内の混合物層25に対して、外力を付与すべく、散水する。混合物層25を、砂層24と礫層12とに分離すると共に、その砂層24を礫層12よりも下側に位置させるためである。
前記散水は、通常の供給ホース26を通じて水27を混合物層25に供給することにな
るが、その水27は、図7に示すように、混合物層25、透水性シート21、支持台20の上部20a(排水孔(スリット))を通過して外部に排水されることになっている。
この場合、混合物層25に水27が供給されると、礫12aよりも径が小さい砂24aが水27の流れに乗って下方側に移行することになるが、礫12aは、径が砂24よりも大きいことから、互いが衝突しあって下方に流れることが規制され、図8に示すように、砂層24が礫層12よりも下方側に位置されることになる。このため、礫層12では比較的大きな空隙を形成しつつ空隙率が大きくなり、砂層24では、砂24aが礫12aよりもかなり小さいことに基づき空隙率は小さくなる(密度が高められる)。
【0027】
次に、図9に示すように、型枠23の上側から、該型枠23内にコンクリート28を充填する。型枠23の空間部分にコンクリート28を充填してコンクリートベース10を形成するためである。
この場合、礫層12の空隙率が比較的大きな空隙をもって大きくされ、砂層24が緻密な状態にあることから、図10に示すように、コンクリート28は、礫層12内に進入する一方、砂層24によりその流下が止められ、礫層12の各礫12aはコンクリート28により保持されることになる。尚、図9中、符号32はシャベルである。
【0028】
次に、図11に示すように、型枠23内のコンクリート28の硬化を待って、脱型を行う。この脱型においては、コンクリート28が砂層24内に進入できないことから、礫層12とコンクリートベース10の一体化物29が脱型されることになる。
この脱型に際しては、一体化物29は、しばらくの間、礫層12側を下方に向けつつ、吊り上げられた状態とされ、その吊り上げ状態において、外力として高圧水33を前記一体化物29の礫層12に付与する。コンクリートベース10の表面10aに対して弱い一体化力をもって一体化している礫12aを払い落として、礫層12として、コンクリートベース10の表面10aに強固に一体化しているもの(一定の一体化強度以上のもの)のみを確保するためである。この場合、この一体化物29の吊り上げ状態は、型枠23の上方領域において維持される。高圧水27により払い落とされる砂24を型枠23内(支持台20)で受け止めて、砂24の回収を容易にするためである。
【0029】
この後、図12に示すように、一体化物29を、礫層12側が上を向くように反転させた状態で所定位置に置き、当該土木構築物用ブロック9を得る。
【0030】
図13は第2実施形態、図14は第3実施形態、図15は第4実施形態を示す。この各実施形態において、前記第1実施形態と同一構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0031】
図13に示す第2実施形態は、コンクリートベース10の表面10a全体に対して礫層12が一体的に設けられたものを示している。この第実施形態に係る土木構築物用ユニットにおいても、礫12a(小石)の自然石としての色彩、特性を生かすことができることになり、周囲の自然景観に調和させることができることになる。
また、礫層12の表面10aにおいて、微少な凹凸面、微少な空隙を得ることができることになり、植物、藻類(胞子を含む)の着生、苔類の発生を高めることができると共に、底生動物の移動を容易にしてその礫層12上での活動を活発にすることができることになる。
【0032】
図14に示す第3実施形態は、土木構築物用ブロック9を製造するに際して、前記第1実施形態に係る製造方法とは異なる方法により製造するための土木構築物用ブロック9の部品30を示す。この土木構築物用ブロック9の部品30は、コンクリートベース10の表面10aに、自然石11の一部を収納するための凹所31が複数形成されていると共に、その各凹所31を除くコンクリートベース表面10aにおいて、礫層12が一体的に設
けられている。この土木構築物用ブロック9の部品30は、土木構築物用ブロック9の製造に際して、その各凹所31内に接着剤、コンクリート等(図示略)が投入されると共に自然石11の一部(全体の2/3程度)が収納され、コンクリートベース10に各自然石11が固着されることになっている。これにより、コンクリートベース10の表面10aから各自然石11の一部が突出すると共に、そのコンクリートベース10の表面10aに礫層12が一体的に設けられた土木構築物用ブロック9が製造されることになる。
