説明

多方向近接センサー

【課題】多方向の動き検出機能を有する近接センサーを提供する。
【解決手段】近接センサーは、ASIC(特定用途向け集積回路)チップ104、特定のシーケンスで光を放射するように構成された少なくとも3つの光源102、及び、光を受光して出力信号を生成するように構成された光検出器106を備える。多方向近接センサーは、少なくとも1つの側面を有する第1の近接センサーと100、第1の近接センサーの該少なくとも1つの側面にほぼ平行な面の上における物体の動きを検出するように構成された第2の近接センサーを備え、この場合、該第2の近接センサーは第1の近接センサー100に接続される。多方向動き検出近接センサーはPCBを有し、その場合、2以上の近接センサーを、PCBに配置して、多方向における動きを検出できるように一体化する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
近接センサーは、従来、物理的に接触することなく物体の存在を検出するために使用されている。典型的な近接センサーは、光を放射する光源と、センサーの所定の近傍内にある物体によって反射された光を検出するための光検出器を備えている。
【0002】
近接センサーは、多くのデバイス乃至装置において、また、多くの工業用途において広く使用されている。たとえば、自動化された製造組立ラインでは、近接センサーは、該製造ラインにおける機械部品の位置を検出するために使用されており、また、製造手段によって製造された部品の数を数えるためにも使用されている。一方、ロボット産業では、近接センサーは、ロボットの位置をモニタして、該ロボットの動きを制御するために使用される場合がある。近接センサーはまた、該センサーによって物体が検出されたときに電気回路を開閉するための電子スイッチとして広く使用されている。最近では、光学近接センサーが、コンパクトな携帯型の装置、携帯電話及びポータブル・コンピューターなどの携帯型電子装置に広く使用されるようになっている。
【0003】
一般に、近接センサーは、目には見えない光を放射する光源と光検出器を備えている。物体がセンサーから所定の距離内に入ると、該物体は、光源からの光を光検出器に向けて反射する。光検出器は、その反射光を検出すると、物体が存在することを示す出力信号を送出する。典型的には、この出力信号に応答して、水を出したりドアを開くなどの動作が実行される。このように、従来の近接センサーは、センサーから所定の近さの範囲内にある物体の検出を容易にするために利用されているに過ぎない。物理的に接触することなく物体を検出する能力にもかかわらず、従来の近接センサーは、これまで、近接センサーの上面に平行な水平方向または垂直方向のいずれかの面における物体検出のために利用されているだけである。したがって、これまでのところ、電子装置における近接センサーの用途は、単に、単一面における物体検出を実行することに限られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の構成では、近接検出装置に、動き検出機能、すなわち、X−Y方向の動き検出機能を設けるためには、近接センサーに加えて、専用のX−Y動き検出装置を組み込む必要がある。その場合、結果として、2つの個別の装置を収容するためにより大きな空間が必要になるため、装置のコスト及び全体サイズが増加してしまう。したがって、近接検出機能、X−Y方向の動き検出機能を提供することができ、さらに、多方向動き検出を行うことができる単一の装置(またはデバイス)もしくはシステムを提供することが望ましい。
【0005】
本明細書及び図面を通じて、同じ参照番号は同様の要素を識別するために使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】動き検出機能を有する近接センサーのブロック図である。
【図2】近接センサーの分解斜視図である。
【図3】近接センサーパッケージの破断図である。
【図4】動き検出のための方法のフローチャートである。
【図5】多方向動き検出近接センサーの分解斜視図である。
【図6】多方向動き検出近接センサーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
近接センサーは、物理的に接触することなく物体の存在を検出するために特に有用である。図1は、動き検出機能を有する近接センサーのブロック図である。近接センサー100及び対応する多方向動き検出機能については、より詳細に後述されており、本発明の種々の実施形態が図1〜図6に示されている。しかしながら、他の実施形態を本発明の範囲から逸脱することなく変更できることが理解されよう。たとえば、カーソルを操作してスクロールを行ったり、マウスのクリックイベント機能を提供するための追加の機能などの追加の入力機能を提供するように、近接センサーを改良することができる。そのような例では、ナビゲーションエンジン(不図示)を近接センサーと一体化して、近接センサーによって生成された動き検出信号をナビゲーション入力機能に変換することができる。
