説明

容器入り食品の製造方法

【課題】比較的シンプルな設備構成であるにもかかわらず搬送しながら効率よく連続的にシールすることができ、しかも開封しやすさを維持しつつ適切な強度で容器をシールして食品を収納することができる容器入り食品の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、フランジ部7a,7b付きの容器本体2と上蓋3とからなる発泡樹脂製の食品容器1をシールする方法を含む容器入り食品の製造方法である。蓋閉じした状態の食品容器1を搬送する搬送手段41の途中に超音波ホーン51を設置する。搬送手段41によって食品容器1を容器本体2側から上蓋3側へ押圧する。超音波ホーン51の先端面52に上蓋3を接触させつつ、食品容器1を通過させる。そして、搬送方向A1と平行な位置関係にあるフランジ部7a以外の容器本体側部位7b,8と、上蓋3とを超音波溶着して、食品容器1をシールする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、納豆などの食品を収納した発泡樹脂製の容器を超音波溶着によりシールする工程を含む容器入り食品の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食品を収納するための容器としては、紙製容器や発泡樹脂製容器などが知られているが、そのなかでも発泡樹脂製容器は、軽く、形状の自由度が高く、安価である等のメリットがあるため、広く用いられている。このような発泡樹脂製容器は、具体的には食品収納部を有する容器本体とその容器本体を覆う上蓋とを備えており、食品収納部には例えば納豆などの食品が収納される。
【0003】
かかる発泡樹脂製容器を用いた場合、まず、容器本体の食品収納部に食品を収納し、次いで容器本体に上蓋を重ね合わせることで蓋を閉じる。この状態で容器本体と上蓋との接触部分をヒートツールで熱溶着し、その後加圧してシール(熱溶着)することにより、容器入り食品が製造されるようになっている。ところで、喫食時の利便性を考えると、発泡樹脂製容器の上蓋は容器本体から簡単に剥がせる程度の強度で接合されていることが望ましい。そのため、従来においては、容器本体と上蓋との接触部分全体を熱溶着するのではなく、フランジ部における数箇所のみを部分的に熱溶着することが主流となっている。また、近年では、ヒートツールを用いた熱溶融による部分溶着方法の問題点(溶着が不安定、工程が複雑など)を解消する技術として、超音波を用いた部分溶着方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−185752号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、食品が納豆である場合、発泡樹脂製容器内には納豆が収納されるばかりでなく、小袋に入れられた納豆用調味料(納豆用たれ)が併せて収納されることも多い。しかしながら、小袋入りの納豆用調味料は開封作業が煩雑であり、また、開封時に指が汚れるので、小袋レスとすることが望ましいと考えられている。そこで、容器本体を仕切り部で区画して納豆収納部及び調味料収納部とし、納豆収納部に納豆を充填し、調味料収納部に液状または半固形状の納豆用調味料を充填したものが知られている。この場合、納豆用調味液が漏れる可能性や雑菌が混入する可能性があることから、容器本体と上蓋とのシールを工夫する必要がある。ただし、容器本体と上蓋との接触部分全体を熱溶着してしまうと、液漏れ等のリスクは減る反面、開封しにくくなってしまう。これに対して、部分溶着を採用した場合には、ある程度開封しやすいものとなる反面、液漏れや雑菌混入が起こりやすくなってしまう。ここで、液漏れや雑菌混入を防止するための工夫としては、例えば、容器本体と上蓋との間に樹脂シートを介在させてシールすることが考えられるが、この方法ではコスト高となってしまう。それゆえ、樹脂シートのような別部材を用いることなくシールを図るべきであるが、樹脂シート無しで調味料収納部の周辺部(とりわけ仕切り部)と上蓋とを十分な強度で溶着することは、現時点において技術的に困難である。仮にこのような態様での溶着が実現可能になったとしても、容器を搬送しながら連続的に溶着することは技術的に難しく、しかもそのための設備は大型かつ高価なものとなることが予想される。それゆえ、これが製品価格に反映されるとすれば、結局は製品コストが高くなってしまう。よって、比較的シンプルな装置及び方法により上記の態様での溶着を実現することが望まれている。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的シンプルな設備構成であるにもかかわらず搬送しながら効率よく連続的にシールすることができ、しかも開封しやすさを維持しつつ適切な強度で容器をシールして食品を収納することができる容器入り食品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために本願発明者は、容器入り食品の製造方法のシール工程において、超音波溶着を採用することをまず考えた。超音波溶着においては、超音波ホーンを上蓋側に接触させて超音波振動を与えるようにするが、通常その際には超音波振動を効率よく付与するために容器本体側にアンビル(受台)を配置し、超音波ホーンとアンビルとで容器を挟み込んで押圧力を加えるようにする。ところが、アンビルを使用した場合、1)容器形状に合せた形状の凹部を有するアンビルを作製し、その凹部に容器を嵌め込む必要があるため、設備コストが高くなりやすい、2)嵌め込み作業は煩雑であることに加え、作業を間欠式で行わなければならず、連続式に比べて効率が悪い、3)容器本体と上蓋とが強固にくっつきすぎてしまうため、開封しやすさが求められる食品容器には不向きである、等の不利益が生じる。
