説明

建築現場における床面保護およびスリップ防止シート、およびそれを用いる床面保護およびスリップ防止方法

【課題】 簡単で迅速かつ確実に施すことができる建築現場における床材保護およびスリップ防止シート、およびそれを用いる床面保護およびスリップ防止方法を提供すること。
【解決手段】 溶融プラスチックPに発泡剤Aが混入された合成材料が押出成形機のダイから薄膜状に押し出されて1軸乃至2軸に延伸されて成る延伸発泡シート材1であって、前記発泡剤Aが発泡して、シート表面に長泡凹凸部11が成形されている一方、他方の面に粘着材層12が設けられており、前記延伸発泡シート材1の表面の長泡凹凸部11によって、当該シート上から床面への衝撃を緩衝保護するとともに、シート表面におけるスリップを防止するという技術的手段を採用した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築現場における施工補助技術に関し、更に詳しくは、簡単で迅速かつ確実に施すことができる建築現場における床材保護およびスリップ防止シート、およびそれを用いる床面保護およびスリップ防止方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のとおり、建築現場、例えば、ツーバイフォー工法などで雨じまいするまでの間においては、各種施工作業時において床面や壁面を汚したり傷付けたりしないようにするために、これらを保護する必要がある。
【0003】
従来、かかる保護手段としては、ベニヤ板などの硬質板体を床面に敷設して保護する方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、かかる養生材を用いる保護方法にあっては、かかる養生材自体が硬質であるため、落下や摩擦により床面を損傷するおそれがあった。また、表面がスリップし易く、作業者が誤って滑って転倒してしまい、床面損傷を招いたり、作業者自身が負傷する危険性もある。
【0005】
更にまた、養生材が嵩張ってしまい、運搬や取扱いなどの使い勝手が頗る悪く、近年では、工期短縮によるコストダウンの要請から、作業時間をできるだけ迅速に行う必要があり、現場ではできるだけ使い勝手の良い材料を用いることが求められているが、この要望に真っ向から反することにもなり得る。
【特許文献1】特開2001−152673号公報(第3−5頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、簡単で迅速かつ確実に施すことができる建築現場における床材保護およびスリップ防止シート、およびそれを用いる床面保護およびスリップ防止方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0008】
即ち、本発明は、溶融プラスチックPに発泡剤Aが混入された合成材料が押出成形機のダイから薄膜状に押し出されて1軸乃至2軸に延伸されて成る延伸発泡シート材1であって、
前記発泡剤Aが発泡して、シート表面に長泡凹凸部11が成形されている一方、他方の面に粘着材層12が設けられており、
前記延伸発泡シート材1の表面の長泡凹凸部11によって、当該シート上から床面への衝撃を緩衝保護するとともに、シート表面におけるスリップを防止するという技術的手段を採用することによって建築現場における床材保護およびスリップ防止シートを完成させた。
【0009】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、延伸発泡シート材1の長泡凹凸部11における押出方向の気泡アスペクト比を大きくするという技術的手段を採用した。
【0010】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、延伸発泡シート材1の長泡凹凸部11における幅方向の気泡アスペクト比を大きくするという技術的手段を採用した。
【0011】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、押出成形機において、厚さ0.05〜1mmのダイから薄膜状に押し出すという技術的手段を採用した。
【0012】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、延伸発泡シート材1の長泡凹凸部11における気泡アスペクト比を1〜30の範囲にするという技術的手段を採用した。
【0013】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、延伸発泡シート材1の粘着材層12に、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、UV処理、プライマー処理の少なくとも一つを施して密着性を向上せしめるという技術的手段を採用した。
【0014】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、溶融プラスチックPに線状低密度ポリエチレンを30%以上混入せしめるという技術的手段を採用した。
【0015】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、溶融プラスチックPに発泡剤Aを混入して、発泡倍率を1超〜30倍にせしめるという技術的手段を採用した。
【0016】
