説明

塗装系

a)1分子当り平均1つ以上のエポキシ基を含むエポキシ樹脂、
b)硬化剤として、
b1)脂肪族、環状脂肪族及びアラリファティック(araliphatic)アミンから選ばれた、アミン系化合物であって、1分子当り平均少なくとも2つの、窒素原子と結合した反応性水素原子を含むアミン系化合物、及び
b2)高分子フェノールノボラック、
を含む25℃において150000mPa・s未満の粘度を有する液体硬化剤ブレンドである、ハイブリッド硬化剤であって、該ノボラックは前記b1)とb2)の硬化剤ブレンドの総質量に基づき、46質量%乃至62質量%の量で使用されている、ハイブリッド硬化剤、
を含む、
土木、船舶、建築及び整備のような用途分野における迅速硬化性の保護塗装及び粘着剤に有用である、硬化性組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ樹脂及び、硬化剤としての、アミン及びフェノール−ホルムアルデヒドノボラックのブレンドを含む組成物に基づく、低温硬化のための迅速硬化塗料系に関し、該系はとりわけ金属及び鉱物基材の保護塗料として有用である。
【背景技術】
【0002】
望ましくないかぶり及び浸出の副次的悪影響なしに短時間で硬化するポリエチレンポリアミンに基づく硬化剤を作成することが長い間求められていた。
確かに、第一アミン基をもつ従来のアミン硬化剤は、高湿度環境において貯蔵され又は硬化されている時に、空気中に含まれる二酸化炭素/蒸気と反応し、染み出しや浸出の原因となり得るカルバメートの生成に繋がる。
【0003】
カルバメートの生成を防ぐ技術的な解決策は、主に少ない第一アミンの濃度に起因して、二酸化炭素との反応性がより低いという特性を有する、エポキシ−アミン付加物の使用である。しかし、この技術的な解決策は、ジエチレンジアミン(DETA)のような特定の脂肪族アミンから作られる付加物の幾つかの場合において非常に明らかに見られる浸出の問題は解決しにくい。非常に多くの場合、当業者にすでに知られている方法である、第三アミン、酸、ヒドロキシルアミン、マンニッヒ塩基又はフェノールのような促進剤の添加は、部分的にのみこれらの望ましくない影響を低下させる。この問題は硬化温度が室温以下になるに従い、より悪化すると言わねばならない。これらの状況下において、アミン基の低下した反応性に、そして従って二酸化炭素とアミン基の反応の可能性の増加に起因してカルバメートの生成が増加する。多くの適用分野は、しかしながら、高い硬化速度及び最小化された副次的影響が同様に必要とされる、そのような温度範囲をますます利用可能としている。
【0004】
特許出願、国際公開第99/29757号パンフレットは、アミン/エポキシ系の促進剤としてのフェノール−ホルムアルデヒドノボラックの使用を記載している。上記ポリアミンに関し、しかしながら、フェノール−ホルムアルデヒドノボラックの25質量%の上限を使用すると、そのようなポリアミン硬化剤が標準的なエポキシを用いて作成された場合、該硬化剤のかぶり及び浸出を部分的に減少させることが出来ず、粘性のある表面及び環境温度での硬化の適用(約23℃、50%の相対湿度の)には長すぎるダストフリー時間につながることが認められた。従って、本発明の対象は、そのような特定のアミンを高濃度のフェノール−ホルムアルデヒドノボラックとブレンドすることにより該特定のアミンに固有の浸出の問題を克服することであった。
【0005】
反応性熱硬化性エポキシ樹脂組成物は、高濃度の種々の多価フェノールとブレンドされたポリアミン、例えば、さらに乾燥された粉末の形態において液体エポキシ樹脂へ分散させる潜在性アミン硬化剤の“固溶体”を製造するための、フェノール−ホルムアルデヒドノボラックの使用、を開示している、欧州特許出願公開第0266301号明細書により知られている。この発明に記載された実施例によると、得られた硬化剤は、例外なく、ほぼ70℃以上の融点を有する固体溶液である。該潜在性熱硬化性、液体エポキシ樹脂組成物は良好な貯蔵安定性を有しそして60℃乃至200℃の硬化温度で迅速に硬化し得、そして接着剤としての使用を目的とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第99/29757号パンフレット
【特許文献2】欧州特許出願公開第0266301号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
広範な研究及び実験の結果として、驚くべきことに、高パーセンテージのノボラックとアミンの特定のブレンドが、望ましい、25℃においてまだ液体の硬化剤をもたらすことが見出された。エポキシ樹脂の硬化剤としての該ブレンドの使用は、室温において迅速に硬化することを許容する一方、迅速な乾燥特性及び湿気/二酸化炭素に対する改善された抵抗性を有する系をもたらす。該本発明の系は、純ポリアミン又はエポキシ樹脂から製造されたそれらの付加物を用いて硬化させた系と比較した場合、室温においてカルバメートの生成が殆どないことを示した。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明の第一の対象は、
