説明

情報処理装置および方法、並びにプログラム

【課題】遊技機の不正を容易に管理する。
【解決手段】遊技機1毎に、基板や部品に付されている第1の通信方式のICタグ11,12について、読取部121により読み取られる情報、および読取部123により読み取られる第2の通信方式のICタグ13,14の情報からなる情報のグループと、予め登録されてメモリ135に、遊技機1に対応付けて記憶されているICタグ11乃至14の情報のグループとが一致しているか否かを比較判定することにより、不正な基板や部品の使用を管理する。本発明は、遊技機の管理処理に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、遊技機を構成する複数の構成部品のうち、不正な構成部品の有無を容易に管理できるようにした情報処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店やパチスロ店に代表される遊技店においては、遊技機のROM(Read Only Memory)基板に偽造を防止するための非接触記録媒体いわゆるRFID(Radio Frequency Identyfication)タグ(以下、IC(Integrated Circuit)タグとも称するものとする)が貼り付けられている。
【0003】
この遊技機のROM基板に貼り付けられたICタグ、並びに、基板および遊技機に貼り付けられたバーコードから読み取った、部品情報(ICタグ)と、遊技機の台番号(バーコード)とに関する情報を収集し、それらを照合することで部品を管理する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2000−024269号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、近年、部品・基板の偽造による不正が増加しており、ROM基板に限らず、あらゆる部品・基板あるいはそれらを収納するケース等にICタグを貼り付けて不正に備えるようになっている。
【0006】
上述した引用文献1に記載された技術においては、部品と遊技機を識別する台番号とを収集・管理するものであり、遊技機の複数の部品・基板の正当性を判定するためには、異なる通信方式や異なるプロトコルによりICタグの情報を読み取り管理する以前に、部品情報として予め登録しておく必要があるため、その登録に従業員による膨大な作業が必要となり、定期的に不正を監視するための障害になっていた。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、異なる通信方式や異なるプロトコルからなる複数のICタグの情報を遊技機毎に容易に登録すると共に、それらを遊技機単位で情報のグループとして管理することで、遊技機の不正を容易に管理できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面の情報処理装置は、遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取手段と、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取手段と、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶手段と、前記第1の読取手段により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取手段により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶手段により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定手段とを含む。
【0009】
前記記憶手段には、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報に加えて、前記第1のICタグの通信方式、および前記第2のICタグの通信方式の情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶させるようにすることができる。
【0010】
前記第1および第2の読取手段により読み取られたICタグの情報のグループを前記記憶手段に記憶されるように、登録する登録手段をさらに含ませるようにすることができる。
【0011】
前記第1および第2の通信方式には、13.56MHz、および2.45GHzの周波数帯域の電波による通信方式を含ませるようにすることができる。
【0012】
本発明の一側面の情報処理方法は、遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取手段と、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取手段と、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶手段と、前記第1の読取手段により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取手段により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶手段により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定手段とを含む情報処理装置の情報処理方法であって、前記第1の読取手段による、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取ステップと、前記第2の読取手段による、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取ステップと、前記記憶手段による、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶ステップと、前記判定手段による、前記第1の読取ステップの処理により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取ステップの処理により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶ステップの処理により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定ステップとを含む。
【0013】
本発明の一側面のプログラムは、遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取手段と、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取手段と、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶手段と、前記第1の読取手段により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取手段により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶手段により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定手段とを含む情報処理装置を制御するコンピュータに、前記第1の読取手段による、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取ステップと、前記第2の読取手段による、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取ステップと、前記記憶手段による、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶ステップと、前記判定手段による、前記第1の読取ステップの処理により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取ステップの処理により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶ステップの処理により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定ステップとを含む処理を実行させる。
【0014】
本発明の一側面においては、遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報が読み取られ、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報が読み取られ、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループが、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶され、読み取った第1のICタグの情報、および、読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、記憶されている情報グループと一致するか否かが判定される。
【0015】
本発明の一側面の情報処理装置における、遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取手段とは、例えば、読取部であり、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取手段とは、例えば、読取部であり、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶手段とは、例えば、メモリであり、前記第1の読取手段により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取手段により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶手段により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定手段とは、例えば、完全判定部である。
【0016】
すなわち、遊技機1台について、第1の読取部により読み取られる第1の通信方式の第1のICタグの情報、および第2の読取部により読み取られる第2の通信方式の第2のICタグの情報からなる情報のグループと、予め登録されてメモリに、遊技機に対応付けて記憶されているICタグの情報のグループとが一致しているとき、正規のICタグが付された基板や部品からなる、正規の遊技機であることを確認することが可能となる。
【0017】
結果として、多くの遊技機のそれぞれについて、正規な基板や部品から構成されているか否かを容易に管理することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、異なる通信方式や異なるプロトコルからなる複数のICタグの情報を遊技機毎に容易に登録することが可能になると共に、それらを遊技機単位で情報のグループとして管理することで、遊技機の不正を容易に管理することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0020】
すなわち、本発明の一側面の情報処理装置は、遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取手段(例えば、図4の読取部121)と、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取手段(例えば、図4の読取部123)と、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶手段(例えば、図4のメモリ135)と、前記第1の読取手段により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取手段により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶手段により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定手段(例えば、図4の完全判定部186)とを含む。