上記第3実施形態においては、凹所31が礫層12とコンクリートベースとに対して形成されているが、礫層12の厚みが厚くなるときには礫層12のみ凹所31を形成してもよい。
【0033】
図15に示す第4実施形態は、コンクリートベース10の周縁部における一部の凹所14を比較的大きな円弧状に形成したものを示している。これにより、当該コンクリートベース10を用いた土木構築物用ブロック9を施工面2(敷設シート8)上に敷設した場合には、隣り合うコンクリートベース10間において、大きな円状の区画空間19が形成されることになり、その区画空間に土を投入して植物を繁茂させることができることになる。
【0034】
以上実施形態について説明したが本発明にあっては、次のような態様を包含する。
(1)石として、自然石11の他に、擬石等を用いること。
(2)河川5における護岸1を対象とする場合に限らず、湖水27、海における護岸等にも本発明を適用すること。
(3)混合物層25を砂層24と礫層12とに分離すると共に砂層24を礫層12の下側に位置させるために、外力付与手段として、バイブレータ等を用い、そのバイブレータ等による振動を混合物層25に付与すること。
(4)セラミックス、瓦、スラグ、ガラス等を単一的又は複合的に10mm以下に破砕し、それを構成要素として表面層を形成すること。
【0035】
尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或いは利点として記載されたものに対応したものを提供することをも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】第1実施形態に係る護岸構造を説明する説明図。
【図2】第1実施形態に係る土木構築物用ブロックの敷設状態を示す斜視図。
【図3】第1実施形態に係る土木構築物用ブロックを示す斜視図。
【図4】第1実施形態に係る土木構築物用ブロックを示す縦断面図。
【図5】各土木構築物用ブロックの連結状態を平面的に説明する説明図。
【図6】第1実施形態に係る土木構築物用ブロックの製造工程を説明する説明図。
【図7】図6に続く工程を説明する説明図。
【図8】散水後の混合物層の変化状態を説明する説明図。
【図9】図7に続く工程を説明する説明図。
【図10】図9に示す工程での礫層、砂層、コンクリートの関係を説明する説明図。
【図11】図9に続く工程を説明する説明図。
【図12】図11に続く工程を説明する説明図。
【図13】第2実施形態に係る土木構築物用ブロックを示す斜視図。
【図14】第3実施形態に係る土木構築物用ブロックを説明する縦断面図。
【図15】第4実施形態に係る土木構築物用ブロックを説明する平面図。
【符号の説明】
【0037】
1 護岸構造
9 土木構築物用ブロック
10 コンクリートベース
10a コンクリートベース表面
11 自然石(石)
12 礫層(表面層)
12a 礫
31 凹所
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木構築物用ブロック及び土木構築物用ブロック部品に関する。
【背景技術】
【0002】
土木構築物用ブロックには、特許文献1に示すように、コンクリートベースに複数の自然石を部分的に突出させつつ埋設したものがある。このような土木構築物用ブロックを法面等の施工面に敷設してその施工面を覆うようにすれば、護岸等の土木構築物を簡単に構築できると共に、その土木構築物を周囲の自然景観に調和させることができることになる。
【特許文献1】特開平5−96517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記土木構築物用ブロックにおいては、複数の自然石により周囲の自然景観に調和させることができるものの、コンクリートベース表面は、相変わらず、コンクリートがむき出しの状態にあり、周囲の自然景観に調和させることにも、自ずと限界がある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その第1の技術的課題は、一層、周囲の自然景観に調和させることができる土木構築物用ブロックを提供することにある。
第2の技術的課題は、上記土木構築物用ブロックに用いられる土木構築物用ブロック部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項1に係る発明)にあっては、
コンクリートベースに複数の石がそれぞれ部分的に埋設されて、該各石がコンクリートベースの表面から突出されている土木構築物用ブロックにおいて、
