説明

工事管理サーバ、工事管理システム及び工事管理方法

【課題】複数の室を有する建物の工事の進捗管理を確実に行う。
【解決手段】工区内工程情報25Bは、工区ごとに工程を定義した情報である。作業名称25B2は、各作業に固有の名称である。最早開始日時25B3は、当該工区の少なくとも1住戸で当該作業を開始すべき日時である。最遅開始日時25B4は、当該工区に含まれる全住戸で当該作業を開始すべき日時であり、この日時までに作業を開始しなければ終了予定から遅延してしまうという区切りを示すものである。最遅終了日時25B5は、当該工区に含まれる全住戸で当該作業を完了すべき日時である。ここで、工区所要時間は、当該工区における所定の作業の予定所要時間である。最早開始日時に工区所要時間を加算して、最遅終了日時を求めることができる。また、住戸所要時間は、1住戸における作業の標準的な所要時間である。最遅終了日時から住戸所要時間を減算して、最遅開始日時を求めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の室を有する建物の工事の進捗管理を行う工事管理サーバ、工事管理システム及び工事管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、集合住宅の工事を行う場合、複数の住戸の工事が同時に進行するので、工事全体の進捗状況を把握し難いのが現状である。そこで、工事管理者が、現場を巡視する際に各住戸における工事の進捗状況をメモし、その後にまとめて工程一覧表に色塗りする。そして、その一覧表を工事事務所内に掲示することにより、進捗状況を工事関係者の間で共有している。特許文献1には、複数の段階業務からなる作業の進捗状況表において、終了した業務の欄に色が付される例が記載されている。
【特許文献1】特開2008−46908号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、作業計画は工区単位(例えば、階ごと)の工程として提示されるのに対して、作業実績は工区単位より規模の小さい住戸単位に報告される。この場合、作業の計画と実績を比較するには工区ごとに各住戸の実績を合計しなければならないため、ややもすると実績合計の作業が面倒だという理由により、計画と実績の比較が疎かになる傾向がある。そのため、特定の住戸の工事において問題が発生したり、工程の進捗が停滞したりしても、工事管理者が気付き難いという問題があった。
【0004】
また、単に実績を色塗りした工程一覧表では、現在の進捗状況を把握することはできるが、実際にどのくらいの時間がかかったのかが分からないので、工程の遅延が発生した場合における原因の分析に利用することはできなかった。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、複数の室を有する建物の工事の進捗管理を確実に行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、複数の室を有する建物の工事における作業の進捗管理を行う工事管理サーバであって、前記工事の管理者が用いる端末である管理者端末及び前記工事の作業者が用いる端末である作業者端末と通信可能であり、所定の情報を記憶する記憶部と、複数の室を含む工区の少なくとも1室において前記作業を開始すべき日時である最早開始日時を前記管理者端末から取得し、工区内工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、前記工区における前記作業の予定所要時間である工区所要時間を前記管理者端末から取得し、前記最早開始日時に前記工区所要時間を加算して、前記工区の全室において前記作業を完了すべき日時である最遅終了日時を求め、前記工区内工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、1室における前記作業の最小所要時間である室所要時間を前記管理者端末から取得し、前記最遅終了日時から前記室所要時間を減算して、前記工区の全室において前記作業を開始すべき日時である最遅開始日時を求め、前記工区内工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、前記工区内工程情報の、前記最早開始日時、前記最遅開始日時及び前記最遅終了日時を前記室ごとに室別工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、現在日時が前記室別工程情報の、前記最早開始日時と、前記最遅開始日時との間にあって、かつ、前記工区の全室に関して、作業者が作業に着手した日時である開始実績日時を取得していない場合に、前記工区の前記作業の着手が遅れていると判定する手段と、現在日時が前記室別工程情報の、前記最遅開始日時と、前記最遅終了日時との間にあって、かつ、前記工区の1室に関して、前記開始実績日時を取得していない場合に、前記1室の前記作業の着手が遅れていると判定する手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、室ごとに各作業の開始日(最早開始日時)と、終了日(最遅終了日時)との間に、工区の全室において作業を開始すべき日時である最遅開始日時を設定し、未着手の作業に関して現在日時と、最遅開始日時とを比較し、その前後関係に応じて作業を着手すべき室を特定するので、管理者は、複数の室を有する建物の工事の進捗管理をきめ細かく行うことができる。
【0008】
また、本発明は、工事管理サーバであって、作業者が既に着手している作業が終了すると見込まれる日時である終了見込日時を前記作業者端末から取得し、前記記憶部に記憶する手段と、前記終了見込日時が前記最遅終了日時より後である場合に、当該作業が完了遅れ見込であると判定する手段と、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、単に作業が終わっていないということではなく、いつごろ作業が終わりそうかという終了見込日時を作業者端末から取得し、最遅終了日時と比較した結果を特定するので、管理者は、その作業が当初の予定に対してどうなのか、そして、遅延防止策が必要なのか否かを把握することができ、きめ細かい進捗管理を行うことができる。
【0009】
また、本発明は、工事管理サーバであって、前記記憶部が、前記工区の各作業に関して、当該作業の前に行われるべき作業である先行作業及び当該作業の後に行われるべき作業である後続作業をさらに記憶し、前記開始実績日時を取得していない前記室の作業であって、前記作業の先行作業すべてに関して作業者が作業を終了した日時である終了実績日時を前記作業者端末から取得した場合に、前記作業が着手可能であると判定する手段、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、未着手の作業に関して、当該作業の先行作業がすべて終了した場合に、当該作業が着手可能であると判定するので、作業者は順序よく、整然と当該作業に着手することができる。
【0010】
また、本発明は、工事管理サーバであって、前記記憶部が、前記作業ごとに、当該作業が終了する前にその後続作業を開始することを禁止することを示す追い越し禁止フラグをさらに記憶し、前記追い越し禁止フラグが設定されている前記作業の終了実績日時を取得する前に、前記作業の後続作業の前記開始実績日時を前記作業者端末から取得した場合に、前記後続作業が追い越しをしたと判定する手段、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、追い越し禁止フラグが設定された作業が終了する前に、その後続作業を開始した場合に、後続作業が当該作業を追い越したと判定するので、管理者は、その後続作業で問題が発生する可能性があることを認識し、その後続作業に特別な注意、監視を行うことができる。
