説明

圧搾機構付きモップ

【課題】 清掃部材の圧搾時に強く摺接し合う部分をなくして摩耗による耐久性の低下を防ぐと共に、圧搾力の低下をなくし、清掃部材全体を常に一定の力で絞ることができる圧搾機構付きモップを得る。
【解決手段】 柄棒4の先端のヘッド支持枠3に、二つに折曲可能なモップヘッド2を連結アーム31を介して連結し、このモップヘッド2にスポンジ体からなる清掃部材1を取り付け、ハンドル38と連繋棒39とからなる操作機構5で上記モップヘッド2を折曲させて上記清掃部材1を圧搾するように構成すると共に、上記モップヘッド2を、支持基体15に回動自在に連結された左右一対のヘッド基板16,16と、このヘッド基板に変移自在に結合された左右一対の摺動基板17,17とで構成し、これらの摺動基板17,17が、上記モップヘッド2の折曲による清掃部1材の圧搾時に上記ヘッド基板16,16の先端側に向けて移動するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポンジ体などからなる清掃部材で床面を清掃する構成のモップに関するものであり、更に詳しくは、上記清掃部材を絞るための圧搾機構を備えたモップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スポンジ体などからなる清掃部材で床面を清掃するようにしたモップにおいて、上記清掃部材を絞るための圧搾機構を備えたものは、特許文献1〜3に示すように、従来から各種形態のものが知られている。
このような圧搾機構付きのモップは、一般に、清掃部材を取り付けた左右一対のヘッド基板を二つに折り曲げることによりそれらの間に清掃部材を挟持し、両ヘッド基板を外側から強圧することによって上記清掃部材を絞るように構成されている。また、ヘッド基板を折り曲げたり強圧したりするための構成についても、一般に、二つに分かれたワイヤーをレバーで操作し、これらのワイヤーの間にヘッド基板を挟み込んで二つに折り曲げると共に、それらを両側から強圧するように構成されている。
【特許文献1】特開昭51−113363号公報
【特許文献2】特開平5−211969号公報
【特許文献3】登録実用新案第3060128号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、二つに分かれたワイヤーの間にヘッド基板を挟み込む方式の上記圧搾機構は、該ワイヤーがヘッド基板の外面に線接触の状態で強く当たったまま摺動するため、ヘッド基板が摩耗し易く、耐久性に劣るという問題があった。また、二つのワイヤに間隔が広がる方向の力が繰り返し作用することによって該ワイヤが弾性劣化を来たし、これに上記ヘッド基板の摩耗が加わことにより、圧搾力の低下が生じ易いという欠点もある。
【0004】
そこで本発明の目的は、上述した従来の欠点を解消し、清掃部材の圧搾に伴う各部材の摩耗や弾性劣化等をなくして耐久性を高めると共に圧搾力の低下を防止し、常に一定の安定した力で清掃部材を確実に絞ることができるようにした、合理的設計構造を持つ圧搾機構付きモップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の圧搾機構付きモップは、吸水性素材からなる細長い棒状又は板状をした清掃部材と、この清掃部材を取り付けるための左右に細長くかつ中央部において折曲自在のモップヘッドと、該モップヘッドを支持するヘッド支持枠と、このヘッド支持枠に取り付けられた柄棒と、上記モップヘッドを折曲操作するための操作機構とを有し、上記モップヘッドが、中央に位置する支持基体と、この支持基体の両側に位置して基端部を該支持基体に回動自在に連結され、下面に上記清掃部材が着脱自在に取り付けられた左右一対のヘッド基板と、これらのヘッド基板にそれぞれ長手方向に変移自在なるように結合された左右一対の摺動基板とを有していて、これらの摺動基板を介して該モップヘッドが上記ヘッド支持枠に支持されると共に、該モップヘッドの折曲に伴う清掃部材の圧搾時に各摺動基板が上記ヘッド基板の先端側に向けて移動するように構成され、また、上記操作機構が、起倒自在のハンドルと、該ハンドルから延びて先端が上記支持基体に連結された連繋棒とを有していることを特徴とするものである。
【0006】
