説明

天井用照明器具

【課題】 器具本体1と透光カバー4との隙間を無くす柔軟体の装着方法に関し、容易に装着でき、かつ、透光カバー4の回転引掛け時の抵抗を少なくする。
【解決手段】 水平に配置されるほぼ平板状の器具本体1を備える。前記器具本体1の周囲にそこから下向きに折れ曲がる下折縁2を形成する。前記器具本体1の下面側に回転引掛け式に着脱自在に装着される円形かつ椀状の透光カバー6を備える。前記透光カバー6の周囲に外向きに延在する鍔部7を形成する。前記透光カバー6に前記鍔部7の内周縁に連接しそこから垂直に立ち下がる垂直面部8を形成する。前記鍔部7・垂直面部8に接するように柔軟体5を配置する。前記柔軟体5は全体が輪状を呈し該輪各部の断面が中空状を呈する。前記柔軟体5は前記鍔部7・垂直面部8に接するが接着はなされず該鍔部7・垂直面部8に対する滑動が可能である。前記柔軟体5における外面を前記器具本体1の前記下折縁2に連接させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平に配置されるほぼ平板状の器具本体を備え、前記器具本体の下面側に回転引掛け式に着脱自在に装着される円形かつ椀状の透光カバーを備えた天井用照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
回転引掛け式では、天井面に装着されている器具本体に対して、透光カバーを下側から押し当て、たとえば右回りに少し回して両者を着脱自在に装着する。いわば押し回しの要領である。透光カバーを外す場合は逆に左回りに少し回す。
大形部品となることの多い透光カバーを両手で持ち上げながら押し回しをする作業は困難である。押し回しの際の器具本体・透光カバー間の摩擦力は少ないことが望ましいが、これは簡単ではない。その一つの理由は透光カバー(例:圧空成形品)の板厚にばらつきが生ずるためである。また、器具本体とこれに装着された透光カバーとの間に過度の隙間(あそび)があると、そこを介して内部に虫が侵入するため、器具本体と透光カバーの接する部位に摩擦抵抗の少ない柔軟体を装着し、隙間(あそび)を無くしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、器具本体と透光カバーとの隙間を無くす柔軟体の装着方法に関し、容易に装着でき、かつ、透光カバーの回転引掛け時の抵抗を少なくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明においては、全体が輪状を呈し、輪各部の断面が中空状を呈する柔軟体を透光カバーの外向きに延在する鍔部と前記鍔部の内周縁に連接し、そこから垂直に立ち上がる垂直面部全周が接するように、かつ、垂直面部に対する滑動が可能なように接着せずに配置させる。また、前記柔軟体は、外周面が前記透光カバー鍔部外縁より広がり、さらに器具本体に装着させたときには、前記外周面が器具本体下折縁内周面に接する寸法とした。
【発明の効果】
【0005】
本発明によると、前記柔軟体は中空状であるため、つぶれることで前記器具本体下折縁内周面に密着する。かつ、透光カバーの垂直面部を滑動するため、透光カバーを回転させる際の摩擦抵抗が小さくなる。
以上のことから、器具本体・透光カバー間の隙間(遊び)がなくなり、かつ、透光カバーの取付性を損なうことがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施形態を図1〜図3により説明する。図示の天井用照明器具は、水平に配置されるほぼ平板状の器具本体1を備える。前記器具本体1の周囲にそこから下向きに折れ曲がる下折縁2を形成する。前記器具本体1の下面側に回転引掛け式に着脱自在に装着される円形かつ椀状の透光カバー6を備える。前記透光カバー6の周囲に外向きに延在する鍔部7を形成する。前記透光カバー6に前記鍔部7の内周縁に連接しそこから垂直に立ち下がる垂直面部8を形成する。前記鍔部7・垂直面部8に接するように柔軟体5を配置する。前記柔軟体5は全体が輪状を呈し該輪各部の断面が中空状を呈する。前記柔軟体5は前記鍔部7・垂直面部8に接するが接着はなされず該鍔部7・垂直面部8に対する滑動が可能である。前記柔軟体5における外面を前記器具本体1の前記下折縁2に連接させる。
前記器具本体1における前記下折縁2内周面に前記柔軟体5外周面5−2が接し、隙間(あそび)を無くする。図3に示すように、前記柔軟体5は全体が輪状を呈し、該輪各部の断面が中空状を呈しており、前記透光カバー6垂直面部8に、上方から弾発的に装着する。前記柔軟体5内周面5−1は前記垂直面部8に滑動可能なように接する。
【0007】
説明を補足する。3は光源(環状蛍光ランプ)である。4は器具本体1に形成した鉤状のカバー取付具4である。透光カバー6は圧空成形機で成形されるが、その周縁鍔部7に複数の係合凸部8を設ける。透光カバー6を垂直軸回りに少し回転させることで、凸部8がカバー取付具4に着脱自在に保持される。これは回転引掛け式の着脱自在な装着構造である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明器具の分解斜視図
【図2】その要部断面図
【図3】その透光カバーと柔軟体を示す分解断面図
【符号の説明】
【0009】
1:器具本体
2:下折縁
3:光源
4:カバー取付具
5:柔軟体
6:透光カバー
7:周縁鍔部
8:垂直面部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平に配置されるほぼ平板状の器具本体を備え、前記器具本体の周囲にそこから下向きに折れ曲がる下折縁を形成し、前記器具本体の下面側に回転引掛け式に着脱自在に装着される円形かつ椀状の透光カバーを備え、前記透光カバーの周囲に外向きに延在する鍔部を形成し、前記透光カバーに前記鍔部の内周縁に連接しそこから垂直に立ち下がる垂直面部を形成し、前記鍔部・垂直面部に接するように柔軟体を配置し、前記柔軟体は全体が輪状を呈し該輪各部の断面が中空状を呈するものであり、前記柔軟体は前記鍔部・垂直面部に接するが接着はなされず該鍔部・垂直面部に対する滑動が可能なものであり、前記柔軟体における外面を前記器具本体の前記下折縁に連接させたことを特徴とする天井用照明器具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2006−278300(P2006−278300A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−124148(P2005−124148)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(000005474)日立ライティング株式会社 (130)
【Fターム(参考)】