説明

巻き爪矯正具

【課題】テコの作用により巻き爪を長時間に亘って効果的に且つ安定した矯正力でもって矯正することができると共に、後爪廓を保護し得る巻き爪矯正具を提供する。
【解決手段】支点部3を中央にして巻き爪矯正片1と該巻き爪矯正片1から後方に向かって斜め上方に5〜15度の角度でもって傾斜したレバー片2とを一体に設けていると共に上記巻き爪矯正片1の先端にフック形状の係止片部1aを形成してあり、さらに、レバー片2の後端に後方に向かって斜め上方に屈曲傾斜している後爪廓被覆片4を一体に設けている。そして、上記係止片部1aを巻き爪Bの先端に係止させた状態でレバー片2を押し下げて固定テープ6で固定することにより、テコの作用で上記係止片部1aに巻き爪Bを引き起こす方向の矯正力を生じさせた状態を保持させると共に後爪廓被覆片4によって指の後爪廓B2の皮膚を被覆、保護している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻き爪が生じている指、特に、親指に装着して巻き爪を矯正する巻き爪矯正具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
巻き爪矯正具としては、従来から種々の形状、構造を有するものが開発され、例えば、特許文献1に記載されているように、弾性を有する細長い薄板の先端部を下方に折り返して巻き爪の先端部に引っ掛ける係止片部に形成してなり、この係止片部を爪の上面に粘着テープによって固定して巻き爪の先端部に係止させた状態に保持するように構成した矯正具が開発されている。
【0003】
この巻き爪矯正具によれば、弾性を有する細長い薄板の先端部を下方に折り返して巻き爪の先端部に引っ掛ける係止片部に形成してなるものであるから、使用に際して、この係止片部を巻き爪の一側端縁部又は他側端縁部における先端部に簡単に引っ掛けることができて巻き爪に対する装着が容易に行える利点を有するが、係止片部を巻き爪の先端部に引っ掛けた状態にしてこの矯正具を粘着テープによって爪の上面に固定しても、係止片部に巻き爪を引き起こそうとする充分な矯正力を生じさせることが困難であり、また、この矯正部を巻き爪の先端を支点として積極的に巻き爪の上面に向かって弾性変形させ、その弾性力によって係止片部に巻き爪を引き起こそうとする矯正力を生じさせようとしても、支点が巻き爪の先端であるため、係止片部を巻き爪の先端から前方に向かって離脱させる方向に作用して巻き爪を矯正する方向には殆ど作用せず、効果的な矯正力を得ることができないといった問題点があった。
【0004】
このため、本願発明者等は、特許文献2に記載しているように、硬質の弾性板片からなり、前端に巻き爪に引っ掛けるフック形状の係止片部を形成している巻き爪矯正具本体の後端に、該巻き爪矯正具本体の延長方向にこの巻き爪矯正具本体に対して斜め上方に傾斜しているレバー片を一体に設けていると共に、これらの巻き爪矯正具本体とレバー片との屈折連接部を支点部に形成してなり、前端の係止片部を巻き爪に引っ掛け、且つ、支点部を爪の長さの中間部上に当接させたのちレバー片を下方に押圧し、この状態で粘着テープ等の固定用テープによりレバー片を爪の甲部上に固定するように構成した巻き爪矯正具を開発した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3091516号公報
【特許文献2】特開2011−24776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献2に記載の巻き爪矯正具によれば、巻き爪矯正具本体とレバー片との屈折連接部を支点部に形成しているので、巻き爪矯正具本体の前端係止片部を巻き爪の先端に係止させて支点部を爪の甲部上に受止させると、レバー片がこの支点部から後方に向かって斜め上方に傾斜させた状態となり、従って、レバー片を下方に弾性変形させながら爪の甲部における後半部上に押し付けた状態にすると、巻き爪矯正片が上記支点部を中心として、テコの作用によりその前端側を起立させようとする方向に作動し、巻き爪の先端部に係止している係止片部を積極的に上方に持ち上げようとする作用力が発生して巻き爪を効果的に矯正することができる利点を有する。
