室内用集塵装置およびこの装置を機能させるためのプログラム
【課題】集塵装置で設置自由度の高い構成では室内全体の塵埃を集めるのに適した集塵気流を形成するのは難しく、また砂などの集塵気流には乗らない重量のある塵埃の集塵が困難であったが、送風手段と集塵手段が連携制御した送風動作により室内全体に循環する集塵気流を発生させ高い集塵を実現すると共に、自動移動式掃除機との連携で重量のあるほこりも効率よく回収できる集塵装置を提供することを目的とする。
【解決手段】室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段7と、吸引により塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段8と、前記送風手段及び前記集塵手段の連携制御した送風動作により室内を循環する集塵気流10を形成して集塵し、さらに重量のあるほこりも効率よく集塵することができる。
【解決手段】室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段7と、吸引により塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段8と、前記送風手段及び前記集塵手段の連携制御した送風動作により室内を循環する集塵気流10を形成して集塵し、さらに重量のあるほこりも効率よく集塵することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内に気流を発生させ塵埃を自動的に集塵する室内用集塵装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の集塵装置としては、例えば送風手段を有し上方に向かう排気口を有する集塵手段が室内の隅に置かれ、排気口からの排気風によって室内を循環する集塵気流を発生させ、塵埃を集塵手段に集めている物があった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図13は前記文献に記載された従来の集塵装置を室内に設置した状態での集塵装置ならび室内空間を側方から見た側面図(下側が床面で上側が天井面)を示すものである。
【0004】
図13において、集塵部1は送風装置2を有しており、前面には吸気口3が設けられている。上方には排気口4が設けられている。集塵部1は室内の隅に置かれており、排気口4から排気された空気は室内を循環する集塵気流5を発生させる。集塵気流5は壁面に沿って上方に流れた後に天井に沿って流れる。さらに集塵部1と対向する壁面に沿って流れ、そして床面に沿って流れて吸気口3へと吸気される。この集塵気流5によって塵埃が集塵部1へと集められる。
【0005】
また、送風装置を有し切り替え可能な吸気口及び排気口を複数有する集塵部を室内に複数配置し、同期運転させることで集塵性能を高めている物があった(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
図14は前記文献に記載された従来の集塵装置1を室内に設置した状態での室内空間を側方から見た側面図(下側が床面で上側が天井面)を示すものである。
【0007】
図14において、集塵部1は送風装置2を有している。また集塵部1は床面から天井に至る高さを有しており床面付近と天井付近の両方に吸気口3と排気口4を有している。天井付近の吸気口3Aから吸気が行われると床面付近の排気口4Bから排気が行われ、逆に床面付近の吸気口3Bから吸気が行われると天井付近の排気口4Aから排気が行われる。また集塵部1は室内に複数配置されている。一方の集塵部1の床面付近の排気口4Bから排気を行い、対向する他方の集塵部1の床面付近の吸気口3Bから吸気を行うことで床面付近に強い集塵気流5が発生する。また吸気口3と排気口4を逆に切り替えることで最初の動作では集塵気流5が届かなかった家具などの陰にも集塵気流5が届きさらに塵埃を集めることができる。
【特許文献1】特公平6−24641号公報
【特許文献2】特開2003−79540号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来の構成では、送風ファンによって室内の上方に強制排気し、集塵装置による吸排気により、室内に形成される気流はおもに集塵装置の排気口、吸気口付近を流れ、天井や、集塵部と対向する壁、床面などを流れる気流は弱く、室内全体を流れる集塵気流は形成されにくいという課題を有していた。これは例えば送風ファンを大型の物を用いれば可能となるが、集塵装置自体の大型化や、製造コストが高くなり現実的ではない。
【0009】
また床面から天井付近まで至る高さを有した複数の集塵装置を対向して設置し、集塵気流を形成するのは、室内に集塵装置を設置する設置場所の自由度が低く、また、室内に占める占有スペースも大きくなりことから、現実的に設置場所が限られ、それにより室内全体に流れる集塵気流を形成することが困難であるという課題を有していた。
【0010】
さらに砂などの重量のあるほこりは集塵気流には乗らず、これらのほこりを集塵することは困難であるという課題を有していた。
【0011】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、塵埃を集めるのに適した集塵気流を室内全体に形成することと、砂などの重量のあるほこりも、効率よく集塵できる集塵装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記従来の課題を解決するために、本発明の室内用集塵装置は、室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、前記送風手段及び前記集塵手段の連携制御した送風動作により塵埃を集塵するものである。
【0013】
室内全体に流れる集塵気流を形成することで、室内に浮遊する塵埃を効率よく集塵手段に集塵することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の集塵装置は、送風手段と、集塵手段が連携制御した送風動作を行い室内全体に集塵気流が流れるようにしたものである。また、気流に乗らない重量のあるほこりは室内を自動で移動する自動移動式掃除機により掃除することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
第1の発明は、室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、前記送風手段及び前記集塵手段の連携制御した送風動作により塵埃を集塵する室内用集塵装置とすることにより、室内全体に流れる集塵気流を形成することで、室内に浮遊する塵埃を効率よく集塵手段に集塵することができる。
【0016】
第2の発明は、室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とし、前記送風手段と前記集塵手段が連携制御し塵埃を集塵することにより、室内全体に流れる集塵気流を形成でき、室内に浮遊する塵埃をさらに効率よく集塵手段に集塵することができる。
【0017】
第3の発明は、室内に複数配置され互いに連携制御して風向及び風量を変化させることで前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とし、前記送風手段と前記集塵手段が連携制御し塵埃を集塵することにより、異なる流れの集塵気流を複数形成出来、室内の形状又は家具の配置により集塵気流の流れが弱い、または流れにくい箇所を少なく出来、室内全体に
集塵気流を形成し、浮遊する塵埃を効率よく集塵手段に集塵することができる。
【0018】
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の集塵気流は前記送風手段および集塵手段により室内全体を循環する気流としたことにより、室内全体を巡る集塵気流を形成し、浮遊する塵埃を効率よく集塵手段に集塵することができる。
【0019】
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明の送風手段は、少なくとも1つが室内の空調機器としたことにより、空調機器の送風気流を利用でき、少ない構成で室内全体に集塵気流を形成し、浮遊する塵埃を効率よく集塵手段に集塵することができる。
【0020】
第6の発明は、特に、第5の発明の集塵手段は、前記送風手段ならびに前記室内の空調機器と連携制御して動作して室内の塵埃清掃を行う構成とし、少ない送風手段で室内全体に集塵気流を形成することができ、かつ空調機器によって集塵気流が乱されることを少なくすることができる。
【0021】
第7の発明は、室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、室内を移動し清掃を行う自動移動式掃除機とを備え、前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とし、さらに前記自動移動式掃除機は、前記送風手段ならびに前記集塵手段と連携制御されて移動する様に構成したことにより、室内全体に集塵気流を形成することができ、かつ集塵気流での集塵が困難な重量のある塵埃含め室内の塵埃をさらに効率よく集塵することができる。
【0022】
第8の発明は、特に第7の発明の前記送風手段、集塵手段および自動移動式掃除機は、赤外光伝達部を備え、相互に信号伝達を行って連携動作を行う構成とし、さらに室内にある空調機器とも赤外光を用いて連携動作により室内の塵埃清掃を行うようにしたことにより、エアコンなどの空調機器と追加手段無く効率よく信号伝達が行え、室内全体に集塵気流を形成することができ、かつ重量のある塵埃も含めた室内の塵埃を効率よく集塵することができる。
【0023】
第9の発明は、第7の発明または第8の発明の自動移動式掃除機は前記送風手段および集塵手段の所定の動作時間毎に運転を行うことにより、自動移動式掃除機は、動作時間の無駄がなく効率的に送風手段および集塵手段により集められた塵埃を集塵することが出来る。
