説明

情報処理システム、情報処理方法およびプログラム

【課題】参加者同士のフレンド関係の程度に応じて自動的にフレンド情報を削除する。
【解決手段】情報処理システム10は、少なくとも2以上の参加者のフレンド関係の程度を示すフレンド指数を含むフレンド情報を記憶している記憶部122と、参加者の行動履歴に応じてフレンド指数を算出する算出部132と、算出部132により算出されたフレンド指数が所定の閾値より小さい場合に、フレンド情報を削除する削除部133と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人と人とのつながりを促進、サポートするコミュニティ型のサービス(ソーシャル・ネットワーキング・サービス、以下SNSと称する。)がネットワーク上に提供され、普及している。一般的に、SNSには、コミュニティ機能とフレンド機能とがある。コミュニティ機能は、参加者が共通意識を持って集まった共同体(コミュニティ)の登録や、コミュニティへの参加やコミュニティでの発言などを可能とする機能である。また、フレンド機能は、SNSに参加している参加者同士を知り合いとして登録する機能である。
【0003】
SNSでは、参加者同士のつながりの構造が重要となってくるが、SNSの参加者数が膨大となると、参加者全体のつながりの構造を把握するのが困難となる。そこで、SNSにおける参加者同士のつながりの構造を容易に理解することが可能な技術が提供されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、一般的に、フレンド機能として、フレンド登録機能やフレンド削除機能がある。個々の参加者は、明示的に他の参加者を自分のフレンドとして登録したり、他の参加者とのフレンド関係を解消(削除)したりすることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−276414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のSNSにおいて、明示的なフレンド登録は気軽に行うことができても、フレンド削除により気まずい思いを感じるため、明示的なフレンド削除に踏み切ることができないという問題があった。また、明示的なフレンド削除を躊躇してしまい、必要以上に多数のフレンドに関する情報に煩わされたり、多数のフレンドから特定のフレンドを選択して削除する際には、誤って意図しないフレンドを削除したりしてしまう可能性があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、参加者同士のフレンド関係の程度に応じて自動的にフレンド情報を削除することが可能な、新規かつ改良された情報処理システム、情報処理方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、少なくとも2以上の参加者のフレンド関係の程度を示すフレンド指数を含むフレンド情報を記憶している記憶部と、参加者の行動履歴に応じてフレンド指数を算出する算出部と、算出部により算出されたフレンド指数が所定の閾値より小さい場合に、フレンド情報を削除する削除部と、を有する情報サーバと、情報サーバから応答情報を取得する情報取得部と、参加者からの入力を受け付けて情報サーバへの要求情報を生成し、情報サーバからの応答情報に応じた表示を行う表示部と、を有する情報端末と、を備えることを特徴とする、情報処理システムが提供される。
【0008】
かかる構成によれば、参加者の行動履歴に応じてフレンド指数を算出し、算出したフレンド指数が所定の閾値より小さい場合に、フレンド情報を削除することができる。これにより、参加者同士のフレンド関係の程度に応じて自動的にフレンド情報を削除することが可能となる。
【0009】
また、算出部は、フレンド情報が生成されてからの経過期間に応じてフレンド指数を算出してもよい。
【0010】
また、算出部は、フレンド情報が生成されてからの経過期間をフレンド指数に換算して、該換算したフレンド指数をフレンド情報のフレンド指数から減算してもよい。
【0011】
また、前記参加者からの操作指示に応じて所定の行動要求を含む行動情報を入力する入力部を備え、算出部は、入力部により入力された行動情報に応じてフレンド指数を算出してもよい。
【0012】
また、記憶部には、参加者からの操作指示に応じた行動要求の種別に対応するフレンド指数が記憶されており、算出部は、行動情報に含まれる行動要求の種別に対応するフレンド指数をフレンド情報のフレンド指数に加算してもよい。
【0013】
また、フレンド情報には、少なくとも、フレンド情報を識別するフレンド情報識別値と、フレンド指数と、フレンド情報の生成日時と、フレンド情報の参加者の識別値とが対応付けられていてもよい。
【0014】
また、入力部により入力された行動情報に含まれる行動要求の種別に対応するフレンド指数が記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部を備え、算出部は、判定部により行動要求の種別に対応するフレンド指数が記憶部に記憶されていると判定された場合に、参加者の行動履歴に応じてフレンド指数を算出してもよい。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、少なくとも2以上の参加者のフレンド関係の程度に応じて、記憶部に記憶されているフレンド情報を削除する情報処理システムにおいて、参加者の行動履歴に応じて、少なくとも2以上の参加者のフレンド関係の程度を示すフレンド指数を算出するステップと、算出されたフレンド指数が所定の閾値より小さい場合に、フレンド情報を削除するステップと、を含むことを特徴とする、情報処理方法が提供される。
【0016】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータをして、