【0021】
前記記憶手段(例えば、図4のメモリ135)には、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報に加えて、前記第1のICタグの通信方式、および前記第2のICタグの通信方式の情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶させるようにすることができる。
【0022】
前記第1および第2の読取手段により読み取られたICタグの情報のグループを前記記憶手段に記憶されるように、登録する登録手段(例えば、図4の登録部172)をさらに含ませるようにすることができる。
【0023】
本発明の一側面の情報処理方法は、遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取手段と、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取手段と、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶手段と、前記第1の読取手段により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取手段により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶手段により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定手段とを含む情報処理装置の情報処理方法であって、前記第1の読取手段による、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取ステップ(例えば、図7のステップS51)と、前記第2の読取手段による、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取ステップ(例えば、図7のステップS57)と、前記記憶手段による、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶ステップ(例えば、図12のステップS122)と、前記判定手段による、前記第1の読取ステップの処理により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取ステップの処理により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶ステップの処理により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定ステップ(例えば、図18のステップS253,S269)とを含む。
【0024】
図1は、本発明に係る遊技機管理システムの一実施の形態の構成を示す図である。
【0025】
この遊技機管理システムは、パチンコ遊技機や回胴式遊技機などに代表される遊技機を構成する、識別用のICタグが付された複数の基板、および部品などのICタグのIDを、IDのグループとして遊技機に対応付けて登録しておき、読み出したIDのグループとの比較により不正の有無を管理する。遊技機管理システムは、例えば、図1で示されるように、遊技機1乃至3を構成する基板および部品のぞれぞれに付されたICタグ11−1,11−2、12−1,12−2,13−1,13−2,14−1,14−2、並びに、読取端末41より構成されている。ICタグ11−1乃至14−1は、遊技機1−1の基板および部品に付されたものであり、ICタグ11−1乃至14−1のIDデータ、および、これらの通信方式の情報が、遊技機1−1を識別する情報のグループとして管理される。また、ICタグ11−2乃至14−2は、遊技機1−2の基板および部品に付されたものであり、ICタグ11−2乃至14−2のIDデータ、および、これらの通信方式の情報が、遊技機1−2を識別する情報のグループとして管理される。さらに、遊技機1−3以降においても同様に構成されている。
【0026】
尚、以降において、遊技機1乃至3、ICタグ11−1,11−2、12−1,12−2,13−1,13−2,14−1,14−2のそれぞれについて、特に区別する必要がない場合、単に、遊技機1、およびICタグ11乃至14と称するものとし、その他の構成についても同様に称するものとする。また、図1においては、遊技機1−1乃至1−3の3機の遊技機1が配置されている例について示されているが、遊技機1の数は、3機に限るものではなく、それ以外の数であってもよい。また、図1においては、各遊技機1について、ICタグ11乃至14の4個のICタグが設けられている例について示されているが、それ以外の数のICタグが各遊技機1について設けられるようにしてもよい。
【0027】
ICタグ11乃至14は、それぞれ異なるIDを記憶しており、所定の周波数帯域の電波により、そのIDデータを発信する。ICタグ11乃至14の通信に使用される周波数帯域は、例えば、13.56MHz、または2.45GHzのものがあり、また、それぞれ所定のプロトコルによりIDデータを発信する。そこで、以降においては、ICタグそれぞれのIDデータの通信方式は、ICタグ11乃至14の通信周波数およびプロトコルをまとめたものとして扱うものとする。したがって、ICタグ11乃至14の通信周波数、およびプロトコルのいずれかが異なれば、異なる通信方式であるものとする。また、以降においては、これらのICタグ11乃至14のそれぞれの通信方式について、通信方式A,Bの2種類のみが存在する例について説明を進めるものとするが、当然のことながら、その他の数の通信方式が用いられるものであってもよい。
【0028】
読取端末41は、ICタグ11乃至14に対して所定の角度、および距離内において、所定の通信方式によりICタグ11乃至14と通信し、ICタグ11乃至14のそれぞれに記憶されている、IDデータを読み取る。読取端末41は、読み取ったIDデータを、それぞれの通信方式の情報と共にIDのグループ管理情報として遊技機1毎に登録すると共に、登録された後は、読み取ったIDデータと通信方式の情報とからなるIDの読取管理情報が、登録されたIDの登録グループ管理情報に含まれているか否かを判定することにより、遊技機1毎に正規の基板、および部品から構成されているかを判定する。
【0029】
より詳細には、図2,図3で示されるように、読取端末41は、メインケース111、およびサブケース112、読取部121、基板122、および読取部123より構成されている。尚、図2は、上段が、メインケース111側からの外観斜視図であり、下段が、サブケース112側からの外観斜視図であり、図3は、分解斜視図である。
【0030】
読取部121,123は、いずれもICタグ11乃至14と所定の周波数帯域の電波により通信し、IDデータを読み出す。尚、ICタグ11乃至14は、例えば、I−CODE SLI(商標)などの場合、13.56MHzの周波数帯域の電波によりIDデータが通信され、また、ミューチップ(商標)などの場合、2.45GHzの周波数帯域の電波によりIDデータが通信される。このため、読取部121は、13.56MHzの周波数帯域の電波によりI-CODE SLI(商標)に対応したICタグ11乃至14とIDデータを通信する。これに対して、読取部123は、2.45GHzの周波数帯域の電波によりミューチップ(商標)に対応したICタグ11乃至14と登録データを通信する。
【0031】
ここでは、読取部121は、ICタグ11乃至14のうち、I−CODE SLI(商標)に対応するICタグのIDデータを、対応する周波数帯域の電波で、対応するプロトコルにより読み出し、読取部123は、ICタグ11乃至14のうち、ミューチップ(商標)に対応するICタグのIDデータを、対応する周波数帯域の電波で、対応するプロトコルにより読み出すものとする。尚、以降においては、読取部121による、I−CODE SLI(商標)に対応するICタグのIDデータを、対応する周波数帯域の電波で、対応するプロトコルにより読み出しにおける通信方式を通信方式Aと称するものとし、読取部123による、ミューチップ(商標)に対応するICタグのIDデータを、対応する周波数帯域の電波で、対応するプロトコルにより読み出す通信方式を通信方式Bと称するものとする。しかしながら、ICタグに使用されるIDデータの周波数帯域とプロトコルとは、これに限るものではなく、その他のものであってもよい。
【0032】
基板122は、読取ボタン101、登録ボタン102、およびモード切替スイッチ103の操作に基づいて、読取部121,123の読み取りを制御するCPU(Central Processing Unit)134、および登録グループ管理情報を記憶するメモリ135、並びに、動作状態や動作結果を示す3色LED(Light Emission Diode)161を備えている。
【0033】
読取ボタン101は、読取部121,123によりICタグのIDデータを読み出させるとき操作され、操作に応じた信号をCPU134に供給する。
【0034】
登録ボタン102は、読取部121,123により読み取られたICタグのIDデータを、遊技機1に対応付けて登録するとき操作され、操作に応じた信号をCPU134に供給する。
【0035】
モード切替スイッチ103は、読取端末41の動作モードを切り替えるとき操作され、操作された位置に応じた動作モードの信号をCPU134に供給する。動作モードには、読取部121,123により読み取られたICタグ11乃至14のIDデータ、および通信方式の情報をIDの情報を、登録グループ管理情報として遊技機1に対応付けてメモリ135に登録させるための登録モード、更新モード、読取部121,123により読み取られたICタグ11乃至14の全てのIDデータ、および通信方式の情報、すなわち全ての読取管理情報が、登録モード(または、更新モード)の動作によりメモリ135に登録された、いずれかの登録グループ管理情報と一致するか否かを判定する完全チェックモード、さらに、読取部121,123により読み取られたICタグ11乃至14のいずれか1のIDデータ、および通信方式の情報からなる読取情報と、登録モードの動作によりメモリ135に登録されたIDと通信方式の情報からなる登録グループ管理情報のいずれかと一致するか否かを判定する簡易IDチェックモードとが存在する。
【0036】
メモリ135は、遊技機1に対応付けてICタグ11乃至14のIDデータ、および通信方式の情報からなるIDの登録グループ管理情報を格納し、必要に応じてCPU134に供給する。
【0037】
LED161は、CPU134に制御され、それぞれRGB(Red Green Blue)の3色の光を発し、それらの発光パターンによる読取端末41の動作状況、および動作結果を表示する。
【0038】
次に、図4の機能ブロック図を参照して、読取端末41により実現される機能について説明する。尚、図2,図3を参照して説明した構成については、同一の符号を付しており、その説明は適宜省略するものとする。
【0039】
読取端末41は、読取部121,123、CPU134、メモリ135がそれぞれバスにより接続されており、さらに、操作部151、および表示部152を備えている。操作部151は、上述した読取ボタン101、登録ボタン102、およびモード切替スイッチ103より構成されている。また、表示部152は、3色LED161より構成されている。
【0040】
CPU134は、モード認識部171、登録部172、読取制御部(通信方式A)173、読取制御部(通信方式B)174、読取操作認識部175、登録操作認識部176、簡易判定部177、表示制御部178、第1バッファ179、第2バッファ180、第3バッファ181、ID比較部182、リード判定部183、2重登録判定部184、更新部185、完全判定部186、およびメモリ読出部187を備えている。
