説明

情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラム

【課題】顧客のタブレットへの記入内容に対する書き換え自体を防止することで、金融機関の窓口における業務の厳正化を図ることが可能な情報処理装置を提供する。
【解決手段】第1の表示装置と第2の表示装置の画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得部と、接触状況取得部が取得した筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断部と、判断部による判断に基づいて、第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況に応じた情報を第1の表示装置および第2の表示装置の画面にそれぞれ表示する内容を制御する画面表示制御部と、を備え、画面表示制御部は、第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況を接触状況取得部が取得した場合に、該筆記具の接触が所定の記入許可条件を満たしている場合に限り、第1の表示装置および第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示することを特徴とする、情報処理装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
銀行など金融機関の営業店舗窓口では日常的に、来店した顧客から依頼されて窓口係員による現金振込や為替取引などの各種取引が行われる。その際、顧客は備え付け帳票のたとえば振込依頼書に手書きでもって依頼人氏名、受取人や振込先名称、振込金額など必要事項を記入して窓口係員に提出する。提出されたその振込依頼書の内容について窓口係員は確認し、入出金機で顧客から受け渡された現金を計数し、専用の窓口端末機で仮受金という名目の入金処理を行う。続いて、振込依頼書をスキャナ装置で読み取り、手書き記入された振込金額などの文字を認識し、OCR(Optical Character Reader)化した読取データを帳票イメージと併せて当銀行の勘定系業務を集中処理するセンターに転送する。
【0003】
集中処理センターでは、転送されてきた振込依頼書のOCR読取データについて係員が不読や誤読文字があれば修正し、検証後にホストコンピュータに仕向け電文を送信する。ホストコンピュータは振込処理の指示を窓口端末機に送信することで1件分の振込処理を終了するようにしている。
【0004】
このような金融機関での業務において、例えば、顧客が伝票に記入した金額を係員が書き換える等の不正が行われる可能性があるので、そのような不正行為を防止する仕組みが必要である。例えば、特許文献1では、銀行窓口で係員が受け取った帳票をスキャナで読み込んでOCR認識する方法と、係員が帳票を見ながら端末へ手入力する方法の2通りの方法でデータを作成し、これらのデータを照合することで、係員による不正を防止する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−4121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記引用文献1に記載された技術では、例えば、係員が顧客から帳票を受け取った際に、帳票をスキャナで読み込む前に帳票自体を書き換えれば、依然として係員による不正を防ぐことができないという問題があった。
【0007】
また近年では、タブレットと言われる板状の情報表示装置に、電子ペン等で文字を記入させることで、金融機関における業務を顧客に行わせる取引システムが存在する。このタブレットを用いた取引システムをおいても、顧客が記入した内容の係員による書き換えという問題は存在し、そのような不正を防止する仕組みが必要となる。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、タブレットへ顧客が記入した情報と係員が入力した情報とを照合する場合で係員の不正を防ぐ場合に、顧客のタブレットへの記入内容に対する書き換え自体を防止することで、金融機関の窓口における業務の厳正化を図ることが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、第1の表示装置の画面および第2の表示装置の画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得部と、前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断部と、前記判断部による判断に基づいて、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況に応じた情報を前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面にそれぞれ表示する内容を制御する画面表示制御部と、を備え、前記画面表示制御部は、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ所定の情報が表示されている状態において、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況を前記接触状況取得部が取得した場合に、該筆記具の接触が所定の記入許可条件を満たしている場合に限り、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示することを特徴とする、情報処理装置が提供される。
【0010】
前記画面表示制御部は、前記所定の記入許可条件として、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況に応じた情報の内容の改変に繋がるものではない場合にのみ前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示するようにしてもよい。
【0011】
