説明

家電収納キャビネット

【課題】特別な構造を有することなく、安価な構成により電気機器への電力の供給を切り換えることができる家電収納キャビネットを提供すること。
【解決手段】使用時に少なくとも熱若しくは気体の一方を排出する電気機器3を配置可能な収納部8を有するキャビネット本体2と、電気機器3に電力を供給する電力供給手段10と、収納部8の正面側を開閉可能な開閉扉4と、開閉扉4が収納部8を閉塞したことを検知し、電力供給手段10からの電気機器3への電力の供給を停止させる扉検知手段16と、を備え、扉検知手段16を収納部8外に設置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭のキッチン等で用いられる家電収納キャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電源コンセントと、使用時に水蒸気(気体)を発する家電製品(電気機器)を載置する棚(仕切板)を複数段備え、これら棚の正面側を閉塞するとともに、上方に退避可能なシャッター(開閉扉)が設けられた家電収納キャビネットがある。このような家電収納キャビネットにおいては、各棚の下端付近にシャッターを検知するリミットスイッチ(扉検知手段)が配置されており、このリミットスイッチが棚の正面を閉塞するシャッターに当接することを条件に電源コンセントへの電力の供給が止められるようになっており、閉塞された棚内での水蒸気を発する家電製品の使用を防止している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2007−325801号公報(第5頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の家電収納キャビネットにあっては、リミットスイッチ(扉検知手段)は水蒸気(気体)を発する家電製品(電気機器)とともに棚(仕切板)に配置されているため、水蒸気を発する家電製品を使用する場合には、劣化しないよう、高温・高湿に耐えうる構造とせざるをえず、製造コストが嵩んでしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、特別な構造を有することなく、安価な構成により電気機器への電力の供給を切り換えることができる家電収納キャビネットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の家電収納キャビネットは、
使用時に少なくとも熱若しくは気体の一方を排出する電気機器を配置可能な収納部を有するキャビネット本体と、前記電気機器に電力を供給する電力供給手段と、前記収納部の正面側を開閉可能な開閉扉と、該開閉扉が前記収納部を閉塞したことを検知し、前記電力供給手段からの前記電気機器への電力の供給を停止させる扉検知手段と、を備え、
前記扉検知手段を前記収納部外に設置したことを特徴としている。
この特徴によれば、キャビネット本体において扉検知手段を収納部外に設置したことで、扉検知手段は電気機器から排出される熱や気体の影響を受けることがないので、扉検知手段を熱や気体の影響による劣化を防ぐための構造とする必要が無く、安価に電気機器への電力供給の有無の切り換えを行うことができる家電収納キャビネットを製造することができる。
【0007】
本発明の請求項2に記載の家電収納キャビネットは、請求項1に記載の家電収納キャビネットであって、
前記キャビネット本体には、前記収納部を分割して仕切る仕切板が設けられており、仕切板の前端部には、前記扉検知手段が設けられ、該扉検知手段は、前記開閉扉が前記収納部を閉塞したときに前記開閉扉に接触することで、該開閉扉を検知することを特徴としている。
この特徴によれば、収納部が開閉扉によって完全に閉塞されると、扉検知手段が開閉扉に接触することで電源供給手段から電気機器への電力の供給を停止するので、確実に電気機器への電力の供給を停止することができる。
【0008】
本発明の請求項3に記載の家電収納キャビネットは、請求項1に記載の家電収納キャビネットであって、
前記キャビネット本体には、前記収納部を分割して仕切る仕切板が設けられており、仕切板の前端部には、前記扉検知手段が設けられ、前記扉検知手段は、前記開閉扉に設けられた凸部に押圧されることで、前記開閉扉の閉塞を検知することを特徴としている。
この特徴によれば、扉検知手段は、凸部に押圧されることで、明確に開閉扉の閉塞を検知することができるので、開閉扉の閉塞の検知の確実さを確保することができる。
【0009】
本発明の請求項4に記載の家電収納キャビネットは、請求項2または3に記載の家電収納キャビネットであって、
前記収納部の正面側を開閉可能な前記開閉扉は、前記収納部の正面側から近接して、該収納部を閉塞することを特徴としている。