前記コンクリートベースの表面に、外部に対して微少な凹凸面を形成する表面層が設けられている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロックとした構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては、請求項2、3の記載の通りとなる。
【0006】
上記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項4に係る発明)にあっては、
コンクリートベース表面に、その全体に亘って、礫を構成要素とした礫層が設けられている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロックとした構成としてある。
【0007】
上記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項5に係る発明)にあっては、
コンクリートベース表面に、礫を構成要素とした礫層が設けられ、
前記礫層に、複数の石を保持するための複数の凹所が形成されている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック部品とした構成としてある。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明によれば、コンクリートベース表面に設けられる表面層が、外部に対して微少な凹凸面を形成していることから、平坦な面に比して自然的な変化を印象づけることができることになり、複数の石と協働して、当該土木構築物用ブロックを周囲の自然景観に一層、調和させることができることになる。
また、微少な凹凸面に基づき、植物、藻類(胞子を含む)の着生、苔類の発生を高めることができると共に底生動物の移動を容易にできることになり、各石の周囲を、動植物の生息空間として、より好ましいものとすることができることになる。
【0009】
請求項2に係る発明によれば、表面層が、礫を構成要素とする礫層により形成されていることから、礫(小石)の自然石としての色彩、特性を生かすことができることになり、前記請求項1に係る周囲の自然景観への調和、動植物の生息空間の形成を、具体的になし得ることができることになる。
【0010】
請求項3に係る発明によれば、各石が自然石からなることから、表面層の微少な凹凸面と協働して、周囲の自然景観に一層、調和させることができると共に、そのような効果を生じさせる微少な凹凸面を、各自然石の基本的に硬い性質をもって転石等から保護できることになる。
【0011】
請求項4に係る発明によれば、コンクリートベース表面に、その全体に亘って、礫を構成要素とした礫層が設けられていることから、礫(小石)の自然石としての色彩、特性を生かすことができるばかりでなく、礫層の微少な凹凸面に基づき、植物、藻類(胞子を含む)の着生、苔類の発生を高めることができると共に、底生動物の移動を容易にしてその礫層上での活動を活発にすることができることになる。
【0012】
請求項5に係る発明によれば、コンクリートベース表面に礫を構成要素とした礫層が設けられ、その礫層に、複数の石を保持するための複数の凹所が形成されていることから、
当該土木構築物用ブロック部品を用意し、その各凹所に対して石を部分的に収納すると共に、その凹所内面に対して石を一体化すれば、前記請求項2に係る土木構築物用ブロックを得ることができることになる。このため、請求項2に係る土木構築物用ブロックに用いられる土木構築物用ブロック部品を提供できることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図12は第1実施形態を示す。その第1実施形態に係る護岸構造1においては、図1に示すように、施工面(法面)2が河川5側から陸上側に向うに従って上方に向って延びるよう傾斜されている。その施工面2の下端位置には基礎ブロック3が河川水の流れ方向(紙面直角方向)に延びるようにして配置され、その施工面2の上端位置には天端ブロック4が河川水の流れ方向(紙面直角方向)に延びるようにして配置されている。
【0014】
前記施工面2上には、その全体において、図1に示すように、吸い出し防止シート又は防草防根シートとして敷設シート8が敷設されている。敷設シート8は、透水性、通気性を確保しつつ、土砂等の流失を防止すると共に、植物の根が地中に向けて成長することを抑制する機能(強度)、防草機能を有しており、その機能を発揮するため、その敷設シート8として、例えば、ポリエステル等の長繊維不織布等が用いられている。
【0015】
前記施工面2上には、図1〜図3に示すように、護岸機能を発揮することを主目的として、前記敷設シート8を介して複数の土木構築物用ブロック9が敷設されている。この複
数の土木構築物用ブロック9は、護岸表面に配置されて、施工面(敷設シート8)2のほぼ全体を覆うことになっている。