a)1分子当り平均1つ以上のエポキシ基を含むエポキシ樹脂、
b)硬化剤として、
b1)脂肪族、環状脂肪族及びアラリファティック(araliphatic)アミンから選ばれた、アミン系化合物であって、1分子当り平均少なくとも2つの、窒素原子と結合した反応性水素原子を含むアミン系化合物、及び
b2)高分子フェノールノボラック、
を含む25℃において150000mPa・s未満の粘度を有する液体硬化剤ブレンドである、ハイブリッド硬化剤であって、該ノボラックは前記b1)とb2)の硬化剤ブレンドの総質量に基づき、46質量%乃至62質量%の量で使用されている、ハイブリッド硬化剤、
を含む硬化性組成物である。
【0009】
本発明による組成物は、土木、船舶、建築物及び整備のような用途分野における保護塗料及び粘着剤を提供するために使用される。
【0010】
硬化性組成物の製造のために本発明により更に使用される好適なエポキシ化合物は、1分子当り平均1つより多いエポキシ基を含み、そして飽和又は不飽和の直鎖又は分枝の脂肪族、環状脂肪族、芳香族または複素環であって商業的に入手可能な製品である。これらはまた、実質的に硬化反応を妨害しない置換基をも有し得る。
【0011】
使用に好適なエポキシ樹脂の例は、一価−及び/又は多価及び/又は多核フェノール、特にビスフェノール及びノボラックに由来するものを含む。これらは、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル及び、フェノール(又はアルキルフェノール)とホルムアルデヒドのようなアルデヒドとの反応により得られる多価フェノールのポリグリシジルエーテルである。
【0012】
アルコール、グリコール又はポリグリコールのポリグリシジルエーテル、及びポリカルボン酸のポリグリシジルエステルも同様に使用され得る。
【0013】
これらの化合物の広範な列挙は、A.M.Paquinによる大要“Epoxidverbindungen und Epoxidharze” Springer Ver
lag 、ベルリン、1958年、IV章、そして、Lee及びNevilleの“Handbook of Epoxy Resin(エポキシ樹脂ハンドブック)”1967年、第2章、257−307頁に見られる。
2種又は2種以上の異なるエポキシ化合物の混合物の使用もまた可能である。
【0014】
エポキシ化合物は、液体、特に液体ビスフェノール又は液体ノボラックであり得る。また、半固体又は固体樹脂、特に1型のものもまた使用され得る。幾つかの商業的に入手可能な1型の固体樹脂は、商標名アラルダイト(Araldite)(登録商標)GT7071及びGT6071でハンツマンより入手可能である。半固体又は固体の樹脂を使用した場合、船舶用途の場合のように製品が噴霧され得るように、エポキシ樹脂を溶解しそして粘度を低下させるために溶媒が必要である。さらに、アドバンスメント(advancement)、例えばノボラックのビスフェノールAを用いたアドバンスメントより得られたエポキシ化合物もまた同様に使用され得る。
【0015】
本発明によれば、好ましい組成物は、a)が、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、多価フェノール又はクレゾールノボラックのポリグリシジルエーテル、一価−または多価環状脂肪族アルコールのモノ−またはポリグリシジルエーテル、一価−または多価脂肪族アルコールのモノ−又はポリグリシジルエーテルから選ばれたものである。
【0016】
いわゆる反応性希釈剤、例えば、一価−または多価フェノール、一価−又は多価脂肪族アルコール、一価−または多価環状脂肪族アルコールのグリシジルエーテルとエポキシ樹脂のブレンドもまた同様に使用され得る。幾つかの好適な例は:クレジルグリシジルエーテル、p−第三ブチル−フェニルグリシジルエーテル、n−ドデシル−/n−テトラデシルグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオール−ジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリオキシプロピレンジグリシジルエーテルのようなポリグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ネオデカン酸のグリシジルエーテル及びシクロヘキサンジカルボン酸のグリシジルエーテルである。
【0017】
必要に応じ、エポキシ樹脂の粘度は、そのような反応性希釈剤を添加することによりさらに低下させ得、希釈剤が熱硬化性樹脂の最終的特性に不利に作用するような事がないように、適度な量でのみ使用されるべきである。
【0018】
本発明の好ましい実施態様において、反応性希釈剤とエポキシ化合物a)とのブレンドが、少なくとも1種の反応性希釈剤とエポキシ樹脂を前もって混合することにより使用される。したがって、成分a)は、1分子あたり平均1つより多いエポキシ基を含むエポキシ樹脂と少なくとも1種の反応性希釈剤の混合物である。