この特徴によれば、収納部の閉塞時に開閉扉を仕切板の前端部に向かって当接させることができるので、収納部を開閉扉によって閉塞させる動作のみで確実に電気機器への電力の供給を停止することができる。
【0010】
本発明の請求項5に記載の家電収納キャビネットは、請求項3または4に記載の家電収納キャビネットであって、
前記扉検知手段は、前記仕切板の前端部より後方に設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、扉検知手段に開閉扉以外の物体が直接押圧する虞を少なくし、誤動作を防止することができる。
【0011】
本発明の請求項6に記載の家電収納キャビネットは、請求項1ないし5のいずれかに記載の家電収納キャビネットであって、
前記電気機器から排出される気体は水蒸気であって、前記キャビネット本体には、前記水蒸気を吸引した後に、前記キャビネット本体外に排気する蒸気処理装置が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、収納部内に電気機器を収納したまま、電気機器から排出される水蒸気を収納部内から排気することができるので、収納部内の黴等の発生を抑えて清潔に保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に係る家電収納キャビネットを実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0013】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例における家電収納キャビネットの全体像を示す斜視図であり、図2は、家電収納キャビネットを示す縦断側面図であり、図3は、切換装置を示す要部拡大縦断側面図であり、図4は、切換装置を示す平面図であり、図5は、家電収納キャビネットの配線構成を示す回路図である。以下、図2および図3の紙面左側を家電収納キャビネットの正面側とし、図4の紙面下方を家電収納キャビネットの正面側として説明する。
【0014】
図1の符号1は、本発明の適用された家電収納キャビネットである。この家電収納キャビネット1は、例えば、各家庭のキッチン内に設置されて使用されるキャビネットである。この家電収納キャビネット1は、略筐体形状のキャビネット本体2を備えており、このキャビネット本体2内には、キッチンで使用される炊飯器やコーヒーメーカー等の電気機器が収納可能となっている。
【0015】
また、キャビネット本体2内に収納されたスチームレンジ3は、キャビネット本体2に取り付けられた開閉扉4を、キャビネット本体2に対して開放することで電力が供給されて使用可能となるが、開閉扉4をキャビネット本体2に対して閉塞すると電力の供給が停止して使用不可能となる。
【0016】
上述の家電収納キャビネット1について図1及び図2に基づき詳述する。この家電収納キャビネット1を構成するキャビネット本体2は、左右の側板5,5と、天板6と、背板7と、により構成されており、正面側に開口を有し、キャビネット本体2内部は、側板5,5と、天板6と、背板7と、により囲まれた収納部8に形成されている。
【0017】
この収納部8には、上下方向に複数(本実施例では2枚)の本実施例における仕切板としての棚板9が、側板5,5間に渡設されることで取り付けられている。これら棚板9,9によって収納部8は上方収納部8aと、下方収納部8bに分割されている。更に、上方収納部8aには使用時に熱や蒸気を排出する本実施例における電気機器としてのスチームレンジ3が収納されており、下方収納部8bには電気機器としての電気炊飯器や、電気ポット、コーヒーメーカー等を収納可能となっている。
【0018】
特に、下方収納部8bの上部には、下方収納部8bに収納された電気機器から排出される蒸気を吸引した後に、家電収納キャビネット1の正面側に排気を行う蒸気処理装置17が設けられている。
【0019】
尚、図2に示すように、上方収納部8a内である背板7には、スチームレンジ3に電力を供給するための本実施例における電力供給手段としての電源コンセント10が設けられている。そして、この電源コンセント10からは、キャビネット本体2の背面側から先端部に電源プラグ11が設けられた配線12a,12bが延設されている。この電源プラグ11が外部の図示しない交流電源に接続されることによって、スチームレンジ3に交流電力を供給できるようになっている。
【0020】