前記画面表示制御部は、前記所定の記入許可条件として、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ表示されている情報が数字である場合に、該数字の右側に前記筆記具が接触した場合にのみ前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示するようにしてもよい。
【0012】
前記画面表示制御部は、前記所定の記入許可条件として、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触による情報の記入から所定の時間が経過していない場合にのみ前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示するようにしてもよい。
【0013】
前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況を記憶する記憶部を更に備え、
前記判断部は、前記記憶部が記憶した前記筆記具の接触状況および前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ表示されている情報からそれぞれ画面データを作成し、両画面データが一致しているか否かで前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触により記入された情報の改ざんの有無を判断するようにしてもよい。
【0014】
前記画面表示制御部は、前記接触状況取得部が、前記第2の表示装置の画面への筆記具の接触を検出した場合は、該接触の状況に応じた情報は前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ表示させないようにしてもよい。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、第1の表示装置の画面および第2の表示装置の画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得ステップと、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断ステップと、前記判断ステップによる判断に基づいて、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況に応じた情報を前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面にそれぞれ表示する内容を制御する画面表示制御ステップと、を備え、前記画面表示制御ステップは、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ所定の情報が表示されている状態において、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況を前記接触状況取得ステップが取得した場合に、該筆記具の接触が所定の記入許可条件を満たしている場合に限り、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示することを特徴とする、情報表示方法が提供される。
【0016】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、第1の表示装置の画面および第2の表示装置の画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得ステップと、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断ステップと、前記判断ステップによる判断に基づいて、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況に応じた情報を前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面にそれぞれ表示する内容を制御する画面表示制御ステップと、を実行させ、前記画面表示制御ステップは、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ所定の情報が表示されている状態において、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況を前記接触状況取得ステップが取得した場合に、該筆記具の接触が所定の記入許可条件を満たしている場合に限り、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示することを特徴とする、コンピュータプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によれば、タブレットへ顧客が記入した情報と係員が入力した情報とを照合する場合で係員の不正を防ぐ場合に、顧客のタブレットへの記入内容に対する書き換え自体を防止することで、金融機関の窓口における業務の厳正化を図ることが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1の構成例を示す説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する各装置を、金融機関の窓口に配置する際の配置例を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200の機能構成を示す説明図である。
【図4A】画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図4B】画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図5】制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの動作を示す説明図である。
【図6】制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの動作を示す説明図である。