【0007】
そこで、本願発明者らはアンビルを省略した超音波溶着の可能性を模索したところ、アンビルを設けずに容器を搬送する経路上に超音波ホーンを設置して、当該超音波ホーンに上蓋を接触させつつ容器を通過させるようにすると、容器本体と上蓋とが強固にくっつきすぎることもなく、適度なシール強度にて溶着できることを新規に知見した。そこで、このような新規な知見に基づいて本願発明者らがさらに鋭意検討し、最終的に下記の課題解決手段1〜11を完成させるに至ったのである。ここにそれらを列挙する。
【0008】
[1]フランジ部付きの容器本体と上蓋とからなる発泡樹脂製の食品容器に食品を充填する充填工程と、前記充填工程の後、前記上蓋を閉じる蓋閉じ工程と、前記蓋閉じ工程の後、前記食品容器を搬送する搬送手段の途中に超音波ホーンを設置し、前記搬送手段によって前記食品容器を容器本体側から上蓋側へ押圧するとともに、前記超音波ホーンの先端面に前記上蓋を接触させつつ前記食品容器を通過させることにより、前記容器本体と前記上蓋とを超音波溶着するシール工程とを含むことを特徴とする容器入り食品の製造方法。
【0009】
[2]前記シール工程では、前記搬送方向と平行な位置関係にあるフランジ部以外の容器本体側部位と、前記上蓋とを超音波溶着することを特徴とする手段1に記載の容器入り食品の製造方法。
【0010】
[3]前記食品容器は、仕切り部によって区画された複数の収納部を有するフランジ部付きの容器本体と、前記容器本体の開口縁にヒンジを介して連結された上蓋とからなり、前記シール工程では、前記搬送方向と平行な位置関係にあるフランジ部以外のフランジ部及び前記仕切り部と、前記上蓋とを超音波溶着することを特徴とする手段1または2に記載の容器入り食品の製造方法。
【0011】
[4]前記上蓋を押さえた状態で、前記搬送手段による搬送と同期して、前記食品容器を前記搬送方向に搬送することを特徴とする手段1乃至3のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【0012】
[5]前記フランジ部をその側方から前記搬送方向に押し出すような状態で、前記搬送手段による搬送と同期して、前記食品容器を前記搬送方向に搬送することを特徴とする手段1乃至3のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【0013】
[6]前記搬送方向と平行な位置関係にあるフランジ部をその厚さ方向から挟み込んで固定した状態で、前記搬送手段による搬送と同期して、前記食品容器を前記搬送方向に搬送することを特徴とする手段1乃至5のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【0014】
[7]前記超音波ホーンの前記先端面において前記搬送方向と直交する方向の寸法が、前記食品容器の平面視外形寸法よりも小さいことを特徴とする手段1乃至6のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【0015】
[8]前記超音波ホーンの前記先端面において前記搬送方向に沿った方向の寸法が100mm以上であり、前記食品容器の搬送速度が10m/分以上30m/分以下であることを特徴とする手段1乃至7のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【0016】
[9]前記搬送手段の押圧力が0.025MPa以上0.25MPa以下であることを特徴とする手段1乃至8のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【0017】
[10]前記シール工程とは別の工程において、前記フランジ部と前記上蓋とを留めておくことを特徴とする手段1乃至9のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【0018】
[11]前記複数の収納部は、納豆収納部及び調味料収納部であり、前記充填工程では、前記納豆収納部に納豆を充填し、前記調味料収納部に納豆用調味料を充填することを特徴とする手段3乃至10のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【発明の効果】
【0019】
従って、請求項1〜11に記載の発明によれば、比較的シンプルな設備構成であるにもかかわらず搬送しながら効率よく連続的にシールすることができ、しかも開封しやすさを維持しつつ適切な強度で容器をシールして食品を収納することができる容器入り食品の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の容器入り食品の製造方法を、容器入り納豆の製造方法に具体化した実施の形態を図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