【0008】
近接センサー100は、複数の光源すなわちLED102、ASIC(特定用途向け集積回路)チップ104、及び光検出器106を備えている。近接センサー100はさらに、LED102に結合されて、所定のタイミングシーケンスで駆動電流を生成するように構成されたドライバ(駆動回路)108を備えることができる。LED102を、特定のタイミングもしくは特定のシーケンスを有する印加電流(または、特定のタイミングで、もしくは、特定のシーケンスで印加される電流)に応答して光を放射するように構成することができる。LED102を、所望の波長及び強度(もしくは輝度)の光を放射することができる任意の適切な赤外(IR)発光LEDとすることができる。用途に応じて、また、光検出器106において最適な光反射を生じさせるために必要な強度を提供する能力に応じて、LED102を選択することができる。後述するように、LED102は、LEDX1、LED X2及びLED Y1を含むことができる。Y2などとの他の組み合わせも可能である。
【0009】
光検出器106は、光を受け取り、これに応答して出力信号109を生成するように動作可能である。一般に、光検出器106は、入射した光すなわち電磁放射を電流に変換することができる。簡単にするために、本明細書では、電磁放射(すなわち出力信号109)を単に光と呼ぶ場合がある。光検出器106は受け取った光(または光を受け取ったこと)に応答して電流を生成する。1実施形態では、ある物体112が近接センサー100の近くにある場合に、LED102によって放射された光を光検出器106に向けて反射し、光検出器106がこの反射に応答して(すなわち、反射光の受光に応答して)出力信号109を生成するようにすることができる。したがって、出力信号109は、LED102によって放射された一連の光(光のシーケンス)に対応する信号プロファイルを含んでいると予測できる。逆に、LED102によって放射された光を反射する物体がない場合には、光検出器106によって受け取られた入射光は(該入射光ががもしあれば)、他の発生源(ソース)からのものでありえ、これによって、異なる種類の出力信号プロファイルまたは未知の出力信号プロファイルが生成されることになるが、システム(乃至装置)は、かかる出力信号プロファイルを無視または削除することができる。
【0010】
1実施形態では、ASICチップ104を光検出器106に結合して、光検出器106からの出力信号109を受信して、物体112の動きを検出したことを報告するように構成することができる。ASICチップ104はさらに、制御ロジック110及び比較器(コンパレータ)114を含むことができる。1実施形態では、制御ロジック110を、出力信号109を処理して動き信号111を生成するように構成することができる。比較器114を、動き信号111を受信して、該動き信号111中に所定のプロファイルが存在することを判定したときに動き(を検出したこと)を報告するように構成することができる。1実施形態では、該所定のプロファイルには、近接センサー100上の物体112の特定の動きに対応して制御ロジック110によって生成される動き信号111のプロファイルを含めることができる。1実施形態では、物体112が、近接センサー100上を特定の方向に移動したときに、制御ロジック110によって、特定の信号プロファイルを有する動き信号111を生成して、その特定の動きを表すことができる。たとえば、物体112が、近接センサー100上をX軸すなわち水平軸に沿って移動すると、制御ロジック110は、光検出器106によって生成された出力信号109を処理して、その水平方向の動きに対応する固有の動き信号プロファイルを生成することができる。それゆえ、近接センサー100を物体の種々の所定の(すなわち予め決められている)動きにさらすことによって、一組の所定の動き信号プロファイルを生成することができる。一組の所定のまたは既知の動き信号111のプロファイルは、近接センサー100上のX軸に沿った物体112の水平方向の動きを表す水平方向動き出力信号プロファイルを含むことができる。垂直方向動き信号(111)プロファイルは、Y軸に沿った物体112の垂直方向の動きを表すことができる。したがって、制御ロジック110によって生成された信号プロファイル111が、一組の既知の動き信号プロファイルのうちの所定のプロファイルの1つに一致する場合には、それに関連付けられたタイプの物体の動きを直ちに特定することができる。
