説明

大気圏外および内気圏のターゲットを迎撃するための多数の破壊ビークル(MKV)迎撃装置及び方法

CV12とKV14との間でタスクを共有することにより、MKV迎撃装置10は多数のターゲットを迎撃し破壊することができる価格が効率的なミサイル防衛システムを提供する。全てのKVのターゲット捕捉および弁別と中間軌道誘導を行うためにCV上に捕捉及び弁別センサと制御センサ38を配置することは単一の迎撃装置を「最小化」しようとすることに関連する重量と複雑性の問題を回避する。各KVにおける短帯域の結像センサの配置はコマンド誘導システムに関連される潜在性、解像度、帯域幅の問題を克服し、各KVが所望される目標点を正確に選択し、目標に命中させるためその軌道を維持することを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はミサイル防衛システムに関し、特に運動エネルギ破壊ビークルを使用して大気圏外のミサイルを迎撃し破壊するためのシステムに関するがそれに限定されない。
【背景技術】
【0002】
通常の爆発物、化学的、生物的又は核弾頭を備えた弾道ミサイルは以前のソビエト連邦およびテロリスト国およびテロリストグループからの米国に対する脅威が実際問題化し、増加していることを表している。大量破壊兵器(WMD)の製造とそれらの数百から数千マイルの転送の両者に必要とされる技術は米国の敵によって利用可能であり、積極的に模索されている。
【0003】
幾つかの新型のミサイル防衛システムは米国国防総省の支部により開発中である。これらのシステムは入来する(ターゲット)ミサイル、弾頭、再突入ビークル等を破壊するために(迎撃)ミサイルを使用する。爆破破砕システムはターゲットと迎撃装置との衝突の直ぐ前に高パワーの爆発物を爆発させる。運動エネルギシステムはターゲットを破壊するための迎撃装置の運動エネルギのみに依存する。両システムはターゲットを捕捉し追跡するために非常に精巧な誘導システムを必要とする。特に運動エネルギシステムは良好な正確度でターゲットに衝突しなければならない。
【0004】
Ahlstromによる米国特許第4,738,411号および第4,796,834号明細書はターゲット方向へ爆発物の発射体を誘導するための技術を開示している。4,738,411号明細書では、弾倉には電磁放射によりターゲットを照射する手段を備えた送信発射体と、受動的又は純粋に受信ホーミング装置を備えた爆発発射体とが搭載されている。その飛行の最終段階の期間中、送信発射体は電磁エネルギによりターゲット域を照射する。好ましい波長範囲はいわゆるミリメートル波長範囲、適切には3−8mmである。ターゲット領域内の任意のターゲットから反射されたエネルギは爆発発射体により受信され、ターゲット方向へ発射体を誘導するために使用される。mm帯域はターゲットを検出し、恐らくターゲットに命中するには適切であるが、ターゲット上の特定の目標位置を選択するには不適切である。4,796,834号明細書では、各爆発発射体は迎射手段と受動受信機を含んでいる。先頭の発射体はターゲットを受動的に検出し、その後照射する。後方の発射体は照射されたターゲットからの反射エネルギを検出し、それにしたがってその軌道を補正する。先頭の発射体が地面に衝突するとき、後方の発射体は妨害を感知し、それ自体を受動検出へリセットする。ターゲット自身の放射が検出されるとき、受動シグナチャは最終的な誘導のために使用される。照射源を付勢する検出装置はターゲット追跡装置に含まれるものと同じ検出器であることが好ましい。
【0005】
レイセオン社のEKV(大気圏外破壊ビークル)システムは弾道ミサイルの位置決め、追跡、衝突のために設計された現在の運動エネルギシステムの最新技術を表している。EKVは単一の破壊ビークル(KV)を含む単一の迎撃装置である。迎撃装置は多段ロケットブースター上で発射される。破壊ビークルの現在のバージョンはターゲット複合体の捕捉、目標の解像度、確かな目標の追跡、ターゲット物体の弁別、ターゲット弾頭への誘導を含んでいる終盤機能をサポートするための光学センサを有する。
【0006】
多数の独立して目標を定める再突入ビークル(MIRV)を備えたミサイルの配備は多数の破壊ビークルを展開することができる迎撃装置を開発させる一因となる。マルチ破壊ビークル(MKV)迎撃装置はキャリアビークル(CV)と多数のKVを含んでいる。MKV迎撃装置の開発は単一の迎撃装置により遭遇する全ての問題に加えて、多数のターゲットを捕捉し、追跡し、迎撃するため重量、最小化、制御帯域幅の特有の問題を提示する。したがって効率的なMKV迎撃装置はまだ開発されておらず、配備されていない。
【0007】
追求している1つの概念は、EKVのような既存の単一の迎撃装置を単に最小化することである。この方法では、各KVはターゲットを弁別し衝突するように誘導を行うために必要とされる全てのインテリジェンスを含んでいる。CVは発射から解放までKVを移送するための単なるバスである。残念ながら、全ての機能を小型で軽量のKVへ「最小化する」能力は最新技術を超えており、基本的な物理的制約のために実現可能ではない。
【0008】
別の概念は、全てのKVが衝突するようにCVから「コマンド誘導する」ことである。この方法では、ターゲットを弁別し衝突するように誘導を行うために必要な全てのインテリジェンスがCVに設けられる。KVは最小の機能性、典型的にはCVにより送信される飛行方向コマンドに応答する受信機及びアクチュエイタのみを含んでいる。米国特許第4,925,129号明細書は多数の副発射体を含む誘導発射体を含んだミサイル防衛システムについて記載している。レーダ追跡装置が比較的長距離のターゲットの方向へ発射体を誘導するために使用される。発射体上の光学的追跡装置は比較的短距離のターゲットを追跡し、ターゲットを迎撃するように副発射体を誘導するための誘導コマンドを発生するために使用される。概念的には魅力的であるが、コマンド誘導は全てのターゲットを光学的追跡装置の光視野内に維持するためのCVの離隔距離に関連される貧弱なターゲット解像度と潜在性を受け、これによって目標点の選択と最終的な誘導が不正確になる。最近の研究は正確な目標の選択と目標に命中するための最終的な誘導が運動エネルギシステムの成功に対して臨界的であることを示している。さらに、CVは全てのターゲットを同時に追跡するのに十分な帯域幅をもたなければならない。