【0021】
本発明の実施形態においては、発泡ポリスチレン等からなる発泡樹脂製の食品容器1を用いるとともに、この食品容器1に食品である納豆等を充填後、蓋閉じしてシールすることにより、容器入り納豆を製造している。
【0022】
まず食品容器1について説明する。図1〜図3に示す食品容器1は上記のように発泡樹脂製であって、容器本体2とその容器本体2の開口部を覆う上蓋3とからなる。本実施形態では、容器本体2は平面視で正方形を呈しており、前記開口部における4辺のうちの1辺に対しては同じく平面視で正方形を呈する上蓋3が連結されている。従って、容器本体2及び上蓋3は共通の発泡樹脂を材料とする金型成形により作製されたものである。なお、容器本体2及び上蓋3は必ずしも平面視正方形でなくてもよく、例えば、平面視長方形状、平面視三角形状、平面視六角形状、平面視円形状等であってもよい。また、容器本体2及び上蓋3は必ずしも一体的に形成されていなくてもよく、別体で形成されたものであってもよい。
【0023】
本実施形態の容器本体2は、開口縁における4辺にフランジ部7a,7b,7cを備えている。それらフランジ部7a,7b,7cのうちの1つ(7c)はヒンジ部6を有していて、そのヒンジ部6を介して上蓋3が容器本体2に対して開閉可能に連結支持されている。ヒンジ部6を有するフランジ部7cを基準とすると、開口端側に位置する(言い換えると反対側に位置する)フランジ部7aは平行な位置関係にあり、他の2つのフランジ部7b,7bは直交する位置関係にある。
【0024】
容器本体2は仕切り部8によって区画された複数の収納部を有しており、本実施形態において具体的には納豆収納部4及び調味料収納部5という2つの収納部を有している。調味料収納部5は平面視四角形状の容器本体2の1つの隅部にて三角形状に形成され、納豆収納部4はそれ以外の領域に形成されている。調味料収納部5は開口端側のフランジ部7a寄りに配置されているため、2つのフランジ部7a,7bと仕切り部8とにより包囲されている。また、調味料収納部5は納豆収納部4の1/3程度の大きさとなっている。もっとも、納豆収納部4及び調味料収納部5の大きさ、形状、レイアウト等に関しては限定されず、任意に設定することができる。
【0025】
次に、容器入り納豆を製造する方法について順に説明する。
【0026】
容器入り納豆の製造方法にあたっては、まず、上記の食品容器1の上蓋3を開いて全体を水平にした状態で搬送し、所定の位置にて食品の充填を行う(充填工程)。具体的には、納豆収納部4に納豆を充填し、調味料収納部5に納豆用調味料を充填する。この場合に充填される納豆用調味料は半固形状のものであることが望ましく、例えば箸で摘み上げて納豆収納部4に移動できる程度の性状を有していることが望ましい。
【0027】
次に、充填工程を経た食品容器1の上蓋3を約180度回動させて上蓋3を容器本体2の開口部を覆う位置まで移動させることにより、容器本体2を閉じるようにする(蓋閉じ工程)。なお、この段階では食品容器1はまだ完全に閉じられていない。このような蓋閉じ工程は、食品容器1を所定方向(通常は水平方向)に搬送する最中に行うこと、言い換えると食品容器1を停止させることなく連続的に(例えばガイドレール等を用いて)行うことが、生産効率の観点から好ましい。
【0028】
蓋閉じした食品容器1は、このままの状態でシール工程に移行してもよいが、例えば当該シール工程の前にプレシール工程を行って、開口端側のフランジ部7aと上蓋3とを留めておいてもよい。このようなプレシールをしておくと、搬送中に上蓋3がずれにくくなり、次に行うシール工程を正確に行いやすくなる。この場合のプレシールとしては、例えば、開口端側のフランジ部7aと上蓋3との接合部分の1箇所または複数箇所をスポットで熱溶着すること等が好適である。勿論、このようなプレシール工程は、食品容器1を所定方向に搬送する途上で食品容器1を停止させることなく連続的に行うことが、生産効率の観点から好ましい。
【0029】
蓋閉じ工程を経た食品容器1あるいは蓋閉じ工程後のプレシール工程を経た食品容器1は、次に図1,図2に示すような食品容器搬送シール装置11を用いてシールされる(シール工程)。
【0030】
本実施形態の搬送シール装置11は、食品容器1を水平方向に搬送するための第1搬送手段(搬送手段)としての下コンベア装置41、第2搬送手段としての中コンベア装置31、第3搬送手段としての上コンベア装置21、各搬送手段を同期して駆動するモータ(図示略)、各搬送手段とモータとを駆動連結する伝達構造(図示略)、モータの駆動を制御する制御装置(図示略)等を備えている。
【0031】
第1搬送手段としての下コンベア装置41は、一対のロール42間に無端状のベルト43を周回可能に巻き付けた構造を有している。このベルト43において上側となる面には、蓋閉じした状態の食品容器1における容器本体2の底面が載置されるようになっている。このベルト43は、食品容器1を容器本体2側から上蓋3側へ押圧支持しつつ、食品容器1を図1の右方向へ搬送する役割を果たしている。なお、図1の矢印A1は搬送方向を意味している。