【図7】タブレット200aの画面表示部240aに表示される画面の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の第2の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0020】
<1.第1の実施形態>
[情報表示システムの構成例]
まず、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システムの構成例について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1の構成例を示す説明図である。以下、図1を用いて、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1の構成例について説明する。
【0021】
図1に示したように、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1は、制御用コンピュータ100と、タブレット200a、200bと、電子ペン300a、300bと、を含んで構成される。
【0022】
制御用コンピュータ100は、本発明の情報処理装置の一例であり、内部に有するコンピュータプログラム等によって、タブレット200a、200bへの画面表示を制御する。タブレット200a、200bは、画面を表示する機能を有する板状の端末である。タブレット200a、200bは、VGA(Video Graphics Array)、DVI(Digital Visual Interface)その他の画像表示規格に則った画面表示用ケーブル11a、11b、およびUSBその他の規格に則った制御用ケーブル12a、12bによって制御用コンピュータ100と接続される。タブレット200a、200bは、制御用コンピュータ100の制御によって、画面に画像を表示する。
【0023】
本実施形態では、タブレット200aは、金融機関の係員が使用し、タブレット200bは、金融機関を訪れたユーザが使用するものとして説明する。
【0024】
電子ペン300a、300bは、それぞれタブレット200a、200bのポインティングデバイスである。電子ペン300a、300bのペン先を、タブレット200a、200bの画面に接触させることで、タブレット200a、200bは、電子ペン300a、300bのペン先が接触した座標位置や、電子ペン300a、300bのペン先の筆圧情報等の、電子ペン300a、300bのタブレット200a、200bの画面への接触に伴って発生する情報(以下「デバイス情報」とも称する)を取得することができる。
【0025】
図2は、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する各装置を、金融機関の窓口に配置する際の配置例を示す説明図である。
【0026】
金融機関の窓口において、エンドユーザ901と行員902とは、テーブル910を挟んで向かい合って座るようになっている。エンドユーザ901からは、行員902が操作するタブレット200aの画面を操作することが出来ず、またタブレット200aの画面を見ることも出来ないような配置とすることが望ましい。また、行員902からは、エンドユーザ901が操作するタブレット200bの画面を操作することが出来ず、またタブレット200bの画面を見ることも出来ないような配置とすることが望ましい。
【0027】
制御用コンピュータ100は、タブレット200a、200bのそれぞれの画面には同じ画像が同時に表示されるよう制御する。そして制御用コンピュータ100は、タブレット200a、200bのそれぞれに対して、電子ペン300a、300bでの記入範囲を制限するよう制御する。このように、制御用コンピュータ100がタブレット200a、200bに対して表示を制御することで、エンドユーザ901と行員902とが、1つの画面に対して協調して記入することができる。
【0028】
以上、図1を用いて、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1の構成例について説明した。次に、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する各装置の機能構成例について説明する。
【0029】
[制御用コンピュータおよびタブレットの機能構成]
図3は、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの機能構成を示す説明図である。以下、図3を用いて本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの機能構成について説明する。
【0030】
図3に示したように、本発明の第1の実施形態にかかる制御用コンピュータ100は、デバイス情報受信部110a、110bと、判断部120と、画面表示制御部130と、画面情報送信部140a、140bと、記憶部150と、を含んで構成される。
【0031】
また、図3に示したように、本発明の第1の実施形態にかかるタブレット200aは、デバイス情報検知部210aと、デバイス情報送信部220aと、画面情報受信部230aと、画面表示部240aと、を含んで構成される。同様に、タブレット200bは、デバイス情報検知部210bと、デバイス情報送信部220bと、画面情報受信部230bと、画面表示部240bと、を含んで構成される。
【0032】
まず制御用コンピュータ100の構成について説明する。デバイス情報受信部110aは、タブレット200aのデバイス情報送信部220aから制御用ケーブル12aを介して送信されるデバイス情報を受信する。デバイス情報受信部110aは、タブレット200aから受信したデバイス情報を判断部120へ提供する。同様に、デバイス情報受信部110bは、タブレット200bのデバイス情報送信部220bから制御用ケーブル12bを介して送信されるデバイス情報を受信する。
【0033】