【0024】
第10の発明は、第7〜9のいずれか1つの発明の自動移動式掃除機は、室内の形状又は家具の配置により集塵気流の届かない場所を主に清掃するように予め室内の2次元地図を記憶する位置認識手段を備えることで、室内の形状および家具の配置に影響を受けずに、重量のある塵埃も含め室内の塵埃を効率よく集塵することができる。
【0025】
第11の発明は、第7〜9のいずれか1つの発明の自動移動式掃除機は、集塵気流が弱く重量のある塵埃が沈降し溜まりやすい重点領域を主に清掃するように予め室内の2次元地図を記憶する位置認識手段を備えることで、床面に堆積した重量のある塵埃や、集塵気流の弱い箇所で沈降した塵埃を除去することが出来る。
【0026】
第12の発明は、特に第1から第11のいずれか1つの発明の室内用集塵装置の各手段の全てもしくは一部の機能をコンピュータに実施させるためのプログラムとすることにより、マイコンなどを用いて本発明の室内用集塵装置の制御手段の一部あるいは全てを容易
に実現することができ、経年変化等の特性の変化や動作を実現するための設定条件や定数の変更が柔軟に対応できる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布が簡単に出来る。
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図を示すものである。
【0029】
図1において、室内には複数の送風手段7a、7bが室内の天井付近で壁面50ならびに壁面53の上方に設けられている。また、室内の床面付近の一角には集塵手段8が設けられている。
【0030】
集塵手段8は制御部9と一体に構成され、送風手段7a、7bと、塵埃を検知するほこり検知手段81を内蔵している。ほこり検知手段81は実際にはクリーンルーム等で使用されるパーティクルカウンタのようにレーザー光を照射し、塵埃による散乱光のレベルを認識することで吸気した空気内の塵埃の量を検知している。制御部9はほこり検知手段81の出力を基に集塵手段8の制御と送風手段7a、7bの制御を行っている。送風手段7a、7bと集塵手段8により室内用集塵装置が構成されている。
【0031】
図2に本発明の実施の形態1の室内用集塵装置のブロック図を示す。
【0032】
図2に示すように、集塵手段8はほこり検知手段81、第1赤外通信部82、制御部9、第1送風部83、集塵フィルタ84、吸気ガイド85、排気ガイド86、方向制御部87を備え、制御部9はほこり検知手段81の出力を基に第1送風部83を制御し、集塵手段8の外部から、集塵フィルタ84、吸気ガイド85を通じて吸気が行われる。この際、集塵フィルタ84によりホコリが集塵される。さらに、吸気され集塵フィルタ84によりホコリが濾過された空気は方向制御部87、排気ガイド86を通じて室内へ排出される。
【0033】
方向制御部87はいわゆるルーバーの形状でその傾斜角を制御部9の指示により変更し排気風の方向を変更するものである。また、制御部9は第1赤外通信部82を通じて、赤外光により送風手段7に制御信号を送信する。送風手段7は第2赤外通信部71、送風制御部72、第2送風部73を備え、送風制御部72は制御部9からの制御信号を第2赤外通信部71を通じて受信し、制御信号に応じて第2送風部73を制御し、第2送風部73の発生する風の風量、風向を変更する(風量、風向の変更の詳細は図示せず)。
【0034】
以上のように構成された集塵装置について、以下その動作、作用を説明する。
【0035】
図3は本発明の室内用集塵装置の動作フローを示したものである。
【0036】
まず、集塵装置の集塵手段8を起動すると、ほこり検知手段81により室内に浮遊する塵埃の検知が開始される(ステップ1)。ほこり検知手段81により塵埃が検知されると、制御部9は第1赤外通信部82を通じて、送風手段7aに制御信号を送信すると共に第1送風部83の動作を開始し、集塵手段8の外部空気の吸気が行われる。さらに送風手段7aの制御部72が制御部9からの制御信号を第2通信部71を通じて受信し、第2送風部73を制御し第2送風部73から送風を開始する(ステップ2)。
【0037】
送風手段7bにおいても同様に制御部9からの指示により送風を開始する。
【0038】
ここで集塵気流10と送風手段7a、7bの設置位置と風向について説明を行う。
【0039】
集塵気流10は集塵手段8から室内上方に排気された風が天井にあたり、その後、天井に沿って室内の集塵手段8と対向する壁に流れ、そこで壁にあたり床に向かって下降し、その後、床に沿って集塵手段8へ向かう室内を循環する流れとなる。
【0040】
送風手段7aは前記集塵気流10の天井を沿って流れるのを補助するように室内の壁面50の天井付近に設置され、図1の奥側から手前に向けて送風している。また送風手段7bは集塵手段8の排気風が室内全体に広がると共に、自身の送風が壁面50に当たり、壁面50に沿って床に向かって下降し、その後、床に沿って集塵手段8へ向かうように図1の集塵手段8の右側(壁面50方向)に向けて送風している。
【0041】
室内を循環する集塵気流10は集塵手段8の排気風量、風向及び送風手段7の送風風量、風向により、その流れが変化する。そのため制御部9は集塵気流10が室内全体を流れるように集塵手段8の排気風量、風向及び送風手段7の送風風量、風向を複数のパターンで所定時間毎に切り替えながら制御している。例えば集塵手段8の排気風量大、風向を真上、送風手段7aの風量小、風向を壁面50に平行、送風手段7bの風量小、風向を壁面50方向とした場合の動作条件をパターンAとすると、パターンAでは図1の室内の左側を流れる集塵気流10aが主になる。また、集塵手段8の排気風量大、風向を略右(壁面50方向)、送風手段7aの風量大、風向を壁面50に平行、送風手段7bの風量大、風向を壁面50方向とした場合の動作条件をパターンBとすると、パターンBでは図1の室内のセンターより右側を流れる集塵気流10bが主になる。
【0042】
これらの送風パターンは送風手段7a、7bの設置した場所において、送風手段7の発生する気流と集塵手段8の気流とが、互いに弱め合ったり、打ち消し合わないでかつ集塵気流10が室内全体に流れる様に室内の大きさ、家具のレイアウト情報により予め設定されている。
【0043】
それにより制御部9によるこれらの集塵装置8、送風手段7の送風制御により室内全体を流れる循環した気流が形成されることになる。
【0044】
続いて図3の動作フローにおいて、予め設定される所定の時間(例えば1分)が経過したら(ステップ3)、制御部9は集塵手段8の排気風量、風向及び送風手段7の送風風量、風向を変更する(ステップ4)。そして、さらに所定の時間(例えば1分)が経過したら(ステップ3)、制御部9は、ほこり検知手段81の検知状態を確認し(ステップ6)、塵埃を検知していればステップ2に戻り、再度、集塵手段8の排気風量、風向及び送風手段7の送風風量、風向を変更する(ステップ2)。
【0045】
つまり、送風手段7a、7bと集塵手段8による集塵気流10の発生後、塵埃を検知している間は所定時間毎に制御部9により集塵手段8の排気風量、風向及び送風手段7の送風風量、風向が変更され、集塵気流10が室内全体を流れるように変化する。
【0046】
ステップ6で浮遊する塵埃を検知しなくなった場合は、その時点から所定の時間(例えば2分)が経過したか否かを判断する(ステップ7)。所定の時間が経過したら送風手段7a、7bと集塵手段8を停止させる(ステップ5)。そして最初のステップ1の浮遊する塵埃のほこりの検知待ち動作に戻る。
【0047】
以上のように、本実施の形態においては、集塵手段8に内蔵されるほこり検知手段81により室内に浮遊する塵埃の検知することで、集塵手段8、送風手段7a、7bの連携し
た運転が開始され、塵埃を検知している間は所定時間毎に集塵手段8、送風手段7a、7bの風量、風向が変更されることで室内全体を循環し流れる集塵気流10を生成し、浮遊する塵埃を効率的に集塵することが可能になる。
【0048】
尚、本実施の形態において送風手段7は2台、集塵装置8が1台で構成するとしたが、これは室内の大きさ、形状など、必要に応じて適宜選定できるものであり、設置場所も含め実施の形態そのものの構成に限られるものではない。
【0049】
さらに、本実施の形態において集塵装置はある2つのパターンの集塵気流10のみを形成する構成としたが、送風手段7、集塵手段8の風量及び風向を調整し異なる集塵気流10へと切り替えを定期的または時間的に偏重したパターンで行い、集塵気流10の室内の循環の流れを変更し集塵の効率を高める構成としてもかまわない。
【0050】
またさらに、送風手段7、集塵装置8の気流が打ち消し合わないように、風量、風向を設定としたが、積極的に、これらの気流を衝突させてそれにより発生する気流をもとに集塵気流10を形成することで室内の様々な箇所に流れるようにしても構わない。
【0051】
またさらに、上記実施例1においては、制御信号の送受信を赤外光で行う構成としたが、この構成に限定するものではなく、赤外光の代わりに電波を使用した無線通信を用いても同様の効果が得られるものである。
【0052】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図を示すものである。
【0053】
図4において、室内の壁面51の天井付近に空調機器11が設けられている。
【0054】
空調機器11はいわゆるエアコンでルーバーにより風向を上下、左右に変更可能なものである。また、実施の形態1同様に室内の床面付近の一角には集塵手段8が設けられている。
【0055】
集塵手段8は方向制御部87において左右方向にルーバーの傾斜角を変更して風向を上下だけでなく左右方向にも風向を変更可能となった点が異なる。他の各部については実施の形態1と同じであるので説明は省略する。
【0056】
制御部9は第1赤外通信部82を通じて、赤外光により空調機器11に制御信号を送信する。
【0057】