【0011】
また、本発明は、工事管理サーバであって、前記作業が着手可能であると判定した場合に、前記作業者端末に前記作業が着手可能である旨のメッセージを送信する手段と、前記先行作業の確認の結果として是正指示を前記管理者端末から受信した場合に、当該作業者端末に当該作業が着手可能である旨を取り消すメッセージを送信する手段と、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、作業着手可能のメッセージを送信した後に、当該作業の先行作業の是正指示を受信した場合であっても、作業の着手可能を取り消すメッセージを送信するので、作業者による着手を抑止することができる。また、先行作業に後続する作業が複数あったとしても、作業着手可能のメッセージを送信した先の当該作業者端末に取消のメッセージを送信するので、該当する作業者端末に漏れなく着手可能取消の通知を行うことができる。
【0012】
また、本発明は、工事管理サーバであって、前記記憶部が、前記作業者端末から取得した実績報告をさらに記憶し、前記開始実績日時を前記作業者端末から取得し、かつ、前記終了実績日時を取得していない作業に関して、最近の前記実績報告が所定日数以上前である場合に、その旨のメッセージを前記作業者端末に出力する手段をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、実施中の作業であって、実績報告が所定日数以上行われていないものを作業者端末に出力するので、作業者に所定日数おきの実績報告を促すことができる。
【0013】
また、本発明は、工事管理サーバであって、前記記憶部が、前記作業ごとに、当該作業が終了した場合に管理者の確認が必要であることを示す重点管理フラグをさらに記憶し、前記作業の前記終了実績日時を前記作業者端末から取得した場合に、前記作業に前記重点管理フラグが設定されているときに、前記作業の確認を促す旨のメッセージを前記管理者端末に出力する手段と、前記管理者端末から前記作業の確認結果として是正指示を取得した場合に、当該是正指示を前記作業者端末に出力する手段とをさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、重点管理フラグが設定された作業に関して、作業終了後の管理者による確認、必要に応じた是正指示、作業者による是正対応といった一連の業務をサポートするので、当該作業の品質を確保することができる。
【0014】
なお、本発明は、工事管理システム及び工事管理方法を含む。その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための最良の形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数の室を有する建物の工事の進捗管理を確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明する。本発明の実施の形態に係る工事管理システムは、管理サーバが建物の工事に関する作業、工程、計画と実績等の情報を記憶し、工事の管理者のPC(Personal Computer)及び作業者の携帯電話が管理サーバの各情報を参照、更新しながら、全体として管理者及び作業者に各情報を提供し、その更新を促すものである。これによれば、工事の管理者と、作業者との間でリアルタイムな情報共有を実現することができ、工事の進捗管理及び品質管理を確実に実施することができる。
【0017】
≪システムの構成と概要≫
図1は、工事管理システム1の構成を示す図である。工事管理システム1は、管理サーバ2、外部処理サーバ3、PC4、携帯電話5、ネットワーク6及び7を備える。管理サーバ2、外部処理サーバ3、PC4及びネットワーク6は、例えば、工事事務所内に設置される。管理サーバ2と、外部処理サーバ3とは、通信線を介して通信可能である。管理サーバ2と、PC4とは、LAN(Local Area Network)等であるネットワーク6を介して通信可能である。外部処理サーバ3と、携帯電話5とは、無線基地局やインターネット等であるネットワーク7を介して通信可能である。なお、外部処理サーバ3が工事事務所の外部にあって、インターネットを介して管理サーバ2と通信可能なシステム構成も考えられる。
【0018】
管理サーバ2は、建物の工事に関する各情報を格納するDB(Data Base)を有し、PC4や携帯電話5から各情報の生成、参照、更新の要求を受け付けて処理するDBサーバである。外部処理サーバ3は、携帯電話5からのWebアクセスや、携帯電話5とのメールの送受信を制御し、随時管理サーバ2のDBにアクセスするサーバである。外部処理サーバ3は、Webサーバ及びメールサーバによって実現されるが、Webアプリケーション及びメールアプリケーションに対応してそれぞれポート番号を持つことによって、ハードウェアとして1台のサーバで実現させることができる。
【0019】
PC4は、工事の管理者が用いる端末であり、ネットワーク6を介して管理サーバ2のDBにアクセスするためのプログラムを備える。管理者は、そのプログラムを使って、工事に関する各情報を参照し、更新する。なお、管理者は、作業現場等に出向いてPDA(Personal Digital Assistant)に作業の仕上がり状態を確認した結果等のデータを入力し、事務所に戻ってPDAをPC4に有線接続し、管理サーバ2のDBにデータを格納しておくことも可能である。
【0020】
携帯電話5は、作業現場のリーダー(職長)や作業者が用いる端末であり、ネットワーク7を介して外部処理サーバ3にアクセスする。作業者は、携帯電話5を使って工事に関する情報を参照、更新したり、工事に関するメールをやりとりしたりする。なお、携帯電話5の代わりに、PDA、スマートフォン、ノートPC等を用いてもよい。
【0021】
なお、サーバの構成としては、管理サーバ2及び外部処理サーバ3に分かれたものに限られるものではなく、ハードウェアとしてWebサーバ及びメールサーバに分けて、WebサーバにDBを持たせるものであってもよい。また、管理サーバ2と、外部処理サーバ3とが一体化したハードウェア構成であってもよい。
【0022】
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成を示す図である。管理サーバ2は、通信部21、表示部22、入力部23、処理部24及び記憶部25を備える。通信部21は、外部処理サーバ3や、PC4と通信を行う部分であり、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。表示部22は、処理部24からの指示によりデータを表示する部分であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。入力部23は、オペレータが情報(例えば、作業情報や工程情報)を入力する部分であり、例えば、キーボードやマウス等によって実現される。処理部24は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、管理サーバ2全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部25は、処理部24からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、フラッシュメモリやハードディスク装置等の不揮発性記憶装置によって実現される。