判断部120は、デバイス情報受信部110a、110bが、それぞれタブレット200a、200bから受信したデバイス情報の提供を受けて、そのデバイス情報を基に次に実行すべき動作を判断する。また判断部120は、デバイス情報受信部110a、110bから取得したデバイス情報に基づいて、タブレット200a、200bに表示すべき内容を決定し、画面表示制御部130に対して、タブレット200a、200bに表示する情報の作成を指示する。
【0034】
例えば、判断部120は、デバイス情報受信部110a、110bから取得したデバイス情報を解析することで、後述する取引画面において、エンドユーザ901や行員902による電子ペン300a、300bを用いた文字の記入が完了した記入領域を判定する。
【0035】
画面表示制御部130は、判断部120の指示に基づいて、タブレット200a、200bに表示する情報(画面情報)を作成する。画面表示制御部130は、作成した情報を画面情報送信部140a、140bに送る。
【0036】
画面情報送信部140a、140bは、画面表示制御部130が作成した、タブレット200a、200bに表示する情報(画面情報)を、画面表示用ケーブル11a、11bを介してタブレット200a、200bに送信する。タブレット200a、200bは、画面情報送信部140a、140bから画面表示用ケーブル11a、11bを介して送られてきた情報(画面情報)を受信することで、制御用コンピュータ100が生成した情報(画面情報)を表示することができる。
【0037】
記憶部150は、デバイス情報受信部110a、110bが、それぞれタブレット200a、200bから受信したデバイス情報を記憶する。例えば、記憶部150は、デバイス情報受信部110a、110bが、それぞれタブレット200a、200bから受信したデバイス情報が、後述する取引画面の記入領域内にある場合には、そのデバイス情報を記憶しておく。記憶部150に記憶されたデバイス情報は、判断部120による記入完了判定処理に用いられる。
【0038】
続いてタブレット200a、200bの構成について説明する。ここではタブレット200aの構成について詳細に説明する。デバイス情報検知部210aは、電子ペン300aのペン先がタブレット200aの画面表示部240aに接触した際に、その接触した座標や電子ペン300aの筆圧などのデバイス情報を検知する。デバイス情報検知部210aは、電子ペン300aのペン先の、画面表示部240aへの接触により得られるデバイス情報を、デバイス情報送信部220aに送る。
【0039】
デバイス情報送信部220aは、デバイス情報検知部210aが検知して取得したデバイス情報を受け取り、受け取ったデバイス情報を、制御用ケーブル12aを介して制御用コンピュータ100へ送信する。
【0040】
画面情報受信部230aは、制御用コンピュータ100の画面情報送信部140aから画面表示用ケーブル11aを介して送信されて来る情報(画面情報)を受信する。画面情報受信部230aは、画面情報送信部140aから送信されて来る画面情報を画面表示部240aへ送る。
【0041】
画面表示部240aは、画面情報受信部230aから送られて来る画面情報に基づいて画像を表示する。画面表示部240aは、画面情報受信部230aから送られて来る画面情報に基づいて画像を表示することで、制御用コンピュータ100の画面表示制御部130が生成した情報(画面情報)を表示することができる。また画面表示部240aは、電子ペン300aのペン先の接触を検知することができるよう構成されている。画面表示部240aが、電子ペン300aのペン先の接触を検知することができるよう構成されていることで、デバイス情報検知部210aが電子ペン300aのデバイス情報を検知することができる。
【0042】
図4Aおよび図4Bは、タブレット200aの画面表示部240aに表示される画面の一例を示す説明図である。同様の画面が、タブレット200bの画面表示部240bにも表示される。図4Aおよび図4Bに示したのは、画面表示部240aに電子ペン300aのペン先を接触させて文字を記入させるための画面の一例である。図4Aに示した画面には、名前記入部410と、口座番号記入部420と、暗証番号記入部430と、が含まれている。また図4Bに示した画面には、金額記入部440が含まれている。
【0043】
なお、図4Aおよび図4Bに示した名前記入部410、口座番号記入部420、暗証番号記入部430および金額記入部440には、タブレット200bからは電子ペン300bを用いて文字や数字を記入することができるが、タブレット200aからは文字や数字を記入することが出来ないよう、制御用コンピュータ100で制御する。これにより、エンドユーザ902はタブレット200bを用いて情報を記入することができるが、行員901はタブレット200aを用いて情報を記入したり、エンドユーザ902がタブレット200bを用いて記入した情報を、タブレット200aを用いて加工したり出来ないようにすることができる。
【0044】
以上、図3を用いて本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの機能構成について説明した。次に、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの動作について説明する。
【0045】
[制御用コンピュータおよびタブレットの動作]
図5および図6は、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの動作を示す説明図である。以下、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの動作について説明する。
【0046】
図5に示した流れ図は、タブレット200a、200bにおいて、例えば図4Aや図4Bに示したような取引画面が画面表示部240a、240bにそれぞれ表示されている場合に、電子ペン300bによって、タブレット200bへの記入がエンドユーザ901によって行われる場合の動作について示したものである。
【0047】