また、本発明は、溶融プラスチックPに発泡剤Aを混入した合成材料を押出成形機のダイから薄膜状に押し出して、このシート体を1軸乃至2軸に延伸せしめた後、冷却させ、
前記発泡剤Aを発泡せしめることによって、シート表面に長泡凹凸部11を成形せしめる一方、他方の面に粘着材層12を設けることにより延伸発泡シート材1を作製し、この延伸発泡シート材1を前記粘着材層12を外側にしながらロール状に巻回するとともに、
建築現場における対象床面Fの上に前記延伸発泡シート材1を解舒しつゝ、前記外側の粘着材層12を当該対象床面Fに当接貼着せしめながら敷設して、
前記延伸発泡シート材1の表面の長泡凹凸部11によって、当該シート上から床面への衝撃を緩衝保護するとともに、シート表面におけるスリップを防止するという技術的手段を採用することによって建築現場における床材保護およびスリップ防止方法を完成させた。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、溶融プラスチックに発泡剤を混入した合成材料を押出成形機のダイから薄膜状に押し出して1軸乃至2軸に延伸して、シート表面に長泡凹凸部を成形せしめる一方、他方の面に粘着材層を設けることによって延伸発泡シート材を作製したので、この延伸発泡シート材の表面の長泡凹凸部によって、緩衝保護およびスリップ防止効果を得ることができた。
【0018】
また、延伸発泡シート材を粘着材層側を外側にしながらロール状に巻回するとともに、建築現場における対象床面の上に前記延伸発泡シート材を解舒しつゝ、前記粘着材層を当該対象床面に当接貼着せしめながら敷設することにより、前記延伸発泡シート材の表面の長泡凹凸部によって、当該シート上から床面への衝撃を緩衝保護するとともに、シート表面におけるスリップを効果的に防止することができる。
【0019】
延伸発泡シートをロール状に巻き取ったことにより、運搬時にも嵩張らず、また、表面に成形した長泡凹凸部により、この凹凸部が巻き取ったロールの背面の接触面積を小さくすることによって、剥離強度を低減せしめ、解舒時に纏わり付き難くなるので、迅速かつ容易な作業が可能であって、非常に使い勝手が良く施工性を向上させることができる。
【0020】
更にまた、本発明のシートが敷設されることにより、対象床面に粘着材層が当接貼着して固定されることおよび、表面に成形された凹凸部が上面になるという効果が相俟って、優れたスリップ防止効果を発揮することができることから、建築現場の安全性および施工性の向上を実現することができ、実用的利用価値は頗る高いものがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明を実施するための最良の形態を具体的に図示した図面に基づいて更に詳細に説明すると、次のとおりである。
【0022】
本発明の実施形態を図1から図5に基づいて説明する。図中、符号1で指示するものは延伸発泡シート材であり、この延伸発泡シート材1は、以下のように作製する。
【0023】
まず初めに、溶融プラスチックPに発泡剤Aを混入して合成材料を作製する。本実施形態では、使用材料であるプラスチックPとして、低密度ポリエチレン(LDPE)を採用する。
【0024】
この際、必要に応じて、この溶融プラスチックPに線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)を30%以上混入せしめることによって、施工時や引き剥がし時にフィルムが破れたり残留したりしないようにするため、引張強度を向上することができる。具体的には、MD:Machine-Direction(縦方向)、TD:Transverse-Direction(横方向)共に、3N/cm以上、特にMDは10N/cm以上が必要である
【0025】
また、発泡剤Aとしては、重曹系やクエン酸、ADCA(アゾジカルボンアミド)、OBSH(オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド)などの化学発泡剤またはCOやN 、代替フロン系などの物理発泡剤を採用することができる。
【0026】
そして、本実施形態では、インフレーション成形法を採用し、この合成材料を公知の押出成形機のホッパーから供給し、先端に設けられたダイから薄膜状に押し出す。この際、ダイは、円形ダイを採用し、厚さを0.05〜1mmになるようにする。
【0027】
次いで、押し出されたこの円筒状の押出体を2軸延伸せしめた後、冷却する。この冷却方法としては、常法の空冷式や水冷式のものを採用することができる。そして、2軸延伸した袋状シートの両端を切断することにより2枚のシートに分割する(図1参照)。
【0028】
然る後、前記発泡剤Aが発泡することによって、シート表面に長泡凹凸部11を成形せしめる(図2および図3参照)。本実施形態では、この長泡凹凸部11における気泡は独立気泡体であるとともに、また、アスペクト比(長泡の長径と短径との比)を1〜30(より好ましくは3〜15)の範囲にすることが好ましい。小さすぎると切断作業性が悪くなるし、逆に大きすぎるとフィルム物性が低下して使用に耐え得る強度が得られないからである。
【0029】
また、上記のようなインフレーション成形の場合には、ブロー比を大きくすることによって、延伸発泡シート材1の長泡凹凸部11における幅方向の気泡アスペクト比を大きくすることができる。
【0030】