本発明においては、上記ヘッド支持枠が、二股状に分岐する分岐枝を有していて、各分岐枝の先端部に上記各摺動基板がそれぞれ連結アームを介して揺動自在に連結されていることが望ましい。
【0007】
また、本発明においては、上記摺動基板とヘッド基板とが、該摺動基板の長手方向の先端部がヘッド基板の先端から延出するように結合されると共に、上記清掃部材がヘッド基板に、該清掃部材の長手方向の端部が上記摺動基板の先端から延出するように取り付けられていて、モップヘッドを折曲して清掃部材を圧搾する時に、上記摺動基板がヘッド基板の先端側に移動することによって上記清掃部材の端部に圧接するように構成することもできる。
【0008】
さらに、本発明において好ましくは、上記一対のヘッド基板の下面にそれぞれ複数の係止孔が形成され、上記清掃部材の上面には、圧搾時に折曲される中央部分を除いた上記一対のヘッド基板と対応する位置に、それぞれ、複数の係止弾片を備えた連結プレートが取り付けられ、これらの係止弾片を上記係止孔に弾力的に係止させることにより上記清掃部材がモップヘッドに取り付けられていることである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、上述した従来のモップにおけるワイヤーのような、圧搾時にモップヘッドに線接触で強く摺接する部材を持たないため、該モップヘッドが摩耗等によって損傷することがなく、また、上記ワイヤーを使用する場合のような弾性劣化による圧搾力の低下を来すこともないため、常に一定の安定した力で清掃部材を確実に絞ることができる。更に、圧搾時に一対の摺動基板がヘッド基板の先端側に向けて変移することにより、該摺動基板を介してヘッド基板に作用する加圧力が調整され、適度の圧搾力がヘッド基板を介して清掃部材に加わることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
各図は本発明に係る圧搾機構付きモップの好ましい一実施形態を示すもので、このモップは、図1〜図7に示すように、スポンジ体等の吸水性素材からなる細長い棒状あるいは板状をした清掃部材1と、この清掃部材1を着脱自在に取り付けるための左右に細長くかつ中央部で二つに折曲自在のモップヘッド2と、該モップヘッド2を支持するヘッド支持枠3と、このヘッド支持枠3の上端中央部に取り付けられた長さを伸縮調節自在の柄棒4と、上記モップヘッド2を折曲操作するための操作機構5とを有している。
【0011】
上記清掃部材1は、矩形の底面と両角部とを丸くしたような断面形状を有していて、その底面から両側面の下端部にかけて、該清掃部材1の長手方向に全長にわたって延びる複数の小溝1aが設けられている。しかし、この小溝1aは必ずしも必要なものではない。また、該清掃部材1の平らな上面には、圧搾時に折曲部となる中央部分1bを除き、上記モップヘッド2を構成する一対のヘッド基板16,16と対応する位置に、それぞれ連結プレート10,10が取り付けられている。
【0012】
上記連結プレート10は、硬質又は半硬質の合成樹脂により形成されていて、上記清掃部材1に接着剤で固定されており、該連結プレート10の上面には、複数の係止弾片11A,11Bが一体に設けられている。この係止弾片11A,11Bは、連結プレート10から上向きに立ち上がった脚部11aと、この脚部11aの上端から横向きに延出する係止部11bとからなるもので、上記連結プレート10の幅方向(短手方向)の一端側に位置する第1係止弾片11Aと他端側に位置する第2係止弾片11Bとを一対として、二対の係止弾片11A,11Bが、上記連結プレート10の長手方向の一端寄りの位置と他端寄りの位置とに配設されている。上記第1係止弾片11Aと第2係止弾片11Bとの違いは、上記係止部11bの向きが互いに逆になっていることである。なお、以下の説明において、上記第1係止弾片11Aと第2係止弾片11Bとを特に区別して表示する必要がないときは、単に「係止弾片11」と表示するものとする。
【0013】
上記モップヘッド2は、中央に位置する支持基体15と、この支持基体15に回動自在に連結された左右一対の上記ヘッド基板16,16と、これらのヘッド基板16,16にそれぞれ長手方向に変移自在なるように結合された左右一対の摺動基板17,17とからなるもので、全体として左右対象をなすように形成されている。なお、このモップヘッド2を構成する上記各部材15,16,17は、合成樹脂で形成されている。