【0007】
しかしながら、レバー片のテコの作用による上記矯正力を効果的に行えるように、レバー片の長さをその後端部が爪の付け根である爪半月から爪上皮に達する長さに形成している場合には、支点部から該レバー片を下方に弾性変形させて固定テープによりその下面が爪の後部上に全面的に接した状態で固定すると、レバー片の後端角部が爪の付け根である後爪廓先端に当接して痛みを伴うと共に、歩行時等における指の屈折毎にレバー片が爪の甲部上で前後方向に微動してその後端が後爪廓の先端に突き当たり、後爪廓の先端が捲れたり、損傷したりする虞れがある。
【0008】
一方、レバー片をその後端が後爪廓上に達する長さに形成しておけば上記のような問題点を解消することができるが、この場合は、レバー片の後端面における下端角縁部が後爪廓に食い込むように押し付けられた状態となって後爪廓の皮膚を損傷させる虞れがあり、さらに、レバー片の下面が爪の甲部上に押接することなく甲部から浮き上がった装着形態となって、上記巻き爪矯正片による巻き爪矯正力が弱くなる事態が発生するといった問題点があった。
【0009】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、レバー片をその後端が爪の後爪廓上に達する長さに形成しているにもかかわらず、爪の後爪廓等を損傷させたりすることなく、且つ、有効にして安定した巻き爪矯正力を発揮することができる巻き爪矯正具を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明の巻き爪矯正具は、請求項1に記載したように、前端部を下方に折り返して巻き爪の先端に引っ掛けるフック形状の係止片部に形成している巻き爪矯正片の後端に該後端から後方に向かって斜め上方に傾斜しているレバー片を一体に設けて、これらの巻き爪矯正片とレバー片との連接部を支点部に形成している弾性を有する薄板片からなる矯正具主体と、上記レバー片を爪の甲部上に押し付けた状態で固定する粘着テープ等の固定用テープとからなる巻き爪矯正具において、レバー片の後端に該後端から斜め上方に傾斜して爪半月後方部の後爪廓を被覆する被覆片を設けていることを特徴とする。
【0011】
このように構成した巻き爪矯正具において、請求項2に係る発明は、矯正具主体をポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂等の弾性を有する硬質合成樹脂又は金属薄板から形成していると共に、巻き爪矯正片の後端から斜め上方に傾斜しているレバー片の傾斜角度を5〜15度に設定していることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、レバー片と後爪廓被覆片との連接部分を爪半月側から後爪廓に向かって斜め上方に緩やかに湾曲した屈曲部に形成していることを特徴とする。
【0013】
さらに、請求項4に係る発明は、巻き爪矯正片とレバー片との長さを略等しい長さに形成し、支点部を爪の甲部における長さ方向の中央部に配置するように構成している。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、前端部に形成しているフック形状の係止片部を巻き爪の先端に引っ掛けると共に該係止片部とレバー片との連接部分に形成している支点部を爪の甲部上に当接させると、支点部からレバー片が後方に向かって斜め上方に傾斜して、このレバー片の後端に一体に設けている被覆片を爪の後爪廓の上方に位置させることができ、この状態にして、支点部から該レバー片を下方に弾性変形させて固定テープによりその下面が爪の後部上に全面的に接した状態で固定すると、レバー片の後端が爪半月部分上に当接して巻き爪に係止している係止片部に支点部を中心とするテコの作用による充分な矯正力を安定的に発揮させることができる。