少なくとも2以上の参加者のフレンド関係の程度を示すフレンド指数を含むフレンド情報を記憶している記憶部と、参加者の行動履歴に応じてフレンド指数を算出する算出部と、算出部により算出されたフレンド指数が所定の閾値より小さい場合に、フレンド情報を削除する削除部と、を備えることを特徴とする、情報処理システムとして機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によれば、参加者同士のフレンド関係の程度に応じて自動的にフレンド情報を削除することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態にかかる情報処理システムのハードウェア構成の一例を示した説明図である。
【図2】同実施形態にかかる情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態にかかる情報処理システムの各部と各情報との関係を説明する説明図である。
【図4】同実施形態にかかるフレンド情報の内容を説明する説明図である。
【図5】同実施形態にかかるフレンド行動情報の内容を説明する説明図である。
【図6】同実施形態にかかるフレンド配点情報の内容を説明する説明図である。
【図7】同実施形態にかかる情報処理システムの処理の概要を示すフローチャートである。
【図8】同実施形態にかかるフレンド情報の更新処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0020】
また、以下に示す順序に従って、当該「発明を実施するための形態」を説明する。
〔1〕本実施形態の目的
〔2〕情報処理システムのハードウェア構成
〔3〕情報処理システムの機能構成
〔4〕情報処理システムの動作の詳細
【0021】
〔1〕本実施形態の目的
まず、本発明の実施形態の目的について説明する。近年、人と人とのつながりを促進、サポートするコミュニティ型のサービス(SNS)がネットワーク上に提供され、普及している。一般的に、SNSには、コミュニティ機能とフレンド機能とがある。コミュニティ機能は、参加者が共通意識を持って集まった共同体(コミュニティ)の登録や、コミュニティへの参加やコミュニティでの発言などを可能とする機能である。また、フレンド機能は、SNSに参加している参加者同士を知り合いとして登録する機能である。
【0022】
SNSでは、参加者同士のつながりの構造が重要となってくるが、SNSの参加者数が膨大となると、参加者全体のつながりの構造を把握するのが困難となる。そこで、SNSにおける参加者同士のつながりの構造を容易に理解することが可能な技術が提供されている。また、一般的に、フレンド機能として、フレンド登録機能やフレンド削除機能がある。個々の参加者は、明示的に他の参加者を自分のフレンドとして登録したり、他の参加者とのフレンド関係を解消(削除)したりすることが可能である。
【0023】
しかし、従来のSNSにおいては、明示的なフレンド登録は気軽に行うことができても、フレンド削除により気まずい思いを感じるため、明示的なフレンド削除に踏み切ることができないという問題があった。例えば、SNSにおいてフレンド削除することは、通常の友達関係における「絶交」と受け取られる場合もあり、明示的なフレンド削除を躊躇してしまう場合が多かった。一方、多数の参加者とフレンド関係を継続している場合には、必要以上に多数のフレンドに関する情報に煩わされたり、多数のフレンドから特定のフレンドを選択して削除する際には、誤って意図しないフレンドを削除したりしてしまう可能性があった。
【0024】
そこで、上記のような事情を一着眼点として、本発明の実施形態にかかる情報処理システム10が創作されるに至った。本実施形態にかかる情報処理装置によれば、参加者同士のフレンド関係の程度に応じて自動的にフレンド情報を削除することが可能となる。本実施形態にかかる情報処理システム10は、通常のSNSで実現される参加者の要求(行動)を実現するとともに、参加者同士のフレンド関係に影響する行動を認識して、フレンド関係の程度を示すフレンド指数を増減させる。そして、該フレンド指数が所定の閾値を下回った場合に、フレンド関係を解消すべきとしてフレンド情報を削除する。
【0025】
このように、参加者が明示的にフレンド情報を削除するのではなく、フレンド指数に応じて自動的にフレンド情報を削除することができるため、参加者同士が気まずい思いを感じることが少なくなる。また、フレンド登録によりフレンド情報が必要以上に増加することによる煩わしさを減少することができる。
【0026】
〔2〕情報処理システムのハードウェア構成
以上、本発明の実施形態の目的について説明した。次に、図1を参照して、情報処理システムのハードウェア構成について説明する。なお、情報処理システム10を構成する情報サーバ100や情報端末200としては、例えば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置(ノート型、デスクトップ型を問わない。)を例示できるが、かかる例に限定されず、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などで構成してもよい。
【0027】
図1は、本実施形態にかかる情報処理システム10のハードウェア構成の一例を示した説明図である。情報処理システム10を構成する情報サーバ100や情報端末200は、CPU(Central Processing Unit)102と、ROM(Read Only Memory)104と、RAM(Random Access Memory)106と、内部バス108と、入出力インターフェース110と、表示装置112と、入力装置114と、音声出力装置115と、HDD(Hard Disk Drive)116と、ドライブ117と、ネットワークインターフェース118と、外部インターフェース119などを備える。
【0028】
