説明

基板保持部材、基板搬送アーム及び基板搬送装置

【課題】磨耗量低減、汚染防止、アライメント精度向上、又は飛び出し防止の機能を備えた基板保持部材、基板搬送アーム及び基板搬送装置を提供する。
【解決手段】基板搬送装置の基板搬送アームに取り付けられ、基板の周縁を載置して該基板を保持する基板保持部材であって、基板の裏面に当接して該基板を保持する裏面保持部と、基板の端面に当接する端面当接部と、前記裏面保持部及び前記端面当接部が取り付けられ、一体的に前記基板搬送アームに取り付け可能な基板保持部材本体部とを有し、前記端面当接部は、載置する基板の半径方向に変形可能に、前記基板保持部材本体部に取り付けられることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗布膜形成装置等において基板を搬送する基板搬送装置、その基板搬送装置に備えられた基板搬送アーム、及びその基板搬送アームに取り付けられた基板保持部材に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィ工程では、例えば半導体ウェハ等の基板(以下「ウェハ」という。)上にレジスト液を塗布しレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、レジスト膜を所定のパターンに露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理を行って、ウェハ上に所定のレジストパターンを形成する。
【0003】
このような一連の処理を自動化して行うことができる装置として、インターフェイス部を介してウェハを受け渡し可能な処理部と露光装置とを組合せた塗布膜形成装置がある。処理部は、例えば塗布ユニット、現像ユニット、洗浄ユニット、加熱・冷却系ユニットを棚状に積み重ね、各ユニット間でウェハを受け渡し、所定の順番で一連の処理を行う。このような各ユニット間でウェハを受け渡しするために、処理部は、ウェハを搬送する基板搬送装置を備えている。
【0004】
基板搬送装置は、伸縮自在であり、各ユニットの内部に進退自在である基板搬送アームを備えており、基板搬送アームにより、各ユニットの間でウェハの受け渡しを行なう。基板搬送アームには、ウェハを保持する際にウェハの端面に当接してウェハのずれを規制する規制部、及び規制部がウェハの端面に当接する面よりも水平方向に傾斜した傾斜面を有し、ウェハを保持する際にその傾斜面でウェハの端面に当接する傾斜部を含む基板保持部材が取り付けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、傾斜部を含む基板保持部材には、水平面からの傾斜角が大きい面を有する規制部の上方側に水平面からの傾斜角がより小さい傾斜面を有する傾斜部を設け、ウェハの端面を傾斜部の傾斜面に当接しながらウェハを下方側の規制部に案内し、ウェハの端面を規制部に当接した状態で位置合わせできるようになっているものもある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−282670号公報
【特許文献2】特開2004−273847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記したような基板保持部材が取り付けられた基板搬送アーム及び基板搬送アームを供えた基板搬送装置においては、次のような問題があった。
【0008】
まず、ウェハを搬送する際の衝撃によって、基板保持部材が磨耗するという問題があった。昨今では、ウェハが大口径化し、ウェハの搬送速度が高速化している。ウェハの慣性が大きいため、基板搬送アームの伸縮動作を行う際に、ウェハが強い力で基板保持部材に押し付けられ、基板保持部材がウェハから衝撃を受けることがある。このように、伸縮動作が行なわれるたびに基板保持部材がウェハから衝撃を受けるため、ウェハが基板保持部材に当接する箇所において基板保持部材の磨耗量が多いという問題があった。
【0009】
また、搬送するウェハに付着した薬液が基板保持部材に接触することにより、基板保持部材及びその後に搬送するウェハが汚染されるという問題があった。ウェハの上面にレジスト等の薬液が塗布された状態では、端面の上面側にもレジスト等の薬液が付着しやすい。そして、端面の上面側にレジスト等の薬液が付着した状態でウェハを搬送する場合、レジスト等の薬液が基板保持部材に付着しやすい。基板保持部材に薬液が付着すると、薬液の状態で、又は乾燥してパーティクルになった状態で、その後に搬送するウェハの端面の上面側に付着するため、その後のウェハが汚染される。ウェハが汚染されることにより、露光又は現像の工程における様々な不良等の原因となって、製造の歩留まりが低減するという問題があった。
【0010】
また、規制部及び傾斜部がウェハの端面と当接する面が、水平面に略垂直になるようにすると、受け渡しの際にウェハが基板搬送アームから外れやすく、ウェハを受け渡しする際にアライメントが精度よくできないという問題があった。
【0011】
一方、傾斜部がウェハの端面と当接する傾斜面の水平面からの傾斜角を小さくした場合には、傾斜部にウェハが乗り上げたときに、ウェハが基板保持部材から飛び出すおそれがあるという問題があった。前述したように、ウェハの慣性が大きく、基板搬送アームの伸縮動作の速度も大きいため、基板搬送アームの伸縮動作によってウェハが所定の位置から外れて傾斜部に乗り上げた場合、その後の基板搬送アームの伸縮動作の際にウェハが更に基板搬送アームの外側方向に移動して飛び出すおそれがあった。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、磨耗量低減、汚染防止、アライメント精度向上、又は飛び出し防止の機能を備えた基板保持部材、基板搬送アーム及び基板搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
【0014】
第1の発明は、基板搬送装置の基板搬送アームに取り付けられ、基板の周縁を載置して該基板を保持する基板保持部材であって、基板の裏面に当接して該基板を保持する裏面保持部と、基板の端面に当接する端面当接部と、前記裏面保持部及び前記端面当接部が取り付けられ、一体的に前記基板搬送アームに取り付け可能な基板保持部材本体部とを有し、前記端面当接部は、載置する基板の半径方向に変形可能に、前記基板保持部材本体部に取り付けられることを特徴とする。
【0015】
第2の発明は、第1の発明に係る基板保持部材において、前記端面当接部の水平断面が薄肉形状に形成されている、ことを特徴とする。
【0016】
第3の発明は、第2の発明に係る基板保持部材において、前記端面当接部は、下方側の部分であって水平面からの傾斜角が大きな接触部を含む規制部と、上方側の部分であって水平面からの傾斜角が小さな傾斜面を含む傾斜部とを有し、前記規制部は、前記接触部で基板と接触する、ことを特徴とする。
ことを特徴とする。
【0017】
第4の発明は、第3の発明に係る基板保持部材において、前記規制部と前記傾斜部との境界付近に角部を更に有する、ことを特徴とする。
【0018】
第5の発明は、第3の発明又は第4の発明に係る基板保持部材において、前記規制部及び前記傾斜部の厚さが0.5mm〜1.5mmの範囲内である、ことを特徴とする。
【0019】