【発明の開示】
【発明の要約】
【0009】
本発明はCVまたは個々のKVの設計に過大負担をかけずに、正確な目標で多数のターゲットを捕捉し追跡し迎撃することのできるMKV迎撃装置を提供する。これはCVとKV間で多数の入来するターゲットを捕捉し、追跡し、迎撃するために必要とされるタスクを分配することによって実現される。
【0010】
1実施形態では、MKV迎撃装置はCVと、入来するターゲットを迎撃するために解放されるCV中に最初に蓄えられた複数のKVを具備している。CVはターゲットを捕捉し追跡し、解放されたKVの事前ハンドオーバーへ飛行方向コマンドを提供するための第1のセンササブシステムを含んでいる。各KVはターゲットの事後ハンドオーバーにおける所望の目標点を選択し、最終的な迎撃のため目標点に追跡を維持するための結像センササブシステムを含んでいる。全てのKVの捕捉および中間軌道誘導を行うためにCVに第1のセンササブシステムを配置することによって単一の迎撃装置を「最小化」しようとする試みに関係する重量及び複雑性の問題を回避される。各KVにおける結像センサの配置はコマンド誘導システムに関連される潜在性、解像度、広視野、帯域幅の問題を克服する。
【0011】
別の実施形態では、結像センササブシステムはターゲットまでの距離がある距離であるときハンドオーバーにおいて目標点を選択するためにターゲットの形状及び方向を使用するようにターゲット上に十分な独立した画素を提供する短い波長帯域の結像センサであることが好ましい。このような短い波長帯域の結像センサは適切に受動的なシグナチャを検出できず、したがって外部照射と組合せて使用されなければならない。好ましい実施形態では、外部照射は短いパルスにされ、結像センサは暗電流を抑制しSNRを改良するために非常に狭いウィンドウでゲートされる。
【0012】
別の実施形態では、ターゲット弁別はCVにおいて中心化され、ハンドオーバーでKVと共有される。CVの第1のセンササブシステムは外部のキューに基づいてターゲットの初期的な捕捉及び弁別のための受動弁別センササブシステムと、ターゲットをアクチブに追跡し、解放されたKVの事前ハンドオーバーへ先頭コマンドを提供するための制御センササブシステムを含んでいる。KVは好ましくはCVの前に配備され、先頭コマンドを決定するために制御センササブシステムがKVとターゲットの両者を追跡することを可能にする。ターゲットまでの幾らかの距離において、ターゲットの指定及び追跡はその後、個々のKVにハンドオーバーされる。中央化されたターゲット弁別と「中間軌道」誘導は重量と複雑性の両者を減少する。
【0013】
別の実施形態では、CVは時間シーケンスで各ターゲットを照射することによってターゲット指定と追跡情報を各KVへハンドオーバーする。データはそのターゲットを探す時間及び場所をその結像センサに伝えるために前もって各KVへアップリンクされる。KVはターゲットを捕捉して事後ハンドオーバー追跡を開始するために指定されたターゲットからの反射シグナチャを観察する。
【0014】
さらに別の実施形態では、CVとKVは半アクチブ追跡を使用して事後ハンドオーバー誘導を行うために共に動作する。CVはターゲットを照射するために制御センサのソースを使用し、KVの結像センサは反射信号を検出する。KVセンサの減少されたターゲットまでの距離と組み合わせたCVソースのパワー及びビーム指向の正確性は非常に正確な追跡を提供する。
【0015】
さらに別の実施形態では、KVはCVおよび他のKVから安全に逸れるかおよび/またはターゲット方向への軌道を捕捉するために逸れるためのそれらの方向について十分に知らずにCVから解放される。各KVは十分に1度×20度のスターフィールドを通して狭いFOV可視センサを連続的に掃引するスピンを開始し、初期方向を決定するために結像されたスターフィールドを予め記憶されたスターマップに対して整合する。これは解放機構を簡単にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明のこれら及び他の特徴と利点は添付図面を伴った好ましい実施形態の以下の詳細な説明から当業者に明白であろう。
本発明はターゲットの迎撃のための小型の破壊ビークル(MKV)迎撃装置を開示している。ここで説明されている特定のMKV迎撃装置は大気圏外の迎撃装置である。原理的には適用可能であるが、大気圏では大気抵抗によって異なるCVとKV設計を必要とする。
【0017】
概要として、入来するターゲットの存在が検出され、早期警報システムにより戦場の管理システムに通報され、MKV迎撃装置はターゲットを迎撃するためにパス上に発射される。ターゲットクラウドまである距離の位置で、CVはKVを解放し、好ましくはこれらをCVの前方に波で配備する。例示的なCVは外部のキューに基づいて受動的に実際のターゲットを捕捉し弁別し、追跡を改良するLWIR弁別及び捕捉センササブシステムと、ターゲットおよびKVをアクチブに追跡し、KVの事前ハンドオーバーをコマンド誘導する短い波長帯域の制御センササブシステムを含んでいる。CVは時間シーケンスで各ターゲットを照射することによってターゲット指定およびトラック情報を各KVへハンドオーバーする。その結像センサに対してそのターゲットを探す時間と場所を通知するために、データは前もって各KVへアップリンクで送信される。KVはターゲットを捕捉し事後ハンドオーバー追跡を開始するために指定されたターゲットからの反射シグナチャを観察する。各KVは所望の目標点を選択し、最終的な迎撃のための目標点に軌道を維持するためにその結像センササブシステムを使用する。結像センサは外部ソースにより照射されるターゲットから反射される反射シグナチャを検出する短い波長帯域の適切なシグナチャである。