【0019】
本発明のその他の好ましい実施態様において、成分a)は環状炭酸エステルと前もって混合される。したがって、成分a)は、1分子あたり平均1つより多いエポキシ基を含むエポキシ樹脂と環状炭酸エステルの混合物である。それは、製剤の粘度を有意に減少させるための機能を有し、したがって、その系は噴霧適用できる溶媒がより少なくてよい。これは、ますます厳しくなり、そしてハイソリッド用途(低VOCペイント)をますます適用するようになった、VOCに対する環境規制に準拠している。該環状カルボン酸エステルは、種々の質量比において添加され得るが、熱硬化性樹脂の硬化速度及び最終的特性に不利に作用すべきでない。硬化される環状炭酸エステル及びエポキシ樹脂は単純に一緒に混合され得る。エポキシ樹脂と炭酸エステルの質量パーセントにおける好適な比は、75:25乃至99:1、好ましくは80:20乃至99:1、そして最も好ましくは85:15乃至99:1である。
【0020】
2種又は2種以上の異なる環状炭酸エステルと前もって混合されている、2種又は2種以上の異なるエポキシ化合物の混合物を使用することもまた可能である。
【0021】
ノボラック樹脂b2)とブレンドされそして本発明によるエポキシ樹脂a)と硬化され
るアミン系化合物b1)は、環境条件において非常に低い粘度のアミンである。
【0022】
好ましくは、アミンは、ジエチレントリアミン(DETA)、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノペンタン、ジプロピレントリアミン、ココス−アルキルアミン及び1,2−ジアミノシクロヘキサン(1,2−DACH)から選ばれる。
【0023】
本発明の特に好ましい実施態様において、アミンは、ジエチレントリアミン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、1,3−ジアミノペンタン、ジプロピレントリアミン、ココス−アルキルアミン及び1,2−ジアミノシクロヘキサンから選ばれる。
【0024】
上記のアミンの幾つかからの混合物の使用又は、2,2,4−トリメチル−1,6−ジアミノヘキサン、2,4,4−トリメチル−1,6−ジアミノへキサン又はその混合物(TMD);3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン(又はイソホロンジアミン(IPD));m−キシリレンジアミン(MXDA)、1,2−ジアミノシクロヘキサン(1,2−DACH)及び1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(1,3−BAC);1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス アミノメチル−ジシクロペンタジエン(トリシクロデシルジアミン(TCD))、ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM);多環式アミンの混合物(MPCA)(例えば、アンカミン(Ancamine)2168);ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタン(ラロミン(Laromin)C260)等、のようなその他の一般的に硬化剤として使用されるアミンとの組み合わせを使用することも同様に可能である。しかし、ブレンドに使用されるノボラックの濃度及び型によって、該アミンは、ブレンドの最終粘度を25℃において、150000mPa・sより低く、好ましくは100000mPa・sより低く、より好ましくは50000mPa・s未満に、そして最も好ましくは25000mPa・s未満に保つために、一定の濃度においてのみ添加されるべきである。しかし、そのようなブレンドは、25℃において測定して、150000mPa・sよりも高い粘度においてさえ、まだ液体であり得る。
【0025】
本発明の非常に好ましい実施態様は、アミンDETAの単独の使用又はDETAと、得られた優れた耐食性のためにフェノール−ホルムアルデヒドノボラックと配合された、ココス−アルキルアミン;ポリオキシアルキレンアミン、例えば、ジェファミン(jeffamine)(登録商標)D−230;m−キシリレンジアミン(MXDA);2,2,4−トリメチル−1,6−ジアミノへキサン、2,4,4−トリメチル1,6−ジアミノヘキサン又はその混合物(TMD);及びイソホロンジアミン(IPD)のような多環式アミンから選ばれる一定濃度のアミンとの組み合わせである。
【0026】
本発明の好ましい実施態様において、高分子フェノールノボラックは、ホルムアルデヒド(パラホルムアルデヒド)と式(I)で表わされるフェノール系化合物の縮合より生じるホモポリマーか、又は、ホルムアルデヒド(パラホルムアルデヒド)と式(I)で表わされる、種々のフェノール系化合物のコポリマーである:
【化1】

