説明

媒体処理装置

【課題】紙幣入出金機に紙幣ジャムが発生した場合に、ジャム紙幣や後続紙幣等の除去を容易にする。
【解決手段】紙幣入出金機において、鑑別部3から接客部1に繋がる搬送路に、回転軸21aを中心に回転する円筒状のドライブローラ21と、その外周面を押圧する複数のプレッシャローラ22とを有する円弧状に形成した円弧状搬送路20を設けると共に、円弧状搬送路20と一時保留部4に繋がる分岐搬送路27との分岐部26に切替ブレード6を設け、接客部1および円弧状搬送路20の接客部1側のプレッシャローラ22を含む第1のユニット31と、一時保留部4、分岐部26の直近のプレッシャローラ22および切替ブレード6を含む第2のユニット34とをそれぞれ回転支点32、35を中心に回動可能に構成し、第1および第2のユニット31、34を回動させて円弧状搬送路20を開放する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現金自動預払機(ATM)等に搭載される紙幣入出金機等の媒体処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の媒体処理装置としての紙幣入出金機は、入金取引においては、顧客が接客部に紙幣を投入すると、投入された紙幣を搬送路によって接客部から、紙幣の金種および正損を鑑別する紙幣鑑別部に搬送し、鑑別部で正常紙幣と鑑別された紙幣は、搬送路で一時保留部へ搬送して保留し、鑑別部で入金時のリジェクト紙幣と鑑別された紙幣は、搬送路により接客部へ戻して顧客に返却し、顧客が入金金額を確定すると、一時保留部に保留した紙幣は、鑑別部での金種の再鑑別後に、鑑別された金種に応じて搬送路により各金種カセットへ収納している。
【0003】
また、出金取引においては、顧客が出金金額を入力すると、各金種カセットから紙幣を繰り出して搬送路により鑑別部へ搬送し、鑑別部で正常紙幣と鑑別された紙幣は搬送路により接客部に搬送して顧客に払い出し、鑑別部で出金時のリジェクト紙幣と鑑別された紙幣は、搬送路により鑑別部からリジェクト庫へ搬送して集積している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−217465号公報(段落0031から段落0034、段落0042、第4図、第7図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の技術においては、紙幣入出金を行う接客部、鑑別部、一時保留部、金種カセット、リジェクト庫等の各機能部を搬送路で連結しているため、装置をできるだけ小型化するためには、装置内の狭い箇所に搬送路を配置しなければならず、ターン部を90度以下の角度で屈折させた搬送路や、ベルト搬送でのフィード力を発生させるためにベルトを巻きつけた波状の搬送路、鑑別部から切替タイミングセンサまでの距離を、鑑別部による鑑別のための演算時間を確保する長さとするための迂回するルートで構成した搬送路等が必要になり、搬送路の構成が複雑化すると共に、出金時のリジェクト紙幣(出金リジェクト紙幣)をリジェクト庫へ搬送するために、鑑別部の直後に出金リジェクト紙幣の搬送方向をリジェクト庫の方向へ切り替えるための切替ブレードおよびその切替タイミングを検出する切替タイミングセンサを設けることが必要になり、鑑別部からその下流に存在する一時保留部までの入金時の紙幣の搬送路が長くなっている。
【0006】
従来のような、複雑化した搬送路や長い搬送路は、紙幣ジャムが発生しやすく、この紙幣ジャムが発生すると、複雑な搬送ルートをもつ搬送路においては、ジャムを発生させた紙幣を視認するのが難しく、その紙幣等を視認するために、搬送ガイドを細かく開いて、もしくはベルト等の間から覗いて残留紙幣を確認し、ジャム紙幣や後続紙幣等を除去しなければならないという問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