【0032】
第2搬送手段としての2本の中コンベア装置31は、いずれも一対のロール32間に無端状のベルト33を周回可能に巻き付けた構造を有しており、両者は所定間隔(即ち食品容器1の外形寸法とほぼ同じ間隔)を隔てて互いに平行に配置されている。中コンベア装置31を構成するベルト33は、下コンベア装置41を構成するベルト43に比べていくぶん幅が狭くなっており、具体的にはフランジ部7a,7cの幅より若干広い程度とされている。これらベルト33において上側となる面には、蓋閉じした状態の食品容器1における容器本体2のフランジ部7a,7c(即ち搬送方向と平行な位置関係にあるフランジ部7a,7c)の下面が載置されるようになっている。これらベルト33は、フランジ部7a,7cの下面を支持しつつ、食品容器1を図1の右方向(即ち搬送方向A1)へ搬送する役割を果たしている。中コンベア装置31は下コンベア装置41と同期しており、同じ方向へ同じスピードで食品容器1を搬送することができる。
【0033】
第3搬送手段としての上コンベア装置21は、一対のロール22間に無端状のベルト23を2本周回可能に巻き付けた構造を有している。上コンベア装置21を構成する2本のベルト23a,23bは、図2に示されるように所定間隔を隔てて平行に配置されている。同図において向かって左側のベルト23bは、搬送経路の中央寄りの位置に配置されている。一方、同図において向って右側のベルト23aは、左側のベルト23bよりも幅狭であり、かつ、搬送経路の中央から離間した位置に配置されている。従って、ベルト23bにおいて下側となる面には、蓋閉じした状態の食品容器1における上蓋3の中央部が接触するようになっている。そして、このベルト23bは、上蓋3の中央部を上方向から押さえつつ、食品容器1を図1の右方向へ搬送する役割を果たしている。また、ベルト23aにおいて下側となる面には、蓋閉じした状態の食品容器1における上蓋3の外周部(言い換えると、搬送方向と平行な位置関係にあるフランジ部7a,7cとの接触部分)が接触するようになっている。そして、このベルト23aは、上蓋3の外周部を上方向から押さえつつ、食品容器1を図1の右方向へ搬送する役割を果たしている。上コンベア装置21は、中コンベア装置31及び下コンベア装置41と同期しており、同じ方向へ同じスピードで食品容器1を搬送することができる。
【0034】
そして本実施形態の場合、搬送方向と平行な位置関係にある開口側のフランジ部7aが、中コンベア装置31のベルト33と上コンベア装置21のベルト23aとによって、フランジ部7aの厚さ方向から挟み込んで固定された状態となって搬送される。従って、このような挟持固定状態で食品容器1を搬送することにより、食品容器1の位置ずれを防止しつつ比較的速い速度でも確実に搬送することができる。また、このようなフランジ部7aであれば、強い力で挟み込んだとしても食品容器1に変形や破損を生じさせにくいからである。
【0035】
図2等に示されるように、本実施形態の食品容器搬送シール装置11は、超音波発生手段(図示略)が発生した超音波振動を伝達して所定箇所(先端面52)に集中させる超音波ホーン51を備えている。超音波の振動数や出力はホーン形状、コンベアスピード、求める溶着強度等によって適宜選択し得る。例えば、振動数は15kHz〜30kHz程度が採用でき、本実施形態においては約20kHz前後を採用している。出力は、例えば0.5kW〜2kW程度が採用でき、本実施形態においては約1.2kWを採用している。超音波ホーン51は、食品容器搬送シール装置11における搬送経路の途中に設置されており、より具体的には上コンベア装置21を構成する2本のベルト23a,23b間のギャップに設置されている。この場合、超音波ホーン51の先端面52は、下向きで配置されるとともに、連続的に搬送されてくる食品容器1の上蓋3と接触可能な高さに配置される。
【0036】
図3に示されるように、本実施形態の超音波ホーン51の先端面52は、搬送方向に沿って長い長方形状を呈している。ここで、先端面において搬送方向に沿った方向の寸法(長手方向寸法)をL1、先端面において搬送方向と直交する方向の寸法(幅方向寸法)をL2とする。また、食品容器1の平面視外形寸法(ここでは食品容器1の1辺の長さ寸法)をL3とする。幅方向寸法L2は特に限定されず、その目的や用途に応じて適宜設定することができる。例えば、食品容器1の全幅にわたる超音波溶着を目的としない場合には、幅方向寸法L2を食品容器1の1辺の長さ寸法L3よりも小さく設定することがよい。このような寸法設定によると、必要とする箇所にのみ超音波を作用させることができるので、超音波溶着によるシールを選択的に行うことができる。本実施形態のシール工程では主として調味料収納部5の超音波溶着を目的としていることから、調味料収納部5の大きさに鑑みてL2をL3の1/3以上1/2以下の寸法に設定している。あるいは、本実施形態とは異なり、食品容器1の全幅にわたる超音波溶着を目的とするような場合には、L2をL3の1倍以上の寸法に設定してもよい。
【0037】
