説明

地理的座標変換方法、装置、プログラム、ならびに地理的座標コードを記した情報担持体および地図

【課題】
人間が位置情報(地理情報、緯度経度情報)を手軽に、かつ確実に扱えるように、認知性に優れたフォーマットを持つ地理的座標コードと、その符号化・復号化方法を得る。
【解決手段】
緯度および経度を符号化した整数値を、混合基数記数法を使用して文字列に変換する。この際、二種類の基数を使用して、必ず数字のみが表示される桁と、必ず数字以外の文字が表示される桁を一定のパターンで組み合わせ、一種のリズムを作り出すことでランダム性を緩和し、認知性を向上させる。
これによって、コードは覚えやすい、伝えやすい、入力しやすい、という特徴を持つので、人間が直接位置情報を扱う場面での人為エラーを低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地理的座標の表現方法、地理的座標の特定方法、地理的座標の符号化および復号化方法、地理的座標の符号化および復号化のためのコンピュータ・プログラム、変換装置、および地図に関し、地理的情報表示(処理)装置、地理的座標入力(処理)装置、地図表示(処理)装置、経路案内装置、ナビゲーション装置、地理的情報を利用したサービス等に適用される。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置や地理情報システムにおいて、任意の地理上の座標を指定しようとするとき、緯度と経度を用いて指定する方法が知られている。緯度および経度による地理的座標の表記方法は一般的であり汎用性が高い反面、 二つの情報を扱う必要があることと、扱う情報の桁数が多いことから、人為エラーを誘発する可能性がある。
【0003】
これらの人為エラーを防ぐ目的や、利便性を高める目的で、地理的座標の入力を簡単に行うことができるコード体系を準備しておき、このコードを入力することで所望の地理上の座標を指定する方法が多数開発されている。
【0004】
これらの方法の中で、緯度および経度の情報を直接加工、もしくは符号化した文字列をコードとする方法は、データベース等の外部記憶装置を使用しないので、符号化、復号化が簡単であるという利点がある。また、例えば運用地域を日本国内に限定するなどの方法で情報量を落とす必要がないため世界中で利用することが可能である。 また、同じ情報量では数字のコードに比べて短い桁を実現することができる。たとえば、特許文献1および特許文献2では「0から9」、「AからZ」および「記号一文字」の計37文字を用いた37進法を利用し、0.0003度程度の分解能において、9文字の文字列で地球上の任意の地点の緯度経度を表現している。また、特許文献3は、緯度経度を直接符号化する方法ではないが、日本国内の地点を、ひらがな64文字を使用して、8文字の文字列で表現している。
【0005】
10種類以上の文字を使用して符号化しているという事は、10以上の基数の記数法を使用して、情報量を減らすことなく桁数を圧縮することと、本質的には同じである。たとえば、0.00001度の分解能で世界中の任意の地点を表現するには、648兆パターン、情報量にして約50ビットが必要である。これは10進法の数字による表示では15桁必要であるが、36進法であれば10桁、60進法であれば9桁に表示桁数を圧縮できる。
【0006】
なお、特許文献1、特許文献2、および特許文献3以外に、これらの文献と類似の課題を解決しようとした従来技術には、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、および特許文献8等が挙げられる。
【0007】
これらの短いコードが特に有用となるのは、例えば雑誌、新聞、チラシ広告等の紙媒体等に印刷された位置情報や、電話等の音声を経由して聞いた位置情報を、手元のナビゲーション装置等に入力するような、人間が位置情報のデータを直接扱う必要がある場面である。地理的座標を表すコードはその際のインターフェースといえるので、できるだけ人間が人為エラー等を起こしにくいコードであることが望ましく、これらの方法は桁数を短縮することで、扱いやすさの向上を試みている。
【0008】
【特許文献1】特開平10−207352号公報、
【特許文献2】米国特許第6,005,504号明細書
【特許文献3】特開2001−005834号公報
【特許文献4】特許3584459号公報
【特許文献5】特開昭63−197986号公報
【特許文献6】特開2004−4955号公報
【特許文献7】米国特許第6,552,670号明細書
【特許文献8】特開2000−181345号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、符号化あるいは暗号化されたコードは、たとえば特許文献1にある「LM8GGKTTR」の例や、特許文献3にある「もいろぞちわもぞ」の例のように、人間にとって規則性の無い文字の羅列による表現となる。緯度および経度による表記と比較すると、桁数は短くなり扱い易くなっているものの、ランダムに並んだ文字列は、認知エラー、伝達エラー、入力エラー、記憶エラー等の人為エラー等を誘発する可能性があり、被認知性を向上させる課題がある。
【0010】
そこで、本発明は、緯度および経度を文字列に符号化したコードにおいて、被認知性に優れたフォーマットをもつ地理的座標コード体系を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本明細書において、「^」は巾乗記号、「*」は乗算記号、「/」は除算記号、「%」は剰余記号を表し、int(A)は、小数Aに対し、小数部分の切り捨てを行い、整数化する演算を表す。
【0012】
請求項1に記載の発明は、演算装置を用いて経度および緯度を固有コードへ変換する地理的座標変換方法であって、前記演算装置において、
経度および緯度を受け付ける受付工程と、
前記緯度および経度の情報を、所定の符号化規則により整数値に変換する整数化工程と、
前記整数値を、所定の文字列化規則により、文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列、に変換する文字列化工程と、
前記文字列を、地理的座標を表す固有コードとして、出力する手段に出力する出力工程と、
を有する、地理的座標変換方法、である。
【0013】
以下に請求項1記載の各工程について説明する。
【0014】
経度および緯度を受け付ける受付工程では、キーボード、他のコンピュータ・プログラムの出力部、または地図画面上で地点を指定することにより緯度および経度情報を出力する地図情報処理装置やナビゲーション装置、等から、緯度および経度の情報を受付ける。
【0015】
前記緯度および経度の情報を、所定の符号化規則により整数値に変換する整数化工程では、緯度および経度の情報を合成し、一つの整数値に符号化する。
【0016】
前記整数値を、所定の文字列化規則により、文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列、に変換する文字列化工程では、前記整数値を、前記所定パターンを持つ文字列に変換する。
【0017】
文字列の全ての位置で、同じ種類の文字が表示されうる文字列では、ランダムな情報を表示する際、その表示形式もランダムで単調なパターンとなる。一方、文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列では、ランダムな値を表現しているにもかかわらず、文字と数字の桁が一定のパターンで表れる。
【0018】
人間は、数字と数字以外の文字を明確に異なるグループに属する文字と認識するため、文字列に常にグループのパターンが現れることにより、人間が情報を認知する際の障害となるランダム性を緩和し、被認知性を高めることができる。
【0019】
さらに、数字の位置と文字の位置が決められているので、たとえば視覚的な表現が似ている、数字の0(ゼロ)と英文字のO(オー)、または数字の1(一)と英文字のI(アイ)やl(小文字のエル)や記号の|(縦棒)等との認知上の間違いは原理的に発生しない。このことも認知エラーを低減する効果がある。
【0020】
また文字と数字の位置が決められているので、本発明により出力された固有コードを、人間がキーボードで入力する等の時に、キーの二重押しや固有コードの読み飛ばしによる入力抜けが発生して入力文字列がずれると、数字の位置に文字を入力する、または文字の位置に数字を入力する事態が発生することで、入力エラーを検出する確率を高める。
【0021】
前記文字列を、地理的座標を表す固有コードとして、出力する手段に出力する出力工程では、ディスプレイや、地図情報処理装置やナビゲーション装置等の他の装置、または他のコンピュータ・プログラムの入力部、等に対して、変換された固有コードを出力する。
【0022】
請求項2に記載の発明は、前記所定の文字列化規則は、
M、Nを自然数とし、0からM−1までの値の表記にM種類の数字を1文字使用する基数がMのM進法の桁と、0からN−1までの値の表記にN種類の数字以外の文字を1文字使用する基数がNのN進法の桁と、の二種類の基数の桁が、一定のパターンを持つ規則で組み合わされている混合基数記数法を用いて前記整数値を記述することにより、文字列に変換する規則である、
請求項1記載の地理的座標変換方法、である。
【0023】
なお、混合基数(混合基底、複合基数、あるいは複合基底ともいう。)記数法とは、桁によって基数が異なる記数法である。身近な使用例として時間が上げられ、各桁(単位)によって基数が異なる。例を挙げると、小さい桁からミリ秒の桁(1000進法)、秒の桁(60進法)、分の桁(60進法)、時の桁(24進法)、日の桁(7進法)、週の桁、となる。その他では、角度における度、分、秒の表記、米国におけるインチ・ヤード法、ドル・セント等の通貨の単位、等が挙げられる。
【0024】
0からN−1までの値の表記にN種類の数字以外の文字を1文字使用する、基数がNのN進法の桁、の例としては、アルファベット大文字のAからZまでを0から25までの値に対応させた26進法が挙げられる。この条件により、文字の桁か、数値の桁かの違いによって、どちらの基数を用いている桁かが一意に定まる。
なお、0から9までの数字にAからFまでの6文字を追加した16文字を使用した16進法は、数字以外の文字を使用するという条件を満足しないので、前記のN進法にはあたらない。この場合は16進法の桁にも数字が現れることがあるので、数字の桁がどちらの基数の桁なのか、それだけでは判断できない。ただし、たとえばAからPまでの文字を0から15までの値に対応させた16進法表記であれば、前記N進法の条件を満たす。