第6の発明は、第1の発明に係る基板保持部材において、前記端面当接部の水平断面がつづら折り状に形成されている、ことを特徴とする。
【0020】
第7の発明は、第6の発明に係る基板保持部材において、前記端面当接部は、基板の端面から該端面当接部に力が加わった場合に、前記つづら折り状の水平断面を変形する、ことを特徴とする。
【0021】
第8の発明は、第1から第7のいずれか一つの発明に係る基板保持部材が取り付けられた基板搬送アームである。
【0022】
第9の発明は、第8の発明に係る基板搬送アームを備えた基板搬送装置である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、基板保持部材、基板搬送アーム及び基板搬送装置において、磨耗量低減、汚染防止、アライメント精度向上、又は飛び出し防止の機能を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る基板搬送装置を備えた塗布膜形成装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る基板搬送装置を備えた塗布膜形成装置の全体構成を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る基板搬送装置の全体構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る基板搬送装置に備えられる基板搬送アームを示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る基板搬送アームに取り付けられる基板保持部材を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る基板保持部材の側面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る基板保持部材のR形状部の傾斜部に基板の端面が乗り上げている状態及びR形状部の規制部に基板の端面が当接している状態を示す側面図である。
【図8】従来の基板保持部材の傾斜部に基板の端面が乗り上げている状態を示す側面図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る基板保持部材に薬液の塗布された基板が保持されている状態を示す側面図である。
【図10】従来の基板保持部材に薬液の塗布された基板が保持されている状態を示す側面図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る基板保持部材に薬液やパーティクルが付着している状態を示す側面図である。
【図12】従来の基板保持部材に薬液やパーティクルが付着している状態を示す側面図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る基板保持部材において基板がオーバーハング部により飛び出すのを防止されている状態を示す側面図である。
【図14】従来の基板保持部材において基板が基板保持部材から飛び出している状態を示す側面図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態の変形例に係る基板保持部材に薬液の塗布された基板が保持されている状態を示す側面図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係る基板搬送アームに取り付けられる基板保持部材を示す斜視図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る基板保持部材の端面当接部付近の拡大斜視図である。
【図18】従来の基板保持部材の端面当接部付近の拡大斜視図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態の変形例に係る基板保持部材の端面当接部付近を下方側から見た拡大斜視図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態に係る基板搬送アームに取り付けられる基板保持部材を示す斜視図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態に係る基板保持部材の裏面保持部の当接部付近の拡大斜視図である。
【図22】従来の基板保持部材の裏面保持部の当接部付近の拡大斜視図である。
【図23】本発明の第3の実施の形態の第1の変形例に係る基板保持部材の裏面保持部の当接部付近の拡大斜視図である。
【図24】本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係る基板保持部材の裏面保持部の当接部付近の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、本発明を実施するための形態について図面と共に説明する。
(第1の実施の形態)
始めに、図1から図14を参照し、第1の実施の形態に係る基板搬送装置、基板搬送アーム及び基板保持部材について説明する。
【0026】
最初に、本実施の形態に係る基板搬送装置を備えた塗布膜形成装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る基板搬送装置を備えた塗布膜形成装置の全体構成を示す平面図であって、図2は、その概略斜視図である。
【0027】
塗布膜形成装置は、キャリアブロックB1、処理部B2、インターフェイス部B3、露光装置B4、棚ユニットU1、U2を有する。
【0028】
キャリアブロックB1は、例えば25枚のウェハWが収納されたキャリアCを搬入出するためのキャリアブロックである。キャリアブロックB1は、キャリアCを載置するキャリア載置部21と受け渡し手段22とを備えている。
【0029】
受け渡し手段22は、キャリアCからウェハWを取り出し、取り出したウェハWをキャリアブロックB1の奥側に設けられている処理部B2へと受け渡すように、左右、前後に移動自在、昇降自在、鉛直軸周りに回転自在に構成されている。
【0030】
処理部B2の中央には、基板搬送装置3が設けられており、基板搬送装置3を取り囲むように例えばキャリアブロックB1から奥を見て例えば右側には塗布ユニット23及び現像ユニット24、左側には洗浄ユニット25、手前側、奥側には加熱・冷却系のユニット等を多段に積み重ねた棚ユニットU1、U2がそれぞれ配置されている。塗布ユニット23は、ウェハWにレジスト液を塗布するユニットである。現像ユニット24は、露光後のウェハWに現像液を液盛りして所定時間そのままの状態にして現像処理を行うユニットである。洗浄ユニット25は、レジスト液を塗布する前にウェハWを洗浄するためのユニットである。
【0031】
棚ユニットU1、U2は、複数のユニットが積み上げられることにより構成され、例えば図2に示すように、加熱ユニット26、冷却ユニット27のほか、ウェハWの受け渡しユニット28等が上下に割り当てられている。基板搬送装置3は、昇降自在、進退自在及び鉛直軸まわりに回転自在に構成され、棚ユニットU1、U2及び塗布ユニット23、現像ユニット24及び洗浄ユニット25の間でウェハWを搬送する役割を有する。ただし、図2では、便宜上受け渡し手段22及び基板搬送装置3は示されていない。
【0032】