【0041】
モード認識部171は、モード切替スイッチ103から供給されてくる信号を検出することにより、今現在の動作モードを認識する。
【0042】
登録部172は、読取部121または123により読み取られたIDデータ、およびそれらの通信方式の情報からなるIDデータの読取グループ管理情報を、登録グループ管理情報としてメモリ135に登録すると共に、追加して更新する。
【0043】
読取制御部173,174は、それぞれ通信方式A,Bに対応する読取部121,123の動作を制御すると共に、IDデータの読み取りと、その通信方式の情報の取得を制御する。
【0044】
読取操作認識部175は、読取ボタン101から供給されてくる信号を検出することにより、今現在の読取ボタン101の動作状況を認識する。
【0045】
登録操作認識部176は、登録ボタン102から供給されてくる信号を検出することにより、今現在の登録ボタン102の動作状況を認識する。
【0046】
簡易判定部177は、読取部121または123により読み取られた1のIDデータ、およびその通信方式の情報が、メモリ135に登録されているか否かを判定することにより、簡易的に遊技機1が正規のものであるか否かを判定する。
【0047】
表示制御部178は、表示部152の3色LED161の動作を制御し、各種の色を、様々な発光タイミングで発光させる。
【0048】
第1バッファ179、第2バッファ180、および第3バッファ181は、それぞれ読取部121,123により読み取られたIDデータや通信方式の情報を一時的に記憶するためのバッファである。より具体的には、第1バッファ179には、読取部121,123により読み取られた、1個分のICタグより読み出されたIDデータおよび通信方式の読取管理情報が記憶される。第2バッファ180には、第1バッファ179に順次読み込まれてくるICタグのIDデータおよび通信方式の情報からなる読取管理情報が蓄積されることにより、遊技機1に含まれる全てのICタグのIDデータおよび通信方式の情報が読取グループ管理情報として記憶される。第3バッファ181は、簡易チェックモード、または完全チェックモードにおいては、メモリ135に登録される登録グループ管理情報を記憶し、登録モードにおいては、さらに、第2バッファ180に記憶されている新たに登録しようとする読取グループ管理情報を加えることにより更新する。
【0049】
ID比較部182は、読取部121,123により読み取られたIDデータや通信方式の情報からなるIDの読取グループ管理情報と、メモリ135に登録されているIDの登録グループ管理情報とを比較する。
【0050】
リード判定部183は、読取部121,123が、読取制御部173,174により制御されて読み出された情報が適正なIDまたは通信方式の情報であるか否かを判定する。
【0051】
2重登録判定部184は、IDの登録グループ管理情報として登録しようとする情報に2重登録されているIDデータがあるか否かを判定する。
【0052】
更新部185は、メモリ135に登録されているIDの登録グループ管理情報を更新する。
【0053】
完全判定部186は、読取部121または123により読み取られたIDデータ、およびその通信方式の情報からなるIDのグループが、メモリ135に登録されているIDのグループであるか否かを判定することにより、遊技機1を構成する基板および部品のうちICタグが付されているものが全て正規のものであるか否かを判定する。
【0054】
メモリ読出部187は、メモリ135に記憶されている情報を読み出し、第3バッファ181に記憶させる。
【0055】
次に、図5のフローチャートを参照して、図1の遊技機管理システムによる遊技機管理処理について説明する。
【0056】
ステップS1において、モード認識部171は、モード切替スイッチ103の動作を認識し、動作モードが登録モードであるか否かを判定する。
【0057】
ステップS1において、例えば、登録モードであると判定された場合、ステップS2において、グループ毎のID登録処理が実行される。
【0058】
ここで、図6のフローチャートを参照して、グループ毎のID登録処理について説明する。
【0059】
ステップS21において、CPU134は、第2バッファ180を初期化し、全てのデータをクリアする(消去する)。
【0060】
ステップS22において、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光を制御して、例えば、青色、赤色、黄色、緑色の順に繰り返し発光させることにより、読取部121,123によるIDの読み出し前の状態であることを表示させる。
【0061】
ステップS23において、読取操作認識部175は、読取ボタン101が操作されたか否かを判定し、例えば、ユーザが、読取端末41を遊技機1のICタグ11乃至14の付近においてかざし、読取ボタン101を操作した場合、処理は、ステップS24に進む。
【0062】
ステップS24において、読取操作認識部175は、ICタグのIDデータの読み取りが指示されたことを認識し、その旨を読取制御部173,174に通知すると共に、表示制御部178に通知する。表示制御部178は、この通知に基づいて、表示部152の3色LED161を制御して、読み取り中(リード中)であることを示すように表示させる。
【0063】
ステップ25において、読取制御部173,174は、この通知に基づいて、IDリード処理を実行し、ICタグ11乃至14のいずれかよりIDデータを読み取る。
【0064】
ここで、図7のフローチャートを参照して、IDリード処理について説明する。
【0065】
ステップS51において、読取制御部173は、読取部121を制御して、通信方式AによりICタグ11乃至14のいずれかのIDデータの読み取りを試みる。
【0066】
ステップS52において、リード判定部183は、読取部121により読み取られた通信方式Aにより読み取ったIDデータが正常なものであるか否かを判定する。ステップS52において、例えば、読み取ったIDデータが正常なものである場合、読み取ったIDデータが通信方式Aにより通信されるICタグにより供給されてきたIDであるものとみなし、処理は、ステップS53に進む。
【0067】
ステップS53において、CPU134は、第1バッファ179を初期化し、全てのデータをクリア(消去)する。
【0068】
ステップS54において、CPU134は、読取部121により読み取られたIDのデータに対応する通信方式を、例えば、図8で示されるような形式で第1バッファ179に登録させる。したがって、ここでは、通信方式Aの情報が登録される。図8においては、読み取られたIDデータが、それらを識別する「−n」が付されたID−nとして表記されており、さらに、対応する情報として通信方式の情報が登録されている。
【0069】
ステップS55において、CPU134は、読取部121により読み取られたIDのデータそのものを、例えば、図8で示されるように、第1バッファ179に登録させる。すなわち、図8で示されるように、ID−nに対応付けて、通信方式の情報が登録されている。したがって、この例においては、読み取られたID−nに対応付けて、通信方式Aが登録されることになる。
【0070】
ステップS56において、リード判定部183は、正常にIDデータがリードされて、第1バッファ179に登録されたことを認識し、処理は、終了する。
【0071】
一方、ステップS52において、リード判定部183は、読取部121により読み取られた通信方式Aにより読み取ったIDが正常なものではないと判定した場合、通信方式が異なっていたものとみなし、ステップS57において、読取制御部174に通信方式BでのIDの読み取りを指示する。この指示により、読取制御部174は、読取部123を制御して、通信方式BによりIDデータを読み取らせる。
【0072】
ステップS58において、リード判定部183は、読取部123により読み取られた通信方式Bにより読み取ったIDデータが正常なものであるか否かを判定する。例えば、読み取ったIDデータが正常なものである場合、読み取ったIDデータが通信方式Bにより通信されるICタグにより供給されてきたIDデータであるものとみなし、処理は、ステップS59に進む。
【0073】
ステップS59において、CPU134は、第1バッファ179を初期化し、全てのデータをクリア(消去)する。
【0074】
ステップS60において、CPU134は、読取部123により読み取られたIDのデータに対応する通信方式を、例えば、図8で示されるような形式で第1バッファ179に登録させ、処理は、ステップS55に進む。したがって、ここでは、ID−nのデータに対応付けて、通信方式Bの情報が登録される。
【0075】
さらに、ステップS58において、リード判定部183は、読取部121により読み取られた通信方式Bにより読み取ったIDが正常なものではないと判定した場合、通信方式A,Bのいずれの方式でも読み取ることができなIDデータであるものとみなし、ステップS61において、リード判定部183は、正常にIDがリードされず、第1バッファ179に登録されなかったことを認識し、処理は、終了する。
【0076】
すなわち、IDリード処理により通信方式AまたはBによりIDデータが読み出された場合、図8で示されるように、第1バッファ179に読み出されたIDに対応付けて、通信方式の情報が登録される。
【0077】
ここで、図6のフローチャートの説明に戻る。
【0078】
ステップS25において、IDリード処理が終了すると、ステップS26において、リード判定部183は、IDのリードが正常に完了したか否かを判定する。ステップS26において、例えば、上述した図7のフローチャートにおけるステップS61の処理により、正常にIDデータが第1バッファ179に登録されていないような場合、IDリードに異常が発生していたものとみなし、ステップS27において、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光制御し、例えば、赤色の光を発光するようにし、IDデータの読み取り(IDデータのリード)に異常が発生したことを表示すると共に、処理は、ステップS22に戻る。すなわち、IDリードにおいて、正常にIDデータが読み出せなかったので、異常が発生したことを表示部152により表示すると共に、再度、IDデータの読み出しを行うため、リード前の状態に戻る。
【0079】
一方、ステップS26において、例えば、上述したステップS56の処理で示されるように、IDデータの読み出しが正常に完了していた場合、処理は、ステップS28に進む。
【0080】
ステップS28において、ID2重登録チェック処理が実行されて、同一のIDデータが2重に登録されているか否かが判定される。
【0081】
ここで、図9のフローチャートを参照して、ID2重登録チェック処理について説明する。
【0082】
ステップS81において、CPU134は、第2バッファ180に記憶されている1個の読出グループ管理情報である、グループXに含まれるIDデータの件数pを読み出す。すなわち、第2バッファ180には、新規に作成しようとするIDデータの読出グループ管理情報が、例えば、図10で示されるように登録されている。図10において、上から、グループXのIDデータのリード件数(グループXIDリード件数)、通信方式AのIDデータのリードの件数(通信方式Aリード件数)、通信方式BのIDデータのリード件数(通信方式Bリード件数)、さらに、順次ID−1,ID−2,ID−3・・・ID−nで示されるIDデータと、そのIDデータを読み取る際の通信方式が対応付けて記録されている。ただし、最初の処理においては、グループXのIDデータとして読み込まれている件数(グループXIDリード件数)、通信方式AのIDデータとして読み込まれている件数(通信方式Aリード件数)、および通信方式BのIDデータの読み込まれている件数(通信方式Bリード件数)はいずれも0であり、それ以下のIDデータの情報は存在しないものとなる。尚、図1で示される遊技機1の場合、ICタグ11乃至14の4箇所からIDデータが読み出されることになるので、それら全てが読み取られた場合、ICタグ11乃至14に対応するIDデータID−1乃至ID−4が登録されることになり、それぞれ対応する通信方式の情報が登録される。