【0014】
上記支持基体15は、上記清掃部材1が二つに折り曲げられて圧搾された状態にあるとき(図9参照)の厚さとほぼ同程度の長さを有するもので、その長さ方向の両端位置に二つの軸受部18,18を有すると共に、中央位置に上記操作機構5の連繋棒39,39を連結するための連結部19を有し、上記各軸受部18,18に、上記各ヘッド基板16,16の基端部に形成された軸受部16aが、それぞれ支軸20で回動自在に連結されている。
【0015】
また、上記ヘッド基板16,16は、図4からも分かるように、実質的に平坦な下面を有し、この下面に、上記清掃部材1の係止弾片11A,11Bを係止させるための複数の係止孔21A,21Bと、上記摺動基板17,17との相対的な移動をガイドするための複数のガイド孔22,23とが設けられている。
【0016】
上記係止孔21A,21Bは、孔幅が広い広幅部21aと孔幅が狭い狭幅部21bとからなるもので、ヘッド基板16の幅方向(短手方向)の一端寄りに位置する第1係止孔21Aと他端寄りに位置する第2係止孔21Bとを一対として、二対の係止孔21A,21Bが、各ヘッド基板16の長手方向の一端寄りの位置と他端寄りの位置とに配設されている。そして、これらの係止孔21A,21Bに上記清掃部材1の係止弾片11を広幅部21aの位置で嵌合し、そのあと該係止弾片11を狭幅部21b側に移動させて係止部11bを該狭幅部21bの孔縁に係止させることにより、図7に示すように、上記清掃部材1が左右のヘッド基板16,16に跨るように取り付けられている。この清掃部材1の取り付けは、該清掃部材1を適当に撓ませながら、各ヘッド基板16,16に対して片方ずつ行うようにする。なお、該清掃部材1の取り外しは、上記取り付けの場合とは逆の操作により行うことができる。
【0017】
上記複数のガイド孔22,23のうち第1ガイド孔22は、図4及び図6から分かるように、各ヘッド基板16の中央部に該ヘッド基板16の長手方向に一定長さ延びるように形成され、その内部に、各摺動基板17の下面に形成された短円柱状のガイド軸25が移動自在に嵌合しており、このガイド孔22の長さの範囲内でこれらのヘッド基板16と摺動基板17とが相対的に変移するようになっている。また、上記第2ガイド孔23は、各ヘッド基板16の先端部中央位置から該ヘッド基板16の長手方向に切り込まれ、その内部に、各摺動基板17の下面に形成された板状のガイド壁26が嵌合している。そして、これらのガイド孔22,23と各ガイド軸25及びガイド壁26との係合により、上記摺動基板17とヘッド基板16とが安定して摺動できるようになっている。
【0018】
また、上記摺動基板17は、上記ヘッド基板16の上面に面接触した状態で変移自在なるように重設されている。この摺動基板17の長さは上記ヘッド基板16より長く、このため、該摺動基板17の長手方向の先端部17aはヘッド基板16の先端から若干延出しており、この延出する先端部17aの下面と上記ヘッド基板16の下面とがほぼ同一面上に位置するように高さを揃えられている。一方、該摺動基板17の上記ヘッド基板16と重なる部分には、長手方向に延びる一つ又は複数の凹部27が形成され、この凹部27内にヘッド基板16の上面に長手方向に形成された一つ又は複数の凸壁28を嵌合させることにより、これらの基板16,17同士が幅方向に位置ずれしないように係止し合っている。
【0019】
更に、上記摺動基板17の基端部を除く下面周縁部分には、下方に僅かに突出する縁枠29が形成され、この縁枠29内に上記清掃部材1の上面の連結プレート10が嵌合した状態で該清掃部材1がモップヘッド2に取り付けられている。このとき、この清掃部材1の長さをモップヘッド2の長さよりやや長く形成することにより、該清掃部材1の長手方向の両端部1c,1cをモップヘッド2即ち摺動基板17,17の先端から若干延出させるのが望ましい。このように清掃部材1の両端部1c,1cをモップヘッド2から突出させるのは、清掃時に該モップヘッド2即ち摺動基板17,17が壁や家具等に当接してそれらを傷付けるのを防止する上で有効である。
【0020】