更に尚、図3に示すように、スチームレンジ3が載置されている棚板9の上面は薄く形成されたステンレス板13により被覆されている。このステンレス板13は、棚板9を後端部から前端部にかけて被覆しており、棚板9の前端部から突出したステンレス板13は下方に向けて折り曲げられ、棚板9の前端面を被覆している。そして、図1及び図3に示すように、この棚板9の前端面を被覆するステンレス板13の前端面には開口部13aが形成されている。
【0021】
また、上方収納部8a外であるスチームレンジ3が載置されている棚板9の下面には、本実施例における扉検知手段16を備えた切換装置14がネジに螺着されることで取り付けられている。この切換装置14は、扉検知手段16の検知動作に応じて後述するリミットスイッチ15を介してスチームレンジ3への交流電力の供給を切り換える装置であり、その前端部はステンレス板13と略同一となるように開口部13aに挿嵌されている。
【0022】
図2に示すように、キャビネット本体2には開閉扉4が上下2つ取り付けられており、それぞれ棚板9,9によって分割された上方収納部8a及び下方収納部8bを開放・閉塞可能となっている。詳しくは、これら開閉扉4,4は、上方収納部8a及び下方収納部8bを閉塞する扉板4aの背面の左右端と、キャビネット本体2の左右側板5,5の内側面をリンクアーム4b,4bによって連結することで、上方収納部8a及び下方収納部8bの上方または下方に退避可能となっている。
【0023】
また、上方収納部8aを閉塞する開閉扉4の扉板4aの下端部には、扉板4aの左右方向に沿って使用者が収納部8を開放する際に掴む把手4cが取り付けられており、同一の把手4cが、下方収納部8bを閉塞する開閉扉の扉板4aの上端部にも取り付けられている。そして、上方収納部8a及び下方収納部8bの閉塞時には、把手4cを掴み、開閉扉4を家電収納キャビネット1の上下方向中央に向けて押圧することで、上方収納部8a及び下方収納部8bを正面側から閉塞する。
【0024】
更に、図3に示すように、上方収納部8aを閉塞する開閉扉4の扉板4aに取り付けられた把手4cの背面には、上方収納部8aの閉塞時に切換装置14の扉検知手段16と対向するように背面側に突出する凸部4dが設けられている。
【0025】
次に、切換装置14について説明する。図3及び図4に示すように、切換装置14は、スイッチケース14aと、このスイッチケース14aに収納されたリミットスイッチ15と、リミットスイッチ15を押圧操作可能な扉検知手段16と、で構成されている。スイッチケース14aは、内部が中空に形成されているとともに、下方に向かって開口しており、リミットスイッチ15は、スイッチケース14aの下方の開口から、スイッチケース14aの内側上面に螺着されることで取り付けられている。
【0026】
また、スイッチケース14aの正面には、押圧孔14bが形成されている。この押圧孔14bには、開閉扉4の凸部4dに押圧される扉検知手段16を構成する押圧部16aが前後に摺動可能に配置されている。
【0027】
更に、押圧孔14bの後方であるスイッチケース14aの内部には、押圧部16aの前後摺動の正面側への摺動範囲を規制する段部14cが形成されており、押圧部16aの後端部には、段部14cに当接する規制片16bに形成されている。
【0028】
このため、押圧部16aの前後摺動範囲は、スイッチケース14aの前端面と面一となる位置から、背面側の所定位置までに規制されている。尚、押圧部16aは図示しないコイルバネ等の付勢手段によって正面側に向かって付勢されている。
【0029】
更に尚、上述したリミットスイッチ15は、2つの端子15a,15cと、切換ボタン15dと、が設けられており、切換ボタン15dを押圧することで端子15aと端子15cの接触状態・非接触状態を切り換えるスイッチである。具体的には、リミットスイッチ15がスイッチケース14a内に取り付けられた状態では、端子15aは、リミットスイッチ15の背面側に設けられており、端子15cは、リミットスイッチ15の右側面側に設けられており、切換ボタン15dは、リミットスイッチ15の正面側に設けられている。
【0030】
また、図5に示すように、端子15aには、配線12bを介して電源プラグ11が接続されており、端子15cには、配線12cを介して電源コンセント10が接続されている。そして、上方収納部8aが開放されている状態では、リミットスイッチ15内で端子15aと端子15cが接続されている。
【0031】
更に、リミットスイッチ15の正面側には、切換ボタン15dが背面側に当接するように、正面側に鋭角を成して板状のレバー15eが延設されている。このレバー15eの先端には、ローラー15fが設けられており、ローラー15fと押圧部16a背面が当接している。
【0032】