【0016】
尚、図1においては、施工面2の下半分と上半分とで土木構築物用ブロック9群が異なった状態で示されているが、いずれも同じ土木構築物用ブロック9が用いられており、土木構築物用ブロック9の状態を理解し易くするため、便宜上、上半分の土木構築物用ブロック9群については、植物6が部分的に生育されている状態が示されている。これらの各内容については、後に詳述する。
【0017】
前記各土木構築物用ブロック9は、図2〜図4に示すように、コンクリートベース10と、複数の石としての自然石11と、表面層としての礫層12とを備えている。コンクリートベース10は、一定厚みの下で平面視略正方形状に形成されている。具体的には、厚みが130mm前後、その正方形状の一辺が1000mm前後とされている。このコンクリートベース10の周面は、その四隅において角部が取られて、角面13がそれぞれ形成されており、その各角面13は、互いに対角配置にあるものに関し、平行状態とされている。また、コンクリートベース10には、正方形状の各辺が位置する周面において、凹所14がそれぞれ形成されている。この各凹所14は、各辺の延び方向略中央部に位置されて、その周面部分が内方に引っ込むように形成されており、その各凹所14は、各辺の延び方向における長さである幅間隔は、内方に向うに従って狭まることになっている。
尚、コンクリートベース10の上面周縁部に面取りが施されており、その面取り部分を符号34をもって示す。
【0018】
前記複数の自然石11は、図2〜図4に示すように、前記コンクリートベース10に該コンクリートベース10の表面10aから突出するように設けられている。この各自然石11としては、例えば10〜30cm程度のものもが用いられ、その自然石11の2/3程度の部分がコンクリートベース10内に埋め込まれ、残りの1/3程度の部分(上部:50mm程度)がコンクリートベース表面10aから上方に突出されている。この各自然石11の上部は、コンクリートベース表面10aに満遍なく配置されていると共に、他の自然石11に対してある程度、離間された状態となっており、美観が考慮されている。
【0019】
前記礫層12は、図2〜図4に示すように、前記コンクリートベース10の表面10aに設けられている。この礫層12は、本実施形態においては、10mm以下の礫(小石)12aをもって層状に構成されており、その礫層12は、前記複数の自然石11が存在しないコンクリート表面10a部分において設けられている。この礫層12の各礫12aは、コンクリートベース10の表面10a部に保持され、その各礫12aに基づき、礫層12の表面には微少な凹凸面が形成されている。
【0020】
前記コンクリートベース10の各角面13には、図3、図4に示すように、連結部15が突出するようにそれぞれ設けられている。この連結部15は、略U字形状に形成されており、その連結部15に対して、他のコンクリートベース10の連結部15との連結のために、連結具としての連結コイル16(図5参照)が連結できることになっている。本実施形態においては、図3、図4に示すように、対向配置される角面13から突出する2つの連結部15が、連結線部17をもって一体的に連結されており、その連結線部17はコンクリートベース10内において、対向配置される角面13間において延びるように配置されることになっている。
【0021】
このような土木構築物用ブロックは、図2に示すように、敷設シート8(施工面2)上において隣り合うことになる土木構築物用ブロック9に対して各辺が突き合わせるように配置され、各土木構築物用ブロック9の角部においては、図5に示すように、それを含む4つの土木構築物用ブロック9の角面13が区画空間18を形成し、その区画空間18内
にその4つの土木構築物用ブロック9の連結部15が配置されることになっている。この4つの連結部15は、連結コイル16により一体化され、各土木構築物用ブロック9は、互いに連結されることになっている。
また、各隣り合う土木構築物用ブロック9は、その各土木構築物用ブロック9の凹所14が協働して区画空間19を形成することになっており、その各区画空間19には、土が投入されて植物6が生育されることになっている。
【0022】
尚、施工面2の下部に関しては、当該土木構築物用ブロック9の敷設後、埋め戻されて、その上方側に床面(河床等)が形成されることになっている。
【0023】
したがって、護岸構造1において、各コンクリートベース表面10aに設けられる表面10a層が、礫層12をもって微少な凹凸面を形成していることから、礫12aの自然石11としての色彩、特性を生かし、平坦な面に比して自然的な変化を印象づけることができることになり、複数の自然石11と協働して、当該土木構築物用ブロック9を周囲の自然景観に調和させることができることになる。