【0025】
なお、M=Nの場合は、基数が同じになるため厳密には混合記数ではないが、文字の桁と数値の桁を区別しており、前述の効果は変わらない。
【0026】
また、混合基数記数法による表記を使用することで、データベースや複雑なアルゴリズムを使用することなしに、整数値を文字列で直接表現することができる。
【0027】
請求項3に記載の発明は、前記所定の文字列化規則は、
0から9までの値の表記に0から9までの数字を使用する10進法による桁と、0から25までの値の表記に英語大文字のAからZの26文字、または英語小文字のaからzの26文字、をアルファベット順に使用する26進法による桁と、の二種類の基数の桁が、nを0以上の任意の整数としたとき、3n+1桁は10進法、3n+2桁および3n+0桁は26進法という、3桁周期の基数のパターンで組み合わされており、12桁を使用して6760^4の情報量を表現可能な混合基数記数法を用いて、整数値を記述することにより文字列化する規則である、
請求項1または2記載の地理的座標変換方法、である。
【0028】
請求項3記載の混合基数記数法による表記では、英語のアルファベットの大文字のAからZ、または小文字のaからz、を用いることにより、漢字やひらがな等の国や地域に限定されたフォントを使用しなくても固有コードが表現できる。また、大文字のみ、あるいは小文字のみを使用することで、音声伝達時における大文字と小文字間の認知エラーを回避することができる。
【0029】
また、文字が連続するのは最大で二文字である。文字列を認知する際の認知エラーとしては、文字の順序を間違えるエラーと、音や見た目が似ている他の文字と間違えるエラーが考えられるが、連続する文字を二文字とすることで、文字の順序を間違えるエラーの発生確率を最小限に抑制させることができる。
【0030】
前記混合基数記数法による表記では、26進法の桁が2文字と10進法の桁が一文字の合計3文字で26*26*10=6760通りの値を表現することが可能である。この3文字のパターンを4回繰り返せば、合計12文字で6760^4通りの値を表現することが可能である。
【0031】
請求項4に記載の発明は、前記所定の符号化規則は、
Lを自然数とし、緯度情報および経度情報をそれぞれ0以上L^2−1以下の値をとりうる整数値に符号化し、それぞれの整数値をLで除算した商を上位桁情報、剰余を下位桁情報とし、緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報を、4桁のL進法上で異なる桁上に上位桁情報同士および下位桁情報同士が隣接するように配置したL進法が示す値、を符号化された整数値とする、符号化規則である、
請求項1から3のいずれかに記載の地理的座標変換方法、である。
【0032】
請求項4の記載によると、緯度および経度のそれぞれを、0以上L^2−1以下の値をとりうる整数値に符号化し、それぞれの整数値をLで除算した商を上位桁情報、剰余を下位桁情報としている。これは、前記整数値をL進法で表記した場合、2桁で表現することができるが、その上位桁と下位桁に相当する値を計算していることと同じである。
【0033】
この上位桁と下位桁は、同じlog2(L)ビットの情報量をもち、緯度および経度それぞれの上位桁部分は最小桁による限界分解能の長さのL倍の領域を示す帯域情報として使用することが可能であり、緯度および経度の二つの上位桁情報を用いて、それらの帯域が交差する領域を指定する広域情報として使用できる。また、下位桁情報は、特定広域内での詳細な位置を示す情報としても使用できる。
【0034】
請求項4の記載によると、緯度および経度の上位桁情報が固有コードの上位桁部分に集中するので、固有コードの半分は、広域エリアを指定する座標として、電話番号における市外局番や郵便番号のように取り扱うことが可能となる。つまり、ある程度決まった範囲内では、上位桁は大きく変わることが無いため、コードの使用頻度が増えるに従い、頻繁に使用する地域の上位桁の値は覚えてしまう効果がある。これにより、該当地域内での使用に際しては、事実上、下位桁のみを認知や記憶の対象にすることが可能となり、人間の認知時の負担が実用上減少する。これにより被認知性を高める。
【0035】
請求項5に記載の発明は、前記所定の符号化規則は、
緯度および経度をそれぞれ6760^2レベルに量子化し、それぞれを0以上(6760^2−1)以下の値をとりうる整数値に符号化し、その整数値をそれぞれ6760で除算した商で表現される上位桁情報および剰余で表現される下位桁情報に分離し、4桁の6760進法上で、第4桁に緯度の上位桁情報、第3桁に経度の上位桁情報、第2桁に緯度の下位桁情報、および第1桁に経度の下位桁情報を配置し、4桁の6760進法が示す値を符号化された整数値とする、符号化規則である、
請求項1から4のいずれかに記載の地理的座標変換方法、である。
【0036】
請求項5の記載によると、緯度および経度を6760^2で量子化しているので、請求項3に記載の文字列化規則と併用することにより、文字2文字と数字1文字による、26*26*10=6760通りの表現能力を最大限に利用することが可能で、地理的座標を指定する際の精度を最大化し、符号化および復号化の際の量子化誤差、丸め誤差を最小化する。
【0037】
また、緯度の上位桁情報と、経度の上位桁情報は広域情報に相当し、およそ緯度で1.6分、経度で3.2分の幅で表される領域を示す座標としても使用可能である。緯度の下位桁情報と、経度の下位桁情報は、上記広域領域内の詳細な地点を表し、上位桁情報のデータを組み合わせることで、およそ緯度で0.000004度、経度で0.000008度の分解能で詳細地点を示す事が可能である。なお、この分解能は距離に換算すると、地球上のいかなる地点においても、緯度方向および経度方向のいずれも1m以下であり、実用上十分な精度である。
【0038】
また、最下位の桁が10進法と基数の低い桁であるので、最低分解能のおよそ10倍、つまり緯度で0.00004度、経度で0.00008度の分解能でも十分な場合は、詳細情報の部分の数字の桁の情報は不要である。 その場合は、無条件にゼロにしておけば、最後の桁は認知や記憶の負担にならないため、認知エラーを低減する。
【0039】
請求項6記載の発明は、前記所定の文字列化規則により文字列化された文字列に対して、前記文字列の表記に使用する文字以外の一つまたは複数の文字を区切り記号とし、文字列全体に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、隣接する全部または一部の箇所に前記区切り記号を挿入する工程を有する、
請求項1から5のいずれかに記載の地理的座標変換方法、である。
【0040】
請求項6の記載によれば、固有コードには区切り記号が挿入されているので、認知性を向上させる。例えばクレジットカードのカード番号は16桁であるが、認知しやすいように4桁ずつに区切られている。このように区切りがあると、人間はそれぞれの区切りごとに認知を行うので、一回の認知における負担が減少し、認知エラーを低減する。
【0041】
文字の位置と数字の位置が固定されている固有コードでは、文字と数字の位置の変わり目が区切りと認知される。例えば請求項3に記載の文字列化規則を使用すれば、「文字、文字、数字」が4回繰り返される文字列となり、文字と数字の変わり目を区切りとすると、文字列全体は8つの部分に区切られる。
【0042】
ところが、区切られた部分が多くなりすぎる、人間の認知能力が低下し、7つ以上となると一度に認知できなくなる。ここで区切り記号を3文字おきに挿入すれば、文字と数字の変わり目よりも区切り文字のほうが注意を引くので、文字列は区切り記号によって4つに分割されていると認知し、一旦、4つの部分に分けて認知が行われる。
【0043】
さらに4つの各部分を認知する際には、文字と数字の変わり目が区切りと認知され、数字と文字が別々に認知されるため、認知効率が向上する。このように、文字と数字の変わり目と、区切り文字を適切に配置することにより、人間が認知するデータの数、大きさ、および順序をコントロールすることが可能となり、認知エラーを低減させることができる。
【0044】
請求項7に記載の発明は、前記所定の文字列化規則により文字列化された文字列に対して、前記文字列の表記に使用する文字以外の一つまたは複数の文字を区切り記号とし、文字列全体に対して、緯度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、経度の上位桁情報、および経度下位桁情報を示す各部分の境界の全部または一部に前記区切り記号を挿入する工程を有する、
請求項4または5に記載の地理的座標変換方法、である。
【0045】
請求項7の記載によれば、固有コードが緯度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、経度の上位桁情報、および経度の下位桁情報に分かれている場合、その情報を分離するように区切り記号を挿入することで、各部分の文字列が意味を持ち、認知性を向上させる。例えば、電話番号では市外局番、市内局番、および番号を区切って表記することで、数字の意味という情報を付加することにより、認知性を高めている。
【0046】
請求項8から14に記載の発明は、文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列に符号化された固有コードを、演算装置を用いて経度および緯度へ変換する地理的座標復号化方法であって、前記演算装置において、固有コードを受付ける受付工程と、前記文字列を所定の整数値化規則により、整数値に変換する整数化工程と、前記整数値を所定の復号化規則により緯度および経度情報に復号化する復号化工程と、前記復号化された緯度または経度の、いずれか一つまたは両方を、出力する手段に出力する出力工程、を有する、地理的座標復号化方法、である。
【0047】
請求項15から21に記載の発明は、経度および緯度を固有コードへ変換する地理的座標変換装置であって、経度および緯度を受け付ける受付手段と、前記緯度および経度の情報を、整数値に変換する整数化手段と、前記整数値を、文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列、に変換する文字列化手段と、前記文字列を、地理的座標を表す固有コードとして、出力する手段に出力する出力手段と、を有する、地理的座標変換装置、である。