処理部B2は、インターフェイス部B3を介して露光装置B4と接続されている。インターフェイス部B3は受け渡し手段29を備えており、受け渡し手段29は、例えば昇降自在、左右、前後に移動自在かつ鉛直軸まわりに回転自在に構成され、処理ブロックB2と露光装置B4との間でウェハWの受け渡しを行うようになっている
次に、塗布膜形成装置におけるウェハWの流れについて説明する。先ず外部からキャリアCがキャリア載置部21に搬入され、受け渡し手段22によりキャリアC内からウェハWが取り出される。ウェハWは、受け渡し手段22から棚ユニットU1の受け渡しユニット28を介して基板搬送装置3に受け渡され、所定のユニットへ順次搬送される。例えば洗浄ユニット25にて所定の洗浄処理が行われ、加熱ユニット26の一つにて加熱乾燥が行われた後、冷却ユニット27にて所定の温度に調整され、塗布ユニット23にて塗布膜の成分が溶剤に溶解されたレジスト液の塗布処理が行われる。
【0033】
ウェハWは、加熱ユニット26の一つにてプリベーク処理が行われた後、冷却ユニット27の一つにて所定の温度に調整される。次いで基板搬送装置3により棚ユニットU2の受け渡しユニット28を介してインターフェイス部B3の受け渡し手段29に受け渡され、受け渡し手段29により露光装置B4に搬送されて、所定の露光処理が行われる。その後ウェハWは、インターフェイス部B3を介して処理部B2に搬送され、加熱ユニット26の一つにてポストエクスポージャーベーク処理が行われる。次いで冷却ユニット27にて所定の温度まで冷却されて温度調整された後、現像ユニット24にて現像液が液盛りされ、所定の現像処理が行われる。こうして所定のパターンが形成されたウェハWは、基板搬送装置3、キャリアブロックB1の受け渡し手段22を介して、例えばもとのキャリアC内に戻される。
【0034】
次に、図3を参照し、基板搬送装置3について説明する。図3は、本実施の形態に係る基板搬送装置の全体構成を示す斜視図である。
【0035】
基板搬送装置3は、ウェハWを保持する基板保持アーム31と、基板保持アーム31を進退自在に支持する基台32と、基台32を昇降自在に支持する一対の案内レール33、34と、案内レール33、34の上端及び下端をそれぞれ連結する連結部材35、36と、案内レール33、34及び連結部材35、36よりなる枠体を鉛直軸周りに回転自在に駆動するために案内レール33、34下端の連結部材36に一体的に取り付けられた回転駆動部37と、案内レール33、34上端の連結部材35に設けられた回転軸部38とを備えている。
【0036】
基板搬送アーム31は、それぞれウェハWを保持し得るように3段構成になっており、基板搬送アーム31の基端部は基台32の長手方向に設けられた案内溝32aに沿ってスライド移動できるようになっている。そのスライド移動によるアーム31の進退移動や基台32の昇降移動は、それぞれ別個の図示しない駆動部により駆動される。従ってそれら図示しない2つの駆動部、案内溝32a、案内レール33、34及び回転駆動部37は、アーム31を略鉛直軸周りに回転自在、かつ昇降自在、かつ進退自在に駆動する駆動機構を構成しており、駆動機構は図示しない制御部により搬送プログラムに基づいて駆動制御される。
【0037】
次に、図4を参照し、基板保持アーム31について説明する。図4は、本実施の形態に係る基板搬送装置に備えられる基板搬送アームを示す斜視図である。
【0038】
基板保持アーム31の内縁30は、例えば図4に示すように、直径300mmの円の円弧の一部により構成され、基板搬送アーム31の内縁30の4箇所の位置には、ウェハWの周縁を保持するための4個の基板保持部材4が設けられている。図4に示す例では、基板搬送アーム31の内縁30の円弧の中心位置とウェハWの中心位置とが揃った状態でウェハWが基板搬送アーム31上に保持されるような位置に、4個の基板保持部材4が取り付けられている。
【0039】
なお、本実施の形態では、基板搬送アーム31の4箇所の位置に4個の基板保持部材4が取り付けられている例を示すが、基板保持部材4はウェハWを保持することができる範囲で取り付けられていればよく、3箇所又は5箇所以上の位置に取り付けられていてもよい。
【0040】
また、基板保持部材4が基板搬送アーム31の内縁30のいずれの箇所に取り付けられる場合にも、保持されるウェハWの中心が取り付けられる全ての基板保持部材4を結んで形成される多角形の内側にあることが望ましい。
【0041】
次に、図5及び図6を参照し、基板保持部材について説明する。図5は、本実施の形態に係る基板搬送アームに取り付けられる基板保持部材を示す斜視図である。図6は、本実施の形態に係る基板保持部材の側面図である。
【0042】
基板保持部材4は、例えば図5に示すように構成されている。基板保持部材4は、ウェハ(基板)の周縁を載置してウェハ(基板)を保持するものであり、ウェハ(基板)の裏面に当接してウェハ(基板)を保持する裏面保持部5と、ウェハ(基板)の端面に当接する端面当接部6と、裏面保持部5及び端面当接部6が取り付けられ、裏面保持部5及び端面当接部6と一体的に基板搬送アーム31に取り付け可能な基板保持部材本体部7とを有する。
【0043】
基板保持部材本体部7は、基板搬送アーム31の円弧形状を有する内縁30に取り付けられるため、基板搬送アーム31の内縁30の曲率に略等しい円弧形状を有する部材である。基板保持部材本体部7は、円弧形状を有し、基板搬送アーム31の内縁30の上面に接する上面部71と、上面部71と一体で円弧形状に設けられ、基板搬送アーム31の内縁30の側面を被覆するように設けられる側面部72とよりなる。上面部71には、図5に示すように、複数の貫通孔73が設けられ、例えばネジを用いて基板搬送アーム31の上面に設けられたネジ山にネジ止めされる。
【0044】
裏面保持部5は、円弧形状を有する基板保持部材本体部7の側面部72に、載置されるウェハ(基板)の半径方向中心側(基板搬送アーム31の中心側)に向けて張り出すように設けられた裏面保持部本体部51と、裏面保持部本体部51の上面に取り付けられ、ウェハ(基板)の裏面に当接する当接部52とを有している。また、裏面保持部本体部51及び当接部52は、基板保持部材本体部7と一体的に形成されてもよい。当接部52は、裏面保持部本体部51よりも上方に突出するように設けられる。図5に示す一例では、裏面保持部5は、基板保持部材本体部7の基板搬送アーム31の内縁30に沿う方向の略中心の1箇所に設けられる。
【0045】
図6に示すように、端面当接部6は、R形状を有し、ウェハ(基板)の端面に当接してウェハ(基板)のずれを規制するR形状部8と、R形状部8の上方側に設けられ、庇状に形成されたオーバーハング部81とを含む。図5に示す一例では、R形状部8及びオーバーハング部81は、基板保持部材本体部7の基板搬送アーム31の内縁30に沿う方向の両端の2箇所に設けられる。
【0046】
R形状部8は、下方側の部分であり傾斜角が大きくウェハが当接する面を有する規制部61と、上方側の部分であり傾斜角が小さな傾斜面を有する傾斜部62とを有する。規制部61のウェハが当接する面から傾斜部62の傾斜面にかけては、下方側から上方側の方向に沿って水平面からの傾斜角が連続して小さくなる。また、規制部61のウェハが当接する面及び傾斜部62の傾斜面がともに略平坦な面であり、傾斜部62の傾斜面の水平面からの傾斜角が規制部61のウェハが当接する面の水平面からの傾斜角よりも小さく、規制部61と傾斜部62との境界付近において角がなくなめらかな形状を有するように連続して形成されていてもよい。