また、礫層12の微少な凹凸面に基づき、植物、藻類(胞子を含む)の着生、苔類の発生を高めることができると共に底生動物の移動を容易にできることになり、各自然石11の周囲を、動植物の生息空間として、より好ましいものとすることができることになる。
【0024】
次に、上記土木構築物用ブロック9の製造方法について説明する。
先ず、図6に示すように、支持台20上に透水性シート21を敷き、その透水性シート21上に型枠23を載置する。
前記支持台20としては、その上部20aに排水孔(図示略)を有するものが用いられており、その支持台20の上部20aに水が供給されても、その水は下方側に排水されることになっている。具体的には、この支持台20は、荷役搬送用のいわゆるパレットと同様の構成とされており、その支持台20には、その上部20aと下部20bとの間において、フォークリフトのフォーク部を挿入するためのフォーク部挿入口22が設けられていると共に、その上部20aには、フォーク部挿入口22に上部20a上方が臨むようにすべく、構成材を用いて、前記排水孔としてスリット(図示略)が形成されている。
前記透水性シート21としては、前記敷設シート8と同様、通気性、透水性を有していると共に、土砂等の通過を規制する機能を有するものが用いられている。
前記型枠23としては、前記コンクリートベース10を形成すべく、一辺が1000mm前後とされた平面視正方形状とされ、その上下面が開口されたものが用いられている。この型枠23の下面20b開口は、支持台20に対する載置時に、透水性シート21により覆われることになっており、そのとき、その透水性シート21は型枠23の底面を構成することになる。
【0025】
次に、図7に示すように、型枠23内に、該型枠23下部において、礫12aと該礫12aよりも小さい砂24aとからなる混合物層25を形成すると共に、その混合物層25に複数の自然石11を部分的に埋設して該各自然石11を混合物層25から突出させた状態とする。
この場合、複数の自然石11を型枠23内に配置してから、礫12a、砂24aからなる混合物層25を型枠23内下部に形成してもよいし、混合物層25を型枠23内下部に形成してから、その混合物層25に各自然石11の一部が埋設されるようにして該各自然石11を混合物層25から突出させるようにしてもよい。
【0026】
次に、図7に示すように、型枠23内の混合物層25に対して、外力を付与すべく、散水する。混合物層25を、砂層24と礫層12とに分離すると共に、その砂層24を礫層12よりも下側に位置させるためである。
前記散水は、通常の供給ホース26を通じて水27を混合物層25に供給することにな
るが、その水27は、図7に示すように、混合物層25、透水性シート21、支持台20の上部20a(排水孔(スリット))を通過して外部に排水されることになっている。
この場合、混合物層25に水27が供給されると、礫12aよりも径が小さい砂24aが水27の流れに乗って下方側に移行することになるが、礫12aは、径が砂24よりも大きいことから、互いが衝突しあって下方に流れることが規制され、図8に示すように、砂層24が礫層12よりも下方側に位置されることになる。このため、礫層12では比較的大きな空隙を形成しつつ空隙率が大きくなり、砂層24では、砂24aが礫12aよりもかなり小さいことに基づき空隙率は小さくなる(密度が高められる)。
【0027】
次に、図9に示すように、型枠23の上側から、該型枠23内にコンクリート28を充填する。型枠23の空間部分にコンクリート28を充填してコンクリートベース10を形成するためである。
この場合、礫層12の空隙率が比較的大きな空隙をもって大きくされ、砂層24が緻密な状態にあることから、図10に示すように、コンクリート28は、礫層12内に進入する一方、砂層24によりその流下が止められ、礫層12の各礫12aはコンクリート28により保持されることになる。尚、図9中、符号32はシャベルである。
【0028】
次に、図11に示すように、型枠23内のコンクリート28の硬化を待って、脱型を行う。この脱型においては、コンクリート28が砂層24内に進入できないことから、礫層12とコンクリートベース10の一体化物29が脱型されることになる。
この脱型に際しては、一体化物29は、しばらくの間、礫層12側を下方に向けつつ、吊り上げられた状態とされ、その吊り上げ状態において、外力として高圧水33を前記一体化物29の礫層12に付与する。コンクリートベース10の表面10aに対して弱い一体化力をもって一体化している礫12aを払い落として、礫層12として、コンクリートベース10の表面10aに強固に一体化しているもの(一定の一体化強度以上のもの)のみを確保するためである。この場合、この一体化物29の吊り上げ状態は、型枠23の上方領域において維持される。高圧水27により払い落とされる砂24を型枠23内(支持台20)で受け止めて、砂24の回収を容易にするためである。