【0048】
請求項22から28に記載の発明は、文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列、からなる固有コードを、経度および緯度へ変換する地理的座標復号化装置であって、固有コード文字列を受付ける受付手段と、前記文字列を整数値に変換する整数化手段と、前記整数値を緯度および経度情報に復号化する復号化手段と、前記復号化された緯度または経度の、いずれか一つまたは両方を、出力する手段に出力する出力手段と、を有する、地理的座標復号装置、である
【0049】
請求項29に記載の発明は、コンピュータにより請求項15から28のいずれかに記載の地理的座標変換装置を実現するためのプログラム、である。
【0050】
請求項30に記載の発明は、請求項29に記載のプログラムを記録した記録媒体、である。
【0051】
請求項31に記載の発明は、請求項29に記載のプログラムを含む、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号、である。
【0052】
請求項32から38に記載の発明は、地理的座標情報を掲載した情報担持体において、地理的座標情報の掲載方法は、文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列、によって地理的座標の特定地点または特定地域を指定する固有コードが、単独で、あるいは緯度および経度による表示と併用で、掲載されている事を特徴とする、情報担持体、である。
【0053】
情報担持体には、ディスプレイなどの情報表示装置、印刷媒体に印刷された印刷物、および遠隔地にあるディスプレイに表示させることを目的に情報を送信するサーバなどがある。
【0054】
請求項32から38の発明によれば、雑誌、新聞、チラシ、広告、電話帳、住所録、などへ少ないデータで簡単に地理的座標情報を記録することが可能である。また、例えば紙媒体に印刷された位置情報を人間が手作業でナビゲーション装置に入力するような場面でも、簡単に入力することができる。
【0055】
請求項39から45に記載の発明は、地図中または地図枠外に、一定間隔の緯度および経度を示す表示、または前記一定間隔の緯度および経度による緯線または経線に挟まれた帯状の領域を示す表示、があり、
前記表示を、南北および東西方向の、点または帯状領域を示す座標として指定する事により、地図中の地点または緯線と経線により囲まれた領域、を指定することが可能である地図において、
文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されており、かつ、緯度情報と経度情報を表す部分がそれぞれ独立している文字列である、固有コードの、緯度情報部分および経度情報部分それぞれの一部または全部が、
南北および東西方向の点または帯状の領域を示す座標として、地図中または地図枠外の、前記一定間隔の緯度および経度の表示に対応する位置、または前記一定間隔の緯度および経度による緯線または経線に挟まれた帯状の領域を示す表示に対応する位置に、
単独で、あるいは緯度および経度による表示と併用で、記載されていることを特徴とする、地図、である。
【0056】
請求項39から45の記載によると、地図の南北および東西方向に固有コードの緯度情報および経度情報の全部または一部が表示されているので、地図中にある任意の地理的座標を表す固有コードから、緯度および経度を復号することなく、直接地図上の地点または領域の指定を行うことができる。
【0057】
従って、緯度および経度を扱う必要がなく、座標の認識または指定時における認知エラーを低減し、使い勝手を向上させることができる。
【0058】
また、この領域の指定方法では、地図のページ、縮尺、掲載している本などの違いにかかわらず、同じ固有コードによって指定される位置は常に同じとなり、間違った地図を参照するようなミスが発生しない。
【0059】
また、複数の縮尺や表示領域が異なる複数の地図に対して、それらの相互の位置関係や大きさの関係が固有コードから判断できる。
【0060】
また、緯度経度が掲載されていない地図からも、特定の地点の固有コードを読み取って、緯度経度を復号することも可能である。
【発明の効果】
【0061】
本発明に係る固有コードは、必ず数字が表示される位置と、必ず文字が表示される位置とが、所定のパターンで配置されていることにより、文字列全体のランダム性が緩和されるので、被認知性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0062】
最良の実施形態として、以下の条件を満たす地理的座標変換方法を使用し、これを基に実施例を挙げる。
【0063】
(条件1)緯度の符号化においては、南緯をマイナスとし、北緯をプラスとし、マイナス90度からプラス90度までの緯度を、45697600(=6760^2)のレベルで量子化し、0から45697599(=6760^2−1)までの整数に線形変換したものを符号化データとする。
(条件2)経度の符号化においては、西経をマイナスとし、東経をプラス度とし、マイナス180度からプラス180度までの経度を、45697600(=6760^2)のレベルで量子化し、0から45697599(=6760^2−1)までの整数に線形変換したものを符号化データとする。
図3に緯度および経度と、量子化データの関係のグラフを示す。なお、整数値に量子化する際に、小数点以下は切り捨てることとする。
(条件3)整数値の文字列化においては、0から9までの数字を使用する10進法の桁と、0から25までの値の表記に英語大文字のAからZの26文字をアルファベット順に使用する26進法の桁が、文字列の左から右への順に「アルファベット、アルファベット、数字」の順で4回繰り返される混合基数記数法を使用する。
(条件4)桁区切り記号においてはピリオドを一文字使用する。
【0064】
なお、上記の条件は最良の実施形態おける条件であり、発明の本質ではない。たとえば、緯度および経度の整数値への変換は、例えば緯度および経度を0.00001度単位で数えた整数値でもよいし、0.1秒を単位で数えたものであっても良い。また、分解能を犠牲にして、最下位の一桁をチェックデジットとし、誤り検出符号としてもよい。緯度および経度と整数値の間に一定の関係があればよい。
【0065】
1.固有コード
図1は、上記の条件により具体化された、固有コードの一例である。固有コードと、緯度および経度の値は、一旦、整数値に符号化されることにより相互に変換される。
【0066】
2.固有コードのフォーマット
図2は前記固有コードのフォーマットであり、英文字をA、数字をN、とすると、「AAN.AAN.AAN.AAN」 という固定長フォーマットで表わされる。固有コードはピリオドで区切られた、4つの部分から構成され、左から右へ、緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報を表している。また、それぞれの上位桁は、広域情報を表す座標としても使用できる。
【0067】
なお、本実施例の固有パターンは、特徴的なフォーマットであるため、特に地理的座標であることを明記しなくても、このコードが地理的座標を表すコードであることを一目で認知できる。また、電話番号やその他のデータと間違える可能性が低い。したがって、コンピュータ等の装置が、この文字列のパターンを解析することにより、たとえばクリックするだけで緯度および経度を復元した上で、地図アプリケーションや、ナビゲーション・アプリケーションを起動するといった自動化を行うことが容易となる。
【0068】
また、度や度、分、秒による緯度経度表記だけでは、正確な位置を指定するには不十分で、厳密には測地系の指定も必要である。例えば日本では日本測地系から世界測地系へと移行途中であり、両方の測地系での緯度および経度を使用したシステムが混在している。また測地系は多数あり、日本だけでなく、世界各国で様々なものが使用されている。
【0069】
この固有コードと変換される緯度経度を、例えば米国のGPSで使われているWGS−84測地系や、国際統一規格の測地系による緯度および経度である、とあらかじめ定義しておけば、固有コード使用しているだけで測地系を特定していることになり、地理的座標は世界中で共通となる。そのため、インターネット上などで世界各地のユーザーが位置情報の共有、分類、あるいは整理などを行い易くなる。
【0070】
また、従来は、インターネットのページに位置情報を含ませるには、位置情報を示すタグを埋め込む必要があったが、固有コードを使用すれば、そのページの内容にコード含まれていれば、そこから位置情報を抽出することが可能である。つまり、住所、電話番号といった一般情報と共に固有コードを書いておくだけで、位置情報に応じたサービスを受けることも可能となる。
【0071】
また、2地点の固有コードがある場合、緯度情報が大きい方がより北にあり、経度情報が大きい方がより東にあることが直感的に分かる。また2地点がそれほど離れていない場合、どの桁まで同じ数値であり、数値が異なっている桁はどの程度異なっているかを見ることによって、計算を行わなくても相対的な距離と方角を大雑把に把握することも可能である。
【0072】
3.符号化プログラムEP
以下に発明の実施の形態の一つとして、地理的座標の符号化を実現する、コンピュータ・プログラムEPについて、図4−1のフローチャートに沿って説明する。
【0073】
変換プログラムEPは、フレキシブルディスクやCD−ROM等の記憶媒体に記憶される。または、適当なプログラム配信サーバからパーソナルコンピュータ等における記憶媒体にダウンロードするようにしてもよい。
【0074】
また前記記憶媒体に別のオペレーティングシステム、システムプログラム(OS)、その他のプログラムが記憶され、上記プログラムEPはこれらのOS、その他のプログラムとともに実行されてもよい。
【0075】
また、このプログラムEPの一部又は全部が別の記憶媒体に記憶されて実行され、互いの記憶媒体を保持する装置間には通信手段を介して、これから処理するデータ/既に処理されたデータ/プログラムが送受され、装置システム全体として、地理的座標の符号化が実行されてもよい。
【0076】
このプログラムは情報処理装置にインストールされ実行されたときに、別のプログラムとともにまたは単独で請求項に記載された地理的座標の符号化を実行させることができればよい。
【0077】