【0083】
ステップS82において、CPU134は、図示せぬIDデータの数を管理するためのカウンタqを1に設定する。
【0084】
ステップS83において、ID比較部182は、カウンタqが第2バッファ180に登録されているグループXのIDデータとして読み取られた件数pよりも小さいまたは一致するか否かを判定し、小さいまたは一致する場合、処理は、ステップS84に進む。
【0085】
ステップS84において、ID比較部182は、第1バッファ179内に登録されているIDと、第2バッファ180に登録されているID−qとを比較する。
【0086】
ステップS85において、ID比較部182は、第1バッファ179内に登録されているIDと、第2バッファ180に登録されているID−qとが不一致であるか否かを判定する。ステップS85において、不一致である場合、ステップS86において、ID比較部182は、カウンタqを1インクリメントして、処理は、ステップS83に戻る。
【0087】
すなわち、カウンタqで識別される第2バッファ180に登録されている全てのIDデータについて、第1バッファ179に登録されている、今読み取られたIDと不一致であるか否かが繰り返し判定される。
【0088】
例えば、ステップS85において、不一致ではない、すなわち、一致したと判定された場合、既に第2バッファ180に登録済みであり、2重登録であるとみなされるので、処理は、ステップS88に進み、2重登録判定部184は、IDが2重登録であったことを認識し、処理は、終了する。
【0089】
一方、ステップS83において、カウンタqが第2バッファ180に登録されているグループXのIDとしてリードされた件数pよりも小さくない場合、すなわち、第2バッファ180に登録されている全てのIDについて、今読み取られたIDが同一ではなかったと判定された場合、処理は、ステップS87に進み、2重登録判定部184は、IDが2重登録ではなかったことを認識し、処理は終了する。
【0090】
すなわち、今読み取られた第1バッファ179に登録されているIDデータと、第2バッファ180に登録されている、読取グループ管理情報として登録しようとしているグループXの全てのIDとの比較により、全てが不一致であれば、2重登録がないものとみなされる。
【0091】
ここで、図6のフローチャートの説明に戻る。
【0092】
ステップS28において、ID2重登録チェック処理が終了すると、ステップS29において、2重登録判定部184は、IDの2重登録であったか否かを判定する。ステップS28において、例えば、上述したステップS87の処理により、2重登録がなかったことが認識されていた場合、ステップS30において、2重登録判定部184は、表示制御部178に対して2重登録がなかったことを通知する。この処理により、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光を制御し、例えば、青色の光を発光させて、2重登録がないことを表示させる。
【0093】
そして、ステップS31において、更新部185は、IDリードデータ更新処理を実行し、第2バッファ180の、これから登録しようとするグループXのIDデータを更新する。
【0094】
ここで、図11のフローチャートを参照して、IDリードデータ更新処理について説明する。
【0095】
ステップS101において、更新部185は、第2バッファ180に登録されている読取グループ管理情報である、グループXのIDリード件数を1インクリメントする。
【0096】
ステップS102において、更新部185は、第1バッファ179に登録されている、読取部121または123により読み取られたIDデータの通信方式の情報を読み出す。
【0097】
ステップS103において、更新部185は、通信方式が通信方式Aであるか否かを判定する。ステップS103において、例えば、通信方式が通信方式Aであった場合、ステップS104において、更新部185は、第2バッファ180における通信方式Aリード件数を1インクリメントする。
【0098】
ステップS106において、更新部185は、第1バッファ179に登録されているIDデータと通信方式の情報からなる読取管理情報を第2バッファ180に追加して、読取グループ管理情報を更新する。
【0099】
一方、ステップS103において、通信方式が通信方式Bであった場合、ステップS105において、第2バッファにおける通信方式Bのリード件数を1インクリメントし、処理は、ステップS106に進む。
【0100】
以上の処理により、今読み取られた第1バッファ179に登録されているIDおよび通信方式の情報が、第2バッファ180に登録されている読取グループ管理情報である、グループXに追加されて更新される。
【0101】
ここで、図6のフローチャートの説明に戻る。
【0102】
ステップS31において、IDリードデータ更新処理が実行されると、処理は、ステップS23に戻る。
【0103】
一方、ステップS29において、例えば、ステップS88の処理により2重登録チェックが正常に完了せず、2重登録であると判定された場合、ステップS32において、2重登録判定部184は、表示制御部178に対して2重登録がであったことを通知する。この処理により、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光を制御し、例えば、黄色の光を発光させて、2重登録が発生していることを表示させる。そして、処理は、ステップS23に戻る。
【0104】
以上の処理により、ステップS23乃至S32の処理が繰り返されることにより、繰り返し読取ボタン101が押下されると、繰り返しIDデータ読み取られ、2重登録が発生していなければ、読み取られたIDデータ、および通信方式の情報が、読取グループ管理情報であるグループXの情報として登録されて、更新される。結果として、ユーザは、遊技機1のどの位置に、どの種類のICタグが設けられているかを意識することなく、読取端末41を遊技機1にかざして、読取ボタン101を繰り返し操作しつつ、順次登録ボタン102を操作することで、2重に登録されることなく、繰り返し複数のICタグ11乃至14より読み取られたIDデータと通信方式の情報が、順次蓄積されて、第2バッファ180に読取グループ管理情報が生成されていく。
【0105】
一方、ステップS23において、読取ボタン101が操作されなかったと判定された場合、処理は、ステップS33に進む。
【0106】
ステップS33において、登録操作確認部176は、登録ボタン102が操作されたか否かを判定する。例えば、上述したステップS23乃至S32の処理が繰り返されて、読取端末41によりIDリード処理等によりIDが読み取られた後、ユーザが、登録ボタン102を操作されると、処理は、ステップS34に進む。
【0107】
ステップS34において、登録操作認識部176は、読み取られた複数のICタグ11乃至14のIDデータおよび通信方式の情報からなる読取グループ管理情報の登録が指示されたことを認識し、その旨を登録部172に通知すると共に、表示制御部178に通知する。表示制御部178は、この通知に基づいて、表示部152の3色LED161を制御して、例えば、登録ボタン102が押下されていることを示すように表示させる。
【0108】
ステップS35において、登録部172は、ID登録処理を実行し、読取部121また123により読み取られたIDデータをメモリ135に登録する。
【0109】
ここで、図12のフローチャートを参照して、ID登録処理について説明する。
【0110】
ステップS121において、登録部172は、第2バッファ180に登録されている、読取部121、または123により読み取られた読取グループ管理情報に少なくとも1個以上IDデータが存在するか否かを判定する。ステップS121において、例えば、少なくとも1個以上IDデータが存在すると判定された場合、ステップS122において、登録部172は、第2バッファ180に登録された、読取グループ管理情報である、新たなグループXの情報を、例えば、図13で示されるように、メモリ135に登録されている登録グループ管理情報に追加して記憶させる。
【0111】
すなわち、図13においては、左から順にグループ1,2,3・・・mのIDデータの登録グループ管理情報が登録され、最も右側に、第2バッファ180に記憶されていたグループXの情報が最新の登録グループ管理情報として登録されている。この各登録グループ管理情報が、各遊技台1毎のIDデータの登録グループ管理情報を構成している。換言すれば、このID−1乃至ID−nからなるIDデータの組み合わせからなる登録グループ管理情報が、遊技台1を識別するIDであるともいえる。
【0112】
ステップS123において、登録部172は、メモリ135に記憶されている、グループ総数、すなわち、登録グループ管理情報の総数の情報を1インクリメントする。すなわち、図13の左下で示されるように、メモリ135には、グループ総数の情報も記憶されている。
【0113】
ステップS124において、登録部172は、メモリ135に第2バッファ180に格納されていた新たに登録される読取グループ管理情報であるグループXのIDデータおよび通信方式の情報からなるグループが、メモリ135に正常に登録グループ管理情報として登録されたか否かを判定する。ステップS124において、正常に登録されていると判定された場合、ステップS125において、登録部172は、ID登録処理が正常に完了したことを認識し、処理を終了する。
【0114】
一方、ステップS124において、正常に登録されていないと判定された場合、または、ステップS121において、1個も存在しないと判定された場合、ステップS126において、登録部172は、ID登録処理が異常な状態で完了したことを認識して、処理を終了する。
【0115】
すなわち、以上の処理においては、第2バッファ180に読取グループ管理情報として登録された遊技機1の全てのICタグより読み出されたIDデータ、および通信方式の情報のグループが、グループXの情報として、メモリ135の登録グループ管理情報に登録される。
【0116】
ここで、図6のフローチャートの説明に戻る。
【0117】
ステップS35において、ID登録処理が終了すると、ステップS36において、登録部172は、ID登録処理が正常に完了したか否かを判定する。ステップS35において、例えば、ステップS125の処理により正常完了が認識されていた場合、ステップS37において、登録部172は、ID登録処理が正常完了していることを表示制御部178に通知する。表示制御部178は、この通知に基づいて、表示部152の3色LED161を制御して、例えば、青色の光を発光させることにより、IDの登録処理が完了されたことを示すように表示させる。そして、処理は、ステップS21に戻る。
【0118】
一方、ステップS36において、例えば、ステップS126の処理により、ID登録処理が異常な状態で完了していることが認識されている場合、ステップS40において、登録部172は、ID登録処理が異常な状態で完了していることを表示制御部178に通知する。表示制御部178は、この通知に基づいて、表示部152の3色LED161を制御して、例えば、赤色の光を発光させることにより、IDの登録処理が異常な状態で完了されたことを示すように表示させる。そして、処理は、ステップS21に戻る。
【0119】
すなわち、読み取られたIDデータが、メモリ135に複数のIDデータおよび通信方式の情報からなる登録グループ管理情報として登録されたか否かを、ユーザに認識させることが可能となる。
【0120】