第1赤外通信部82は前記のように赤外光を用いて信号を送信するもので、赤外リモコンの信号パターンを記憶する、いわゆる学習型リモコンの機能を有し、事前に室内の空調機器11の信号パターンを記憶しておくことで集塵手段8から空調機器11の風量と風向(ルーバーの方向制御)を制御出来る。空調機器11は制御部9からの制御信号をリモコン受光部を通じて受信し、制御信号に応じて送風風量及び風向を変更する。
【0058】
また、第1赤外通信部82は赤外光を用いて情報伝達を行うことで、既存の赤外リモコンを使用する他の空調機器との連携も容易に行えるものである。
【0059】
以上のように構成された集塵装置について、以下その動作、作用を説明する。
【0060】
図5は本発明の室内用集塵装置の動作フローを示したものである。
【0061】
まず、集塵装置の集塵手段8を起動すると、ほこり検知手段81により室内に浮遊する塵埃の検知が開始される(ステップ11)。ほこり検知手段81により塵埃が検知されると、制御部9は第1赤外通信部82を通じて、空調機器11に制御信号を送信すると共に第1送風部83の動作を開始し、集塵手段8の外部空気の吸気が行われる。さらに空調機器11は制御部9からの制御信号に基づいて指示された風量、風向で送風を開始する(ステップ12)。
【0062】
ここで集塵気流10と空調機器11と集塵手段8から送風される気流について説明を行う。
【0063】
図6、図7は空調機器11と集塵手段8によって形成される集塵気流10の様子を説明するための室内空間を側方から見た側面図及び上面図である。図6は空調機器11の風向を床面方向の下向き、集塵手段8の風向を天井方向の真上とした場合、空調機器11から下向きに送風された気流は集塵手段8に吸引され集塵手段8から室内上方に排気された風が天井にあたり、その後天井に沿って空調機器11に向かって流れ室内を循環する集塵気流10cとなる。
【0064】
図7(a)は空調機器11の水平方向の風向を空調機器11からみて右向き(図7(a)の壁面51方向)、集塵手段8の風向を集塵手段8からみて右向き(図7(a)の壁面53方向)とした場合(上下方向は下向きとする。)、空調機器11から右向きに送風された気流は集塵手段8に吸引されるとともに、集塵手段8から右向きに排気された気流と合流し室内の壁面53にあたり、その後壁面53に沿って空調機器11に向かって流れ室内を循環する集塵気流10fとなる。
【0065】
また、図7(b)は空調機器11の水平方向の風向を空調機器11からみて左向き(図7(b)の壁面53方向)、集塵手段8の風向を集塵手段8からみて左向き(図7(b)の壁面51方向)とした場合、空調機器11から左向きに送風された気流は壁面53にあたり、壁面53に沿って流れて集塵手段8に吸引される共に集塵手段8から左向きに排気された風と合流し、室内の壁面51にあたり、その後壁面51に沿って空調機器11に向かって流れ室内を循環する集塵気流10gとなる。
【0066】
以上のような気流を室内全体でみると、集塵手段8の制御部9は空調機器11と集塵手段8の送風方向を水平、垂直同時に制御するので、空調機器11の風向を垂直下向き、水平右向き、集塵手段8の風向を垂直上向き、水平右向きとした場合の動作条件をパターンcとする。パターンcにした場合は、図6と図7(a)の合成の集塵気流10となり、図4に示す集塵気流10hのように図4の手前からみて右側に傾いて室内を循環する気流となる。
【0067】
一方、空調機器11の風向を垂直下向き、水平左向き、集塵手段8の風向を垂直上向き、水平左向きとした場合の動作条件をパターンdとする。パターンdにした場合は、図6と図7(b)の合成の集塵気流10となり、図8に示す集塵気流10jのように図8の手前からみて左側に傾いて室内を循環する気流となる。
【0068】
続いて図5の動作フローにおいて、予め設定される所定の時間(例えば1分)が経過したら(ステップ13)、制御部9は集塵手段8の排気方向及び送風手段7の送風風向を変更(動作指示パターンdへ変更)する(ステップ14)。そして、さらに所定の時間(例えば1分)が経過したら(ステップ13)、制御部9は、ほこり検知手段81の検知状態を確認し(ステップ16)、塵埃を検知していればステップ12に戻り、再度、集塵手段8の排気方向及び送風手段7の送風風向を変更する(ステップ12)。つまり、送風手段
7a、7bと集塵手段8による集塵気流10の発生後、塵埃を検知している間は所定時間毎に制御部9により集塵手段8の排気方向及び送風手段7の送風風向が変更される。
ステップ16で浮遊する塵埃を検知しなくなった場合は、その時点から所定の時間(例えば2分)が経過したか否かを判断する(ステップ17)。所定の時間が経過したら送風手段7a、7bと集塵手段8を停止させる(ステップ15)。そして最初のステップ1の浮遊する塵埃のほこりの検知待ち動作に戻る。
【0069】
以上のように、本実施の形態においては、集塵手段8に内蔵されるほこり検知手段81により室内に浮遊する塵埃の検知することで、集塵手段8、空調機器11の連携した運転が開始され、塵埃を検知している間は所定時間毎に集塵手段8、空調機器11の風向が変更されることで室内全体を循環する集塵気流10を生成し、浮遊する塵埃を効率的に集塵することが可能になる。
【0070】
尚、本実施の形態において集塵装置8が1台、室内の空調機器11を送風手段7として用いて他の送風手段は用いない構成としたが、これは室内の大きさ、形状など、必要に応じて適宜選定できるものであり、実施の形態そのものの構成に限られるものではない。
【0071】
また、空調機器11及び集塵手段8の風向のみ変化させるとしたが、風量も適宜、変更するようにしてもよい。例えば風量を所定時間内に徐々に強くし、最大まで達した後、徐々風量を弱くするように風量も変更する事で室内に流れる集塵気流10の状態が変化し、より室内全体を流れる集塵気流が形成出来る。
【0072】
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図を示すものである。
図9において、室内には複数の送風手段7a、7bが室内の天井付近で壁面50ならびに壁面53の上方に設けられている。また、室内の床面付近の一角には集塵手段8が設けられている。
【0073】
実施の形態1と同じ構成要素については説明を省略する。
【0074】
室内には本体を走行させる走行手段と清掃手段を備え室内を自律移動しながら清掃を行う自動移動式掃除機が設けられている。図10に自動移動式掃除機のブロック図を示す。
【0075】
図10に示すように、自動移動式掃除機本体21は、障害物の有無及び距離を検知する障害物検知手段22と、ジャイロセンサー等で構成され自動移動式掃除機本体21の回転角度、及び自動移動式掃除機本体21の移動方向を検知する方向検知手段23と、駆動輪29の径とその回転数より自動移動式掃除機本体21の移動距離を検知する距離認識手段24と、駆動輪29を駆動し従輪30とともに自動移動式掃除機本体21を走行させる走行手段27と、前記方向検知手段23の方向出力と前記距離認識手段24の距離出力より自動移動式掃除機本体21の位置を算出し、かつ自動移動式掃除機本体21の移動軌跡を記録する位置認識手段26と、自動移動式掃除機本体21の前方に設置され障害物との接触を検知する緩衝手段28と、通電時からの経過時間などの時間を計時する計時手段32と、使用者が自動移動式掃除機本体21の起動及び停止または各種設定の変更等の指示を入力する設定入力手段31と、前記障害物検知手段22、方向検知手段23、距離認識手段24、位置認識手段26、緩衝手段28、設定入力手段31、計時手段32の出力を受けて前記走行手段27を制御する制御部25とを備えている。
【0076】
また、方向検知手段23は角速度に比例した信号を出力するジャイロセンサーと、このジャイロセンサーの出力信号を積分し、角度に変換する回路により構成されている。
【0077】
また、自動移動式掃除機本体21は、赤外光伝達部(図示せず)を備え、前記送風手段7の第2赤外通信部71または集塵手段8の第1赤外通信部82と赤外光を用いて情報および制御信号のやりとりを行う。
【0078】
以上のように構成された集塵装置について、以下その動作、作用を説明する。
【0079】
まず、集塵装置の集塵手段8を起動すると、ほこり検知手段81により室内に浮遊する塵埃の検知が開始され、塵埃が検知されると、実施の形態1と同様に集塵手段8の制御部9からの制御信号により送風手段7a、7bと集塵手段8が送風を行い室内を循環する集塵気流10a、10bを形成する。この集塵気流10a、10bによって室内の塵埃が搬送され集塵手段8で集塵される。ほこり検知手段81により塵埃を検知しなくなって所定の時間(例えば2分)、送風手段7、集塵手段8が動作した後、制御部9は送風手段7、集塵手段8を停止させる。
【0080】
制御部9はさらに前記所定の時間から一定時間経過後(5分)、第1赤外通信部82より赤外光を用いて情報および制御信号を送信し、自動移動式掃除機本体21が赤外光伝達部(図示せず)で受信することで、自動移動式掃除機本体21は動作を開始し、室内の床面の掃除を行う。ここで自動移動式掃除機本体21の動作について説明を行う。
【0081】
自動移動式掃除機本体21は起動後、自動移動式掃除機本体21は前進を開始し、自動移動式掃除機本体21前方に障害物検知手段22で障害物を所定距離以内(例えば10cm)に検知すると、制御部5は走行手段7を制御し自動移動式掃除機本体21を停止させランダムな角度回転(例えば左90度)を行う。このとき、制御部5は方向検知手段3の方向出力で本体1の回転角を監視しながら、走行手段7により左右の駆動輪9を逆回転(左駆動輪は後退、右駆動輪は前進)させることで本体1の左(反時計方向)90度回転を行う。回転終了後、再度前進を開始し、自動移動式掃除機本体21前方に再度、障害物検知手段22で障害物を検知するまで直進を続ける。以降この動作を繰り返しながら、室内の大きさなどから予め設定された時間だけ清掃を行う。
【0082】
自動移動式掃除機本体21が、室内の床面を清掃することにより集塵気流10に乗れずに床面に堆積した砂のような重量のある塵埃を除去することが出来る。