紙幣の入出金口を有する接客部と、紙幣に関する鑑別を行う鑑別部と、紙幣を保留する一時保留部と、前記鑑別部で鑑別された紙幣の搬送方向を切り替える切替ブレードと、前記切替ブレードの切替タイミングを検出する切替タイミングセンサと、紙幣を収納する金種カセットと、前記各部の間を連結する搬送路とを備えた媒体処理装置において、前記鑑別部から接客部に繋がる搬送路に、回転軸を中心に回転する円筒状のドライブローラと、その外周面を押圧する複数のプレッシャローラとを有する円弧状に形成した円弧状搬送路を設けると共に、前記円弧状搬送路と、前記一時保留部に繋がる分岐搬送路との分岐部に前記切替ブレードを設け、前記接客部および前記円弧状搬送路の接客部側の前記プレッシャローラを含む第1のユニットと、前記一時保留部、前記分岐部の直近の前記プレッシャローラおよび前記切替ブレードを含む第2のユニットとをそれぞれ回転支点を中心に回動可能に構成し、前記第1および第2のユニットを回動させて前記円弧状搬送路を開放することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
このようにした本発明は、ドライブローラの外周面を露出させてジャム紙幣の存在を視認することができ、円弧状搬送路の残留紙幣を容易に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例1の紙幣入出金機を示す構成説明図
【図2】実施例1のドライブローラの外観斜視図
【図3】実施例1の紙幣入出金機の作動状態の説明図
【図4】実施例2のドライブローラを示す斜視図
【図5】実施例2のドライブローラを示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明による実施例を説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は実施例1の紙幣入出金機を示す構成説明図である。
【0013】
図において、1は入金紙幣の投入および出金紙幣の受け取りを行う入出金口を有する接客部、2はこの接客部1より分離搬送された紙幣を搬送する途中に切替ブレード2aが設けられた搬送路、3は紙幣の金種、正損、搬送状態等の紙幣に関する各種の鑑別を行う鑑別部、4は入金時に取り込まれた正常紙幣や出金リジェクト紙幣等を集積して一時保留する一時保留部である。
【0014】
5は紙幣の搬送方向を接客部1または一時保留部4の方向へ切り替える切替ブレード6の切替タイミングを検出する光学式の切替タイミングセンサ、7は鑑別部3で搬送異常や損券等と鑑別された入金時のリジェクト紙幣(入金リジェクト紙幣)を接客部1へ戻す搬送路、8は鑑別部3から切替タイミングセンサ5までの搬送路、9は切替タイミングセンサ5から切替ブレード6までの搬送路、10は搬送路2上の切替ブレード2aから収納繰出可能な金種カセット11に繋がる搬送路である。
【0015】
金種カセット11は複数のカセット11a、11b、11cにより構成され、設定された金種に応じて、紙幣が金種別に収納される。なお、この金種カセット11の数は3つに限るものではなく、任意に設定される。
【0016】
12は出金リジェクト紙幣や取り忘れ紙幣を収納するリジェクト庫、13は金種カセット11からリジェクト庫12を通過する振分け搬送路、14は金種カセット11aへの振分けを行うブレード、15は金種カセット11bへの振分けを行うブレード、16は金種カセット11cへの振分けを行うブレードである。
【0017】
紙幣入出金機は、通常、縦・横が規定されており、接客部1で投入された紙幣を再度接客部1に戻す必要があるため、鑑別部3と接客部1との間は搬送路8、搬送路9、搬送路7によりループ状に連結されることになる。
【0018】
この鑑別部3から接客部1に繋がるループ状の搬送路は、これを構成する複数のローラの間を接線方向に直線で繋いで形成すると、そのターン部の屈折が強くなってしまう。
【0019】
そこで、鑑別部3から接客部1に繋がる搬送ルートを短くし、ターン部の急激な屈折をなくすために、本実施例では、鑑別部3と接客部1との間を連結する搬送路8、搬送路9、搬送路7の一部に、ローラ間を比較的大きな円弧(本実施例では半円弧)で繋いだ円弧状搬送路20を用いている。
【0020】
本実施例の円弧状搬送路20は、図1に示す如く、円筒状のドライブローラ21と、その周囲に配置された複数のプレッシャローラ22とで構成され、これにより構成される円弧からなる搬送路は緩やかな曲率のターン部を有する搬送路になる。