また、ステップS33において、登録ボタン102が操作されていないと判定された場合、ステップS38において、モード認識部171は、モード切替スイッチ103が登録モードから切り替えられたか否かを判定する。ステップS38において、切り替えられていないと判定された場合、処理は、ステップS23に戻る。
【0121】
一方、ステップS38において、モード認識部171は、モード切替スイッチ103が操作されて登録モードから切り替えられた場合、モード切替スイッチ103が操作された状態に対応して、簡易IDチェックモードまたは完全チェックモードに切り替え、登録モードによるグループ毎のID登録処理が終了する。
【0122】
以上の処理により、ユーザは、遊技機1のどの位置に、どの種類のICタグが設けられているかを意識することなく、読取端末41を遊技機1にかざして、読取ボタン101を繰り返し操作しつつ、順次登録ボタン102を操作することで、2重に登録されることなく、繰り返し複数のICタグ11乃至14より読み取られたIDデータと通信方式の情報が、順次蓄積されて、第2バッファ180に読取グループ管理情報が生成されていく。さらに、第2バッファ180に生成された読取グループ管理情報をメモリ135に登録することにより、順次登録グループ管理情報を生成することが可能となるので、遊技機1のそれぞれの登録グループ管理情報を容易にメモリ135に登録させることが可能となる。
【0123】
ここで、図5のフローチャートの説明に戻る。
【0124】
ステップS2において、登録処理が終了した場合、処理は、ステップS1に戻る。
【0125】
一方、ステップS1において、登録モードではない場合、ステップS3において、モード認識部171は、モード切替スイッチ103の動作を認識し、動作モードが更新モードであるか否かを判定する。ステップS3において、例えば、更新モードではない、すなわち、動作モードが簡易IDチェックモードであるか、または、完全チェックモードのいずれかとなっている場合、処理は、ステップS4に進む。
【0126】
ステップS3において、IDチェック処理が実行される。
【0127】
ここで、図14のフローチャートを参照して、IDチェック処理について説明する。
【0128】
ステップS141において、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光を制御して、例えば、赤色・緑色・青色の全色を比較的長い時間間隔で発光させながら点滅させることにより、メモリ135に記憶されているIDデータのグループの情報の読み出し前の状態であることを表示させる。
【0129】
ステップS142において、メモリ読出部187は、メモリリード処理を実行し、メモリ135に記憶されているIDデータのグループ毎の情報を全て読み出し、第3バッファ181に記憶させる。
【0130】
ここで、図15のフローチャートを参照して、メモリリード処理について説明する。
【0131】
ステップS181において、メモリ読出部187は、メモリ135に記憶されている全ての登録グループ管理情報を読み出す。
【0132】
ステップS182において、メモリ読出部187は、メモリ135より全ての登録グループ管理情報が正常に読み出せたか否かを判定し、正常に読み出せた場合、処理は、ステップS183に進む。
【0133】
ステップS183において、メモリ読出部187は、第3バッファ181を初期化して、それまでに記憶されている情報を全て消去(クリア)する。
【0134】
ステップS184において、メモリ読出部187は、メモリ135より読み出した全ての登録グループ管理情報を第3バッファ181に複写(コピー)すると共に、例えば、図16で示されるように、各IDと通信方式の情報に対応付けて、チェックフラグを設定する。すなわち、図13で示されるメモリ135に記憶されている登録グループ管理情報に対して、第3バッファ181に記憶されている登録グループ管理情報には、図16で示されるように、対応する位置にチェックフラグが設けられている。
【0135】
ステップS185において、メモリ読出部187は、第3バッファ181にメモリ135に登録された登録グループ管理情報が正常に読み出されることにより、メモリリード処理が正常に完了したことを認識し、処理は、終了する。
【0136】
一方、ステップS182において、メモリ135から登録グループ管理情報が読み出せなかった場合、ステップS186において、メモリ読出部187は、メモリリード処理が異常な状態で完了したことを認識し、処理は、終了する。
【0137】
このように、メモリリード処理により、メモリ135に上述した処理により登録された登録グループ管理情報が読み出され、さらに、チェックフラグが設定された状態で第3バッファ181にコピーされる。
【0138】
ここで、図14のフローチャートの説明に戻る。
【0139】
ステップS143において、メモリ読出部187は、メモリリード処理が正常であるか否かを判定し、例えば、ステップS186の処理により、メモリリード処理が異常な状態で終了したと判定された場合、処理は、ステップS142に戻る。すなわち、正常にメモリリード処理が完了するまで、ステップS182,S183の処理が繰り返される。
【0140】
一方、ステップS143において、ステップS185の処理により、正常に終了したと判定された場合、処理は、ステップS144に進む。
【0141】
ステップS144において、完全判定部186は、IDチェック回数を示すカウンタC(以下、IDチェック回数Cとも称する)を初期化(クリア)し、0に設定する。
【0142】
ステップS145において、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光を制御して、例えば、白色を比較的短い時間間隔で発光させながら点滅させることにより、メモリ135に記憶されているIDデータのグループの情報の読み出し後の状態であることを表示させる。
【0143】
ステップS146において、読取操作認識部175は、読取ボタン101が操作されたか否かを判定し、例えば、ユーザが、読取端末41を遊技機1のICタグ11乃至14の付近においてかざし、読取ボタン101を操作した場合、処理は、ステップS147に進む。
【0144】
ステップS147において、読取操作認識部175は、ICタグのIDデータの読み取りが指示されたことを認識し、その旨を読取制御部173,174に通知すると共に、表示制御部178に通知する。表示制御部178は、この通知に基づいて、表示部152の3色LED161を制御して、例えば、読み取り中であることを示すように表示させる。
【0145】
ステップS148において、読取制御部173,174は、この通知に基づいて、IDリード処理を実行し、IDデータを読み取り、通信方式の情報と対応付けて第1バッファ179に記憶させる。尚、IDリード処理については、図7のフローチャートを参照して説明した処理と同様であるので、その説明は省略する。
【0146】
ステップS149において、リード判定部183は、IDデータのリードが正常に完了したか否かを判定し、例えば、異常な状態で完了したと判定された場合、処理は、ステップS154に進む。
【0147】
ステップS154において、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光を制御して、例えば、赤色を発光させることにより、ICタグ11乃至14からのIDの読み出しができず、異常な状態となっていることを表示させ、処理は、ステップS146に戻る。
【0148】
一方、ステップS149において、IDリード処理が正常に完了したと判定された場合、ステップS150において、モード認識部171は、動作モードが簡易IDチェックモードであるか否かを判定する。ステップS150において、例えば、簡易IDチェックモードであると判定された場合、処理は、ステップS151に進む。
【0149】
ステップS151において、簡易判定部177は、簡易IDチェック処理を実行し、読み取ったIDデータがメモリ135に登録されているIDデータであるか否かが判定される。
【0150】
ここで、図17のフローチャートを参照して、簡易IDチェック処理について説明する。
【0151】
ステップS201において、簡易判定部177は、第3バッファ181に登録されているグループ数Gを読み出す。すなわち、例えば、図16で示されるように、第3バッファ181に登録グループ管理情報が登録されていた場合、登録されている登録グループ管理情報の数であるグループ数Gは1乃至Xの総数がグループ数Gとして読み出される。
【0152】
ステップS202において、簡易判定部177は、処理対象となるグループ数をカウントするカウンタgを初期化して、1に設定する。
【0153】
ステップS203において、簡易判定部177は、カウンタgがグループ数G+1と一致するか否かを判定し、例えば、一致しないと判定した場合、処理は、ステップS204に進む。
【0154】
ステップS204において、簡易判定部177は、第3バッファ181内のグループgに対応するIDの登録件数uを読み出す。すなわち、例えば、図16においては、gが1の場合、グループ1に対応する登録グループ管理情報のIDデータの登録件数は、ID−1乃至ID−nの総数となる。
【0155】
ステップS205において、簡易判定部177は、処理対象となるIDを識別するカウンタvを初期化して1に設定する。
【0156】
ステップS206において、簡易判定部177は、カウンタvがグループgに対応するIDの登録件数uに1を加算した値とが一致するか否かを判定する。ステップS206において、例えば、カウンタvがu+1ではない場合、処理は、ステップS207に進む。
【0157】
ステップS207において、簡易判定部177は、第1バッファ179に読取部121または123により読み取られたIDデータと、グループgにおけるカウンタvで識別されるID−vのデータとを比較する。
【0158】
ステップS208において、簡易判定部177は、第1バッファ179に読取部121または123により読み取られたIDデータと、グループgにおけるカウンタvで識別されるID−vのデータとが不一致であるか否かを判定する。ステップS208において、不一致である場合、ステップS209において、簡易判定部177は、カウンタvを1インクリメントし、処理は、ステップS206に戻る。すなわち、読み取られたIDデータと登録されたID−vデータとが一致するか、または、グループgにおける全てのID−uが読み取られたIDデータと比較されるまで、ステップS206乃至S209の処理が繰り返される。
【0159】
そして、例えば、ステップS206において、カウンタvがu+1であると判定された場合、すなわち、グループgに登録されている全てのIDについて不一致であると判定された場合、ステップS210において、簡易判定部177は、グループを識別するカウンタgを1インクリメントし、処理は、ステップS203に戻る。すなわち、読み取られたIDデータが、順次カウンタgで識別されるグループgに登録されているID−vと順次比較され、読み取られたIDと一致するか、または、第3バッファ181に記憶されている全てのグループの全てのIDと比較されるまで、ステップS203乃至S209の処理が繰り返される。
【0160】
そして、例えば、ステップS208において、不一致ではなく、一致したと判定された場合、ステップS211において、簡易判定部177は、第1バッファ179に登録されている、読取部121または123により読み取られたIDに対応する通信方式と、第3バッファ181にメモリ135より読み出された各グループのIDのうち、読み取られたIDと一致するIDに対応付けて登録されている通信方式とを比較する。
【0161】
ステップS212において、簡易判定部177は、第1バッファ179に登録されている、読取部121または123により読み取られたIDに対応する通信方式と、第3バッファ181にメモリ135より読み出された各グループのIDのうち、読み取られたIDと一致するIDに対応付けて登録されている通信方式とが一致するか否かを判定する。
【0162】