【0011】
図2は、近接センサー200の分解斜視図である。近接センサー200は、3つの赤外LED204、206、208、すなわち、LED X1、LED X2及びLED Y1と、基板209に配置された光検出器210とを備えることができる。それらのLED204〜208及び光検出器210を、1以上の結合線(ワイヤボンド)211によって基板209に電気的に接続することができる。1実施形態では、LED204〜208は、近接センサーの3つの側部に隣接して三角形状に配置され、光検出器210は、LED204〜208の各々からほぼ等しい距離に配置される。近接センサー200は、光検出210の下に積み重ねられたASICチップ(不図示)を備えることができる。
【0012】
1実施形態では、基板209は、上面213と複数の側面214を含むことができる。LED204〜208、ASICチップ(不図示)、及び光検出器210を、基板209の上面213に配置することができる。LED204〜208及びASICチップ(不図示)を、1以上の結合線(ワイヤボンド)211によって基板209の上面213に電気的に接続することができる。1実施形態では、側面214はさらに、近接センサー200を別の近接センサー(不図示)すなわち第2の近接センサーに接続できるように構成された複数のサイドコンタクトパッド(すなわち、側部にある導体パッド)215を含むことができる。第2の近接センサーを、側面214にほぼ平行な面の上の物体の動きを検出するように構成することができる。
【0013】
1実施形態では、複数のサイドコンタクトパッド215のうちの1以上のサイドコンパクトパッドを、該1以上のサイドコンパクトパッドに接続される他の近接センサー(不図示)に電力を供給するようにさらに構成することができる。代替の実施形態では、側面214の各々を別の近接センサーに接続することができる。たとえば、用途に応じて、近接センサー200の4つの全ての側面は、各側面214毎にその面上に、複数のサイドコンタクトパッド215を含むことができる。さらに、各側面214にそれぞれ1つの近接センサー200を接続して、多方向における動き検出を提供するように構成することができる。1実施形態では、サイドコンタクトパッド215を、接続された複数の近接センサーが互いに検出信号をやりとりできるように構成することもできる。
【0014】
近接センサー200はまた、LED204〜208、ASICチップ(不図示)及び光検出器210を封入(カプセル化)するエポキシ材料217を含むことができる。エポキシ材料217を、それらのコンポーネント及び結合線(ワイヤボンド)を保護するように構成された透明なエポキシ材料とすることができる。エポキシ材料217を、既知の任意の成形法によって最終形態に形成することができる。エポキシ材料217はさらに、集光用の複数のレンズ218を含むことができる。1実施形態では、近接センサー200は、パッケージ220を形成するために、エポキシ材料217の上に配置された成形材料から作られたカバー(覆い)219を含むことができる。カバー219は、LED204〜208の各々の上に配置された複数のLEDアパーチャ221、及び、光検出器210の上に配置された光検出器アパーチャ222を含むことができる。LED204〜208によって放射された光は、検出されることになる物体(不図示)に向かってLEDアパーチャ221を通過することができる。この光が、近接センサー200にごく近いところにある物体(不図示)によって反射されると、その後、該光は、光検出器210に向かって光検出器アパーチャ222を通過することができ、該光を該光検出器によって検出することができる。
【0015】
図3は、近接センサーパッケージ300の破断図である。近接センサーパッケージ300は、1以上の(不図示の)結合線(ワイヤボンド)によってPCB308上に配置されて該PCB308に電気的に接続されている複数のLED302、光検出器304及びASICチップ306を備えている。1実施形態では、光検出器304はASICチップ306の上に積み重ねられるが、スペーサー305によってASICチップ306から隔てられている。スペーサー305を、光検出器304からASICチップ306を絶縁するように構成することができる。近接センサー300はまた、LED302、ASICチップ306及び光検出器304を共にPCB308上でカプセル化し、並びに、(不図示の)結合線(ワイヤボンド)を保護するための、透明な、すなわち光を透過させる成形材料310を含むことができる。