CPU102は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置100内の動作全般を制御する。また、CPU102は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM104は、CPU102が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM106は、CPU102の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバスなどから構成される内部バス108により相互に接続されている。
【0029】
内部バス108は、内部バス108はブリッジを介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バスに接続されている。なお、必ずしも内部バス108、ブリッジおよび外部バスを分離構成する必要はなく、一のバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0030】
表示装置112は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Display)装置およびランプなどの表示装置により構成される。 入力装置114は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイク、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU102に出力する入力制御回路などから構成されている。 音声出力装置115は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置で構成される。
【0031】
HDD116は、本実施形態にかかる情報処理システム10を構成する情報サーバ100や情報端末200の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。HDD116は、ハードディスクを駆動し、CPU101が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0032】
ドライブ117は、記憶媒体用リーダライタであり、表記変換装置10に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ111は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体120に記録されている情報を読み出して、RAM103に出力する。
【0033】
ネットワークインターフェース118は、例えば、通信網50に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。また、ネットワークインターフェースは、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、ワイヤレスUSB対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。外部インターフェース119は、他の装置と接続するための接続ポート(USB)等で構成された外部装置との接続用インターフェースである。
【0034】
〔3〕情報処理システムの機能構成
以上、情報処理システム10を構成する情報サーバ100や情報端末200のハードウェア構成について説明した。次に、図2を参照して、情報処理システム10の機能構成について説明する。図2は情報処理システム10の機能構成を示すブロック図である。図2の情報処理システム10の機能構成を説明するに際し、適宜図3〜図6を参照する。
【0035】
図2に示したように、情報処理システム10は、情報端末200と、通信ネットワーク20と、情報サーバ100と、を備える。情報端末200と情報サーバ100はインターネット、LAN、WANなどを含む通信ネットワーク20で接続される。情報端末200は、情報取得部202と、情報表示部204と、を備える。情報サーバ100は、記憶部122と、情報入出力部126と、フレンド情報管理部130などを備える。
【0036】
記憶部122は、フレンド情報123、フレンド配点情報124、フレンド行動情報125などのデータベースを記憶している。フレンド情報123は、少なくとも2以上の参加者のフレンド関係の程度を示すフレンド指数を含む情報であって、本実施形態では、二人の参加者の間のフレンド関係を具現化するデータである。
【0037】
フレンド情報123は、二人の参加者の間に登録されたフレンド登録と同時に作成される。フレンド情報123には、参加者のフレンド関係の程度を示すフレンド指数が含まれている。例えば、フレンド指数が大きい場合には二人の参加者は強いフレンド関係であり、フレンド指数が小さい場合には二人の参加者は弱いフレンド関係であると定義してもよい。本実施形態では、後述するように、フレンド指数はフレンド情報が生成されたときから時間とともに減少していく値である。そして、フレンド指数が所定の閾値を下回った場合に、フレンド情報は自動的に削除され、二人の参加者の間のフレンド関係も自動的に消滅することとなる。
【0038】
したがって、フレンド登録された二人の参加者がなんの行動もとらないでいると、一定時間の後にフレンド情報が消滅されることとなる。ここで、例えば、二人の参加者の一方、もしくは双方が日記に好意的なコメントを付けるという親和的な行動をとった場合には、参加者のフレンド関係を表すフレンド指数を加算する。このようなフレンド間の行動は、フレンド指数が時間とともにフレンド指数の閾値に近づくことを遅延させ、フレンド関係の継続を延長させる効果を持つ。フレンド情報123の内容については、後で詳細に説明する。
【0039】
フレンド配点情報124は、参加者により要求された行動情報に対応する行動種別ごとの配点(フレンド配点)の情報である。フレンド配点は、正でも負でもゼロであってもよい。また、本実施形態では、行動種別に対応するフレンド配点が設定されていない場合には、該フレンド配点をゼロとみなしている。フレンド配点情報124の内容については、後で詳細に説明する。
【0040】