タブレット200a、200bにおいて、例えば図4Aや図4Bに示したような取引画面が画面表示部240a、240bにそれぞれ表示されている場合に、電子ペン300bによって、タブレット200bへの記入がエンドユーザ901によって行われると(ステップS101)、デバイス情報検知部210bは、電子ペン300bのデバイス情報を検知し、デバイス情報送信部220bは、デバイス情報検知部210bが検知したデバイス情報を制御用コンピュータ100に送信する(ステップS102)。ここでデバイス情報検知部210bは、電子ペン300bの接触座標や筆圧、接触を開始した座標位置、接触を終了した座標位置などの情報を、デバイス情報として検出する。
【0048】
制御用コンピュータ100では、タブレット200bから送信されてきたデバイス情報をデバイス情報受信部110bが受信し、デバイス情報受信部110bが受信したデバイス情報は判断部120が取得する。判断部120は、デバイス情報受信部110bから取得したデバイス情報から、取引画面の所定の記入領域内に座標位置が存在するかを判定する(ステップS103)。判定の結果、座標位置が記入領域内にあれば、判断部120は、受信したデバイス情報を記憶部150へ記憶させる。
【0049】
そして、上記ステップS103における、判断部120による判断の結果、座標位置が取引画面の所定の記入領域内に存在していると判断した場合は、判断部120は、記憶部150に記憶されているすべてのデバイス情報と、タブレット200bから送信されてきたデバイス情報とを比較し、所定の記入許可条件を満たしている場合に限り、電子ペン300bで記入された内容をタブレット200a、200bに表示することを決定する。
【0050】
ここで、所定の記入許可条件とは、電子ペン300bで記入された内容が、これまで電子ペン300bで記入されている情報の内容の改変に繋がるものではないものであり、電子ペン300bで記入された内容が、これまで電子ペン300bで記入されている情報の内容の改変に繋がるものではない場合にのみ、判断部120は、画面表示制御部130に対し、電子ペン300bで記入された内容をタブレット200a、200bに表示することを決定する。
【0051】
具体的には、例えば、タブレット200a、200bに表示されている画面が金額を記入するための画面であり、タブレット200bから受信したデバイス情報の座標位置が、記憶部150に記憶されているすべてのデバイス情報の座標位置よりも右にあれば、電子ペン300bで記入された内容をタブレット200a、200bに表示することを決定する。これは、数字の記入が左から右に行われるということを前提にしたものであり、既に記入された数字の右側への記入のみを許可するというものである。
【0052】
このように判断部120がタブレット200a、200bへの文字の記入を制御することで、例えばエンドユーザ902が金額を記入する際に、行員901がエンドユーザ902側に回りこんで、タブレット200bに対して電子ペン300bを用いて数字の記入をしようとしても、左側への桁増しを行うような不正な取引処理を防ぐことができる。
【0053】
電子ペン300bで記入された内容が、これまで電子ペン300bで記入されている情報の内容の改変に繋がるものではない場合にのみ、判断部120は、画面表示制御部130に対し、電子ペン300bで記入された内容をタブレット200a、200bに表示することを決定する例は、かかるものに限定されない。
【0054】
例えば、数字の「1」は、線を加えることで「4」に改変することができる。そのような改変を防ぐため、電子ペン300bで文字がタブレット200bの所定の領域に記入されてから所定の時間が経過すると、判断部120は、その領域への再記入を防ぐよう画面表示制御部130に制御させるようにしてもよい。また、電子ペン300bで文字がタブレット200bに記入されてから所定の時間が経過すると、判断部120は、タブレット200bへの文字の記入自体を防ぐよう画面表示制御部130に制御させるようにしてもよい。
【0055】
判断部120は、タブレット200bに電子ペン300bで記入された内容をタブレット200a、200bに表示することを決定すると、タブレット200bに電子ペン300bで記入された内容をタブレット200a、200bに表示するための情報を画面表示制御部130に作成させる。画面表示制御部130は、判断部120からの指示に基づいて、タブレット200bに電子ペン300bで記入された内容をタブレット200a、200bに表示するための情報を生成する。生成した情報は、画面情報送信部140a、140bからタブレット200a、200bにそれぞれ送られる(ステップS104、S106)。
【0056】
タブレット200a、200bは、画面情報送信部140a、140bから送信されてくる、タブレット200bに電子ペン300bで記入された内容をタブレット200a、200bに表示するための情報を画面情報受信部230a、230bで受信し、受信した情報に基づいて、上記情報を画面表示部240a、240bにそれぞれ表示する(ステップS105、S107)。
【0057】
図6に示した流れ図は、タブレット200a、200bにおいて、例えば図4Aや図4Bに示したような取引画面が画面表示部240a、240bにそれぞれ表示されている場合に、電子ペン300aによって、タブレット200aへの記入が行員902によって行われる場合の動作について示したものである。
【0058】
タブレット200a、200bにおいて、例えば図4Aや図4Bに示したような取引画面が画面表示部240a、240bにそれぞれ表示されている場合に、電子ペン300aによって、タブレット200aへの記入が行員902によって行われると(ステップS201)、デバイス情報検知部210aは、電子ペン300aのデバイス情報を検知し、デバイス情報送信部220aは、デバイス情報検知部210aが検知したデバイス情報を制御用コンピュータ100に送信する(ステップS202)。ここでデバイス情報検知部210aは、電子ペン300aの接触座標や筆圧、接触を開始した座標位置、接触を終了した座標位置などの情報を、デバイス情報として検出する。
【0059】
制御用コンピュータ100では、タブレット200aから送信されてきたデバイス情報をデバイス情報受信部110aが受信し、デバイス情報受信部110aが受信したデバイス情報は判断部120が取得する。判断部120は、デバイス情報受信部110aから取得したデバイス情報から、取引画面の所定の記入領域内に座標位置が存在するかを判定する(ステップS203)。判定の結果、座標位置が記入領域内にあれば、判断部120は、受信したデバイス情報を記憶部150へ記憶させる。