【0047】
規制部61の下端におけるウェハが当接する面の水平面からの傾斜角(第1の傾斜角)をθ1、傾斜部62の上端における傾斜面の水平面からの傾斜角(第2の傾斜角)をθ2とする。このとき、θ1、θ2を90°以下とし、かつ、θ1>θ2とすることができる。また、更に好ましくは、θ1を80°以上90°以下、θ2を40°以上80°以下とし、かつ、θ1>θ2とすることができる。
【0048】
また、R形状部8は、下方側から上方側にかけて所定の曲率を有する曲面であってもよい。あるいは、R形状部8は、下方側から上方側にかけて曲率が一定ではなく、下方側から上方側の方向に沿って曲率が減少するような曲面であってもよい。
【0049】
あるいは、R形状部8は、規制部61において、下方側から上方側に向けて曲率がいったん増大し、規制部61と傾斜部62との境界付近で曲率が極大となった後、傾斜部62において、上方側に向けて曲率が減少してもよい。
【0050】
あるいは、R形状部8の載置するウェハの半径方向に沿う断面形状は、近似的に二次曲線で表されるような形状を含んでいてもよい。例えば、R形状部8の載置するウェハの半径方向に沿う断面における水平方向をx軸、垂直方向をy軸とし、載置するウェハの半径方向外周側(基板搬送アーム31の外周側)に向かう方向をx軸の正方向、垂直方向上方側をy軸の正方向とする。このとき、R形状部8の断面形状の一部に近似的にx=ay+b(a、bは定数)で表されるような形状を含んでいてもよい。更に、サイクロイド曲線、最速降下曲線で表されるような形状を含んでいてもよい。
【0051】
オーバーハング部81は、R形状部8の上方側に設けられ、庇状に形成された部分である。R形状部8の上方側の傾斜部62の上方側の部分であって、載置されるウェハの半径方向外周側(基板搬送アーム31の外周側)にある部分から、載置されるウェハの半径方向中心側(基板搬送アーム31の中心側)に向けて庇状に張り出して形成される。
【0052】
ここで、図6に示すように、断面において、規制部61の下端と、傾斜部62の上端との間の、載置するウェハの半径方向に沿った水平距離をD1とし、また傾斜部62の上端と、オーバーハング部81が最も張り出した部分との間の、載置するウェハの半径方向に沿った水平距離をD2とする。本実施の形態では、例えば、D1を3mm〜10mm、D2を0.3mm〜2mmとすることができる。
【0053】
また、R形状部8の高さをH1、オーバーハング部81の高さをH2とすると、例えば、H1を5mm〜15mm、H2を1mm〜4mmとすることができる。
【0054】
なお、基板搬送アーム31に取り付ける4個の基板保持部材4として、4個全てについて同一の形状の部材を用いてもよい。また、4個のうち一部については、他の実施の形態及び変形例のいずれかで後述するような異なる形状を有する部材を混ぜて用いてもよい。
【0055】
また、基板保持部材4の材質としては、PBI(ポリベンゾイミダソール)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、カーボン入りPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、AURUM(オーラム(商品名:三井化学社製))等を用いることができる。
【0056】
また、4個の基板保持部材4は、図4に示すように、基板搬送アーム31の内縁30の互いに略等しく離れた4箇所に取り付けることができる。あるいは、4個の基板保持部材4のそれぞれの裏面保持部5を結んでできる四角形の内部に基板搬送アーム31の内縁30の中心が含まれるのであれば、基板搬送アーム31の内縁30の任意の位置に設けることができる。
【0057】
次に、図7から図12を参照し、本実施の形態に係る基板保持部材の磨耗量低減、汚染防止、アライメント精度向上、又は飛び出し防止の機能について説明する。
【0058】
始めに、図7及び図8を参照し、本実施の形態に係る基板保持部材のアライメント精度向上の作用効果について説明する。図7(a)は、本実施の形態に係る基板保持部材のR形状部の傾斜部に基板の端面が乗り上げている状態を示す側面図である。図7(b)は、本実施の形態に係る基板保持部材のR形状部の規制部に基板の端面が当接している状態を示す。図8は、従来の基板保持部材の傾斜部に基板の端面が乗り上げている状態を示す側面図である。
【0059】
本実施の形態に係る基板保持部材4が取り付けられた基板搬送アーム31を用いて、処理部B2の各処理ユニットにウェハWを保持するときに、所定の処理ユニットの例えば昇降ピン等の受け渡し手段からウェハWを受け取る場合を例にして説明する。この場合、複数の例えば4本の昇降ピンにて保持されているウェハWの下方側の所定位置に基板搬送アーム31を位置させ、昇降ピンを下降させることにより、昇降ピンから基板搬送アーム31にウェハWの周縁が4個の基板保持部材4にそれぞれ位置するように受け渡す。また、以下では、基板搬送アーム31の内縁30に略均等に4個の基板保持部材4が設けられている場合について説明する。すなわち、4個の基板保持部材4は、互いに1個おいて離れた基板保持部材4と載置するウェハの中心(基板搬送アーム31の中心)を中心として対向するように設けられている。
【0060】
図7(a)に示すように、ウェハWの中心が基板搬送アーム31の中心から偏心し、ある基板保持部材4において、ウェハWの一端が、端面当接部6のR形状部8の傾斜部62に当接された状態で受け渡される場合がある。このような状態では、そのウェハWの一端では、基板保持部材4の端面当接部6のR形状部8の規制部61、及び裏面保持部5の当接部52には当接されない。また、その基板保持部材4にウェハ中心を挟んで対向する基板保持部材4においては、ウェハWの他端は、端面当接部6のR形状部8の傾斜部62にも規制部61にも当接せず、裏面保持部5の当接部52に当接されている。このような状態でウェハWが受け渡された場合、ウェハWの一端は自重により傾斜部62の傾斜面に沿って基板保持アーム31の中心側に向けて滑り落ちながら移動することとなる。その後、図7(b)に示すように、ウェハWの中心が基板搬送アーム31の中心に略一致する位置まで移動し、各基板保持部材4の裏面保持部5にウェハWの裏面が保持され、各基板保持部材4の端面当接部6のR形状部8の規制部61にウェハWの端面が当接され、ウェハWは水平方向の位置が規制された状態で保持される。このように位置決めされた状態で、ウェハWは、次のユニット又は次の工程に搬送される。
【0061】
本実施の形態では、R形状部8のウェハが当接する面は、下方側から上方側の方向に沿って連続して水平面からの傾斜角が減少する。従って、図7(a)及び図7(b)に示すように、いったん傾斜部62の傾斜面を滑り落ち始めたウェハWは、途中で停止することなく、徐々に傾斜部62の傾斜面を滑り落ちて規制部61に当接される位置まで確実に移動することができる。
【0062】
