説明

展開ユニット検出を有する電子兵器類のためのシステムおよび方法

本発明の種々の態様による発射デバイスは、ターゲットに電気ショックを与える。発射デバイスは、検出器と処理回路とを含む。検出器は、規定された展開ユニットから指標を検出する。展開ユニットは、ターゲットに電気ショックを与えるための電極を展開する。処理回路は、指標に従って発射デバイスの機能を実施する。本発明の種々の態様による方法は、ターゲットに電気ショックを与える発射デバイスによって実施される。方法は、任意の実用的な順序で、(a)ターゲットに電気ショックを与えるための電極を展開する展開ユニットから指標を検出するステップ、および、(b)指標に従って発射デバイスの機能を実施するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子制御デバイスを含む兵器類(weaponry)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子兵器類は、たとえば、装置の中でもとりわけ、セキュリティおよび法律執行に関する服従を確保するのに一般的に適した、接触スタンデバイス、警棒、防御物、スタンガン、拳銃、ライフル、迫撃砲、グレネード弾、発射体、地雷、および地域保護装置(area protection devices)を含む。このタイプの兵器類は、人または動物のターゲットに対して使用されると、電流が、ターゲットの組織の一部を通って流れることにより、ターゲットが骨格筋を使用することができないようにする。電子回路の全てまたは一部が、ターゲットに向けて推進され得るものである。電子兵器類の重要な適用場面において、テロリストの攻撃を停止させ、また、施設、機器、オペレータ、罪の無い市民、および法律執行要員を非合法に支配するための暴力行為の遂行を妨げることができる。電子兵器類の他の重要な適用場面において、容疑者は、法律執行官吏によって逮捕され、また、拘留者の協調が、警備員によって維持されることができる。電子兵器類は、一般に、刺激信号を発生する回路および1つまたは複数の電極を含む。作動時、たとえば、テロリストの行為を停止させるために、電子兵器類から、行為を停止させるべき、または制御されるべき人物に向かって、電極が推進される。被着後、人の骨格筋の使用を妨げるのに十分なパルス状電流が、電極間に導出される。骨格筋の使用の妨害には、5〜20収縮/秒のレートの、不随意で、反復する、強力な筋肉収縮を含んでもよい。
【0003】
調査によれば、筋肉収縮の強さおよび筋肉収縮によって影響を受ける人体の範囲は、パルス状電流による、人体の伝導、帯電、または放電の範囲を含むいくつかの因子に依存することが示されている。その範囲は、一般に、電極間の距離の増加に伴って大きくなる。適した最小距離は、通常、約17.78cm(7インチ)である。電極は、推進前に、通常、きわめて接近して格納され、ターゲットへ向かって飛行時に離れて広がる。電極がターゲットに衝当する精度を改善することが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の電子兵器類は、限られた数の場面で適用されるように意図されている。複数の機能を実施可能であるユーザインタフェースは、1回の遭遇で複数のターゲットのコントロールが可能である兵器類と同様、複数の機能を有する単一の兵器が望まれる場面での適用に重要なものである。
【0005】
従来の電子兵器類は、全ての適用場面に対して、ただ1つの刺激信号を提供する。いくつかの適用場面のそれぞれについて、固有の刺激信号を提供することが望ましい。
多くの国において、政府官吏は、容疑者に対する強制力の適切な使用について、市民に対する説明義務を負っている。データ収集及びデータ解析を容易にするために、電子兵器類のデータ通信能力およびユーザインタフェースを改善することが望ましい。
【0006】
反テロリスト機関、法律執行機関、およびセキュリティ機関に対して、これらの異なる機関に特有の用途のために容易にカスタマイズされる電子兵器類を提供することが望ましい。
【0007】
多くの形態の電子兵器類は、電池などの制限された電源から電力供給される。電池電力の節約により、電池の再充電が必要とされるまでの期間である兵器類の使用期間が延長される。電池によって提供される電気エネルギーをより効率的に使用することが望ましい。
【0008】
従来の電子兵器類は、用途が制限され、有効な範囲が制限され、精度が制限されている。本発明により、初めて、より長い有効寿命、より長射程、および複数の機能を有する、精度が高くかつ信頼性が高い電子兵器類を、現行の経済的制限内で生産することができるようになった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の種々の態様による発射デバイスは、ターゲットに電気ショックを与える。発射デバイスは、検出器と処理回路とを含む。検出器は、規定された展開ユニットから指標を検出する。展開ユニットは、ターゲットに電気ショックを与えるための電極を展開する。処理回路は、指標に従って発射デバイスの機能を実施する。
【0010】
本発明の種々の態様による方法は、ターゲットに電気ショックを与える発射デバイスによって実施される。該方法は、任意の実用的な順序で、(a)ターゲットに電気ショックを与えるための電極を展開する展開ユニットから指標を検出するステップ、および、(b)指標に従って発射デバイスの機能を実施するステップを含む。
【0011】
本発明の実施形態を、以下、図面を参照して詳細に説明する。図面において、同じ名称は、同じ要素を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
従来の電子兵器システムに表れたいくつかの問題を除去することによって、より大きな有用性および改善された精度を有する電子兵器システムを得ることができる。従来の電子兵器は、ターゲットの皮膚または衣服に対して兵器の少なくとも2つの端子を接触させる(または、近接させる)ことによって、動物または人(本明細書ではターゲットと呼ぶ)を服従させるという接触(または近接)スタン機能(局所スタン機能とも呼ばれる)を実施することができる。別の従来の電子兵器は、電極が、ターゲットの皮膚または衣服に近接するか、または、そこに突き刺さるように、兵器類から1つまたは複数のワイヤがつながれた電極をターゲットに発射することによって、ターゲットを服従させる遠隔スタン機能を実施し得る。局所スタン機能と遠隔スタン機能のいずれにおいても、ターゲットによる骨格筋のコントロールを妨げるために、ターゲットの組織のある部分を通ってパルス状電流を流す電気回路が形成される。端子または電極が、ターゲットの組織に近接すると、空気中にアークが形成されて、ターゲットの組織を通して電流を流すための回路が完成する。
【0013】
本発明の種々の態様による電子兵器システムは、オペレータが介在して電子兵器システムを機械的に変更しなくても、局所スタン機能と遠隔スタン機能を選択的に実施することができる。局所スタン機能は、(使用済または未使用)カートリッジが装填されているか否かに拘わらず、兵器システムの前面において利用可能である。遠隔スタン機能の複数のオペレーションを提供するために、電子兵器システムの使用に先立ち、複数の未使用カートリッジが、個々に、クリップによって、または、マガジンによって装填されてもよい。
【0014】
電極、テザーワイヤ、および発射システムは、通常は、単一遠隔スタンに使用される電子兵器システムを形成するために、電子兵器に搭載されるカートリッジとしてパッケージされる。電極の展開後に、使用済カートリッジは、電子兵器から取り外され、別のカートリッジと交換される。カートリッジは、いくつかの電極を含んでもよく、それらの電極は、1回で1セットとして発射されたり、いろいろな時にセットとして発射されたり、または、個々に発射されるものである。カートリッジは、それぞれが、マガジンと同様な方法で独立に発射するための、いくつかの電極のセットを有してもよい。
【0015】
本発明の種々の態様による電子兵器システムは、いくつかのカートリッジをすぐ使用できるようにしてある。たとえば、最初に試みられた遠隔スタン機能がうまくいかない(たとえば、電極がターゲットを外れるか、または、電極が短絡する)場合、オペレータが介在して電子兵器システムを機械的に変更しなくても、第2のカートリッジを使用できる。いくつかのカートリッジが、同時に(たとえば、クリップまたはマガジンとして)、あるいは、順次に(たとえば、任意のカートリッジが、他のカートリッジと独立に取り外され、交換されてもよい。)搭載されてもよい。
【0016】
遠隔スタン機能の精度は、とりわけ、電子兵器から遠方に発射される各電極の軌道が反復性を有するか否かに依存する。従来のカートリッジは、送出前に電極を保持し、展開初期の短期間、電極をガイドするための送出キャビティを含む。展開は、通常は、突然のガス放出(たとえば、火工ガス生成または圧縮ガスのシリンダの破裂)によって達成される。電極および送出キャビティは、密封されることにより汚染を免れている。電極は、展開される際、ワイヤテザー(wire tether)をワイヤ格納部から引っ張り出し、それにより、ワイヤテザーが、飛行中に電極の後方で兵器まで延びる。
【0017】
従来のカートリッジは、適切な範囲の有効距離を提供するように構成される。有効距離の範囲は、ターゲットが兵器から指定された範囲の距離(たとえば、約2m〜5m(約6〜15フィート))に存在するとき、ターゲットとの衝突によって、電極の適切な広がり(たとえば、約15cm(約6インチ)より大きい)を規定するものである。
【0018】
本発明の種々の態様による電子兵器システムは、それぞれ、異なる範囲の有効距離を有するカートリッジのセットの使用をサポートするが、それは、各カートリッジ(またはマガジン)が、その能力の種々の指標(または、能力を決定するコード)を兵器に対して与えることに一部拠るものである。カートリッジ、クリップ、およびマガジンは、本明細書で一般に展開ユニットと呼ばれる装置の特定の例である。電子兵器システムは、遠隔スタン機能の特定の用途に適した特定のカートリッジ(または、いくつかの電極のセットを有するカートリッジの特定の電極セット)を発射するように作動してもよい。
【0019】
先に説明した、より大きな有用性および/または改善された精度は、本発明の種々の態様に従って構成され、作動する電子兵器システムによって達成される。例を挙げ、また、提示を明確にするために、図1〜15の電子兵器システム100を考える。電子兵器システム100は、カートリッジ104の1つ(または複数)のセットと協働する発射デバイス102を含む。カートリッジ104は、別個のユニットまたはカートリッジの機械組み立て品であってよい。いずれの構成においても、複数のセットが、本明細書で展開ユニット104と呼ばれる。展開ユニット104は、カートリッジ105および106のセットを備え、カートリッジ105および106のセットは、たとえば、1つまたは複数のクリップまたはマガジンで、個々に、または、セットとして発射デバイス102に搭載されてもよい。展開ユニット104は、2つ以上(たとえば、3、4、5、6、またはそれ以上)のカートリッジを含んでもよい。各カートリッジが使用済になると、カートリッジは、個々に交換されてもよい。展開ユニット104内のカートリッジは、同じであってもよく、または、(たとえば、とりわけ、能力、製造業者、製造日時が)違うものであってもよい。
【0020】
発射デバイスは、1つまたは複数の展開ユニットを作動させる任意のデバイスを含む。発射デバイスは、接触スタンデバイス、警棒、防御物、スタンガン、拳銃、ライフル、迫撃砲、グレネード弾、発射体、地雷、または地域保護装置としてパッケージされてもよい。たとえば、拳銃型発射デバイスは、カートリッジのセットまたはマガジンから1度に1つまたは複数のカートリッジを作動させるために、オペレータによって手で保持されてもよい。地雷型発射デバイス(エリアディナイアルデバイス(area denial device)とも呼ばれる)は、1つまたは複数のカートリッジを実質的に同時に発射するために、遠隔で作動されてもよい(または、トリップワイヤなどのセンサによって作動されてもよい)。グレネード弾型発射デバイスは、1つまたは複数のカートリッジを実質的に同時に発射するために、タイマによって作動されてもよい。発射体型発射デバイスは、複数の電極セットを複数のターゲットに発射するために、タイマまたはターゲットセンサによって作動されてもよい。これらの種々の発射デバイスの機能は、これらの発射デバイスに適用可能な機能ブロック図から理解することができる。たとえば、図1の機能ブロック図は、コントロール120、ディスプレイ122、データ通信124、用途固有機能126、処理回路130、および展開ユニットコントロール140を含む発射デバイス102を示す。展開ユニットコントロール140は、検出器機能143(たとえば、1つまたは複数の検出器を有する)、発射コントロール機能144、および刺激信号発生器146を有する構成レポート機能142を含む。発射デバイス102のコンポーネントは、協働して、先に述べた機能の全てを提供する。これらの機能の全てよりも少ない機能からなる他の組合せが、本発明に従って実施されてもよい。本発明の種々の態様に従って実施される展開ユニット104は、1つまたは複数のカートリッジ、カートリッジの1つまたは複数のマガジン、および/またはカートリッジの1つまたは複数のクリップを含んでもよい。本発明の種々の態様による兵器システムは、たとえば、余剰性確保のため、バックアップのため、またはある地域をカバーする配置のために、1つまたは複数の物理的に分離した展開ユニットを含んでもよい。
【0021】
発射デバイス102は、電気インタフェース107を介して展開ユニット104の各カートリッジ105および106と通信する。インタフェース107によって、発射デバイス102は、電力、発射コントロール信号、および刺激信号を各カートリッジに提供することができる。これらの信号の種々の信号は、各カートリッジに対して、共通のものであってもよく、または、(好ましくは)固有のものであってもよい。各カートリッジ105および106は、先に説明し、また、以下でさらに述べるように、たとえば、能力の指標を伝える信号を発射デバイス102に提供してもよい。
【0022】
先に説明した種々の形態の発射デバイス102は、ターゲットによって作動するコントロール(たとえば、エリアディナイアルデバイス)、オペレータによって作動するコントロール(たとえば、拳銃型デバイス)、またはタイミングまたはセンサ回路によって作動するコントロール(たとえば、グレネード弾型デバイス)を含む。コントロールは、手動式スイッチまたはリレーなどの、従来の手動または自動のいずれのインタフェース回路も含む。コントロールは、グラフィカルユーザインタフェース(たとえば、グラフィカルディスプレイ、ポインティングデバイス、またはタッチスクリーンディスプレイ)を使用して実施されてもよい。
【0023】
拳銃型デバイスの場合、コントロール120は、安全コントロール、トリガコントロール、レンジ優先度コントロール、および刺激コントロールのうちのいずれの1つまたは複数を含んでもよい。安全コントロール(たとえば、バイナリスイッチ)は、処理回路130によって読み取られ、トリガおよび刺激回路要素(144,146)の全体的のイネーブルまたはディセーブルを実施してもよい。トリガコントロールは、処理回路130によって読み取られて、特定のカートリッジ(105)内で推進部(116)の作動(144)を実施してもよい。レンジ優先度コントロールは、処理回路130によって読み取られ、レンジ優先度コントロールによって指示される意図される用途についてのある範囲の有効距離に従って、トリガコントロールの次の作動に応答して作動するカートリッジの、プロセッサによる選択を実施してもよい。刺激コントロールは、作動すると、発射デバイス102の端子(図示せず)またはカートリッジ105の接触器118によって、局所スタン機能のための1つまたは複数の刺激信号の別の送出を始動してもよい。接触器118は、局所スタン機能の場合、端子によって、または、遠隔スタン機能の場合、電極によってさらなる刺激信号を送出してもよい。
【0024】
コントロールは、本明細書で説明される任意のインジケータ/検出器を使用して実施されてもよい。こうした実施態様は、発射デバイスの気密封止を維持することを容易にしてもよい。たとえば、安全コントロール、トリガコントロール、レンジ優先度コントロール、および/または刺激コントロールは、コントロールの手動移動部分によって移動する磁石、および、磁石の位置および/または移動を検出する、発射デバイスの気密封止内に配置されるリードスイッチを用いて実施されてもよい。