【0083】
以上のように、本実施の形態においては、集塵気流12は室内を循環する集塵気流10a、10bとなり、集塵手段8において浮遊している塵埃を効率よく回収することができる。また、集塵気流10に乗れずに床面に堆積した砂のような重量のある塵埃は自動移動式掃除機本体21で除去することが出来る。
【0084】
尚、本実施の形態では自動移動式掃除機本体21は送風手段7、集塵手段8など停止後、さらに一定時間経過で、自動移動式掃除機本体21を毎回起動するとしたが、送風手段7、集塵手段8の所定の動作時間毎(例えば送風手段7、集塵手段8を3時間動作させた度に)、自動移動式掃除機本体21を起動しても同様の効果が得られると同時に装置全体の消費電力を抑えることも出来る。
【0085】
また、本実施例では自動移動式掃除機本体21と集塵手段8をそれぞれ設ける構成としたが、この構成に限定されるものではなく、集塵手段8と自動移動式掃除機本体21を一体で形成して浮遊する塵埃も重量のあるほこりも自動移動式掃除機本体21で集塵してもよい。
【0086】
(実施の形態4)
図11は、本発明の実施の形態4における自動移動式掃除機本体21の位置認識手段26に記憶されている室内の地図の説明図である。図12は本発明の実施の形態3における室内用集塵装置の清掃重点領域を加えた室内の斜視図である。
【0087】
実施の形態4は自走式掃除本体21の動作が異なるだけで、本体構成は実施の形態3と同じであるので構成の説明は省略する。
【0088】
位置認識手段6には本体1の方向検知手段3により検知した本体21の回転角度(移動方向)と、距離認識手段4により検知される本体1の移動距離により算出した本体21の位置情報からその移動軌跡が図11に示すような2次元の地図座標上に記憶されていく。
【0089】
図11における座標は、X,Y軸それぞれ左、上方向の移動で座標が増えていくように定義し、1座標は本体21の幅とほぼ同じ大きさ(例えば30cm)としている。本実施の形態では、図11に示す移動領域内の最上部のY座標値をpとおいて、以下の説明で用いるものとする。また、図12との対応は図12における自動移動式掃除機21付近の室内の右端隅をP0地点とし、集塵手段8が設置されている室内の隅を図11におけるP2地点、室内の左下隅(集塵手段8の置かれている隅の対角の位置)の場所が図11におけるP1地点になる。
【0090】
また、室内のタンス等の家具の配置情報も予め入力されている。実施の形態3と同様に制御部9により集塵手段8と送風手段7a、7bの送風制御により集塵気流10a、10bが形成され、さらに室内の形状および家具の配置等により集塵気流10a、10bの風量の弱い場所または吹きだまり場所を位置認識手段26に室内の形状を記録した地図と合わせて予め記憶している(図11における重点領域A、B)。
【0091】
以下その動作、作用を説明する。
自動移動式掃除機本体21は実施の形態3と同様にほこり検知手段81で塵埃を検知しなくなって所定時間経過後に集塵手段8の制御部9より起動されると、位置認識手段6に記憶されている室内の2次元地図から図11に示すような重点領域の清掃を行う。
【0092】
つまり、起動後、P0地点から重点領域A(座標(4,2)から始まる領域)に地図情報を基に制御部25が走行手段27を制御して移動し、この場所の清掃を行い、次に重点領域B(座標(8,5)から始まる領域)に移動し清掃を行う。
【0093】
以上のように本実施の形態に於いては自動移動式掃除機本体21が、室内の重点領域の床面を清掃することにより、室内を循環する集塵気流10に乗れずに床面に堆積した重量のある塵埃や、集塵気流10の弱い箇所で沈降した塵埃を除去することが出来る。
【0094】
上記した各実施の形態1〜4における構成は、必要に応じて適宜組み合わせて使用することができるものであり、実施の形態そのものの構成に限られるものではない。
【0095】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5における室内用集塵装置について説明する。
【0096】
本実施の形態では、実施の形態1〜4で説明した各手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバーなどのハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施させるものである。
【0097】
プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりイ
ンターネットなどの通信回路を用いて配信したりすることで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
以上のように、本発明にかかる室内用集塵装置は、気流によって比較的軽いほこりを自動で効率よく集塵することができ、さらに砂などの重量物は室内を自律移動する自動移動式掃除機によって集塵することができるため、利便性の高い室内用集塵装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の実施の形態1における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における室内用集塵装置のブロック図
【図3】本発明の実施の形態1における室内用集塵装置の動作フロー図
【図4】本発明の実施の形態2における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図
【図5】本発明の実施の形態2における室内用集塵装置の動作フロー図
【図6】集塵気流10の様子を説明するための室内空間を側方から見た側面図
【図7】集塵気流10の様子を説明するための室内空間を側方から見た上面図
【図8】集塵気流10jの様子を説明するための室内空間を側方から見た側面図
【図9】本発明の実施の形態3における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図
【図10】本発明の実施の形態1における自動移動式掃除機本体のブロック図
【図11】本発明の実施の形態2における自動移動式掃除機本体の位置認識手段26に記憶されている室内の地図の説明図
【図12】本発明の実施の形態2における室内用集塵装置の清掃重点領域を加えた室内の斜視図
【図13】従来の集塵装置を設置した室内空間を側方から見た側面図
【図14】従来の集塵装置を設置した室内空間を側方から見た側面図
【符号の説明】
【0100】
7 送風手段
8 集塵手段
9 吸気手段
10 集塵気流
11 空調機器
21 自動移動式掃除機
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内に気流を発生させ塵埃を自動的に集塵する室内用集塵装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の集塵装置としては、例えば送風手段を有し上方に向かう排気口を有する集塵手段が室内の隅に置かれ、排気口からの排気風によって室内を循環する集塵気流を発生させ、塵埃を集塵手段に集めている物があった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図13は前記文献に記載された従来の集塵装置を室内に設置した状態での集塵装置ならび室内空間を側方から見た側面図(下側が床面で上側が天井面)を示すものである。
【0004】
図13において、集塵部1は送風装置2を有しており、前面には吸気口3が設けられている。上方には排気口4が設けられている。集塵部1は室内の隅に置かれており、排気口4から排気された空気は室内を循環する集塵気流5を発生させる。集塵気流5は壁面に沿って上方に流れた後に天井に沿って流れる。さらに集塵部1と対向する壁面に沿って流れ、そして床面に沿って流れて吸気口3へと吸気される。この集塵気流5によって塵埃が集塵部1へと集められる。
【0005】
また、送風装置を有し切り替え可能な吸気口及び排気口を複数有する集塵部を室内に複数配置し、同期運転させることで集塵性能を高めている物があった(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
図14は前記文献に記載された従来の集塵装置1を室内に設置した状態での室内空間を側方から見た側面図(下側が床面で上側が天井面)を示すものである。
【0007】
図14において、集塵部1は送風装置2を有している。また集塵部1は床面から天井に至る高さを有しており床面付近と天井付近の両方に吸気口3と排気口4を有している。天井付近の吸気口3Aから吸気が行われると床面付近の排気口4Bから排気が行われ、逆に床面付近の吸気口3Bから吸気が行われると天井付近の排気口4Aから排気が行われる。また集塵部1は室内に複数配置されている。一方の集塵部1の床面付近の排気口4Bから排気を行い、対向する他方の集塵部1の床面付近の吸気口3Bから吸気を行うことで床面付近に強い集塵気流5が発生する。また吸気口3と排気口4を逆に切り替えることで最初の動作では集塵気流5が届かなかった家具などの陰にも集塵気流5が届きさらに塵埃を集めることができる。
【特許文献1】特公平6−24641号公報
【特許文献2】特開2003−79540号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来の構成では、送風ファンによって室内の上方に強制排気し、集塵装置による吸排気により、室内に形成される気流はおもに集塵装置の排気口、吸気口付近を流れ、天井や、集塵部と対向する壁、床面などを流れる気流は弱く、室内全体を流れる集塵気流は形成されにくいという課題を有していた。これは例えば送風ファンを大型の物を用いれば可能となるが、集塵装置自体の大型化や、製造コストが高くなり現実的ではない。
【0009】