上述したように構成した家電収納キャビネット1の動作を説明する。先ず、図2に示すように、開閉扉4が上方収納部8aを開放している状態においては、リミットスイッチ15内で端子15aと端子15cが接続されているため(図5参照)、電源プラグ11から交流電力がスチームレンジ3に供給されて、スチームレンジ3が使用可能となっている。使用状態では、スチームレンジ3内部で使用した蒸気は、スチームレンジ3の外部に排出されている。
【0033】
そして、図3に示すように、開閉扉4によって上方収納部8aを閉塞すると、扉板4aの背面が棚板9の前端部に当接するとともに、開閉扉4の把手4cに形成された凸部4dが押圧部16aの正面に当接する。そして、開閉扉4によって上方収納部8aを完全に閉塞すると、凸部4dは押圧部16aを背面側に押し込み、開閉扉4によって上方収納部8aが閉塞されたことが検知される。
【0034】
このとき、押圧部16aは、リミットスイッチ15のレバー15eを押し込み、レバー15eの背面に当接している切換ボタン15dを押圧するので、端子15aと端子15cが非接触状態に切り換わる。
【0035】
このため、リミットスイッチ15で電源プラグ11から供給される交流電力が断絶されるので、スチームレンジ3への交流電力の供給が停止する。尚、スチームレンジ3に再び交流電力を供給するためには、再び開閉扉4を上方に退避させることで上方収納部8を開放すればよい。つまり、凸部4dが押圧部16aから離間することで、押圧部16aが付勢手段(図示せず)の付勢力によって正面側に摺動し、リミットスイッチ15のレバー15eによる切換ボタン15dの押圧が解除されるので、図5に示すように、再び端子15aが端子15cに接続される。
【0036】
尚、本実施例において、スチームレンジ3から排出された蒸気を上方収納部8から強制的に排気する場合は、下方収納部8の上部に設けた蒸気処理装置17を上方収納部8の上部にも設けてもよい。その場合は、上方に退避している扉板4aに排気した蒸気が吹きかからないよう、扉板4aの退避位置を更に上方となるよう調整する。または、蒸気処理装置17の蒸気の排気口を家電収納キャビネット1の上方に向ける等の処置を行う必要がある。
【0037】
以上、本実施例における家電収納キャビネット1においては、キャビネット本体2において扉検知手段16を上方収納部8a外に設置したことで、扉検知手段16はスチームレンジ3から排出される熱や蒸気の影響を受けることがないので、扉検知手段16を熱や蒸気の影響による劣化を防ぐための構造とする必要が無く、安価にスチームレンジ3への電力供給の有無の切り換えを行うことができる家電収納キャビネット1を製造することができる。
【0038】
また、キャビネット本体2には、収納部8を分割して仕切る棚板9が設けられており、棚板9の前端部には、扉検知手段16が設けられ、扉検知手段16は、開閉扉4が収納部8を閉塞したときに開閉扉4により押し込まれることで、開閉扉4の閉塞を検知するので、収納部8が開閉扉4によって完全に閉塞されると、リミットスイッチ15で電源コンセント10からスチームレンジ3への電力の供給を停止することができる。
【0039】
また、扉検知手段16は、凸部4dに押圧されることで、明確に開閉扉4の閉塞を検知することができるので、開閉扉4の閉塞の検知の確実さを確保することができる。
【0040】
また、上方収納部8aの正面側を開閉可能な開閉扉4は、上方収納部8aの正面側から近接して、上方収納部8aを閉塞するので、上方収納部8aの閉塞時に開閉扉4を棚板9の前端部に向かって当接させることができるので、上方収納部8aを開閉扉4によって閉塞させる動作のみで確実にスチームレンジ3への電力の供給を停止することができる。
【0041】
また、扉検知手段16は、棚板9の前端部より後方に設ければ、切換装置14を、棚板9の前端部に埋設して設置すれば、切換装置14に開閉扉4以外の物体が当接することによる誤動作を防止することができる。
【0042】
また、キャビネット本体2には、蒸気を吸引した後に、キャビネット本体2外に排気する蒸気処理装置17が設けられているので、収納部8内にスチームレンジ3を収納したまま、スチームレンジ3から排出される蒸気を収納部8内から排気することができるので、収納部8内の黴等の発生を抑えて清潔に保つことができる。
【0043】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0044】
例えば、前記実施例では、家電収納キャビネット1の収納部8に、使用時に気体としての水蒸気を排出する電気機器としてのスチームレンジ3を収納したが、使用時に電気機器から排出される気体は、湯気や煙等の微小分子が空気と混合した混合ガスを含む。
【0045】
また、前記実施例では、押込式スイッチとしてリミットスイッチ15を用いたが、接触によってスイッチを切り換えることができるタッチセンサであってもよく、その種類は問わない。