フレンド行動情報125は、参加者の行動の内容を表す情報である。フレンド行動情報125における「行動情報」とは、SNSにおける行動を表すデータである。特に、参加者により要求された行動が上記したフレンド情報123に含まれるフレンド指数を変化させるものである場合、該行動をフレンド行動と称する。また、行動がフレンド指数に影響を与えないものである場合には、該行動は通常の行動と称する。フレンド行動情報125の内容については、後で詳細に説明する。
【0041】
情報入出力部126は、情報の入力および出力を制御する機能を有し、主に、入力部127および出力部128を有する。入力部127は、通信ネットワーク20を介して情報サーバ100に接続された情報端末200の操作により前記参加者からの操作内容に応じて所定の行動要求を含む行動情報を入力する機能を有する。所定の行動要求とは、参加者がたとえば「自分の日記に特定の内容の新しい記事を載せたい」等の意思を反映して入力した内容から生成され、要求情報144の形式で情報取得部202から情報入出力部126に向かって送出される情報である。また、出力部128は、入力された行動情報に対応する処理を実行したり、行動参加者の所有する端末装置へ処理結果としての応答情報205を出力したりする機能を有する。
【0042】
フレンド情報管理部130は、フレンド登録の状況を管理する機能を有し、主に、判定部131、算出部132、削除部133を有する。
【0043】
判定部131は、入力部127により入力された行動情報に含まれる行動要求の種別に対応するフレンド指数に応じて、該行動がフレンド行動か通常の行動かを判定する機能を有する。
【0044】
算出部132は、参加者の行動履歴に応じてフレンド指数を算出する機能を有する。具体的には、フレンド情報123が生成されてからの経過期間に応じてフレンド指数を算出したり、入力部127により入力された行動情報に応じてフレンド指数を算出したりする。
【0045】
フレンド情報123が生成されてからの経過期間(フレンド情報123の生存期間)に応じてフレンド指数を算出する場合には、フレンド情報123の生存期間をフレンド指数に換算して、該換算したフレンド指数をフレンド情報123に含まれるフレンド指数から減算する。また、行動情報141に応じてフレンド指数を算出する場合には、当該行動情報141の行動種別属性の値に対応するフレンド指数をフレンド情報123のフレンド指数に加算する。フレンド指数の具体的な算出方法については後で詳細に説明する。
【0046】
削除部133は、算出部132により算出されたフレンド指数が所定の閾値より小さい場合に、フレンド情報123を削除する機能を有する。フレンド情報123の削除は、該当するフレンド情報のデータを完全に消去するようにしてもよい。また、該当するフレンド情報123に「消去済」の印を付して、印の付されたデータを参照しないようにしてもよい。
【0047】
次に、図3を参照して、各部に入出力される情報について詳細に説明する。図3は、情報処理システム10の各部と各情報との関係を説明する説明図である。図3においては、情報処理システム10を構成する、情報サーバ100と通信ネットワーク20を介して情報端末200が接続されているものとして以下説明する。
【0048】
情報端末200は、情報表示部204と情報取得部202とを備えている。情報表示部204は、参加者がSNSシステムから提示される内容を表示し、選択可能な行動の要求についての入力を受け付ける機能を有する。情報取得部202は、情報表示部204において入力された行動の要求に基づいて情報サーバ100に要求情報144を送信したり、情報サーバ100により処理された結果の応答情報205を受信したりする。情報取得部202は、受信し応答情報205を情報表示部204に提供する。
【0049】
情報サーバ100は、上記したように、情報端末200からの要求に応じてシステムの状態を変更し、情報端末に応答データを送信する機能を有する。情報サーバ100は、 上記したフレンド情報123、フレンド配点情報124、フレンド行動情報125に加え、行動情報141、行動対象情報143、参加者情報142をさらに備える。
【0050】
情報入出力部126は、上記したように、情報端末200からの要求に応じて行動対象情報143を選択し、その内容または状態を変更する機能を有する。行動には、行動対象情報143を所有する参加者と要求元の利用者に対応する参加者が関連する。ある参加者がある行動対象情報143を所有するとは、当該行動対象情報143に含まれる所有者人別属性の値として、当該参加者を表す参加者情報142の人別属性の値が設定されているという意味である。
【0051】
例えば、AさんがBさんのある日記記事にコメントを付けた場合、行動の対象はBさんの日記となる。「日記」は、行動対象情報143の一種であるため、Bさんの日記については、「日記」という種類の行動対象情報143で表現され、その所有者人別属性にはBさんの人別属性値が設定される。また、日記にコメントをつけるという行動には、ひとつの行動情報141が割り当てられ、その行為者人別属性にはAさんの人別属性値が設定され、対象識別にはBさんの日記を表す行動対象情報143の対象識別が設定される。
【0052】
参加者情報142は、参加者を特定し識別する人別値と参加者名、その他の参加者固有の属性値の情報を含み、データベースのエントリとして継続的に保管されるデータである。行動対象情報143は、例えば、日記の記事やコメント、SNS内のコミュニティのトピック、利用者のホームページ等、SNS内での多種多様な実体の情報である。
【0053】
また、行動対象情報143は、利用者が要求する行動によってその内容または状態に影響を受けるシステム上のデータであり、データベースのエントリとして継続的に保管されるデータである。行動対象情報143には、行動対象を識別する対象識別値と、その所有者となる参加者の人別値が設定される。
【0054】
フレンド情報管理部130は、上記したように、フレンド登録の状況を管理する機能を有する。フレンド情報管理部130の主なデータ処理について説明する。