【0021】
このドライブローラ21は、円弧状搬送路20の曲率中心O(円弧の2つの法線の交点をいう。)に紙幣の搬送方向の直交方向に設けられた回転軸21aを中心に図示しない動力源により正逆方向に回転駆動される。
【0022】
プレッシャローラ22は、円弧状搬送路20の円弧の曲率中心Oからの半径方向の外側でドライブローラ21に対向配置され、ドライブローラ21の回転軸21aと平行に配置された回転軸22aに設けられ、図示しないバネ部材によりドライブローラ21の外周面に押し付けられており、ドライブローラ21の回転に伴って従動回転する。
【0023】
上記のドライブローラ21は、図2に示す如く、図1に示す各プレッシャローラ22と当接する部分にゴム等による摩擦部材23を設けられており、この摩擦部材23の外周面は回転軸21aの中心Oを中心とした半径rで形成され、円弧状搬送路20の円弧状の搬送路を形成している。
【0024】
また、摩擦部材23以外の部分は直径が小さく形成された円筒状の透明部材からなっており、その外周面は摩擦部材23とプレッシャローラ22との間に挟持されて搬送される紙幣をガイドするガイド面24となるようになっている。
【0025】
この円弧状搬送路20の隣合うプレッシャローラ22の間には、切替ブレード6が設けられた分岐部26が設けられており、切替ブレード6によって分岐部26から一時保留部4へ繋がる分岐搬送路27に搬送方向が切り替えられる。
【0026】
31は接客部1、円弧状搬送路20の接客部1側のプレッシャローラ22および円弧状搬送路20と接客部1の間を繋ぐ搬送路7等を一体に構成した第1のユニットであり、回転支点32により一端を回動可能に支持されており、第1のユニット31を回動させると、図3に示す如く、プレッシャローラ22等がドライブローラ21から離れてドライブローラ21の周囲の円弧状搬送路20の一部を開放することができる構造となっている。
【0027】
34は一時保留部4、分岐部26の直近のプレッシャローラ22、切替ブレード6および分岐搬送路27等を一体に構成した第2のユニットであり、回転支点35により一端を回動可能に支持されており、第2のユニット34を回動させると、図3に示す如く、プレッシャローラ22等がドライブローラ21から離れてドライブローラ21の周囲の円弧状搬送路20の一部を開放することができる構造となっている。
【0028】
37はドライブローラ21自体、ユニット31、34のプレッシャローラ22を除くプレッシャローラ22、搬送路2、搬送路8、搬送路9、搬送路10および金種ユニット11等を一体に構成した固定ユニットである。
【0029】
以下に上記構成の動作を説明する。
【0030】
接客部1に投入された紙幣が一枚ずつ分離されると、図示しない監視センサで分離可能と判断されて搬送路2に繰り出され、繰り出された紙幣は、搬送路2により鑑別部3へ搬送され、鑑別部3で紙幣を鑑別した後に、搬送路8、搬送路9を通り、正常紙幣は、切替ブレード6を切り替えて分岐搬送路27により一時保留部4へ集積して取り込み、入金リジェクト紙幣は、搬送路7を通って接客部1へ搬送する。
【0031】
入金確定後の金種カセット11への収納時は、一時保留部4から繰り出された紙幣を、切替ブレード6を切り替えて搬送路9、搬送路8により鑑別部3へ搬送して再鑑別し、切替ブレード2aを切り替えて鑑別された金種に応じて搬送路10により金種カセット11a〜11cへ搬送して収納する。
【0032】
出金は、金種カセット11a〜11cから繰り出した紙幣を搬送路10により搬送し、切替ブレード2aを切り替えて搬送路2により鑑別部3へ搬送し、鑑別部3で紙幣を鑑別した後に、搬送路8、搬送路9を通り、出金リジェクト紙幣は、切替ブレード6を切り替えて一時保留部4へ集積し、出金紙幣は、搬送路7を通って接客部1へ搬送する。
【0033】
なお、出金時に一時保留部4に集積された出金リジェクト紙幣は、出金取引の終了後等に、一時保留部4から繰り出され、入金時における収納動作と同様にして、リジェクト庫12へ搬送して収納される。
【0034】