【0018】
CVとKVとの間でタスクを共有することにより、MKV迎撃装置は多数のターゲットを迎撃し破壊することができる価格が効率的なミサイル防衛システムを提供する。ターゲット捕捉及び弁別と全てのKVに対する中間軌道誘導を行うための第1のセンササブシステムをCV上に配置することによって単一の迎撃装置を「小型」にしようとすることに関連する重量および複雑性の問題を回避することができる。各KVに結像センサを配置することによりコマンド誘導システムに関連した潜在性、解像度、帯域幅問題を克服し、各KVが所望の目標点を正確に選択し、目標点に命中する軌道を維持することが可能になる。
【0019】
MKV迎撃装置は本発明の技術的範囲外の多くの機能を含む非常に複雑なシステムである。結果として、CV、KVの図及び説明と、弁別、捕捉、誘導の方法は説明を簡明にする目的で本発明の主題に限定される。その他の機能は運動エネルギ迎撃装置を使用してミサイル防衛システムの技術に関する当業者には周知である。
【0020】
図1および2に示されているように、例示的なMKV迎撃装置10はキャリアビークル(CV)12と、そのキャリアビークルに最初は収納されている複数のKV14を含んでいる。地上ベースのシステムでは、迎撃装置は多段ブースターを使用して発射される。キック段ダイバート16は迎撃装置をブースターの最後の段から分離し、迎撃装置を正規の迎撃装置軌道へ誘導する。キック段は迎撃装置の重心を通る軸の方向及び軸から横にそれる能力を含むことができる。姿勢制御システムは重心からオフセットされたヨー、ピッチ、ロール制御を行う多数のスラスタ18を含んでいる。タンク20はダイバート段およびACSスラスタの推進を与える。迎撃装置が地上の大気圏から出ると、迎撃装置を発射中の汚染物、空気力学的圧力、加熱から保護するシュラウドは放棄される。外部通信リンク24は迎撃装置外の任意のソースと通信するために使用される。慣性測定装置(IMU)26はスター固定初期化後のCVの位置と姿勢を計算するためにプロセッサ28へ与えられる横方向加速度と角速度を測定する。
【0021】
KVはKVの保持及び解放機構30によりCV中に蓄えられ、その後CVから解放される。通常の解放機構はこれらがKVの解放前の整列を解放されたKVへ移行させるように構成するためにかなり複雑である。これはかなりの制御情報がCVとKVと精巧な解放機構との間で交換されることを必要とする。好ましい実施形態では、解放機構にはKVの慣性基準を維持する必要性はない。したがって、解放機構30は解放チップオフ速度を制約するための繁雑な誘導機構のない簡単なスプリング力またはガス圧力機構であることができる。KVは未知又はあまりよく知られていないスピン速度又は方向の大まかに制御された分離速度で適切に分離される。以下説明するように、KVはそれらがCVから安全に逸れることを可能にするためにCVへのそれらの方向と、それらがターゲット方向への軌道を捕捉するようにそらされることを可能にするためにそれらの慣性基準を再度捕捉するように制御される。KVは軌道を捕捉する知識をもたないか、またはCVから逸れるための知識しか有していない状態で解放されることができる。この方法はより簡単な解放機構30を使用する。しかしながら、通常の中央の解放機構も使用されることができる。
【0022】
弁別及び捕捉センササブシステム32はCVの内部に取付けられている。弁別光学装置34はセンサがこの特定の実施形態では側方監視であるように光路を折り曲げることができる。光学装置は固定されたミラーまたはジンバル式ミラーシステムであってもよい。ジンバル式ミラーシステムは大きい広視野(FOR)を結像するためにある角度にわたってセンサの視野(FOV)36を掃引する。外部システムにより提供されるキューはアクチブ感知を可能にするのに十分に正確ではなく、レーザ照射装置のFORは非常に狭いためにターゲットを捕捉できない。それ故、捕捉及び弁別センサには、受動的な検出のために比較的大きいFORを有する長波長のIR(LWIR)センサが適している。センサは回折を限定されたシステムで必要とされる感度と解像度の両者を提供するために適切に大きい開口を有している。開口の寸法のために、センサは非常に重くなり、したがってCVにおける捕捉及び弁別を中心化することはKVの負担を非常に減少させる。センサはおとり、チャフ等から真のターゲットを弁別し、真のターゲットに対する追跡情報を向上する。
【0023】
制御センササブシステム38は実際のターゲットの改善された追跡情報を受信し、追跡がKVにハンドオーバーされるまでKVをコマンド誘導するようにアクチブな中間軌道追跡を行う。制御センササブシステム38は典型的には10W未満の短い波長帯域のレーザ40と、FOR43にわたってレーザのFOVを動かす機敏で非常に正確なビーム指向システム(BPS)42と、角度/角度/距離(AAR)短い波長帯域のIR受信機44と、かなり長い距離およびサービスの異なる動作モードにわたって制御センサが多数のターゲットを正確に追跡することを可能にする制御装置46とを含んでいる。中間軌道追跡では、潜在性、ターゲット解像度、更新速度は臨界的ではない。またこれらの距離において、レーザの関係しているフィールドは容易に全てのターゲットをカバーする。
【0024】
制御センササブシステム38は幾つかの異なるタスクを実行するために適切に構成される。
【0025】