超音波ホーン51の先端面52の長手方向寸法L1は特に限定されず、食品容器1の寸法や搬送速度等を考慮して適宜設定可能である。例えば、食品容器1の1辺の長さ寸法L3が100mm程度であり、食品容器1の搬送速度を10m/分以上30m/分以下に設定した場合には、長手方向寸法L1もL3の寸法以上(100mm以上)の大きさにすることがよい。即ち、この程度の速さ設定で搬送しながら超音波溶着を行えば好適な生産効率を維持することができ、また、過不足なく好適なシール強度を得ることができるからである。搬送速度が10m/分未満であると、生産効率を十分に向上できず、また、同じ箇所に超音波が作用しすぎることでシール強度が強くなりすぎるおそれがある。逆に、搬送速度が30m/分超または長手方向寸法L1が100mm未満であると、同じ箇所に十分に超音波が作用せず、シール強度が不足するおそれがある。以上のことから、長手方向寸法L1は150mm以上がよりよく、200mm以上がさらによい。なお、本実施形態では先端面52が長方形状の超音波ホーン51を1つ配置するという態様を採用したが、例えば、複数の超音波ホーンを搬送方向に沿って直列に並べて配置するという態様を採用することも許容される。ただし、装置構成の簡略化等の観点から、前者の構成のほうが望ましい。
【0038】
また、超音波ホーン51の先端面52におけるコーナー部には面取り加工が施されていることが好ましく、この構成としておくことにより食品容器1が超音波ホーン51の直下を通過する際に、コーナー部のエッジに食品容器1が引っ掛かりにくくなり、食品容器1のスムーズな搬送が可能となる。また、食品容器1の傷付きが防止されやすくなる。
【0039】
そして、当該シール工程では、図1に示す搬送方向A1に向けて直線的にかつ連続的に食品容器1を搬送する。ただし、この場合において食品容器1の下面側にアンビルは配置されない。そして、食品容器1が搬送経路の途中に設置された超音波ホーン51の直下を通過するときに、超音波ホーン51の先端面52を上蓋3における一部の領域に接触させるようにする。すると、先端面52から付与された超音波振動により接触部分の発泡樹脂が溶融し、容器本体2と上蓋3とが接着されるようになっている。特に本実施形態では、搬送方向A1と平行な位置関係にあるフランジ部7a以外の容器本体側部位、即ち搬送方向A1と直交する位置関係にあるフランジ7b部と上蓋3との接触部分、仕切り部8と上蓋3との接触部分が選択的に超音波溶着されるようになっている。
【0040】
超音波ホーン51の直下を通過する際、食品容器1は下コンベア装置41によって容器本体2側から上蓋3側へ(図1,2の下側から上側へ)押圧されることから、実質的に超音波ホーン51の先端面52によって上蓋3が所定の押圧力で接触するようになる。このときの下コンベア装置41の押圧力(即ち超音波ホーン51の押圧力)は限定されず任意であるが、あまり強い押圧力でないことがよく、例えば0.025MPa以上0.25MPa以下であることが好ましい。この範囲であれば、適度なシール強度が得やすい押圧力を設定することができるとともに、搬送時に摺動抵抗もそれほど大きくないので食品容器1の傷付きを防止しつつ比較的高速で搬送することができる。押圧力が0.025MPa未満であると、適度なシール強度が得られず、例えば搬送方向A1と直交する位置関係にあるフランジ7b部や仕切り部8と、上蓋3との接着状態が悪くなるおそれがある。逆に、押圧力が0.25MPa超であると、搬送時の摺動抵抗が大きくなり食品容器1が傷付きやすくなるばかりでなく、もともと剛性があまり高くない発泡樹脂製の食品容器1に変形が生じてしまい、容器本体2と上蓋3とが密着しにくくなるため安定した溶着ができなくなるおそれがある。
【0041】
そして、以上説明した諸工程を経ることで所望の容器入り納豆を製造することができるが、上記のようなシール工程を行う本実施形態によれば下記のようなメリットがある。即ち、アンビルを省略したことにより、嵌め込み作業も不要になり、比較的シンプルな設備構成とすることができる。また、設備の簡略化は設備コストの低減にもつながり、結果的に製品価格の低コスト化にも寄与する。さらに本実施形態によれば、比較的シンプルな設備構成であるにもかかわらず、搬送しながら効率よく連続的にシールすることができ、それゆえ間欠式で行う従来方法に比べて生産効率を向上させることができる。また、本実施形態によれば、開封しやすさを維持しつつ適切な強度で食品容器1をシールすることで、確実に納豆及び納豆用調味料を収納することができる。特に、調味料収納部5の周囲複数箇所が超音波溶着されているので、調味料収納部5内に納豆用調味料を確実に収納することができる。
【0042】
ここで、本実施形態の変形例及び参考例について説明する。
【0043】
図4(a)は本実施形態の搬送シール装置11の変形例を示している。かかる第1変形例の搬送シール装置11Aは、搬送手段の構造が図1,図2のものと異なっており、下コンベア装置41及び中コンベア装置31を備えていない(ただし上コンベア装置21は備えている)。その代わりに、第1変形例の搬送シール装置11Aは、第1搬送装置としてのリテナーコンベア装置61を備えている。リテナーコンベア装置61はその上面に支柱62を有しており、その支柱62の上端部はフランジ部7bを下方から支持している。