変換プログラムEPは、受付処理のステップS1、整数化処理のステップS2、文字列化処理のステップS3、および出力処理のステップS4を有する。
【0078】
具体的な符号化の計算過程を示すため、図1の例にある値を使用する。奈良県内のある地点を緯度および経度で表現すると、北緯34.5374502度、東経135.7176836度と表現される。これをプログラムEPの入力値とする。
【0079】
S1ステップでは、プログラムに緯度および経度を入力する。これはキーボードにからの数値よる入力、他のコンピュータ・プログラムから送出されてくる形の入力、等により、処理に使用するデータを入力する。
【0080】
S2のステップでは、緯度および経度を量子化し、整数値に符号化する。図3は緯度および経度の量子化の概念を示すグラフである。
【0081】
また図4−2にS2の詳細なフローチャートを示す。
【0082】
量子化の計算式は、次のように線形変換の式で表される。
Ela= int{ 45697600*((La + 90)/180) }
Elo= int{ 45697600*((Lo + 180)/360) }
ただし、
La: 緯度の入力値(単位は小数点付きの度)
Lo: 経度の入力値(単位は小数点付きの度)
Ela: 符号化された緯度情報(整数)
Elo: 符号化された経度情報(整数)
図1の例の値で計算すると、それぞれのデータは、次のように量子化される。
Ela = int{45697600*(34.5374502+90)/180}
= int(31617014.35)=31617014
Elo = int{45697600*(135.7176836+180)/360}
= int(40076501.16)=40076501
【0083】
なお、連続値である緯度および経度を整数値に量子化する際には、量子化誤差が発生するが、この誤差は最大で0.0000078度であり、実用上差し支えない精度である。
【0084】
また、上記の量子化式では、厳密には北緯90度(北極点)と東経180度は表現できない。ただし、東経180度は西経180度と同じ座標を表わすため、西経180度として扱うことにより、表現可能である。また、緯度は北緯89.999996度まで表現可能であり、実用上、地球上の任意の地点を表現することに支障は無い。
【0085】
前記の量子化した緯度および経度情報は、それぞれ上位桁と下位桁に分離し、6760進法上の異なる桁へ配置し、6760進法の値を符号化した整数値とする。
これは10進法のままでも計算で行うことができ、緯度および経度の両方が符号化された整数値Eは、L=6760とすると
E=(Ela/L)*L^3+(Elo/L)*L^2+(Ela%L)*L+(Elo%L)
=(31617014/6760)*6760^3+(40076501/6760)*6760^2+(31617014%6760)*L+(40076501)
=4677*6760^3 +5928*6760^2 +494*6760 +3221
=1445069983067461
となる。
【0086】
なお、1445069983067461(10進法)の6760進法による表記は、桁間の区切りをカンマとすれば、
4677, 5928, 494, 3221(6760進法)
となり、前記各情報をそのまま配置したものであることが分かる。
【0087】
S3ステップでは、0から9までの数字を用いる使用した10進法と、AからZまでのアルファベット順の英文字を用いて0から25までの数値を表現する26進法とが、nを自然数としたとき、n+1桁は10進法、n+2桁およびn+0桁は26進法という、3文字周期の基数のパターンをもち、3桁で26*26*10=6760通り、6桁で6760^2通り、12桁で6760^4通りの数値を表現できる混合基数記数法を使用して前記整数値を表現する。
【0088】
本明細書ではこれ以降、前記の混合基数記数法を使用した整数値表記を、説明の便宜上「AAN進法表記」と表すこととする。
【0089】
図5に10進法の桁と26進法の桁の表示に使用する文字と、その文字が表す値の対応表を示す。
例えば3桁で表現する場合、1桁目は1の位であり、0から順に9まで進む。1の位が繰り上がる際は、2桁目がA(=0)からB(=1)となる。2桁目は10の位であり、AからZ(=25)まで進むと繰り上がる。繰り上がる際は3桁目がAからBとなる。3桁目は260の位である。3桁で表示できる最大値は「ZZ9」であり、これは10進法に直すと
‘Z’*260 + ‘Z’*10 + ‘9’ = 25*260 + 25*10 + 9 = 6759
である。
【0090】
図6に6桁の場合の10進法表記とAAN進法表記による、桁が繰り上がる前後の値の対応表を示す
【0091】
図4−3にS3の詳細なフローチャートを示す。
【0092】
S3では、S2で整数値に符号化された緯度および経度の合成情報を、AAN進法表記で表現する。この合成情報は6760^4の情報量を有するので、AAN進法表記では12桁が必要である。
【0093】
ここで、各桁の値を計算する。
AAN進法表記の各桁の値D[n]、S2から入力された10進法の整数値をKとすると、D[n]は次の式で求めることができる。
D[n]=int((K%U[n+1])/U[n])
ただし、U[n]をAAN進法表記でN桁目の位(単位)とし、次のように定義しておく。なお、U[n]は(n−1)桁目までの基数の積になっている。
U[1]=1
U[2]=10
U[3]=26*10
U[4]=26*26*10、
U[5]=10*26*26*10、

U[13]=26*26*10*26*26*10*26*26*10*26*26*10
【0094】
例では、S2で符号化された整数値は1445069983067461(10進法)であるので、各桁の値は、以下のようになる。
D[12]=int((1445069983067461%U[12+1])/U[12])=17=”R”
D[11]=int((1445069983067461%U[11+1])/U[11])=25=”Z”
D[10]=int((1445069983067461%U[10+1])/U[10])=7=”7”
D[9]=int((1445069983067461%U[9+1])/U[9])=22=”W”
D[8]=int((1445069983067461%U[8+1])/U[8])=20=”U”
D[7]=int((1445069983067461%U[7+1])/U[7])=8=”8”
D[6]=int((1445069983067461%U[6+1])/U[6])=1=”B”
D[5]=int((1445069983067461%U[5+1])/U[5])=23=”X”
D[4]=int((1445069983067461%U[4+1])/U[4])=4=”4”
D[3]=int((1445069983067461%U[3+1])/U[3])=12=”M”
D[2]=int((1445069983067461%U[2+1])/U[2])=10=”K”
D[1]=int((1445069983067461%U[1+1])/U[1])=0=”1”
これを桁区切り文字のピリオドを使用して並べると「RZ7.WU8.BX4.MK1」となり、固有コードとなる。
【0095】
なお、実際の計算においては、S2で計算される一つの合成情報は、最大6760^4の値をとりうる大きな整数となるので、計算機やプログラム言語の使用によっては、扱える桁数を超えてしまう場合や、計算の精度が低下する場合があるので注意が必要である。
【0096】
S2ステップ中で行っている、10進法による6760による商や剰余の計算、または6760進法桁上への配置の演算は、AAN進法表記を使用すると、3文字単位の文字列を並べ替えるだけで実現できる。整数値の計算は、AAN進法を含めて、任意の記数法を使用しても値や結果は変わらない。このため、先にAAN進法表記にしてから文字列を加工する方が現実的である。
【0097】
図4−4、図4−5に、前記方法によるS2ステップ、S3ステップの代替となるS2’、S3’ステップのフローチャートを示す。このフローチャートでは、AAN進法表記に変換するS3’ステップが、S2’ステップ中に入っている。
【0098】
図7に符号化・復号化計算の諸段階における値を10進法とAAN進法で表記したものを示す。この図で分かるとおり、符号化コードに対応する整数値を計算する方法は、S2、S3の組み合わせ、S2’S3’の組み合わせのみに限らない。
【0099】
以下に、S2’、S3’のステップによる、量子化した緯度および経度情報を先にそれぞれ6桁のAAN進法表記で表記してから文字列を並べ替える手順を示す。
【0100】
S1ステップで整数値に量子化された緯度および経度の情報は、0から45697659までの値であるので、AAN進法表記を使用しれば6桁で表現可能である。
図1の例で緯度の計算を行うと、以下のようになる。
D[6]=int(31617014%U[7])/U[6])=17=“R”
D[5]=int((31617014%U[6])/U[5])=25=“Z”
D[4]=int((31617014%U[5])/U[4])=7=”7”
D[3]=int((31617014%U[4])/U[3])=1=“B”
D[2]=int((31617014%U[3])/U[2])=23=“X”
D[1]=int((31617014%U[2])/U[1])=4=”4”
よって緯度情報は 31617014(10進法表記)=RZ7BX4(AAN進法表記) となる。
経度も同様に計算し、40076501(10進法表記)=WU8MK1(AAN進法表記) となる。
【0101】
AAN進法表記は、3桁ごとに6760の情報量を持つので、6760で除算した商と剰余を分離するには、単純にAAN進法表記による文字列を3文字ずつに分離すればよい。
緯度の上位桁情報=RZ7
緯度の下位桁情報=BX4
となる。また、同様に
経度の上位桁情報=WU8
経度の下位桁情報=MK1
となる。
【0102】
これらの値を、6760進法上の異なる桁に配置するには、左から順に、「緯度上位桁情報、経度上位桁情報、緯度下位桁情報、経度下位桁情報」の順序となるように文字列を連結し、桁区切り文字にピリオド使用すれば、「RZ7.WU8.BX4.MK1」となり同じ固有コードが得られる。
【0103】
S4ステップでは得られた固有コードを出力する。これはディスプレイへの表示、印刷機器や他のコンピュータ・プログラムへ送出する形の出力、等により、符号化した固有コードのデータを出力する。