KV捕捉:制御装置46は低パワーのパルスビームを放射するようにレーザを制御し、ビームを可能な限り最大の程度まで拡張しKVが位置されることができるサーチ空間を掃引するようにBPS42を制御する。パワーは距離が非常に短く、KV反射シグナチャが増加されることにより低いが、これは拡張されたビームに対して平衡される。KVが発見されるときCVは追跡を開始する。このモードはKVが最初に制御センサのFOR内にそれ自体を置くようにダイバートしなければならない場合にKVからCVはの初期視線を設定するために使用される。
【0026】
KV追跡:制御装置46は広ビームで非常に低いパワーのパルス(近距離およびKVからの増加された反射のため)を放射するようにレーザ40を制御し、これはビームをKV上に維持するのに必要な更新速度を減少する。FORは解放直後が最大であり、CV−KV分離が増加するにしたがって減少する。BPS42は最近の追跡情報を使用し、1つのターゲットから次のターゲットへ移動する。AAR受信機44は各照射ターゲットからの反射シグナチャを検出し、その情報をプロセッサ28へ転送し、プロセッサ28は追跡情報を更新する。KV追跡は典型的にターゲット追跡前に開始し、KVへハンドオーバーするまで継続する。
【0027】
ターゲット捕捉:捕捉/弁別センササブシステム32は実際のターゲットの改善された追跡情報を制御センササブシステム38へハンドオーバーする。制御装置46はレーザ40を指向する場所をBPS42へ通知する。改善された追跡情報は依然としてレーザの狭いFOVと比較するとき比較的粗く、それ故BPSはターゲットを追跡するようにサーチする必要がある。レーザはターゲットまでの距離及びターゲットの断面のために狭いビーム内で最高のパルスパワーを放射するように制御される。最初に、レーザはCVがターゲットクラウドに近づく程成長する全てのターゲットを小さいFORが照射することを必要とする。レーザにより逐次的にターゲットを捕捉することが可能である(即ちそれらの間の多重化)。
【0028】
ターゲット追跡:レーザはターゲットまでの距離とターゲット断面により狭いビーム内で最高のパルスパワーを放射するように制御される。最初に、レーザはCVがターゲットクラウドに近づくとき成長する全てのターゲットを小さいFORが照射することを必要とする。BPSは最後に更新されたターゲットの追跡に基づいて制御される。必要とされる更新速度は追跡状態が設定された後、制御距離クロージャのために再度増加するまで減少する。制御装置はターゲットとKVを追跡するためにBPSとレーザを多重化する。
【0029】
KVアップリンク/PPM:制御装置46はCVからKVへハンドオーバーデータを送信するために多数のパルスについてKV上でレーザを維持する。1実施形態では、データはパルス位置変調(PPM)され、その場合隣接パルス間の間隔はデータの符合化に使用される。
【0030】
ハンドオーバー指定:制御装置46は各ターゲットをレーザで照射するようにレーザ40に指令するためにBPS42を制御する(反射信号は指定されたKVにより検出される)。制御装置はレーザの角度不確定内の任意のターゲットがKV検出のタイミング不確定内ではないように逐次的に適切にターゲットをレーザで照射する。より小さい受信開口のR損失対CV捕捉(CVがターゲットに近づき、KVは依然として近づき、光はターゲットからKVへ反射される)では、パルス電力の要求はシステムの詳細に応じて大きくなるか小さくなる。幾つかの実施形態では、これが開始するときKV追跡が中断される可能性がある。最高の反射では最も狭いビームによって得られる。
【0031】
SA追跡照射:前述の説明と同じR損失が生じるが、(KVが良好な目標点を測定できるように)ターゲットのシルエット全体を照射するように距離が近づけられるときビームを膨張させる。
【0032】
試験モードでは、幾つかのKVが検査ポッド48と置換され、検査ポッド48はCV上にとどまり、KVの公称上のCW照射を提供し、それによってKVの後面の電気的に変調された逆反射装置はパワー又はリソースを顕著に配置せずに毎秒数mビットをCVへ戻るデータリンクへ提供できる。検査ポッドは反射された信号を受信し、遠隔測定受信局へ送信するためにこれらを再フォーマットし、再変調する。KVは典型的に電気的に変調された逆反射装置を使用してこの再変調を行う。これは同じコンポーネントがKV追跡のシグナチャ増加手段として作用することを可能にし、大きな重量またはパワーの影響をKVに与えずに全帯域幅の検査データリンクがKVに含まれることを可能にする。
【0033】
図3及び4に示されているように、例示的なKV14はKVを制御し、レーザアップリンク受信機64を介してCVからデータを受信するためのアビオニクス電子装置63の一部としてプロセッサ62を取付けられたシャーシ60を含んでいる。バッテリ66は電力をKVに供給する。IMU68はスター固定初期化後のKVの位置および姿勢を計算するためにプロセッサ62に与えられる横方向加速度と角速度を測定する。遠隔測定(TM)変調された逆反射装置70はKVのCV追跡を助けるためのKVシグナチャの増加と前述の検査データリンクの変調を行う。
【0034】