上記のような、入金動作または出金動作の動作中に円弧状搬送路20を搬送されていた紙幣にジャムが発生した場合は、第1および第2のユニット31、34の一方もしくは両方を、図3に示す如く、回転支点32および/もしくは35を中心に回動させて円弧状搬送路20を解放し、ドライブローラ21の外周面を露出させてジャム紙幣およびその後続紙幣等を除去し、その後に回動させた第1のユニット31および/もしくは第2のユニット34を閉じて、入金動作または出金動作を再開させる。
【0035】
このとき、本実施例のドライブローラ21のガイド面24は透明部材で形成されているので、鑑別部3からの搬送路8等の搬送ガイドを解放しなくても、ドライブローラ21上の残留紙幣が視認可能となる。
【0036】
上記の鑑別部3から接客部1に繋がる搬送路は、その一部に円弧状搬送路20が形成され、その搬送ルートが短く、ターン部の曲がりが緩やかになっていることにより紙幣ジャムの発生を抑制することができる。
【0037】
また、鑑別部3から搬送された紙幣が、摩擦部材23とプレッシャローラ22との間に挟持され、ドライブローラ21の回転に伴って搬送されていくので、ドライブローラ21と紙幣は相対的には止まった状態となって搬送され、紙幣の状態による搬送ガイドへの衝突および引っ掛かりが軽減され、紙幣ジャムの発生をさらに抑制することができる。
【0038】
さらにまた、紙幣とドライブローラ21との相対的な移動がないので、摩擦による静電気の発生が少なくなり、電気回路へのノイズの軽減を図ることができると共に紙幣のドライブローラ21への張り付きを防止することができる。
【0039】
さらには、本実施例の円弧状搬送路20は、摩擦部材23とガイド面24とを設けた円筒状のドライブローラ21と摩擦部材23の外周面を押圧するプレッシャローラ22とで構成され、ドライブローラ21のガイド面24が搬送ガイドを兼ねているので、構成が簡素になって安価な搬送路とすることができる。
【0040】
以上の構成によると、接客部および円弧状搬送路の接客部側のプレッシャローラを含む第1のユニットと、一時保留部、分岐部の直近のプレッシャローラ、切替ブレードを含む第2のユニットとをそれぞれ回転支点を中心に回動可能に構成し、第1および第2のユニットを回動させて円弧状搬送路を開放することにより、ドライブローラの外周面を露出させてジャム紙幣の存在を視認することができ、円弧状搬送路の残留紙幣を容易に除去することができる。
【0041】
また、ドライブローラを透明部材で構成したため、ドライブローラ上の残留紙幣を容易に視認することができる。
【実施例2】
【0042】
本実施例は、上記実施例1におけるドライブローラの構造を変えたものである。
【0043】
図4はドライブローラの斜視図、図5はドライブローラの正面説明図であり、実施例1と同様の部位は同一符号とし、説明は省略する。
【0044】
本実施例のドライブローラ21は、図4、図5に示す如く、回転軸21aにリブ状に円板プレート41の中心を間隔をあけて取り付けた構造である。この円板プレート41間には切替ブレード6の先端が交互に入り込むようになっており、円板プレート41の直径は、上記実施例1のガイド面24と同じになるように形成され、搬送される紙幣をガイドするようになっている。
【0045】
また、回転軸21aには、外周に上記実施例1と同様の摩擦部材23を取り付けた円板プレート41が、紙幣の搬送方向の直交方向の長さより狭い間隔で配置され、その摩擦部材23の外周面の直径は、上記実施例2の摩擦部材23の外周面の直径と同じになるように形成され、これに対向してプレッシャローラ22(図5参照)が配置されている。
【0046】
なお、この摩擦部材23を取り付けた円板プレート41は、その全体を摩擦部材23で構成しても同様である。また、図面では摩擦部材23を取り付けた円板プレート41の幅を他の円板プレート41の幅より大きくしてあるが、同寸法であってもよい。
【0047】
本実施例の切替タイミングセンサ5は、図5に示す如く、円板プレート41間に配置され、その光軸が円板プレート41間を通るようになっている。
【0048】