【0015】
さらに、レバー片の後端に上記後爪廓被覆片を後方に向かって斜め上方に傾斜した状態で設けているので、この被覆片に下方への押圧力を集中的に作用させてレバー片を円滑且つ確実に爪の甲部上に押しつけることができ、また、レバー片の後端によって爪の付け根である後爪廓先端等を傷めたりする虞れがなく、且つ、後爪廓の皮膚を傷めたりすることもなくこの被覆片によって後爪廓を被覆することができ、安全にして優れた巻き爪矯正作用を奏する巻き爪矯正具を提供することができる。
【0016】
その上、請求項2に係る発明によれば、矯正具主体をポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂等の弾性を有する硬質合成樹脂又は金属薄板からなるので、巻き爪の矯正に必要な曲げ強度、撓み強度、衝撃強さ、引っ張りの強度等を具備した巻き爪矯正具を提供できるのは勿論、レバー片の傾斜角度を5〜10度に形成しておくことによって、レバー片を爪の甲部上に押しつけた際に、巻き爪の先端に係止している係止片部に、指先の皮膚に食い込んでいる巻き爪の先端を僅かに引き起こす程度の矯正力を発揮させて食い込みにより引き起こしている炎症による痛みを除去することができ、且つ、その状態を長時間に亘って保持しながら巻き爪をゆっくりと治癒することができると共に再発予防としての効果も期待することができる。また、レバー片の傾斜角度を10〜15度に形成しておけば、レバー片を爪の甲部上に押しつけた際に、巻き爪の先端に係止している係止片部に、爪が剥がれない程度の強さの巻き爪矯正力を付与することができ、指先の皮膚に食い込んでいる巻き爪の先端を該食い込みによって生じた炎症部から確実に離脱させて痛みや炎症を治癒することができる。
【0017】
さらに、請求項3に係る発明によれば、上記レバー片と後爪廓被覆片との連接部分を爪母上方における爪半月側から後爪廓に向かって斜め上方に緩やかに湾曲した屈曲部に形成しているので、この屈曲部と後爪廓被覆片とによって爪の半月から後爪廓に亘ってソフトに被覆させることができて装着部分に違和感を与えることなく後爪廓を保護しておくことができる。
【0018】
また、請求項4に係る発明によれば、巻き爪矯正片とレバー片との長さを略等しい長さに形成し、支点部を爪の甲部における長さ方向の中央部に配置するように構成しているので、支点部を中心としてレバーを容易に下方に弾性変形させながら爪の甲部上に押し付けることができると共に巻き爪矯正片に巻き爪の矯正に必要な引き上げ力を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】巻き爪矯正具主体の斜視図。
【図2】その平面図。
【図3】巻き爪先端に係止片部を係止させた状態の縦断側面図。
【図4】固定テープにより巻き爪に固定した状態の縦断側面図。
【図5】その簡略斜視図。
【図6】巻き爪矯正具主体の変形例示す斜視図。
【図7】巻き爪先端に係止片部を係止させた状態の縦断側面図。
【図8】その簡略斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1及び図2において、巻き爪矯正具主体Aは、弾性を有する金属製薄板片、或いは、弾性を有するポリカーボネート等の硬質合成樹脂製薄板片からなり、前端部を下方から後方に向かって折り返して巻き爪Bの先端に引っ掛けるフック形状の係止片部1aに形成している巻き爪矯正片1と、この巻き爪矯正片1の後端にその前端を一体に連設していて、巻き爪矯正片1の後端から後方に向かって斜め上方に5〜15度の角度でもって緩やかに傾斜しているレバー片2と、巻き爪矯正片1の後端とレバー片2の前端とが連なっている上記連接部分を全幅に亘って緩やかな下向きV字状に屈折形成してなる支点部3と、レバー片2の後端にその前端を一体に連設していてこのレバー片2の後端から斜め上方に傾斜している後爪廓被覆片4とから構成されている。
【0021】