【0023】
≪データの構成≫
図3〜図5は、管理サーバ2の記憶部25に格納されるDBの構成を示す図である。記憶部25のDBは、作業情報25A、工区内工程情報25B、工区情報25C、工区住戸対応情報25D、工区別暦日工程情報25E、住戸別工程計画情報(室別工程情報)25F及び住戸別進捗情報25Gを記憶する。
【0024】
図3(a)は、作業情報25Aの構成を示す。作業情報25Aは、建物の工事で行われる各作業に関する定義情報であり、作業名称25A1、コード25A2、標準所要日数25A3、重点管理フラグ25A4、追い越し禁止フラグ25A5及び管理項目25A6を含むレコードからなる。作業名称25A1は、作業に固有の名称である。コード25A2は、作業名称25A1の略称である。標準所要日数25A3は、当該作業に必要な標準的な日数である。重点管理フラグ25A4は、当該作業が終了した際に管理者による確認が必要であり、その確認が行われない限り、次の作業ができないことを示すフラグである。追い越し禁止フラグ25A5は、その作業が終了しない限り、次の作業が開始できないことを示すフラグである。管理項目25A6は、管理者から作業者への連絡事項であり、例えば、当該作業に関する注意事項等である。なお、作業情報25Aは、作業定義画面G1(別途説明)から作成、更新される。
【0025】
図3(b)は、工区内工程情報25Bの構成を示す。工区内工程情報25Bは、工区ごとに作業工程(各作業の日程)を定義した情報であり、工程名称25B1、作業名称25B2、最早開始日時25B3、最遅開始日時25B4、最遅終了日時25B5、先行作業名称25B6及び後続作業名称25B7を含むレコードからなる。工区とは、建物の工事を段階的に進めていく上で、建物に複数ある住戸(室)を空間的(隣接した住戸)及び時間的(作業時間)にまとめたグループであり、例えば、建物の各階や階の一部の住戸といった工区が決められる。工程名称25B1は、工程に固有の名称である。作業名称25B2は、当該工程を構成する各作業に固有の名称である。最早開始日時25B3は、当該工区の少なくとも1住戸で当該作業を開始すべき日時であり、EST(Early Start Time)とも呼ばれる。最遅開始日時25B4は、当該工区に含まれる全住戸で当該作業を開始すべき日時であり、換言すれば、この日時までに作業を開始しなければ終了予定から遅延してしまうという区切りを示すものであり、LST(Last Start Time)とも呼ばれる。最遅終了日時25B5は、当該工区に含まれる全住戸で当該作業を完了すべき日時であり、LFT(Last Finish Time)とも呼ばれる。
【0026】
なお、最早開始日時25B3、最遅開始日時25B4及び最遅終了日時25B5は、当該工程の開始日からの相対的な日時であり、日単位であってもよい。また、時間的順序としては、最早開始日時(EST)25B3≦最遅開始日時(LST)25B4≦最遅終了日時(LFT)25B5の順となる。先行作業名称25B6は、当該作業の前に行われるべき作業の名称であり、複数の作業名称が設定されることもある。後続作業名称25B7は、当該作業の後に行われるべき作業の名称であり、複数の作業名称が設定されることもある。なお、工区内工程情報25Bは、工区内工程設計画面G2(別途説明)から作成、更新される。
【0027】
ここで、「LFT−EST」は、工区所要時間に相当する。工区所要時間は、当該工区における所定の作業の予定所要時間であり、当該工区全体における作業の数量(面積、長さ、箇所数等)と、投入予定の作業者(又はグループ)の人数や能力とから設定される。従って、ESTが決まれば、「EST+工区所要時間」を算出することによってLFTを求めることができる。また、「LFT−LST」は、住戸所要時間(室所要時間)に相当する。住戸所要時間は、1住戸における作業の最小所要時間であり、最低限必要な時間であり、実際の作業時間がこの時間より短くなることはないというものが設定される。従って、LFTが決まれば、「LFT−住戸所要時間」を算出することによってLSTを求めることができる。以上によれば、工区所要時間は実情に合わせて見積もった一工区の予定作業時間であり、一方、住戸所要時間は一住戸についての最小作業時間であるので、「工区所要時間≧住戸所要時間」の関係がある。なお、工区所要時間及び住戸所要時間は、管理者が工区内工程設計画面G2で作業工程を示す矩形を調整する際に検討、考慮される。
【0028】
図3(c)は、工区情報25Cの構成を示す。工区情報25Cは、工区の定義情報であり、棟名25C1、工区名25C2、工程名称25C3及び開始日25C4を含むレコードからなる。棟名25C1は、各工区が属する建物の名称である。工区名25C2は、当該工区に固有な名称であり、例えば、当該建物の階番号を含む名称である。工程名称25C3は、当該工区に適用される工程の名称であり、工区内工程情報25Bの工程名称25B1に対応する。開始日25C4は、当該工区全体の作業開始予定日である。なお、工区情報25Cは、工区定義画面G3(別途説明)から作成、更新される。
【0029】
図4(a)は、工区住戸対応情報25Dの構成を示す。工区住戸対応情報25Dは、工区と、その工区内の住戸との対応を示す情報であり、棟名25D1、工区名25D2及び室名25D3を含むレコードからなる。棟名25D1は、対象となる建物の名称である。工区名25D2は、当該棟名に属する工区の名称である。室名25D3は、当該工区に属する部屋番号である。なお、工区住戸対応情報25Dは、住戸割当て画面G4(別途説明)から作成、更新される。
【0030】
図4(b)は、工区別暦日工程情報25Eの構成を示す。工区別暦日工程情報25Eは、工区ごとの各作業の日程を実際の日付で特定した情報であり、棟名25E1、工区名25E2、開始日25E3、作業名称25E4、開始日25E5及び終了日25E6を含むレコードからなる。棟名25E1は、対象となる建物の名称である。工区名25E2は、当該棟名に属する工区の名称である。開始日25E3は、当該工区全体の作業開始日である。作業名称25E4は、当該工区に必要な作業の名称である。開始日25E5は、当該作業の開始日である。終了日25E6は、当該作業の終了日である。なお、工区別暦日工程情報25Eは、工区暦日工程画面G5(別途説明)から作成、更新される。
【0031】
図5(a)は、住戸別工程計画情報25Fの構成を示す。住戸別工程計画情報25Fは、工区内工程情報25Bを住戸別に展開した情報であり、室名25F1、作業名称25F2、最早開始日時25F3、最遅開始日時25F4及び最遅終了日時25F5を含むレコードからなる。室名25F1は、住戸に固有の番号である。作業名称25F2、最早開始日時25F3、最遅開始日時25F4及び最遅終了日時25F5は、工区内工程情報25Bから当該工区に含まれる各住戸の住戸別工程計画情報25Fに複写され、当該工区全体の開始予定日(工区別暦日工程情報25Eの開始日25E3)に合わせた日時に設定される。そして、住戸別工程計画情報25Fは、住戸ごとの工程(各日時)の調整及び進捗管理に用いられる。なお、各住戸の住戸別工程計画情報25Fに最遅開始日時25F4を設定することは、この日時までに作業を開始しなければ終了予定から遅延してしまうという区切りをすべての作業の工程に設けることを意味する。