【0060】
しかし、タブレット200aでは、デバイス情報の座標位置が取引画面の記入領域内にある場合であっても、判断部120は、記入内容は画面表示部240a、240bへ表示させない。行員902による記入内容の不正な書き換えを防止するためである。
【0061】
このように、電子ペン300a、300bを用いてタブレット200a、200bに対して記入処理が行われた際に、制御用コンピュータ100が、上述したようにタブレット200a、200bへの表示を制御することで、エンドユーザ901による文字の記入を確保しつつ、行員902による不正な書き換えの防止を図ることが出来る。そして、このように行員902による記入内容の不正な書き換えを防止することで、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1は、銀行等の金融機関の窓口における業務の厳正化を図ることが出来る。
【0062】
<2.第2の実施形態>
上述した、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1は、エンドユーザ901が操作するタブレット200bを用いて記入された内容は画面に反映し、行員902が操作するタブレット200aを用いて記入された内容は画面に反映しないようにするとともに、エンドユーザ901が操作するタブレット200bを用いて文字を記入する場合に不正な桁増しなどができないように表示を制御していた。
【0063】
これにより、行員902による記入内容の不正な書き換えを防止し、銀行等の金融機関の窓口における業務の厳正化を図ることが出来ることが期待できるが、本発明の第2の実施形態では、銀行等の金融機関の窓口における業務のさらなる厳正化を図ることができる情報表示システム1について説明する。
【0064】
本発明の第2の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する装置、および各装置の構成は、図1および図2に示した本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bと同一であるので、構成についての詳細な説明は省略する。
【0065】
図7は、タブレット200aの画面表示部240aに表示される画面の一例を示す説明図である。同様の画面が、タブレット200bの画面表示部240bにも表示される。図7に示したのは、画面表示部240aに電子ペン300aのペン先を接触させて文字を記入させるための画面の一例である。図7に示した画面には、名前記入部410と、口座番号記入部420と、暗証番号記入部430と、確定ボタン450と、が含まれている。
【0066】
図7に示した名前記入部410、口座番号記入部420、暗証番号記入部430には、タブレット200bからは電子ペン300bを用いて文字や数字を記入することができるが、タブレット200aからは文字や数字を記入することが出来ないよう、制御用コンピュータ100で制御する。これにより、エンドユーザ902はタブレット200bを用いて情報を記入することができるが、行員901はタブレット200aを用いて情報を記入したり、エンドユーザ902がタブレット200bを用いて記入した情報を、タブレット200aを用いて加工したり出来ないようにすることができる。この点は、上述した本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1と同様である。
【0067】
本発明の第2の実施形態にかかる情報表示システム1では、エンドユーザ901または行員902が、確定ボタン450を電子ペン300a、300bでタッチすると、タブレット200a、200bに表示されている文字と、制御用コンピュータ100がタブレット200bから取得したデバイス情報を用いて再現した文字とを、制御用コンピュータ100で比較する。具体的な比較の方法については後述するが、制御用コンピュータ100がこのように比較処理を実行することで、銀行等の金融機関の窓口における業務のさらなる厳正化を図ることが期待できる。
【0068】
[制御用コンピュータおよびタブレットの動作]
図8は、本発明の第2の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの動作を示す説明図である。以下、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200a、200bの動作について説明する。
【0069】
図8に示した流れ図は、タブレット200a、200bにおいて、例えば図7に示したような取引画面が画面表示部240a、240bにそれぞれ表示されている場合に、電子ペン300bによって、タブレット200bへの記入がエンドユーザ901によって行われる場合の動作について示したものである。
【0070】
タブレット200a、200bにおいて、例えば図7に示したような取引画面が画面表示部240a、240bにそれぞれ表示されている場合に、電子ペン300bによって、タブレット200bに表示された確定ボタン450への接触がエンドユーザ901によって行われると(ステップS301)、デバイス情報検知部210bは、電子ペン300bのデバイス情報を検知し、デバイス情報送信部220bは、デバイス情報検知部210bが検知したデバイス情報を制御用コンピュータ100に送信する(ステップS302)。ここでデバイス情報検知部210bは、電子ペン300bの接触座標や筆圧、接触を開始した座標位置、接触を終了した座標位置などの情報を、デバイス情報として検出する。
【0071】
制御用コンピュータ100では、タブレット200bから送信されてきたデバイス情報をデバイス情報受信部110bが受信し、デバイス情報受信部110bが受信したデバイス情報は判断部120が取得する。判断部120は、デバイス情報受信部110bから取得したデバイス情報から、図7に示した取引画面で確定ボタン450が押下されたかを判定する(ステップS303)。