該成形材料を、任意の適切な成形法によって得ることができる。たとえば、透明な成形材料310を、従来の射出成形法によって、LED302、ASICチップ306及び光検出器304上に成形することができる。透明な成形材料310を、任意の適切な成形材料とすることができる。たとえば、透明な成形材料310を、日東電工によって製造された部品番号NT8506のものとすることができる。しかしながら、透明なエポキシ樹脂などの他の透明な成形材料を使用することもできる。1実施形態では、透明な成形材料310はさらに、LED302からの光を物体(不図示)に向けて送り、かつ、物体(不図示)によって反射された光を光検出器304に向けて送るために、透明な成形材料310に配置されたレンズ312を有することができる。代替的な実施形態では、レンズ312を、近接センサーが透明な成形材料310で成形されているときに、同時にそれと同じ成形法で形成することもできる。
【0016】
近接センサー300はまた、従来の射出成形法または他の既知の方法(プロセス)によって近接センサーパッケージを形成するための、透明な成形材料310上に配置された成形材料から作成されたカバー314を含むことができる。該カバー314は、LED302上の複数のアパーチャ316、並びに、光検出器304を含むことができる。1実施形態では、光検出器304をASICチップ306上に積み重ねることによって、該パッケージのサイズを小さくして、超小型パッケージを作成することができる。近接センサー300の全厚は、パッケージ300を形成するためのカバー314の成形性の厚みによって制限されうる。たとえば、近接センサー300のパッケージ形状は、X−Y面の寸法が6mm×4mmで、厚みすなわちz方向の高さが1.5mmの長方形状(直方体形状)である。
【0017】
図4は、動き検出のための方法の1実施形態のフローチャートを示す。ブロック402において、ドライバが、特定のタイミングシーケンスでLEDに駆動電流を供給して、該LEDに独自のもしくは識別可能な特性を有する光を放射させる。ブロック404において、光検出器が、(物体がもしあれば)物体から反射された光を受光して、受光した光に応答して出力信号を生成する。ブロック406において、ASICチップ、より具体的には、ASICチップの制御ロジックが、光検出器によって生成された出力信号を処理し、その後、動き信号を生成する。ブロック408において、比較器が、動き信号の所定のプロファイルが、制御ロジックによって生成された動き信号中に存在するか否かを判定する。該所定のプロファイルは、近接センサーの上部における物体の特定の動きに対応して制御ロジックによって生成された動き信号のプロファイルである。ブロック410において、比較器は、制御ロジックによって生成された動き信号中に所定のプロファイルが存在すると判定すると、該物体の動きを報告する。したがって、物体が、近接センサーの上を特定の方向に移動しているときに、(1つ以上の)LEDによって生成された光を光検出器に向けて反射することができる。それゆえ、生成された動き信号のプロファイルは、物体の特定の動きを表す動き信号プロファイルに類似のプロファイルを有することが予測できる。
【0018】
図5は、多方向動き検出近接センサーの分解斜視図である。1実施形態では、近接センサー500は、動作可能に一体化されて多方向の動き検出を実施できるように構成された第1の近接センサー501及び第2の近接センサー502を備えることができる。1実施形態では、第1の近接センサー501は、少なくとも1つの側面503を有することができ、該側面503は、第2の近接センサー502を受けるように構成された複数のサイドコンタクトパッド504を有することができる。1実施形態では、第2の近接センサー502を第1の近接センサー501と一体化して、第2の近接センサー502に結合された第1の近接センサー501の側面503にほぼ平行な面の上の物体の動きを検出することができる。第1の近接センサー501を、複数のコンタクトパッド504を介して、第2の近接センサーに、動作可能に直に一体化することができる。1実施形態では、両方の近接センサー(501及び502)を、共通のPCB505に動作可能に配置することができる。代替的には、第2の近接センサーをインターフェースPCB506と共通のPCB505の両方に、動作可能に直にまたは間接的に接続することができる。1実施形態では、第1の近接センサー501を、第2の近接センサー502に電力を供給するように構成することができる。この電力を、第1の近接センサー501から複数のサイドコンタクトパッド504を介して第2の近接センサー502へと直接供給することができる。代替的には、電力を、両方の近接センサー(501及び502)を互いに動作可能に接続するように構成されたインターフェースPCB506を介して、該両方の近接センサーに直接または間接的に供給することができる。別の実施形態では、第1の近接センサー501と第2の近接センサー502を、複数のサイドコンタクトパッド504を介して検出信号を互いに直接やりとりできるようにさらに構成することができる。第2の近接センサー502によって検出された物体検出信号を処理するために、該物体検出信号を、第1の近接センサー501上の複数のコンタクトパッド504を介して、第1の近接センサー501に送ることもできる。