また床面から天井付近まで至る高さを有した複数の集塵装置を対向して設置し、集塵気流を形成するのは、室内に集塵装置を設置する設置場所の自由度が低く、また、室内に占める占有スペースも大きくなりことから、現実的に設置場所が限られ、それにより室内全体に流れる集塵気流を形成することが困難であるという課題を有していた。
【0010】
さらに砂などの重量のあるほこりは集塵気流には乗らず、これらのほこりを集塵することは困難であるという課題を有していた。
【0011】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、塵埃を集めるのに適した集塵気流を室内全体に形成することと、砂などの重量のあるほこりも、効率よく集塵できる集塵装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記従来の課題を解決するために、本発明の室内用集塵装置は、室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、前記送風手段及び前記集塵手段の連携制御した送風動作により塵埃を集塵するものである。
【0013】
室内全体に流れる集塵気流を形成することで、室内に浮遊する塵埃を効率よく集塵手段に集塵することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の集塵装置は、送風手段と、集塵手段が連携制御した送風動作を行い室内全体に集塵気流が流れるようにしたものである。また、気流に乗らない重量のあるほこりは室内を自動で移動する自動移動式掃除機により掃除することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
第1の発明は、室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、前記送風手段及び前記集塵手段の連携制御した送風動作により塵埃を集塵する室内用集塵装置とすることにより、室内全体に流れる集塵気流を形成することで、室内に浮遊する塵埃を効率よく集塵手段に集塵することができる。
【0016】
第2の発明は、室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とし、前記送風手段と前記集塵手段が連携制御し塵埃を集塵することにより、室内全体に流れる集塵気流を形成でき、室内に浮遊する塵埃をさらに効率よく集塵手段に集塵することができる。
【0017】
第3の発明は、室内に複数配置され互いに連携制御して風向及び風量を変化させることで前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とし、前記送風手段と前記集塵手段が連携制御し塵埃を集塵することにより、異なる流れの集塵気流を複数形成出来、室内の形状又は家具の配置により集塵気流の流れが弱い、または流れにくい箇所を少なく出来、室内全体に
集塵気流を形成し、浮遊する塵埃を効率よく集塵手段に集塵することができる。
【0018】
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の集塵気流は前記送風手段および集塵手段により室内全体を循環する気流としたことにより、室内全体を巡る集塵気流を形成し、浮遊する塵埃を効率よく集塵手段に集塵することができる。
【0019】
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明の送風手段は、少なくとも1つが室内の空調機器としたことにより、空調機器の送風気流を利用でき、少ない構成で室内全体に集塵気流を形成し、浮遊する塵埃を効率よく集塵手段に集塵することができる。
【0020】
第6の発明は、特に、第5の発明の集塵手段は、前記送風手段ならびに前記室内の空調機器と連携制御して動作して室内の塵埃清掃を行う構成とし、少ない送風手段で室内全体に集塵気流を形成することができ、かつ空調機器によって集塵気流が乱されることを少なくすることができる。
【0021】
第7の発明は、室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、室内を移動し清掃を行う自動移動式掃除機とを備え、前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とし、さらに前記自動移動式掃除機は、前記送風手段ならびに前記集塵手段と連携制御されて移動する様に構成したことにより、室内全体に集塵気流を形成することができ、かつ集塵気流での集塵が困難な重量のある塵埃含め室内の塵埃をさらに効率よく集塵することができる。
【0022】
第8の発明は、特に第7の発明の前記送風手段、集塵手段および自動移動式掃除機は、赤外光伝達部を備え、相互に信号伝達を行って連携動作を行う構成とし、さらに室内にある空調機器とも赤外光を用いて連携動作により室内の塵埃清掃を行うようにしたことにより、エアコンなどの空調機器と追加手段無く効率よく信号伝達が行え、室内全体に集塵気流を形成することができ、かつ重量のある塵埃も含めた室内の塵埃を効率よく集塵することができる。
【0023】
第9の発明は、第7の発明または第8の発明の自動移動式掃除機は前記送風手段および集塵手段の所定の動作時間毎に運転を行うことにより、自動移動式掃除機は、動作時間の無駄がなく効率的に送風手段および集塵手段により集められた塵埃を集塵することが出来る。
【0024】
第10の発明は、第7〜9のいずれか1つの発明の自動移動式掃除機は、室内の形状又は家具の配置により集塵気流の届かない場所を主に清掃するように予め室内の2次元地図を記憶する位置認識手段を備えることで、室内の形状および家具の配置に影響を受けずに、重量のある塵埃も含め室内の塵埃を効率よく集塵することができる。
【0025】
第11の発明は、第7〜9のいずれか1つの発明の自動移動式掃除機は、集塵気流が弱く重量のある塵埃が沈降し溜まりやすい重点領域を主に清掃するように予め室内の2次元地図を記憶する位置認識手段を備えることで、床面に堆積した重量のある塵埃や、集塵気流の弱い箇所で沈降した塵埃を除去することが出来る。
【0026】
第12の発明は、特に第1から第11のいずれか1つの発明の室内用集塵装置の各手段の全てもしくは一部の機能をコンピュータに実施させるためのプログラムとすることにより、マイコンなどを用いて本発明の室内用集塵装置の制御手段の一部あるいは全てを容易
に実現することができ、経年変化等の特性の変化や動作を実現するための設定条件や定数の変更が柔軟に対応できる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布が簡単に出来る。
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図を示すものである。
【0029】
図1において、室内には複数の送風手段7a、7bが室内の天井付近で壁面50ならびに壁面53の上方に設けられている。また、室内の床面付近の一角には集塵手段8が設けられている。
【0030】
集塵手段8は制御部9と一体に構成され、送風手段7a、7bと、塵埃を検知するほこり検知手段81を内蔵している。ほこり検知手段81は実際にはクリーンルーム等で使用されるパーティクルカウンタのようにレーザー光を照射し、塵埃による散乱光のレベルを認識することで吸気した空気内の塵埃の量を検知している。制御部9はほこり検知手段81の出力を基に集塵手段8の制御と送風手段7a、7bの制御を行っている。送風手段7a、7bと集塵手段8により室内用集塵装置が構成されている。
【0031】
図2に本発明の実施の形態1の室内用集塵装置のブロック図を示す。
【0032】
図2に示すように、集塵手段8はほこり検知手段81、第1赤外通信部82、制御部9、第1送風部83、集塵フィルタ84、吸気ガイド85、排気ガイド86、方向制御部87を備え、制御部9はほこり検知手段81の出力を基に第1送風部83を制御し、集塵手段8の外部から、集塵フィルタ84、吸気ガイド85を通じて吸気が行われる。この際、集塵フィルタ84によりホコリが集塵される。さらに、吸気され集塵フィルタ84によりホコリが濾過された空気は方向制御部87、排気ガイド86を通じて室内へ排出される。
【0033】
方向制御部87はいわゆるルーバーの形状でその傾斜角を制御部9の指示により変更し排気風の方向を変更するものである。また、制御部9は第1赤外通信部82を通じて、赤外光により送風手段7に制御信号を送信する。送風手段7は第2赤外通信部71、送風制御部72、第2送風部73を備え、送風制御部72は制御部9からの制御信号を第2赤外通信部71を通じて受信し、制御信号に応じて第2送風部73を制御し、第2送風部73の発生する風の風量、風向を変更する(風量、風向の変更の詳細は図示せず)。
【0034】
以上のように構成された集塵装置について、以下その動作、作用を説明する。
【0035】
図3は本発明の室内用集塵装置の動作フローを示したものである。
【0036】
まず、集塵装置の集塵手段8を起動すると、ほこり検知手段81により室内に浮遊する塵埃の検知が開始される(ステップ1)。ほこり検知手段81により塵埃が検知されると、制御部9は第1赤外通信部82を通じて、送風手段7aに制御信号を送信すると共に第1送風部83の動作を開始し、集塵手段8の外部空気の吸気が行われる。さらに送風手段7aの制御部72が制御部9からの制御信号を第2通信部71を通じて受信し、第2送風部73を制御し第2送風部73から送風を開始する(ステップ2)。
【0037】
送風手段7bにおいても同様に制御部9からの指示により送風を開始する。
【0038】
ここで集塵気流10と送風手段7a、7bの設置位置と風向について説明を行う。
【0039】
集塵気流10は集塵手段8から室内上方に排気された風が天井にあたり、その後、天井に沿って室内の集塵手段8と対向する壁に流れ、そこで壁にあたり床に向かって下降し、その後、床に沿って集塵手段8へ向かう室内を循環する流れとなる。
【0040】