【0055】
(1)情報入出力部126が情報端末200からの行動の要求として要求情報144を受け取り、要求情報144を行動情報141に変換する。
(2)フレンド情報管理部130は情報入出力部126から行動情報141を受け取り、その行為者人別属性の値と、対象識別属性の値で識別される行動対象情報143の所有者人別属性の値に基づいて、その2つの人別値の両方を人別甲属性もしくは人別乙属性に持つような対応するフレンド情報123を参照する。参照したフレンド情報123のフレンド情報識別属性の値は、行動情報141を拡張したフレンド行動情報125のフレンド情報識別属性の値として記録する。
(3)フレンド情報管理部130は、行動情報141に含まれる行動種別属性の値により、フレンド配点情報124を参照して、その行動種別に対応するフレンド配点属性の値(フレンド指数の変化量)を取得し、その値をフレンド行動情報125のフレンド得点属性の値とする。
(4)フレンド情報管理部130は、該当するフレンド情報123のフレンド指数属性の値をフレンド得点分だけ変化させる。
(5)フレンド情報管理部130は、変化した結果のフレンド指数の値に応じて、該当するフレンド情報123を消去する。
(6)フレンド情報管理部130または情報入出力部126は、行動情報141または拡張されたフレンド行動情報125により要求される行動を実現し、情報入出力部126はその行動の結果を応答情報205に変換して情報端末200に送信する。
【0056】
フレンド情報123の詳細について説明する。フレンド情報123は、ある参加者と他の参加者がひとつのフレンド関係を結んでいることを示すデータである。フレンド情報123は、誰と誰がいつからフレンド関係にあるのか、フレンド関係の残りの寿命がどれだけであるのかを表す情報である。ここで、図4を参照して、フレンド情報123の内容について説明する。図4は、フレンド情報123の内容を説明する説明図である。
【0057】
図4のフレンド情報の内容例401に示したように、フレンド情報123には、フレンド情報識別属性、フレンド指数閾値属性、フレンド指数属性、生成日時属性、人別甲属性、人別乙属性などが含まれる。フレンド情報識別属性は、フレンド情報123を一意に特定できる値である。フレンド指数閾値属性は、フレンド指数が該フレンド指数閾値を下回るとこのフレンド情報が消滅することとなる最低のフレンド指数値である。フレンド指数属性は、フレンド情報123の生成時に所定の値で初期化され、行動履歴によって累算された(現在日時には依存しない)フレンド指数を示す。生成日時属性は、このフレンド関係(フレンド情報)が発生した日時を示す。そして、人別甲属性と人別乙属性は、このフレンド関係を結んでいる二人の参加者を識別する値である。またフレンド情報の内容例401をコード化して、フレンド情報の内容例402のように、各属性を機械的に処理しやすい形式で表すことができる。
【0058】
図3に戻り、フレンド行動情報125の詳細について説明する。フレンド行動情報125は、ある参加者が実施した行動について、その行動を表現する行動情報141を拡張した情報である。すなわち、フレンド行動情報125は、行動情報141の全属性に加えて、その属性「行動種別」にしたがって得られるフレンド指数の増減値(フレンド得点)とその行動が実行されたフレンド関係の識別値(フレンド情報識別値)を有する拡張された行動情報である。フレンド行動情報125は、ある行動が、どのフレンド関係にどれだけフレンド指数を増減させるかを特定するために利用される情報である。
【0059】
ここで、図5を参照して、フレンド行動情報125の内容について説明する。図5は、フレンド行動情報125の内容を説明する説明図である。図5に示したように、フレンド行動情報125には、行動情報141と同等の属性一式、フレンド得点属性、フレンド情報識別属性などが含まれる。フレンド得点属性の値は、行動情報141に含まれる行動種別属性に対応するフレンド配点属性の値である。その値は、フレンド配点情報124によって特定される。フレンド情報識別属性の値は、行動情報141に含まれる行為者人別属性値と対象識別を介して参照される行動対象情報143の所有者人別属性値によって一意に定まるフレンド情報123のフレンド情報識別属性の値である。
【0060】
例えば、フレンド行動情報の内容例501の行動情報には、「Aさん」と「Bさん」の人別値がふくまれているため、「Aさん」と「Bさん」のフレンド関係を示すフレンド情報123のフレンド情報識別が特定されることとなる。また、フレンド行動情報125の内容例501をコード化して、フレンド情報123の内容例502のように、各属性を機械的に処理しやすい形式で表すことができる。
【0061】
図3に戻り、フレンド配点情報124の詳細について説明する。フレンド配点情報124は、行動の種類(行動種別)から、行動種別に対応するフレンド指数の増減の大きさ(フレンド配点)を決定するために利用されるデータである。したがって、フレンド配点情報124は、行動種別ごとのフレンド配点を決める一覧表に相当するテーブルとなっている。ここで、図6を参照して、フレンド配点情報124の内容について説明する。
【0062】
図6は、フレンド配点情報124の内容について説明する説明図である。図6に示したように、フレンド配点情報124には、行動種別とフレンド配点が含まれる。フレンド配点情報124の内容例601に示したように、例えば、行動種別が「相手の日記を読む」であった場合には、当該行動種別のフレンド配点は「+5点」となる。また、フレンド配点情報124の内容例601をコード化して、フレンド配点情報124の内容例602のように、各属性を機械的に処理しやすい形式で表すことができる。
【0063】
〔4〕情報処理システムの動作の詳細
以上、情報処理システム10の機能構成について説明した。次に、図7および図8を参照して、情報処理システム10の動作の詳細について説明する。図7は、情報処理システム10の処理の概要を示すフローチャートである。図7に示したように、まず、情報処理システム10により提供されるシステムの利用者が、システムの参加者として行動を起こすと、情報端末200を介して行動が要求される(S102)。ステップS102においては、行動を記述したデータが要求情報144として情報端末200から情報サーバ100に送信される。