【0044】
図4(b)に示す第2変形例の搬送シール装置11Bも、基本的には第1変形例の搬送シール装置11Aと同様の構成を備えているが、支柱62の上端部に側方係合部63を有している点で相違している。従って、第2変形例の搬送シール装置11Bでは、支柱62の上端部がフランジ部7bを下方から支持するばかりでなく、側方係合部63がフランジ部7bの側部に係合している。よって、搬送シール装置11Bを駆動させると、リテナーコンベア装置61と同期して動く側方係合部63によって、フランジ部7bがその側方から搬送方向A1に押し出されるようになっている。
【0045】
図4(c)に示す参考例の搬送シール装置11Cは、下コンベア装置41及び中コンベア装置31を備えていない(ただし上コンベア装置21は備えている)反面、アンビル66を有するリテナーコンベア装置61を備えている。これらのアンビル66の凹部には食品容器1が嵌め込まれ、この状態で食品容器1が搬送されるようになっている。
【実施例】
【0046】
以下、本発明をより具体化した実施例を示すが、本発明は勿論これらに限定されるわけではない。
【0047】
(実施例1)搬送手段構造検討試験
【0048】
(1)本実施例では、搬送手段の構造を検討するために以下の試験を行った。ここでは、まず、下コンベア装置41、中コンベア装置31及び上コンベア装置21を単独であるいは組み合わせて使用した場合について、それぞれ図3の「あ」点及び「い」点に対する超音波溶着を実施し、溶着数(n=50)、溶着幅(mm)、食品容器1の傷付き(水ぶくれ)の発生有無について比較を行った。その結果を表1に示す。溶着幅とは、実際に溶着されている部分の幅のことを指す。
【0049】
なお、超音波ホーン51の先端面52の寸法については、L1=280mm,L2=25mmに設定した。搬送速度については25m/分に設定した。
【表1】

【0050】
表1の結果から明らかなように、少なくとも下コンベア装置41を使用することで、「あ」点及び「い」点に対する超音波溶着が可能となることがわかった。また、下コンベア装置41と上コンベア装置21とを組み合わせて使用することで、「あ」点及び「い」点を100%超音波溶着することが可能となることもわかった。その理由としては、容器本体2と上蓋3とが下コンベア装置41及び上コンベア装置21により挟み込まれて固定される結果、搬送時にこれらが安定して位置ずれしにくくなるからであると推測された。また、下コンベア装置41、中コンベア装置31及び上コンベア装置21を組み合わせて使用した場合、下コンベア装置41及び上コンベア装置21を組み合わせて使用した場合には、食品容器1に傷が付かないことがわかった。なお、中コンベア装置31は必須であるとは言えないが、食品容器1の横ぶれ防止を図る役割があるため、実生産上は使用することが望ましい。ただし、他の手段により代用することも可能であると考えられる。
【0051】
(2)さらに本実施例では、先に述べた第1変形例、第2変形例、参考例のようなリテナーコンベア装置61をそれぞれ使用して超音波溶着を実施し、溶着数(n=50)、溶着幅(mm)、食品容器1の傷付き(水ぶくれ)の発生有無について比較を行った。その結果を表2に示す。ここでも、超音波ホーン51の先端面52の寸法をL1=280mm,L2=25mmに設定し、搬送速度を25m/分に設定した。
【表2】

【0052】
(a)「あ」点の溶着について
【0053】
表2に示すように、上コンベア装置21を使用した場合、食品容器1を支持するものの形状の如何を問わず、「あ」点については100%の確率で溶着できることがわかった。また、食品容器1には特に傷が発生しなかった。なお、第2変形例及び参考例では、上コンベア装置21を使用しなくてもかなりの確率で溶着できることがわかった。その理由としては、容器本体2と上蓋3のずれが発生しにくくなるためと推測される。ただし、食品容器1に傷(水ぶくれ)が発生する場合があった。
【0054】
(b)「い」点の溶着について
【0055】
表2に示すように、第1変形例及び第2変形例では、上コンベア装置21の有無にかかわらず、「い」点を溶着することができなかった。その理由としては、「い」点が底部側から保持されておらずフリーになっているため、超音波ホーン51の先端面52がうまく接触せず、超音波振動が十分に作用しないからであると推測された。これに対して、「い」点を底部側から保持している参考例によれば、その部分を100%溶着することができる。ただし、上記のリテナーコンベア装置61は、ベルト43を利用した図1等の下コンベア装置41に比べて製造コストがかかり、ライン改造費用がかかる。このため、コスト面を考慮すると、やはり図1等の装置構成のほうが優れていると考えられる。
【0056】
(実施例2)超音波ホーン寸法検討試験
【0057】
実施例2では、超音波ホーン51の先端面52の寸法を検討するために、L1,L2の値をいくつか設定し、以下の試験を行った。ここでは、図3の「あ」点及び「い」点に対する超音波溶着を実施し、溶着数(n=50)、溶着幅(mm)について比較を行った。その結果を表3に示す。溶着幅とは、実際に溶着されている部分の幅のことを指すが、当該幅が1mm以上であれば良品であるとした。