(式(I)中、R1、R2、R3、R4は互いに独立して水素原子、分枝した又は非分枝の1
乃至15個の炭素原子を含むアルキル基を表わし、そしてR5、R6は互いに独立してH、CH3,CF3を表わす。)
【0027】
式(I)で表わされる化合物由来の好ましいノボラックは、式(I)中、R1、R2、R3、R4は、水素原子(フェノール)かまたはアルキルフェノールを表わし、残りの基R1
乃至R4は水素原子を表わす一方、基R1乃至R4の1つ又は2つは基−CH3を表わし、又は基R1乃至R4の1つは第三ブチル基を表わし、又は基R1乃至R4の1つは長鎖の分枝した又は非分枝の8乃至15個の炭素原子を含むアルキル基を表わすところのものである。
【0028】
本発明によれば、ホルムアルデヒドと式(I)で表わされる種々のフェノール性化合物とのコポリマーである高分子ノボラックとは、該ノボラックは、該ノボラックを合成する際に少なくとも2種の異なるフェノール系化合物の混合物を使用することにより得られると理解される。
【0029】
ノボラック、好ましくは式(I)で表わされるフェノール性化合物由来のものは、25℃において液体硬化剤ブレンドを得るためには、硬化剤ブレンドの総質量に基づいて少なくとも46質量%そして多くて62質量%の量において存在するべきである。
【0030】
本発明のその他の好ましい実施態様において、高分子フェノールノボラックは未反応の遊離フェノール性化合物、好ましくは式(I)で表わされる化合物を、b1)とb2)の硬化剤ブレンドの総量に基づいて10質量%以下、好ましくは5質量%未満、そして最も好ましくは1質量%未満の量において含む。
【0031】
製造されたノボラックは、十分に定義された多分散指数を有する、統計に基づく組成物である。ポリマーの指数Ipが1.0までのポリマーの狭い分布は、低い粘度範囲内のポリマー溶液を生じる。従って、できるだけ最終系の粘度を低下させるためには、1前後の多分散指数Ipが好まれる。市販のフェノール−ホルムアルデヒドノボラックの良好な例は、多分散指数Mw/Mnが1.39前後にある、Sud−West−Chemie G
mbHから提供される、スープラプラスト(Supraplast)(登録商標)3616である。フェノール系ノボラックの分子量は、(パラ)ホルムアルデヒドの量に対し適切な過剰量のフェノール成分を用いることにより、容易に影響され得る。
【0032】
本発明の、アミンとノボラックのブレンド、即ち、ハイブリッド硬化剤は、例えば窒素気流及び攪拌下に約90℃においてアミン中にノボラックを約半乃至1時間溶解することにより製造され得る。環境条件において液体硬化剤組成物を得るためには、ノボラック、好ましくはフェノール及びホルムアルデヒド由来のものは、成分b1)及びb2)を含む硬化剤ブレンドの総質量に基づいて、46乃至62質量%の量において、より好ましくは47乃至60質量%、最も好ましくは48乃至58質量%の量において存在するべきである。
【0033】
ハイブリッド硬化剤及びエポキシ化合物は好ましくはおよそ当量において、即ち、アミノ窒素原子と結合する活性水素原子及び反応性エポキシ基に基づき、使用される。しかし、ハイブリッド硬化剤又はグリシジル成分を当量より多く又は少なく使用することもまた可能である。それらの量は、当業者に知られた、反応生成物の望まれる最終特性に基づき使用される。
【0034】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、所望により、さらに例えば、流量調節添加剤、消泡剤、垂れ防止剤、顔料、強化剤、充填剤、エラストマー、安定化剤、増量剤、可塑剤、難燃剤、促進剤、着色剤、繊維状物質、チキソトロープ剤、防食性顔料及び溶剤から選ばれる無機及び/又は有機添加剤をさらに含む。
【0035】
エポキシ/アミン反応の触媒量の促進剤が、新規のアミン/多価フェノールハイブリッド硬化剤に加えて使用され得る。好適な例は例えば、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール及びハンツマンアドバンストマテリアルズからの促進剤2950のようなマンニッヒ塩基型の促進剤、ベンジルジメチルアミン(BDMA)のような第三アミン、欧州特許出願公開第0083813号明細書及び欧州特許出願公開第0471988号明細書に記載されているようなカルシウム、リチウム等のようなI族及びII族の金属のような良く知られるものの水酸化物又は硝酸塩のような金属塩、またはサリチル酸のような酸が同様に添加され得る。促進剤の量は、アミン/ノボラック/促進剤の総質量に基づいて0.1乃至10、好ましくは0.3乃至5、より好ましくは0.5乃至3質量%である。
【0036】
好ましい促進剤は、サリチル酸、ベンジルメチルアミン、硝酸カルシウム、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールから選ばれる。
【0037】
既に述べたように、本発明は、アミン及びフェノールホルムアルデヒド型のノボラックに基づく新規の硬化剤ブレンドに関するものである。例えば、ほぼ50乃至55質量%ノボラックである非常に高濃度のノボラックとジエチレンジアミン(DETA)をブレンドすることが液体ハイブリッド硬化剤を与え、該硬化剤は、分散することなしに液体エポキシとさらに調合され得、そして、アミン中に溶解されたフェノール−ホルムアルデヒドノボラックの濃度に基づく、23℃/相対湿度50%において測定された15分より短い非常に短いゲル化時間で、驚くべきことに5℃と非常に低い低温において硬化性である。
【0038】
さらにまた、そのような系について非常に迅速な硬化速度が観察され、それは、特許、国際公開第99/29757号パンフレットの上位の限定におけるフェノールホルムアルデヒドに基づく25質量%の従来のノボラックの濃度に基づくアミンブレンドと比較した場合、湿気及びカルバメート化に対する耐性を部分的に改善し、殆ど室温において減少した粘性及びより短いダストフリー時間をもたらす。