上記ヘッド支持枠3は、その先端が二股状に分岐していて、各分岐枝3a,3aの先端部にそれぞれ、上記摺動基板17が連結アーム31を介して揺動自在に連結されている。上記二つの分岐枝3a,3aは、一旦ほぼ平行に延びたあと、先端が先広がり状に傾斜しており、この傾斜する部分の先端部に上記連結アーム31の基端部が支軸32で回動自在に連結されている。また、この連結アーム31の先端部は、上記モップヘッド2における摺動基板17の上面中間位置に形成された軸受部33に、支軸34で回動自在に連結されている。
【0021】
上記連結アーム31は、床面等の清掃時(図1参照)には、上記柄棒4からヘッド支持枠3を介して伝わる清掃のための操作力を上記摺動基板17を介してモップヘッド2に伝達し、清掃部材1の圧搾時(図9参照)には、上記ヘッド支持枠3に基端部を支えられることにより、上記摺動基板17及びヘッド基板16に両側から加圧力を加えるように機能する。
【0022】
上記操作機構5は、上記柄棒4にピン37で起倒自在なるように取り付けられたハンドル38と、該ハンドル38と上記モップヘッド2との間に連結された左右一対の上記連繋棒39,39とを有している。上記ハンドル38は、その先端部に輪状をした握持部38aを有していて、該握持部38aと上記ピン37で柄棒4に取り付けられた基端部との間の位置に上記連繋棒39,39の基端部が連結されている。この連繋棒39,39は、強度と剛弾性の大きい針金などの金属製線条からなるもので、互いにほぼ並行状態を保ったまま上記ハンドル38から延出したあと、上記ヘッド支持枠3を貫通して先端部がモップヘッド2の上部に至り、上記支持基体15の連結部19に連結されている。その連結に当たっては、一対の連繋棒39,39の先端を互いに相対する方向である内側に向けて鈎形に折曲し、上記支持基体15の連結部19の端面に形成された係止孔に嵌合、係止させている。
【0023】
上記構成を有するモップは、図1に示すように、上記清掃部材1をモップヘッド2に取り付け、この清掃部材1に適量の水を含ませた状態で床などの清掃に使用する。このときの柄棒4による操作力は、ヘッド支持枠3から2つの連結アーム31,31を介してモップヘッド2に伝達される。また、このモップヘッド2は、中央の支持基体15が上記連繋棒39,39によって上から支えられているため、清掃時に中央部で折れ曲がることはない。
【0024】
上記清掃部材1が洗浄液への浸漬によって必要以上に多量の水を含んでいるときは、それを圧搾することによって水分量を調整するが、その圧搾操作は次のようにして行う。
即ち、図1の状態から上記ハンドル38の握持部38aを握り、該ハンドル38を上向きに引き上げると、連繋棒39,39によりモップヘッド2の中央の支持基体15が引き上げられるため、図8に示すように、該モップヘッド2が中央部の位置で逆V字状に折れ曲がり、それに伴って清掃部材1も折れ曲がる。
【0025】
この状態から更に続けてハンドル38を引くと、図9に示すように、上記モップヘッド2は、連結アーム31,31の揺動によって、一対のヘッド基板16,16及び摺動基板17,17が互いにほぼ平行になる状態まで折れ曲がり、それに伴って清掃部材1も二つに折り曲げられると共に、二つのヘッド基板16,16の間に挟持され、上記摺動基板17,17を介してヘッド基板16,16に作用する連結アーム31,31の加圧力によって両側から圧搾され、水が絞り出される。
【0026】
このとき、モップヘッド2が折れ曲がるのに伴って上記摺動基板17がヘッド基板16の先端側に相対的に移動し、その移動により、連結アーム31から摺動基板17を介してヘッド基板16に作用する加圧力が調整され、適度な圧搾力がヘッド基板16を介して清掃部材1に加わることになる。また、清掃部材1のモップヘッド2から延出していた端部1cが該摺動基板17の先端部17aで完全に覆われると共に、その部分が該先端部17aで加圧され、該清掃部材1全体が確実に圧搾されることになる。
【0027】
上記圧搾操作のあと上記ハンドル38を元の位置に戻すことにより、モップヘッド2は図1の伸長状態に復帰するから、床面等を清掃することができる。
【0028】