【0064】
そして、情報入出力部126は、ステップS102において情報端末200から送信された要求情報を受信する(S104)。ステップS104において受信した要求情報144は、現在日時が行動日時として付与されて、行動情報141に変換される(S106)。行動情報141は、行動種別の値を有する。行動種別の値としては、例えば、「システムにログインする」、「日記を書く」や、「日記にコメントを書く」、などの多様な行動種別に対応した値が付与される。行動種別の値は多様であるが、本実施形態では、すべての行動種別を、フレンド行動とフレンド行動ではない通常の行動との大きく2種類に分別する。
【0065】
そして、フレンド情報管理部130は、ステップS106において変換された行動情報141がフレンド行動か否かを(フレンド指数の処理を必要とする行動情報141か否か)判定する(S108)。ステップS108における判定は、フレンド情報123の存在と、フレンド配点情報124のフレンド配点属性の値によって行われる。まず、目下の行動情報141に関わるフレンド情報123が存在しない場合は、フレンド行動ではない通常の行動である(フレンド指数の処理は不要)と判断すればよい。「目下の行動に関わるフレンド情報123」とは、当該行動の行為主体と行為対象の所有者とに関連するフレンド情報123のことである。(いいかえれば、行動情報141の行為者人別属性と、その行動情報141の行動対象属性の値に一致する対象識別属性を持つ行動対象情報143の所有者人別属性の値の両方を人別甲属性または人別乙属性に持つフレンド情報123のことである。)
【0066】
上記したように、フレンド配点情報124には、行動種別ごとにフレンド配点が定義されている。ステップS106において変換された行動種別属性の値に対応するフレンド配点属性の値がゼロでない場合には、当該行動種別を有する行動はフレンド行動である(フレンド指数の処理を必要とする)と判定する。フレンド配点がゼロである場合または当該行動種別の値がフレンド配点情報124に登録されていない場合には、フレンド行動ではない通常の行動である(フレンド指数の処理は不要)と判定すればよい。
【0067】
ステップS108において、行動情報141がフレンド行動ではないと判定された場合には、ステップS112の処理を実行する。すなわち、通常通り、行動情報に基づく処理を実行する(S112)。ステップS112の処理は、情報入出力部126により行われるため、ステップS108において、行動情報141がフレンド行動ではないと判定された場合には、フレンド情報管理部130は即座に引き渡された行動情報141を情報入出力部126に返す。
【0068】
一方、ステップS108において、行動情報141がフレンド行動であると判定された場合には、フレンド情報123を更新する(S110)。フレンド情報管理部130によるフレンド情報123の更新については、後で詳細に説明する。その後、通常通り、行動情報141に基づく処理を実行する(S112)。ステップS112においては、情報入出力部126が行動情報141に基づいてシステムの状態を変更し、その行動の結果に応じた応答情報205を作成して情報端末200に送信する。情報端末200では、送信された応答情報205を情報取得部202により受信して、受信した応答情報を情報表示部204により表示して利用者に提供する。
【0069】
次に、図8を参照して、フレンド情報管理部130によるフレンド情報123の更新について説明する。図8は、フレンド情報123の更新処理を示すフローチャートである。図8に示したように、フレンド情報管理部130は、行動情報141をフレンド行動情報125に変換する(S202)。そして、フレンド情報管理部130は、ステップS202において変換した結果であるフレンド行動情報125の中の行動情報相当部分から取り出した行動種別属性の値をキーとして、フレンド配点情報124から対応するフレンド配点属性の値を取り出す(S204)。そして、ステップS204において取得したフレンド配点属性の値をフレンド行動情報125のフレンド得点属性に設定する(S206)。
【0070】
フレンド情報管理部130は、行動の行為者の人別値と行動の行動対象の所有者の人別値を有するフレンド情報123を取得する(S208)。ステップS208において、フレンド情報123のフレンド情報識別属性の値をフレンド行動情報125のフレンド情報識別属性の値として設定する(S210)。
【0071】
次に、フレンド情報管理部130は、フレンド情報123の生存期間を算出する(S212)。ステップS212において算出されるフレンド情報123の生存期間は、行動が要求された日時(行動情報141の行動日時属性の値)からフレンド情報123の生成日時属性の値を減算した値である。具体的には、システム時刻(例えば、1970年1月1日午前○時○分○秒からの経過秒数)で日時を表現し、行動日時からフレンド情報123の生成日時を引いた値を適当な定数で割って得た値を算出する。例えば、フレンド情報123の生成日時が2009年7月1日の9時40分00秒である場合には、生成日時のシステム時刻Gは「1246408800」となる。また、行動情報141の行動日時が2009年7月15日の16時03分00秒であった場合には、行動日時のシステム時刻Aは「1247641380」となる。
【0072】
この場合、フレンド情報123の生存期間LはA−Gにより算出され、
L=127641380−1246408800=1232580
となる。そして、Lに適当な係数Kを掛けて、フレンド指数に換算する。係数Kは、例えば、1日相当の秒数86400(24×60×60)の逆数などであってもよい。この場合、フレンド情報123の生存期間に対応するフレンド指数Iは以下のように算出される。
【0073】