なお、巻き爪矯正具主体Aを形成する材料としては、上記金属製薄板片やポリカーボネート樹脂以外に、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン樹脂)やアクリル樹脂(メタクリル樹脂)等の弾性を有する硬質合成樹脂を採用することができ、要するに、巻き爪の矯正に必要な曲げ強度、撓み強度、衝撃強さ、引っ張り強度等の物理的性質を具備させる材料から形成しておけばよい。
【0022】
この巻き爪矯正具主体Aの長さは、巻き爪B(図3〜図5に示す)の甲部B1の長さ、即ち、巻き爪部先端から爪Bの付け根である後爪廓B2に達する長さに略等しく形成されていると共に幅は爪Bの幅の1/2〜1/3の幅に形成されてあり、上記巻き爪矯正片1はレバー片2と同一幅の基端部から前端に向かって徐々に幅狭くして平面略台形状に形成されてあり、係止片部1aは巻き爪矯正片1の前端に等しい幅でもって下方に向かって折り返し形成されている。
【0023】
さらに、巻き爪矯正片1の長さはレバー片2の長さと同等ないしは僅かに短い長さに形成されてあり、従って、係止片部1aを巻き爪Bの巻き爪部先端に係止させた際に、上記支点部3は巻き爪Bの甲部B1の長さ方向の中央部に受止されるように形成している。なお、図においては、レバー片2はその前後端から長さ方向の中央部に向かって緩やかな凸円弧状に湾曲しているが、全長に亘って平坦な面に形成しておいてもよい。
【0024】
レバー片2の後端から斜め上方に向かって突設している上記後爪廓被覆片4は、レバー片2と同一幅に形成されていると共に、その突出長さは該幅の数分の1程度の横長長方形状に形成されてあり、さらに、レバー片2の後端からこの後端に連なる該後爪廓被覆片4の前端部にかけてのレバー片2と後爪廓被覆片4との連接部分を巻き爪Bにおける爪半月側から後爪廓B2の前端部上方に向かって斜め上方に緩やかに湾曲した屈曲部5に形成している。
【0025】
そして、このように構成した巻き爪矯正具主体Aと、この巻き爪矯正具主体Aにおけるレバー片2を巻き爪Bの甲部後半部上に押しつけた状態で固定するための適宜長さの粘着テープ等からなる固定テープ6とによって巻き爪矯正具を構成している。
【0026】
次に、このように構成した巻き爪矯正具を使用して巻き爪Bを矯正するには、まず、巻き爪矯正具主体Aにおける巻き爪矯正片1を巻き爪部が生じている該巻き爪Bの甲部B1における前半一側部上に配設して図3に示すように、この巻き爪矯正片1の係止片部1aを巻き爪Aの先端に引っ掛けて係止させると共に支点部3を巻き爪Bの甲部B1における長さ方向の中央部上に受止させる。この状態にすると、支点部3から後方に向かって斜め上方に傾斜しているレバー片2が甲部B1の後半部上面に対して小間隔を存して配設され、且つ、後爪廓被覆片4が後爪廓B2の上方に小間隔を存して配設された状態となる。
【0027】
この状態にして支点部3を中心にしてレバー片2を弾性的に撓ませながら下方に押し下げて巻き爪Bの甲部B1の後半部上に押し付けると、このレバー片2の押し下げ力を力点として巻き爪矯正片1が上記支点部3を支点とするテコ作用により該巻き爪矯正片1の先端部を起立させるようにする方向に作動し、巻き爪先端に係止している係止片部1aを上方に持ち上げようとする巻き爪矯正力が発生する。この巻き爪矯正力は、巻き爪矯正片1の後端から後方に向かって斜め上方に傾斜しているレバー片2の傾斜角度が5度以下であると、指先の皮膚に食い込んでいる巻き爪を充分に引き起こすことができなくて巻き爪の食い込みにより発生している炎症や痛みを除去することが困難となり、レバー片2の傾斜角度が15度以上になると、巻き爪を剥がそうとする比較的大きな矯正力が発生して痛みや爪の剥離が生じるので、レバー片2の傾斜角度を5〜15度、好ましくは10度程度に設定しておくことが望ましい。
【0028】