【0025】
ディスプレイは、情報の提示を行い、また、さらに、先に説明したコントロール用のアイコンを提示してもよい。従来いずれのディスプレイが使用されてもよい。たとえば、ディスプレイ122は、処理回路130から情報を受け取り、情報を、発射デバイス102のオペレータに提示し、処理回路130に報告返信される入力(たとえば、タッチスクリーン機能)を受け取ってもよい。
【0026】
データ通信機能は、従来の任意のプロトコルおよび回路を使用して、データの有線送受信および/または無線送受信を実施する。データ通信によって、処理回路130は、処理回路130によって実施されるソフトウェア、ディスプレイ122用の表示、発射デバイス102および/または展開デバイス104を記述する更新された構成情報を受け取り、処理回路130によって採取されたデータが報告されてもよい。
【0027】
用途固有機能は、処理回路130と通信して、特定の用途または特定のタイプの用途における発射デバイス102のより効率的な使用を容易にする。用途固有機能126は、ソフトウェアを処理回路130に提供してもよく、また、センサおよびI/Oデバイスを含んでもよい。警告型の局所スタン機能および遠隔スタン機能が、本明細書で主要機能と呼ばれる。
【0028】
処理回路は、内蔵プログラムに従って機能を実施する任意の回路を含む。たとえば、処理回路130は、プロセッサおよびメモリ、および/または、メモリからのマイクロコードまたはアセンブリ言語命令を実行する従来の順序機械を含んでもよい。処理回路は、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ特定用途向け集積回路、デジタル信号プロセッサ、プログラム可能ゲートアレイ、またはプログラマブルロジックデバイスを含んでもよい。
【0029】
構成レポート機能は、電子兵器システムの作動条件および構成を記述する情報を収集するいずれの機能も含む。収集された情報は、構成レポート機能あるいは別の回路またはプロセッサによって実施された機能試験の結果であってよい。収集された情報は、他の機能(たとえば、データ通信機能124、処理回路130、メモリ114)に対して、構成レポート機能によって報告されるか、または、単に、構成レポート機能によって利用可能にされてもよい。たとえば、展開ユニット140の構成レポート機能142は、インジケータ(複数可)と協働するか、または、展開ユニットのインジケータ(複数可)(たとえば、カートリッジ105および106のインジケータ)とのデータ通信を実施し、処理回路130に結果を報告する検出器143を含む。処理回路130は、これらの結果を使用して、1つまたは複数の展開ユニット104の適切な部分を使用して、任意の警告型の局所スタン機能および遠隔スタン機能を適切に実施してもよい。さらに、処理回路130は、データ通信機能124および/または展開ユニットコントロール機能140と対話して、収集された情報を、他のシステムまたは展開ユニットのメモリへ転送してもよい。
【0030】
たとえば、発射デバイス102および目下設置されている展開ユニット(複数可)の構成の記述は、好ましくは、機能試験結果と共に収集され、カートリッジ105の展開の直前または直後にメモリ114に記憶されてもよい。収集された同じ情報は、音声データ、ビデオデータ、および他のデータと組み合わされた特定の(たとえば、特定の日、時間、オペレータ、および/またはロケーションの)主要機能の性能に関連してもよく、データ通信機能124によって、即座にまたは適切な時間に(たとえば、オペレータのシフトの終了時に)転送されてもよい。
【0031】
検出器は、先に説明した1つまたは複数のインジケータと通信する。たとえば、検出器143は、展開ユニットの各カートリッジの各インジケータ112を検出する独立したセンサを含んでもよい。一実施態様では、検出器143は、カートリッジ105に近接する1つまたは複数の位置において、適切な極性および/または強度の磁石(または磁束回路)の存在を検知するために、リードリレーを有する回路を含む。位置は、電子兵器システム100の作動を統括するために、検出器143によって検出され、また、処理回路130によって読み取られる、先に説明したコードを定義する。展開ユニットは、複数のインジケータ(たとえば、各カートリッジについてインジケータの1つのセット)を有してもよい。検出器は、相応する複数のセンサ(たとえば、リードリレー)を有してもよい。
【0032】
発射コントロール機能は、推進部を起動するのに十分な信号を提供する。たとえば、発射コントロール機能144は、電気的に点火する火工雷管の作動のための電気信号を提供する。インタフェース107は、各推進部116に対する1つの導体(たとえば、ピン)、ならびに、推進部116の本体、カートリッジ105の本体、および/または、発射デバイス102の本体を通るリターン電気経路を用いて実施されてもよい。
【0033】
刺激信号発生器は、苦痛への服従のため、かつ/または、ターゲットによる骨格筋の作動を妨げるために、ターゲットの組織を通して電流を流すための刺激信号を発生する回路を含む。いずれの従来の刺激信号が使用されてもよい。たとえば、刺激信号発生器146は、一実施態様では、19パルス/秒の約5秒を送出してもよく、各パルスは、約100マイクロ秒で、組織を通して約100マイクロクーロンの電荷を運ぶ。他の実施態様では、刺激信号発生器146は、以下に説明する刺激プログラムを提供する。刺激信号発生器146は、展開ユニット104の全てのカートリッジに対して並列に(たとえば、同時作動するように)共通インタフェースを有してもよく、または、各カートリッジ105、106(図示する)に対して独立して作動する個々のインタフェースを有してもよい。
【0034】
本発明の種々の態様による構成の発射デバイス102は、遠隔スタン機能のために、展開ユニット104の任意の1つまたは複数の電極を発射し、電極の任意の組合せに対して刺激信号を提供する。たとえば、発射コントロール機能144は、いくつかのインタフェース107のそれぞれに対して一意の信号を提供してもよく、展開ユニットの各カートリッジは、1つの独立に作動するインタフェース107を有する。刺激信号発生器146は、電極のいくつかのセットのそれぞれに対して一意の信号を提供してもよく、展開ユニットの各カートリッジは、1つの独立に作動する端子のセットを有する。一実施態様では、発射デバイス102は、刺激信号発生器146を、発射デバイスのある面に配置された任意の1つまたは複数の端子に結合することによって、局所スタン機能を提供する。本発明の種々の態様によれば、こうした端子は、カートリッジのワイヤ格納部と協働して、遠隔スタン機能のために同様にカートリッジの電極を活性化する。
【0035】
こうした発射デバイスおよび展開ユニットを有する電子兵器システムの作動は、複数機能作動を容易にする。たとえば、電極のセットが、最初に、遠隔スタン機能のために展開し、その後、(たとえば、未使用カートリッジの)端子のセットが、局所スタン機能のため、または、(たとえば、可聴警告および/または可視警告として)アークを表示するために使用されてもよい。電極の2つ以上のセットが、遠隔スタン機能のために展開されると、遠隔スタン機能は、選択されたターゲットまたは複数のターゲットに関して実施されてもよい(たとえば、刺激信号は、高速シーケンスで電極の間に提供されるか、または、複数電極に同時に提供される)。
【0036】
カートリッジは、1つまたは複数のワイヤがつながれた電極、各電極用のワイヤ格納部、および推進部を含む。細いワイヤは、フィラメントと呼ばれることがある。発射デバイス102に対するカートリッジを有する展開ユニットの設置によって、発射デバイス102は、展開ユニットの少なくとも1つの、好ましくは、全てのカートリッジの能力を決定する。発射デバイス102は、カートリッジによって記憶される情報(たとえば、とりわけ、発射デバイスのアイデンティティ、オペレータのアイデンティティ、発射デバイスの構成、発射デバイスのGPS位置、日時、実施される主要機能)を書き出してもよい。
【0037】
発射デバイス102のコントロール120の作動によって、発射デバイス102は、局所スタン機能のために刺激信号を提供する。発射デバイス102の別のコントロール120の作動によって、発射デバイス102は、発射される展開ユニット104の1つまたは複数のカートリッジに対して発射信号を提供し、遠隔スタン機能のために使用される各カートリッジに対して刺激信号を提供してもよい。どのカートリッジ(複数可)を発射するかについての決定は、設置されたカートリッジの能力および/またはオペレータによるコントロールの作動を参照して、発射デバイス102によって達成されてもよい。本発明の種々の態様によれば、発射信号は、刺激信号の電圧より実質的に低い電圧を有し、また、発射信号および刺激信号は、発射デバイス102のコントロール120に従って、かつ/または、発射デバイス102の構成に従って、同時にまたは独立に提供されてもよい。
【0038】
先に説明したように、カートリッジは、1つまたは複数のワイヤがつながれた電極を有する任意の消耗パッケージを含む。したがって、マガジンまたはクリップは、あるタイプのカートリッジである。本発明の種々の態様によれば、図1のカートリッジ105(106)は、インタフェース107、インジケータ112、メモリ114、推進部116、および接触器118を含む。別の実施態様では、インジケータ112は、省略され、メモリ114は、インジケータ112を参照して以下で説明される指示のうちの任意のまたは全ての指示を提供する機能を実施する。別の実施態様では、メモリ114は、カートリッジのコストおよび複雑さを低減するために省略される。
【0039】
インタフェース107は、従来の任意の方法で、また、本明細書で述べるように、通信をサポートする。インタフェース107は、通信のための機械式構造および/または電気式構造を含んでもよい。通信は、電気信号を伝導させること(たとえば、コネクタ、スパークギャップ)、磁気回路をサポートすること、および光信号を送ることを含んでもよい。
【0040】
インジケータは、情報を発射デバイスに提供する任意の装置を含む。インジケータは、インジケータから発射デバイスへ情報を伝える指標の自動通信のために発射デバイスと協働する。情報は、インジケータが信号を発信すること、または、発射デバイスによって発信された信号をインジケータが変調することを含む従来の任意の方法で通信されてもよい。情報は、通信信号の従来の任意のプロパティによって伝えられてもよい。たとえば、インジケータ112は、発射デバイス102によって発信される、電荷、電流、電界、磁界、磁束、または放射(たとえば、光)に影響を及ぼすための、電気、磁気、または光の受動回路または受動コンポーネントを含んでもよい。インタフェース107を介して情報を伝えるために、1つまたは複数の特定時刻において、電荷、電流、電磁界、磁束、または放射が存在すること(または、存在しないこと)が使用されてもよい。発射デバイス102内における検出器に対するインジケータの相対位置が、情報を伝えてもよい。種々の実施態様では、インジケータは、抵抗、静電容量、インダクタンス、磁石、磁気分路、共振回路、フィルタ、光ファイバ、反射表面、およびメモリデバイスのうちの任意のものの1つまたは複数を含んでもよい。
【0041】
一実施態様では、インジケータ112は、従来の受動無線周波数識別タグ回路(たとえば、アンテナを有するか、または、アンテナとして作動する)を含む。別の実施態様では、インジケータ112は、発射デバイス102が発信した光を発射デバイス102内の検出器または感応性エリアの所定のロケーションに向ける鏡面またはレンズを含む。別の実施態様では、インジケータ112は、磁石を含み、その位置および極性が、発射デバイス102によって(たとえば、1つまたは複数のリードスイッチによって)検出される。さらに別の実施態様では、インジケータ112は、磁気回路の1つまたは複数の部分を含み、その存在および/またはその相対位置が、発射デバイス102内の磁気回路の残りの部分によって検出可能である。別の実施態様では、インジケータ112は、従来のコネクタ(たとえば、ピンおよびソケット)によって発射デバイス102に結合される。インジケータ112は、発射デバイス102によって提供される電流が、そこを通過するインピーダンスを含んでもよい。この後者の手法は、単純化のために好まれるが、汚染された環境では信頼性が低い場合がある。
【0042】
種々の実施形態のインジケータ112は、上記通信技術の任意の組合せを含む。インジケータ112は、アナログ技法および/またはデジタル技法を使用して通信してもよい。2ビット以上の情報が伝えられるとき、通信は、直列であってもよく、時間多重化されてもよく、周波数多重化されてもよく、または、並列に(たとえば、複数の技術または同じ技術の複数のチャネルで)伝達されてもよい。
【0043】
インジケータ112によって指示される情報は、コード化されて伝達されてもよい(たとえば、アナログ値は数値コードを伝え、通信された値は、コードの意味をより完全に記述するインデックスを発射デバイス内にテーブルに伝える)。情報は、たとえば、このカートリッジから利用可能な使用量(たとえば、1つ、複数、残りの量)(たとえば、カートリッジ内の電極対の量に相当してもよい)、それぞれの遠隔スタン使用についての有効距離の範囲、カートリッジが、次の遠隔スタン使用の準備ができているか否か(たとえば、完全に使用済のカートリッジの指示)、全てのまたは次の遠隔スタン使用についての有効距離の範囲、カートリッジの製造業者、カートリッジの製造日時、カートリッジの能力、カートリッジの能力不足、カートリッジモデル識別子、カートリッジの通し番号、発射デバイスとの適合性、カートリッジの設置向き(たとえば、それぞれの向きで異なる能力(たとえば、有効距離)がある、複数の向きが使用されてもよい場合)、および/または、メモリ114に記憶される(たとえば、製造業者において記憶される、特定の発射デバイスに関してカートリッジが設置されると任意の発射デバイスによって記憶される)任意の値(複数可)を含む、展開ユニットおよび/またはカートリッジ105の記述を含んでもよい。
【0044】
メモリは、任意のアナログまたはデジタル情報記憶デバイスを含む。たとえば、メモリ114は、従来の任意の不揮発性半導体メモリ、磁気メモリ、または光メモリを含んでもよい。メモリ114は、先に説明した任意の情報を含んでもよく、さらに、発射デバイス102によって実施されるいずれのソフトウェアを含んでもよい。ソフトウェアは、この特定のカートリッジが、インジケータ112、推進部116、および/または接触器118の適切な(たとえば、プラグアンドプレイの)作動を容易にするためのドライバを含んでもよい。こうした機能は、カートリッジが、それを達成するために供給される使用に特有の刺激信号を含んでもよい。たとえば、ある発射デバイスは、4つのタイプ、すなわち、軍事、法律執行、商業用セキュリティ、および民間個人防衛のカートリッジに適合してもよく、また、メモリ114から読み取られるソフトウェアに従って、特定の発射コントロール信号または刺激信号を印加してもよい。
【0045】
推進部は、発射デバイスから離れて、かつ、ターゲットに向けて電極を推進する。たとえば、推進部116は、圧縮ガス容器を含んでもよく、圧縮ガス容器は、開いて、容器から逃げる膨張ガスによって、カートリッジ105からターゲット(図示せず)に向かって電極を押し出す。推進部116は、付加的に、または、別法として、従来の火工ガス発生能力(たとえば、火薬、無煙火薬)を含む。好ましくは、推進部116は、接触器118を介して送出される刺激信号と比較して、比較的低い電圧(たとえば、約1500ボルト未満)で作動する、電気的にイネーブルされる火工雷管を含む。
【0046】
接触器は、刺激信号を、ターゲット(たとえば、動物または人)の組織に近接するか、または、接触するようにさせる。接触器118は、先に説明したように、局所スタン機能と遠隔スタン機能の両方を実施してもよい。遠隔スタン機能の場合、接触器118は、推進部116によって、カートリッジ105から離れるように推進される電極を含む。接触器118は、発射デバイス102内の刺激信号発生器146と、局所スタン機能用の端子との間に電気的連続性を提供する。接触器118はまた、発射デバイス102内の刺激信号発生器146と、遠隔スタン機能用の各電極についてのワイヤテザーの固定端との間に電気的連続性を提供する。接触器118は、インタフェース107から刺激コントロール信号を受け取り、また、さらに、(たとえば、発射デバイス102の刺激信号発生器146を補うか、または、置換えるために)刺激信号発生器を含んでもよい。