ステップS212において、例えば、第1バッファ179に登録されている、読取部121または123により読み取られたIDに対応する通信方式と、第3バッファ181にメモリ135より読み出された各グループのIDのうち、読み取られたIDと一致するIDに対応付けて登録されている通信方式とが一致する場合、ステップS213において、簡易判定部177は、IDチェック処理が正常に完了したことを認識して処理を終了する。
【0163】
また、ステップS212において、ID同士が一致したが対応する通信方式が一致しなかった場合、処理は、ステップS209に戻る。すなわち、読み取られたIDデータが、順次カウンタgで識別されるグループgに登録されているID−vと順次比較され、読み取られたIDと一致し、かつ、通信方式が一致するか、または、第3バッファ181に記憶されている全てのグループの全てのIDと比較されるまで、ステップS203乃至S212の処理が繰り返される。
【0164】
一方、ステップS203において、カウンタgがグループ数G+1と一致したと判定され、第3バッファ181に登録されている全ての登録グループ管理情報の全IDデータと、第1バッファ179に登録されている読取部121または123により読み出されたIDとが不一致であったと判定された場合、ステップS214において、簡易判定部177は、読取部121または123により読み取られたIDデータが登録グループ管理情報として登録されたIDデータではないものとみなし、IDチェック処理が異常な状態で完了したことを認識し、処理を終了する。
【0165】
すなわち、読み取られた1個のIDデータと、第3バッファ181に記憶されている全ての登録グループ管理情報の、全てのIDデータとを比較し、一致するものがあるとき、正規なIDデータであるものとみなし、一致するものがないとき、正規なIDデータではないものとみなすことにより、IDデータ単体の、すなわち、1個のICタグのIDデータについて正規であるか否かを判定することで、簡易的にその遊技機1が正規なものであるか否かを判定することが可能となる。
【0166】
ここで、図14のフローチャートの説明に戻る。
【0167】
ステップS151において、IDチェック処理がなされたのち、ステップS152において、簡易判定部177は、IDチェック処理が正常に完了したか否かを判定し、例えば、ステップS213の処理により、正常に完了したものと判定された場合、処理は、ステップS153に進む。
【0168】
ステップS153において、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光を制御して、例えば、黄色を発光させることにより、簡易IDチェック処理が正常に完了し、ICタグ11乃至14からのいずれか読み出されたIDが正規のIDであったことを表示させ、処理は、ステップS145に戻る。
【0169】
一方、ステップS151において、例えば、ステップS214の処理により、異常な状態で完了したものと判定された場合、処理は、ステップS159に進む。
【0170】
ステップS159において、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光を制御して、例えば、緑色を発光させることにより、簡易IDチェック処理が異常な状態で完了し、ICタグ11乃至14からのいずれか読み出されたIDが正規のIDではないことを表示させ、処理は、ステップS146に戻る。
【0171】
すなわち、簡易IDチェックモードの場合、ステップS145乃至S153,S159の処理が繰り返されて、順次IDが個別に正規なものであるか否かが判定されることになる。結果として、遊技機1について、設けられている全てのICタグ11乃至14の全てについて個別に正規なものであるか否かが判定される。ただし、それらのIDが、異なるグループの情報であっても正規なものであるものとして判定され得るものであるため、簡易的なチェックであるものとして扱われる。
【0172】
また、ステップS150において、簡易IDチェックモードではない、すなわち、完全IDチェックモードであると判定された場合、完全判定部186が完全IDチェック処理を実行し、遊技機1毎に読み取られた全ての読取管理情報が、第3バッファ181に記憶されているいずれかの登録グループ管理情報の全てのIDデータと一致するか否かにより遊技機1のICタグ11乃至14の全てが正規なものであるか否かを判定する。
【0173】
ここで、図18のフローチャートを参照して、完全IDチェック処理について説明する。
【0174】
ステップS241において、完全判定部186は、IDのチェック回数をカウントするカウンタCが0であるか否かを判定する。ステップS241において、例えば、カウンタCが0である、すなわち、最初のIDチェックである場合、処理は、ステップS242に進む。
【0175】
ステップS242において、完全判定部186は、第3バッファ181に登録されている登録グループ管理情報の数であるグループ数Gを読み出す。
【0176】
ステップS243において、完全判定部186は、処理対象となるグループを識別するカウンタgを初期化して、1に設定する。
【0177】
ステップS244において、完全判定部186は、カウンタgがグループ数G+1と一致するか否かを判定し、例えば、一致しないと判定した場合、処理は、ステップS245に進む。
【0178】
ステップS245において、完全判定部186は、第3バッファ181内のグループgに対応する登録グループ管理情報のIDデータの登録件数uを読み出す。
【0179】
ステップS246において、完全判定部186は、処理対象となるIDデータを識別するカウンタvを初期化して1に設定する。
【0180】
ステップS247において、完全判定部186は、カウンタvがグループgに対応するIDデータの登録件数uに1を加算した値と一致するか否かを判定する。
【0181】
ステップS248において、完全判定部186は、第1バッファ179に読取部121または123により読み取られたIDデータと、グループgにおけるカウンタvで識別されるID−vデータとを比較する。
【0182】
ステップS249において、完全判定部186は、第1バッファ179に読取部121または123により読み取られたIDデータと、グループgにおけるカウンタvで識別されるID−vデータとが不一致であるか否かを判定する。ステップS249において、不一致である場合、ステップS250において、完全判定部186は、カウンタvを1インクリメントし、処理は、ステップS247に戻る。
【0183】
そして、例えば、ステップS247において、カウンタvがu+1であると判定された場合、すなわち、グループgに対応する登録グループ管理情報に登録されている全てのIDデータについて不一致であると判定された場合、ステップS251において、完全判定部186は、カウンタvを1インクリメントし、処理は、ステップS244に戻る。すなわち、読み取られたIDデータが、順次カウンタgで識別されるグループgが順次変更されて、各グループに登録されているID−vデータと順次比較され、読み取られたIDデータと一致するか、または、第3バッファ181に記憶されている全てのグループの全てのIDデータと比較されるまで、ステップS244乃至S251の処理が繰り返される。
【0184】
そして、例えば、ステップS249において、不一致ではなく、一致したと判定された場合、ステップS252において、完全判定部186は、第1バッファ179に登録されている、読取部121または123により読み取られたIDデータに対応する通信方式と、第3バッファ181にメモリ135より読み出された各グループのIDデータのうち、読み取られたIDデータと一致するIDデータに対応付けて登録されている通信方式とを比較する。
【0185】
ステップS253において、第1バッファ179に登録されている、読取部121または123により読み取られたIDデータに対応する通信方式と、第3バッファ181にメモリ135より読み出された各グループのIDデータのうち、読み取られたIDデータと一致するIDデータに対応付けて登録されている通信方式とが一致する場合、ステップS254において、完全判定部186は、一致したとみなされたグループgのID−vデータに対応するチェックフラグをオンの状態、すなわち、チェック済みを示す状態に設定する。
【0186】
ステップS255において、完全判定部186は、チェック回数をカウントするカウンタCを1インクリメントする。
【0187】
ステップS256において、完全判定部186は、カウンタCが処理対象のグループのIDデータの数uと一致するか否かを判定する。ステップS256において、一致していない場合、ステップS257において、完全判定部186は、グループに属する全てのIDについてチェックが完了していないが、1個のIDについてチェック処理が完了したことを認識し、処理を終了する。
【0188】
一方、ステップS256において、カウンタCが処理対象のグループのIDの数uと一致する、すなわち、読取部121,123により読み取られたIDの全てが、グループに属する全てのIDについてチェックが完了しているとみなされる場合、ステップS258において、完全判定部186は、第3バッファ181に記憶されている登録グループ管理情報に登録された全てのIDデータのうち、チェックフラグを全て消去(クリア)し、初期化する。
【0189】
ステップS259において、完全判定部186は、グループに属する全てのIDについてチェックが完了していることを認識し、処理は、終了する。
【0190】
一方、ステップS253において、IDデータ同士が一致したが対応する通信方式が一致しなかった場合、処理は、ステップS250に戻る。すなわち、読み取られたIDデータが、順次カウンタgで識別されるグループgに登録されているID−vと順次比較され、読み取られたIDと一致し、かつ、通信方式が一致するか、または、第3バッファ181に記憶されている全てのグループの全てのIDと比較されるまで、ステップS247乃至S253の処理が繰り返される。
【0191】
さらに、ステップS244において、カウンタgがグループ数G+1と一致したと判定され、第3バッファ181に登録されている全てのIDデータと、第1バッファ179に登録されている読取部121または123により読み出されたIDデータとが全て不一致であったと判定された場合ステップS260において、完全判定部186は、読取部121または123により読み取られたIDデータが登録されたIDデータではないものとみなし、IDチェック処理が異常な状態で完了したことを認識し、処理を終了する。
【0192】
また、ステップS241において、IDのチェック回数をカウントするカウンタCが0ではない、すなわち、2回目以降のIDチェックである場合、処理は、ステップS261に進む。
【0193】
ステップS261において、完全判定部186は、処理対象となるIDデータを識別するカウンタvを初期化して1に設定する。
【0194】
ステップS262において、完全判定部186は、処理対象となっているID−vデータに対応するチェックフラグの状態を確認する。
【0195】
ステップS263において、完全判定部186は、処理対象となっているID−vデータに対応するチェックフラグがオンになっているか、すなわち、既に第1バッファ179に登録されているIDデータとの比較がなされたID−vデータであるか否かを確認する。
【0196】
ステップS264において、完全判定部186は、処理対象となっているID−vデータに対応するチェックフラグがオンになっているか、すなわち、既に第1バッファ179に登録されているIDデータとの比較がなされたID−vデータであるか否かを判定する。例えば、チェックフラグがオンではなく、これまでにチェックがされてないと判定された場合、処理は、ステップS265に進む。
【0197】
ステップS265において、完全判定部186は、第1バッファ179に読取部121または123により読み取られたIDデータと、グループgにおけるカウンタvで識別されるID−vデータとを比較する。