【0104】
4.復号化プログラムDP
以下に発明の実施の形態の一つとして、地理的座標の復号化を実現する、コンピュータ・プログラムDPについて、図8のフローチャートに沿って説明する。
【0105】
復号化プログラムDPの詳細条件は、符号化プログラムEPに使用した条件と同じとする。
【0106】
変換プログラムDPは、フレキシブルディスクやCD−ROM等の記憶媒体に記憶される。または、適当なプログラム配信サーバからパーソナルコンピュータ等における記憶媒体にダウンロードするようにしてもよい。
【0107】
また前記記憶媒体に別のオペレーティングシステム、システムプログラム(OS)、その他のプログラムが記憶され、上記プログラムDPはこれらのOS、その他のプログラムとともに実行されてもよい。
【0108】
また、このプログラムFPの一部又は全部が別の記憶媒体に記憶されて実行され、互いの記憶媒体を保持する装置間には通信手段を介して、これから処理するデータ/既に処理されたデータ/プログラムが送受され、装置システム全体として、地理的座標の復号化が実行されてもよい。
【0109】
このプログラムは情報処理装置にインストールされ実行されたときに、別のプログラムとともにまたは単独で請求項に記載された地理的座標の復号化を実行させることができればよい。
【0110】
プログラムDPは、受付処理のステップS5、整数化処理のステップS6、復号化処理のステップS7、および出力処理のステップS8を有する。
【0111】
具体的な復号化の計算過程を示すため、図1の例にある値を使用する。奈良県内のある地点を固有コードで表現すると、「RZ7.WU8.BX4.MK1」と表現されるが。これをプログラムDPの入力値とする。
【0112】
S5ステップでは、プログラムに固有データを入力する。これはキーボードにからの数値よる入力、他のコンピュータ・プログラムから送出されてくる形の入力、等により、処理に使用するデータを入力する。
【0113】
S6では固有データを、AAN進法表記と解釈し、整数値に変換する。
なお、整数値に変換した後、緯度および経度情報に分離する必要があること、12桁のAAN進法表記は6760^4の情報量を持ち、計算機やプログラム言語の使用によっては、扱える大きさを超えてしまう場合や、計算の精度が低下する場合があること、等の理由により、AAN進法表記の段階で緯度および経度に分離してから、整数値に変換するのが好ましい。
【0114】
緯度上位桁情報=RZ7、経度上位桁情報=WU8、緯度下位桁情報=BX4、経度下位桁情報=MK1は、それぞれ6760の情報量を持っているので、6760^2の情報量をもつ整数値に再合成するには単に文字列を連結するだけでよい。したがって、それぞれは以下のようになる。
緯度情報=RZ7BX4
経度情報=WU8MK1
【0115】
AAN進法表記を10進法表記の値に変換するには、以下の式を使用する。
D=Σ(D[n]*U[n])
ただし、
D:10進法の整数値
D[n]:AAN進法表記でN桁目の値
U[n]:AAN進法表記でN桁目の位(単位)とし、次のように定義しておく。なお、U[n]は(n−1)桁目までの基数の積になっている。
U[1]=1
U[2]=10
U[3]=26*10=260
U[4]=26*26*10=6760
U[5]=10*26*26*10=67600
U[6]=26*10*26*26*10=1757600
【0116】
例の場合は次のように計算される
緯度情報:
“R”*1757600 + “Z”*67600 + “7”*6760 + “B”*260 + “X”*10 + “4” = 17*1757600 + 25*67600 + 7*6760 + 1*260 + 23*10 + 4
= 31617014
同様に
経度情報:
“W”*1757600 + “U”*67600 + “8”*6760 + “M”*260 + “K”*10 + “1”
= 40076501
【0117】
S7ステップでは、量子化の逆変換を行う。緯度および経度の値は以下のよう計算する。
La = 180 *(Ela/45697600) −90
Lo = 360 *(Elo/45697600) −180
ただし
La:緯度の復号値
Lo:経度の復号値
Ela:緯度情報を示す符号化された整数値
Elo:経度情報を示す符号化された整数値
例の場合は
緯度: (31617014/6760^2)*180−90 = 34.537448
経度: (40076501/6760^2)*360−180 = 135.717682
となる。
小数点以下第6桁で丸めると、北緯 34.53745、東経135.71768となり、量子化誤差と、計算過程での丸め誤差の範囲内で、元の緯度および経度の値を復元できる。
【0118】
S8ステップでは得られた緯度および経度のうちいずれか一つ、または両方を出力する。これはディスプレイへの表示、印刷機器や他のコンピュータ・プログラムへ送出する形の出力、等により、符号化した緯度および経度のデータを出力する。
【実施例1】
【0119】
5.固有コードを掲載した電話帳
図9は固有コードを掲載した情報担持体の一例である、固有コードが電話番号とともに掲載された電話帳である。電話帳の内容を表示する表示装置はインターネット上の情報をディスプレイ上に表示するものであっても、印刷媒体に印刷されたものでもよい。
固有コードは15文字で任意の地理的座標を表現することが可能であるため、テキストのみで表現されている表示媒体であっても、電話番号と地理的座標情報を併記することが可能である。また、表示スペースをあまり取ることがないので、位置を表示するのに必要な領域を最小限に抑えることが可能である。
【0120】
図10は前記の電話帳と、符号化プログラムを使用した実施例の概念図を示すものである。
この実施例では、印刷媒体や情報表示装置などに表示された固有データを、ナビゲーション装置などへ入力して、目的地の設定を簡単に行う。
【0121】
(1)は固有コードによって位置情報を掲載した電話帳である。
(2)は、利用者である人間である。
(3)は符号化プログラムを有するナビゲーション装置である。これはカーナビゲーション装置、携帯電話の機能として搭載されているナビゲーションソフトウェアなどである。
【0122】
(1)の位置情報表示装置と、(3)のナビゲーション装置の間には、直接電子的に情報を交換する経路が無いものとする。この場合、図10のように、一旦利用者が視覚などを通じて位置情報を認知し、これをナビゲーション装置等に入力する、という、人間の知覚を経由する経路が必要であり、固有コードはこの経路の情報伝達エラーを低減する目的で作られている。
【0123】
利用者によって(3)のナビゲーション装置に入力された固有コードは、装置に内蔵されている(4)の地理的座標変換プログラムによって、緯度および経度に復元される。
復元された緯度および経度は、装置内部のナビゲーションプログラムへ転送され、実際のナビゲーション装置が機能する。
【実施例2】
【0124】
6.固有コードを掲載した地図
図11は従来の緯度および経度による座標が表示されている地図と、固有コードの緯度情報・経度情報による座標が表示されている地図の例である。
【0125】
固有コードの緯度情報および経度情報は、緯度および経度をそれぞれ独立して符号化したものであり、緯度および経度と1対1で対応しているので、緯線、経線を表す座標を固有コードの情報を使用して表現することができる。
【0126】
通常、緯度および経度の値が、きりの良い数値となる場所、たとえば緯度および経度がM度N分0秒の箇所など、に緯線、経線が記入されている。この緯線、経線をそのまま使用してもよいが、固有コードが中途半端な値となるので、固有コードの値が、きりの良い値となる箇所で緯線、経線を引きなおしたものが図11の下の図である。
【0127】
図11から分かるように、例えば緯度情報「SD2.AA0」および経度情報「WU7.AA0」の座標の交点が示す地点の固有コードは緯度の上位桁、経度の上位桁、緯度の下位桁、経度の下位桁の順に情報を整列し、「SD2.WU7.AA0.AA0」となる。
【0128】
このように、緯度および経度への復号化を行うことなく、地図上の任意の地点と、固有コードを対応させることができる。
【0129】
図12は固有コードの緯度情報および経度情報の一部を掲載した地図の一例である。
【0130】
固有コードの緯度情報、経度情報のそれぞれから特定の下位の桁の情報を取り除いた値は、特定の緯度幅、あるいは経度幅を示す座標であると解釈することができる。例えば、「SE5」という表記は「SE5.AA0」以上「SE6.AA0」未満の領域であると定義できる。同様に、「SE」という表示であれば「SE0.AA0」以上「SF0.AA0」未満の領域であると定義できる。
【0131】
これは緯度経度の場合で考えると、例えば「東経135度40分00秒」以上「東経135度50分00秒」未満を、「東経135度40分代」として表現しているのと同じで、上位のある桁までは同じ値になる領域を同一領域として捉えていることである。
【0132】
ただし、緯度経度による表記では、上記の例を使用すると、「東経135度40分代」を表すのに「135°40」と表現すると、その領域が「40分00秒」以上「41分00秒」未満なのか、あるいは「50分00秒」未満なのか、あらかじめ定義しておかないと判別が紛らわしい。また、「135°4」とすると40分の10の位だけを表示したものなのか、あるいは04分代を表示したものが紛らわしい。
【0133】
一方、本実施例の固有コードは、「文字、文字、数字」のフォーマットを持っているので、文字が一文字なら「最上位桁一桁」、文字が二文字なら「最上位から二桁」、数字と文字なら「最下位から二桁」、数字一文字なら「最下位の一桁」であると明確に判別できる。したがって、緯度情報、および経度情報の一部分だけを表示しても、それがどの桁の情報か明確であり、その表示が示す領域も明確に定義可能である。
【0134】
また、固有コードだけでなく、その緯度情報および経度情報、あるいはその一部も、文字と数字が表示される位置が固定されているフォーマットであるので、認知エラーを低減させる効果は変わらない。
【0135】
図12の上の図では、このようにして緯度情報および経度情報の上位3桁が表す領域を表示している。
【0136】