【0047】
発射デバイス102と1つまたは複数の展開ユニット(たとえば、マガジンまたはカートリッジ)との間のインタフェース107内の信号は、図1を参照して先に説明した、発射デバイスとカートリッジとの間の通信と同じであるか、実質的に同じであるか、または、類似するものであってもよい。
【0048】
本発明の種々の態様による電子兵器類システムの別の実施形態は、先に説明したように、マガジンを用いて作動する。マガジンは、分離可能なユニットとして各カートリッジをパッケージングすることなく、複数のカートリッジを有するパッケージまたは複数のカートリッジの機能を有するパッケージを含んでもよい。さらに、マガジンは、マガジン内の全ての電極についていくつかの機能を共通に提供してもよい(たとえば、共有の推進システム、インジケータ、またはメモリ機能)。
【0049】
マガジンは、機械的支持を提供し、またさらに、複数のカートリッジについて通信サポートを提供してもよい。マガジンで使用するためのカートリッジは、インジケータ112およびメモリ114が省略されていることを除いて、先に説明したカートリッジ105と構造および機能が同じであってよい。先に述べたインジケータおよびメモリ機能は、マガジンの一部である全てのカートリッジ関してマガジンによって達成されてもよい。マガジンのインジケータおよび/またはメモリは、複数の設置、カートリッジ、および使用に関する情報を記憶するか、または、伝えてもよい。こうしたマガジンは、カートリッジを再装填され、いくつかの発射デバイス上に設置され/取り外され/再設置されてもよいため、変更が検出されるとき、または、(たとえば、遠隔スタン機能の使用時に記録された)適切な時間に、カートリッジの日付、時間、記述、および発射デバイスの記述が、検出される、指示される、記憶される、かつ/または、読み出されてもよい。定期的保守、保証範囲、故障解析、または交換を容易にするために、使用量が記録されてもよい。
【0050】
本発明の種々の態様による電子兵器システムは、発射コントロールおよび刺激信号送信のために独立した電気インタフェースを含んでもよい。単一ショットカートリッジに対する発射コントロールインタフェースは、1つの信号とアースを含んでもよい。発射コントロール信号は、電圧が比較的低い2値信号であってよい。刺激信号は、カートリッジを発射デバイスに設置しない状態と設置した状態で、局所スタン機能について独立して利用可能であってよい。刺激信号は、カートリッジ推進部が起動された後に、遠隔スタン機能について利用可能であってよい。
【0051】
展開ユニットは、警告機能および/または局所スタン機能用の端子のいくつかの(たとえば、2つ以上の)セット、および、それぞれのセットが遠隔スタン機能用の電極のいくつかの(たとえば、2つ以上の)セットを含んでもよい。セットは、2つ以上の端子または電極を含んでもよい。電極の発射は、(たとえば、飛行中の電極が適切に分離するにはターゲットが近過ぎるときの有効な搭載(place)のために)個々に行われてもよく、または、(たとえば、間断なく、または、同時に)セットとして行われてもよい。一実施態様では、端子のセットおよび電極のセットは、カートリッジとしてパッケージされ、展開ユニットは、いくつかのこうしたカートリッジを備える。カートリッジの電極が発射される前に、電子兵器類の端子のセット(たとえば、発射デバイスの一部またはカートリッジの一部)は、ディスプレイ(たとえば、警告)機能または局所スタン機能を実施してもよい。一実施態様では、発射後に、使用済カートリッジから、遠隔スタン機能だけが実施され、他のカートリッジは、局所スタン機能またはディスプレイ機能について利用可能である。展開ユニットは、それぞれが、1つまたは複数の独立したインタフェースを有する2つ以上のカートリッジを含むため、本明細書で説明される複数の機能を容易にする。
【0052】
たとえば、こうした展開ユニットの第1カートリッジが、第1ターゲットに向かって展開された後、刺激信号発生器146は、展開ユニットの他の端子を用いて警告機能または局所スタン機能を提供するように作動してもよい。第2ターゲットは、第2遠隔スタン機能に関わってもよい。その後、展開ユニットの他の端子は、別の警告機能または局所スタン機能に使用されてもよい。展開ユニットは、カートリッジ構成(たとえば、全く設置されていないか、一部が設置されているか、または、全てが設置されている;使用済が皆無か、一部が使用済か、または、全てが使用済)と無関係に、警告機能および/または局所スタン機能用の端子を含んでもよい。
【0053】
本発明の種々の態様による電子兵器システムは、システムの複数の機能の使用を容易にするオペレータインタフェースを提供する。オペレータインタフェースは、プロセッサによって実施される方法およびオペレータによって実施される方法を含む。たとえば、図1の処理回路130は、図2Aのオペレータインタフェース200について状態遷移方法を実施する。状態遷移方法では、長円形として示す1つの状態だけが、ある時にアクティブである。1つの状態から別の状態に進むために、現在の状態を去り、次の状態に到達する、適当な矢印で指定された基準が満たされなければならない。換言すれば、基準が満たされると、方法の状態は、次の状態に変化する。方法が、目下、その特定の状態にあるとき、特定の状態に固有のアクションが実施されてもよい。処理回路130によって検知されるコントロールは、安全(オン/オフ)、トリガ(セット/解除)、刺激(セット/解除)、および警告(セット/解除)を含む。
【0054】
一実施態様では、刺激および警告コントロールは、1つのコントロールとして一緒に実施され、局所スタン機能用の端子は、警告デバイスの役をする。局所スタン機能用に意図される端子は、ターゲットが端子のすぐ近くにいないとき、大きなポッピング音と共に可視のアークを表示するであろう。刺激コントロールと警告コントロールを組み合わせたものは、セットされる場合、警告と刺激の両方を起動し、解除される場合、警告と刺激の両方を停止する。
【0055】
電力(たとえば、接続された電池電力)の印加を検出することに応答して、処理回路130によって実施されるオペレータインタフェースは、スリープ状態202で始まる。最低限、電池電力を保存する(たとえば、日時を維持する、揮発性メモリの内容を維持する、特定のコントロールを検知するための)クリティカルな機能だけが、スリープ状態202で実施される。クリティカルな機能は、処理回路130のプロセッサを起動することなく実施されてもよい。安全がオフである状態でのコントロールの使用を検知することによって、オペレータインタフェース200は、レポート状態204に進む。処理回路130に保持されるか、または、処理回路130が利用可能な種々の情報のうちの任意の情報が、状態204のオペレータに報告されてもよい。オペレータは、他の従来のコントロール(たとえば、ハイパーテキストリンクまたはメニューアイテム)を作動して、付加的なまたは異なるレポートを受け取る、かつ/または、新しいまたは変更された構成の選好を指定する。安全コントロールの終了または安全コントロールの変化が検出されるまで、報告行為は、状態204にて継続してもよい。報告行為が達成されたことをオペレータが指示する場合、または、コントロールの変化がさらに無い状態で、ある期間が経過する場合、オペレータインタフェース200は、スリープ状態202に戻る。
【0056】
データ通信機能124のアクティブなデータ通信信号、または、データ通信(たとえば、インジケータまたはメモリ)が所望される展開ユニットの設置または取り外し時の変化を検出することに応答して、オペレータインタフェース200は、スリープ状態202を去り、データ転送状態205に進んでもよい。安全コントロールの終了または安全コントロールの変化が検出されるまで、任意の適切なプロトコルによるデータの転送が、状態205にて継続してもよい。新しいソフトウェアが受け取られると、受け取ったソフトウェアをインストールし、かつ/または、実行するために、電子兵器類システムの構成が、自動的に変更されてもよい。オペレータインタフェース200は、受け取ったソフトウェアのオペレーションによって修正されるか、または、置換えられてもよい。こうした修正または置換えが無いと仮定すると、データ通信が放棄されるか、または、終了する場合、または、コントロールの変化がさらに無い状態で、ある期間が経過する場合、オペレータインタフェース200は、スリープ状態に戻る。
【0057】
安全コントロールが「オフ」状態にあることを検出することに応答して、オペレータインタフェース200は、状態202、204、および205から準備完了状態206に進む。任意の主要な機能は、準備完了状態206から始動されてもよい。電子兵器類システムの能力(たとえば、残りの電池容量、次の遠隔スタン機能について利用可能な、または、選択されるカートリッジのレンジ)は、従来のオペレータコントロールによって、順次にまたは要求に応じて表示されてもよい。
【0058】
警告コントロールがセットされていることを検出することに応答して、オペレータインタフェース200は、準備完了状態206から警告状態207に進む。状態207にある間に、任意の適切な可聴または可視警告回路が起動されてもよい。一実施態様では、可聴警告は、「止まれ!武器を捨てろ!手を頭の上に置け!」などのターゲットに対して指示される命令を発する。先に説明したように、刺激信号発生器は、警告として、局所スタン機能のために意図された端子間で音の大きな可視のアークを提供してもよい。オペレータインタフェース200は、警告コントロールが解除されると、準備完了状態に戻る。
【0059】
トリガコントロールがセットされていることを検出することに応答して、オペレータインタフェース200は、準備完了状態から発射状態208に進み、発射状態208に入る前に電子兵器類システムの構成によって指定された1つまたは複数のカートリッジから1つまたは複数の電極を即座に発射する。トリガコントロールが迅速に解除される場合、オペレータインタフェース200は、発射状態208からラン状態209に進む。解除されない(たとえば、適切な期間が経過し、トリガコントロールが解除されない)場合、オペレータインタフェース200は、発射状態208からストレッチ状態210に進む。
【0060】
別の例では、図1の処理回路130は、図2Bのオペレータインタフェース250について状態遷移方法を実施する。オペレータインタフェース250は、先に説明したように、スリープ状態202、発射状態208、およびラン状態209を含む。インタフェース250は、さらに、先に説明したように、レポート状態204、データ転送状態205、警告状態207、およびストレッチ状態210を含んでもよい(図示せず)。独自に、オペレータインタフェース250は、発射準備完了状態252、刺激準備完了状態254、ラン状態256、およびラン状態258を含む。以下で説明されるように、ラン状態256および258は、ラン状態256および258に対して異なる状態遷移が設けられることを除いて、ラン状態209を参照して先に説明した機能を実施する。
【0061】
安全コントロールが「オフ」状態にあることを検出することに応答して、オペレータインタフェース250は、スリープ状態202から発射準備完了状態252に進む。トリガコントロールがセットされていることを検出することに応答して、オペレータインタフェース250は、発射準備完了状態252から発射状態208に進み、そこで、本明細書で説明したように電極が発射され、トリガコントロールが解除されると、オペレーションがラン状態209で継続し、そこで、ターゲットの組織を通して伝導されるための刺激電流が、完了(done)まで生成される。ラン状態209の機能の終了によって、オペレータインタフェース250は、刺激準備完了状態254に進む。
【0062】
刺激準備完了状態254にある間に、刺激コントロールのオペレーションは、ラン状態258のオペレーションに進む。刺激準備完了状態254にある間に、トリガコントロールのオペレーションは、後続のラン状態256のオペレーションを提供する。しかし、ラン状態256のオペレーションが終了すると、オペレータインタフェース250は、刺激準備完了状態254に戻る。後続の発射は、刺激コントロールの少なくとも1回のオペレーション後にだけ起こることができる。このポリシ(policy)は、状態254か状態256のいずれかからラン状態258への刺激コントロールのオペレーションに応答して事前に達成される。
【0063】
ラン状態258にて、ラン状態258のオペレーションが終了すると、オペレータインタフェース250は、発射準備完了状態252に進む。
ラン状態258にて、トリガコントロールがセットされると、オペレータインタフェース250は、発射状態208に進む。
【0064】
安全コントロールが「オン」状態にあることを検知される場合、オペレータインタフェース250は、発射準備完了状態252またはラン状態258からスリープ状態202へ(図示する)、また、ラン状態256、ラン状態209、および刺激準備完了状態254を含む他の状態(図示せず)から刺激状態254へ進む。
【0065】
本発明の種々の態様による刺激信号は、電子兵器システムのオペレータの意思によって、ターゲットによる服従を確保することを意図される。本発明の種々の態様による複数機能兵器は、異なる刺激信号を用いて異なる用途において服従を確保する機構をオペレータに与える。服従は、ターゲットが感じる苦痛の結果および/または骨格筋をターゲットが使用するのを妨害する結果としてのものであってよい。第1の例として、服従を獲得するための、ターゲットに対する強制力は、服従を維持するためのクライアントに対する強制力より比較的大きくてもよい。この第1の例において適する刺激信号は、任意の数のホールド段階を伴うストライク段階を含んでもよい。ホールド段階のエネルギー出費は、ストライク段階についてのエネルギー出費より少なくてもよい。第2の例として、ターゲットに対する最初の強制力は、服従に抗しようと決めたターゲットに対する後続の強制力より適度に小さくてもよい。この第2の例において適する刺激信号は、1つまたは複数のストライク段階を伴う任意の数のホールド段階を含んでもよい。さまざまなエネルギー出費のストライク段階およびホールド段階は、種々の用途についてオペレータに利用可能であってよい。たとえば、ある段階の継続期間は、その段階中にオペレータによる調整を受けてもよい。
【0066】
先に説明したように、ある段階の継続期間は、トリガコントロールが解除されない場合、ストレッチ状態210において、初期継続期間から最大継続期間まで延長されてもよい。初期継続期間は、工場設定の継続期間、ユーザ構成可能設定の継続期間、または延長された最近の継続期間であってよい。ディスプレイは、トリガコントロールが解除することなく保持されるときに、延長およびカウントアップを含む残りの継続期間を報告してもよい。ある段階をたとえば25秒延長したいと望むオペレータは、前もって約5秒から25秒ディスプレイを観察し、次に、トリガコントロールを解除してもよい。ストライク段階またはホールド段階が延長されてもよい。図2に示すように、発射後実施される第1段階は、トリガコントロールのオペレーションによって延長される。
【0067】
本発明の種々の態様による他の実施態様では、トリガコントロールと異なるコントロールが使用されてもよく、延長されるあるタイプの段階がオペレータによって指定されてもよく、かつ/または、(現在または将来)識別される段階が、延長のために識別されることができる。たとえば、オペレータによる再構成によって、タイプによらず、n番目(たとえば、第1、第2、第3)の段階が、延長のために選択されてもよい。別の例では、特定のタイプの全ての段階(たとえば、初期ストライク段階後の全てのホールド段階)が延長される。ターゲットがより有効に呼吸することを可能にするために、本発明の種々の態様による電子兵器システムは、ターゲットの呼吸を妨げるほどに十分な刺激を含まないレスト段階を(たとえば、オペレータコントロールによらず)導入してもよい。適した用途では、識別された段階または所定の段階の刺激信号の継続期間の減少をもたらすために、延長が負であってもよい。
【0068】