【0019】
1実施形態では、第1の近接センサー501及び第2の近接センサー502を共通のPCB505に配置して、該PCB505に電気的に接続することができる。共通のPCB505を(一般的な)PCBまたはフレキシブル回路とすることができる。第1及び第2の近接センサーの両方を共通のPCB505上で互いに電気的に一体化することができ、及び、共通のPCB505を介して互いに通信できるように構成することができる。チップ表面実装機を用いて、両方の近接センサーをPCB505に動作可能に実装もしくは搭載することができる。チップ表面実装(chip surface mounting)技術は、多くの自動チップ製造組立ラインで広く採用されており、効率的でかつ低コストのプロセスとして特に知られている。しかしながら、パッケージとPCB間に電気的接続を確立する別の手段として、ワイヤーボンディング、ボール・グリッド・アレイ(ball grid array)、もしくは、従来のはんだ付プロセスなどの手段を利用することもできる。
【0020】
図6は、多方向動き検出近接センサーの斜視図である。近接センサー600を、3次元動き検出を実施するように構成することができる。1実施形態では、近接センサー600は、第1の近接センサー601、第2の近接センサー602、及び第3の近接センサー603を備えることができ、これらの近接センサーは、動作可能に一体化されて、多方向の動き検出を実施できるように構成されている。これら全ての近接センサー601〜603を、共通のPCB604上に直にまたは間接的に接続して動作させることができる。別の実施形態では、2つ追加の近接センサー(不図示)を、近接センサー601の他の2つの側面(不図示)に接続することができる。たとえば、既存の近接センサー602及び603に加えて、2つの追加の近接センサー(不図示)を、近接センサー601の他の2つの側面に接続することができる。すなわち、全部で5つの近接センサーを一体化または統合して、全ての方向すなわち3次元方向の動き検出を実施することができる。
【0021】
以下に、本発明の種々の構成要件の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。
1.動き検出機能を有する近接センサーであって、
ASICチップと、
光を放射するように構成された複数の光源と、
光を受けて出力信号を生成するように構成された光検出器と、
少なくとも1つの側面を有する基板
を備え、
前記少なくとも1つの側面は、複数のサイドコンパクトパッドを有し、
前記光検出器、前記複数の光源、及び前記ASICチップは前記基板に搭載される、近接センサー。
2.前記近接センサーは、少なくとも1つの他の近接センサーに接続して動作するように構成される、上項1の近接センサー。
3.前記少なくとも1つの他の近接センサーは、前記基板の前記少なくとも1つの側面にある前記サイドコンパクトパッドを介して、前記近接センサーに接続される、上項2の近接センサー。
4.前記近接センサーは、前記複数のサイドコンパクトパッドを介して、少なくとも他の近接センサーに電力を供給するように構成される、上項2の近接センサー。
5.前記近接センサーと前記少なくとも1つの他の近接センサーは、前記複数のサイドコンタクトパッドを介して、互いに検出信号をやりとりできるように構成される、上項1の近接センサー。
6.前記ASICチップは、前記光検出器に結合されており、かつ、前記出力信号を処理して動きを報告するように構成される、上項1の近接センサー。
7.前記光源、前記ASIC及び前記光検出器を封入するためのエポキシ材料と、前記エポキシ材料を覆ってパッケージを形成するように構成された覆い(またはケース)とをさらに有する、上項1の近接センサー。
8.前記光検出器及び前記ASICチップは、前記基板の上面に配置される、上項1の近接センサー。
9.多方向動き検出機能を有する近接センサーであって、
少なくとも1つの側面を有する第1の近接センサーと、
前記第1の近接センサーに接続されて、該第1の近接センサーの前記少なくとも1つの側面にほぼ平行な面の上の物体の動きを検出するように構成された第2の近接センサー