一方、従来の基板保持部材104では、ウェハを規制部に当接する位置まで確実に案内移動させることができない。図8に示すように、R形状部を有しない従来の基板保持部材104を説明する。従来の基板保持部材104は、裏面保持部本体部151及び当接部152よりなる裏面保持部105と、下方側の規制部161及び上方側の傾斜部162よりなる端面当接部106とを有する。ただし、従来の基板保持部材104は、規制部161と傾斜部162との間に角部Eを有する。そのため、ウェハWが規制部161から外れ傾斜部162に乗り上げた後、再び規制部161に当接する位置まで案内移動される際に、ウェハWが角部Eで止まるおそれがある。このように、本実施の形態に係る基板保持部材は、従来の基板保持部材に比べ、保持するウェハWを受け渡しする際のアライメント精度を向上させることができる。
【0063】
次に、図9及び図10を参照し、本実施の形態に係る基板保持部材において、ウェハから薬液が付着することによる汚染を防止することができる作用効果について説明する。図9は、本実施の形態に係る基板保持部材に薬液の塗布された基板が保持されている状態を示す側面図である。図10は、従来の基板保持部材に薬液の塗布された基板が保持されている状態を示す側面図である。なお、図9については、オーバーハング部81を図示していない。
【0064】
本実施の形態に係る基板保持部材4では、図9に示すように、R形状部8の下方側の規制部61がウェハWの端面に当接する面が、水平面に垂直な面(水平面からの傾斜角が90°である面)から傾斜している傾斜面である。そのため、ウェハWの上面に付着した薬液PRが規制部61に付着するおそれがほとんどない。
【0065】
一方、従来の基板保持部材104では、ウェハWの上面に塗布された薬液PRが規制部61に付着するおそれがある。従来の基板保持部材104では、図10に示すように、下方側の規制部161のウェハWの端面に当接する面が水平面に略垂直であるため、ウェハWの上面に塗布された薬液PRが、規制部161に付着しまう。このように、本実施の形態に係る基板保持部材は、従来の基板保持部材に比べ、ウェハからの薬液が付着することを防止することができる。
【0066】
次に、図11及び図12を参照し、本実施の形態に係る基板保持部材において、搬送するウェハが汚染されない作用効果について説明する。図11は、本実施の形態に係る基板保持部材に薬液やパーティクルが付着している状態を示す側面図である。図12は、従来の基板保持部材に薬液やパーティクルが付着している状態を示す側面図である。なお、図11については、オーバーハング部81を図示していない。
【0067】
本実施の形態に係る基板保持部材4は、図11に示すように、R形状部8の下方側の規制部61と上方側の傾斜部62との間で傾きが連続して変化するように形成され、規制部61と傾斜部62との間に角部がない。従って、ウェハWが傾斜部62に乗り上げた際等に薬液が傾斜部62の傾斜面に付着した場合でも、薬液又は薬液が乾燥して生成するパーティクル等である付着物Aが、規制部61の下端まで滑り落ちやすく、傾斜部62の傾斜面に、薬液又は薬液が乾燥して生成するパーティクル等である付着物Aが残留しにくい。従って、その後搬送するウェハに付着物Aが付着するおそれがほとんどない。
【0068】
一方、従来の基板保持部材104では、その後搬送するウェハに付着物が付着するおそれがある。図12に示すように、従来の基板保持部材104では、規制部161と傾斜部162との間に角部Eがあるため、傾斜部162の傾斜面に付着した薬液又は薬液が乾燥して生成するパーティクル等である付着物Aが、角部Eに残留しやすい。付着物Aが角部Eに残留していると、次に搬送するウェハが傾斜部162から規制部161に案内移動される際に、付着物Aがウェハに付着するおそれが大きい。このように、本実施の形態に係る基板保持部材は、従来の基板保持部材に比べ、搬送するウェハが汚染されるおそれがほとんどない。
【0069】
次に、図13及び図14を参照し、本実施の形態に係る基板保持部材において、ウェハWの基板保持部材からの飛び出しを防止することができる作用効果について説明する。図13は、本実施の形態に係る基板保持部材において基板がオーバーハング部により飛び出すのを防止されている状態を示す側面図である。図14は、従来の基板保持部材において基板が基板保持部材から飛び出している状態を示す側面図である。
【0070】
本実施の形態では、図13に示すように、R形状部8の上方側にオーバーハング部81が設けられている。そのため、例えばウェハの受け渡しの際に傾斜部62に乗り上げたウェハWが、更に基板搬送アーム31の伸縮動作によって基板搬送アーム31の外周側方向に力を受けたとしても、ウェハWの端面はオーバーハング部81で係止され、それ以上基板搬送アーム31の外周側に移動しない。
【0071】
一方、従来の基板保持部材104では、傾斜部162に乗り上げたウェハの端面が係止されることはない。図14に示すように、従来の基板保持部材104では、傾斜部162の上方側にオーバーハング部が設けられていない。そのため、例えばウェハの受け渡しの際に傾斜部162に乗り上げたウェハWが、更に基板搬送アーム31の外周側方向に力を受けた場合、容易に基板搬送アーム31から外れてしまう。
【0072】
従って、本実施の形態に係る基板保持部材は、従来の基板保持部材に比べ、ウェハの基板保持部材からの飛び出しを防止することができる。
【0073】
なお、本実施の形態では、R形状部8の規制部61がウェハWの端面に当接する面は水平面に垂直な面から傾斜した傾斜面である。しかしながら、下方側から上方側にかけて規制部61及び傾斜部62がなめらかに連続して形成され、傾斜部62の傾斜面の水平面からの傾斜角が下方側から上方側の方向に沿って減少するのであれば、規制部61がウェハWの端面に当接する面が水平面に対して垂直な面であってもよい。規制部61がウェハWの端面に当接する面が水平面に対して垂直な面である場合、規制部61がウェハWの端面に当接する面が水平面から垂直な面から傾斜した傾斜面である場合に比べ、薬液が付着する可能性は高まる。しかしながら、規制部61及び傾斜部62がなめらかに連続して形成されているため、傾斜部62に乗り上げたウェハWから付着した薬液又は薬液が乾燥して生成したパーティクル等の付着物AがR形状部8の下端まで滑り落ちやすい。従って、次に搬送されるウェハへ薬液やパーティクルが付着される量を減少させることができる。
【0074】
また、本実施の形態では、R形状部8及びオーバーハング部81の両方が設けられている例を示した。しかしながら、R形状部8及びオーバーハング部81の両方が設けられていなくてもよく、いずれか一方のみが設けられていてもよい。R形状部8のみが設けられている場合には、磨耗量低減、汚染防止、アライメント精度向上の機能を有する。また、オーバーハング部81のみが設けられている場合には、飛び出し防止の機能を有する。
(第1の実施の形態の変形例)
次に、図15を参照し、第1の実施の形態に係る基板保持部材の変形例について説明する。
【0075】
図15は、本変形例に係る基板保持部材に薬液の塗布された基板が保持されている状態を示す側面図である。なお、図15については、オーバーハング部81を図示していない。
【0076】
本変形例に係る基板保持部材は、基板当接部において、下方側の規制部のウェハが当接する面と、上方側の傾斜部の傾斜面が、ともに水平面から異なる傾斜角で傾斜する平面であって、一体的にR形状部を形成していない点で、第1の実施の形態に係る基板保持部材と相違する。
【0077】