なお、図4に示すようなTダイ成形の場合には、シート体が可塑化した状態で引取速度を上げ、引き落としを大きくすることにより延伸発泡シート材1の長泡凹凸部11における押出方向の気泡アスペクト比を大きくすることもできるし、また、テンター機を用いて熱セットすることにより幅方向の気泡アスペクト比を大きくすることも可能であり、長径方向の目に沿ってシートを切断する作業を容易にすることができる。
【0031】
更にまた、表面の粗さとして、長泡凹凸部11の中心線の平均粗さ(μm)/シート体肉厚(μm)×100=1〜30(%)の範囲にすることが好ましい。なお、この中心線の平均粗さを測定するにあっては、測定機器:東京精密社製/HANDYSURF E−35Aを使用し、カットオフ値:0.8mm、測定長さ:10.0mmとして、なぞり測定する。
【0032】
更に、本実施形態では、発泡倍率を1超〜30倍の範囲内にすることが好ましい。倍率が小さすぎると凹凸部が十分に成形できないし、逆に大きすぎるとフィルム物性が低下して使用に耐え得る強度が得られないからである。
【0033】
更にまた、必要に応じて、発泡核剤を少量用いることで、発泡のセル径をさらに細かくすることもできる。この際、使用添加量は、0.01〜1部(より好ましくは0.05〜0.5部)の範囲とする。多く加えすぎると透明性が悪くなるからである。なお、使用される充填材としては、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機系のものや、有機系発泡剤などを採用することができる。
【0034】
そして、他方の面に粘着材層12を設ける。この粘着材としては、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソプレンゴムなどのゴム系粘着材あるいは、2−エチルヘキシルアクリレートまたはブチルアクリレートポリマーなどのアクリル系粘着材などを採用することができ、常法の塗布手段によりシート材1の裏面に塗布する。
【0035】
こうして作製された延伸発泡シート材1は、粘着剤層12側を外側にしながらロール状に巻回する。本実施形態では、使い勝手の良いサイズとして、幅1.2m×長さ50mに巻き取り(図5参照)、また、外周面には粘着防止フィルムを被せておく。
【0036】
次に、上記のように作製した本発明シートを施工する場合における敷設方法について説明する。まず、建築現場における対象床面Fの上で前記延伸発泡シート材1を解舒する。本実施形態では、表面に成形した長泡凹凸部11により、この凹凸部が巻き取ったロールの背面の接触面積を小さくすることによって、剥離強度を低減せしめ、解舒時に纏わり付き難くしたので、迅速かつ容易な作業を可能にした。
【0037】
そして、図6に、前記粘着材層12を当該対象床面Fに当接貼着せしめながら敷設する。本実施形態では、前記のように1本のロールを幅1.2m×長さ50mに作製しており、対象床面Fに順次敷設していく。このように、前記延伸発泡シート材1の表面に成形された長泡凹凸部11によって、当該シート上から床面への衝撃を緩衝保護するとともに、シート表面におけるスリップを防止することができる。
【0038】
なお、本実施形態では、延伸発泡シート材1の粘着材層12に、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、UV処理、プライマー処理の少なくとも一つを施して密着性を向上せしめることができ、シートのズレを防止することと相俟って、長泡凹凸部11による表面のスリップ防止効果をより一層高めることができる。
【0039】
また、延伸発泡シート材1は、発泡剤Aの混入分量やアスペクト比を調整することにより、シート材1を敷設したときに、床面に書いた墨線などが見えなくならないように、透過率を40〜95%にすることが好ましい。
【0040】
〔実験データについて〕
本実施形態における方法に使用する延伸発泡シート材1を各材料配合によって作製したものの性能を以下に示す。
(本実施形態品)L−LDPE:LDPE:重曹、クエン酸系発泡剤
「配合1」 50 : 50 : 1
「配合2」 70 : 30 : 1
「配合3」 50 : 50 : 1.5
(従来品)L−LDPE:LDPE
「比較例」 50 : 50
【0041】
配合1 配合2 配合3 比較例
肉厚(μm) 85 180 100 100
表面粗さ(μm):凹凸面 5.9 10.6 8.9 0.31
表面粗さ(μm):平滑面 4.9 6.0 2.9 0.29
全光線透過率550nm(%) 66.7 70.3 62.8 89.9
発泡セルのアスペクト比 8.8 5.1 7.3 ―
静摩擦係数:凹凸面 2.16 2.65 2.20 1.38
静摩擦係数:平滑面 1.64 1.70 1.85 1.38
引張強度押出方向(N/cm) 12.77 20.61 10.96 14.24
引張強度垂直方向(N/cm) 4.59 7.46 4.21 12.71
剥離強度(背面)(N/25mm) 0.03 0.05 0.02 0.21
【0042】
〔考察〕
以上の結果より、本実施形態品は従来品と比較して、十分な表面粗さを有しており、高い静摩擦係数を得ることができる。また、剥離強度が小さいので素早く解舒することができ、優れた施工性を実現することができる。
【0043】