【0039】
既に述べたように、本発明は迅速硬化性保護塗料に関する。エポキシ樹脂との本発明のブレンドの組み合わせは、とりわけ、船上の多くの鉄鋼が塩分に曝され、電食及びさびの形成を起こす、海洋適用分野に有用である。防食塗料は、一般的には新しく砂を吹き付けて磨かれた鉄鋼へ適用され、そして好ましくは23℃より低い温度において24時間後に硬化し粘着性がなくなるべきである。そのような新しい部類のアミン/フェノール−ホルムアルデヒドノボラック組成物のブレンド硬化剤で、フェノールノボラックの濃度が全硬化剤ブレンドに基づき45質量%より高いものは、純アミン/エポキシ系と比較して改善された硬化特性及び改善された腐食に対する耐性を提供する。
【0040】
さらに、低温硬化のため同様に好適なフェナルカミンのような硬化剤と比較した場合、そのようなハイブリッド系は、短い完全硬化時間が原因でさらに迅速であり、DETAに基づくブレンド硬化剤の場合に特に見られる、良好な耐食性及び時に良好なインターコート(inter−coat)粘着性を保証する。
【0041】
最後に重要なことは、本発明のハイブリッド硬化剤は、より短い完全硬化時間を示すが、例えば5℃の低温での一定の用途には問題であり得るより長いダストフリー時間を示すフェニルアルキルアミンよりも、はるかに着色が少ない。
【0042】
本発明のハイブリッド硬化剤は、水面下又は水域の上用、バラストタンク等用の船舶用塗料に、そしてまた迅速な製造時間が要求されるその他の用途分野に主に使用され得る。さらに可能な用途は、短時間で実用状態に戻さねばならない既存のタンク、パイプライン
等の改修を含む。実際には、これは、低温、5℃近くにおいても、硬化が、数時間以内、典型的には2乃至5時間以内に達成されなければならないことを意味する。例えば、パイプライン用途には、ほんの短い完全硬化時間が重要なものであるが、ダストフリー時間はあまり重要でない。
【0043】
さらにまた、そのような新規のハイブリッド硬化剤は同様に、タンクライニングのような腐食又は化学品に対する保護が必要とされる用途に有用であり得る。本発明のブレンドは、特に、例えばアミンブレンドDETA/スープラプラスト3616に基づき50質量%より高い高濃度のフェノール−ホルムアルデヒドノボラックにおいて、同様に良好な耐化学性を示す。
【0044】
しかし、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂の量は、主に、アミン又はアミンの混合物の種類次第であり、同様に、ハイブリッド硬化剤を製造するために使用されるフェノール系樹脂の種類、そして所定の用途のための目的とする粘度/特性次第である。その点において、ハイブリッド硬化剤の粘度は、すでに前記において言及されたように、好ましくは25℃において25000mPa・sより低いべきである。高い硬化剤ブレンドの粘度の場合においてのみ、最終製剤を噴霧又ははけ塗り適用可能にするため該製剤の粘度を低下させるために、硬化剤ブレンドへ溶媒を添加することが望ましい。キシレン/ブタノール混合物又はメトキシプロパノールのような純粋アルコールのような標準的な溶媒が一般的に使用される。
【0045】
本発明の硬化性組成物は、エポキシ樹脂の完全硬化に十分な時間、−40℃から、好ましくは−10℃から、約55℃の範囲内の温度において硬化され得る。
標準的な環境での硬化用途には、組成物は好ましくは約−10℃乃至約50℃、より好ましくは−5℃乃至約45℃の温度において硬化される。
【0046】
更なる本発明の対象は、本発明の組成物を硬化させることにより得られた硬化物質である。
【0047】
ここに記載されたエポキシ組成物及び更なる硬化物質は、例えばいくつか用途を挙げると、塗料、接着剤、床材、鋳物、工具または封入に使用され得る。
【0048】
本発明に開示される硬化物質の最も好ましい使用は、保護塗料及び粘着剤としてのものである。
【0049】
エポキシ組成物は、特に顔料と混合した場合に、塗料に特に良好な利用性を有する。上記の新規ハイブリッド硬化剤を使用したエポキシ組成物は例えば、船舶及び過酷な使用に耐える用途のための高い耐食性を有するペイント製剤を製造するためのリン酸亜鉛又は亜鉛粉末のような防食性顔料と有利に組み合わせ得る。さらにまた、該組成物はまた、酸化鉄、二酸化チタンのような顔料及び硫酸バリウムのような充填剤を含み得、タンク及びパイプの保護塗料を与える。得られた製剤は、系のゲル化時間次第で、噴霧、ローラー塗布、はけ塗り等又は二成分供給噴霧装置等のような特別な装置により従来の方法で塗装される基材の少なくとも1つの表面に適用され得る。
【0050】
更なる本発明の対象は、
b)硬化剤としての、硬化剤ブレンドの使用であって、該硬化剤は、
b1)脂肪族、環状脂肪族、アラリファティック(araliphatic)アミンの単独又は混合物から選ばれたアミン系化合物であって、1分子当り平均少なくとも2つの、窒素原子と結合した反応性水素原子を含むアミン系化合物、及び
b2)高分子フェノールノボラック、
を含む25℃において150000mPa・s未満の粘度を有する液体硬化剤ブレンドであり、ここで該ノボラックは前記b1)とb2の硬化剤ブレンドの総質量に基づき、46質量%乃至62質量%の量で使用されているところの使用である。
【実施例】
【0051】
実施例
A)アミンとノボラックのブレンドに基づいたハイブリッド硬化剤の硬化特性
以下のハイブリッド硬化剤を、80乃至90℃の温度において種々のアミン又はアミン混合物にノボラック樹脂スープラプラスト3616を溶解することにより製造した;前記ハイブリッド硬化剤の特性は以下の表1に示す。
【0052】
【表1】