トリガコントロールの解除を検出することに応答して、オペレータインタフェース200は、先に説明したように、ストレッチ状態210または発射状態208からラン状態209へ進む。ラン状態209にて、ストライク段階およびホールド段階の継続期間が、計測され、ストライク段階、ホールド段階、およびレスト段階の所望の継続期間が達成されるように、刺激信号発生器が制御される。達成されると、オペレータインタフェース200は、ラン状態209から準備完了状態206へ進む。ラン状態209は、中止されてもよく、オペレータインタフェース200は、安全コントロールが「オン」状態にあることを検出することに応答して、ラン状態からレポート状態204へ進む(図示せず)。
【0069】
刺激コントロールがセットされることに応答して、オペレータインタフェース200は、準備完了状態206からラン状態209へ進んでもよい。その結果、ストライク段階、ホールド段階、およびレスト段階の(ストレッチされた継続期間とは対照的に)所定の継続期間が、先に説明したように、ラン状態209において計測される。
【0070】
本発明の種々の態様による発射デバイスは、オープンな機能のセットから選択されたオペレータ構成可能な複数機能のセットをサポートしてもよい。オープンな機能のセットは、刺激信号発生器のプログラマブルコントロールを含んでもよい。選択された機能のオペレータ構成は、発射デバイスのプロセッサと通信するモジュールのセットの現場設置を含んでもよい。オペレータ選択は、先に説明したように、電子兵器システムについての予想される用途の混合に対処することに基づいてもよい。電子兵器システムの複数のユニットが、戦術的オペレーションにおいて必要とされるとき、戦術的オペレーションをより効果的に達成するために、電子兵器システム構成の混合が使用されてもよい。これらの機能的能力の一部または全てを達成するために、本発明の種々の態様による発射デバイスは、オープンな機能のセットのメンバを受容するインタフェースを含む。インタフェースは、部材機能をサポートし、部材機能を電子兵器システムのオペレーションに統合するための、部材から処理回路130へのソフトウェアの転送をサポートする。
【0071】
たとえば、図3の発射デバイス300は、発射デバイス102を参照して先に説明した機能の全てを実施し、かつ、複数機能電子兵器システムをさらに容易にする構造を含んでもよい。発射デバイス300は、処理回路130に結合する内蔵機能310、処理回路130に結合する戦術的機能バス306、展開ユニットI/O機能332、および処理回路130を含む。戦術的機能バス306は、処理回路130、オープンな補助機能のセット328、メモリ326、および刺激信号発生器330の間で、電力信号および通信信号を提供する。処理回路130および刺激信号発生器330がバス306に結合しているため、バス306に結合する補助機能は、ステータスを得ること、ステータスを報告すること、構成に対する調整を実施すること、およびコントロールを実施することを含む目的のために、処理回路130と刺激信号発生器330の両方にアクセスしてもよい。発射デバイス300は、用途が特定された電子兵器類および複数用途を有する電子兵器類についてのプラットフォームを構成する。発射デバイス300の機能(および、補助機能のできる限り固有のセット)を有する複数のユニットは、戦術的目的を達成するために、協働して使用され、また、自動的に協働してもよい。
【0072】
内蔵機能310は、コントロール312、ディスプレイ314、音声I/O316、データI/O318、および充電式サブアセンブリ321を含む。内蔵機能310のコンポーネントは、従来の回路およびソフトウェアを使用して処理回路130と通信してもよい。コントロール312およびディスプレイ314は、先に説明したオペレータインタフェース200(120,122)を実施する。本発明による種々の他の実施態様では、内蔵機能310は、補助機能328を参照して説明した補助機能の任意のまたは全ての補助機能、および/または、充電式サブアセンブリ321を参照して説明した充電式サブアセンブリの任意の機能を含んでもよい。
【0073】
音声I/O316は、処理回路130によって使用するための適切なデジタル変換を有する、従来のマイクロフォンおよび従来のスピーカを含む。音声出力は、(たとえば、携帯電話と同様の音量レベルで)発射デバイス300のオペレータに、(たとえば、警察無線と同様の音量レベルで)他のオペレータ(たとえば、戦術的要員および補強要員)に、または、(たとえば、拡声器と同様の音量レベルで)ターゲットおよび可能性のあるターゲットに向けられてもよい。スピーカは、音声出力が無い状態で記録が所望される実施態様では省略されてもよい。音声入力は、送信されてもよい(たとえば、ライブストリーミング)、かつ/または、(たとえば、後での、ダウンロード、送信、または解析のために)記憶されてもよい。
【0074】
データI/O318は、先に説明したデータ通信機能124を実施する。データI/O318は、データ通信リンクが利用可能になったときに、送出されるメッセージを待ち行列に入れるための、また、処理回路130によるアクセスを待ち受ける受信情報を保持するためのバッファメモリを含んでもよい。データI/O318は、可能性のある通信リンクの可用性を監視し、自動的に、情報を受信し、かつ/または、待ち行列に入れられたメッセージを送信してもよい。
【0075】
充電式サブアセンブリ321は、メモリ320、電池322、カメラ324を含み、それぞれが、バス304に結合される。充電式サブアセンブリ321のコンポーネントは、バス304上で、処理回路130と通信してもよい。充電式サブアセンブリ321は、充電のために、頻繁に取り外され交換されるため、バス304は、充電式サブアセンブリ321と処理回路130との相互接続を、機械的かつ電気的に信頼性のあるものにする。バス304は通信信号と電力信号を含む。バス304結合が無線結合を含むとき、適切な送信機および受信機回路が、発射デバイス300および充電式サブアセンブリ321内で使用されてもよい。一実施態様では、電力信号は、発射デバイス300へのエネルギーの無線転送のために磁気回路(たとえば、誘導結合)を使用して結合する。充電式サブアセンブリ321が、発射デバイス300から取り外され、充電クレードル(図示せず)内に搭載されると、誘導結合が、電池322を充電するために、クレードルから電池322へのエネルギーの無線伝転送をサポートする。通信信号は、磁気、静電、無線、および/または光回路要素によって、バス304から、発射デバイス300かクレードルのいずれかに結合されてもよい。ほこりおよび液体の汚染のリスクがある過酷な環境における発射デバイス300および充電式サブアセンブリ321の作動の場合、電力信号の磁気結合と通信信号の無線通信が好ましい。
【0076】
展開ユニットI/O332は、先に説明したように、それぞれが、インジケータおよび/またはメモリを有するマガジンを含む、かつ/または、先に説明したように、それぞれがインジケータおよび/またはメモリを有する、複数のカートリッジを含む、1つまたは複数の展開ユニットと協働する。展開ユニットI/O332は、先に説明した展開ユニットコントロール140の構成レポートおよび発射コントロール機能を実施する。展開ユニットI/O332は、回路を含み、また、設置された展開ユニットの構成を定期的に決定し、これらの決定の最新の結果を処理回路130に報告するか、または、処理回路130に利用しやすくするための、ソフトウェアまたはファームウェアを含んでもよい。
【0077】
補助機能は、任意の戦術的オペレーションにおける発射デバイスの有効性を改善する任意の機能を含む。たとえば、発射デバイス300は、バス306およびバスによって使用可能にされるいくつかのポートを含むため、モジュールとしてパッケージングされる任意の補助機能は、いくつかのポートのうちの1つにインストールされてもよい。オペレータが好む補助モジュールのセットがインストールされて、先に説明したように、発射デバイス300と協働し、また、互いに協働してもよい。補助機能は、オープンなセットを形成するため、新しいモジュールは、付加的な補助機能を将来実施するためのポートの1つまたは複数のポートで受容されるように設計されてもよい。
【0078】
一実施態様では、発射デバイス300は、バス306に1つのポートを提供する。1つまたは複数の補助機能が、あるセットのオペレータ交換可能モジュールのそれぞれで実施される。どの1つのモジュールがポートに取り付けられてもよい。各モジュールは、別のモジュールのセットを受容するための次のポートを提供してもよい。
【0079】
ポジショニングシステム機能は、モジュール、その結果、発射デバイスの物理的位置を決定するための補助機能である。たとえば、従来の全地球測位システム(GPS)受信機が、適切なポートインタフェース回路要素とソフトウェアを有するポジショニングシステムモジュール(328)内に組み込まれてもよい。プロセッサとGPSモジュール(328)との協働により、処理回路130によって記憶されるか、または、通信されるデータに関連付けられた、特定の日時における(たとえば、主要な機能が実施されるときの)物理的位置を容易に含ませることができる。GPSモジュール(328)、処理回路130、および刺激信号発生器330の協働により、(たとえば、火災の危険が施設の一部分に存在する場合にアークの使用を防止するための、管轄区の規制の範囲内になるように)物理的位置に応じて刺激信号プログラムを容易に調節し得る。GPSモジュール(328)、処理回路130、およびデータI/O機能318またはRFリンク補助モジュール(328)の協働により、特定の通信チャネル、技術の使用、または、その物理的ロケーションに適した信号電力の送信を容易にしてもよい。
【0080】
ユーザ識別機能は、発射デバイスのオペレータを識別するのに役立つ情報を決定するための補助機能である。たとえば、従来の個人識別技術が、適切なポートインタフェース回路要素とソフトウェアを有するユーザ識別(UID)モジュール(328)内に組み込まれてもよい。個人識別技術は、親指指紋、網膜スキャン、音声認識、および他の生物学的センサ技術を含む。他の実施態様では、従来のバーコード、バッジ、および無線周波数識別(RFID)タグ技術が使用されてもよい。RFIDタグは、宝石(たとえば、リング、ブレスレット、ネックレス、ウォッチ)、衣服(たとえば、バッジ、パッチ、ボタン、ベルトバックル、ベルト、グローブ、ヘルメット)、または、別の個人電子デバイス(たとえば、携帯電話、警察無線機、緊急警報デバイス)内に組み込まれてもよい。タグは、受動的であってよく、あるいは、送信機またはトランスポンダを含んでもよい。一実施態様では、データI/O318は、さらに、オペレータ識別の指標を検出するのに使用される送信機および/または受信機を含む。
【0081】
UIDモジュール(328)、処理回路130、および刺激信号発生器330の協働により、ユーザ識別に従って刺激プログラムを調節することを含んでもよい(たとえば、訓練、消費者、セキュリティ、法律執行、および軍事適用形態が異なってもよい)。換言すれば、同じ発射デバイスは、異なるユーザに支給され、それぞれ、適切な刺激プログラムを自動的に生成する。
【0082】
UIDモジュール(328)および刺激信号発生器機能の協働により、認可されたUIDの無いときに刺激信号発生をディセーブルすることを実施してもよい。認可されたUIDは、検出されたUIDと比較するために(たとえば、メモリ320および/または326)記憶されてもよい。認可されたUIDの無いときのオペレーションの試行の検出により、音声、ビデオ、および/またはデータ(たとえば、時間、日付、GPSによる位置)を記憶すること、および/または、(たとえば、RFリンクによって)送信することを開始してもよい。記憶および/または送信により、当局が、認可されていない人による発射デバイスの操作を追跡するのを支援してもよい。
【0083】
UIDモジュール(328)の一部であるメモリ(または、メモリ326あるいは320)を使用して、登録されたユーザ識別を一覧表示してもよい。登録は、オペレータインタフェースによって、また、メモリ320からロードされたソフトウェアによって達成されてもよい。登録は、個々であってもよく、または、包括的であってもよい(たとえば、警察隊の全てのメンバが、警察隊の任意の他のメンバに支給された発射デバイスを使用することを許可される)。発射デバイス300を使用する試行が、未登録のユーザによって行われる(たとえば、UIDモジュール(328)によって、ユーザ識別が検出されないか、または、不一致が起こる)場合、発射デバイス300は、オペレータに忠告し、機能の一部または全てを遮断してもよい(たとえば、全ての主要な機能を遮断するが、もしあれば、ロケーションとユーザ識別を報告するために、当局に対するRFリンクまたはその他の方法でのデータ通信をイネーブルする)。
【0084】
RFリンク機能は、従来のRFアクセス可能情報システムとの通信のために、または、先に説明したように、データI/O318と協働した無線データ通信のために、発射デバイス間での通信のための補助機能である。たとえば、従来の無線送信機および受信機は、適切なポートインタフェース回路要素とソフトウェアを有する補助モジュール(328)内に組み込まれてもよい。RFリンクモジュール(328)は、発射デバイスと、インターネットの任意のサーバまたはユーザとの間の情報の交換を容易にしてもよい。
【0085】
発射デバイス300から送出されてもよいデータは、ブロードキャストまたは呼び掛け信号に対する応答を含んでもよい。データは、ユーザ識別、発射デバイス識別、日時、コントロールのオペレーション(たとえば、安全、トリガ、刺激、レンジ優先度のセットおよび/または解除)、補助機能のコントロール(たとえば、カメラのオン/オフ、レーザ照準器オン/オフ)、および/または、デバイスステータス(たとえば、電池容量、展開ユニット残存能力)を含んでもよい。RFリンクによるデータ通信は、発射デバイス300の日時を日時用のマスタ当局(たとえば、支局本部、戦術的先導発射デバイス、遠隔戦術的本部、携帯電話ネットワーク、無線ベース当局(GPS、WWV))に同期させるのに役立ってもよい。RFリンクによる通信は、発射デバイス300の任意の機能の使用をイネーブルする、かつ/または、ディセーブルするのに役立ってもよい。
【0086】
1つまたは複数のRFリンク、処理回路130、および音声I/O機能316の協働により、特に、RFリンクの能力が、従来のアドホック(ad hoc)ネットワーク技術に従って使用される複数の指向性アンテナを有する場合に、発射デバイス300が、全ての従来の無線電話、ネットワーク端末、およびネットワークノード機能(たとえば、発射デバイス、コンピュータ、および、携帯電話アンテナ塔などのハブ間における、無線ディスパッチ、セキュア音声通信、公衆携帯電話、緊急通信ネットワーク端末またはノード、アドホックネットワーク端末またはノード)を容易に実施し得る。
【0087】
RFリンクは、発射デバイス300による記録用のより高品質な音声入力および/または発射デバイス300からのより理解可能な音声出力を容易にするために、音声I/O機能316のマイクロフォンとスピーカに代わるマイクロフォンおよび/またはスピーカ機能を有する遠隔ヘッドセットまたはヘルメットへ、また、そこから、音声I/Oを移植してもよい。
【0088】
カメラ機能は、ビデオ動画記録用の補助機能である。ビデオ記録は、主要機能の使用に関連してもよい。たとえば、従来のビデオカメラは、適切なポートインタフェース回路要素とソフトウェアを有するカメラモジュール(328)内に組み込まれてもよい。カメラモジュール(328)、処理回路130、およびメモリ320または326の協働は、充電式サブアセンブリ321が、カメラ324が無い状態で実施されるときに、カメラ324から利用できることになる同じ機能を容易にしてもよい。カメラ324は、たとえば、異なる視野または視野角および/または異なる(たとえば、赤外の、可視の、偏光の、フィルタリングされた)感度について、カメラモジュール(328)と同時に作動してもよい。カメラ機能(324,328)は、RFリンク機能(328)と協働して、任意の従来の形式(たとえば、ファイル転送、ライブストリーミング)で、ライブビデオまたは記録したビデオのブロードキャストを実施してもよい。ブロードキャストは、(たとえば、ライブ観察のために)別の発射デバイスによる使用を容易にしてもよい。戦術的局に対するブロードキャストは、ライブ観察、解析、および/または、記録保管を容易にしてもよい。記録保管局に対するブロードキャストまたはダウンロードは、力の使用についての記録を形成するか、または、維持することを容易にしてもよい。
【0089】