本発明は概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、延伸発泡シート材1のプラスチックPとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)に限らず、高密度ポリエチレン(HDPE)やポリプロピレン(PP)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)を採用することができ、単独あるいは混合して用いることができる。
【0044】
また、延伸発泡シート材1を対象床面Fに敷設し易いように、ロールの幅および長さは適宜設計変更することができ、これら何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態に使用する延伸発泡シート材の製造工程を表わす概略図である。
【図2】本発明の実施形態に使用する延伸発泡シート材の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に使用する延伸発泡シート材の構造を表わす説明断面図である。
【図4】本発明の実施形態に使用する延伸発泡シート材の製造工程の変形例を表わす概略図である。
【図5】本発明の実施形態に使用する延伸発泡シート材の構造を表わす説明正面図である。
【図6】本発明の実施形態の保護方法の敷設状況を表わす説明斜視図である。
【符号の説明】
【0046】
1 延伸発泡シート材
11 長泡凹凸部
12 粘着材層
P 溶融プラスチック
A 発泡剤
F 対象床面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融プラスチックPに発泡剤Aが混入された合成材料が押出成形機のダイから薄膜状に押し出されて1軸乃至2軸に延伸されて成る延伸発泡シート材1であって、
前記発泡剤Aが発泡して、シート表面に長泡凹凸部11が成形されている一方、他方の面に粘着材層12が設けられており、
前記延伸発泡シート材1の表面の長泡凹凸部11によって、当該シート上から床面への衝撃を緩衝保護するとともに、シート表面におけるスリップを防止可能であることを特徴とする建築現場における床面保護およびスリップ防止シート。
【請求項2】
延伸発泡シート材1の長泡凹凸部11における押出方向の気泡アスペクト比が大きいことを特徴とする請求項1記載の建築現場における床面保護およびスリップ防止シート。
【請求項3】
延伸発泡シート材1の長泡凹凸部11における幅方向の気泡アスペクト比が大きいことを特徴とする請求項1記載の建築現場における床面保護およびスリップ防止シート。
【請求項4】
押出成形機において、厚さ0.05〜1mmのダイから薄膜状に押し出されて成ることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の建築現場における床面保護およびスリップ防止シート。
【請求項5】
延伸発泡シート材1の長泡凹凸部11における気泡アスペクト比が1〜30の範囲であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の建築現場における床面保護およびスリップ防止シート。
【請求項6】
延伸発泡シート材1の粘着材層12に、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、UV処理、プライマー処理の少なくとも一つが施されており、密着性が向上したことを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の建築現場における床面保護およびスリップ防止シート。
【請求項7】
溶融プラスチックPに線状低密度ポリエチレンが30%以上混入されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の建築現場における床面保護およびスリップ防止シート。
【請求項8】
溶融プラスチックPに発泡剤Aを混入して、発泡倍率が1超〜30倍であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一つに記載の建築現場における床面保護およびスリップ防止シート。
【請求項9】
溶融プラスチックPに発泡剤Aを混入した合成材料を押出成形機のダイから薄膜状に押し出して、このシート体を1軸乃至2軸に延伸せしめた後、冷却させ、
前記発泡剤Aを発泡せしめることによって、シート表面に長泡凹凸部11を成形せしめる一方、他方の面に粘着材層12を設けることにより延伸発泡シート材1を作製し、この延伸発泡シート材1を前記粘着材層12を外側にしながらロール状に巻回するとともに、
建築現場における対象床面Fの上に前記延伸発泡シート材1を解舒しつゝ、前記外側の粘着材層12を当該対象床面Fに当接貼着せしめながら敷設して、
前記延伸発泡シート材1の表面の長泡凹凸部11によって、当該シート上から床面への衝撃を緩衝保護するとともに、シート表面におけるスリップを防止することを特徴とする建築現場における床面保護およびスリップ防止方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−239403(P2007−239403A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−67018(P2006−67018)
【出願日】平成18年3月13日(2006.3.13)
【出願人】(000010065)フクビ化学工業株式会社 (150)