【0046】
また、前記実施例では、扉検知手段16を、開閉扉4の把手4cの背面に設けられた凸部4dが押圧部16aを介してリミットスイッチ15のレバー15aを押し込むように構成してスチームレンジ3への交流電力の供給の有無の切り換えを行ったが、例えば、扉検知手段16を、開閉扉4との距離が所定距離よりも短くなったことを条件にスチームレンジ3への交流電力の供給の有無を切り換える赤外線センサや、開閉扉4の把手4cの背面に磁石を設け、この磁石の磁力を検知することでスチームレンジ3への交流電力の供給の有無を切り換える磁力センサ等の非接触型センサを用いてもよい。
【0047】
また、前記実施例では、家電収納キャビネット1を各家庭のキッチン内に設置されて使用されるものとして説明しているが、設置される場所は、例えば各家庭のリビング等であってもよい。
【0048】
また、前記実施例では、開閉扉4を、扉板4aの左右端とキャビネット本体2の左右側板5,5の内側面をリンクアーム4b,4bによって連結することで構成し、上方収納部8a及び下方収納部8bを閉塞する際には、把手4cを掴み、開閉扉4を家電収納キャビネット1の上下方向中央に向けて押圧することで、上方収納部8a及び下方収納部8bを正面側から閉塞したが、扉の種類や上方収納部8a及び下方収納部8bを閉塞する方向はどの様なものであってもよい。
【0049】
また、前記実施例では、扉検知手段16を上方収納部8a外に設けたが、下方収納部8b外に設けてもよく、下部収納部8b外にスチームレンジ3を収納した場合には、蒸気処理装置17により蒸気を下方収納部8b内から排気することができるので、下方収納部8内の黴の発生を抑えて清潔に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施例における家電収納キャビネットの全体像を示す斜視図である。
【図2】家電収納キャビネットを示す縦断側面図である。
【図3】切換装置を示す要部拡大縦断側面図である。
【図4】切換装置を示す平面図である。
【図5】家電収納キャビネットの配線構成を示す回路図である。
【符号の説明】
【0051】
1 家電収納キャビネット
2 キャビネット本体
3 スチームレンジ(電気機器)
4 開閉扉
4d 凸部
8 収納部
8a 上方収納部
8b 下方収納部
9 棚板(仕切板)
10 電源コンセント(電力供給手段)
14 切換装置
15 リミットスイッチ
16 扉検知手段
16a 押圧部
17 蒸気処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用時に少なくとも熱若しくは気体の一方を排出する電気機器を配置可能な収納部を有するキャビネット本体と、前記電気機器に電力を供給する電力供給手段と、前記収納部の正面側を開閉可能な開閉扉と、該開閉扉が前記収納部を閉塞したことを検知し、前記電力供給手段からの前記電気機器への電力の供給を停止させる扉検知手段と、を備え、
前記扉検知手段を前記収納部外に設置したことを特徴とする家電収納キャビネット。
【請求項2】
前記キャビネット本体には、前記収納部を分割して仕切る仕切板が設けられており、仕切板の前端部には、前記扉検知手段が設けられ、該扉検知手段は、前記開閉扉が前記収納部を閉塞したときに前記開閉扉に接触することで、該開閉扉を検知することを特徴とする請求項1に記載の家電収納キャビネット。
【請求項3】
前記キャビネット本体には、前記収納部を分割して仕切る仕切板が設けられており、仕切板の前端部には、前記扉検知手段が設けられ、前記扉検知手段は、前記開閉扉に設けられた凸部に押圧されることで該開閉扉の閉塞を検知することを特徴とする請求項1に記載の家電収納キャビネット。
【請求項4】
前記収納部の正面側を開閉可能な前記開閉扉は、前記収納部の正面側から近接して、該収納部を閉塞することを特徴とする請求項2または3に記載の家電収納キャビネット。
【請求項5】
前記扉検知手段は、前記仕切板の前端部より後方に設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の家電収納キャビネット。
【請求項6】
前記電気機器から排出される気体は水蒸気であって、前記キャビネット本体には、前記水蒸気を吸引した後に、前記キャビネット本体外に排気する蒸気処理装置が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の家電収納キャビネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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