さらに、レバー片2の後端から後方に向かって後爪廓被覆片4を突設しているので、この後爪廓被覆片4の後端側に上記レバー片2を押し下げようとする力点を集中させることによってレバー片2をその弾性力に抗して容易に巻き爪Bの甲部B1上に押しつけることができると共に巻き爪Bの矯正に必要な矯正力を発揮させることができ、また、レバー片2と後爪廓被覆片4との連接部分に形成している屈曲部5が巻き爪Bの爪半月から後爪廓B2の先端上面に沿って配設されてこの屈曲部5により後爪廓B2の先端を保護して歩行中等においてレバー片2が前後方向に微動しても後爪廓B2の先端を傷つけたりする虞れはない。その上、後爪廓被覆片4がその後端縁を後爪廓B2から僅かに隙間を存した状態でその湾曲下面を後爪廓B2の皮膚上に押し付けて、該後爪廓B2の皮膚を被覆保護する。
【0029】
次いで、巻き爪Bの甲部上面に押し付けているレバー片2を図4、図5に示すように、粘着テープ等の固定テープ6を親指に巻着することによってこの固定テープ6により固定し、支点部3を中心とするテコの作用による上記巻き爪矯正力をそのまま保持させる。
【0030】
なお、上記のように構成した巻き爪矯正具において、レバー片2は、その前後端から中央部に向かって緩やかな凸円弧状に湾曲しているので、巻き爪Bの甲部B1上に配設した状態においては、前端支点部3と後端屈曲部5を巻き爪Bの甲部B1上に受止させた状態でこれらの前端支点部3と後端屈曲部5間の該レバー片2の下面が甲部B1上から僅かな隙間を介して浮き上がった状態で配設されてあり、従って、装着中に、このレバー片2上に不測に衝撃的な外力が作用しても、レバー片2が下方に弾性的に変動しながら該外力を緩衝する機能を奏するが、このようにレバー片2を凸円弧状に形成することなく、図6〜図8に示すように、全長に亘って平坦な平板形状に形成しておいてもよい。その他の構造並びに装着状態は上記実施例と同じであるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0031】
また、上記いずれの実施例においても、レバー片2を平面矩形状に形成しているが、円形状、或いは、小判形状に形成しておいてもよく、さらに、フック形状の係止片部1aとして、巻き爪矯正片1の前端から二股状に分割した係止片部やその他のフック形状に形成しておいてもよい。
【符号の説明】
【0032】
A 巻き爪矯正具主体
B 巻き爪
B1 甲部B
B2 後爪廓
1 巻き爪矯正片
1a 係止片部
2 レバー片
3 支点部
4 後爪廓被覆片
5 屈曲部
6 固定テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前端部を下方に折り返して巻き爪の先端に引っ掛けるフック形状の係止片部に形成している巻き爪矯正片の後端に該後端から後方に向かって斜め上方に傾斜しているレバー片を一体に設けて、これらの巻き爪矯正片とレバー片との連接部を支点部に形成している弾性を有する薄板片からなる矯正具主体と、上記レバー片を爪の甲部上に押し付けた状態で固定する粘着テープ等の固定用テープとからなる巻き爪矯正具において、レバー片の後端に該後端から斜め上方に傾斜して爪半月後方部の後爪廓を被覆する被覆片を設けていることを特徴とする巻き爪矯正具。
【請求項2】
矯正具主体はポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂等の弾性を有する硬質合成樹脂又は金属薄板からなると共に、巻き爪矯正片の後端から斜め上方に傾斜しているレバー片の傾斜角度を5〜15度に設定していることを特徴とする請求項1に記載の巻き爪矯正具。
【請求項3】
レバー片と後爪廓被覆片との連接部分を爪半月側から後爪廓に向かって斜め上方に緩やかに湾曲した屈曲部に形成していることを特徴とする請求項1に記載の巻き爪矯正具。
【請求項4】
巻き爪矯正片とレバー片との長さを略等しい長さに形成し、支点部を爪の甲部における長さ方向の中央部に配置するように構成していることを特徴とする請求項1に記載の巻き爪矯正具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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