【0029】
この後、図12に示すように、一体化物29を、礫層12側が上を向くように反転させた状態で所定位置に置き、当該土木構築物用ブロック9を得る。
【0030】
図13は第2実施形態、図14は第3実施形態、図15は第4実施形態を示す。この各実施形態において、前記第1実施形態と同一構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0031】
図13に示す第2実施形態は、コンクリートベース10の表面10a全体に対して礫層12が一体的に設けられたものを示している。この第実施形態に係る土木構築物用ユニットにおいても、礫12a(小石)の自然石としての色彩、特性を生かすことができることになり、周囲の自然景観に調和させることができることになる。
また、礫層12の表面10aにおいて、微少な凹凸面、微少な空隙を得ることができることになり、植物、藻類(胞子を含む)の着生、苔類の発生を高めることができると共に、底生動物の移動を容易にしてその礫層12上での活動を活発にすることができることになる。
【0032】
図14に示す第3実施形態は、土木構築物用ブロック9を製造するに際して、前記第1実施形態に係る製造方法とは異なる方法により製造するための土木構築物用ブロック9の部品30を示す。この土木構築物用ブロック9の部品30は、コンクリートベース10の表面10aに、自然石11の一部を収納するための凹所31が複数形成されていると共に、その各凹所31を除くコンクリートベース表面10aにおいて、礫層12が一体的に設
けられている。この土木構築物用ブロック9の部品30は、土木構築物用ブロック9の製造に際して、その各凹所31内に接着剤、コンクリート等(図示略)が投入されると共に自然石11の一部(全体の2/3程度)が収納され、コンクリートベース10に各自然石11が固着されることになっている。これにより、コンクリートベース10の表面10aから各自然石11の一部が突出すると共に、そのコンクリートベース10の表面10aに礫層12が一体的に設けられた土木構築物用ブロック9が製造されることになる。
上記第3実施形態においては、凹所31が礫層12とコンクリートベースとに対して形成されているが、礫層12の厚みが厚くなるときには礫層12のみ凹所31を形成してもよい。
【0033】
図15に示す第4実施形態は、コンクリートベース10の周縁部における一部の凹所14を比較的大きな円弧状に形成したものを示している。これにより、当該コンクリートベース10を用いた土木構築物用ブロック9を施工面2(敷設シート8)上に敷設した場合には、隣り合うコンクリートベース10間において、大きな円状の区画空間19が形成されることになり、その区画空間に土を投入して植物を繁茂させることができることになる。
【0034】
以上実施形態について説明したが本発明にあっては、次のような態様を包含する。
(1)石として、自然石11の他に、擬石等を用いること。
(2)河川5における護岸1を対象とする場合に限らず、湖水27、海における護岸等にも本発明を適用すること。
(3)混合物層25を砂層24と礫層12とに分離すると共に砂層24を礫層12の下側に位置させるために、外力付与手段として、バイブレータ等を用い、そのバイブレータ等による振動を混合物層25に付与すること。
(4)セラミックス、瓦、スラグ、ガラス等を単一的又は複合的に10mm以下に破砕し、それを構成要素として表面層を形成すること。
【0035】
尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或いは利点として記載されたものに対応したものを提供することをも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】第1実施形態に係る護岸構造を説明する説明図。
【図2】第1実施形態に係る土木構築物用ブロックの敷設状態を示す斜視図。
【図3】第1実施形態に係る土木構築物用ブロックを示す斜視図。
【図4】第1実施形態に係る土木構築物用ブロックを示す縦断面図。
【図5】各土木構築物用ブロックの連結状態を平面的に説明する説明図。
【図6】第1実施形態に係る土木構築物用ブロックの製造工程を説明する説明図。
【図7】図6に続く工程を説明する説明図。
【図8】散水後の混合物層の変化状態を説明する説明図。
【図9】図7に続く工程を説明する説明図。