一般に観光案内図等は、地図を縦横の升目に区切り、縦の升目にはA,B,C,横の升目には1,2,3等の名前をつけ、レストラン等の目的地は、その場所が属する升目を「B2」「D8」等と表示することで、地図上での場所を見つけやすいようにしているが、図12のように固有コードによる座標を用いても同様の機能が実現可能である。
【0137】
図12では、地図の枠にそって、固有コードの特定桁が変わる箇所で目盛または記等が入っており、地図全体が一定の升目分けをされている。
【0138】
これにより、座標変換装置等を用いて緯度および経度に一旦復号しなくても、固有コードだけを見て、南北方向、東西方向のコードを地図上で照会することにより、目的地を特定することができる。
【0139】
なお、実際の升目領域は、長方形に分割しているのではなく、緯線および経線で分割されているので、厳密には長方形ではなく、高緯度側がより狭い形になっているが、実用上、長方形による升目として扱って差し支えない。
【0140】
図12の広域図では、固有コードの上位桁3桁の部分を使用しており、東京付近のおよその距離で表すと、緯度方向に約3km、経度方向に約5kmの領域を示しており、目的とする固有コードと照会することにより、おおよその位置を把握することが可能である。また、図12の詳細地図の場合は、固有コードの上位桁がから4桁分の値を使用しており、南北に約110メートル、東西に約180メートルの升目を指定できる。
【0141】
例えば、目的地の固有コードが「SE0.XC4.AL5.NL7」とすると、このうち上位3桁の緯度情報「SE0」と経度情報「XC4」を座標として使用することにより、図12の広域図中で、この目的地が属する領域を、南北に約3km、東西に約5kmの領域に特定することができる。
【0142】
また、上位4桁の緯度情報「SE0.A」と経度情報「XC4.N」を座標として使用することにより、図12の詳細地図中で、この目的地が属する領域を南北に約110メートル、東西に約180メートルの領域に特定することができる。
【0143】
また、同様に緯度情報および経度情報のそれぞれ上位5桁を使用すれば、カーナビゲーションなどの目的地設定に十分な10メートル以内の精度で領域を指定することができる。
【0144】
このように、地図における広域情報の表示は、任意の桁のレベルまで行うことができ、これらの地図を使用すれば、緯度および経度を復号することなく、地理的情報の把握を行うことができる。
【0145】
従来の升目による指定方法では、厳密には「B2」「D8」などの枡目を指定するコード以外の情報として、どのページのどの番号の地図かを明確にしないと場所を指定することはできない。これに対して、固有コードを用いた升目座標番号を使用すると、地図の番号や掲載ページ、縮尺、さらには出版社が違う本に掲載されている地図などに対しても、固有コードによって指定される位置は常に同じとなる。
【0146】
従来は、例えば持参している目的地の案内図と、駅などに表示されている現在地を示す地図を照合する場合、地形、道の形、ランドマークなどを手がかりに、二つの地図の関係を把握して、目的地を見つける必要があった。これに対して、固有コードが記載されておれば、現在地が掲載されている駅の地図上で直接目的地を見つけることが可能である。
【0147】
さらに、従来の升目による指定方法では、複数の地図の間の位置関係や大きさの関係を表現することが難しいのに対し、固有コードを使用する場合は、地図間の相対的な位置関係や大きさの関係がコードから判断できる。
【0148】
さらに、通常、緯度経度が掲載されていないような案内図からも、特定の地点の固有コードを読み取って、緯度経度を復号することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】固有コードと緯度・経度との変換の一例を示す。
【図2】固有コードのフォーマットを示す。
【図3】緯度および経度と量子化値の関係を表すグラフを示す。
【図4−1】符号化プログラムEPのフローチャートを示す。
【図4−2】EP内のS2ステップの詳細なフローチャートを示す。
【図4−3】EP内のS3ステップの詳細なフローチャートを示す。
【図4−4】EP内のS2、S3の代替ステップS2’、S3’のうちS2’のフローチャートを示す。
【図4−5】EP内のS2、S3の代替ステップS2’、S3’のうちS3’のフローチャートを示す。
【図5】実施例の混合基数記数法による桁の値と表示文字の対応表を示す。
【図6】実施例の混合基数記数法による桁の繰り上がり早見表。
【図7】符号化・復号化計算の諸段階における値を、10進法表記と実施例の混合基数記数法で表記したものを示す。
【図8】復号化プログラムDPのフローチャートを示す。
【図9】固有コードを掲載した電話帳の掲載例を示す。
【図10】固有コードを記載した紙媒体等を使用する実施例の概念を示す。
【図11】固有コードによる緯線・経線が記入された地図の例を示す。
【図12】固有コードによる広域情報が記入された地図の例を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
演算装置を用いて経度および緯度を固有コードへ変換する地理的座標変換方法であって、前記演算装置において、
経度および緯度を受け付ける受付工程と、
前記緯度および経度の情報を、所定の符号化規則により整数値に変換する整数化工程と、
前記整数値を、所定の文字列化規則により、文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列、に変換する文字列化工程と、
前記文字列を、地理的座標を表す固有コードとして、出力する手段に出力する出力工程と、
を有する、地理的座標変換方法。
【請求項2】
前記所定の文字列化規則は、
M、Nを自然数とし、0からM−1までの値の表記にM種類の数字を1文字使用する基数がMのM進法の桁と、0からN−1までの値の表記にN種類の数字以外の文字を1文字使用する基数がNのN進法の桁と、の二種類の基数の桁が、一定のパターンを持つ規則で組み合わされている混合基数記数法を用いて前記整数値を記述することにより、文字列に変換する規則である、
請求項1記載の地理的座標変換方法。
【請求項3】
前記所定の文字列化規則は、
0から9までの値の表記に0から9までの数字を使用する10進法による桁と、0から25までの値の表記に英語大文字のAからZの26文字、または英語小文字のaからzの26文字、をアルファベット順に使用する26進法による桁と、の二種類の基数の桁が、nを0以上の任意の整数としたとき、3n+1桁は10進法、3n+2桁および3n+0桁は26進法という、3桁周期の基数のパターンで組み合わされており、12桁を使用して6760^4の情報量を表現可能な混合基数記数法を用いて、整数値を記述することにより文字列化する規則である、
請求項1または2記載の地理的座標変換方法。
【請求項4】
前記所定の符号化規則は、
Lを自然数とし、緯度情報および経度情報をそれぞれ0以上L^2−1以下の値をとりうる整数値に符号化し、それぞれの整数値をLで除算した商を上位桁情報、剰余を下位桁情報とし、緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報を、4桁のL進法上で異なる桁上に上位桁情報同士および下位桁情報同士が隣接するように配置したL進法が示す値、を符号化された整数値とする、符号化規則である、
請求項1から3のいずれかに記載の地理的座標変換方法。
【請求項5】
前記所定の符号化規則は、
緯度および経度をそれぞれ6760^2レベルに量子化し、それぞれを0以上(6760^2−1)以下の値をとりうる整数値に符号化し、その整数値をそれぞれ6760で除算した商で表現される上位桁情報および剰余で表現される下位桁情報に分離し、4桁の6760進法上で、第4桁に緯度の上位桁情報、第3桁に経度の上位桁情報、第2桁に緯度の下位桁情報、および第1桁に経度の下位桁情報を配置し、4桁の6760進法が示す値を符号化された整数値とする、符号化規則である、
請求項1から4のいずれかに記載の地理的座標変換方法。
【請求項6】
前記所定の文字列化規則により文字列化された文字列に対して、前記文字列の表記に使用する文字以外の一つまたは複数の文字を区切り記号とし、文字列全体に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、隣接する全部または一部の箇所に前記区切り記号を挿入する工程を有する、
請求項1から5のいずれかに記載の地理的座標変換方法。
【請求項7】
前記所定の文字列化規則により文字列化された文字列に対して、前記文字列の表記に使用する文字以外の一つまたは複数の文字を区切り記号とし、文字列全体に対して、緯度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、経度の上位桁情報、および経度下位桁情報を示す各部分の境界の全部または一部に前記区切り記号を挿入する工程を有する、
請求項4または5に記載の地理的座標変換方法。
【請求項8】
文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列に符号化された固有コードを、演算装置を用いて経度および緯度へ変換する地理的座標復号化方法であって、
前記演算装置において、
固有コードを受付ける受付工程と、
前記文字列を所定の整数値化規則により、整数値に変換する整数化工程と、
前記整数値を所定の復号化規則により緯度および経度情報に復号化する復号化工程と、
前記復号化された緯度または経度の、いずれか一つまたは両方を、出力する手段に出力する出力工程、
を有する、地理的座標復号化方法。
【請求項9】
前記固有コードは、
M、Nを自然数とし、0からM−1までの数字のみが表示される位置と、N種類の数字以外の文字が表示される位置とが、一定のパターンで配列されている文字列からなる固有コードであり、
前記所定の整数値化規則は、
0からM−1までの数字のみが表示される位置を基数がMのM進法の桁とし、N種類の数字以外の文字が表示される位置を基数がNのN進法の桁とする混合基数記数法が表す値を、整数化した値とする規則である、
請求項8記載の地理的座標復号化方法。
【請求項10】
前記固有コードは、0から9までの数字のみが表示される位置と、英語大文字のAからZの26文字、または英語小文字のaからzの26文字、のアルファベットのみが表示される位置とが、文字列の左から右への順に「アルファベット、アルファベット、数字」の順で4回繰り返された、合計12文字による文字列であり、アルファベット8文字、数字4文字の、計12文字で6760^4の情報量を表現可能な固有コードであり、