フレンド指数I=K×L=(1/86400)×1232580≒14
【0074】
そして、フレンド情報管理部130は、フレンド情報123のフレンド指数属性の値FからステップS212において算出したフレンド情報123の生存期間に対応するフレンド指数値Iを減算した差F−Iを算出する(S214)。ここで、ステップS212において算出した値IやステップS214において算出した値F−Iに応じて、システムの状態を特定の処理により変更してもよい。
【0075】
フレンド情報管理部130は、ステップS214において算出したフレンド指数とフレンド指数の閾値属性の値Tとを比較する(S216)。ステップS216において比較するフレンド指数閾値Tは、個々のフレンド情報に設定してもよいし、システムで一定の値を設定してもよい。また、フレンド情報や参加者に階級を設けて、階級ごとに異なるフレンド指数閾値Tを持たせてもよい。
【0076】
ステップS216において、フレンド指数がフレンド指数閾値Tを下回る場合には、フレンド情報管理部130は、当該フレンド情報123を消去する(S218)。例えば、記憶部122に記憶されているフレンド情報のフレンド指数属性の値Fが「20」であった場合には、該フレンド指数Fから上記したフレンド情報123の生存期間に対応するフレンド指数I「14」を減算したが値F−Iは「6」となる。フレンド指数閾値Tが「10」であった場合には、ステップS216において、フレンド指数F−I「6」がフレンド指数閾値T「10」を下回っていると判断される。
【0077】
ステップS218のフレンド情報の消去については、該当するフレンド情報を消去してもよいし、無効化してもよいし、削除してもよい。フレンド情報が消去された場合には、それ以降、該フレンド情報の参加者相互の行為はフレンド行動とはみなされないこととなる。また、上記したように、フレンド情報のデータを完全に消去せずに、フレンド情報に「消去済」の印を付してデータを参照しないようにする場合には、再度フレンド登録された際に、該フレンド情報を用いてもよい。
【0078】
ステップS216において、フレンド指数がフレンド指数の閾値を下回っていないと判定された場合には、当該フレンド情報123のフレンド指数属性の値FにステップS206において設定されたフレンド得点Xを加算した結果F=F+Xを設定する(S220)。
【0079】
そして、フレンド情報管理部130は、ステップS220において設定しなおされたフレンド指数属性の値Fを用いてステップS212およびステップS214から算出されるフレンド指数の値F−Iとフレンド指数閾値Tとを比較する(S222)。例えば、ステップS206において設定されたフレンド得点が負の値である場合には、F<Fの関係が成り立つため、ステップS222における判定でフレンド指数F−Iが閾値Tを下回る可能性がある。
【0080】
ステップS222において、フレンド指数F−Iがフレンド指数閾値を下回ると判定された場合には、フレンド情報管理部130は、当該フレンド情報を消去する(S224)。
【0081】
以上、情報処理システム10の動作の詳細について説明した。上記実施形態によれば、参加者の行動履歴に応じてフレンド指数を算出し、該フレンド指数が所定の閾値より小さい場合にフレンド情報123を削除する。フレンド指数は、フレンド情報123の生存期間に応じて自然減し、フレンド間の交流に対応して増減する。これにより、フレンド行動が途絶えたフレンド登録は、時間経過にしたがってフレンド指数属性値から減算される値Iが次第に大きくなるため、ついにはフレンド指数閾値Tを下回り、その結果、自然消滅することとなる。なお、フレンド関係の影響はなんらかの行動の結果を通してしか観察できないため、当事者である参加者側からは減算は随時行われているように見える。
【0082】
本実施形態では、参加者の行動をトリガーとしてフレンド指数の算出をおこなったが、かかる例に限定されず、定期的にアクセスの途絶えている参加者についてフレンド指数の再計算を行ってもよい。この場合、最近アクセスしていない利用者や、特定のフレンドとの交流がない利用者に対して、交流を促すメッセージを送信してもよい。
【0083】
また、フレンド指数はフレンド情報123の生存期間に応じて次第に大きく減算されるが、参加者がもたらすフレンド行動の種類と頻度に応じてフレンド登録の寿命が延長され、フレンド関係が強化されることとなる。情報処理システム10は、フレンド指数属性の値の残数や実行される行動によるフレンド得点の大きさに応じた動作を追加的に定義してもよい。
【0084】
また、フレンド指数の明示的な加点・減点操作を参加者の選択可能な行動のひとつとして提供してもよい。そうすると、参加者は、フレンド指数の増減を自己の意思によって実行できる。これにより、二者択一のフレンド削除よりも、緩やかにフレンド関係を変動させて、より柔軟にフレンド関係の存否に対する手心を加えることが可能となる。
【0085】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0086】
例えば、上記実施形態では、1つの情報サーバ100を情報サーバとして機能させたが、かかる例に限定されず、複数の情報サーバにより情報サーバ100の機能を実行してもよい。また、上記実施形態では、情報サーバ100に情報入出力部126とフレンド情報管理部130を備えるようにしたが、かかる例に限定されず、情報入出力部126とフレンド情報管理部130の機能を統合させたり、さらに分割してもよい。
【0087】
また、上記実施形態では、フレンド行動情報125は、情報サーバ100に一定の定義のもと行動情報141から変換されたり格納されたりするようにしたが、かかる例に限定されず、フレンド行動情報125は、行動情報141と区別しなくてもよい。その場合、すべての行動について行動情報141にフレンド得点属性とフレンド情報識別属性をはじめから用意することもできる。またその場合、フレンド指数の処理対象外の行動についてはフレンド得点属性とフレンド情報識別属性の一方または両方の値は未設定のまま(未定義を示す値)となることを許してもよい。