を備える近接センサー。
10.前記第1の近接センサーは基板をさらに備え、該基板は、複数のサイドコンタクトパッドを有する、上項9の近接センサー。
11.前記第1の近接センサーは、前記複数のサイドコンタクトパッドを用いて、前記第2の近接センサーに電力を供給するように構成される、上項10の近接センサー。
12.前記第1の近接センサーと第2の近接センサーは、前記複数のサイドコンタクトパッドを介して、互いに検出信号をやりとりできるように構成される、上項10の近接センサー。
13.前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーはいずれも、ASICチップと、光を放射するように構成された複数の光源と、光を受けて出力信号を生成するように構成された光検出器とをさらに備える、上項9の近接センサー。
14.前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーはいずれも、前記光源、前記ASIC及び前記光検出器を封入するように構成されたエポキシ材料と、前記エポキシ材料を覆ってパッケージを形成するように構成された覆い(またはケース)をさらに備える、上項13の近接センサー。
15.多方向動き検出近接センサーであって、
PCBと、
第1の近接センサーと、
前記第1の近接センサーに動作可能に接続された第2の近接センサー
を備え、
前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーはいずれも前記PCBに配置されて、多方向における動きを検出できるように一体化される、多方向動き検出近接センサー。
16.前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーは、互いに対してほぼ90°の角度で前記PCBに配置されて、垂直方向と水平方向の両方向の動きを検出するように構成される、上項15の近接センサー。
17.前記第1の近接センサーは、複数のサイドコンタクトパッドをさらに有し、前記第2の近接センサーは、前記複数のサイドコンタクトパッドを介して前記第1の近接センサーに動作可能に接続される、上項15の近接センサー。
18.前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーは、前記PCBを介して互いに検出信号をやりとりできるように構成される、上項15の近接センサー。
19.前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーはいずれも、
ASICチップと、
光を放射するように構成された複数の光源と、
光を受けて出力信号を生成するように構成された光検出器と、
前記光源、前記ASICチップ、及び前記光検出器を封入するためのエポキシ材料と、
前記エポキシ材料を覆ってパッケージを形成するように構成された覆い(またはケース)
をさらに備えることからなる、上項15の近接センサー。
20.前記PCBはフレキシブルPCB(すなわち可撓性のあるPCB)である、上項15の近接センサー。
【0022】
本発明の特定の実施形態を説明し図示したが、本発明は、そのように説明し図示した特定の形態や特定の部分の配列に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲とその等価物によってのみ限定されかつ画定されるべきものである。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
動き検出機能を有する近接センサーであって、
ASICチップと、
光を放射するように構成された複数の光源と、
光を受けて出力信号を生成するように構成された光検出器と、
少なくとも1つの側面を有する基板
を備え、
前記少なくとも1つの側面は、複数のサイドコンパクトパッドを有し、
前記光検出器、前記複数の光源、及び前記ASICチップは前記基板に搭載される、近接センサー。
【請求項2】
前記近接センサーは、少なくとも1つの他の近接センサーに接続して動作するように構成される、請求項1の近接センサー。
【請求項3】
前記少なくとも1つの他の近接センサーは、前記基板の前記少なくとも1つの側面にある前記サイドコンパクトパッドを介して、前記近接センサーに接続される、請求項2の近接センサー。
【請求項4】
前記近接センサーは、前記複数のサイドコンパクトパッドを介して、少なくとも他の近接センサーに電力を供給するように構成される、請求項2の近接センサー。
【請求項5】