送風手段7aは前記集塵気流10の天井を沿って流れるのを補助するように室内の壁面50の天井付近に設置され、図1の奥側から手前に向けて送風している。また送風手段7bは集塵手段8の排気風が室内全体に広がると共に、自身の送風が壁面50に当たり、壁面50に沿って床に向かって下降し、その後、床に沿って集塵手段8へ向かうように図1の集塵手段8の右側(壁面50方向)に向けて送風している。
【0041】
室内を循環する集塵気流10は集塵手段8の排気風量、風向及び送風手段7の送風風量、風向により、その流れが変化する。そのため制御部9は集塵気流10が室内全体を流れるように集塵手段8の排気風量、風向及び送風手段7の送風風量、風向を複数のパターンで所定時間毎に切り替えながら制御している。例えば集塵手段8の排気風量大、風向を真上、送風手段7aの風量小、風向を壁面50に平行、送風手段7bの風量小、風向を壁面50方向とした場合の動作条件をパターンAとすると、パターンAでは図1の室内の左側を流れる集塵気流10aが主になる。また、集塵手段8の排気風量大、風向を略右(壁面50方向)、送風手段7aの風量大、風向を壁面50に平行、送風手段7bの風量大、風向を壁面50方向とした場合の動作条件をパターンBとすると、パターンBでは図1の室内のセンターより右側を流れる集塵気流10bが主になる。
【0042】
これらの送風パターンは送風手段7a、7bの設置した場所において、送風手段7の発生する気流と集塵手段8の気流とが、互いに弱め合ったり、打ち消し合わないでかつ集塵気流10が室内全体に流れる様に室内の大きさ、家具のレイアウト情報により予め設定されている。
【0043】
それにより制御部9によるこれらの集塵装置8、送風手段7の送風制御により室内全体を流れる循環した気流が形成されることになる。
【0044】
続いて図3の動作フローにおいて、予め設定される所定の時間(例えば1分)が経過したら(ステップ3)、制御部9は集塵手段8の排気風量、風向及び送風手段7の送風風量、風向を変更する(ステップ4)。そして、さらに所定の時間(例えば1分)が経過したら(ステップ3)、制御部9は、ほこり検知手段81の検知状態を確認し(ステップ6)、塵埃を検知していればステップ2に戻り、再度、集塵手段8の排気風量、風向及び送風手段7の送風風量、風向を変更する(ステップ2)。
【0045】
つまり、送風手段7a、7bと集塵手段8による集塵気流10の発生後、塵埃を検知している間は所定時間毎に制御部9により集塵手段8の排気風量、風向及び送風手段7の送風風量、風向が変更され、集塵気流10が室内全体を流れるように変化する。
【0046】
ステップ6で浮遊する塵埃を検知しなくなった場合は、その時点から所定の時間(例えば2分)が経過したか否かを判断する(ステップ7)。所定の時間が経過したら送風手段7a、7bと集塵手段8を停止させる(ステップ5)。そして最初のステップ1の浮遊する塵埃のほこりの検知待ち動作に戻る。
【0047】
以上のように、本実施の形態においては、集塵手段8に内蔵されるほこり検知手段81により室内に浮遊する塵埃の検知することで、集塵手段8、送風手段7a、7bの連携し
た運転が開始され、塵埃を検知している間は所定時間毎に集塵手段8、送風手段7a、7bの風量、風向が変更されることで室内全体を循環し流れる集塵気流10を生成し、浮遊する塵埃を効率的に集塵することが可能になる。
【0048】
尚、本実施の形態において送風手段7は2台、集塵装置8が1台で構成するとしたが、これは室内の大きさ、形状など、必要に応じて適宜選定できるものであり、設置場所も含め実施の形態そのものの構成に限られるものではない。
【0049】
さらに、本実施の形態において集塵装置はある2つのパターンの集塵気流10のみを形成する構成としたが、送風手段7、集塵手段8の風量及び風向を調整し異なる集塵気流10へと切り替えを定期的または時間的に偏重したパターンで行い、集塵気流10の室内の循環の流れを変更し集塵の効率を高める構成としてもかまわない。
【0050】
またさらに、送風手段7、集塵装置8の気流が打ち消し合わないように、風量、風向を設定としたが、積極的に、これらの気流を衝突させてそれにより発生する気流をもとに集塵気流10を形成することで室内の様々な箇所に流れるようにしても構わない。
【0051】
またさらに、上記実施例1においては、制御信号の送受信を赤外光で行う構成としたが、この構成に限定するものではなく、赤外光の代わりに電波を使用した無線通信を用いても同様の効果が得られるものである。
【0052】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図を示すものである。
【0053】
図4において、室内の壁面51の天井付近に空調機器11が設けられている。
【0054】
空調機器11はいわゆるエアコンでルーバーにより風向を上下、左右に変更可能なものである。また、実施の形態1同様に室内の床面付近の一角には集塵手段8が設けられている。
【0055】
集塵手段8は方向制御部87において左右方向にルーバーの傾斜角を変更して風向を上下だけでなく左右方向にも風向を変更可能となった点が異なる。他の各部については実施の形態1と同じであるので説明は省略する。
【0056】
制御部9は第1赤外通信部82を通じて、赤外光により空調機器11に制御信号を送信する。
【0057】
第1赤外通信部82は前記のように赤外光を用いて信号を送信するもので、赤外リモコンの信号パターンを記憶する、いわゆる学習型リモコンの機能を有し、事前に室内の空調機器11の信号パターンを記憶しておくことで集塵手段8から空調機器11の風量と風向(ルーバーの方向制御)を制御出来る。空調機器11は制御部9からの制御信号をリモコン受光部を通じて受信し、制御信号に応じて送風風量及び風向を変更する。
【0058】
また、第1赤外通信部82は赤外光を用いて情報伝達を行うことで、既存の赤外リモコンを使用する他の空調機器との連携も容易に行えるものである。
【0059】
以上のように構成された集塵装置について、以下その動作、作用を説明する。
【0060】
図5は本発明の室内用集塵装置の動作フローを示したものである。
【0061】
まず、集塵装置の集塵手段8を起動すると、ほこり検知手段81により室内に浮遊する塵埃の検知が開始される(ステップ11)。ほこり検知手段81により塵埃が検知されると、制御部9は第1赤外通信部82を通じて、空調機器11に制御信号を送信すると共に第1送風部83の動作を開始し、集塵手段8の外部空気の吸気が行われる。さらに空調機器11は制御部9からの制御信号に基づいて指示された風量、風向で送風を開始する(ステップ12)。
【0062】
ここで集塵気流10と空調機器11と集塵手段8から送風される気流について説明を行う。
【0063】
図6、図7は空調機器11と集塵手段8によって形成される集塵気流10の様子を説明するための室内空間を側方から見た側面図及び上面図である。図6は空調機器11の風向を床面方向の下向き、集塵手段8の風向を天井方向の真上とした場合、空調機器11から下向きに送風された気流は集塵手段8に吸引され集塵手段8から室内上方に排気された風が天井にあたり、その後天井に沿って空調機器11に向かって流れ室内を循環する集塵気流10cとなる。
【0064】
図7(a)は空調機器11の水平方向の風向を空調機器11からみて右向き(図7(a)の壁面51方向)、集塵手段8の風向を集塵手段8からみて右向き(図7(a)の壁面53方向)とした場合(上下方向は下向きとする。)、空調機器11から右向きに送風された気流は集塵手段8に吸引されるとともに、集塵手段8から右向きに排気された気流と合流し室内の壁面53にあたり、その後壁面53に沿って空調機器11に向かって流れ室内を循環する集塵気流10fとなる。
【0065】
また、図7(b)は空調機器11の水平方向の風向を空調機器11からみて左向き(図7(b)の壁面53方向)、集塵手段8の風向を集塵手段8からみて左向き(図7(b)の壁面51方向)とした場合、空調機器11から左向きに送風された気流は壁面53にあたり、壁面53に沿って流れて集塵手段8に吸引される共に集塵手段8から左向きに排気された風と合流し、室内の壁面51にあたり、その後壁面51に沿って空調機器11に向かって流れ室内を循環する集塵気流10gとなる。
【0066】
以上のような気流を室内全体でみると、集塵手段8の制御部9は空調機器11と集塵手段8の送風方向を水平、垂直同時に制御するので、空調機器11の風向を垂直下向き、水平右向き、集塵手段8の風向を垂直上向き、水平右向きとした場合の動作条件をパターンcとする。パターンcにした場合は、図6と図7(a)の合成の集塵気流10となり、図4に示す集塵気流10hのように図4の手前からみて右側に傾いて室内を循環する気流となる。
【0067】
一方、空調機器11の風向を垂直下向き、水平左向き、集塵手段8の風向を垂直上向き、水平左向きとした場合の動作条件をパターンdとする。パターンdにした場合は、図6と図7(b)の合成の集塵気流10となり、図8に示す集塵気流10jのように図8の手前からみて左側に傾いて室内を循環する気流となる。
【0068】
続いて図5の動作フローにおいて、予め設定される所定の時間(例えば1分)が経過したら(ステップ13)、制御部9は集塵手段8の排気方向及び送風手段7の送風風向を変更(動作指示パターンdへ変更)する(ステップ14)。そして、さらに所定の時間(例えば1分)が経過したら(ステップ13)、制御部9は、ほこり検知手段81の検知状態を確認し(ステップ16)、塵埃を検知していればステップ12に戻り、再度、集塵手段8の排気方向及び送風手段7の送風風向を変更する(ステップ12)。つまり、送風手段
7a、7bと集塵手段8による集塵気流10の発生後、塵埃を検知している間は所定時間毎に制御部9により集塵手段8の排気方向及び送風手段7の送風風向が変更される。
ステップ16で浮遊する塵埃を検知しなくなった場合は、その時点から所定の時間(例えば2分)が経過したか否かを判断する(ステップ17)。所定の時間が経過したら送風手段7a、7bと集塵手段8を停止させる(ステップ15)。そして最初のステップ1の浮遊する塵埃のほこりの検知待ち動作に戻る。