【0088】
また、上記実施形態では、フレンド配点情報124は、情報サーバ100に一定の定義のもと格納されるようにしたが、かかる例に限定されず。フレンド配点情報124もシステム稼働中に動的に変化させるようにしてもよいし、参加者ごとに異なった定義とするようにしてもよい。
【0089】
また、例えば、本明細書の情報処理システム10の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。すなわち、情報処理装置100の処理における各ステップは、同等の結果を生じる範囲において順序を交換してもよく、並列に実行してもよく、中間結果を保持して再利用してもよい。
【0090】
また、情報処理装置100などに内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した情報処理装置100の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。なお、この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0091】
10 情報処理システム
20 通信ネットワーク
100 情報処理装置
122 記憶部
123 フレンド情報
124 フレンド配点情報
125 フレンド行動情報
126 情報入出力部
127 入力部
128 出力部
130 フレンド情報管理部
131 判定部
132 算出部
133 削除部
141 行動情報
142 参加者情報
143 行動対象情報
144 要求情報
200 情報端末
202 情報取得部
204 情報表示部
205 応答情報


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2以上の参加者のフレンド関係の程度を示すフレンド指数を含むフレンド情報を記憶している記憶部と、
前記参加者の行動履歴に応じて前記フレンド指数を算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記フレンド指数が所定の閾値より小さい場合に、前記フレンド情報を削除する削除部と、
を備えることを特徴とする、情報処理システム。
【請求項2】
前記算出部は、前記フレンド情報が生成されてからの経過期間に応じてフレンド指数を算出する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記算出部は、前記フレンド情報が生成されてからの経過期間をフレンド指数に換算して、該換算したフレンド指数を前記フレンド情報のフレンド指数から減算することを特徴とする、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
ある参加者による他の参加者への所定の行動要求を含む行動情報を入力する入力部を備え、
前記算出部は、前記入力部により入力された前記行動情報に応じてフレンド指数を算出することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記記憶部には、参加者からの操作指示に応じた行動要求の種別に対応するフレンド指数が記憶されており、
前記算出部は、前記行動情報に含まれる前記行動要求の種別に対応するフレンド指数を前記フレンド情報のフレンド指数に加算することを特徴とする、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記フレンド情報には、少なくとも、フレンド情報を識別するフレンド情報識別値と、前記フレンド指数と、フレンド情報の生成日時と、フレンド情報の参加者の識別値とが対応付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記入力部により入力された行動情報に含まれる前記行動要求の種別に対応するフレンド指数が前記記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部を備え、
前記算出部は、前記判定部により前記行動要求の種別に対応するフレンド指数が前記記憶部に記憶されていると判定された場合に、前記参加者の行動履歴に応じて前記フレンド指数を算出することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
少なくとも2以上の参加者のフレンド関係の程度に応じて、記憶部に記憶されているフレンド情報を削除する情報処理システムにおいて、
前記参加者の行動履歴に応じて、少なくとも2以上の参加者のフレンド関係の程度を示すフレンド指数を算出するステップと、
前記算出された前記フレンド指数が所定の閾値より小さい場合に、前記フレンド情報を削除するステップと、
を含むことを特徴とする、情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータをして、
少なくとも2以上の参加者のフレンド関係の程度を示すフレンド指数を含むフレンド情報を記憶している記憶部と、
前記参加者の行動履歴に応じて前記フレンド指数を算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記フレンド指数が所定の閾値より小さい場合に、前記フレンド情報を削除する削除部と、
を備えることを特徴とする、情報処理装置として機能させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−48589(P2011−48589A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−195954(P2009−195954)
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(591051645)株式会社OKIソフトウェア (173)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)