かくして上記実施形態のモップにおいては、従来のモップにおけるワイヤーのような、圧搾時にモップヘッド2に線接触で強く摺接する部材を持たないため、該モップヘッド2が摩耗等によって損傷することがなく、また、上記ワイヤーを使用する場合のような弾性劣化による圧搾力の低下を来すこともないため、常に一定の安定した力で清掃部材1を確実に絞ることができる。
なお、上記実施形態においては一対の連繋棒39,39が設けられているが、この連繋棒は必ずしも一対である必要はなく、一本であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る圧搾機構付きモップの一実施形態を示す正面図である。
【図2】上記モップの要部側面図である。
【図3】上記モップの、清掃部材を分離した状態を示す要部正面図である。
【図4】上記モップにおけるモップヘッドの下面図である。
【図5】上記モップにおける清掃部材の側面図である。
【図6】図2におけるA−A線での断面図である。
【図7】図6におけるB−B線での断面図である。
【図8】上記モップにおける圧搾操作の途中の段階を示す要部側面図である。
【図9】上記モップにおける圧搾操作の最終段階を示す要部側面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 清掃部材
1b 中央部分
1c 端部
2 モップヘッド
3 ヘッド支持枠
3a 分岐枝
4 柄棒
5 操作機構
10 連結プレート
11A,11B 係止弾片
15 支持基体
16 ヘッド基板
17 摺動基板
17a 先端部
20 支軸
21A,21B 係止孔
31 連結アーム
38 ハンドル
39 連繋棒


【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸水性素材からなる細長い棒状又は板状をした清掃部材と、この清掃部材を取り付けるための左右に細長くかつ中央部において折曲自在のモップヘッドと、該モップヘッドを支持するヘッド支持枠と、このヘッド支持枠に取り付けられた柄棒と、上記モップヘッドを折曲操作するための操作機構とを有し、
上記モップヘッドが、中央に位置する支持基体と、この支持基体の両側に位置して基端部を該支持基体に回動自在に連結され、下面に上記清掃部材が着脱自在に取り付けられた左右一対のヘッド基板と、これらのヘッド基板にそれぞれ長手方向に変移自在なるように結合された左右一対の摺動基板とを有していて、これらの摺動基板を介して該モップヘッドが上記ヘッド支持枠に支持されると共に、該モップヘッドの折曲に伴う清掃部材の圧搾時に各摺動基板が上記ヘッド基板の先端側に向けて変移するように構成され、
また、上記操作機構が、起倒自在のハンドルと、該ハンドルから延びて先端が上記支持基体に連結された連繋棒とを有している、
ことを特徴とする圧搾機構付きモップ。
【請求項2】
上記ヘッド支持枠が、二股状に分岐する分岐枝を有していて、各分岐枝の先端部に上記各摺動基板がそれぞれ連結アームを介して揺動自在に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のモップ。
【請求項3】
上記摺動基板とヘッド基板とが、該摺動基板の長手方向の先端部がヘッド基板の先端から延出するように結合されると共に、上記清掃部材がヘッド基板に、該清掃部材の長手方向の端部が上記摺動基板の先端から延出するように取り付けられていて、モップヘッドを折曲して清掃部材を圧搾する時に、上記摺動基板がヘッド基板の先端側に移動することによって上記清掃部材の端部に圧接するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のモップ。
【請求項4】
上記一対のヘッド基板の下面にそれぞれ複数の係止孔が形成され、上記清掃部材の上面には、圧搾時に折曲される中央部分を除いた上記一対のヘッド基板と対応する位置に、それぞれ、複数の係止弾片を備えた連結プレートが取り付けられ、これらの係止弾片を上記係止孔に弾力的に係止させることにより上記清掃部材がモップヘッドに取り付けられていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のモップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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