【0198】
ステップS266において、完全判定部186は、第1バッファ179に読取部121または123により読み取られたIDデータと、グループgにおけるカウンタvで識別されるID−vデータとが不一致であるか否かを判定する。ステップS266において、不一致である場合、ステップS267において、完全判定部186は、カウンタvを1インクリメントし、処理は、ステップS262に戻る。
【0199】
また、ステップS264において、処理対象となっているID−vデータに対応するチェックフラグがオンになっていないと判定された場合、ステップS265,S266の処理はスキップされる。すなわち、既に、ID−vデータは、確認済みのであるので、その確認処理を省略する。
【0200】
そして、例えば、ステップS249において、不一致ではなく、一致したと判定された場合、ステップS268において、完全判定部186は、第1バッファ179に登録されている、読取部121または123により読み取られたIDデータに対応する通信方式と、第3バッファ181にメモリ135より読み出された各グループのIDデータのうち、読み取られたIDデータと一致するIDデータに対応付けて登録されている通信方式とを比較する。
【0201】
ステップS269において、完全判定部186は、第1バッファ179に登録されている、読取部121または123により読み取られたIDデータに対応する通信方式と、第3バッファ181にメモリ135より読み出された各グループのIDデータのうち、読み取られたIDデータと一致するIDデータに対応付けて登録されている通信方式とが一致するか否かを判定する。
【0202】
ステップS269において、第1バッファ179に登録されている、読取部121または123により読み取られたIDデータに対応する通信方式と、第3バッファ181にメモリ135より読み出された各グループのIDデータのうち、読み取られたIDデータと一致するIDデータに対応付けて登録されている通信方式とが一致する場合、ステップS270において、完全判定部186は、一致したとみなされたグループgのID−vデータに対応するチェックフラグをオンの状態に設定する。
【0203】
一方、ステップS269において、第1バッファ179に登録されている、読取部121または123により読み取られたIDデータに対応する通信方式と、第3バッファ181にメモリ135より読み出された各グループのIDデータのうち、読み取られたIDデータと一致するIDデータに対応付けて登録されている通信方式とが一致しない場合は、ステップS267において、完全判定部186は、カウンタvを1インクリメントし、処理は、ステップS262に戻る。
【0204】
ステップS271において、完全判定部186は、チェック回数をカウントするカウンタCを1インクリメントする。
【0205】
ステップS272において、完全判定部186は、カウンタCが処理対象のグループのIDデータの数uと一致するか否かを判定する。ステップS272において、一致していない場合、ステップS273において、完全判定部186は、グループに属する全てのIDデータについてチェックが完了していないが、1個のIDデータについてチェック処理が完了したことを認識し、処理を終了する。
【0206】
一方、ステップS272において、カウンタCが処理対象のグループのIDデータの数uと一致する、すなわち、読取部121,123により読み取られたIDデータの全てが、全ての登録グループ管理情報に属する全てのIDデータについてチェックが完了していとみなされる場合、ステップS274において、完全判定部186は、第3バッファ181に記憶されているデータのうち、チェックフラグを全て消去(クリア)し、初期化する。
【0207】
ステップS275において、完全判定部186は、読み取られたIDデータと、全ての登録グループ管理情報に属する全てのIDとについてのチェックが正常に完了していることを認識し、処理は、終了する。
【0208】
さらに、ステップS262において、カウンタvがグループgに対応するIDの登録件数u+1と一致する場合、ステップS276において、完全判定部186は、読取部121または123により読み取られたIDが登録されたIDではないものとみなし、IDチェック処理が異常な状態で完了したことを認識し、処理を終了する。
【0209】
すなわち、1台の遊技機1について読み取られたIDデータと、第3バッファ181に記憶されている全ての登録グループ管理情報の、全てのIDデータとを比較し、IDデータが一致する登録グループ管理情報があるとき、ICタグ11乃至14のいずれかより読み出されたIDデータが正規なものであるものとみなされる。逆に、全てのIDデータと一致しないとき、読み出されたIDデータは正規なIDデータではないICタグがICタグ11乃至14のいずれかに存在するものとみなせるので、遊技機を構成する基板および部品が正規ではないものとみなされる。
【0210】
尚、ステップS261以降の処理、すなわち、2回目以降の処理においては、グループgが特定されているため、グループを識別するカウンタgが固定された処理となっている。
【0211】
ここで、図14のフローチャートの説明に戻る。
【0212】
ステップS155において、完全IDチェック処理が実行されると、ステップS156において、完全判定部186は、完全IDチェック処理が正常処理されているか否かを判定する。ステップS156において、例えば、ステップS257,S259,S273,S275などの処理によりIDの比較が正常に完了しているような場合、正常であるものと判定され、処理は、ステップS157に進む。
【0213】
一方、ステップS156において、ステップS260,S276で示されるように、異常な状態でIDチェック処理が実行されている場合、処理は、ステップS159に進む。
【0214】
ステップS159において、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光を制御して、例えば、緑色を発光させることにより、完全IDチェック処理が異常が発生している状態であり、ICタグ11乃至14からのいずれかから読み出されたIDデータが正規のIDデータではなかったことを表示させ、処理は、ステップS146に戻る。
【0215】
また、ステップS157において、完全判定部186は、完全IDチェック処理が、正常な状態で完全に完了したか否かを判定する。すなわち、ステップS157において、例えば、ステップS259,S275などの処理により、全てのIDデータとの比較が正常に完了している場合、処理は、ステップS158に進む。
【0216】
ステップS158において、表示制御部178は、表示部152の3色LED161の発光を制御して、例えば、青色を発光させることにより、完全IDチェック処理が正常に完了し、ICタグ11乃至14からの全てから読み出されたIDデータが正規のIDデータであったことを表示させ、処理は、ステップS144に戻る。
【0217】
一方、ステップS157において、完全IDチェック処理が、正常な状態で完全に完了していないと判定された場合、処理は、ステップS153に戻る。
【0218】
さらに、ステップS146において、読取ボタン101が操作されていないと判定された場合、ステップS160において、モード認識部171は、モード切替スイッチ103が登録モードに切り替えられたか否かを判定する。ステップS160において、切り替えられていないと判定された場合、処理は、ステップS146に戻る。
【0219】
一方、ステップS160において、モード認識部171は、モード切替スイッチ103が操作されて登録モードに切り替えられた場合、モード切替スイッチ103が操作された状態に対応して、登録モードに切り替え、簡易IDチェックモードまたは完全チェックモードによるIDチェック処理が終了する。
【0220】
以上の処理により、遊技機1に設けられた全てのICタグのIDデータを登録グループ管理情報として予め登録しておくことにより、遊技機1に設けられた全てのICタグのIDデータを容易に読み出し、さらに、読み取った全てのIDデータが、いずれかの登録グループ管理情報の全てのIDデータと一致するか否かにより、正規な基板、および部品から構成された遊技機1であるか否かを判定することが可能となり、遊技機1の不正の有無を管理することが可能となる。
【0221】
ここで、図5のフローチャートの説明に戻る。
【0222】
ステップS3において、更新モードである場合、処理は、ステップS5に進む。
【0223】
ステップS5において、追加の更新処理が実行される。
【0224】
ここで、図19のフローチャートを参照して、追記IDの更新処理について説明する。尚、図19のフローチャートにおいては、ステップS301乃至S304の処理が、図14のステップS141乃至S143およびS145の処理に、ステップS306の処理が、図6のステップS22の処理に、ステップS307乃至S310の処理が、図14のステップS146乃至S149の処理に、ステップS312乃至S314およびS311の処理が、図14のステップS151乃至S154の処理に、ステップS316乃至S328の処理が、図6のステップS22乃至S34の処理に、ステップS330乃至S334の処理が、図6のステップS36乃至S40、ステップS335の処理が、図14のステップS159の処理に、ステップS336の処理が、ステップS160の処理に対応している。このため、上述した処理については、その説明を省略するものとする。
【0225】
すなわち、ステップS301乃至S304の処理により、メモリ135に登録された登録グループ管理情報が読み出され、チェックフラグが設定された状態で第3バッファ181にコピーされると、ステップS305において、CPU134は、第1バッファ179を初期化して、記憶されているデータをクリア(消去)する。
【0226】
そして、ステップS306乃至S314の処理により簡易IDチェック処理を実行し、読み取られたIDに基づいて、新たな部品や基板のIDデータを登録しようとしている遊技機1に対応して登録されているグループを特定する。すなわち、ステップS307,S308の処理により読み出されるのは、登録済みの部品や基板のIDデータであり、これから新たに更新して登録しようとする部品や基板のIDデータを登録しようとするグループを簡易IDチェック処理により特定する。
【0227】
ステップS315において、CPU134は、第3バッファ181に登録されているグループgのデータを第2バッファ180にコピーする。すなわち、この処理により、これから新たに更新して登録しようとする部品や基板のIDデータの登録先となるグループgのデータが第2バッファ180に記憶された状態となる。
【0228】
ステップS316乃至S326の処理により、新たな部品や基板のIDデータが読み取られ、ID2重登録チェック処理によりリード異常や2重登録異常がない状態で、IDリードデータ更新処理により第2バッファ180に登録された後、ステップS327において、登録ボタンが押下されたと判定された場合、ステップS329において、登録部172は、ID更新処理を実行する。
【0229】
ここで、図20のフローチャートを参照して、ID更新処理について説明する。
【0230】
ステップS351において、登録部172は、第2バッファ180に登録された、更新により新たに登録しようとするIDデータを含んだ状態で更新されているグループgを含む読取グループ管理情報を第3バッファ181の登録グループ管理情報として上書き登録させる。
【0231】
ステップS352において、登録部172は、第3バッファ181に登録された、登録グループ管理情報である、新たなグループgの情報を含む登録グループ管理情報を、メモリ135に登録されている登録グループ管理情報に上書きして記憶させる。
【0232】