【0069】
以上のように、本実施の形態においては、集塵手段8に内蔵されるほこり検知手段81により室内に浮遊する塵埃の検知することで、集塵手段8、空調機器11の連携した運転が開始され、塵埃を検知している間は所定時間毎に集塵手段8、空調機器11の風向が変更されることで室内全体を循環する集塵気流10を生成し、浮遊する塵埃を効率的に集塵することが可能になる。
【0070】
尚、本実施の形態において集塵装置8が1台、室内の空調機器11を送風手段7として用いて他の送風手段は用いない構成としたが、これは室内の大きさ、形状など、必要に応じて適宜選定できるものであり、実施の形態そのものの構成に限られるものではない。
【0071】
また、空調機器11及び集塵手段8の風向のみ変化させるとしたが、風量も適宜、変更するようにしてもよい。例えば風量を所定時間内に徐々に強くし、最大まで達した後、徐々風量を弱くするように風量も変更する事で室内に流れる集塵気流10の状態が変化し、より室内全体を流れる集塵気流が形成出来る。
【0072】
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図を示すものである。
図9において、室内には複数の送風手段7a、7bが室内の天井付近で壁面50ならびに壁面53の上方に設けられている。また、室内の床面付近の一角には集塵手段8が設けられている。
【0073】
実施の形態1と同じ構成要素については説明を省略する。
【0074】
室内には本体を走行させる走行手段と清掃手段を備え室内を自律移動しながら清掃を行う自動移動式掃除機が設けられている。図10に自動移動式掃除機のブロック図を示す。
【0075】
図10に示すように、自動移動式掃除機本体21は、障害物の有無及び距離を検知する障害物検知手段22と、ジャイロセンサー等で構成され自動移動式掃除機本体21の回転角度、及び自動移動式掃除機本体21の移動方向を検知する方向検知手段23と、駆動輪29の径とその回転数より自動移動式掃除機本体21の移動距離を検知する距離認識手段24と、駆動輪29を駆動し従輪30とともに自動移動式掃除機本体21を走行させる走行手段27と、前記方向検知手段23の方向出力と前記距離認識手段24の距離出力より自動移動式掃除機本体21の位置を算出し、かつ自動移動式掃除機本体21の移動軌跡を記録する位置認識手段26と、自動移動式掃除機本体21の前方に設置され障害物との接触を検知する緩衝手段28と、通電時からの経過時間などの時間を計時する計時手段32と、使用者が自動移動式掃除機本体21の起動及び停止または各種設定の変更等の指示を入力する設定入力手段31と、前記障害物検知手段22、方向検知手段23、距離認識手段24、位置認識手段26、緩衝手段28、設定入力手段31、計時手段32の出力を受けて前記走行手段27を制御する制御部25とを備えている。
【0076】
また、方向検知手段23は角速度に比例した信号を出力するジャイロセンサーと、このジャイロセンサーの出力信号を積分し、角度に変換する回路により構成されている。
【0077】
また、自動移動式掃除機本体21は、赤外光伝達部(図示せず)を備え、前記送風手段7の第2赤外通信部71または集塵手段8の第1赤外通信部82と赤外光を用いて情報および制御信号のやりとりを行う。
【0078】
以上のように構成された集塵装置について、以下その動作、作用を説明する。
【0079】
まず、集塵装置の集塵手段8を起動すると、ほこり検知手段81により室内に浮遊する塵埃の検知が開始され、塵埃が検知されると、実施の形態1と同様に集塵手段8の制御部9からの制御信号により送風手段7a、7bと集塵手段8が送風を行い室内を循環する集塵気流10a、10bを形成する。この集塵気流10a、10bによって室内の塵埃が搬送され集塵手段8で集塵される。ほこり検知手段81により塵埃を検知しなくなって所定の時間(例えば2分)、送風手段7、集塵手段8が動作した後、制御部9は送風手段7、集塵手段8を停止させる。
【0080】
制御部9はさらに前記所定の時間から一定時間経過後(5分)、第1赤外通信部82より赤外光を用いて情報および制御信号を送信し、自動移動式掃除機本体21が赤外光伝達部(図示せず)で受信することで、自動移動式掃除機本体21は動作を開始し、室内の床面の掃除を行う。ここで自動移動式掃除機本体21の動作について説明を行う。
【0081】
自動移動式掃除機本体21は起動後、自動移動式掃除機本体21は前進を開始し、自動移動式掃除機本体21前方に障害物検知手段22で障害物を所定距離以内(例えば10cm)に検知すると、制御部5は走行手段7を制御し自動移動式掃除機本体21を停止させランダムな角度回転(例えば左90度)を行う。このとき、制御部5は方向検知手段3の方向出力で本体1の回転角を監視しながら、走行手段7により左右の駆動輪9を逆回転(左駆動輪は後退、右駆動輪は前進)させることで本体1の左(反時計方向)90度回転を行う。回転終了後、再度前進を開始し、自動移動式掃除機本体21前方に再度、障害物検知手段22で障害物を検知するまで直進を続ける。以降この動作を繰り返しながら、室内の大きさなどから予め設定された時間だけ清掃を行う。
【0082】
自動移動式掃除機本体21が、室内の床面を清掃することにより集塵気流10に乗れずに床面に堆積した砂のような重量のある塵埃を除去することが出来る。
【0083】
以上のように、本実施の形態においては、集塵気流12は室内を循環する集塵気流10a、10bとなり、集塵手段8において浮遊している塵埃を効率よく回収することができる。また、集塵気流10に乗れずに床面に堆積した砂のような重量のある塵埃は自動移動式掃除機本体21で除去することが出来る。
【0084】
尚、本実施の形態では自動移動式掃除機本体21は送風手段7、集塵手段8など停止後、さらに一定時間経過で、自動移動式掃除機本体21を毎回起動するとしたが、送風手段7、集塵手段8の所定の動作時間毎(例えば送風手段7、集塵手段8を3時間動作させた度に)、自動移動式掃除機本体21を起動しても同様の効果が得られると同時に装置全体の消費電力を抑えることも出来る。
【0085】
また、本実施例では自動移動式掃除機本体21と集塵手段8をそれぞれ設ける構成としたが、この構成に限定されるものではなく、集塵手段8と自動移動式掃除機本体21を一体で形成して浮遊する塵埃も重量のあるほこりも自動移動式掃除機本体21で集塵してもよい。
【0086】
(実施の形態4)
図11は、本発明の実施の形態4における自動移動式掃除機本体21の位置認識手段26に記憶されている室内の地図の説明図である。図12は本発明の実施の形態3における室内用集塵装置の清掃重点領域を加えた室内の斜視図である。
【0087】
実施の形態4は自走式掃除本体21の動作が異なるだけで、本体構成は実施の形態3と同じであるので構成の説明は省略する。
【0088】
位置認識手段6には本体1の方向検知手段3により検知した本体21の回転角度(移動方向)と、距離認識手段4により検知される本体1の移動距離により算出した本体21の位置情報からその移動軌跡が図11に示すような2次元の地図座標上に記憶されていく。
【0089】
図11における座標は、X,Y軸それぞれ左、上方向の移動で座標が増えていくように定義し、1座標は本体21の幅とほぼ同じ大きさ(例えば30cm)としている。本実施の形態では、図11に示す移動領域内の最上部のY座標値をpとおいて、以下の説明で用いるものとする。また、図12との対応は図12における自動移動式掃除機21付近の室内の右端隅をP0地点とし、集塵手段8が設置されている室内の隅を図11におけるP2地点、室内の左下隅(集塵手段8の置かれている隅の対角の位置)の場所が図11におけるP1地点になる。
【0090】
また、室内のタンス等の家具の配置情報も予め入力されている。実施の形態3と同様に制御部9により集塵手段8と送風手段7a、7bの送風制御により集塵気流10a、10bが形成され、さらに室内の形状および家具の配置等により集塵気流10a、10bの風量の弱い場所または吹きだまり場所を位置認識手段26に室内の形状を記録した地図と合わせて予め記憶している(図11における重点領域A、B)。
【0091】
以下その動作、作用を説明する。
自動移動式掃除機本体21は実施の形態3と同様にほこり検知手段81で塵埃を検知しなくなって所定時間経過後に集塵手段8の制御部9より起動されると、位置認識手段6に記憶されている室内の2次元地図から図11に示すような重点領域の清掃を行う。
【0092】
つまり、起動後、P0地点から重点領域A(座標(4,2)から始まる領域)に地図情報を基に制御部25が走行手段27を制御して移動し、この場所の清掃を行い、次に重点領域B(座標(8,5)から始まる領域)に移動し清掃を行う。
【0093】
以上のように本実施の形態に於いては自動移動式掃除機本体21が、室内の重点領域の床面を清掃することにより、室内を循環する集塵気流10に乗れずに床面に堆積した重量のある塵埃や、集塵気流10の弱い箇所で沈降した塵埃を除去することが出来る。
【0094】
上記した各実施の形態1〜4における構成は、必要に応じて適宜組み合わせて使用することができるものであり、実施の形態そのものの構成に限られるものではない。
【0095】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5における室内用集塵装置について説明する。
【0096】
本実施の形態では、実施の形態1〜4で説明した各手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバーなどのハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施させるものである。
【0097】
プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりイ
ンターネットなどの通信回路を用いて配信したりすることで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