前記近接センサーと前記少なくとも1つの他の近接センサーは、前記複数のサイドコンタクトパッドを介して、互いに検出信号をやりとりできるように構成される、請求項1の近接センサー。
【請求項6】
前記ASICチップは、前記光検出器に結合されており、かつ、前記出力信号を処理して動きを報告するように構成される、請求項1の近接センサー。
【請求項7】
前記光源、前記ASIC及び前記光検出器を封入するためのエポキシ材料と、前記エポキシ材料を覆ってパッケージを形成するように構成された覆いとをさらに有する、請求項1の近接センサー。
【請求項8】
前記光検出器及び前記ASICチップは、前記基板の上面に配置される、請求項1の近接センサー。
【請求項9】
多方向動き検出機能を有する近接センサーであって、
少なくとも1つの側面を有する第1の近接センサーと、
前記第1の近接センサーに接続されて、該第1の近接センサーの前記少なくとも1つの側面にほぼ平行な面の上の物体の動きを検出するように構成された第2の近接センサー
を備える近接センサー。
【請求項10】
前記第1の近接センサーは基板をさらに備え、該基板は、複数のサイドコンタクトパッドを有する、請求項9の近接センサー。
【請求項11】
前記第1の近接センサーは、前記複数のサイドコンタクトパッドを用いて、前記第2の近接センサーに電力を供給するように構成される、請求項10の近接センサー。
【請求項12】
前記第1の近接センサー及び前記第2の近接センサーは、前記複数のサイドコンタクトパッドを介して、互いに検出信号をやりとりできるように構成される、請求項10の近接センサー。
【請求項13】
前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーはいずれも、ASICチップと、光を放射するように構成された複数の光源と、光を受けて出力信号を生成するように構成された光検出器とをさらに備える、請求項9の近接センサー。
【請求項14】
前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーはいずれも、前記光源、前記ASIC及び前記光検出器を封入するように構成されたエポキシ材料と、前記エポキシ材料を覆ってパッケージを形成するように構成された覆いをさらに備える、請求項13の近接センサー。
【請求項15】
多方向動き検出近接センサーであって、
PCBと、
第1の近接センサーと、
前記第1の近接センサーに動作可能に接続された第2の近接センサー
を備え、
前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーはいずれも前記PCBに配置されて、多方向における動きを検出できるように一体化される、多方向動き検出近接センサー。
【請求項16】
前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーは、互いに対してほぼ90°の角度で前記PCBに配置されて、垂直方向と水平方向の両方向の動きを検出するように構成される、請求項15の近接センサー。
【請求項17】
前記第1の近接センサーは、複数のサイドコンタクトパッドをさらに有し、前記第2の近接センサーは、前記複数のサイドコンタクトパッドを介して前記第1の近接センサーに動作可能に接続される、請求項15の近接センサー。
【請求項18】
前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーは、前記PCBを介して互いに検出信号をやりとりできるように構成される、請求項15の近接センサー。
【請求項19】
前記第1の近接センサーと前記第2の近接センサーはいずれも、
ASICチップと、
光を放射するように構成された複数の光源と、
光を受けて出力信号を生成するように構成された光検出器と、
前記光源、前記ASICチップ、及び前記光検出器を封入するためのエポキシ材料と、
前記エポキシ材料を覆ってパッケージを形成するように構成された覆い
をさらに備えることからなる、請求項15の近接センサー。
【請求項20】
前記PCBはフレキシブルPCBである、請求項15の近接センサー。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−29508(P2013−29508A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−164457(P2012−164457)
【出願日】平成24年7月25日(2012.7.25)
【出願人】(506200186)アバゴ・テクノロジーズ・イーシービーユー・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド (154)
【Fターム(参考)】