ステップS353において、登録部172は、メモリ135に第3バッファ181に格納されていた新たに登録される登録グループ管理情報であるグループgのIDデータおよび通信方式の情報からなるグループが、メモリ135に正常に登録グループ管理情報として登録されたか否かを判定する。ステップS353において、正常に登録されていると判定された場合、ステップS354において、登録部172は、ID登録処理が正常に完了したことを認識し、処理を終了する。
【0233】
一方、ステップS353において、正常に登録されていないと判定された場合、ステップS355において、登録部172は、ID登録処理が異常な状態で完了したことを認識して、処理を終了する。
【0234】
すなわち、以上の処理においては、新たに登録されるIDデータ、すなわち、追加された部品や基板のICタグより読み出されたIDデータ、および通信方式の情報が追加された、情報のグループであるグループgの情報を含んだ読取グループ管理情報として第2バッファ180に更新されて登録され、さらに、登録グループ管理情報として第3バッファに更新されて登録され、そして、メモリ135の登録グループ管理情報に上書きされることにより、更新されて登録される。
【0235】
尚、図20のフローチャートを参照して説明したID更新処理が終了すると、処理は、図19のフローチャートにおけるステップS330に戻るが、図19のステップS330以降の処理については、図6,図14のフローチャートを参照して説明した処理と同様であるので、その説明は省略するものとする。
【0236】
以上の処理により、新たにIDデータとして登録したい部品や基板等が発生しても、容易にメモリ135の登録グループ管理情報に追加更新して登録することが可能となる。
【0237】
尚、以上においては、動作の状態を表示するため、RGBの3色LED161からなる表示部152を構成する例について説明してきたが、例えば、図21で示されるように、3色LED161に代えて、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)などからなる表示部201を設けるように、発光色や点滅などに代えて、動作状態を画像や文字などにより表示させるようにしても良い。
【0238】
また、メモリ135については、固定型のメモリを用いる例について説明してきたが、IDデータの登録が可能であればよいので、装置外部に記憶装置を設けて、通信によりIDデータを登録グループ管理情報として登録したり、または、読み出すようにしても良い。
【0239】
以上の如く、本発明によれば、異なる通信方式や異なるプロトコルからなる複数のICタグの情報を遊技機毎に容易に登録することが可能になると共に、それらを遊技機単位で情報のグループとして管理することで、遊技機の不正を容易に管理することが可能となる。
【0240】
ところで、上述した一連の監視処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0241】
図22は、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インタフェース1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)1002およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
【0242】
入出力インタフェース1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
【0243】
CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011から読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM1003にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0244】
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
【0245】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【図面の簡単な説明】
【0246】
【図1】本発明を適用した遊技機管理システムの実施の形態の構成を示す図である。
【図2】図1の読取端末の実施の形態の構成例を示す図である。
【図3】図1の読取端末の構成例を示す分解斜視図である。
【図4】図1の読取端末により実現される機能の例を示す機能ブロック図である。
【図5】遊技機管理処理を説明するフローチャートである。
【図6】グル−プ毎のID登録処理を説明するフローチャートである。
【図7】IDリード処理を説明するフローチャートである。
【図8】IDリード処理により読み取られる情報を説明する図である。
【図9】ID2重登録チェック処理を説明するフローチャートである。
【図10】IDデータの情報のグループを説明する図である。
【図11】IDリードデータ更新処理を説明するフローチャートである。
【図12】ID登録処理を説明するフローチャートである。
【図13】メモリに登録されているIDデータのグループを説明する図である。
【図14】IDチェック処理を説明するフローチャートである。
【図15】メモリリード処理を説明するフローチャートである。
【図16】メモリより読み出されて第3バッファに記憶されるIDデータのグループを説明する図である。
【図17】簡易IDチェック処理を説明するフローチャートである。
【図18】完全IDチェック処理を説明するフローチャートである。
【図19】追加IDの更新処理を説明するフローチャートである。
【図20】ID更新処理を説明するフローチャートである。
【図21】図1のその他の読取端末の実施の形態の構成例を示す図である。
【図22】汎用のパーソナルコンピュータの構成例を説明する図である。
【符号の説明】
【0247】
1,1−1乃至1−3 遊技機
11,11−1乃至11―3 ICタグ
12,12−1乃至12―3 ICタグ
13,13−1乃至13―3 ICタグ
14,14−1乃至14―3 ICタグ
41 読取端末
101 読取ボタン
102 登録ボタン
103 モード切替スイッチ
121 読取部
123 読取部
134 CPU
135 メモリ
177 簡易判定部
186 完全判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取手段と、
前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取手段と、
前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶手段と、
前記第1の読取手段により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取手段により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶手段により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定手段と
を含む情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報に加えて、前記第1のICタグの通信方式、および前記第2のICタグの通信方式の情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1および第2の読取手段により読み取られたICタグの情報のグループを前記記憶手段に記憶されるように、登録する登録手段をさらに含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1および第2の通信方式は、13.56MHz、および2.45GHzの周波数帯域の電波による通信方式を含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取手段と、
前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取手段と、
前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶手段と、
前記第1の読取手段により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取手段により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶手段により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定手段と
を含む情報処理装置の情報処理方法は、
前記第1の読取手段による、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取ステップと、
前記第2の読取手段による、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取ステップと、
前記記憶手段による、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶ステップと、
前記判定手段による、前記第1の読取ステップの処理により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取ステップの処理により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶ステップの処理により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定ステップと
を含む情報処理方法。
【請求項6】
遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取手段と、
前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取手段と、
前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶手段と、
前記第1の読取手段により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取手段により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶手段により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定手段と
を含む情報処理装置を制御するコンピュータに、
前記第1の読取手段による、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第1の通信方式の第1のICタグと、前記第1の通信方式で通信することにより、前記第1のICタグの情報を読み取る第1の読取ステップと、
前記第2の読取手段による、前記遊技機を構成する複数の構成部品に付され、それぞれを識別する第2の通信方式のICタグと、前記第2の通信方式で通信することにより、前記第2のICタグの情報を読み取る第2の読取ステップと、
前記記憶手段による、前記第1のICタグの情報、および前記第2のICタグの情報からなる情報のグループを、登録された前記遊技機毎に対応付けて記憶する記憶ステップと、
前記判定手段による、前記第1の読取ステップの処理により読み取った第1のICタグの情報、および、前記第2の読取ステップの処理により読み取った第2のICタグの情報からなる情報のグループが、前記記憶ステップの処理により記憶されている情報グループと一致するか否かを判定する判定ステップと
を含む処理を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−110518(P2010−110518A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−286885(P2008−286885)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】