以上のように、本発明にかかる室内用集塵装置は、気流によって比較的軽いほこりを自動で効率よく集塵することができ、さらに砂などの重量物は室内を自律移動する自動移動式掃除機によって集塵することができるため、利便性の高い室内用集塵装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の実施の形態1における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における室内用集塵装置のブロック図
【図3】本発明の実施の形態1における室内用集塵装置の動作フロー図
【図4】本発明の実施の形態2における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図
【図5】本発明の実施の形態2における室内用集塵装置の動作フロー図
【図6】集塵気流10の様子を説明するための室内空間を側方から見た側面図
【図7】集塵気流10の様子を説明するための室内空間を側方から見た上面図
【図8】集塵気流10jの様子を説明するための室内空間を側方から見た側面図
【図9】本発明の実施の形態3における室内用集塵装置を設けた室内の斜視図
【図10】本発明の実施の形態1における自動移動式掃除機本体のブロック図
【図11】本発明の実施の形態2における自動移動式掃除機本体の位置認識手段26に記憶されている室内の地図の説明図
【図12】本発明の実施の形態2における室内用集塵装置の清掃重点領域を加えた室内の斜視図
【図13】従来の集塵装置を設置した室内空間を側方から見た側面図
【図14】従来の集塵装置を設置した室内空間を側方から見た側面図
【符号の説明】
【0100】
7 送風手段
8 集塵手段
9 吸気手段
10 集塵気流
11 空調機器
21 自動移動式掃除機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、
吸引により塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、
前記送風手段及び前記集塵手段の連携制御した送風動作により塵埃を集塵する室内用集塵装置。
【請求項2】
室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、
吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、
前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とした室内用集塵装置。
【請求項3】
室内に複数配置され互いに連携制御して風向及び風量を変化させることで前記室内に気流を発生させる送風手段と、
吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、
前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とした室内用集塵装置。
【請求項4】
前記集塵気流は前記送風手段および集塵手段により室内全体を循環する気流とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項5】
前記送風手段は、少なくとも1つが室内の空調機器とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項6】
前記集塵手段は、前記送風手段ならびに前記室内の空調機器と連携制御して動作する請求項5に記載の室内用集塵装置。
【請求項7】
室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、
吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、
室内を移動し清掃を行う自動移動式掃除機とを備え、
前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とし、
さらに前記自動移動式掃除機は、前記送風手段ならびに前記集塵手段と連携制御されて移動する様に構成した室内用集塵装置。
【請求項8】
前記送風手段、集塵手段および自動移動式掃除機は、赤外光伝達部を備え、相互に信号伝達を行って連携動作を行う構成とし、さらに室内にある空調機器とも赤外光を用いて連携動作により室内の塵埃清掃を行う請求項7に記載の室内用集塵装置。
【請求項9】
前記自動移動式掃除機は前記送風手段および集塵手段の所定の動作時間毎に運転を行うとした請求項7または8に記載の室内用集塵装置。
【請求項10】
前記自動移動式掃除機は、室内の形状又は家具の配置により集塵気流の届かない場所を主に清掃するように予め室内の2次元地図を記憶する位置認識手段を備えた請求項7〜9の
いずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項11】
前記自動移動式掃除機は、集塵気流が弱く重量のある塵埃が沈降し溜まりやすい重点領域を主に清掃するように予め室内の2次元地図を記憶する位置認識手段を備えた請求項7〜9のいずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の室内用集塵装置の各手段の全てもしくは一部の機能をコンピュータに実施させるためのプログラム。
【請求項1】
室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、
吸引により塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、
前記送風手段及び前記集塵手段の連携制御した送風動作により塵埃を集塵する室内用集塵装置。
【請求項2】
室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、
吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、
前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とした室内用集塵装置。
【請求項3】
室内に複数配置され互いに連携制御して風向及び風量を変化させることで前記室内に気流を発生させる送風手段と、
吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、
前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とした室内用集塵装置。
【請求項4】
前記集塵気流は前記送風手段および集塵手段により室内全体を循環する気流とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項5】
前記送風手段は、少なくとも1つが室内の空調機器とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項6】
前記集塵手段は、前記送風手段ならびに前記室内の空調機器と連携制御して動作する請求項5に記載の室内用集塵装置。
【請求項7】
室内に設置され風向及び風量を変化させ前記室内に気流を発生させる送風手段と、
吸引により前記室内の気流に乗って移動する塵埃を回収すると共に排気によって室内に気流を発生させる集塵手段と、
室内を移動し清掃を行う自動移動式掃除機とを備え、
前記送風手段及び前記集塵手段が互いに連携制御し風向及び風量を変化させることで、それぞれの気流から前記室内全体に集塵気流を生成し、この集塵気流は前記集塵手段によって塵埃を効率的に回収するよう前記集塵手段に向けた気流とし、
さらに前記自動移動式掃除機は、前記送風手段ならびに前記集塵手段と連携制御されて移動する様に構成した室内用集塵装置。
【請求項8】
前記送風手段、集塵手段および自動移動式掃除機は、赤外光伝達部を備え、相互に信号伝達を行って連携動作を行う構成とし、さらに室内にある空調機器とも赤外光を用いて連携動作により室内の塵埃清掃を行う請求項7に記載の室内用集塵装置。
【請求項9】
前記自動移動式掃除機は前記送風手段および集塵手段の所定の動作時間毎に運転を行うとした請求項7または8に記載の室内用集塵装置。
【請求項10】
前記自動移動式掃除機は、室内の形状又は家具の配置により集塵気流の届かない場所を主に清掃するように予め室内の2次元地図を記憶する位置認識手段を備えた請求項7〜9の
いずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項11】
前記自動移動式掃除機は、集塵気流が弱く重量のある塵埃が沈降し溜まりやすい重点領域を主に清掃するように予め室内の2次元地図を記憶する位置認識手段を備えた請求項7〜9のいずれか1項に記載の室内用集塵装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の室内用集塵装置の各手段の全てもしくは一部の機能をコンピュータに実施させるためのプログラム。
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図10】
【図11】
【図1】
【図4】
【図8】
【図9】
【図12】
【図13】
【図14】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図10】
【図11】
【図1】
【図4】
【図8】
【図9】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−227835(P2010−227835A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−78454(P2009−78454)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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