【0032】
図5(b)は、住戸別進捗情報25Gの構成を示す。住戸別進捗情報25Gは、住戸ごとに工事の進捗状況を示す情報であり、室名25G1、作業名称25G2、開始実績日時25G3、終了見込日時25G4及び終了実績日時25G5を含むレコードからなる。室名25G1は、住戸に固有の番号である。作業名称25G2は、当該作業に固有の名称である。開始実績日時25G3は、作業者が実際に作業に着手した日時である。開始実績日時25G3が設定されると、終了見込日時25G4に「開始実績日時+住戸所要時間(LFT−LST)」が初期値として設定される。終了見込日時25G4は、作業が終了すると見込まれる日時であり、作業者からの報告内容のうち、「あと何日・・・」によって日々更新される。終了実績日時25G5は、作業者が実際に作業を終了した日時である。なお、各日時は、日単位であってもよい。住戸別進捗情報25Gは、初期化において室名25G1及び作業名称25G2が設定され、開始実績日時25G3、終了見込日時25G4及び終了実績日時25G5が未設定となる一方、更新において管理サーバ2が作業者の携帯電話5から外部処理サーバ3を通じて受信した情報に従って開始実績日時25G3、終了見込日時25G4又は終了実績日時25G5が設定される。
【0033】
≪画面の構成≫
図6〜図10は、PC4のディスプレイに表示される画面であり、管理者が作業の工程を作成するための画面である。以下、順次説明する。なお、各画面を管理サーバ2の表示部22に表示することで、管理者が管理サーバ2で工程を作成することも考えられる。
【0034】
図6は、作業定義画面G1の構成を示す図である。初期データ作成画面の標準作業タグをクリックすると、各作業の初期設定を行うための作業定義画面G1が表示される。作業定義画面G1には、作業名称及び所要日数の一覧が表示され、その表示された作業名称の一つを選択した場合に、その作業名称に関するコード及び標準所要日数の入力欄、「職員による確認が必要」及び「追い越し禁止」のチェックボックス、管理項目が表示される。各設定項目は、DBの作業情報25Aの各項目に対応する。「職員による確認が必要」とは、作業が終了した際に工事管理者による確認が必要なことを示し、重点管理フラグ25A4に対応する。「追い越し禁止」とは、その作業が終了しない限り、次の作業が開始できないことを示し、追い越し禁止フラグ25A5に対応する。図6では、AWという作業は、コードがAであり、標準所要日数が5であり、「職員による確認が必要」かつ「追い越し禁止」と定義されている。
【0035】
図7は、工区内工程設計画面G2の構成を示す図である。初期データ作成画面の工程タグをクリックすると、工区における作業工程を設計(計画)するための工区内工程設計画面G2が表示される。工区内工程設計画面G2には、工程の選択欄、その工程に必要な作業を選択するためのチェックボックス、日程ボタン及び前後関係ボタンが表示される。選択すべき工程には、例えば、工程A、工程B等がある。これは、同じ棟であっても工区(例えば、階)によって必要な作業、作業の所要日数等が異なるので、各工区に応じた工程を設計することを可能とするものである。例えば、ある棟について、下半分の階では10戸の住戸があるが、上半分の階では8戸の住戸しかないといったことがある。
【0036】
日程ボタン及び前後関係ボタンは、工程設計を行う際の操作モードを設定するボタンである。日程ボタンをクリックすると、各作業の工程を示す矩形を伸ばしたり、移動したりすることによって、工程の期間や時期を調整することができる。工程を示す矩形は、最遅開始時刻(LST)の前後で色を変えて表示している。前後関係ボタンをクリックすると、各作業の工程の間に矢印を付けたり、削除したりすることによって、各作業の工程の前後関係を設定、変更することができる。矢印は、作業工程の順序、すなわち、矢印の元が位置する作業が終了していれば、矢印の先が位置する作業が着手可能であることを示す。複数の矢印の先が1つの作業に位置する場合には、各矢印の元が位置する複数の作業のすべてが終了していれば、矢印の先の作業が着手可能である。このように着手可能な作業がある場合には、外部処理サーバ3から携帯電話5に当該作業の着手を指示する旨のメールが送信される。なお、各設定項目は、管理サーバ2のDBの工区内工程情報25Bの各項目に対応する。
【0037】
図8は、工区定義画面G3の構成を示す図である。初期データ作成画面の工区タグをクリックすると、工区を定義するための工区定義画面G3が表示される。工区定義画面G3には、棟を指定する欄があり、指定された棟の各工区、工程及び開始日の一覧が表示され、その表示された工区を選択した場合に、その工区の工程及び開始日が指定可能なように表示される。工程は、工程A又は工程Bを選択する。開始日は、当該工区の作業開始日を指定する。なお、各設定項目は、DBの工区情報25Cの各項目に対応する。
【0038】
工区定義画面G3には、複数の工区(階)を指定し、一括して定義する一括作成欄も表示される。一括作成欄は、階、形式、接尾語、範囲及び工程を指定する欄並びに作成ボタンを備える。階は、一括作成の対象となる階を示し、例えば、各階、すなわち、全部の階を指定したり、特定の階だけを指定したりすることができる。形式は、工区名の付与の仕方を示し、例えば、「階数+番号+接尾語」が指定される。接尾語は、工区名の最後の用語であり、例えば、「工区」や「エリア」が指定される。範囲は、工区名に含まれる番号の範囲であり、例えば、「1〜4」が指定される。工程は、適用する工程Aや工程B等を指定する。作成ボタンをクリックすると、一括作成された工区の一覧が表示される。
【0039】
図9は、住戸割当て画面G4の構成を示す図である。初期データ作成画面の工区割当てタグをクリックすると、工区に住戸を割当てるための住戸割当て画面G4が表示される。住戸割当て画面G4には、棟を指定する欄があり、指定された棟の各部屋の欄が、横軸を階ごとの部屋番号、縦軸を階番号とする行列形式に表示される。各部屋の欄には、室名(部屋番号)及び対応する工区が表示される。その表示された部屋を選択した場合に、その室名及びその部屋の工区が指定可能なように表示される。同じ工区に含まれる部屋の欄には同じ色が付される。なお、各設定項目は、管理サーバ2のDBの工区住戸対応情報25Dの各項目に対応する。
【0040】
図10は、工区暦日工程画面G5の構成を示す図である。初期データ作成画面の暦日計算タグをクリックすると、各工区の暦日工程を示す工区暦日工程画面G5が表示される。工区暦日工程画面G5には、棟及び年と月を指定する欄があり、指定された棟及び年と月の各工区の日程が表示される。図10では、A棟の各工区の、2008年4月の暦日工程が表示されている。暦日工程は、各工区の欄において工程が重なっても見えるように、複数行に亘る帯状に示される。まず、三角形の印は、当該工区全体の作業の開始日を示し、工区定義画面G3の開始日である。工区作業の開始日と、SD又はAWの開始日とがずれているのは、コンクリートの打ち終わりから所定の期間を空けたり、基準線の設定(墨出し)等の作業が入ったりするためであり、図10では、3営業日が確保されている。工区作業の開始日や各工程の開始日は、マウスで調整することができる。各工程の開始日の間隔は、伸ばすことはできるが、縮めることはできない。これは、各工程の所要日数は予め決められており、所要日数を増やすことはできても、減らすことはできないからである。なお、各作業の工程は実働期間(営業日)で示されており、2008年の4月6日や4月13日は日曜日なので、不稼働の日として考慮されている。