【0058】
なお、本実施例では、下コンベア装置41、中コンベア装置31及び上コンベア装置21の3つを組み合わせて使用した。搬送速度については25m/分に設定した。
【表3】


【表4】


【表5】

【0059】
表3,4,5の結果から明らかなように、L1を50mm以上かつL2を10mm以上としたときに、所望の超音波溶着が可能であることがわかった。なお、L1を100mm以上としかつL2を溶着したい幅の1mm以上の大きさとすることが好ましく、L1を280mm以上としかつL2を溶着したい幅の2mm以上の大きさとすることが特に好ましいことがわかった。ただし、実験結果からすると、L1が5mm〜20mm程度のときに安定的な超音波溶着が実現できなかったが、搬送速度や押圧力等といった条件を適宜調整すれば、この範囲でも超音波溶着を行うことができることが示唆された。
【0060】
(実施例3)搬送速度検討試験
【0061】
実施例3では、食品容器1を搬送するときの速度を検討するために以下の試験を行った。ここでは、下コンベア装置41、中コンベア装置31及び上コンベア装置21の3つを組み合わせて使用するとともに、それらの搬送速度を6段階で設定した。そして、「い」点に対する超音波溶着を実施し、溶着数(n=50)について比較を行った。その結果を表6に示す。なお、超音波ホーン51の先端面52の寸法はL1=280mm,L2=25mmに設定した。
【表6】

【0062】
表6から明らかなように、上記搬送手段の構成を採用した場合、30m/分までであれば「い」点に対する超音波溶着を確実に行うことができた。これに対し、35m/分以上になると、食品容器1と先端面52との接触時間が短くなって、超音波振動が作用する時間が短くなり、結果的に溶着数が低下したと考えられた。ただし、35m/分以上に設定したときであっても、L1の寸法を長くすれば、現状よりも溶着数を増やすことが可能であろうと考えられた。
【0063】
(実施例4)押圧力検討試験
【0064】
本実施例では、超音波ホーン51が食品容器1に与える押圧力を検討するために以下の試験を行った。ここでは、食品容器1の上面と超音波ホーン51の先端面52との間に作用する圧力を変化させ、溶着度合いを確認した。圧力については、食品容器1の上蓋3に市販の感圧紙を貼り付け、感圧紙の発色度合いを観察することで、測定した。具体的には、超音波ホーン51を降下させて1秒間保持した後、超音波ホーン51を上昇させて感圧紙を取り出し、発色を確認した。その際、超音波の発振は行わないようにした。そして、感圧紙において発色している部分の色の濃さを目視して、圧力の大きさを判定した。
【0065】
ここでは、下コンベア装置41、中コンベア装置31及び上コンベア装置21を組み合わせて使用するとともに、その搬送速度を25m/分に設定した。また、超音波ホーン51の先端面52の寸法はL1=280mm,L2=25mmに設定した。以下、表7に結果を示す。
【表7】

【0066】
表7から明らかなように、0.025MPa〜0.25MPaの範囲で食品容器1の上蓋3と超音波ホーン51の先端面52とを接触させることにより、両者を溶着することが可能であることがわかった。この場合、望ましくは0.05MPa〜0.20MPaに設定することがよく、この設定によれば100%の確率で溶着することができることもわかった。
【0067】
ちなみに、0.025MPaという圧力は、「押さえる」というほどのレベルではなく、むしろ「軽く触れている」というレベルに近いものである。従って、このレベルの圧力設定であれば、食品容器1が搬送時に受ける摺動抵抗もそれほど大きくないものと考えられた。なお、0MPaは先端面52が全く接触していない状態であり、この場合には超音波が殆ど作用せず、溶着を行うことができなかった。一方、0.025MPaを超える圧力であると、もともと剛性があまり高くない発泡樹脂製の食品容器1に変形が生じ、容器本体2と上蓋3とが密着しにくくなる。ゆえに、容器本体2と上蓋3との溶着が困難になると考えられた。
【0068】
(別の実施形態)
【0069】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
【0070】
・上記実施形態では、複数の収納部を有する食品容器1を用い、納豆及び納豆用調味料を収納したものを製造する方法として本発明を具体化したが、これに限定されず、例えば、収納部を1つのみ有する食品容器1を用い、納豆のみ収納したものを製造する方法として本発明を具体化してもよい。
【0071】
・上記実施形態では、本発明を容器入り納豆の製造方法として具体化したが、発泡樹脂製の容器に納豆以外の食品を入れたものの製造方法として具体化することもできる。
【0072】
・上記実施形態では、シール工程前に開口端側のフランジ部7aと上蓋3とを留めるプレシール工程を行ったが、これに代えてシール工程後に開口端側のフランジ部7aと上蓋3とを止めるポストシール工程を行うようにしてもよい。この場合、食品容器1を所定方向に搬送する途上で食品容器1を停止させることなく連続的に行うことが、生産効率の観点から好ましい。もっとも、プレシール工程もポストシール工程も必須ではないので、省略してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明を具体化した実施形態の食品容器搬送シール装置の要部を示す概略正面図。