【0072】
判断部120は、タブレット200bから取得したデバイス情報から、図7に示した取引画面で確定ボタン450が押下されたと判断すると、続いて、判断部120はタブレット200bに記入された内容の判定を実行する。
【0073】
判断部120は、タブレット200bに記入された内容の判定を、例えば以下のように実行する。判断部120は、記憶部150に保存されている全てのデバイス情報を用いて作成したビットマップデータと、タブレット200bに表示されている画面を、タブレット200bを動作させるオペレーティングシステムの機能を用いて作成したビットマップデータとを比較する。そして判断部120は、2つのビットマップデータを比較して、両者が一致していれば、不正は行われなかったものとして確定処理を実行する。一方、判断部120は、2つのビットマップデータを比較して、両者が一致していなければ、何らかの不正が行われたものとして、確定処理を実行しない。
【0074】
記憶部150は、取引画面単位で、デバイス情報を保持することができる。記憶部150が取引画面単位でデバイス情報を保持することで、判断部120によるビットマップデータの作成が容易となる。
【0075】
なお、確定処理の内容は取引画面に応じて異なるものである。例えば、取引画面が図4Bに示したような金額を入力する画面であれば、判断部120は、確定処理として記入された金額を口座から出金する処理を実行させる。
【0076】
また、記憶部150にデバイス情報を記憶させた後の動作についても制限はなく、判断部120は、図7のような取引画面を表示させたままとしてもよく、別の画面に遷移させるようにしてもよい。
【0077】
このように、制御用コンピュータ100は、取引処理が実行される場合に、記憶部150に記憶したデバイス情報から作成した画面と、タブレット200bに表示されている画面とが一致するかどうかで、行員902による不正が行われていないかどうかを判断することができる。制御用コンピュータ100は、両画面が一致していれば行員902による不正が行われていないものとして取引処理を進める一方、両画面が一致していなければ行員902による不正が行われているものとして、取引処理を実行しないようにする。このように取引処理を制御することで、制御用コンピュータ100は、タブレット200bへの記入内容に対する不正な書き換えを防止して、金融機関の窓口における業務のさらなる厳正化を図ることができる。
【0078】
<3.まとめ>
以上説明したように本発明の各実施形態にかかる情報表示システム1によれば、制御用コンピュータ100は、行員902が操作するタブレット200aと、エンドユーザ901が操作するタブレット200bとで、操作内容を制限する。具体的には、制御用コンピュータ100は、行員902が操作するタブレット200aは、取引画面への電子ペン300aでの記入が出来ないように制限し、エンドユーザ901が操作するタブレット200bは、取引画面への電子ペン300bでの記入はできるが、その記入位置を制限する。このように記入位置を制限することで、本発明の各実施形態にかかる情報表示システム1は、エンドユーザ901による文字の記入を確保しつつ、行員902による不正な書き換えの防止を図ることが出来る。そして、このように行員902による記入内容の不正な書き換えを防止することで、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1は、銀行等の金融機関の窓口における業務の厳正化を図ることが出来る。
【0079】
また、本発明の第2の実施形態にかかる情報表示システム1によれば、制御用コンピュータ100は、取引処理が実行される場合に、記憶部150に記憶したデバイス情報から作成した画面と、タブレット200bに表示されている画面とが一致するかどうかで、行員902による不正が行われていないかどうかを判断する。このように取引処理を制御することで、制御用コンピュータ100は、タブレット200bへの記入内容に対する不正な書き換えを防止して、金融機関の窓口における業務のさらなる厳正化を図ることができる。
【0080】
なお、上記実施形態における各種動作は、ハードウェア的な処理によって実行されるようにしてもよく、ソフトウェア的な処理によって実行されるようにしてもよい。ソフトウェア的な処理によって上記各実施形態における各種動作を実行する場合には、コンピュータプログラムが格納された記録媒体及びコンピュータプログラムを実行するプロセッサその他の制御手段を制御用コンピュータ100に設け、係る記録媒体からコンピュータプログラムを読み出し、係る制御手段において順次実行するようにしてもよい。
【0081】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0082】
1 情報表示システム
11a、11b 画面表示用ケーブル
12a、12b 制御用ケーブル
100 制御用コンピュータ
110a、110b デバイス情報受信部
120 判断部
130 画面表示制御部
140a、140b 画面情報送信部
150 記憶部
200a、200b タブレット
210a、210b デバイス情報検知部
220a、220b デバイス情報送信部
230a、230b 画面情報受信部
240a、240b 画面表示部
300a、300b 電子ペン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表示装置の画面および第2の表示装置の画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得部と、
前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断部と、
前記判断部による判断に基づいて、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況に応じた情報を前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面にそれぞれ表示する内容を制御する画面表示制御部と、