【0041】
さらに、工区暦日工程画面G5は、選択された工区の工程に対して保護ボタン、解除ボタン及び初期化ボタンを備える。保護ボタンをクリックすると、作業工程の前後関係や空けるべき間隔等の制約の下で工程を調整することができる。解除ボタンをクリックすると、当該制約を受けることなく、任意に工程を調整することができる。初期化ボタンをクリックすると、この画面で行った工程の調整はご破算になり、初期設定された工程が再度表示される。
【0042】
≪システムの処理≫
図11は、工事管理システム1の処理を示すフローチャートである。図11を参照しながら、工事管理システム1全体の処理の流れ及び特徴について説明する。
【0043】
まず、PC4は、作業及び工区内工程の定義情報を取得する(S1101)。具体的には、管理者がPC4のディスプレイに表示された、作業定義画面G1を用いて入力した作業情報及び工区内工程設計画面G2を用いて入力した工区内工程情報を取得し、管理サーバ2に送信する。管理サーバ2は、PC4から作業及び工区内工程の定義情報を受信し、記憶する(S1102)。具体的には、記憶部25のDBに作業情報25A及び工区内工程情報25Bを格納する。工区内工程設計画面G2を用いた工区内工程の設計では、管理サーバ2は、まずPC4からEST、工区所要時間及び住戸所要時間を取得し、次にESTに工区所要時間を加算してLFTを設定し、さらにLFTから住戸所要時間を減算してLSTを設定することが考えられる。なお、管理者が作業及び工区内工程の定義情報を管理サーバ2に直接入力してもよい。
【0044】
次に、PC4は、実際の工区に直結した工区関連情報を取得する(S1103)。具体的には、管理者がPC4のディスプレイに表示された、工区定義画面G3を用いて入力した工区情報、住戸割当て画面G4を用いて入力した工区住戸対応情報及び工区暦日工程画面G5を用いて入力した工区別暦日工程情報を取得し、管理サーバ2に送信する。管理サーバ2は、PC4から工区関連情報を受信し、記憶する(S1104)。具体的には、記憶部25のDBに工区情報25C、工区住戸対応情報25D及び工区別暦日工程情報25Eを格納する。そして、工区内工程情報25B及び工区別暦日工程情報25Eから住戸別工程計画情報25Fを生成し、住戸別進捗情報25Gを初期化する。この時点で、工事現場のリーダー(職長)や作業者が、携帯電話5を用いて作業計画(工程)を随時閲覧することができる。特に、自分の担当作業及びその先行作業を閲覧することになる。なお、管理者が工区関連情報を管理サーバ2に直接入力してもよい。
【0045】
続いて、管理サーバ2は、着手可能作業を抽出する(S1105)。具体的には、DBの工区内工程情報25Bと、住戸別進捗情報25Gとを参照し、作業の進捗によって先行作業(先行作業名称25B6)がすべて終わった作業(作業名称25B2)を着手可能作業として抽出し、その室名(室名25G1)及び作業名称(作業名称25B2)を外部処理サーバ3に送信する。外部処理サーバ3は、管理サーバ2から着手可能作業(室名及び作業名称)を受け付け、携帯電話5にメールで通知する(S1106)。この際、外部処理サーバ3は、着手可能作業のメールを送信した携帯電話5のメールアドレスを記憶しておく。携帯電話5は、外部処理サーバ3から着手可能作業(室名及び作業名称)のメールを受信し、その内容をディスプレイに表示する(S1107)。これにより、作業者は、当日着手可能な作業を確認することができる。なお、リーダーや作業者が自ら携帯電話5によりWebのページを参照することで、当日作業可能な工区や住戸、作業名称を確認することもできる。
【0046】
一方、営業日において作業が終了する時刻になると、外部処理サーバ3は、携帯電話5に当日の実績を報告することを要求する旨をメールで通知する(S1108)。携帯電話5は、外部処理サーバ3から実績報告要求のメールを受信し、その内容をディスプレイに表示する(S1109)。これは、メールによるプッシュ型情報配信で、作業者に実績報告の入力を促し、確実に実績報告を取得しようとするものである。
【0047】
図12は、携帯電話5のディスプレイの表示例を示す図である。受信した実績報告要求のメールの文面にはURL(Uniform Resource Locator)が書かれていて、そのURLを選択すると、進捗入力画面が表示される。進捗入力画面では、室名ごとに完了予定日や着手予定日が表示され、さらに進捗状況として着手、作業中又は完了を選択することが可能になっている。また、完了以外の場合には、完了予定を入力することが可能である。なお、携帯電話5のディスプレイにメニュー画面を表示させることができ、そのメニュー画面から進捗入力画面及び検索画面に遷移させることもできる。検索画面では、任意の作業、工区及び進捗を指定して検索することができる。
【0048】
続いて、携帯電話5は、作業実績のデータを取得する(S1110)。具体的には、例えば、図12の進捗入力画面(Webページ)に作業者が入力した当該作業の開始実績(着手又は作業中)、終了見込日時(完了予定)又は終了実績日時(完了)を取得し、外部処理サーバ3に送信する。外部処理サーバ3は、携帯電話5から作業実績のデータを受信し(S1111)、管理サーバ2に受け渡す。管理サーバ2は、外部処理サーバ3から作業実績のデータを受信し、記憶する(S1112)。具体的には、DBの住戸別進捗情報25Gに室名25G1、作業名称25G2及び開始実績日時25G3、終了見込日時25G4又は終了実績日時25G5を格納する。そして、終了した(終了実績日時25G5が格納された)作業のうち、作業情報25Aにおいて重点管理フラグ25A4の設定されたものがあれば、作業確認要求のメッセージをPC4に通知する(S1113)。PC4は、管理サーバ2から作業確認要求を受信し、ディスプレイに表示する(S1114)。管理者は、PC4のディスプレイに表示された作業確認要求のメッセージを見て、その作業の現場(住戸、室)に赴いて、仕上がり状態を確認する。そして、その作業確認の結果をPC4に入力する。PC4は、管理者の入力操作を受けて作業確認結果(OK又はNG)を取得し(S1115)、管理サーバ2に送信する。管理サーバ2は、PC4から作業確認結果を受信し、DBに反映させる(S1116)。作業確認結果がOKであれば、当該作業は終了したことになり、その次の作業が着手可能になる。作業確認結果がNGであれば、当該作業は是正指示の対象となる。是正指示とは、各作業の終了後、管理者が仕上がり状態の確認を行った場合に、その確認の結果がNGであったときに、管理者から作業者に是正を指示するものである。
【0049】
管理者は、作業確認要求を見た時又は随時行う作業確認の結果、是正の必要があれば、PC4に作業の是正指示を入力する。PC4は、管理者の入力操作を受けて作業是正指示のメッセージを取得し(S1117)、管理サーバ2に送信する。管理サーバ2は、PC4から作業是正指示を受信し(S1118)、外部処理サーバ3に受け渡す。
【0050】
外部処理サーバ3は、管理サーバ2から作業是正指示を受信し、携帯電話5に送信する(S1119)。なお、外部処理サーバ3は、是正すべき作業の次の作業(工区内工程情報25Bの作業名称25B2に対する後続作業名称25B7)が着手可能作業である旨のメッセージを既に携帯電話5に対して送信している場合には、着手可能作業である旨を取り消すメッセージを当該携帯電話5に対して送信する。この際、S1106で記憶した携帯電話5のメールアドレスを参照することによって、着手可能作業のメールを送信した携帯電話5に漏れなく取消メッセージを送信することができる。携帯電話5は、外部処理サーバ3から作業是正指示のメッセージを受信し、ディスプレイに表示する(S1120)。作業者は、携帯電話5のディスプレイに表示された作業是正指示のメッセージを見て、終了した作業の是正を行う。作業の是正が終わった後、携帯電話5に是正実施報告を入力する。