前記所定の整数化規則は、固有コードを、0から9までの数字を使用する10進法による桁と、0から25までの値の表記に英語大文字のAからZの26文字、または英語小文字のaからzの26文字、をアルファベット順に使用する26進法による桁とが組み合わされた、混合基数記数法による表記とし、前記表記による0から6760^4−1までの値を整数化した値とする、整数化規則である、
請求項8または9のいずれかに記載の地理的座標復号化方法。
【請求項11】
前記固有コードは、
文字列中の文字の位置に対して、緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報に対応する部分が独立しており、かつ緯度および経度の上位桁情報同士および下位桁情報同士が隣接しており、Lを自然数とし、前記各部分はL通りの情報が表現可能であり、固有コード全体としてL^4通りの情報が表現可能である、固有コードであり、
前記所定の復号化規則は、0からL^4−1までの値をとる整数値に整数化変換された整数値を、4桁のL進法で表現したときの各桁を緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報とし、(緯度の上位桁情報*L+緯度の下位桁情報)および(経度の上位桁情報*L+経度の下位桁情報)を、緯度情報および経度情報それぞれを表す0以上L^2−1以下の値とし、それぞれの整数値を復号化することにより、緯度および経度を復元する、復号化規則である、
請求項8から10のいずれかに記載の地理的座標復号化方法。
【請求項12】
前記固有コードは、
それぞれ6760通りの情報を表現可能な4つの部分に分割されており、最も左側の部分は緯度の上位桁情報、次の部分は経度の上位桁情報、その次の部分は緯度の下位桁情報、および最も右側の部分は経度の下位桁情報に対応し、コード全体で0から6760^4−1の整数値を表現する固有コードであり、
前記所定の復号化規則は、前記整数値を4桁の6760進法で表現したときの各桁を緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報であると解釈し、緯度情報および経度情報それぞれを表す0以上6760^2−1以下の値をとりうる整数値を、それぞれ(緯度の上位桁情報*6760+緯度の下位桁情報)および(経度の上位桁情報*6760+経度の下位桁情報)とし、それぞれの整数値を復号化することにより、緯度および経度を復元する、復号化規則である、
請求項8から11のいずれかに記載の地理的座標復号化方法。
【請求項13】
前記固有コードは、
固有コード内で情報を表現する目的で用いられる文字以外の文字を、1つまたは複数使用して区切り記号を構成し、文字列中の必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置が、隣接する全部または一部の箇所に、前記区切り記号が挿入されている、固有コードで、
前記整数化工程に、固有コード内の区切り記号を削除する文字列加工工程を含む、
請求項8から12のいずれかに記載の地理的座標復号化方法。
【請求項14】
前記固有コードは、
固有コード内で情報を表現する目的で用いられる文字以外の文字を、1つまたは複数使用して区切り記号を構成し、文字列中の緯度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、経度の上位桁情報、および経度下位桁情報を示す各部分の境界の全部または一部に、前記区切り記号が挿入されている、固有コードで、
前記整数化工程に、固有コード内の区切り記号を削除する文字列加工工程を含む、
請求項11または12に記載の地理的座標復号化方法。
【請求項15】
経度および緯度を固有コードへ変換する地理的座標変換装置であって、
経度および緯度を受け付ける受付手段と、
前記緯度および経度の情報を、整数値に変換する整数化手段と、
前記整数値を、文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列、に変換する文字列化手段と、
前記文字列を、地理的座標を表す固有コードとして、出力する手段に出力する出力手段と、
を有する、地理的座標変換装置。
【請求項16】
前記文字列化手段は、
整数化手段によって符号化された整数値を、M、Nを自然数とし、0からM−1までの値の表記にM種類の数字を1文字使用する基数がMのM進法の桁と、0からN−1までの値の表記にN種類の数字以外の文字を1文字使用する基数がNのN進法の桁と、の二種類の基数の桁が、一定のパターンで配列されている混合基数記数法を用いて表示する場合の各桁の値を算出する計算手段と、
算出した各桁の値に対応する表記文字を使用して、文字列を合成する文字列合成手段と、
を含む、請求項15に記載の地理的座標変換装置。
【請求項17】
前記文字列化手段は、
整数化手段によって符号化された整数値を、0から9までの値の表記に0から9までの数字を使用する10進法による桁と、0から25までの値の表記に英語大文字のAからZの26文字、または英語小文字のaからzの26文字、をアルファベット順に使用する26進法による桁と、の二種類の基数の桁が、nを0以上の任意の整数としたとき、3n+1桁は10進法、3n+2桁および3n+0桁は26進法という、3桁周期の基数のパターンで組み合わされており、12桁を使用して6760^4の情報量を表現可能な、混合基数記数法で表示する場合の各桁の値を算出する計算手段と、
算出した各桁の値に対応する表記文字を使用して、文字列を合成する文字列合成手段と、
を含む、請求項15または16に記載の地理的座標変換装置。
【請求項18】
前記整数化手段は、
受付手段が受け付けた経度および緯度の情報を、自然数Lを用いて、それぞれ0以上L^2−1以下の値をとりうる整数値に符号化する符号化手段と、
符号化されたそれぞれの前記整数値をLで除算し商と剰余を演算する割算手段と、
前記商を上位桁情報とし、前記剰余を下位桁情報として、経度および緯度のそれぞれの上位桁情報および下位桁情報を4桁のL進法上で、各桁に上位桁同士、下位桁同士が隣接するように配置して目的とする整数値を得る配列手段と、
を含む、請求項15から17のいずれかに記載の地理的座標変換装置。
【請求項19】
前記整数化手段は、
受付手段が受け付けた経度および緯度の情報を、自然数6760を用いて、それぞれ0以上6760^2−1以下の値をとりうる整数値に符号化する符号化手段と、
符号化されたそれぞれの前記整数値を6760で除算し商と剰余を演算する割算手段と、
前記商を上位桁情報とし、前記剰余を下位桁情報として、経度および緯度のそれぞれの上位桁情報および下位桁情報を4桁の6760進法上で、第4桁に緯度の上位桁情報、第3桁に経度の上位桁情報、第2桁に緯度の下位桁情報、および第1桁に経度の下位桁情報を配置して目的とする整数値を得る配列手段と、
を含む、請求項15から18のいずれかに記載の地理的座標変換装置。
【請求項20】
前記文字列化手段は、
整数値の表現に使用する文字以外の一つまたは複数の文字を区切り記号とし、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、隣接する全部または一部の箇所に、前記区切り記号を挿入する手段、を含む、
請求項15から19のいずれかに記載の地理的座標変換装置。
【請求項21】
前記文字列化手段は、
整数値の表現に使用する文字以外の一つまたは複数の文字を区切り記号とし、緯度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、経度の上位桁情報、および経度下位桁情報を示す各部分の境界の全部または一部に、前記区切り記号を挿入する手段、を含む、
請求項18または19に記載の地理的座標変換装置。
【請求項22】
文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列、からなる固有コードを、経度および緯度へ変換する地理的座標復号化装置であって、
固有コード文字列を受付ける受付手段と、
前記文字列を整数値に変換する整数化手段と、
前記整数値を緯度および経度情報に復号化する復号化手段と、
前記復号化された緯度または経度の、いずれか一つまたは両方を、出力する手段に出力する出力手段、
を有する、地理的座標復号装置。
【請求項23】
前記固有コードは、
M、Nを自然数とし、0からM−1までの数字のみが表示される位置と、N種類の数字以外の文字が表示される位置とが、一定のパターンで配列されている文字列からなる固有コードであり、
前記整数値化手段は、
0からM−1までの数字のみが表示される位置を基数がMのM進法の桁とし、N種類の数字以外の文字が表示される位置を基数がNのN進法の桁とする混合基数記数法を用いて、固有コードが示す整数値を算出する計算手段と、
を含む、請求項22記載の地理的座標復号化装置。
【請求項24】
前記固有コードは、
0から9までの数字のみが表示される位置と、英語大文字のAからZの26文字、または英語小文字のaからzの26文字、のアルファベットのみが表示される位置とが、文字列の左から右への順に「アルファベット、アルファベット、数字」の順で4回繰り返された、合計12文字による文字列であり、アルファベットの位置を8つと、数字の位置を4つ使用して、計12文字で6760^4の情報量を表現可能である、固有コードであり、
前記整数化手段は、
固有コードを、0から9までの数字を使用する10進法による桁と、0から25までの値の表記に英語大文字のAからZの26文字、または英語小文字のaからzの26文字、をアルファベット順に使用する26進法による桁とが組み合わされた、混合基数記数法による表記と解釈し、前記混合基数記数法の各桁の文字を10進法の数値に変換する計算手段と、
各桁の値を合成して固有コードが示す0から6760^4−1までの値の整数値を算出する計算手段と、を含む、
請求項22または23記載の地理的座標復号化装置。
【請求項25】
前記固有コードは、
文字列中の文字の位置に対して、緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報に対応する部分が独立しており、かつ緯度および経度の上位桁情報同士および下位桁情報同士が隣接しており、Lを自然数とし、前記各部分はL通りの情報が表現可能であり、固有コード全体としてL^4通りの情報が表現可能である、固有コードであり、
前記復号化手段は、