本発明の種々の態様による強制力記録器(または送信機)の使用により、展開ユニット(332)および刺激信号発生器(330)機能を省略してもよい。たとえば、強制力記録器(または送信機)の使用は、音声および/またはビデオ記録およびダウンロード(または送信)能力を含んでもよい。別の実施態様では、強制力記録器(または送信機)の使用は、本明細書で説明したように、音声I/O(316)、処理回路(130)、カメラ(324,328)、RFリンク(328)、照明(328)、およびレンジファインダ機能を含んでもよい。
【0090】
照明機能は、オペレータによって所望されるターゲットまたは地域を照明するための補助機能(たとえば、地図読み取り光)である。任意の従来の照明器は、適切なポートインタフェース回路要素とソフトウェアを有する照明モジュール(328)内に組み込まれてもよい。処理回路130によって指示される照明により、ターゲットに電子兵器システムの照準を合わせたり、明るいフラッシュ光でターゲットの方向感覚を錯乱させたりすることが容易に行え、緊急光信号の送出、および/またはカメラ324またはカメラモジュール(328)の使用を改善するために必要な照明を容易になし得る。
【0091】
他の補助機能(図示せず)は、レンジファインダ機能およびターゲット識別機能を含む。レンジファインダは、特定のカートリッジ(または、発射ユニット)から特定のターゲットまでの距離を推定する。処理回路130は、バス306を介して、特定のカートリッジの種類を提供してもよい。特定のカートリッジは、(たとえば、反復的に)ユーザによって識別されるか、用途/戦術的オペレーションに従って識別されるか、または、距離計測機能の結果に従って識別されてもよい。全てのカートリッジが1つのロケーションにある場合、特定のカートリッジの識別が省略されてもよい。距離計測機能は、任意の従来の距離検知および測定技術を含んでもよい。たとえば、パルス状エネルギー(たとえば、音声、無線、またはレーザ光)が、ターゲットによって反射され、送信されたパルス出力信号から受信された反射入力信号までの伝播遅延から、距離が求められてもよい。ターゲットは、(たとえば、カメラおよび/または照明機能を使用して)処理回路130によって、または、距離計測機能(たとえば、ターゲット上の従来のレーザスポット)によって識別されてもよい。
【0092】
処理回路は、従来回路、ファームウェア、および作動システムソフトウェアを用いて実施される従来の内蔵プログラム機械を含んでもよい。たとえば、処理回路130は、単一マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを用いて実施されてもよい。処理回路130は、構成管理、イネーブル/ディセーブル主要機能、および/または、補助機能、主要機能についてのカートリッジ選択、刺激調節、データ記録、およびデータ通信のための方法を実施する。
【0093】
本発明の種々の態様による処理回路130によって実施される、構成管理のための方法は、任意の実用的な順序で、以下のオペレーションの1つまたは複数を含んでもよい。該オペレーションとは、(a)現用の刺激信号発生器330の機能記述を決定するステップ、(b)現用の補助機能328の機能記述を決定するステップ、(c)現用の展開ユニットの機能記述を決定するステップ、(d)現用の信号発生器、現用の補助機能、および/または現用の展開ユニットをサポートするソフトウェアが、メモリ320、326、処理回路130のメモリ(図示せず)、展開ユニットのメモリ、および、データI/O318を介したバッファリングされるかまたは利用可能なデータ通信に関して、利用可能であり、かつ、最新であるかどうかを判定するステップ、(e)必要に応じて、処理回路130にとって利用できるプログラムメモリ内のソフトウェアを更新するステップ、(f)発射デバイス300の任意のまたは全ての機能について非破壊機能試験を実施するステップ、(g)メモリ320、326および展開ユニットのメモリの任意のメモリ内に機能記述情報を記憶するステップ、ならびに、(h)メモリ320、326、展開ユニットのメモリ、および、データI/O318を介したバッファリングされるかまたは利用可能なデータ通信内に機能記述情報を通信、および/または、記憶するステップである。
【0094】
本発明の種々の態様による処理回路130によって実施される、主要機能および/または補助機能をイネーブル/ディセーブルするための方法は、任意の実用的な順序で、以下のオペレーションの1つまたは複数を含んでもよい。該オペレーションとは、(a)(たとえば、主要機能がイネーブルされている間に、電圧低下の可能性を減らすために)利用可能な電池容量を決定するステップ、(b)環境が、主要機能または補助機能が実施される(たとえば、意図された機能のための調整が行われる)のに適しているかどうかを判定するために、環境因子(たとえば、温度、水蒸気圧、湿度)を求めるステップ、(c)イネーブルされた機能およびオペレータの指示によってイネーブルされるべき利用可能な機能をオペレータに通知する(advise)ステップ、(d)ディセーブルされた機能およびオペレータの指示によってディセーブルされるべき利用可能な機能をオペレータに通知するステップ、および、(e)オペレータが指定した機能が実施されることを要求されているかどうかを、オペレータインタフェースが判定する方法を実施するステップである。
【0095】
本発明の種々の態様による処理回路130によって実施される、カートリッジ選択方法は、任意の実用的な順序で、以下のオペレーションの1つまたは複数を含んでもよい。該オペレーションとは、(a)全ての現用のカートリッジの記述を決定するステップ、(b)遠隔スタン機能能力についてのオペレータ選好(たとえば、有効距離の範囲、ターゲットの衣服に適した電極タイプの選択)を決定するステップ、(c)オペレータの選好を満たすことができない(たとえば、オペレータは、長い有効距離を好むが、全ての現用のカートリッジが、短い有効距離を有している)ときをオペレータに通知するステップ、(d)現用のカートリッジの記述、オペレータの選好、および点火順序ポリシに従って現用のカートリッジの点火順序を決定するステップ、(e)展開ユニットと協働して、特定の現用のカートリッジを起動するステップである。点火順序ポリシは、プログラムロジックで実施されてもよい。点火順序ポリシは、適したオペレータ選好が無いとき、または、例外的な場合の曖昧さを解決するために、使用し得る(たとえば、オペレータが中間の有効距離を使用したくても、短い距離と長い距離のカートリッジしか使用できないときには、長い距離のカートリッジが使用されることになる)。オペレータ選好は、任意の従来の方法で、かつ/または、本明細書で説明した「レンジ」選好制御によって指示されてもよい。
【0096】
本発明の種々の態様による刺激信号は、1つまたは複数の刺激サブプログラム、服従信号群、および/または、服従信号を有する刺激プログラムを含んでもよい。例を挙げ、また、提示を明確にするために、図4A〜4Dに示す、刺激プログラム420およびコンポーネントパーツを考える。図4Aでは、2つの刺激プログラム402、404が示される。
【0097】
刺激プログラム402は、警告段階からなる。刺激プログラム402は、警告コントロールのオペレーションに従ってもよい。警告段階は、一実施態様では、ターゲットを電気的に刺激しない。それでも、警告段階は、先に説明したように警告機能のために電子兵器類システム100の端子間にアークを提供する刺激信号発生器を使用して、さらなる警告機能回路要素についての必要性をなくしてもよい。警告段階は、第1の実施態様では、ターゲットの組織を通して電流を提供することができない(たとえば、警告機能端子は、電子兵器類システム100の露出した面に配置されていない)。警告段階は、別の実施態様では、警告機能を提供し、同様に、ターゲットの組織を通して電流を流す局所スタン機能を提供してもよい。好ましい実施態様では、刺激信号発生器は、警告機能を提供するために使用され、警告アークに適し、また、局所スタン機能として、ターゲットの組織を通してストライク段階電流またはホールド段階電流を伝導するのに適する。
【0098】
刺激プログラム404は、シーケンスの5段階からなる。該5段階とは、時刻T1から時刻T2のストライク段階、時刻T2から時刻T3のレスト段階、時刻T3から時刻T4のホールド段階、時刻T4から時刻T5の別のレスト段階、および時刻T5から時刻T6のホールド段階である。刺激プログラム404は、トリガコントロールのオペレーションに従ってもよい。相対的な継続期間は、図示する期間以外の期間であってよく、先に説明したように、相対的な継続期間が、継続期間406において延長されてもよい。
【0099】
通知段階は、刺激プログラム404に続いて示され、特別の段階を説明するものである。
刺激プログラムは、刺激サブプログラムの任意の適したシーケンスを含む。本発明の種々の態様によれば、刺激サブプログラムのライブラリは、定義され、電子兵器システム100のメモリに記憶される。たとえば、刺激サブプログラム420のライブラリは、WARNサブプログラム422、STRIKE1サブプログラム424、STRIKE2サブプログラム426、HOLD1サブプログラム428、HOLD2サブプログラム430、HOLD3サブプログラム432、ADVISE1サブプログラム434、およびADVISE2サブプログラム436を含む。各サブプログラム(たとえば、422)は、1つまたは複数の服従信号群(たとえば、440)を含む。
【0100】
服従信号群(たとえば、442)は、複数の服従信号(たとえば、460)を含む。たとえば、服従信号が全て、同じで、かつ、時間的シーケンスで規則的に離間しているとき、服従信号群(たとえば、442、444)は、反復レートを特徴としてもよい。他の実施態様では、服従信号群は、種々の異なる(たとえば、主に苦痛をもたらすため、かつ/または、主に骨格筋の動きを妨げるためなど、異なる目的の)服従信号および種々の(たとえば、増加する、減少する、増加しかつ減少する、ランダムな)間隔を含んでもよい。
【0101】
服従信号(たとえば、462)は、介在する空気ギャップ内の空気をイオン化するのに十分なものであり、これにより、ターゲットが苦痛を感じるようにさせ、かつ/または、骨格筋の1つまたは複数についてのターゲットによるコントロールを妨げる。服従信号が、苦痛および/または骨格筋の収縮をもたらすとき、苦痛および/または収縮の継続期間は、服従信号の有効継続期間と呼ばれる期間を規定してもよい。有効継続期間は、標準的なターゲットの組織内のモデル内に入る服従信号の波形に関して規定されてもよい。標準的なターゲットは、典型的なターゲットの母集団の平均的な特性を有してもよい。本発明者等が発見したところによれば、健康状態が良好で、かつ、麻薬またはアルコールの影響下にない成人の人のターゲットについては、約400オームの抵抗(RB)が適切なモデルである。
【0102】
服従信号は、負荷を駆動する共振回路応答と一致する波形を有してもよい。負荷を駆動する共振回路は、弱減衰として知られているタイプの波形462、臨界減衰として知られているタイプの波形464、または、過剰減衰して知られているタイプの波形466を提供してもよい。共振回路および負荷に応じて、これらのタイプ間に見かけ上のバリエーションが生じ得る。先に説明した標準的なターゲットの組織モデルの場合、本明細書で開示される回路によって提供される波形は、通常、弱減衰として表される。
【0103】
RBの両端の波形は、それぞれが、弱減衰、臨界減衰、過剰減衰として出現する一連の部分を含んでもよい。アークを生成して、ターゲットの組織を通して刺激電流を伝導するための回路を完全なものにするための、(たとえば、スイッチSWAが閉じた状態の図8Aによる)第1の回路構成によって、また、刺激電流を維持するための、(たとえば、スイッチSWBが閉じた状態の図8Bによる)第2の回路構成によって、結合(たとえば、成形された)波形が提供されてもよい。第1構成における信号源(source)インピーダンスと負荷は、第2構成における信号源インピーダンスと負荷と異なってもよい。さらに、ターゲットの組織は、電流、電荷、および/または、電流によって生じる局所加熱の関数として、変動する負荷(たとえば、異なる抵抗)を提示してもよい。その結果、波形は、第1構成の作動中に、(任意の組合せで)弱減衰するか、臨界減衰するか、または、過剰減衰するように現れ、第2構成中に、弱減衰するか、臨界減衰するか、または、過剰減衰するように現れる場合がある。構成は、本明細書で説明した任意のスイッチング技法(たとえば、スパークギャップ、半導体スイッチ)に応じて変化してもよい。
【0104】
一般に、服従信号群(たとえば、442)は、ある段階(たとえば、ストライク、ホールド、通知)の目的を達成する。服従信号(たとえば、462)は、強度(たとえば、エネルギー、電流、電圧、電荷の量、レート、または振幅)を調節されてもよい。その結果、服従信号群440は、均一な服従信号444または一連の異なる服従信号442、446を含んでもよい。一般に、強度が高い服従信号は、発射デバイスからより大きなエネルギー出費を招く。強度が比較的高い服従信号は、ターゲットを停止させるための適した特性を有することができる。強度が比較的低い服従信号は、骨格筋のターゲットによる使用を著しく妨げるのに十分とは言えないものの、不快および/または苦痛によって発射デバイスのオペレータに服従するようにターゲットに勧告する(advise)には十分である。刺激サブプログラムの1つまたは複数の服従信号群は、同じであってよく、または、一連の異なる服従信号群を形成してもよい。服従信号460、服従信号群440、刺激サブプログラム420、および刺激プログラム440の変動は、電池容量を保存するための、推定された電池容量に応答してもよい。
【0105】
服従信号は、インタリーブされ、かつ、直列であってよい。たとえば、強度がより高いまたより低い服従信号446が、同じターゲットに送出されてもよい。別の例では、服従信号のシリーズが、複数のターゲットに同時に送出されてもよい。さらに別の例では、服従信号のシリーズが、いくつかのターゲットに送出されてもよく、各ターゲットは、そのシリーズの次の服従信号を受け取る。たとえば、各ターゲットが受け取る服従信号(たとえば、ターゲット当たり1つのパルス)は、あるパルス繰り返しレートを有してもよく、その結果、そのシリーズの繰り返しレートは、各ターゲットが受け取るパルス繰り返しレートの倍数であってよい。
【0106】
本発明の種々の態様による処理回路130によって実施される、刺激調節方法は、任意の実用的な順序で、以下のオペレーションの1つまたは複数を含んでもよい。該オペレーションとは、(a)刺激プログラムの調節を指定する権利に関してオペレータの特権を決定するステップ、(b)全ての現用のカートリッジの記述を決定するステップ、(c)局所スタン機能能力についてのオペレータ選好を決定するステップ、(d)遠隔スタン能力についてのオペレータ選好を決定するステップ、(e)発射デバイスの現用の容量を決定するステップ、(f)オペレータの選好を満たすことができないときをオペレータに通知するステップ(たとえば、オペレータは、現用のカートリッジ能力より大きいか、または、発射デバイス容量より大きい刺激を好む)、(g)調節された刺激プログラム、刺激サブプログラム、均一な服従信号を有する服従信号群、および/または、種々の強度の服従信号を有する(2、3の強度プロファイルを挙げると、線形に減少する、線形に増加する、高い強度と低い強度が交互の)服従信号群を決定するステップ、(h)オペレータの識別に伴って、調節された刺激プログラムの記述を記憶、かつ/または、通信するステップ、ならびに、(i)調節された刺激プログラムを遂行するために、刺激信号発生器にコントロールを与えるステップである。
【0107】
本発明の種々の態様による処理回路130によって実施される、データ記録方法は、任意の実用的な順序で、以下のオペレーションの1つまたは複数を含んでもよい。該オペレーションとは、(a)オペレータからの情報を要求する可聴プロンプトをオペレータに出力するステップ、(b)オペレータによる音声応答を受け取るステップ、(c)音声応答を記憶、または、通信するステップ、(d)音声応答に相当する記号を決定するステップ、および、(e)記号を記憶、または、通信するステップである。データ記録は、発射デバイスのオペレーションに関連する、いわゆる、「強制力の使用(use of force)」レポートについて所望されてもよい。プロンプトは、「強制力の使用」レポートを準備することを遂行するために、オペレータによって使用される書面の命令シート上に記載される情報についての、完全な要求の省略された示唆であってよい。プロンプトが、情報についての完全な要求である場合、書面の命令シートは使用される必要がない。従来の速記者のメモ記録器といくつかの点で似ているオペレータインタフェースは、音声応答の再調査および編集を可能にするために実施されてもよい。音声応答または記号音声応答の通信は、先に説明したように、バッファリングされてもよい。記憶すること、および/または、通信することは、オペレータの識別を、記憶されるかまたは通信される情報に関連付けることを含んでもよい。