【0053】
【表2】

*) 25℃において測定した硬化剤の粘度は、コーン6を用いたCAP2000粘度計(ISO3219)(50rpmの最大測定値)の上限より高かった。
1) ダイテック(DYTEK)(登録商標)Aは、今日でのインビスタ(INVISTA)より入手した、質量%において
2) アルドリッチ(Aldrich)より入手した、質量%において
3) ハンツマンより入手した、質量%において
4) フルカより入手した、質量%において
5) アミン/ノボラックブレンドの粘度はコーン6を用いCAP2000粘度計を用いて25℃において測定した。
【0054】
【表3】

5) フルカより入手した。
6)、7) それぞれアラデュール(Aradur)26及びアラデュール21の商標名のもと(40%の1,6−ジアミノ−2,2,4−トリメチルへキサン及び60%の1,6−ジアミノ−2,4,4−トリメチルへキサン)、ハンツマンから、質量%において
8) アミン/ノボラックブレンドの粘度は、コーン6を用いたCAP2000粘度計を用いて25℃において測定した。
*) 25℃において測定された硬化剤の粘度は、コーン6を用いたCAP2000粘度計(ISO3219)(50rpmの最大測定値)の上限より高かった。
【0055】
以下の表2は、純アミンDETA(非変性アミンDETA)のものと、及び、25質量
%のノボラックスープラプラスト3616を用い0℃、5℃及び23℃の種々の温度において硬化させたエポキシ系の国際公開第99/29757号パンフレットの上限に対応するブレンドと、比較された、例えばほぼ50質量%のノボラックスープラプラスト3616とDETA/スープラプラストの混合物に基づく、本発明のブレンド硬化剤の硬化特性を示す。
【0056】
【表4】

ガラス上で測定した塗り厚は250−300μmの間である。
1)EEW186のエポキシ当量を有するGY250、質量%において
2)質量%において、
3)製剤の粘度は、製剤1,2,3及び比較例1及び2について、コーン6を用いたCAP2000粘度計(ISO3219)を用いて25℃において測定した。
4)、5)硬化時間は、上記製剤で塗装されたガラスシートを用いてランドルト(Landolt)装置により測定した。完全硬化を決定するために、およそ24時間の間ニードルを連続して塗装ガラス上で前進させた;膜を貫通するニードルが膜上に出る距離/時間を測定することにより、完全硬化を測定した。 ダストフリー時間を決定するために、砂
を連続して塗装表面へ加え、塗装表面から砂を除去し、塗装表面に砂が留まった距離/時間を測定することにより、ダストフリー時間を測定した。
【0057】
本発明の組成物についての結果は、2つの比較実施例と比較した場合に、ブレンドCについて23℃において測定されたほぼ4時間まで減少された、より良好な硬化時間、特にダストフリー時間を示した。その様な高濃度のノボラックでのアミン/ノボラックブレンドは、如何なる追加の加熱も用いずに低温で迅速な硬化を可能にするハイブリッド硬化剤
であることが考えられる。しかし、そのような濃度のノボラックにおける最終製剤の粘度は高くなる。
【0058】
硬化剤ブレンドの硬化挙動の更なる例を表3に示す。これらの硬化剤は全て、
対応する純アミンよりも、硬化が特に迅速でありそしてより少ない浸出を示す。
【0059】
【表5】