【0051】
携帯電話5は、作業者の入力操作を受けて是正実施報告のメッセージを取得し(S1121)、外部処理サーバ3に送信する。外部処理サーバ3は、携帯電話5から是正実施報告を受信し(S1122)、管理サーバ2に送信する。そして、管理サーバ2は、外部処理サーバ3から是正実施報告を受信し、DBに反映させる(S1123)。
【0052】
さらに、管理者は、是正実施報告が反映された管理サーバ2のDBをPC4から参照し、作業者による是正が完了したことを知って、是正状況を確認するために再び現場に赴くことがある。その場合、是正状況がよければ、是正確認のメッセージをPC4に入力する。PC4は、管理者の入力操作を受けて是正確認のメッセージを取得し、管理サーバ2に送信する。管理サーバ2は、PC4から是正確認のメッセージを受信し、DBに反映させる。
【0053】
図15は、作業の是正に関する一覧表データの例を示す図である。進捗表に「是正指示あり」と「是正完了、要確認」の色の桝目が表示されている。「是正指示あり」の桝目をクリックすると、是正指示の対象箇所がポップアップ表示される。また、当該住戸の欄をクリックすると、進捗情報が表示され、是正に関する実績(是正指示日、是正日、是正確認日等)を見ることができる。これらのデータは、PC4及び携帯電話5から参照することができる。なお、「是正完了、要確認」の桝目にリンクして、是正後の箇所の写真等のデータをDBに記憶しておくことによって、実績データ及び品質記録データの一元管理を図ることができる。
【0054】
続いて、管理サーバ2は、作業実績の分析、評価を行う(S1124)。具体的には、住戸別工程計画情報25F(計画データ)と、住戸別進捗情報25G(実績データ)とを比較して、判定し、その判定結果をDBに格納する。図13は、判定結果を示す図である。
【0055】
まず、住戸別進捗情報25Gのうち、いずれの日時も設定されていない場合について説明する。現在日時≦EST(最早開始日時25F3)のときは、現在日時が工程より前又は工程の開始時点であるので、未着手ということで問題にはならない。次に、同じ工区の全住戸で当該作業が未着手であって、EST<現在日時≦LST(最遅開始日時25F4)のときは、ESTが過ぎれば、少なくとも1つの住戸の作業に着手すべきなので、着手遅れとなる。LST<現在日時≦LFT(最遅終了日時25F5)及びLFT<現在日時のときは、LSTやLFTを過ぎても作業に着手していないので、着手遅れとなる。
【0056】
次に、住戸別進捗情報25Gのうち、開始実績日時25G3としてS及び終了見込日時25G4としてPが設定されていて、終了実績日時25G5が設定されていない場合について説明する。P≦EST、EST<P≦LST及びLST<P≦LFTのときは、いずれも終了見込日時PがLFTまでに間に合うということなので、作業中ということで問題にはならない。LFT<Pのときは、終了見込日時PがLFTより後になるので、完了遅れ見込みとなる。
【0057】
そして、住戸別進捗情報25Gのうち、開始実績日時25G3としてS、終了見込日時25G4としてP及び終了実績日時25G5としてFが設定されている場合について説明する。F≦EST、EST<F≦LST及びLST<F≦LFTのときは、終了実績日時FがLFTまでに間に合っているので、完了ということで問題にはならない。LFT<Fのときは、終了実績日時FがLFTより後なので、完了遅れとなる。
【0058】
以上の判定は、作業の実績及び日付(現在日時)が変わるごとに行われる。そして、判定結果は、例えば、図14に示すような一覧表データのうち、実績データ(当該作業の進捗状況)としてDBに格納される。また、一覧表データを表示することで、工区の作業の進捗状況として参照することができる。
【0059】
図11に戻って、さらに、管理サーバ2は、評価結果をDBに反映する(S1125)。具体的には、住戸別工程計画情報25Fと、住戸別進捗情報25Gとを比較した一覧表データを作成し、その一覧表データに評価結果を反映し、DBに記憶する。
【0060】
図14は、進捗状況に関する一覧表データの例を示す図である。工程表、進捗表、進捗情報及び凡例が表示されている。工程表は、縦軸に各住戸の名称(室名)を列挙し、横軸に暦日をとり、各住戸における各作業の期間を示すものである。進捗表は、縦軸に各住戸の名称(室名)を列挙し、横軸に各作業名称を順に設定し、各住戸における作業の進捗状況を示すものである。計画に対する作業の進捗状況を比較するために、各住戸の計画データ及び実績データのそれぞれについて、現在日時における完了及び作業中を塗り分けて表示している。進捗情報は、1つの住戸について、縦軸に各作業名称を順に設定し、横軸に開始予定日、終了予定日、開始実績日等の項目を示し、当該住戸における各作業の進捗状況を表示するものである。凡例は、進捗表と進捗情報の桝目の色を対象とするものである。
【0061】
なお、工程表と、進捗表とは、同一の一覧表データから作成されるものであり、表示切替が可能である。また、進捗表の各住戸の名称の欄をクリックすると、当該住戸の進捗情報がポップアップ表示される。このような多様な表示機能により、工事の遅れや不具合を早期に発見することが可能になる。
【0062】
進捗表において、所定の住戸における所定の作業が特別な状態(ステータス)の場合には、その桝目をハイライト表示する。図14では、「表示ステータス」の一例として「所要時間超過」が表示されているが、例えば、「表示ステータス」を選択することによって他のステータスを表示させることが可能になっている。そのステータスには、着手可能、報告状況、所要時間超過、着手遅れ、完了遅れ及び追い越しがある。
【0063】
着手可能は、未着手(開始実績日時が未設定)であって、当該作業の先行作業がすべて完了していることを示す。報告状況は、作業中(開始実績日時が設定、かつ、終了実績日時が未設定)であって、最近の進捗報告が所定日数以上前であることを示し、換言すれば、作業者の進捗報告が緊要である旨を表す。所要時間超過は、住戸所要時間(LFT−LST)<実際の所要時間(F−S)であることを示す。着手遅れは、開始実績日時S>最遅開始日時LSTであることを示す。完了遅れは、終了実績日時F>最遅終了日時LFTであることを示す。追い越しは、作業情報25Aに追い越し禁止フラグ25A5が設定された先行作業の完了前に、後続の当該作業に着手したことを示し、当該作業で問題が発生する可能性があるので、管理者に注意を促すものである。さらに、是正指示の有無、それに対する対応の有無を塗り分けて表示する。
【0064】
なお、ステータスが着手可能及び報告状況の場合には、管理サーバ2からの指示により外部処理サーバ3から作業者の携帯電話5にその旨を示すメールが送信される。
【0065】
図14を参照すると、遅延部分において実績が計画より遅れていることが分かるが、その原因は、1階の103、104、105の各住戸における「壁ボード」という作業の実働時間が標準所要時間を超えてしまったこと(すなわち、所要時間超過)であることを示している。これにより、管理者は、「壁ボード」の作業に着手していない3階や4階の作業者に対して、事前に「壁ボード」の作業を標準所要時間以内に収めるように注意を喚起し、作業の改善を促すことで、3階や4階の作業の遅延を防止することができる。