【0108】
本発明の種々の態様による処理回路130によって実施される、データ通信方法は、任意の実用的な順序で、以下のオペレーションの1つまたは複数を含んでもよい。該オペレーションとは、(a)発射デバイスのオペレータの識別を決定するステップ、(b)発射デバイスの識別を決定するステップ、(c)発射デバイスの物理的位置を決定するステップ、(d)リンクが、通信に利用可能かどうかを判定するステップ、(e)情報についての要求を通信リンクから受信するステップ、(f)オペレータの識別、発射デバイスの識別、および発射デバイスの物理的位置のうちの少なくとも1つ(または、全て)を含む情報を準備するステップ、ならびに、(g)情報をリンク上に送信するステップである。リンクが、通信に利用可能かどうかを判定するために、発射デバイス300は、クレードルの光I/Oをディスプレイ314の光I/Oにリンクするクレードル(図示せず)と共に使用されてもよい。発射デバイス300から充電式サブアセンブリ321を取り外すことなく、電池322へのエネルギーの充電を同様に可能にするクレードル(図示せず)とデータ通信するための無線リンクを提供するために、バス304が延長されてもよい。
【0109】
本発明の種々の態様による発射デバイスは、オペレータによる好都合でかつ直感的な使用のために配置されたオペレータコントロールを含む。たとえば、図5および図6の拳銃型発射デバイス500は、本体部501、ハンドル502、安全コントロール504、トリガコントロール506、刺激コントロール508、オペレータ選好コントロール510、メニューコントロール512、カートリッジ取り出しコントロール514、レーザターゲット照明器516、発射デバイス500の前面520内に設置された複数のカートリッジ522、524、526、ハンドル502の底面530内に設置された充電式サブアセンブリ532、モジュール(照明モジュール542が示される)の設置用のポートを有するモジュールベイ540、および、ディスプレイ602(図6)を含む。図5では、カートリッジ522、524、および526は、各カートリッジの前カバーが無い状態で示される。その結果、電極用の円形送出管と長円形ワイヤ格納部が見える。3つのカートリッジが全て、使用済になる場合、デバイス500は、各長円形ワイヤ格納部から1つのフィラメントワイヤが延びた状態で示されるように見えることになる。各カートリッジ522、524、および526は、図示する発射デバイス500のそれぞれの2つの端子に関してアークをサポートするために、2つの端子(図示せず)(各ワイヤ格納部について1つの端子)を有する。発射デバイス500の端子535および536は、カートリッジ526に関して対称に配置され、カートリッジ526用のアークをサポートする。カートリッジ522および524用の端子は、同様の機能のために対称に配置される。
【0110】
本発明の種々の態様による安全コントロール504は、本体部501の両側の2位置回転レバーとして実施されてもよい。各レバーの内部に小さな磁石を配置し、また、各レバーの回転運動の一番端のところで、本体部501の内部にリードリレーを配置することによって、本体部501の気密封止を低下させることなく、レバーの位置検出が達成されてもよい。別の実施態様では、両側のレバーは、ユニットとして移動するように機械的に結合され、レバーの一方に関して磁性コンポーネントが省略される。
【0111】
本発明の種々の態様によれば、レバーは、2つ以上のコントロールを実施してもよい。たとえば、レバー504の3つの位置は、安全コントロール(504)およびオペレータ選好コントロール(510)についての機能の組合せを実施してもよい。たとえば、オペレータ選好機能は、コントロール510を参照して説明したタイプの「レンジ」(有効距離)選好を指示してもよい。3つの位置は、以下の通りであってよい。(1)安全がオン、(2)安全がオフで、レンジ選好が短い、(3)安全がオフで、レンジ選好が長いである。コントロール510は、省略されてもよく、あるいは、異なる選好(たとえば、刺激調節選好、照明選好、無線リンク選好)または異なるコントロール(たとえば、先に説明したように、刺激機能から分離した警告機能)のために使用されてもよい。
【0112】
本発明の種々の態様によるトリガコントロール506は、本体部501内である軸上で旋回し、かつ、従来のピストルの感覚に似せるためにスプリングリターンを装備する2位置回転レバーとして実施されてもよい。トリガコントロール506の可動部分は、本体部501内のリードリレーの起動のための磁石を含んでもよいため、本体部501の気密封止を低下させることなく、レバーの位置検出が達成される。オペレータは、コントロールをセットするためにハンドル502の内にトリガレバーを押し込み、コントロールを解除するためにトリガレバーを開放する。
【0113】
本発明の種々の態様による刺激コントロール508は、可動部分内に磁石を、本体部501内にリードリレーを有する2位置スプリングリターンボタンとして実施されてもよいため、ボタンの位置検出は、本体部501の気密封止を低下させることなく、レバーの位置検出が達成される。作動時には、刺激コントロール508は、常時開瞬時接触スイッチとしてオペレータには見えてもよい。オペレータは、コントロールをセットするために本体部501内にボタンを押し、コントロールを解除するためにボタンを解放する。
【0114】
本発明の種々の態様によるオペレータ選好コントロール510は、可動部分内に磁石を、本体部501内にリードリレーを有する2位置スプリングリターンボタンとして実施されてもよいため、ボタンの位置検出は、本体部501の気密封止を低下させることなく、レバーの位置検出が達成される。オペレータは、コントロールをセットするために本体部501内にボタンを押し、コントロールを解除するためにボタンを解放する。
【0115】
メニューコントロール512は、オペレータ選好コントロール510と同様の方法で実施されてもよい。
カートリッジ取り出しコントロール514(たとえば、解除ボタン)は、前面520内の全てのカートリッジについてカートリッジ保持ラッチを機械的に外す。オペレータは、カートリッジ(たとえば、使用済になったため、カートリッジ522)を取り外すか、または、カートリッジを交換し再装填すること(たとえば、レンジが短いカートリッジ524をレンジが長いカートリッジと交換すること)を選ぶ場合がある。
【0116】
ターゲット照明は、レーザまたは一般的な照明(たとえば、スポット光、投光器)によって提供されてもよい。たとえば、特定のターゲットを識別するためのレーザ照明は、(たとえば、他の法律執行役人に見える発射戦術的座標に照準を定めるために、かつ/または、ビデオ記録用の環境を提供するために)レーザターゲット照明器516によって、かつ/または、補助照明機能328、540によって提供されてもよい。レーザターゲット照明器516、540は、先に説明した距離計測機能と協働してもよい。たとえば、ベイ540内の補助モジュールの光検出器が受け取るために、任意の適した変調照明が、レーザ516によって提供されてもよい。
【0117】
ハンドル502は、ハンドルの底面530内の上方で充電式サブアセンブリ532を受容するキャビティを有する。一実施態様では、充電式アセンブリは、ターゲットの方に向くレンズを有するカメラ(図示せず)を含む。
【0118】
ディスプレイ602は、先に説明した任意の情報(たとえば、作動情報、構成情報、ステータス、電池容量、試験結果、視覚プロンプト、表示する情報を選択するためのメニュー、および再調査および/または改訂するための構成設定)を表示する。ディスプレイ602は、先に説明したように、データ通信機能124(318)のための光I/O送信機および/または送受信機として使用されてもよい。
【0119】
マイクロフォンは、オペレータの声(たとえば、即席の戦術的対話、プロンプトに対する応答、ターゲットに向けられた音声)の音声、周囲音声、またはターゲットの方向からの音声を記録してもよい。1つまたは複数のマイクロフォン(図示せず)は、ディスプレイ602の上の、対称に配列された一方または両方の表面604に配置されてもよい。マイクロフォン(図示せず)は、ターゲットに向かって誘導される軸に沿って感度の高い前面520に配置されてもよい。
【0120】
スピーカ(たとえば、警告または拡声器)は、オペレータ、オペレータに対する戦術的補助要員、またはターゲットに対して音声プロンプトを提供してもよい。表面604または606は、(たとえば、本体部501の中心に関して対称の)1つまたは複数のスピーカ(図示せず)を含んでもよい。第1のあるいは1つまたは複数の付加的なスピーカが、モジュールベイ540の背面か、本体部501の側面か、または、刺激コントロール508の下の本体部501の下面に配置されてもよい。従来の無指向性音声放射体が、音声がオペレータか、ターゲットか、または両方に向けられるように、上記ロケーションの任意のロケーションで使用されてもよい。
【0121】
展開ユニットコントロールは、処理回路130からのデジタルコントロールと相互作用する回路、および、インジケータおよびカートリッジを有する1つまたは複数の展開ユニットと相互作用する回路を提供する。処理機能と展開ユニットコントロール機能との間のインタフェースは、充電コントロール信号、刺激コントロール信号、および発射信号を含んでもよい。たとえば、刺激コントロール信号726から機能的に独立している充電コントロール信号724を含むことによって、(460の)服従信号、(440の)服従信号群、(420の)刺激サブプログラム、および(410の)刺激プログラムの1つまたは複数を規定するか、または、改定するパラメータの、処理回路130による指定を含む、刺激プログラム調節が容易になる。本発明の種々の態様によれば、図1および図7の展開ユニットコントロール140は、充電機能702、貯蔵機能704、放電機能706、発射機能708、および検出器710を含む。発射回路708は、信号730を提供し、また、発射コントロール144を参照して先に説明したように作動してもよい。検出器710は、信号732を提供し、また、検出器143を参照して先に説明したように作動してもよい。充電機能702、貯蔵機能704、および放電機能706は、協働して、先に説明した刺激信号発生器を実施してもよい。処理回路130は、充電機能702、貯蔵機能704、および/または放電機能706からデジタル(たとえば、アナログ−デジタル変換器から生じる)フィードバック信号(図示せず)を受信してもよい。処理回路130は、カートリッジステータス(730,732)を含む他のフィードバック情報を受信する。
【0122】
本発明の種々の態様による充電機能は、電池電力を受け取り、電池の電流および電圧能力を超えることなく、電池電力より高い電圧でエネルギーをエネルギー貯蔵部に提供する。充電機能を実施する回路は、あるデューティサイクル、あるパルス繰り返しレート、および各パルス振幅を有するパルスでエネルギーを提供してもよい。これらのパラメータは、充電を通して一定であってよく、または、検出される電池の状態および検出される貯蔵機能の状態に応じて処理回路によって調整されてもよい。充電コントロール信号の充電コマンドに応答する充電は、1つの服従信号または服従信号のセットのために達成されてもよい。一実施態様では、充電機能702は、電池電力信号722および充電コントロール信号724を受信し、エネルギーを貯蔵機能704に提供する。充電コントロール信号724は、充電機能702に仕様を伝えるための、1つまたは複数のデジタル信号および/またはアナログ信号を含んでもよい。
【0123】
本発明の種々の態様による貯蔵機能は、充電機能から、貯蔵されるエネルギーを受け取り、受け取ったエネルギーを放電のために蓄積する。貯蔵は、誘導性または容量性コンポーネントを用いて達成されてもよい。たとえば、貯蔵機能704は、キャパシタンスとしてひとまとめに呼ばれる1つまたは複数のキャパシタを含む。
【0124】
本発明の種々の態様による放電機能は、貯蔵機能からエネルギーを受け取り、局所スタン機能または遠隔スタン機能のために、刺激コントロール信号に応答して、1つまたは複数の服従信号を展開ユニットに提供する。放電機能を実施する回路は、処理回路によって指定される、刺激プログラム、刺激サブプログラム、服従信号群、または服従信号を提供してもよい。刺激プログラム、刺激サブプログラム、服従信号群、および服従信号のパラメータは、刺激コントロール信号によって放電機能に伝えられてもよい。たとえば、(たとえば、ソフトウェア構成設定によって、フィードバック信号によって)貯蔵部704の電圧およびキャパシタンスの知識を持つ処理回路130は、1つまたは複数の服従信号の振幅および/または継続期間を指定し、この仕様を刺激コントロール信号726によって放電機能706に伝えてもよい。放電コントロール信号726は、放電機能706に仕様を伝えるための、1つまたは複数のデジタル信号および/またはアナログ信号を含んでもよい。一実施態様の振幅および継続期間は、骨格筋のターゲットのコントロールへの干渉が望まれるときに、1服従信号当たりターゲット組織内に約100マイクロクーロンの電荷を運ぶのに十分である。服従信号群は、骨格筋のターゲットのコントロールへの干渉が望まれるときに、約5〜10秒の間で、1秒当たり約15〜19の服従信号の繰り返しレートを特徴としてもよい。1服従信号当たりのより少ない転送電荷、1秒当たりのより少ない服従信号、および/または、服従信号群のより短い継続期間は、ターゲットに対する適した服従(たとえば、警告)作用を構成してもよい。
【0125】
服従信号は、ターゲットを通る回路を完全なものにするための1つまたは複数のアークを確立するのに適した第1電圧で、貯蔵部704の第1キャパシタンスからのエネルギーを結合し、また、アーク形成に十分な時間が経過した後、服従信号の残りを送出するための、第1電圧より電圧が低い第2電圧で、第2キャパシタンスからのエネルギーを結合することによる、放電機能706によって生成されてもよい。放電コントロール信号の放電コマンドに応答する放電は、1つの服従信号または服従信号のセットのために達成されてもよい。
【0126】
ターゲットに印加されるときの各服従信号は、弱減衰、臨界減衰、または、過剰減衰する電気波形特性を示してもよい。図8Aおよび図8Bは、遠隔スタン機能の場合に、展開ユニットによってターゲットに結合した貯蔵および放電機能(800,801)の簡略化した電気的モデルを示す。図8Aおよび図8Bのコンポーネントは、電気現象をモデル化する回路について通常そうであるように、電気的に完全である。図8Aでは、1次回路802は、1次巻線抵抗RPを有するステップアップ変圧器モデルTDの1次側に、スイッチSWAによって結合した貯蔵機能のキャパシタンスCAを含む。キャパシタンスCAは、表現0.5CAVAに従って電圧VAでエネルギーを貯蔵する。2次回路804は、2次巻線抵抗RSを有する変圧器TDの2次側、抵抗RFとキャパシタンスCFとしてモデル化された展開ユニットの(たとえば、ターゲットの衣服または皮膚に突き刺さる電極に対して放電機能に接続するワイヤをつなぐ)フィラメント、ならびに、RBとしてモデル化されたターゲット抵抗を含む。端子E1およびE2は、ターゲットに向かって発射され、かつ、最終的に、ターゲットの組織の近くか、または、組織の中に載置される電極に相当する。適した服従信号の電圧および電流において、人の体は、ほとんど電気抵抗を持たないが、RBの値は、異なる振幅、異なる波形、および異なる繰り返しレートについて異なる。ターゲットに電荷を移動する前に橋絡される全てのギャップの合成効果は、モデルスパークギャップGとして示される。服従信号の送出のために貯蔵されるエネルギーは、完全に抵抗RBに送出され抵抗RB内で消散されるわけではないこと、および、RBの両端の電圧がRS、RF、およびRBからなる分圧器により決定されることに留意されたい。図8Bのモデルは、ターゲットの組織を通る完全回路を形成する、スパークギャップが伝導した後の電気状態を示す。ここで、貯蔵機能のキャパシタンスモデルCDは、変圧器モデルTDの2次巻線を通るスイッチモデルSWBを介して結合する。キャパシタンスCDは、表現0.5CAVDに従って電圧VDでエネルギーを貯蔵する。服従信号波形は、回路806でモデル化された、オーバダンピング波形か、クリティカルダンピング波形か、または、アンダーダンピング波形と異なる、2次回路804でモデル化された、オーバダンピング波形か、クリティカルダンピング波形か、または、アンダーダンピング波形を有してもよいことに留意されたい。前と同様に、服従信号の残りの送出のために貯蔵されたエネルギーは、完全に抵抗RBに送出され抵抗RB内で消散されるわけではない。