本変形例に係る基板保持部材4aは、図15に示すように、規制部61aが水平面に垂直な面から傾斜している。すなわち、規制部61aの水平面からの傾斜角は90°よりも小さい。そのため、ウェハWの上面に付着した薬液PRが、規制部61aに付着するおそれがほとんどなく、その後に基板保持部材4aに保持されるウェハに付着するおそれもほとんどない。規制部61aの水平面からの傾斜角をθ3とすると、θ3は、90°以下とすることが好ましく、更に80°以上90°以下とすることがより好ましい。また、傾斜部62aの水平面からの傾斜角をθ4とすると、θ4は、80°以下とすることが好ましく、更に40°以上80°以下とすることが好ましい。
【0078】
一方、図10を用いて説明したように、従来の基板保持部材104において、規制部161のウェハWの端面に当接する面が水平面に垂直である場合、ウェハWの上面に付着した薬液が、規制部161に付着してしまう。
【0079】
従って、本変形例に係る基板保持部材は、従来の基板保持部材に比べ、ウェハからの薬液が付着することを防止することができる。
【0080】
なお、本変形例に係る基板保持部材においても、第1の実施の形態に係る基板保持部材と同様に、傾斜部の上方側に、オーバーハング部を設けてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、図16から図18を参照し、第2の実施の形態に係る基板搬送装置、基板搬送アーム及び基板保持部材について説明する。
【0081】
図16は、本実施の形態に係る基板搬送アームに取り付けられる基板保持部材を示す斜視図である。図17は、本実施の形態に係る基板保持部材の端面当接部付近の拡大斜視図である。図18は、従来の基板保持部材の端面当接部付近の拡大斜視図である。
【0082】
本実施の形態に係る基板搬送装置は、基板搬送アームに取り付けられる基板保持部材がウェハ(基板)の端面に当接する端面当接部が、載置するウェハ(基板)の半径方向に変形可能に、基板保持部材本体部に取り付けられる点で、第1の実施の形態に係る基板搬送装置と相違する。
【0083】
本実施の形態に係る基板搬送装置及び基板搬送アームについては、基板保持部材以外の部分は、図1から図4を用いて説明した第1の実施の形態に係る基板搬送装置及び基板搬送アームと同一であり、ここでは説明を省略する。また、以下の文中でも、先に説明した部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある(以下の変形例、実施の形態についても同様)。
【0084】
基板搬送アームに設けられた4個の基板保持部材4bは、例えば図16に示すように構成されている。基板保持部材4bは、第1の実施の形態と同様に、ウェハ(基板)の周縁を載置してウェハ(基板)を保持するものであり、ウェハ(基板)の裏面に当接してウェハ(基板)を保持する裏面保持部5と、ウェハ(基板)の端面に当接する端面当接部6bと、裏面保持部5及び端面当接部6bが取り付けられ、裏面保持部5及び端面当接部6bと一体的に基板搬送アーム31に取り付け可能な基板保持部材本体部7とを有する。
【0085】
基板保持部材本体部7は、第1の実施の形態と同様に、円弧形状を有し、基板搬送アーム31の内縁30の上面に接する上面部71と、上面部71と一体で円弧形状に設けられ、基板搬送アーム31の内縁30の側面を被覆するように設けられる側面部72とよりなる。本実施の形態においても、上面部71には、図16に示すように、複数の貫通孔73が設けられ、例えばネジを用いて基板搬送アーム31の上面に設けられたネジ山にネジ止めされる。
【0086】
裏面保持部5は、円弧形状を有する基板保持部材本体部7の側面部72に、載置されるウェハの半径方向中心側(基板搬送アーム31の中心側)へ向けて張り出すように設けられた裏面保持部本体部51と、裏面保持部本体部51の上面に取り付けられ、ウェハ(基板)の裏面に当接する当接部52とを有している。また、当接部52は、裏面保持部本体部51よりも上方に突出するように設けられる。
【0087】
図17に示すように、端面当接部6bは、第1の実施の形態と異なり、下方側の部分であって水平面からの傾斜角が大きくウェハが当接する接触部63bを含む部分である規制部61bと、上方側の部分であって水平面からの傾斜角が小さな傾斜面を含む部分である傾斜部62bとを有する。第1の実施の形態と異なり、規制部61bと傾斜部62bとの境界付近では、角部Eが設けられていてもよい。図16に示す一例では、端面当接部6bは、基板保持部材本体部7の両端2箇所に設けられる。
【0088】
本実施の形態では、端面当接部6bは、載置するウェハWの半径方向に変形可能に、基板保持部材本体部7に取り付けられる。具体的には、一例を図17に示すように、端面当接部6bの水平断面が薄肉形状に形成されていることを特徴とする。図17に示す例では、端面当接部6bの規制部61bも薄肉形状に形成されており、規制部61bの上方に設けられる傾斜部62bも薄肉形状に形成されている。規制部61b及び傾斜部62bの肉厚をT1とすると、例えばT1を0.5mm〜1.5mmとすることができる。
【0089】
本実施の形態に係る基板保持部材4bの場合、図17に示すように、規制部61b及び傾斜部62bの水平断面が薄肉形状になるように形成されているため、剛性が小さく、載置するウェハの半径方向に変形可能である。従って、ウェハが保持され、基板搬送アーム31の伸縮動作等によってウェハの端面から規制部61bに水平方向に力が加わっても、規制部61b及び傾斜部62bが変形するために、規制部61bの接触部63bにウェハの端面が当接させられる力が小さい。
【0090】
一方、図18に示すような規制部161及び傾斜部162を有する従来の基板保持部材104の場合、規制部161及び傾斜部162の水平断面が厚肉形状である。そのため、ウェハが保持される際に、基板搬送アーム31の伸縮動作等によってウェハWの端面から規制部161の接触部163に水平方向の力が加えられたとき、規制部161がほとんど変形せず、規制部161の接触部163にウェハの端面が当接させられる力が大きい。
【0091】
従って、本実施の形態に係る基板保持部材によれば、従来の基板保持部材に比べ、規制部の磨耗量を低減させることができる。
【0092】
なお、本実施の形態に係る基板保持部材において、第1の実施の形態に係る基板保持部材のオーバーハング部を設けてもよい。
(第2の実施の形態の変形例)
次に、図19を参照し、第2の実施の形態に係る基板保持部材の変形例について説明する。
【0093】
図19は、本変形例に係る基板保持部材の端面当接部付近を下方側から見た拡大斜視図である。
【0094】
本変形例に係る基板保持部材4cは、端面当接部6cの水平断面がつづら折り状に形成されている点において、第2の実施の形態に係る基板保持部材4bと相違する。
【0095】
本変形例に係る基板保持部材4cの場合、図19に示すように、規制部61c及び傾斜部62cの水平断面がつづら折り状に形成されているため、剛性が小さく、載置するウェハの半径方向に変形可能である。従って、ウェハが保持され、基板搬送アーム31の伸縮動作等によってウェハの端面から規制部61cに水平方向に力が加わっても、規制部61c及び傾斜部62cが変形するために、規制部61cの接触部にウェハの端面が当接させられる力が小さい。
【0096】
一方、図18を用いて説明したように、従来の基板保持部材104の場合、規制部161及び傾斜部162の水平断面がつづら折り形状ではなく厚肉形状になる。そのため、基板搬送アーム31の伸縮動作等によってウェハの端面から規制部161の接触部163に水平方向の力が加えられたとき、規制部161がほとんど変形せず、規制部161の接触部163にウェハの端面が当接させられる力が大きい。