を備え、
前記画面表示制御部は、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ所定の情報が表示されている状態において、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況を前記接触状況取得部が取得した場合に、該筆記具の接触が所定の記入許可条件を満たしている場合に限り、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示することを特徴とする、情報処理装置。
【請求項2】
前記画面表示制御部は、前記所定の記入許可条件として、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況に応じた情報の内容の改変に繋がるものではない場合にのみ前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画面表示制御部は、前記所定の記入許可条件として、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ表示されている情報が数字である場合に、該数字の右側に前記筆記具が接触した場合にのみ前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示することを特徴とする、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記画面表示制御部は、前記所定の記入許可条件として、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触による情報の記入から所定の時間が経過していない場合にのみ前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示することを特徴とする、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況を記憶する記憶部を更に備え、
前記判断部は、前記記憶部が記憶した前記筆記具の接触状況および前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ表示されている情報からそれぞれ画面データを作成し、両画面データが一致しているか否かで前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触により記入された情報の改ざんの有無を判断することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記画面表示制御部は、前記接触状況取得部が、前記第2の表示装置の画面への筆記具の接触を検出した場合は、該接触の状況に応じた情報は前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ表示させないことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
第1の表示装置の画面および第2の表示装置の画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得ステップと、
前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断ステップと、
前記判断ステップによる判断に基づいて、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況に応じた情報を前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面にそれぞれ表示する内容を制御する画面表示制御ステップと、
を備え、
前記画面表示制御ステップは、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ所定の情報が表示されている状態において、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況を前記接触状況取得ステップが取得した場合に、該筆記具の接触が所定の記入許可条件を満たしている場合に限り、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示することを特徴とする、情報表示方法。
【請求項8】
コンピュータに、
第1の表示装置の画面および第2の表示装置の画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得ステップと、
前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断ステップと、
前記判断ステップによる判断に基づいて、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況に応じた情報を前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面にそれぞれ表示する内容を制御する画面表示制御ステップと、
を実行させ、
前記画面表示制御ステップは、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面へ所定の情報が表示されている状態において、前記第1の表示装置の画面への筆記具の接触状況を前記接触状況取得ステップが取得した場合に、該筆記具の接触が所定の記入許可条件を満たしている場合に限り、前記第1の表示装置および前記第2の表示装置の画面に、該筆記具の接触に基づいた内容を表示することを特徴とする、コンピュータプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−105421(P2013−105421A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250633(P2011−250633)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)