各KVは結像センササブシステム72を含んでいる。所望の目標点を選択するためにターゲットまでの距離がある距離になったときの事後ハンドオーバーでターゲット上に十分な独立画素を提供するために、結像センサは典型的なハンドオーバー距離での受動捕捉に適さない帯域で検出しなければならない。これらの距離範囲における受動的な捕捉は捕捉及び弁別に使用されるLWIRセンサのような長い波長のセンサを必要とする。ここで説明されている例示的な実施形態では、結像センササブシステム72は短い波長帯域のセンサ、適切なものとしては通常、典型的なターゲットの受動検出ができない1ミクロンの波長帯域と呼ばれる約200nm乃至1.6μmの可視および/またはほぼ可視の帯域の非冷却のFPAを具備している。これらの短い波長帯域の結像センサは人工のソース(太陽ではない)により「外部照射」されなければならない。太陽は適切な照射ソースであるが、常に利用可能ではない。結像センサは日よけ74により太陽光の迷光から遮蔽される。外部照射は帯域がKV結像センサとオーバーラップするCV上のレーザにより、CV上の異なるソースまたは各KV上の照射装置によって半アクチブに与えられることができる。結像センササブシステムはその指定され照射されたターゲットからの反射信号を検出し、そのデータをプロセッサ62へ転送する。プロセッサはターゲット追跡を更新し、KVの飛行方向を更新されたターゲット軌道へ調節するためにダイバートおよび姿勢制御システム(DACS)76を制御する。燃料タンク78はDACSスラスタに燃料を補給し、燃料加圧装置(pressurant)80は燃料タンク内の圧力を維持する。
【0035】
各KVは比較的小さく、典型的には約30cm(約1フィート)の長さであり、ある場合には2kg程度の軽量である。しかしながら非常に高い近接速度では、ターゲット上の目標点が適切に選択されてKVが目標点上のターゲットに正確に命中するならば、KVは入来する弾頭を破壊するのに十分なかなりの運動エネルギを有している。各KV上に短い波長帯域の結像センサを含めることによって、正確に目標点を決定し、命中する最終的な追跡を行うのに十分なターゲットの高い解像度画像を提供する。
【0036】
前述のMKV迎撃装置を使用して大気圏外ターゲットを迎撃するための1つの例示的な実施形態が図5乃至12に示されており、(1)発射及び解放前の誘導と、(2)KV解放およびダイバートと、(3)ターゲットの捕捉及び弁別と、(4)アクチブな中間軌道追跡と、(5)KVへのハンドオーバーと、(6)半アクチブな追跡(随意選択的)と、(7)目標点選択及び最終的な誘導の各段階を含んでいる。
【0037】
[発射及び解放前の誘導]
図5に示されているように、敵のミサイル90が弾道軌跡92上で味方のターゲットに向けて発射される。MIRV弾頭94はほぼ弾道軌跡をたどるターゲットクラウド102のブースト段96と多数のRV(ターゲット)98とおとり、チャフ等100から分離する。ターゲットは意図的ではなく大気圏に再突入するとき、または意図的にミサイル防衛システムを妨害するときにこの軌跡から逸れることができる。
【0038】
ミサイル防衛システムはミサイルの発射を検出し、その脅威を評価し、外部ターゲットのキュー104(弾道軌跡、迎撃までの時間、RVの数等)を決定する複数の外部システムを含んでいる。防衛システムはそれらの外部ターゲットキューに基づいて初期迎撃軌道108に沿って1(またはそれ以上の)MKV迎撃装置106を発射する。発射されると、迎撃装置はブースター段110を落とし、シュラウドを放棄する。迎撃装置は適切に地上ベースのレーダ設備112によって適切に追跡され、迎撃装置を初期迎撃装置軌道に置くためにそのダイバートおよびACSシステムと結合する。
【0039】
[KV解放及びダイバート]
初期迎撃軌道108が設定されると、図6aおよび図6bのように、CV114は外部システムから初期ターゲット指定を受信し、またはキュー(ステップ116)はKV118を解放する(ステップ120)。CVは照射ソース、適切なものはCV周囲の幾つかの簡単なLED124を付勢し(ステップ122)、KVアップリンクセンサがCVを「観察」しその相対位置と主要な方向を決定することを可能にする。1つの構成では、光はパターンで点滅し、それによって非結像センサが別々にCV上の各点への角度を測定することができる。通常、早期にCVとは別にKVを有し、迎撃装置が地球大気圏外に出ると、推進を保持するようにCVから所望の分離を実現するのに十分な時間をKVに与えることが好ましい。KVは典型的に全て同時に解放されず、一度に1つのリングが解放されることが好ましい。これは他の利点間の衝突の危険性を最少にする。
【0040】
図7の(a)に示されているように、KV118は相互にまたはCVに衝突する危険なしに安全に逸れるかおよび/またはターゲット方向への軌道を捕捉するために逸れることができるには十分な情報がない状態で解放される。この方向についての知識がないことによってさらに、方向が認められることができる前にKVが横に逸れることを必要とするGPS操作再整列のようなより一般的な整列方法が除外される。KVは典型的に制御された分離速度を有するが、スピン速度又は方向については未知又は不十分にしか知られていない。代わりにCVとKVは標準的な中央技術及び、慣性基準及び飛行方向を維持するための技術でよく知られているより複雑な解放機構を使用して構成されることができる。
【0041】
図7の(b)に示されているように、KVはオンに付勢され(ステップ126)、CV照射においてスターを見つけるためにスピンを開始する(ステップ128)。各KVは連続して数秒間に36度程度の角度を通して視線に対して垂直にその狭いFOV結像センササブシステム72を掃引する。これは初期の方向にかかわりなく少なくとも1度×20度の占有されていないスター130のスワスのカバーを保証する。センサは地球132、月134、CVまたは他のKVの結像を生成することができる。これらのスワスは当業者によく知られている画像処理技術を使用してスターパターンから容易に弁別され除去される。任意のスターで開始し、随意な選択方向で+/−でFOVを掃引すると、スターの与えられた#を含むために必要なFORの長さ(対FOV)が図7の(c)の表136に示されている。示されているように、全ての1度×20度のスワスは合理的なKVスピン速度で通常の非冷却の焦点面アレイ(FPA)により検出可能な(6.5等級またはそれ以上の明るさ)少なくとも10個のスターを含んでいる。全てのこのようなスターのマップはプロセッサメモリ中で容易に固定される。各KVは通常の技術を使用して予め記憶されたスターマップに対して照合することにより慣性方向を決定するため少なくとも10個のスターのそのスワスを使用する(ステップ138)。技術で知られているように、5つのスターが正確な方向の一致を決定するのに十分である(Kayser-Threde)。各KVはまたCVからの照射を使用してCVへのその方向を決定する(ステップ140)。