【0097】
従って、本変形例に係る基板保持部材によれば、従来の基板保持部材に比べ、規制部の磨耗量を低減することができる。
(第3の実施の形態)
次に、図20から図22を参照し、第3の実施の形態に係る基板搬送装置、基板搬送アーム及び基板保持部材について説明する。
【0098】
図20は、本実施の形態に係る基板搬送アームに取り付けられる基板保持部材を示す斜視図である。図21(a)は、本実施の形態に係る基板保持部材の裏面保持部の当接部付近の拡大斜視図である。図21(b)は、本実施の形態に係る基板保持部材の裏面保持部が磨耗している場合における裏面保持部の当接部付近の拡大斜視図である。図22(a)は、従来の基板保持部材の裏面保持部の当接部付近の拡大斜視図である。図22(b)は、従来の基板保持部材の裏面保持部が磨耗している場合における裏面保持部の当接部付近の拡大斜視図である。
【0099】
本実施の形態に係る基板搬送装置は、基板搬送アームに取り付けられる基板保持部材においてウェハ(基板)の裏面に当接して基板を保持する裏面保持部が、載置するウェハ(基板)の半径方向に沿う縦断面形状が凸形状である当接部を有する点、及び基板当接部がR形状部を有していない点で、第1の実施の形態に係る基板搬送装置と相違する。
【0100】
本実施の形態に係る基板搬送装置及び基板搬送アームについては、基板保持部材以外の部分は、図1から図4を用いて説明した第1の実施の形態に係る基板搬送装置及び基板搬送アームと同一であり、ここでは説明を省略する。
【0101】
基板搬送アームに設けられた4個の基板保持部材4dは、例えば図20に示すように構成されている。基板保持部材4dは、第1の実施の形態と同様に、ウェハ(基板)の周縁を載置してウェハ(基板)を保持するものであり、ウェハ(基板)の裏面に当接してウェハ(基板)を保持する裏面保持部5dと、ウェハ(基板)の端面に当接する端面当接部6dと、裏面保持部5d及び端面当接部6dが取り付けられ、裏面保持部5d及び端面当接部6dと一体的に基板搬送アーム31に取り付け可能な基板保持部材本体部7とを有する。
【0102】
基板保持部材本体部7は、第1の実施の形態と同様に、円弧形状を有し、基板搬送アーム31の内縁30の上面に接する上面部71と、上面部71と一体で円弧形状に設けられ、基板搬送アーム31の内縁30の側面を被覆するように設けられる側面部72とよりなる。本実施の形態においても、上面部71には、図20に示すように、複数の貫通孔73が設けられ、例えばネジを用いて基板搬送アーム31の上面に設けられたネジ山にネジ止めされる。
【0103】
端面当接部6dは、第1の実施の形態と異なり、下方側の部分であって水平面からの傾斜角が大きくウェハが当接する面を含む部分である規制部61dと、上方側の部分であって水平面からの傾斜角が小さな傾斜面を含む部分である傾斜部62dとを有する。第1の実施の形態と異なり、規制部61dと傾斜部62dとの境界付近では、角部Eが設けられていてもよい。図20に示す一例では、端面当接部6dは、基板保持部材本体部7の両端2箇所に設けられる。
【0104】
裏面保持部5dは、円弧形状を有する基板保持部材本体部7の側面部72に、載置されるウェハの半径方向中心側(基板搬送アーム31の中心側)へ向けて張り出すように設けられた裏面保持部本体部51と、裏面保持部本体部51の上面に取り付けられ、ウェハ(基板)の裏面に当接する当接部52dとを有している。また、当接部52dは、裏面保持部本体部51よりも上方に突出するように設けられる。
【0105】
本実施の形態に係る基板保持部材4dの場合、図21(a)に示すように、載置するウェハの半径方向に沿う縦断面形状が凸形状である当接部52dを有する。また、図21(b)に示すように、載置するウェハが基板搬送アーム31の伸縮動作等によって位置ずれし、水平面から傾斜して裏面保持部5dに当接したときに、磨耗によって当接部52dに平面PF1が形成される。本実施の形態では、当接部52dの載置するウェハの半径方向に沿う縦断面形状が凸形状であり、当接部52dの載置するウェハの半径方向に直交する方向に沿う幅が小さいため、平面PF1の面積は小さい。磨耗によって当接部52dに形成される平面PF1の面積が小さければ、位置ずれしたウェハが再度案内移動させられる際にウェハが平面PF1から受ける摩擦抵抗も小さいため、ウェハが規制部61dに当接される位置まで容易に案内移動させられる。
【0106】
一方、従来の基板保持部材の場合、図22(a)に示すように、裏面保持部105の裏面保持部本体部151上に形成されウェハと当接する当接部152については、載置するウェハWの半径方向に沿う縦断面形状が凸形状でなく長方形である。そのため、載置するウェハが基板搬送アーム31の伸縮動作等によって位置ずれし、水平面から傾斜して裏面保持部105に当接したときに、磨耗によって当接部152に形成される平面PF0の面積は大きい。当接部152が図22(a)に示すような蒲鉾型の形状を有する場合、磨耗によって当接部152には図22(b)に示すような広い平面PF0が形成される。磨耗により広い平面PF0が形成されると、位置ずれしたウェハが再度案内移動させられる際にウェハが平面PF0にから受ける摩擦抵抗が大きくなるため、ウェハは規制部に当接される位置まで案内移動されにくくなる。
【0107】
従って、本実施の形態に係る基板保持部材によれば、従来の基板保持部材よりも、基板保持部材の磨耗量を低減することができ、傾斜部に乗り上げた状態から規制部に当接している状態まで容易に案内移動させることができる。
(第3の実施の形態の第1の変形例)
次に、図23を参照し、第3の実施の形態に係る基板保持部材の第1の変形例について説明する。
【0108】
図23(a)は、本変形例に係る基板保持部材の裏面保持部の当接部付近の拡大斜視図である。図23(b)は、本変形例に係る基板保持部材の裏面保持部が磨耗している場合における裏面保持部の当接部付近の拡大斜視図である。
【0109】
本変形例に係る基板保持部材は、裏面保持部5eが、載置するウェハ(基板)の半径方向に沿う縦断面形状が凸形状である当接部を複数有する点において、第3の実施の形態に係る基板保持部材と相違する。
【0110】
本変形例に係る基板保持部材の場合、裏面保持部5eが、図23(a)に示すように、載置するウェハ(基板)の半径方向に沿う縦断面形状が凸形状である当接部52eを複数有する。すなわち、ウェハを載置する際の荷重を複数の当接部52eに分散させるため、各当接部52eに加わる力が小さい。従って、図23(b)に示すように、載置するウェハが基板搬送アーム31の伸縮動作等によって位置ずれし、水平面から傾斜して裏面保持部5eに当接しても、磨耗によって形成される平面PF2の面積は小さい。磨耗によって形成される平面PF2の面積が小さければ、位置ずれしたウェハが再度案内移動させられる際にウェハが平面PF2から受ける摩擦抵抗も小さいため、ウェハが規制部に当接される位置まで容易に案内移動させられる。
【0111】