【0066】
図11に戻って、その後、管理サーバ2は、作業のステータスに応じた処理を行う。例えば、着手可能な作業があれば、その抽出を行う(S1105)。
【0067】
以上本発明の実施の形態について説明したが、図2に示す管理サーバ2内の各部を機能させるために、処理部24で実行されるプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録し、その記録したプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行させることにより、本発明の実施の形態に係る管理サーバ2が実現されるものとする。なお、プログラムをインターネット等のネットワーク経由でコンピュータに提供してもよいし、プログラムが書き込まれた半導体チップ等をコンピュータに組み込んでもよい。
【0068】
以上説明した本発明の実施の形態によれば、工事管理システム1が建物の工事を統合管理するので、工事の管理者や現場のリーダー、作業者の間においてリアルタイムな情報共有が実現し、連携や協調を促進することができ、労働生産性の向上を図ることができる。特に、作業者相互の連携を進めることにより、自分の作業の前に行われる作業の状況を把握することで、手待ちや手戻りを削減することができる。また、作業情報25Aに重点管理フラグ25A4を設けることによって、管理者が重点作業の仕上がり状況を確認するので、効率のよい現場巡視を行うことができ、手戻り工事を防止することができる。また、作業情報25Aに追い越し禁止フラグ25A5を設けることによって、管理者は、当該作業が終わる前にその次の作業が始まったことを認識し、その次の作業に対する注意、監視を実施するので、手戻り工事を防止することができる。また、着手可能な作業を作業者に連絡するので、手待ち工事を防止することができる。
【0069】
また、作業のステータスとして「所要時間超過」や「着手遅れ」、「完了遅れ」等を表示するので、工事の遅れや不具合を早期に発見し、遅れや不具合の回復を図ることができる。また、所定のタイミングで作業者に作業実績の報告要求を行うので、ステップ・バイ・ステップの作業実績(進捗状況)を確実に収集することができ、作業の品質管理を図ることができる。また、計画と、実績とを比較した一覧表データ等を作成するので、各種帳票作成業務の効率化を図ることができる。
【0070】
≪その他の実施の形態≫
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、工事管理システム1は、必ずしも単独で動作するものに限られるものではなく、既存のシステム、すなわち、仕上検査システム、セレクト情報管理システム、作業日報システム、揚重予約システム、物流管理システム、安全巡視システム、工事写真共有システム等と連携するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】工事管理システム1の構成を示す図である。
【図2】管理サーバ2のハードウェア構成を示す図である。
【図3】管理サーバ2の記憶部25に格納されるDBの構成を示す図であり、(a)は作業情報25Aの構成を示し、(b)は工区内工程情報25Bの構成を示し、(c)は工区情報25Cの構成を示す。
【図4】管理サーバ2の記憶部25に格納されるDBの構成を示す図であり、(a)は工区住戸対応情報25Dの構成を示し、(b)は工区別暦日工程情報25Eの構成を示す。
【図5】管理サーバ2の記憶部25に格納されるDBの構成を示す図であり、(a)は住戸別工程計画情報25Fの構成を示し、(b)は住戸別進捗情報25Gの構成を示す。
【図6】作業定義画面G1の構成を示す図である。
【図7】工区内工程設計画面G2の構成を示す図である。
【図8】工区定義画面G3の構成を示す図である。
【図9】住戸割当て画面G4の構成を示す図である。
【図10】工区暦日工程画面G5の構成を示す図である。
【図11】工事管理システム1の処理を示すフローチャートである。
【図12】携帯電話5のディスプレイの表示例を示す図である。
【図13】住戸別工程計画情報25Fと、住戸別進捗情報25Gとを比較、判定した結果を示す図である。
【図14】住戸別工程計画情報25Fと、住戸別進捗情報25Gとを比較した一覧表データの例を示す図である。
【図15】作業の是正に関する一覧表データの例を示す図である。
【符号の説明】
【0072】
1 工事管理システム
2 管理サーバ(工事管理サーバ)
24 処理部
25 記憶部
25A 作業情報
25A4 重点管理フラグ
25A5 追い越し禁止フラグ
25B 工区内工程情報
25B2 作業名称
25B3 最早開始日時
25B4 最遅開始日時
25B5 最遅終了日時
25B6 先行作業名称
25B7 後続作業名称
25F 住戸別工程計画情報(室別工程情報)
25F1 室名
25F2 作業名称
25F3 最早開始日時
25F4 最遅開始日時
25F5 最遅終了日時
25G 住戸別進捗情報
25G1 室名
25G2 作業名称
25G3 開始実績日時
25G4 終了見込日時
25G5 終了実績日時
3 外部処理サーバ(工事管理サーバ)
4 PC(管理者端末)
5 携帯電話(作業者端末)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の室を有する建物の工事における作業の進捗管理を行う工事管理サーバであって、
前記工事の管理者が用いる端末である管理者端末及び前記工事の作業者が用いる端末である作業者端末と通信可能であり、
所定の情報を記憶する記憶部と、
複数の室を含む工区の少なくとも1室において前記作業を開始すべき日時である最早開始日時を前記管理者端末から取得し、工区内工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、
前記工区における前記作業の予定所要時間である工区所要時間を前記管理者端末から取得し、前記最早開始日時に前記工区所要時間を加算して、前記工区の全室において前記作業を完了すべき日時である最遅終了日時を求め、前記工区内工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、
1室における前記作業の最小所要時間である室所要時間を前記管理者端末から取得し、前記最遅終了日時から前記室所要時間を減算して、前記工区の全室において前記作業を開始すべき日時である最遅開始日時を求め、前記工区内工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、
前記工区内工程情報の、前記最早開始日時、前記最遅開始日時及び前記最遅終了日時を前記室ごとに室別工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、
現在日時が前記室別工程情報の、前記最早開始日時と、前記最遅開始日時との間にあって、かつ、前記工区の全室に関して、作業者が作業に着手した日時である開始実績日時を取得していない場合に、前記工区の前記作業の着手が遅れていると判定する手段と、
現在日時が前記室別工程情報の、前記最遅開始日時と、前記最遅終了日時との間にあって、かつ、前記工区の1室に関して、前記開始実績日時を取得していない場合に、前記1室の前記作業の着手が遅れていると判定する手段と、