【0042】
それらの慣性基準とCVへの方向を使用して、KVはそれらの初期的なターゲットダイバートコマンドを受信するようにCVから制御センサのFORへ逸れるためにDACS76を使用する(ステップ142)。これはまたCVがKVを追跡することを可能にし、コマンド誘導の誤差を減少させる。各KVは図7の(d)に示されているようにその広いFOVアップリンク受信機64をCVへ向け、各KVのCVからの初期的なコマンドのアップリンクを待機する(ステップ144)。この方法は個々の各KVがパワーアップにおいて組込み試験(BIT)をパスしたか否かについてCVに通知するための別のデータリンクの必要をなくす。パスしたKVだけが制御センサのFOV中へ逸れる。現れないKVは失敗である。
【0043】
CVの制御センササブシステム38はKVを捕捉し(ステップ146)、外部キューからの初期追跡に基づいてKVにターゲット区域の方向への初期的なダイバートを命令する(ステップ148)。多くの場合、KVはターゲットに到着する波を数秒間離すように命令される。幾つかのケースでは、KVは弁別センサの捕捉の前に改められた地上キューに基づいて更新されたコマンドを与えられることができる。これらのステップはダイバートの要求を最少にするために可能な限り早期に正しい方向で移動する全てのKVを得るために「ターゲット捕捉及び弁別」前に適切に行われるが後で行われることもできる。特に図1に示されているCV構造では、迎撃装置はターゲット方向の横へ飛行し、側方監視制御センササブシステム38とACQ/DISCセンササブシステム32は図8に示されているようにKVとターゲットを観察する。
【0044】
[ターゲット捕捉及び弁別]
CVのLWIR受動的捕捉及び弁別センササブシステム32は図8に示されているようにFOV149内でターゲットを捕捉し、ターゲット弁別およびトラックキューを改善する(ステップ150)。ターゲットクラウドから実際のターゲットの受動的なLWIR捕捉および弁別のための方法は技術で知られており、本発明の技術的範囲外の事項である。しかしながら捕捉及び弁別機能のCVにおける中心化は非常にKVの設計を簡単にし、ターゲット弁別及び指定プロセスの複雑性を減少させる。
【0045】
[アクチブな中間軌道誘導]
候補ターゲットが捕捉され、それらの軌道情報が改善されると、CVの制御センササブシステム38は狭いFOV151パルスレーザビーム152でターゲットをアクチブに追跡し、KVをコマンド誘導する(ステップ154)。捕捉及び追跡を行うためにアクチブな追跡を使用することは概念的に可能であるが、非常に難しい。レーザのFOVは非常に狭く、したがって外部キューにより提供される比較的大まかな追跡情報に基づいてターゲットを結像することは困難である。さらに、ターゲットクラウド中の全ての潜在的なターゲットのアクチブな追跡はBPSの能力に重い負担を負わせる。それ故比較的広いFOVの受動的LWIRセンサが捕捉及び弁別により適している。図8に示されているように、CVは誘導コマンド中の誤差源をなくすためにターゲット98とKV118の両者をアクチブに追跡する。
【0046】
[ターゲット指定および追跡のKVへのハンドオーバー]
幾つかのターゲットまでの距離で、一次追跡の責任がCVから個々のKVへ移行される(「ハンドオーバー」)。ターゲットまでの距離は感度(開口サイズ)とKV結像センサの解像能力、(SAハンドオーバーのための)CV照射装置のパワー、または受動ハンドオーバーのためのターゲット強度により決定される。
【0047】
1つの選択肢は、両者の受動ハンドオーバーを行い、目標点選択と最終的な誘導のための適切な解像を行うためにKVでMWIR結像センサを使用することである(ステップ156)。MWIRセンサは非常に近いハンドオーバー距離で地球の影(暗さ)において受動的に捕捉することしかできない。別の選択肢はLWIRセンサへ最初にハンドオーバーすることであり、これは非常に長い距離で捕捉でき、適切な目標点解像度を与えるためにMWIRを転移する。これらの場合、KVの結像センササブシステム72は短い波長帯域のセンサの代わりにMWIRセンサと、恐らくLWIRセンサを含む。この選択肢は“Enhanced Multiple Kill Vehicle (MKV) Interceptor for Intercepting Exo and Endo-Atmospheric Targets”と題する同時係属出願の明細書中に詳細に説明されている。短い波長帯域の結像センサは太陽光により照射されるならば、かなりの距離におけるハンドオーバーでターゲットを捕捉でき目標点の選択を行うことができる。
【0048】
別の選択肢は各KVに対するターゲットの指定と、現在の追跡のハンドオーバーの両者を行うためCVの制御センササブシステム38とKVの結像センサ72を使用することである。これは制御センサレーザ40の放射帯域がKVの結像センサ72の検出帯域とオーバーラップしているので可能にされる。CVは特定の時間に特定の方向でターゲット指定を探すようにKVを誘導することによりハンドオーバーを開始する(ステップ158)。CV制御センササブシステムは図9に示されているようにターゲットを指定するためにパルス化されたビーム160によりターゲットを照射し(ステップ162)、KVはそれらの指定されたターゲットから反射信号164を検出し、追跡動作に入る(ステップ165)。図10の(a)に示されているように、特定のKVは反射信号を検出するために「指定ウィンドウ」166内でその指定されたターゲットを探す。この方法は受動CVとKVセンサとの間の整合の検出から生じる複雑性及び潜在的な失敗を効率的になくす。