0からL^4−1までの値をとる整数値に整数化変換された整数値を、4桁のL進法で表現したときの各桁を緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報として各情報の値を算出する計算手段と、
(緯度の上位桁情報*L+緯度の下位桁情報)および(経度の上位桁情報*L+経度の下位桁情報)を緯度情報および経度情報それぞれを表す0以上L^2−1以下の値として算出する計算手段と、
それぞれの整数値を復号化することにより、緯度および経度を復元する復号化手段と、
を含む、請求項22から24のいずれかに記載の地理的座標復号化装置。
【請求項26】
前記固有コードは、
それぞれ6760通りの情報を表現可能な4つの部分に分割されており、最も左側の部分は緯度の上位桁情報、次の部分は経度の上位桁情報、その次の部分は緯度の下位桁情報、および最も右側の部分は経度の下位桁情報に対応し、コード全体で0から6760^4−1の整数値を表現する固有コードであり、
前記復号化手段は、
前記整数値を4桁の6760進法で表現したときの各桁の値を算出する計算手段と、
前記各桁の値を緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報とし、(緯度の上位桁情報*6760+緯度の下位桁情報)および(経度の上位桁情報*6760+経度の下位桁情報)の計算式により、緯度情報および経度情報それぞれを表す0以上6760^2−1以下の値をとりうる整数値に復号する計算手段と、
前記緯度情報および経度情報の整数値を用いて、緯度および経度を復元する、復号化手段と、
を含む、請求項22から25のいずれかに記載の地理的座標復号化装置。
【請求項27】
前記固有コードは、
固有コード内で情報を表現する目的で用いられる文字以外の文字を、1つまたは複数使用して区切り記号を構成し、文字列中の必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、隣接する全部または一部の箇所に、前記区切り記号が挿入されている、固有コードであり、
前記整数化手段は、固有コード内の区切り記号を削除する文字列加工手段を含む、
請求項22から26のいずれかに記載の地理的座標復号化装置。
【請求項28】
前記固有コードは、
固有コード内で情報を表現する目的で用いられる文字以外の文字を、1つまたは複数使用して区切り記号を構成し、文字列中の緯度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、経度の上位桁情報、および経度の下位桁情報を示す各部分の、境界の全部または一部に、前記区切り記号が挿入されている、固有コードであり、
前記整数化手段は、固有コード内の区切り記号を削除する文字列加工手段を含む、
請求項25または26に記載の地理的座標復号化装置。
【請求項29】
コンピュータにより請求項15から28のいずれかに記載の地理的座標変換装置を実現するためのプログラム。
【請求項30】
請求項29に記載のプログラムを記録した記録媒体。
【請求項31】
請求項29に記載のプログラムを含む、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号。
【請求項32】
地理的座標情報を掲載した情報担持体において、地理的座標情報の掲載方法は、文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されている文字列、によって地理的座標の特定地点または特定地域を指定する固有コードが、単独で、あるいは緯度および経度による表示と併用で、掲載されている事を特徴とする、情報担持体。
【請求項33】
前記固有コードは、
M、Nを自然数とし、0からM−1までの数字のみが表示される位置と、N種類の数字以外の文字が表示される位置とが、一定のパターンで配列されている文字列からなる固有コードである、
請求項32に記載の情報担持体。
【請求項34】
前記固有コードは、
0から9までの数字のみが表示される位置と、英語大文字のAからZの26文字、または英語小文字のaからzの26文字、のアルファベットのみが表示される位置とが、文字列の左から右への順に「アルファベット、アルファベット、数字」の順で4回繰り返された、合計12文字による文字列であり、アルファベット8文字、数字4文字の、計12文字で6760^4の情報量を表現可能な固有コードである、
請求項32または33に記載の情報担持体。
【請求項35】
前記固有コードは、
文字列中の文字の位置に対して、緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報に対応する部分が独立しており、かつ緯度および経度の上位桁情報同士および下位桁情報同士が隣接しており、Lを自然数とし、前記各部分はL通りの情報が表現可能であり、固有コード全体としてL^4通りの情報が表現可能である、固有コードである
請求項32から34のいずれかに記載の情報担持体。
【請求項36】
前記固有コードは、
それぞれ6760通りの情報を表現可能な4つの部分に分割されており、最も左側の部分は緯度の上位桁情報、次の部分は経度の上位桁情報、その次の部分は緯度の下位桁情報、および最も右側の部分は経度の下位桁情報に対応し、コード全体で0から6760^4−1の整数値を表現する固有コードである、
請求項32から35のいずれかに記載の情報担持体。
【請求項37】
前記固有コードは、
固有コード内で情報を表現する目的で用いられる文字以外の文字を、1つまたは複数使用して区切り記号を構成し、文字列中の必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置が、隣接する全部または一部の箇所に、前記区切り記号が挿入されている、固有コードである、
請求項32から36のいずれかに記載の情報担持体。
【請求項38】
前記固有コードは、
固有コード内で情報を表現する目的で用いられる文字以外の文字を、1つまたは複数使用して区切り記号を構成し、文字列中の緯度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、経度の上位桁情報、および経度下位桁情報を示す各部分の、境界の全部または一部に、前記区切り記号が挿入されている、固有コードである、
請求項35または36に記載の情報担持体。
【請求項39】
地図中または地図枠外に、一定間隔の緯度および経度を示す表示、または前記一定間隔の緯度および経度による緯線または経線に挟まれた帯状の領域を示す表示、があり、
前記表示を、南北および東西方向の、点または帯状領域を示す座標として指定する事により、地図中の地点または緯線と経線により囲まれた領域、を指定することが可能である地図において、
文字列中の位置に対して、必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置とが、所定パターンで配列されており、かつ、緯度情報と経度情報を表す部分がそれぞれ独立している文字列である、固有コードの、緯度情報部分および経度情報部分それぞれの一部または全部が、
南北および東西方向の点または帯状の領域を示す座標として、地図中または地図枠外の、前記一定間隔の緯度および経度の表示に対応する位置、または前記一定間隔の緯度および経度による緯線または経線に挟まれた帯状の領域を示す表示に対応する位置に、
単独で、あるいは緯度および経度による表示と併用で、記載されていることを特徴とする、地図。
【請求項40】
前記固有コードは、
M、Nを自然数とし、0からM−1までの数字のみが表示される位置と、N種類の数字以外の文字が表示される位置とが、一定のパターンで配列されている文字列からなる固有コードである、
請求項39に記載の地図。
【請求項41】
前記固有コードは、
0から9までの数字のみが表示される位置と、英語大文字のAからZの26文字、または英語小文字のaからzの26文字、のアルファベットのみが表示される位置とが、文字列の左から右への順に「アルファベット、アルファベット、数字」の順で4回繰り返された、合計12文字による文字列であり、アルファベット8文字、数字4文字の、計12文字で6760^4の情報量を表現可能な固有コードである、
請求項39または40に記載の地図。
【請求項42】
前記固有コードは、
文字列中の文字の位置に対して、緯度の上位桁情報、経度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、および経度の下位桁情報に対応する部分が独立しており、かつ緯度および経度の上位桁情報同士および下位桁情報同士が隣接しており、Lを自然数とし、前記各部分はL通りの情報が表現可能であり、固有コード全体としてL^4通りの情報が表現可能である、固有コードである、
請求項39から41のいずれかに記載の地図。
【請求項43】
前記固有コードは、
それぞれ6760通りの情報を表現可能な4つの部分に分割されており、最も左側の部分は緯度の上位桁情報、次の部分は経度の上位桁情報、その次の部分は緯度の下位桁情報、および最も右側の部分は経度の下位桁情報に対応し、コード全体で0から6760^4−1の整数値を表現する固有コードである、
請求項39から42のいずれかに記載の地図。
【請求項44】
前記固有コードは、
固有コード内で情報を表現する目的で用いられる文字以外の文字を、1つまたは複数使用して区切り記号を構成し、文字列中の必ず数字のみが表示される位置と、必ず数字以外の文字が表示される位置が、隣接する全部または一部の箇所に、前記区切り記号が挿入されている、固有コードである、
請求項39から43のいずれかに記載の地図。
【請求項45】
前記固有コードは、
固有コード内で情報を表現する目的で用いられる文字以外の文字を、1つまたは複数使用して区切り記号を構成し、文字列中の緯度の上位桁情報、緯度の下位桁情報、経度の上位桁情報、および経度下位桁情報を示す各部分の、境界の全部または一部に、前記区切り記号が挿入されている、固有コードである、
請求項42または43に記載の地図。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図4−4】
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【図4−5】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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