【図10】図9に示す工程での礫層、砂層、コンクリートの関係を説明する説明図。
【図11】図9に続く工程を説明する説明図。
【図12】図11に続く工程を説明する説明図。
【図13】第2実施形態に係る土木構築物用ブロックを示す斜視図。
【図14】第3実施形態に係る土木構築物用ブロックを説明する縦断面図。
【図15】第4実施形態に係る土木構築物用ブロックを説明する平面図。
【符号の説明】
【0037】
1 護岸構造
9 土木構築物用ブロック
10 コンクリートベース
10a コンクリートベース表面
11 自然石(石)
12 礫層(表面層)
12a 礫
31 凹所
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートベースに複数の石がそれぞれ部分的に埋設されて、該各石がコンクリートベースの表面から突出されている土木構築物用ブロックにおいて、
前記コンクリートベースの表面に、外部に対して微少な凹凸面を形成する表面層が設けられている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック。
【請求項2】
請求項1において、
前記表面層が、礫を構成要素とする礫層により形成されている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記各石が、自然石からなる、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック。
【請求項4】
コンクリートベース表面に、その全体に亘って、礫を構成要素とした礫層が設けられている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック。
【請求項5】
コンクリートベース表面に、礫を構成要素とした礫層が設けられ、
前記礫層に、複数の石を保持するための複数の凹所が形成されている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック部品。
【請求項1】
コンクリートベースに複数の石がそれぞれ部分的に埋設されて、該各石がコンクリートベースの表面から突出されている土木構築物用ブロックにおいて、
前記コンクリートベースの表面に、外部に対して微少な凹凸面を形成する表面層が設けられている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック。
【請求項2】
請求項1において、
前記表面層が、礫を構成要素とする礫層により形成されている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記各石が、自然石からなる、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック。
【請求項4】
コンクリートベース表面に、その全体に亘って、礫を構成要素とした礫層が設けられている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック。
【請求項5】
コンクリートベース表面に、礫を構成要素とした礫層が設けられ、
前記礫層に、複数の石を保持するための複数の凹所が形成されている、
ことを特徴とする土木構築物用ブロック部品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−169957(P2006−169957A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−20110(P2006−20110)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【分割の表示】特願2004−365425(P2004−365425)の分割
【原出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【出願人】(397045769)環境工学株式会社 (35)
【出願人】(301015864)株式会社環境工学研究所 (18)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【分割の表示】特願2004−365425(P2004−365425)の分割
【原出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【出願人】(397045769)環境工学株式会社 (35)
【出願人】(301015864)株式会社環境工学研究所 (18)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]