【図2】実施形態の食品容器搬送シール装置の要部を示す概略側面図。
【図3】食品容器搬送シール装置によってシールされる食品容器を示す平面図。
【図4】(a),(b)は実施形態の変形例の食品容器搬送シール装置の要部を示す概略正面図、(c)は参考例の食品容器搬送シール装置の要部を示す概略正面図。
【符号の説明】
【0074】
1…食品容器
2…容器本体
3…上蓋
4…食品収納部
5…調味料収納部
6…ヒンジ
7a,7b…フランジ部
8…仕切り部
11…食品容器搬送シール装置
41…(第1)搬送手段としての下コンベア装置
51…超音波ホーン
52…超音波ホーンの先端面
61…(第1)搬送手段としてのリテナーコンベア装置
A1…搬送方向
L1…先端面において搬送方向に沿った方向の寸法
L2…先端面において搬送方向と直交する方向の寸法
L3…食品容器の平面視外形寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フランジ部付きの容器本体と上蓋とからなる発泡樹脂製の食品容器に食品を充填する充填工程と、
前記充填工程の後、前記上蓋を閉じる蓋閉じ工程と、
前記蓋閉じ工程の後、前記食品容器を搬送する搬送手段の途中に超音波ホーンを設置し、前記搬送手段によって前記食品容器を容器本体側から上蓋側へ押圧するとともに、前記超音波ホーンの先端面に前記上蓋を接触させつつ前記食品容器を通過させることにより、前記容器本体と前記上蓋とを超音波溶着するシール工程と
を含むことを特徴とする容器入り食品の製造方法。
【請求項2】
前記シール工程では、前記搬送方向と平行な位置関係にあるフランジ部以外の容器本体側部位と、前記上蓋とを超音波溶着することを特徴とする請求項1に記載の容器入り食品の製造方法。
【請求項3】
前記食品容器は、仕切り部によって区画された複数の収納部を有するフランジ部付きの容器本体と、前記容器本体の開口縁にヒンジを介して連結された上蓋とからなり、
前記シール工程では、前記搬送方向と平行な位置関係にあるフランジ部以外のフランジ部及び前記仕切り部と、前記上蓋とを超音波溶着することを特徴とする請求項1または2に記載の容器入り食品の製造方法。
【請求項4】
前記上蓋を押さえた状態で、前記搬送手段による搬送と同期して、前記食品容器を前記搬送方向に搬送することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【請求項5】
前記フランジ部をその側方から前記搬送方向に押し出すような状態で、前記搬送手段による搬送と同期して、前記食品容器を前記搬送方向に搬送することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【請求項6】
前記搬送方向と平行な位置関係にあるフランジ部をその厚さ方向から挟み込んで固定した状態で、前記搬送手段による搬送と同期して、前記食品容器を前記搬送方向に搬送することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【請求項7】
前記超音波ホーンの前記先端面において前記搬送方向と直交する方向の寸法が、前記食品容器の平面視外形寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【請求項8】
前記超音波ホーンの前記先端面において前記搬送方向に沿った方向の寸法が100mm以上であり、前記食品容器の搬送速度が10m/分以上30m/分以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【請求項9】
前記搬送手段の押圧力が0.025MPa以上0.25MPa以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【請求項10】
前記シール工程とは別の工程において、前記フランジ部と前記上蓋とを留めておくことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。
【請求項11】
前記複数の収納部は、納豆収納部及び調味料収納部であり、前記充填工程では、前記納豆収納部に納豆を充填し、前記調味料収納部に納豆用調味料を充填することを特徴とする請求項3乃至10のいずれか1項に記載の容器入り食品の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2010−29066(P2010−29066A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−191871(P2008−191871)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【特許番号】特許第4282740号(P4282740)
【特許公報発行日】平成21年6月24日(2009.6.24)
【出願人】(301058333)株式会社ミツカンサンミ (13)
【出願人】(398065531)株式会社ミツカングループ本社 (157)
【Fターム(参考)】