を備えることを特徴とする工事管理サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の工事管理サーバであって、
作業者が既に着手している作業が終了すると見込まれる日時である終了見込日時を前記作業者端末から取得し、前記記憶部に記憶する手段と、
前記終了見込日時が前記最遅終了日時より後である場合に、当該作業が完了遅れ見込であると判定する手段と、
をさらに備えることを特徴とする工事管理サーバ。
【請求項3】
請求項1に記載の工事管理サーバであって、
前記記憶部は、前記工区の各作業に関して、当該作業の前に行われるべき作業である先行作業及び当該作業の後に行われるべき作業である後続作業をさらに記憶し、
前記開始実績日時を取得していない前記室の作業であって、前記作業の先行作業すべてに関して作業者が作業を終了した日時である終了実績日時を前記作業者端末から取得した場合に、前記作業が着手可能であると判定する手段、
をさらに備えることを特徴とする工事管理サーバ。
【請求項4】
請求項3に記載の工事管理サーバであって、
前記記憶部は、前記作業ごとに、当該作業が終了する前にその後続作業を開始することを禁止することを示す追い越し禁止フラグをさらに記憶し、
前記追い越し禁止フラグが設定されている前記作業の終了実績日時を取得する前に、前記作業の後続作業の前記開始実績日時を前記作業者端末から取得した場合に、前記後続作業が追い越しをしたと判定する手段、
をさらに備えることを特徴とする工事管理サーバ。
【請求項5】
請求項3に記載の工事管理サーバであって、
前記作業が着手可能であると判定した場合に、前記作業者端末に前記作業が着手可能である旨のメッセージを送信する手段と、
前記先行作業の確認の結果として是正指示を前記管理者端末から受信した場合に、当該作業者端末に当該作業が着手可能である旨を取り消すメッセージを送信する手段と、
をさらに備えることを特徴とする工事管理サーバ。
【請求項6】
請求項1に記載の工事管理サーバであって、
前記記憶部は、前記作業者端末から取得した実績報告をさらに記憶し、
前記開始実績日時を前記作業者端末から取得し、かつ、前記終了実績日時を取得していない作業に関して、最近の前記実績報告が所定日数以上前である場合に、その旨のメッセージを前記作業者端末に出力する手段、
をさらに備えることを特徴とする工事管理サーバ。
【請求項7】
請求項1に記載の工事管理サーバであって、
前記記憶部は、前記作業ごとに、当該作業が終了した場合に管理者の確認が必要であることを示す重点管理フラグをさらに記憶し、
前記作業の前記終了実績日時を前記作業者端末から取得した場合に、前記作業に前記重点管理フラグが設定されているときに、前記作業の確認を促す旨のメッセージを前記管理者端末に出力する手段と、
前記管理者端末から前記作業の確認結果として是正指示を取得した場合に、当該是正指示を前記作業者端末に出力する手段と、
をさらに備えることを特徴とする工事管理サーバ。
【請求項8】
複数の室を有する建物の工事における作業の進捗管理を行う工事管理システムであって、
前記工事の管理者が用いる端末である管理者端末と、
前記管理者端末及び前記作業者端末と通信可能であり、所定の情報を記憶する記憶部を有する工事管理サーバと、
を備え、
前記工事管理サーバは、
複数の室を含む工区の少なくとも1室において前記作業を開始すべき日時である最早開始日時を前記管理者端末から取得し、工区内工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、
前記工区における前記作業の予定所要時間である工区所要時間を前記管理者端末から取得し、前記最早開始日時に前記工区所要時間を加算して、前記工区の全室において前記作業を完了すべき日時である最遅終了日時を求め、前記工区内工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、
1室における前記作業の最小所要時間である室所要時間を前記管理者端末から取得し、前記最遅終了日時から前記室所要時間を減算して、前記工区の全室において前記作業を開始すべき日時である最遅開始日時を求め、前記工区内工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、
前記工区内工程情報の、前記最早開始日時、前記最遅開始日時及び前記最遅終了日時を前記室ごとに室別工程情報として前記記憶部に記憶する手段と、
現在日時が前記室別工程情報の、前記最早開始日時と、前記最遅開始日時との間にあって、かつ、前記工区の全室に関して、作業者が作業に着手した日時である開始実績日時を取得していない場合に、前記工区の前記作業の着手が遅れていると判定する手段と、
現在日時が前記室別工程情報の、前記最遅開始日時と、前記最遅終了日時との間にあって、かつ、前記工区の1室に関して、前記開始実績日時を取得していない場合に、前記1室の前記作業の着手が遅れていると判定する手段と、
を備える
ことを特徴とする工事管理システム。
【請求項9】
複数の室を有する建物の工事における作業の進捗管理を行う、コンピュータによる工事管理方法であって、
前記コンピュータは、
前記工事の管理者が用いる端末である管理者端末と通信可能であり、
所定の情報を記憶する記憶部を備え、
複数の室を含む工区の少なくとも1室において前記作業を開始すべき日時である最早開始日時を前記管理者端末から取得し、工区内工程情報として前記記憶部に記憶するステップと、
前記工区における前記作業の予定所要時間である工区所要時間を前記管理者端末から取得し、前記最早開始日時に前記工区所要時間を加算して、前記工区の全室において前記作業を完了すべき日時である最遅終了日時を求め、前記工区内工程情報として前記記憶部に記憶するステップと、
1室における前記作業の最小所要時間である室所要時間を前記管理者端末から取得し、前記最遅終了日時から前記室所要時間を減算して、前記工区の全室において前記作業を開始すべき日時である最遅開始日時を求め、前記工区内工程情報として前記記憶部に記憶するステップと、
前記工区内工程情報の、前記最早開始日時、前記最遅開始日時及び前記最遅終了日時を前記室ごとに室別工程情報として前記記憶部に記憶するステップと、
現在日時が前記室別工程情報の、前記最早開始日時と、前記最遅開始日時との間にあって、かつ、前記工区の全室に関して、作業者が作業に着手した日時である開始実績日時を取得していない場合に、前記工区の前記作業の着手が遅れていると判定するステップと、
現在日時が前記室別工程情報の、前記最遅開始日時と、前記最遅終了日時との間にあって、かつ、前記工区の1室に関して、前記開始実績日時を取得していない場合に、前記1室の前記作業の着手が遅れていると判定するステップと、
を実行することを特徴とする工事管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図11】
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【図13】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−265766(P2009−265766A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−111724(P2008−111724)
【出願日】平成20年4月22日(2008.4.22)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)