【0127】
図8Aおよび図8Bのモデルは、電極に対するフィラメントワイヤの抵抗とキャパシタンスを省略して、局所スタン機能に適用されてもよい。特に、RFとCFが省略されてもよい。モデルの端子E1とE2は、ターゲットに近づけられるか、ターゲットに接触する端子に相当する。
【0128】
先に説明した展開ユニットコントロールは、図9〜16に示す回路技法を使用して、本発明の種々の態様に従って実施されてもよい。図9の展開ユニットコントロールは、充電機能702、貯蔵機能704、および放電機能706を含む。放電機能706は、先に説明した1つまたは複数の展開ユニット104に対するインタフェース107の一部である複数の導体対(911、912(図示せず)、916)910を提供する。図9では、貯蔵機能704は、それぞれが、異なるプレート間電圧を有する3つのキャパシタンスを用いて実施される。一実施態様では、巻線W1、W2、およびW3は、それぞれ2000、1000、および2000の公称電圧仕様を有し、このとき、巻線W3は、巻線W1およびW2に関して反対極性にある。直列の巻線W1およびW2は、最高約3000ボルトの充電キャパシタンスC6に対して、最高約3000ボルトピークの振幅(複数可)を有する充電パルスを提供する。直列の巻線W2およびW3は、最低約−3000ボルトの充電キャパシタンスC5に対して、最低約−3000ボルトピークの振幅(複数可)を有する充電パルスを提供する。巻線W2は、最高約1000ボルトの充電キャパシタンスC4に対して、最高約1000ボルトピークの振幅(複数可)を有する充電パルスを提供する。キャパシタンスC4、C5、およびC6の電圧は、サンプリングされ、処理回路130にフィードバックされてもよい。充電の有効性は、処理回路130によって判定されてもよい。電池322の電圧低下状態の予測は、処理回路130によって計算されてもよい。その結果、充電パルス振幅、刺激プログラム、刺激サブプログラム、服従信号群、または服従信号強度の調整は、電圧低下状態の可能性のリスクを減らすように行われてもよい。さらに、オペレータ選好の代わりに、あるポリシに従ってもよく、オペレータ選好に従わないとき、オペレータに対する通知(notice)が提供されてもよい。
【0129】
本発明の種々の態様による発射コントロール回路は、いくつかのカートリッジのそれぞれについて準備が整ったことの指標(730)を提供し、それぞれの発射についてデジタル発射コントロール信号(728)に応答してもよい。たとえば、図10の発射コントロール回路1000は、デジタルフィードバック回路および複数の展開回路A〜N 1002を含む。
【0130】
(たとえば、閾値または限界値間の窓用の)比較器、A/D変換器1004(図示せず)、または、A/D、D/A、および/または比較器機能を備えるマイクロコントローラを含む、従来の任意のデジタルフィードバック回路が、(たとえば、準備が整ったことの指標などのカートリッジステータスを含む)発射データを提供するのに使用されてもよい。
【0131】
各展開回路は、先に説明したように、従来の火工雷管(抵抗RPRIMER−A〜RPRIMER−Nとしてモデル化される)を起動するのに十分な電流の電圧が比較的低い(たとえば、約1000ボルト未満、好ましくは、約150ボルトなどの約300ボルト未満のピーク電圧振幅を有する)パルスを提供する。処理回路130は、各雷管A〜Nの独立したコントロールを有する。処理回路130は、たとえば、特定の雷管が準備が整っているかどうか、特定の雷管が使用済であるかどうかを判定するために、かつ/または、カートリッジの機能的能力を識別するために、各雷管の抵抗を監視してもよい(たとえば、電気特性は、本明細書で説明されるように、カートリッジを記述するインジケータ(112)であってよい)。
【0132】
本発明の種々の態様による別の実施態様では、雷管の特性を検出することは、発射機能とインジケータ機能の両方に役立つ。たとえば、RPRIMERは、先に説明したインジケータ(112)の役をする、電気特性を有するインピーダンス(ZPRIMER)であってよい。電気特性は、インパルス、パルス、周波数、または周波数掃引波形を使用して決定されてもよい。振幅、位相、または周波数についての任意の従来の検出器(143)を使用して、ZPRIMERが、そこに配置されるカートリッジまたはマガジンに関連付けられる指標が決定されてもよい。メモリ320、326は、カートリッジの適切な記述に関して電気特性を相互参照する表を含んでもよい。
【0133】
本発明の種々の態様による刺激コントロール回路は、処理回路130によって指示される電圧が比較的高い服従信号を提供してもよい。たとえば、図11の刺激コントロール回路1100は、端子または電極の各対について1つの、複数の刺激コントロール信号に応答する。刺激コントロール回路1100は、複数の刺激回路1102を含み、各回路が、局所スタン機能または遠隔スタン機能について、端子または電極の1つの対をサポートする。各刺激回路1104、1106は、1次巻線と2次巻線の対を有するステップアップ変圧器TD1106、TD1126を有する。各1次巻線は、スイッチとして働く独立したSCR Q1106、Q1126と直列である。各SCRのゲートは、ゲート信号SCA(Q1104とR1104はSCNを提供する)を提供するために、Q1102とR1102からなるトランジスタ回路によって増幅された各刺激コントロール信号(A〜N)によって駆動される。各2次回路は、一方の側から貯蔵エネルギー源(たとえば、キャパシタンスC5またはC6)に結合され、かつ、他の側から端子または電極に結合された変圧器の2次巻線を含む。その結果、たとえば、1つの刺激コントロール信号(STIMULUS CONTROL)がアサートされると、SCR Q1106が、導通して、第3の貯蔵エネルギー源(たとえば、キャパシタンスC4)が、1つの1次巻線を通して放電することが可能になる。最初の放電の結果として、端子または電極と直列の空気ギャップ内の空気をイオン化するための、高電圧パルス(たとえば、約50,000ボルト)が、端子または電極911にわたって利用可能になる。イオン化後に、キャパシタンスC5およびC6は、イオン化された空気とターゲットを通して放電電流を流す。同じキャパシタのセットは、所望される各刺激回路信号(たとえば、911および/または916)のために再利用されてもよいことに留意されたい。その結果、刺激をいくつかのターゲットに提供することは、各ターゲットについて刺激コントロール信号を順番にアサートすることによって達成される。服従信号群または刺激サブプログラムが、インタリーブされてもよい。
【0134】
本発明の種々の態様による別の刺激コントロール回路では、端子および電極(910)のいくつかのセットが、独立した刺激信号を同時に伝導させてもよい。たとえば、図12の刺激コントロール回路1200は、先に説明した、1つの刺激コントロール信号SCAに応答して、電気的に独立した刺激信号を、端子または電極のN個の対のそれぞれに同時に提供する。イオン化は、全ての1次巻線と直列の、単一の貯蔵エネルギー源(たとえば、キャパシタンスC4)によって、端子または電極の全ての対について同時に達成される。各2次回路は、イオン化後に各ターゲットを通る電流をサポートするための独立したエネルギー貯蔵部を含む。図示するように、変圧器TD1202の2次回路は、キャパシタC1202およびC1204を含み、変圧器TD1222の2次回路は、キャパシタC1222およびC1224を含む。
【0135】
本発明の種々の態様による別の刺激コントロール回路では、端子および電極(910)の作動は、独立であってもよく(たとえば、回路1100と同様に)、または、同時であってもよい(たとえば、回路1200と同様に)。たとえば、図13の刺激コントロール回路1300は、複数の刺激回路1304〜1306 1302(量N)を含み、各回路は、(図11を参照して先に説明したように)それぞれの刺激コントロール信号SCA〜SCNに応答する。各刺激回路は、1次巻線および端子または電極のそれぞれについての2次巻線(2つの2次巻線が示される)を含む。各2次回路は、イオン化後にターゲットを通る電流を継続させるためのキャパシタンスを含む。
【0136】
変圧器は、図11、12、および13に示すように、端子または電極の1つの対をサポートしてもよい。本発明の種々の態様による他の刺激コントロール回路では、変圧器は、端子または電極の複数の対をサポートしてもよい。第1の例として、図14の変圧器TD1402は、図11、12、および13の任意特定の刺激回路の任意の変圧器と置換えられて、その特定の刺激回路について端子または電極の3つの対をサポートしてもよい。変圧器TD1402は、イオン化後にターゲットを通して電流を提供するために、一方の側で第1貯蔵キャパシタンス(たとえば、C6)に結合し、かつ、他方の側で第1端子または電極に結合した2次巻線W1402を含む。変圧器TD1402は、さらに、第1の対911の第2端子または電極に結合し、かつ、第3端子または電極に結合した2次巻線W1404を含む。変圧器TD1402は、さらに、第2の対912の第4端子または電極に結合し、かつ、第5端子または電極に結合した2次巻線W1406を含む。変圧器TD1402は、さらに、第3の対916の第6端子または電極に結合し、かつ、イオン化後にターゲットを通して電流を提供するための第2貯蔵キャパシタンス(たとえば、C5)に結合した2次巻線W1408を含む。図14に示す技法は、端子または電極の4つ以上の対をサポートするように拡張されてもよい。
【0137】
第2の例として、図15の変圧器TD1502は、図11、12、および13の任意特定の刺激回路の任意の変圧器と置換えられて、その特定の刺激回路について端子または電極の2つの対をサポートしてもよい。変圧器TD1502は、イオン化後にターゲットを通して電流を提供するために、一方の側で第1貯蔵キャパシタンス(たとえば、C6)に結合し、かつ、他方の側で第1端子または電極に結合した2次巻線W1502を含む。変圧器TD1502は、さらに、第1の対911の第2端子または電極から第3端子または電極へのシャントを含む。変圧器TD1502は、さらに、第2の対916の第4端子または電極に結合し、かつ、イオン化後にターゲットを通して電流を提供するための第2貯蔵キャパシタンス(たとえば、C5)に結合した2次巻線W1504を含む。図15に示す技法は、端子または電極の3つ以上の対をサポートするように拡張されてもよい。
【0138】
本発明の種々の態様による別の刺激コントロール回路では、いくつかのエネルギー源が、1次回路で利用可能である。たとえば、図16の回路1600は、共通電圧(たとえば、約2000ボルト)に充電されるキャパシタC1602およびC1604を含む。1次回路は、さらに、それぞれが、約2000ボルト絶縁破壊電圧を有する、スパークギャップG1602およびG1604を含む。キャパシタが、充電中か、または、充電されたとき、ギャップG1602は、その両端にもしあってもほとんど電圧がない。ギャップG1604の絶縁破壊電圧を超えて充電されると、端子または電極916が、活性化して、キャパシタC1614およびC1615に貯蔵された電荷から、ターゲットを通る電流が形成される。ギャップG1604によって導通すると直に、ギャップ1602の両端の電圧が上昇し、その後、ギャップG1602の導通をもたらす。ギャップG1602が導通すると、端子または電極911が、活性化して、キャパシタC1612およびC1613に貯蔵された電荷から、ターゲットを通る電流が形成される。回路1600の1つの利点は、端子または電極911用の電流のための電荷が、端子または電極916用のキャパシタ(C1614,C1615)と異なりかつ絶縁されたキャパシタの対(C1612,C1613)によって提供されるため、端子または電極916が短絡する(たとえば、ターゲットに対して有効でなくなる)場合、端子または電極911のその後の発射または使用が影響を受けないことである。
【0139】
スイッチ(たとえば、図8Aおよび図8BのSWAまたはSWB)は、比較的高い電圧(たとえば、図16のスパークギャップG1602およびG1604)または比較的低い電圧による作動またはコントロールについて実施されてもよい。一部の実施態様では、(たとえば、図11〜15の信号SCA、SCNによって作動する)半導体スイッチが所望されてもよい。コストと信頼性が目的の場合、本明細書で述べる回路の任意のスイッチの代わりに、図17の回路1700が使用されてもよい。回路1700の作動時、キャパシタC1702は、ギャップG1712の絶縁破壊電圧より高いが、ギャップG1712の絶縁破壊電圧(たとえば、1000ボルト)とギャップG1714の絶縁破壊電圧(たとえば、300ボルト)の合成値より低い電圧(たとえば、1000ボルト)に充電される。半導体FET Q1704が、起動して、ギャップ間のノードの電圧VNがゼロボルト近くに引っ張られると、スパークギャップG1712が導通するであろう。そのノードに電流が流れるにつれて、電圧VNは、ギャップG1714の導通を生じるのに十分になるように急速に上昇する。その後、キャパシタC1702のエネルギーは、ギャップG1712、G1714の直列回路、および、変圧器巻線などの任意の直列負荷(図示せず)を通して主に放電する。事実上、比較的低い電圧信号、ゲート点弧(gate firing)電圧VF(たとえば、約10ボルト以下)が、キャパシタC1702が負荷を通して放電するときをコントロールする。抵抗R1712およびR1714は、スパークギャップが導通を終了するときに、スパークギャップ間の捕捉電荷を減少させ、FETの漏れ電流を無効に(override)する。
【0140】
先の構造および方法の実用的な任意の組合せは、遠隔スタン能力が無い、局所スタン機能用のデバイスで実施されてもよい。たとえば、遠隔スタン機能が無いシールド型デバイスは、以下の機能を省略した発射デバイス102を参照して説明される全ての機能を含んでもよい。構成報告機能142および発射コントロール機能144は、展開ユニットコントロール140から省略されてもよい。インジケータ112、メモリ114、および推進部116機能は、カートリッジ105から省略されてもよい。インタフェース107は、簡略化され、接触器118の端子用の信号だけを維持してもよい。オペレータインタフェース200または250は、発射状態208無しで実施されてもよい。そして、発射コントロール機能は、展開ユニットI/O332から省略されてもよい。
【0141】
本発明の種々の態様による装置は、ターゲットによる移動を妨害するために、ターゲットの骨格筋の収縮をもたらす。該装置は、装置から離れたところへ電極を展開する、規定された展開ユニットを用いて使用される。電極は、ターゲットを通して電流を伝導させる。装置は、電流を決定する刺激信号発生器と、展開ユニットから展開ユニットを記述する指標を検出する検出器とを含む。
【0142】
本発明の種々の態様による別の装置は、ターゲットによる移動を妨害するために、ターゲットの骨格筋の収縮をもたらす。該装置は、装置から離れたところへ電極を展開する、規定された展開ユニットを用いて使用される。電極は、ターゲットを通して電流を伝導させる。装置は、端子と、ターゲットを通して電流を伝導させることなく、ターゲットに警告するための電気アークを生成する生成手段と、端子とターゲットを通して直列に電流を伝導させるための伝導手段と、電極の展開を始動する始動手段と、オペレータインタフェースとを含む。オペレータインタフェースは、電極を展開する前に、生成手段と伝導手段の一方または両方の繰り返しオペレーションを容易にする。オペレータインタフェースは、さらに、電極の展開後に、伝導手段と始動手段の一方または両方の繰り返しオペレーションを容易にし、始動手段の各オペレーションは、展開ユニットのそれぞれのさらなる電極による。
【0143】
本発明の種々の態様による別の装置は、ターゲットによる移動を妨害するために、ターゲットの骨格筋の収縮をもたらす。該装置は、装置から離れたところへ電極を展開する、規定された展開ユニットを用いて使用される。電極は、ターゲットを通して電流を伝導させる。装置は、刺激信号発生器および回路を含む。刺激信号発生器は、電流を決定する。刺激信号発生器は、エネルギー貯蔵デバイスを含む。回路は、エネルギー貯蔵デバイスによって貯蔵されたエネルギーを減らすことなく、電極の展開を開始する。