1)EEW186のエポキシ当量を有するGY250、質量%において
2)、3)、4)、5)、6)、7)、8)、9) 質量%において、
10) CAP 2000 コーン6を用い25°Cにおいて測定した粘度
【0060】
表4はアミンとスープラプラスト3616の混合物に基づくブレンドの粘度を示し、そして表5中において純アミン混合物と比較した該ブレンドの硬化特性を示す。適切なアミンとのDETAの組み合わせを使用することにより、5℃におけるダストフリー時間を更に減少させることが可能である。
【0061】
【表6】

1)、2)、3)、4)、5)、6) 質量%において
7)1000mPa・sを超える粘度についてCAP2000 コーン6を用い、そして10mPa・sより少ない粘度についてCAP2000コーン1を用いて、25°Cにおいて測定した粘度
【0062】
【表7】

1)EEW186のエポキシ当量を有するGY250、質量%において
2)、3)、4)、5)、6)、7) 質量%において、
8) CAP2000、コーン6を用いて25℃において測定した粘度
【0063】
エポキシ樹脂と配合されたハイブリッド硬化剤ブレンドの耐化学性
23℃そして相対湿度50%において10日間硬化させた、サンド−ブラストされたスチールパネルSa21/2上に約500ミクロンの厚さに適用された塗料の耐化学性を試験
した。
【0064】
基本的なエポキシ樹脂GY250(EEW186)(表8中)と組み合わせた本発明のハイブリッド硬化剤ブレンドの耐化学性を、例えば、ここでは純ジエチレンジアミンの場合における非変性アミンのもの(表6)と、そしてまた特許出願である国際公開第99/29757号パンフレットの特許請求の範囲に記載されているアミン/ノボラック樹脂の最大限組成比75/25におけるアミン/ノボラック樹脂混合物のもの(表7)と、比較した。硬化剤DETAは、酢酸5及び10質量%の溶液に対し全く耐性を示さず、膜は、いったんそのような強力な化学品と接触すると3日かからずに破壊された。
【0065】
【表8】

【0066】
特許出願である国際公開第99/29757号パンフレットのDETA/スープラプラスト3616の上限75/25に対応する硬化剤を用いて作成された塗料の耐化学性は、酢酸(5%)に対する良好な耐化学性を示し、酢酸(10%)に対しいくらか少ない耐性を示した。最後に、50質量%のスープラプラスト3616とほぼ50質量%のDETAを含むブレンド混合物は、硬化剤ブレンドDETA/スープラプラスト3616 75/25と比較して、そして2週間乃至4ヶ月の曝露時間において、酢酸(10%)のような化学品に対しやや改善された耐化学性を示した。
【0067】
さらにまた、我々は、表8及び9に記載されたメタノールや様々な種類のガソリンのようなその他の非常に強力な化学品についても試験を行った。メタノールが存在するエポキシ塗料に対する最も強力な化学品の1つであるということは注目すべきことである。組成比が75/25及び50/50のDETA/ノボラック樹脂ブレンドについて、優れた耐化学性が、両方の場合において観測され、ほとんど8ヶ月の耐性を示した。さらに、ガソ
リンDIN51604A,DIN51604B及びDIN51604Cに対する予想外の良好な耐化学性も、両方のブレンド(組成比75/25及び50/50)において同様に観測された。
【0068】
そのような高濃度のノボラックにおいて、硬化剤ブレンドは液体のままであること、そして硬化した組成物が上記した強力な化学品に対しそのような高い耐化学性を示すことは注目すべきことである。
【0069】
【表9】