【0049】
誤った指定の確率を減少するために、ターゲットはタイプライターのキーボードのレイアウトのようなQWERTY走査順で照射される。図10の(b)に示されているようにQWERTY走査はターゲットを1,2,3,4,5,...の順で指定し、それによって結像センサのFOV168の角度の不確実範囲内の任意のターゲットは指定のタイミングの不確実範囲内ではなくなる。タイプライターのように、これは一時的に空間的に近い動作を分離する。
【0050】
別の普通の方法は各KVにそのFOV内の近くの照射「ピング」を検出させ、ターゲット指定を決定するためにその情報をアップリンクで送信されたデータに相関させることである。
【0051】
[半アクチブの事後ハンドオーバー後の追跡]
多くの応用では、迎撃するための最終的な誘導に入る前に、ターゲットを照射する(ステップ170)ためのCVの制御センサレーザとBPSと、反射信号を検出し追跡を更新する(ステップ172)ための各KVの結像センササブシステムを使用してターゲットを「半アクチブに」追跡することが所望される。半アクチブな追跡はCVの強力なレーザと機敏なBPSの利点をKVの画像センサのターゲットまでの距離(解像度、潜在性)の利点の組合わされた利点を提供する。各KV上の誘導軌道の更新とのこの組合わせはより正確な追跡を与える。
【0052】
[目標点選択および迎撃のための最終的な追跡]
十分な正確性でターゲット上の目標点の選択を可能にし、選択された目標点に命中するようにターゲットを追跡するために、例示的な実施形態では外部照射174の人工のソース173は図11に示されているようにターゲットを照射する。反射信号176はその後適切なKVにより検出される。外部照射は適切な「短いパルス」にされ、結像センサは暗電流を抑制するためにゲートされ、SNRを改良する。
【0053】
回折が限定されたシステムでは、所定の開口サイズに対して、解像度を増加する唯一の実際的な方法は、より短い波長のセンサを使用することである(センサの動きに基づく超解像方法が提案されているが、このような高いダイナミック環境では適切でない)。KVはそのような大きな重量をサポートすることはできるが、これは開口をかなり小さい直径に限定し、したがって短い波長帯域のセンサになる。これらの短い波長帯域のセンサはミサイル防衛システムで予測される温度範囲のターゲットの受動的なシグナチャを検出できず、したがって外部照射を必要とする。
【0054】
図12の(a)に示されているように、2乃至3インチの所定の開口サイズに対して、0.96ミクロンの結像センサはターゲットの形状及び方向の両者を解像するためにターゲット上に十分な独立した画素180を生成する。比較として、同じ開口サイズを有する8ミクロンのセンサは大部分のシステムに典型的である図12の(b)に示されているような画像中心を決定するためにターゲット上に十分な画素182だけを生成する。しかしながら最近の研究では中心に基づいた誘導が最適ではなく、ターゲットの破壊に不十分である可能性があることを示されている。それ故、特定の目標点を定めてKVをその衝突する目標点に誘導することができるようにターゲットを解像することが非常に重要となっている。また比較としてCVに位置されている0.96ミクロンの結像センサはその非常に大きい隔離距離のために図12(c)に示されているようにターゲット上に非常に少数の画素184だけを結像する。これは画像の中心の目標点を決定するのにのみ適切である。
【0055】
外部照射174のソース173は通常、迎撃装置上のどこかの場所に位置される。1実施形態では、ソースはCV上に位置される。特に、制御センサのレーザ(またはより一般的にはフラッシュランプのようなソース)は便利なソースである。KVは解像度とターゲットまでの距離が許すときターゲット上の正確な目標点を決定し(ステップ186)、KVは反射信号を処理し、迎撃するように誘導する(ステップ188)。追跡プロセスは特定の目標点の選択とその目標点に衝突するための最終的な追跡を除いて「半アクチブな追跡」と同じである。この方法はターゲットを指定するためにCVの高いパワーのレーザと機敏なBPSを再使用する利点を有する。潜在的な欠点はCVがレーザとBPSのFOR内に全てのターゲットを維持するために隔離されなければならないことである。別の実施形態では、ソース173は“Enhanced Multiple Kill Vehicle (MKV) Interceptor for Intercepting Exo and Endo-Atmospheric Targets”と題する同時係属米国特許出願明細書に詳細にも説明されているように「ヘッドランプ」として各KV上に取付けられる。このヘッドランプは非常に低いパワーであり、存在していても限定された指向システムだけを有する。この場合、各KVはアクチブにターゲットを追跡し、目標点を選択し、迎撃する(ステップ190)。
【0056】
本発明の幾つかの例示的な実施形態を示し説明したが、変形及び代わりの実施形骸が当業者により行われるであろう。このような変形及び代わりの実施形態が考慮され、特許請求の範囲で規定されているように本発明の技術的範囲から逸脱せずに行われることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】ブースター段と、ブースターによりロフトされるキャリアビークルと、最初にキャリアビークルに蓄えられその後ターゲットの迎撃のために解放される複数のKVとを含んでいるMKV迎撃装置の簡略図。