【0144】
本発明の種々の態様による別の装置は、ターゲットによる移動を妨害するために、ターゲットの骨格筋の収縮をもたらす。装置は、装置から離れたところへ複数の電極のセットを展開する、規定された展開ユニットを用いて使用される。電極の各セットは、複数のそれぞれの電極を含む。電極の各セットは、骨格筋を通してそれぞれの刺激電流を伝導させる。装置は、エネルギー貯蔵回路および放電段階を含む。エネルギー貯蔵回路は、第1電流、第2電流、および第3電流を提供するために充電される。第1電流は、第1ピーク電圧マグニチュードで提供される。第2電流は、第1マグニチュードより大きい第2ピーク電圧マグニチュードで提供される。第3電流は、同様に第1マグニチュードより大きい第3ピーク電圧マグニチュードで提供される。第2と第3の電圧マグニチュードは、反対極性である。放電段階は、それぞれ各刺激電流を提供する。放電段階は、電極の各セットについてそれぞれの変圧器を備える。各変圧器は、第1電流に応答する1次回路用のそれぞれの1次巻線を有する。各変圧器は、そのセットの各電極についてそれぞれの刺激電流を供給する、2次回路用のそれぞれの2次巻線を有する。少なくとも1つのそれぞれの2次回路は、第2電流を伝導させる。少なくとも1つの他のそれぞれの2次回路は、第3電流を伝導させる。第1電流に応答するそのセットの任意の2つの特定の電極間の第4電圧は、空気をイオン化して、骨格筋を通る直列回路を完全なものにするのに十分である。第2電流および第3電流に応答する、特定の電極間の第5電圧は、第4電圧より小さい電圧で直列回路を通して刺激電流を提供する。
【0145】
本発明の種々の態様による別の装置は、移動を妨害するために、骨格筋の収縮をもたらす。該装置は、装置から離れたところへ複数の電極のセットを展開する、規定された展開ユニットを用いて使用される。電極の各セットは、複数のそれぞれの電極を含む。電極の各セットは、骨格筋を通してそれぞれの刺激電流を伝導させる。装置は、刺激信号発生器と、展開ユニットに対するインタフェースと、検出器と、4つの手動操作式コントロールと、コントローラを含む。刺激信号発生器は、刺激電流を提供する。展開ユニットに対するインタフェースは、電極の各セットを発射するためのそれぞれの信号と、刺激信号発生器を、発射された電極のセットに結合する手段とを含む。検出器は、展開ユニットの電極の各セットについてそれぞれの有効距離の指標を検出する。第3および第4コントロールは、第1コントロールのオペレーション無しでは何の作用も及ぼさない。コントローラは、第2コントロールのオペレーションと検出された指標に従って、展開する電極のセットを選択する。選択されたインタフェース信号は、第3コントロールのオペレーションに従って、選択された電極のセットを展開するために、コントローラに応答してアサートされる。コントローラは、刺激信号発生器を制御して、第4コントロールのオペレーションに従って少なくとも展開された電極のセットに刺激信号を提供する。
【0146】
本発明の種々の態様による方法は、ターゲットによる移動を妨害するために、ターゲットの骨格筋の収縮をもたらす装置によって実施される。該装置は、装置から離れたところへ電極を展開する、規定された展開ユニットを用いて使用される。電極は、ターゲットを通して電流を伝導させる。該方法は、(a)装置のメモリに、装置によって実施される展開の時刻を記憶するステップ、(b)リーダが、装置の通信範囲内にあることを示す無線信号を受信するステップ、および、(c)無線リンクによって、展開の時刻の指標に関連した装置の識別を送信するステップを、任意の順序で含む。
【0147】
本発明の種々の態様による別の方法は、ターゲットによる移動を妨害するために、ターゲットの骨格筋の収縮をもたらす装置によって実施される。該装置は、装置から離れたところへ電極を展開する、規定された展開ユニットを用いて使用される。電極は、ターゲットを通して電流を伝導させる。該方法は、(a)装置のメモリに、装置によって実施される展開の時刻を記憶するステップ、(b)光信号によって、展開の時刻の指標に関連した装置の識別を送信するステップを、任意の順序で含む。
【0148】
本発明の種々の態様による別の装置は、ターゲットによる移動を妨害するために、ターゲットの骨格筋の収縮をもたらす。該装置は、装置から離れたところへ電極を展開する、規定された展開ユニットを用いて使用される。電極は、ターゲットを通して電流を伝導させる。該装置は、バスと、複数のポートと、コントローラとを含む。各ポートは、モジュールをバスに結合する。コントローラは、バスに結合して、各モジュールの記述を決定するように、各モジュールと通信する。
【0149】
本発明の種々の態様による別の装置は、ターゲットによる移動を妨害するために、ターゲットの骨格筋の収縮をもたらす。該装置は、装置から離れたところへ電極を展開する、規定された展開ユニットを用いて使用される。該電極は、ターゲットを通して電流を伝導させる。該装置は、電流を決定する刺激信号発生器と、電極の展開によって第1のタイプの刺激信号を、展開後に第2のタイプの後続の刺激信号を電極に提供するように、刺激信号発生器に指示するコントローラとを含む。
【0150】
本発明の種々の態様による別の装置は、ターゲットによる移動を妨害するために、ターゲットの骨格筋の収縮をもたらす。該装置は、装置から離れたところへ電極を展開する、規定された展開ユニットを用いて使用される。該電極は、ターゲットを通して電流を伝導させる。該装置は、メモリ、マイクロフォン、出力デバイス、および、出力デバイス上で、装置のオペレータに対するプロンプトを提供し、マイクロフォンを介して受信されたプロンプトに対する回答の指標をメモリに記憶するコントローラとを含む。
【0151】
先の説明は、本発明の好ましい実施形態を説明し、好ましい実施形態は、特許請求の範囲に規定される本発明の範囲から逸脱することなく、変更または修正されてもよい。説明を明確にするために、本発明のいくつかの実施形態が述べられたが、本発明の範囲は、添付特許請求の範囲によって判断されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明の種々の態様による電子兵器システムの機能ブロック図である。
【図2−A】種々のオペレータインタフェース、および、それぞれが、図1のシステムのオペレータインタフェースをサポートするプロセスの状態図である。
【図2−B】種々のオペレータインタフェース、および、それぞれが、図1のシステムのオペレータインタフェースをサポートするプロセスの状態図である。
【図3】図1のシステムで使用され得る本発明の種々の態様による別の実施態様の発射デバイスの機能ブロック図である。
【図4】図4Aは図1のシステムの端子および電極の信号についての信号定義図である。図4Bは図1のシステムの端子および電極の信号についての信号定義図である。図4Cは図1のシステムの端子および電極の信号についての信号定義図である。図4Dは図1のシステムの端子および電極の信号についての信号定義図である。
【図5】図1のシステムの銃の実施態様の正面斜視図である。
【図6】図1のシステムの銃の実施態様の背面斜視図である。
【図7】図1のシステムの展開ユニットコントロール機能の機能ブロック図である。
【図8】図8Aは図1のシステムとターゲットの協働状態のモデルの略図である。図8Bは図1のシステムとターゲットの協働状態のモデルの略図である。
【図9】図7の展開ユニットコントロール機能の一部分の略図である。
【図10】図9の放電機能の一部分の略図である。
【図11】図9の放電機能の一部分の実施態様の略図である。
【図12】図9の放電機能の一部分の実施態様の略図である。
【図13】図9の放電機能の一部分の実施態様の略図である。
【図14】図9の放電機能の一部分の実施態様の略図である。
【図15】図9の放電機能の一部分の実施態様の略図である。
【図16】図9の放電機能の一部分の実施態様の略図である。
【図17】図7〜16の放電機能の刺激コントロール用のスイッチの略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットに電気ショックを与える発射デバイスであって、
規定された展開ユニットから指標を検出する検出器を備え、前記展開ユニットが、前記ターゲットに電気ショックを与えるための電極を展開し、
前記指標に従って発射デバイスの機能を実施する処理回路を備える発射デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載の発射デバイスであって、前記指標に従って、前記処理回路によって決定された表現を提示するディスプレイをさらに備える、発射デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、前記指標が使用量を含む、発射デバイス。
【請求項4】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、前記指標が有効距離の範囲を含む、発射デバイス。
【請求項5】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、前記指標が製造業者を識別する、発射デバイス。
【請求項6】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、前記機能が、発射の起動を拒否することを含む、発射デバイス。
【請求項7】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、前記機能が、電池電力を保存することを含む、発射デバイス。
【請求項8】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、前記検出器が、前記展開ユニットによって記憶されるべき情報を前記展開ユニットに提供する、発射デバイス。
【請求項9】
請求項8に記載の発射デバイスにおいて、前記情報が、発射デバイスのアイデンティティを含む、発射デバイス。
【請求項10】
請求項8に記載の発射デバイスにおいて、前記情報が、発射デバイスのユーザのアイデンティティを含む、発射デバイス。
【請求項11】
請求項8に記載の発射デバイスにおいて、前記情報が、発射デバイスのロケーションを含む、発射デバイス。
【請求項12】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、前記検出器が、電磁信号を検出することによって前記指標を検出する、発射デバイス。
【請求項13】
請求項12に記載の発射デバイスにおいて、前記検出器が、発射デバイスのある部分に関する電磁信号の位置を検出することによって前記指標を検出する、発射デバイス。
【請求項14】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、前記検出器が、電流を検出することによって前記指標を検出する、発射デバイス。
【請求項15】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、前記検出器が、電圧を検出することによって前記指標を検出する、発射デバイス。
【請求項16】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、前記検出器が、変調を検出することによって前記指標を検出する、発射デバイス。
【請求項17】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、
前記検出器が、信号を提供するソースをさらに備え、
前記検出器が、前記展開ユニットによって前記信号に加えられた変調を検出することによって前記指標を検出する、発射デバイス。
【請求項18】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、
前記検出器が、コード化された信号を検出し、
前記検出器が、前記コード化された信号に従って前記指標を提供するデコーダを備える、発射デバイス。
【請求項19】
請求項1に記載の発射デバイスにおいて、
コントロールをさらに備え、
前記処理回路が、前記コントロールにさらに従って前記機能を実施する、発射デバイス。
【請求項20】
請求項19に記載の発射デバイスにおいて、前記コントロールが、レンジ優先度を提供する、発射デバイス。
【請求項21】
請求項19に記載の発射デバイスにおいて、前記コントロールが、発射デバイスのユーザのアイデンティティを提供する、発射デバイス。
【請求項22】
ターゲットに電気ショックを与える発射デバイスによって実施される方法であって、
前記ターゲットに電気ショックを与えるための電極を展開する展開ユニットから指標を検出するステップと、
前記指標に従って発射デバイスの機能を実施するステップとを含む方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、前記指標に従って表現を表示するステップをさらに含む、方法。
【請求項24】
請求項22に記載の方法において、前記指標が使用量を含む、方法。
【請求項25】
請求項22に記載の方法において、前記指標が有効距離の範囲を含む、方法。
【請求項26】
請求項22に記載の方法において、前記指標が製造業者を識別する、方法。
【請求項27】
請求項22に記載の方法において、前記機能が、発射の起動を拒否することを含む、方法。
【請求項28】
請求項22に記載の方法において、前記機能が、電池電力を保存することを含む、方法。
【請求項29】
請求項22に記載の方法であって、前記展開ユニットによって記憶されるべき情報を前記展開ユニットに提供するステップをさらに含む、方法。
【請求項30】
請求項29に記載の方法において、前記情報が、前記発射デバイスのアイデンティティを含む、方法。
【請求項31】
請求項29に記載の方法において、前記情報が、前記発射デバイスのユーザのアイデンティティを含む、方法。
【請求項32】
請求項29に記載の方法において、前記情報が、前記発射デバイスのロケーションを含む、方法。
【請求項33】
請求項22に記載の方法において、検出が、電磁信号の検出を含む、方法。
【請求項34】
請求項22に記載の方法において、検出が、前記発射デバイスのある部分に関する電磁信号の位置の検出を含む、方法。
【請求項35】
請求項22に記載の方法において、検出が、電流の検出を含む、方法。
【請求項36】
請求項22に記載の方法において、検出が、電圧の検出を含む、方法。
【請求項37】
請求項22に記載の方法において、検出が、変調の検出を含む、方法。
【請求項38】
請求項22に記載の方法において、前記検出するステップが、前記展開ユニットに信号を発信を発信することに応答して前記指標を検出するステップをさらに含む、方法。
【請求項39】
請求項22に記載の方法において、
前記検出するステップが、
コード化された信号をデコードするステップ、および、
デコードの結果に従って前記指標を提供するステップを含む、方法。
【請求項40】
請求項22に記載の方法において、前記機能を実施するステップが、前記発射デバイスのコントロールにさらに従って達成される、方法。
【請求項41】
請求項40に記載の方法において、前記コントロールがレンジ優先度を提供する、方法。
【請求項42】
請求項40に記載の方法において、前記コントロールが、前記発射デバイスのユーザのアイデンティティを提供する、方法。

【図1】
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【図2−A】
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【図2−B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2009−509123(P2009−509123A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−534541(P2008−534541)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/034861
【国際公開番号】WO2008/033114
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(505305422)テイサー・インターナショナル・インコーポレーテッド (22)
【Fターム(参考)】