【0070】
【表10】

【0071】
【表11】

(*)ガソリンDIN51604−Aは以下の組成を有する:50容量%トルオール、30容量%イソオクタン、15容量%ジイソブチレン及び5容量%エタノール
(**)ガソリンDIN 51604−Bは以下の組成を有する:84.5容量%ガソリンDIN51604−A、15容量%メタノール及び0.5容量%水
(***)ガソリンDIN51604−Cは以下の組成を有する:40容量%ガソリンDIN51604−A、58容量%メタノール及び2容量%水
【0072】
【表12】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)1分子当り平均1つ以上のエポキシ基を含むエポキシ樹脂、
b)硬化剤として、
b1)脂肪族、環状脂肪族及びアラリファティック(araliphatic)アミンから選ばれた、アミン系化合物であって、1分子当り平均少なくとも2つの、窒素原子と結合した反応性水素原子を含むアミン系化合物、及び
b2)高分子フェノールノボラック、
を含む25℃において150000mPa・s未満の粘度を有する液体硬化剤ブレンドである、ハイブリッド硬化剤であって、該ノボラックは前記b1)とb2)の硬化剤ブレンドの総質量に基づき、46質量%乃至62質量%の量で使用されている、ハイブリッド硬化剤、
を含む硬化性組成物。
【請求項2】
前記高分子フェノールノボラックが、b1)とb2)の硬化性ブレンドの総質量に基づいて、47質量%乃至60質量%の量で使用される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記高分子フェノールノボラックが、ホルムアルデヒド(パラホルムアルデヒド)と式(I)で表わされるフェノール系化合物の縮合より生じるホモポリマーであるか、又は、ホルムアルデヒド(パラホルムアルデヒド)と式(I)で表わされる、異なる複数のフェノール系化合物のコポリマーである;
【化1】

(式(I)中、R1、R2、R3、R4は互いに独立して水素原子、分枝した又は非分枝の1
乃至15個の炭素原子を含むアルキル基を表わし、そしてR5、R6は互いに独立してH、CH3、CF3を表わす。)、請求項1及び2の何れか1項に記載の組成物。
【請求項4】
前記高分子フェノールノボラックが、未反応の遊離フェノール性化合物、好ましくは式(I)の化合物を複合硬化剤b1)及びb2)の総質量に基づいて10%より多くない量、好ましくは5%より少なくそして最も好ましくは1%より少ない量において含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
成分b1)として、ジエチレントリアミン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、1,3−ジアミノペンタン、ジプロピレントリアミン、ココス−アルキルアミン及び1,2−ジアミノシクロヘキサンから選ばれたアミンが使用される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
成分a)が、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、多価フェノール又はクレゾールノボラックのポリグリシジルエーテル、一価−又は多価脂環式アルコールのモノ−又はポリグリシジルエーテル、一価−又は多価脂肪族アルコールのモノ−又はポリグリシジルエーテルから選ばれる、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記成分a)が、1分子あたり平均1つより多いエポキシ基を含むエポキシ樹脂と少なく
とも1種の反応性希釈剤との混合物である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記成分a)が、1分子あたり平均1つより多いエポキシ基を含むエポキシ樹脂と環状炭酸エステルとの混合物である、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記環状炭酸エステルが、エチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート及び1,2−ブチレンカーボネートから選ばれる、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
流量調節添加剤、消泡剤、垂れ防止剤、顔料、強化剤、充填剤、エラストマー、安定化剤、増量剤、可塑剤、難燃剤、促進剤、着色剤、繊維状物質、チキソトロープ剤、防食性顔料及び溶剤から選ばれた無機及び/又は有機添加剤をさらに含む、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記促進剤が、サリチル酸、ベンジルメチルアミン、硝酸カルシウム、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールから選ばれる、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
請求項1乃至11の少なくともいずれか1項に記載の組成物を硬化させることにより得られた、硬化性物質。
【請求項13】
保護塗料及び粘着剤を提供するための、請求項1乃至12の少なくともいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項14】
b)硬化剤としての、硬化剤ブレンドの使用であって、該硬化剤は、
b1)脂肪族、環状脂肪族、アラリファティック(araliphatic)アミンの単独又は混合物から選ばれたアミン系化合物であって、1分子当り平均少なくとも2つの、窒素原子と結合した反応性水素原子を含むアミン系化合物、及び
b2)高分子フェノールノボラック、
を含む25℃において150000mPa・s未満の粘度を有する液体硬化剤ブレンドであり、ここで該ノボラックは前記b1)とb2の硬化剤ブレンドの総質量に基づき、46質量%乃至62質量%の量で使用されているところの使用。






【公表番号】特表2009−540083(P2009−540083A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514812(P2009−514812)
【出願日】平成19年6月15日(2007.6.15)
【国際出願番号】PCT/EP2007/055965
【国際公開番号】WO2007/144425
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(300052420)ハンツマン アドバンスト マテリアルズ (スイッツァランド) ゲーエムベーハー (26)
【氏名又は名称原語表記】HUNTSMAN ADVANCED MATERIALS (SWITZERLAND) GMBH
【Fターム(参考)】