本実施例においても、上記実施例1で示した入金動作または出金動作の動作中に円弧状搬送路20を搬送されていた紙幣にジャムが発生した場合は、第1および第2のユニット31、34の一方もしくは両方を、回転支点32および/もしくは35を中心に回動させて円弧状搬送路20を解放し、ドライブローラ21の外周面を露出させてジャム紙幣およびその後続紙幣等を除去し、その後に回動させた第1のユニット31および/もしくは第2のユニット34を閉じて、入金動作または出金動作を再開させる。
【0049】
このとき、本実施例のドライブローラ21は、間隔をあけて配置した複数の円板プレートで形成されているので、鑑別部3からの搬送路8等の搬送ガイドを解放しなくても、ドライブローラ21上の残留紙幣が視認可能となる。
【0050】
また、本実施例のドライブプレートは、リブ状に取り付けた円板プレート41によって構成されているので、ドライブローラ21の摩擦部材23とプレッシャローラ22との間に挟持されて搬送されてきた紙幣は、円板プレート41間に入り込んだ切替ブレード6によって搬送方向を切り替えることができ、滑らかな方向切替が可能となる。
【0051】
さらには、切替タイミングセンサ5を円板プレート41間に配置することにより、ドライブローラ21の外側に切替タイミングセンサ5を実装することが可能になり、単純な構成で取り付けができると共に強度的に強い取り付け構造とすることができる。
【0052】
このような構成によると、上記実施例1と同様の効果が得られると共に、ドライブローラを間隔を開けて配置した複数の円板プレートで構成したことにより、ドライブローラ上の残留紙幣を容易に視認することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 接客部
2、7、8、9、10 搬送路
2a、6 切替ブレード
3 鑑別部
4 一時保留部
5 切替タイミングセンサ
11 金種カセット
12 リジェクト庫
13 振分け搬送路
14、15、16 ブレード
20 円弧状搬送路
21 ドライブローラ
21a 回転軸
22 プレッシャローラ
23 摩擦部材
24 ガイド面
27 分岐搬送路
31 第1のユニット
32、35 回転支点
34 第2のユニット
37 固定ユニット
41 円板プレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙幣の入出金口を有する接客部と、紙幣に関する鑑別を行う鑑別部と、紙幣を保留する一時保留部と、前記鑑別部で鑑別された紙幣の搬送方向を切り替える切替ブレードと、前記切替ブレードの切替タイミングを検出する切替タイミングセンサと、紙幣を収納する金種カセットと、前記各部の間を連結する搬送路とを備えた媒体処理装置において、
前記鑑別部から接客部に繋がる搬送路に、回転軸を中心に回転する円筒状のドライブローラと、その外周面を押圧する複数のプレッシャローラとを有する円弧状に形成した円弧状搬送路を設けると共に、前記円弧状搬送路と、前記一時保留部に繋がる分岐搬送路との分岐部に前記切替ブレードを設け、
前記接客部および前記円弧状搬送路の接客部側の前記プレッシャローラを含む第1のユニットと、前記一時保留部、前記分岐部の直近の前記プレッシャローラおよび前記切替ブレードを含む第2のユニットとをそれぞれ回転支点を中心に回動可能に構成し、
前記第1および第2のユニットを回動させて前記円弧状搬送路を開放することを特徴とする媒体処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の媒体処理装置において、
前記ドライブローラを、透明部材で形成したことを特徴とする媒体処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の媒体処理装置において、
前記ドライブローラを、前記回転軸に間隔をあけて配置した複数の円板プレートで形成したことを特徴とする媒体処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−2921(P2011−2921A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−144013(P2009−144013)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】