説明

差動ウキ視認性向上方式

【課題】
二つのウキで差動ウキを構成し、波の揺れのみで浮き沈みする差動ウキ2と魚のあたりと波の揺れの両方で浮き沈みする差動ウキ1の両方の動作を釣り人が目視で比較し、波の揺れ情報を除去し、魚のあたり情報のみを抽出するという方式が考えられるが、
視認性が不十分であるという問題点があった。
【解決手段】
二つのウキで構成される差動ウキのうち、波の揺れのみで浮き沈みする差動ウキ2、魚のあたりと波の揺れの両方で浮き沈みする差動ウキ1、取り付け金具、及び情報集約型目印からなり、その集約型目印の動きを釣り人が注視することにより、波の揺れ情報が除去された魚のあたり情報のみを目視できることを最も主要な特徴とする差動ウキ視認性向上方式の実用化

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は波の荒い日でも波の影響を除去し、魚のあたりが容易にわかる差動ウキ視認性向上方式に関するものである。
【背景技術】
【0002】
釣具の中で、ウキは魚のあたりを直接釣り人に目視で認知させることを主たる役目の一つとする。これまで実用のウキとして、釣りの対象とする魚、釣り場所等によって様々な種類のものが開発されてきた。いずれのウキにも求められてきたものは高感度と天候に関係のない視認性であるが、残念ながら、これまで多くの釣り人は各個人の長年の釣り経験により、その日の天候等によるウキの雑音情報も苦にせず、主に自己判断により実用に供してきた。



【0003】
しかし、団塊の世代の退職、若年層、婦人層等これまでとは異なり、仕事に忙殺されて、あるいはなかなか余暇時間がとれない等で、釣りはしたいが残念ながらあまりこれまで釣りとは縁がなかった、しかし、これからはいままでできなかった釣りを十分満喫したいといった人々、つまり釣り人口の増加に対して、これまでのように長年の経験による高度な判断を必要とするウキでは、いよいよこれから念願の釣りの世界に参加しようという前記人々のやる気を十分な経験を重ねて本当に釣りをしてよかったと感じるようになるまでにあきらめさせてしまう恐れがあるという欠点があった。
【0004】
その日の天候等によるウキの雑音情報(波、明るさ等々)の中から魚のあたりを見出すという高度な判断を必要とするウキの用途において、前記のごとく経験の浅い素人においては魚のあたりを見落とすはもちろん、経験豊富な釣り人でも魚のあたり、あわせのタイミングにおいて謝った判断をするなどという問題点があった。
【0005】
この改善策として、二つのウキで差動ウキを構成し、波の揺れのみで浮き沈みする差動ウキ2と魚のあたりと波の揺れの両方で浮き沈みする差動ウキ1の両方の動作を釣り人が目視で比較し、波の揺れ情報を除去し、魚のあたり情報のみを抽出するという方式が考えられるが、視認性が不十分であるという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、釣り人の目視で二つの差動ウキの動きを比較する必要があるため、視認性が不十分であるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
二つのウキで構成される差動ウキのうち、波の揺れのみで浮き沈みする差動ウキ2と魚のあたりと波の揺れの両方で浮き沈みする差動ウキ1の動作を釣り人が目視しやすいように一組の目印に集約したことを主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の差動ウキの構成は、波の揺れのみで浮き沈みする差動ウキ2、魚のあたりと波の揺れの両方で浮き沈みする差動ウキ1、取り付け金具、及び情報集約型目印からなり、その情報集約型目印の動きを釣り人が注視することにより、波の揺れ情報が除去された魚のあたり情報のみを目視できることを最も主要な特徴とするため、最も簡単な構成で釣り人の経験に訴えやすいという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
波の揺れ情報を除去し、魚のあたり情報のみを抽出し、かつその視認性を向上させるという目的を最小の部品点数で実現した。
【実施例1】
【0010】
図1は、本発明装置の1実施例の構成図である。
【産業上の利用可能性】
【0011】
ウキは日中、夜間問わず、魚のあたりを的確に表現する表示装置の役割をおうものである。今回発明の取り付け金具による差動ウキの構成は、波の揺れのみで浮き沈みする差動ウキ2、魚のあたりと波の揺れの両方で浮き沈みする差動ウキ1、取り付け金具、及び情報集約型目印からなり、釣り人が情報集約型目印を注視することにより、波の揺れ情報が除去された魚のあたり情報のみを視認できることを最も主要な特徴とするため、若干の経験をつめば、今後増加が予想される経験の浅い釣り人に対しても十分適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】差動ウキ視認性向上の実施方法を示した説明図である。(実施例1)差動ウキ2と中目印(例えば緑)、差動ウキ1と外目印(例えば黒)はそれぞれ連動して上下方向に動く。差動ウキ2は波の揺れのみで浮き沈みし、差動ウキ1は魚のあたりと波の揺れの両方で浮き沈みする。魚のあたりがなく、波の揺れのみの時は、中目印、外目印ともに上下に動くため、目視により何らの変化も検知できない。しかし、それに魚のあたりが加わると外目印がさらに下に沈み、中目印の緑の部分が視認できるようになり、釣り人はこの波の荒い中で魚のあたりがあったと視認できる。
【符号の説明】
【0013】
1 取り付け金具
2 取り付け金具止め1
3 取り付け金具止め2
4 差動ウキ1
5 差動ウキ2
6 道糸

7 中目印(例えば緑) 情報集約型目印
8 外目印(例えば黒)







【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つのウキで構成される差動ウキのうち、波の揺れのみで浮き沈みする差動ウキ2と魚のあたりと波の揺れの両方で浮き沈みする差動ウキ1の両方の動作から、波の揺れ情報を除去し、魚のあたり情報のみを表示する情報集約型目印により、釣り人が目視で判断するための視認性が向上することを特徴とする差動ウキ視認性向上方式

【図1】
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【公開番号】特開2008−35813(P2008−35813A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−216416(P2006−216416)
【出願日】平成18年8月9日(2006.8.9)
【出願人】(706001536)
【Fターム(参考)】