一方、従来の基板保持部材の場合、図22(a)及び図22(b)を用いて説明したように、当接部152の載置するウェハWの半径方向に沿う縦断面形状が、凸形状でなく長方形である。そのため、載置するウェハが位置ずれしたときに、磨耗によって当接部152に形成される平面PF0の面積は大きい。平面PF0の面積が大きいと、位置ずれしたウェハが再度案内移動させられる際にウェハが平面PF0にから受ける摩擦抵抗が大きくなるため、ウェハは規制部に当接される位置まで案内移動されにくくなる。
【0112】
従って、本変形例に係る基板保持部材によれば、従来の基板保持部材よりも、基板保持部材の磨耗量を低減することができ、傾斜部に乗り上げた状態から規制部に当接している状態まで容易に案内移動させることができる。
【0113】
また、本変形例に係る基板保持部材の場合、当接部を複数有するため、ウェハを載置する際の荷重を分散することができ、第3の実施の形態に係る基板保持部材の場合よりも更に基板保持部材の磨耗する量を減らすことができる。あるいは、ウェハの載置される状態によっては、複数の当接部の全てに当接しない場合には、当接しない当接部が磨耗する量を減らすことができる。
(第3の実施の形態の第2の変形例)
次に、図24を参照し、第3の実施の形態に係る基板保持部材の第2の変形例について説明する。
【0114】
図24は、本変形例に係る基板保持部材の裏面保持部の当接部付近の平面図である。
【0115】
本変形例に係る基板保持部材は、裏面保持部が、載置するウェハ(基板)の半径方向に沿う他の縦断面形状が凸形状である当接部を複数配列してなる当接部列を更に複数有する点において、第3の実施の形態の第1の変形例と相違する。
【0116】
図24に示すように、本変形例に係る基板保持部材の裏面保持部5fは、載置するウェハの半径方向に沿う一の縦断面形状が凸形状である当接部52fを複数有するのに加え、それらの複数の当接部52fを配列してなる当接部列53fとは独立した当接部列であって、載置するウェハの半径方向に沿う他の縦断面形状が凸形状である当接部52fを複数配列してなる当接部列54fを有する。図24の平面図に示す各当接部52fは、例えば半球状の形状を有し、上面として凸曲面を有している。
【0117】
本変形例に係る基板保持部材の場合も、裏面保持部5fに当接部52fを複数有するため、ウェハを載置する際の荷重を分散することができ、基板保持部材の裏面保持部5fの磨耗する量を減らすことができる。あるいは、ウェハが複数の当接部52fの全てに当接しない場合には、当接しない当接部52fが磨耗する量を減らすことができる。
【0118】
ただし、本変形例に係る基板保持部材は、第3の実施の形態の第1の変形例よりも更に多数の当接部52fを有する。多数の当接部52fを有することによって、更にウェハを載置する際の荷重を分散し、あるいはウェハが当接しない当接部52fの数を多くすることができるため、当接部52fの磨耗する量を更に減らすことができる。
【0119】
なお、本変形例では、当接部52fが、載置するウェハの半径方向及び載置するウェハの周方向に格子状に配列しているが、必ずしも配列する必要はなく、載置するウェハの半径方向及び載置するウェハの周方向にそれぞれ複数点在するだけでもよい。
【0120】
以上、本発明の好ましい実施の形態について記述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0121】
また、本発明は、塗布膜形成装置又はレジスト塗布装置のみならず、現像装置、基板洗浄装置、成膜装置、エッチング装置その他の各種装置に適用することが可能である。また、本発明は、半導体基板、ガラス基板その他の各種基板を搬送する工程を含む装置に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0122】
21 キャリア載置部
22 受け渡し手段
23 塗布ユニット
24 現像ユニット
25 洗浄ユニット
26 加熱ユニット
27 冷却ユニット
28 受け渡しユニット
29 受け渡し手段
3 基板搬送装置
30 内縁
31 基板搬送アーム
32 基台
32a 案内溝
33、34 案内レール
35、36 連結部材
37 回転駆動部
38 回転軸部
4、4a〜4d 基板保持部材
5、5d〜5f 裏面保持部
51 裏面保持部本体部
52、52d〜52f 当接部
6、6a〜6d 端面当接部
61、61a〜61d 規制部
62、62a〜62d 傾斜部
7 基板保持部材本体部
71 上面部
72 側面部
73 貫通孔
8 R形状部
81 オーバーハング部
A 付着物
B1 キャリアブロック
B2 処理部
B3 インターフェイス部
B4 露光装置
C キャリア
D1、D2 水平距離
H1、H2 高さ
PF0、PF1、PF2 平面
PR 薬液
U1、U2 棚ユニット
W ウェハ
θ1、θ2、θ3、θ4 傾斜角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板搬送装置の基板搬送アームに取り付けられ、基板の周縁を載置して該基板を保持する基板保持部材であって、
基板の裏面に当接して該基板を保持する裏面保持部と、
基板の端面に当接する端面当接部と、
前記裏面保持部及び前記端面当接部が取り付けられ、一体的に前記基板搬送アームに取り付け可能な基板保持部材本体部と
を有し、
前記端面当接部は、載置する基板の半径方向に変形可能に、前記基板保持部材本体部に取り付けられることを特徴とする基板保持部材。
【請求項2】
前記端面当接部の水平断面が薄肉形状に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の基板保持部材。
【請求項3】
前記端面当接部は、下方側の部分であって水平面からの傾斜角が大きな接触部を含む規制部と、上方側の部分であって水平面からの傾斜角が小さな傾斜面を含む傾斜部とを有し、
前記規制部は、前記接触部で基板と接触する、ことを特徴とする請求項2に記載の基板保持部材。
【請求項4】
前記規制部と前記傾斜部との境界付近に角部を更に有する、ことを特徴とする請求項3に記載の基板保持部材。
【請求項5】
前記規制部及び前記傾斜部の厚さが0.5mm〜1.5mmの範囲内である、ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の基板保持部材。
【請求項6】
前記端面当接部の水平断面がつづら折り状に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の基板保持部材。
【請求項7】
前記端面当接部は、基板の端面から該端面当接部に力が加わった場合に、前記つづら折り状の水平断面を変形する、ことを特徴とする請求項6に記載の基板保持部材。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の基板保持部材が取り付けられた基板搬送アーム。
【請求項9】
請求項8に記載の基板搬送アームを備えた基板搬送装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2013−42175(P2013−42175A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−249532(P2012−249532)
【出願日】平成24年11月13日(2012.11.13)
【分割の表示】特願2009−105649(P2009−105649)の分割
【原出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】