【図2】キャリアビークルのハードウェアコンポーネントの簡単化されたブロック図。
【図3】KVの1実施形態を示す図。
【図4】KVのハードウェアコンポーネントの簡単化されたブロック図。
【図5】多数の大気圏外のターゲットを迎撃するためのMKV迎撃装置発射の概略図。
【図6a】迎撃するためのターゲット指定からのCVとKVの動作のフローチャート。
【図6b】迎撃するためのターゲット指定からのCVとKVの動作のフローチャート。
【図7】KVの解放と、KVの方位を捕捉するための開始されたスピンと、所定のスワスで捕捉される最少数のスターと、CVへのデータリンク受信機の整列を示す図。
【図8】中間軌道誘導事前ハンドオーバーのためのKV及びターゲットのCV追跡を示す図。
【図9】ターゲットまでの距離がKVによる自律捕捉に十分近くなるまでセミアクチブ追跡を助けるためにKVへのハンドオーバーと事後ハンドオーバーを促すためのターゲットのCVレーザ指定を示す図。
【図10】レーザ指定と、KVの結像センサのゲーティングと、ハンドオーバーを促すためのQWERTY走査のタイミング図。
【図11】外部照射におけるKVの機上結像センサによる目標点の選択及び最終誘導を示す図。
【図12】KVの短い波長帯域の結像センサと、CVの長い波長帯域の弁別センサの所定の開口寸法の代表的なターゲットのセンサ画像と、典型的な隔離距離に設けられた所定の短い波長帯域のセンサの図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアビークル(CV)(12)と、
ターゲットを迎撃するために解放するための前記キャリアビークルに最初に収納されている複数の破壊ビークル(KV)(14)とを具備し、
前記CVは前記ターゲットを追跡し、解放されたKVの事前ハンドオーバーをコマンド誘導するための第1のセンササブシステム(32、38)を含んでおり、
前記各KVはターゲットの事後ハンドオーバーにおける所望の目標点を選択し、最終的に迎撃するための目標点についての追跡を維持するために十分な解像度を有する第2のセンササブシステム(72)を含んでいるターゲットの迎撃のための多数の破壊ビークル(MDV)迎撃装置(10)。
【請求項2】
前記CVの第1のセンササブシステムは、
ターゲットクラウドから候補ターゲットを弁別し、前記各KVに対して候補ターゲットの1つを指定するための受動的な捕捉及び弁別センサシステム(32)と、
ターゲットをアクチブに照射し、解放されたKVをコマンド誘導するために反射信号を検出する制御センササブシステム(38)を具備している請求項1記載のMKV迎撃装置。
【請求項3】
CVはKVを解放する機構(30)を含み、各KVはFOV幅に比較して非常に長いスターフィールド領域を通して狭いFOVの可視センサを連続的に掃引するスピンを開始し、初期方向を決定するために結像されたスターフィールド(130)を使用する請求項1記載のMKV迎撃装置。
【請求項4】
CVはデータを各KVへアップリンクして、反射シグナチャ(164)を探す時間と場所について誘導し、時間シーケンスで各ターゲットを照射(162)することによりターゲット指定及び初期追跡を各前記KVへハンドオーバーし、各前記KVは指定された時間に指定された方向でそのターゲットを探すようにその第2のセンササブシステムを制御する請求項1記載のMKV迎撃装置。
【請求項5】
KVの第2のセンササブシステムは十分に短い波長の検出帯域を有する結像センサを含んでおり、あるターゲットまでの距離がある距離であるとき事後ハンドオーバーが目標点を選択するためにターゲット(98)上に十分な独立した画素(180)を提供する請求項1記載のMKV迎撃装置。
【請求項6】
結像センサは目標点を選択するためにターゲットの形状と方向を使用するのにターゲット上に十分な独立した画素を提供する請求項5記載のMKV迎撃装置。
【請求項7】
さらに、ターゲットを照射(174)するための外部照射の人工ソース(173)をさらに具備し、前記各KVの結像センサはその照射されたターゲットの反射シグナチャを検出する請求項5記載のMKV迎撃装置。
【請求項8】
外部照射はパルス状にされ、KVの第2のセンササブシステムは外部照射を受けたターゲットを検出するためにゲートされる請求項7記載のMKV迎撃装置。
【請求項9】
破壊ビークルの飛行方向を制御するためのダイバートおよび姿勢制御システム(DACS)(76)と、
外部ソースにより照射されるターゲットからの反射信号を検出するための短い波長帯域の結像センササブシステム(72)と、
ターゲット上の所望の目標点を選択し、最終的な迎撃のために目標点に追跡を維持するようにDACSを制御するように反射信号を処理するプロセッサ(62)とを具備しているMKV迎撃装置(10)によって使用される破壊ビークル(KV)(14)。
【請求項10】
短い波長帯域の結像センササブシステムは目標点を選択するためにターゲットの形状および方向を使用するために十分な独立した画素(180)を提供する請求項9記載のKV。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2009−533638(P2009−533638A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553457(P2008−553457)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【国際出願番号】PCT/US2007/061202
【国際公開番号】WO2008/045582
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(503455363)レイセオン カンパニー (244)
【Fターム(参考)】